JP2016180888A - 定着装置用加圧ユニット、定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着装置の無端ベルトの内周面と摺動する摺動面2aを有する摺動部材2と、前記摺動部材の摺動面を前記無端ベルトの内周面に押圧する押圧部材4と、前記押圧部材に対し、前記摺動部材とは反対側に配置され、前記摺動部材の摺動面が前記無端ベルトの内周面と摺動するときに生じる振動を抑制する振動抑制部材6と、を備えた定着装置用加圧ユニット10。
【選択図】図1
Description
定着装置としては、例えば、加熱ロールと加熱ロールに接触して配置された加圧ベルトとを備えた構成や、加熱ベルトと加熱ベルトに接触して配置された加圧ロールとを備えた構成が知られている。
請求項1に係る発明は、定着装置の無端ベルトの内周面と摺動する摺動面を有する摺動部材と、
前記摺動部材の摺動面を前記無端ベルトの内周面に押圧する押圧部材と、
前記押圧部材に対し、前記摺動部材とは反対側に配置され、前記摺動部材の摺動面が前記無端ベルトの内周面と摺動するときに生じる振動を抑制する振動抑制部材と、
を備えた定着装置用加圧ユニットである。
請求項3に係る発明は、前記振動抑制部材は、JISA硬度が50度以下の弾性材料により構成されている請求項1又は請求項2に記載の定着装置用加圧ユニットである。
前記第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、
前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方を昇温させる昇温手段と、
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用加圧ユニットと、
を備え、前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方が無端ベルトであり、前記定着装置用加圧ユニットの摺動部材の摺動面が前記無端ベルトの内周面と摺動する定着装置。
前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着する請求項4に記載の定着装置を含む定着手段と、
を備える画像形成装置である。
本実施形態に係る定着装置用加圧ユニットは、定着装置の無端ベルトの内周面と摺動する摺動面を有する摺動部材と、前記摺動部材の摺動面を前記無端ベルトの内周面に押圧する押圧部材と、前記押圧部材に対し、前記摺動部材とは反対側に配置され、前記摺動部材の摺動面が前記無端ベルトの内周面と摺動するときに生じる振動を抑制する振動抑制部材と、を備えている。
摺動部材の摺動面が定着装置における無端ベルト(加圧ベルト又は加熱ベルト)の内周面と摺動すると、摩擦により振動して音が発生すると考えられる。
これに対し、本実施形態に係る本実施形態に係る加圧ユニットは、押圧部材に対し、摺動部材とは反対側に振動抑制部材が配置されているため、摺動部材と無端ベルトとの摺動による振動が抑制されることにより音の発生が抑制されると考えられる。
以下、各構成部材について説明する。
摺動部材2を構成する材料としては、例えば樹脂材料が挙げられる。具体的には、例えば、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
これらのうち、被摺動部材(無端ベルト)に対する摩擦係数を低く制御しやすい樹脂材料としては、例えばフッ素樹脂が挙げられる。
また、耐熱性を有し、かつ、機械的強度を有する樹脂材料としては、例えばポリイミド樹脂が挙げられる。
また、摺動部材2は、同種の材料を2層以上積層したものや、3層以上で構成されたものであってもよい。
充填材としては、例えば、導電性付与、耐久性、熱伝導性を向上させる目的で添加される充填材が挙げられる。
充填材の具体例としては、例えば、金属酸化物粒子、ケイ酸塩鉱物、カーボンブラック、窒素化合物等が挙げられる。この中でも、導電性を付与する目的で添加される充填材としては、例えば、ケッチェンブラック、黒鉛、アセチレンブラックが挙げられる。また、熱伝導性を付与する目的で添加される充填材としては、例えば、黒鉛、銅、銀、窒化アルミ、窒化硼素、アルミナが挙げられる。充填材は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
充填材の平均粒径としては、例えば0.01μm以上20μmの範囲が挙げられる。
充填材の含有量としては、例えば、摺動部材を構成する樹脂材料100質量部に対して、0.01質量部以上30質量部以下の範囲が挙げられる。
押圧部材4は、定着ベルト(加熱ベルト又は加圧ベルト)の幅方向において、記録媒体が通過する領域よりも広い領域にわたって配置され、この押圧部材4の長手方向の略全長に亘って摺動部材2の摺動面2aを定着ベルトの内周面に押圧し、さらに定着ベルトを定着ロール(加圧ロール又は加熱ロール)に押圧するように構成されている。
なお、押圧部材4の定着ロールと対向する側の面は、定着ベルトと定着ロールとにより記録媒体が挟み込まれる挟込領域N(ニップ部)が広く形成されるように、定着ロールの外周面に沿って湾曲した形状となっている。
押圧部材4を構成する材料として、具体的には、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性材料や、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PES)や液晶ポリマー(LCP)等の耐熱性樹脂等が挙げられる。
押圧部材4における空隙は、独立気泡構造でもよいし、連続気泡構造でもよい。
振動抑制部材6は、押圧部材4に対し、摺動部材2とは反対側(以下、裏面側という場合がある。)に配置され、摺動部材2の摺動面2aが無端ベルトの内周面と摺動するときに生じる振動を抑制するものであればよい。
また、振動抑制部材6による制振効果が得られれば、振動抑制部材6と押圧部材4との間に他の部材(例えば、断熱部材)が配置されていてもよい。
なお、振動抑制部材6を構成する弾性材料のJISA硬度が低過ぎると、Nipの安定性不足となる可能性があるため、振動抑制部材6を構成する弾性材料のJISA硬度は10度以上であることが好ましい。
本実施形態に係る定着装置は、第1回転体と、前記第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方を昇温させる昇温手段と、前記本実施形態に係る定着装置用加圧ユニットと、を備え、前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方が無端ベルトであり、前記定着装置用加圧ユニットの摺動部材の摺動面が前記無端ベルトの内周面と摺動する構成を有する。
図2は、第1実施形態に係る定着装置80の構成の一例を示す概略図である。
例えば押圧パッド4の上流には、加熱ベルト84の内周面に潤滑剤(オイル)を供給する手段である潤滑剤供給装置(不図示)が取り付けられていてもよい。
電磁誘導装置90は、電磁誘導コイル(励磁コイル)91を内蔵する。電磁誘導装置90は、電磁誘導コイル91に交流電流を印加し磁場を発生させ、この磁場を励磁回路で変化させ、加熱ベルト84の発熱層に渦電流を発生させる。この渦電流が発熱層の電気抵抗によって熱(ジュール熱)に変換され、加熱ベルト84の表面が発熱して昇温する。
図3は、第2実施形態に係る定着装置60の構成の一例を示す概略図である。
加熱ロール61の外周面には、感温素子69が接触して配置されている。感温素子69による温度計測値に基づいて、ハロゲンランプ66の点灯が制御され、加熱ロール61の表面温度が設定した温度(例えば150℃)に維持される。
加熱ロール61は、例えば金属製のコア(円筒状芯金)611の周囲に耐熱性弾性体層612及び離型層613をこの順に積層して構成される。
前挟込部材4aは、加熱ロール61の外周形状に沿う凹形状に構成されて、挟込領域Nの長さ(摺動方向の距離)を確保する。
剥離挟込部材4bは、加熱ロール61の外周面に対し突出する形状に構成されて、挟込領域Nの出口領域において加熱ロール61に局所的な歪みを生じさせ、定着後の記録媒体の加熱ロール61からの剥離を容易にする。
支持部材65には、ベルト走行ガイド63が取り付けられている。ベルト走行ガイド63に沿って加圧ベルト62が回転する。
ベルト走行ガイド63には、加圧ベルト62の内周面に潤滑剤(オイル)を供給する手段である潤滑剤供給装置67が取り付けられていてもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電装置と、帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、前記トナー像を記録媒体に定着する本実施形態に係る定着装置と、を備える。
画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kはそれぞれ、感光体11(像保持体の一例)を備える。感光体11は、矢印Aの方向に回転する。
レーザー露光器13は、露光ビームBmを発して、感光体11上に静電潜像を形成する。
現像器14は、各色のトナーを収容しており、感光体11上の静電潜像をトナーにより可視像化する。
一次転写ロール16は、感光体11上に形成されたトナー像を、一次転写部10において、中間転写ベルト15に転写する。
感光体クリーナ17は、感光体11上の残留トナーを除去する。
駆動ロール31は、定速性に優れたモータ(不図示)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる。
支持ロール32は、4個の感光体11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を、駆動ロール31と共に支持する。
張力付与ロール33は、中間転写ベルト15に一定の張力を与えると共に、中間転写ベルト15の蛇行を抑制する補正ロールとして機能する。
背面ロール25は、二次転写部20に設けられ、クリーニング背面ロール34は、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられる。
一次転写ロール16には、トナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同じ。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加される。これにより、各感光体11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成される。
一次転写ロール16は、シャフト(例えば鉄、SUS等の金属の円柱棒)と、シャフトの周囲に固着した弾性層(例えば、カーボンブラック等の導電剤を配合したブレンドゴムのスポンジ層)とで構成された円筒ロールである。一次転写ロール16は、体積抵抗率が例えば107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下である。
二次転写ロール22は、背面ロール25との間に二次転写バイアスを形成し、二次転写部20に搬送される用紙K(記録媒体)上にトナー像を二次転写する。
二次転写ロール22は、シャフト(例えば鉄、SUS等の金属の円柱棒)と、シャフトの周囲に固着した弾性層(例えば、カーボンブラック等の導電剤を配合したブレンドゴムのスポンジ層)とで構成された円筒ロールである。二次転写ロール22は、体積抵抗率が例えば107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下である。
背面ロール25は、例えば、ゴム基材をカーボンを分散したブレンドゴムのチューブで被覆して構成される。背面ロール25は、表面抵抗率が例えば107Ω/□以上1010Ω/□以下であり、硬度が例えば70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同じ。)である。
背面ロール25には、金属製の給電ロール26が接触配置されている。給電ロール26は、トナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)を印加し、二次転写ロール22と背面ロール25との間に転写電界を形成させる。
画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。
用紙収容部50は、画像形成前の用紙Kを収容する。
給紙ロール51は、用紙収容部50に収容されていた用紙Kを取り出す。
搬送ロール52は、給紙ロール51により取り出された用紙Kを搬送する。
搬送ガイド53は、搬送ロール52により搬送された用紙Kを二次転写部20へ送り込む。
搬送ベルト55は、二次転写部20で画像が転写された用紙Kを定着装置60へ搬送する。
定着入口ガイド56は、用紙Kを定着装置60に導く。
画像形成装置100では、画像読取装置(不図示)やコンピュータ(不図示)等から出力された画像データが画像処理装置(不図示)により画像処理され、画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kによって作像作業が実行される。
画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kの各感光体11は、帯電器12によって表面が帯電された後、レーザー露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。各感光体11上に形成された静電潜像は、各画像形成ユニットによって各色のトナー像として現像される。
トナー像が二次転写部20に到達するタイミングに合わせ、用紙収容部50に収容されていた用紙Kが、給紙ロール51、搬送ロール52及び搬送ガイド53によって搬送され、二次転写部20に供給され、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。
そして、転写電界が形成されている二次転写部20において、中間転写ベルト15上のトナー像が、用紙K上に静電転写(二次転写)される。
定着装置60に搬送された用紙Kは、定着装置60によって加熱・加圧され、未定着トナー像が定着する。
架橋PTFEシート(日立金属社製:エクセロンXF−1B、厚さ:0.3mm)を使い、単層の摺動シートA1を得た。
耐熱樹脂PPS(旭硝子製RG40JA、GF40%入)材料を使用し、射出成型にて作製した。
(押圧パッドB2の作製)
耐熱樹脂PPS(旭硝子製RG40JA、GF40%入)にガラスビーズを体積あたり20%配合した材料を使用し、射出成型にて作製した。
JISA硬度が50度を超える耐熱性弾性体の液状シリコンゴム材料を金型に注入し、120℃10分焼成の後、脱型する。その後、200℃4時間の2次加硫することで作製した。
JISA硬度が50度以下の耐熱性弾性体の液状シリコンゴム材料を金型に注入し、120℃10分焼成の後、脱型する。その後、200℃4時間の2次加硫することで作製した。
摺動シートA1、押圧パッドB1、及び振動抑制シートC1を積層して加圧ユニットP1を得た。
摺動シートA1、押圧パッドB2、及び振動抑制シートC1を積層して加圧ユニットP2を得た。
摺動シートA1、押圧パッドB1、及び振動抑制シートC2を積層して加圧ユニットP3を得た。
(加圧ユニットの作製)
摺動シートA1及び押圧パッドB1を積層して加圧ユニットP4を得た。
富士ゼロックス社製A4カラープリンター DocuPrint C2275の定着装置において、各例で作製した加圧ユニットの摺動シートが定着ベルトの内周面と摺動するように組み込み、J紙(富士ゼロックス社製カラーコピー用紙)A3を通紙して定着装置における音の大きさを耳で評価した。
実施例1の加圧ユニットP1を用いた場合の音の大きさに対し、下記基準により評価した。
S2:実施例1の加圧ユニットを用いた場合の音と同程度である。
S3:実施例1の加圧ユニットを用いた場合よりも明らかに音が大きい。
2 摺動シート(摺動部材の一例)
2a 摺動面
4 押圧パッド(押圧部材の一例)
4a,4b 押圧パッド(押圧部材の一例)
6 振動抑制シート(振動抑制部材の一例)
10 定着装置用加圧ユニット
11 感光体(像保持体の一例)
12 帯電器(帯電装置の一例)
13 レーザー露光器(潜像形成装置の一例)
14 現像器(現像装置の一例)
15 中間転写ベルト(転写手段の一部)
22 二次転写ロール(転写手段の一部)
25 背面ロール(転写手段の一部)
60 定着装置
61 加熱ロール(第1回転体の一例)
62 加圧ベルト(第2回転体の一例)
65 支持部材
66 ハロゲンランプ(昇温手段の一例)
67 潤滑剤供給装置
80 定着装置
84 加熱ベルト(第2回転体の一例)
86 支持部材
88 加圧ロール(第1回転体の一例)
90 電磁誘導装置(昇温手段の一例)
100 画像形成装置
K 用紙(記録媒体の一例)
Claims (5)
- 定着装置の無端ベルトの内周面と摺動する摺動面を有する摺動部材と、
前記摺動部材の摺動面を前記無端ベルトの内周面に押圧する押圧部材と、
前記押圧部材に対し、前記摺動部材とは反対側に配置され、前記摺動部材の摺動面が前記無端ベルトの内周面と摺動するときに生じる振動を抑制する振動抑制部材と、
を備えた定着装置用加圧ユニット。 - 前記押圧部材が空隙を有する請求項1に記載の定着装置用加圧ユニット。
- 前記振動抑制部材は、JISA硬度が50度以下の弾性材料により構成されている請求項1又は請求項2に記載の定着装置用加圧ユニット。
- 第1回転体と、
前記第1回転体の外面に接して配置される第2回転体と、
前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方を昇温させる昇温手段と、
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の定着装置用加圧ユニットと、
を備え、前記第1回転体及び前記第2回転体の少なくとも一方が無端ベルトであり、前記定着装置用加圧ユニットの摺動部材の摺動面が前記無端ベルトの内周面と摺動する定着装置。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着する請求項4に記載の定着装置を含む定着手段と、
を備える画像形成装置。
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