JP6405779B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体に画像を定着する定着装置及び定着装置を備えた画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置においては、近年、省エネルギー化及び高速化の市場要求が強くなってきている。
上記画像形成装置では、電子写真記録・静電記録・磁気記録等の画像形成プロセスにより形成したトナー画像(未定着トナー像)を、直接もしくは中間転写体を介して記録材シート・印刷紙・感光紙・静電記録紙などの記録媒体に転写し、このトナー像を担持した記録媒体を定着装置に通してトナー像を記録媒体上に定着している。
未定着トナー画像を定着させる定着装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。このような定着装置の一例として、ベルト方式の定着装置(例えば特許文献1)やセラミックヒータを用いたサーフ定着(フィルム定着)の定着装置(例えば特許文献2)が知られている。
定着装置においては、定着部材を加熱する加熱源の加熱幅よりも幅の狭い用紙(小サイズ紙)を通紙した際に、定着部材軸方向(用紙搬送方向と直交する方向)の温度において、通紙範囲外にあたる領域の温度上昇が著しくなるという、いわゆる端部温度上昇が発生する。小サイズ紙を連続通紙すると、定着部材や加圧部材といった定着装置を構成する部材が、耐熱温度以上にまで達してしまう場合がある。そのため、部材保護するために通紙範囲外領域の温度を抑制しなければならず、通紙の生産性を落とさなければならない(CPMダウンする)といった課題があった。また、端部温度上昇により、用紙の端部付近(幅方向の端部付近)でトナーのホットオフセットが発生するという課題もある。
特に、近年のウォームアップタイム短縮および消費電力低減の要求の高まりから、定着ベルトや定着フィルムなどの定着部材の低熱容量化が進み、定着部材の温度は変動しやすくなっている。これにより、上記課題が顕著に現れるようになってきた。
そこで本発明は、小サイズ紙を連続通紙した場合でも端部温度上昇の発生を抑制することができ、用紙端部付近でのホットオフセットを防止して良好な定着品質を得ることを目的とする。
前記の目的を達成するため本発明は、回転可能な定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材の内側に配置されたニップ形成部材と、前記定着部材を介して前記ニップ形成部材と当接することにより定着部材との間に所定のニップを形成する加圧部材とを具備する定着装置において、前記ニップ形成部材は、熱伝導率が異なる複数材質の部材から構成され、該ニップ形成部材の厚さ方向における熱伝導率が大きな高熱伝導部と熱伝導率が小さい低熱伝導部とを有しており、前記ニップ形成部材は、所定サイズの用紙を通紙した場合の非通紙部に相当する領域及び該領域から前記用紙の端部よりも所定距離だけ用紙搬送基準に近い範囲までを前記高熱伝導部とするとともに、該高熱伝導部の用紙搬送基準側端部から用紙搬送基準までの範囲は前記低熱伝導部として構成されていることを特徴とする。
本発明の定着装置によれば、小サイズ紙を通紙した場合の非通紙部における端部温度上昇を抑制し、用紙端部付近でのホットオフセットを防止して良好な定着品質を得ることができる。
本発明に係る画像形成装置の一例であるカラーレーザープリンタの概略を示す断面構成図である。 定着装置の実施形態を示す概略構成図である。 端部温度上昇とそれによるホットオフセットについて説明する図である。 ニップ形成部材の構成を示す断面図である。 本発明の作用を説明するための模式図である。 ニップ形成部材を定着ベルト回転軸方向から見た構成を示す図である。 複数のヒータを備えた定着装置の第2実施形態を示す断面図である。 ニップ形成部材の第2実施例を示す断面図である。 ニップ形成部材の第3実施例を示す断面図である。 ニップ形成部材の第4実施例を示す断面図である。 定着装置の第3実施形態を示す断面図である。 ニップ形成部材の具体的な形態例を示すニップ面側から見た分解斜視図である。 ニップ形成部材の具体的な形態例を示すニップ面と反対側から見た分解斜視図である。 ニップ形成部材の基材を構成する中央部材の斜視図である。 ニップ形成部材の基材を構成する端部部材の斜視図である。 ニップ形成部材の基材を構成する接続部材の斜視図である。 内部高熱伝導部材の斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一例であるカラーレーザープリンタの概略を示す断面構成図である。この図に示すカラーレーザープリンタ1の全体構成と動作については後述し、先に定着装置について説明する。
図2は、定着装置の実施形態を示す概略構成図である。この図に示す定着装置は、回転可能な定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた対向回転体としての加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としてのハロゲンヒータ23と、定着ベルト21のループ内側に配設されたニップ形成部材24と、ニップ形成部材24を支持する支持部材としてのステー25と、ハロゲンヒータ23から放射される光を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ27等を備えている。
上記定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。加圧ローラ22は、芯金と、芯金表面に設けられた弾性層と、弾性層の表面に設けられた離型層によって構成されている。加圧ローラ22は、図示しない加圧手段によって定着ベルト21側へ加圧され定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、所定の幅のニップ部Nが形成されている。また、加圧ローラ22は、プリンタ本体に設けられた図示しないモータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧ローラ22が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
ハロゲンヒータ23は、プリンタ本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、上記温度センサ27による定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータ23の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。
なお、加熱源23として実施形態では定着部材を内面から加熱するためにハロゲンヒータを一例として図示しているが、加熱源としてはハロゲンヒータだけにとどまらず、IHコイルを有した誘導加熱方式や、抵抗発熱体、カーボンヒータ等を用いてもよい。
さらに、ニップ形成部材24のニップ出口側には突出部28を形成することも想定される。この突出部28は定着ベルト21を介して加圧ローラ22と接触しておらず、加圧ローラ22との接触により形成されたものではない。突出部28によって、ニップ部Nでの定着後の用紙Pを定着ベルト21から浮かすことができ、分離性が高められる。
ここで、端部温度上昇とそれによる用紙端部付近(幅方向の端部付近)でのホットオフセットについて図3を参照して説明する。
図3において、加熱源としてのハロゲンヒータ123が、用紙幅方向(図3の左右方向)に配設されている。ハロゲンヒータ123の発熱領域Hは、通紙可能な最大サイズの用紙に対応する長さ(幅)を有している。このような構成において、例えばA6などの小サイズ用紙を定着する場合を考える。図には、小サイズ用紙であるA6の用紙幅を両矢印PWで示してある。ハロゲンヒータ123の発熱領域Hは、A6用紙幅PWよりも広いので、A6用紙を連続通紙した場合、用紙幅PW外側の部分(図に、「非通紙部の定着部材温度上昇領域」として示した部分)では通紙により熱が奪われず、温度波形として示すように、定着部材の温度が過度に上昇してしまう。これが端部温度上昇である。
このとき、用紙の端部付近では、用紙幅外側の過度な温度上昇の影響を受けて温度が高くなり、それによって、トナーのホットオフセットが発生する場合がある。図3において、定着部材温度波形に沿って点線をつけた部分が、A6用紙幅PWの端部付近での、定着部材温度過大によるホットオフセット発生領域である。このホットオフセット発生を抑制するためには、非通紙部での定着部材の過大な温度上昇を抑制する必要がある。もちろん、用紙端部付近においても過度の温度上昇を抑制する必要がある。ただし、通紙領域では用紙によって熱が奪われるため、温度上昇を抑制する程度は、非通紙部よりも通紙領域の方が少なくてよい。図3において、ホットオフセットの発生防止に必要な温度低減を、下向きの太い矢印で示してある。通紙領域端部に付された太矢印の大きさ(長さ)が、非通紙部の矢印よりも小さい(短い)のは、通紙領域で必要な温度低減の程度が、非通紙部で必要な温度低減の程度よりも少ないことを表している。
さて、このような端部温度上昇とそれによる用紙端部付近でのホットオフセットを防止するための、本発明の特徴的な構成とその作用について説明する。
図4は、ニップ形成部材24の構成を示す断面図である。この図は、用紙搬送方向の正面から見た断面図であり、図の左右方向が用紙幅方向(用紙搬送方向に直交する方向)である。用紙搬送方向は、図3の紙面に垂直な方向で、紙面の裏から表方向に用紙が搬送される。なお、用紙幅方向に直交し、且つ、用紙搬送方向に直交する方向を「厚さ方向」と定義する。図4では、図の上下方向が厚さ方向であり、ニップ形成部材24の厚さ方向は図に両矢印で示すとおりである。
ニップ形成部材24は複数部材から構成されており、本実施形態では第一部材である基材24aと第二部材である高熱伝導部材24bからなる。図示例では高熱伝導部材24bが2個設けられ、長手方向中央(用紙搬送基準)を中心に対称位置に配置されている。
高熱伝導部材24bは、ニップ形成部材24のニップ面側(図の下側)には露出しておらず、高熱伝導部材24bのニップ面側には基材24aが存在している。したがって、高熱伝導部材24bが設けられている個所においては、ニップ形成部材24は、基材24aと高熱伝導部材24bの複数の素材からなる。基材24aと高熱伝導部材24bは熱伝導率が異なっており、高熱伝導部材24bは基材24aよりも熱伝導率が大きい素材である。高熱伝導部材24bが設けられている個所においては、ニップ形成部材24は、厚さ方向において熱伝導率の異なる複数材料から構成されている。
そして、熱伝導率の大きい高熱伝導部材24bが設けられている個所では、ニップ形成部材24の厚さ方向(図4の上下方向)全体での熱伝導率は、他の部分(高熱伝導部材24bが設けられていない基材24aだけの部分=低熱伝導部)よりも熱伝導率が高い高熱伝導部となっている。このため、高熱伝導部材24bが設けられている高熱伝導部では定着部材(図4には不図示)から吸熱し易い構成となっている。従って、この部分で定着部材(定着ベルト21)に大きな温度上昇が生じた場合でも、ニップ形成部材24の厚さ方向(この場合は図の上向きの方向)に熱が吸収され、定着部材の温度抑制を可能とする。
図5は、本発明の作用を説明するための模式図である。
図5において、小サイズ用紙を連続通紙した場合、定着部材温度波形に点線で示すように、従来の定着装置では加熱源の端部付近(非通紙領域)において著しい温度上昇が発生する。これに対し、本発明の定着装置では、熱伝導率の高い高熱伝導部材24bが端部温度上昇に対応する位置に配置されていることから、ニップ形成部材24の厚さ方向(図の上向きの方向)に熱を吸収し、図示しない定着部材(ニップ形成部材24のニップ面側にある)の温度が過度に上昇することを防止する。その結果、定着部材温度波形に実線で示すように、非通紙領域での温度上昇が小さくなり、用紙端部でのホットオフセットの発生が防止される。
熱伝導率の高い高熱伝導部材24bの配置位置(長手方向=用紙搬送方向と直交する方向:図4,5の左右方向)について更に詳しく説明する。
図4,5に示すように、ニップ形成部材24の長手方向における高熱伝導部材24bの配置位置は、ハロゲンヒータ23の端部から距離Aだけ内側(用紙搬送基準側)に入った位置に高熱伝導部材24bの外側端部がある。そして、高熱伝導部材24bの内側(用紙搬送基準側)端部は、所定の小サイズ用紙(本実施形態ではA6サイズを想定)の端部から距離Bだけ内側(用紙搬送基準側)に入った位置となっている。このような高熱伝導部材24bの配置位置により、熱伝導率の高い高熱伝導部が、端部温度上昇に対応する位置(温度波形の大きな山の位置)に存在することで、発生した熱を効率よく吸収し、いわゆる端部温度上昇を未然に防止する。
それとともに、高熱伝導部材24bの内側(用紙搬送基準側)端部が小サイズ用紙の端部から距離Bだけ内側(用紙搬送基準側)に入った位置となっていることで、小サイズ用紙の端部と高熱伝導部材24bとが重なる(オーバーラップする)位置関係となり、非通紙領域での温度上昇の影響を受ける部分(図4に破線を付して示したホットオフセット発生領域)で熱を吸収することができ、用紙端部付近での温度過昇を防止することもできる。そのため、小サイズ用紙を連続通紙した場合でも、用紙端部付近でのホットオフセットが発生せず、画像不良を防止した良好な定着品質を得ることが可能となる。
また、高熱伝導部材24bの内側(用紙搬送基準側)端部から用紙搬送基準までは低熱伝導部となっている。本実施形態では用紙搬送基準が中央基準であるため、ニップ形成部材24の構成は用紙搬送基準を中心として対称(図4では左右対称)となっている。したがって、長手方向の中央(用紙搬送基準)中心として両側に1つずつある高熱伝導部(高熱伝導部材24b)の内側部分、すなわち長手方向の中央部分は低熱伝導部となっている。これは、高熱伝導部(高熱伝導部材24b)が定着時に不要な熱吸収を行わないようにするためである。
ニップ形成部材24の構成についてさらに詳しく述べる。
<材質>
複数材質のうち高熱伝導部となる高熱伝導部材24bとして、以下のような部材を用いることが好ましい。
材質例 熱伝導率(W/mK)
カーボンナノチューブ 3000〜5500[W/mK]
グラファイトシート 700〜1750[W/mK]
銀 420[W/mK]
銅 398[W/mK]
アルミニウム 236[W/mK]
低熱伝導部となる基材24aの材質としては、耐熱性が高く、高温下でも加圧部材との圧力に耐えられる十分な強度を有した耐熱樹脂、例えばPPSやPEEK、PEK、PAI、LCPといったものを用いることが望ましい。
材質例(耐熱樹脂) 熱伝導率(W/mK)
PPS 0.2
PAI 0.29〜0.6
PEEK 0.26
PEK 0.29
LCP 0.38〜0.56
<形状>
ニップ形成部材24は、定着部材21のループ内側に配置しているので、定着部材21の内周面と接触摺動している。加圧部材22によって常時一定以上の圧力を受けているので定着部材21と十分な密着性が得られており、熱伝達しやすい位置に設置されている。ニップ形成部材24の厚さは1〜10mm程度として断面積を大きくすることにより長手方向(用紙搬送方向と直交する方向=定着部材回転軸方向)の熱輸送量を増やすことができる。
なお、ニップ形成部材24は、用紙幅方向における定着部材の温度均一性を考慮し、定着部材(定着ベルト21)と摺動する面に、高熱伝導部材24bが露出しない構成とする。すなわち、図4,5に示すように、高熱伝導部材24bの下には基材24aが存在する構成となっている。これにより、用紙幅方向での定着部材の温度ムラを防止するようにしている。
<表面性>
均熱効果を優先させたい場合は上記した良高熱伝導体の材質を用い、表面粗さを平滑(定着部材21の内面粗さ以下)にし、定着部材21との密着性を高める構成とする。これは、表面凹凸による空間が発生すると空気断熱によって熱伝達が大きく損なわれるためである。
また、ニップ形成部材24の定着部材との接触面側にフッ素樹脂(PFA、PTFE、ETFE)を5〜50μm程度被覆して摺動性を高めても良い。ただし、フッ素樹脂の熱伝導率は上記良熱伝導体の熱伝導率より劣るので、適宜フッ素樹脂の厚さ、有無を決定しても良い。なお、ニップ形成部材24と定着部材21との摺動性をさらに高めるためにシリコンオイル,シリコングリス,フッ素系グリスといった潤滑剤を塗布しても良い。また、両者の摺動性をより高めるためにPTFEやPFAの繊維を織り込んでシート状にした摺動シートを用いてもよい。摺動シート材料としてはこの限りではなく、薄い樹脂基材の表層にPFAやPTFEのコーティングを施したものを使用してもよいし、ガラスクロスを編組した基材を用いてもよい。
ニップ形成部材24の説明を続ける
図4に示すように、ニップ形成部材24の高熱伝導部材24bは、長手方向中央(用紙搬送基準)から遠い側の端部(外側端部)の位置が、加熱源であるハロゲンヒータ23の加熱範囲HWの端部から距離Aだけ内側に位置するように配置されている。言い換えれば、高熱伝導部材24bの外側端部よりも加熱源23の外側端部のほうが距離Aだけ外側(用紙搬送基準から遠い位置)にあることが分かる。
ハロゲンヒータ23の外側端部は中央部に比べて、定着部材を所望の温度まで加熱することが難しく、端部温度が低くなっている状態となる(図3の定着部材温度波形を参照)。これは、定着部材(図3,4には示さず)の幅(用紙幅方向の大きさ)が、ハロゲンヒータ23の加熱範囲HWよりも広いことに起因している。このことにより、高熱伝導部材24bの端部(外側端部)の位置を、ハロゲンヒータ23の端部よりも外側(用紙搬送基準から遠い位置)に配置する必要はなく、図示のように距離Aだけ内側に位置していても、機能上は(端部温度上昇を抑制する上では)問題ない。
仮に、高熱伝導部材24bの端部(外側端部)の位置を、ハロゲンヒータ23の端部よりも外側(用紙搬送基準から遠い位置)に位置させた場合には、必要以上に熱を吸収することとなり、省エネにはならない。したがって、必要充分な大きさに高熱伝導部材24bの幅(用紙幅方向の大きさ)を設定して、その端部位置をハロゲンヒータ23の端部よりも内側(図示例では距離Aだけ内側)に位置させるのが好ましい。また、加熱源が定着部材を加熱する幅よりもさらに端部側のニップ形成部材24を、低熱伝導率の部材である基材24aとすることで、必要以上の熱吸収を抑制することができるので、省エネにつながり好ましい。
また、上述したように、高熱伝導部材24bは、ニップ形成部材24のニップ面(図4では下面)に露出しない構成となっている。すなわち、高熱伝導部材24bの下(定着部材側)には基材24aが存在しており、高熱伝導部材24bが定着部材に接触しない構成となっている。ニップ形成部材24は、ニップ面側に一様に基材24aを長手方向に通して設置することで、瞬時に温度上昇した定着部材(図4には不図示)がニップ形成部材24と接触した瞬間に、ニップ形成部材24側へ移動する熱量を抑制できる(高熱伝導部材24bが定着部材に接触する場合と比べて抑制できる)。このため、長手方向(用紙幅方向)での温度偏差を最も少なくすることができ、望ましい。
仮に、ニップ面側に高熱伝導部材24bが露出して定着部材と高熱伝導部材24bとが接触する構成の場合には、熱伝導率の高い高熱伝導部材24bの個所だけが定着部材からの熱移動が大きく、結果として定着部材幅方向(用紙幅方向)で大きな温度偏差を作ることとなり、温度低下の激しい部分は定着必要温度まで到達することができず、定着不良といった画像不良を引き起こしてしまうので好ましくない。
前述したように、高熱伝導部材24bとしては銅やアルミニウムといった部材が熱伝導率が良好でまた部材のコストも安価であるので最も好ましい。基材24aとしては、低熱伝導率であり、かつ耐熱性のある部材として、前述したように耐熱樹脂が挙げられ、PPSやPAIやPEEKやPEKやLCPといったものが望ましい。
図6は、ニップ形成部材24を定着ベルト21の回転軸方向(加圧ローラ22の軸方向)から見た構成を示すもので、3つの構成例を示してある。なお、この図では、図の左右方向(左から右方向)が用紙搬送方向であり、紙面に垂直な方向がニップ形成部材24の長手方向となる。また、図6は、図4におけるC−C線での断面を示している。
図6(a)に示す構成例は、ニップ形成部材24を構成する基材24aと高熱伝導部材24bの、用紙搬送方向の大きさが同じ構成となっている。実施形態ではこの構成を採用している。
図6(b)に示す構成例は、高熱伝導部材24bの用紙搬送方向の大きさが、基材24aの用紙搬送方向の大きさよりも小さい構成例である。
図6(c)に示す構成例は、高熱伝導部材24bの用紙搬送方向の大きさが、基材24aの用紙搬送方向の大きさよりも大きい構成例である。
なお、図6で例示した各構成例は、図4から分かるように、低熱伝導部と高熱伝導部の上面が同一面となるように、基材24aおよび高熱伝導部材24bの厚さが設定された構成となっている。これに対し、図示はしないが、高熱伝導部材24bの上面が低熱伝導部の基材24aの上面よりも高くなっている(低熱伝導部と高熱伝導部が凹凸になっている)構成も可能である。
ところで、定着部材(定着ベルト21)を加熱する加熱源としてはハロゲンヒータに限らず、誘導加熱方式によるものを採用することも可能である。誘導加熱方式においては、駆動装置を用いて長手方向の発熱範囲を可変とさせる従来技術があり、これにより紙サイズに応じて長手方向の発熱範囲を変更し、非通紙部の温度上昇を抑制する方法がある。しかしこの場合、発熱範囲を可変とするための駆動装置が必要で、定着装置のコストが上昇するという問題がある。その点、本発明によれば、複数部材から構成されるニップ形成部材24を備えることで、上述したように端部温度上昇を抑制することができる。そのため、加熱源として誘導加熱方式を採用した場合においても、発熱範囲を可変とするための駆動装置が不要となり、部品点数が少なく、簡素化された構成で成り立つため、定着装置のコストダウンにつながる。
次に、加熱源として、発熱領域の異なる複数のハロゲンヒータを備えた定着装置の第2実施形態について、図7,8を参照して説明する。なお、図2で説明した第1実施形態と同一ないし同等の部材には同じ符号を付して説明する。
図7に示す定着装置20は、加熱源としてのハロゲンヒータを複数本(図示例では2本)備えている。この場合、ハロゲンヒータごとに発熱領域を異ならせることで、種々の幅の用紙幅に対応した範囲で定着ベルト21を加熱することが可能となっている。
また、本実施形態でも、ニップ形成部材124のニップ出口側には突出部28が形成されている。突出部28は定着ベルト21を介して加圧ローラ22と接触しておらず、加圧ローラ22との接触により形成されたものではなく、用紙分離性を高めるものである。
本第2実施形態の定着装置は、ハロゲンヒータの本数と、図8で説明するニップ形成部材124の構成が異なること以外は、図2で説明した第1実施形態と基本的に同様であるため、重複する説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図8は、ニップ形成部材の第2実施例の構成を示す断面図である。この図は、用紙搬送方向の正面から見た断面図であり、図の左右方向が用紙幅方向(用紙搬送方向に直交する方向)である。用紙搬送方向は、図8の紙面に垂直な方向で、紙面の裏から表方向に用紙が搬送される。図8では、図の上下方向が厚さ方向であり、ニップ形成部材124の厚さ方向は図に両矢印で示すとおりである。
第2実施形態の定着装置では、図8に示すように、加熱源としてのハロゲンヒータ123は、小サイズ用紙に対応する発熱領域を有する第1ヒータ123Aと、大サイズ用紙に対応する発熱領域を有する第2ヒータ123Bの2本のヒータからなる。第2ヒータ123Bは、用紙幅方向の中央部に発熱領域がなく、用紙幅方向の両側端部付近にそれぞれ発熱領域を有している。このように、用紙幅方向において加熱幅及び加熱範囲の異なる複数の加熱源を備える構成の場合、通紙する用紙サイズに応じて使用する(発熱させる)加熱源の数を変更する制御が行なわれる。例えば、B4サイズ紙を通紙する場合には第1ヒータ123Aだけでは紙幅に対して加熱幅が不足するため、同時に第2ヒータ123Bも使用することで、紙サイズに対して十分な加熱幅を得る。このとき、B4サイズ紙の用紙端部の外側に第2ヒータ123Bの加熱領域が存在するため、B4サイズ紙の非通紙部は第2ヒータ123Bにより加熱され、定着部材の温度上昇(端部温度上昇)が発生する。この温度上昇を回避するために、本第2実施例では後述する第2高熱伝導部材を設けている。
図2に示す第1実施例のニップ形成部材24は、用紙搬送基準(図示例の場合は中央基準で、ニップ形成部材長手方向の中央である)を中心としてその両側に1つずつ高熱伝導部を設けた構成であった。それに対し、図8に示す第2実施例のニップ形成部材124は、用紙搬送基準を中心としてその両側にそれぞれ複数の高熱伝導部を設けた構成となっている。図示例では用紙搬送基準の片側に2つずつ計4つの高熱伝導部を設けている。
中央寄りの(搬送基準に近いほうの)第1高熱伝導部材124b(1)は、第1実施例のニップ形成部材24における高熱伝導部材24bに相当するもので、その位置や作用などについては同じであるため、重複する説明は省略する。
外側の(搬送基準から遠いほうの)第2高熱伝導部材124b(2)は、第1ヒータ123Aよりも外側(搬送基準から遠い位置)で、第2ヒータ123Bの発熱領域に対応する位置に配置される。本実施例では、大サイズ用紙(例えばB4サイズ)の用紙端部の内側(搬送基準寄り)に、第2高熱伝導部材124b(2)の内側端部(搬送基準側端部)が位置するように配置されている。
第2高熱伝導部材124b(2)は、第1高熱伝導部材124b(1)すなわち第1実施例の高熱伝導部材24bと同じ材質(例えば銅やアルミニウム)であってもよいし、第1高熱伝導部材124b(1)とは異なる材質であってもよい。また、第2高熱伝導部材124b(2)と第1高熱伝導部材124b(1)の厚さは同じであってもよいし、異なっていてもよい。加熱源123からの入力エネルギーに応じて、第1高熱伝導部材124b(1)及び第2高熱伝導部材124b(2)の材質や厚さを決定すればよい。
また、ニップ形成部材124のニップ面(図では下面)側から第1高熱伝導部材124b(1)または第2高熱伝導部材124b(2)までの距離、すなわち第1高熱伝導部材124b(1)及び第2高熱伝導部材124b(2)のニップ側に存在する基材124aの厚さが異なっていてもよい。高熱伝導部材のニップ側に存在する基材124aの厚さが薄い場合には、定着部材から吸収した熱は短時間で高熱伝導部材へ熱伝達される。一方、高熱伝導部材のニップ側に存在する基材124aの厚さが厚い場合には、定着部材から吸収した熱が高熱伝導部材まで熱伝達されるのに時間を要する。そのため、定着部材からの吸熱量・吸熱に要する時間をこの基材の厚さで制御・コントロールすることができる。この部分の基材厚さも、加熱源123からの入力エネルギーの大小に応じて決定すればよい。
図9は、ニップ形成部材のニップ面側に高熱伝導部材を備えている第3実施例を示す構成図である。
図9に示すように、ニップ形成部材224のニップ面(図では下面)には、軸方向高熱伝導部材125が、長手方向(用紙幅方向)に通して配置されている。軸方向高熱伝導部材125を備えていること以外は、図8で説明した第2実施例と同じ構成であるため、重複する説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
第3実施例のニップ形成部材224は、図8のニップ形成部材124のニップ面に、軸方向高熱伝導部材125を長手方向に通して配置したことにより、ニップ形成部材の長手方向への熱移動を促進させる効果を得ることができる。軸方向高熱伝導部材125が配置された場所は、小サイズ紙を通紙したときに非通紙部で温度上昇の著しい定着部材に最も近接した(第1高熱伝導部材124b(1)や第2高熱伝導部材124b(2)よりも定着部材に近接した)場所であり、高温となった定着部材の部位の熱吸収を最もし易いところに軸方向高熱伝導部材125が配置された構成となっている。軸方向高熱伝導部材125の材質としては、例えば銅やアルミニウムなどが適しており、熱伝導率の高いほうが良好な結果を得られる。軸方向高熱伝導部材125は、第1高熱伝導部材124b(1)あるいは第2高熱伝導部材124b(2)と同じ材質であってもよいし、異なっていてもよい。
また、軸方向高熱伝導部材125の表面はニップ面側に当たるが、定着部材の内面と直接摺動させると、摩擦係数μが高くなったり、耐摩耗性の面で十分な耐久性を得られないことがあるため、表層に摩擦係数μを低減させるためにPTFEやPFAのコーティングや塗装を施したり、低摩擦係数の機能を持つPTFEやPFAのシートを間に挟んだり、前述したようなPTFEやPFAの繊維を編組して織物状にした摺動シートを介在させてもよい。さらに摩擦係数μを減らすための潤滑剤としてフッ素系やシリコン系のグリスやオイルを塗布してもさらに良好な結果を得ることが可能となる。
なお、図9では、第2実施例のニップ形成部材124のニップ面に軸方向高熱伝導部材125を備える構成で説明したが、第1実施例の定着装置のニップ形成部材24のニップ面に軸方向高熱伝導部材125を備える構成も可能である。その場合の作用効果は、図9で説明した場合と同様である。
図10は、ニップ面及びニップ面と反対側に高熱伝導部材を備えているニップ形成部材の第4実施例を示す構成図である。
図10に示すように、ニップ形成部材324のニップ面(図では下面)には、軸方向高熱伝導部材125が、長手方向(用紙幅方向)に通して配置されている。また、ニップ面と反対側の面(図では上面)には、軸方向高熱伝導部材126が、長手方向(用紙幅方向)に通して配置されている。ニップ形成部材のニップ面と反対側の面に軸方向高熱伝導部材126を備えていること意外は、図9で説明した第3実施例と同じ構成であるため、重複する説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
本第4実施例のニップ形成部材324は、ニップ面と反対側の面に軸方向高熱伝導部材126を設けたので、ニップ面側から高温となった定着部材の熱を第1高熱伝導部材124b(1)や第2高熱伝導部材124b(2)へ吸熱した後、さらにニップと反対側の面に配置した軸方向高熱伝導部材126へ熱移動させる効果を得られる。軸方向高熱伝導部材126は、第1高熱伝導部材124b(1)及び第2高熱伝導部材124b(2)と接触させて配置している。
第1高熱伝導部材124b(1)及び第2高熱伝導部材124b(2)は、ニップ形成部材124の長手方向(用紙搬送方向)において全域に設けられたものではなく、一部分のみに設置されている。このため、熱容量が十分ではなく、高温となった定着部材の熱を十分に吸収することができない。その点、本実施例では、ニップ面と反対側の面に、熱容量が大きく且つ熱伝導率の高い部材で構成された(すなわち瞬時に熱吸収できて温度が飽和しにくい)軸方向高熱伝導部材126を設けたことにより、定着部材の熱を十分に吸収することができる。軸方向高熱伝導部材126の材質としては、例えば銅やアルミニウムなどが適しており、熱伝導率の高いほうが良好な結果を得られる。軸方向高熱伝導部材126は、第1高熱伝導部材124b(1)、第2高熱伝導部材124b(2)あるいは軸方向高熱伝導部材125と同じ材質であってもよいし、異なっていてもよい。
図11は、定着装置の第3実施形態を示す断面構成図である。
この図に示す定着装置は、加熱源が3本のハロゲンヒータ223で構成されている点が異なるだけで、他の構成は図2の第1実施形態とほぼ同じであり、同一部材には同一符号を付している。ヒータの数を増やすことで、生産性を落とすことなく各種紙幅に対応した定着をすることができる。本実施形態でも、ニップ形成部材124のニップ出口側には突出部28が形成されている。突出部28は定着ベルト21を介して加圧ローラ22と接触しておらず、加圧ローラ22との接触により形成されたものではなく、用紙分離性を高めるものである。
3本のハロゲンヒータ223は、それぞれ発熱領域が異なっており、小サイズ用紙に対応する発熱領域を長手方向中央部に有する中央ヒータと、大サイズ用紙に対応する発熱領域を長手方向の一方側端部付近に有する第1の端部ヒータと、大サイズ用紙に対応する発熱領域を長手方向の他方側端部付近に有する第2の端部ヒータとからなる。ニップ形成部材としては、図8〜図10で説明した各実施例のニップ形成部材を使用可能である。図には第2実施例のニップ形成部材124として示してある。
なお、上記説明した各実施形態において、ニップ形成部材を構成する部材としては、高熱伝導部および低熱伝導部の材料として、上記第1実施例のニップ形成部材24の説明で示した材質を好適に用いることができる。
次に、ニップ形成部材の具体的な形態例について図12〜図17を参照して説明する。なお、ここでは、ニップ形成部材として、第1実施例(図4)と同じく用紙搬送基準(図示例の場合は中央基準)を中心としてその両側に1つずつ高熱伝導部を設け、第4実施例(図10)のようにニップ面及びニップ面と反対側にそれぞれ高熱伝導部材を備えた構成のもので説明する。
図12と図13は、ニップ形成部材240の分解斜視図であり、図12はニップ面側から見た図、図13はニップ面と反対側(ステー側)から見た図である。なお、図に示す座標軸の矢印XCは、ニップ形成部材の厚さ方向(図4も参照)を示すものである。また、矢印YCは、用紙幅方向(用紙搬送方向と直交する方向)を示すものである。また、矢印ZCは、用紙搬送方向を示すものである。
図12、図13に示すように、ニップ形成部材240は、基材241と、ニップ側高熱伝導部材242と、ステー側高熱伝導部材243と、内部高熱伝導部材244で構成されている。
基材241は、中央部材241C,2つの端部部材241T,2つの接続部材241Sからなっている。基材241を構成する各部材としては、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を好適に用いることが可能である。なお、基材241を分割構成とせずに、一体構成とすることも可能である。
ニップ側高熱伝導部材242は、ニップ形成部材240のニップ側の面を覆うように配置された高熱伝導部材であり、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の熱伝導率の高い金属材を好適に用いることができる。実施形態では銅(Cu)を用いている。
ニップ側高熱伝導部材242の両端部には、図示しない低摩擦シート(図2の符号24aに相当)のズレを防止するためのズレ防止構造(ギザギザ形状)242aが設けられている。図示例では両側にズレ防止構造242aを設けているが、定着ベルト回動方向の上流側端部のみにズレ防止構造242aを設けて、下流側端部は平坦な形状としてもよい。
ステー側高熱伝導部材243は、ステー25(図2)に接触するようにニップ形成部材240のニップと反対側の面に配置された高熱伝導部材であり、ニップ側高熱伝導部材242と同じく銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の熱伝導率の高い金属材を好適に用いることができる。
内部高熱伝導部材244は、ステー側高熱伝導部材243と基材241(本例では接続部材241S)の間に配置された高熱伝導部材であり、他の高熱伝導部材と同じく銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の熱伝導率の高い金属材を好適に用いることができる。
なお、内部高熱伝導部材244を配置するために、その部分で基材241の厚さを薄くしており、図示例では接続部材241Sと内部高熱伝導部材244を重ねた厚さが基材の中央部材241Cと等しくなるように設けている。
ニップ形成部材240を構成する各部材の厚みは、例えばニップ幅10mm程度の時に、ニップ側高熱伝導部材242は0.2〜1mm、ステー側高熱伝導部材243は1.8〜6mm、吸熱板である内部高熱伝導部材244は1〜2mmである。吸熱抑制板である接続部材241Sは0.5〜1.5mm、低熱伝導性の中央部材241C及び端部部材241Tは1.5〜3.5mmであると好ましい。ただ、これらの範囲に限定されるものではない。
図14は、基材241を構成する中央部材241Cの斜視図であり、(a)はニップ面側から見た図、(b)はニップ面と反対側(ステー側)から見た図である。中央部材241Cのステー側の面には、ステー側高熱伝導部材243(に設けられた貫通穴)を貫通してステー25(図2)まで届くリブ245が2本と、ステー側高熱伝導部材243(に設けられた位置決め用の穴又は凹部)に嵌合するリブ246が1本、突設されている。
また、中央部材241Cの短手方向の端部には、立ち上げ部247,248がそれぞれ複数個設けられている。両側の立ち上げ部247,248の間に、ステー側高熱伝導部材243が嵌め込まれて保持される。
図15は、基材241を構成する端部部材241Tの斜視図であり、(a)はニップ面側から見た図、(b)はニップ面と反対側(ステー側)から見た図である。端部部材241Tのステー側の面には、ステー側高熱伝導部材243を貫通してステー25(図2)まで届くリブ245が1本と、ステー側高熱伝導部材243に嵌合するリブ246が1本、突設されている。
また、端部部材241Tの短手方向の端部には、立ち上げ部247,248がそれぞれ複数個設けられている。両側の立ち上げ部247,248の間に、ステー側高熱伝導部材243が嵌め込まれて保持される。
なお、図12、図13から分かるように、端部部材241Tは長手方向の両側に1つずつ、計2個が備えられているものであるが、その形状は長手方向において対称であるため、ここでは一方側のみを示してある。
図16は、基材241を構成する接続部材241Sの斜視図であり、(a)はニップ面側から見た図、(b)はニップ面と反対側(ステー側)から見た図である。接続部材241Sのステー側の面には、内部高熱伝導部材244(に設けられた貫通穴)を貫通してステー側高熱伝導部材243に嵌合するリブ246が2本、突設されている。
また、接続部材241Sの短手方向の端部には、立ち上げ部247,248がそれぞれ複数個設けられている。両側の立ち上げ部247,248の間に、内部高熱伝導部材244及びステー側高熱伝導部材243が嵌め込まれて保持される。なお、図12、図13から分かるように、接続部材241Sは計2個が備えられているものであるが、その形状は同一あるいは長手方向において対称であるため、ここでは一つのみを示してある。
図17は、内部高熱伝導部材244の斜視図である。内部高熱伝導部材244には、接続部材241Sのリブ246が貫通される穴244aが2つ設けられている。内部高熱伝導部材244は、接続部材241Sと重ねられて高熱伝導部を構成する(図4参照)。なお、図12、図13から分かるように、内部高熱伝導部材244は計2個が備えられているものであるが、その形状は長手方向において対称であるため、ここでは一方側のみを示してある。
上記説明した実施形態の定着装置は、用紙搬送基準が中央基準のものであったが、本発明は、用紙搬送基準が片側基準である定着装置にも適用可能である。用紙搬送基準が片側基準の装置は、用紙を搬送路の一方側端部に寄せて搬送するものであり、その場合の用紙端部位置に応じて、ニップ形成部材に設ける高熱伝導部(高熱伝導部材)の配置位置や長手方向のサイズなどを設定してやればよい。また、用紙搬送基準が片側基準で加熱源として複数のヒータを備える装置の場合も、各ヒータの発熱領域に応じてニップ形成部材に設ける複数の高熱伝導部(高熱伝導部材)の配置位置や長手方向のサイズなどを設定すればよい。上記した第3実施例や第4実施例のような軸方向高熱伝導部材を設ける場合も、何ら問題なく用紙搬送基準が片側基準である定着装置に適用可能である。
ここまで説明したように、本発明の定着装置においては、小サイズ紙を通紙した場合の非通紙部における端部温度上昇を抑制し、用紙端部付近でのホットオフセットを防止して良好な定着品質を得ることができる。
また、高熱伝導部の用紙搬送基準と反対側端部が加熱源の用紙搬送方向に直交する方向の端部から所定距離だけ用紙搬送基準側に位置している(図4における「A」が存在している(「A」の値が正である))ことにより、加熱源の最端部付近での温度落ち込みが発生する領域での熱吸収を防ぎ、大サイズ紙を通紙した際の局部的な温度落ち込みを回避することができる。
また、高熱伝導部のニップ面側に熱伝導率が小さい第一部材を配置し、非ニップ面側に熱伝導率が大きい第二部材を配置したことにより、ニップ形成部材の厚さ方向で異なる熱伝導率を作り出すことができる。そして、ニップ面側で熱伝導率が小さいことで省エネにつながり、さらに、常温からの朝一番での立ち上げのような場合であっても熱吸収を抑制する(熱伝導率が大きい第二部材で熱吸収してしまうことを抑制する)ことができる。小サイズ紙を通紙したときに温度上昇する個所に高熱伝導部を設けることで、温度上昇抑制のために熱吸収させたい個所のみの熱伝導率を高めることが可能となる。もし、その他の個所まで熱伝導率を高くしてしまった場合には、過剰に熱吸収してしまうことになり、加熱源に余分な電力を投入しなければならず、非効率であり省エネにならない。
また、加熱源が用紙サイズに対応した加熱領域を有する複数の加熱源により構成されている場合には、所定の大サイズ用紙に対応する加熱源の加熱領域に相当する部分に第2の高熱伝導部を設けることで、さまざまな用紙サイズ及び加熱源の加熱幅サイズに応じて非通紙部での定着部材の温度上昇を効率よく抑制することができる。そのため、高い生産性を得られるとともに、ホットオフセットのない良好な定着品質を得ることができる。
また、ニップ形成部材のニップ面に、用紙搬送方向に直交する方向に通して配置された軸方向高熱伝導部材が設けられていることで、ニップ形成部材の長手方向(用紙幅方向)における熱移動をより促進させることができる。
また、ニップ形成部材のニップ面と反対側の面に、用紙搬送方向に直交する方向に通して配置された軸方向高熱伝導部材が設けられていることで、高熱伝導部で吸収した熱をニップ面と反対側の面に配置した軸方向高熱伝導部材へ効率よく移動させることができる。
最後に、図1に示したカラーレーザープリンタ1の全体構成と動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的に、各作像部4Y,4M,4C,4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備える。なお、図1では、ブラックの作像部4Kが備える感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y,4M,4Cにおいては符号を省略している。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、転写体としての中間転写ベルト30と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31と、二次転写手段としての二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32と、クリーニングバックアップローラ33と、テンションローラ34、ベルトクリーニング装置35を備える。
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33及びテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32が回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ31は、それぞれ、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、一次転写ローラ31と同様に、二次転写ローラ36にも図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35から伸びた図示しない廃トナー移送ホースは、図示しない廃トナー収容器の入り口部に接続されている。
プリンタ本体の上部には、ボトル収容部2が設けられており、ボトル収容部2には補給用のトナーを収容した4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと上記各現像装置7との間には、図示しない補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
一方、プリンタ本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けてある。ここで、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
プリンタ本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としての一対のレジストローラ12が配設されている。
また、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置20が配設されている。さらに、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、プリンタ本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けてある。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係るプリンタの基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図の反時計回りに回転駆動し、中間転写ベルト30を図の矢印で示す方向に周回走行させる。そして、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体5の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。その後、図示しない除電装置によって各感光体5の表面が除電され、表面電位が初期化される。
画像形成装置の下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によってタイミングを計られて、二次転写ローラ36と二次転写バックアップローラ32との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
その後、中間転写ベルト30の周回走行に伴って、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、上記二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、除去されたトナーは図示しない廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、定着装置の加熱源の数や配置場所などは任意であり、また、加熱源もハロゲンヒータに限らず適宜な熱源を採用可能である。定着部材としてベルトやフィルムの材質、あるいは加圧部材の構成等も適宜なものを採用可能である。
また、画像形成装置の構成も任意であり、4色トナーを用いるものに限らず、3色のトナーを用いるフルカラー機や、2色のトナーによる多色機、あるいはモノクロ装置にも本発明を適用することができる。もちろん、画像形成装置としてはプリンタに限らず、複写機やファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
1 カラーレーザープリンタ(画像形成装置)
20 定着装置
21 定着ベルト(定着部材)
22 加圧ローラ(加圧部材)
23 ハロゲンヒータ(加熱源)
24 ニップ形成部材
24a 基材(第一部材)
24b 高熱伝導部材(第二部材)
25 ステー(支持部材)
26 反射部材
27 温度センサ(温度検知手段)
123 ハロゲンヒータ(加熱源)
124 ニップ形成部材
124a 基材(第一部材)
124b(1) 第1高熱伝導部材(第二部材)
124b(2) 第2高熱伝導部材(第二部材)
125,126 軸方向高熱伝導部材
224,324 ニップ形成部材
240 ニップ形成部材
N ニップ部
P 用紙(記録媒体)
特開2004−286922号公報 特開2010−79309号公報

Claims (9)

  1. 回転可能な定着部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材の内側に配置されたニップ形成部材と、前記定着部材を介して前記ニップ形成部材と当接することにより定着部材との間に所定のニップを形成する加圧部材とを具備する定着装置において、
    前記ニップ形成部材は、熱伝導率が異なる複数材質の部材から構成され、該ニップ形成部材の厚さ方向における熱伝導率が大きな高熱伝導部と熱伝導率が小さい低熱伝導部とを有しており、
    前記ニップ形成部材は、所定サイズの用紙を通紙した場合の非通紙部に相当する領域及び該領域から前記用紙の端部よりも所定距離だけ用紙搬送基準に近い範囲までを前記高熱伝導部とするとともに、該高熱伝導部の用紙搬送基準側端部から用紙搬送基準までの範囲は前記低熱伝導部として構成されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記高熱伝導部の用紙搬送基準と反対側端部が、前記加熱源の用紙搬送方向に直交する方向の端部から所定距離だけ用紙搬送基準側に位置していることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記高熱伝導部は、熱伝導率が小さい第一部材と、熱伝導率が大きい第二部材とから構成されており、
    該高熱伝導部のニップ面側に前記第一部材が配置され、非ニップ面側に前記第二部材が配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記低熱伝導部が前記第一部材により形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記加熱源が、用紙サイズに対応した加熱領域を有する複数の加熱源により構成されており、
    前記ニップ形成部材は、前記高熱伝導部に加えて、所定の大サイズ用紙に対応する加熱源の加熱領域に相当する部分に第2の高熱伝導部を有していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記ニップ形成部材のニップ面に、用紙搬送方向に直交する方向に通して配置された軸方向高熱伝導部材が設けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記ニップ形成部材のニップ面と反対側の面に、用紙搬送方向に直交する方向に通して配置された軸方向高熱伝導部材が設けられていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記用紙搬送基準が中央基準であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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