JPH10232575A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10232575A
JPH10232575A JP9049699A JP4969997A JPH10232575A JP H10232575 A JPH10232575 A JP H10232575A JP 9049699 A JP9049699 A JP 9049699A JP 4969997 A JP4969997 A JP 4969997A JP H10232575 A JPH10232575 A JP H10232575A
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JP
Japan
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fixing
induction heating
heating plate
image
heat
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Application number
JP9049699A
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English (en)
Inventor
Masahiko Suzumi
雅彦 鈴見
Toshio Miyamoto
敏男 宮本
Satoru Izawa
悟 伊澤
Yozo Hotta
陽三 堀田
Masami Takeda
正美 竹田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換効率が良好で、消費電力も小さく、画
像を乱すことのない加熱定着装置を提供する。 【解決手段】 定着部材10の、加圧ローラ20に当接
する部位に強磁性体の芯材12a及び巻線12bからな
る励磁コイル12と誘導加熱板14との間に例えば70
μmのポリイミドからなる振動吸収弾性部材30を挿入
配置する。これにより、交番磁界による誘導加熱板14
の振動を吸収することができ、画像の乱れを防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば複写機ある
いはプリンタ等とされる電子写真方式あるいは静電記録
方式を利用した画像形成装置に関し、電磁誘導を利用し
て渦電流を発生させ、転写材上のトナー像を加熱、定着
する加熱定着装置に特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】加熱定着装置においては、従来から熱ロ
ーラー方式、フィルム加熱方式等の接触加熱方式が広く
用いられている。このような装置はハロゲンランプ、発
熱抵抗体などの発熱部材に電流を流して発熱させ、ロー
ラーやフィルムを介してトナー像の加熱を行なってい
る。即ち発熱部材から転写材の通過するニップ部までの
熱伝導によって転写材上のトナー像に熱を供給する加熱
方式である。このような加熱方式の場合、熱が伝達する
過程でのロスが大きく、熱変換効率が悪いという問題が
あった。このため定着装置のクイックスタートが難し
く、消費電力も多大となっていた。
【0003】上記の問題を解決する手段として特公平5
−9027号公報では、交番磁界により定着ローラーの
芯金部に渦電流を発生させジュール熱によって発熱させ
ることが提案されている。
【0004】上記提案の詳細について図8を用いて説明
する。図8において、定着ローラー50は円筒状に形成
された強磁性体からなり、誘導加熱により加熱される。
加熱手段としては、励磁鉄心51上に巻かれた励磁コイ
ル52に、高周波の交流電流を印加して図中の矢印で示
した磁界を発生させ、定着ローラー50上に渦電流を発
生させるものである。尚、閉磁路を形成するために、定
着ローラ50を隔てて励磁鉄心51に対向するように補
助鉄心53が配置されている。また、定着ローラ50に
対して弾性を有する加圧ローラー54が不図示の加圧手
段によって加圧されており、転写材上のトナー像を定着
するためのニップ部を形成している。
【0005】このように渦電流の発生を利用すること
で、加熱部材を直接発熱させ発熱位置をトナーに近くす
ることができ、ハロゲンランプを用いた熱ローラーより
も消費エネルギーの効率アップが達成できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
渦電流の発生を利用した従来例の構成では定着ニップ部
を集中的に加熱する構成になっておらず、また、熱容量
の大きな定着ローラを使用しているため誘導加熱を用い
てもクイックスタートが不可能であり、省エネ対応のた
めのオンデマンド定着が困難であった。
【0007】そこで本発明者等は、ニップ部に配置した
強磁性金属板を集中的に加熱する金属板加熱方式の加熱
定着装置を提案したが、本方式においては、熱交換効率
が良好で、クイックスタートも可能であり、更に消費電
力も小さいという利点があるものの、励磁コイルで発生
させた交番磁界によって誘導加熱板が振動し、定着時に
画像を乱してしまうという問題があった。
【0008】従って、本発明の目的は、熱交換効率が良
好で、消費電力が小さく、画像を乱すことのない加熱定
着装置を備えた画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
励磁コイルと誘導加熱板とを具備する定着部材と、前記
定着部材に圧接された加圧部材とを有し、未定着画像が
形成された転写材を前記両部材の定着ニップを通過させ
ることにより、未定着画像を転写材上に定着させる加熱
定着装置を備えた画像形成装置において、前記誘導加熱
板が振動吸収部材を有することを特徴とする画像形成装
置である。
【0010】好ましくは、前記振動吸収部材は磁性材で
ある。又、好ましくは、前記振動吸収部材は断熱材であ
る。
【0011】本発明による他の態様によれば、励磁コイ
ルと誘導加熱板とを具備する定着部材と、前記定着部材
に圧接された加圧部材とを有し、未定着画像が形成され
た転写材を前記両部材の定着ニップを通過させることに
より、未定着画像を転写材上に定着させる加熱定着装置
を備えた画像形成装置において、前記励磁コイルは芯材
を含み、前記芯材と前記誘導加熱板とが接着固定されて
いることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0012】前記芯材と前記誘導加熱板とを接着固定す
る接着剤は磁性を有することが好ましい。
【0013】本発明による他の態様によれば、励磁コイ
ルと誘導加熱板とを具備する定着部材と、前記定着部材
に圧接された加圧部材とを有し、未定着画像が形成され
た転写材を前記両部材の定着ニップを通過させることに
より、未定着画像を転写材上に定着させる加熱定着装置
を備えた画像形成装置において、前記誘導加熱板が制振
鋼板からなることを特徴とする画像形成装置が提供され
る。
【0014】又、本発明による他の態様によれば、励磁
コイル、誘導加熱板、及び強磁性金属フィルムを具備す
る定着部材と、前記定着部材に圧接された加圧部材とを
有し、未定着画像が形成された転写材を前記両部材の定
着ニップを通過させることにより、未定着画像を転写材
上に定着させる加熱定着装置を備えた画像形成装置にお
いて、前記強磁性金属フィルムが振動吸収層を有するこ
とを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
を図面に則して更に詳しく説明する。
【0016】実施例1 以下に、本発明に係る実施例1を図1〜図3により説明
する。先ず、図1により本実施例の画像形成装置の全体
構成について説明する。
【0017】図1において、感光ドラム1は、OPC、
アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料がア
ルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基板上に形成
されている。感光ドラム1は矢印の方向に回転駆動さ
れ、先ず、その表面が帯電装置としての帯電ローラ2に
よって一様帯電される。次に、画像情報に応じてON/
OFF制御されたレーザビーム3による走査露光が施さ
れ、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置
4で現像、可視化される。現像方法としては、ジャンピ
ング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用い
られ、イメージ露光と反転現像とを組合せて用いられる
ことが多い。
【0018】可視化されたトナー像は、転写装置として
の転写ローラー5により、所定のタイミングで搬送され
た記録材P上に感光ドラム1上より転写される。このと
き記録材Pは感光ドラム1と転写ローラー5により一定
の加圧力で挟持搬送される。このトナー像が転写された
記録材Pは定着装置6へと搬送され、永久画像として定
着される。一方、感光ドラム1上に残存する転写残留ト
ナーは、クリーニング装置7により感光ドラム1表面よ
り除去される。
【0019】図2に、本発明に係る加熱定着装置6の構
成を示す。図2において、加熱定着装置6は定着部材1
0、及び加圧ローラ等の加圧部材20を備えている。定
着部材10は、定着フィルム11が液晶ポリマー、フェ
ノール樹脂等からなるステイ13に余裕をもってルーズ
に外嵌されていて、矢印の方向に回転可能に配置されて
いる。
【0020】定着フィルム11は熱容量が小さく、クイ
ックスタートを可能にするために100μm以下の厚み
で耐熱性、熱可塑性を有するポリイミド、ポリアミドイ
ミド、PEEK、PES、PPS、PFA、PTFE、
FEP等にカーボン、金属フィラー等の高熱伝導部材を
混入した基層に、離型層として最外層にPFA、PTF
E、FEP等のフッ素樹脂層を被覆したフィルムであ
る。
【0021】加圧部材20は芯金21の外側にシリコン
ゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを
発泡して形成された弾性層22からなり、この上にPF
A、PTFE、FEP等の離型性層23を形成してもよ
い。加圧部材20は定着部材10の方向に不図示の加圧
手段により、長手方向両端部から加熱定着に必要なニッ
プ部を形成すべく十分に加圧されており、長手方向端部
から不図示の回転駆動手段により芯金21を介して矢印
の方向に回転駆動される。これにより定着フィルム11
はステイ13の外側で従動回転する。
【0022】又、定着部材10は、加圧部材20に対向
する位置に励磁コイル12を備えている。励磁コイル1
2は、フェライト等の強磁性体よりなる芯材12aに導
線12bが巻かれており、長手方向端部より発振回路が
周波数可変である電源(不図示)から通電される。本実
施例では、励磁コイル芯材12aとして閉磁路を形成す
るためにコの字型のものを使用した。
【0023】更に定着部材10は励磁コイル12の近傍
に誘導加熱板14を備えており、誘導加熱板14の励磁
コイル12側には低熱容量の誘電性チップサーミスタ1
5が配置されている。サーミスタ15の出力に応じてス
イッチング電源が10kHz〜1MHzの高周波交流電
流、好ましくは20kHz〜800kHzの高周波交流
電流を励磁コイル12に印加することで交番磁界を発生
する。このとき誘導加熱板14の内部では上記の磁界の
変化を妨げるかのように渦電流が流れる。この渦電流が
誘導加熱板14にその抵抗に応じたジュール熱を発生さ
せ、定着ニップ部に搬送された転写材上のトナー像を加
熱定着する。ここで、誘導加熱板14に配置したチップ
サーミスタ15によって検知された温度情報は、A/D
変換器を介してCPUへと送られ、これに基づきCPU
は、交流電源の発振器を最適周波数に設定し、励磁コイ
ル12の巻線12bには最適な周波数の交流を印加する
よう制御する。以上により誘導加熱板14の温度を所定
値に制御する。
【0024】被加熱部材である誘導加熱板14は厚さ
0.1〜2.0mmの鉄、強磁性SUS等の強磁性金属
が好ましく、本実施例では厚さ0.6mmの鉄板を使用
した。
【0025】また、加圧ローラ20として外径19mm
の芯金21の上にシリコンゴム22を厚さ3mmで被覆
し、さらに離型性層23としてFEPをコーティングし
て、外径25mm、硬度45°(Asker−C)とし
たものを使用した。
【0026】本構成では、誘導加熱部材として強磁性金
属スリーブ等の回転体の代わりに熱容量の小さな誘導加
熱板をニップ部に固定配置し、ニップ部分を集中的に加
熱することにより、クイックスタートが可能である。
【0027】しかし、上記構成では定着時に励磁コイル
12によって交番磁界を発生させているため、前述のよ
うに、励磁コイル芯材12aと誘導加熱板14間には図
3に矢印にて示すように磁界の方向により引力と斥力が
交互にかかり、誘導加熱板14が振動してしまう。この
誘導加熱板14の振動により定着時に画像を乱してしま
う。
【0028】そこで、本実施例では、誘導加熱板14の
振動を吸収すべく、図2に示すように励磁コイル芯材1
2aと誘導加熱板14との間に厚さ70μmのポリイミ
ドを振動吸収弾性部材30として挿入する構成とした。
【0029】このような構成の加熱定着装置において、
画像の乱れ発生の有無を調べた。その結果を表1に示
す。尚、定着条件はプロセススピード94mm/s(1
6ppm)、温調温度は170℃とした。
【0030】
【表1】
【0031】表1からわかるように励磁コイル芯材12
aと誘導加熱板14との間に振動吸収弾性部材30を挿
入することによって振動が吸収され画像乱れが発生しな
くなった。本実施例では振動吸収部材30として厚さ7
0μmのポリイミドシートを使用したが厚さ10μm〜
1mmのポリアミドイミド、PFA、PTFE、シリコ
ーンゴムシート等でも同様の効果が得られた。
【0032】以上のように誘導加熱板14に振動吸収部
材30を設けることによって誘導加熱板14の振動に起
因する画像乱れを防ぐことができた。
【0033】実施例2 次に本発明の実施例2について説明する。本実施例では
図2の振動吸収部材として磁性弾性部材を採用した。磁
性弾性部材としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、
PFA、PTFE等にNi、Fe、Co、フェライト、
パーマロイ等の強磁性フィラーを5〜40%(体積比)
程度混入し、厚さ10μm〜1mmのシート状にしたも
のを用いたが、シリコーングリース等に強磁性フィラメ
ントーを混入したものや磁性粒体でも代用可能である。
尚、その他の条件は実施例1と同様であり、再度の説明
は省略する。
【0034】本構成では、実施例1と同様誘導加熱板1
4の振動に起因する画像乱れを防ぐことができる。
【0035】さらに、励磁コイル芯材12aと誘導加熱
板14間のギャップが不均一である場合、誘導加熱板1
4へ侵入する磁束が図4(a)のように不均一となる
が、振動吸収部材30Aを磁性材とすることによって、
誘導加熱板14への侵入磁界が図4(b)のように均一
となり均一な温度分布を実現することができる。
【0036】表2に励磁コイル芯材12aと誘導加熱板
14との間に磁性振動吸収部材30Aを挿入したときの
画像乱れの有無を確認した結果を示す。
【0037】
【表2】
【0038】表2からわるように実施例1と同様、誘導
加熱板14の振動を吸収し、画像乱れを防ぐことができ
た。
【0039】次に励磁コイル芯材12aと誘導加熱板1
4間のギャップの不均一による長手方向の温度分布むら
について調べた。評価方向としては、誘導加熱板14を
170℃で温調したときの誘導加熱板14の駆動側、中
央、反駆動側の温度を熱電対を用いて測定し、その時の
最高温度Tmax と最低温度Tmin の差ΔT(=Tmax
min )を求めた。尚、定着ユニットの組み立てによる
ばらつきを見るため分解、組立を10回繰り返し平均値
ΔTave を求めた。その結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】表3からわかるように振動吸収部材30A
を磁性材にすることによって、組立による誘導加熱板1
4の温度むらを防ぐことができた。
【0042】また、励磁コイル芯材12aと誘導加熱板
14との間に振動吸収断熱部材を挿入することによち誘
導加熱板14から励磁コイル芯材12aへの熱の逃げを
防ぐことができるため、誘導加熱板14の加熱効率が向
上し、励磁コイル芯材12aの昇温を防ぐことができ
る。
【0043】そこで、装置を長時間停止した後、最初の
定着時に誘導加熱板14を目標温度に到達させるのに必
要な入力電力を測定した。その結果を表4に示す。尚、
プロセススピードは94mm/s(16ppm)、目標
温度170℃の条件で測定を行なった。
【0044】
【表4】
【0045】表4からわかるように、振動吸収断熱部材
を用いることによって誘導加熱板14を目標温度に到達
させるのに必要な消費電力が軽減できた。また、実際に
定着を行なったところ、上記の消費電力でどちらも同程
度の定着性が得られた。
【0046】更に、連続通紙時の励磁コイル芯材12a
の温度を測定した。測定の条件はプロセススピード94
mm/s(16ppm)、温調温度が中央基準で160
℃(サーミスタ中央)で、封筒を9ppmのスループッ
トで連続通紙し、その時の非通紙部の励磁コイル芯材1
2aの温度を熱電対を用いて測定した。その結果を表5
に示す。
【0047】
【表5】
【0048】表5からわかるように振動吸収断熱部材を
設けることによって励磁コイル芯材12aの昇温を防ぐ
ことができた。
【0049】以上のように、誘導加熱板14に振動吸収
材30を設けることによって、誘導加熱板の振動に起因
する画像乱れを防ぐことができ、且つ誘導加熱板14と
励磁コイル芯材12a間のギャップの不均一によって発
生する温度むらを防ぐことができる。また、誘導加熱板
14と励磁コイル芯材12aを断熱できるため、加熱効
率が向上し、励磁コイル芯材12aの昇温を防ぐことが
できる。
【0050】実施例3 次に本発明の実施例3について図5により説明する。本
実施例では、図5に示すように、誘導加熱板14と励磁
コイル芯材12aをシリコーン接着剤31等で接着固定
する構成とした。尚、その他の条件は上記実施例と同一
であり、再度の説明は省略する。
【0051】本構成では誘導加熱板14と励磁コイル芯
材12aを接着剤31により接着固定することにより、
誘導加熱板14の振動を防ぐことができ、振動に起因す
る画像乱れを防ぐことができる。
【0052】本構成を用いて実際に加熱定着を行なった
結果を表6に示す。
【0053】
【表6】
【0054】表6からわかるように、誘導加熱板14と
励磁コイル芯材12aを接着固定することによって、誘
導加熱板14の振動に起因する画像乱れを防ぐことがで
きた。
【0055】以上により、誘導加熱板14と励磁コイル
芯材12aを接着剤31により接着固定するによって誘
導加熱板14の振動に起因する画像乱れを防ぐことがで
きることがわかった。
【0056】実施例4 次に本発明の実施例4について説明する。本実施例で
は、実施例3の誘導加熱板14と励磁コイル芯材12a
を接着固定する接着剤31にNi、Fe、Co、フェラ
イト等の強磁性フィラーを5〜90%(体積比)混入
し、磁性を持たせたものを使用した。尚、その他の条件
は上記実施例と同様である。
【0057】本構成では、実施例同様、誘導加熱板14
の振動に起因する画像乱れを防ぐことができ、且つ、誘
導加熱板14と励磁コイル芯材12a間のギャップの不
均一による温度ムラを防ぐことができる。
【0058】本構成を用いて実際に定着を行ない、画像
乱れの有無を調べた結果を表7に示す。
【0059】
【表7】
【0060】表7からわかるように、誘導加熱板14と
励磁コイル芯材12aを磁性接着剤で接着固定すること
によって、誘導加熱板14の振動に起因する画像乱れを
防ぐことができた。
【0061】次に、実施例2と同様の方法で長手方向の
温度分布を測定した。その結果を表8に示す。
【0062】
【表8】
【0063】表8からわかるように誘導加熱板14と励
磁コイル芯材12aを接着固定する接着剤31として磁
性材を用いることによって長手方向の温度ムラを防ぐこ
とができた。
【0064】以上より、誘導加熱板14と励磁コイル芯
材12aを接着剤により接着固定することによって誘導
加熱板14の振動に起因する画像乱れを防ぐことができ
ることがわかった。
【0065】実施例5 次に本発明の実施例5について図6により説明する。本
実施例においては、図6に示すように、誘導加熱板とし
て制振鋼板14Aを用いた。尚、その他の条件は上記実
施例と同様である。
【0066】本構成では、誘導加熱板として振動を抑え
る制振鋼板14Aを用いるため、誘導加熱板の振動に起
因する画像乱れを防ぐことができる。
【0067】上記構成により定着を行ない画像乱れの有
無を調べた結果を表9に示す。
【0068】
【表9】
【0069】表9からわかるように制振鋼板14Aを用
いることによって誘導加熱板14の振動に起因する画像
乱れを防ぐことができた。
【0070】本実施例では厚さ0.6mmの板を使用し
たが、0.3〜2mmの範囲で同様の効果が得られた。
【0071】以上から誘導加熱板として制振鋼板14A
を用いることによって誘導加熱板14の振動に起因する
画像乱れを防ぐことができる。
【0072】実施例6 次に、本発明の実施例6について図7により説明する。
本実施例では、図7に示すように、定着フィルムとして
Ni等の強磁性金属フィルム11bを用いる系におい
て、強磁性金属フィルム11bに振動吸収弾性層32を
設けた。振動吸収弾性層32として強磁性金属フィルム
11bの内面あるいは外面に厚さ10μm〜1mmのポ
リイミド、ポリアミドイミド、PFA、PTFE、ある
いはSiゴム等の高弾性材が好ましく、本実施例ではN
iフィルム11b内面に100μmのポリイミド層を設
けたフィルムを使用した。尚、その他の条件は実施例と
同様である。
【0073】本構成により、誘導加熱板14の振動が強
磁性金属フィルム11bの弾性層32により吸収され、
振動による画像乱れを防ぐことができる。
【0074】上記構成に実際に定着を行ない画像乱れの
有無を調べた結果を表10に示す。
【0075】
【表10】
【0076】表10からわかるように強磁性金属フィル
ム11bに振動吸収弾性層32を設けることにより誘導
加熱板14の振動に起因する画像乱れを防ぐことができ
る。
【0077】以上のように定着フィルムとして強磁性金
属フィルム11bを用いる系で、強磁性金属フィルム1
1bに振動吸収弾性層32を設けることによって、誘導
加熱板14の振動に起因する画像乱れを防ぐことができ
る。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、加熱定着装置の誘導加熱板が振動吸収部材を
有することにより、熱交換効率が良好で、画像を乱すこ
とがなく、よって省エネルギー化を達成できると共に良
好な画像を得ることができる。
【0079】又、励磁コイルの芯材と前記誘導加熱板と
を接着固定したり、誘導加熱板を制振鋼板から構成した
り、あるいは強磁性金属フィルムが振動吸収層を有する
構成とすることにより、上記と同様の効果を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施される画像形成装置の構成図であ
る。
【図2】実施例1の加熱定着装置を示す構成図である。
【図3】加熱定着装置の誘導加熱板が振動する状態を示
す説明図である。
【図4】誘導加熱板と励磁コイル芯材間のギャップの不
均一によって生じる磁束ムラと温度ムラを、(a)磁性
振動吸収部材なしの場合と、(b)磁性振動吸収部材あ
りの場合を比較的に示す説明図である。
【図5】実施例3の加熱定着装置を示す構成図である。
【図6】実施例5の加熱定着装置を示す構成図である。
【図7】実施例6の加熱定着装置を示す構成図である。
【図8】従来の加熱定着装置の一例を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
10 定着部材 11a 定着フィルム 11b 強磁性金属フィルム 12 励磁コイル 12a 励磁コイル芯材 12b 励磁コイル巻線 13 プラスチックステイ 14 誘導加熱板 14A 制振鋼板 15 チップサーミスタ 20 加圧ローラ(加圧部材) 30 振動吸収部材 31 接着剤 32 振動吸収弾性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀田 陽三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 竹田 正美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁コイルと誘導加熱板とを具備する定
    着部材と、前記定着部材に圧接された加圧部材とを有
    し、未定着画像が形成された転写材を前記両部材の定着
    ニップを通過させることにより、未定着画像を転写材上
    に定着させる加熱定着装置を備えた画像形成装置におい
    て、前記誘導加熱板が振動吸収部材を有することを特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記振動吸収部材が磁性材であることを
    特徴とする請求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記振動吸収部材が断熱材であることを
    特徴とする請求項1の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 励磁コイルと誘導加熱板とを具備する定
    着部材と、前記定着部材に圧接された加圧部材とを有
    し、未定着画像が形成された転写材を前記両部材の定着
    ニップを通過させることにより、未定着画像を転写材上
    に定着させる加熱定着装置を備えた画像形成装置におい
    て、前記励磁コイルは芯材を含み、前記芯材と前記誘導
    加熱板とが接着固定されていることを特徴とする画像形
    成装置。
  5. 【請求項5】 前記芯材と前記誘導加熱板とを接着固定
    する接着剤が磁性を有することを特徴とする請求項4の
    加熱定着装置。
  6. 【請求項6】 励磁コイルと誘導加熱板とを具備する定
    着部材と、前記定着部材に圧接された加圧部材とを有
    し、未定着画像が形成された転写材を前記両部材の定着
    ニップを通過させることにより、未定着画像を転写材上
    に定着させる加熱定着装置を備えた画像形成装置におい
    て、前記誘導加熱板が制振鋼板からなることを特徴とす
    る画像形成装置。
  7. 【請求項7】 強磁性金属フィルム、励磁コイル、及び
    誘導加熱板を具備する定着部材と、前記定着部材に圧接
    された加圧部材とを有し、未定着画像が形成された転写
    材を前記両部材の定着ニップを通過させることにより、
    未定着画像を転写材上に定着させる加熱定着装置を備え
    た画像形成装置において、前記強磁性金属フィルムが振
    動吸収層を有することを特徴とする画像形成装置。
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