JP5278570B2 - 定着装置用摺動部材、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置用摺動部材、定着装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、定着装置用摺動部材、定着装置、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、記録紙に形成されたミ定着トナー像を定着装置によって定着して画像形成している。
この定着装置としては、加熱ロールと加熱ロールに接触して配置された加圧ベルトとを備えた構成、又は、加熱ベルトと加熱ベルトに接触して配置された加圧ロールとを備えた構成のベルトニップ方式と呼ばれる定着装置が知られている。
これら定着装置では、ベルトは、内面から押圧部材により他方のロールに押圧されて配置され、当該ベルトと押圧部材の間にはベルトの回転に伴う摺動抵抗を低減する目的で摺動部材を介在させている。
この摺動部材としては、以下のようなものが知られている。
例えば、特許文献1には、摺動シートにメッシュを用いたエンボス加工で斜め格子状の凹凸形状をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)層や架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)層に形成した摺動部材が記載されている。
また、特許文献2〜4にも、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)層に凹凸形状を施した摺動部材が記載されている。
特開2005−3969号公報 特開2001−42670号公報 特開2002−25759号公報 特開2009−15227号公報
本発明の課題は、使用を継続しても摩擦係数の向上を抑制しうる定着装置用摺動部材を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
凹部が点在した摺動面を有するフッ素樹脂層を少なくとも備え、以下の(1)及び(2)を満たす定着装置用摺動部材。
(1):前記点在した凹部が、4つの格子点で構成される基本格子とその中央部の点とからなる基本配列が連続してなる格子配列から、該格子配列中の前記中央部の点のうち、少なくとも部を第1の方向にずらし、少なくとも他の一部を前記第1の方向とは逆の方向にずらしてなる配列パターンを示すこと
(2):前記摺動面全体に亘って、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って前記凹部が1つ以上配置されること
請求項2に係る発明は、
前記配列パターンの基本格子を構成する格子点のうち隣り合う格子点間の距離が前記凹部の径の3倍以下である請求項1に記載の定着装置用摺動部材である。
請求項3に係る発明は、
前記点在した凹部の周期が0.2mm以上2.0mm以下であり、且つ、該凹部の1つ当たりの面積が7×10−3mm以上3.2mm以下である請求項1又は請求項2に記載の定着装置用摺動部材である。
請求項4に係る発明は、
前記摺動面において、前記凹部の占める面積の総計が10%以上60%以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用摺動部材である。
請求項5に係る発明は、
回転体と、
前記回転体の内面から前記回転体を押圧する押圧部材と、
前記回転体の内面と前記押圧部材との間に介在し、前記回転体側の摺動面に点在した凹部が以下の(1)及び(2)を満たす摺動部材と、
を備える定着装置である。
(1):前記点在した凹部が、4つの格子点で構成される基本格子とその中央部の点とからなる基本配列が連続してなる格子配列から、該格子配列中の前記中央部の点のうち、少なくとも一部を前記回転体の回転方向と交差する第1の方向にずらし、少なくとも他の一部を前記第1の方向とは逆の方向にずらしてなる配列パターンを示すこと
(2):前記摺動面全体に亘って、前記回転体の回転方向に沿って前記凹部が1つ以上配置されること
請求項6に係る発明は、
記回転体の内面の表面粗さRaが、0.1μm以上2.0μm以下である請求項5に記載の定着装置である。
請求項7に係る発明は、
像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、請求項5又は請求項6に記載の定着装置である定着手段と、
を備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、規定した前記(1)及び/又は(2)を満たしていない場合に比べ、長期間使用を継続しても摩擦係数の向上を抑制しうる定着装置用摺動部材を提供できる。
請求項2に係る発明によれば、基本格子を構成する格子点のうち隣り合う格子点間の距離が凹部の径の3倍を超える場合に比べ、点在した凹部が簡素な配列パターンを示す定着装置用摺動部材を提供できる。
請求項3に係る発明によれば、凹部の周期及び凹部の1つ当たりの面積が規定された範囲でない場合に比べ、オイルの保持・供給性能を維持しつつも、画像への影響が抑制された定着装置用摺動部材を提供できる。
請求項4に係る発明によれば、凹部の占める面積の総計が規定された範囲でない場合に比べ、耐磨耗性に優れる定着装置用摺動部材を提供できる。
請求項5に係る発明によれば、規定した前記(1)及び/又は(2)を満たしていない定着装置用摺動部材を備える場合に比べ、長寿命化が達成された定着装置を提供できる。
請求項6に係る発明によれば、回転体の内面の表面粗さRaが規定した範囲外の場合に比べ、かかる回転体と摺動部材との間のオイル保持性能がより高まり、長寿命化が達成された定着装置を提供できる。
請求項7に係る発明によれば、規定した前記(1)及び/又は(2)を満たしていない定着装置用摺動部材を備える場合に比べ、長寿命化が達成された画像形成装置を提供できる。
本実施形態に係る定着装置用摺動部材における凹部の配列パターンの例を示す概略平面図である。 本実施形態に係る定着装置用摺動部材における凹部の配列パターンの別の例を示す概略平面図である。 (a)〜(c) 本実施形態に係る定着装置用摺動部材の層構成の例を示す概略断面図である。 第1実施形態の定着装置の構成を示す概略図である。 第2実施形態の定着装置の構成を示す概略図である。 本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
以下、実施形態に係る定着装置用摺動部材、定着装置、及び画像形成装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。
<定着装置用摺動部材>
図1及び図2は、本実施形態に係る定着装置用摺動部材における凹部の配列パターンの例を示す概略平面図であって、摺動面を平面視した図面となる。
また、図3(a)〜(c)は、本実施形態に係る定着装置用摺動部材の層構成の例を示す概略断面図である。
以下、「定着装置用摺動部材」を、単に「摺動部材」と称して説明する場合がある。
−摺動部材の摺動面における凹部−
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る摺動部材101a、101bは、摺動面112Aに、凹部112Bが点在する。
点在した凹部112Bの配列パターンは、(1)4つの格子点で構成され且つ一辺が摺動方向と平行になる基本格子とその中央部の点とからなる基本配列が連続してなる格子配列から、格子配列中の中央部の点の一部又は全部をずらしてなる配列パターンを示すことを要する。
また、凹部112Bは、(2)摺動面を摺動方向に沿って視た場合に、該摺動面の幅の全体に亘って1つ以上の配置されることを要する。
上記のような(1)及び(2)を満たすことで、摺動面における凹部の占める面積を高めることなく、かかる凹部によるオイルの保持・供給機能の面内均一化を図ることができる。その結果、本実施形態に係る摺動部材は、長期間使用を継続しても摩擦係数の向上を抑制しうる。
従来より、千鳥格子状の配列パターンを示す凹部を備えた摺動部材が知られている。
このような摺動部材において、被摺動部材との摩擦係数を低減させるために、摺動面における凹部の占める面積を大きくしていた。
しかしながら、摺動面における凹部の占める面積を大きくすれば、平坦部の面積が小さくなることで、耐磨耗性が低下してしまい、寿命が短くなってしまうといった虞があった。また、1つ1つの凹部を大きくし、摺動面における凹部の占める面積を大きくするだけでは、摺動面内におけるオイルの保持・供給機能に偏りがでることもあり、磨耗係数が向上してしまうこともあった。
これに対し、本実施形態に係る摺動部材は、上記のように、長期間使用を継続しても摩擦係数の向上を抑制しうる。この効果は以下のような点に基づくと考えられる。
即ち、前記した(2)を満たすということは、摺動面を摺動方向に沿って視た場合に、摺動面の幅の全体に亘って凹部が存在しない領域がないこと、また、かかる摺動面の幅を構成する全ての直線上に必ず1つは凹部が存在することを意味する。このように凹部を配置することで、被摺動部材と本実施形態に係る摺動部材とが摺動した際、被摺動部材の被摺動面に凹部との接触しない領域が存在しないことになる。その結果、摺動面内における凹部によるオイルの保持・供給機能に偏りが生じなくなり、被摺動部材と摺動部材との間の摩擦係数の向上が抑制されうる。
また、同じ径の凹部を同じ数だけ形成する場合、千鳥格子状の配列パターンであるよりも、前記した(1)に示す配列パターンである方が、摺動面に占める凹部の面積を高めることなく、(2)を満たすことができることから、本実施形態に係る摺動部材は、耐摩耗性にも優れ長期間の使用にも耐えうる。
その結果、本実施形態に係る摺動部材は、使用の継続に伴う摩擦係数の向上を、長期間に亘り抑制し続けることができるものと考えられる。
なお、摺動部材はその端部に被摺動部材に接触しない領域を有する場合がある。その場合、被摺動部材に接触しない領域である端部は「摺動面」には該当せず、凹部は形成されていなくともよい。
凹部の配列パターンの態様について、具体的に説明する。
図1に示される摺動部材101aについて説明する。
図1には、黒点4つで示される一辺が摺動方向と平行になる基本格子と、この基本格子とその中央部の点(点線で示される)にて形成される基本配列が連続してなる格子配列が示されている。摺動部材101aは、この格子配列を構成している(点線で示される)中央部の点を摺動方向と直交する方向(矢印方向)にずらした配列パターンを有している。
この配列パターンによれば、摺動方向と平行に並んだ(点線で示される)中央部の点を左右交互にずらすことで、点線間で示すライン上に凹部が1つ以上配置されることになる。これにより、前記(2)の摺動面を摺動方向に沿って視た場合に、凹部112Bが摺動面の幅の全体に亘って1つ以上の配置される、ことを満たす状態となる。
図2に示される摺動部材101bについて説明する。
図2においても、黒点4つで示される一辺が摺動方向と平行になる基本格子と、この基本格子とその中央部の点(点線で示される)にて形成される基本配列が連続してなる格子配列が示されている。摺動部材101bは、この格子配列を構成している(点線で示される)中央部の点を摺動方向に対し斜め方向(矢印方向)にずらした配列パターンを有している。
この配列パターンによれば、摺動方向と平行に並んだ(点線で示される)中央部の点を斜め右上、斜め右下に交互にずらすことで、点線間で示すライン上に凹部が1つ以上配置されることになる。これにより、前記(2)の摺動面を摺動方向に沿って視た場合に、凹部112Bが摺動面の幅の全体に亘って1つ以上の配置される、ことを満たす状態となる。
摺動部材101a、101bにおいて、摺動方向と平行に並んだ(点線で示される)中央部の点をずらす方向は、図1、図2に示される態様に限定されず、点線間で示すライン上に凹部が1つ以上配置されることになれば特に制限はされない。つまり、摺動方向と平行に並んだ(点線で示される)中央部の点をずらす方向は、図1及び図2に示されるように、規則的であってもよいし、また、不規則であってもよいが、摺動面内での凹部の存在バランスや製造性を考慮すると、規則的であることが好ましい。
なお、摺動部材101a、101bでは、摺動面内に規則的な配列パターンが形成されているが、発明の効果を損なわない範囲において、一部が欠落している形態であってもよい。
また、中央部の点の移動距離は、摺動方向に直交する方向における基本格子の格子点間の距離、と凹部の径とに応じて決定されればよい。例えば、摺動部材101a、101bでは、凹部の直径が基本格子の格子点間の距離の1/3であるが、凹部の径がこれよりも大きければ、前記(2)の摺動面を摺動方向に沿って視た場合に、凹部112Bが摺動面の幅の全体に亘って1つ以上の配置される、ことを満たすための中央部の点の移動距離は小さくてよい。
なお、このように、摺動方向と直交する方向における格子点間の距離が凹部の径の3倍以下であれば、摺動部材101aや101bのように、中央部の点のずらし方を単純化しうることから、簡素な配列パターンとすることが可能となる。また、その結果、製造性も向上しうるものと考えられる。
ここで、「凹部の径」とは、凹部の摺動方向と直交する方向における最大径を指す。
更に、図1、図2に示される摺動部材101a、101bでは、基本格子が正方形であるが、この形状には限定されず、一辺が摺動方向と平行になるのであれば、長方形であってもよいし、平行四辺形、ひし形であってもよい。
−摺動部材の層構成−
次に、本実施形態に係る摺動部材の層構成について説明する。
図3(a)、(b)に示される摺動部材101c、101dは、シート状の基体110と、基体110上に設けられたフッ素樹脂層112と、で構成されている(なお、基体110とフッ素樹脂層112とを接着するための接着層は不図示)。
また、図3(c)に示される摺動部材101eは、シート状の基体110上に、フッ素樹脂繊維層114を介してフッ素樹脂層112が積層した構成を有する(なお、基体110とフッ素樹脂繊維層114、フッ素樹脂繊維層114とフッ素樹脂層112を接着するための接着層は不図示)。
ここで、図3(a)に示される摺動部材101cでは、その断面からも分かるようにフッ素樹脂層112単独で凹部112Bを形成している。
これに対し、図3(b)に示される摺動部材101dでは、フッ素樹脂層112には厚さ方向に層を貫通する貫通穴があり、この貫通穴と基体110の表面とにより凹部112Bが形成され、また、図3(c)に示される摺動部材101eでは、フッ素樹脂層112の貫通穴とフッ素樹脂繊維114を介した基体110の表面とにより凹部が形成されている。
摺動部材101dや101eの場合、フッ素樹脂層112の厚みを調整することにより凹部の深さを大きくし得るため、オイルの保持性能を高めることができる。特に、摺動部材101eでは、フッ素樹脂層112と基体110との間にフッ素樹脂繊維114が存在することから、摺動部材101dよりも更に多くのオイルが保持される。
また、本実施形態に係る摺動部材101c〜101eでは、フッ素樹脂層112が基体110に積層した態様であり、摺動面112Aを構成するフッ素樹脂層112を基体110で支持した状態としている。
このような構成にすることにより、被摺動部材との摺動に伴うフッ素樹脂層112の変形が抑制される。
なお、摺動部材101cのように、フッ素樹脂層112単独で凹部を形成している場合、基体110は必ずしも必要ではなく、フッ素樹脂層112が十分な厚さを有していれば、本実施形態に係る摺動部材はかかるフッ素樹脂層112による単層体であってもよい。
−凹部の具体的な態様−
摺動面に形成されている凹部は、摺動面に対して直交する方向からみたときの形状で、円形、楕円状、角状(四角状その他多角状)、不定形状等、凹部によるオイルの保持・供給機能を発現することが可能であれば、どのような形状であってもよいが、加工の容易性の点から、図1及び図2に示すように、円形であることが望ましい。
また、凹部の深さ方向の形状としては、図3のように断面で見た場合、柱状、錘状、テーパー状、逆テーパー状等が挙げられる。
また、凹部の配列形態は、前述した(1)及び(2)を満たすことに加え、摺動面の耐久性や、画像への影響を考慮し、下記のような条件を満たすことが好ましい。
摺動面に占める凹部の面積が一つ当たり7×10−3mm以上3.2mm以下(望ましくは0.03mm以上0.8mm以下)となることが好ましい。
具体的には、凹部の摺動面における形状が円形である場合、その直径は100μm以上2mm以下(望ましくは150μm以上1mm以下)であることがよい。
また、摺動面において、凹部間の周期(配列ピッチ)、即ち隣接する凹部の中心間の距離は0.2mm以上2.0mm以下(望ましく0.3mm以上1.5mm以下)であることがよい。
特に、オイルの保持・供給の性能を維持しつつ画像への影響を抑制する点で、凹部の1つ当たりの面積が上記の範囲で、かつ、凹部の周期が上記の範囲であることが好ましい。
更に、摺動面の全面積に対して、全ての凹部が占める面積の割合は、10%以上60%以下(望ましくは15%以上40%以下より望ましくは20%以上30%以下)であることが好ましい。
摺動面における凹部が占める面積が上記の範囲にあることで、耐磨耗性を確保しつつ、オイルの保持・供給機能を発現しうる。
なお、上記の面積に応じて、基本格子における摺動方向と直交する方向の格子点間の距離や凹部の径を決定すればよい。
次に、本実施形態に係る摺動部材を構成する部材について具体的に説明する。
まず、摺動部材を構成する、摺動面を有するフッ素樹脂層について説明する。
フッ素樹脂層は、主成分としてフッ素樹脂を含む層であればよく、必要に応じて、充填材等の添加物を含んで構成されていてもよい。
フッ素樹脂層を構成する樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー等が挙げられる。
中でも、フッ素樹脂層112は、摺動部材の耐久性の点から、主成分として架橋されたフッ素樹脂を含む層が好ましく、特に、架橋されたポリテトラフルオロエチレン(以下、「架橋PTFE」と称する)からなる層であることが好ましい。
フッ素樹脂層を構成する架橋PTFEは、例えば、未架橋PTFEに対して電離性放射線を照射することにより架橋させた架橋PTFEである。
具体的には、架橋PTFEは、例えば、結晶融点よりも高い温度で加熱した状態の未架橋PTFEに対して、酸素不在の環境下で、照射線量1KGy以上10MGy以下の電離性放射線(例えば、γ線、電子線、X線、中性子線、或いは高エネルギーイオン等)を照射して架橋させたものである。
なお、PTFEには、テトラフルオロエチレン以外の他の共重合成分(パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ヘキサフルオロプロピレン、(パーフルオロアルキル)エチレン、或いはクロロトリフルオロエチレン等)を含んでいてもよい。
充填材その他添加剤について説明する。
充填材は、導電性付与、耐久性、熱伝導性を向上させる目的で添加されるものである。
充填材としては、例えば、金属酸化物粒子、ケイ酸塩鉱物、カーボンブラック、及び窒素化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがよい。
これらの中でも、ケッチェンブラック、黒鉛、アセチレンブラックは、導電性を付与するのに望好ましく、黒鉛、銅、銀、窒化アルミ、窒化硼素、アルミナなどは、熱伝導性を付与するのに望ましい。充填材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
充填材の平均粒径は、例えば0.01μm以上20μm以下であることがよい。
充填材を用いる場合、その含有量は、例えば、フッ素樹脂成分100質量部に対して、0.01質量部以上30質量部以下であることがよい。
なお、フッ素樹脂層には、充填材以外にも、その他添加剤を目的に応じて配合してもよい。
フッ素樹脂層の厚みは、層の剛性や隣接して配置される基体の種類、形状に合わせて設定されればよいが、通常、20μm〜500μm(望ましくは50μm以上400μm以下)の範囲で設定される。
なお、フッ素樹脂層の単層体により、本実施形態に係る摺動部材が構成される場合には、形状保持性や耐久性などの点から、厚みは、200μm以上400μm以下)の範囲で設定されることが望ましい。
次に、シート状の基体について説明する。
シート状の基体は、例えば、樹脂材料と必要に応じて充填材等の添加剤とを含んで構成させる。
樹脂材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、補強材を添加してなるポリエステル樹脂等が挙げられるが、これらの中でも、耐熱性、機械的強度が高いポリイミド樹脂がよい。
シート状の基体の厚みは、例えば、50μm以上150μm以下(望ましくは60μm以上130μm以下)の範囲で設定される。
続いて、フッ素樹脂繊維層について説明する。
このフッ素樹脂繊維層は、基体と貫通穴を有するフッ素樹脂層との間に存在する繊維による層であって、層中にオイルを保持する機能を有することから、このフッ素樹脂繊維層を介して各貫通穴中に存在するオイルが移動する。その結果、摺動部材101eは、オイル保持性能が優れると共に、その面内均一性にも優れることとなる。
フッ素樹脂繊維層は、例えば、PEFE繊維、耐熱アラミド繊維が用いられる。中でも、耐熱性が高く、架橋PTFEから構成されるフッ素樹脂層との接着性の高いPTFE繊維がよい。
具体的には、PTFE繊維としては、商品名:ゴアファイバークロスFS120−E(ジャパンゴアテックス社製、厚さ:120μm)が用いられる。
更に、接着層について説明する。
まず、基体とフッ素樹脂層との間や、基体とフッ素樹脂繊維層との間、更に、フッ素樹脂繊維層とフッ素樹脂層との間には、両者を接着する接着層が存在する。
このような接着層は、耐熱性シリコーン樹脂やエポキシ系樹脂等の公知の接着剤を用いて形成されてもよいし、接着シートを用いてもよい。
例えば、フッ素樹脂層に貫通穴が形成されている場合、かかるフッ素樹脂層と基体との接着には、貫通穴を埋めることのないよう接着シートが用いられることが好ましく、フッ素樹脂層の貫通穴と同形状の穴を形成した接着シートを用いてもよい。
また、フッ素樹脂繊維層と貫通穴が形成されているフッ素樹脂層との間を接着する接着層には、かかる貫通穴を埋めることのないよう、フッ素樹脂層の貫通穴と同形状の穴を形成した接着シートが用いられることが好ましい。
上記の接着シートとしては、融点以上に加熱することで熱融着を起こし、基体とフッ素樹脂層との間、基体とフッ素樹脂繊維層との間、及び、フッ素樹脂繊維層とフッ素樹脂層との間を接着しうるフッ素系接着シートが用いられる。特に、オイルとの相互作用がなく、更には、オイルによる劣化も抑制しうることからも、フッ素系接着シートがよい。
具体的には、フッ素系接着シートとしては、商品名:シルキーボンド(潤工社製)が用いられる。
また、接着シートの厚さとしては、10μm以上30μm以下の範囲で設定される。
−製造方法−
本実施形態に係る摺動部材101c〜101eの製造方法について説明する。
まず、摺動部材101c、摺動部材101dの場合には、基体110となるシート、フッ素樹脂層112、摺動部材101bの場合には、これらの加えてフッ素樹脂繊維層114となるシートをそれぞれ準備する。
次に、フッ素樹脂層112に凹部又は貫通穴を形成する。
フッ素樹脂層に凹部を形成する方法としては、エンボス加工を用いることができる。
ここで、凹部を形成するエンボス加工は、例えば、フッ素樹脂層112を構成するフッ素樹脂(例えば、架橋PTFE)のガラス転移温度以上に加熱した状態で、圧力を加えることで形状を得る方法である。
具体的には、かかるエンボス加工では、例えば、フッ素樹脂層112の摺動面112Aに押し付ける押付面に、形成する凹部に対応する円柱状の凸部が形成された金型を用いて、当該金型をフッ素樹脂層112の摺動面112Aに押し付けて、当該摺動面112Aに凹部を形成する。
なお、金型は、NC工作機械などで作製する場合が多いが、フッ素樹脂層112の摺動面112Aに凹部を形成する場合、金属のエッチングで作製してもよい。一方で、金型をエッチングで作製すると深さ方向にテーパーが付き制御が困難な場合がある。
特に、精度の良い金型の作製方法として、Ni電鋳による方法やNi電鋳とフォトリソグラフィーを組み合わせた方法(エレクトロフォーミング法)がある。本作製法は、コストや精度の点や、複製が容易な点で有利な方法である。
また、フッ素樹脂層112に貫通穴を形成するには、レーザー加工法、ドリルによる加工、金型を用いた打ち抜き加工などが用いられる。穴径が比較的大きい場合(例えば、径0.3mmを超えた場合)には打ち抜き加工が、小さい場合(例えば、径0.5mm未満の場合)はレーザーを用いることがよい。
ここで、レーザー加工法には、COレーザー、エキシマレーザー等が用いられる。
また、摺動部材101eを製造する場合には、フッ素系接着シートについても貫通穴を形成する。
この貫通穴の形成は、フッ素樹脂層112における貫通穴の形成と同様の方法が用いられ、フッ素樹脂層112の貫通穴とフッ素系接着シートの貫通穴とが積層した際に連通するように、フッ素系接着シートの貫通穴の形状や位置は設定される。なお、フッ素系接着シートに形成された貫通穴の径は、フッ素樹脂層112の貫通穴と同じであってもよいし、接着強度に問題がなければ少し大きくてもよい。
なお、摺動部材101dを製造する際に用いられるフッ素系接着シートは、貫通穴があってもよいし、なくてもよい。
続いて、摺動部材101c、101dの場合には、基体110となるシートと凹部又は貫通穴を有するフッ素樹脂層112とをフッ素系接着シートを用いて張り合わせる。
この張り合わせは、基体110となるシートと凹部又は貫通穴を有するフッ素樹脂層112との間にフッ素系接着シートを挟み、つまり、基体110となるシート/フッ素系接着シート/凹部又は貫通穴を有するフッ素樹脂層112の積層体を形成し、その上下から圧力を加え、更に加熱することにより行われる。
また、摺動部材101eの場合には、基体110となるシートとフッ素樹脂繊維層114となるシートとをフッ素系接着シート(貫通穴なし)で、また、フッ素樹脂繊維層114となるシートと貫通穴を有するフッ素樹脂層112とを貫通穴を有するフッ素系接着シートで、張り合わせる。
この張り合わせは、基体110となるシート/フッ素系接着シート(貫通穴なし)/フッ素樹脂繊維層114となるシート/貫通穴を有するフッ素系接着シート/貫通穴を有するフッ素樹脂層112の積層体を形成し、その上下から圧力を加え、更に加熱することにより行われる。
前記した張り合わせの際に積層体に印加される圧力は、1.0MPa以上2.0MPa以下の範囲で設定されればよく、また、加熱温度としては、320度以上350度以下の範囲で設定されればよい。
以上の工程を経て、本実施形態に係る摺動部材101c〜101eは製造される。
以上説明した本実施形態に係る摺動部材101c〜101eは、シート状の基体110とフッ素樹脂層112とを少なくとも有するシート状部材であったが、以下の形態であってもかまわない。
即ち、基体が金属製の押圧部材(押圧パッド)からなるものであってもよく、この基体表面に、前記(1)及び(2)を満たす凹部に対応する凹部又は貫通穴を有するフッ素樹脂層が配置された摺動パッドも、本実施形態に係る摺動部材の一例として挙げられる。この摺動パッドとしては、例えば、第107回日本画像学会年次大会予稿集等に記載されているように、富士ゼロックス社製Color1000/800Pressに搭載されている定着装置内の剥離パッドが挙げられる。
<定着装置>
以下、本実施形態に係る定着装置の一例について説明する。
本実施形態に係る定着装置としては、種々の構成があり、以下に、第1実施形態として、加熱源を有する加熱ロールと押圧パッドが押圧された加圧ベルトと備えた定着装置を説明し、第2実施形態として、加熱源が押圧された加熱ベルトと加圧ロールと備えた定着装置を説明する。
これらの定着装置におけるシート状の摺動部材として、前記した本実施形態に係る摺動部材が適用される。
ここで、本実施形態に係る摺動部材を配置し、その摺動面を接触させる回転体の一例としての加熱ベルトや加圧ベルトの内面(内周面)は、例えば、その表面粗さRaが0.1μm以上2.0μm以下(望ましくは0.3μm以上1.5μm以下)であることがよい。
これにより、回転体の一例としての加熱ベルトや加圧ベルトと、摺動部材と、の摺動抵抗が低減し、潤滑剤(オイル)を介在させた場合、特に、当該部材間で潤滑剤(オイル)を保持し易くなり、摺動部材の耐摩耗性が向上する。
なお、表面粗さRaの測定は、表面粗さ計サーフコム1400A(東京精密社製)を用いて、JIS B0601−1994に準拠し、評価長さLnを4mm、基準長さLを0.8mm、カットオフ値を0.8mmとした測定条件で行う。
−定着装置の第1実施形態−
まず、第1実施形態に係る定着装置60について説明する。図4は、第1実施形態の定着装置60の構成を示す概略図である。
第1実施形態に係る定着装置60は、図4に示すように、例えば、回転駆動する加熱ロール61と、回転体の一例としての加圧ベルト62と、加圧ベルト62を介して加熱ロール61を押圧する押圧部材の一例としての押圧パッド64とを備えて構成されている。
なお、押圧パッド64は、例えば、加圧ベルト62と加熱ロール61とが相対的に加圧されていればよい。従って、加圧ベルト62側が加熱ロール61に加圧されてもよく、加熱ロール61側が加熱ロール61に加圧されてもよい。
加熱ロール61は、例えば、金属製のコア(円筒状芯金)611の周囲に耐熱性弾性体層612及び離型層613を積層して構成されたものである。加熱ロール61の内部には、加熱手段の一例としてのハロゲンランプ66が配設されている。加熱手段としては、ハロゲンランプに限られず、発熱する他の発熱部材を用いてもよい。
一方、加熱ロール61の表面には、例えば、感温素子69が接触して配置されている。この感温素子69による温度計測値に基づいて、ハロゲンランプ66の点灯が制御され、加熱ロール61の表面温度が所定の設定温度(例えば、150℃)を維持される。
加圧ベルト62は、例えば、内部に配置された押圧パッド64とベルト走行ガイド63とによって回転自在に支持されている。そして、挟込領域N(ニップ部)において押圧パッド64により加熱ロール61に対して押圧されて配置されている。
押圧パッド64は、例えば、加圧ベルト62の内側において、加圧ベルト62を介して加熱ロール61に加圧される状態で配置され、加熱ロール61との間で挟込領域Nを形成している。
押圧パッド64は、例えば、幅の広い挟込領域Nを確保するための前挟込部材64aを挟込領域Nの入口側に配置し、加熱ロール61に歪みを与えるための剥離挟込部材64bを挟込領域Nの出口側に配置している。
加圧ベルト62の内周面と押圧パッド64との摺動抵抗を小さくするために、例えば、前挟込部材64a及び剥離挟込部材64bの加圧ベルト62と接する面にシート状の摺動部材68が設けられている。そして、押圧パッド64と摺動部材68とは、金属製の保持部材65に保持されている。
なお、摺動部材68は、例えば、その摺動面が加圧ベルト62の内面と接するように設けられており、加圧ベルト62との間に存在するオイルの保持・供給に関与する。前述したように本実施形態に係る摺動部材は、耐磨耗性及びオイル保持・供給性能に優れており、長期間使用を継続しても定着装置内の加圧ベルト62(被摺動部材)との間の摩擦係数の向上が抑制されることから、定着装置の長寿命化が達成される。
保持部材65には、例えば、ベルト走行ガイド63が取り付けられ、加圧ベルト62が回転する構成となっている。
加熱ロール61は、例えば、図示しない駆動モータにより矢印C方向に回転し、この回転に従動して加圧ベルト62は、加熱ロール61の回転方向と反対の方向へ回転する。すなわち、例えば、加熱ロール61が図4における時計方向へ回転するのに対して、加圧ベルト62は反時計方向へ回転する。
そして、未定着トナー像を有する用紙K(記録媒体)は、例えば、定着入口ガイド56によって導かれて、挟込領域Nに搬送される。そして、用紙Kが挟込領域Nを通過する際に、用紙K上のトナー像は挟込領域Nに作用する圧力と熱とによって定着される。
第1実施形態の定着装置60では、例えば、加熱ロール61の外周面に倣う凹形状の前挟込部材64aにより、前挟込部材64aがない構成に比して、広い挟込領域Nを確保される。
また、第1実施形態に係る定着装置60では、例えば、加熱ロール61の外周面に対し突出させて剥離挟込部材64bを配置することにより、挟込領域Nの出口領域において加熱ロール61の歪みが局所的に大きくなるように構成されている。
このように剥離挟込部材64bを配置すれば、例えば、定着後の用紙Kは、剥離挟込領域を通過する際に、局所的に大きく形成された歪みを通過することになるので、用紙Kが加熱ロール61から剥離しやすい。
剥離の補助手段として、例えば、加熱ロール61の挟込領域Nの下流側に、剥離部材70を配設されている。剥離部材70は、例えば、剥離爪71が加熱ロール61の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に加熱ロール61と近接する状態で保持部材72によって保持されている。
−定着装置の第2実施形態−
次に、第2実施形態に係る定着装置80について説明する。図5は、第2実施形態に係る定着装置80の構成を示す概略図である。
第2実施形態に係る定着装置80は、図5に示すように、例えば、回転体の一例として加熱ベルト84を備える定着ベルトモジュール86と、加熱ベルト84(定着ベルトモジュール86)に押圧して配置された加圧ロール88とを含んで構成されている。そして、例えば、加熱ベルト84(定着ベルトモジュール86)と加圧ロール88とが接触する挟込領域N(ニップ部)が形成されている。挟込領域Nでは、記録媒体の一例としての用紙Kが加圧及び加熱されトナー像が定着される。
定着ベルトモジュール86は、例えば、無端状の加熱ベルト84と、加圧ロール88側で加熱ベルト84が巻き掛けられ、モータ(図示省略)の回転力で回転駆動すると共に加熱ベルト84をその内面から加圧ロール88側へ押し付ける加熱押圧ロール89と、加熱押圧ロール89と異なる位置で内側から加熱ベルト84を支持する支持ロール90とを備えている。
定着ベルトモジュール86は、例えば、加熱ベルト84の外側に配置されてその周回経路を規定する支持ロール92と、加熱押圧ロール89から支持ロール90までの加熱ベルト84の姿勢を矯正する姿勢矯正ロール94と、加熱ベルト84(定着ベルトモジュール86)と加圧ロール88とが接触する領域である挟込領域Nの下流側において加熱ベルト84を内面から張力を付与する支持ロール98とが設けられている。
そして、定着ベルトモジュール86は、例えば、加熱ベルト84と加熱押圧ロール89との間に、シート状の摺動部材82が介在するように設けられている。
摺動部材82は、例えば、その摺動面が加熱ベルト84の内面と接するように設けられており、加熱ベルト84との間に存在するオイルの保持・供給に関与する。前述したように本実施形態に係る摺動部材は、耐磨耗性及びオイル保持・供給性能に優れており、長期間使用を継続しても定着装置内の加熱ベルト84(被摺動部材)との間の摩擦係数の向上が抑制されることから、定着装置の長寿命化が達成される。
ここで、摺動部材82は、例えば、その両端が支持部材96により支持された状態で設けられている。
加熱押圧ロール89は、アルミニウムからなる円筒状の芯金の表面の金属磨耗を防止する保護層として、芯金表面に坪量200μmのフッ素樹脂皮膜が形成されたハードロールである。
加熱押圧ロール89の内部には、例えば、加熱源の一例としてハロゲンヒータ89Aが設けられている。
支持ロール90は、アルミニウムで形成された円筒状ロールであり、内部には加熱源の一例としてハロゲンヒータ90Aが配設されており、加熱ベルト84を内面側から加熱するようになっている。
支持ロール90の両端部には、例えば、加熱ベルト84を外側に押圧するバネ部材(図示省略)が配設されている。
支持ロール92は、例えば、アルミニウムで形成された円筒状ロールであり、支持ロール92の表面には厚み20μmのフッ素樹脂からなる離型層が形成されている。
支持ロール92の離型層は、例えば、加熱ベルト84の外周面からのトナーや紙粉が支持ロール92に堆積するのを防止するために形成されるものである。
支持ロール92の内部には、例えば、加熱源の一例としてハロゲンヒータ92Aが配設されており、加熱ベルト84を外周面側から加熱するようになっている。
つまり、例えば、加熱押圧ロール89と支持ロール90及び支持ロール92とによって、加熱ベルト84が加熱される構成となっている。
姿勢矯正ロール94は、例えば、アルミニウムで形成された円柱状ロールであり、姿勢矯正ロール94の近傍には、加熱ベルト84の端部位置を測定する端部位置測定機構(図示省略)が配置されている。
姿勢矯正ロール94には、例えば、端部位置測定機構の測定結果に応じて加熱ベルト84の軸方向における当り位置を変位させる軸変位機構(図示省略)が配設され、加熱ベルト84の蛇行を制御するように構成されている。
一方、加圧ロール88は、例えば、アルミニウムからなる円柱状ロール88Aを基体として、基体側から順に、シリコーンゴムからなる弾性層88Bと、膜厚100μmのフッ素樹脂を含む剥離層とが積層された構成となっている。また、加圧ロール88は、回転自在に支持されると共に、図示しないスプリング等の付勢手段によって加熱ベルト84が加熱押圧ロール89に巻き回された部位に押圧されて設けられている。これにより、定着ベルトモジュール86の加熱ベルト84(加熱押圧ロール89)が矢印E方向へ回転移動するのに伴って、加熱ベルト84(加熱押圧ロール89)に従動して矢印F方向に回転移動するようになっている。
そして、未定着トナー像を有する用紙Kは、定着装置80の挟込領域Nに導かれ、挟込領域Nに作用する圧力と熱とによって定着される。
<画像形成装置>
次に、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
図6は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置では、上記実施形態に係る定着装置が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図6に示すように、例えば、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kと、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体である用紙Kに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙K上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、画像形成装置100は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
この定着装置60が既述の第1実施形態の定着装置60であり、当該定着装置は既述の本実施形態の摺動部材68を有してなる。なお、画像形成装置100は、既述の第2実施形態に係る定着装置80(既述の本実施形態の摺動部材82)を備える構成であってもよい。
画像形成装置100の各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、表面に形成されるトナー像を保持する像保持体の一例として、矢印A方向に回転する感光体11を備えている。
感光体11の周囲には、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段の一例として、感光体11を帯電させる帯電器12が設けられ、前記帯電手段により帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段の一例として、感光体11上に静電潜像を書込むレーザー露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。
また、感光体11の周囲には、前記潜像形成手段により前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段の一例として、各色成分トナーが収容されて感光体11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられ、感光体11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。
更に、感光体11の周囲には、感光体11上の残留トナーが除去される感光体クリーナ17が設けられ、帯電器12、レーザー露光器13、現像器14、一次転写ロール16及び感光体クリーナ17の電子写真用デバイスが感光体11の回転方向に沿って順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミド或いはポリアミド等の樹脂をベース層としてカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の加圧ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下となるように形成されており、その厚みは、例えば、0.1mm程度に構成されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールによって図6に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能する張力付与ロール33、二次転写部20に設けられる背面ロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニング背面ロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。
そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体11に圧接配置され、更に一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、背面ロール25と、前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段の一例としての、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、を備えて構成されている。
背面ロール25は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率が10Ω/□以上1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は、例えば、70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様。)に設定される。この背面ロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極を構成し、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が接触配置されている。
一方、二次転写ロール22は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。
そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んで背面ロール25に圧接配置され、更に二次転写ロール22は接地されて背面ロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙K上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。
一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
更に、本実施形態の画像形成装置では、用紙Kを搬送する搬送手段として、用紙Kを収容する用紙収容部50、この用紙収容部50に集積された用紙Kを所定のタイミングで取り出して搬送する給紙ロール51、給紙ロール51により繰り出された用紙Kを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Kを二次転写部20へと送り込む搬送ガイド53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Kを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Kを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザー露光器13に出力される。
レーザー露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザーから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザー露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体11上に形成されたトナー像は、各感光体11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、搬送手段では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙収容部50から所定サイズの用紙Kが供給される。給紙ロール51により供給された用紙Kは、搬送ロール52により搬送され、搬送ガイド53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Kは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Kの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22が背面ロール25に加圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Kは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22と背面ロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22と背面ロール25とによって加圧される二次転写部20において、用紙K上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Kは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Kを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙K上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙K上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Kは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙収容部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Kへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回転に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニング背面ロール34及び中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能であり、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能であることは言うまでもない。
なお、本実施形態に係る画像形成装置では、電子写真方式の画像形成装置について説明したが、これに限られず、電子写真方式以外の公知の画像形成装置(例えば、用紙搬送用の無端ベルトを備えたインクジェット記録装置など)であってもよい。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
直径0.25mmで、高さ0.1mmの円柱状凸部が、正方形の基本格子における格子点間の距離(配列ピッチ)が0.75mmである千鳥格子状の基本配列から中心部の点を摺動方向に直交する方向に0.125mmずらした配列パターンを形成してなる領域(50mm×400mm)を有するNi電鋳製円柱付きの金型を用意した。なお、この金型はエレクトロファインフォーミングで作製した。
更に、基体となる厚さ75μmのポリイミド樹脂シートと、フッ素樹脂層となる厚さ0.1mmの架橋PTFEシート(エクセロンXF−1B)と、を貼り合わせた積層シート(80mm×400mm)を準備した。
積層シートのフッ素樹脂層表面に金型を重ね、プレス機で180℃に加熱しながら加圧することでエンボス加工を施した。
これにより、フッ素樹脂層における平面状の摺動面に、図1に示されるような直径0.25mmの円形の凹部が、配列ピッチ0.75mmで千鳥格子状の基本配列から中心部の点を摺動方向に直交する方向に0.125mmずらした配列パターンを形成してなる、シート状の摺動部材を得た。
ここで、得られた摺動部材における凹部の占める面積は、摺動面に対して約25%であった。
(実施例2)
直径0.25mmで、高さ0.1mmの円柱状凸部が、正方形の基本格子における格子点間の距離(配列ピッチ)が0.75mmである千鳥格子状の基本配列から中心部の点を摺動方向に対し斜め方向に0.125mm(摺動方向と直交した方向での距離)ずらした配列パターンを形成してなる領域(50mm×400mm)を有するNi電鋳製円柱付きの金型を用意した。なお、この金型はエレクトロファインフォーミングで作製した。
更に、基体となる厚さ75μmのポリイミド樹脂シートと、フッ素樹脂層となる厚さ0.1mmの架橋PTFEシート(エクセロンXF−1B)と、を貼り合わせた積層シート(80mm×400mm)を準備した。
積層シートのフッ素樹脂層表面に金型を重ね、プレス機で180℃に加熱しながら加圧することでエンボス加工を施した。
これにより、フッ素樹脂層における平面状の摺動面に、図2に示されるような直径0.2mmの円形の凹部が、配列ピッチ0.75mmで千鳥格子状の基本配列から中心部の点を摺動方向に対して斜め方向に0.125mm(摺動方向と直交した方向での距離)ずらした配列パターンを形成してなる、シート状の摺動部材を得た。
ここで、得られた摺動部材における凹部の占める面積は、摺動面に対して約25%であった。
(実施例3)
実施例1において、積層シートの代わりに、厚さ0.3mmの架橋PTFEシート(日立電線製:エクセロンXF−1B)の単層体を用いた以外は実施例1と同様にして、0.25mmの円形の凹部が、配列ピッチ0.75mmで千鳥格子状の基本配列から中心部の点を摺動方向に直交する方向に0.125mmずらした配列パターンを形成してなるシート状の摺動部材を得た。
(比較例1)
ガラスクロスに厚さ0.02mmのPTFEシートをラミネートした、摺動面に高さ0.02mmの凹凸を持つ摺動部材(中興化成工業製:HGF−500−6)を準備した。
ここで、得られた摺動部材における凹部の占める面積は、摺動面に対して約85%であった。
(比較例2)
基体となる厚さ75μmのポリイミド樹脂シートと、フッ素樹脂層となる厚さ0.1mmの架橋PTFEシート(エクセロンXF−1B)と、貼り合わせた積層シートを準備した。
この積層シートに、金型の替わりにステンレス製のメッシュ(30メッシュ、線径0.22mm)を使い、プレス機で180℃に加熱しながら加圧することで十字マークのエンボス加工を施した。
これにより、フッ素樹脂層の摺動面に、線幅が5μm〜30μmと不規則で、十字マークの交点ほど線幅が太く、十字マーク同士が一部連続した形状で格子状に配列したパターンを持つシート状の摺動部材を得た。
ここで、得られた摺動部材における凹部の占める面積は、摺動面に対して約45%であった。
(比較例3)
直径0.25mmで、高さ0.1mmの円柱状凸部が、摺動方向の配列ピッチ0.75mm、摺動方向に直交する方向の配列ピッチ0.75mmの正方形の基本格子を含む千鳥格子状の配列パターンを形成してなる領域(50mm×400mm)を有するNi電鋳製円柱付きの金型を用意した。なお、この金型はエレクトロファインフォーミングで作製した。
更に、厚さ0.3mmの架橋PTFEシート(日立電線製:エクセロンXF−1B)の単層体(80mm×400mm)を準備し、フッ素樹脂層表面に金型を重ね、プレス機で180℃に加熱しながら加圧することでエンボス加工を施した。
これにより、フッ素樹脂層における平面状の摺動面に、直径0.25mmの円形の凹部が、摺動方向の配列ピッチ0.75mm、摺動方向に直交する方向の配列ピッチ0.75mmの正方形の基本格子を含む千鳥格子状の配列パターンを有するシート状の摺動部材を得た。ここで、得られた摺動部材における凹部の占める面積は、摺動面に対して約25%であった。
(参考例)
直径0.2mmで、高さ0.1mmの円柱状凸部が、摺動方向の配列ピッチ0.6mm、摺動方向に直交する方向の配列ピッチ0.4mmの長方形の基本格子を含む千鳥格子状の配列パターンを形成してなる領域(50mm×400mm)を有するNi電鋳製円柱付きの金型を用意した。なお、この金型はエレクトロファインフォーミングで作製した。

更に、基体となる厚さ75μmのポリイミド樹脂シートと、フッ素樹脂層となる厚さ0.1mmの架橋PTFEシート(エクセロンXF−1B)と、を貼り合わせた積層シート(80mm×400mm)を準備した。
積層シートのフッ素樹脂層表面に金型を重ね、プレス機で180℃に加熱しながら加圧することでエンボス加工を施した。
これにより、フッ素樹脂層における平面状の摺動面に、直径0.2mmの円形の凹部が、摺動方向の配列ピッチ0.6mm、摺動方向に直交する方向の配列ピッチ0.4mmの長方形の基本格子を含む千鳥格子状の配列パターンを形成してなる、を有するシート状の摺動部材を得た。
ここで、得られた摺動部材における凹部の占める面積は、摺動面に対して約35%であった。
<評価>
各例で得られたシート状の摺動部材を、高速複写機(富士ゼロックス社製:Color 1000 Press)のベルト・ロールニップ方式の定着装置(図5参照:シート状の摺動部材を配置する加熱ベルト84の内面の表面粗さRa=0.6μm)に取り付け、被摺動部材(加熱ベルト84)と摺動部材との摩擦係数について、初期の値とプロセススピードを800mm/secに上げて連続稼動させた際の値とを測定し、摩擦係数について評価した。結果を表1に示す。
−摩擦係数の評価指標−
摺動部材の摩擦係数の評価基準は以下の通りである。
◎:初期摩擦係数が1.0以下であり、且つ、3,000,000枚(3Mpv)通紙後の摩擦係数が1.2以下である
○:初期摩擦係数が1.0以下であり、且つ、1,000,000枚(1Mpv)通紙後の摩擦係数が1.5以下である
△:初期摩擦係数が1.0以下であり、且つ、400,000枚(400kpv)通紙後の摩擦係数が1.5以下である
×:初期摩擦係数が1.0を超える、又は、400,000枚(400kpv)通紙後の摩擦係数が1.5を超える
また、実施例1〜3、比較例1、2、及び参考例については、摺動部材の耐磨耗性について評価した。
具体的には、上記の摩擦係数の評価後に通紙を継続し、摺動部材の耐久性について評価した。
具体的には、上記の摩擦係数の評価時に500k枚通紙した後の摺動部材の磨耗量について評価した。
その結果、実施例1〜3においては、摩耗量として4μm〜5μmと小さな摩耗量を示した。比較例1ではPTFE層が全て摩耗しガラスクロスが露出していた。比較例2では摩耗量が20μmと大きな値を示した。参考例では、摩耗量として6μmと比較的良好な値を示した。
上記表1の結果から、本実施例のシート状の摺動部材は初期の摩擦係数が低く、更に、比較例や参考例に比べ、多量の通紙後の摩擦係数の向上が抑えられることが分かる。
また、本実施例のシート状の摺動部材は比較例に比べ磨耗量が少なく抑えられていることが分かる。
このように、実施例の摺動部材は、長期間使用を継続しても被摺動部材との間の摩擦係数の向上が抑制され、また、磨耗量も少ないことから、摺動部材自体の寿命(ライフ)が長いこととなり、その結果として、これを備える定着装置や画像形成装置の長寿命化を達成しうる。
11 感光体(像保持体)
12 帯電器(帯電手段)
13 レーザー露光器(潜像形成手段)
14 現像器(現像手段)
15 中間転写ベルト
16 一次転写ロール(転写手段)
22 二次転写ロール(転写手段)
60 定着装置(定着手段)
61 加熱ロール
62 加圧ベルト
63 ベルト走行ガイド
64 押圧パッド
64a 前挟込部材
64b 剥離挟込部材
65 保持部材
66 ハロゲンランプ
68 摺動部材
69 感温素子
70 剥離部材
71 剥離爪
72 保持部材
80 定着装置
82 摺動部材
84 加熱ベルト
86 定着ベルトモジュール
88A 円柱状ロール
88 加圧ロール
88B 弾性層
89 加熱押圧ロール
89A ハロゲンヒータ
90 支持ロール
90A ハロゲンヒータ
92 支持ロール
92A ハロゲンヒータ
94 姿勢矯正ロール
96 支持部材
98 支持ロール
100 画像形成装置
101a〜101e 定着装置用摺動部材
110 シート状の基体
112 フッ素樹脂層
112A 摺動面
112B 凹部
114 フッ素樹脂繊維層

Claims (7)

  1. 凹部が点在した摺動面を有するフッ素樹脂層を少なくとも備え、以下の(1)及び(2)を満たす定着装置用摺動部材。
    (1):前記点在した凹部が、4つの格子点で構成される基本格子とその中央部の点とからなる基本配列が連続してなる格子配列から、該格子配列中の前記中央部の点のうち、少なくとも部を第1の方向にずらし、少なくとも他の一部を前記第1の方向とは逆の方向にずらしてなる配列パターンを示すこと
    (2):前記摺動面全体に亘って、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って前記凹部が1つ以上配置されること
  2. 前記配列パターンの基本格子を構成する格子点のうち隣り合う格子点間の距離が前記凹部の径の3倍以下である請求項1に記載の定着装置用摺動部材。
  3. 前記点在した凹部の周期が0.2mm以上2.0mm以下であり、且つ、該凹部の1つ当たりの面積が7×10−3mm以上3.2mm以下である請求項1又は請求項2に記載の定着装置用摺動部材。
  4. 前記摺動面において、前記凹部の占める面積の総計が10%以上60%以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用摺動部材。
  5. 回転体と、
    前記回転体の内面から前記回転体を押圧する押圧部材と、
    前記回転体の内面と前記押圧部材との間に介在し、前記回転体側の摺動面に点在した凹部が以下の(1)及び(2)を満たす摺動部材と、
    を備える定着装置。
    (1):前記点在した凹部が、4つの格子点で構成される基本格子とその中央部の点とからなる基本配列が連続してなる格子配列から、該格子配列中の前記中央部の点のうち、少なくとも一部を前記回転体の回転方向と交差する第1の方向にずらし、少なくとも他の一部を前記第1の方向とは逆の方向にずらしてなる配列パターンを示すこと
    (2):前記摺動面全体に亘って、前記回転体の回転方向に沿って前記凹部が1つ以上配置されること
  6. 記回転体の内面の表面粗さRaが、0.1μm以上2.0μm以下である請求項5に記載の定着装置。
  7. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段であって、請求項5又は請求項6に記載の定着装置である定着手段と、
    を備える画像形成装置。
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