JP3376228B2 - 画像加熱定着装置 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置、静
電記録装置等の画像形成装置に用いられ、電磁誘導を利
用して渦電流を発生させて加熱し、被記録材上に形成さ
れた未定着トナー画像を定着する画像加熱定着装置に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】画像加熱定着装置としては、従来から熱
ローラ方式、フィルム加熱方式等の接触加熱方式が広く
用いられている。その中でも、最大4層のトナー層を有
するカラーの画像加熱定着装置では、ハロゲンヒータを
発熱させ、定着ローラの芯金、ゴム弾性層を介してトナ
ー画像の加熱定着を行っている。 【0003】例えば、特公平5-9027号公報に開示された
技術では、磁束により定着ローラに渦電流を発生させ、
ジュール熱によって発熱させることが提案されている。
このように渦電流の発生を利用することで発熱位置を出
来るだけトナーに接近させることが出来、ハロゲンラン
プを用いた熱ローラよりも消費エネルギーの効率アップ
が達成できる。 【0004】しかしながら、上記の定着方法では、定着
ローラという比較的熱容量の大きなものを加熱する必要
があるため、比較的効率の良いものでもクイックスター
トが出来なかった。また、特公平5-9027号公報に開示さ
れた技術では、円筒体に渦電流を発生させてジュール熱
を発生させると、励磁コイル、励磁鉄芯が昇温して磁束
の量が減ってしまい発熱が不安定となっていた。また、
ローラ内部への放熱により熱効率も十分ではなかった。 【0005】その他のハロゲンヒータを用いる方法は、
電気エネルギーを、一旦、光エネルギーに変換して用い
るため、エネルギーの変換効率が悪いという問題もあっ
た。 【0006】また、カラーの画像形成装置では、トナー
層が最大4層まで重ねられることがあり、この場合、被
記録材とトナー層との界面まで十分に加熱しないと定着
不良が発生する虞がある。 【0007】このため、カラーにおけるローラ定着で
は、加圧ローラ側にもハロゲンヒータを入れているが、
それでもクイックスタートを実現できないという欠点が
あり、このような構成では、加圧ローラの熱容量が大き
いため、消費電力が大きくなるという欠点があった。 【0008】上記問題を解決した従来の画像加熱定着装
置の一例を図11〜図13を用いて説明する。図12に示す画
像加熱定着装置101 は、図11に示すように、画像形成手
段となる感光体ドラム102 と転写ローラ103 とのニップ
部よりも下流側に配置され、被記録材Pの搬送路の上部
に配置された加熱ローラ104 と、被記録材Pの搬送路の
下部に配置された加圧ローラ105 とにより構成される。 【0009】加熱ローラ104 は、図13に示すように、円
筒状のニッケル電鋳フィルム106aの外表面にゴム層106b
を設け、更にゴム層106bの外表面にテフロン層106cを設
けて成形した定着フィルム106 の内部に、ホルダー107
に支持されたコイル108 及びコア109 を配置し、コイル
108 に高周波電流を流してコア109 に交番磁束を発生さ
せ、ニッケル電鋳フィルム106aに渦電流が発生してジュ
ール熱が発生し、この電磁誘導加熱により加熱ローラ10
4 と、該加熱ローラ104 に圧接される加圧ローラ105 と
のニップ部Nを搬送される被記録材P上の未定着トナー
T1 が加熱、加圧されて図13の定着トナーT2 の如く定
着され、機外へ排出される。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来の技術では、ニッケル電鋳フィルム106aは耐久性に
乏しく、最長でも40万頁耐久で定着フィルム106 が破
断するという問題がある。そして、定着フィルム106 が
破断した場合には、サービスマンが画像加熱定着装置10
1 をそっくり画像形成装置本体から取り外し、新品の画
像加熱定着装置101 と交換していた。 【0011】この場合、まだ十分に使用可能なコイル10
8 やコア109 や加圧ローラ105 も画像加熱定着装置101
と一体で交換されるため、省資源という意味からも実に
効率の悪い使い方をしていた。これ等の問題は、画像加
熱定着装置101 のコストに跳ね返り、画像加熱定着装置
101 のコストを下げられない一因となっていた。 【0012】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、画像加熱定着装置の中で最も
寿命の短い定着フィルムだけを交換できるように構成す
ることで、他のまだ寿命のある部品をそのまま使用して
コストダウンと省資源を図ることが出来る画像加熱定着
装置及びこれを備えた画像形成装置を提供せんとするも
のである。 【0013】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、導電性発熱層を有する
円筒状の定着フィルムと、定着フィルムの導電性発熱層
に渦電流を発生させるための励磁コイルを保持し定着フ
ィルム円筒内に亘って配置されており定着フィルムの回
転のガイド機能を有するコイルユニットと、定着フィル
ムと接触してニップ部を形成する加圧ローラと、を有
し、未定着トナー像を担持する記録材をニップ部で挟持
搬送し未定着トナー像を加熱定着する画像加熱定着装置
において、前記コイルユニットは一方の端部を中心に他
方の端部が移動して前記加圧ローラに対して非平行な位
置に回動できるようになっており、この非平行状態で前
記定着フィルムを前記コイルユニットの前記他方の端部
から取り外せる構造になっていることを特徴とする画像
加熱定着装置である。 【0014】本発明は、上述の如く構成したので、画像
加熱定着装置の中で寿命の最も短い回転体(定着フィル
ム)が破断した際に、該回転体のみを画像加熱定着装置
本体から脱離して交換することが出来、他のまだ寿命の
ある部品をそのまま使用することが出来るので画像加熱
定着装置のコストを大幅に抑えることが出来る。 【0015】 【発明の実施の形態】図により本発明に係る画像加熱定
着装置及びこれを備えた画像形成装置の一例として電子
写真カラープリンタに適用した場合の一実施形態を具体
的に説明する。図1は本発明に係る画像加熱定着装置を
備えた画像形成装置の記録部及び定着部の構成を示す模
式断面説明図、図2は本発明に係る画像加熱定着装置の
第1実施形態の構成を示す斜視図、図3は第1実施形態
の構成を示す側面図、図4は第1実施形態の構成を示す
正面説明図、図5は第1実施形態の構成を示す側断面説
明図、図6は励磁コイルの構成を示す断面図、図7は第
1実施形態の回転体の層構造を示す図である。 【0016】図1において、1は有機感光体やアモルフ
ァスシリコン感光体等で構成される画像形成手段となる
電子写真感光体ドラムであり、2は該感光体ドラム1に
一様な帯電を行うための帯電ローラである。 【0017】3は図示しない画像信号発生装置からの信
号をレーザ光のオン/オフに変換し、感光体ドラム1の
表面に静電潜像を形成するレーザ光学箱である。4はレ
ーザ光であって、5はレーザ光学箱3から出射されたレ
ーザ光4を反射させて感光体ドラム1に導くためのミラ
ーである。 【0018】感光体ドラム1の静電潜像は現像器6によ
ってトナーを選択的に付着させることで顕像化される。
現像器6はイエローY,マゼンダM,シアンCのカラー
現像器と、黒Bkの現像器から構成され、一色ずつ感光
体ドラム1上の潜像を現像し、このトナー画像を中間転
写体ドラム7上に順次重ねてカラー画像を得るようにな
っている。 【0019】中間転写体ドラム7は金属ドラム上に中抵
抗の弾性層と、高抵抗の表層を有するもので、該金属ド
ラムにバイアス電位を与えて感光体ドラム1との電位差
でトナー画像の転写を行うものである。 【0020】一方、図示しない給送カセットから給送ロ
ーラによって送り出された被記録材Pは、感光体ドラム
1の静電潜像と同期するように搬送手段となる転写ロー
ラ8と中間転写体ドラム7との間のニップ部に送り込ま
れる。そして、転写ローラ8は被記録材Pの背面からト
ナーと逆極性の電荷を供給することで、中間転写体ドラ
ム7上のトナー画像を被記録材P上に転写する。 【0021】こうして、被記録材P上に転写された未定
着のトナー画像は、画像加熱定着装置9で加熱及び加圧
されて被記録材P上に永久固着された後、図示しない排
出トレイへと排出される。 【0022】感光体ドラム1、中間転写体ドラム7上に
残ったトナーや紙粉等は、夫々クリーナ10,11によって
除去され、感光体ドラム1は前述の帯電以降の工程を繰
り返す。 【0023】次に図2〜図7を用いて画像加熱定着装置
9の構成を詳細に説明する。図において、画像加熱定着
装置9は、被記録材Pの搬送路の下部に配置された加圧
部材となる加圧ローラ12と、該加圧ローラ12に対向して
被記録材Pの搬送路の上部に配置された回転体となる円
筒状の定着フィルム13とを有しており、該定着フィルム
13の内部には円筒状のコイルユニット14が配置されてい
る。 【0024】定着フィルム13は、図5及び図7に示すよ
うに、円筒状の発熱層13aの外表面に弾性層13bを設
け、更に該弾性層13bの外表面に離型層13cを設けて成
形される。 【0025】定着フィルム13の内径は、コイルユニット
14の外径よりも所定寸法だけ大きく構成されており、定
着フィルム13は画像加熱定着装置9本体に対して固定さ
れたコイルユニット14に対して嵌合すると共に、摺動可
能に構成されている。従って、回転駆動される加圧ロー
ラ12に圧接された定着フィルム13は、固定されたコイル
ユニット14に対して摺動回転すると共に、加圧ローラ12
と一体的に回転する。 【0026】コイルユニット14の内部には交番磁場を発
生させるための耐熱電線で構成される励磁コイル15を保
持するための液晶ポリマーで構成される保持部材14aが
一体的に成形されており、更に保持部材14aの内部には
高透磁率コア16が内蔵されている。保持部材14aには励
磁コイル15が1列或いは2列以上巻回されている。 【0027】加圧ローラ12は定着フィルム13に圧接され
て該定着フィルム13とニップ部Nを形成すると同時に、
図5の矢印b方向に回転駆動され、定着フィルム13をコ
イルユニット14に対して図5の矢印a方向に回転させて
該定着フィルム13の外表面を図5の矢印a方向に搬送す
る。また、定着フィルム13は、該定着フィルム13のガイ
ドの役目も果たすコイルユニット14によって加圧ローラ
12とのニップ部Nへの搬送安定性と、加圧ローラ12の定
着フィルム13への加圧が図られている。 【0028】加圧ローラ12は鉄等で構成される芯金12a
と、該芯金12aの外周に設けられた肉厚3mmのシリコー
ンゴムやフッ素ゴム等を被覆した弾性部材12bを有して
構成される。この加圧ローラ12は図示しない駆動機構に
より図5の矢印b方向に回転駆動される。図5に示す1
7,18は夫々加圧ローラ12、定着フィルム13の表面温度
を測定するためのサーミスタである。 【0029】高透磁率コア16はフェライトやパーマロイ
等のトランスのコアに用いられる材料が好ましく。より
好ましくは、100kHz 以上でも損失の少ないフェライ
トを用いるのがよい。 【0030】励磁コイル15には図示しない励磁回路が接
続されており、この回路は20kHzから500kHz の高
周波をスイッチング電源で発生できるようになってい
る。加圧ローラ12と定着フィルム13で形成されたニップ
部Nに未定着トナーT1 を載せた被記録材Pを通すこと
で加熱定着を行う。 【0031】このニップ部Nでの加熱原理は、図示しな
い励磁回路によって励磁コイル15に印加される電流で発
生する磁束は、高透磁率コア16に導かれて定着フィルム
13の発熱部となる発熱層13aに渦電流を発生させる。こ
の渦電流と発熱層13aの固有抵抗によってジュール熱が
発生する。 【0032】発熱したジュール熱は弾性層13b、離型層
13cを介してニップ部Nを搬送される被記録材Pと該被
記録材P上の未定着トナーT1 を加熱する。ニップ部N
内では未定着トナーT1 を溶融させ、ニップ部Nを通過
後に定着トナーT2 を冷却して永久固着像とする。 【0033】励磁コイル15及び高透磁率コア16で発生し
た磁界を定着フィルム13の発熱層13aに効率よく吸収さ
せるためには、励磁コイル15及び高透磁率コア16と、定
着フィルム13の発熱層13aとの離隔距離は出来るだけ近
いほうがよい。即ち、高透磁率コア16及び励磁コイル15
と、発熱層13aとの間の距離を出来るだけ近づけたほう
が磁束の吸収効率が高いからである。 【0034】また、保持部材14aは、定着フィルム13の
発熱層13aとの摺動摩擦にも十分耐え得る材料が使用さ
れる。また、定着フィルム13の内側には潤滑用のグリス
が塗布してあり、円滑な回転を行えるようになってい
る。 【0035】図6は励磁コイル15を構成する耐熱電線の
断面図である。この耐熱電線は超耐熱ワイヤであって、
ニッケルメッキ銅導体15aの外周にセラミック15bが設
けられ、更に該セラミック15bの外周にポリイミド15c
が設けられている。この構成により、励磁コイル15は2
65度程度までの高温にも耐えることが出来る。 【0036】定着フィルム13の導電性発熱層13aには非
磁性金属でも良いが、より好ましくは磁束の吸収の良い
ニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバルト−ニッケル合
金等の金属が良く、その厚みは以下に示す数式で表され
る表皮深さσより厚く、且つ200μm 以下にすること
が好ましい。 【0037】ここで、表皮深さσ[m]は、励磁回路の
周波数f[Hz]と、透磁率μと、固有抵抗ρ[Ωm]
を用いて、{σ=503×(ρ/fμ)1/2 }と表され
る。 【0038】これは、電磁誘導で使われる電磁波の浸透
の深さを示しており、これより深いところでは、電磁波
の強度は、表面の{1/e(eは自然数の底)}以下に
なっており、逆に言うと、殆どのエネルギーはこの深さ
まで吸収されている。 【0039】好ましくは、定着フィルム13の発熱層13a
の厚さは、1〜100μmが良い。発熱層13aの厚みが
1μmよりも小さい場合、殆どの電磁エネルギーが吸収
しきれないため、効率が悪くなる。また、発熱層13aが
100μmを超えると剛性が高くなりすぎて屈曲性が悪
くなり、回転体として使用するには現実的でないからで
ある。 【0040】弾性層13bはシリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、フルオロシリコーンゴム等で耐熱性が良く、熱伝導
率が良い材質で構成される。弾性層13bの厚さは、10
〜500μmが好ましい。これは定着画像品質を確保す
るために必要な厚さである。 【0041】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
等では被記録材P上で比較的大きな面積に亘ってベタ画
像が形成される。この場合、被記録材Pの凹凸或いはト
ナー層の凹凸に加熱面である離型層13cが追従できない
と加熱ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で
画像に光沢ムラが発生する。即ち、伝熱量が多い部分は
光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くな
る。 【0042】そこで、弾性層13bの厚さとしては、10
μm以下では被記録材P或いはトナー層の凹凸に追従し
きれず、画像光沢ムラが発生してしまう。また、弾性層
13bが1000μm以上の場合には、弾性層13bの熱抵
抗が大きくなりクイックスタートを実現するのが難しく
なる。従って、より好ましくは弾性層13bの厚みは50
〜500μmが良い。 【0043】また、弾性層13bの硬度が高すぎると、被
記録材P或いはトナー層の凹凸に追従しきれず、画像光
沢ムラが発生してしまう。そこで、弾性層13bの硬度と
しては、60°(JIS −A)以下であることが好まし
く、より好ましくは、45°(JIS −A)以下であるこ
とが好ましい。 【0044】弾性層13bの熱伝導率λは、6×10-4〜
2×10-3[cal /cm・sec ・deg] が良い。熱伝導率
λが6×10-4[cal /cm・sec ・deg ] よりも小さい
場合には、熱抵抗が大きく、定着フィルム13の表層にお
ける温度上昇が遅くなる。また、熱伝導率λが2×10
-3[cal /cm・sec ・deg ] よりも大きい場合には、硬
度が高くなり過ぎたり、圧縮永久歪みが悪化する。より
好ましくは、熱伝導率λは、8×10-4〜1.5×10
-3[cal /cm・sec ・deg ] が良い。 【0045】離型層13cは、フッ素樹脂、シリコーン樹
脂、フッ素樹脂シリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコー
ンゴム、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオ
ロアルキルエーテル共重合体/4フッ化エチレン・パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、PTF
E(ポリテトラフルオロエチレン/4フッ化エチレン樹
脂)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体/4フッ化エチレン・6フッ化プ
ロピレン共重合樹脂)等の離型性かつ耐熱性の良い材料
を選択する。 【0046】離型層13cの厚さは、1〜100μmが好
ましい。離型層13cの厚さが1μmよりも小さいと、塗
膜の塗りムラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が
不足するといった問題が発生する。また、離型層13cが
100μmを超えると、熱伝導が悪化するという問題が
発生し、特に樹脂系の離型層の場合は、硬度が高くなり
過ぎ、弾性層13bの効果がなくなってしまう。 【0047】本実施形態では、図示しない駆動機構によ
り、図5の矢印b方向に回転駆動される加圧ローラ12に
よって、該加圧ローラ12に圧接する定着フィルム13を図
5の矢印a方向に回転駆動するように構成しているが、
他の構成として、定着フィルム13にテンションローラに
よりテンションをかけて定着フィルム13を図示しない駆
動ローラによって回転駆動することでも良い。 【0048】次に、本発明の特徴である回転体である定
着フィルム13が、画像加熱定着装置9本体に対して着脱
可能に構成された様子を図2〜図4を用いて詳細に説明
する。図において、19は画像加熱定着装置9本体のフレ
ームであり、13dは耐久によって定着フィルム13に出来
たヒビである。このヒビ13dが成長すると、定着不良と
なって画像に影響を与えだし、最後には、定着フィルム
13自身が破断してしまう。 【0049】そこで、サービスマンまたはユーザは、定
着フィルム13にヒビ13dが発生する前に、被記録材Pの
使用枚数等を基に一定期間ごとに定着フィルム13の交換
を行う。その方法は、先ず、図2〜図4に示す加圧ビス
20を弛めて加圧板21を上方向に解放し、加圧バネ22を取
り除く。 【0050】加圧が解除されたコイルユニット14は支柱
23を中心にして図2の矢印c,d方向に回動自由とな
り、該支柱23を中心にコイルユニット14及び定着フィル
ム13を図2の矢印d方向に回動させることが出来るよう
になっている。そして、定着フィルム13を図2の矢印e
方向に引き出して取り除いた後、新しい定着フィルム13
をコイルユニット14に嵌合させて図2の矢印f方向に差
し込んで嵌入し、コイルユニット14及び定着フィルム13
を図2の矢印c方向に回動させてコイルユニット14を固
定部材24に対応する位置にセットする。そして、加圧ビ
ス20を締着して加圧板21を下方向に押圧し、加圧バネ22
の付勢力によりコイルユニット14が下降して固定部材24
に規制されて固定され、画像加熱定着装置9に収納され
る。 【0051】上記のように、定着フィルム13をコイルユ
ニット14と一体的に交換するのではなく、定着フィルム
13のみを交換できるように構成したことで、未だ寿命の
来ていない励磁コイル15や高透磁率コア16等はそのまま
で使用でき、結果的に画像加熱定着装置9のコストを抑
えることが出来る。 【0052】尚、本実施形態では、トナーに低軟化物質
を含有させたトナーを使用したため、画像加熱定着装置
9にオフセット防止のためのオイル塗布機構を設けてい
ないが、低軟化物質を含有させていないトナーを使用し
た場合には、オイル塗布機構を設けても良い。また、定
着ニップ後に冷却部を設けて、冷却分離を行っても良
い。また、低軟化物質を含有させたトナーを使用した場
合にもオイル塗布や冷却分離を行っても良い。 【0053】また、定着フィルム13の内側には潤滑用の
グリスが塗布してあり、円滑な回転を行えるようになっ
ているが、通紙により保持部材14aに残っているグリス
が減少している場合がある。この場合は、交換する新し
い定着フィルム13の内面にグリスを塗布してやれば良
い。 【0054】次に、図8を用いて本発明に係る画像加熱
定着装置の第2実施形態について説明する。図8は第2
実施形態の回転体の層構造を示す図である。尚、前記第
1実施形態と同様に構成されるものは同一の符号を付し
て説明を省略する。 【0055】本実施形態では、図8に示すように、定着
フィルム13の層構成が、定着フィルム13の補強のため
に、発熱層13aの内部に絶縁断熱層13eを設けている。
この絶縁断熱層13eの材質としては、フッ素樹脂、ポリ
イミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、
PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)、PES
樹脂(ポリエーテルサルフォン)、PPS樹脂(ポリフ
ェニレンサルファイド)、PFA樹脂(テトラフルオロ
エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体)、PTFE樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)、
FEP樹脂(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体)等の耐熱樹脂が良い。 【0056】また、絶縁断熱層13eの厚さとしては、1
0〜1000μmが好ましい。絶縁断熱層13eの厚さが
10μmよりも小さい場合には断熱効果が得られず、ま
た、耐久性も不足する。一方、1000μmを超える
と、高透磁率コア16から発熱層13aまでの離間距離が大
きくなり、磁束が十分に発熱層13aに吸収されなくな
る。 【0057】絶縁断熱層13eを設けた場合、発熱層13a
に発生したジュール熱が定着フィルム13の内側に向かわ
ないように断熱できるので、絶縁断熱層13eがない場合
と比較して被記録材P側への熱供給効率が良くなる。こ
れによって、消費電力を抑えることが出来る。 【0058】次に、図9を用いて本発明に係る画像加熱
定着装置の第3実施形態について説明する。図9は第3
実施形態の回転体の層構造を示す図である。尚、前記第
1実施形態と同様に構成されるものは同一の符号を付し
て説明を省略する。 【0059】前記各実施形態では、4色カラー画像形成
装置について説明したが、本実施形態では、モノクロ或
いは1パスマルチカラー画像形成装置に適用する場合に
ついて説明する。 【0060】この場合、図9に示すように、前記第1実
施形態の定着フィルム13において、弾性層13bを省略
し、発熱層13aと離型層13cだけで構成することでも良
い。この構成によって、定着フィルム13のコストは約半
分以下になる。但し、定着フィルム13の耐久性は、前述
した絶縁断熱層13eや弾性層13bのある場合と比較して
低下するので、定着フィルム13の交換頻度が増加するた
め、本発明の特徴である画像加熱定着装置9から定着フ
ィルム13を着脱可能に構成したことによる効果が一層顕
著になる。 【0061】次に、図10を用いて本発明に係る画像加熱
定着装置の第4実施形態について説明する。図10は第4
実施形態の構造を示す概略断面図である。尚、前記第1
実施形態と同様に構成されるものは同一の符号を付して
説明を省略する。 【0062】本実施形態では、本体フレーム19の上部に
定着フィルム13を交換するための開口部を設け、この開
口部を介して図10に示すように、コイルユニット14が回
転軸30を中心に図の上下方向に回動可能に構成されてお
り、前記第1実施形態と略同様にして加圧ビス20を弛め
て加圧板21及び加圧バネ22を取り除いた後、回転軸30を
中心にして図10の矢印g方向に回動させ、定着フィルム
13を図10の矢印i方向に引き出して取り除いた後、新し
い定着フィルム13をコイルユニット14に嵌合させて図10
の矢印j方向に差し込んで嵌入し、コイルユニット14及
び定着フィルム13を図10の矢印h方向に回動させてコイ
ルユニット14を固定部材24に対応する位置にセットす
る。そして、加圧ビス20を締着して加圧板21を下方向に
押圧し、加圧バネ22の付勢力によりコイルユニット14が
下降して固定部材24に規制されて固定され、画像加熱定
着装置9に収納される。 【0063】上記構成では、定着フィルム13の装着時の
回動方向(図10の矢印h方向)と、コイルユニット14の
加圧方向が同一平面上で行われるため、機械的精度を高
く確保することが出来、軸ずれ等の問題が発生しない利
点がある。 【0064】 【発明の効果】本発明は、上述の如き構成と作用とを有
するので、画像加熱定着装置の中で最も寿命の短い回転
体(定着フィルム)だけを交換できるように構成したこ
とで、他の未だ寿命のある部品は、そのまま使用するこ
とが可能になり、これによって、画像加熱定着装置のコ
ストを大幅に抑えることが出来ると共に、省資源という
意味からも実に効率の良い使い方が出来るようになっ
た。
電記録装置等の画像形成装置に用いられ、電磁誘導を利
用して渦電流を発生させて加熱し、被記録材上に形成さ
れた未定着トナー画像を定着する画像加熱定着装置に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】画像加熱定着装置としては、従来から熱
ローラ方式、フィルム加熱方式等の接触加熱方式が広く
用いられている。その中でも、最大4層のトナー層を有
するカラーの画像加熱定着装置では、ハロゲンヒータを
発熱させ、定着ローラの芯金、ゴム弾性層を介してトナ
ー画像の加熱定着を行っている。 【0003】例えば、特公平5-9027号公報に開示された
技術では、磁束により定着ローラに渦電流を発生させ、
ジュール熱によって発熱させることが提案されている。
このように渦電流の発生を利用することで発熱位置を出
来るだけトナーに接近させることが出来、ハロゲンラン
プを用いた熱ローラよりも消費エネルギーの効率アップ
が達成できる。 【0004】しかしながら、上記の定着方法では、定着
ローラという比較的熱容量の大きなものを加熱する必要
があるため、比較的効率の良いものでもクイックスター
トが出来なかった。また、特公平5-9027号公報に開示さ
れた技術では、円筒体に渦電流を発生させてジュール熱
を発生させると、励磁コイル、励磁鉄芯が昇温して磁束
の量が減ってしまい発熱が不安定となっていた。また、
ローラ内部への放熱により熱効率も十分ではなかった。 【0005】その他のハロゲンヒータを用いる方法は、
電気エネルギーを、一旦、光エネルギーに変換して用い
るため、エネルギーの変換効率が悪いという問題もあっ
た。 【0006】また、カラーの画像形成装置では、トナー
層が最大4層まで重ねられることがあり、この場合、被
記録材とトナー層との界面まで十分に加熱しないと定着
不良が発生する虞がある。 【0007】このため、カラーにおけるローラ定着で
は、加圧ローラ側にもハロゲンヒータを入れているが、
それでもクイックスタートを実現できないという欠点が
あり、このような構成では、加圧ローラの熱容量が大き
いため、消費電力が大きくなるという欠点があった。 【0008】上記問題を解決した従来の画像加熱定着装
置の一例を図11〜図13を用いて説明する。図12に示す画
像加熱定着装置101 は、図11に示すように、画像形成手
段となる感光体ドラム102 と転写ローラ103 とのニップ
部よりも下流側に配置され、被記録材Pの搬送路の上部
に配置された加熱ローラ104 と、被記録材Pの搬送路の
下部に配置された加圧ローラ105 とにより構成される。 【0009】加熱ローラ104 は、図13に示すように、円
筒状のニッケル電鋳フィルム106aの外表面にゴム層106b
を設け、更にゴム層106bの外表面にテフロン層106cを設
けて成形した定着フィルム106 の内部に、ホルダー107
に支持されたコイル108 及びコア109 を配置し、コイル
108 に高周波電流を流してコア109 に交番磁束を発生さ
せ、ニッケル電鋳フィルム106aに渦電流が発生してジュ
ール熱が発生し、この電磁誘導加熱により加熱ローラ10
4 と、該加熱ローラ104 に圧接される加圧ローラ105 と
のニップ部Nを搬送される被記録材P上の未定着トナー
T1 が加熱、加圧されて図13の定着トナーT2 の如く定
着され、機外へ排出される。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来の技術では、ニッケル電鋳フィルム106aは耐久性に
乏しく、最長でも40万頁耐久で定着フィルム106 が破
断するという問題がある。そして、定着フィルム106 が
破断した場合には、サービスマンが画像加熱定着装置10
1 をそっくり画像形成装置本体から取り外し、新品の画
像加熱定着装置101 と交換していた。 【0011】この場合、まだ十分に使用可能なコイル10
8 やコア109 や加圧ローラ105 も画像加熱定着装置101
と一体で交換されるため、省資源という意味からも実に
効率の悪い使い方をしていた。これ等の問題は、画像加
熱定着装置101 のコストに跳ね返り、画像加熱定着装置
101 のコストを下げられない一因となっていた。 【0012】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、画像加熱定着装置の中で最も
寿命の短い定着フィルムだけを交換できるように構成す
ることで、他のまだ寿命のある部品をそのまま使用して
コストダウンと省資源を図ることが出来る画像加熱定着
装置及びこれを備えた画像形成装置を提供せんとするも
のである。 【0013】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、導電性発熱層を有する
円筒状の定着フィルムと、定着フィルムの導電性発熱層
に渦電流を発生させるための励磁コイルを保持し定着フ
ィルム円筒内に亘って配置されており定着フィルムの回
転のガイド機能を有するコイルユニットと、定着フィル
ムと接触してニップ部を形成する加圧ローラと、を有
し、未定着トナー像を担持する記録材をニップ部で挟持
搬送し未定着トナー像を加熱定着する画像加熱定着装置
において、前記コイルユニットは一方の端部を中心に他
方の端部が移動して前記加圧ローラに対して非平行な位
置に回動できるようになっており、この非平行状態で前
記定着フィルムを前記コイルユニットの前記他方の端部
から取り外せる構造になっていることを特徴とする画像
加熱定着装置である。 【0014】本発明は、上述の如く構成したので、画像
加熱定着装置の中で寿命の最も短い回転体(定着フィル
ム)が破断した際に、該回転体のみを画像加熱定着装置
本体から脱離して交換することが出来、他のまだ寿命の
ある部品をそのまま使用することが出来るので画像加熱
定着装置のコストを大幅に抑えることが出来る。 【0015】 【発明の実施の形態】図により本発明に係る画像加熱定
着装置及びこれを備えた画像形成装置の一例として電子
写真カラープリンタに適用した場合の一実施形態を具体
的に説明する。図1は本発明に係る画像加熱定着装置を
備えた画像形成装置の記録部及び定着部の構成を示す模
式断面説明図、図2は本発明に係る画像加熱定着装置の
第1実施形態の構成を示す斜視図、図3は第1実施形態
の構成を示す側面図、図4は第1実施形態の構成を示す
正面説明図、図5は第1実施形態の構成を示す側断面説
明図、図6は励磁コイルの構成を示す断面図、図7は第
1実施形態の回転体の層構造を示す図である。 【0016】図1において、1は有機感光体やアモルフ
ァスシリコン感光体等で構成される画像形成手段となる
電子写真感光体ドラムであり、2は該感光体ドラム1に
一様な帯電を行うための帯電ローラである。 【0017】3は図示しない画像信号発生装置からの信
号をレーザ光のオン/オフに変換し、感光体ドラム1の
表面に静電潜像を形成するレーザ光学箱である。4はレ
ーザ光であって、5はレーザ光学箱3から出射されたレ
ーザ光4を反射させて感光体ドラム1に導くためのミラ
ーである。 【0018】感光体ドラム1の静電潜像は現像器6によ
ってトナーを選択的に付着させることで顕像化される。
現像器6はイエローY,マゼンダM,シアンCのカラー
現像器と、黒Bkの現像器から構成され、一色ずつ感光
体ドラム1上の潜像を現像し、このトナー画像を中間転
写体ドラム7上に順次重ねてカラー画像を得るようにな
っている。 【0019】中間転写体ドラム7は金属ドラム上に中抵
抗の弾性層と、高抵抗の表層を有するもので、該金属ド
ラムにバイアス電位を与えて感光体ドラム1との電位差
でトナー画像の転写を行うものである。 【0020】一方、図示しない給送カセットから給送ロ
ーラによって送り出された被記録材Pは、感光体ドラム
1の静電潜像と同期するように搬送手段となる転写ロー
ラ8と中間転写体ドラム7との間のニップ部に送り込ま
れる。そして、転写ローラ8は被記録材Pの背面からト
ナーと逆極性の電荷を供給することで、中間転写体ドラ
ム7上のトナー画像を被記録材P上に転写する。 【0021】こうして、被記録材P上に転写された未定
着のトナー画像は、画像加熱定着装置9で加熱及び加圧
されて被記録材P上に永久固着された後、図示しない排
出トレイへと排出される。 【0022】感光体ドラム1、中間転写体ドラム7上に
残ったトナーや紙粉等は、夫々クリーナ10,11によって
除去され、感光体ドラム1は前述の帯電以降の工程を繰
り返す。 【0023】次に図2〜図7を用いて画像加熱定着装置
9の構成を詳細に説明する。図において、画像加熱定着
装置9は、被記録材Pの搬送路の下部に配置された加圧
部材となる加圧ローラ12と、該加圧ローラ12に対向して
被記録材Pの搬送路の上部に配置された回転体となる円
筒状の定着フィルム13とを有しており、該定着フィルム
13の内部には円筒状のコイルユニット14が配置されてい
る。 【0024】定着フィルム13は、図5及び図7に示すよ
うに、円筒状の発熱層13aの外表面に弾性層13bを設
け、更に該弾性層13bの外表面に離型層13cを設けて成
形される。 【0025】定着フィルム13の内径は、コイルユニット
14の外径よりも所定寸法だけ大きく構成されており、定
着フィルム13は画像加熱定着装置9本体に対して固定さ
れたコイルユニット14に対して嵌合すると共に、摺動可
能に構成されている。従って、回転駆動される加圧ロー
ラ12に圧接された定着フィルム13は、固定されたコイル
ユニット14に対して摺動回転すると共に、加圧ローラ12
と一体的に回転する。 【0026】コイルユニット14の内部には交番磁場を発
生させるための耐熱電線で構成される励磁コイル15を保
持するための液晶ポリマーで構成される保持部材14aが
一体的に成形されており、更に保持部材14aの内部には
高透磁率コア16が内蔵されている。保持部材14aには励
磁コイル15が1列或いは2列以上巻回されている。 【0027】加圧ローラ12は定着フィルム13に圧接され
て該定着フィルム13とニップ部Nを形成すると同時に、
図5の矢印b方向に回転駆動され、定着フィルム13をコ
イルユニット14に対して図5の矢印a方向に回転させて
該定着フィルム13の外表面を図5の矢印a方向に搬送す
る。また、定着フィルム13は、該定着フィルム13のガイ
ドの役目も果たすコイルユニット14によって加圧ローラ
12とのニップ部Nへの搬送安定性と、加圧ローラ12の定
着フィルム13への加圧が図られている。 【0028】加圧ローラ12は鉄等で構成される芯金12a
と、該芯金12aの外周に設けられた肉厚3mmのシリコー
ンゴムやフッ素ゴム等を被覆した弾性部材12bを有して
構成される。この加圧ローラ12は図示しない駆動機構に
より図5の矢印b方向に回転駆動される。図5に示す1
7,18は夫々加圧ローラ12、定着フィルム13の表面温度
を測定するためのサーミスタである。 【0029】高透磁率コア16はフェライトやパーマロイ
等のトランスのコアに用いられる材料が好ましく。より
好ましくは、100kHz 以上でも損失の少ないフェライ
トを用いるのがよい。 【0030】励磁コイル15には図示しない励磁回路が接
続されており、この回路は20kHzから500kHz の高
周波をスイッチング電源で発生できるようになってい
る。加圧ローラ12と定着フィルム13で形成されたニップ
部Nに未定着トナーT1 を載せた被記録材Pを通すこと
で加熱定着を行う。 【0031】このニップ部Nでの加熱原理は、図示しな
い励磁回路によって励磁コイル15に印加される電流で発
生する磁束は、高透磁率コア16に導かれて定着フィルム
13の発熱部となる発熱層13aに渦電流を発生させる。こ
の渦電流と発熱層13aの固有抵抗によってジュール熱が
発生する。 【0032】発熱したジュール熱は弾性層13b、離型層
13cを介してニップ部Nを搬送される被記録材Pと該被
記録材P上の未定着トナーT1 を加熱する。ニップ部N
内では未定着トナーT1 を溶融させ、ニップ部Nを通過
後に定着トナーT2 を冷却して永久固着像とする。 【0033】励磁コイル15及び高透磁率コア16で発生し
た磁界を定着フィルム13の発熱層13aに効率よく吸収さ
せるためには、励磁コイル15及び高透磁率コア16と、定
着フィルム13の発熱層13aとの離隔距離は出来るだけ近
いほうがよい。即ち、高透磁率コア16及び励磁コイル15
と、発熱層13aとの間の距離を出来るだけ近づけたほう
が磁束の吸収効率が高いからである。 【0034】また、保持部材14aは、定着フィルム13の
発熱層13aとの摺動摩擦にも十分耐え得る材料が使用さ
れる。また、定着フィルム13の内側には潤滑用のグリス
が塗布してあり、円滑な回転を行えるようになってい
る。 【0035】図6は励磁コイル15を構成する耐熱電線の
断面図である。この耐熱電線は超耐熱ワイヤであって、
ニッケルメッキ銅導体15aの外周にセラミック15bが設
けられ、更に該セラミック15bの外周にポリイミド15c
が設けられている。この構成により、励磁コイル15は2
65度程度までの高温にも耐えることが出来る。 【0036】定着フィルム13の導電性発熱層13aには非
磁性金属でも良いが、より好ましくは磁束の吸収の良い
ニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバルト−ニッケル合
金等の金属が良く、その厚みは以下に示す数式で表され
る表皮深さσより厚く、且つ200μm 以下にすること
が好ましい。 【0037】ここで、表皮深さσ[m]は、励磁回路の
周波数f[Hz]と、透磁率μと、固有抵抗ρ[Ωm]
を用いて、{σ=503×(ρ/fμ)1/2 }と表され
る。 【0038】これは、電磁誘導で使われる電磁波の浸透
の深さを示しており、これより深いところでは、電磁波
の強度は、表面の{1/e(eは自然数の底)}以下に
なっており、逆に言うと、殆どのエネルギーはこの深さ
まで吸収されている。 【0039】好ましくは、定着フィルム13の発熱層13a
の厚さは、1〜100μmが良い。発熱層13aの厚みが
1μmよりも小さい場合、殆どの電磁エネルギーが吸収
しきれないため、効率が悪くなる。また、発熱層13aが
100μmを超えると剛性が高くなりすぎて屈曲性が悪
くなり、回転体として使用するには現実的でないからで
ある。 【0040】弾性層13bはシリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、フルオロシリコーンゴム等で耐熱性が良く、熱伝導
率が良い材質で構成される。弾性層13bの厚さは、10
〜500μmが好ましい。これは定着画像品質を確保す
るために必要な厚さである。 【0041】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
等では被記録材P上で比較的大きな面積に亘ってベタ画
像が形成される。この場合、被記録材Pの凹凸或いはト
ナー層の凹凸に加熱面である離型層13cが追従できない
と加熱ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で
画像に光沢ムラが発生する。即ち、伝熱量が多い部分は
光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くな
る。 【0042】そこで、弾性層13bの厚さとしては、10
μm以下では被記録材P或いはトナー層の凹凸に追従し
きれず、画像光沢ムラが発生してしまう。また、弾性層
13bが1000μm以上の場合には、弾性層13bの熱抵
抗が大きくなりクイックスタートを実現するのが難しく
なる。従って、より好ましくは弾性層13bの厚みは50
〜500μmが良い。 【0043】また、弾性層13bの硬度が高すぎると、被
記録材P或いはトナー層の凹凸に追従しきれず、画像光
沢ムラが発生してしまう。そこで、弾性層13bの硬度と
しては、60°(JIS −A)以下であることが好まし
く、より好ましくは、45°(JIS −A)以下であるこ
とが好ましい。 【0044】弾性層13bの熱伝導率λは、6×10-4〜
2×10-3[cal /cm・sec ・deg] が良い。熱伝導率
λが6×10-4[cal /cm・sec ・deg ] よりも小さい
場合には、熱抵抗が大きく、定着フィルム13の表層にお
ける温度上昇が遅くなる。また、熱伝導率λが2×10
-3[cal /cm・sec ・deg ] よりも大きい場合には、硬
度が高くなり過ぎたり、圧縮永久歪みが悪化する。より
好ましくは、熱伝導率λは、8×10-4〜1.5×10
-3[cal /cm・sec ・deg ] が良い。 【0045】離型層13cは、フッ素樹脂、シリコーン樹
脂、フッ素樹脂シリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコー
ンゴム、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオ
ロアルキルエーテル共重合体/4フッ化エチレン・パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、PTF
E(ポリテトラフルオロエチレン/4フッ化エチレン樹
脂)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体/4フッ化エチレン・6フッ化プ
ロピレン共重合樹脂)等の離型性かつ耐熱性の良い材料
を選択する。 【0046】離型層13cの厚さは、1〜100μmが好
ましい。離型層13cの厚さが1μmよりも小さいと、塗
膜の塗りムラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が
不足するといった問題が発生する。また、離型層13cが
100μmを超えると、熱伝導が悪化するという問題が
発生し、特に樹脂系の離型層の場合は、硬度が高くなり
過ぎ、弾性層13bの効果がなくなってしまう。 【0047】本実施形態では、図示しない駆動機構によ
り、図5の矢印b方向に回転駆動される加圧ローラ12に
よって、該加圧ローラ12に圧接する定着フィルム13を図
5の矢印a方向に回転駆動するように構成しているが、
他の構成として、定着フィルム13にテンションローラに
よりテンションをかけて定着フィルム13を図示しない駆
動ローラによって回転駆動することでも良い。 【0048】次に、本発明の特徴である回転体である定
着フィルム13が、画像加熱定着装置9本体に対して着脱
可能に構成された様子を図2〜図4を用いて詳細に説明
する。図において、19は画像加熱定着装置9本体のフレ
ームであり、13dは耐久によって定着フィルム13に出来
たヒビである。このヒビ13dが成長すると、定着不良と
なって画像に影響を与えだし、最後には、定着フィルム
13自身が破断してしまう。 【0049】そこで、サービスマンまたはユーザは、定
着フィルム13にヒビ13dが発生する前に、被記録材Pの
使用枚数等を基に一定期間ごとに定着フィルム13の交換
を行う。その方法は、先ず、図2〜図4に示す加圧ビス
20を弛めて加圧板21を上方向に解放し、加圧バネ22を取
り除く。 【0050】加圧が解除されたコイルユニット14は支柱
23を中心にして図2の矢印c,d方向に回動自由とな
り、該支柱23を中心にコイルユニット14及び定着フィル
ム13を図2の矢印d方向に回動させることが出来るよう
になっている。そして、定着フィルム13を図2の矢印e
方向に引き出して取り除いた後、新しい定着フィルム13
をコイルユニット14に嵌合させて図2の矢印f方向に差
し込んで嵌入し、コイルユニット14及び定着フィルム13
を図2の矢印c方向に回動させてコイルユニット14を固
定部材24に対応する位置にセットする。そして、加圧ビ
ス20を締着して加圧板21を下方向に押圧し、加圧バネ22
の付勢力によりコイルユニット14が下降して固定部材24
に規制されて固定され、画像加熱定着装置9に収納され
る。 【0051】上記のように、定着フィルム13をコイルユ
ニット14と一体的に交換するのではなく、定着フィルム
13のみを交換できるように構成したことで、未だ寿命の
来ていない励磁コイル15や高透磁率コア16等はそのまま
で使用でき、結果的に画像加熱定着装置9のコストを抑
えることが出来る。 【0052】尚、本実施形態では、トナーに低軟化物質
を含有させたトナーを使用したため、画像加熱定着装置
9にオフセット防止のためのオイル塗布機構を設けてい
ないが、低軟化物質を含有させていないトナーを使用し
た場合には、オイル塗布機構を設けても良い。また、定
着ニップ後に冷却部を設けて、冷却分離を行っても良
い。また、低軟化物質を含有させたトナーを使用した場
合にもオイル塗布や冷却分離を行っても良い。 【0053】また、定着フィルム13の内側には潤滑用の
グリスが塗布してあり、円滑な回転を行えるようになっ
ているが、通紙により保持部材14aに残っているグリス
が減少している場合がある。この場合は、交換する新し
い定着フィルム13の内面にグリスを塗布してやれば良
い。 【0054】次に、図8を用いて本発明に係る画像加熱
定着装置の第2実施形態について説明する。図8は第2
実施形態の回転体の層構造を示す図である。尚、前記第
1実施形態と同様に構成されるものは同一の符号を付し
て説明を省略する。 【0055】本実施形態では、図8に示すように、定着
フィルム13の層構成が、定着フィルム13の補強のため
に、発熱層13aの内部に絶縁断熱層13eを設けている。
この絶縁断熱層13eの材質としては、フッ素樹脂、ポリ
イミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、
PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)、PES
樹脂(ポリエーテルサルフォン)、PPS樹脂(ポリフ
ェニレンサルファイド)、PFA樹脂(テトラフルオロ
エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体)、PTFE樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)、
FEP樹脂(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体)等の耐熱樹脂が良い。 【0056】また、絶縁断熱層13eの厚さとしては、1
0〜1000μmが好ましい。絶縁断熱層13eの厚さが
10μmよりも小さい場合には断熱効果が得られず、ま
た、耐久性も不足する。一方、1000μmを超える
と、高透磁率コア16から発熱層13aまでの離間距離が大
きくなり、磁束が十分に発熱層13aに吸収されなくな
る。 【0057】絶縁断熱層13eを設けた場合、発熱層13a
に発生したジュール熱が定着フィルム13の内側に向かわ
ないように断熱できるので、絶縁断熱層13eがない場合
と比較して被記録材P側への熱供給効率が良くなる。こ
れによって、消費電力を抑えることが出来る。 【0058】次に、図9を用いて本発明に係る画像加熱
定着装置の第3実施形態について説明する。図9は第3
実施形態の回転体の層構造を示す図である。尚、前記第
1実施形態と同様に構成されるものは同一の符号を付し
て説明を省略する。 【0059】前記各実施形態では、4色カラー画像形成
装置について説明したが、本実施形態では、モノクロ或
いは1パスマルチカラー画像形成装置に適用する場合に
ついて説明する。 【0060】この場合、図9に示すように、前記第1実
施形態の定着フィルム13において、弾性層13bを省略
し、発熱層13aと離型層13cだけで構成することでも良
い。この構成によって、定着フィルム13のコストは約半
分以下になる。但し、定着フィルム13の耐久性は、前述
した絶縁断熱層13eや弾性層13bのある場合と比較して
低下するので、定着フィルム13の交換頻度が増加するた
め、本発明の特徴である画像加熱定着装置9から定着フ
ィルム13を着脱可能に構成したことによる効果が一層顕
著になる。 【0061】次に、図10を用いて本発明に係る画像加熱
定着装置の第4実施形態について説明する。図10は第4
実施形態の構造を示す概略断面図である。尚、前記第1
実施形態と同様に構成されるものは同一の符号を付して
説明を省略する。 【0062】本実施形態では、本体フレーム19の上部に
定着フィルム13を交換するための開口部を設け、この開
口部を介して図10に示すように、コイルユニット14が回
転軸30を中心に図の上下方向に回動可能に構成されてお
り、前記第1実施形態と略同様にして加圧ビス20を弛め
て加圧板21及び加圧バネ22を取り除いた後、回転軸30を
中心にして図10の矢印g方向に回動させ、定着フィルム
13を図10の矢印i方向に引き出して取り除いた後、新し
い定着フィルム13をコイルユニット14に嵌合させて図10
の矢印j方向に差し込んで嵌入し、コイルユニット14及
び定着フィルム13を図10の矢印h方向に回動させてコイ
ルユニット14を固定部材24に対応する位置にセットす
る。そして、加圧ビス20を締着して加圧板21を下方向に
押圧し、加圧バネ22の付勢力によりコイルユニット14が
下降して固定部材24に規制されて固定され、画像加熱定
着装置9に収納される。 【0063】上記構成では、定着フィルム13の装着時の
回動方向(図10の矢印h方向)と、コイルユニット14の
加圧方向が同一平面上で行われるため、機械的精度を高
く確保することが出来、軸ずれ等の問題が発生しない利
点がある。 【0064】 【発明の効果】本発明は、上述の如き構成と作用とを有
するので、画像加熱定着装置の中で最も寿命の短い回転
体(定着フィルム)だけを交換できるように構成したこ
とで、他の未だ寿命のある部品は、そのまま使用するこ
とが可能になり、これによって、画像加熱定着装置のコ
ストを大幅に抑えることが出来ると共に、省資源という
意味からも実に効率の良い使い方が出来るようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像加熱定着装置を備えた画像形
成装置の記録部及び定着部の構成を示す模式断面説明図
である。 【図2】本発明に係る画像加熱定着装置の第1実施形態
の構成を示す斜視図である。 【図3】第1実施形態の構成を示す側面図である。 【図4】第1実施形態の構成を示す正面説明図である。 【図5】第1実施形態の構成を示す側断面説明図であ
る。 【図6】励磁コイルの構成を示す断面図である。 【図7】第1実施形態の回転体の層構造を示す図であ
る。 【図8】第2実施形態の回転体の層構造を示す図であ
る。 【図9】第3実施形態の回転体の層構造を示す図であ
る。 【図10】第4実施形態の構造を示す概略断面図である。 【図11】従来例を説明する図である。 【図12】従来例を説明する図である。 【図13】従来例を説明する図である。 【符号の説明】 1…感光体ドラム、2…帯電ローラ、3…レーザ光学
箱、4…レーザ光、5…ミラー、6…現像器、7…中間
転写体ドラム、8…転写ローラ、9…画像加熱定着装
置、10,11…クリーナ、12…加圧ローラ、12a…芯金、
12b…弾性部材、13…定着フィルム、13a…発熱層、13
b…弾性層、13c…離型層、13d…ヒビ、13e…絶縁断
熱層、14…コイルユニット、14a…保持部材、15…励磁
コイル、15a…ニッケルメッキ銅導体、15b…セラミッ
ク、15c…ポリイミド、16…高透磁率コア、17,18…サ
ーミスタ、19…フレーム、20…加圧ビス、21…加圧板、
22…加圧バネ、23…支柱、24…固定部材、30…回転軸、
N…ニップ部、P…被記録材、T1 ,T2 …トナー
成装置の記録部及び定着部の構成を示す模式断面説明図
である。 【図2】本発明に係る画像加熱定着装置の第1実施形態
の構成を示す斜視図である。 【図3】第1実施形態の構成を示す側面図である。 【図4】第1実施形態の構成を示す正面説明図である。 【図5】第1実施形態の構成を示す側断面説明図であ
る。 【図6】励磁コイルの構成を示す断面図である。 【図7】第1実施形態の回転体の層構造を示す図であ
る。 【図8】第2実施形態の回転体の層構造を示す図であ
る。 【図9】第3実施形態の回転体の層構造を示す図であ
る。 【図10】第4実施形態の構造を示す概略断面図である。 【図11】従来例を説明する図である。 【図12】従来例を説明する図である。 【図13】従来例を説明する図である。 【符号の説明】 1…感光体ドラム、2…帯電ローラ、3…レーザ光学
箱、4…レーザ光、5…ミラー、6…現像器、7…中間
転写体ドラム、8…転写ローラ、9…画像加熱定着装
置、10,11…クリーナ、12…加圧ローラ、12a…芯金、
12b…弾性部材、13…定着フィルム、13a…発熱層、13
b…弾性層、13c…離型層、13d…ヒビ、13e…絶縁断
熱層、14…コイルユニット、14a…保持部材、15…励磁
コイル、15a…ニッケルメッキ銅導体、15b…セラミッ
ク、15c…ポリイミド、16…高透磁率コア、17,18…サ
ーミスタ、19…フレーム、20…加圧ビス、21…加圧板、
22…加圧バネ、23…支柱、24…固定部材、30…回転軸、
N…ニップ部、P…被記録材、T1 ,T2 …トナー
フロントページの続き
(72)発明者 七瀧 秀夫
東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ
ノン株式会社内
(56)参考文献 特開 平7−114276(JP,A)
特開 平4−372974(JP,A)
実開 昭61−38673(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G03G 15/20
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 導電性発熱層を有する円筒状の定着フィ
ルムと、定着フィルムの導電性発熱層に渦電流を発生さ
せるための励磁コイルを保持し定着フィルム円筒内に亘
って配置されており定着フィルムの回転のガイド機能を
有するコイルユニットと、定着フィルムと接触してニッ
プ部を形成する加圧ローラと、を有し、未定着トナー像
を担持する記録材をニップ部で挟持搬送し未定着トナー
像を加熱定着する画像加熱定着装置において、 前記コ
イルユニットは一方の端部を中心に他方の端部が移動し
て前記加圧ローラに対して非平行な位置に回動できるよ
うになっており、この非平行状態で前記定着フィルムを
前記コイルユニットの前記他方の端部から取り外せる構
造になっていることを特徴とする画像加熱定着装置。
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---|---|---|---|
JP33193396A JP3376228B2 (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 画像加熱定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33193396A JP3376228B2 (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 画像加熱定着装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10171276A JPH10171276A (ja) | 1998-06-26 |
JP3376228B2 true JP3376228B2 (ja) | 2003-02-10 |
Family
ID=18249272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33193396A Expired - Fee Related JP3376228B2 (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 画像加熱定着装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3376228B2 (ja) |
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US7105865B2 (en) | 2001-09-19 | 2006-09-12 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | AlxInyGa1−x−yN mixture crystal substrate |
US7303630B2 (en) | 2003-11-05 | 2007-12-04 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Method of growing GaN crystal, method of producing single crystal GaN substrate, and single crystal GaN substrate |
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JP6025405B2 (ja) * | 2012-06-04 | 2016-11-16 | キヤノン株式会社 | ベルト交換ユニットおよびベルト交換方法 |
JP2014134768A (ja) | 2012-12-11 | 2014-07-24 | Canon Inc | 画像加熱装置 |
JP6033120B2 (ja) * | 2013-02-27 | 2016-11-30 | キヤノン株式会社 | 画像加熱装置、潤滑剤塗布方法及び潤滑剤塗布容器 |
-
1996
- 1996-12-12 JP JP33193396A patent/JP3376228B2/ja not_active Expired - Fee Related
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