JP2002134264A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱装置および画像形成装置

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JP2002134264A
JP2002134264A JP2000329014A JP2000329014A JP2002134264A JP 2002134264 A JP2002134264 A JP 2002134264A JP 2000329014 A JP2000329014 A JP 2000329014A JP 2000329014 A JP2000329014 A JP 2000329014A JP 2002134264 A JP2002134264 A JP 2002134264A
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fixing
heating
image
rotating body
film
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Tokuyoshi Abe
篤義 阿部
Hideyuki Nishida
秀之 西田
Tomoichirou Oota
智市郎 太田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着フィルムと摺動部材の削れ抑制による、
トルク上昇防止および耐久寿命の向上。 【解決手段】 回転体、該回転体を加圧する加圧部材、
及び該回転体を支持する支持部材とを有し、該回転体と
該加圧部材との当接によって形成される接触部で被加熱
材を挟持搬送して該被加熱材を加圧及び加熱する加熱装
置において、該回転体内面のビッカース硬度をHv1、
該支持部材の、該回転体と該加圧部材との当接によって
形成される接触部に相当する部分のビッカース硬度をH
v2とした場合、|Hv1−Hv2|≦200であるこ
とを特徴とする加熱装置、及び該加熱装置を具備する画
像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱材を加圧・
加熱する加熱装置、及び被記録材に形成担持させた未定
着像を加熱定着処理する像加熱装置として該加熱装置を
具備した、電子写真装置・静電記録装置等の画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、複写機・プリンタ等の画像形成
装置に具備させる、トナー画像を被記録材に加熱定着さ
せる像加熱装置(定着装置)を例にして説明する。
【0003】画像形成装置において、電子写真プロセス
・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像
形成プロセス手段部で被記録材(転写材シート・エレク
トロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印
刷用紙・フォーマット紙など)に、転写方式あるいは直
接方式にて形成担持させた目的の画像情報の未定着画像
(トナー画像)を、被記録材面に永久固着画像として加
熱定着させる定着装置としては、熱ローラ方式の装置が
広く用いられていた。近時はクイックスタートや省エネ
ルギーの観点から、フィルム加熱方式の装置が実用化さ
れている。また電磁誘導加熱方式の装置も提案されてい
る。以下、 これらについて説明する。
【0004】a)熱ローラ方式 これは、定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラとの圧
接ローラ対を基本構成とし、該ローラ対を回転させ、該
ローラ対の相互圧接部である定着ニップ部(加熱ニップ
部)に、画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持さ
せた被記録材を導入して挟持搬送させ、定着ローラの熱
と、定着ニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を被記
録材面に熱圧定着させるものである。
【0005】定着ローラは、一般に、アルミニウムの中
空金属ローラを基体(芯金)とし、その内空に熱源とし
てのハロゲンランプを挿入配設してあり、ハロゲンラン
プの発熱で加熱され、外周面が所定の定着温度に維持さ
れるように、ハロゲンランプへの通電が制御されて温調
される。
【0006】特に、最大4層のトナー画像層を十分に加
熱溶融させて混色させる能力を要求される、フルカラー
の画像形成を行なう画像形成装置の定着装置としては、
被記録材とトナー層との界面まで十分に加熱しないと定
着不良が発生するので、定着ローラの芯金を高い熱容量
を有するものにし、またその芯金外周に、トナー画像を
包み込んで均一に溶融するためのゴム弾性層を具備さ
せ、そのゴム弾性層を介してトナー画像の加熱を行なっ
ている。また加圧ローラ内にも熱源を具備させて、加圧
ローラも加熱・温調する構成にしたものもある。
【0007】b)フィルム加熱方式 フィルム加熱方式の定着装置は、例えば特開昭63−3
13182号公報、特開平2−157878号公報、特
開平4−44075号公報、特開平4−204980号
公報等に提案されている。
【0008】即ち、一般に加熱体としてのセラミックヒ
ータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フ
ィルム(定着フィルム)を挟ませてニップ部を形成さ
せ、該ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に画像定
着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を
導入して、フィルムと一緒に挟持搬送させることで、ニ
ップ部においてセラミックヒータの熱をフィルムを介し
て被記録材に与え、またニップ部の加圧力にて未定着ト
ナー画像を被記録材面に熱圧定着させるものである。
【0009】このフィルム加熱方式の定着装置は、セラ
ミックヒータ及びフィルムとして低熱容量の部材を用い
てオンデマンドタイプの装置を構成することができ、画
像形成装置の画像形成実行時のみ、熱源としてのセラミ
ックヒータに通電して所定の定着温度に発熱させた状態
にすればよく、画像形成装置の電源オンから画像形成実
行可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート
性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さくなる(省
電力)等の利点がある。
【0010】c)電磁誘導加熱方式 特開平7−114276号公報には、フィルム自身ある
いはフィルムに近接させた導電性部材に渦電流を発生さ
せ、ジュール熱によって発熱させる加熱装置が提案され
ている。この電磁誘導式のフィルム加熱方式は、発熱域
を被加熱体に近くすることができるため、消費エネルギ
ーの効率アップが達成できる。
【0011】フィルム方式の加熱装置において、回転体
としての円筒状もしくはエンドレスフィルム状のフィル
ムの駆動方法としては、フィルム内周面を案内するフィ
ルムガイドと加圧ローラとで圧接されたフィルムを加圧
ローラの回転駆動によって従動回転させる方法(加圧ロ
ーラ駆動方式)や、逆に駆動ローラとテンションローラ
によって張架されたエンドレスフィルム状のフィルムの
駆動によって加圧ローラを従動回転させるもの等があ
る。
【0012】フィルム内面とフィルムガイドには、フィ
ルムとフィルムガイドとの摩擦による回転トルクの影響
を軽減するために、耐熱性グリース等の潤滑剤を介在さ
せる等している。
【0013】フィルム加熱方式の装置においては、特開
平5−27619号公報に提案されているように、フィ
ルムとフィルム支持部材との間に潤滑剤(グリース)を
介在させることによりフィルムとフィルム支持部材との
間の摺動性を確保していた。
【0014】また、特開平9−319242号公報で
は、フイルムとしてニッケルなどの金属材料に対する滑
り部材について挙げられ、耐久寿命の向上が図られてい
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】回転体内面をニップ部
で支持する支持部材を有する加熱装置およびこの加熱装
置を備える画像形成装置に関して、ニップ部で回転体内
面と回転体支持部材が摺動するために、耐久により回転
体内面と回転体支持部材が削れて、摺動部における摩擦
力が増大し、回転駆動トルクが上昇するため、駆動ロー
ラを回転させるためのモータの脱調や、回転体スリップ
による定着ジャム等の不具合が発生することがあった。
【0016】また、特開平9−319242号公報で挙
げられた材料を選択しても、条件によってはフイルム
(回転体)、あるいは滑り部材(回転体支持部材)が削
れてしまい、耐久寿命を満足できない場合があることが
わかった。
【0017】そこで、本発明は、回転体内面と回転体支
持部材の削れ量を低減し、回転駆動トルクを低く抑える
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
特徴とする加熱装置および画像形成装置である。
【0019】(1)回転体、該回転体を加圧する加圧部
材、及び該回転体を支持する支持部材とを有し、該回転
体と該加圧部材との当接によって形成される接触部で被
加熱材を挟持搬送して該被加熱材を加圧及び加熱する加
熱装置において、該回転体内面のビッカース硬度をHv
1、該支持部材の、該回転体と該加圧部材との当接によ
って形成される接触部に相当する部分のビッカース硬度
をHv2とした場合、|Hv1−Hv2|≦200であ
ることを特徴とする加熱装置、(2)前記回転体内面の
ビッカース硬度Hv1が≧400であることを特徴とす
る、上記(1)に記載の加熱装置、(3)前記回転体内
面は金属よりなることを特徴とする、上記(1)又は
(2)に記載の加熱装置、(4)前記回転体は可撓性を
有するエンドレスフィルムであることを特徴とする、上
記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の加熱装置、
(5)前記回転体は電磁誘導発熱性部材からなり、該電
磁誘導発熱性部材に磁場を入れて発熱させる磁場発生手
段を有することを特徴とする、上記(1)乃至(4)の
いずれか1項に記載の加熱装置、(6)加熱体が前記回
転体を介して被加熱材を加熱する、上記(1)乃至
(5)のいずれか1項に記載の加熱装置、(7)前記被
加熱材が未定着像を形成担持させた被記録材であり、前
記加熱装置が未定着像を該被記録材に加熱定着させる加
熱定着装置であることを特徴とする、上記(1)乃至
(6)のいずれか1項に記載の加熱装置、(8)被記録
材に未定着像を形成担持させる作像手段と、該被記録材
に形成担持させた該未定着像を定着させる定着手段とを
有する画像形成装置であって、該定着手段が上記(1)
乃至(7)のいずれか1項に記載の加熱装置であること
を特徴とする画像形成装置。 <作用>回転体と回転体を保持する部材とのニップ部に
おける摺擦による削れを低減することで、長期にわたっ
て回転駆動トルクの低減を図ることができ、加熱装置の
長寿命化を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態例) (1)画像形成装置 本実施形態例は、図8に示すように、第1の実施形態例
の加熱装置を備えた画像形成装置の例である。
【0021】図8は画像形成装置の一例の概略構成図で
あるが、本例の画像形成装置は電子写真カラープリンタ
である。
【0022】101は有機感光体やアモルファスシリコ
ン感光体でできた感光体ドラム(像担持体)であり、矢
示の反時計方向に所定のプロセススピード(周速度)で
回転駆動される。
【0023】感光体ドラム101はその回転過程で帯電
ローラ等の帯電装置102で所定の極性・電位の一様な
帯電処理を受ける。
【0024】次いでその帯電処理面に、レーザ光学箱
(レーザスキャナー)110から出力されるレーザ光1
03による、目的の画像情報の走査露光処理を受ける。
レーザ光学箱110は、不図示の画像読み取り装置等の
画像信号発生装置からの目的画像情報の時系列電気デジ
タル画素信号に対応して変調(オン/オフ)したレーザ
光103を出力して、回転感光体ドラム101面に、走
査露光した目的画像情報に対応した静電潜像が形成され
る。109はレーザ光学箱110からの出力レーザ光を
感光体ドラム101の露光位置に偏向させるミラーであ
る。
【0025】フルカラー画像形成の場合は、目的のフル
カラー画像の第1の色分解成分画像、例えばイエロー成
分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その潜
像が4色カラー現像装置104のうちのイエロー現像器
104Yの作動で、イエロートナー画像として現像され
る。そのイエロートナー画像は、感光体ドラム101と
中間転写体ドラム105との接触部(或いは近接部)で
ある1次転写部T1において、中間転写体ドラム105
の面に転写される。中間転写体ドラム105面に対する
トナー画像転写後の回転感光体ドラム101面は、クリ
ーナ107により転写残りトナー等の付着残留物の除去
を受けて清掃される。
【0026】上記のような帯電・走査露光・現像・一次
転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画
像の第2の色分解成分画像(例えばマゼンタ成分画像、
マゼンタ現像器104Mが作動)、第3の色分解成分画
像(例えばシアン成分画像、シアン現像器104Cが作
動)、第4の色分解成分画像(例えば黒成分画像、黒現
像器104BKが作動)の各色分解成分画像について順
次実行され、中間転写体ドラム105面にイエロートナ
ー画像、・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・黒
トナー画像の、都合4色のトナー画像が順次重ねて転写
されて、目的のフルカラー画像に対応したカラートナー
画像が合成形成される。
【0027】中間転写体ドラム105は、金属ドラム上
に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有するもので、感光
体ドラム101に接触して或いは近接して感光体ドラム
101と略同じ周速度で矢示の時計方向に回転駆動さ
れ、中間転写体ドラム105の金属ドラムにバイアス電
位を与えて、感光体ドラム101との電位差で感光体ド
ラム101側のトナー画像を、前記中間転写体ドラム1
05面側に転写させる。
【0028】上記の中間転写体ドラム105面に合成形
成されたカラートナー画像は、前記中間転写体ドラム1
05と転写ローラ106との接触ニップ部である二次転
写部T2において、前記二次転写部T2に不図示の給紙
部から、所定のタイミングで送り込まれた被記録材Pの
面に転写されていく。転写ローラ106は被記録材Pの
背面からトナーと逆極性の電荷を供給することで、中間
転写体ドラム105面側から被記録材P側へ、合成カラ
ートナー画像を順次に一括転写する。
【0029】二次転写部T2を通過した被記録材Pは、
中間転写体ドラム105の面から分離されて像加熱装置
(定着装置)100へ導入され、未定着トナー画像の加
熱定着処理を受けて、カラー画像形成物として機外の不
図示の排紙トレーに排出される。加熱装置100につい
ては、後述の“(2)加熱装置100”と同様であり、
ここでの説明を省略する。
【0030】被記録材Pに対するカラートナー画像転写
後の中間転写体ドラム105は、クリーナ108により
転写残りトナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて清
掃される。このクリーナ108は、常時は中間転写体ド
ラム105に非接触状態に保持されており、中間転写体
ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画像
の二次転写実行過程において、中間転写体ドラム105
に接触状態に保持される。
【0031】また、転写ローラ106も、常時は中間転
写体ドラム105に非接触状態に保持されており、中間
転写体ドラム105から被記録材Pに対するカラートナ
ー画像の二次転写実行過程において、中間転写体ドラム
105に被記録材Pを介して接触状態に保持される。
【0032】白黒画像など、モノカラー画像のプリント
モードも実行できる。また両面画像プリントモード、或
いは多重画像プリントモードも実行できる。
【0033】両面画像プリントモードの場合は、加熱装
置100を出た1面目画像プリント済みの被記録材P
は、不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されて、
再び二次転写部T2へ送り込まれて、2面に対するトナ
ー画像転写を受け、再度、加熱装置100に導入され
て、2面に対するトナー画像の定着処理を受けること
で、両面画像プリントが出力される。
【0034】多重画像プリントモードの場合は、加熱装
置100を出た1回目画像プリント済みの被記録材P
は、不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されずに
再び二次転写部T2へ送り込まれて、1回目画像プリン
ト済みの面に2回目のトナー画像転写を受け、再度、加
熱装置100に導入されて、2回目のトナー画像の定着
処理を受けることで、多重画像プリントが出力される。
【0035】(2)加熱装置100 本実施形態例においては、加熱装置100は電磁誘導加
熱方式の定着装置である。図1は本実施形態例の加熱装
置100の要部の横断模型図である。
【0036】磁場発生手段は磁性コア17及び励磁コイ
ル18からなる。
【0037】磁性コア17は高透磁率の部材であり、フ
ェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用い
られる材料がよく、より好ましくは100kHz以上で
も損失の少ないフェライトを用いるのがよい。
【0038】励磁コイル18はコイル(線輪)を構成さ
せる導線(電線)として、一本ずつがそれぞれ絶縁被覆
された銅製の細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、
これを複数回巻いて励磁コイルを形成している。本例で
は10ターン巻いて励磁コイル18を形成している。
【0039】絶縁被覆は定着フィルム10の発熱による
熱伝導を考慮して耐熱性を有する被覆を用いるのがよ
い。本実施形態例においては、ポリアミドイミドによる
被覆を用いており、耐熱温度は220℃である。ここ
で、励磁コイル18の外部から圧力をかけて密集度を向
上させてもよい。
【0040】磁場発生手段15と定着フィルム10の間
には絶縁部材19を配設してある。絶縁部材19の材質
としては絶縁性に優れ、耐熱性がよいものがよい。例え
ば、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、
PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、
FEP樹脂、LCP樹脂などを選択するとよい。
【0041】励磁コイル18には、図4に示すように、
給電部18a・18bに励磁回路27(図4)を接続し
てある。この励磁回路27は、20kHzから500k
Hzの高周波をスイッチング電源で発生できるようにな
っている。
【0042】励磁コイル18は、励磁回路27から供給
される交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生
する。
【0043】図5は交番磁束の発生の様子を模式的に表
したものである。図5において、磁束Cは発生した交番
磁束の一部を表す。
【0044】磁性コア17に導かれた交番磁束(C)は
定着フィルム10の電磁誘導発熱層1に渦電流を発生さ
せる。この渦電流は、電磁誘導発熱層1の固有抵抗によ
って電磁誘導発熱層1にジュール熱(渦電流損)を発生
させる。ここでの発熱量Qは、電磁誘導発熱層1を通る
磁束の密度によって決まり、図5の右側のグラフのよう
な分布を示す。グラフにおいて、縦軸は定着フィルム1
0の電磁誘導発熱層1での発熱量Qを表す。ここで、発
熱域Hは、最大発熱量をQとした場合、発熱量がQ/e
以上の領域と定義する。これは、定着に必要な発熱量が
得られる領域である。
【0045】図1において、この定着ニップ部Nの温度
は、不図示の温度検知手段を含む温調系により励磁コイ
ル18に対する電流供給が制御されることで所定の温度
が維持されるように温調される。26は定着フィルム1
0の温度を検知するサーミスタなどの温度センサであ
り、本例においては温度センサ26で測定した定着フィ
ルム10の温度情報をもとに定着ニップ部Nの温度を制
御するようにしている。
【0046】加圧部材としての加圧ローラ30は、芯金
30aと、該芯金周りに同心一体にローラ状に成形被覆
させた、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂など
の耐熱性・弾性材層30bとで構成されており、芯金3
0aの両端部を装置の不図示のシャーシ側板金間に回転
自由に軸受け保持させて配設してある。弾性材層30b
の外周に、表面性を向上させるために、さらにPTF
E、PFA、FEP等のフッ素樹脂層を設けてもよい。
【0047】図2は、図1に示す加熱装置の要部の正面
模型図であり、図3は要部の横断正面模型図であるが、
図2、図3に示すように、加圧用剛性ステイ22の両端
部と装置シャーシ側のバネ受け部材29a・29bとの
間に、それぞれ加圧バネ25a・25bを縮設すること
で、加圧用剛性ステイ22に押し下げ力を作用させてい
る。これにより、図1に示すように、フィルムガイド部
材16aの下面に配設した摺動部材40の下面と加圧ロ
ーラ30の上面とが定着フィルム10を挟んで圧接し
て、所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
【0048】図1において、加圧ローラ30は駆動手段
Mにより矢示の反時計方向に回転駆動される。この加圧
ローラ30の回転駆動による該加圧ローラ30と定着フ
ィルム10の摩擦力で、定着フィルム10に回転力が作
用して、該定着フィルム10が、その内面が定着ニップ
部Nにおいて摺動部材40の下面に摺動しながら矢示の
時計方向に、加圧ローラ30の回転速度にほぼ対応した
周速度をもってフィルムガイド部材16aと16bの外
回りを回転状態になる。
【0049】而して、加圧ローラ30が回転駆動され、
それに伴って定着フィルム10が回転し、図4に示す励
磁回路27から励磁コイル18への給電により、図1に
おいて上記のように定着フィルム10の電磁誘導発熱が
なされて定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がって温
調された状態において、画像形成手段部から搬送された
未定着トナー画像tが形成された被記録材Pが、定着ニ
ップ部Nの定着フィルム10と加圧ローラ30との間
に、画像面が上向き、即ち定着フィルム面に対向して導
入され、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着フィルム
10の外面に密着して、定着フィルム10と一緒に定着
ニップ部Nを挟持搬送されていく。この定着ニップ部N
を定着フィルム10と一緒に被記録材Pが挟持搬送され
ていく過程において、定着フィルム10の電磁誘導発熱
で加熱されて被記録材P上の未定着トナー画像tが加熱
定着される。この際、入口ガイド40上で被記録材Pと
未定着トナー画像tが予備加熱される。被記録材Pは定
着ニップ部Nを通過すると、回転定着フィルム10の外
面から分離して排出搬送されていく。被記録材上の加熱
定着トナー画像は、定着ニップ部通過後、冷却されて永
久固着像となる。
【0050】図2、図3において、フランジ部材23a
・23bは定着フィルム10の回転時に該定着フィルム
10の端部を受けて定着フィルムのフィルムガイド部材
長手に沿う寄り移動を規制する役目をする。このフラン
ジ部材23a・23bは定着フィルム10に従動で回転
する構成にしてもよい。
【0051】本例ではトナーtに低軟化物質を含有させ
たトナーを使用したため、定着装置にオフセット防止の
ためのオイル塗布機構を設けていないが、低軟化物質を
含有させていないトナーを使用した場合にはオイル塗布
機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させたト
ナーを使用した場合にもオイル塗布や冷却分離を行って
もよい。
【0052】A)定着フィルム10 図7は本例における定着フィルム10の層構成模型図で
ある。本例の定着フィルム10は、電磁誘導発熱性の定
着フィルム10の基層となる金属フィルム等でできた発
熱層1と、その外面に積層した弾性層2と、その外面に
積層した離型層3の複合構造のものである。発熱層1と
弾性層2との間の接着、弾性層2と離型層3との間の接
着のため、各層間にプライマー層(不図示)を設けても
よい。定着フィルム10において、発熱層1が内面側で
あり、離型層3が外面側である。前述したように、発熱
層1に交番磁束が作用することで該発熱層1に渦電流が
発生して該発熱層1が発熱する。その熱が弾性層2、離
型層3を介して定着フィルム10を加熱し、前記定着ニ
ップNに通紙される被加熱材としての被記録材を加熱し
て、トナー画像の加熱定着がなされる。
【0053】a.発熱層1 発熱層1はニッケル、鉄、磁性ステンレス、ニッケル−
コバルト合金といった強磁性体の金属を用いるとよい。
【0054】非磁性の金属でも良いが、より好ましくは
磁束の吸収の良いニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバ
ルト−ニッケル合金等の金属が良い。
【0055】その厚みは次の式で表される表皮深さより
厚くかつ200μm以下にすることが好ましい。表皮深
さσ[m]は、励磁回路の周波数f[Hz]と透磁率μ
と固有抵抗ρ[Ωm]で σ=503×(ρ/fμ)1/2 と表される。
【0056】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/e以下になっており、逆にいうと、殆どのエネ
ルギーはこの深さまでで吸収されている。図6のグラフ
は、発熱層深さと電磁波強度の関係を示す。
【0057】発熱層1の厚さは好ましくは1〜100μ
mがよい。発熱層1の厚みが1μmよりも小さいと、ほ
とんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪
くなる。また、発熱層が100μmを超えると、剛性が
高くなりすぎ、また屈曲性が悪くなり回転体として使用
するには現実的ではない。従って、発熱層1の厚みは1
〜100μmが好ましい。
【0058】b.弾性層2 弾性層2は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシ
リコーンゴム等で耐熱性がよく、熱伝導率がよい材質で
ある。
【0059】弾性層2の厚さは10〜1000μmが好
ましい。この弾性層2の厚さは定着画像品質を保証する
ために必要な厚さである。
【0060】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
などでは被記録材P上で大きな面積に亘ってベタ画像が
形成される。この場合、被記録材の凹凸あるいはトナー
層の凹凸に加熱面(離型層3)が追従できないと、加熱
ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に
光沢ムラが発生する。伝熱量が多い部分は光沢度が高
く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低い。弾性層2の
厚さとしては、10μm以下では被記録材あるいはトナ
ー層の凹凸に追従しきれず、画像光沢ムラが発生してし
まう。また、弾性層2が1000μm以上の場合には弾
性層の熱抵抗が大きくなり、クイックスタートを実現す
るのが難しくなる。より好ましくは弾性層2の厚みは5
0〜500μmがよい。
【0061】弾性層2の硬度は、硬度が高すぎると被記
録材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ム
ラが発生してしまう。そこで、弾性層2の硬度としては
60°(JIS−A)以下、より好ましくは45°(J
IS−A)以下がよい。
【0062】弾性層2の熱伝導率λに関しては、 2.5×10-3〜8.4×10-3[W/cm・℃] がよい。
【0063】熱伝導率λが2.5×10-3[W/cm・
℃]よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、定着フィ
ルムの表層(離型層3)における温度上昇が遅くなる。
【0064】熱伝導率λが8.4×10-3[W/cm・
℃]よりも大きい場合には、硬度が高くなりすぎたり、
圧縮永久歪みが悪化する。
【0065】よって、熱伝導率λは2.5×10-3
8.4×10-3[W/cm・℃]がよい。より好ましく
は3.3×10-3〜6.3×10-3[W/cm・℃]が
よい。
【0066】c.離型層3 離型層3はフッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリ
コーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、P
TFE、FEP等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選択
することができる。
【0067】離型層3の厚さは1〜100μmが好まし
い。離型層3の厚さが1μmよりも小さいと、塗膜の塗
ムラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が不足する
といった問題が発生する。また、離型層が100μmを
超えると、熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に
樹脂系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層2
の効果がなくなってしまう。
【0068】B)定着フィルム10と摺動部材40の硬
度関係 ここで、定着フィルム10と摺動部材40の内面におけ
る摺動部での硬度関係を示す。
【0069】定着フィルム10の内面のビッカース硬度
をHv1とし、摺動部材40の定着フィルム10と摺動
する側のビッカース硬度をHv2とする。
【0070】定着フィルム10の内面にはニッケルを用
い、Hv1=350〜800の硬度のものを用いた。ま
た、摺動部材40はアルミナ基板上にガラスをコーティ
ングしたものを用い、ガラスのHv2=400〜700
の硬度のものを用いた。表1には横にHv1、縦にHv
2をとり、表中には|ΔHv|すなわち|Hv1−Hv
2|の値に対する削れの関係を示した。
【0071】削れの判定は、耐久による駆動ローラ軸ト
ルクの変化でおこなった。本例においては、定着装置1
00を用いて、定着ニップ部Nには200Nで加圧し、
ニップ幅は約7mmを確保した。駆動ローラとしての加
圧ローラの外形はφ20mm×230mmである。
【0072】本例の効果の確認として、A4用紙500
0枚ごとに190℃時の駆動ローラ軸トルクの測定を行
い、50N・cm以下を維持できるプリント枚数によっ
て、3段階で評価し、10万枚以上を〇、8万枚以上1
0万枚未満を△、8万枚未満を×で表している。(表中
の数値と記号(〇、△、×)は、「|ΔHv|/削れ」
を表している。)
【0073】
【表1】 表1は、耐久によるトルクアップを防止することがで
き、駆動ローラ(駆動モータ)の脱調や、定着ジャム等
の不具合の発生することなく、装置を安定して使用でき
る硬度の条件は、|ΔHv|≦200の時であり、さら
に、Hv1≧400のときが好ましいことを示してい
る。
【0074】上記の判定で、△および×の領域におい
て、Hv1>Hv2の場合は摺動部材のガラスの削れ量
が多くなり、トルク上昇の原因となった。また、Hv1
<Hv2の場合は定着フィルム内面のニッケル削れ量が
多くなり、トルク上昇の原因となった。
【0075】以上より、定着フィルム内面と摺動部材の
硬度差の絶対値|ΔHv|が≦200の場合に、定着フ
ィルム内面及び摺動部材の削れ量を少なく抑えることが
できることがわかる。さらに、定着フィルム内面の硬度
Hv1を≧400とすることで、定着フィルムの削れ量
を少なく抑えることができることがわかる。これによっ
て、定着フィルム内面と摺動部材の摺動部における摩擦
抵抗を長期にわたって低く抑えることができる。
【0076】本例では、定着フィルム内面にニッケルを
使用したが、前述の鉄、磁性ステンレス、ニッケル-コ
バルト合金といった強磁性体の金属を用いても同様の結
果が得られた。
【0077】なお、フィルムガイド部材16aと摺動部
材40は耐熱性接着剤で固定するとよい。 (第2の実施形態例)本実施形態例は加熱体としてセラ
ミックヒータを用いたフィルム加熱方式の加熱装置例で
ある。
【0078】図9は本実施形態例における装置100の
横断面模型図である。
【0079】16cは横断面略半円弧状樋型の耐熱性・
断熱性のフィルムガイド、12は加熱体としてのセラミ
ックヒータであり、フィルムガイド16cの下面の略中
央部にガイド長手に沿って形成具備させた溝部に嵌入し
て固定支持させてある。
【0080】11は円筒状もしくはエンドレス状の、内
面が金属からなる耐熱性の定着フィルムである。該定着
フィルム11は、フィルムガイド16cに外嵌させてあ
る。
【0081】22はフィルムガイド16cの内側に挿通
した加圧用剛性ステイである。
【0082】30は加圧部材で、本例では弾性加圧ロー
ラであり、芯金30aにシリコーンゴム等の弾性層30
bを設けて硬度を下げたもので、芯金30aの両端部を
装置の不図示の手前側と奥側のシャーシー側板間に回転
自由に軸受け保持させて配設してある。表面性を向上さ
せるために、さらに外周に、PTFE、PFA、FEP
等のフッ素樹脂層を設けてもよい。
【0083】定着ニップNを形成するための加圧手段及
び定着フィルム端部の保持手段については第1の実施形
態例の場合と同様の構成を取るので、ここでの説明は省
略する。
【0084】加圧ローラ30は不図示の駆動手段Mによ
り矢示の反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ
30の回転駆動による該加圧ローラ30と定着フィルム
11の外面との摩擦力で定着フィルム11に回転力が作
用して、該定着フィルム11がその内面が定着ニップ部
Nにおいてセラミックヒータ12の下面に密着して摺動
しながら矢示の時計方向に加圧ローラ30の回転周速度
にほぼ対応した周速度をもってフィルムガイド16cの
外回りを回転状態になる(加圧ローラ駆動方式)。
【0085】定着ニップ部Nにおけるセラミックヒータ
12の下面と定着フィルム11の内面との相互摺動摩擦
力を低減化させるために、定着ニップ部Nのセラミック
ヒータ12の下面に摺動部材40を配設し、定着フィル
ム11の内面との間に耐熱性グリスなどの潤滑剤Gを介
在させる。摺動部材40は第1の実施形態例の場合と同
様にガラスコートを用いた。
【0086】プリントスタート信号に基づいて加圧ロー
ラ30の回転が開始され、またセラミックヒータ12の
ヒートアップが開始される。加圧ローラ30の回転によ
る定着フィルム11の回転周速度が定常化し、セラミッ
クヒータ12の温度が所定値に立ち上がった状態におい
て、定着ニップ部Nの定着フィルム11と加圧ローラ3
0との間に被加熱材としてのトナー画像tを担持させた
被記録材Pが、トナー画像担持面側を定着フィルム11
側にして導入されることで、被記録材Pは定着ニップ部
Nにおいて定着フィルム11を介してセラミックヒータ
12の下面に密着して、定着ニップ部Nを定着フィルム
11と一緒に移動通過していく。その移動通過過程にお
いてセラミックヒータ12の熱が定着フィルム11を介
して被記録材Pに付与されて、トナー画像tが被記録材
P面に加熱定着される。定着ニップ部Nを通過した被記
録材Pは定着フィルム11の面から分離されて搬送され
る。
【0087】定着フィルム11は熱容量を小さくしてク
イックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚は
100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上
の耐熱性のニッケル、鉄、ステンレス、ニッケル−コバ
ルト合金、アルミニウム等の金属の外周面にPTFE、
PFA、FEP等をコーティングした複合層フィルムを
使用できる。従来、ポリイミドを基体としたものがある
が、金属の方が熱伝導率が高いので、よりクイック性を
向上させることができる。本例では、ニッケルの外周面
にPTFEをコーティングした直径25mmのものを用
いた。
【0088】加熱体としてのセラミックヒータ12は、
定着フィルム11、被記録材Pの移動方向に直交する方
向を長手とする低熱容量の横長の線状加熱体である。チ
ッ化アルミニウム等でできたヒータ基板12aと、この
ヒータ基板12aの表面にその長手に沿って設けた発熱
層12b、例えばAg/Pd(銀/パラジウム)等の電
気抵抗材料を約10μm、幅1〜5mmにスクリーン印
刷等により塗工して設けた発熱層12bと、更にその上
に設けたガラス等の保護層12cを基本構成とするもの
である。
【0089】該セラミックヒータ12の発熱層12bの
両端間に通電されることで発熱層12bは発熱してヒー
タ12が急速に昇温する。そのヒータ温度が不図示の温
度センサに検知され、ヒータ温度が所定の温度に維持さ
れるように不図示の制御回路で発熱層12bに対する通
電が制御されてヒータ12は温調管理される。
【0090】前記セラミックヒータ12は、フィルムガ
イド16cの下面の略中央部にガイド長手に沿って形成
具備させた溝部に保護層12c側を上向きに嵌入して固
定支持させてある。定着フィルム11との接触する定着
ニップ部Nにはこのセラミックヒータ12の摺動部材4
0の面と定着フィルム11の内面が相互接触摺動する。
【0091】本構成において、第1の実施形態例の場合
と同様に定着フィルム内面硬度Hv1と摺動部材のガラ
スの硬度Hv2の関係を調べたところ、第1の実施形態
例の場合と同様の関係が得られた。
【0092】本発明では第1の実施形態例とは異なる加
熱形態においても、定着フィルム内面と摺動部材の硬度
差の絶対値|ΔHv|が≦200の場合に、定着フィル
ム内面および摺動部材の削れ量を少なく抑えることがで
きる。さらに、定着フィルム内面の硬度Hv1を≧40
0とすることで、定着フィルムの削れ量を少なく抑える
ことができる。よって、定着フィルム内面と摺動部材の
摺動部における摩擦抵抗を長期にわたって低く抑えるこ
とができる。 (その他の実施形態例) 1)電磁誘導発熱性の定着フィルム10は、モノクロあ
るいは1パスマルチカラー画像などの加熱定着用の場合
は弾性層2を省略した形態のものとすることもできる。
発熱層1は樹脂に金属フィラーを混入して構成したもの
とすることもできる。発熱層単層の部材とすることもで
きる。
【0093】2)加熱装置としての定着装置100の装
置構成は実施形態例の加圧ローラ駆動方式に限られるも
のではない。
【0094】例えば、図10に示すように、フィルムガ
イド16と、駆動ローラ31と、テンションローラ32
との間に、電磁誘導発熱性のエンドレスフィルム状の定
着フィルム10を懸回張設し、フィルムガイド16の下
面部と加圧部材としての加圧ローラ30とを、定着フィ
ルム10に挟んで圧接させて定着ニップ部Nを形成さ
せ、定着フィルム10を駆動ローラ31によって回転駆
動させる装置構成にすることもできる。この場合、加圧
ローラ30は従動回転ローラである。
【0095】3)加圧部材30はローラ体に限らず、回
動フィルム型など他の形態の部材にすることもできる。
【0096】また、加圧部材30側からも被記録材に熱
エネルギーを供給するために、加圧部材30側にも電磁
誘導加熱などの発熱手段を設けて所定の温度に加熱・温
調する装置構成にすることもできる。
【0097】4)本発明の加熱装置は実施形態例の画像
加熱定着装置としてに限らず、画像を担持した被記録材
を加熱して、つや等の表面性を改質する像加熱装置、仮
定着する像加熱装置、その他、被加熱材の加熱乾燥装
置、加熱ラミネート装置など、広く被加熱材を加熱処理
する手段・装置として使用できる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回転体と回転体を保持する部材とのニップ部における摺
擦による削れ量を少なく抑えることで、長期にわたって
回転駆動トルクの低減を図ることができ、加熱装置の長
寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態例において用いた加熱装置とし
ての定着装置の要部の横断側面模型図である。
【図2】図1に示す加熱装置の要部の正面模型図であ
る。
【図3】図1に示す加熱装置の要部の横断正面模型図で
ある。
【図4】励磁回路と励磁回路に接続された磁場発生手段
の斜視図である。
【図5】交番磁束の発生の様子を模式的に表し、磁場発
生手段と発熱量Qの関係を示した図である。
【図6】発熱層深さと電磁波強度の関係を示したグラフ
である。
【図7】電磁誘導発熱性の定着フィルムの層構成模型図
である。
【図8】第1の実施形態例における加熱装置を備えた画
像形成装置一例を示す概略構成図である。
【図9】第2の実施形態例における加熱装置の要部のを
示した横断側面模型図である。
【図10】その他の実施形態例における電磁誘導加熱方
式の加熱装置の一例の横断側面模型図である。
【符号の説明】
1 発熱層 2 弾性層 3 離型層 10 定着フィルム 16 フィルムガイド 17 磁性コア 18 励磁コイル 23a・23b 定着フィルム端部の規制・保持用フ
ランジ部材 26 温度検知素子(サーミスタ) 27 励磁回路 30 加圧部材としての加圧ローラ 31 駆動ローラ 32 テンションローラ 40 摺動部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 智市郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA23 BA11 BA12 BA25 BA26 BE03 BE06 3K059 AB28 AD34 CD44

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体、該回転体を加圧する加圧部材、
    及び該回転体を支持する支持部材とを有し、該回転体と
    該加圧部材との当接によって形成される接触部で被加熱
    材を挟持搬送して該被加熱材を加圧及び加熱する加熱装
    置において、 該回転体内面のビッカース硬度をHv1、該支持部材
    の、該回転体と該加圧部材との当接によって形成される
    接触部に相当する部分のビッカース硬度をHv2とした
    場合、|Hv1−Hv2|≦200であることを特徴と
    する加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記回転体内面のビッカース硬度Hv1
    が≧400であることを特徴とする請求項1に記載の加
    熱装置。
  3. 【請求項3】 前記回転体内面は金属よりなることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記回転体は可撓性を有するエンドレス
    フィルムであることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記回転体は電磁誘導発熱性部材からな
    り、該電磁誘導発熱性部材に磁場を入れて発熱させる磁
    場発生手段を有することを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれか1項に記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 加熱体が前記回転体を介して被加熱材を
    加熱する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の加熱装
    置。
  7. 【請求項7】 前記被加熱材が未定着像を形成担持させ
    た被記録材であり、前記加熱装置が未定着像を該被記録
    材に加熱定着させる加熱定着装置であることを特徴とす
    る請求項1乃至6のいずれか1項に記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】 被記録材に未定着像を形成担持させる作
    像手段と、該被記録材に形成担持させた該未定着像を定
    着させる定着手段とを有する画像形成装置であって、該
    定着手段が請求項1乃至7のいずれか1項に記載の加熱
    装置であることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6993279B2 (en) 2003-03-18 2006-01-31 Canon Kabushiki Kaisha Image heating apparatus having a flexible sleeve
JP2010145958A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2014038311A (ja) * 2012-07-19 2014-02-27 Canon Inc 画像加熱装置
JP2015143814A (ja) * 2013-12-25 2015-08-06 株式会社リコー 加熱部材、定着装置、画像形成装置
US11592770B2 (en) 2021-03-19 2023-02-28 Ricoh Company, Ltd. Pressing device, fixing device, and image forming apparatus incorporating fixing device

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