JP2015025908A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置のコストアップを招来することなく、質の高いラミネート処理が可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】ラミネート処理モードの指示を受け付けると(ステップS105:YES)、加圧ローラーの蓄熱量に関する蓄熱情報として、ウォームアップ開始からの経過時間と加圧ローラーの表面温度を取得し、これらの蓄熱情報から空回転処理を実行させる時間を決定して、当該取得された時間だけ定着ベルトを追加で空回転させて加圧ローラーを予熱した後に(ステップS109)、原稿の両面にラミネートフィルムを積層したフィルムセット原稿を定着部の定着ニップに通過させてラミネート処理を実行する(ステップS110)。【選択図】図4
Description
本発明は、定着装置を利用したラミネート処理が可能な画像形成装置に関し、特に、ラミネート処理の際にラミネートフィルムにシワや反りの発生するのを抑制する技術に関する。
プリンター、複写機等の画像形成装置は、定着ローラーによりシート上のトナー像を加熱・加圧して定着させる定着装置を備えている。
このような定着装置に、シートを2枚のラミネートフィルムで挟持してなる積層シート(以下、「フィルムセット原稿」という。)を通紙させて、ラミネートフィルムを溶着させる処理(ラミネート処理)が可能なラミネート処理モードを設けた画像形成装置が従来から提案されている。
このような定着装置に、シートを2枚のラミネートフィルムで挟持してなる積層シート(以下、「フィルムセット原稿」という。)を通紙させて、ラミネートフィルムを溶着させる処理(ラミネート処理)が可能なラミネート処理モードを設けた画像形成装置が従来から提案されている。
例えば、特許文献1に係る発明では、ラミネート処理時には、通常のトナー像の定着に比べて多くの熱量がラミネートフィルムに奪われるため、定着ローラーを複数の定着温度に設定可能に構成し、ラミネート処理を実行する際には、より高い定着温度を選択できるようにしている。
しかしながら、いくら定着ローラー側の温度を高くしても、これに対向する加圧ローラー側には、低コスト化、省電力化のためヒーターが設けられていない場合が多く、定着ローラー側に配されたラミネートフィルムの加熱が不十分となり、当該ラミネートフィルムの接着不良やシワ、反りが発生したりして、仕上がり状態が芳しくないという不都合が生じる。
これに対応するため、特許文献2では、定着装置の下流側に加熱装置を配設し、定着装置を通過してラミネート処理されたシートをさらに加熱装置内で所定時間だけ両面を均一に加熱することによりアニーリング処理する構成が提案されている。
しかし、この構成では、アニーリング処理専用の加熱装置が余分に必要になるため画像形成装置のコストアップが避けられない。
しかし、この構成では、アニーリング処理専用の加熱装置が余分に必要になるため画像形成装置のコストアップが避けられない。
本願発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ラミネート処理モードの設定が可能な画像形成装置において、コストアップを招来することなく、ラミネート処理の品質を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、加熱回転体の周面に、加圧部材を圧接して定着ニップを形成し、当該定着ニップに未定着画像を担持した記録シートを通紙して定着する定着装置を有する画像形成装置であって、シートの両面にラミネートフィルムが積層された積層体を前記定着ニップに通紙してラミネート処理させるラミネート処理モードの指定を受け付ける受付手段と、前記ラミネート処理モードの指定を受け付けた場合に、前記加圧部材の蓄熱状態を指標する蓄熱情報を取得する蓄熱情報取得手段と、前記蓄熱情報に基づき、定着ニップを形成したまま通紙せずに加熱回転体を回転させる空回転処理の実行時間を決定する決定手段と、前記決定手段で決定された時間だけ前記空回転処理を実行してからラミネート処理を実行するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
ここで、ウォームアップ開始からの経過時間を計測する計時手段と、前記加熱回転体または加圧部材の表面温度を取得する温度取得手段と、を備え、前記決定手段は、前記ウォームアップ開始からの経過時間および前記温度取得手段で取得された表面温度を蓄熱情報として前記空回転処理の実行時間を決定することが望ましい。
また、ウォームアップ開始からの経過時間を計測する計時手段と、前記加熱回転体および加圧部材の表面温度の差分を取得する差分取得手段と、を備え、前記決定手段は、前記ウォームアップ開始からの経過時間および前記加熱回転体と加圧部材の表面温度の差分を蓄熱情報として、前記空回転処理の実行時間を決定することとしてもよい。
また、ウォームアップ開始からの経過時間を計測する計時手段と、前記加熱回転体および加圧部材の表面温度の差分を取得する差分取得手段と、を備え、前記決定手段は、前記ウォームアップ開始からの経過時間および前記加熱回転体と加圧部材の表面温度の差分を蓄熱情報として、前記空回転処理の実行時間を決定することとしてもよい。
また、ウォームアップ開始からの経過時間を計測する計時手段と、前記加熱回転体もしくは加圧部材の表面温度の昇温率を取得する昇温率取得手段と、を備え、前記決定手段は、前記ウォームアップ開始からの経過時間および前記加熱回転体もしくは加圧部材の表面温度の昇温率を蓄熱情報として、前記空回転処理の実行時間を決定することとしても構わない。
また、ラミネート処理の対象となるシートの厚みに関する情報を取得する厚み情報取得手段をさらに備え、前記決定手段は、前記蓄熱情報に加えて前記厚み情報に基づき、前記空回転処理の実行時間を決定することとしてもよい。
ここで、前記空回転処理時における加熱回転体の周速が、前記ラミネート処理時における周速よりも大きいこととしてもよい。
ここで、前記空回転処理時における加熱回転体の周速が、前記ラミネート処理時における周速よりも大きいこととしてもよい。
また、前記ラミネート処理時における定着ニップの荷重が、画像形成時の荷重よりも大きいこととしてもよい。
また、前記ラミネート処理時における加熱回転体の周速が、画像形成時の周速よりも小さいこととしてもよい。
また、前記ラミネート処理時における加熱回転体の制御目標となる温度が、画像形成時の制御目標となる温度よりも高いことが望ましい。
また、前記ラミネート処理時における加熱回転体の周速が、画像形成時の周速よりも小さいこととしてもよい。
また、前記ラミネート処理時における加熱回転体の制御目標となる温度が、画像形成時の制御目標となる温度よりも高いことが望ましい。
本構成によれば、蓄熱情報取得手段で取得した加圧部材の蓄熱状態を指標する蓄熱情報に基づき、定着ニップを形成したまま通紙せずに加熱回転体を回転させる空回転処理の実行時間を決定して、当該決定された時間だけ、前記空回転処理を実行して予熱してからラミネート処理を実行するようにしているので、加圧部材にラミネート処理に必要な熱量を予め蓄熱することができ、ラミネート処理の品質が向上する。しかも、別途加熱手段などを設ける必要がなく、制御のみで実行できるので、コストアップを招来することもない。
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態について、タンデム型カラープリンター(以下、単に「プリンター」という)を例にして図面に基づき説明する。
(1)プリンターの全体構成
図1は、本発明の実施の形態に係るプリンターの構成を示す概略図である。
以下、本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態について、タンデム型カラープリンター(以下、単に「プリンター」という)を例にして図面に基づき説明する。
(1)プリンターの全体構成
図1は、本発明の実施の形態に係るプリンターの構成を示す概略図である。
同図に示すプリンター1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5、制御部6、操作パネル7などを備え、記録シートに画像を形成する通常の印刷モードと、定着部5を利用してテキストや写真などの印刷されたシート(以下では、画像形成するための記録シートと区別すべく「原稿」という。)にラミネート処理を施すラミネートモードとを実行可能に構成されている。
(1−1)印刷モードの概要
プリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続されていて、外部の端末装置(不図示)からの印刷ジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを記録シートへ多重転写してフルカラーの画像を形成することにより、記録シートへの印刷処理を実行する。以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成要素の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
(1−1)印刷モードの概要
プリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続されていて、外部の端末装置(不図示)からの印刷ジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを記録シートへ多重転写してフルカラーの画像を形成することにより、記録シートへの印刷処理を実行する。以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成要素の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
画像プロセス部3は、作像部3Y、3M、3C、3K、露光部10、中間転写ベルト11、二次転写ローラー44などを有している。作像部3Y、3M、3C、3Kの構成は、いずれも同様の構成であるため、以下、主として作像部3Yの構成について説明する。
作像部3Yは、感光体ドラム31Yと、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラー34Y、および感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナー35Yなどを有しており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。現像器33Yは、感光体ドラム31Yに対向し、感光体ドラム31Yに帯電トナーを搬送する。他の作像部3M、3C、3Kも同様の構成である。図1では、簡単のため、作像部3M、3C、3Kの各構成部材の符号が省略されている。
作像部3Yは、感光体ドラム31Yと、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラー34Y、および感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナー35Yなどを有しており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。現像器33Yは、感光体ドラム31Yに対向し、感光体ドラム31Yに帯電トナーを搬送する。他の作像部3M、3C、3Kも同様の構成である。図1では、簡単のため、作像部3M、3C、3Kの各構成部材の符号が省略されている。
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印A方向に周回駆動される。また、従動ローラー13の近傍には、中間転写ベルト11上に残留するトナーを除去するためのクリーナー14が配置されている。
露光部10は、レーザーダイオードなどの発光素子を備え、制御部6からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザー光Lを発し、作像部3Y、3M、3C、3Kの各感光体ドラムを露光走査する。この露光走査により、例えば作像部3Yでは、帯電器32Yにより帯電された感光体ドラム31Y上に静電潜像が形成される。作像部3M、3C、3Kの各感光体ドラム上にも同様にして静電潜像が形成される。
露光部10は、レーザーダイオードなどの発光素子を備え、制御部6からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザー光Lを発し、作像部3Y、3M、3C、3Kの各感光体ドラムを露光走査する。この露光走査により、例えば作像部3Yでは、帯電器32Yにより帯電された感光体ドラム31Y上に静電潜像が形成される。作像部3M、3C、3Kの各感光体ドラム上にも同様にして静電潜像が形成される。
各感光体ドラム上に形成された静電潜像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの各現像器により現像されて各感光体ドラム上に対応する色のトナー像が形成される。形成されたトナー像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの各一次転写ローラーにより、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされるように、中間転写ベルト11上にタイミングをずらして順次一次転写されてカラーのトナー像が形成される。
給紙部4は、記録シートSを収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の記録シートSを搬送路42上に1枚ずつ繰り出す第1給紙ローラー45aおよび第1捌きローラー45bと、繰り出された記録シートSを二次転写位置43に所定のタイミングで送り出すタイミングローラー46などを備えている。
タイミングローラー46は、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされるように一次転写された各色のトナー像が二次転写位置43に搬送されるタイミングに合わせて、記録シートSを二次転写位置43に搬送する。そして、二次転写位置43において、二次転写ローラー44により中間転写ベルト11上のカラートナー像が一括して記録シートS上に二次転写される。
タイミングローラー46は、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされるように一次転写された各色のトナー像が二次転写位置43に搬送されるタイミングに合わせて、記録シートSを二次転写位置43に搬送する。そして、二次転写位置43において、二次転写ローラー44により中間転写ベルト11上のカラートナー像が一括して記録シートS上に二次転写される。
トナー像が二次転写された記録シートSは、さらに定着部5に搬送され、記録シートS上のトナー像(未定着画像)が、定着部5において加熱及び加圧されて記録シートSに熱定着された後、排出ローラー81により排紙トレイ82に排出される。
(1−2)ラミネートモードの概要
また、給紙部4には、手差しトレイ47が設けられている。この手差しトレイ47は、支軸49を介して装置本体に軸支され、通常は、図の2点鎖線に示すように装置筺体の側面に沿うように立てかけられているが、使用時には図の実線の位置に倒される。
(1−2)ラミネートモードの概要
また、給紙部4には、手差しトレイ47が設けられている。この手差しトレイ47は、支軸49を介して装置本体に軸支され、通常は、図の2点鎖線に示すように装置筺体の側面に沿うように立てかけられているが、使用時には図の実線の位置に倒される。
ユーザーが、この手差しトレイ47にラミネート処理する原稿Dを2つ折りされたラミネートフィルムの表側フィルムF1,と裏側フィルムF2との間に挟んでセットした積層シート(以下、「フィルムセット原稿」という。)DFを載置し、操作パネル7を介してラミネート処理を施すジョブ(以下、「ラミネートジョブ」という。)を指示する。なお、本実施の形態では、1個のラミネートジョブは、A4縦通しサイズの原稿1枚にラミネート処理を施すジョブを意味している。
制御部6は、定着部5の加圧ローラー54(図2)の蓄熱量を推定して、ラミネート処理を実行するに必要な時間だけ、所定温度に加熱された定着ベルト52と加圧ローラー54を空回転させて加圧ローラー54を予熱した後、第2給紙ローラー48aおよび第2捌きローラー48bによって搬送路42へと繰り出させ、定着部5において加熱・加圧されることにより、原稿Dを挟んだ状態で表裏のフィルムF1,F2が溶着され、ラミネート処理が実施される。
この際、フィルムセット原稿DFにおけるラミネートフィルムの折り目を給紙方向の先頭側にして手差しトレイ47に載置することにより、第2捌きローラー48bによって表裏のラミネートフィルムF1,F2が互いにずれが生じることはない。
ラミネート処理された原稿Dは、排出ローラー81により排紙トレイ82に排出される。このラミネート処理における制御の詳細については後述する。
ラミネート処理された原稿Dは、排出ローラー81により排紙トレイ82に排出される。このラミネート処理における制御の詳細については後述する。
なお、手差しトレイ47は、フィルムセット原稿DFだけでなく、例えば、給紙カセット41に収容される記録シートSとは異なるサイズの記録シートを給紙するのにも使用される。
操作パネル7は、プリンター1の前面側上部の操作しやすい位置に配され、液晶ディスプレイとタッチパネルとが積層された液晶表示部71および複数の入力キーからなるキー群72等から構成される。液晶表示部71には、ラミネートジョブを実行するラミネートモードにおける各種設定を行う設定画面が表示される。
操作パネル7は、プリンター1の前面側上部の操作しやすい位置に配され、液晶ディスプレイとタッチパネルとが積層された液晶表示部71および複数の入力キーからなるキー群72等から構成される。液晶表示部71には、ラミネートジョブを実行するラミネートモードにおける各種設定を行う設定画面が表示される。
操作パネル7は、液晶表示部71、キー群72を介して、ユーザーからの各種指示を受け付け、制御部6に通知する。
制御部6は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5などを統一的に制御する。
(2)定着部
図2は、定着部5の要部を示す概略断面図である。
制御部6は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5などを統一的に制御する。
(2)定着部
図2は、定着部5の要部を示す概略断面図である。
同図に示すように、定着部5は、加熱ローラー51と、定着ベルト52と、定着ローラー53と、加圧ローラー54と、ヒーター55と、定着側温度センサー56,加圧側温度センサー57、サーモスタット58などを備える。
加熱ローラー51は、アルミニウムからなり、外径が例えば25mmであり、円筒形の芯金の厚みが0.6mm、芯金の外表面に厚みが10μmのフッ素樹脂層が積層されており、軸方向(シート幅方向)長さが約330mmになっている。この加熱ローラー51の内部に、その軸方向に沿ってヒーター55が挿通されている。
加熱ローラー51は、アルミニウムからなり、外径が例えば25mmであり、円筒形の芯金の厚みが0.6mm、芯金の外表面に厚みが10μmのフッ素樹脂層が積層されており、軸方向(シート幅方向)長さが約330mmになっている。この加熱ローラー51の内部に、その軸方向に沿ってヒーター55が挿通されている。
定着ベルト52は、加熱ローラー51と定着ローラー53に張架されており、加圧ローラー54は、図示しないバネなどにより定着ベルト52を介して定着ローラー53に押圧され、定着ベルト52との間に定着ニップNが形成されている。この定着ベルト52は、厚みが170μmのポリイミドを基層にその外表面に厚みが150μmのシリコーンゴム層と、厚みが30μmのフッ素樹脂層とが積層されてなる。
定着ローラー53は、外径が例えば30mmであり、中実の芯金533の径が18mm、芯金の外表面に、断熱層としての、厚みが6mmのシリコーンゴム層532と、厚みが2mmのスポンジ層531が積層された断熱構造となっている。
加圧ローラー54は、アルミニウムからなり、外径が例えば35mmであり、円筒形の芯金541の厚みが2mm、芯金の外表面に厚みが1mmの弾性層542と、厚みが30μmのPFA層(離型層)543が積層されている。
加圧ローラー54は、アルミニウムからなり、外径が例えば35mmであり、円筒形の芯金541の厚みが2mm、芯金の外表面に厚みが1mmの弾性層542と、厚みが30μmのPFA層(離型層)543が積層されている。
加熱ローラー51と、定着ローラー53と、加圧ローラー54とは、それぞれの軸方向(同図の紙面垂直方向に相当)の両端部が図示しないフレームに軸受部材などを介して回転自在に支持されると共に、加圧ローラー54は、加圧ローラー駆動源161(図3参照)からの駆動力により同図の矢印方向に回転駆動される。加圧ローラー駆動源161は、例えば、DCモーターである。
制御部6は、加圧ローラー駆動源161を制御することにより、加圧ローラー54の表面の周速を、例えば、160mm/秒と、80mm/秒とに切り替えることができる。
この加圧ローラー54の回転に伴って、定着ベルト52、定着ローラー53、加熱ローラー51が同図の矢印方向に従動回転し、ヒーター55から発せられる熱が加熱ローラー51、定着ベルト52、定着ローラー53、加圧ローラー54に伝わって、定着ベルト52や加圧ローラー54などが昇温される。
この加圧ローラー54の回転に伴って、定着ベルト52、定着ローラー53、加熱ローラー51が同図の矢印方向に従動回転し、ヒーター55から発せられる熱が加熱ローラー51、定着ベルト52、定着ローラー53、加圧ローラー54に伝わって、定着ベルト52や加圧ローラー54などが昇温される。
ヒーター55は、ハロゲンヒーターであり、制御部6によりオンオフ制御される。ヒーター55の熱は、加熱ローラー51を介して定着ベルト52に伝わり、定着ベルト52が加熱される。
定着ローラー53も、定着ベルト52からの熱によって多少温められるが、上記断熱構造によって熱伝導が抑制され、熱損失が小さくなるように構成されている。
定着ローラー53も、定着ベルト52からの熱によって多少温められるが、上記断熱構造によって熱伝導が抑制され、熱損失が小さくなるように構成されている。
定着側・加圧側温度センサー56,57は、それぞれ非接触式のサーミスターからなり、定着側温度センサー56は、定着ベルト52の表面温度を検出し、加圧側温度センサー57は、加圧ローラー54の表面温度を検出して、それぞれ制御部6に出力する。
定着側温度センサー56は、定着ベルト52を介して加熱ローラー51に対向する位置にあって、定着ベルト52の表面の幅方向の略中央の、記録シートSおよびフィルムセット原稿DFが通過する通紙領域の温度を検出する位置に配されている。
定着側温度センサー56は、定着ベルト52を介して加熱ローラー51に対向する位置にあって、定着ベルト52の表面の幅方向の略中央の、記録シートSおよびフィルムセット原稿DFが通過する通紙領域の温度を検出する位置に配されている。
加圧側温度センサー57は、定着ニップNから、加圧ローラー54の回転方向の下流側に所定量離れた位置にあって、加圧ローラー54の表面の軸方向の略中央の通紙領域の温度を検出する位置に配されている。
定着側温度センサー56は、定着ベルト52の表面から所定の距離(例えば、1mm)離れた位置に、加圧側温度センサー57は、加圧ローラー54の表面から所定の距離(例えば、2mm)離れた位置に、それぞれ筐体50に設けられたフレームにより保持されている。もっとも、各温度センサーの種類は、これだけに限らず、他の種類の温度センサー(例えば、接触型サーミスター、赤外線センサーなど)であっても使用可能である。
定着側温度センサー56は、定着ベルト52の表面から所定の距離(例えば、1mm)離れた位置に、加圧側温度センサー57は、加圧ローラー54の表面から所定の距離(例えば、2mm)離れた位置に、それぞれ筐体50に設けられたフレームにより保持されている。もっとも、各温度センサーの種類は、これだけに限らず、他の種類の温度センサー(例えば、接触型サーミスター、赤外線センサーなど)であっても使用可能である。
また、サーモスタット58は、定着ベルト52が一定の温度以上に過熱したときにヒーター55への電力を遮断して安全性を確保するために設けられている。
(3)制御部
図3は、制御部6の構成と、制御部6による制御対象となる主構成要素との関係を示すブロック図である。
(3)制御部
図3は、制御部6の構成と、制御部6による制御対象となる主構成要素との関係を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部6は、CPU(Central Processing Unit)61、タイマー62、ROM(Read Only Memory)63、RAM(Random Access Memroy)64、不揮発性メモリー65、通信インターフェース部66などを備えている。
CPU61は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5、操作パネル7等を制御するためのプログラムを実行する。ROM63は、CPU61により実行される各種プログラムを格納するストレージである。RAM64は、CPU61がプログラムを実行するときのワークエリアである。不揮発性メモリー65は、プリント枚数の累積値やウォームアップ開始からの経過時間や、後述の空回転時間決定テーブルなどを記憶する。
CPU61は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5、操作パネル7等を制御するためのプログラムを実行する。ROM63は、CPU61により実行される各種プログラムを格納するストレージである。RAM64は、CPU61がプログラムを実行するときのワークエリアである。不揮発性メモリー65は、プリント枚数の累積値やウォームアップ開始からの経過時間や、後述の空回転時間決定テーブルなどを記憶する。
通信インターフェース部66は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。
CPU61は、操作パネル7の液晶表示部71(図1参照)に、例えば、ラミネートモードを選択するラミネートモードボタンを表示し、ユーザーによりラミネートモードボタンが選択(タッチ)されたときには、ラミネート処理対象の原稿のサイズや、紙種(厚紙、普通紙、薄紙)などを選択するラミネートモード設定画面(不図示)を表示させる。
CPU61は、操作パネル7の液晶表示部71(図1参照)に、例えば、ラミネートモードを選択するラミネートモードボタンを表示し、ユーザーによりラミネートモードボタンが選択(タッチ)されたときには、ラミネート処理対象の原稿のサイズや、紙種(厚紙、普通紙、薄紙)などを選択するラミネートモード設定画面(不図示)を表示させる。
ユーザーが、この設定画面から原稿のサイズや紙種をタッチして選択することにより、当該情報をCPU61が取得し、RAM64に格納する。
また、CPU61は、定着側温度センサー56からの温度情報に基づき、ヒーター55への電力供給をオンオフ制御することによって、定着ニップNの温度が目標の定着温度になるよう温調制御を実行する(以下、「温調制御処理」という。)。
また、CPU61は、定着側温度センサー56からの温度情報に基づき、ヒーター55への電力供給をオンオフ制御することによって、定着ニップNの温度が目標の定着温度になるよう温調制御を実行する(以下、「温調制御処理」という。)。
なお、本実施の形態において、印刷ジョブおよびラミネートジョブを実行する場合のシステム速度は、160mm/sであり(したがって、定着部5における加圧ローラー54、定着ベルト52の周速も160mm/sに設定されている。)、また、定着部5における定着ニップ圧は450Nに設定されているものとする。
(4)温調制御処理
(4−1)温調制御処理の概要
この温調制御処理において、CPU61は、印刷ジョブを受け付けたときは、定着側温度センサー56からの温度情報に基づき、定着ベルト52の表面温度が目標の定着温度(例えば160℃)に達するようヒーター55への電力供給をオンオフ制御する。
(4)温調制御処理
(4−1)温調制御処理の概要
この温調制御処理において、CPU61は、印刷ジョブを受け付けたときは、定着側温度センサー56からの温度情報に基づき、定着ベルト52の表面温度が目標の定着温度(例えば160℃)に達するようヒーター55への電力供給をオンオフ制御する。
一方、ラミネートジョブを受け付けたときには、記録シートSのトナー画像が形成された側の面(定着ベルト52側の面)を加熱して熱定着する印刷ジョブと違って、原稿DがラミネートフィルムF1,F2に挟まれたフィルムセット原稿DFを、定着ベルト52と加圧ローラー54の両側から加熱する必要がある。
よって、CPU61は、定着ベルト52の表面温度が、所定の目標定着温度に達するだけでなく、加圧ローラー54の温まり具合(蓄熱状態)が、ラミネートジョブの実行可能な状態になるように、定着ベルト52からの熱によって加圧ローラー54を予熱する予熱時間(空回転時間)を決定する。
よって、CPU61は、定着ベルト52の表面温度が、所定の目標定着温度に達するだけでなく、加圧ローラー54の温まり具合(蓄熱状態)が、ラミネートジョブの実行可能な状態になるように、定着ベルト52からの熱によって加圧ローラー54を予熱する予熱時間(空回転時間)を決定する。
フィルムセット原稿DFは、記録シートSよりも熱容量が高いので、その分、通紙時の、定着ベルト52および加圧ローラー54から奪う熱量も多くなる。そのため、通紙中に、ヒーター55によって加熱される定着ベルト52と、熱源を持たない加圧ローラー54との温度差が広がり、定着ベルト52側のラミネートフィルムF1と加圧ローラー54側のラミネートフィルムF2との熱による膨張率の差が大きくなって、ラミネートフィルムの接着部分にシワが生じるという問題がある。
そこで、本実施の形態では、ラミネートフィルムの接着部分にシワが生じないよう、予め加圧ローラー54を十分に温めて蓄熱状態をよくしておくことにより、フィルムセット原稿DFの通紙時の加圧ローラー54の温度低下を抑制して、定着ベルト52と加圧ローラー54との温度差に起因して表裏のラミネートフィルムF1,F2の膨張率に差が生じるのを抑制するようにしている。
制御部6は、加圧側温度センサー57により検出された加圧ローラー54の表面温度などにより、加圧ローラー54の温まり具合(蓄熱状態)を推測する。
(4−2)フローチャート
図4は、制御部6で実行される上記温調制御処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
(4−2)フローチャート
図4は、制御部6で実行される上記温調制御処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
まず、プリンター1の電源がONされると(ステップS101)、制御部6は、ヒーター55をオンして、定着ベルト52の表面温度を、印刷ジョブを実行するときの定着温度(例えば、160℃)まで上昇させるウォームアップを開始するとともに(ステップS102)、タイマー62による時間計測を開始する(ステップS103)。
ステップS102のウォームアップ開始後、制御部6は、定着側温度センサー56による検出結果を監視しながら、定着ベルト52の表面温度が160℃に到達するまでヒーター55を連続してオンにして加熱し、160℃に到達後には、定着側温度センサー56による検出結果に基づいてヒーター55をオンオフ制御することにより、定着ベルト52の表面温度を160℃前後に維持する。
ステップS102のウォームアップ開始後、制御部6は、定着側温度センサー56による検出結果を監視しながら、定着ベルト52の表面温度が160℃に到達するまでヒーター55を連続してオンにして加熱し、160℃に到達後には、定着側温度センサー56による検出結果に基づいてヒーター55をオンオフ制御することにより、定着ベルト52の表面温度を160℃前後に維持する。
上記ステップS103の後、ステップS104においてジョブ受付けの有無を判定する。上述したように本実施の形態では、ジョブには、印刷ジョブとラミネートジョブが含まれているので、ステップS104においてジョブの受付けがあると判定された場合には(ステップS104:YES)、ステップS105において当該受け付けたジョブがラミネートジョブであるか否かを判定する。
受け付けたジョブが、ラミネートジョブではない場合、すなわち、印刷ジョブの場合には(ステップS105:NO)、制御部6は、目標の定着温度を160℃に設定し(ステップS106)、定着ベルト52の表面温度が160℃になるように、定着側温度センサー56による検出結果に基づいてヒーター55をオンオフ制御する。
定着ベルト52の表面温度が160℃に達していれば(ステップS107:YES)、給紙カセット41から記録シートSを給紙し、記録シートSに画像を形成する印刷ジョブを実行する(ステップS108)。
定着ベルト52の表面温度が160℃に達していれば(ステップS107:YES)、給紙カセット41から記録シートSを給紙し、記録シートSに画像を形成する印刷ジョブを実行する(ステップS108)。
一方、受け付けたジョブが、ラミネートジョブの場合には(ステップS105:Yes)、制御部6は、ラミネート処理に先立って、加圧ローラー54を十分予熱するため、ステップS109の空回転処理を実行させる。
図5は、この空回転処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
まず、定着ベルト52の制御目標とすべき定着温度(制御目標温度)を、190℃に設定し(ステップS201)、定着側温度センサー56による検出結果を監視しながら、定着ベルト52の表面温度が190℃に到達するまでヒーター55を連続してオンにして加熱する制御を開始する。
図5は、この空回転処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
まず、定着ベルト52の制御目標とすべき定着温度(制御目標温度)を、190℃に設定し(ステップS201)、定着側温度センサー56による検出結果を監視しながら、定着ベルト52の表面温度が190℃に到達するまでヒーター55を連続してオンにして加熱する制御を開始する。
そして、190℃に到達した後は、定着側温度センサー56による検出結果に基づいてヒーター55をオンオフ制御することにより、定着ベルト52の表面温度を190℃前後に維持する。ここで、制御目標温度となる190℃は、当該定着部5の各部品が耐熱温度以下であって、安全性に影響のない範囲内での最高の温度である。もっとも、少なくとも印刷ジョブ時における定着温度(160℃)より高ければ、そうでない場合に比べて余熱時間を短縮する効果があるのはいうまでもない。
この定着ベルト52の温度制御の処理と並行して、次のステップS202〜S205において空回転処理の時間を決定し、ステップS206において、当該決定された時間だけ定着ベルト52の空回転処理を実行して、加圧ローラー54を予熱する。
(空回転処理時間の決定)
上記空回転処理時間を決定するため、不揮発性メモリー65内には、ラミネート処理の対象となる原稿Dの紙種(厚紙、普通紙、薄紙)に応じて、3種類の空回転時間決定テーブルが格納されている。
(空回転処理時間の決定)
上記空回転処理時間を決定するため、不揮発性メモリー65内には、ラミネート処理の対象となる原稿Dの紙種(厚紙、普通紙、薄紙)に応じて、3種類の空回転時間決定テーブルが格納されている。
一般に、厚紙は、坪量が90g/m2以上256g/m2以下のものをいい、普通紙は、坪量が60g/m2以上90g/m2未満、薄紙は、坪量が52g/m2以上60g/m2未満のものをいう。
図6は、原稿Dが、普通紙の場合における空回転時間決定テーブルを示す。
横欄におけるTαの値は、ウォームアップ開始からの経過時間(秒)を示し、縦欄におけるTpの値は、当該経過時間における加圧ローラー54の表面温度(加圧側温度センサ58の検出値)を示す。
図6は、原稿Dが、普通紙の場合における空回転時間決定テーブルを示す。
横欄におけるTαの値は、ウォームアップ開始からの経過時間(秒)を示し、縦欄におけるTpの値は、当該経過時間における加圧ローラー54の表面温度(加圧側温度センサ58の検出値)を示す。
同テーブルに示すように、ウォームアップ開始からの経過時間Tαが大きいほど、定着ベルト52との接触時間が長いため、加圧ローラー54に蓄積された熱量は多く、その後、ラミネート処理に必要な蓄熱量を得るまでの予熱時間(空回転時間)は少なくなっている。
また、加圧ローラー54の表面温度Tpが高いほど、前回のスタンバイモードからスリープモードに移行した後、まだ、加圧ローラー54の蓄熱量が放熱によりそれほど低下していない状態のままウォームアップが開始されたと推察できるので、その後、ラミネート処理に必要な蓄熱量を得るまでの予熱時間は少なくなっている。
また、加圧ローラー54の表面温度Tpが高いほど、前回のスタンバイモードからスリープモードに移行した後、まだ、加圧ローラー54の蓄熱量が放熱によりそれほど低下していない状態のままウォームアップが開始されたと推察できるので、その後、ラミネート処理に必要な蓄熱量を得るまでの予熱時間は少なくなっている。
つまり、図6の空回転時間決定テーブルは、定着ベルト52の制御目標定着温度を190℃に設定した場合において、ある特定の時点におけるウォームアップ開始からの経過時間Tα及び加圧ローラー54の表面温度Tpを、そのときの加圧ローラー54の蓄熱状態を指標するパラメーターとして、当該パラメーターに対し、ラミネート処理に必要な蓄熱量を得るまでの予熱時間を求めて作成されている。
同様に、図7、図8は、それぞれ原稿Dが、厚紙および薄紙である場合における空回転時間決定テーブルの例を示す。
図7のテーブルに示すように、原稿Dが厚紙の場合には、定着部5を通紙する際におけるフィルムセット原稿DFの吸熱量が多くなるので、加圧ローラー54の蓄熱量も多くする必要があり、空回転時間も図6のテーブルよりも若干長くなっている。
図7のテーブルに示すように、原稿Dが厚紙の場合には、定着部5を通紙する際におけるフィルムセット原稿DFの吸熱量が多くなるので、加圧ローラー54の蓄熱量も多くする必要があり、空回転時間も図6のテーブルよりも若干長くなっている。
反対に、図8のテーブルに示すように、原稿Dが薄紙の場合には、定着部5を通紙する際におけるフィルムセット原稿DFの吸熱量も少なくなるので、加圧ローラー54の蓄熱量は普通紙の場合よりも少なくてよく、空回転時間も図6のテーブルよりも若干短くなっている。
図9は、原稿Dが厚紙の場合において、加圧ローラー54の温度が23℃(室温)の状態からウォームアップを開始する際、ラミネート処理の選択を受けた場合(図7においてTα=0、Tp=23℃)における、ウォームアップ開始からの経過時間(s)と、加圧ローラー54の表面温度(℃)との関係を示すグラフである。
図9は、原稿Dが厚紙の場合において、加圧ローラー54の温度が23℃(室温)の状態からウォームアップを開始する際、ラミネート処理の選択を受けた場合(図7においてTα=0、Tp=23℃)における、ウォームアップ開始からの経過時間(s)と、加圧ローラー54の表面温度(℃)との関係を示すグラフである。
同グラフに示すように、ウォームアップ開始からの経過時間が増加するに連れて、空回転処理により加圧ローラー54も予熱されて蓄熱量が増加し、その表面温度も上昇していく。
ラミネート処理すべく、時刻t1(ウォームアップ開始から約350秒)に、フィルムセット原稿DFを繰り出して定着部5に通紙させて時刻t2で通紙を終了すると、この間加圧ローラー54の熱量がフィルムセット原稿DFに奪われて、加圧ローラー54の表面温度がT1まで低下するが、ラミネート処理の品質を損ねる温度(約110℃)までは低下しない。
ラミネート処理すべく、時刻t1(ウォームアップ開始から約350秒)に、フィルムセット原稿DFを繰り出して定着部5に通紙させて時刻t2で通紙を終了すると、この間加圧ローラー54の熱量がフィルムセット原稿DFに奪われて、加圧ローラー54の表面温度がT1まで低下するが、ラミネート処理の品質を損ねる温度(約110℃)までは低下しない。
この実験を、各TαとTpの組み合わせごとに繰り返して、図7の空回転時間決定テーブルを得る。原稿Dが他の普通紙、薄紙である場合も同様である。
そこで、図5のステップS202において、制御部6は、ラミネート処理の対象となる原稿Dの紙種(厚紙、普通紙、薄紙)を取得する。
ここで、原稿Dの紙種情報は、例えば、フィルムセット原稿DFを手差しトレイ47にセットする際、操作パネル7のラミネートモード設定画面から、ユーザーが該当する紙種情報をタッチして選択すると、選択された紙種情報は、RAM64に格納され、CPU61がRAM64から格納された紙種情報を読み出すことにより取得できる。
そこで、図5のステップS202において、制御部6は、ラミネート処理の対象となる原稿Dの紙種(厚紙、普通紙、薄紙)を取得する。
ここで、原稿Dの紙種情報は、例えば、フィルムセット原稿DFを手差しトレイ47にセットする際、操作パネル7のラミネートモード設定画面から、ユーザーが該当する紙種情報をタッチして選択すると、選択された紙種情報は、RAM64に格納され、CPU61がRAM64から格納された紙種情報を読み出すことにより取得できる。
そして、当該取得した紙種情報に基づき、図6〜図8のうち対応する紙種の空回転時間決定テーブルを取得する(ステップS203)。
次に、加圧側温度センサー57の検出結果から加圧ローラー54の表面温度Tpを取得し(ステップS204)、ステップS204で取得した空回転時間決定テーブルを参照して、取得した現在のタイマー値(ウォームアップ開始からの経過時間Tα)および加圧ローラー54の表面温度Tpに基づき、空回転時間を決定する(ステップS205)。なお、タイマー値や加圧ローラー54の表面温度の実測値が、空回転時間決定テーブルの経過時間Tα、表面温度Tpと一致しない場合には、線形補間法などにより補間して空回転時間が決定される。
次に、加圧側温度センサー57の検出結果から加圧ローラー54の表面温度Tpを取得し(ステップS204)、ステップS204で取得した空回転時間決定テーブルを参照して、取得した現在のタイマー値(ウォームアップ開始からの経過時間Tα)および加圧ローラー54の表面温度Tpに基づき、空回転時間を決定する(ステップS205)。なお、タイマー値や加圧ローラー54の表面温度の実測値が、空回転時間決定テーブルの経過時間Tα、表面温度Tpと一致しない場合には、線形補間法などにより補間して空回転時間が決定される。
そして、決定された時間だけ、定着ベルト52を空回転させて加圧ローラー54を予熱し(ステップS206)、図4のフローチャートにリターンする。
図4のステップS110において、手差しトレイ47に載置されていたフィルムセット原稿DFの繰り出しを開始して定着部5を通紙させてラミネートジョブを実行する(ステップS110)。
図4のステップS110において、手差しトレイ47に載置されていたフィルムセット原稿DFの繰り出しを開始して定着部5を通紙させてラミネートジョブを実行する(ステップS110)。
このように加圧ローラー54の蓄熱状態を示す情報に基づき、予熱に必要な時間を決定してラミネート処理に必要な蓄熱量を確保しているので、必要以上に予熱して無駄に電力を消費することもなく、加圧ローラー54の蓄熱量を適量にしてラミネート処理の品質を維持することができる。しかも、他の加熱装置など追加せず、既存の構成で制御のプログラムだけの変更で実施できるので、コストアップを抑制できる。
ステップS108で印刷ジョブを実行、もしくはステップS110でラミネートジョブを実行した後は、ステップS111で他のジョブの有無を判断し、他のジョブがあれば(ステップS111:YES)、ステップS105に戻って、上記処理を繰り返す。
他のジョブが待機していなければ(ステップS111:NO)、スタンバイモード(定着ベルト52を目標定着温度160℃で温調して、待機するモード)にし(ステップS112)、所定時間以内に新たなジョブを受け付けたら(ステップS113:YES)、スタンバイモードを解除して(ステップS114)、ステップS105に戻る。
他のジョブが待機していなければ(ステップS111:NO)、スタンバイモード(定着ベルト52を目標定着温度160℃で温調して、待機するモード)にし(ステップS112)、所定時間以内に新たなジョブを受け付けたら(ステップS113:YES)、スタンバイモードを解除して(ステップS114)、ステップS105に戻る。
所定時間待っても新たなジョブを受け付けなかった場合には(ステップS113:NO)、ヒーター55を消灯してスリープモードにするとともに、タイマー62の時間計測も停止する(ステップS115)。
そして、装置の電源がOFFになるまでに、新たなジョブを受け付けた場合には(ステップS116:NO、ステップS117:YES)、ステップS102に戻って、ウォームアップを開始する。
そして、装置の電源がOFFになるまでに、新たなジョブを受け付けた場合には(ステップS116:NO、ステップS117:YES)、ステップS102に戻って、ウォームアップを開始する。
ステップS116で、装置の電源がOFFされると(ステップS116:YES)、温調制御処理を終了する。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記実施の形態では、加圧ローラー54の蓄熱状態を示す情報(蓄熱情報)としてウォームアップ開始からの経過時間Tα(s)と、加圧ローラー54の表面温度Tp(℃)を取得し、これらの情報に基づき空回転処理時間を求める空回転時間決定テーブルを、各紙種ごとに作成したが、たとえば、普通紙の場合のみの空回転時間決定テーブルを作成しておいて、他の紙種においては、普通紙のテーブルにより求められた空回転処理時間に適当な補正係数を乗じて求めるようにしても構わない。
(2)加圧ローラー54の蓄熱情報として、加圧ローラー54の表面温度Tpに代えて、定着ベルト52側の表面温度Thを取得しても構わない。加圧ローラー54の蓄熱量が少なければ、定着ベルト52の表面温度Thの上昇も鈍るので、定着ベルト52の表面温度Thも加圧ローラー54の蓄熱量と相関関係があると言えるからである。
(3)また、加圧ローラー54の蓄熱情報として、加圧ローラー54の表面温度Tpに代えて、定着ベルト52と加圧ローラー54の表面温度の差(Th−Tp)を取得してもかまわない。ウォームアップ開始からの経過時間Tαにおける、定着ベルト52と加圧ローラー54の表面温度の差(Th−Tp)と、加圧ローラー54の蓄熱量は、一定の相関関係にあるからである。
(3)また、加圧ローラー54の蓄熱情報として、加圧ローラー54の表面温度Tpに代えて、定着ベルト52と加圧ローラー54の表面温度の差(Th−Tp)を取得してもかまわない。ウォームアップ開始からの経過時間Tαにおける、定着ベルト52と加圧ローラー54の表面温度の差(Th−Tp)と、加圧ローラー54の蓄熱量は、一定の相関関係にあるからである。
図10は、原稿Dが、普通紙の場合において、蓄熱情報を上記ウォームアップ開始からの経過時間Tα(s)と、定着ベルト52と加圧ローラー54の表面温度の差(Th−Tp)とした場合における時間決定テーブルの一例を示すものである。
(4)同様に、加圧ローラー54の蓄熱情報として、加圧ローラー54の表面温度Tpに代えて、定着ベルト52もしくは加圧ローラー54の表面温度の昇温率を取得してもかまわない。
(4)同様に、加圧ローラー54の蓄熱情報として、加圧ローラー54の表面温度Tpに代えて、定着ベルト52もしくは加圧ローラー54の表面温度の昇温率を取得してもかまわない。
加圧ローラー54の蓄熱量が多ければ、ヒーター55による熱量の付与によって定着ベルト52、加圧ローラー54の表面温度の昇温する速度は速く、蓄熱量が低ければ、加圧ローラー54全体を暖める分だけ熱量が奪われ、表面温度の上昇率は鈍るからである。
したがって、ウォームアップ開始からの経過時間Tα(s)における、定着ベルト52もしくは加圧ローラー54の表面温度の昇温率と、加圧ローラー54の蓄熱量は、一定の相関関係にあると解される。
したがって、ウォームアップ開始からの経過時間Tα(s)における、定着ベルト52もしくは加圧ローラー54の表面温度の昇温率と、加圧ローラー54の蓄熱量は、一定の相関関係にあると解される。
図11に、原稿Dが、普通紙の場合において、蓄熱情報を上記ウォームアップ開始からの経過時間Tα(s)と、定着ベルト52の表面温度Thの単位時間経過後の温度変化ΔTh(すなわち昇温率)とした場合における時間決定テーブルの一例を示す。
(5)上記実施の形態においては、ラミネートジョブとして、A4サイズ縦通しの1枚の原稿Dについてラミネート処理を実施する場合を前提として説明した。
(5)上記実施の形態においては、ラミネートジョブとして、A4サイズ縦通しの1枚の原稿Dについてラミネート処理を実施する場合を前提として説明した。
続けて2枚目のフィルムセット原稿DFについてラミネート処理するような場合には、再び、空回転処理を実行して加圧ローラー54の蓄熱量を増加させる必要があるが、この場合の空回転処理の時間を求めるためには、別途再ラミネート処理用のテーブルを作成しておくか、最初のラミネート処理における回転処理時間に予め求めておいた補正係数を乗じて再ラミネート処理用の回転処理時間を決定するようにしても構わない。
また、加圧ローラー54の熱容量が十分ある場合には、最初から2枚分のフィルムセット原稿DFのラミネート処理が可能なように回転処理時間を決めるような空回転時間決定テーブルを別途作成してもよい。
なお、異なる複数のサイズのフィルムセット原稿DFをラミネート処理することが可能な機種にあっては、一番大きなサイズについて時間決定テーブルを作成して、これを他のサイズについても参照すれば、ラミネート処理の品質の面では問題はない。しかし、省電力化の観点からは、各サイズごとに最適な時間決定テーブルを作成するのが望ましい。
なお、異なる複数のサイズのフィルムセット原稿DFをラミネート処理することが可能な機種にあっては、一番大きなサイズについて時間決定テーブルを作成して、これを他のサイズについても参照すれば、ラミネート処理の品質の面では問題はない。しかし、省電力化の観点からは、各サイズごとに最適な時間決定テーブルを作成するのが望ましい。
(6)上記実施の形態では、図6〜図8などの詳しい空回転時間決定テーブルを用いて、空回転処理時間を求めが、ラミネート処理の対象となる原稿として、通常、普通紙が用いられている場合が多く、原稿の厚みによる種別を特に判別せずに、次のような簡易な方法を用いることも可能である。
図12は、本変形例に係る温調制御処理の内容を示すフローチャートであり、プリンター1全体を制御する不図示のメインフローチャートのサブルーチンとして実行され、ジョブの受け付けを契機として実行を開始し、1つのジョブが実行されると、節電のため直ちに定着部5の電源をオフにしてスリープモードに移行する構成を前提としている。
図12は、本変形例に係る温調制御処理の内容を示すフローチャートであり、プリンター1全体を制御する不図示のメインフローチャートのサブルーチンとして実行され、ジョブの受け付けを契機として実行を開始し、1つのジョブが実行されると、節電のため直ちに定着部5の電源をオフにしてスリープモードに移行する構成を前提としている。
なお、本変形例においてもラミネートジョブは1枚のA4縦通しのフィルムセット原稿について実行される場合をいうものとする。
まず、ジョブを受け付けたか否かを判定し(ステップS301)、ジョブを受け付けておれば(ステップS301:YES)、ウォームアップを開始する(ステップS302)。
まず、ジョブを受け付けたか否かを判定し(ステップS301)、ジョブを受け付けておれば(ステップS301:YES)、ウォームアップを開始する(ステップS302)。
ウォームアップ開始から30秒経過したか否かを判定し(ステップS303)、30秒経過しておれば(ステップS303:YES)、ステップS301で受け付けたジョブがラミネートジョブであるか否かを判定する(ステップS304)。
ステップS301においてジョブの受付けたジョブがラミネートジョブでなければ(ステップS304:NO)、印刷ジョブを実行することになるので、図4のステップS106〜S108と同様に定着ベルト52の目標定着温度を160℃に設定した後(ステップS305)、定着ベルト52が当該目標定着温度に達していることを確認した上で(ステップS306:YES)、印刷ジョブを実行し(ステップS307)、その後、スリープモードに移行し、メインフローチャートにリターンする。
ステップS301においてジョブの受付けたジョブがラミネートジョブでなければ(ステップS304:NO)、印刷ジョブを実行することになるので、図4のステップS106〜S108と同様に定着ベルト52の目標定着温度を160℃に設定した後(ステップS305)、定着ベルト52が当該目標定着温度に達していることを確認した上で(ステップS306:YES)、印刷ジョブを実行し(ステップS307)、その後、スリープモードに移行し、メインフローチャートにリターンする。
一方、ステップS304において、ステップS301で受け付けたジョブがラミネートジョブであると判定された場合には(ステップS304:YES)、ステップS309において、そのときの加圧ローラー54の温度が、所定値Ta℃以上であるか否かを判定する。
本変形例では、ステップS303でウォームアップ開始から30秒経過後に加圧ローラー54の温度を判定することになるので、たとえば、図6のテーブルでいえば、Tα=30秒を基準にして、パラメーターとして加圧ローラー54の温度Tpのみで現在の加圧ローラー54の蓄熱量を推定することができることになる。
本変形例では、ステップS303でウォームアップ開始から30秒経過後に加圧ローラー54の温度を判定することになるので、たとえば、図6のテーブルでいえば、Tα=30秒を基準にして、パラメーターとして加圧ローラー54の温度Tpのみで現在の加圧ローラー54の蓄熱量を推定することができることになる。
さらに、本変形例では、加圧ローラー54の温度が、所定値Ta以上か否かで、空回転処理の時間を簡易に決定している。
すなわち、加圧ローラー54の温度が、所定値Ta以上であれば(ステップS309:YES)、目標定着温度190℃に設定して、tf1秒だけ空回転処理を実行してから(ステップS310)、ラミネートジョブを実行する(ステップS312)。
すなわち、加圧ローラー54の温度が、所定値Ta以上であれば(ステップS309:YES)、目標定着温度190℃に設定して、tf1秒だけ空回転処理を実行してから(ステップS310)、ラミネートジョブを実行する(ステップS312)。
反対に、加圧ローラー54の温度が、所定値Ta未満であれば(ステップS309:NO)、目標定着温度190℃に設定して、tf2秒(tf2>tf1)だけ空回転処理を実行してから(ステップS311)、ラミネートジョブを実行し(ステップS312)、スリープモードに移行する(ステップS308)。
たとえば、所定値Taを120℃とすれば、図6のテーブルによれば、tf1を加圧ローラー54の表面温度Tpが120℃のときの185秒にしておけば、加圧ローラー54の表面温度が120℃以上の全ての温度においてラミネート処理に必要な余熱をすることができ、tf2を加圧ローラー54の表面温度Tpが23℃のときの305秒にしておけば、加圧ローラー54の表面温度が、通常取り得る120℃未満の全ての温度において、ラミネート処理に必要な余熱をすることができる。
たとえば、所定値Taを120℃とすれば、図6のテーブルによれば、tf1を加圧ローラー54の表面温度Tpが120℃のときの185秒にしておけば、加圧ローラー54の表面温度が120℃以上の全ての温度においてラミネート処理に必要な余熱をすることができ、tf2を加圧ローラー54の表面温度Tpが23℃のときの305秒にしておけば、加圧ローラー54の表面温度が、通常取り得る120℃未満の全ての温度において、ラミネート処理に必要な余熱をすることができる。
本変形例によれば、詳細な空回転時間決定テーブルも不要であり、制御も容易となる。
なお、本変形例のステップS309において、加圧ローラー54の蓄熱状態の判断は、加圧ローラー54の表面温度により行ったが、上記変形例(3)のように、定着ベルト52と加圧ローラー54の表面温度の差(Th−Tp)に基づき判定してもよいし、変形例(4)のように定着ベルト52もしくは加圧ローラー54の表面温度の昇温率を取得してもかまわない。
なお、本変形例のステップS309において、加圧ローラー54の蓄熱状態の判断は、加圧ローラー54の表面温度により行ったが、上記変形例(3)のように、定着ベルト52と加圧ローラー54の表面温度の差(Th−Tp)に基づき判定してもよいし、変形例(4)のように定着ベルト52もしくは加圧ローラー54の表面温度の昇温率を取得してもかまわない。
(7)上記実施の形態では、定着ベルト52の周速(システム速度)は、余熱のための空回転処理とラミネート処理とで同じ周速としたが、空回転処理時の周速をラミネートジョブ実行時のときの周速よりも速くすることにより、単位時間当たりにおける定着ベルト52と加圧ローラー54の接触面積が増加するので、加圧ローラー54の余熱時間を短縮させることが可能である。
(8)また、ラミネートジョブ実行時における周速(システム速度)を、印刷ジョブ実行時における周速(システム速度)よりも遅くすることにより、フィルムセット原稿DFが定着部5の定着ニップを通過する時間が長くなり、それだけ定着ベルト52からフィルムセット原稿DF全体に与える熱量が多くなるので、ラミネート可能の品質の向上に資する。
(9)上記実施の形態では、ラミネートジョブ実行時における定着部5の定着ニップ圧の荷重は、印刷ジョブ実行時のときと同じ450N(ニュートン)に設定したが、ラミネートジョブ実行時おける定着ニップ圧を印刷ジョブ実行時のときよりも、定着部5で設定可能な範囲で大きい値(例えば、550N)としてもよい。
図13に、定着ニップ圧の変更が可能な定着部5の構成例の要部を示す。
図13に、定着ニップ圧の変更が可能な定着部5の構成例の要部を示す。
加圧ローラー54は、揺動フレーム551に回転可能に軸受けされ、揺動フレーム551は、支軸552を介して定着部5本体内の支持フレーム560に揺動可能に軸支されている。
揺動フレーム551の加圧ローラー54の軸受部分と支軸552を挟んで反対側の部分がカム562と当接しており、カム562の駆動軸561を不図示の駆動源により回動させることにより、図13(a)の位置から図13(b)のようにフレーム551が揺動して加圧ローラー54と定着ローラー53の軸間距離が縮まり、加圧ローラー54と定着ローラーの弾性層532、542の弾性力により、定着ニップ圧が増大する。
揺動フレーム551の加圧ローラー54の軸受部分と支軸552を挟んで反対側の部分がカム562と当接しており、カム562の駆動軸561を不図示の駆動源により回動させることにより、図13(a)の位置から図13(b)のようにフレーム551が揺動して加圧ローラー54と定着ローラー53の軸間距離が縮まり、加圧ローラー54と定着ローラーの弾性層532、542の弾性力により、定着ニップ圧が増大する。
これにより、定着ニップのニップ幅がN1からN2まで増大するので、フィルムセット原稿DFが定着ベルト52と加圧ローラー54から熱を受けやすくなり、ラミネート処理の品質が向上する。
なお、定着ニップ圧を変化させる構成は図13のものに関わらず、公知の他の構成を採用しても構わない。
なお、定着ニップ圧を変化させる構成は図13のものに関わらず、公知の他の構成を採用しても構わない。
(10)上記実施の形態では、空回転処理時とラミネート処理時の双方における制御目標温度を印刷ジョブ実行時の160℃より高い190℃に設定したが、少なくともラミネート処理時において印刷ジョブ実行時よりも高い制御目標温度であればよい。空回転処理時の定着ベルト52の温度が、印刷ジョブ時と同じ160℃であっても、空回転時間さえ増加させれば、加圧ローラー54に必要な熱量を蓄熱することが可能だからである。
しかし、ラミネート処理時はフィルムセット原稿DFの通紙時間内で連続して熱が奪われていくので、定着ベルト52の温度をできるだけ高温にしておく方が、ラミネート処理の品質を保つ上で望ましい。
(11)上記実施の形態における各テーブルにおける数値などは、あくまでも本発明を説明するための実施例の一例であって、具体的には、装置の仕様、定着部の構成部品、ヒーター55の加熱能力などにより、予め実験により最適な値が決定される。
(11)上記実施の形態における各テーブルにおける数値などは、あくまでも本発明を説明するための実施例の一例であって、具体的には、装置の仕様、定着部の構成部品、ヒーター55の加熱能力などにより、予め実験により最適な値が決定される。
(12)上記実施の形態では、定着部5において、定着ベルト52を加圧ローラー54で押圧して定着ニップ部を構成したが、加圧ローラー54でなくても長手方向に延びる板状の加圧部材(パッド)であっても構わない。ただし、この場合には、加圧部材の加熱回転体と接触する面に耐摩耗、低摩擦化のための表面処理を施すか、もしくは定着ベルトとの間に低摩擦フィルムなどを介在させるのが望ましい。
また、加熱回転体として、電磁誘導発熱層を有する定着ベルトを励磁コイルで誘導発熱させるいわゆる電磁誘導方式の定着部であってもよく、要するに本発明は加熱回転体の周面に加圧部材を押圧して定着ニップを形成する定着部を利用して、ラミネート処理するモードを有するすべての画像形成装置に適用可能である。
(13)上記実施の形態では、画像形成装置として、タンデム型カラープリンターを用いて説明したが、本発明の適用範囲は、これに限らず、定着部を有する複写機、ファクシミリ装置、プリンターなどに適用することができる。
(13)上記実施の形態では、画像形成装置として、タンデム型カラープリンターを用いて説明したが、本発明の適用範囲は、これに限らず、定着部を有する複写機、ファクシミリ装置、プリンターなどに適用することができる。
また、上記実施の形態及び変形例の内容は、可能な限り組み合わせても構わない。
本発明は、定着部を有する画像形成装置に関し、特に、定着部を利用してラミネート処理することが可能な画像形成装置に好適である。
1 プリンター
3 画像プロセス部
4 給紙部
5 定着部
6 制御部
7 操作パネル
47 手差しトレイ
51 加熱ローラー
52 定着ベルト
53 定着ローラー
54 加圧ローラー
55 ヒーター
56 定着側温度センサー
57 加圧側温度センサー
58 サーモスタット
DF フィルムセット原稿
F1、F2 ラミネートフィルム
3 画像プロセス部
4 給紙部
5 定着部
6 制御部
7 操作パネル
47 手差しトレイ
51 加熱ローラー
52 定着ベルト
53 定着ローラー
54 加圧ローラー
55 ヒーター
56 定着側温度センサー
57 加圧側温度センサー
58 サーモスタット
DF フィルムセット原稿
F1、F2 ラミネートフィルム
Claims (9)
- 加熱回転体の周面に、加圧部材を圧接して定着ニップを形成し、当該定着ニップに未定着画像を担持した記録シートを通紙して定着する定着装置を有する画像形成装置であって、
シートの両面にラミネートフィルムが積層された積層体を前記定着ニップに通紙してラミネート処理させるラミネート処理モードの指定を受け付ける受付手段と、
前記ラミネート処理モードの指定を受け付けた場合に、前記加圧部材の蓄熱状態を指標する蓄熱情報を取得する蓄熱情報取得手段と、
前記蓄熱情報に基づき、定着ニップを形成したまま通紙せずに加熱回転体を回転させる空回転処理の実行時間を決定する決定手段と、
前記決定手段で決定された時間だけ前記空回転処理を実行してからラミネート処理を実行するように制御する制御手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - ウォームアップ開始からの経過時間を計測する計時手段と、
前記加熱回転体または加圧部材の表面温度を取得する温度取得手段と、
を備え、
前記決定手段は、前記ウォームアップ開始からの経過時間および前記温度取得手段で取得された表面温度を蓄熱情報として前記空回転処理の実行時間を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - ウォームアップ開始からの経過時間を計測する計時手段と、
前記加熱回転体および加圧部材の表面温度の差分を取得する差分取得手段と、
を備え、
前記決定手段は、前記ウォームアップ開始からの経過時間および前記加熱回転体と加圧部材の表面温度の差分を蓄熱情報として、前記空回転処理の実行時間を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - ウォームアップ開始からの経過時間を計測する計時手段と、
前記加熱回転体もしくは加圧部材の表面温度の昇温率を取得する昇温率取得手段と、
を備え、
前記決定手段は、前記ウォームアップ開始からの経過時間および前記加熱回転体もしくは加圧部材の表面温度の昇温率を蓄熱情報として、前記空回転処理の実行時間を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - ラミネート処理の対象となるシートの厚みに関する情報を取得する厚み情報取得手段をさらに備え、
前記決定手段は、前記蓄熱情報に加えて前記厚み情報に基づき、前記空回転処理の実行時間を決定する
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記空回転処理時における加熱回転体の周速が、前記ラミネート処理時における周速よりも大きいことを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記ラミネート処理時における定着ニップの荷重が、画像形成時の荷重よりも大きいことを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記ラミネート処理時における加熱回転体の周速が、画像形成時の周速よりも小さいことを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記ラミネート処理時における加熱回転体の制御目標となる温度が、画像形成時の制御目標となる温度よりも高いことを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の画像形成装置。
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JP2013154711A JP2015025908A (ja) | 2013-07-25 | 2013-07-25 | 画像形成装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015025908A true JP2015025908A (ja) | 2015-02-05 |
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