JP2005347132A - 加熱装置および加熱装置における温度制御方法ならびに画像形成装置 - Google Patents

加熱装置および加熱装置における温度制御方法ならびに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 加熱装置を構成する定着フィルムを共振させない温度制御を行うことにより、異音の防止や定着画像の高画質化を図ること。
【解決手段】 定着フィルムを加熱する交番磁場の周波数をスイッチング素子のオン時間によって制御する際に、定着フィルムの共振周波数帯を含むf1からf2までの周波数帯を避けて交番電流の交番周波数を可変させる。このため、f1とf2の2種類の交番周波数を交互に用いてデューティ制御を行うことにより、f1からf2の間の周波数に相当する電力を擬似的に出力する。
【選択図】 図13

Description

本発明は、被加熱材を加熱する加熱装置及び、電子写真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像形成プロセス手段で被記録材(転写シート・エレクトロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印刷用紙・フォーマット紙など)に転写方式あるいは直接方式にて被記録材に形成担持させた未定着画像(トナー像)を永久固着画像として加熱定着させる加熱手段として前記加熱装置を具備した画像形成装置、ならびに加熱装置における温度制御方法に関する。
画像形成装置の加熱装置として、クイックスタートや省エネルギーの観点から、フィルム加熱方式の定着装置が実用化されている。フィルム加熱方式の定着装置は、発熱手段としてのセラミックヒータと加圧部材としての加圧ローラとの間に、耐熱性を有する薄い定着フィルムを挟ませて定着ニップを形成させ、定着フィルムと加圧ローラを共に回転させることで、被記録材を搬送しながら熱と圧力をかけて未定着トナー像を定着するものである。
上記フィルム加熱方式の定着装置では、従来から広く採用されてきた熱ローラ方式に比べ、加熱部材である定着フィルムの熱容量が非常に小さいため、発熱手段からの熱エネルギーをトナー像の定着に効率良く使用することができる。このため、定着フィルムの昇温速度が熱ローラ方式に比べ圧倒的に速く、画像形成装置の電源投入からプリント可能状態までの待ち時間を短くすることができる(クイックスタート)。さらに、プリント待機中に加熱部材を予熱する必要がないため、画像形成装置の消費電力を低く抑えることができる(省エネルギー)。
近年では、さらに高効率な加熱方式の定着装置として、誘導加熱方式の定着装置が実用化され始めている(例えば、特許文献1参照)。誘導加熱方式の定着装置の一例として、発熱層としての導電性部材を設けた定着フィルムと、磁場発生手段としての励磁コイルとで構成された定着装置が実用化されている。励磁コイルは、誘導加熱電源としてのスイッチング電源から供給される交番電流によって交番磁束を発生する。交番磁束は、定着フィルムに設けられた発熱層や磁性コアなどで実質的に閉磁路を形成し、定着フィルムの発熱層に渦電流を発生させる。定着フィルムに設けられた発熱層は、自信の固有抵抗によってジュール熱を発生するので、その結果定着フィルムを発熱させることができる。
この誘導加熱方式では、定着フィルム自身を発熱させることができるため、セラミックヒータを用いたフィルム加熱方式に比べ、発熱手段からの熱エネルギーをさらに効率良くトナー像の定着に使用することができる。
特開平10−301415号公報
特許文献1にも記載されているような誘導加熱方式の定着装置の温度制御(温調)に際し、制御性の高い電力制御を行うために、励磁コイルに供給する交番電流の交番周波数を可変にすることで、定着装置への供給電力を可変させる方法が実用化されている。これは、誘導加熱電源の励磁回路に設けられているスイッチング手段のオン状態の時間(制御量)を増減させることにより、励磁コイルに流れる交番電流を制御し、定着装置への電力を増減させるものである。これにより交番電流のスイッチング周期が変わるため、励磁コイルに流れる交番電流の交番周波数が増減し、これに応じて励磁コイルから発生する交番磁束の交番周波数も増減する。このような交番周波数を可変にする電力制御方法は、温度検知手段から出力される定着フィルムの検知温度と目標温度の差からPID制御の演算式等で算出された制御量に従い、常に最適な電力を定着装置へ供給することができるため、精度の高い温度制御を実現することが可能となる。
しかしながら、以上述べた制御方法においては、交番電流の交番周波数が定着フィルムの固有振動数に一致もしくは近接すると、交番周波数に応じた電磁力による定着フィルムの振動により、定着フィルムが共振してしまう場合がある。特に屈曲性の高い定着フィルムは、定着フィルム自体の剛性が低いため共振しやすい。定着フィルムが共振すると、その振動により定着ニップ突入直前の被記録材上にある未定着トナーを散らしてしまい、定着画像のシャープさが低下するといった問題があった。さらに、定着フィルムの共振周波数が人間の可聴域にある場合、その共振音が異音として聴こえてしまい、ユーザーを不快にさせてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、誘導加熱方式の加熱装置において、加熱部材を共振させない温度制御を行うことにより、加熱装置からの異音の防止や定着画像の高画質化を低コストで図ることができる加熱装置および加熱装置および加熱装置における温度制御方法ならびに画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明は加熱部材を誘導発熱させる誘導加熱方式の加熱装置であって、前記加熱部材を発熱させる交番磁場を発生する交番磁場発生手段と、前記加熱部材の温度を検知する温度検知手段と、前記交番磁場発生手段に交番電流を供給する誘導加熱電源と、前記温度検知手段の検知結果に基づいて前記交番電流の周波数を制御して前記加熱部材の温度制御を行う温度制御手段とを有し、前記前記温度制御手段は少なくとも一つの特定周波数帯を避けて前記交番電流の周波数を制御することを特徴とする。
また、本発明は、被記録材上に直接または間接に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、前記被記録材上に形成された未定着トナー画像を被加熱材として加熱定着処理する加熱手段とを有する画像形成装置において、前記加熱手段が前記加熱装置であることを特徴とする。
さらに、本発明は、加熱部材を誘導発熱させる誘導加熱方式の加熱装置における温度制御方法であって、前記加熱部材を発熱させる交番磁場を発生する交番磁場発生手段に誘導加熱電源から供給する交番電流の周波数を前記温度検知手段の検知結果に基づいて制御して前記加熱部材の温度制御を行う際に、少なくとも一つの特定周波数帯を避けることを特徴とする。
誘導加熱方式の加熱装置において、加熱部材を共振させない温度制御を行うことにより、加熱部材の共振による異音の防止を図ることができる。また、例えば、このような加熱装置を用いた画像形成装置における定着画像の高画質化を低コストで図ることができる。
<第1の実施例>
(1)画像形成装置の概略構成
図17は、本実施例にかかる画像形成装置の一例の概略構成を示す図である。本実施例の画像形成装置は、電子写真プロセスを利用したカラーレーザプリンタである。
かかる画像形成装置にあっては、先ず、有機感光体やアモルファスシリコン感光体で形成された潜像担持体たる感光ドラム101は、矢示の反時計方向に所定の搬送速度(周速度)で回転駆動される。そして、感光ドラム101はその回転過程で帯電ローラ等の帯電装置102によって所定の極性及び電位の一様な帯電処理を受ける。
次いで、その帯電処理面は、レーザ光学箱(レーザスキャナー)110から出力されるレーザ光103により、目的の画像情報に応じた走査露光処理を受ける。レーザ光学箱110は不図示の画像読み取り装置等の画像信号発生装置からの目的画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応してオン又はオフに切り換えられて変調したレーザ光103を出力し、感光ドラム101面を走査露光する。これにより、感光ドラム101面に目的画像情報に対応した静電潜像が形成される。このとき、レーザ光学箱110からの出力レーザ光はミラー109によって感光ドラム101の露光位置に偏向される。
フルカラー画像形成の場合は、目的のフルカラー画像における第一の色分解成分画像、例えばイエロー成分画像についての走査露光、潜像形成がなされ、その潜像が4色カラー現像装置104のうちイエロー現像器104Yの作動でイエロートナー画像として現像される。そのイエロートナー画像は感光ドラム101と中間転写ドラム105との接触部(或いは近接部)である一次転写部T1において中間転写ドラム105面に転写される。中間転写ドラム105面に対するトナー画像転写後の感光ドラム101面はクリーナ107により転写残トナー等の付着残留物の除去を受けて清掃される。
上記のような帯電、走査露光、現像、一次転写、清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画像の第二の色分解成分画像(例えばマゼンタ成分画像、マゼンタ現像器104Mが作動)、第三の色分解成分画像(例えばシアン成分画像、シアン現像器104Cが作動)、第四の色分解成分画像(例えば黒成分画像、黒現像器104Bkが作動)の各色分解成分画像について順次実行され、中間転写ドラム105面にイエロートナー画像、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像の4色のトナー画像が順次重ねて転写されて、目的のフルカラー画像に対応したカラートナー画像が合成形成される。
中間転写ドラム105は、金属ドラム上に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を設けたもので、感光ドラム101に接触して或いは近接して感光ドラム101と同じ周速度で矢示の時計方向に回転駆動され、中間転写ドラム105の金属ドラムにバイアス電位を与えて感光ドラム101との電位差で感光ドラム101側のトナー画像を中間転写ドラム105面側に転写させる。
上記の中間転写ドラム105面に形成されたカラートナー画像は、中間転写ドラム105と転写ローラ106との接触ニップ部である二次転写部T2において、前記二次転写部T2に不図示の給紙部から所定のタイミングで送り込まれた被記録材Pの面に転写されていく。転写ローラ106は被記録材Pの背面からトナーと逆極性の電荷を供給することで中間転写ドラム105面側から被記録材P側へ合成カラートナー画像を順次に一括転写する。
二次転写部T2を通過した被記録材Pは、中間転写ドラム105面から分離されて加熱装置としての定着装置(画像加熱装置)100へ導入され、未定着トナー画像が加熱定着処理されて定着トナー画像となり、機外の不図示の排紙トレーに排出される。定着装置100の構成および温度制御については後述する。
被記録材Pに対するカラートナー画像転写後の中間転写ドラム105はクリーナ108により転写残トナーや紙粉等の付着残留物の除去を受けて清掃される。このクリーナ108は常時は中間転写ドラム105に非接触状態に保持されており、中間転写ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画像の二次転写実行過程において中間転写ドラム105に接触状態に保持される。
また、転写ローラ106も常時中間転写ドラム105に非接触状態に保持されており、中間転写ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画像の二次転写実行過程において中間転写ドラム105に被記録材Pを介して接触状態に保持される。
(2)加熱装置の概略構成
(2−A)全体構成
本実施例における加熱装置は、加熱部材として電磁誘導発熱性の円筒状の定着フィルム(定着ベルト)を用いた、加圧ローラ駆動方式、誘導加熱方式の定着装置100である。図1は本実施形態例における加熱装置としての定着装置100の要部の横断面側面模型図、図2は要部の正面模型図、図3は要部の縦断面正面模型図である。
定着装置100は、大きく分けて円筒状の支持部材としてのフィルムガイド部材16と、このフィルムガイド部材16にルーズに外嵌させた、加熱部材としての円筒状の電磁誘導発熱性の定着フィルム10と、フィルムガイド部材16との間に定着フィルム10を挟んでニップ部Nを形成させた、加圧部材としての加圧ローラ30とからなる。
円筒状のフィルムガイド部材(フィルム支持部材)16は、左右一対の横断面略半円弧状桶型の半体16aと16bとを互いに開口部を向かい合わせて組み合わせることで円筒体を構成させてある。図1中で右側のフィルムガイド部材半体16aの内側には、磁場発生手段としての磁性コア17a・17b・17cと励磁コイル18を配設して保持させてある。
加圧ローラ30は、芯金30aと、前記芯金周りに同心一体にローラ状に成型被覆させた、シリコーンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂などの耐熱性弾性材層30bとで構成されており、芯金30aの両端部を装置の不図示のシャーシ側板金間に回転自由に軸受け保持させて配設してある。
定着フィルム10を外嵌させたフィルムガイド部材16は加圧ローラ30の上側に配置され、フィルムガイド部材16内に挿通して配設した加圧用剛性ステイ22の両端部と装置シャーシ側のバネ受け部材29a・29bとの間にそれぞれ加圧バネ25a・25bを縮設することで加圧用剛性ステイ22に押し下げ力を作用させている。これにより、フィルムガイド部材16の下面と加圧ローラ30の上面とが定着フィルム10を挟んで圧接して、所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
加圧ローラ30は駆動手段M(図1)により矢示の反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ30の回転駆動により、定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ30と定着フィルム10の外面との摩擦力で定着フィルム10に回転力が作用し、定着フィルム10の内周面が定着ニップ部Nにおいてフィルムガイド部材16の下面に密着して摺動しながら矢示の時計方向に加圧ローラ30の周速度にほぼ対応した周速度をもってフィルムガイド部材16の外周を回転する(加圧ローラ駆動方式)。
定着ニップ部Nにおけるフィルムガイド部材16の下面と定着フィルム10の内面との相互摺動摩擦力を低減化させるために、フィルムガイド部材16の下面の定着ニップ部Nに対応する面部分には、耐熱性・低摩擦性の摺動部材40を配設してある。摺動部材40は、例えばポリイミド樹脂、ガラス、アルミナ、アルミナにガラスをコートしたものなどで構成するのが好ましい。本例では、アルミナ基板にガラスをコートしたものを配設している。
この摺動部材40は、少なくとも定着ニップ部Nの長さと幅に対応する長さと幅を有する帯板状あるいはテープ状の部材であり、本例ではフィルムガイド部材16の下面に長手に沿って具備させた嵌め込み用の溝部に位置決め保持させてある。さらには、耐熱性接着剤で固定すると良い。
さらに、摺動部材40と定着フィルム10内周面との間に潤滑剤を介在させ、定着フィルム10の摺動抵抗低減を図っている。本実施例においては、潤滑剤としてフッ素グリースを用いている。
また、図1中右側のフィルムガイド部材の半体16aの周面には、図4に示すように、その長手方向に所定の間隔を置いて凸リブ部16eを形成具備させ、フィルムガイド部材の半体16aの周面と定着フィルム10の内面との接触摺動抵抗を低減させて定着フィルム10の回転負荷を少なくしている。このような凸リブ部16eは図中左側のフィルムガイド部材の半体16bにも同様に形成具備することができる。
23a・23bは円筒状のフィルムガイド部材16の手前側と奥側の端部に嵌着して配設したフランジ部材であり、定着フィルム10の回転時に定着フィルムの端部を受けて、定着フィルム10のフィルムガイド部材16の長手に沿う寄り移動を規制する役目をする。フランジ部材23a・23bは定着フィルム10の回転に従動で回転する構成にしてもよい。
26は温度検知手段としてのサーミスタであり、定着フィルム10の温度を検知する温度センサである。定着フィルム10の温度は、サーミスタ26を含む後述の温度制御系により励磁コイル18への電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるように温度制御される。
50はサーモスイッチである。本実施例では、サーモスイッチ50は、定着フィルム10を挟んで励磁コイル18に対向する位置に設けている。また、定着フィルム10を傷つけないように、定着フィルム10外面に非接触に配設している。サーモスイッチ50は後述のリレースイッチと不図示のDC電源とに直列に接続されており、定着装置100の熱暴走を検知してサーモスイッチ50がオープンになると、リレースイッチへの給電が遮断され、リレースイッチが動作して後述の励磁回路307への給電が遮断される構成をとっている。
而して、加圧ローラ30が回転駆動され、それに伴って定着フィルム10が回転し、誘導加熱電源としての励磁回路307(図4)から励磁コイル18への給電により発生する磁場の作用で加熱部材としての定着フィルム10が電磁誘導発熱して定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がって温度制御される。この状態において、不図示の画像形成手段部から搬送された未定着トナー画像tが形成された被記録材Pが定着ニップ部Nの定着フィルム10と加圧ローラ30との間に導入され、定着ニップ部Nにおいて画像面が定着フィルムの外面に密着して定着フィルム10と一緒に挟持搬送されていく。この際、定着フィルム10の熱と加圧ローラ30による圧力とによってトナー画像tは被記録材Pに定着される。
被記録材Pは定着ニップ部Nを通過すると、定着フィルム10の外面から分離して排出搬送されていく。被記録材P上の加熱定着されたトナー画像tは定着ニップNを通過後、冷却して永久固着画像となる。
(2−B)磁場発生手段の構成
磁性コア17a・17b・17cは高透磁率の部材であり、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用いられる材料が良く、より好ましくは100kHz以上の交番周波数でも損失の少ないフェライトを用いるのが良い。
磁場発生手段を構成する励磁コイル18は、コイル(線輪)を構成させる導線(電線)として、一本ずつがそれぞれ絶縁被覆された銅製の細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、これを複数回巻いて励磁コイル18を形成している。本例では12回巻きで励磁コイルを形成している。
絶縁被覆を行う被覆部材は、定着フィルム10の発熱による熱伝導を考慮して耐熱性を有する被覆を用いることが好ましい。例えば、アミドイミドやポリイミド等の被覆を用いるとよい。本実施形態例においては、ポリイミドによる被覆を用いており耐熱温度は220℃である。
励磁コイル18は外部から圧力を加えて密集度を向上させてもよい。
磁場発生手段17a・17b・17c・18と加圧用剛性ステイ22の間には、絶縁部材19を配設してある。絶縁部材19の材質としては、絶縁性に優れ、耐熱性がよいものが好ましい。例えば、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂、LCP樹脂等を選択するとよい。
図5は、磁場発生手段によって発生される交番磁束の発生の様子を模式的に表したものである。磁束Cは励磁回路307により駆動された励磁コイル18によって発生した交番磁束の一部を表す。磁性コア17a,17b,17cに導かれた交番磁束Cは、磁性コア17aと磁性コア17bとの間、そして磁性コア17aと磁性コア17cとの間において定着フィルム10の発熱層1に渦電流を発生させる。この渦電流は、発熱層1の固有抵抗によって、発熱層1にジュール熱(渦電流損)を発生させる。
発熱量Qは発熱層1を通る磁束Cの密度によって決まり、図5のグラフような分布を示す。図5に示すグラフは、縦軸が磁性コア17aの中心を0とした角度θで表した定着フィルム10における円周方向の位置を示し、横軸が定着フィルム10の発熱層1での発熱量Qを示す。ここで、発熱域Hは最大発熱量をQとし、発熱量がQ/e以上の領域と定義する(eは自然対数の底)。これは、定着プロセスに必要な発熱量が得られる領域である。
(2−C)定着フィルム10の構成
図6は、本実施例における定着フィルム10の層構成模型図である。
本実施例の定着フィルム10は、基層となる電磁誘導発熱性の金属フィルム等でできた発熱層1と、その外面に積層した弾性層2と、その外面に積層した離型層3の複合構造のものである。
発熱層1と弾性層2との間の接着、弾性層2と離型層3との間の接着のために、各層間にプライマー層(図示せず)を設けてもよい。
略円筒形状である定着フィルム10において、発熱層1が摺動部材40と接触する内面側であり、離型層3が加圧ローラ若しくは被記録材(被加熱材)と接触する外面側である。
上述したように、発熱層1に交番磁束が作用することにより、発熱層1に渦電流が発生して発熱層1が発熱する。この熱が弾性層2、離型層3に伝達されて、定着フィルム10全体が加熱され、定着ニップ部Nに通紙される被記録材Pを加熱してトナーt画像の加熱定着がなされる。
a.発熱層1
発熱層1としては、磁性及び非磁性の金属を用いることができるが、磁性金属が好ましく用いられる。このような磁性金属としては、ニッケル、鉄、強磁性ステンレス、ニッケル−コバルト合金、パーマロイといった強磁性体の金属が好ましく用いられる。又、定着フィルム10回転時に受ける繰り返しの屈曲応力による金属疲労を防ぐために、ニッケル中にマンガンを添加した部材を用いるのも良い。
発熱層1の厚さは、次の式で表される表皮深さσより厚く、且つ200μm以下にすることが好ましい。発熱層1の厚さをこの範囲とすれば、発熱層1が電磁波を効率よく吸収することができるため、効率良く発熱させることができる。
σ=(ρ/πfμ)1/2 …(1)
ここで、fは励磁回路の周波数、μは発熱層1の透磁率、ρは発熱層1の固有抵抗である。
この表皮深さσは、電磁誘導で使われる電磁波の吸収の深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強度は1/e以下になっている。逆にいうと、殆どのエネルギーはこの深さまでで吸収されている(図8に示した発熱層深さと電磁波強度の関係を参照)。
発熱層1の厚さは、より好ましくは1〜100μmがよい。発熱層1の厚みが上記範囲よりも薄い場合には、ほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪くなる。又、発熱層1が上記範囲よりも厚い場合には、発熱層1の剛性が高くなりすぎ、又、屈曲性が悪くなり回転体として使用するには現実的でなくなる。
b.弾性層2
弾性層2は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等の、耐熱性、熱伝導率が良い材質が好ましく用いられる。
弾性層2の厚さは、定着画像品質を保証するために10〜500μmであることが好ましい。カラー画像を印刷する場合、特に写真画像等では、被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が形成される。この場合、被記録材Pの凹凸或いはトナー層tの凹凸に加熱面(離型層3)が追従できないと加熱ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に光沢ムラが発生する。即ち、伝熱量が多い部分は光沢度が高く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低くなる。弾性層2の厚さが上記範囲よりも小さい場合には、上記離型層3が被記録材P或いはトナー層tの凹凸に追従しきれず、画像光沢ムラが発生してしまう。又、弾性層2が上記範囲よりも大きすぎる場合には、弾性層2の熱抵抗が大きくなりすぎ、クイックスタートを実現するのが難しくなる。この弾性層2の厚さは、より好ましくは50〜500μmが良い。
弾性層2は、硬度が高すぎると被記録材P或いはトナー層tの凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生してしまう。そこで、弾性層2の硬度としては60゜(JIS−A)以下、より好ましくは45゜(JIS−A)以下がよい。
弾性層2の熱伝導率λは、2.5×10-1〜8.4×10-1W/m・℃であることが好ましい。熱伝導率λが上記範囲よりも小さい場合には、熱抵抗が大きすぎて、定着フィルム10の表層(離型層3)における温度上昇が遅くなる。熱伝導率λが上記範囲よりも大きい場合には、弾性層2の硬度が高くなりすぎたり、圧縮永久歪みが発生しやすくなる。より好ましくは3.3×10-1〜6.3×10-1W/m・℃が良い。
c.離型層3
離型層3は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、PTFE、FEP等の離型性且つ耐熱性のよい材料を用いることが好ましい。
離型層3の厚さは1〜100μmが好ましい。離型層3の厚さが上記範囲よりも薄い場合には、塗膜の塗ムラが生じ、離型性の悪い部分が発生したり、耐久性が不足するといった問題が発生する。又、離型層3の厚さが上記範囲よりも厚い場合には、熱伝導が悪化する。特に、離型層3に樹脂系の材質を用いた場合は、離型層3の硬度が高くなりすぎて、弾性層2の効果がなくなってしまう。
d.断熱層4
図7に示すように、定着フィルム10の構成において、発熱層1の摺動部材40との接触面側に断熱層4を設けてもよい。断熱層4としては、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂等の耐熱樹脂がよい。
断熱層4の厚さとしては10〜1000μmが好ましい。断熱層4の厚さが10μmよりも薄い場合には断熱効果が得られず、又、耐久性も不足する。一方、1000μmを超えると磁性コア17a,17b,17c及び励磁コイル18から発熱層1までの距離が大きくなり、磁束が十分に発熱層1に吸収されなくなる。
断熱層1は、発熱層1に発生した熱が定着フィルム10の内側に向かわないように断熱できるので、断熱層1がない場合と比較して被記録材Pへの熱供給効率が良くなる。よって、消費電力を抑えることができる。
又、断熱層10dを滑り性の良い材料で構成すれば、摺動部材40と定着フィルム10との摺動抵抗を軽減することができる。
(3)誘導加熱電源の概略構成
(3−A)全体構成
図9は、加熱装置100および温度制御手段400を含む誘導加熱電源300の全体構成ブロック図である。
300は誘導加熱電源全体、100は加熱装置としての定着装置全体、400は温度制御手段全体を示している。301は電源ライン入力端子、302はブレーカー、303はリレースイッチ、304は両波整流を行うブリッジ整流回路とコンデンサで構成された整流回路、305と306は後述するスイッチング素子のゲート制御トランス、307は励磁回路である。401はフィードバック制御回路、402はドライバー回路である。
電源ライン入力端子301から入力されたA.C.電流は、ブレーカー302及びリレー接点303を介して整流回路304に入る。ここで、リレースイッチ303は、定着装置100の温度が規定の温度を超えて異常昇温した時にオープンになるサーモスイッチ50の接点を介してオンされている。仮に定着装置100がトラブルにより異常昇温した場合は、サーモスイッチ50の接点がオープンになることでリレースイッチ303をオフし、さらにこれによって励磁回路307の電源からの入力を遮断し、熱暴走から定着装置100の安全を確保している。次に、A.C.電流は、整流回路304によりD.C.電流に変換される。一方、定着装置100の定着フィルム10の温度はサーミスタ26で検出され、検出結果はフィードバック制御回路401に入力される。フィードバック制御回路401は、サーミスタ26の検出結果に基づき目標温度と比較しながらPID(比例・積分・微分)演算等を行い、詳細は後述するが、励磁回路307のスイッチング素子を制御するためのデータ(スイッチング素子のオン時間および/またはオフ時間)を算出する。フィードバック制御回路401は、この励磁回路307のスイッチング素子を制御するためのデータを演算するCPUと、CPUの演算プログラムを格納したROMと、CPUの作業領域を提供するRAMとを有する。
ドライバー回路402は、フィードバック制御回路401からのスイッチング素子を制御するためのデータを有する信号を受けて本電源の電圧共振制御に相応しい制御信号でゲート制御トランス305・306の駆動を行い、励磁回路307の励磁コイル18への出力を制御する。
(3−B)励磁回路
図10は、誘導加熱電源300の励磁回路307の要部を示す図である。本実施例の励磁回路307は電圧共振方式である。
201は第1のスイッチング素子、205は第2のスイッチング素子である。スイッチング手段としての第1のスイッチング素子201はメインのスイッチング動作を行い、励磁コイル18へ流す電流を制御するものである。第2のスイッチング素子205は、第1のスイッチング素子201に同期してスイッチング動作を行い、スイッチング動作時の負荷を軽減させるものである。これらのスイッチング素子の具体的な動作としては、第2のスイッチング素子205をオープン状態にして第1のスイッチング素子201をオン・オフすることにより電圧共振を行わせている。また第2のスイッチング素子205を、第1のスイッチ素子201がオフしている間に、フライバック電圧が上昇を終える頃にオン、フライバック電圧が下降した頃にオフという動作をさせて、第1のスイッチング素子201に電気的な負荷のかからないソフトスイッチングを実現させている。これらのスイッチング素子201・205は、定常時の損失及びスイッチ損失が小さいもので、なおかつ高耐圧、大電流タイプのものが良い。一般的に用いるのはMOSFETやIGBTといったスイッチング素子である。
18は励磁コイルである。本実施例では、先述のように、この励磁コイル18は、定着フィルム10とともに定着装置100に設けられている。定着フィルム10は、励磁回路307に対し、インダクタンス成分Lと抵抗成分Rからなる等価回路で表わすことができる。定着フィルム10は、励磁コイル18から発生する高周波磁界と定着フィルム10との電磁誘導作用により、定着フィルム10の等価回路に誘導電流が流れ、抵抗成分Rにより発生するジュール熱で発熱する。
202は第1の逆導通ダイオード、206は第2の逆導通ダイオードである。フライバック電圧の振幅が大きく、第1のスイッチング素子201のコレクタ端子201C側の電圧がエミッタ端子201E側の電圧より低くなる期間は、第1の逆導通ダイオード202がターンオンし、電流が励磁コイル18に流入する。この期間中、第1のスイッチング素子201のコレクタ端子201C側の電圧は0Vにクランプされることになる。この様な期間に第1のスイッチング素子201をオンすれば、電圧を背負うことなくスイッチオン可能なことが一般に知られている。この様な駆動方法により第1のスイッチング素子201のスイッチングに伴う損失は最小とすることができ、効率の良い、ノイズの少ないスイッチングを可能としている。
204は第1の共振コンデンサ、207は第2の共振コンデンサである。第1のスイッチング素子201がオフすると、励磁コイル18は電流を流し続けようとするため、共振コンデンサ204・207と励磁コイル18により定まる共振回路の尖鋭度により、フライバック電圧と呼ばれる高電圧が発生する。この電圧は電源電圧VBを中心に振動し、そのままオフ状態を保っておくと電源電圧VBに収束する。
励磁コイル18に流れる電流のピーク値は、第1のスイッチング素子201のオン時間とともに増加する。よって、オン時間が長いほど、励磁コイル18に溜め込まれる励磁エネルギーを増大させることができる。即ち励磁コイル18に流れる交番電流の交番周波数を変化させることにより、定着装置100に投入する電力を制御することができる。一方、第1のスイッチング素子201のオフ時間は、本実施例においては、フライバック電圧の振動周期に合わせて一定とした。
(4)温度制御
以下に、本発明の特徴である定着装置100の温度制御について述べる。
図9において、サーミスタ26の検知結果はフィードバック回路401に入力される。フィードバック回路401は、この検出結果に基づいてPID演算を行って、定着フィルム10の温度が目標温度を維持するのに最適な電力を出力できる第1のスイッチング素子201のオン時間を算出し、この算出結果を(本実施例ではオフ時間はハードで固定)ドライバー回路402へ出力する。
本実施例では、前述のように第1のスイッチング素子201のオフ時間を固定してオン時間を可変させることにより、定着装置100への電力供給を制御している。ここで、第1のスイッチング素子201のオン時間をton、オフ時間をtoff、励磁コイル18を流れる交番電流の交番周波数をfとすると、こららの関係は(1)式で表される。
f=1/( ton + toff ) … (1)
図18に、従来の温度制御における第1のスイッチング素子201のオン時間tonと交番周波数fとの関係を示す。ton maxとton minはそれぞれ、本実施例の温度制御で用いる第1のスイッチング素子201の最大オン時間と最小オン時間を示している。また、f maxとf minはそれぞれ、最小オン時間ton minに相当する最大交番周波数と最大オン時間ton maxに相当する最小交番周波数を示している。
前述のように、定着装置100への供給電力は第1のスイッチング素子201のオン時間tonの増加とともに増加するが、言い換えれば交番周波数fが小さいほど定着装置100への供給電力は大きくなる。本実施例では、最大オン時間ton maxを25μsec、最小オン時間ton minを1.5μsecとし、ドライバー回路402によりオン時間ton を256段階でPWM制御している。また、第1のスイッチング素子201のスイッチオフ時間toffは17μsecで固定としている。交番電流の交番周波数に置き換えれば、最小交番周波数f minは23.8kHz、最大交番周波数f maxは54.1kHzであり、これらの周波数の間で256段階に可変可能に制御される。
斜線で塗りつぶされた領域は、この周波数帯に含まれる交番周波数で定着装置100への電力供給を行った場合に、定着フィルム10の共振が発生し、これによる画像不良のレベルもしくは異音のレベルが実用上問題となる周波数帯を示している。この斜線領域を、ここでは共振周波数帯と呼ぶことにする。本実施例の定着器構成における共振周波数帯は、約30kHzを中心に、29から31kHzであった。
図19は、従来の温度制御の場合の、画像形成動作時における交番電流の交番周波数の変化を時系列で示した模式図である。斜線領域は、図18と同様に、定着フィルム10が共振を起こす共振周波数帯を示している。
「ウォームアップ時」は、画像形成動作開始後に定着フィルム10を定着可能な目標温度まで昇温させる状態を指し、定着フィルム10を素早く昇温させるのに最大電力を供給する必要とする。誘導加熱電源400は、温度制御手段としてのフィードバック制御回路401の演算結果に従って、第1のスイッチング素子201のオン時間を最大にすなわち最小交番周波数fminの交番電流を出力する。定着フィルム10の温度が目標温度近傍に到達後、誘導加熱電源400は、フィードバック制御回路401の演算結果に従って、第1のスイッチング素子201のオン時間を適切な値に絞り、すなわち交番周波数を適切な値に高め、定着フィルム10の温度がオーバーシュートしないようにする。
「プリント時」は、実際に被記録材としてのメディアが定着装置100に通紙されている状態を指し、定着フィルム10を目標温度に維持するために、随時適切な電力供給を必要とする。温度制御手段としてのフィードバック制御回路401の演算結果に従って、fmaxからfminの範囲で適宜最適な周波数の交番電流を出力する。実際には定着装置100の加圧ローラ30などの部品が通紙枚数が進むに連れて暖まっていくことにより、定着プロセスに必要な電力は徐々に減少していくため、その結果、使用される交番周波数fも時間と共に徐々に上昇していく傾向がある。
画像形成動作時は使用される交番周波数fが時間と共に変化していくが、この過程において、交番周波数fが斜線で示す共振周波数帯に差し掛かると、交番周波数に応じた電磁力により定着フィルム10の共振が発生する。従来例の温度制御では、交番周波数が共振周波数帯に入ると、その交番周波数の1/2の周波数の音波が発生する場合があった。この音波の周波数が人間の可聴域である場合、定着フィルム10から異音としてユーザーを不快にさせる恐れがある。本実施例の場合、交番周波数が30kHzに差し掛かると、15kHzの比較的甲高い音波が聴こえた。また、未定着トナーの紙への静電吸着力が十分に確保できない条件下においては、定着フィルム10の共振により、未定着トナーが飛び散ったりすることで画像が乱れ、画質低下を招くことがあった。特に、交番周波数fがこの交番周波数帯域内に連続して留まる時間が長くなるほど、これらの現象は悪化する。
以上の問題を解決するために、本発明では、共振周波数帯を除いた交番周波数fで、定着フィルム10の温度制御を行うことを特徴とする。以下に本実施例における定着フィルム10の温度制御を述べる。
図11に、本実施例の温度制御における第1のスイッチング素子201のオン時間tonと交番周波数fとの関係を示す。横軸は第1のスイッチング素子201のオン時間tonを示し、縦軸は交番周波数fを示す。
f1は共振周波数帯よりもやや低い周波数であり、この周波数以下では定着フィルム10の共振による画像不良もしくは異音が実用上問題とならない周波数を示している。同様にf2は共振周波数帯よりもやや高い周波数であり、この周波数以上では定着フィルム10の共振による画像不良もしくは異音が実用上問題とならない周波数を示している。ton1およびton2はそれぞれ、交番周波数f1及びf2に相当するスイッチング素子のオン時間である。
本発明の温度制御では、定着フィルム10の共振を避けるために、共振周波数帯を含むf1からf2までの周波数帯を避けて交番電流の交番周波数を可変させることを特徴とする。すなわち、本実施例において誘導加熱電源より出力する交番電流の交番周波数fは、fminからf1までの周波数とf2からfmaxまでの周波数である。
交番周波数fがf1以下の領域、および交番周波数がf2以上の領域では、従来例の温度制御同様、オフ時間toff一定でオン時間tonを可変にすることで交番周波数fを変化させて温度制御を行う。しかし、f1からf2の間の交番周波数fは、本実施例の温度制御には使用しない。単純に、f1からf2の間の交番周波数を温度制御から外しただけでは、f1からf2の間の交番周波数fに相当する電力を出力できなくなり、温度制御の制御性が低下してしまう。そこで本実施例では、f1とf2の2種類の交番周波数を交互に用いてデューティ制御を行うことにより、f1からf2の間の周波数に相当する電力を擬似的に出力することを特徴とする。
本実施例では、最大オン時間ton maxを25μsec、最小オン時間ton minを1.5μsecとし、オフ時間toffは17μsecで固定としている。交番電流の交番周波数に置き換えれば、最小交番周波数f minは23.8kHz、最大交番周波数f maxは54.1kHzである。交番周波数は最大から最小までの周波数の間で、f1からf2の間の周波数帯を除き、可変可能に制御される。また、デューティ制御に用いる周波数f1およびf2に対応するオン時間として、ton1を19μsec、ton2を14μsecに設定した。これらを周波数に直せば、f1は27.8kHz、f2は32.3kHzであり、29〜31kHz前後の共振周波数帯を使用しないように設定している。
図12に、2種類の交番周波数を用いたデューティ制御の模式図を示す。横軸は時間、縦軸は交番周波数を示す。Tf1は交番周波数f1で出力する時間、Tf2は交番周波数f2で出力する時間を示す。
交番周波数f1およびf2を、それぞれTf1時間およびTf2時間づつ交互に出力させることにより、f1とf2の中間相当の周波数の電力を擬似的に出力させることができる。
デューティ周期Tf1+Tf2は、より精度の高い制御性を確保するために、短く設定した方が良い。ただし、デューティ制御自身の周波数(1/ Tf1+Tf2)が共振周波数帯に入らないように、デューティ周期Tf1+Tf2を設定する必要がある。
また、スイッチング素子のオン時間で電力を制御する本実施例の電力制御方式においては、交番周波数f1の出力時間Tf1および交番周波数f2の時間Tf2は、それぞれの交番周波数のスイッチング周期よりも短くしない方が良い。すなわちTf1は少なくともf1のスイッチング周期のton1+toff以上、Tf2は少なくともf2のスイッチング周期のton2+toff以上に設定する必要がある。
本実施例では、Tf1を20msec、Tf2を20msecに設定し、デューティ比を1:1とした。即ち、デューティ制御による周波数は25Hzである。よって、デューティ制御時は、f1とf2の電力のほぼ中間の電力を出力させることができる。
デューティ比は複数設定すると良い。デューティ比の設定数の増加に伴い、より細かな電力設定ができるので、温度制御の制御性を向上させることができる。
また、デューティの周期Tf1+Tf2は一定に限るものでない。デューティ比を複数設定している場合、デューティ制御自身の周波数が共振周波数帯に入らない範囲で、デューティ周期を可変にしても良い。
さらに、デューティ制御に用いる交番周波数は2種類以上設定しても良い。本実施例のデューティ制御では、f1とf2の2種類の交番周波数を用いているが、2種類に限るものではなく、共振周波数帯以外の周波数であれば2種類以上の交番周波数を用いても良い。
図13は、本実施例の温度制御の場合の、画像形成動作時における交番電流の交番周波数の変化を時系列で示した模式図である。斜線領域は定着フィルム10が共振を起こす共振周波数帯を示している。
温度制御に用いる交番周波数が共振周波数帯を含むf1からf2の間の領域に差し掛かると、デューティ制御が動作し、共振周波数から外れた周波数f1とf2を交互に出力することにより温度制御を行う。従来の温度制御の場合の図19と比較して、温度制御に用いられる交番周波数が共振周波数帯域内に留まることはなく、常に共振周波数帯から外れたところで温度制御されているため、定着フィルム10の共振を抑えることができる。
従来例では、「プリント時」の初期に15kHz近傍の甲高い音が聞こえたのに対し、本実施例の温度制御を適用したところ、定着装置からの異音はプリント開始から終了まで全く聴こえないことを確認した。また、トナー像が飛び散る画像不良も発生がないことを確認した。
交番周波数がf1以下からf2以上へ遷移する場合や、その逆にf2以上からf1以下へ遷移する過程において、共振周波数帯を瞬間的に横断することになるが、スイッチング素子の周波数の遷移時間が短いため、実質的には異音や画像不良といった問題は発生しない。
以上の制御により、交番電流による定着フィルム10の共振を抑制できるので、共振による異音や画像不良を低コストで防止することができる。
<第2の実施例>
以下に、本発明の第2の実施例について述べる。本実施例における画像形成装置の概略構成、加熱装置の概略構成は、第1の実施形態例と同一であるので、これらについての説明を省略する。また誘導加熱電源および温度制御に関し、同一である部分についての説明は省略する。
本実施例の誘導加熱電源に関して、第1の実施例と異なる点は、第1のスイッチング素子201のオフ時間が第1の実施例では固定であったのに対し、本実施例では可変である点である。すなわち、交番電流の交番周波数は、第1のスイッチング素子201のオン時間とオフ時間の両方で変えることが可能である。
次に、本実施例の温度制御について説明する。
図14に、本実施例の温度制御における第1のスイッチング素子201のオン時間tonと交番周波数fとの関係を示す。横軸は第1のスイッチング素子201のオン時間tonを示し、縦軸は交番周波数fを示す。
f1は、共振周波数帯よりもやや低い周波数であり、この周波数以下では定着フィルム10の共振による画像不良もしくは異音が実用上問題とならない周波数を示している。同様にf2は、共振周波数帯よりもやや高い周波数であり、この周波数以上では定着フィルム10の共振による画像不良もしくは異音が実用上問題とならない周波数を示している。ton1およびton2はそれぞれ、交番周波数f1及びf2に相当するオン時間である。
本実施例の温度制御では、定着フィルム10の共振を避けるために、共振周波数帯を含むf1からf2までの周波数帯を避けて交番電流の交番周波数を可変させることを特徴とする。交番周波数fがf1以下の場合、および交番周波数がf2以上の場合、従来例の温度制御同様、オフ時間toff一定でオン時間tonを可変にすることで交番周波数fを変化させる。交番周波数fがf1からf2の間においては、オフ時間toffも変化させることにより、交番周波数fが共振周波数帯に入らないようスイッチング周期を制御する。本実施例では、オン時間の変化分をオフ時間toffで調整して交番周波数をf1に保つことにより、共振周波数帯を避けるよう制御している。
例えば、オン時間を矢印Aで示すton1の状態よりも減少させていく場合、従来例の温度制御のようにオフ時間toffが固定であると、(1)式より周波数はf1よりも増大し、共振周波数帯に入ってしまう。そこで、オン時間をton1よりも減少させた分だけオフ時間を延長させることで、交番周波数の増大を抑えることができる。定着装置100への電力供給量を決定するオン時間tonは、fminからfmaxまでの全周波数に渡って、従来例同様可変可能としているので、第1の実施例のようなデューティ制御よりも制御性は良い。
本実施例では、第1のスイッチング素子の最大オン時間ton maxを25μsec、最小オン時間ton minを1.5μsecとし、オフ時間toff一定の領域ではこれを従来同様17μsecとした。交番電流の交番周波数に置き換えれば、最小交番周波数f minは23.8kHz、最大交番周波数f maxは54.1kHzであり、これらの周波数の間で可変可能に制御される。また、オフ時間を可変にする領域としては、ton1を19μsec、ton2を14μsecにした。すなわち交番周波数f1の27.8kHzからf2の32.3kHzのまでの間でオフ時間toffを可変とし、この間ではオフ時間toffを17μsecから22μsecまで可変としている。
次に、図14における矢印Aと矢印Bで示す交番周波数のスイッチング素子の制御状態を図15に示す。横軸は時間、縦軸は第1のスイッチング素子201のスイッチ状態を示している。交番周波数がf1およびf2に相当するスイッチング素子のオン時間をそれぞれton1およびton2、スイッチオフ状態の時間すなわちオフ時間をtoff1およびtoff2とする。ここで、ton1 > ton2の関係がある。
図14の矢印Aで示した交番周波数f1のスイッチング周期は、ton1 + toff1である。これを図15(a)に示す。また、図14の矢印Bで示した交番周波数f1のスイッチング周期は、ton2 + toff2である。これを図15(b)に示す。
矢印Aと矢印Bの交番周波数はどちらもf1で同じであるので、(2)式の関係が成立している。
on1 + toff1 = ton2 + toff2 …(2)
ここで、ton1とton2の差分をΔtとし、ton2= ton1 − Δtとすれば、(2)式より、toff1とtoff2の関係は(3)式で表わされる
off2 = toff1 + Δt …(3)
すなわち、オン時間の減分をオフ時間に加える、もしくはその逆にオン時間の増分をオフ時間から減ずることで、スイッチング周期を一定にし、交番周波数を一定に保つことができる。よって、第1のスイッチング素子201のオン時間を変えても、交番周波数を共振周波数帯以外の周波数になるように同時にオフ時間も変えることで、共振周波数帯を避けた周波数の交番電流で温度制御することができる。
本実施例では、交番周波数が共振周波数帯近傍に入らない領域で周波数が一定となるように制御しているが、一定である必要はなく、交番周波数が共振周波数帯から外れていれば可変でも良い。
図16は、本実施例の温度制御の場合の、画像形成動作時における交番電流の交番周波数の変化を時系列で示した模式図である。斜線領域は定着フィルム10が共振を起こす共振周波数帯を示している。
温度制御に用いる交番周波数が共振周波数帯を含むf1からf2の間の領域に差し掛かると、オフ時間が可変となり、共振周波数帯から外れた交番周波数f1で温度制御を行う。従来の温度制御の場合の図18と比較して、温度制御に用いられる交番周波数が共振周波数帯域内に留まることはなく、常に共振周波数帯から外れたところで温度制御されている。よって、定着フィルム10の共振を抑えながら、温度制御を行うことができる。
従来例では、「プリント時」の初期に15kHz近傍の甲高い音が聞こえたのに対し、本実施例の温度制御を適用したところ、定着装置からの異音はプリント開始から終了まで全く聴こえないことを確認した。また、トナー像が飛び散る画像不良も発生がないことを確認した。
交番周波数がf1以下の周波数からf2以上への周波数への遷移や、その逆のf2以上の周波数からf1以下への周波数への遷移過程で共振周波数帯を瞬間的に横断することになるが、スイッチング素子の周波数遷移時間が短いため、実質的には異音や画像不良といった問題は発生しなかった。
本実施例は、スイッチング素子のオン時間tonを従来通り連続可変のままとすることができるので、デューティ制御でスイッチング素子のオン時間tonを不連続に制御する第1の実施例よりも精度の高い温度制御を行うことができる。
以上の制御により、交番電流による定着フィルム10の共振を抑制できるので、温度制御の制御性を損なわずに、共振による異音や画像不良を低コストで防止することができる。
<その他の実施形態例>
1)電磁誘導発熱性の定着フィルム10は、モノクロあるいは1パスマルチカラー画像などの加熱定着用の場合は、弾性層2を省略した形態のものとすることもできる。発熱層1は樹脂に金属フィラーを混入して構成したものとすることもできる。発熱層単層の部材とすることもできる。
2)定着フィルム10はエンドレスの回転部材ではなく、例えば、ロール巻きにした長尺の有端のウエブ部材にし、これを繰り出して走行移動させる形態の装置構成にすることもできる。
3)加圧部材30はローラ体に限らず、回道ベルト型など他の形態の部材にすることもできる。また、加圧部材30側からも被記録材に熱エネルギーを供給するために、加圧部材30側にも電磁誘導加熱などの発熱手段を設けて所定の温度に加熱温度制御する装置構成にすることもできる。
4)本発明の加熱装置は、実施形態例の画像加熱定着装置としてに限らず、画像を担持した被記録材を加熱して、つや等の表面性を改質する像加熱装置、仮定着する像加熱装置、その他、被加熱部材の加熱乾燥装置、加熱ラミネート装置、加熱加圧しわ取り装置など、広く被加熱材を加熱処理する手段・装置として利用できる。
第1の実施例の加熱装置の要部の横断面側面模型図である。 同じく要部の正面模型図である。 同じく要部の縦断正面模型図である。 内部に磁場発生手段を配設支持させた右側のフィルムガイド部材の半体の斜視模型図である。 磁場発生手段と発熱量Qの関係を示した図である。 電磁誘導発熱性の定着フィルムの層構成模型図である。 電磁誘導発熱性の定着フィルムの層構成模型図である。 発熱層深さと電磁波強度の関係を示したグラフである。 加熱装置および温度制御手段を含む誘導加熱電源の全体構成ブロック図である。 誘導加熱電源の励磁回路の要部を示す図である。 第1の実施例の温度制御におけるスイッチング素子のオン時間tonと交番周波数fとの関係を示す図である。 第1の実施例における2種類の交番周波数を用いたデューティ制御を示す図である。 第1の実施例の温度制御における画像形成動作時の交番周波数の変化を時系列で示した模式図である。 第2の実施例の温度制御におけるスイッチング素子のオン時間tonと交番周波数fとの関係を示す図である。 図14における矢印Aと矢印Bで示す交番周波数のスイッチング素子の制御状態を示す図である。 第2の実施例の温度制御における画像形成動作時の交番周波数の変化を時系列で示した模式図である。 第1の実施例の画像形成装置の概略構成を示す図である。 従来例の温度制御におけるスイッチング素子のオン時間tonと交番周波数fとの関係を示す図である。 従来例の温度制御における画像形成動作時の交番周波数の変化を時系列で示した模式図である。
符号の説明
1 発熱層
10 定着フィルム(加熱部材)
18 励磁コイル(磁場発生手段)
26 サーミスタ(温度検知素子)
30 加圧ローラ(加圧部材)
100 定着装置(加熱装置)
201 第1のスイッチング素子(スイッチング手段)
205 第2のスイッチング素子
300 誘導加熱電源
307 励磁回路
400 温度制御手段
401 フィードバック回路
402 ドライブ回路
N 定着ニップ部
P 被記録材

Claims (12)

  1. 加熱部材を誘導発熱させる誘導加熱方式の加熱装置であって、前記加熱部材を発熱させる交番磁場を発生する交番磁場発生手段と、前記加熱部材の温度を検知する温度検知手段と、前記交番磁場発生手段に交番電流を供給する誘導加熱電源と、前記温度検知手段の検知結果に基づいて前記交番電流の周波数を制御して前記加熱部材の温度制御を行う温度制御手段とを有し、前記温度制御手段は少なくとも一つの特定周波数帯を避けて前記交番電流の周波数を制御することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記温度制御手段は、前記加熱部材の温度制御に際し、交番電流の周波数を可変させて出力する第1のモードと、前記特定周波数帯よりも高い周波数と低い周波数の両方を含む2種類以上の周波数の交番電流をそれぞれ交互に出力させる第2のモードとを有することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記温度制御手段は、前記加熱部材の温度制御に際し、交番電流の周波数が前記特定周波数帯に入らないように、前記第1のモードと前記第2のモードを使い分けて温度制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
  4. 前記誘導加熱用電源は、オン・オフ状態の切り替えにより交番電流を生成するスイッチング手段を有し、前記スイッチング手段のオン状態の時間を変化させて前記交番電流の周波数を制御することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  5. 前記誘導加熱用電源は、オン・オフ状態の切り替えにより交番電流を生成するスイッチング手段を有し、前記スイッチング手段のオン状態の時間とオフ状態の時間のどちらか一方もしくは両方を変化させて前記交番電流の周波数を制御することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  6. 前記温度制御手段は、前記加熱部材の温度制御に際し、前記交番電流の周波数が前記特定周波数帯に入らないように、前記スイッチング手段のオン状態の時間とオフ状態の時間を制御することを特徴とする請求項5に記載の加熱装置。
  7. 前記特定周波数帯は、交番磁場により前記加熱部材が共振を起こす交番電流の周波数を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の加熱装置。
  8. 前記加熱部材は、屈曲性のある円筒状フィルムであることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の加熱装置。
  9. 加熱部材を誘導発熱させる誘導加熱方式の加熱装置における温度制御方法であって、前記加熱部材を発熱させる交番磁場を発生する交番磁場発生手段に誘導加熱電源から供給する交番電流の周波数を前記温度検知手段の検知結果に基づいて制御して前記加熱部材の温度制御を行う際に、少なくとも一つの特定周波数帯を避けることを特徴とする加熱装置における温度制御方法。
  10. 前記特定周波数帯よりも高い周波数と低い周波数の両方を含む2種類以上の周波数の交番電流をそれぞれ交互に出力させることによって、前記特定周波数帯に相当する交番電流を前記誘導加熱電源から供給することを特徴とする請求項9に記載の加熱装置における温度制御方法。
  11. 前記特定周波数帯よりも高い周波数または低い周波数のデューティ比を制御することによって、前記特定周波数帯に相当する交番電流を前記誘導加熱電源から供給することを特徴とする請求項9に記載の加熱装置における温度制御方法。
  12. 被記録材上に直接または間接に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、前記被記録材上に形成された未定着トナー画像を被加熱材として加熱定着処理する加熱手段とを有する画像形成装置において、前記加熱手段は請求項1から8のうちのいずれか1項の加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
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