JP5315217B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー像が転写された用紙を、誘導加熱で加熱して定着を行う複合機、複写機、プリンタ、FAX装置等の画像形成装置に関する。
従来から、複合機等の画像形成装置には、形成したトナー像を用紙に転写し、熱でトナー像を定着させるものがある。そして、画像形成装置内のトナー像の定着を行う定着装置には、用紙搬送を行いつつ加熱するため、ローラ等の回転体を含み、コイルから生ずる磁束による渦電流等でジュール熱を発生させ(誘導加熱)、回転体を暖め、用紙の加熱を行うものがある。ここで、印刷中、誘導加熱で暖められる回転体のうち、用紙と接する部分(通紙領域)は熱を通過する用紙に奪われるので、回転体の加熱を続ける必要があるが、そうすると、用紙と接しない非通紙領域は、温度が上昇し続ける。この非通紙領域での過昇温防止等のため、回転体の非通紙領域に磁束を到達しないようにして、加熱幅を調整する定着装置が存在する。このような定着装置の一例が特許文献1に記載されている。
具体的に、特許文献1には、磁束を発生する磁束発生手段と、磁束発生手段の磁束により誘導加熱される発熱体と、発熱体を挟んで磁束発生手段に対向配置した対向コアと、を備え、対向コアは、磁束の磁路に対向する対向部と発熱体との離間距離が、磁路に対向しない非対向部と発熱体との離間距離よりも小さい形状を有し、対向コアの対向部は、非対向部から突出した凸部からなり、凸部の長手方向の長さは、通紙可能な記録媒体のサイズ幅に相当する長さを有し、発熱体の非通紙領域に対向して非通紙領域に流れる磁束を遮断する磁気遮蔽体を対向コアに配設した定着装置が記載されている。この構成により、非通紙領域での熱の蓄積による過昇温を防止しようとする(特許文献1:請求項1、請求項2、請求項5、段落[0076]、図8等参照)。
特開2006−145779
上述したように、用紙のサイズにあわせ加熱幅を変化させる画像形成装置は存在する。しかし、印刷ジョブ完了まで加熱幅を変更したままとすると、回転体での非通紙領域の温度は低下する。そして、非通紙領域の温度は、印刷ジョブの終了時、トナーを溶融させるために必要で、定着を行う上で維持すべき温度である定着制御温度よりも下がることがある。そうすると、先の印刷ジョブ(例えば、はがき印刷)よりも大きなサイズの用紙(例えば、A3サイズ)を用いて印刷ジョブを新たに行う場合、新たな印刷ジョブで用いる用紙の通紙領域全域を暖め、昇温させる必要がある。このため、使用者は、先の印刷ジョブ完了後、直ちに印刷ジョブを実行できず、待つ必要があるという問題がある。
又、印刷中、非通紙領域の温度が高くなった際に、加熱幅を用紙サイズに合わせる制御が行われる場合がある。この方法によれば、印刷ジョブの完了時、非通紙領域の温度が定着制御温度を下回らず、確かに、先の印刷ジョブ完了後、直ちに印刷ジョブを実行できる場合もある。しかし、この制御では、暖める必要がない非通紙領域への加熱が積極的に行われることになり、無駄な電力が消費されるという問題がある。
尚、特許文献1記載の定着装置を見ると、用紙にあわせて加熱の制御を行う旨は記載される(特許文献1:段落[0083]、[0086]、[0090]等参照)。しかし、印刷ジョブ完了時、非通紙領域の温度が低下する点や、先の印刷ジョブ完了後、直ちに印刷ジョブを実行できず、使用者は、待つ必要がある点についての記載はない。又、コアを回転させるタイミングについても具体的な記載はなく、暖める必要がない非通紙領域への加熱による無駄な電力消費も生じ得る。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、誘導加熱により定着を行う画像形成装置において、印刷ジョブの完了時、直ちにどのようなサイズの用紙でも印刷できるようにしつつ、非通紙領域に対する必要の無い加熱を行わず、無駄な電力消費をなくすことを課題とする。
請求項1に係る画像形成装置は、印刷に用いる用紙を収容する給紙部と、トナー像を形成する画像形成部と、トナー像の定着のため用紙と接する回転体を含む加熱部と、前記加熱部に対向し、前記回転体の軸線方向に沿ってかけ回され、誘導加熱によって前記加熱部を暖めるコイルと、前記加熱部に対向し、前記コイルと前記加熱部との磁路を形成し、周面が磁気遮蔽板に覆われ、前記加熱部を加熱する加熱幅を異ならせるため、周方向の位置により前記磁気遮蔽板に覆われる軸線方向の長さが複数段階異なるコアと、前記コアを回転させる回転部と、前記加熱幅に合わせ前記加熱部の温度を検知するため複数設けられる温度検知体と、前記温度検知体の出力に基づき、前記回転体のうち用紙と接する通紙領域の温度を定着に必要な温度レベルである定着制御温度で維持させるため、前記コイルに供給する電力を制御し、印刷に用いる用紙サイズを把握し、前記回転部を制御して前記コアの回転角度を制御することにより前記加熱部での加熱幅を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、印刷ジョブを開始するとき、前記回転部を制御して前記用紙サイズにあわせた加熱幅とし、利用可能な最大の用紙サイズに対応する最大加熱幅よりも狭くした場合、次の印刷ジョブの前記用紙サイズが不明であれば、印刷ジョブの途中で、印刷ジョブが完了するまでに、前記最大加熱幅で前記定着制御温度となるように前記回転部を制御して加熱幅を印刷ジョブ開始のときよりも広げて前記加熱部を加熱させ、次の印刷ジョブの前記用紙サイズが明らかであれば、印刷ジョブの途中で、印刷ジョブが完了するまでに、次の印刷ジョブに用いる用紙の用紙サイズに対応した加熱幅で前記定着制御温度となるように前記回転部を制御して加熱幅を印刷ジョブ開始のときよりも広げて前記加熱部を加熱させることとした。
この構成によれば、印刷ジョブを開始するとき、用紙サイズにあわせた加熱幅とし、印刷ジョブの途中で加熱幅を印刷ジョブ開始のときよりも広げるので、印刷ジョブ開始時では、加熱部のうち、非通紙領域の加熱は行われない。従って、非通紙領域の無駄な加熱によって電力が無駄に消費されない。又、印刷ジョブ完了後の次の印刷ジョブで用いる用紙のサイズが、先の印刷ジョブよりも大きくても、次の印刷ジョブで用いる用紙の通紙領域全域を定着制御温度に暖めるために、使用者は待たなくて済む。従って、先の印刷ジョブ完了後、用紙サイズの異なる印刷ジョブを直ちに実行でき、使用者の利便性が高くなる。また、印刷ジョブ実行中に、次の印刷ジョブが画像形成装置に入力された場合など、次の印刷ジョブで用いる用紙のサイズが分かる場合もある。そこで、この構成によれば、制御部は、次の印刷ジョブで用いる用紙のサイズの用紙に対応する加熱幅に加熱幅を広げて加熱部を加熱させる。これにより、次の印刷ジョブを実行する上で、不要な領域まで加熱してしまうことがなくなり、無駄な電力消費を避けることができる。又、印刷ジョブ完了後、次の印刷ジョブを直ちに印刷ジョブを開始することができ、省エネを実現しつつ、利便性の高い画像形成装置を提供することができる。
又、請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記制御部は、印刷ジョブを開始するとき、前記加熱部のうち、定着する用紙と接しない領域である非通紙領域が最も広くなるように前記用紙サイズに合わせた加熱幅とし、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱する際、印刷ジョブが完了するまでに前記非通紙領域が前記定着制御温度となるように、前記加熱部を加熱させることとした。
この構成によれば、印刷ジョブが完了するまでに非通紙領域が定着制御温度となるように、加熱部を加熱させる。これにより、印刷ジョブ完了後の次の印刷ジョブで用いる用紙のサイズが、先の印刷ジョブよりも大きくても、確実に、先の印刷ジョブ完了後、直ちに印刷を実行することができる。
又、請求項3に係る発明は、請求項の発明において、データを記憶するための記憶部を有し、前記記憶部は、印刷ジョブの途中に加熱幅を広げて前記加熱部の加熱を行った際、前記温度検知体に基づき検知された前記非通紙領域の温度に対し、印刷ジョブ完了のときに前記非通紙領域を前記定着制御温度とするための印刷ジョブの残りの印刷枚数を定めた加熱用データを記憶し、前記制御部は、前記加熱用データに基づき、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することとした。
この構成によれば、加熱用データに基づき、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定するので、制御部は、簡易に加熱幅を広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定することができる。又、加熱用データは、印刷ジョブ完了のときに非通紙領域を定着制御温度とするように定められているので、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を可能な限り少なくすることができる。
又、請求項4に係る発明は、請求項3の発明において、前記記憶部は、前記加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶し、前記制御部は、複数種の前記加熱用データのうち、印刷に用いる用紙サイズに対応した前記加熱用データを選択し、選択した前記加熱用データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することとした。
用紙が用紙搬送方向において長いほど、1枚の用紙を印刷する際に、通紙領域で用紙に奪われる熱は多くなる。そうすると、通紙領域の定着制御温度を維持する上で、用紙のサイズによって、1枚の印刷にあたり、コイルに投入すべき電力(熱に変換するエネルギー)に差が生じる。従って、用紙サイズによって、印刷ジョブの途中で加熱幅を広げるタイミングの目安としての印刷ジョブの残りの印刷枚数は異なる。しかし、この構成によれば、記憶部は、加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶するので、印刷に用いる用紙のサイズを問わず、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を可能な限り少なくすることができる。
又、請求項5に係る発明は、請求項3又は4の発明において、前記記憶部は、前記加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶し、前記制御部は、複数種の前記加熱用データのうち、印刷に用いる用紙の種類に対応した前記加熱用データを選択し、選択した前記加熱用データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することとした。
用紙が分厚いほど、1枚の用紙を印刷する際に、通紙領域で用紙に奪われる熱は多くなる。そうすると、通紙領域の定着制御温度を維持する上で、用紙の種類によって、コイルに投入すべき電力に差が生じる。従って、用紙の種類によって、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げた際、非通紙領域の昇温の程度に差が生ずる。しかし、この構成によれば、記憶部は加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶するので、印刷に用いる用紙の種類を問わず、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を可能な限り少なくすることができる。
又、請求項6に係る発明は、請求項の発明において、データを記憶するための記憶部を有し、前記記憶部は、印刷ジョブの途中で加熱幅を広げて前記加熱部の加熱を行った際の前記非通紙領域での温度上昇率の測定データを記憶し、前記制御部は、前記測定データに基づき前記温度検知体により検知された前記非通紙領域の温度を前記定着制御温度まで上昇させるのに要する上昇所要時間と、印刷ジョブの残りの印刷枚数の印刷に要する印刷所要時間とを求め、比較し、前記上昇所要時間の方が短い間で、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することとした。
この構成によれば、制御部は、測定データに基づき、上昇所要時間の方が短い間に、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定するので、画像形成装置の設置環境(周辺温度等)や加熱部の昇温の程度の個体差等の事情を考慮して、制御部は、加熱幅を広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定することができる。従って、実情にあわせた加熱制御を行うことができ、効率的に無駄な電力消費を無くすことができる。
又、請求項7に係る発明は、請求項6の発明において、前記記憶部は、前記測定データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶し、前記制御部は、複数種の前記測定データのうち、印刷に用いる用紙サイズに対応した前記測定データを選択し、選択した前記測定データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することとした。
用紙が用紙搬送方向において長いほど、1枚の用紙を印刷する際に、通紙領域で用紙に奪われる熱は多くなる。そうすると、通紙領域の定着制御温度を維持する上で、用紙のサイズによって、コイルに投入すべき電力に差が生じる。従って、用紙サイズによって、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げた際、非通紙領域の昇温の程度に差が生ずる。しかし、この構成によれば、記憶部は、測定データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶するので、画像形成装置の設置環境に合わせつつ、印刷に用いる用紙のサイズを問わず、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を少なくすることができる。
又、請求項8に係る発明は、請求項6又は7の発明において、前記記憶部は、前記測定データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶し、前記制御部は、複数種の前記測定データのうち、印刷に用いる用紙の種類に対応した前記測定データを選択し、選択した前記測定データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することとした。
用紙が分厚いほど、1枚の用紙を印刷する際に、通紙領域で用紙に奪われる熱は多くなる。そうすると、通紙領域の定着制御温度を維持する上で、用紙の種類によって、コイルに投入すべき電力に差が生じる。従って、用紙の種類によって、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げた際、非通紙領域の昇温の程度に差が生ずる。しかし、この構成によれば、記憶部は、測定データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶するので、画像形成装置の設置環境に合わせつつ、印刷に用いる用紙の種類を問わず、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を少なくすることができる。
又、請求項9に係る発明は、請求項1乃至8の発明において、前記制御部は、印刷ジョブの途中で、加熱幅を印刷ジョブ開始のときよりも広げて前記加熱部を加熱する場合、前記給紙部に収容される用紙のうち、最も大きなサイズの用紙に対応する加熱幅に加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させることとした。
印刷ジョブ終了後、一般的に、次の印刷ジョブでいかなるサイズの用紙を用いて印刷するか予測できない。そこで、この構成によれば、制御部は、給紙部に収容される用紙のうち、(用紙搬送方向と垂直な方向で)最も大きなサイズの用紙に対応する加熱幅に加熱幅を広げて加熱部を加熱させる。これにより、次の印刷ジョブでいかなるサイズの用紙を用いて印刷しても、直ちに印刷ジョブを開始することができ、省エネを実現しつつ、利便性の高い画像形成装置を提供することができる。
又、請求項10に係る発明は、請求項1乃至の発明において、外部から印刷の設定データを含む印刷データを受信する通信部を有し、前記制御部は、前記通信部で受信された前記設定データに基づき印刷に用いる用紙サイズ及び/又は用紙の種類を把握することとした。
この構成によれば、制御部は、通信部で受信された設定データに基づき印刷に用いる用紙サイズを把握することができる。画像形成装置がプリンタとして利用された場合の好適例である。
又、請求項11に係る発明は、請求項1乃至10の発明において、印刷に用いる用紙のサイズ及び/又は用紙の種類の設定入力を行うための操作入力部を有し、前記制御部は、前記操作入力部に入力された内容に基づき、印刷に用いる用紙サイズ及び/又は用紙の種類を把握することとした。
この構成によれば、制御部は、操作入力部に入力された内容に基づき、印刷に用いる用紙サイズを把握することができる。画像形成装置がコピーとして利用された場合の好適例である。
上述したように、本発明によれば、非通紙領域に対する必要の無い加熱を行われず、無駄な電力消費をなくすことができる。又、印刷ジョブの完了時、直ちにどのようなサイズの用紙でも印刷できるので、使用者の利便性が高い。
第1の実施形態に係る複合機の概略構成を示す模型的断面図である。 第1の実施形態に係る1つの画像形成ユニットの拡大模型的断面図である。 第1実施形態に係る複合機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 (a)は第1の実施形態に係る定着装置の一例を正面からみた模型的断面図であり、(b)は加熱ローラ周辺の構成の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る定着装置のコアの一例を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る定着装置における加熱制御に関するハードウェア構成の一例を説明する。 第1の実施形態に係る複合機での印刷時における加熱ベルトの温度変化の一例を示すグラフである。 第1の実施形態に係る複合機での印刷ジョブ中に非通紙領域の加熱を行う際の加熱用データの一例を示す説明図である。 第1の実施形態に係る定着装置の印刷ジョブ実行の際の加熱制御の流れの一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る定着装置の印刷ジョブ実行の際の加熱制御の流れの一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る複合機での温度上昇率の測定データの一例を示す説明図である。
以下、本発明の第1の実施形態を、複合機100(画像形成装置に相当)を例に挙げつつ、図1〜図9を用いて説明する。但し、各実施の形態に記載される構成、配置等の各要素は発明の範囲を限定せず、単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概略構成)
まず、図1、図2を用い、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の概略を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の概略構成を示す模型的断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る1つの画像形成ユニット42の拡大模型的断面図である。
まず、複合機100の最上部には、コピー時に原稿を1枚ずつ自動的、連続的に読み取り位置に搬送する原稿搬送装置101が取り付けられる。原稿搬送装置101の下方に、画像読取部102が設けられる。又、原稿搬送装置101は、図1の紙面奥側を支点として画像読取部102に上下方向に開閉自在に取り付けられる。これにより、コンタクトガラス(送り読取用コンタクトガラス102A及び載置読取用コンタクトガラス102B)を上方から押さえるカバーとして機能する。
画像読取部102は、上面に送り読取用コンタクトガラス102Aと、書籍等の原稿を1枚ずつ読み取る際に原稿を載置する載置読取用コンタクトガラス102Bが配される。画像読取部102内には、ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサ等(不図示)が配される。イメージセンサは、送り読取用コンタクトガラス102Aを通過する原稿、あるいは、載置読取用コンタクトガラス102Bに載置された原稿の反射光を元に、原稿を読み取る。そして、イメージセンサは、反射光を画像濃度に応じたアナログの電気信号に変換し、その後、量子化を行い画像データを得る。
又、複合機100は、図1に破線で示すように、正面上部に操作パネル1(操作入力部に相当)が設けられる。操作パネル1は、各種設定後、コピー等の実行を指示するスタートキー10が設けられる。又、操作パネル1は、印刷部数等の数字入力用のテンキー部11や、複合機100の設定や動作指示を与えるためのメニューやキーを表示する液晶表示部12を有する。液晶表示部12は、タッチパネル式である。使用者は、液晶表示部12に表示されたキーを押下して、複合機100の設定や動作指示を行える。例えば、使用者は、操作パネル1で使用する用紙のサイズ、種類を指定可能である。
又、複合機100は、下方から、給紙部2A〜2D、搬送路3、画像形成部4、中間転写部5、定着装置6等を備える。
複合機100の下方の各給紙部2(尚、図1において、上段からA、B、C、Dの符号を付す)は、印刷に用いる各サイズ(例えば、A4、A5、A6、B4等のA型、B型用紙等)、各種用紙(例えば、コピー用紙等の普通紙、再生紙、薄紙、厚紙、OHPシート等)を複数枚収容する。例えば、最上部の給紙部2Aは、A3横用紙(用紙搬送方向とA3用紙の長辺方向を一致させて載置)を収容する。上から2段目の給紙部2Bは、A4横用紙(用紙搬送方向とA4用紙の長辺方向を一致させて載置)を収容する。上から3段目の給紙部2Cは、A5横用紙(用紙搬送方向とA5用紙の長辺方向を一致させて載置)を収容する。最下段の給紙部2Dは、はがき(ほぼA6サイズ、用紙搬送方向とはがきの長辺方向を一致させて載置)を収容する。尚、各給紙部2の構成は同様であるので、同じものには、同じ符号を付す。
各給紙部2は、給紙用のモータ(図4参照)により回転駆動する給紙ローラ21を備え、印刷時、1枚ずつ搬送路3に用紙を送り込む。そして、各給紙部2内には、積載される用紙を、用紙搬送方向と垂直な方向で挟むように規制する上下規制ガイド22と、用紙の後端と接して規制する後端規制ガイド23の2種の規制ガイドが設けられる。上下規制ガイド22は、一対で設けられ(図1では、一方のみ可視)、連動してスライドする。実際に用紙位置を規制する場合、上下規制ガイド22をスライドさせ用紙を挟む。その結果、用紙は搬送路3の幅方向(用紙搬送方向と垂直な方向、図1の紙面垂直な方向)の中央と、用紙の中心軸が一致するように規制される(中央通紙)。後端規制ガイド23もスライドされ、用紙の後端を規制する。
又、各給紙部2内には、積載される用紙のサイズを把握するための用紙サイズセンサ24が設けられる。例えば、用紙サイズセンサ24は、後端規制ガイド23とつながり、スライド位置により抵抗値が変化する可変抵抗(不図示)と、上下規制ガイド22とつながり、スライド位置によって抵抗値が変化する可変抵抗(不図示)とを有する。そのため、用紙サイズセンサ24は、各規制ガイドの位置に応じ、異なる電圧を出力する。尚、用紙サイズセンサ24は、複数設けられた光センサによって各規制ガイドの位置を把握するものでもよく、積載された用紙のサイズが把握できればよい。
次に、搬送路3は、用紙を搬送し、給紙部2からの用紙を中間転写部5、定着装置6を経て排出トレイ31まで導く。搬送路3には、複数の搬送ローラ対32(上方からA、BC、Dと符号を付す)や、ガイドや、搬送されてくる用紙を中間転写部5の手前で待機させ、タイミングをあわせて送り出すレジストローラ対33等が設けられる。又、定着装置6の下流側に、用紙を排出トレイ31に向けて排出する排出ローラ対34も設けられる。尚、排出ローラ対34の近傍には、用紙の排出を検出するための用紙センサ35(例えば、光センサを使用)が設けられる。
図1及び図2に示すように、複合機100は、画像データに基づき、トナー像を形成する部分として、画像形成部4を備える。具体的に、画像形成部4は、露光装置41と、ブラックの画像を形成する画像形成ユニット42aと、イエローの画像を形成する画像形成ユニット42bと、シアンの画像を形成する画像形成ユニット42cと、マゼンタの画像を形成する画像形成ユニット42dの4色分の画像形成ユニット42を備える。
ここで、図1、図2に基づき、画像形成ユニット42a〜42dを詳述する。尚、各画像形成ユニット42a〜42dは、形成するトナー像の色が異なるだけで、いずれも基本的に同様の構成である。そこで、以下の説明では、a、b、c、dの符号は、特に説明する場合を除き、省略して、画像形成ユニット42の構成を説明する
各感光体ドラム43は、回転可能に支持され、モータ(不図示)からの駆動力を受け、回転し、周面にトナー像を担持する。各感光体ドラム43は、所定のスピードで紙面反時計方向に回転駆動される。各帯電装置44は、感光体ドラム43を一定の電位で帯電させる。尚、各帯電装置44は、コロナ放電式や、ブラシ等を用いて各感光体ドラム43を帯電させるものでも良い。
各画像形成ユニット42の下方の露光装置41は、レーザ光を出力するレーザユニットで、カラー色分解された画像信号に基づき、光信号であるレーザ光(破線で図示)を各感光体ドラム43に出力し、帯電後の感光体ドラム43の走査露光を行って、静電潜像を形成する。尚、露光装置41には、アレイ状のLEDからなるもの等が用いられてもよい。各現像装置45は、トナーを含む現像剤を収納する(画像形成ユニット42aのものはブラック、画像形成ユニット42bのものはイエロー、画像形成ユニット42cのものはシアン、画像形成ユニット42dのものはマゼンタの現像剤を収納)。各現像装置45は、感光体ドラム43にトナーを供給する。その結果、感光体ドラム43の静電潜像が現像される。各清掃装置46は、転写後の残留トナー等の汚れを掻き取って除去する。
図1に戻り説明を続ける。中間転写部5は、感光体ドラム43からトナー像の1次転写を受けて、用紙に2次転写を行う。中間転写部5は、各1次転写ローラ51a〜51d、中間転写ベルト52、駆動ローラ53、従動ローラ54〜56、2次転写ローラ57、ベルト清掃装置58等で構成される。各1次転写ローラ5151a〜51dは、各感光体ドラム43とで、無端状の中間転写ベルト52を挟む。
中間転写ベルト52は、誘電体樹脂等で構成され、駆動ローラ53、従動ローラ54〜56に張架され、モータ等の駆動機構(不図示)に接続される駆動ローラ53の回転駆動により図1の紙面時計方向に周回する。又、駆動ローラ53と2次転写ローラ57は、中間転写ベルト52を挟み、2次転写ニップを形成する。トナー像の転写では、各1次転写ローラ51a〜51dに所定の電圧が印加される。各画像形成ユニット42で形成されたトナー像(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色)は、順次、ずれなく重畳されつつ中間転写ベルト52に1次転写される。そして、各色重ね合わされたトナー像が2次転写ニップに進入した際、用紙もあわせて進入し、所定の電圧を印加された2次転写ローラ57により、トナー像は、用紙に2次転写される。尚、ベルト清掃装置58は、2次転写後に中間転写ベルト52上の残トナー等を除去、回収する。
定着装置6は、中間転写部5よりも用紙搬送方向下流側に配され、2次転写されたトナー像を加熱・加圧して用紙に定着させる。定着後の用紙は、排出トレイ31に排出され画像形成処理が完了する。尚、定着装置6の詳細は後述する。
(複合機100のハードウェア構成)
次に、図3に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のハードウェア構成を説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施形態に係る複合機100は、内部に本体制御部7(制御部に相当)を有する。本体制御部7は、装置の各部を制御する。例えば、本体制御部7は、CPU71や、その他、電子回路や素子を含む。又、本体制御部7は、記憶部72が接続される。CPU71は、中央演算処理装置であり、記憶部72に格納され、展開される制御プログラムに基づき複合機100の各部の制御や演算を行う。記憶部72は、ROM、RAM、フラッシュROM、HDD等の不揮発性と揮発性の記憶装置の組み合わせで構成される。例えば、記憶部72は、複合機100の制御プログラムのほか、制御データ等、各種データを記憶する。
尚、図3では、本体制御部7は、全体制御や画像処理を行うメイン制御部と、定着装置6や各種回転体を回転させるモータ等のON/OFF等を制御するエンジン制御部等、機能ごとに分割して複数種設けられる場合があるが、本説明では、まとめて本体制御部7として説明する。
そして、本体制御部7は、給紙部2、搬送路3、画像形成部4、中間転写部5、定着装置6等と接続され、記憶部72の制御プログラムやデータに基づき適切に画像形成が行われるように各部の動作を制御する。尚、本発明に関しては、本体制御部7は、温度検知体(温度センサS、図6参照)の出力に基づき、回転体(加熱ベルト63)のうち用紙と接する通紙領域の温度を定着に必要な温度レベルである定着制御温度で維持させるため、コイル8に供給する電力を制御し、印刷に用いる用紙サイズを把握し、回転部(コアモータ93)を制御してコア9の回転角度を制御する。
又、本体制御部7には、I/F部73(インターフェイス部、通信部に相当)を介し、印刷を行う画像データの送信元となるコンピュータ200(パーソナルコンピュータ等)等が接続される。例えば、各コンピュータ200には、複合機100を使用するためのドライバソフトウェアがインストールされる。そして、複合機100には、複数のコンピュータ200を、ネットワークを介し通信可能に接続することができる。又、複合機100には、コンピュータ200をケーブル等によりI/F部73に直接接続することもできる。本体制御部7は、画像形成部4の露光装置41に、コンピュータ200から受信した画像データに画像処理を施した後の画像データを送信し、露光装置41は、感光体ドラム43に静電潜像を形成する。
又、本体制御部7(例えば、CPU71)には、各給紙部2内の用紙サイズセンサ24が接続される。そして、本体制御部7は、用紙サイズセンサ24の出力電圧に基づき、各給紙部2に収容される用紙のサイズを認識する。又、本体制御部7には操作パネル1が接続され、操作パネル1への使用者による印刷する用紙のサイズを選択する入力が、本体制御部7に伝達される。又、コンピュータ200から、画像データの送信にあわせて、印刷に用いる用紙を指定する設定データを送り、印刷に用いる用紙を指示することもできる。本体制御部7は、各給紙部2に収容される用紙サイズを確認し、印刷時、指示されたサイズが収容された給紙部2から給紙を行う。このように、本実施形態の複合機100では、様々なサイズの用紙に印刷することができる。更に、本体制御部7には、用紙センサ35が接続される。本体制御部7は、用紙センサ35の出力に基づき、排出ローラ対34からの用紙の排出を検知して、1ページ分の印刷完了を認識する。
(定着装置6の構成)
次に、図4を用いて、本発明の第1の実施形態に係る定着装置6の構成の一例を説明する。図4(a)は本発明の第1の実施形態に係る定着装置6の一例を正面からみた模型的断面図であり、(b)は加熱ローラ61周辺の構成の一例を示す斜視図である。
図4(a)に示すように、本実施形態の定着装置6内には、加熱ローラ61(加熱部に相当)、定着ローラ62(加熱部に相当)、トナー像の定着のため用紙と接する回転体としての加熱ベルト63(加熱部の回転体に相当)等を含む加熱部と、コイル8、コア9、外部コア91、加圧ローラ64等が設けられる。尚、加熱ローラ61、定着ローラ62、加熱ベルト63、コア9、加圧ローラ64は、軸線方向が平行となるように、回転可能に支持される。
加熱ローラ61は、定着のため、コイル8によって誘導加熱により加熱され、例えば、鉄製である。加熱ローラ61は、図4(a)の紙面奥行き方向(用紙搬送方向と垂直な方向、用紙幅方向)を軸線方向とする。そして、加熱ローラ61に対向し、例えば、周面がスポンジ状の材料で形成され弾性を有する定着ローラ62が設けられる。又、加熱ローラ61と定着ローラ62には、加熱ベルト63がかけ回される。加熱ベルト63は、熱を定着ローラ62に伝える機能を有する。加熱ベルト63は、定着のため、コイル8によって誘導加熱により加熱される回転体であり、薄く延ばされた金属(例えばニッケル)で無端状である。
そして、定着ローラ62に対向し、加圧ローラ64が設けられる。加圧ローラ64は、例えば、スポンジ状の材料で形成され、加熱ベルト63を定着ローラ62とで挟みつつ、定着ローラ62方向に付勢部材65(例えば、ばね)で付勢される。その結果、加圧ローラ64は、加熱ベルト63に圧接し、定着ニップNが形成される。
例えば、定着ローラ62に、定着装置6に設けられる定着モータ66(図6参照)の駆動力が伝達され、定着ローラ62が回転する。定着ローラ62が回転すると、加熱ベルト63が回転し、あわせて加熱ローラ61が回転する。又、加圧ローラ64も定着ローラ62の回転にあわせて回転する。そして、定着ローラ62等を回転させつつ、トナー像が転写された用紙を定着ニップNに進入させ用紙を搬送し通過させると、トナー像が、加熱加圧され、用紙に定着する(用紙搬送方向を破線で図示)。
次に、加熱ベルト63や加熱ローラ61を加熱する構成を説明する。図4(a)に示すように、定着ローラ62が設けられる側と反対側の加熱ローラ61の周面に対向して、コイル8とコア9が設けられる。そして、図4(a)、(b)に示すように、コイル8は、加熱部(加熱ベルト63等)に対向し、回転体(加熱ベルト63)の軸線方向に沿ってかけ回され、誘導加熱によって加熱部を暖める。又、コイル8は、加熱ローラ61とコア9の間の隙間Gを避け、加熱ローラ61を周方向から見てハ字状に加熱ローラ61の軸線方向に沿ってかけ回される。コア9は、加熱ローラ61等を含む加熱部に対向し、コイル8と加熱部との磁路を形成し、周面が磁気を遮蔽する磁気遮蔽板92A、92Bに覆われ、加熱部を加熱する加熱幅Wを異ならせるため、周方向の位置により磁気遮蔽板92に覆われる軸線方向の長さが複数段階異なる(図5参照)。又、コア9は、軸線方向が加熱ローラ61と平行である。そして、図4(b)に示すように、コイル8は、1本の導線で構成され、導線の両端を端子として、端子に交流電圧が印加される(詳細は後述)。
そして、コイル8に交流電圧を印加すると、コイル8に電流が流れ、例えば、図4(a)、(b)に2点鎖線で示すように、磁界が形成される。外部コア91は、例えば、フェライトで構成され、磁路を形成し、磁束の拡散を防ぐ。そして、磁束が加熱ベルト63や加熱ローラ61を貫き、渦電流が発生する。発生した渦電流によるジュール熱で、加熱ベルト63や加熱ローラ61が暖められる(誘導加熱)。誘導加熱時、定着ローラ62等を回転させることで、加熱ローラ61、加熱ベルト63が暖められ、加熱ベルト63によって熱が定着ローラ62に伝導する。更に、熱は加圧ローラ64にも伝わる。このように定着装置6が暖められる。定着時には、定着ローラ62等は、例えば、170°C程度まで暖められる。
尚、本実施形態の定着装置6には、複数の温度センサS(温度検知体に相当)が設けられる。各温度センサSは、用紙進入部分近傍の加熱ベルト63に接して設けられる(非接触式のものでも良い)。本実施形態の定着装置6は、加熱ベルト63等を加熱する加熱幅W(軸線方向において、加熱ベルト63や加熱ローラ61が加熱される長さ)を変えることができる(詳細は後述)。そこで、各加熱幅Wの端部の温度を測定するためのものと、加熱ベルト63の軸線方向中心部の温度を測定するためのものと言うように、複数設けられる。即ち、各温度センサSは、加熱幅Wに合わせ加熱部の温度を検知するため複数設けられる。尚、温度センサSは、定着ローラ62の軸線方向に沿って並列して設けられるので、図4では、手前側の1つのみが示されている。各温度センサSは同様の構成で良く、例えば、サーミスタを有し、加熱ベルト63の温度によって、出力電圧が変化する。
(コア9と磁気遮蔽板92A、92B)
次に、図5に基づき、本発明の第1の実施形態に係る定着装置6のコア9の一例を説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る定着装置6のコア9の一例を説明するための説明図である。
本実施形態の複合機100では、様々なサイズの用紙を用いて印刷できる。そして、本実施形態の複合機100では、定着装置6等で、用紙搬送方向の用紙の中心軸と、搬送経路の幅方向の中心が一致するように中央通紙がなされる。例えば、最大でA3サイズの用紙が、本実施形態の複合機100で印刷可能であるとすると、加熱ローラ61、定着ローラ62、加圧ローラ64、加熱ベルト63等の軸線方向の長さは、A3の短辺(約30cm)よりも大きいサイズとされる。
そして、用紙の印刷を連続して行う場合、用紙と接する部分では、熱が奪われるので、加熱ローラ61の加熱を行って、加熱ベルト63等の温度が定着制御温度を下回らないようにしなければならない。しかし、例えば、A4横や、A6(ほぼ、はがきサイズと同等)等、A3用紙よりも幅狭の用紙を連続印刷する場合、A3にあわせた加熱幅Wで加熱ローラ61の加熱を続けると、加熱ローラ61、定着ローラ62、加熱ベルト63、加圧ローラ64の中央部分のみ熱が奪われ、長手方向(軸線方向)端部では、熱が奪われない。
そうすると、加熱ローラ61、定着ローラ62、加熱ベルト63、加圧ローラ64の長手方向端部の温度が上昇し続ける。そして、温度が上がりすぎれば加熱ベルト63や定着ローラ62等の熱破損等の問題が生じうる。そこで、本実施形態では、コア9に磁気遮蔽板92A、92Bを設け、加熱ローラ61の加熱幅Wを複数段階に切り替え可能とする。
そこで、図5に基づき、コア9の構成を説明する。まず、コア9は、例えば、フェライトで形成される円筒状、円柱状の部材である。強磁性体であるフェライトを用いることにより、加熱ローラ61との対向位置に、コイル8の磁束を集中させ、加熱ベルト63や加熱ローラ61に効率よく磁束を鎖交させることができる。又、フェライトは、電気的に抵抗値が大きく、渦電流損が生じ難く、加熱ベルト63や加熱ローラ61を効率的に暖めることができる。
そして、図5の左側の図面に示すように、本実施形態の定着装置6では、コア9の周面の両端にそれぞれ、磁気遮蔽板92A、92Bが設けられる(貼り付けられる)。尚、図5では、便宜上、磁気遮蔽板92A、92Bを網掛とし、コア9の表面と磁気遮蔽板92A、92Bを区別して示している。又、各磁気遮蔽板92A、92Bの機能は、共通するので、以下の説明では、特に説明する場合を除き、A、Bの符号を省略する。
例えば、各磁気遮蔽板92は、銅板のような、透磁率が小さく、抵抗が小さい導電体で形成される。各磁気遮蔽板92を磁束が貫くと、レンツの法則により、磁束を打ち消す方向に電流が導体板に流れ、磁束が遮断される。そして、図5に示すように、各磁気遮蔽板92は、階段状であり、コア9の周面を覆う軸線方向の長さに差をもたせ、加熱ローラ61の加熱幅Wを切り替え可能とする。
次に、図5の右側の図面に基づき説明する。図5の右側の図面は、コア9の周面を展開した展開図である。例えば、コア9の周面の内、最も磁気遮蔽板92に覆われる面積が広く、加熱ベルト63や加熱ローラ61の軸線方向において、露出する部分が短い部分を加熱ベルト63に対向させると、加熱幅Wが最も狭くなる。言い換えると、磁気遮蔽板92に覆われる軸線方向の長さが長い部分を加熱ベルト63に対向させるほど、加熱幅Wは狭くなる。
そして、本実施形態のコア9では、磁気遮蔽板92に覆われる長さは、4段階ある。例えば、最も狭い加熱幅W(この加熱幅Wを加熱幅W1とする)は、はがきやA6用紙の短辺の長さ(例えば、約10cm)に対応する。加熱幅W1の部分を加熱ベルト63と対向させることで、加熱ベルト63のうち、はがきやA6用紙の短辺方向と加熱ベルト63の軸線方向を一致させて用紙の搬送を行う場合に、加熱ベルト63と用紙が接する領域(通紙領域)のみを暖めることができる。加熱幅W1よりも一段階広い加熱幅W(この加熱幅Wを加熱幅W2とする)は、例えば、A5サイズの用紙の短辺の長さと対応する(例えば、約15cm)。加熱幅W2の部分を加熱ベルト63と対向させることで、加熱ベルト63のうち、A5用紙の短辺方向と加熱ベルト63の軸線方向を一致させて用紙の搬送を行う場合(A5横)やA6用紙やはがきの長辺方向と加熱ベルト63の軸線方向を一致させて(A6縦)、用紙の搬送を行う場合に、加熱ベルト63と用紙が接する領域(通紙領域)のみを暖めることができる。
加熱幅W2よりも一段階広い加熱幅W(この加熱幅Wを加熱幅W3とする)は、例えば、A4サイズの用紙の短辺の長さと対応する(例えば、約21cm)。加熱幅W3の部分を加熱ベルト63と対向させることで、加熱ベルト63のうち、A4用紙の短辺方向と加熱ベルト63の軸線方向を一致させて用紙の搬送を行う場合(A4横)やA5用紙の長辺方向と加熱ベルト63の軸線方向を一致させて(A5縦)、用紙の搬送を行う場合に、加熱ベルト63と用紙が接する領域(通紙領域)のみを暖めることができる。最も広い加熱幅W(この加熱幅Wを加熱幅W4とする)は、A3サイズの用紙の短辺の長さサイズ(例えば、約30cm)に対応する。加熱幅W4の部分を加熱ベルト63と対向させることで、加熱ベルト63のうち、A3用紙の短辺方向と加熱ベルト63の軸線方向を一致させて用紙の搬送を行う場合(A3横)やA4用紙の長辺方向と加熱ベルト63の軸線方向を一致させて(A4縦)、用紙の搬送を行う場合に、加熱ベルト63と用紙が接する領域(通紙領域)のみを暖めることができる。そして、用紙サイズセンサ24や操作パネル1で選択された用紙サイズに合わせて、後述のコアモータ93(図6参照、回転部に相当)によりコア9を回転させて、加熱幅Wを切り替える。
(定着装置6における加熱制御に関するハードウェア構成)
次に、図6に基づき、本発明の第1の実施形態に係る定着装置6における加熱制御に関するハードウェア構成の一例を説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係る定着装置6における加熱制御に関するハードウェア構成の一例を説明する。
図6に示すように、本実施形態の定着装置6は、定着装置6の加熱制御を行う定着制御部60が設けられる。定着制御部60は、本体制御部7の指示を受けて加熱制御を行う。例えば、定着制御部60は、制御素子としてのコントローラ67を有する。コントローラ67は、定着装置6の実際の加熱制御を行う。又、定着制御部60は、印刷時、加熱ベルト63、加熱ローラ61、定着ローラ62等を回転させる定着モータ66を所定の速度で回転させる。
又、定着制御部60には、例えば、複合機100内に設けられる電源装置78から供給される電力に基づき、コイル8に交流を印加するPWM回路69が設けられる。定着制御部60のコントローラ67には、本体制御部7から加熱のON/OFFを指示する加熱ON/OFF指示信号が与えられる。コントローラ67は、加熱ONの指示の際にPWM回路69からコイル8に電力を投入させる。
又、本体制御部7はコントローラ67にコイル8に投入し、消費させる(熱に変換させる)電力指示を与える。一方で、コントローラ67は、PWM回路69からコイル8に供給され、加熱ベルト63や加熱ローラ61を暖めるために消費された電力を検知する。そして、コントローラ67は本体制御部7からの指示と検知される電力が一致するようにPWM回路69を動作させる。例えば、PWM回路69は、コイル8に流す電流の周波数等を変えて、コイル8に流れる電流の量を制御して加熱により消費される電力を制御する。
コア9の回転角度に関し、例えば、本体制御部7がコアモータ93を制御する。コアモータ93は、コア9を回転させる。これにより、コア9が回転し、加熱幅Wが切り替えられる。加熱幅Wを狭くすることにより、熱に変換されるエネルギーが少なくなるので、コイル8で消費される電力は少なくなる。又、加熱ベルト63の中央部の温度を検知する温度センサS1と、加熱幅W2の端部(加熱ベルト63の軸線方向における端部、以下同様)の温度を検知する温度センサS2と、加熱幅W3の端部の温度を検知する温度センサS3と、加熱幅W4の端部の温度を検知する温度センサS4の出力電圧は、本体制御部7のCPU71に入力される。そして、例えば、記憶部72には、各温度センサSの出力電圧に対する温度やサーミスタの抵抗値を定めたデータテーブルが記憶される。このデータテーブルに基づき、本体制御部7は、加熱ベルト63の各部の温度を検出できる。
(印刷ジョブにおける加熱制御)
次に、図7、図8に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機100での印刷における加熱制御の一例を説明する。図7は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100での印刷時における加熱ベルト63の温度変化の一例を示すグラフである。図8は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100での印刷ジョブ中に非通紙領域の加熱を行う際の加熱用データの一例を示す説明図である。
まず、図7(a)を用いて、本実施形態の複合機100での印刷ジョブの加熱制御の概要を説明する。まず、図7(a)は、例えば、A4の短辺方向と加熱ベルト63の軸線方向をあわせて(給紙部2にA4用紙を横方向で載置)、500枚の用紙を連続して印刷する場合の通紙領域と非通紙領域での温度変化を示した図である。
本実施形態の複合機100では、印刷ジョブの開始時に、コア9を回転させ、印刷に用いる用紙にあわせた加熱幅Wとする。この説明では、コア9を回転させて、コア9のうち、加熱幅W3の部分を加熱ベルト63に対向させる。加熱幅W3の長さは、A4用紙の短辺方向の長さとほぼ同じ長さである。又、加熱幅W3の状態で、コイル8に通電することにより暖められる加熱ベルト63や定着ローラ62等の部分にあわせて用紙は通紙される。言い換えると、加熱ベルト63のうち、用紙と接する通紙領域のみ加熱される。そして、通紙領域は、図7(a)において実線で示すグラフ線G1のように、定着制御温度である170°Cで、印刷ジョブ開始(図7において、t1で示す時点)から完了まで維持される。
一方、図7(a)において2点鎖線で示すグラフ線G2のように、印刷ジョブ開始時、加熱ベルト63のうち、用紙と接しない部分である非通紙領域は、暖められないので、放熱等により温度が次第に低下する。これにより、印刷ジョブの当初、コイル8に投入した電力が非通紙領域を暖めるために熱に変換されないので、無駄な電力消費がなされない。
しかし、加熱幅W3のまま印刷ジョブが完了すれば、印刷ジョブ完了時、非通紙領域の温度は低いままとなる。そうすると、印刷ジョブ完了時に、例えば、A3用紙の印刷をする場合、非通紙領域を定着制御温度にまで暖めてからでなければ、トナーが溶融せず、定着不良となる。従って、使用者は、先の印刷ジョブでの非通紙領域が暖められるまで待つ必要がある。
そこで、本実施形態の複合機100では、印刷ジョブの途中で(図7(a)におけるt2のタイミングで)、制御部は、コア9を回転させて加熱幅Wを広げる(例えば、加熱幅W4とする)。これにより、印刷ジョブ完了時、非通紙領域の温度は、定着制御温度にまで回復した状態とすることができる。
ここで、印刷ジョブ完了後に大きなサイズの用紙でも直ちに印刷できるようにする上で、加熱幅Wを広げるタイミングは、印刷ジョブ完了時(印刷ジョブの最終ページの完了時)に非通紙領域の温度がちょうど定着制御温度に到ることが望ましい。印刷ジョブ完了時に非通紙領域が定着制御温度に到れば、無駄な電力消費がなくなるためである。
しかし、印刷ジョブ完了時に非通紙領域がちょうど定着制御温度に到るために加熱幅Wを広げるタイミングは、用紙サイズにより異なる。そこで、図7(b)を用いて用紙サイズによる加熱幅Wを広げるべきタイミングの差を説明する。図7(b)は、500枚の用紙を印刷する場合の通紙領域と非通紙領域での温度変化を示した図である。そして、図7(b)のうち、グラフ線G2は、図7(a)と同様に、A4用紙の短辺と加熱ベルト63の軸線方向をあわせて印刷した場合(加熱幅W3、A4横)の非通紙領域の温度変化を示し、グラフ線G3は、A3用紙の短辺と加熱ベルト63の軸線方向をあわせて印刷した場合(加熱幅W4、A3横)の非通紙領域の温度変化を示し、グラフ線G4は、A6用紙の短辺と加熱ベルト63の軸線方向をあわせて印刷した場合(加熱幅W1、A6横)の非通紙領域の温度変化を示す。尚、印刷に用いる用紙の厚さは全て同じとする。
例えば、A4用紙のグラフ線G2を基準として説明すると、A3横用紙の印刷時を示すグラフ線G3は印刷枚数あたりの温度降下率がグラフ線G2よりも大きい(印刷1枚当たりに降下する温度が増える)。これは、A3用紙はA4用紙よりも大きいため、同じ枚数を印刷するのに要する時間に差があるためである。一方、A6用紙の印刷時を示すグラフ線G4は印刷枚数あたりの温度降下率がグラフ線G2よりも小さい(印刷1枚当たりに降下する温度が減る)。これは、A6用紙はA4用紙よりも小さいため、同じ枚数を印刷するのに要する時間に差があるためである。
従って、用紙サイズによって、印刷ジョブ完了時に非通紙領域がちょうど定着制御温度に到るために加熱幅Wを広げるタイミングは、用紙サイズにより異なってくる(t2、t3、t4としてタイミングのズレを図示)。言い換えると、印刷ジョブ完了時に非通紙領域がちょうど定着制御温度とするために、加熱幅Wを広げる印刷ジョブでの印刷残枚数は、用紙サイズにより異なる。
更に、印刷ジョブ完了時に非通紙領域がちょうど定着制御温度に到るために加熱幅Wを広げるタイミングは、用紙の種類(例えば、用紙の厚さ)によっても異なる。そこで、図7(c)を用いて用紙の種類によって加熱幅Wを広げるべきタイミングの差を説明する。図7(c)は、A4用紙を500枚の用紙を印刷する場合の通紙領域と非通紙領域での温度変化の一例を示した図である。そして、図7(c)のうち、グラフ線G5は、コピー用紙や普通紙と呼ばれる厚さの用紙(例えば、坪量60〜100g/m3程度)の用紙を印刷した場合の非通紙領域の温度変化を示す。グラフ線G6は、厚紙と呼ばれる厚さの用紙(例えば、坪量100g/m3以上、100〜160g/m3程度)の用紙を印刷した場合の非通紙領域の温度変化を示す。グラフ線G7は、薄紙と呼ばれる厚さの用紙(例えば、坪量60g/m3程度以下)の用紙を印刷した場合の非通紙領域の温度変化を示す。
尚、どの用紙がどの厚さに分類されるかは、例えば、画像形成装置の機種ごとに任意に定めることができる。そこで、画像形成装置が指定する標準用紙を厚紙、普通紙、薄紙ごとに定め、使用者が標準用紙を用いるようにしてもよいし、取扱説明書に用紙の種類に対する坪量を記載するようにしてもよい。
例えば、普通紙の非通紙領域の温度変化を示すグラフ線G5を基準として説明すると、厚紙の非通紙領域の温度変化を示すグラフ線G6は、非通紙領域の温度上昇率がグラフ線G5よりも大きい。これは、厚紙の定着を行う場合、用紙に奪われる熱が普通紙よりも多くなるため、通紙領域の温度を定着制御温度で維持するには、普通紙よりもコイル8に投入する電力を多くして(例えば、電流を多く流して)、誘導加熱における発熱量を増やす必要が有るためである。一方、薄紙の非通紙領域の温度変化を示すグラフ線G7は、非通紙領域の温度上昇率がグラフ線G5よりも小さい。これは、薄紙の定着を行う場合、用紙に奪われる熱が普通紙よりも少なくてすみ、通紙領域の温度を定着制御温度で維持するには、普通紙よりもコイル8に投入する電力が少なくて済むからである。
従って、用紙の種類(厚さ)によって、印刷ジョブ完了時に非通紙領域がちょうど定着制御温度に到るために加熱幅Wを広げるタイミングは、異なってくる。言い換えると、印刷ジョブ完了時に非通紙領域がちょうど定着制御温度とするために、加熱幅Wを広げる印刷ジョブでの印刷残枚数は、用紙の種類により異なる。そこで、本実施形態の複合機100では、図8に示すように、非通紙領域の温度に対して、加熱幅Wを広げるタイミングを定めた加熱用データ(データテーブル)が、用紙サイズ及び用紙の種類ごとに定められる。この加熱用データは、例えば、記憶部72に記憶される。
例えば、本体制御部7は、非通紙領域に位置する温度センサSに基づき、非通紙領域の温度を把握する。もし、非通紙領域に位置する温度センサSが複数あれば、複数の非通紙領域の温度検出結果の平均を取って非通紙領域の温度が決定されても良いし、最も低い温度を非通紙領域の温度と決定しても良い。そして、現在印刷している用紙サイズと用紙の種類に基づき、本体制御部7は、加熱幅Wを広げるタイミング(印刷残枚数)を定める。例えば、本体制御部7は、用紙サイズセンサ24や、操作パネル1を用いた給紙部2に収容される用紙の種類設定や、コンピュータ200から複合機100に送信される印刷設定データに基づき、印刷ジョブで用いる用紙の種類やサイズを把握しても良い。
これにより、印刷ジョブ完了時、先の印刷ジョブよりも大きな(加熱幅W)の用紙を直ちに印刷できる。尚、加熱用データは、印刷ジョブ完了時よりも前に非通紙領域の温度が定着制御温度に到れるように、有る程度のマージンを取るように定められても良い。もし、印刷ジョブ完了時よりも前に非通紙領域の温度が定着制御温度に到っても、例えば、コア9を回転させ印刷中の用紙サイズに合わせ加熱幅Wを狭めてもよい。これにより、非通紙領域での過昇温は生じない。
(定着装置6での印刷ジョブ実行の際の加熱制御)
次に、図9に基づき、本発明の第1の実施形態に係る定着装置6の加熱制御の流れの一例を説明する。図9は、本発明の第1の実施形態に係る定着装置6の印刷ジョブ実行の際の加熱制御の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、図9でのスタートは、コピー実行のため、スタートキー10が押された場合や、コンピュータ200から、画像データや印刷設定データを含む印刷ジョブのデータをコンピュータ200から受信した場合など、印刷ジョブの実行が開始される時点である。尚、ここでの印刷ジョブは、複合機100で利用可能な最大の用紙サイズ(例えばA3)以下のサイズの印刷ジョブである。
次に、本体制御部7は、印刷に用いる用紙のサイズや用紙の種類を確認する(ステップ♯1)。具体的に、複合機100は、例えば、外部から印刷の設定データを含む印刷データを受信する通信部(I/F部73)を有し、本体制御部7は、通信部で受信された設定データに基づき印刷に用いる用紙サイズ及び/又は用紙の種類を把握する。或いは、複合機100は、例えば、印刷に用いる用紙のサイズの設定入力を行うための操作入力部(操作パネル1)を有し、本体制御部7は、操作入力部に入力された内容に基づき、印刷に用いる用紙サイズ及び/又は用紙の種類を把握する。そして、必要であれば、コアモータ93に指示して、コア9を回転させ、用紙サイズに合わせた加熱幅W(加熱幅W1〜加熱幅W3の何れかに変更)とする(ステップ♯2)。そして、本体制御部7は、通紙領域の温度を測定する温度センサSの出力に基づき、定着制御部60に指示して、通紙領域を定着制御温度で維持させる(ステップ♯3)。
そして、本体制御部7は、1枚の用紙の印刷完了を確認する(ステップ♯4)。排出ローラ対34近傍に設けられる用紙センサ35の出力に基づき、用紙の排出トレイ31への1枚排出を検知することにより、1ページ(1枚)の印刷完了と認識されても良い。又、用紙サイズ等によって、給紙から用紙排出までの時間は、ほぼ決まっているので、1枚の用紙の給紙してからの時間に基づき、本体制御部7は、1枚の用紙の印刷完了を確認してもよい。
更に、本体制御部7は、非通紙領域部分の温度を測定する温度センサS(例えば、温度センサS4)の出力に基づき、非通紙領域の温度を確認する(ステップ♯5)。更に、本体制御部7は、印刷ジョブの印刷残枚数を確認する(ステップ♯6)。そして、本体制御部7は、非通紙領域の温度と印刷ジョブの印刷残枚数と加熱用データに基づき、加熱幅Wを広げるタイミングか否かを判断する(ステップ♯7)。
即ち、複合機100は、データを記憶するための記憶部72を有し、記憶部72は、印刷ジョブの途中に加熱幅Wを広げて加熱部の加熱を行った際、温度検知体(温度センサS)に基づき検知された非通紙領域の温度に対し、印刷ジョブ完了のときに非通紙領域を定着制御温度とするための印刷ジョブの残りの印刷枚数を定めた加熱用データを記憶し、本体制御部7は、加熱用データに基づき、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定する。又、記憶部72は、加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶し、本体制御部7は、複数種の加熱用データのうち、印刷に用いる用紙サイズに対応した加熱用データを選択し、選択した加熱用データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定する。更に、記憶部72は、加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶し、本体制御部7は、複数種の加熱用データのうち、印刷に用いる用紙の種類に対応した加熱用データを選択し、選択した加熱用データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定する。
もし、本体制御部7が加熱幅Wを広げるタイミングでないと判断すれば(ステップ♯7のNo)、例えば、ステップ♯3に戻る。一方、本体制御部7が加熱幅Wを広げるタイミングと判断すれば(ステップ♯7のYes)、本体制御部7は、コアモータ93を制御して加熱幅Wを広げる(ステップ♯8)。このとき、次の印刷ジョブに用いる用紙サイズが不明であれば、A3サイズに対応する最大加熱幅W(加熱幅W4)に加熱幅Wを広げる。もし、プリンタジョブが現在の印刷ジョブ実行中に入力された場合等、次の印刷ジョブに用いる用紙サイズが明らかであれば、次の印刷ジョブに用いる用紙サイズに対応した加熱幅Wに広げる。尚、本体制御部7は、現在の印刷ジョブと次の印刷ジョブに用いる用紙サイズが同じで有れば、加熱幅Wを広げる必要はないと判断し、次の印刷ジョブ実行時に加熱幅Wの拡大がなされても良い。
即ち、本体制御部7は、印刷ジョブを開始するとき、回転部(コアモータ93)を制御して用紙サイズにあわせた加熱幅Wとし、印刷ジョブの途中で、回転部(コアモータ93)を制御して加熱幅Wを印刷ジョブ開始のときよりも広げて加熱部を加熱させる。具体的には、本体制御部7は、印刷ジョブを開始するとき、加熱部のうち、定着する用紙と接しない領域である非通紙領域が最も広くなるように用紙サイズに合わせた加熱幅Wとし、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げて加熱部を加熱する際、印刷ジョブが完了するまでに非通紙領域が定着制御温度となるように、加熱部を加熱させる。そして、本体制御部7は、次の印刷ジョブに用いる用紙サイズが不明であれば、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを印刷ジョブ開始のときよりも広げて加熱部を加熱する場合、給紙部2に収容される用紙のうち、最も大きなサイズの用紙に対応する加熱幅Wに加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させる。又、本体制御部7は、次の印刷ジョブに用いる用紙サイズが明らかであれば、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを印刷ジョブ開始のときよりも広げて加熱部を加熱する場合、次の印刷ジョブで用いる用紙のサイズの用紙に対応する加熱幅Wに加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させる。
その後、印刷が継続され、印刷ジョブが完了する(ステップ♯9)。この時、非通紙領域は定着制御温度にまで暖められ、印刷ジョブ実行時の加熱制御は終了する(エンド)。例えば、この後、スリープモード等の省電力モードに移行するまで、本体制御部7は、コイル8への電力投入のON/OFFを切り替えて、最大加熱幅W4で定着制御温度を維持する制御がなされる。
このようにして、本実施形態の複合機100によれば、印刷ジョブを開始するとき、用紙サイズにあわせた加熱幅Wとし、印刷ジョブの途中で加熱幅Wを印刷ジョブ開始のときよりも広げるので、印刷ジョブ開始時では、加熱部(加熱ベルト63等)のうち、非通紙領域の加熱は行われない。従って、非通紙領域の無駄な加熱によって電力が無駄に消費されない。又、印刷ジョブ完了後の次の印刷ジョブで用いる用紙のサイズが、先の印刷ジョブよりも大きくても、次の印刷ジョブで用いる用紙の通紙領域全域を定着制御温度に暖めるために、使用者は待たなくて済む。従って、先の印刷ジョブ完了後、用紙サイズの異なる印刷ジョブを直ちに実行でき、使用者の利便性が高くなる。
又、印刷ジョブが完了するまでに非通紙領域が定着制御温度となるように、加熱部(加熱ベルト63等)を加熱させる。これにより、印刷ジョブ完了後の次の印刷ジョブで用いる用紙のサイズが、先の印刷ジョブよりも大きくても、確実に、先の印刷ジョブ完了後、直ちに印刷を実行することができる。又、加熱用データに基づき、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げて加熱部(加熱ベルト63等)を加熱させるタイミングを決定するので、制御部は、簡易に加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定することができる。又、加熱用データは、印刷ジョブ完了のときに非通紙領域を定着制御温度とするように定められているので、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を可能な限り少なくすることができる。
又、用紙が用紙搬送方向において長いほど、1枚の用紙を印刷する際に、通紙領域で用紙に奪われる熱は多くなる。そうすると、通紙領域の定着制御温度を維持する上で、用紙のサイズにより、1枚の印刷に要する時間が異なり、コイル8に投入すべき電力(熱に変換するエネルギー)に差が生じる。従って、用紙サイズによって、印刷ジョブの途中で加熱幅を広げるタイミングの目安としての印刷ジョブの残りの印刷枚数は異なる。しかし、記憶部72は、加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶するので、印刷に用いる用紙のサイズを問わず、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を可能な限り少なくすることができる。又、用紙が分厚いほど、1枚の用紙を印刷する際に、通紙領域で用紙に奪われる熱は多くなる。そうすると、通紙領域の定着制御温度を維持する上で、用紙の種類によって、コイル8に投入すべき電力に差が生じる。従って、用紙の種類によって、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げた際、非通紙領域の昇温の程度に差が生ずる。しかし、この構成によれば、記憶部72は加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶するので、印刷に用いる用紙の種類を問わず、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を可能な限り少なくすることができる。
又、印刷ジョブ終了後、一般的に、次の印刷ジョブでいかなるサイズの用紙を用いて印刷するか予測できない。そこで、制御部は、給紙部2に収容される用紙のうち、(用紙搬送方向と垂直な方向で)最も大きなサイズの用紙に対応する加熱幅Wに加熱幅Wを広げて加熱部(加熱ベルト63等)を加熱させる。これにより、次の印刷ジョブでいかなるサイズの用紙を用いて印刷しても、直ちに印刷ジョブを開始することができ、省エネを実現しつつ、利便性の高い画像形成装置を提供することができる。又、印刷ジョブ実行中に、次の印刷ジョブが画像形成装置に入力された場合など、次の印刷ジョブで用いる用紙のサイズが分かる場合もある。そこで、制御部は、次の印刷ジョブで用いる用紙のサイズの用紙に対応する加熱幅Wに加熱幅Wを広げて加熱部(加熱ベルト63等)を加熱させる。これにより、次の印刷ジョブを実行する上で、不要な領域まで加熱してしまうことがなくなり、無駄な電力消費を避けることができる。又、印刷ジョブ完了後、次の印刷ジョブを直ちに印刷ジョブを開始することができ、省エネを実現しつつ、利便性の高い画像形成装置を提供することができる。
又、制御部は、通信部(I/F部73)で受信された設定データに基づき印刷に用いる用紙サイズや種類を把握することができる。又、制御部は、操作入力部(操作パネル1)に入力された内容に基づき、印刷に用いる用紙サイズや種類を把握することができる。
(第2の実施形態)
次に、図10及び図11に基づき、本発明の第2の実施形態に係る複合機100を説明する。図10は、本発明の第2の実施形態に係る定着装置6の印刷ジョブ実行の際の加熱制御の流れの一例を示すフローチャートである。図11は、本発明の第2の実施形態に係る複合機100での温度上昇率の測定データの一例を示す説明図である。
尚、第2の実施形態は、印刷ジョブの実行の際、加熱幅Wを広げるタイミングを複合機100で測定された非通紙領域の温度上昇率に基づいて決定する点で、第1の実施形態と異なる。しかし、複合機100内の構成等、他の部分については、第1の実施形態と同様で良く、共通する部分は説明を省略するものとし、符号も共通したものを用いる。
まず、第2の実施形態では、図11に示すように、印刷ジョブの途中で、非通紙領域を加熱した際の温度上昇率の測定結果がデータと蓄積される。そして、図7を用いて説明したように、加熱幅Wを広げた際の非通紙領域の温度上昇率は、通紙領域を定着制御温度で維持するためにコイル8に投入すべき電力に差がある等によって、用紙のサイズや用紙の種類(厚さ)によって異なる。そこで、非通紙領域を加熱した際の温度上昇率の測定結果は、用いる用紙に対応して、加熱幅Wを広げたケース(例えば、はがき(加熱幅W1)→A3用紙(加熱幅W4))や、用紙の種類ごとに記憶部72に記憶される(図11の例では、A1〜A15として例示)。
尚、温度上昇率の決定方法は多様である。例えば、過去1週間や過去一ヶ月等、一定期間で各ケース(用紙の種類、印刷に用いた用紙のサイズ、元の加熱幅Wと広げた加熱幅W等)ごとに非通紙領域の温度上昇率を記憶し、各測定結果の平均値を測定データにおける温度上昇率と定めても良い(そのため、例えば、印刷ジョブごと、ケースごとに、一定期間の非通紙領域の温度上昇の測定結果を記憶部72に記憶する)。或いは、直近に実行された同じケースの印刷ジョブで測定された温度上昇率を測定データとして用いてもよい。
又、第2の実施形態では、図11の下段に示すように、例えば、印刷ジョブ完了までの時間を計算するため、印刷ジョブに用いる用紙の1枚(1ページ)あたりの印刷所要時間を示す時間データもあわせて記憶される(例えば、図11では、用紙の1枚あたりの印刷所要時間をT1〜T6として例示)。
これらのデータに基づき、加熱幅Wを広げるタイミングを複合機100で測定された非通紙領域の温度上昇率に基づいて決定して、印刷ジョブの実行の際の定着装置6での加熱制御の一例を、図10を用いて説明する。尚、図10に示す、ステップ♯21〜ステップ♯26は、第1の実施形態と同様でよいので、説明を省略する。
ステップ♯27では、加熱幅Wを広げて良いかが確認される。このとき、本体制御部7は、記憶部72に記憶される時間データを用いて、印刷ジョブの残枚数の印刷完了までの所要時間を演算する。この演算された印刷完了までの所要時間を印刷所要時間と称する。具体的に、印刷所要時間は、以下の(式1)として記すように、印刷ジョブの残枚数と、現在印刷に使用している用紙の時間データを乗じれば求められる。
(式1)印刷所要時間(秒)=印刷ジョブの残枚数(枚)×時間データ(秒)
又、本体制御部7は、加熱幅Wを広げた際に、非通紙領域を定着制御温度に上昇させるまでの時間を演算により求める。この演算された非通紙領域を定着制御温度に上昇させるまでの時間を上昇所要時間と称する。具体的に、上昇所要時間は、以下の(式2)として記すように、定着制御温度と非通紙領域の温度の差を、測定データのうち加熱幅W変更における当てはまるケースでの温度上昇率で割ることにより求められる。
(式2)上昇所要時間(秒)=(定着制御温度−非通紙領域温度)(°C)÷温度上昇率(°C/秒)
そして、本体制御部7は、印刷所要時間と上昇所要時間を比較し、上昇所要時間が印刷所要時間以下である間に加熱幅Wを広げるタイミングと決定する(上昇所要時間≦印刷所要時間)。このようにタイミングを決定することで、印刷ジョブ完了前に非通紙領域は定着制御温度に到達する。
即ち、複合機100は、データを記憶するための記憶部72を有し、記憶部72は、印刷ジョブの途中で加熱幅Wを広げて加熱部の加熱を行った際の非通紙領域での温度上昇率の測定データを記憶し、本体制御部7は、測定データに基づき温度検知体(温度センサS)により検知された非通紙領域の温度を定着制御温度まで上昇させるのに要する上昇所要時間と、印刷ジョブの残りの印刷枚数の印刷に要する印刷所要時間とを求め、比較し、上昇所要時間の方が短い間で、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定する。又、記憶部72は、測定データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶し、本体制御部7は、複数種の測定データのうち、印刷に用いる用紙サイズに対応した測定データを選択し、選択した測定データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定する。又、記憶部72は、測定データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶し、本体制御部7は、複数種の測定データのうち、印刷に用いる用紙の種類に対応した測定データを選択し、選択した測定データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定する。
更に、印刷ジョブが完了した際にちょうど非通紙領域を定着制御温度に維持するために、例えば、以下のような予測演算のもと、加熱幅Wを広げるタイミングを決定する。例えば、1枚(1ページ)当たりの印刷の間、非通紙領域の下降する温度を本体制御部7は把握することができる。即ち、1ページ印刷完了ごとに、非通紙領域の温度を検知する温度センサSが温度を測定し、ページ印刷完了時に測定した温度と、1ページ前の印刷完了時に測定した温度との温度差を、本体制御部7は、1ページの印刷完了ごとに把握すればよい。例えば、印刷ジョブが500枚に及ぶ場合等、印刷枚数が多数の場合は、1ページ印刷されるごとに温度差を取り、複数得られた温度差の平均値を取ってもよい。
そうすると、本体制御部7は、次ページ印刷完了時の非通紙領域の温度を予測演算することができる。従って、本体制御部7は、次ページ印刷完了時の予測により求められた非通紙領域の温度を、定着制御温度にするための上昇所要時間を演算する。又、次ページ印刷完了時の印刷残枚数に時間データを乗ずれば、次ページの印刷完了時での印刷所要時間も容易に演算できる。そして、次ページ印刷完了時の上昇所要時間が次ページの印刷完了時での印刷所要時間よりも短ければ、加熱幅Wを次ページの印刷完了時に広げても、印刷ジョブ完了時に非通紙領域を定着制御温度にまで高めることができるので、本体制御部7は、現時点で、加熱幅Wを広げると判断しない(ステップ♯27のNo)。一方、次ページ印刷完了時の上昇所要時間が次ページの印刷完了時での印刷所要時間よりも長ければ、加熱幅Wを次ページの印刷完了時に広げても、印刷ジョブが完了した際に、非通紙領域を定着制御温度にまで高めることができないので、本体制御部7は、現時点で、加熱幅Wを広げると判断する(ステップ♯27のYes)。
もし、本体制御部7は、加熱幅Wを広げないと判断すれば(ステップ♯27のNo)、例えば、ステップ♯23に戻る。一方、本体制御部7は、加熱幅Wを広げると判断すれば(ステップ♯27のYes)、コアモータ93を制御して加熱幅Wを広げる(ステップ♯28)。尚、ステップ♯28は、第1の実施形態におけるステップ♯8と同様で良いので詳細な説明を省略する。
その後、本体制御部7は、今回の印刷ジョブにおいて、非通紙領域の温度上昇率を把握する(ステップ♯29)。その後、印刷は完了する(ステップ♯30)。そして、把握した温度上昇率に基づき、記憶部72に記憶部72される測定データのうち、対応する項目(用紙の種類、印刷に用いた用紙、広げる前と広げた後の加熱幅W)の測定データを更新する(ステップ♯31→エンド)
このようにして、本実施形態の複合機100によれば、制御部は、測定データに基づき、上昇所要時間の方が短い間に、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げて加熱部(加熱ベルト63、加熱ローラ61、定着ローラ62等)を加熱させるタイミングを決定するので、画像形成装置の設置環境(周辺温度等)や加熱部(加熱ベルト63等)の昇温の程度の個体差等の事情を考慮して、制御部は、加熱幅Wを広げて加熱部を加熱させるタイミングを決定することができる。従って、実情にあわせた加熱制御を行うことができ、効率的に無駄な電力消費を無くすことができる。
又、用紙が用紙搬送方向において長いほど、1枚の用紙を印刷する際に、通紙領域で用紙に奪われる熱は多くなる。そうすると、通紙領域の定着制御温度を維持する上で、用紙のサイズによって、コイル8に投入すべき電力に差が生じる。従って、用紙サイズによって、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げた際、非通紙領域の昇温の程度に差が生ずる。しかし、この構成によれば、記憶部72は、測定データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶するので、画像形成装置の設置環境に合わせつつ、印刷に用いる用紙のサイズを問わず、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を少なくすることができる。又、用紙が分厚いほど、1枚の用紙を印刷する際に、通紙領域で用紙に奪われる熱は多くなる。そうすると、通紙領域の定着制御温度を維持する上で、用紙の種類によって、コイル8に投入すべき電力に差が生じる。従って、用紙の種類によって、印刷ジョブの途中で、加熱幅Wを広げた際、非通紙領域の昇温の程度に差が生ずる。しかし、この構成によれば、記憶部72は、測定データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶するので、画像形成装置の設置環境に合わせつつ、印刷に用いる用紙の種類を問わず、非通紙領域の不要な加熱による無駄な電力消費を少なくすることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、誘導加熱式の定着装置を有する画像形成装置に利用可能である。
1 操作パネル(操作入力部) 2(2A、2B、2C、2D) 給紙部
4 画像形成部 6 定着装置
61 加熱ローラ(加熱部) 62 定着ローラ(加熱部)
63 加熱ベルト(回転体、加熱部) 7 本体制御部(制御部)
72 記憶部 73 I/F部(通信部)
8 コイル 9 コア
92(92A、92B) 磁気遮蔽板 93 コアモータ(回転部)
100 複合機(画像形成装置)
S(S1、S2、S3、S4) 温度センサ(温度検知体)
W(W1、W2、W3、W4) 加熱幅

Claims (11)

  1. 印刷に用いる用紙を収容する給紙部と、
    トナー像を形成する画像形成部と、
    トナー像の定着のため用紙と接する回転体を含む加熱部と、
    前記加熱部に対向し、前記回転体の軸線方向に沿ってかけ回され、誘導加熱によって前記加熱部を暖めるコイルと、
    前記加熱部に対向し、前記コイルと前記加熱部との磁路を形成し、周面が磁気遮蔽板に覆われ、前記加熱部を加熱する加熱幅を異ならせるため、周方向の位置により前記磁気遮蔽板に覆われる軸線方向の長さが複数段階異なるコアと、
    前記コアを回転させる回転部と、
    前記加熱幅に合わせ前記加熱部の温度を検知するため複数設けられる温度検知体と、
    前記温度検知体の出力に基づき、前記回転体のうち用紙と接する通紙領域の温度を定着に必要な温度レベルである定着制御温度で維持させるため、前記コイルに供給する電力を制御し、印刷に用いる用紙サイズを把握し、前記回転部を制御して前記コアの回転角度を制御することにより前記加熱部での加熱幅を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、印刷ジョブを開始するとき、前記回転部を制御して前記用紙サイズにあわせた加熱幅とし、利用可能な最大の用紙サイズに対応する最大加熱幅よりも狭くした場合、次の印刷ジョブの前記用紙サイズが不明であれば、印刷ジョブの途中で、印刷ジョブが完了するまでに、前記最大加熱幅で前記定着制御温度となるように前記回転部を制御して加熱幅を印刷ジョブ開始のときよりも広げて前記加熱部を加熱させ、次の印刷ジョブの前記用紙サイズが明らかであれば、印刷ジョブの途中で、印刷ジョブが完了するまでに、次の印刷ジョブに用いる用紙の用紙サイズに対応した加熱幅で前記定着制御温度となるように前記回転部を制御して加熱幅を印刷ジョブ開始のときよりも広げて前記加熱部を加熱させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、印刷ジョブを開始するとき、前記加熱部のうち、定着する用紙と接しない領域である非通紙領域が最も広くなるように前記用紙サイズに合わせた加熱幅とし、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱する際、印刷ジョブが完了するまでに前記非通紙領域が前記定着制御温度となるように、前記加熱部を加熱させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. データを記憶するための記憶部を有し、
    前記記憶部は、印刷ジョブの途中に加熱幅を広げて前記加熱部の加熱を行った際、前記温度検知体に基づき検知された前記非通紙領域の温度に対し、印刷ジョブ完了のときに前記非通紙領域を前記定着制御温度とするための印刷ジョブの残りの印刷枚数を定めた加熱用データを記憶し、
    前記制御部は、前記加熱用データに基づき、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  4. 前記記憶部は、前記加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶し、
    前記制御部は、複数種の前記加熱用データのうち、印刷に用いる用紙サイズに対応した前記加熱用データを選択し、選択した前記加熱用データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記記憶部は、前記加熱用データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶し、
    前記制御部は、複数種の前記加熱用データのうち、印刷に用いる用紙の種類に対応した前記加熱用データを選択し、選択した前記加熱用データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. データを記憶するための記憶部を有し、
    前記記憶部は、印刷ジョブの途中で加熱幅を広げて前記加熱部の加熱を行った際の前記非通紙領域での温度上昇率の測定データを記憶し、
    前記制御部は、前記測定データに基づき前記温度検知体により検知された前記非通紙領域の温度を前記定着制御温度まで上昇させるのに要する上昇所要時間と、印刷ジョブの残りの印刷枚数の印刷に要する印刷所要時間とを求め、比較し、前記上昇所要時間の方が短い間で、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  7. 前記記憶部は、前記測定データを画像形成装置で利用可能な用紙サイズごとに複数種記憶し、
    前記制御部は、複数種の前記測定データのうち、印刷に用いる用紙サイズに対応した前記前記測定データを選択し、選択した前記測定データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記記憶部は、前記測定データを画像形成装置で利用可能な用紙の種類ごとに複数種記憶し、
    前記制御部は、複数種の前記測定データのうち、印刷に用いる用紙の種類に対応した前記測定データを選択し、選択した前記測定データを用いて、印刷ジョブの途中で、加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させるタイミングを決定することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、印刷ジョブの途中で、加熱幅を印刷ジョブ開始のときよりも広げて前記加熱部を加熱する場合、前記給紙部に収容される用紙のうち、最も大きなサイズの用紙に対応する加熱幅に加熱幅を広げて前記加熱部を加熱させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 外部から印刷の設定データを含む印刷データを受信する通信部を有し、
    前記制御部は、前記通信部で受信された前記設定データに基づき印刷に用いる用紙サイズ及び/又は用紙の種類を把握することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 印刷に用いる用紙のサイズ及び/又は用紙の種類の設定入力を行うための操作入力部を有し、
    前記制御部は、前記操作入力部に入力された内容に基づき、印刷に用いる用紙サイズ及び/又は用紙の種類を把握することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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