JP4717292B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。詳しくは、複写機・プリンタ・ファックス等のように、電子写真・静電記録・磁気記録などの適宜の画像形成プロセス手段により、加熱溶融性の樹脂等からなるトナーを用いて被記録材の面に直接もしくは間接方式で未定着トナー像を形成し、これを加熱定着手段により被記録材表面に固着画像として加熱定着処理する、画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置において、適宜の画像形成プロセス手段で被記録材上に形成された未定着トナー画像を定着させる加熱手段として、熱ローラ方式の定着装置が広く用いられている。熱ローラ方式の定着装置は、ハロゲンヒータのような発熱手段を内包した加熱部材としての定着ローラと、加圧部材としての加圧ローラとを当接させ、被記録材を搬送しながら熱と圧力をかけて未定着トナー像を定着する。
【0003】
近年では、クイックスタートや省エネルギーの観点から、フィルム加熱方式の定着装置が実用化されている。フィルム加熱方式の定着装置は、発熱手段としてのセラミックヒータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に、耐熱性を有する薄いフィルムを挟ませて定着ニップを形成させたものである。フィルムと加圧ローラを共に回転させることで、被記録材を搬送しながら熱と圧力をかけて未定着トナー像を定着する。フィルムは、定着ニップにおいてセラミックヒータにより加熱される。このセラミックヒータは、背面に設けられた温度検知素子により温度検知がなされ、その検知結果に基づきセラミックヒータへの通電が制御され、温度制御が行われる。
【0004】
上記フィルム加熱方式の定着装置では、熱ローラ方式に比べ、加熱部材であるフィルムの熱容量が非常に小さいため、発熱手段からの熱エネルギーを定着プロセスに効率良く使用することができる。このため、定着装置の昇温速度が速く、画像形成装置の電源投入からプリント可能状態までの待ち時間を短くすることができる(クイックスタート)。また、プリント待機中に加熱部材を予熱する必要がないため、画像形成装置の消費電力を低く抑えることができる(省エネルギー)。
【0005】
さらに高効率なフィルム加熱方式の定着装置として、導電性のフィルム自身を発熱させる電磁誘導加熱方式の定着装置が提案されている。実開昭51−109739号公報には、電磁誘導加熱方式の定着装置として、交番磁場により金属フィルムに渦電流を誘導させ、その金属フィルムをジュール熱で発熱させる定着装置が開示されている。電磁誘導加熱方式では、フィルム自身を発熱させることができるため、発熱手段からの熱エネルギーを定着プロセスにさらに効率良く使用することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以下に、プリント開始時の定着装置の温調制御について説明する。
【0007】
図17は、従来の定着装置(セラミックヒータを用いたフィルム加熱方式の定着装置、あるいは電磁誘導加熱方式・フィルム加熱方式の定着装置)におけるプリント開始時の定着フィルム温度と、目標温度設定と、定着装置への被記録材到達タイミングを示した概略図である。
【0008】
プリント待機中は温調Offにして予熱を行っていないが、予熱を行っても構わない。
【0009】
画像形成装置は、プリント信号を受信後、画像形成動作を開始する。画像形成装置は、同時に定着装置への電力供給を開始し、定着装置を定着温度Tfに昇温させる。そして、定着装置は、定着温度Tfを維持し、被記録材上の未定着トナー像の定着に備える。以上の工程をまとめて、定着装置の立上げ工程と呼ぶことにする。
【0010】
定着装置の立上げ工程では、被記録材が通紙されないため、発熱手段からの熱の大部分はフィルムを介して加圧ローラの昇温に使用される。特に、定着装置が既に暖まっている場合、目標温度までの昇温時間twuは短く、定着温度Tfで維持されている時間tp-twuが長くなるので、加圧ローラは、さらに昇温する。このため、間欠プリントのように、立上げ工程が繰り返される場合、加圧ローラが過昇温しやすい。
【0011】
また一般に、厚紙やOHTフィルム等のような定着に多くの熱量を必要とする被記録材を定着する場合、プロセス速度を低下させる。このような場合も、立上げ工程において、画像形成動作開始から被記録材が定着装置に到達するまでの時間tpが長くなるため、被記録材が通紙されずに定着温度Tfで維持されている時間tp-twuが長くなる。このため、間欠プリント時と同様に、加圧ローラが過昇温しやすい。
【0012】
以上に述べたように加圧ローラが過昇温した状態でプリントを行うと、被記録材のスリップが発生しやすいといった問題がある。これは、加熱定着時に被記録材中の水分が蒸発し、加圧ローラと被記録材との間の摩擦力が低下するためである。特に、加圧ローラの温度が高いほど、水分の蒸発量が増加するため、被記録材のスリップが発生しやすい。さらに、加圧ローラに駆動力を印加し、加圧ローラに従動させてフィルムを回転させるフィルム加熱方式の定着装置においては、被記録材のスリップは、より顕著に発生する。
【0013】
被記録材のスリップが発生すると、被記録材が搬送ガイド部材に沿わなかったり、被記録材がフィルムに巻き付いたりするため、ジャムが発生する問題があった。さらに、未定着トナー像に、安定して熱と圧を印加することができないため、定着画像の品質を低下させてしまう問題があった。
【0014】
よって、本発明の目的は、定着装置の立上げ工程での加圧ローラの過昇温を抑制することにより、定着装置における被記録材のスリップを防止し、被記録材の搬送の安定化と定着画像の品質向上を図ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記のような構成を特徴とする画像形成装置である。
【0016】
(1)記録材上にトナー像を形成する画像形成手段と、導電層を有する定着フィルムと、前記導電層に渦電流を発生させて発熱させるための励磁コイルと、前記定着フィルムの外周面に接触する加圧ローラと、前記定着フィルムの温度を検知する温度検知素子と、前記温度検知素子の検知温度が目標温度を維持するように前記励磁コイルへの通電を制御する制御手段と、を有し、前記定着フィルムと前記加圧ローラの間の定着ニップ部でトナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材上にトナー像を加熱定着する定着手段と、を有する画像形成装置において、
プリント信号が入力し前記定着ニップ部にトナー像を担持する記録材が進入するまでの間に、前記目標温度を定着可能温度に設定して前記励磁コイルへ通電し、前記定着フィルムの温度が前記定着可能温度に達するまで前記定着フィルムを昇温させる第1の期間と、前記第1の期間の後に前記目標温度を前記定着可能温度より低い温度に設定して前記励磁コイルへ通電する、または前記励磁コイルへの通電を遮断する第2の期間と、前記第2の期間の後に前記目標温度を前記第1の期間で設定した温度に設定して前記励磁コイルへ通電する第3の期間と、が設けられており、
プリント信号が入力し記録材が前記定着ニップ部に進入するまでに要する所定の時間をt 、前記第3の期間で前記定着フィルムの温度が前記第1の期間で設定した温度に達する時点から記録材が前記定着ニップ部に進入するまでの所定の余裕時間をt α 、前記第1の期間のうち前記定着フィルムの温度が前記定着可能温度に達するまでに要した時間をt とすると、前記第2の期間をt −2t −t α で定まる時間設けることを特徴とする画像形成装置。
【0017】
(2)記録材上にトナー像を形成する画像形成手段と、定着フィルムと、前記定着フィルムの内周面に接触するヒータと、前記定着フィルムの外周面に接触する加圧ローラと、前記ヒータの温度を検知する温度検知素子と、前記温度検知素子の検知温度が目標温度を維持するように前記ヒータへの通電を制御する制御手段と、を有し、前記定着フィルムと前記加圧ローラの間の定着ニップ部でトナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材上にトナー像を加熱定着する定着手段と、を有する画像形成装置において、
プリント信号が入力し前記定着ニップ部にトナー像を担持する記録材が進入するまでの間に、前記目標温度を定着可能温度に設定して前記ヒータへ通電し、前記ヒータの温度が前記定着可能温度に達するまで前記ヒータを昇温させる第1の期間と、前記第1の期間の後に前記目標温度を前記定着可能温度より低い温度に設定して前記ヒータへ通電する、または前記ヒータへの通電を遮断する第2の期間と、前記第2の期間の後に前記目標温度を前記第1の期間で設定した温度に設定して前記ヒータへ通電する第3の期間と、が設けられており、
プリント信号が入力し記録材が前記定着ニップ部に進入するまでに要する所定の時間をt 、前記第3の期間で前記ヒータの温度が前記第1の期間で設定した温度に達する時点から記録材が前記定着ニップ部に進入するまでの所定の余裕時間をt α 、前記第1の期間のうち前記ヒータの温度が前記定着可能温度に達するまでに要した時間をt とすると、前記第2の期間をt −2t −t α で定まる時間設けることを特徴とする画像形成装置。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態について説明する。
【0040】
〈第1の実施例〉
本発明の第1の実施例について述べる。
(1)画像形成装置
図1は画像形成装置の一例の構成概略図である。本実施例の画像形成装置はカラーレーザプリンタである。
【0041】
101は有機感光体やアモルファスシリコン感光体でできた感光ドラム(像担持体)であり、矢示の反時計方向に所定の搬送速度(周速度)で回転駆動される。感光ドラム101はその回転過程で帯電ローラ等の帯電装置102で所定の極性・電位の一様な帯電処理を受ける。
【0042】
次いで、その帯電処理面は、レーザ光学箱(レーザスキャナー)110から出力されるレーザ光103により、目的の画像情報の走査露光処理を受ける。レーザ光学箱110は不図示の画像読み取り装置等の画像信号発生装置からの目的画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調(オン/オフ)したレーザ光103を出力し、感光ドラム101面に走査露光した目的画像情報に対応した静電潜像が形成される。109はレーザ光学箱110からの出力レーザ光を感光ドラム101の露光位置に偏向させるミラーである。
【0043】
フルカラー画像形成の場合は、目的のフルカラー画像における第1の色分解成分画像、例えばイエロー成分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その潜像が4色カラー現像装置104のうちイエロー現像器104Yの作動でイエロートナー画像として現像される。そのイエロートナー画像は感光ドラム101と中間転写ドラム105との接触部(或いは近接部)である1次転写部T1において中間転写ドラム105面に転写される。中間転写ドラム105面に対するトナー画像転写後の感光ドラム101面はクリーナ107により転写残トナー等の付着残留物の除去を受けて清掃される。
【0044】
上記のような帯電・走査露光・現像・一次転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画像の第2の色分解成分画像(例えばマゼンタ成分画像、マゼンタ現像器104Mが作動)、第3の色分解成分画像(例えばシアン成分画像、シアン現像器104Cが作動)、第4の色分解成分画像(例えば黒成分画像、黒現像器104Bkが作動)の各色分解成分画像について順次実行され、中間転写ドラム105面にイエロートナー画像・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・黒トナー画像の4色のトナー画像が順次重ねて転写されて、目的のフルカラー画像に対応したカラートナー画像が合成形成される。
【0045】
中間転写ドラム105は、金属ドラム上に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を設けたもので、感光ドラム101に接触して或いは近接して感光ドラム101と同じ周速度で矢示の時計方向に回転駆動され、中間転写ドラム105の金属ドラムにバイアス電位を与えて感光ドラム101との電位差で感光ドラム101側のトナー画像を前記中間転写ドラム105面側に転写させる。
【0046】
上記の中間転写ドラム105面に形成されたカラートナー画像は、前記中間転写ドラム105と転写ローラ106との接触ニップ部である二次転写部T2において、前記二次転写部T2に不図示の給紙部から所定のタイミングで送り込まれた被記録材(記録材)Pの面に転写されていく。転写ローラ106は被記録材Pの背面からトナーと逆極性の電荷を供給することで中間転写ドラム105面側から被記録材P側(記録材上)へ合成カラートナー画像を順次に一括転写する。
【0047】
二次転写部T2を通過した被記録材P(トナー像を担持する記録材)は、中間転写ドラム105面から分離されて像加熱装置(定着装置)100へ導入され、未定着トナー画像が加熱定着処理されて定着トナー画像となり、機外の不図示の排紙トレーに排出される。定着装置100については次の(2)項で詳述する。
【0048】
被記録材Pに対するカラートナー画像転写後の中間転写ドラム105はクリーナ108により転写残トナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて清掃される。このクリーナ108は常時は中間転写ドラム105に非接触状態に保持されており、中間転写ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画像の二次転写実行過程において中間転写ドラム105に接触状態に保持される。
【0049】
また転写ローラ106も常時中間転写ドラム105に非接触状態に保持されており、中間転写ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画像の二次転写実行過程において中間転写ドラム105に被記録材Pを介して接触状態に保持される。
【0050】
(2)定着装置100
次に、上述の画像形成装置に具備させた定着装置100について説明する。
【0051】
本実施例における定着装置100は、電磁誘導加熱方式を用いたフィルム加熱方式を採用している。図2〜図5は、本実施例の定着装置100の要部の構成を示す図であり、それぞれ、図2は側面の断面模型図、図3は図2のA方向からみた正面模型図、図4は図2のII−II線に沿った断面模型図、図5は図2のI−I線に沿った断面を示す斜視模型図(定着フィルム不図示)である。以下、各図を用いて本実施例の定着装置100を説明する。
【0052】
図2において、フィルムガイド16a・16bは断面略半円弧状樋型の形状をしており、開口側を互いに向かい合わせて略円柱体を構成する。このフィルムガイド16a・16bの外周面側には、円筒状の定着フィルム10がルーズに外嵌される。
【0053】
磁場発生手段は磁性コア17a・17b・17c、励磁コイル18および励磁回路27(図7参照)より構成される。磁性コア17a・17b・17cは、フィルムガイド16aの内側にT字状に配置されている。励磁コイル18は、磁性コア17a・17cおよびフィルムガイド16aによって囲まれた空間と、磁性コア17a・17bおよびフィルムガイド16aによって囲まれた空間に、保持されている。
【0054】
磁性コア17a・17b・17cは、高透磁率の部材であり、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用いられる材料が好ましく、100kHz以上でも磁性の損失の少ないフェライトがより好ましく用いられる。
【0055】
励磁コイル18は、図5に示すように、給電部18aおよび18bを有しており、これら給電部18a・18bによって励磁回路27に接続されている。この励磁回路27は、20kHzから500kHzの高周波をスイッチング電源により発生可能である。励磁コイル18は励磁回路27から供給される交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生する。
【0056】
定着フィルムの温度は、温度センサ26を含む温調系により、励磁コイル18に対する電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるように制御される。温度センサ26はサーミスタなどの温度検知素子である。即ち温度センサ26による定着フィルム検知温度情報が制御回路部200に入力し、制御回路部200は温度センサ26からの入力温度情報が所定の定着温度に維持されるように励磁回路27から励磁コイル18に供給する電力を制御する。
【0057】
フィルムガイド16a・16bは、定着ニップ部Nへの加圧、磁場発生手段としての励磁コイル18と磁性コア17の支持、定着フィルム10の支持、定着フィルム10の回転時の搬送安定性を図る。このフィルムガイド16a・16bには、磁束の通過を妨げない絶縁性を有し、かつ高い荷重に耐えられる材料が用いられる。このような材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリマーなどが挙げられる。
【0058】
フィルムガイド16bには、図2に示すように紙面垂直方向長手の摺動部材40が定着ニップ部Nの加圧ローラ30との対向面側で、定着フィルム10の内側に配設されている。すなわち、この摺動部材40は、ニップ部Nにおいて、定着フィルム10を介して前記加圧ローラ30と対向する位置に配置されている。この摺動部材40は、定着ニップ部Nにおいて、加圧ローラ30の加圧力に対して、定着フィルム10をその内周面から支持する部材である。
【0059】
この摺動部材40としては、摺動抵抗を低減させるために、滑り性の良い部材が好ましい。このような部材として、フッ素樹脂、ガラス、窒化ホウ素、グラファイト等が挙げられる。摺動部材40は、滑り性の他に、熱伝導性の高い部材であると、さらに良い。このような摺動部材40は長手方向の温度分布を均一にする効果がある。例えば、小サイズ紙を通紙した場合、定着フィルム10での非通紙部の熱量が摺動部材40へ伝熱し、摺動部材40の長手方向の熱伝導により、非通紙部の熱量が小サイズ紙通紙部へ伝熱される。これにより、小サイズ紙通紙時の消費電力を低減させる効果も得られる。このような摺動部材40には、鏡面研磨したアルミニウムといった金属や、フッ素樹脂粒子もしくは窒化ホウ素粒子もしくはグラファイト粒子等を分散させた金属などの複合材料などが挙げられる。また、高熱伝導部材上に滑り性の良い部材をコートしたような2層構成の部材、例えば、窒化アルミ上にガラスをコートしたものでも良い。本実施例では、アルミナ基板上に、ガラスをコートした部材を使用した。
【0060】
摺動部材40が導電性を有する場合、磁場発生手段である励磁コイル18と磁性コア17a・17b・17cから発生する磁場の影響を受けないように、この磁場の外に配設するのが好ましい。具体的には、摺動部材40を励磁コイル18に対して磁性コア17bから隔てた位置に配設し、励磁コイル18による磁路の外側に配置させる。
【0061】
定着ニップ部Nにおける摺動部材40と定着フィルム10との摺動摩擦力をさらに低減させるために、摺動部材40と定着フィルム10との間に耐熱性グリース等の潤滑剤を介在させることもできる。潤滑剤塗布により、さらなる摺動抵抗の低減と装置の長寿命化を図ることができる。
【0062】
フィルムガイド16bの内面平面部には、断面形状がコの字型で横長の加圧用剛性ステイ22が当接されている。また、この加圧用剛性ステイ22と各磁性コア17との間には、これら両者を絶縁するための絶縁部材19が設けられている。また、フランジ部材23a・23b(図3参照)は、フィルムガイド16a・16bのアセンブリの左右両端部に外嵌させ、前記左右位置を固定しつつ回転自在に取り付けられている。このフランジ部材23は、回転時に定着フィルム10の端部を受けてフィルムガイド16の長手方向に沿った寄り移動を規制する。
【0063】
回転加圧部材としての加圧ローラ30は、芯金30aと、前記芯金周りに同心一体にローラ状に成形被覆させた、シリコーンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂などの耐熱性弾性材層30bとで構成されている。この加圧ローラ30は、芯金30aの両端部が定着装置のシャーシ側板金(不図示)間に回転自由に軸受け保持されることにより配設される。
【0064】
図3において、加圧用剛性ステイ22の両端部と装置シャーシ(不図示)側のバネ受け部材29a・29bとの間に、それぞれ加圧バネ25a・25bを縮設することにより、加圧用剛性ステイ22に押し下げ力が作用される。これによりフィルムガイド16bに設けられた摺動部材40の下面と加圧ローラ30の上面とが定着フィルム10を挟んで圧接して所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
【0065】
加圧ローラ30は駆動手段Mにより、図中矢印aで示される反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ30の回転駆動により、加圧ローラ30と定着フィルム10の外面との摩擦力が発生し、定着フィルム10に回転力が作用する。そして、定着フィルム10は、その内周面を定着ニップ部Nにおいて摺動部材40の下面に密着して摺動しながら、加圧ローラ30の周速度にほぼ対応した周速度をもって、図中矢印bで示される時計方向にフィルムガイド16a・16bの外周を回転する。すなわち、定着フィルム10は加圧ローラとの表面摩擦力により、この加圧ローラ30に連動して回転される。
【0066】
図5に示すように、フィルムガイド16aの周面には、複数の凸リブ部16eが、その長手方向に所定の間隔を置いて形成されている。これにより、フィルムガイド16aの周面と定着フィルム10の内面との接触摺動抵抗を低減させて、定着フィルム10の回転負荷を少なくしている。このような凸リブ部はフィルムガイド16bにも同様に形成具備することができる。
【0067】
図6は、磁場発生手段によって発生される交番磁束の発生の様子を模式的に表したものである。
【0068】
磁束Cは発生した交番磁束の一部を表す。磁性コア17a・17b・17cに導かれた交番磁束Cは、磁性コア17aと磁性コア17bとの間、そして磁性コア17aと磁性コア17cとの間において定着フィルム10の導発熱層(導電層)10aに渦電流を発生させる。この渦電流は、発熱層10aの固有抵抗によって、発熱層10aにジュール熱(渦電流損)を発生させる。
【0069】
発熱量Qは発熱層10aを通る磁束Cの密度によって決まり、図6のグラフような分布を示す。図6に示すグラフは、縦軸が磁性コア17aの中心を0とした角度θで表した定着フィルム10における円周方向の位置を示し、横軸が定着フィルム10の発熱層10aでの発熱量Qを示す。ここで、発熱域Hは最大発熱量をQとし、発熱量がQ/e以上の領域と定義する(eは自然対数の底)。これは、定着プロセスに必要な発熱量が得られる領域である。
【0070】
以上のように、励磁コイル18が励磁回路27によって給電されることにより、定着フィルム10が電磁誘導発熱して所定の温度まで上昇する。そして所定温度に温調制御された状態で、画像形成手段部から搬送された未定着トナーtn画像が形成された被記録材Pが、定着フィルム10と加圧ローラ30との間に、画像面が定着フィルム面に対向するように導入される。そして被記録材Pが定着ニップ部Nにおいて定着フィルム10と共に挟持搬送されていく過程において、被記録材P上の未定着トナーtnが加熱定着処理される。未定着トナーtnは、定着ニップ部Nを通過後、冷却されて定着トナーtn'となる。
【0071】
本実施例ではトナーtnに低軟化物質を含有させたトナーを使用したため、定着装置100にオフセット防止のためのオイル塗布機構を設けていない。低軟化物質を含有させていないトナーを使用した場合には、オイル塗布機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させたトナーを使用した場合にもオイル塗布や冷却分離を行ってもよい。
【0072】
定着装置の熱暴走時に励磁コイル18への給電を遮断するための温度検知素子であるサーモスイッチ50は、定着フィルム10外面の発熱域H(図6)の対向位置に非接触に配設している。サーモスイッチ50と定着フィルム10との間の距離は約2mmとした。これにより、定着フィルム10にサーモスイッチ50の接触による傷が付くことがなく、耐久的な使用による定着画像の劣化を防止することができる。
【0073】
図7は本実施例で使用した熱暴走防止回路の回路図である。サーモスイッチ50は、この熱暴走防止回路に組み込まれている。サーモスイッチ50は24VのDC電源とリレースイッチ70と直列に接続されている。サーモスイッチ50が切れると、リレースイッチ70への給電が遮断され、リレースイッチ70が動作して励磁回路27への給電が遮断されることにより、励磁コイル18への給電を遮断する構成をとっている。
【0074】
本実施例によれば、温調制御の故障による定着装置100の熱暴走時に、定着ニップ部Nに被記録材Pが挟まった状態で定着装置100が停止し、励磁コイル18に給電が続けられ定着フィルム10が発熱し続けた場合でも、定着ニップ部Nで発熱する構成とは違い、被記録材Pが挟まっている定着ニップ部Nでは発熱しないので、被記録材Pが直接加熱されることがない。また、発熱量が多い発熱域Hには、サーモスイッチ50が配設してあるため、サーモスイッチ50が異常な昇温を感知してオープンになった時点で、リレースイッチ70により励磁コイル18への給電が遮断される。本実施例によれば、紙の発火温度は約400℃近辺であるため紙が発火することなく、定着フィルム10の発熱を停止することができる。サーモスイッチの他に、温度ヒューズを用いても良い。
【0075】
以下に、上述した定着装置(加熱装置)に用いられる各部材について説明する。
【0076】
2−A) 励磁コイル18
磁場発生手段を構成する励磁コイル18は、コイル(線輪)を構成させる導線(電線)として、一本ずつがそれぞれ絶縁被覆された銅製の細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、これを複数回巻いて励磁コイルを形成している。
【0077】
絶縁被覆を行う被覆部材は、定着フィルム10の発熱による熱伝導を考慮して耐熱性を有する被覆を用いることが好ましい。例えば、アミドイミドやポリイミドなどの被覆を用いるとよい。励磁コイル18は外部から圧力を加えて密集度を向上させてもよい。
【0078】
励磁コイル18の形状は、図2のように、定着フィルム10の曲面に沿うよう形成されている。また、定着フィルム10の発熱層と励磁コイル18との間の距離は、約2mmになるように設定した。
【0079】
絶縁部材19の材質としては、絶縁性に優れ、耐熱性がよいものが好ましい。例えば、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂、LCP樹脂などを選択するとよい。
【0080】
磁性コア17a,17b,17c及び励磁コイル18と、定着フィルム10の発熱層との間の距離はできる限り近づけた方が磁束の吸収効率が高くなる。この距離は5mm以下であれば、定着フィルムが高効率に磁束を吸収することができるため、好ましい。この距離が上記範囲よりも大きい場合には、磁束の吸収効率が著しく低下してしまうため、好ましくない。また、定着フィルム10の発熱層と励磁コイル18の距離が5mm以内であれば、この距離は一定である必要はない。
【0081】
なお、図5において、励磁コイル18からの引き出されている18a・18bについては、束線の外側に絶縁被覆を施している。
【0082】
2−B) 定着フィルム10(回転加熱部材)
図8は、本実施例における加熱部材としての定着フィルム10の層構成模型図である。本実施例の定着フィルム10は、基層となる電磁誘導発熱性の金属フィルム等でできた発熱層10aと、その外面に積層した弾性層10bと、その外面に積層した離型層10cの複合構造のものである。発熱層10aと弾性層10bとの間の接着、弾性層10bと離型層10cとの間の接着のために、各層間にプライマー層(不図示)を設けてもよい。なお、図8において、略円筒形状である定着フィルム10において、発熱層10aが摺動部材40と接触する内側であり、離型層10cが加圧ローラもしくは被記録材(被加熱材)と接触する外側である。
【0083】
前述したように、発熱層10aに交番磁束が作用することにより、発熱層10aに渦電流が発生して発熱層10aが発熱する。その熱が弾性層10b・離型層10cに伝達されて、定着フィルム全体が加熱され、定着ニップ部Nに通紙される被記録材Pを加熱してトナー画像の加熱定着がなされる。
【0084】
a.発熱層10a
発熱層10aとしては、磁性および非磁性の金属を用いることができるが、磁性金属が好ましく用いられる。このような磁性金属としては、ニッケル、鉄、強磁性ステンレス、ニッケル−コバルト合金、パーマロイといった強磁性体の金属が好ましく用いられる。また、定着フィルム10回転時に受ける繰り返しの屈曲応力による金属疲労を防ぐために、ニッケル中にマンガンを添加した部材を用いるのも良い。
【0085】
発熱層10aの厚さは、次の式で表される表皮深さσ[m]より厚く、かつ200μm以下にすることが好ましい。発熱層10aの厚さをこの範囲とすれば、発熱層10aが電磁波を効率よく吸収することができるため、効率良く発熱させることができる。
【0086】
σ=503×(ρ/fμ)1/2 …(1)
ここで、fは励磁回路の周波数[Hz]、μは発熱層10aの透磁率、ρは発熱層10aの固有抵抗[Ωm]である。
【0087】
この表皮深さσは、電磁誘導で使われる電磁波の吸収の深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強度は1/e以下になっている。逆にいうと殆どのエネルギーはこの深さまでで吸収されている(図10に示した発熱層深さと電磁波強度の関係を参照)。
【0088】
発熱層10aの厚さは、より好ましくは1〜100μmがよい。発熱層10aの厚みが上記範囲よりも薄い場合には、ほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪くなる。また、発熱層10aが上記範囲よりも厚い場合には、発熱層10aの剛性が高くなりすぎ、また屈曲性が悪くなり回転体として使用するには現実的でなくなる。
【0089】
b.弾性層10b
弾性層10bは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等の、耐熱性、熱伝導率が良い材質が好ましく用いられる。
【0090】
弾性層10bの厚さは、定着画像品質を保証するために10〜500μmであることが好ましい。カラー画像を印刷する場合、特に写真画像などでは、被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が形成される。この場合、被記録材Pの凹凸あるいは未定着トナーtnの凹凸に加熱面(離型層10c)が追従できないと加熱ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に光沢ムラが発生する。すなわち、伝熱量が多い部分は光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くなる。弾性層10bの厚さが上記範囲よりも小さい場合には、上記離型層10cが被記録材Pあるいは未定着トナーtnの凹凸に追従しきれず、画像光沢ムラが発生してしまう。また、弾性層10bが上記範囲よりも大きすぎる場合には、弾性層の熱抵抗が大きくなりすぎ、クイックスタートを実現するのが難しくなる。この弾性層bの厚さは、より好ましくは50〜500μmが良い。
【0091】
弾性層10bは、硬度が高すぎると被記録材Pあるいは未定着トナーtnの凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生してしまう。そこで、弾性層10bの硬度としては60゜(JIS−A)以下、より好ましくは45゜(JIS−A)以下がよい。
【0092】
弾性層10bの熱伝導率λは、2.5×10-1〜8.4×10-1W/m・℃であることが好ましい。熱伝導率λが上記範囲よりも小さい場合には、熱抵抗が大きすぎて、定着フィルム10の表層(離型層10c)における温度上昇が遅くなる。熱伝導率λが上記範囲よりも大きい場合には、弾性層bの硬度が高くなりすぎたり、圧縮永久歪みが発生しやすくなる。より好ましくは3.3×10-1〜6.3×10-1W/m・℃が良い。
【0093】
c.離型層10c
離型層10cは、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、PTFE、FEP等の離型性かつ耐熱性のよい材料を用いることが好ましい。
【0094】
離型層10cの厚さは1〜100μmが好ましい。離型層10cの厚さが上記範囲よりも薄い場合には、塗膜の塗ムラが生じ、離型性の悪い部分が発生したり、耐久性が不足するといった問題が発生する。また、離型層が上記範囲よりも厚い場合には、熱伝導が悪化する。特に、離型層10cに樹脂系の材質を用いた場合は、離型層10cの硬度が高くなりすぎて、弾性層10bの効果がなくなってしまう。
【0095】
図9に示すように、定着フィルム10構成において、発熱層10aの摺動部材40との接触面側に断熱層10dを設けてもよい。断熱層10dとしては、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂などの耐熱樹脂がよい。また、断熱層10dの厚さとしては10〜1000μmが好ましい。断熱層10dの厚さが10μmよりも薄い場合には断熱効果が得られず、また、耐久性も不足する。一方、1000μmを超えると磁性コア17a・17b・17c及び励磁コイル18から発熱層10aまでの距離が大きくなり、磁束が十分に発熱層10aに吸収されなくなる。断熱層10dは、発熱層10aに発生した熱が定着フィルムの内側に向かわないように断熱できるので、断熱層10dがない場合と比較して被記録材Pへの熱供給効率が良くなる。よって、消費電力を抑えることができる。
【0096】
また、断熱層10dを滑り性の良い材料で構成すれば、摺動部材40と定着フィルム10との摺動抵抗を軽減することができる。
【0097】
(3)立上げ工程
以下に、プリント開始時の定着装置100の温調の立上げ工程における温調制御について説明する。制御は制御回路部200(図2)により実行される。
【0098】
制御回路200は画像形成装置の全体的なシーケンス制御を司る。そしてこの制御回路200は、定着装置100の目標温度への昇温に要する時間を予測する昇温時間予測手段と、プリント信号受信後における定着装置100の昇温開始タイミングを制御する昇温開始タイミング制御手段を有し、昇温開始タイミング制御手段は、昇温時間予測手段の予測結果に基づき、定着装置100の昇温開始タイミングを決定する。
【0099】
図11は、本実施例の定着装置の立上げ工程における定着フィルム温度と、温調制御の目標温度設定と、定着装置への被記録材到達タイミングを示した概略図である。図12は制御回路200が行う制御シーケンスのフロー図である。
【0100】
本実施例における定着装置は、プリント待機中は予熱を行わないよう温調Offとしているが、予熱を行っても構わない。
【0101】
プリント信号を受信後、画像形成装置は、画像形成動作を開始する。第1の昇温工程(第1の期間)では、画像形成動作開始と同時に、定着装置への電力供給を開始する。第1の昇温工程の開始タイミングは、プリント信号受信後以降に行えばよく、画像形成動作開始と同時とすることに限るものではない。定着装置は目標温度(第1の温度)を目指して昇温を開始するが、本実施例においては、第1の昇温工程の目標温度は、被記録材上のトナー定着時に用いる定着温度T (定着処理時の温度)としている。そして、定着装置への電力供給開始から定着温度Tまで昇温するのに要した時間twu (上昇速度)を測定する。目標温度到達後、第1の昇温工程を終了する。
【0102】
次に、非加熱工程(第2の期間)の実施の可否と実施時間を決定する。本実施例では、第1の昇温工程における昇温時間より、第2の昇温工程(第3の期間)における定着装置の昇温時間を予測することを特徴とする。
【0103】
本実施例では、第1の昇温工程における目標温度を、第2の昇温工程と同じ定着温度Tfとし、第1の昇温工程において定着温度Tfまでの昇温に要する時間twuを測定している。昇温時間twuには、周囲の環境温度や入力電圧や定着装置の暖まり具合といった定着装置の昇温に関係する要素が反映されている。第2の昇温工程に要する時間は、第1の昇温工程により定着装置が暖まることを考慮すると、第1の昇温工程における昇温時間twu以下となる。よって、第2の昇温工程に要する時間としてtwu確保することにより、確実に定着温度Tfまで昇温させることができる。
【0104】
第1の昇温工程の終了後に行う非加熱工程の実施可否および実施時間toffは、以下に述べる計算式により決定される。
【0105】
第1の昇温工程開始から被記録材の定着処理を行うまでの時間をtp、第1の昇温に要した時間をtwu、非加熱工程を行う時間をtoff、第2の昇温に割り当てる時間をtwu、定着温調工程開始から被記録材が定着ニップに突入するまでの時間的余裕をtαとすれば、
p=twu+toff+twu+tα …(1)
の関係が成立する。
非加熱工程を実施するには、(1)式より、
off=tp−(2twu+tα)>0 …(2)
の関係を満たす必要がある。
【0106】
すなわち、(2)式より、昇温時間twuが、
wu<(tp−tα)/2 …(3)
を満たしていれば、非加熱工程を実施することが可能となる。
【0107】
昇温時間twuが(3)式を満たせない場合、非加熱工程を実施すると第2の昇温工程が時間的に間に合わないため、非加熱工程は実施せずに定着温調工程に移る。
【0108】
一方、非加熱工程を実施する場合、非加熱工程の時間toffは、(2)式より算出される時間となる。
【0109】
間欠プリント時のように、立上げ工程を何度も繰り返される場合、定着装置が暖まって昇温時間twuが短くなるので、非加熱工程の時間toffを長くしていくことができる。また、OHPフィルム定着時のようなプロセス速度が遅く、被記録材搬送時間tpが長い場合にも、非加熱工程の時間toffを長くすることができる。
【0110】
第1の昇温工程終了後、非加熱工程を実施する。この工程では、定着装置への電力供給を停止し、定着装置を非加熱状態とする。この非加熱工程の時間toffは、第1の昇温工程の終了タイミングから後述する第2の昇温工程開始タイミングまでの時間である。非加熱工程の時間toffが長いほど、加圧ローラの昇温を抑制できる。また、画像形成装置の機内昇温の抑制や、消費電力を低減することもできる。
【0111】
非加熱工程終了後、第2の昇温工程を実施する。第2の昇温工程における目標温度は、定着温度Tfである。第2の昇温工程には、先に計測した昇温時間twuが割り当てられる。
【0112】
第2の昇温工程終了後、定着温調工程を実施する。定着温調工程では、定着温調工程開始から被記録材が定着ニップに突入(進入)するまでに、時間的余裕tαを設けている。この間に昇温直後の温度のオーバーシュートや制御振動を抑えることができ、定着装置の温度を安定させてから被記録材を定着することができる。そして、定着フィルムを定着温度Tに維持し、被記録材が定着装置に搬送された後、被記録材上の未定着トナー像を定着する。
【0113】
以上に述べた定着装置の温調制御により、立上げ工程における加圧ローラの過昇温を抑制できるので、被記録材のスリップを防止でき、被記録材の搬送安定化や定着画像の高品質化を図ることが可能となる。また、消費電力の低減や機内昇温の低減といった省エネ効果も図ることができる。
【0114】
〈第2の実施例〉
以下に、第2の実施例における、プリント開始時の定着装置の立上げ工程における温調制御について説明する。画像形成装置および定着装置の構成は、第1の実施例と同一である。
【0115】
図13は、本実施例の定着装置の立上げ工程における定着フィルム温度と、温調制御の目標温度設定と、定着装置への被記録材到達タイミングを示した概略図である。図14は制御回路200が行う制御シーケンスのフロー図である。
【0116】
プリント待機中、第1の昇温工程、第2の昇温工程、定着温調工程における温調制御は、第1の実施例と同一なので、説明を省略する。
【0117】
本実施例では、第1の実施例のように定着装置への電力供給を停止させる非加熱工程を設ける代わりに、目標温度を定着温度Tよりも低い温度Tlow1の温度より低い温度)で温調する低温調工程を設けることを特徴とする。低温調工程の実施の可否および実施時間tlowの算出方法は、実施例1の非加熱工程の場合と同一である。これにより、低温調工程において定着装置が過度に冷却されても、定着装置の最低下限温度が保証される。よって、画像形成装置を取り巻く環境温度の変動によらず、第2の昇温工程を所定時間内に確実に完了させることができる。
【0118】
加圧ローラの昇温を抑えるためには、低温調工程における目標温度Tlowは低い方が好ましい。また、本実施例ではプリント待機中の予熱を行わないが、予熱を行う画像形成装置および定着装置の場合には、低温調工程での目標温度Tlowは予熱時の目標温度としても良い。
【0119】
以上に述べた定着装置の温調制御により、立上げ工程における加圧ローラの過昇温を抑制できる。
【0120】
〈参考例〉
以下に、参考例におけるプリント開始時の定着装置の立上げ工程における温調制御について説明する。画像形成装置および定着装置の構成は、第1の実施例と同一である。
【0121】
図15は、本参考例の定着装置の立上げ工程における定着フィルム温度と、温調制御の目標温度設定と、定着装置への被記録材到達タイミングを示した概略図である。図16は制御回路200が行う制御シーケンスのフロー図である。
【0122】
本参考例では、第1の昇温工程において昇温速度を求めることにより、第2の昇温工程での昇温時間を算出することを特徴とする。昇温速度には、周囲の環境温度や入力電圧といった定着装置の昇温に関係する要素が反映されている。
【0123】
プリント信号受信後、まず第1の実施例と同様に、第1の昇温工程を行う。本参考例では、第1の昇温工程における目標温度を定着温度Tよりも低い温度Tpreに設定している。これにより、第1の昇温工程の時間を短縮でき、加圧ローラの昇温をさらに抑制することができる。
【0124】
定着フィルム温度がTpreに到達した後、第1の昇温工程開始時の温度T1からTpreまで昇温するのに要した時間tpreと昇温速度ΔT/Δtを測定する。そして昇温時間tpreと昇温速度ΔT/Δtより、以下に述べる式に従って、非加熱工程実施の可否を判断する。
【0125】
昇温時間tpreに加え、非加熱工程を行う時間をtoff、昇温速度ΔT/Δtに基づいて算出される定着温度までの昇温時間をtcalc、定着温調工程開始から被記録材が定着ニップに突入するまでの時間的余裕をtαとすれば、
p=tpre+toff+tcalc+tα …(4)
の関係が成立する。ここでのtcalcは、第1の昇温工程終了時の定着フィルム温度はTpreであることより、
calc=(Tf−Tpre)/(ΔT/Δt) …(5)
と表される。
【0126】
非加熱工程を実施するには、(4)式より、
off=tp−(tpre+tcalc+tα)>0 …(6)
を満たす必要がある。すなわち(5)式と(6)式より、昇温速度ΔT/Δtと昇温時間tpreが、
(Tf−Tpre)/(ΔT/Δt)+tpre<tp−tα …(7)
を満たしていれば、非加熱工程を実施できる。
【0127】
昇温速度ΔT/Δtと昇温時間tpreが(7)式を満たせない場合、被記録材の定着ニップ突入までに時間的余裕がないため、非加熱工程を実施しない。この場合、目標温度を直ちにTpreから定着温度Tfに切り替えて昇温を継続させ、定着温度Tfに達した時点で定着温調工程を実施する。
【0128】
昇温速度ΔT/Δtと昇温時間tpreが(7)式を満たしている場合、第1の昇温工程終了後、非加熱工程を実施する。この非加熱工程の時間toffは、第1の昇温工程の終了タイミングから後述する第2の昇温工程開始タイミングまでの時間であり、第2の昇温工程開始タイミングにより、その長さが決定される。本実施例における第2の昇温工程開始タイミングは、第1の昇温工程における昇温時間tpreと、昇温速度ΔT/Δtと、非加熱工程における定着フィルム温度Tに基づいて決定される。
【0129】
非加熱工程開始直前においては、(6)式より、
calc<tp−tpre−tα …(8)
の関係が成立している。
【0130】
非加熱工程開始直後においては、非加熱工程の時間の経過と共に0から増加していくパラメータであるtoffが加わることを考慮すると、
off+tcalc<tp−tpre−tα …(9)
の関係が成立する。ただし、この時点では、toffは0である。
【0131】
次に、非加熱工程実施中におけるtoffとtcalcの変化を考える。(9)式の左辺のtoffは、非加熱工程の時間であるから、時間の経過と共に0から増加していく。また(9)式の左辺のtcalcは、非加熱工程終了時の定着フィルム温度をTとすれば、
calc=(Tf−T)/(ΔT/Δt) …(10)
と算出される。非加熱工程の時間の経過と共に、定着フィルム温度TはTpreよりも低下していくため、(10)式よりtcalcは増加していく。
【0132】
すなわち、非加熱工程が進むにつれて、toffとtcalcの2項の和からなる(9)式の左辺は増加していく。
【0133】
よって、非加熱工程終了タイミングすなわち第2の昇温工程を開始するタイミングは、非加熱工程の時間toffと定着フィルム温度Tの変化をモニターし、toffとtcalcの2つの項が
off+tcalc≧tp−tpre−tα …(11)
の式を初めて満たすタイミングとすればよい。この時の定着フィルム温度をT2とすれば、tcalcは、
calc=(Tf−T2)/(ΔT/Δt) …(12)
と表せる。
【0134】
非加熱工程終了後、第2の昇温工程を実施する。第2の昇温工程における目標温度は、定着温度Tfである。第2の昇温工程には、(12)式に従って算出された昇温時間tcalcが割り当てられる。
【0135】
第2の昇温工程終了後、定着温調工程を実施する。定着温調工程では、定着温調工程開始から被記録材が定着ニップに突入するまでに時間tαの余裕が設けられている。この時間を利用して昇温後の定着フィルム温度のオーバーシュート等を収束させ、定着フィルム温度を安定させる。そして、定着フィルムを定着温度Tfに維持し、被記録材が定着装置に搬送された後、被記録材上の未定着トナー像を定着する。
【0136】
以上に述べた定着装置の温調制御により、立上げ工程における加圧ローラの過昇温を抑制できる。また消費電力の低減や機内昇温の低減といった省エネ効果も図ることができる。
【0137】
〈その他〉
1)定着装置は、実施例では電磁誘導加熱方式を用いたフィルム加熱方式の装置を採用しているが、本発明において定着装置はこれに限られるものではない。発熱手段としてセラミックヒータを用いたフィルム加熱方式の装置であってもよい。熱ローラ方式の装置であってもよい。
【0138】
2)画像形成装置の被記録材に対する未定着トナー像の形成原理・プロセスに限定はなく任意である。転写方式でも直接方式でもよい。
【0139】
【発明の効果】
本発明により、定着装置において被記録材を安定して搬送することが可能となる。また、消費電力の低減や機内昇温の低減といった省エネ効果も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例における画像形成装置の構成概略図
【図2】 第1の実施例の定着装置要部の側面の断面模型図
【図3】 第1の実施例の定着装置要部の図2のA方向から見た正面模型図
【図4】 第1の実施例の定着装置要部の図2のII−II線に沿った断面模型図
【図5】 第1の実施例の定着装置要部の図2のI−I線に沿った断面を示す斜視模型図
【図6】 磁場発生手段と発熱量Qの関係を示した図
【図7】 磁場発生手段と励磁回路の関係を示した図
【図8】 定着フィルムの層構成模型図
【図9】 定着フィルムの層構成模型図(断熱層有り)
【図10】 発熱層深さと電磁波強度の関係を示したグラフ
【図11】 第1の実施例の定着装置の立上げ工程における温調制御を示した概略図
【図12】 第1の実施例における制御フロー図
【図13】 第2の実施例の定着装置の立上げ工程における温調制御を示した概略図
【図14】 第2の実施例における制御フロー図
【図15】 参考例の定着装置の立上げ工程における温調制御を示した概略図
【図16】 参考例における制御フロー図
【図17】 従来例の定着装置の立上げ工程における温調制御を示した概略図
【符号の説明】
10a…発熱層、10b…弾性層、10c…離型層、10d…断熱層、10…定着フィルム、16a・16b…フィルムガイド、17…磁性コア、18…励磁コイル、22…加圧用剛性ステイ、23…フランジ部材、25…加圧バネ、26…温度検知素子、27…励磁回路、30…加圧ローラ、50…サーモスイッチ、100…定着装置、101…感光ドラム、102…帯電装置、103…レーザ光、104…現像器、105…中間転写ドラム、106…転写ローラ、107…クリーナ、C…交番磁束、H…発熱域、M…駆動手段、N…ニップ部、P…被記録材、tn…未定着トナー、tn'…定着トナー、T1…一次転写部、T2…二次転写部

Claims (2)

  1. 記録材上にトナー像を形成する画像形成手段と、導電層を有する定着フィルムと、前記導電層に渦電流を発生させて発熱させるための励磁コイルと、前記定着フィルムの外周面に接触する加圧ローラと、前記定着フィルムの温度を検知する温度検知素子と、前記温度検知素子の検知温度が目標温度を維持するように前記励磁コイルへの通電を制御する制御手段と、を有し、前記定着フィルムと前記加圧ローラの間の定着ニップ部でトナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材上にトナー像を加熱定着する定着手段と、を有する画像形成装置において、
    プリント信号が入力し前記定着ニップ部にトナー像を担持する記録材が進入するまでの間に、前記目標温度を定着可能温度に設定して前記励磁コイルへ通電し、前記定着フィルムの温度が前記定着可能温度に達するまで前記定着フィルムを昇温させる第1の期間と、前記第1の期間の後に前記目標温度を前記定着可能温度より低い温度に設定して前記励磁コイルへ通電する、または前記励磁コイルへの通電を遮断する第2の期間と、前記第2の期間の後に前記目標温度を前記第1の期間で設定した温度に設定して前記励磁コイルへ通電する第3の期間と、が設けられており、
    プリント信号が入力し記録材が前記定着ニップ部に進入するまでに要する所定の時間をt 、前記第3の期間で前記定着フィルムの温度が前記第1の期間で設定した温度に達する時点から記録材が前記定着ニップ部に進入するまでの所定の余裕時間をt α 、前記第1の期間のうち前記定着フィルムの温度が前記定着可能温度に達するまでに要した時間をt とすると、前記第2の期間をt −2t −t α で定まる時間設けることを特徴とする画像形成装置。
  2. 記録材上にトナー像を形成する画像形成手段と、定着フィルムと、前記定着フィルムの内周面に接触するヒータと、前記定着フィルムの外周面に接触する加圧ローラと、前記ヒータの温度を検知する温度検知素子と、前記温度検知素子の検知温度が目標温度を維持するように前記ヒータへの通電を制御する制御手段と、を有し、前記定着フィルムと前記加圧ローラの間の定着ニップ部でトナー像を担持する記録材を挟持搬送しつつ記録材上にトナー像を加熱定着する定着手段と、を有する画像形成装置において、
    プリント信号が入力し前記定着ニップ部にトナー像を担持する記録材が進入するまでの間に、前記目標温度を定着可能温度に設定して前記ヒータへ通電し、前記ヒータの温度が前記定着可能温度に達するまで前記ヒータを昇温させる第1の期間と、前記第1の期間の後に前記目標温度を前記定着可能温度より低い温度に設定して前記ヒータへ通電する、または前記ヒータへの通電を遮断する第2の期間と、前記第2の期間の後に前記目標温度を前記第1の期間で設定した温度に設定して前記ヒータへ通電する第3の期間と、が設けられており、
    プリント信号が入力し記録材が前記定着ニップ部に進入するまでに要する所定の時間をt 、前記第3の期間で前記ヒータの温度が前記第1の期間で設定した温度に達する時点から記録材が前記定着ニップ部に進入するまでの所定の余裕時間をt α 、前記第1の期間のうち前記ヒータの温度が前記定着可能温度に達するまでに要した時間をt とすると、前記第2の期間をt −2t −t α で定まる時間設けることを特徴とする画像形成装置。
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