JPH0944015A - 電磁誘導発熱フイルム、加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

電磁誘導発熱フイルム、加熱装置及び画像形成装置

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JPH0944015A
JPH0944015A JP21960895A JP21960895A JPH0944015A JP H0944015 A JPH0944015 A JP H0944015A JP 21960895 A JP21960895 A JP 21960895A JP 21960895 A JP21960895 A JP 21960895A JP H0944015 A JPH0944015 A JP H0944015A
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JP
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layer
film
heat
heating
electromagnetic induction
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JP21960895A
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English (en)
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Tokuyoshi Abe
篤義 阿部
Toru Saito
齋藤  亨
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁誘導発熱フィルムを用いた電磁誘導加熱
方式の加熱装置の電磁誘導発熱フィルム10について、
該フィルムの耐久性を向上させ、かつ発熱量を増加させ
ることを可能にして被加熱材の十分な加熱処理を行なう
ことができるようにし、画像加熱定着にあってはカラー
トナー画像の十分な加熱溶融混色定着処理を支障なく行
なえるようにすること、装置の高速化ができるようにす
ること。 【解決手段】 フィルム10の層構成に於て発熱層を2
層以上11・12・13有すること、2層以上の発熱層
の少なくとも1層が金属層で形成されていること、各発
熱層の発熱量が異なること、発熱層としての金属層の厚
さが1μmから100μmであること、発熱層の総厚が
2μmから100μmであること、2層以上の発熱層
と、断熱層・弾性層・離型層の少なくとも1層を有する
こと等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交番磁場の作用で電磁
(磁気)誘導発熱する電磁誘導発熱フィルム、該電磁誘
導発熱フィルムを被加熱材を加熱する加熱部材として備
えた電磁誘導加熱方式の加熱装置、及び該加熱装置を画
像加熱定着装置として備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、電子写真装置・静電記録装置等
の画像形成装置において、転写材等の被記録材上に転写
(間接)方式あるいは直接方式で形成担持させた未定着
トナー画像を永久画像として熱定着させるために用いら
れる加熱装置としての画像加熱定着装置を例にして説明
する。
【0003】画像加熱定着装置としては従来から熱ロー
ラ方式やフィルム加熱方式の装置が広く用いられてい
る。また電磁誘導加熱方式のものも知られている。
【0004】a)熱ローラ方式の装置 熱ローラ方式の装置は、発熱部材(熱源)としてのハロ
ゲンヒータを内蔵させた加熱部材としての定着ローラ
(熱ローラ)と加圧部材としての加圧ローラを圧接させ
て加熱部としての定着ニップ部を形成させ、その定着ニ
ップ部に被加熱材としての、未定着トナー画像を担持さ
せた被記録材を導入して挟持搬送させることで、加熱部
としての定着ニップ部において被記録材を定着ローラの
熱で加熱して画像の熱定着を行なわせるものである。
【0005】b)フィルム加熱方式の装置 特開昭63−313182号公報等に開示のように、発
熱部材(加熱体)としての一般にセラミックヒータと、
加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フィルムを
挟ませて加熱部としての定着ニップ部を形成させ、該定
着ニップ部の耐熱性フィルムと加圧ローラとの間に被加
熱材としての、未定着トナー画像を担持させた被記録材
を導入して耐熱性フィルムと一緒に定着ニップ部を挟持
搬送させることで、発熱抵抗体への通電により発熱する
ヒータの熱を耐熱性フィルムを介して被記録材に与える
ことで被記録材を加熱して画像の熱定着を行なわせるも
のである。
【0006】c)電磁誘導加熱方式の装置 特公平5−9027号公報には、交番磁界により加熱部
材としての定着ローラの芯金部に渦電流を発生させジュ
ール熱によって定着ローラ芯金部を発熱させる構成の装
置が提案されている。
【0007】これを図9を用いて説明する。50は強磁
性体を円筒状に形成した定着ローラであり、誘導加熱に
より加熱される。加熱は、励磁鉄芯51上に巻かれた励
磁コイル52に、高周波の交流電流を印加して図中に破
線の矢印で示した磁界を発生させ、定着ローラ50上に
渦電流を発生させるものである。即ち、磁束により定着
ローラに渦電流を発生させジュール熱によって定着ロー
ラ50自体を発熱させるのである。53は、閉磁路を形
成するために、定着ローラ50を隔てて励磁鉄芯51に
対向するように配置された補助鉄芯である。また、54
は弾性を有する加圧ローラであり、不図示の加圧手段に
よって定着ローラ50側に加圧されており、被記録材P
上の未定着トナー画像Tを熱定着するための加熱部とし
ての定着ニップ部Nを形成している。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】しかし何れも一長
一短がある。
【0009】即ち、a)の熱ローラ方式の装置は、加熱
部材としての定着ローラの熱容量が大きく、また一旦は
光にエネルギーを変換しているため、また発熱部材とし
てのハロゲンヒータの熱が主に輻射で定着ローラの内面
に伝わり、該ローラの肉厚を通って該ローラの外面に伝
わり、加熱部としての定着ニップ部に供給される熱伝導
系であることから、熱伝導過程での熱ロスが大きくて熱
効率が悪く、熱効率の最良のものでもクイックスタート
ができなかった。
【0010】b)のフィルム加熱方式の装置は、発熱部
材としてのヒータや耐熱性フィルムに低熱容量のものを
使用することで、また加熱部としての定着ニップ部をフ
ィルムを介して集中的に加熱できることで装置にクイッ
クスタート性を具備させることができ、省電力オンデマ
ンド加熱が可能である。
【0011】しかし、耐熱性フィルムを介して加熱部と
しての定着ニップ部を加熱するからその耐熱性フィルム
が熱効率をさげる熱抵抗部材となっている。
【0012】また発熱量に限界があった。そのために、
例えば、カラー画像形成装置のように、イエロー・マゼ
ンタ・シアン・黒の色トナー層の最大4層の積層からな
る厚い未定着トナー層を十分に加熱溶融混色させて加熱
定着させるには熱量不足で不向きである。
【0013】c)の電磁誘導加熱方式の装置は、前述図
9の装置では、加熱部材としての定着ローラ50を直接
発熱させ、発熱位置を未定着トナー画像に近くすること
ができ、a)のハロゲンヒータを用いた熱ローラよりも
消費エネルギーの効率アップが達成できる。
【0014】しかし、この装置の場合もa)の熱ローラ
方式の装置と同様に定着ローラという熱容量の大きなも
のを加熱するため、熱効率の最良のものでもクイックス
タートができなかった。また円筒体に渦電流を発生させ
ジュール熱を発生させると、励磁コイル、励磁鉄芯が昇
温して磁束の量が減ってしまい発熱が不安定となる。ま
た、昇温が大きいと励磁コイルの劣化も生じてしまう。
ローラ内部への放熱により熱効率も十分でない。
【0015】誘導加熱部材を金属フィルム(誘導発熱フ
ィルム)にしてこれに渦電流を発生させジュール熱を発
生させることで装置にクイックスタート性を具備させる
ことができるが、金属フィルムとしてニッケル電鋳を用
いる場合、その発熱量に限界があった。そのため上述の
フィルム加熱方式の装置の場合と同様に、カラー画像形
成装置において色トナー層の最大4層の積層からなる厚
い未定着トナー層を十分に加熱溶融混色させて加熱定着
させるには、該トナー層と被記録材との界面まで十分に
熱量を加えることができず、定着不良が発生するという
問題があった。また、モノクロの画像形成装置に於ても
高速化を図るためには十分な熱量が得られなかった。
【0016】本発明は上述の特に、電磁誘導発熱フィル
ムを用いた電磁誘導加熱方式の加熱装置の誘導発熱フィ
ルムについて、該フィルムの耐久性を向上させ、かつ発
熱量を増加させることを可能にして被加熱材の十分な加
熱処理を行なうことができるようにし、画像加熱定着に
あってはカラートナー画像の十分な加熱溶融混色定着処
理を支障なく行なえ、また装置の高速化を図ることがで
きるようにすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする電磁誘導発熱フィルム、加熱装置および画像形
成装置である。
【0018】(1)交番磁場の作用で電磁誘導発熱する
電磁誘導発熱フィルムにおいて、該フィルムの層構成に
於て発熱層を2層以上有することを特徴とする電磁誘導
発熱フィルム。
【0019】(2)2層以上の発熱層の少なくとも1層
が金属層で形成されていることを特徴とする(1)に記
載の電磁誘導発熱フィルム。
【0020】(3)各発熱層の発熱量が異なることを特
徴とする(1)または(2)に記載の電磁誘導発熱フィ
ルム。
【0021】(4)発熱層としての金属層の厚さが1μ
mから100μmであることを特徴とする(1)乃至
(3)の何れか1つに記載の電磁誘導発熱フィルム。
【0022】(5)発熱層の総厚が2μmから100μ
mであることを特徴とする(1)乃至(4)の何れか1
つに記載の電磁誘導発熱フィルム。
【0023】(6)2層以上の発熱層と、断熱層・弾性
層・離型層の少なくとも1層を有することを特徴とする
(1)乃至(5)の何れか1つに記載の電磁誘導発熱フ
ィルム。
【0024】(7)少なくとも断熱層と2層以上の発熱
層をもつ場合の、断熱層側の発熱層の発熱量Q2 、この
発熱層と接する他の発熱層の発熱量をQ1 とすると、 Q1 >Q2 の関係を満足することを特徴とする(6)に記載の電磁
誘導発熱フィルム。
【0025】(8)被加熱材を加熱する加熱部材とし
て、(1)乃至(7)の何れかに記載の電磁誘導発熱フ
ィルムを備えたことを特徴とする加熱装置。
【0026】(9)前記(1)乃至(7)の何れかに記
載の電磁誘導発熱フィルムと、該フィルムに圧接してニ
ップ部を形成する加圧部材と、交番磁場を作用させて該
フィルムを電磁誘導発熱させる励磁コイルを有し、ニッ
プ部のフィルムと加圧部材との間に被加熱材を導入して
フィルムと一緒に搬送させることで被加熱材を加熱する
ことを特徴とする加熱装置。
【0027】(10)被加熱材が未定着画像を担持した
被記録材であり、装置がその未定着画像を被記録材に熱
定着させる加熱定着装置であることを特徴とする(8)
または(9)に記載の加熱装置。
【0028】(11)被記録材に未定着画像を形成する
画像形成手段と、その未定着画像を被記録材に熱定着さ
せる加熱定着手段を有する画像形成装置において、加熱
定着手段が(8)または(9)に記載の加熱装置である
ことを特徴とする画像形成装置。
【0029】
【作用】電磁誘導発熱フィルムの発熱層を2層以上の複
数層で構成することで、各層で機能分離ができて、各層
全体で発熱層もしくフィルムとして所要・所望の機能を
補完具備させることができ、発熱層が単層構成の場合よ
りも耐久性を向上させることができ、しかも発熱量を増
加させ得て被加熱材の加熱処理に十分な発熱量を得るこ
とができ、画像加熱定着にあってはカラートナー画像の
定着にも対応可能となり、装置にクイックスタート性、
高速性を具備させることができる。
【0030】
【実施例】
〈第1の実施例〉(図1〜図5) (1)画像形成装置例 図1に画像形成装置例の概略構成を示した。本例の画像
形成装置は、転写式電子写真プロセス利用、レーザビー
ム走査露光式のカラープリンタである。
【0031】101は有機感光体やアモルファスシリコ
ン感光体でできた感光体ドラムであり、矢示の時計方向
に所定の周速度で回転駆動される。
【0032】102は感光体ドラム101の外面を一様
に帯電する帯電ローラである。
【0033】110はレーザ光学箱であり、不図示の画
像信号発生装置からの信号をレーザ光103のオン/オ
フに変換して出力し、感光体ドラム101面を走査露光
する。109はレーザ光学箱110からの出力レーザ光
103を感光体ドラム101に偏向するミラーである。
【0034】104はカラー現像装置であり、イエロ
ー、マゼンタ、シアンのカラー現像器Y・M・Cと黒用
の現像器Bkから構成され、それらの現像器が感光体ド
ラム101に対して選択的に切り換えられて作用する。
【0035】105は感光体ドラム101に対向させて
配設した中間転写体ドラムであり、矢示の反時計方向に
感光体ドラム101の周速度に対応した周速度で回転駆
動される。この中間転写体ドラム105は、金属ドラム
上に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有し、金属ドラム
にバイアス電圧を与えて感光体ドラム101との電位差
で感光体ドラム101側のトナー像を該中間転写体ドラ
ム105の周面に一次転写させる。
【0036】106は中間転写体ドラム105に対向さ
せた転写ローラである。不図示の給紙カセットから所定
のタイミングで給送された被記録材Pに中間転写体ドラ
ム105側のトナー画像を二次転写する働きをする。こ
の転写ローラ106にはトナーと逆極性の転写バイアス
が印加される。
【0037】107は一次転写後の感光体ドラム101
面を清掃するクリーナ、108は二次転写後の中間転写
体ドラム105面を清掃するクリーナである。
【0038】カラー画像を構成する第1の成分色像(例
えばイエロートナー像)が回転感光体ドラム101面に
上記の帯電・露光・現像のプロセス機器102・110
・104により形成され、その第1の成分色像が中間転
写体ドラム105面に一次転写される。一次転写後の感
光体ドラム101面はクリーナ107により清掃され
る。
【0039】次に第2の成分色像(例えばマゼンタトナ
ー像)が回転感光体ドラム101面に形成され、その第
2の成分色像が中間転写体ドラム105面に先の一次転
写済みの第1の成分色像に所定にレジスト合わせされて
重ねて一次転写される。
【0040】このようにして、第3の成分色像(例えば
シアントナー像)、第4の成分色像(例えば黒トナー
像)の感光体ドラム101面に対する形成、中間転写体
ドラム105面に対する重畳一次転写が順次になされる
ことで、中間転写体ドラム105面には各成分色像の重
畳からなるカラートナー画像が合成形成される。
【0041】この中間転写体ドラム105面に合成形成
されたカラートナー画像が転写ローラ106により被記
録材Pの面に一括して二次転写される。
【0042】カラートナー画像の二次転写を受けた被記
録材Pは中間転写体ドラム105面から分離されて、次
の(2)項で説明する加熱装置としての加熱定着装置1
00へ搬送導入されてトナー画像の熱定着を受けてカラ
ープリントとして排出される。
【0043】(2)加熱定着装置100 図2は加熱装置としての加熱定着装置100の概略の構
成模型図である。この装置100は電磁誘導発熱フィル
ムを用いた電磁誘導加熱方式の加熱装置である。
【0044】16は図面に垂直方向を長手とする横長・
樋型のフィルムガイドである。このフィルムガイド16
は例えば液晶ポリマー・フェノール樹脂等の成形品であ
る。
【0045】17・18はこのフィルムガイド16の内
側の溝部内に配設した励磁コイルである。フィルムガイ
ド16はこの励磁コイル17・18の支持部材も兼ね
る。この励磁コイルは横長の高透磁率のコア(鉄芯、芯
金)17と、このコア17に巻いたコイル(巻線)から
なる。
【0046】高透磁率コア17はフェライトやパーマロ
イ等といったトランスのコアに用いられる材料がよく、
より好ましくは100kHz以上でも損失の少ないフエ
ライトを用いるのがよい。
【0047】コイル18には励磁回路(不図示)が接続
されており、この励磁回路は20kHzから500kH
zの高周波をスイッチング電源で発生できるようになっ
ている。
【0048】10は加熱部材としての電磁誘導発熱フィ
ルムである。以下、定着フィルムと記す。この定着フィ
ルム10は円筒状としてあり、上記のように励磁コイル
17・18を配設したフィルムガイド16にルーズに外
嵌させてある。この電磁誘導発熱フィルムとしての定着
フィルム10の層構成については後記の(4)項で詳述
する。
【0049】30は加圧部材としての加圧ローラであ
り、芯金の周囲にシリコーンゴム、フッ素ゴム等を被覆
して構成される。26は加圧ローラ30に近接または接
触させて設けた装置温度管理用の検温素子である。
【0050】上記のように定着フィルム10を外嵌させ
たフィルムガイド16と加圧ローラ30とを上下に並行
に配列してフィルムガイド16の下面と加圧ローラ30
とを定着フィルム10を挟ませて圧接させることで所定
幅の加熱部としての定着ニップ部Nを形成させてある。
【0051】加圧ローラ30が不図示の駆動手段により
矢印の時計方向に回転駆動され、これにより定着ニップ
部Nにおける該加圧ローラ30と定着フィルム10の外
面との圧接摩擦力で定着フィルム10に回転力が作用し
て該定着フィルム10はその内面がフィルムガイド16
の下面に密着して摺動しながらフィルムガイド16の外
回りを矢印の反時計方向に従動回転する。
【0052】加圧ローラ30が回転駆動され、定着フィ
ルム10が従動回転している状態において、励磁コイル
17・18のコイル18に対して不図示の励磁回路から
高周波交流電流が印加され、また定着ニップ部Nに被加
熱材としての、未定着トナー画像Tを担持した被記録材
Pが搬送導入される。
【0053】コイル18に高周波交流電流が印加される
ことで、定着ニップ部Nに集中的に交番磁界が作用し、
定着ニップ部Nにおいて該定着ニップ部Nに対応する定
着フィルム部分の発熱層(強磁性導電層)が電磁誘導発
熱状態になる。また定着ニップ部Nに搬送導入された被
記録材Pは定着フィルム10の外面に密着して該定着フ
ィルム10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送され、定
着ニップ部Nの通過過程で定着ニップ部Nに対応する定
着フィルム部分の上記の電磁誘導発熱で加熱され、未定
着トナー画像Tが軟化・溶融して被記録材P面に熱定着
する。
【0054】定着ニップ部Nを出た被記録材Pは軟化・
溶融したトナー画像が冷却されて定着フィルム10の外
面から分離され排出搬送される。
【0055】これにより、画像光沢ムラを発生させずに
高画像品質を保ったまま、クイックスタートが可能な加
熱定着を行うことができる。
【0056】なお、本実施例の画像形成装置ではトナー
Tとして低軟化物質を含有させたトナーを使用したた
め、加熱定着装置100にオフセット防止のためのオイ
ル塗布機構を設けていないが、低軟化物質を含有させて
いないトナーを使用した場合にはオイル塗布機構を設け
てもよい。また、定着ニップ部Nよりも被記録材搬送方
向下流側に冷却部を設けて、冷却分離を行なってもよ
い。また、低軟化物質を含有させたトナーを使用した場
合にもオイル塗布や冷却分離を行なってもよい。
【0057】(3)加熱原理 定着ニップ部N内での加熱原理は、励磁回路よってコイ
ル18に印加される電流で発生する磁束は、高透磁率コ
ア17に導かれて定着ニップ部N内で加熱フィルム10
の発熱層に磁束23と渦電流24を発生させる。この渦
電流24と発熱層の固有抵抗によってジュール熱が発生
する。
【0058】この渦電流は表皮効果のためにほとんど発
熱層のコイル18側の面に集中して流れ、発熱層の表皮
抵抗RS に比例して発熱を生じる。表皮抵抗RS は角周
波数ω、透磁率μ、固有抵抗ρから得られる表皮深さδ
とすると、 δ=(2ρ/ωμ)1/2 に対して、 RS =ρ/δ=(ωμρ/2)1/2 と示される。
【0059】フィルム10の発熱層に発生する電力P
は、フィルム中を流れる電流をIf とすると、 P∝RS ∫|If2 dS と表せる。
【0060】従って、表皮抵抗RS を大きくするか、電
流If を大きくすれば、電力を増すことができ、発熱量
を増やすことが可能となる。
【0061】表皮抵抗RS を大きくするには周波数ωを
高くするか、透磁率μの高い材料、固有抵抗ρの高いも
のを選択すれば良い。
【0062】(4)定着フィルム10の層構成 図3は本例装置で用いた電磁誘導発熱フィルムとしての
定着フィルム10の層構成模型図である。
【0063】本例の定着フィルム10は、フィルムガイ
ド16側のフィルム内面側から被記録材Pが接するフィ
ルム外面側への順序で大別して、発熱層1、弾性層2、
離型層3の層構成である。
【0064】a)発熱層1 発熱層1は、基層12と、該基層をサンドイッチに挟ま
せた両面側の保護層11と13との3層構成としてあ
り、それぞれが発熱層(金属層)である。
【0065】この3層構成11・12・13からなる発
熱層1が交番磁場の作用で電磁誘導発熱する。
【0066】基層12は非磁性の金属でも良いが、より
好ましくは磁束の吸収の良い鉄、磁性ステンレス、コバ
ルト−ニッケル合金、鉄−ニッケル合金等の強磁性体の
金属が良い。
【0067】本実施例ではこの基層12とし層厚30μ
mの鉄を用いている。鉄は可撓性が劣るため、発熱層1
がこの鉄単層の場合には、定着フィルム10の基層とし
ては耐久性に乏しい。また、鉄は空気に触れると酸化し
錆が発生する。そのため、可撓性がさらに悪化して定着
フィルム10が破損する。
【0068】そこで、この基層12の両面に保護層11
・13として、電気メッキ、あるいは蒸着などの方法を
用いてニッケル層を設けた。ニッケルは鉄よりも可撓性
に優れており、定着フィルム10の基層として耐久性を
満足している。保護層11・13のニッケル層の層厚は
それぞれ15μmとし、基層12の層厚30μmとで、
発熱層1の総層厚を60μmとした。
【0069】本実施例の定着フィルム10に励磁コイル
17・18により磁界を作用させたところ、発熱層1を
ニッケル層だけで構成した場合と比較して、発熱層1
(11・12・13)が吸収する電力Pを約50%増加
させることができた。
【0070】保護層11・13としてのニッケル層が基
層12しての鉄層と空気との接触を防ぎ錆を防止でき
た。
【0071】基層12としての鉄層を両面保護層11・
13としてのニッケル層で挟み込むことにより、ニッケ
ル単層のみの場合とほぼ同等の可撓性を確保することが
できた。
【0072】本実施例では基層12の両面に保護層11
・13を設ける手順を取ったが、保護層、基層、保護層
の順に各層を形成積層してもよい。
【0073】発熱層1の厚みは次の式で表される表皮深
さより厚く、かつ200μm以下にすることが好まし
い。
【0074】表皮深さσ〔m〕は、励磁回路の周波数f
〔Hz〕と透磁率μと固有抵抗ρ〔Ωm〕で σ=503×(σ/fμ)1/2 と表される。
【0075】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/e以下になっており、逆にいうと殆どのエネル
ギーはこの深さまで吸収されている(図4)。
【0076】好ましくは発熱層の厚さは1〜100μm
がよい。発熱層の厚みが1μmよりも小さいとほとんど
の電磁エネルギーが吸収しきれないため、効率が悪くな
る。また、発熱層1の厚みが100μmを超えると剛性
が高くなりすぎ、また可撓性が悪くなり回転体として使
用するには現実的ではない。
【0077】従って、発熱層一層の厚みについては1〜
100μmが好ましい。ただし、本発明においては、発
熱層1は2層以上11・12・13から構成されること
から、その総厚は2〜100μmが好ましい。
【0078】このように、電磁誘導発熱フィルムとして
の定着フィルム10の発熱層1を複数層11・12・1
3で構成することで、各層で機能分離ができて各層全体
で発熱層もしくフィルムとして所要・所望の機能を補完
具備させることができて、発熱層が単層構成の場合より
も耐久性を向上させることができ、しかも発熱量を増加
させ定着に十分な発熱量を得ることができ、カラートナ
ー画像の定着にも対応可能となり、装置にクイックスタ
ート性、高速性を具備させることができる。
【0079】b)弾性層2 弾性層2は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシ
リコーンゴム等で耐熱性がよく、熱伝導率がよい材質で
ある。
【0080】弾性層2の厚さは10〜500μmが好ま
しい。より好ましくは50〜500μmがよい。これは
定着画像品質を保証するために必要な厚さである。
【0081】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
などでは被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が
形成される。この場合、被記録材の凹凸あるいはトナー
層の凹凸に加熱面(離型層3)が追従できないと、加熱
ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に
光沢ムラが発生する。伝熱量が多い部分は光沢度が高
く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低い。
【0082】そこで、弾性層2の厚さとしては、10μ
m以下では被記録材あるいはトナー層の凹凸に追従しき
れず画像光沢ムラが発生してしまう。また、弾性層2が
1000μm以上の場合には弾性層2の熱抵抗が大きく
なり、クイックスタート性が阻害される。
【0083】弾性層2は、硬度が高すぎると被記録材あ
るいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発
生してしまう。そこで、弾性層2の硬度としては60°
(JIS−A)以下、より好ましくは45°(JIS−
A)以下がよい。
【0084】弾性層2の熱伝導率λは6×10-4〜2×
10-3〔cal/cm・sec・deg.〕がよい。よ
り好ましくは8×10-4〜1.5×10-3〔cal/c
m・sec・deg.〕がよい。
【0085】熱伝導率λが6×10-4〔cal/cm・
sec・deg.〕よりも小さい場合には、熱抵抗が大
きく、定着フィルム10の表層における温度上昇が遅く
なる。熱伝導率λが2×10-3〔cal/cm・sec
・deg.〕よりも大きい場合には、硬度が高くなりす
ぎたり、圧縮永久歪みが悪化する。
【0086】c)離型層3 離型層3は、フッ素樹脂(PFA,PTFE,FEP
等)、シリコーン樹脂、フッ素樹脂シリコーンゴム、フ
ッ素ゴム、シリコーンゴム等の離型性かつ耐熱性のよい
材料を選択する。
【0087】この離型層3の厚さは1〜100μmが好
ましい。厚さが1μmよりも小さいと塗膜の塗ムラで離
型性の悪い部分ができたり、耐久性が不足するといった
問題が発生する。また、その厚さが100μmを超える
と熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂系の
離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、前記の弾性層2の
効果がなくなってしまう。
【0088】定着フィルムの発熱層は金属を基材とせず
に、ポリイミドのような耐熱性と強度のある樹脂フィル
ム上に金属フィラーのようなものを混ぜた樹脂層を重ね
て発熱層としてもよい。
【0089】本実施例では4色カラー画像形成装置につ
いて説明してきたが、モノクロ或は1パスマルチカラー
画像形成装置に利用してもよい。
【0090】モノクロ或は1パスマルチカラー画像形成
装置においては定着フィルム10の層構成は図5に示す
ように図3の定着フィルム10の層構成から弾性層2を
省いた層構成にしてもよい。
【0091】〈第2の実施例〉(図6) 図6は本実施例における定着フィルム10の層構成模型
図である。本実施例のものは発熱層1を基層12と保護
層11の2層構成にしている点で前述第1の実施例の図
3の定着フィルム10の発熱層1が3層構成11・12
・13のものと異なる。他の定着フィルム構成・装置構
成は第1の実施例と同様である。
【0092】本実施例では基層12として層厚30μm
の磁性ステンレスを用いている。この磁性ステンレスは
可撓性が劣るため、発熱層1が磁性ステンレス単層の場
合、定着フィルム10の基層としては耐久性に乏しいた
めフィルムが破損する。
【0093】そこで、保護層11として電気メッキ、あ
るいは蒸着などの方法を用いてニッケル層を設けたもの
で、ニッケルは、磁性ステンレスよりも可撓性に優れて
おり、定着フィルム10の基層12としての耐久性を満
足している。ここで、保護層11としてのニッケル層の
層厚は15μmであり、基層12の層厚30μmとで、
発熱層1の総層厚を45μmとした。
【0094】第1の実施例において基層12として用い
た鉄の場合と比較して、本実施例においては基層12と
した磁性ステンレスは錆びることがないので、該基層1
2としての磁性ステンレス層を両面から保護する必要が
なく、そこで本実施例では該基層12としての磁性ステ
ンレス層のフィルムガイド16側の片面のみに保護層1
1としてのニッケル層を設けた。
【0095】本実施例の定着フィルム10に励磁コイル
17・18により磁界を作用させたところ、第1の実施
例の定着フィルム10(図3)と比較して、発熱層1
(11・12)が吸収する電力Pをさらに約10%増加
させることができた。同時に可撓性を確保することがで
きたので、定着フィルムとしての耐久性も確保できた。
【0096】また、更なる耐久性の向上を目指す場合に
は、第1の実施例と同様に、基層12としての磁性ステ
ンレス層の両面を保護層11・13としてのニッケル層
で挟み込むことで耐久性の向上が実現できる。
【0097】〈第3の実施例〉(図7) 図7は本実施例における定着フィルム10の層構成模型
図である。本実施例のものは前述第1の実施例の図3の
層構成の定着フィルム10の発熱層1の裏面であるフィ
ルムガイド16側に発熱接着層14を介して断熱層4を
付加したものである。他の定着フィルム構成・装置構成
は第1の実施例と同様である。
【0098】発熱接着層14は、接着剤中に導電性・高
透磁率な粒子・ウィスカーを分散させたものである。
【0099】例えば、高透磁率な粒子・ウィスカーとし
ては、マンガン、チタン、クロム、鉄、銅、コバルト、
ニッケル等の粒子や、これらの合金であるフェライトや
酸化物の粒子やウィスカーといったものがよく、これら
をカーボンなどの導電性粒子と混合し、接着剤中に分散
させて接着層兼発熱層14とするものである。
【0100】この断熱層4としては、フッ素樹脂、ポリ
イミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、
PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、
PTFE樹脂、FEP樹脂などの耐熱樹脂がよい。
【0101】耐熱層4の厚さとしては10〜1000μ
mが好ましい。断熱層4の厚さが10μmよりも小さい
場合には耐熱効果が得られず、また、耐久性も不足す
る。一方、1000μmを超えると定着フイルム10に
近接配置する励磁コイル17・18の高透磁率コア17
から発熱層1の距離が大きくなり、磁束が十分に発熱層
1に吸収されなくなる。
【0102】発熱層1に直接断熱層4を接着させた場
合、その界面において熱勾配が大きくなり、発熱層1と
断熱層4が剥離するという問題が発生するが、発熱層1
と断熱層4の間に発熱接着層14を設け、その発熱量の
関係を発熱層1の発熱層Q1 、発熱接着層14の発熱量
2 とした場合、 Q1 >Q2 とすることにより、熱勾配を緩和でき、発熱層1と断熱
層4間の剥離の問題を解決することができた。
【0103】本実施例の定着フィルム10を用いた場
合、前述の第1または第2の実施例と比較して、発熱層
1に発生した熱が定着フィルム10の内側に向かわない
ように断熱層4で断熱できるので、断熱層4がない場合
と比較して被加熱体側への熱供給効率が良くなる。よっ
て、第1または第2の実施例の効果に加え、これ等の実
施例の場合よりも消費電力を抑えることができた。
【0104】断熱層4は定着フィルム10側から励磁コ
イル17・18側への熱伝達を抑え、励磁コイルの昇温
による悪影響を防ぐ役目もする。
【0105】また、本実施例の場合、断熱層4の効果と
共に発熱接着層14が発熱量を補うため、発熱層1とし
てニッケル単層を用いた場合にも、十分な発熱量を得る
ことができた。
【0106】〈第4の実施例〉(図8) 図8の(a)・(b)・(b)はそれぞれ電磁誘導発熱
フィルム10を用いた加熱装置の他の構成態様例であ
る。
【0107】(a)のものは、互いに略並行に配列した
フィルムガイド16・駆動ローラ19・テンションロー
ラ20の3部材間にエンドレスベルト状の電磁誘導発熱
フィルム10を懸回張設する。フィルムガイド16の内
側には励磁コイル17・18を配設してある。フィルム
ガイド16の下面にはフィルム10を挟ませて加圧ロー
ラ30を圧接させて加熱部としての定着ニップ部Nを形
成させてある。
【0108】定着フィルム10は駆動ローラ19が矢示
の反時計方向に回転駆動されることでその内側面がフィ
ルムガイド16の下面に密着して摺動しながらフィルム
ガイド16・駆動ローラ19・テンションローラ20の
3部材間を反時計方向に回転する。加圧ローラ30はこ
の定着フィルム10の回転に従動して回転する。
【0109】そして定着ニップ部Nの定着フィルム10
と加圧ローラ30との間に被加熱材としての被記録材P
が導入されて挟持搬送されることで、未定着画像の熱定
着処理がなされる。
【0110】(b)のものは、内側に励磁コイル17・
18を配設したフィルムガイド16と駆動ローラ19の
2部材間にエンドレスベルト状の定着フィルム10を懸
回張設して駆動ローラ19の回転駆動で回転させるよう
にしたものである。加圧ローラ30は従動回転ローラで
ある。
【0111】(c)のものは、定着フィルム10を繰り
出し軸31にロール巻きにした長尺の有端フィルムに
し、該フィルム10を、内側に励磁コイル17・18を
配設したフィルムガイド16と加圧ローラ30の圧接ニ
ップ部を経由させて巻き取り軸32に係止させて巻き取
り軸32側に巻き取らせて加熱部としての定着ニップ部
Nを所定速度で走行移動させるようにしたものである。
加圧ローラ30は従動回転ローラである。
【0112】上記のような各態様の装置においても電磁
誘導発熱フィルムとしての定着フィルム10を第1〜第
3の実施例のような層構成のものとすることで、同様の
効果が得られる。
【0113】なお、本発明の加熱装置は以上の各実施例
の画像加熱定着装置としてばかりでなく、その他、例え
ば、画像を担持した被記録材を加熱して表面性(つや
等)を改質する装置、仮定着処理する装置、シート状物
を給紙して乾燥処理・ラミネート処理する等の加熱装置
として広く使用できることは勿論である。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電磁誘導発熱フィルムの発熱層を2層以上の複数層で構
成することで、各層で機能分離ができて各層全体で発熱
層もしくフィルムとして所要・所望の機能を補完具備さ
せることができて、発熱層が単層構成の場合よりも耐久
性を向上させることができ、しかも発熱量を増加させ得
て被加熱材の加熱処理に十分な発熱量を得ることがで
き、画像加熱定着にあってはカラートナー画像の定着に
も対応可能となり、装置にクイックスタート性、高速性
を具備させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置例の概略構成図
【図2】加熱装置としての画像加熱定着装置の概略構成
【図3】電磁誘導発熱フィルムとしての定着フィルムの
層構成模型図
【図4】発熱層深さと電磁波強度の関係を示したグラフ
【図5】他の定着フィルムの層構成模型図
【図6】第2の実施例における電磁誘導発熱フィルムと
しての定着フィルムの層構成模型図
【図7】第3の実施例における電磁誘導発熱フィルムと
しての定着フィルムの層構成模型図
【図8】(a)・(b)・(c)はそれぞれ加熱装置の
他の構成形態例の略図
【図9】電磁誘導加熱方式の加熱定着装置の従来例の略
【符号の説明】
1 発熱層 2 弾性層 3 離型層 4 断熱層 10 定着フィルム(電磁誘導発熱フィルム) 11 基層 12 保護層 13 保護層 17 高透磁率コア 18 励磁コイル 30 加圧ローラ(加圧部材)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交番磁場の作用で電磁誘導発熱する電磁
    誘導発熱フィルムにおいて、該フィルムの層構成に於て
    発熱層を2層以上有することを特徴とする電磁誘導発熱
    フィルム。
  2. 【請求項2】 2層以上の発熱層の少なくとも1層が金
    属層で形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の電磁誘導発熱フィルム。
  3. 【請求項3】 各発熱層の発熱量が異なることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の電磁誘導発熱フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 発熱層としての金属層の厚さが1μmか
    ら100μmであることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3の何れか1つに記載の電磁誘導発熱フィルム。
  5. 【請求項5】 発熱層の総厚が2μmから100μmで
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1
    つに記載の電磁誘導発熱フィルム。
  6. 【請求項6】 2層以上の発熱層と、断熱層・弾性層・
    離型層の少なくとも1層を有することを特徴とする請求
    項1乃至請求項5の何れか1つに記載の電磁誘導発熱フ
    ィルム。
  7. 【請求項7】 少なくとも断熱層と2層以上の発熱層を
    もつ場合の、断熱層側の発熱層の発熱量Q2 、この発熱
    層と接する他の発熱層の発熱量をQ1 とすると、 Q1 >Q2 の関係を満足することを特徴とする請求項6に記載の電
    磁誘導発熱フィルム。
  8. 【請求項8】 被加熱材を加熱する加熱部材として、請
    求項1乃至請求項7の何れかに記載の電磁誘導発熱フィ
    ルムを備えたことを特徴とする加熱装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項7の何れかに記載の
    電磁誘導発熱フィルムと、該フィルムに圧接してニップ
    部を形成する加圧部材と、交番磁場を作用させて該フィ
    ルムを電磁誘導発熱させる励磁コイルを有し、ニップ部
    のフィルムと加圧部材との間に被加熱材を導入してフィ
    ルムと一緒に搬送させることで被加熱材を加熱すること
    を特徴とする加熱装置。
  10. 【請求項10】 被加熱材が未定着画像を担持した被記
    録材であり、装置がその未定着画像を被記録材に熱定着
    させる加熱定着装置であることを特徴とする請求項8ま
    たは請求項9に記載の加熱装置。
  11. 【請求項11】 被記録材に未定着画像を形成する画像
    形成手段と、その未定着画像を被記録材に熱定着させる
    加熱定着手段を有する画像形成装置において、加熱定着
    手段が請求項8または請求項9に記載の加熱装置である
    ことを特徴とする画像形成装置。
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