JP2001102163A - 加熱装置、像加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱装置、像加熱装置および画像形成装置

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JP2001102163A
JP2001102163A JP27863699A JP27863699A JP2001102163A JP 2001102163 A JP2001102163 A JP 2001102163A JP 27863699 A JP27863699 A JP 27863699A JP 27863699 A JP27863699 A JP 27863699A JP 2001102163 A JP2001102163 A JP 2001102163A
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electromagnetic induction
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heating
magnetic field
heat
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Atsuhiko Yamaguchi
敦彦 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】誘導加熱方式の加熱装置、像加熱装置、及び該
装置を備えた画像形成装置において、特別な検出装置を
用いることなく、電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知
すること、その検知情報に基づいて装置を適切に制御す
ること。 【解決手段】電磁誘導発熱性部材10が回転し、該部材
の発熱箇所と該部材の温度検出部位置が異なる構成にお
いて、温度検出部26により検出される値により電磁誘
導発熱性部材の回転異常を検知する検知手段を有する。
単位時間での検出温度の推移を逐次比較することにより
電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知する。単位時間で
の検出温度変化と予め規定されている値とを比較するこ
とにより電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知する。電
磁誘導発熱性部材への投入電力を積算する投入電力積算
手段を有する。電磁誘導発熱性部材の回転異常検知時間
の長さにより装置の停止又は運転続行を判断し、決定す
る機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱方式の加
熱装置、像加熱装置、および該像加熱装置を備えた電子
写真装置・静電記録装置などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、複写機・プリンタ等の画像形成
装置に具備させる、トナー画像を記録媒体に加熱定着さ
せる像加熱装置(定着装置)を例にして説明する。
【0003】画像形成装置において、電子写真プロセス
・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像
形成プロセス手段部で記録媒体(転写材シート・エレク
トロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印
刷用紙・フォーマット紙など)に転写方式あるいは直接
方式にて形成担持させた目的の画像情報の未定着画像
(トナー画像)を記録媒体面に永久固着画像として加熱
定着させる定着装置としては、従来より「熱ローラ方
式」の装置が広く用いられていた。
【0004】近時は、クイックスタートや省エネルギー
の観点からベルト加熱方式の装置が実用化されている。
また電磁誘導加熱方式の装置も提案されている。
【0005】図12に、励磁コイルの交番磁束分布を定
着ニップ部に集中させて効率を向上させた電磁誘導加熱
方式の定着装置の一例の概略構成を示した。
【0006】10は電磁誘導発熱層(導電体層、磁性体
層、抵抗体層)を有する、電磁誘導発熱性の回転体とし
ての円筒状の定着フィルム(定着スリーブ、定着ベル
ト)である。
【0007】16は横断面略半円弧状樋型のフィルムガ
イド部材(スリーブガイド部材)であり、円筒状定着フ
ィルム10はこのフィルムガイド部材16の外側にルー
ズに外嵌させてある。
【0008】15はフィルムガイド部材16の内側に配
設した磁場発生手段であり、励磁コイル18とE型の磁
性コア(芯材)17とからなる。
【0009】30は弾性加圧ローラであり、定着フィル
ム10を挟ませてフィルムガイド部材16の下面と所定
の圧接力をもって所定幅の定着ニップ部Nを形成させて
相互圧接させてある。
【0010】上記磁場発生手段15の磁性コア17は定
着ニップ部Nに対応位置させて配設してある。
【0011】加圧ローラ30は駆動手段Mにより矢示の
反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ30の回
転駆動による該加圧ローラ30と定着フィルム10の外
面との摩擦力で定着フィルム10に回転力が作用して、
該定着フィルム10がその内面が定着ニップ部Nにおい
てフィルムガイド部材16の下面に密着して摺動しなが
ら矢示の時計方向に加圧ローラ30の回転周速度にほぼ
対応した周速度をもってフィルムガイド部材16の外回
りを回転状態になる(加圧ローラ駆動方式)。
【0012】フィルムガイド部材16は、定着ニップ部
Nへの加圧、磁場発生手段15としての励磁コイル18
と磁性コア17の支持、定着フィルム10の支持、該定
着フィルム10の回転時の搬送安定性を図る役目をす
る。このフィルムガイド部材16は磁束の通過を妨げな
い絶縁性の部材であり、高い荷重に耐えられる材料が用
いられる。
【0013】励磁コイル18は不図示の励磁回路から供
給される交番電流によって交番磁束を発生する。交番磁
束は定着ニップ部Nの位置に対応しているE型の磁性コ
ア17により定着ニップ部Nに集中的に分布し、その交
番磁束は定着ニップ部Nにおいて定着フィルム10の電
磁誘導発熱層に渦電流を発生させる。この渦電流は電磁
誘導発熱層の固有抵抗によって電磁誘導発熱層にジュー
ル熱を発生させる。
【0014】この定着フィルム10の電磁誘導発熱は交
番磁束を集中的に分布させた定着ニップ部Nにおいて集
中的に生じて定着ニップ部Nが高効率に加熱される。
【0015】定着ニップ部Nの温度は、不図示の温度検
知手段を含む温調系により励磁コイル18に対する電流
供給が制御されることで所定の温度が維持されるように
温調される。
【0016】而して、加圧ローラ30が回転駆動され、
それに伴って円筒状の定着フィルム10がフィルムガイ
ド部材16の外回りを回転し、励磁回路から励磁コイル
18への給電により上記のように定着フィルム10の電
磁誘導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定の温度に立
ち上がって温調された状態において、不図示の画像形成
手段部から搬送された未定着トナー画像tが形成された
記録媒体(被記録材)Pが定着ニップ部Nの定着フィル
ム10と加圧ローラ30との間に画像面が上向き、即ち
定着フィルム面に対向して導入され、定着ニップ部Nに
おいて画像面が定着フィルム10の外面に密着して定着
フィルム10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されて
いく。この定着ニップ部Nを定着フィルム10と一緒に
記録媒体Pが挟持搬送されていく過程において定着フィ
ルム10の電磁誘導発熱で加熱されて記録媒体P上の未
定着トナー画像tが加熱定着される。記録媒体Pは定着
ニップ部Nを通過すると回転定着フィルム10の外面か
ら曲率分離して排出搬送されていく。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のよ
うに、定着フィルムを加圧ローラに一定の押圧にて接触
させて摩擦力によって定着フィルムを従動回転させる場
合に於いては、定着フィルムと加圧ローラとの圧接部で
ある定着ニップ部に記録媒体(用紙等)が進入した場合
に、記録媒体に含まれる水分の急激な蒸発等により、定
着フィルムと加圧ローラとの間に僅かな隙間が生じてし
まい、定着フィルムに回転異常(スリップ)を生じて記
録媒体を正確に搬送出来なくなり、これにより記録媒体
上のトナー像を正しく定着出来ない場合が発生する。
【0018】又、従来装置では上記の場合のような定着
フィルムの回転異常を検出する手段を持たない為に、結
果として、ユーザに対して印刷の再実行を行わせなけれ
ばならないというな状況、或いは定着装置自体がその機
能を発揮出来ない状態にまで劣化していしまい定着装置
寿命を著しく短くする事態を生じる場合もある。
【0019】そこで本発明は、この種の加熱装置におい
て、特別な検出装置を用いることなく、電磁誘導発熱性
部材の回転異常を検知すること、その検知情報に基づい
て加熱装置、像加熱装置、あるいは画像形成装置を適切
に制御させて、装置の信頼性、寿命の向上等を図ること
を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の手段・構
成を特徴とする、加熱装置、像加熱装置および画像形成
装置である。
【0021】(1)磁場発生手段と、前記磁場発生手段
の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材
と、該電磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材の
加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、前記電磁誘導
発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電磁
誘導発熱性部材の発熱で被加熱部材を加熱する加熱装置
であり、前記電磁誘導発熱性部材が回転し、該電磁誘導
発熱性部材の発熱箇所と該電磁誘導発熱性部材の温度検
出部位置が異なる構成において、温度検出部により検出
される値により前記電磁誘導発熱性部材の回転異常を検
知する検知手段を有することを特徴とする加熱装置。
【0022】(2)前記(1)の加熱装置に於いて、単
位時間での検出温度の推移を逐次比較することにより電
磁誘導発熱性部材の回転異常を検知することを特徴とす
る加熱装置。
【0023】(3)前記(1)の加熱装置に於いて、単
位時間での検出温度変化と予め規定されている値とを比
較することにより電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知
することを特徴とする加熱装置。
【0024】(4)磁場発生手段と、前記磁場発生手段
の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材
と、該電磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材の
加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、前記電磁誘導
発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電磁
誘導発熱性部材の発熱で被加熱部材を加熱する加熱装置
であり、前記電磁誘導発熱性部材が回転し、該電磁誘導
発熱性部材の発熱箇所と該電磁誘導発熱性部材の温度検
出部位置が異なる構成において、該電磁誘導発熱性部材
への投入電力を積算する投入電力積算手段を有すること
を特徴とする加熱装置。
【0025】(5)前記(4)の加熱装置に於いて、単
位時間での積算電力の推移を比較することにより電磁誘
導発熱性部材の回転異常を検知することを特徴とする加
熱装置。
【0026】(6)前記(1)ないし(5)の何れかの
加熱装置に於いて、電磁誘導発熱性部材の回転異常検知
時間の長さにより装置の停止又は運転続行を判断し、決
定する機能を有することを特徴とする加熱装置。
【0027】(7)磁場発生手段と、前記磁場発生手段
の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材
と、該電磁誘導発熱性部材と相互圧接して画像を担持し
た記録媒体の加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、
前記電磁誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作
用させ、電磁誘導発熱性部材の発熱で画像を担持した記
録媒体を加熱する像加熱装置であり、前記電磁誘導発熱
性部材が回転し、該電磁誘導発熱性部材の発熱箇所と該
電磁誘導発熱性部材の温度検出部位置が異なる構成にお
いて、温度検出部により検出される値により前記電磁誘
導発熱性部材の回転異常を検知する検知手段を有するこ
とを特徴とする像加熱装置。
【0028】(8)前記(7)の像加熱装置に於いて、
単位時間での検出温度の推移を逐次比較することにより
電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知することを特徴と
する像加熱装置。
【0029】(9)前記(7)の像加熱装置に於いて、
単位時間での検出温度変化と予め規定されている値とを
比較することにより電磁誘導発熱性部材の回転異常を検
知することを特徴とする像加熱装置。
【0030】(10)磁場発生手段と、前記磁場発生手
段の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材
と、該電磁誘導発熱性部材と相互圧接して画像を担持し
た記録媒体の加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、
前記電磁誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作
用させ、電磁誘導発熱性部材の発熱で画像を担持した記
録媒体を加熱する像加熱装置であり、前記電磁誘導発熱
性部材が回転し、該電磁誘導発熱性部材の発熱箇所と該
電磁誘導発熱性部材の温度検出部位置が異なる構成にお
いて、該電磁誘導発熱性部材への投入電力を積算する投
入電力積算手段を有することを特徴とする像加熱装置。
【0031】(11)前記(10)の像加熱装置に於い
て、単位時間での積算電力の推移を比較することにより
電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知することを特徴と
する像加熱装置。
【0032】(12)前記(7)ないし(11)の何れ
かの像加熱装置に於いて、電磁誘導発熱性部材の回転異
常検知時間の長さにより装置の停止又は運転続行を判断
し、決定する機能を有することを特徴とする像加熱装
置。
【0033】(13)画像を担持した記録媒体を加熱す
る像加熱装置を有する画像形成装置において、前記像加
熱装置は、磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁界の
作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、該電磁
誘導発熱性部材と相互圧接して画像を担持した記録媒体
の加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、前記電磁誘
導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電
磁誘導発熱性部材の発熱で画像を担持した記録媒体を加
熱する像加熱装置であり、前記電磁誘導発熱性部材が回
転し、該電磁誘導発熱性部材の発熱箇所と該電磁誘導発
熱性部材の温度検出部位置が異なる構成において、温度
検出部により検出される値により前記電磁誘導発熱性部
材の回転異常を検知する検知手段を有することを特徴と
する画像形成装置。
【0034】(14)前記(13)の画像形成装置に於
いて、単位時間での検出温度の推移を逐次比較すること
により電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知することを
特徴とする画像形成装置。
【0035】(15)前記(13)の画像形成装置に於
いて、単位時間での検出温度変化と予め規定されている
値とを比較することにより電磁誘導発熱性部材の回転異
常を検知することを特徴とする画像形成装置。
【0036】(16)画像を担持した記録媒体を加熱す
る像加熱装置を有する画像形成装置において、前記像加
熱装置は、磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁界の
作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、該電磁
誘導発熱性部材と相互圧接して画像を担持した記録媒体
の加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、前記電磁誘
導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電
磁誘導発熱性部材の発熱で画像を担持した記録媒体を加
熱する像加熱装置であり、前記電磁誘導発熱性部材が回
転し、該電磁誘導発熱性部材の発熱箇所と該電磁誘導発
熱性部材の温度検出部位置が異なる構成において、該電
磁誘導発熱性部材への投入電力を積算する投入電力積算
手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【0037】(17)前記(16)の画像形成装置に於
いて、単位時間での積算電力の推移を比較することによ
り電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知することを特徴
とする画像形成装置。
【0038】(18)前記(7)ないし(11)の何れ
かの画像形成装置に於いて、電磁誘導発熱性部材の回転
異常検知時間の長さにより装置の停止又は運転続行を判
断し、決定する機能を有することを特徴とする画像形成
装置。
【0039】〈作 用〉即ち本発明は、より具体的に
は、電磁誘導発熱性部材の温度制御用温度検出素子(温
度センサ)を、電磁誘導発熱性部材の発熱箇所(加熱部
位)よりも電磁誘導発熱性部材の回転方向下流側に配置
することにより、電磁誘導発熱性部材の回転・停止状態
を上記温度制御用温度検出素子の検出温度変化率(又は
変化量)により検出する、すなわち温度制御用温度検出
素子の検出電圧にて代表される温度データの変化を検知
することにより、或いは投入積算電力量を検知・比較す
ることにより、特別な電磁誘導発熱性部材回転検知機構
を用いることなく、安価な手段構成にて電磁誘導発熱性
部材の回転異常の検知を行う。
【0040】さらには、検知される回転異常の量が多い
場合には加熱装置または像加熱装置、もしくは画像形成
装置の停止を行うと共にユーザに告知を行う。
【0041】又、検知される回転異常の量が微量な場合
には、加熱装置または像加熱装置、もしくは画像形成装
置の印刷動作を停止せずに続行することで、ユーザにと
って不利益につながる異常画像印刷、及び画像に影響が
ないにも拘わらず異常と判断して印字動作を停止するこ
とがない装置を供給することが可能となる。すなわち、
電磁誘導発熱性部材の回転異常を分別可能となり、例え
ば印字領域外での一時的な回転停止等の場合には、ユー
ザの不利益にならない範囲での印刷動作を続行すること
が可能となる。
【0042】
【発明の実施の形態】〈第1の実施例〉(図1〜図1
0) (1)画像形成装置例 図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は電子写真カラープリンタである。
【0043】101は有機感光体やアモルファスシリコ
ン感光体でできた感光体ドラム(像担持体)であり、矢
示の反時計方向に所定のプロセススピード(周速度)で
回転駆動される。
【0044】感光体ドラム101はその回転過程で帯電
ローラ等の帯電装置102で所定の極性・電位の一様な
帯電処理を受ける。
【0045】次いでその帯電処理面にレーザ光学箱(レ
ーザスキャナー)110から出力されるレーザ光103
による、目的の画像情報の走査露光処理を受ける。レー
ザ光学箱110は不図示の画像読み取り装置等の画像信
号発生装置からの目的画像情報の時系列電気デジタル画
素信号に対応して変調(オン/オフ)したレーザ光10
3を出力して回転感光体ドラム101面に走査露光した
目的画像情報に対応した静電潜像が形成される。109
はレーザ光学箱110からの出力レーザ光103を感光
体ドラム101の露光位置に偏向させるミラーである。
【0046】フルカラー画像形成の場合は、目的のフル
カラー画像の第1の色分解成分画像、例えばイエロー成
分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その潜
像が4色カラー現像装置104のうちのイエロー現像器
104Yの作動でイエロートナー画像として現像され
る。そのイエロートナー画像は感光体ドラム101と中
間転写体ドラム105との接触部(或いは近接部)であ
る1次転写部T1において中間転写体ドラム105の面
に転写される。
【0047】中間転写体ドラム105面に対するトナー
画像転写後の回転感光体ドラム101面はクリーナ10
7により転写残りトナー等の付着残留物の除去を受けて
清掃される。
【0048】上記のような帯電・走査露光・現像・一次
転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画
像の第2の色分解成分画像(例えばマゼンタ成分画像、
マゼンタ現像器104Mが作動)、第3の色分解成分画
像(例えばシアン成分画像、シアン現像器104Cが作
動)、第4の色分解成分画像(例えば黒成分画像、黒現
像器104BKが作動)の各色分解成分画像について順
次実行され、中間転写体ドラム105面にイエロートナ
ー画像・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・黒ト
ナー画像の都合4色のトナー画像が順次重ねて転写され
て、目的のフルカラー画像に対応したカラートナー画像
が合成形成される。
【0049】中間転写体ドラム105は、金属ドラム上
に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有するもので、感光
体ドラム101に接触して或いは近接して感光体ドラム
101と略同じ周速度で矢示の時計方向に回転駆動さ
れ、中間転写体ドラム105の金属ドラムにバイアス電
位を与えて感光体ドラム101との電位差で感光体ドラ
ム101側のトナー画像を前記中間転写体ドラム105
面側に転写させる。
【0050】上記の回転中間転写体ドラム105面に合
成形成されたカラートナー画像は、前記回転中間転写体
ドラム105と転写ローラ106との接触ニップ部であ
る二次転写部T2において、前記二次転写部T2に不図
示の給紙部から所定のタイミングで送り込まれた記録媒
体Pの面に転写されていく。転写ローラ106は記録媒
体Pの背面からトナーと逆極性の電荷を供給することで
中間転写体ドラム105面側から記録媒体P側へ合成カ
ラートナー画像を順次に一括転写する。
【0051】二次転写部T2を通過した記録媒体Pは中
間転写体ドラム105の面から分離されて定着装置10
0へ導入され、未定着トナー画像の加熱定着処理を受け
てカラー画像形成物として機外の不図示の排紙トレーに
排出される。定着装置100については(2)項にて詳
述する。
【0052】記録媒体Pに対するカラートナー画像転写
後の回転中間転写体ドラム105はクリーナ108によ
り転写残りトナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて
清掃される。このクリーナ108は常時は中間転写体ド
ラム105に非接触状態に保持されており、中間転写体
ドラム105から記録媒体Pに対するカラートナー画像
の二次転写実行過程において中間転写体ドラム105に
接触状態に保持される。
【0053】また転写ローラ106も常時は中間転写体
ドラム105に非接触状態に保持されており、中間転写
体ドラム105から記録媒体Pに対するカラートナー画
像の二次転写実行過程において中間転写体ドラム105
に記録媒体Pを介して接触状態に保持される。
【0054】本例装置は、白黒画像などモノカラー画像
のプリントモードも実行できる。また両面画像プリント
モード、或いは多重画像プリントモードも実行できる。
【0055】両面画像プリントモードの場合は、定着装
置100を出た1面目画像プリント済みの記録媒体Pは
不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されて再び二
次転写部T2へ送り込まれて2面に対するトナー画像転
写を受け、再度、定着装置100に導入されて2面に対
するトナー画像の定着処理を受けることで両面画像プリ
ントが出力される。
【0056】多重画像プリントモードの場合は、定着装
置100を出た1回目画像プリント済みの記録媒体Pは
不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されずに再び
二次転写部T2へ送り込まれて1回目画像プリント済み
の面に2回目のトナー画像転写を受け、再度、定着装置
100に導入されて2回目のトナー画像の定着処理を受
けることで多重画像プリントが出力される。
【0057】(2)定着装置100 A)装置の全体的な概略構成 図2は装置の要部の横断面模型図、図3は要部の正面模
型図、図4は要部の縦断模型図である。
【0058】本実施例における定着装置100も前述し
た図12の定着装置と同様に、加熱部材として電磁誘導
発熱性の円筒状の定着フィルム10を用いた、加圧ロー
ラ駆動方式、電磁誘導加熱方式の画像加熱定着装置(定
着ユニット、定着器)である。図10の装置と共通する
構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省
略する。
【0059】本例の装置におけるフィルムガイド部材1
6(a,b)は左右一対の横断面略半円弧状樋型半体1
6aと16bとを互いに開口側を向かい合わせて組み合
わせることで円筒体を構成させてある。フィルムガイド
部材右側半体16aの内側には、磁場発生手段としての
磁性コア17a・17b・17cと励磁コイル18を配
設して保持させてある。
【0060】この円筒状のフィルムガイド部材16に対
して電磁誘導発熱性部材である円筒状の定着フィルム1
0をルーズに外嵌させてある。
【0061】加圧部材としての加圧ローラ30は、芯金
30aと、前記芯金周りに同心一体にローラ状に成形被
覆させた、シリコーンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂な
どの耐熱性弾性材層30bとで構成されており、芯金3
0aの両端部を装置の不図示のシャーシ側板金間に回転
自由に軸受け保持させて配設してある。
【0062】定着フィルム10を外嵌させたフィルムガ
イド部材16は加圧ローラ30の上側に配置され、フィ
ルムガイド部材16内に挿通してこのフィルムガイド部
材の内底面平面部に当接させて配設した横長の加圧用剛
性ステイ22の両端部と装置シャーシ側のバネ受け部材
29a・29bとの間にそれぞれ加圧バネ25a・25
bを縮設することで加圧用剛性ステイ22に押し下げ力
を作用させている。これにより、フィルムガイド部材1
6の下面と加圧ローラ30の上面とが定着フィルム10
を挟んで圧接して所定幅の定着ニップ部Nが形成され
る。
【0063】19は磁性コア17a・17b・17c及
び励磁コイル18と加圧用剛性ステイ22の間を絶縁す
るための絶縁部材である。この絶縁部材19の材質とし
ては絶縁性に優れ、耐熱性がよいものがよい。例えば、
フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PE
S樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FE
P樹脂、LCP樹脂などを選択するとよい。
【0064】定着ニップ部Nに対応するフィルムガイド
部材16aの下面には部材16aの長手に沿って良熱伝
導部材40を配設してある。本例においてはこの良熱伝
導部材40としてアルミニウムを用いており、熱伝導率
kがk=240[W・m-1・K-1]であり、厚さ1[m
m]である。またこの良熱伝導部材40は磁場発生手段
である励磁コイル18と磁性コア17a・17b・17
cから発生する磁場の影響を受けないように、この磁場
の外に配設してある。具体的には、良熱伝導部材40を
励磁コイル18に対して磁性コアを隔てた位置に配設
し、励磁コイル18による磁路の外側に位置させて良熱
伝導部材40に影響を与えないようにしている。
【0065】加圧ローラ30は駆動手段Mにより矢示の
反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ30の回
転駆動により、定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ30
と定着フィルム10の外面との摩擦力で定着フィルム1
0に回転力が作用し、定着フィルム10の内周面が定着
ニップ部Nにおいてフィルムガイド部材16の下面に密
着して摺動しながら矢示の時計方向に加圧ローラ30の
周速度にほぼ対応した周速度をもってフィルムガイド部
材16の外回りを回転状態になる(加圧ローラ駆動方
式)。
【0066】この場合、定着ニップ部Nにおける良熱伝
導部材40の下面と定着フィルム10の内面との相互摺
動摩擦力を低減化させるために定着ニップ部Nの良熱伝
導部材40の下面と定着フィルム10の内面との間に耐
熱性グリスなどの潤滑剤を介在させる、あるいは良熱伝
導性部材40の下面を潤滑部材で被覆することもでき
る。これは、良熱伝導部材40としてアルミニウムを用
いた場合のように表面滑り性が材質的によくない或いは
仕上げ加工を簡素化した場合に、摺動する定着フィルム
10に傷をつけて定着フィルム10の耐久性が悪化して
しまうことを防ぐものである。
【0067】良熱伝導部材40は定着ニップ部Nの長手
方向の温度分布を均一にする効果があり、例えば、小サ
イズ紙を通紙した場合、定着フィルム10での非通紙部
の熱量が良熱伝導部材40へ伝熱し、良熱伝導部材40
における長手方向の熱伝導により、非通紙部の熱量が小
サイズ紙通紙部へ伝熱される。これにより、小サイズ紙
通紙時の消費電力を低減させる効果も得られる。
【0068】また、図5に示すように、フィルムガイド
部材16aの周面に、その長手に沿い所定の間隔を置い
て凸リブ部16cを形成具備させ、フィルムガイド部材
16aの周面と定着フィルム10の内面との接触摺動抵
抗を低減させて定着フィルム10の回転負荷を少なくし
ている。このような凸リブ部はフィルムガイド部材16
bにも同様に形成具備することができる。
【0069】23a・23bはフランジ部材であり、円
筒状のフィルムガイド部材16の手前側と奥側の端部に
それぞれ外嵌し、左右位置を固定しつつ回転自在に取り
付けてあり、定着フィルム10の回転時に定着フィルム
の端部を受けて定着フィルム10のフィルムガイド部材
16の長手に沿う寄り移動を規制する役目をする。
【0070】図3において、LF は定着フィルム10の
長さ寸法、LR は加圧ローラ30の耐熱性弾性材層30
bの長さ寸法である。
【0071】而して、加圧ローラ30が回転駆動され、
それに伴って定着フィルム10が回転し、励磁回路27
(図5)から励磁コイル18への給電により発生する磁
場の作用で加熱部材としての定着フィルム10の電磁誘
導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上
がって温調された状態において、画像形成手段部から搬
送された未定着トナー画像tが形成された記録媒体Pが
定着ニップ部Nの定着フィルム10と加圧ローラ30と
の間に画像面が上向き、即ち定着フィルム面に対向して
導入され、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着フィル
ム10の外面に密着して定着フィルム10と一緒に定着
ニップ部Nを挟持搬送されていく。
【0072】この定着ニップ部Nを定着フィルム10と
一緒に記録媒体Pが挟持搬送されていく過程において定
着フィルム10の電磁誘導発熱で加熱されて記録媒体P
上の未定着トナー画像tが加熱定着される。記録媒体P
は定着ニップ部Nを通過すると回転定着フィルム10の
外面から分離して排出搬送されていく。記録媒体P上の
加熱定着トナー画像tは定着ニップ部Nを通過後、冷却
して永久固着像となる。
【0073】本例ではトナーtに低軟化物質を含有させ
たトナーを使用したため、定着装置にオフセット防止の
ためのオイル塗布機構を設けていないが、低軟化物質を
含有させていないトナーを使用した場合にはオイル塗布
機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させたト
ナーを使用した場合にもオイル塗布や冷却分離を行って
もよい。
【0074】B)定着フィルム10 図6は本実施例における定着フィルム10の層構成模型
図である。
【0075】本例の定着フィルム10は、電磁誘導発熱
性の定着フィルムの基層となる金属フィルム等でできた
発熱層1と、その外面に積層した弾性層2と、更にその
外面に積層した離型層3の複合構造のものである。
【0076】発熱層1と弾性層2との間の接着、弾性層
2と離型層3との間の接着のために、各層間にプライマ
ー層(不図示)を設けてもよい。
【0077】略円筒形状である定着フィルム10におい
て、発熱層1が内面側であり、離型層3が外面側であ
る。前述したように、発熱層1に交番磁束が作用するこ
とで、発熱層1に渦電流が発生して発熱層1が発熱す
る。この層で誘導発熱した熱が弾性層2・離型層3を介
して定着フィルム10全体を加熱し、定着ニップ部Nに
通紙される記録媒体Pを加熱してトナーt画像の加熱定
着がなされる。
【0078】a.発熱層1 発熱層1は、ニッケル、鉄、強磁性SUS、ニッケル−
コバルト合金といった強磁性体の金属を用いるとよい。
【0079】非磁性の金属でも良いが、より好ましくは
磁束の吸収のよいニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバ
ルト−ニッケル合金等の金属が良い。
【0080】その厚みは次の式で表される表皮深さより
厚くかつ200μm以下にすることが好ましい。表皮深
さσ[m]は、励磁回路の周波数f[Hz]と透磁率μ
と固有抵抗ρ[Ωm]で σ=503×(ρ/fμ)1/2 と表される。
【0081】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/e以下になっていることを示す。逆に言うと、
殆どのエネルギーはこの深さまでで吸収されている。
【0082】発熱層1の厚さは好ましくは1〜100μ
mがよい。発熱層1の厚みが1μmよりも小さいとほと
んどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪く
なる。また、発熱層1が100μmを超えると剛性が高
くなりすぎ、また屈曲性が悪くなり回転体として使用す
るには現実的ではない。従って、発熱層1の厚みは1〜
100μmが好ましい。
【0083】b.弾性層2 弾性層2は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシ
リコーンゴム等で、耐熱性、熱伝導率が良い材質であ
る。
【0084】弾性層2の厚さは10〜500μmが好ま
しい。この弾性層2は定着画像品質を保証するために必
要な厚さである。
【0085】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
などでは記録媒体P上で大きな面積に渡ってベタ画像が
形成される。この場合、記録媒体Pの凹凸あるいはトナ
ー層tの凹凸に加熱面(離型層3)が追従できないと加
熱ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像
に光沢ムラが発生する。伝熱量が多い部分は光沢度が高
く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低い。
【0086】弾性層2の厚さとしては、10μm以下で
は記録媒体あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像
光沢ムラが発生してしまう。また、弾性層2が1000
μm以上の場合には弾性層の熱抵抗が大きくなりクイッ
クスタートを実現するのが難しくなる。より好ましくは
弾性層2の厚みは50〜500μmが良い。
【0087】弾性層2は、硬度が高すぎると記録媒体P
あるいはトナー層tの凹凸に追従しきれず画像光沢ムラ
が発生してしまう。そこで、弾性層2の硬度としては6
0゜(JIS−A:JIS−K A型試験機)以下、よ
り好ましくは45゜以下がよい。
【0088】弾性層2の熱伝導率λに関しては、6×1
-4〜2×10-3[cal/cm・sec・deg ]がよい。熱伝導
率λが6×10-4[cal/cm・sec・deg ]よりも小さい場
合には、熱抵抗が大きく、定着フィルム10の表層(離
型層3)における温度上昇が遅くなる。熱伝導率λが2
×10-3[cal/cm・sec・deg ]よりも大きい場合には、
硬度が高くなりすぎたり、圧縮永久歪みが悪化する。よ
って熱伝導率λは6×10-4〜2×10-3[cal/cm・se
c・deg ]が良い。より好ましくは8×10-4〜1.5×
10-3[cal/cm・sec・deg ]が良い。
【0089】c.離型層3 離型層3はフッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリ
コーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、P
TFE、FEP等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選択
することができる。
【0090】離型層3の厚さは1〜100μmが好まし
い。離型層3の厚さが1μmよりも小さいと塗膜の塗ム
ラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が不足すると
いった問題が発生する。また、離型層が100μmを超
えると熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂
系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層2の効
果がなくなってしまう。
【0091】d.断熱層4 また図7に示すように、定着フィルム10の構成におい
て、発熱層1の自由面側(発熱層1の弾性層2側とは反
対面側)に断熱層4を設けてもよい。
【0092】断熱層4としては、フッ素樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PE
EK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PT
FE樹脂、FEP樹脂などの耐熱樹脂がよい。
【0093】また、断熱層4の厚さとしては10〜10
00μmが好ましい。断熱層4の厚さが10μmよりも
小さい場合には断熱効果が得られず、また、耐久性も不
足する。一方、1000μmを超えると磁性コア17及
び励磁コイル18から発熱層1の距離が大きくなり、磁
束が十分に発熱層1に吸収されなくなる。
【0094】断熱層4は、発熱層1に発生した熱が定着
フィルム10の内側に向かわないように断熱できるの
で、断熱層4がない場合と比較して記録媒体P側への熱
供給効率良くなる。よって、消費電力を抑えることがで
きる。
【0095】C)磁場発生手段 磁性コア17a・17b・17cは高透磁率の部材であ
り、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコア
に用いられる材料がよく、より好ましくは100kHz
以上でも損失の少ないフェライトを用いるのがよい。
【0096】励磁コイル18はコイル(線輪)を構成さ
せる導線(電線)として、一本ずつがそれぞれ絶縁被覆
された銅製の細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、
これを複数回巻いて励磁コイルを形成している。
【0097】絶縁被覆は定着フィルム10の発熱による
熱伝導を考慮して耐熱性を有する被覆を用いるのがよ
い。たとえば、アミドイミドやポリイミドなどの被覆を
用いるとよい。本実施形態例においてはポリイミドによ
る被覆を用いており耐熱温度は220℃である。
【0098】励磁コイル18は外部から圧力を加えて密
集度を向上させてもよい。
【0099】励磁コイル18には給電部18a・18b
に励磁回路27を接続してある。この励磁回路27は2
0kHzから500kHzの高周波をスイッチング電源
で発生できるようになっている。
【0100】励磁コイル18は励磁回路27から供給さ
れる交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生す
る。
【0101】図8は交番磁束の発生の様子を模式的に表
したものである。磁束Cは発生した交番磁束の一部を表
す。磁性コア17a・17b・17cに導かれた交番磁
束Cは、磁性コア17aと磁性コア17bとの間、そし
て磁性コア17aと磁性コア17cとの間において定着
フィルム10の後述する電磁誘導発熱層1に渦電流を発
生させる。この渦電流は電磁誘導発熱層1の固有抵抗に
よって電磁誘導発熱層1にジュール熱(渦電流損)を発
生させる。ここでの発熱量Qは電磁誘導発熱層を通る磁
束の密度によって決まり図8のグラフような分布を示
す。
【0102】図8のグラフは、縦軸が磁性コア17aの
中心を0とした角度θで表した定着フィルム10におけ
る円周方向の位置を示し、横軸が定着フィルム10の電
磁誘導発熱層1での発熱量Qを示す。ここで、発熱域H
(発熱箇所、加熱部位)は最大発熱量をQとした場合、
発熱量がQ/e以上の領域と定義する。これは、定着に
必要な発熱量が得られる領域である。
【0103】この定着フィルム10の発熱域Hは本実施
例の装置においては定着ニップ部Nよりも定着フィルム
回転方向上流側に設定してある。
【0104】定着ニップ部Nの温度は、温度検知手段
(温度検出部)26(図2・図5)を含む温調系により
励磁コイル18に対する電流供給が制御されることで所
定の温度が維持されるように温調される。温度検知手段
26は定着フィルム10の温度を検知するサーミスタな
どの温度センサであり、本実施例の装置においてはこの
温度センサ26は定着ニップ部Nよりも定着フィルム回
転方向下流側で定着ニップ部寄りの位置においてフィル
ムガイド部材16bの外面に配設してあり、定着フィル
ム10はその内面がこの温度センサ26に接触しつつ回
転して該温度センサ26により温度が検出される。
【0105】従って、この温度センサ26の配設位置が
定着フィルム10の温度検出部位置であり、上記の定着
フィルム10の発熱箇所である発熱域Hとは位置が異な
る構成である。
【0106】本例においては温度センサ26で測定した
定着フィルム10の温度情報をもとに定着ニップ部Nの
温度を制御するようにしている。
【0107】D)安全回路 本例においては、定着フィルム10の発熱域H(図8)
の対向位置に暴走時の励磁コイル18への給電を遮断す
るため温度検知素子であるサーモスイッチ50(図2)
を配設している。
【0108】図9は本例で使用した安全回路の回路図で
ある。温度検知素子であるサーモスイッチ50は+24
VDC電源とリレースイッチ51と直列に接続されてお
り、サーモスイッチ50が切れると、リレースイッチ5
1への給電が遮断され、リレースイッチ51が動作し、
励磁回路27への給電が遮断されることにより励磁コイ
ル18への給電を遮断する構成をとっている。サーモス
イッチ50はOFF動作温度を220℃に設定した。
【0109】また、サーモスイッチ50は定着フィルム
10の発熱域Hに対向して定着フィルム10の外面に非
接触に配設した。サーモスイッチ50と定着フィルム1
0との間の距離は略2mmとした。これにより、定着フ
ィルム10にサーモスイッチ50の接触による傷が付く
ことがなく、耐久による定着画像の劣化を防止すること
ができる。
【0110】本例によれば、装置故障による装置暴走
時、前述した図12の装置のように定着フィルム10が
定着ニップ部Nで発熱する構成とは違い、定着ニップ部
Nに記録媒体Pが挟まった状態で装置が停止し、励磁コ
イル18に給電が続けられ定着フィルム10が発熱し続
けた場合でも、記録媒体Pが挟まっている定着ニップ部
Nでは発熱していないために記録媒体Pが直接加熱され
ることがない。また、発熱量が多い発熱域Hには、サー
モスイッチ50が配設してあるため、サーモスイッチ5
0が220℃を感知して、サーモスイッチ50が切れた
時点で、リレースイッチ51により励磁コイル18への
給電が遮断される。
【0111】本例によれば、記録媒体としての紙の発火
温度は約400℃近辺であるため紙が発火することな
く、定着フィルム10の発熱を停止することができる。
【0112】温度検知素子としてサーモスイッチのほか
に温度ヒューズを用いることもできる。
【0113】E)定着フィルム10のスリップ検知(回
転異常検知) 図10は、本実施例での連続印字を行った場合の、サー
ミスタに代表される温度センサ26により検出された温
度を示した図である。連続印字中には、記録媒体Pが定
着ニップ部Nに突入した時点にて温度センサ26の検出
値は一次的に低下するが、その後は一定に推移する。
【0114】これは、前述したように定着フィルム10
の発熱域(発熱箇所)Hと定着フィルム10の温度検出
部26位置が異なる構成において、定着フィルム10が
発熱域Hにて加熱され、加圧ローラ30との摩擦力にて
従動回転され、定着ニップ部Nの記録媒体Pに迄移動し
記録媒体Pに熱量を供給して、その後温度センサ26に
て定着フィルム10の温度を検出するためであり、定着
フィルム10は、常に加熱一移動一記録媒体への熱供給
一温度検出が繰り返されるのでこのような傾向が現れ
る。
【0115】本実施例では定着フィルム10のこのよう
な温度変化の繰り返しに着目して、該定着フィルム10
のスリップ(定着フィルム10の回転異常)を検出する
ものである。
【0116】すなわち、図10中、n枚目印刷、n+1
枚目印刷については、定着フィルム10が加圧ローラ3
0と等速度で回転している為に上記の加熱一移動→記録
媒体への熱供給一温度検出のルーチンが正しく行われて
いる為に定着中(印刷中)の温度センサ26の検出温度
は安定している。
【0117】n+2枚目印刷の部分に注目すると、n枚
目及びn+1枚目印刷で見られた様な、印刷中に温度セ
ンサ26の検出温度の安定域が無く右下がり即ち温度が
低下していることが分かる。これは、定着フィルム10
が正しく回転されていない為に(定着フィルム10のス
リップ)、上記の加熱一移動一記録媒体への熱供給一温
度検出のルーチンが保たれていない。即ち、定着フィル
ム10の加熱された部分が通常時の様に温度センサ26
の位置まで移動されず、温度センサ26位置の定着フィ
ルム部分が放熱されるためである。
【0118】実際の検出動作について説明をすると、画
像形成装置の制御回路であるCPU(図5)は印刷時に
定着温度を一定とする為に温度センサ26からの出力を
監視して、定着装置の励磁回路27への電力投入量を可
変する。記録媒体Pが定着ニップ部Nに突入して温度セ
ンサ26の出力電圧が低下して安定状態になった時点に
おいて、CPUは励磁回路27への電力投入量をほぼ一
定に制御する(定着ニップ部Nの温調制御)。
【0119】図10中、n枚目印刷及びn+1枚目印刷
時には、定常的に定着装置からの熱エネルギ供給と記録
媒体での熱吸入が安定している為、温度センサ26の検
出温度は一定となるが、n+2枚目の様な、定着装置へ
の投入電力一定にも拘わらず、温度センサ26の検出温
度が低下する場合には、CPUは定着フィルム10のス
リップと判断して印刷動作を強制停止し、画像形成装置
の表示装置(表示パネル)200に定着装置異常の表示
を行うと同時に、画像形成の為の画像形成用コントロー
ラ300に対して、この情報を提供し、必要であれば当
該画像情報の再送要求を行う。
【0120】〈第2の実施例〉(図11) 図11に第2の実施例を示した。本実施例では印刷中の
投入電力の経過に着目して定着フィルム10のスリップ
を検出する方法である。
【0121】すなわち、正常に定着フィルム駆動が行わ
れている、n枚目、n+1枚目については、定着装置に
投入される電力量P(w)は、Pn=Pn+1=Psで
ほぼ一定となる。
【0122】n+2枚目で定着フィルム10の回転異常
(スリップ)が発生した場合、定着装置への投入電力P
n+2は図11中に示す通り大きくなる。
【0123】これは第1の実施例にて説明を進めた通り
に温度センサ26にて検出される温度情報が、温度が設
定値よりも低いことを表している為に定着フィルム温度
を制御値に合わせる為に大きな電力を投入する様制御が
働くためである。
【0124】さらに説明を進めると、画像形成装置のC
PUは印刷動作を開始してn枚目、n+1枚目の印字中
に投入した電力の積算値を記憶装置400(図5)に記
憶する。記憶装置400に記憶する投入電力の積算値
は、少なくとも1枚以上の複数枚分とする。
【0125】積算電力量の記憶は、定着ユニットへの記
録媒体(用紙)突入時の一定期間t1とt1以降用紙終
了迄の期間t2との2分割以上とする。記録媒体突入時
t1期間については、温度センサ26で検出される定着
フィルム温度が急激に低下するので、通常時に於いても
定着装置に大きな電力を投入する必要がある為正常動作
状態と異常動作状態の区別が難しく定着フィルムの駆動
異常を検出することは困難である。この為に、このt1
期間についての電力量の積算値は補足的な扱いとなる。
【0126】CPUはt2期間の投入電力量を積算して
記憶装置400に枚数毎に複数枚印刷分を記憶する。記
憶装置400に格納されている複数枚分の積算投入電力
量を印刷枚数で割り、記録媒体一枚分の平均積算電力量
を算出して、当該印刷時に投入した電力量との比較を行
うことにより定着フィルムの駆動異常を検出する。
【0127】n枚目及びn+1枚目印刷時に於いては、
当該印刷時の投入電力は、以前に印刷された記録媒体の
定着に要した一枚分の平均積算電力量と同等な値をと
る。
【0128】次いで、n+2枚目印刷時に定着フィルム
駆動に異常が発生した場合について説明を進めると、定
着フィルム10が回転せずに停止した場合には、温度セ
ンサ26の配置されている箇所に加熱された定着フィル
ム部分が到達しない為に、温度センサ26の検出電圧は
徐々に低下する。この為に、CPUは定着フィルム温度
を規定値とする為に投入電力を大きくする。しかし、定
着フィルム10の回転が停止している為に、温度センサ
26からの検出電圧は低下を続ける。この時予め設定さ
れた時間t2が経過して当該印刷記録媒体に要した積算
電力量が決定され、CPUにて過去の平均積算電力量と
の比較が行われ、規定値を大きく超えた値となっている
ために、定着フィルム10の停止と判断して定着装置へ
の電力投入を停止するとともに、印刷動作を停止する。
【0129】又この場合に於いて、印字領域外での一時
的な過大電力投入時には、異常処理を行うことなく通常
の印刷動作を続行する。
【0130】異常状態が一時的なものでは無く、機器の
停止を行った時には、CPUは表示装置200或いは画
像形成用コントローラ300に対して定着フィルム停止
であることを告知する信号を発する。
【0131】〈第3の実施例〉本実施例では、印刷開始
前のウォーミングアップ時のフィルムロック検出方法に
ついて説明を進める。
【0132】印刷命令を受け印刷動作を開始すると、C
PUは定着装置100の駆動モータMを起動して、電力
投入を行う。この場合には予め設定された最大電力が定
着装置に投入される。温度センサ26の検出電圧は、最
大電力投入及び定着装置個々の放熱特性に従い上昇を続
ける。その後、定着装置内の定着フィルム温度が既定値
に到達すると、一定の電圧値を示す。この時の一定時間
での温度上昇値は、画像形成装置の定着装置構成により
一意に決定される値を示す。
【0133】定着フィルム10が正しく回転動作を行っ
ている場合には温度センサ26の出力電圧は、規制電圧
(制御目標温度)まで上昇を続けるが、定着フィルム1
0が回転停止した場合にはその上昇値は正常時に比べて
緩やかになる。CPUは単位時間での温度センサ26の
出力電圧を計測して、予め設定した値と逐次比較を行う
ことにより、定着フィルム10の回転状況を検知するこ
とが可能となる。
【0134】定着フィルム10が回転している場合に
は、単位時間での温度センサ26の出力電圧の上昇値は
ほぼ一定となるが、定着フィルム10の回転が停止した
場合には定着フィルム回転停止以降の単位時間での温度
センサ26の出力電圧の上昇値は少なくなる。
【0135】このために、単位時間毎の電圧上昇値を比
較することにより定着フィルム回転停止を検知すること
が可能となる。
【0136】又、定着フィルム10が起動当初から停止
している場合については、起動時の単位時間当たりの温
度センサ出力電圧を記憶装置400(図5)に記憶して
おき、この記憶していた値と比較することで、定着フィ
ルム10の起動異常が検出可能となる。
【0137】以上第1〜第3の実施例で説明したよう
に、磁気誘導加熱定着方式で可動定着フィルム10を加
熱する方式の定着装置100に於いて、温度センサ26
の検出電圧にて代表される温度データの変化を検知、或
いは投入積算電力量を検知、比較することにより、特別
な定着フィルム回転検知機構が不要となり、安価な画像
形成装置の提供が可能となる。
【0138】また、定着フィルム10の回転異常を分別
可能となり、例えば印字領域外での一時的な回転停止等
の場合には、ユーザの不利益にならない範囲での印刷動
作の続行することが可能となる。
【0139】〈その他〉 1)電磁誘導発熱性の定着フィルム10は、モノクロあ
るいは1パスマルチカラー画像などの加熱定着用の場合
は弾性層2を省略した形態のものとすることもできる。
発熱層1は樹脂に金属フィラーを混入して構成したもの
とすることもできる。発熱層単層の部材とすることもで
きる。
【0140】2)加圧部材30はローラ体に限らず、回
動ベルト型など他の形態の回転体にすることもできる。
【0141】また加圧部材30側からも被加熱部材に熱
エネルギーを供給するために、加圧部材30側にも電磁
誘導加熱などの発熱手段を設けて所定の温度に加熱・温
調する装置構成にすることもできる。
【0142】3)本発明の加熱装置は実施例の画像加熱
定着装置としてに限らず、画像を担持した記録媒体を加
熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置、仮定着す
る像加熱装置、その他、被加熱部材の加熱乾燥装置、加
熱ラミネート装置など、広く被加熱部材を加熱処理する
手段・装置として使用できる。
【0143】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
磁誘導加熱方式の加熱装置、像加熱装置、および該像加
熱装置を備えた画像形成装置において、特別な検出装置
を用いることなく、電磁誘導発熱性部材の回転異常を検
知することができ、その検知情報に基づいて装置を適切
に制御させて、装置の信頼性、寿命の向上等を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例における画像形成装置の概略構
成図
【図2】 定着装置の要部の横断側面模型図
【図3】 同じく要部の正面模型図
【図4】 同じく要部の横断正面模型図
【図5】 磁場発生手段と励磁回路の関係を示した図
【図6】 定着フィルムの層構成模型図(その1)
【図7】 定着フィルムの層構成模型図(その2)
【図8】 磁場発生手段と発熱量の関係を示した図
【図9】 安全回路図
【図10】 連続印刷時の温度センサの検知温度推移図
【図11】 第2の実施例における連続印刷時の定着装
置に対する投入電力推移図
【図12】 従来例の定着装置の概略構成図
【符号の説明】
1・・発熱層、2・・弾性層、3・・離型層、4・・断
熱層、10・・定着フィルム(電磁誘導発熱性部材)、
16・・フィルムガイド部材、17・・磁性コア、18
・・励磁コイル、23a,23b・・定着フィルム端部
の規制・保持用フランジ部材、22・・加圧用剛性ステ
イ、26・・温度検知素子(温度センサ:サーミス
タ)、30・・加圧部材としての加圧ローラ、40・・
良熱伝導部材、50・・サーモスイッチ、200・・表
示装置、300・・画像形成用コントローラ、400・
・記憶装置

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁界
    の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、該電
    磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材の加熱ニッ
    プ部を形成する加圧部材を有し、前記電磁誘導発熱性部
    材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電磁誘導発熱
    性部材の発熱で被加熱部材を加熱する加熱装置であり、 前記電磁誘導発熱性部材が回転し、該電磁誘導発熱性部
    材の発熱箇所と該電磁誘導発熱性部材の温度検出部位置
    が異なる構成において、温度検出部により検出される値
    により前記電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知する検
    知手段を有することを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】請求項1の加熱装置に於いて、単位時間で
    の検出温度の推移を逐次比較することにより電磁誘導発
    熱性部材の回転異常を検知することを特徴とする加熱装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1の加熱装置に於いて、単位時間で
    の検出温度変化と予め規定されている値とを比較するこ
    とにより電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知すること
    を特徴とする加熱装置。
  4. 【請求項4】磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁界
    の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、該電
    磁誘導発熱性部材と相互圧接して被加熱部材の加熱ニッ
    プ部を形成する加圧部材を有し、前記電磁誘導発熱性部
    材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、電磁誘導発熱
    性部材の発熱で被加熱部材を加熱する加熱装置であり、 前記電磁誘導発熱性部材が回転し、該電磁誘導発熱性部
    材の発熱箇所と該電磁誘導発熱性部材の温度検出部位置
    が異なる構成において、該電磁誘導発熱性部材への投入
    電力を積算する投入電力積算手段を有することを特徴と
    する加熱装置。
  5. 【請求項5】請求項4の加熱装置に於いて、単位時間で
    の積算電力の推移を比較することにより電磁誘導発熱性
    部材の回転異常を検知することを特徴とする加熱装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5の何れかの加熱装置に於
    いて、電磁誘導発熱性部材の回転異常検知時間の長さに
    より装置の停止又は運転続行を判断し、決定する機能を
    有することを特徴とする加熱装置。
  7. 【請求項7】磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁界
    の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、該電
    磁誘導発熱性部材と相互圧接して画像を担持した記録媒
    体の加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、前記電磁
    誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用させ、
    電磁誘導発熱性部材の発熱で画像を担持した記録媒体を
    加熱する像加熱装置であり、 前記電磁誘導発熱性部材が回転し、該電磁誘導発熱性部
    材の発熱箇所と該電磁誘導発熱性部材の温度検出部位置
    が異なる構成において、温度検出部により検出される値
    により前記電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知する検
    知手段を有することを特徴とする像加熱装置。
  8. 【請求項8】請求項7の像加熱装置に於いて、単位時間
    での検出温度の推移を逐次比較することにより電磁誘導
    発熱性部材の回転異常を検知することを特徴とする像加
    熱装置。
  9. 【請求項9】請求項7の像加熱装置に於いて、単位時間
    での検出温度変化と予め規定されている値とを比較する
    ことにより電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知するこ
    とを特徴とする像加熱装置。
  10. 【請求項10】磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁
    界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材と、該
    電磁誘導発熱性部材と相互圧接して画像を担持した記録
    媒体の加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、前記電
    磁誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作用さ
    せ、電磁誘導発熱性部材の発熱で画像を担持した記録媒
    体を加熱する像加熱装置であり、 前記電磁誘導発熱性部材が回転し、該電磁誘導発熱性部
    材の発熱箇所と該電磁誘導発熱性部材の温度検出部位置
    が異なる構成において、該電磁誘導発熱性部材への投入
    電力を積算する投入電力積算手段を有することを特徴と
    する像加熱装置。
  11. 【請求項11】請求項10の像加熱装置に於いて、単位
    時間での積算電力の推移を比較することにより電磁誘導
    発熱性部材の回転異常を検知することを特徴とする像加
    熱装置。
  12. 【請求項12】請求項7ないし11の何れかの像加熱装
    置に於いて、電磁誘導発熱性部材の回転異常検知時間の
    長さにより装置の停止又は運転続行を判断し、決定する
    機能を有することを特徴とする像加熱装置。
  13. 【請求項13】画像を担持した記録媒体を加熱する像加
    熱装置を有する画像形成装置において、 前記像加熱装置は、磁場発生手段と、前記磁場発生手段
    の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材
    と、該電磁誘導発熱性部材と相互圧接して画像を担持し
    た記録媒体の加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、
    前記電磁誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作
    用させ、電磁誘導発熱性部材の発熱で画像を担持した記
    録媒体を加熱する像加熱装置であり、 前記電磁誘導発熱性部材が回転し、該電磁誘導発熱性部
    材の発熱箇所と該電磁誘導発熱性部材の温度検出部位置
    が異なる構成において、温度検出部により検出される値
    により前記電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知する検
    知手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  14. 【請求項14】請求項13の画像形成装置に於いて、単
    位時間での検出温度の推移を逐次比較することにより電
    磁誘導発熱性部材の回転異常を検知することを特徴とす
    る画像形成装置。
  15. 【請求項15】請求項13の画像形成装置に於いて、単
    位時間での検出温度変化と予め規定されている値とを比
    較することにより電磁誘導発熱性部材の回転異常を検知
    することを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】画像を担持した記録媒体を加熱する像加
    熱装置を有する画像形成装置において、 前記像加熱装置は、磁場発生手段と、前記磁場発生手段
    の磁界の作用で電磁誘導発熱する電磁誘導発熱性部材
    と、該電磁誘導発熱性部材と相互圧接して画像を担持し
    た記録媒体の加熱ニップ部を形成する加圧部材を有し、
    前記電磁誘導発熱性部材に前記磁場発生手段の磁界を作
    用させ、電磁誘導発熱性部材の発熱で画像を担持した記
    録媒体を加熱する像加熱装置であり、 前記電磁誘導発熱性部材が回転し、該電磁誘導発熱性部
    材の発熱箇所と該電磁誘導発熱性部材の温度検出部位置
    が異なる構成において、該電磁誘導発熱性部材への投入
    電力を積算する投入電力積算手段を有することを特徴と
    する画像形成装置。
  17. 【請求項17】請求項16の画像形成装置に於いて、単
    位時間での積算電力の推移を比較することにより電磁誘
    導発熱性部材の回転異常を検知することを特徴とする画
    像形成装置。
  18. 【請求項18】請求項7ないし11の何れかの画像形成
    装置に於いて、電磁誘導発熱性部材の回転異常検知時間
    の長さにより装置の停止又は運転続行を判断し、決定す
    る機能を有することを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008197265A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
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JP2016118621A (ja) * 2014-12-19 2016-06-30 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP2019008010A (ja) * 2017-06-21 2019-01-17 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2021004914A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 株式会社リコー 定着装置と画像形成装置

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