JP2010145958A - 定着装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びそれを備えた画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010145958A
JP2010145958A JP2008326087A JP2008326087A JP2010145958A JP 2010145958 A JP2010145958 A JP 2010145958A JP 2008326087 A JP2008326087 A JP 2008326087A JP 2008326087 A JP2008326087 A JP 2008326087A JP 2010145958 A JP2010145958 A JP 2010145958A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endless belt
fixing device
roller
fixing
movement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008326087A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5326550B2 (ja
Inventor
Takashi Kidokoro
孝始 城所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Business Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Business Technologies Inc filed Critical Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority to JP2008326087A priority Critical patent/JP5326550B2/ja
Publication of JP2010145958A publication Critical patent/JP2010145958A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5326550B2 publication Critical patent/JP5326550B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/00135Handling of parts of the apparatus
    • G03G2215/00139Belt
    • G03G2215/00143Meandering prevention
    • G03G2215/00151Meandering prevention using edge limitations

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】無端状ベルトを用いた定着方式において、無端状ベルトの、移動規制部材との接触による変形や劣化を抑える。
【解決手段】無端状ベルト43の、回転方向に対して垂直方向の両端部に位置し、回転方向に対して垂直方向の無端状ベルト43の移動を規制する一対の移動規制部材7を表面粗さが2μm以下の金属材料で構成する。ここで、移動規制部材7及び無端状ベルト43の摺動による損傷を抑えるためには、両者のビッカース硬度差ΔHvを400以下とするのが好ましい。
【選択図】図4

Description

本発明は定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関し、より詳細には定着ローラと加圧ローラとが圧接して形成されるニップ部に、トナー像の載った記録材を通過させることによって前記トナー像を記録材に溶融定着させる定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置では、原稿に対応した静電潜像を感光体ドラムに形成し、この静電潜像にトナーを付着させて顕像化し、この顕像化されたトナー像を記録材上に転写し、この後、記録材上のトナー像を定着して排紙している。
このようにトナー像を定着する定着装置として、ハロゲンランプ等の加熱手段を内蔵した定着ローラと加圧ローラとを圧接して形成されたニップ部で、トナー像が転写された記録材を挟持・搬送しながら、加熱・加圧する熱ローラ定着方式の定着装置が、装置構成の簡便さもあって、これまでから広く利用されている。
このような定着装置において、定着速度の高速化を図るためにはトナーと記録材に供給する熱量を増加させる必要がある。このためにはニップ部の記録材搬送方向長さ(以下、「ニップ幅」と記すことがある)を長くする必要がある。ニップ幅を長くするには、定着ローラと加圧ローラとの圧接荷重や、加圧ローラ内のシリコーンゴム等から形成された弾性層の厚みや、二つのローラの径等を増大させることが考えられる。
しかし、圧接荷重や弾性層の厚みを増大させると、ニップ幅が軸方向に不均一になることがあり、定着ムラや記録材のしわが発生するおそれがある。また、ローラの径を増大させると、定着装置が大型化するばかりでなく、ウォーミングアップタイムが長くなるという問題がある。
そこで、定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一方として、芯金の外周に弾性層を形成し、その弾性層の外周に非接着状態に無端状ベルトを設けたものが用いられている。無端状ベルトを用いることによって、ニップ幅を長くすることができ、定着速度の高速化に対応でき、また定着装置が大型化することもない。
一方で、この無端状ベルトを用いた定着方式では、無端状ベルトが軸方向に蛇行する現象が不可避的に生じるので、無端状ベルトの軸方向両端部に移動規制部材が設けられている(例えば特許文献1を参照)。そして、無端状ベルトが軸方向にズレたときに、無端状ベルトの端部が移動規制部材に当接することにより、それ以上の無端状ベルトの横ズレを防止している。
特開2006-39184
しかしながら、移動規制部材に端部が接触した状態で無端状ベルトが長期間にわたって回転していると、無端状ベルトの側部に折れや皺、さらには亀裂が生じるおそれがある。
そこで本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、無端状ベルトを用いた定着方式において、無端状ベルトの、移動規制部材との接触による変形や劣化を抑え、長期間にわたって安定した定着作用が発揮される定着装置を提供することにある。
本発明によれば、定着ローラと加圧ローラとが圧接して形成されるニップ部に、トナー像の載った記録材を通過させることによって前記トナー像を記録材に溶融定着させる定着装置において、前記定着ローラ及び前記加熱ローラの少なくとも一方が、芯金と、芯金の外周に形成された弾性層と、この弾性層の外周に非接着状態に設けられた回転可能な無端状ベルトと、この無端状ベルトの、回転方向に対して垂直方向の両端部に位置し、回転方向に対して垂直方向の無端状ベルトの移動を規制する一対の移動規制部材とを備え、前記一対の移動規制部材は、表面粗さが2μm以下の金属材料で構成されていることを特徴とする定着装置が提供される。本明細書において表面粗さは非接触表面粗さ計で測定したものである。
ここで、移動規制部材及び無端状ベルトの摺動による損傷を抑えるためには、両者のビッカース硬度差ΔHvを400以下とするのが好ましい。なお、無端状ベルトが積層構造の場合は、最も硬い層のビッカース硬度をその無端状ベルトのビッカース硬度とする。
定着ローラとして無端状ベルトを備えたものを用いる場合には、定着ローラの外周部に、前記無端状ベルトを加熱するための加熱手段を配置するのがよい。この場合、装置の立ち上げ時間の短時間化及び省エネルギー化などの観点から、前記無端状ベルトとして磁性金属材料を含むものを用い、前記加熱手段として電磁誘導を利用するものを用いるのが好ましい。この場合、移動規制部材が電磁誘導によって加熱されるのを防止する観点から、移動規制部材として非磁性金属材料から構成されるものを用いるのが好ましい。
また本発明によれば、前記のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明の無端状ベルトを用いた定着装置では、無端状ベルトの軸方向の移動を規制する移動規制部材を、表面粗さが2μm以下の金属材料で構成しているので、移動規制部材の表面平滑性が向上し、無端状ベルトの端部が接触し摺動する際の摩擦抵抗が従来に比べ大幅に低下し、無端状ベルトの変形や劣化が抑えられる。これにより、長期間にわたって安定した定着作用が発揮される。
以下、本発明に係る定着装置及び画像形成装置について図に基づいてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一例を示す概説図である。図1の画像形成装置は、タンデム型デジタルカラープリンタ(以下、単に「プリンタ」と記すことがある)である。もちろん、プリンタのほか、さらにスキャナを有する複写機、ファクシミリ又はそれらの機能を複合的に備えた複合機等にも本発明を適用することができる。なお、以下において、説明の対象である装置または部材がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)またはブラック(K)のいずれのものであるかを明確にする必要がある場合は、「(Y)」、「(M)」、「(C)」、「(K)」の文字を符号に付加して説明し、それ以外の場合はそれら文字を省略して説明する。
プリンタ1は、その内部のほぼ中央部に中間転写ベルト11を備えている。中間転写ベルト11は、ローラ12、テンションローラ13、ガイドローラ14、15の外周部に掛け渡されて反時計回りに回転駆動する。テンションローラ13は、外側へスライド可能に取り付けられていると共に、押しバネSによって中間転写ベルト11の内側から外側に向かって付勢されている。これにより、中間転写ベルト11は、常に張力がかかった状態となっている。
中間転写ベルト11の下部水平部の下には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色にそれぞれ対応する4つの作像部2Y、2M、2C、2Bが、中間転写ベルト11に沿ってこの順に並んで配置されている。各作像部2Y、2M、2C、2Bは、感光体ドラム21Y、21M、21C、21Bをそれぞれ有している。各感光体ドラム21Y、21M、21C、21Bの周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電器22Y、22M、22C、22Bと、プリントヘッド部23Y、23M、23C、23Bと、現像器24Y、24M、24C、24Bと、クリーナ25Y、25M、25C、25Bとがそれぞれ配置されている。プリントヘッド部23Y、23M、23C、23Bは、感光体ドラムの軸方向と平行な主走査方向に並べられた多数のLEDから構成されている。
そして、中間転写ベルト11を挟んで、各感光体ドラム21Y、21M、21C、21Bと対向する位置には、一次転写ローラ30Y、30M、30C、30Bが設けられている。また、中間転写ベルト11のローラ12で支持された部分には、2次転写ローラ16が圧接されている。2次転写ローラ16と中間転写ベルト11とのニップ部が2次転写領域17となる。この2次転写領域17において中間転写ベルト11上に形成されたトナー像が、搬送されてきた用紙(記録材)Pに転写される。
プリンタ1に下部には、給紙カセット91が着脱可能に配置されている。給紙カセット91内に積載収容された用紙Pは、給紙ローラ92の回転によって最上部のものから1枚ずつ引き出されて搬送路93に送り出される。搬送路93は、給紙カセット91から、タイミングローラ対94のニップ部、2次転写領域17、および定着装置Tを通って排紙トレイ98まで延びている。給紙カセット91から送り出された用紙Pは、タイミングローラ対94に搬送され、ここで所定のタイミングで2次転写領域17に送り出される。
定着装置Tは、定着ローラ4と、定着ローラ4に圧接する加圧ローラ5と、定着ローラ4の外周に離隔して配置された磁束発生部6とを備える。定着ローラ4と加圧ローラ5とのニップ部を用紙Pが通過することによって、用紙P上に2次転写されたトナー像が加熱溶融されて用紙Pに定着する。この定着装置Tの詳細については後述する。
このような構成のプリンタ1の概略動作について説明する。まず、カラー画像を出力するフルカラーモードの場合、外部装置(例えばパソコン)からプリンタ1の画像信号処理部(不図示)に画像信号が入力されると、画像信号処理部ではこの画像信号をイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックに色変換したデジタル画像信号を作成し、この信号をプリントヘッド用LEDドライブ回路に伝達する。このドライブ回路は、入力されたデジタル信号に基づいて、各作像部2Y、2M、2C、2Bのプリントヘッド部23Y、23M、23C、23Bを発光させて露光を行う。この露光は、プリントヘッド部23Y、23M、23C、23Bの順にそれぞれ時間差をもって行われる。これにより、各感光体ドラム21Y、21M、21C、21Bの表面に各色用の静電潜像がそれぞれ形成される。
各感光体ドラム21Y、21M、21C、21B上に形成された静電潜像は、各現像器24Y、24M、24C、24Bによってそれぞれ現像されて各色のトナー像となる。そして、各色のトナー像は、各一次転写ローラ30Y、30M、30C、30Bの作用により、図中反時計回りに回転する中間転写ベルト11上に順次一次転写されて重ね合わせられる。
このようにして中間転写ベルト11上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト11の移動にしたがって2次転写領域17に達する。一方、給紙カセット91から搬送路93に送り出された用紙Pは、タイミングローラ対94によって、トナー像が2次転写領域17に達するタイミング合わせて2次転写領域17へ搬送される。そして、2次転写ローラ16にはトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加される。これにより、2次転写領域17において、重ね合わされた各色トナー像は中間転写ベルト11から用紙Pに一括して2次転写される。なお、2次転写後に中間転写ベルト11上に残留するトナーは、不図示のベルトクリーナにより回収される。
トナー像が2次転写された用紙Pは、搬送路93を通って定着装置Tに送られ、そこでニップ部を通過することによりトナー像が用紙Pに定着される。そして、用紙Pは排紙トレイ98に排出される。
図2に、図1のプリンタ1で使用されている定着装置Tの概説図を示す。定着装置Tは、定着ローラ4と加圧ローラ5とが圧接してなり、定着ローラ4の外周には定着ローラ4に対して離隔対向する位置に磁束発生部6が設けられている。以下、各部材について順に説明する。
定着ローラ4は、中空円筒状の芯金41と、芯金41の外周に形成された弾性層42と、弾性層42の外周に非接着状態に設けられた無端状ベルト43とを備える。芯金41の材料としてはアルミニウムや鉄などの金属材料の他、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などの耐熱性樹脂ながを使用できる。なお、本実施形態のように加熱手段として電磁誘導加熱手段を用いている場合には、芯金41が電磁誘導によって加熱されるのを防ぐためアルミニウムなどの非磁性材料を用いるのが好ましい。
弾性層42は耐熱性及び弾性を有する部材から形成される。このよう部材としては例えばシリコンスポンジ体が好適である。弾性層42としてスポンジ体を用いると、無端状ベルト43を断熱保持できると同時に、無端状ベルト43の撓みも許容するので、定着ローラ4と加圧ローラ5とのニップ部の長さを長くできる。例えば弾性層42にシリコンスポンジ材を使用する場合、その厚さは2mm〜10mmの範囲が好ましく、より好ましくは3mm〜7mmの範囲である。また弾性層42の硬度はアスカーゴム硬度計で20度〜60度の範囲が好ましく、より好ましくは0度〜50度の範囲である。
無端状ベルト43は、図2の部分拡大図のように、内周側から電磁誘導発熱層431、弾性層432、離型層433の積層構造を有する。この無端状ベルト43は、弾性層42の外周に非接着状態に設けられている。電磁誘導発熱層431は、磁束発生部6による励磁によりジュール熱を発生させる層である。その材料としては、ニッケルや磁性ステンレス鋼、鉄などの磁性金属材料が望ましい。また、磁性金属粒子を樹脂に混入したものを使用してもよい。電磁誘導発熱層431の厚さとしては例えば10μm〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは20〜50μmの範囲である。
無端状ベルト43の弾性層432は、用紙Pと無端状ベルト43表面との密着性を高めるための層であって、耐熱性及び弾性を有する部材が使用される。例えば、定着温度での使用に耐えうるシリコンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性エラストマーが好適に使用される。なお、弾性層432には、熱伝導性や補強等を目的として各種充填剤を混入してもよい。熱伝導性粒子としては、ダイヤモンド、銀、銅、アルミニウム、大理石、ガラス等が挙げられる。この他、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ベリリウム等も使用できる。また、弾性層432の厚みは、例えば10μm〜800μmの範囲が好ましく、より好ましくは100μm〜300μmの範囲である。また、弾性層432の硬度は、例えばJIS硬度で1度〜80度の範囲が好ましく、より好ましくは5度〜30度の範囲である。シリコンゴムとしては、1成分系、2成分系、または3成分系以上のシリコンゴム、LTV型、RTV型、またはHTV型のシリコンゴム、縮合型または付加型のシリコンゴム等が使用できる。
無端状ベルト43の離型層433は、無端状ベルト43の表面離型性を高めるための層であり、定着温度での使用に耐えられる材料が使用される。例えば、シリコンゴム、フッ素ゴム、PFA、PTFE、FEP、PFEP等のフッ素樹脂が例示される。離型層433の厚みは、例えば5μm〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは10μm〜50μmの範囲である。なお、離型層433中に、必要に応じて、導電材、耐磨耗材、良熱伝導材等を充填剤として添加してもよい。また、層間接着力を向上させるために、プライマー等による接着処理を行ってもよい。
図2において、加圧ローラ5は、中空円筒状の芯金51上に、弾性層52と離型層(不図示)とがこの順で積層されてなる。芯金51としては、アルミニウムや鉄などの金属材料の他、PPSなどの耐熱性樹脂も使用できる。また弾性層52としては、定着ローラ4の弾性層42と同じ材用がここでも好適に使用できる。離型層としては、無端状ベルト43の離型層432と同じ材料がここでも好適に使用できる。
加圧ローラ5は、バネ等の付勢部材によって定着ローラ4側に付勢され、定着ローラ4との間でニップ部を形成する。例えば、加圧ローラ5が定着ローラ4に対して300N〜500Nの荷重で加圧され、ニップ部の長さが5mm〜10mmの範囲内となるようにするとよい。なお、用紙Pの種別等により荷重を変化させてもよい。さらにここでは、加圧ローラ5がモータ等の駆動機構により所定の速度で回転駆動される。一方、定着ローラ4は加圧ローラ5との圧接摩擦力によって加圧ローラ5の回転に従動回転する。なお、これらの回転駆動は、定着ローラ4を主駆動として、加圧ローラ5を従動回転としてもよい。
図2において、磁束発生部6は、コイル部61、コア部62、コイルガイド63等で構成されている。コイル部61は、定着ローラ4の外周の一部を覆うように配設されたコイルガイド63上に細線を束ねたリッツ線を巻回して軸方向(図2の紙面垂直方向である。)に延設したものである。コイルガイド63は、耐熱性の高い樹脂材料等からなり、コイル部61を保持する。コア部62は、フェライト等の強磁性体(比透磁率が1000〜3000程度である。)からなり、発熱層に向けて効率のよい磁束を形成するためにセンターコア62aやサイドコア62bが設けられている。コア部62は、軸方向に延設されたコイル部61に対向するように設置されている。
磁束発生部6には、不図示の高周波インバータが接続されており、高周波インバータからコイル部61に10kHz〜100kHzの交流電流が印加されることによって、無端状ベルト43の電磁誘導発熱層431が発熱し、無端状ベルト43の表面温度は所定温度に維持される。
図3に定着ローラ4の斜視図、図4に定着ローラ4の軸方向端部の拡大断面図をそれぞれ示す。定着ローラ4の軸方向両端部には、図3に示すように、無端状ベルト43の軸方向の移動を規制する略円板状の一対の移動規制部材7a,7b(以下、総称して「移動規制部材7」と記すことがある)が設けられる。この移動規制部材7の外径は、定着ローラ4の外径より大きく、中心に貫通孔が形成されている。図4に示すように、この移動規制部材7の芯金41への取付けは、まず移動規制部材7の貫通孔を芯金41に嵌め入れ、次いで移動規制部材7と弾性層42とを固着した後、移動規制部材7の外側の芯金41にEリング90を取り付けることにより行われる。これにより、移動規制部材7は芯金41及び弾性層42と共に回転する。
本発明の定着装置Tにおいて重要なことは、この一対の移動規制部材7を、表面粗さが2μm以下の金属材料で構成することにある。定着装置Tのニップ部において、加圧ローラ5の押圧力によって無端状ベルト43は回転中心方向に移動する。従来の移動規制部材7’(図5に図示)は、ポリイミド(PS)やPPS、液晶ポリマー、フェノール樹脂等の絶縁性耐熱樹脂で形成していたため、無端状ベルト43の端部が移動規制部材7’との摩擦抵抗で回転中心方向に移動できず、図5に示すように、無端状ベルト43の側部に撓みが生じる。このため、従来の定着装置では、無端状ベルト43の側部に折れや皺、さらには亀裂が生じることがあった。これに対して、本発明の定着装置では、移動規制部材7を、表面粗さが2μm以下の金属材料で構成するので優れた滑り性が得られ、図4に示すように、定着装置Tのニップ部において、無端状ベルト43の端部も回転中心方向に円滑に移動し、無端状ベルト43の側部に従来のような撓みは生じない。これにより上記従来の不具合は格段に抑制される。
本発明で使用する表面粗さが2μm以下の金属材料としては、例えばステンレス鋼などが好適に用いられる。なお、加熱手段として電磁誘導加熱方式を用いる場合には、移動規制部材7が電磁誘導で加熱されるのを防止する観点から、非磁性金属材料を用いるのがよい。
一例として、図6(a)に、本発明の移動規制部材として好適に使用されるステンレス鋼の表面粗さの測定データを示すと共に、同図(b)に、従来広く使用されていたPIのコンプレッション成形体の表面粗さの測定データを示す。これらの図から明らかなように、ステンレス鋼の表面粗さは1μm以下であるのに対し、PIの成形体の表面粗さは約8μm(最大値と最小値との差)もある。
また、移動規制部材7に用いる金属材料としては、無端状ベルト43とのビッカース硬度差ΔHvが400以下であるものが望ましい。これにより、無端状ベルト43の端部が移動規制部材7を摺動することによる移動規制部材7の損傷が抑えられる。前述のように、無端状ベルト43を構成する電磁誘導発熱層431は一般に磁性金属材料からなり、その材料としてのニッケルや磁性ステンレス鋼のビッカース硬度は500〜600程度及び約200程度である。したがって、このような材料で構成される無端状ベルト43を使用する場合の、移動規制部材7に用いる金属材料としては、例えばSUS304、SUS316(ビッカース硬度:約200)などの非磁性であるオーステナイト系ステンレス鋼などが好ましい。なお、従来使用されていたPIの成形体のビッカース硬度は数十程度である。
以上、説明した実施形態では加熱手段として電磁誘導加熱方式を用いていたが、本発明の加熱手段はこれに限定されるものではなく、例えばハロゲンランプによる赤外線照射加熱など従来公知の加熱手段を用いることができる。なお、電磁誘導加熱方式以外の加熱手段を用いる場合には、無端状ベルト43の構成として、磁性金属材料からなる電磁誘導発熱層431は当然ながら必要としない。
図7に、本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す。この図の定着装置が、図1に示した定着装置と異なる点は、加圧ローラ4’として定着ローラ4と同じ構成のものを用いる点にある。すなわち、図7の定着装置は、用紙Pに対して表裏両面から熱を加える方式の装置である。このような定着装置によれば、短時間に多くの熱を用紙Pに与えることができるので、用紙Pの搬送速度が速い画像形成装置に好適に使用される。なお、この図では定着ローラ4と加圧ローラ4’とが同一構成で対称性を有するように配置されているので、便宜上、用紙Pの未定着トナー像が載っている側を定着ローラ4とし、もう一方を加圧ローラ4’としている。
図8に、本発明に係る定着装置のさらに他の実施形態を示す。この図の定着装置は、定着ローラ3と加圧ローラ8とを備える。加圧ローラ8は、不図示のバネ等の付勢手段によって定着ローラ3側へ押圧され、定着ローラ3と加圧ローラ8との間にニップ部が形成される。定着ローラ3は、不図示の回転駆動手段によって図中反時計回りに回転し、これによって加圧ローラ8は時計回りに従動回転する。もちろん、加圧ローラ8が駆動し、定着ローラ3が従動回転するようにしても構わない。
定着ローラ3は、円筒状に成形されてなる芯金31を備える。そして、芯金31の中心部の軸方向には、加熱手段としてのハロゲンヒータHが設けられている。芯金31の材質は、アルミニウムや鉄などの金属材料が好ましい。また、その厚さは、0.1〜5mmの範囲が好ましく、軽量化及びウォームアップ時間の短縮化等を考慮すると0.2〜1.5mmの範囲がより好ましい。また、表面の離型性を向上させるために、芯金31の表面に離型層32が設けられている。離型層32は、PFAやPTFE、ETFE等のフッ素系材料からなるチューブを被着したものであってもよいし、あるいは前記フッ素系材料をコーティングしたものであってもよい。離型層32の厚さは5〜100μmの範囲が好ましい。また、水との接触角は90度以上が好ましく、より好ましくは110度である。さらに、表面粗さは0.01〜50μmの範囲が好ましい。フッ素系チューブとしては、市販品の「PFA350-J」、「451HP-J」、「951HP Plus」(いずれも三井・デュポンケミカル社製)が好適に使用できる。また、ニップ部幅を長くするために、芯金31と離型層32との間に、弾性層をさらに設けてもよい。弾性層の材質としては、弾性と耐熱性を有するものが望ましく、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどが挙げられる。弾性層の厚さに特に限定はないが、通常は、0.05〜2mmの範囲が好ましい。
加圧ローラ8は、中空円筒状の芯金81と、芯金81の外周に形成された弾性層82と、弾性層82の外周に非接着状態に設けられた無端状ベルト83とを備える。そして、加圧ローラ8の軸方向両端部には、無端状ベルト83の軸方向の移動を規制する略円板状の一対の移動規制部材(図3を参照)が設けられる。この加圧ローラ8における芯金81や弾性層82、無端状ベルト83、移動規制部材7の具体的材料は、無端状ベルト83に電磁誘導発熱層を必要としないこと以外、図1に示した定着ローラ4で例示したものがここでも例示される。
無端状ベルト83を用いたこのような加圧ローラ8の場合も、表面粗さが2μm以下の金属材料で移動規制部材7を構成することによって、加圧ローラ8のニップ部において、無端状ベルト83の端部は回転中心方向に円滑に移動するようになり、無端状ベルト83の側部に従来のような撓みは生じない。これにより、無端状ベルト83の側部の折れや皺、亀裂の発生が格段に抑制される。
本発明の定着装置では、ニップ部において、無端状ベルトの端部は回転中心方向に円滑に移動するので、無端状ベルトの側部に従来のような撓みは生じず、無端状ベルトの側部に折れや皺、亀裂など損傷が抑えられ有用である。
本発明に係る画像形成装置及び定着装置の一例を示す概説図である。 定着装置の概説図である。 図2の定着ローラの斜視図である。 図2の定着装置の定着ローラと加圧ローラの端部の様子を示す概説図である。 従来の定着装置における定着ローラと加圧ローラの端部の様子を示す概説図である。 本発明で使用する移動規制部材と従来の移動規制部材の表面粗さの測定データである。 本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す概説図である。 本発明に係る定着装置のさらに他の実施形態を示す概説図である。
符号の説明
3 定着ローラ
4 定着ローラ
5 加圧ローラ
6 磁束発生部(加熱手段)
7,7a,7b 移動規制部材
8 加圧ローラ
T 定着装置
P 用紙(記録材)
41 芯金
42 弾性層
43 無端状ベルト
81 芯金
82 弾性層
83 無端状ベルト

Claims (6)

  1. 定着ローラと加圧ローラとが圧接して形成されるニップ部に、トナー像の載った記録材を通過させることによって前記トナー像を記録材に溶融定着させる定着装置において、
    前記定着ローラ及び前記加熱ローラの少なくとも一方が、芯金と、芯金の外周に形成された弾性層と、この弾性層の外周に非接着状態に設けられた回転可能な無端状ベルトと、この無端状ベルトの、回転方向に対して垂直方向の両端部に位置し、回転方向に対して垂直方向の無端状ベルトの移動を規制する一対の移動規制部材とを備え、
    前記一対の移動規制部材は、表面粗さが2μm以下の金属材料で構成されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記一対の移動規制部材と前記無端状ベルトとのビッカース硬度差ΔHvが400以下である請求項1記載の定着装置。
  3. 前記無端状ベルトを備えた前記定着ローラの外周部に、前記無端状ベルトを加熱するための加熱手段が配置された請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 前記無端状ベルトが磁性金属材料を含み、前記加熱手段が電磁誘導を利用するものである請求項3記載の定着装置。
  5. 前記一対の移動規制部材が非磁性金属材料から構成される請求項4記載の定着装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2008326087A 2008-12-22 2008-12-22 定着装置及びそれを備えた画像形成装置 Expired - Fee Related JP5326550B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008326087A JP5326550B2 (ja) 2008-12-22 2008-12-22 定着装置及びそれを備えた画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008326087A JP5326550B2 (ja) 2008-12-22 2008-12-22 定着装置及びそれを備えた画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010145958A true JP2010145958A (ja) 2010-07-01
JP5326550B2 JP5326550B2 (ja) 2013-10-30

Family

ID=42566425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008326087A Expired - Fee Related JP5326550B2 (ja) 2008-12-22 2008-12-22 定着装置及びそれを備えた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5326550B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101347663B1 (ko) 2012-06-26 2014-01-09 아이디피 (주) 플래튼 롤러
WO2014208190A1 (ja) * 2013-06-28 2014-12-31 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
US8977177B2 (en) 2011-03-09 2015-03-10 Ricoh Company, Ltd. Fixing device employing electromagnetic induction heating system capable of effectively using magnetic flux and image forming apparatus with fixing device
CN104823116A (zh) * 2013-11-21 2015-08-05 京瓷办公信息系统株式会社 定影装置以及具有该定影装置的图像形成装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09171310A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Canon Inc 加熱装置及び画像形成装置
JP2002134264A (ja) * 2000-10-27 2002-05-10 Canon Inc 加熱装置および画像形成装置
JP2005300755A (ja) * 2004-04-08 2005-10-27 Canon Inc 無端ベルト、加熱装置及び画像形成装置
JP2006065250A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置、および画像形成装置
JP2006284649A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09171310A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Canon Inc 加熱装置及び画像形成装置
JP2002134264A (ja) * 2000-10-27 2002-05-10 Canon Inc 加熱装置および画像形成装置
JP2005300755A (ja) * 2004-04-08 2005-10-27 Canon Inc 無端ベルト、加熱装置及び画像形成装置
JP2006065250A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置、および画像形成装置
JP2006284649A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8977177B2 (en) 2011-03-09 2015-03-10 Ricoh Company, Ltd. Fixing device employing electromagnetic induction heating system capable of effectively using magnetic flux and image forming apparatus with fixing device
KR101347663B1 (ko) 2012-06-26 2014-01-09 아이디피 (주) 플래튼 롤러
WO2014208190A1 (ja) * 2013-06-28 2014-12-31 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
US9195188B2 (en) 2013-06-28 2015-11-24 Kyocera Document Solutions Inc. Fixing device and image forming apparatus provided therewith
JP5927345B2 (ja) * 2013-06-28 2016-06-01 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
CN104823116A (zh) * 2013-11-21 2015-08-05 京瓷办公信息系统株式会社 定影装置以及具有该定影装置的图像形成装置
US9250588B1 (en) 2013-11-21 2016-02-02 Kyocera Document Solutions Inc. Fixing device and image forming apparatus including this
JP5864814B2 (ja) * 2013-11-21 2016-02-17 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置およびこれを備える画像形成装置
CN104823116B (zh) * 2013-11-21 2017-04-26 京瓷办公信息系统株式会社 定影装置以及具有该定影装置的图像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5326550B2 (ja) 2013-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6405779B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5541608B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
EP1923752B1 (en) Fixing Device and Image Forming Apparatus Using the Same
JP6150107B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US7496303B2 (en) Fixing device, image forming apparatus having the same and image forming method
JP5582655B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
EP1927902A1 (en) Fixing Device and Image forming Apparatus Including the Fixing Device
JP2018194785A (ja) 定着装置、画像形成装置
JP6877703B2 (ja) 定着装置、画像形成装置
JP3913069B2 (ja) 加熱装置
JP2011209409A (ja) 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP6127580B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5976034B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
US8068765B2 (en) Fixing device and image forming apparatus including the same
JP5326550B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP5251536B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2011022263A (ja) 定着装置
JP2009198665A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2018087845A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6032541B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP7151829B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP5423492B2 (ja) 定着装置、及び、これを用いた画像形成装置
JP4115137B2 (ja) 定着装置
JP5459488B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5488068B2 (ja) 定着装置、及び、これを用いた画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110826

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130319

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130708

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5326550

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees