JP2002156865A - 誘導加熱定着装置 - Google Patents

誘導加熱定着装置

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JP2002156865A
JP2002156865A JP2000349380A JP2000349380A JP2002156865A JP 2002156865 A JP2002156865 A JP 2002156865A JP 2000349380 A JP2000349380 A JP 2000349380A JP 2000349380 A JP2000349380 A JP 2000349380A JP 2002156865 A JP2002156865 A JP 2002156865A
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JP
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heating
fixing device
temperature
heating element
roller
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JP2000349380A
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English (en)
Inventor
Tetsuko Oomoto
大本  哲子
Yukiko Omori
由起子 大森
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱体の温度を、簡単な構成で、正確かつ応
答性をあげて検知することで、加熱体におけるオーバー
シュートの発生を防止し得る温度制御方式を有した定着
装置の提供。 【解決手段】 励磁コイルと、高透磁率の磁性材料から
なるコアと、該コアの磁化による誘導により発熱する加
熱体と、加圧ローラと、前記励磁コイルに交流電流を供
給する電源を有し、トナー像が形成された記録材を前記
加熱体と前記加圧ローラとの圧接部に向けて搬送し、記
録材へ定着する誘導加熱定着装置において、前記加熱体
と前記加圧ローラによって形成される圧接部の前後に加
熱体表面の温度を検知する手段を設け、検知された温度
を基に励磁コイルに供給する交流電流の電力量を変更す
る制御手段を有することを特徴とする誘導加熱定着装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式の画像
形成装置において用いられる定着装置に関し、さらに詳
しくは、電磁誘導を利用してトナー像を記録材に加熱定
着する誘導加熱定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真方式を採用する複写機、
プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、記録材
である記録紙または転写材などの記録材上に転写された
トナー像を記録材に定着させる定着装置が設けられてい
る。この定着装置として、従来では、記録材上に転写さ
れたトナー像に非接触で定着を行うフラッシュ定着、圧
力のみで定着を行う圧力定着、溶剤等を用いて化学的に
定着を行う化学定着、熱と圧力を用いて定着を行う熱加
圧定着等を利用した定着装置が提案されている。これら
のうち、安全性や出力速度対応、コスト等の理由により
一部のものを除いて現在では加熱体を採用した定着装置
が一般に用いられている。
【0003】複写機、プリンタ、ファクシミリ等の商品
の価値を高めるためには、定着装置の省エネルギー化
(低消費電力化)、ユーザの操作性向上(クイックプリ
ント、ウオーミングアップの短時間化)、定着の安定化
が近年一層求められている。この様な要求に対して、定
着装置の加熱体を加熱するための発熱体としては、トナ
ーの定着温度、加熱体の熱容量の低減、電気・熱変換効
率の向上を図ることから誘導加熱方式が提案されてい
る。これら誘導加熱方式の導入により定着装置の省エネ
ルギー化、ユーザの操作性向上に対しかなりの改善がな
された。
【0004】発熱体に誘導加熱方式を使用した定着装置
としては、例えば特開平6−75488号、同9−15
2807号、特開2000−81805号に記載されて
いる如き記録材上のトナーを熱溶融させる加熱ベルト
と、当該加熱ベルトに圧接して記録材を挟持する加圧ロ
ーラとから構成された方式、特開平7−295414
号、同10−74018号、同10−69187号、同
11−297462号に記載されている如き記録材上の
トナーを熱溶融させる加熱ローラと当該加熱ローラに圧
接して記録材を挟持する加圧ローラから構成された方式
が知られている。
【0005】上記、加熱ローラを使用する方式の場合、
例えば、加熱ローラは中空円筒状の金属導体からなり、
この加熱ローラの中心軸上には、発熱体が保持手段によ
り保持されている。この発熱体は螺旋状にコイルを巻装
したコアが配置されており、加熱ローラの内面に近接し
た前記コイルに高周波電流を流し、これによって生じた
高周波磁界で加熱ローラに誘導渦電流を発生させ、加熱
ローラ自体の抵抗によって発熱させるようになってい
る。
【0006】加熱ローラは、その温度が定着に適した温
度(例えば、150〜200℃)になるまで加熱され
る。この状態で加熱ローラと加圧ローラは圧接しながら
互いに逆方向へ回転し、トナーが付着した記録材を挟持
する。加熱ローラと加圧ローラとの圧接部(以下、ニッ
プ部という)において、記録材上のトナーは加熱体の熱
により溶解し、加圧ローラから作用する圧力により記録
材に定着される。トナーが定着した後、加熱ローラおよ
び加圧ローラの回転に伴い、記録材は、排紙ローラによ
って搬送され、排紙トレイ上に排出される。
【0007】又、加熱ベルトを用いる方式の場合、加熱
手段である加熱ローラが加熱ベルトに変更したのみで、
基本的には加熱ローラの場合と同じである。記録材上の
トナーを熱溶融することで安定に定着させるには、加熱
ベルト、加熱ローラの熱の管理と、この熱を効率良く使
うことが必要である。
【0008】熱の管理としては、前記加熱ベルト及び加
熱ローラを使用した加熱方式による定着装置では、加熱
体の温度が使用しているトナーのガラス転位点(TG)
に対して高くなり過ぎた場合、加熱体から記録紙が剥離
する際加熱体に溶融したトナーの一部が付着して残るこ
とにより、記録紙では一部トナー量が少ない部分が発生
してしまう。又、トナーのガラス転位点(TG)に対し
て低い場合、加熱体から記録紙が剥離する際トナーは加
熱体に付着し、記録紙側には残らない状態になってしま
う。上記の現象をオフセット現象といい、商品の品質上
生じてはならない現象であるため、加熱体の温度を、定
着に適した温度に維持する制御が必要となる。
【0009】例えば、特開平10−69187号には、
ニップ部よりも加熱ローラの回転方向の上流側の一箇所
の加熱ローラ内面に内面温度を測温素子を備えた温度検
出手段で検出し温度制御を行う技術が開示されている。
特開平7−295414号には、ニップ部よりも加熱ロ
ーラの回転方向の上流側の一箇所の加熱ローラ表面に表
面温度を測温素子を備えた温度検出手段で検出し温度制
御を行う技術が開示されている。
【0010】加熱ベルト方式の定着装置の温度制御に関
しては、特開平2−154284号には、加熱ベルトと
加圧ローラが圧接する部位の温度を検知し、検知した温
度に基づいて、発熱抵抗体への給電をオン、オフ制御を
行う技術が開示されている。又、特開平8−16005
号には、加圧ローラ又は発熱体の温度を検知し、検知し
た温度に基づいて、発熱抵抗体への電流値の制御を行う
技術が開示されている。しかしながら、上述した従来の
加熱ローラ定着装置においては、加熱源が金属製回転体
を加熱し、加熱された金属製回転体の温度を熱伝導率の
低い離型層を介して検知していることから、金属製回転
体の内部から表面の離型層にかけて大きな温度勾配が生
じている。このため、温度検知手段が目標温度を検知し
た時点で加熱源への給電を停止しても、金属製回転体の
温度が目標温度を一時的に超えて上昇してしまう現象す
なわちオーバーシュートが発生する虞がある。
【0011】また、加熱ベルト方式の定着装置において
は、発熱抵抗体自身の温度を直接検知せず、大きく変化
している発熱抵抗体の温度を良熱伝導性基板を介して検
知していることから、発熱抵抗体自身の温度が目標温度
に対して大きくオーバーシュートしてしまい、結果とし
て、温度を検知している部位すなわち加熱体が加熱ベル
トに対して摺接する部位においてもオーバーシュートが
発生する虞がある。
【0012】誘導加熱方式を用いた定着装置において、
オーバーシュートの発生を防止した温度制御方式及び、
加熱ベルト及び加熱ローラに対してオフセットが発生し
ない定着方式を有した更なる開発が望まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、加熱体の温度を、簡単な構成で、正確かつ応答性を
あげて検知することで、加熱体におけるオーバーシュー
トの発生を防止し得る温度制御方式を有した定着装置を
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明を達成する具体的
手段を以下に述べる。
【0015】1)励磁コイルと、高透磁率の磁性材料か
らなるコアと、該コアの磁化による誘導により発熱する
加熱体と、当該加熱体に圧接して配置される加圧ローラ
と、前記励磁コイルに交流電流を供給する電源を有し、
トナー像が形成された記録材を前記加熱体と前記加圧ロ
ーラとの圧接部に向けて搬送し、記録材へ定着する誘導
加熱定着装置において、前記加熱体と前記加圧ローラに
よって形成される圧接部の前後に加熱体表面の温度を検
知する手段を設け、検知された温度を基に励磁コイルに
供給する交流電流の電力量を変更する制御手段を有する
ことを特徴とする誘導加熱定着装置。
【0016】2)加熱体が内部に前記コアを収納し得る
中空円筒状の剛性ローラであることを特徴とする1)に
記載の誘導加熱定着装置。
【0017】3)加熱体が内部に前記コアを収納し得る
中空状のフレキシブルなスリーブであることを特徴とす
る1)に記載の誘導加熱定着装置。
【0018】4)電力量の変更手段が、電流値であるこ
とを特徴とする1)〜3)の何れか1項記載の誘導加熱
定着装置。
【0019】5)電力量の変更手段が、周波数であるこ
とを特徴とする1)〜3)の何れか1項記載の誘導加熱
定着装置。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】図1は加熱体が中空円筒状の剛性ローラか
らなる加熱体と加圧ローラから構成される誘導加熱定着
装置の一例を示す概略図である。図1(a)は誘導加熱
定着装置の概略図である。図1(b)はA−A′に沿っ
た概略の断面図である。図1(c)は図1(a)の定着
装置を構成する各部材の関係を示す概略のブロック図で
ある。
【0022】図1に示すように、誘導加熱定着装置は、
記録材1上に保持されたトナーを加熱溶融して当該記録
材1に定着させるものであり、トナーに対する離型性を
有する離型層(本図では示されていない)を表面に備
え、高透磁率の磁性材料からなるコアを収納する剛性材
料からなる中空円筒状の加熱体2と、加熱体2に誘導電
流を生じさせて加熱体2を誘導加熱するコイルアセンブ
リ3と、コイルアセンブリ3に電力を供給する高周波交
流電源部7と、コイルアセンブリ3を保持すると共に加
熱体2の内方に固定設置される絶縁性の保持部材4と、
未定着トナーを保持した記録材1を加熱体2との間に挟
持しつつ加熱体2とともに回転する加圧ローラ5と、加
熱体2を加圧ローラ5が圧接するニップ部6の前後の加
熱体2の温度を検知するために配設された温度検知手段
8、9と、該温度検知手段8,9からの情報を元に供給
電力量を制御する制御手段10から構成されている。
【0023】以下、定着装置を構成している各部材の関
係に付き図1(c)を用いて説明する。加熱体2のニッ
プ前の温度を検知するために配設された温度検知手段8
からの情報と加熱体2のニップ後の温度を検知するため
に配設された温度検知手段9からの情報を制御手段10
のCPUに入力することで、ニップと記録材1の定着、
その他で失われた加熱体2の温度に対して、予め加熱体
2の制御温度が記憶されたメモリーからの信号とを比較
し、CPUを介して電源7の電流値又は周波数を制御す
ることで加熱体2の温度制御が行われている。
【0024】以下各部を詳述すると、本図では示されて
いない定着装置フレームに加熱体2はボールベアリング
等の軸受けを介して、加圧ローラ5に圧着し、回転可能
に枢着されている。本発明において、加熱体とは内部に
コイルアセンブリ3を収納する中空円筒状の剛性ローラ
および中空状のフレキシブルなスリーブを言う。フレキ
シブルなスリーブとはベルトを含む。尚、ベルト方式に
付いては後述する。
【0025】加熱体2は、セラミック、耐熱樹脂等の剛
体基材に耐熱性が高いシリコンゴム又はフッ素ゴム等よ
りなる弾性層を持ち、ニッケル、アルミニウム、鉄等か
らなる、薄肉で導電性で且つ磁性を有する層から構成さ
れる中空円筒状剛性ローラである。コイルアセンブリ3
からの交番磁束により渦電流を効果的に発生する導電性
を有する強磁性材を用いるのが好ましい。加熱体2に強
磁性体を用いることで、多くの磁束がこの加熱体2内を
通過するので、発熱効率が一層良くなる。加熱体2の外
周表面には、記録材1を分離し易くするために、フッ素
樹脂をコーティングして、トナーに対して良好な離型性
と耐熱性とを有する離型層が形成されている。尚、加熱
体2の各層の使用材料の詳細に付いては後述する。
【0026】コイルアセンブリ3は、絶縁性の円筒状の
保持部材4の内部に保持され、保持部材4は、本図では
示されていない定着装置フレームに固定され非回転とな
っている。
【0027】コイルアセンブリ3は、磁性材からなるコ
ア31と、コア31を挿入するための通孔が形成された
ボビン32と、このボビン32の周囲にはコイルの発熱
が少なく、磁気発生効率、及び発熱体の発熱効率が優れ
ている銅又はアルミニウム等の細線を複数本撚り合わせ
たリッツ線等を複数回巻回して形成された誘導コイル3
3とを有する。誘導コイル33は高周波交流電源7に結
合されている。コア31は、誘導コイル33の銅線と直
交するようにボビン32の通孔に挿入され、ボビン32
は、コア31と誘導コイル33とを絶縁する絶縁部とし
て機能している。そして、コイルアセンブリ3は、ボビ
ン32とは別体に形成された前記保持部材4内に、外部
に露呈しないように収納されている。コイルアセンブリ
3が保持部材4内に収納された状態では、コア31の断
面長手方向に位置する端面は保持部材4内壁に近接して
いる。
【0028】高周波交流電源7は5kHz以上、好まし
くは10〜200kHzの高周波交流電源であり、電源
の周波数をこの範囲とすることにより、騒音がなく、コ
イルの電力ロスが少なく、周辺への放射ノイズが少ない
等の利点を有する。上記コイルへの高周波交流電流の印
加により矢印方向に回転する加熱体2には渦電流が発生
して加熱体が加熱される。これにより加熱体2に圧接し
て回転する加圧ローラ5との挟持下にトナー像を担持し
た記録材1が定着される。
【0029】保持部材4やボビン32は、例えば、耐熱
性および絶縁性を有するエンジニアリングプラスチック
から形成されている。また、コア31としては、透磁率
の大きい強磁性体材料、例えばフェライト、マグネタイ
ト、フェマタイト等の鉄酸化物、その他積層鋼板が好ま
しく用いられる。
【0030】加圧ローラ5は、軸芯51と、軸芯51の
周囲に形成された弾性体層52とから構成されている。
弾性体層52としては、表面から記録材1が離れ易い離
型性を有すると共に、耐熱性を有するシリコンゴム、フ
ッ素ゴム等が好ましく使用されている。加圧ローラ5
は、バネ材(本図では示されていない)により、加熱体
2を間に挟んで保持部材4に向かう方向に押圧される。
尚、本図では示されていないが、加圧ローラ5の両端に
は、スベリ軸受部が形成され、定着装置ユニットフレー
ムに回転自在に取り付けられており従動される。
【0031】本発明のニップ部6の前後の加熱体2に配
設された温度検知手段8、9としては一般に用いられて
いる温度検知手段で有れば特に限定はしない。例えば、
表面温度計、サーミスタ、熱電対、非接触赤外温度計等
が用いられ、配設される温度検知手段の数は制御を確実
にするためコイルアセンブリの数に対応し、且つコイル
アセンブリが配設されている位置に対応して配設するの
が好ましい。温度検知手段8、9は定着装置本体のフレ
ームに固定されている。尚、温度検知手段8、9は加熱
体2の外面又は内面の温度を検知できるように配設して
もかまわない。
【0032】図2は加熱体が中空円筒状のフレキシブル
なスリーブからなる加熱体と加圧ローラから構成される
誘導加熱定着装置の一例を示す概略図である。図2
(a)は該誘導加熱定着装置の概略図である。図2
(b)はB−B′に沿った概略の断面図である。
【0033】本図で示される該誘導加熱定着装置の構成
は加熱体が中空円筒状のフレキシブルなスリーブを使用
している他は図1の誘導加熱定着装置の構成と同じであ
る。図中11はトナーに対する離型性を有する離型層
(本図では示されていない)を表面に備え、高透磁率の
磁性材料からなるコアを収納するフレキシブル材料から
なる中空円筒状の加熱体を示す。他の符号は図1と同義
である。又、定着装置を構成している各部材の関係に付
いても図1(c)に示される関係と同じである。尚、温
度検知手段8、9は加熱体11の外面又は内面の温度を
検知できるように配設してもかまわない。
【0034】図3は加熱体がベルトからなる加熱体と加
圧ローラから構成される誘導加熱定着装置の一例を示す
概略図である。図3(a)は該誘導加熱定着装置の概略
図である。図3(b)はC−C′に沿った概略の断面図
である。
【0035】図3で示される誘導加熱定着装置は図1に
示す誘導加熱定着装置と同じように記録材1上に保持さ
れたトナーを加熱溶融して当該記録材1に定着させるも
のであり、トナーに対する離型性を有する離型層(本図
では示されていない)を表面に備え、導電性材料により
形成された加熱ベルト12と、加熱ベルト12を駆動さ
せる駆動ローラ14と、テンションローラ15と、加熱
ベルト12に誘導電流を生じさせて加熱ベルト12を誘
導加熱するコイルアセンブリ3と、コイルアセンブリ3
に電力を供給する高周波交流電源部7と、コイルアセン
ブリ3を保持すると共に加熱ベルト12の内方に固定設
置される絶縁性の保持部材13と、未定着トナーを保持
した記録材1を加熱ベルト12との間に挟持しつつ加熱
ベルト12とともに回転する加圧ローラ5と、加熱ベル
ト12を加圧ローラ5が圧接する箇所(ニップ部)6の
前後の加熱ベルト12の温度を検知するために配設され
た温度検知手段8、9と、該温度検知手段8,9からの
情報を元に供給電力量を制御する制御手段10から構成
されている。これら定着装置を構成している各部材の関
係は図1(c)のブロック図と同じである。
【0036】以下各部を詳述すると、加熱ベルト12は
エンドレス状(円筒状、シームレス)の耐熱性ベルトで
あり、耐熱性樹脂をエンドレス状ベルトの基材とし、そ
の基材の外周上(被加熱材圧接面側)に導電層を有し、
更にその導電層の表面に、離形層を形成した、3層構成
のものである。勿論、これに限定されるものではなく、
例えばベルト基層と導電層を別々の層とし、ベルト基材
そのものを導電層としてもよい。
【0037】保持部材13は下向きの略コ字形をしてお
り、耐熱性および絶縁性を有するエンジニアリングプラ
スチックから形成されており、内側には磁場発生手段と
してのコイルアセンブリ3を配設させてある。
【0038】この保持部材13およびコイルアセンブリ
3は加熱ベルト12の移動方向と交差(直交)する方向
を長手とする横長部材である。
【0039】本図では示されていない定着装置ユニット
フレームに保持部材13は独立に固定され、駆動ローラ
14は軸受けを介して回転可能に保持されており、駆動
ローラ14の両端には、スベリ軸受部が形成され回転自
在に取り付けられており、さらに、片端には駆動ギアが
固定され、この駆動ギアに接続されたモータ及び減速装
置等の駆動源によって回転駆動される。
【0040】又、テンションローラ15は駆動ローラ1
4の駆動に従動して回転可能になっており、本図では示
されていない定着装置ユニットフレームに軸16により
回転自在に取り付けられている。その他の符号は図1と
同義である。
【0041】尚、温度検知手段8,9は本図では定着装
置の構造より加圧ローラのニップ部の前後の加熱ベルト
の外側と内側に配設してあるが、これらの配設位置は定
着装置の構造により異なり、加圧ローラのニップ部の前
後の加熱ベルトの外側又は内側に配設しても良い。本図
では示していない定着装置ユニットフレームに温度検知
手段8,9は耐熱性樹脂からなる支持部材により固定さ
れ、図1で示した物と同じ物が使用できる。
【0042】図1、図2および図3で示される如く、加
熱体のニップ前の温度の温度検知手段8と加熱体のニッ
プ後の温度の温度検知手段9を配設することで、ニップ
前に配設された温度検知手段8からはニップ部以外の部
分で損失する熱量、ニップ後に配設された温度検知手段
9からはニップ部で奪われる熱量情報が得られ、これら
の情報と予め制御温度が記憶されたメモリーからの情報
を元に制御手段10のCPUで解析処理され、補正され
た供給電力量が正確に決定され、CPUを介して高周波
交流電源部7にフィードバックされ、供給電力量を変更
することが出来る。尚、変更される電力量の変更手段と
しては電流値であっても、周波数であってもかまわな
い。
【0043】従来の加熱体の温度制御は、加熱体のある
部分で温度検知手段により検知した温度に基づいて、目
的とする温度に設定するためスイッチングによる制御を
行っていたので、必要な熱量だけを供給することができ
ず、オーバーシュートが大きくなってしまうのに対し
て、本発明の加熱体の温度制御は、補正すべき温度に必
要な電力量により行うため、最適な供給熱量が得られる
ので、オーバーシュートの低減が可能となった。
【0044】図4はニップ部の前後に温度検知手段を配
設し、温度制御を行った加熱体の温度変化を示すグラフ
である。図中、縦軸は加熱体の温度を示し、横軸は時間
を示す。Oは本発明の温度制御方式による加熱体の管理
状態を示す温度履歴曲線であり、Pは温度検知手段をニ
ップ後に配設し、加熱体の温度を測定し、温度による制
御を行う従来方式による管理状態を示す温度履歴曲線で
ある。従来制御方式の場合は温度変化が大きいのに対し
て、本発明の制御方式の場合は管理温度からのずれが小
さく優れた制御方式であることを示している。
【0045】以下に本発明の誘導加熱定着装置に使用さ
れている中空円筒状の加熱体、加熱ベルト、加圧ローラ
の材質に付き説明する。特にこれらの材質は限定なく通
常の定着装置に使用されている材料を使用することがで
きる。
【0046】加熱体としては、弾性層を持たない加熱体
と弾性層を持った剛性ローラ、ベルトがある。弾性層を
持たない加熱体で中空円筒状の剛性ローラの場合、剛体
基材、離型層からなる複合材料であり、剛体基材として
は、厚さが0.3〜3.0mm程度の鉄、ステンレス等
が用いられる。弾性層を持った加熱体で中空円筒状の剛
性ローラの場合、剛体基材、弾性層、導電性で且つ磁性
を有する層、離型層からなる複合材料に分類される。剛
体基材としては、厚さが0.3〜3.0mm程度のセラ
ミック、耐熱樹脂等が用いられる。厚さが薄ければ薄い
ほど熱容量が小さくなるので、当該加熱体を発熱させる
のに要する消費電力が少なくなるが、剛体基材の厚さが
0.3mm未満の場合は、剛性が得られず、3mmを越
えた場合は熱容量が大きくなり、加熱効率が低下して好
ましくない。
【0047】弾性層としては、耐熱性が高いシリコンゴ
ム又はフッ素ゴム等が使用され、厚さは0.1〜10m
mである。
【0048】導電性で且つ磁性を有する層としては、ニ
ッケル、鉄等が使用され、厚さは1.0〜100μmが
好ましく、1.0μm未満の場合は磁力吸収が悪く、非
効率となり好ましくなく、100μmを越えた場合は熱
容量が大きく、柔軟性が得られなくなり好ましくない。
【0049】離型層としては、ポリ4フッ化エチレン
(PTFE)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(P
FA)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体
(FEP)などのフッ素樹脂が用いられる。離型層の肉
厚は、10〜30μm程度である。加熱体が中空円筒状
のフレキシブルスリーブの場合はニッケル、ステンレス
等の磁性金属の厚さ50〜100μmの薄肉ベルトが使
用される。
【0050】加熱体がエンドレス状ベルトで、弾性層を
持たない場合、フレキシブルな基材、発熱層、離型層か
らなる複合材料である。弾性層を持つ場合、フレキシブ
ルな基材、弾性層、発熱層、離型層からなる複合材料で
ある。基材としては、厚さ30〜100μmの耐熱樹脂
が用いられ、発熱層としては厚さ1〜100μmの導電
性で且つ磁性を有する材料が用いられる。離型層として
は剛体ローラの場合の離型層と同じ材料が使用される。
【0051】フレキシブルな基材としては、例えば、ポ
リイミド(PI)、ポリアミドイミド(PA)、ポリエ
ーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスル
ホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PP
S)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の耐
熱性樹脂が厚さ10〜100μmで使用されている。1
0μm未満の場合は強度不足となり好ましくなく、10
0μmを越えた場合は柔軟性が得られなくなり好ましく
ない。
【0052】弾性層、導電性で且つ磁性を有する層およ
び離型層は剛性ローラに使用している材料と同じ物を使
用することができる。
【0053】エンドレス状ベルトが架けられている駆動
ローラ、テンションローラにはエンドレス状ベルトから
熱を奪い難い熱伝導率の悪いゴムで被覆されたローラ、
プラスチックローラ等が使用されるのが好ましい。
【0054】加圧ローラの場合、芯金の周りを弾性層で
被覆した複合材料であり、弾性層の材質としてはシリコ
ーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等で耐
熱性が良く且つ離型性の良い材料が使用されている。
【0055】
【発明の効果】加熱体の温度を、簡単な構成で、正確か
つ応答性をあげて検知することで、加熱体のオーバーシ
ュートの発生を防止し得る温度制御方式を有した定着装
置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱体が中空円筒状の剛性ローラからなる加熱
体と加圧ローラから構成される誘導加熱定着装置の一例
を示す概略図である。
【図2】加熱体が中空円筒状のフレキシブルなスリーブ
からなる加熱体と加圧ローラから構成される誘導加熱定
着装置の一例を示す概略図である。
【図3】加熱体がベルトからなる加熱体と加圧ローラか
ら構成される誘導加熱定着装置の一例を示す概略図であ
る。
【図4】ニップ部の前後に温度検知手段を配設し、温度
制御を行った加熱体の温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 記録材 2 加熱体 3 コイルアセンブリ 4、13 保持部材 5 加圧ローラ 6 ニップ部 7 高周波交流電源部 8、9 温度検知手段 10 制御手段 12 加熱ベルト 14 駆動ローラ 15 テンションローラ O、P 温度履歴曲線
フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA24 AA30 BA25 BB06 BB13 BB15 BB18 BB29 BB30 BE06 CA04 CA27 CA30 CA44 3K059 AA08 AB00 AB19 AB23 AB27 AB28 AC07 AC09 AC10 AC12 AC33 AC37 AC73 AD02 AD26 AD28 AD37 BD02 CD14 CD44 CD52 CD66 CD75 CD77

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁コイルと、高透磁率の磁性材料から
    なるコアと、該コアの磁化による誘導により発熱する加
    熱体と、当該加熱体に圧接して配置される加圧ローラ
    と、前記励磁コイルに交流電流を供給する電源を有し、
    トナー像が形成された記録材を前記加熱体と前記加圧ロ
    ーラとの圧接部に向けて搬送し、記録材へ定着する誘導
    加熱定着装置において、前記加熱体と前記加圧ローラに
    よって形成される圧接部の前後に加熱体表面の温度を検
    知する手段を設け、検知された温度を基に励磁コイルに
    供給する交流電流の電力量を変更する制御手段を有する
    ことを特徴とする誘導加熱定着装置。
  2. 【請求項2】 加熱体が内部に前記コアを収納し得る中
    空円筒状の剛性ローラであることを特徴とする請求項1
    に記載の誘導加熱定着装置。
  3. 【請求項3】 加熱体が内部に前記コアを収納し得る中
    空状のフレキシブルなスリーブであることを特徴とする
    請求項1に記載の誘導加熱定着装置。
  4. 【請求項4】 電力量の変更手段が、電流値であること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の誘導加熱
    定着装置。
  5. 【請求項5】 電力量の変更手段が、周波数であること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の誘導加熱
    定着装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005347132A (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Canon Inc 加熱装置および加熱装置における温度制御方法ならびに画像形成装置
JP2011502893A (ja) * 2007-11-12 2011-01-27 カーハーエス・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 電気式に加熱可能な接着剤塗布ローラを備えたラベリング装置
CN101995801A (zh) * 2009-08-05 2011-03-30 柯尼卡美能达商用科技株式会社 定影设备和成像设备
JP2013246305A (ja) * 2012-05-25 2013-12-09 Konica Minolta Inc 定着装置および画像形成装置

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