JPH1074001A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH1074001A
JPH1074001A JP22990696A JP22990696A JPH1074001A JP H1074001 A JPH1074001 A JP H1074001A JP 22990696 A JP22990696 A JP 22990696A JP 22990696 A JP22990696 A JP 22990696A JP H1074001 A JPH1074001 A JP H1074001A
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祐介 森上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧部材が回転体を介して圧接する保持部材
の剛性を高め、もって、均一な定着性を実現し、回転体
の回転不良や破損、あるいはシートの搬送不良の発生を
防止し得る定着装置を提供する。 【解決手段】 この誘導加熱定着装置は、加圧ローラ1
5からの圧力を支持してホルダ14の剛性を高める圧力
支持手段40を有する。圧力支持手段40は、コア18
とコイル20との間に配置され、非磁性材からなる支持
プレート41から構成されている。この支持プレート4
1には、加圧ローラ15がホルダ14に圧接する方向に
対して略平行に伸びる延伸部41aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式の複写
機、プリンタおよびファクシミリなどの画像形成装置に
用いられる定着装置に関し、より詳しくは、シート上に
保持されたトナーを加熱溶融して該シートに定着させる
誘導加熱方式の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機などには、記録媒体
である記録紙ないし転写材などのシート上に転写された
トナー像を熱によって溶解して当該シートに定着させる
定着装置が設けられている。この定着装置の加熱方式に
は、ハロゲンランプ加熱方式や、誘導加熱方式などがあ
るが、近年では、昇温速度が速く、省エネルギに寄与で
きるという利点から、誘導加熱方式が注目されている。
【0003】誘導加熱方式を採用した従来の定着装置と
して、例えば特開昭59−33787号公報に示される
ように、ヒートローラ内部に螺旋状に巻いたコイルを配
置し、コイルで発生した磁束によりヒートローラを直接
誘導加熱し、ウォームアップを早めるようにした定着装
置がある。
【0004】誘導加熱方式のヒートローラ定着装置で消
費電力を増やさずにウォームアップ時間のさらなる短縮
を図るためには、ヒートローラの熱容量の低減つまりヒ
ートローラの薄肉化が必要である。しかしながら、ヒー
トローラはシートに対して押圧力を加えているので、ヒ
ートローラにはある程度の強度が必要である。このた
め、ヒートローラの薄肉化による熱容量の低減には限度
があり、また、製造上も薄く作ることが困難であった。
【0005】そこで、近年では、例えば特開平7−11
4276号公報および特開平8−16007号公報に示
されるような昇温特性に優れたフィルム定着装置が提案
されている。このフィルム定着装置は、回転体である薄
肉のフィルムと、フィルムの内方に配置される励磁コイ
ルと、加圧ローラとを有し、励磁コイルで発生した磁束
によってフィルムに渦電流を生じさせて当該フィルムを
誘導加熱する。加圧ローラは、励磁コイルを保持した保
持部材にフィルムを介して圧接しており、加熱されたフ
ィルムとの間にシートを挟持しつつ当該フィルムととも
に移動せしめ、シートに保持されたトナーを加熱溶融し
て定着させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】誘導加熱により発熱す
る回転体を保持部材としてのホルダと加圧ローラとの間
で挟持しつつ移動させる形態の定着装置にあっては、ホ
ルダは、加圧ローラから圧接力を受けることによりベン
ディング(曲り変形)を生じる。また、ホルダは周囲か
らの熱で加熱される状況下にあることから、特に樹脂材
料からホルダが形成されている場合にあっては、当該ホ
ルダの変形量は比較的大きくなる。
【0007】ホルダの剛性が低く当該ホルダの圧力によ
る変形量が大きいと、ニップ部において、ベンディング
したホルダと回転体との間に隙間が生じ、ニップ圧力が
ホルダ長手方向に沿って不均一になり、その結果、均一
な定着性が得られないという問題が生じる。さらに、回
転体の回転不良や破損、あるいはシートの搬送不良を招
く虞がある。
【0008】ところで、高速の画像形成装置に用いられ
る定着装置では、ニップ幅を増大させる必要が有り、大
きなニップ幅を確保するためには、加圧ローラからの圧
力を高圧力にする必要がある。かかる加圧ローラからの
高圧力に対抗すべく、ホルダの肉厚を厚くしたり、ホル
ダ径を大きくしたりして、ホルダの剛性を高めることが
考えられる。しかしながら、ホルダの肉厚を厚くする
と、回転体とコイルとの間の距離が長くなって両者の間
の磁気的な結合が弱くなり、回転体を加熱する効率(エ
ネルギ伝達効率)が悪くなってしまう。加熱効率が悪い
と、回転体で必要な発熱量を得るためにはより多くの電
力を印加しなければならず、省エネルギの要請に逆行す
る結果となる。また、ホルダ径を大きくすると、大径化
による定着装置全体の大型化やコストアップを招くとい
う不具合がある。
【0009】本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決
するためになされたものであり、加圧部材が回転体を介
して圧接する保持部材の剛性を高め、もって、均一な定
着性を実現し、回転体の回転不良や破損、あるいはシー
トの搬送不良の発生を防止し得る定着装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の発明は、記録媒体上に保持されたト
ナーを加熱溶融して当該記録媒体に定着させる定着装置
であって、金属材料により形成された回転体と、芯材
と、当該芯材の周囲に巻線を巻回して形成されたコイル
とを備え、前記回転体に誘導電流を生じさせて前記回転
体を誘導加熱する磁束発生手段と、前記磁束発生手段を
保持すると共に前記回転体の内方に固定設置される絶縁
性の保持部材と、前記回転体を介して前記保持部材に圧
接すると共に、未定着トナーを保持した前記記録媒体を
前記回転体との間に挟持しつつ前記回転体とともに移動
せしめる加圧部材と、を有する定着装置において、前記
加圧部材からの圧力を支持して前記保持部材の剛性を高
める圧力支持手段を有することを特徴とする定着装置で
ある。
【0011】かかる構成の定着装置では、加圧部材から
回転体を介して保持部材に作用する圧接力は、圧力支持
手段によって支持される。したがって、保持部材の剛性
が高められるので、樹脂材料から当該保持部材を形成し
ても、当該保持部材の変形量は比較的小さいものにな
る。したがって、ニップ部において保持部材と回転体と
の間に隙間が生じることはなく、ニップ圧力が保持部材
の長手方向に沿って均一になり、その結果、均一かつ良
好な定着性を得る。また、回転体の回転不良や破損、あ
るいは記録媒体の搬送不良を招く虞もない。また、保持
部材自体の肉厚を薄くでき、その結果、回転体と磁束発
生手段との間のエアギャップを狭くでき、両者間の磁気
的結合が強くなり、回転体の加熱効率が向上する。
【0012】また、請求項2に記載の定着装置では、前
記圧力支持手段は、前記芯材と前記コイルとの間に配置
された支持プレートから構成されていることを特徴とし
ている。
【0013】このように構成すると、支持プレートによ
り保持部材全体の剛性が増すので、保持部材自体が負担
しなければならない剛性が軽減するので、保持部材の小
型化、小径化ないし薄肉化が可能となる。また、支持プ
レートと発生磁束とが平行に配置されるので、支持プレ
ートが発熱することによる損失が減少し、回転体の加熱
効率が低下しない。
【0014】また、請求項3に記載の定着装置では、前
記支持プレートは、非磁性材から形成されていることを
特徴とする。
【0015】このように構成すると、支持プレートは誘
導発熱し難く、支持プレートが発熱することによる損失
が減少し、回転体の加熱効率が低下しない。
【0016】また、請求項4に記載の定着装置では、前
記支持プレートは、前記加圧部材が前記保持部材に圧接
する方向に対して略平行に伸びる延伸部が設けられてい
ることを特徴とする。
【0017】このように構成すると、加圧部材から回転
体を介して保持部材に作用する圧接力は、この圧接力が
作用する方向に沿って配置した支持プレート、特にその
延伸部によって支持されて、保持部材の剛性が高められ
る。
【0018】また、請求項5に記載の定着装置では、前
記支持プレートの長手方向端部は、前記保持部材の軸方
向端部よりも外方に突出し、当該長手方向端部を、強構
造体に固定したことを特徴とする。
【0019】このように構成すると、加圧部材から作用
する圧接力を強構造体に固定した支持プレートで直接支
持する構成となるため、保持部材の剛性が一層高まり、
均一かつ良好な定着性を得ることができ、回転体の回転
不良などが生じない。また、保持部材は、加圧部材との
間で回転体を挟持し、当該回転体を円滑に摺動させる機
能を主として発揮すれば足りるので、保持部材の肉厚を
さらに薄くでき、回転体の加熱効率が一層向上する。
【0020】また、請求項6に記載の定着装置では、前
記支持プレートは、少なくとも表面層が絶縁性を有する
ことを特徴とする。
【0021】このように構成すると、支持プレートの表
面層が芯材とコイルとを電気的に絶縁する絶縁部として
機能し、両者間の電気的絶縁が確実になるため、定着装
置は、故障の発生が少なく、信頼性が高くなる。
【0022】また、請求項7に記載の定着装置では、前
記支持プレートは、誘導電流の発生を阻止する通孔部が
形成されていることを特徴とする。
【0023】このように構成すると、支持プレートは誘
導電流の発生が阻止されて誘導発熱し難くなり、回転体
の加熱効率の低下が防止される。
【0024】また、請求項8に記載の定着装置では、前
記圧力支持手段は、前記保持部材の少なくとも一部を樹
脂以外の高剛性を有する材料から形成することにより構
成され、前記高剛性保持部材における前記回転体と接す
る部位に、良摺動性を有する良摺動表面部が設けられて
いることを特徴とする。
【0025】このように構成すると、高剛性を有する材
料から形成することにより保持部材の剛性を高めたの
で、加圧部材から作用する圧接力を当該高剛性保持部材
自体が支持しても、良摺動表面部と回転体との間に隙間
が生じることがなく、均一かつ良好な定着性を得ること
ができ、回転体の回転不良などが生じない。さらに、高
剛性保持部材は良摺動表面部を備えるので、回転体の良
好な回転が得られ、記録媒体の円滑な通紙性が確保され
る。
【0026】また、請求項9に記載の定着装置では、前
記圧力支持手段は、前記保持部材の少なくとも一部を樹
脂以外の高剛性を有する材料から形成することにより構
成され、前記高剛性保持部材における前記回転体と接す
る部位に、低熱伝導性を有する低熱伝導部が設けられて
いることを特徴とする。
【0027】このように構成すると、高剛性を有する材
料から形成することにより保持部材の剛性を高めたの
で、加圧部材から作用する圧接力を当該高剛性保持部材
自体が支持しても、良摺動表面部と回転体との間に隙間
が生じることがなく、均一かつ良好な定着性を得ること
ができ、回転体の回転不良などが生じない。さらに、高
剛性保持部材は低熱伝導部を備えるので、発熱した回転
体の熱が保持部材側に伝熱され熱エネルギを損失するこ
とを最小限に抑えられ、この結果、熱効率がよく、省エ
ネルギ化を図った定着装置となる。
【0028】また、請求項10に記載の定着装置では、
前記良摺動表面部または前記低熱伝導部は、前記高剛性
保持部材よりも高い耐熱温度を有する材料から形成され
ていることを特徴とする。
【0029】このように構成すると、発熱する回転体に
直に接する良摺動表面部または低熱伝導部の耐熱性が高
まり、定着装置は長期に亘って安定して稼動する。
【0030】また、請求項11に記載の定着装置では、
前記良摺動表面部または前記低熱伝導部は、記録媒体の
搬送方向に沿って、少なくとも前記回転体と前記加圧部
材との間に形成されるニップ幅よりも長く形成されてい
ることを特徴とする。
【0031】このように構成すると、回転体が良摺動表
面部または低熱伝導部に確実に接する。
【0032】また、請求項12に記載の定着装置では、
前記圧力支持手段は、前記保持部材における前記回転体
と接する部位に配置され、磁性金属から形成された磁性
金属部から構成されていることを特徴とする。
【0033】このように構成すると、保持部材と回転体
との摺動部に磁性金属部を配置することにより保持部材
全体の剛性が高められるので、加圧部材から作用する圧
接力を当該保持部材自体が支持しても、磁性金属部と回
転体との間に隙間が生じることがなく、均一かつ良好な
定着性を得ることができ、回転体の回転不良などが生じ
ない。さらに、磁束発生手段で発生した磁束により磁性
金属部は発熱するが、その熱エネルギは回転体に伝達さ
れるので、全体として見れば、熱効率がよく、省エネル
ギ化を図った定着装置となる。
【0034】また、請求項13に記載の定着装置では、
前記磁性金属部は、電気的接地がなされていることを特
徴とする。
【0035】このように構成すると、コイルに流れる電
流が回転体を介して短絡することが確実に防止される。
【0036】また、請求項14に記載の定着装置では、
前記磁束発生手段は、前記磁性金属部が略最大発熱箇所
となるように構成されていることを特徴とする。
【0037】このように構成すると、回転体の昇温速度
が速くなる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0039】《実施の形態1》図1は、本発明の実施の
形態1に係る定着装置を概略で示す断面図である。
【0040】本実施の形態に係る誘導加熱を利用した定
着装置は、コイルに高周波電流を流して生じた高周波磁
界により金属導体に誘導渦電流を誘起させ、金属導体自
体の表皮抵抗によって金属導体そのものをジュール発熱
させるようになっている。この種の誘導加熱定着装置
は、高周波誘導の利用により電気−熱変換効率が向上す
るので、定着装置の省エネルギ化(低消費電力化)と、
ユーザの操作性向上(クイックプリント)との両立を図
り得る。
【0041】詳述すると、図1に示すように、誘導加熱
定着装置は、記録媒体10上に保持されたトナーを加熱
溶融して当該記録媒体10に定着させるものであり、金
属材料により形成された定着スリーブ12(回転体に相
当する)と、定着スリーブ12に誘導電流を生じさせて
定着スリーブ12を誘導加熱するコイルアセンブリ13
(磁束発生手段に相当する)と、コイルアセンブリ13
を保持すると共に定着スリーブ12の内方に固定設置さ
れる絶縁性のホルダ14(保持部材に相当する)と、定
着スリーブ12を介してホルダ14に圧接すると共に未
定着トナーを保持した記録媒体10を定着スリーブ12
との間に挟持しつつ定着スリーブ12とともに移動せし
める加圧ローラ15(加圧部材に相当する)と、を有す
る。加圧ローラ15は図1中矢印a方向に回転可能に設
けられ、中空円筒形状をなす定着スリーブ12は、加圧
ローラ15とホルダ14との間に挟持され、加圧ローラ
15の回転に伴って従動回転する。
【0042】未定着のトナーを保持した記録媒体10つ
まりシートは、図1中矢印bで示すように左方向から搬
送され、定着スリーブ12と加圧ローラ15との接触部
であるニップ部16に向けて送り込まれる。シート10
は、誘導加熱された定着スリーブ12の熱と、加圧ロー
ラ15から作用する圧力とが加えられながら、ニップ部
16で挟持されつつ搬送される。これにより、未定着ト
ナーがシート10上に定着され、シート10上には定着
トナー像が形成される。トナーは、シート10の両面の
うち、定着スリーブ12と接触する側に保持されてい
る。ニップ部16を通過したシート10は、シート自体
のコシの強さで定着スリーブ12から自然に曲率分離
し、図1中右方向に搬送される。このシート10は、図
示しない排紙ローラによって搬送され、排紙トレイ上に
排出される。
【0043】前記定着スリーブ12は、可撓性を有する
薄肉の中空金属導体であり、例えばニッケル、鉄、SU
S430などの導電性を有する強磁性材を基材17とし
て形成するのが好ましい。定着スリーブ12を強磁性体
から形成すれば、多くの磁束がこの定着スリーブ12内
を通過するので、発熱効率が一層良くなる。定着スリー
ブ12の金属製基材17の肉厚は、例えば20μm〜6
0μm程度の厚さが好ましい。定着スリーブの基材17
の外周表面には、シート10を分離し易くするために、
フッ素樹脂をコーティングして、トナーに対して良好な
離型性と耐熱性とを有する離型層11が形成されてい
る。
【0044】定着スリーブ12の内方には、当該定着ス
リーブ12に誘導渦電流を誘起させてジュール発熱させ
るために、高周波磁界を生じるコイルアセンブリ13が
配置されている。このコイルアセンブリ13は、非回転
のホルダ14の内部に保持されている。また、ホルダ1
4の両端には、定着スリーブ12がホルダ14の長手方
向にずれないように規制するつば(不図示)が設けられ
ている。
【0045】コイルアセンブリ13は、磁性材からなり
I型形状を有するコア18(芯材に相当する)と、コア
18の周囲に巻線を巻回して形成された誘導コイル20
とを備える。
【0046】加圧ローラ15は、軸芯21と、当該軸芯
21の周囲に形成されたシリコンゴム層22とから構成
されている。シリコンゴム層22は、表面からシート1
0が離れ易い離型性を有すると共に、耐熱性を有するゴ
ム層である。また、加圧ローラ15の両端には、図示し
ないスベリ軸受部が形成され、図示しない定着ユニット
のフレームに回転自在に取り付けられている。加圧ロー
ラ15は、図示しないばね材により、定着スリーブ12
を間に挟んでホルダ14に向かう方向に押圧される。さ
らに、加圧ローラ15は、その片端に図示しない駆動ギ
アが固定され、この駆動ギアに接続されたモータなどの
図示しない駆動源によって回転駆動される。
【0047】また、定着装置には、定着スリーブ12の
温度を検出するために、サーミスタなどからなる温度セ
ンサ(不図示)が定着スリーブ12の表面あるいは内周
面に圧接するように設けられている。この温度センサで
定着スリーブ12の温度を検出しつつ、定着スリーブ1
2の温度が最適温度となるように、誘導コイル20への
通電が制御されている。
【0048】特に、この定着装置には、加圧ローラ15
からの圧力を支持してホルダ14の剛性を高める圧力支
持手段40が設けられている。実施の形態1において
は、前記圧力支持手段40は、コア18と誘導コイル2
0との間に配置された一対の支持プレート41から構成
されている。
【0049】さらに詳述すると、本実施の形態のコイル
アセンブリ13は、一対の支持プレート41,41の周
りに銅線を複数回巻き付けて前記コイル20を形成して
ある。一対の支持プレート41,41の間には、コイル
20の銅線と直交するようにコア18が挿入されてい
る。コイルアセンブリ13は、樹脂材料からなる前記ホ
ルダ14の中に、コア18の断面長手方向がシート搬送
方向に対して直交し、また外部に露呈しないように収納
保持されている。
【0050】コア18は、例えばフェライトコアまたは
積層コアからなる。コア18の形状は単純なI型形状で
あるため、コア18の製造コストは安く、一対の支持プ
レートの間に配置する作業も簡単になる。さらに、コイ
ルアセンブリ13がホルダ14内に保持された状態で
は、コア18の断面長手方向に位置する端面はホルダ1
4の内壁に近接している。このようにコア18を配置す
れば、定着スリーブ12との間のエアギャップが狭くな
り、定着スリーブ12との磁気的結合が強くなることか
ら、高い電力伝達効率が得られる。なお、コア18の前
記端面を、ホルダ14の内面に沿うように、例えば弧状
に形成してもよい。
【0051】ホルダ14は、誘導コイル20の熱や周囲
からの熱伝導により加熱されるため、少なくとも定着温
度すなわち定着スリーブ12の表面温度に耐え得る耐熱
性を必要とする。また、本実施の形態1の定着装置は電
磁誘導加熱を行うため、磁束発生手段としてのコイルア
センブリ13を内部に収納するホルダ14は、定着スリ
ーブ12とコイル20との短絡防止のため、絶縁体であ
る必要がある。このことから、成形時の精度に優れる樹
脂製ホルダを採用することとし、耐熱性および絶縁性を
有する樹脂材料からホルダ14を形成してある。樹脂材
料としては、フェノール樹脂(フィラーレス)などの熱
硬化性樹脂を用いるとよい。
【0052】コイル20を構成する銅線としては、表面
に融着層と絶縁層とを持つ単一またはリッツ銅線を用い
ることが好ましい。
【0053】前記支持プレート41は、ホルダ14の軸
長にほぼ等しい長さの単純な板形状に形成され、加圧ロ
ーラ15がホルダ14に圧接する方向に対して略平行に
伸びる延伸部41aを備えている。さらに、この延伸部
41aは、コイルアセンブリ13により発生する磁束と
平行となるように配置されている。このようにしたの
は、延伸部41aを発生磁束に対して直交するように配
置すると、延伸部41aにおける発熱量が多くなり、発
生磁束の損失が多くなって定着スリーブ12の加熱効率
が低下するためである。図1に示す構成では、延伸部4
1aは図中上下方向に伸び、その上端および下端が、ホ
ルダ14の内周面に当接している。支持プレート41
は、非磁性の特性を有する材料から形成されている。こ
のような材料としては非透磁率が略1の材質が適してお
り、具体的には、支持プレート41は、アルミニウム、
銀、銅、SiO2 、セラミック、SUS304などから
形成される。
【0054】コイルアセンブリ13を収納保持したホル
ダ14の両端部は、図示しない定着ユニットのフレーム
や、画像形成装置のフレームなどの強構造体に固定され
ている。
【0055】上記構成の圧力支持手段40を備えた実施
の形態1では、加圧ローラ15から定着スリーブ12を
介してホルダ14に作用する圧接力は、この圧接力が作
用する方向に沿って配置した支持プレート41、特にそ
の延伸部41aによって支持される。したがって、ホル
ダ14の剛性が高められるので、樹脂材料から当該ホル
ダ14を形成しても、当該ホルダ14の変形量は比較的
小さいものになる。したがって、ニップ部16において
ホルダ14と定着スリーブ12との間に隙間が生じるこ
とはなく、ニップ圧力がホルダ長手方向に沿って均一に
なり、その結果、均一かつ良好な定着性を得ることがで
きる。また、定着スリーブ12の回転不良や破損、ある
いはシート10の搬送不良を招く虞もない。
【0056】また、樹脂製ホルダ14全体の剛性を支持
プレート41aで高める構成であるので、樹脂製ホルダ
14自体が負担しなければならない剛性が軽減するの
で、ホルダ14の小型化、小径化ないし薄肉化が可能と
なる。その結果、定着スリーブ12とコイルアセンブリ
13との間のエアギャップを一層狭くでき、両者間の磁
気的結合をさらに強くして、定着スリーブ12の加熱効
率を向上させることができる。また、ホルダ14の小径
化に伴い、コストの低減や、定着装置全体の小型化を達
成できる。
【0057】さらに、支持プレート41を非磁性材から
形成したので、当該支持プレート41は誘導発熱し難
く、定着スリーブ12の加熱効率の低下を招く虞はな
い。また、支持プレート41の延伸部41aを発生磁束
と平行に配置したので、この点からも、定着スリーブ1
2の加熱効率は低下しない。
【0058】しかも、ホルダ14を形成する樹脂材料と
して使用温度(定着温度)において十分な耐熱強度を示
す比較的高価な樹脂材料を用いる必要がなくなり、コス
ト的にも優れたものとなる。なお、フェノール樹脂(ガ
ラスファイバー入り)などの繊維強化熱硬化性樹脂を用
いてホルダ材料自身の強度を高め、ホルダ14の剛性を
さらに高めることも可能である。この場合、繊維強化熱
硬化性樹脂からホルダ14を押出成形した後に、使用温
度(定着温度)以上の高温焼き入れ処理を施し、架橋未
反応部分の反応を促進させるのが好ましい。
【0059】また、支持プレート41は単純な板形状で
あるので、コイルアセンブリ13の構成が複雑になるこ
ともない。
【0060】また、図1に明らかに示されるように、ホ
ルダ14は軸直交断面で見て途切れのない周縁すなわち
断面無端形状となるように形成してある。このような形
状にすることで、ホルダ14の剛性アップに寄与し得
る。また、コイルアセンブリ13の周囲をホルダ14に
よって無端状に絶縁することになるので、コイル20と
定着スリーブ12との間の電気的絶縁が確実となり、コ
イル20に流れる電流が定着スリーブ12を介して短絡
することを確実に防止できる。
【0061】《実施の形態2》図2は、実施の形態2に
おける圧力支持手段の要部を示す斜視図であり、図1に
示した部材と共通する部材には同一の符号を付してその
説明は省略する。この実施の形態2は、ホルダ14およ
び支持プレート41の固定構造を改変した点で実施の形
態1と異なる。
【0062】実施の形態1では、支持プレート41の端
部がホルダ14の端部から突出しないように当該ホルダ
14内に収納して、ホルダ14の両端部を強構造体に固
定してある。
【0063】これに対して、実施の形態2では、支持プ
レート41の長手方向端部41bを、樹脂製ホルダ14
の軸方向端部14aよりも外方に突出させ、この突出し
た長手方向端部41bを、定着ユニットフレームなどの
強構造体42に固定してある。支持プレート41の長手
方向端部41bには、ネジ止めなどで強構造体42に固
定するフランジ部41cが折り曲げ形成されている。支
持プレート41の一方の端部41bのみを強構造体42
に固定してもよいが、両方の端部41bを強構造体42
に固定した方が片持ち支持にならないので好ましい。な
お、支持プレート41の延伸部41aの上下両端は、実
施の形態1と同様に、ホルダ14の内周面に当接してい
る。
【0064】この実施の形態2では、加圧ローラ15か
ら作用する圧接力を強構造体42に固定した支持プレー
ト41で直接支持する構成となるため、ホルダ14の剛
性を一層高めることができ、均一かつ良好な定着性を得
ることができ、定着スリーブ12の回転不良などが生じ
ない。
【0065】また、ホルダ14はこれの中に配置された
支持プレート41で保持される構造であり、ホルダ14
の端部に強構造体42に固定する場合に必要な程の剛性
を確保する必要がない。つまり、実施の形態2の樹脂製
ホルダ14は、加圧ローラ15との間で定着スリーブ1
2を挟持し、当該定着スリーブ12を円滑に摺動させる
機能を主として発揮すれば足りる。したがって、ホルダ
14自体の肉厚を実施の形態1よりもさらに薄くでき、
定着スリーブ12の加熱効率を一層向上させることがで
きる。
【0066】《実施の形態3》図3は、実施の形態3に
おける圧力支持手段の要部を示す断面図である。
【0067】この実施の形態3の支持プレート41は、
少なくとも表面層43が絶縁性を有している。具体的に
は、支持プレート41の表面にPI(ポリイミド)など
を被覆して、絶縁性の前記表面層43を形成してある。
【0068】絶縁性の表面層43を支持プレート41に
形成することにより、支持プレート41がコア18と誘
導コイル20とを電気的に絶縁する絶縁部として機能
し、両者18,20間の電気的絶縁が確実になる。この
ため、この定着装置は、故障の発生が少なく、信頼性が
高くなる。
【0069】《実施の形態4》図4は、実施の形態4に
おける圧力支持手段の要部を示す断面図である。
【0070】この実施の形態4の支持プレート41は、
誘導電流の発生を阻止する通孔部44,45が形成され
ている。具体的には、支持プレート41の延伸部41a
に、同図(A)に示される穴44や、同図(B)に示さ
れるスリット45を開口して、前記通孔部を形成してあ
る。
【0071】通孔部44,45を支持プレート41に形
成することにより、当該支持プレート41に誘導渦電流
が生じることが抑制される。このため、支持プレート4
1は一層誘導発熱し難くなり、定着スリーブ12の加熱
効率の低下が防止される。
【0072】図5は、通孔部の面積率と、支持プレート
が発熱することによる印加電力の損失との関係を示すグ
ラフであり、肉厚1.0mmのアルミニウム製支持プレ
ートを用いた場合を示している。このグラフより、通孔
部44,45の面積率を適切な範囲に設定することで、
支持プレート41の強度を保ちつつ、発熱ロスを低減で
きることが分かる。
【0073】《実施の形態5》図6(A)(B)は、実
施の形態5における圧力支持手段40の要部を示す断面
図である。なお、コイルアセンブリ13は図示省略す
る。
【0074】この実施の形態5および後述する実施の形
態6は、ホルダの形成材料を改変して当該ホルダの剛性
を高めるようにした点で先の実施の形態1〜4と異な
る。
【0075】実施の形態5においては、前記圧力支持手
段40は、ホルダ51の少なくとも一部を樹脂以外の高
剛性を有する材料から形成することにより構成されてい
る。すなわち、ホルダ51は、図6(A)に示すよう
に、円筒形状を有し、例えば、セラミックやガラスから
形成されている。なお、高剛性を有する材料として金属
も考えられるが、金属製ホルダではコイルアセンブリで
発生した磁束による誘導を受けて損失を発生するので好
ましくない。
【0076】さらに、高剛性ホルダ51における定着ス
リーブ12と接する部位には、定着スリーブ12に対す
る良摺動性を有する良摺動表面部52を設けてある。良
摺動表面部52は、電磁誘導加熱により発熱する定着ス
リーブ12に接することから、高剛性ホルダ51よりも
高い耐熱温度を有する材料から形成して、耐熱性を高め
るのが好ましい。具体的には、良摺動表面部52は、高
剛性ホルダ51の当該部位を鏡面仕上げすることによ
り、あるいは、PTFE(ポリ4フッ化エチレン)を被
覆することにより形成される。また、良摺動表面部52
は、シート10の搬送方向に沿って、少なくとも定着ス
リーブ12と加圧ローラ15との間に形成されるニップ
幅Wよりも長く形成するのがよい。このように構成すれ
ば、定着スリーブ12が良摺動表面部52に確実に接す
る。
【0077】なお、高剛性ホルダ51は円筒形状に限ら
れるものではなく、図6(B)に示すように、軸直交断
面で見て定着スリーブ12と接する部位に向かい合った
開口53を軸方向に沿って形成した切り欠きを有する円
筒形状に形成してもよい。そして、前記開口53に、定
着スリーブ12に対する良摺動性を有するPI(ポリイ
ミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)など
から形成した断面弧状の良摺動表面部54を嵌め込む。
この場合にも、良摺動表面部52は、高剛性ホルダ51
よりも高い耐熱温度を有する材料から形成して耐熱性を
高めると共に、前記ニップ幅Wよりも長く形成する。
【0078】上記構成の圧力支持手段40を備えた実施
の形態5では、高剛性を有する材料から形成することに
よりホルダ51の剛性を高めたので、加圧ローラ15か
ら作用する圧接力を当該高剛性ホルダ51自体が支持し
ても、良摺動表面部54と定着スリーブ12との間に隙
間が生じることがなく、均一かつ良好な定着性を得るこ
とができ、定着スリーブ12の回転不良などが生じな
い。
【0079】さらに、高剛性ホルダ51は良摺動表面部
52,54を備えるので、定着スリーブ12の裏面との
間の摺動抵抗が小さく、定着スリーブ12の回転に対し
て負荷が極めて小さくなる。これにより、定着スリーブ
12の良好な回転が得られ、シート10の円滑な通紙性
の確保を達成できる。
【0080】《実施の形態6》図7は、実施の形態6に
おける圧力支持手段の要部を示す断面図である。なお、
コイルアセンブリ13は図示省略する。
【0081】実施の形態6においては、実施の形態5と
同様に、前記圧力支持手段は、ホルダ51の少なくとも
一部を樹脂以外の高剛性を有する材料から形成すること
により構成されている。すなわち、ホルダ51は、セラ
ミックやガラスから形成され、軸直交断面で見て定着ス
リーブ12と接する部位に向かい合った凹溝55を軸方
向に沿って形成した円筒形状を有する。
【0082】さらに、高剛性ホルダ51における定着ス
リーブ12と接する部位には、低熱伝導性を有する低熱
伝導部56を設けてある。低熱伝導部56は、電磁誘導
加熱により発熱する定着スリーブ12に接することか
ら、高剛性ホルダ51よりも高い耐熱温度を有する材料
から形成して、耐熱性を高めるのが好ましい。具体的に
は、低熱伝導部56は、断面弧状のシリコンゴムあるい
はシリコンスポンジを、前記凹溝55に嵌め込んで構成
されている。また、低熱伝導部56は、シート10の搬
送方向に沿って、前記ニップ幅Wよりも長く形成するの
がよい。このように構成すれば、定着スリーブ12が低
熱伝導部56に確実に接する。
【0083】なお、低熱伝導部56の表面には、実施の
形態5と同様に、定着スリーブ12に対する良摺動性を
有する良摺動表面部57を設けるのがよい。
【0084】上記構成の圧力支持手段40を備えた実施
の形態6では、高剛性を有する材料から形成することに
よりホルダ51の剛性を高めたので、加圧ローラ15か
ら作用する圧接力を当該高剛性ホルダ51自体が支持し
ても、低熱伝導部56や良摺動表面部57と定着スリー
ブ12との間に隙間が生じることがなく、均一かつ良好
な定着性を得ることができ、定着スリーブ12の回転不
良などが生じない。
【0085】さらに、高剛性ホルダ51は低熱伝導部5
6を備えるので、電磁誘導加熱により発熱した定着スリ
ーブ12の熱がホルダ51側に伝熱され熱エネルギを損
失することを最小限に抑えることが可能となる。この結
果、熱効率がよく、省エネルギ化を図った定着装置が提
供できる。
【0086】《実施の形態7》図8は、実施の形態7に
おける定着装置を示す断面図であり、図1に示した部材
と共通する部材には同一の符号を付してその説明は省略
する。この実施の形態7は、樹脂材料から形成したホル
ダ58の剛性を支持プレート41を用いることなく高め
た点で実施の形態1と異なる。
【0087】実施の形態7の定着装置におけるコイルア
センブリ13は、中央部に通孔が形成されたボビン19
をさらに有し、このボビン19の周りに銅線を複数回巻
き付けて前記コイル20を形成してある。ボビン19の
通孔には、コイル20の銅線と直交するようにコア18
が挿入されている。コイルアセンブリ13は、ボビン1
9とは別体に形成した前記ホルダ14の中に、コア18
がシート搬送方向に対して平行となり、また外部に露呈
しないように収納保持されている。ボビン19は、誘導
コイル20の熱や周囲からの熱伝導により加熱されるた
め、少なくとも定着温度すなわち定着スリーブ12の表
面温度に耐え得る耐熱性を必要とする。このため、ボビ
ン19は、例えば、セラミックや、耐熱性および絶縁性
を有するエンジニアリング・プラスチックから形成され
ている。コイルアセンブリ13が銅線を巻き付けるボビ
ン19を備えることにより、コイル巻き製造工程が容易
になるほか、安定した巻き付けが可能となる。また、ボ
ビン19がコア18と誘導コイル20とを電気的に絶縁
する絶縁部として機能しており、両者18,20間の電
気的絶縁が確実になるため、この定着装置は、故障の発
生が少なく、信頼性が高くなる。
【0088】実施の形態7のホルダ58は、実施の形態
1で示した樹脂材料から形成されており、軸直交断面で
見て定着スリーブ12と接する部位に向かい合った凹溝
59を軸方向に沿って形成した円筒形状を有する。
【0089】そして、加圧ローラ15からの圧力を支持
して樹脂製ホルダ58の剛性を高める圧力支持手段40
は、樹脂製ホルダ58における定着スリーブ12と接す
る部位に配置され、磁性金属から形成された磁性金属部
60から構成されている。磁性金属とは一般に比透磁率
が略100以上のものを指し、比透磁率が大きいほど磁
束密度が高くなり、発熱し易くなる。磁性金属部60
は、具体的には、SUS430、コバルト、ニッケル、
鉄、ニッケル−鉄合金(パーマロイ)などから形成され
ている。磁性金属部60は、断面弧状に形成され、樹脂
製ホルダ58の凹溝59に嵌め込まれている。また、磁
性金属部60は、電気的接地がなされている。
【0090】図9は、誘導加熱定着装置における定着ス
リーブ12の加熱原理を説明する説明図である。コイル
20に高周波(数kHz〜数十kHz)の電流が流され
ると、「アンペアの右ネジの法則」に従って、図示する
ように、コア18から、定着スリーブ12の長手軸方向
に対し直交する磁束25aが発生する。この磁束25a
もまた高周波磁束である。
【0091】導電体の定着スリーブ12に到達した磁束
25bは、定着スリーブ12に沿って曲り、導電体の比
透磁率に依存した比率で定着スリーブ12の円周面内を
通る磁束25cとなる。定着スリーブ12の周面に集中
した磁束25cは、コイル20に対向する部分で密度が
最大となる。
【0092】この集中した磁束25cの作用により、定
着スリーブ12には、「レンツの法則」に従って、前記
磁束25cを妨げる前記磁束25cと逆方向の磁束を生
じるような渦状の誘導電流が内部で発生する。この誘導
渦電流は、定着スリーブ12の表皮抵抗によりジュール
熱に変換される。これにより定着スリーブ12が発熱す
る。
【0093】この構成にあっては、定着スリーブ12の
P,R点で円周面内の磁束密度が極大になり、逆に、
Q、S点で極小になる。よって、誘導電流密度も同様の
傾向になるので、定着スリーブ12の発熱は、円周面内
において均一ではなく、前記P,R点が発熱極大点にな
り、2点鎖線で囲んだ部分26a、26bが局所的に発
熱する。この局所的に発熱する部分26a、26bは、
図8において示せば、定着スリーブ12の上部領域と下
部領域に相当する。したがって、ニップ部16と一方の
発熱箇所(領域)とは、少なくとも一部で重複してい
る。図示する実施の形態では、コイル20が周囲に形成
されるコア18をシート10の搬送方向に対して平行に
配置したことで、上述したように、定着スリーブ12の
一方の発熱領域とニップ部16とが重複することにな
り、定着スリーブ12の熱が十分かつ無駄なくトナーに
伝わることになる。
【0094】このように、磁束発生手段としてのコイル
アセンブリ13は、磁性金属部60が略最大発熱箇所と
なるように構成されている。
【0095】上記構成の圧力支持手段40を備えた実施
の形態7では、樹脂製ホルダ58と定着スリーブ12と
の摺動部に磁性金属部60を配置することにより樹脂製
ホルダ58全体の剛性を高めたので、加圧ローラ15か
ら作用する圧接力を当該樹脂製ホルダ58自体が支持し
ても、磁性金属部60と定着スリーブ12との間に隙間
が生じることがなく、均一かつ良好な定着性を得ること
ができ、定着スリーブ12の回転不良などが生じない。
【0096】この場合、コイルアセンブリ13で発生し
た磁束により磁性金属部60は発熱するが、その熱エネ
ルギは定着スリーブ12に伝達されるので、全体として
見れば、熱効率がよく、省エネルギ化を図った定着装置
が提供できる。
【0097】また、磁性金属部60は電気的接地がなさ
れているので、コイル20に流れる電流が定着スリーブ
12を介して短絡することを確実に防止できる。
【0098】図10は、実施の形態7の定着装置におけ
る昇温特性を対比例とともに示すグラフであり、(A)
は磁性金属部60を設けない樹脂製ホルダを使用した対
比例1の昇温特性を、(B)は実施の形態7の昇温特性
を、(C)は実施の形態7のコイルアセンブリをコアの
断面長手方向がシート搬送方向に対して直交するように
配置した対比例2の昇温特性を、(D)は実施の形態7
の磁性金属部60に代えて非磁性金属からなる金属部を
配置した対比例3の昇温特性をそれぞれ示している。
【0099】定着装置において「クイック定着」といわ
れる時間は、一般に、操作性を考慮して給電を開始して
から10秒以内が望ましく、定着装置には、この10秒
という許容限度時間以内に、定着可能な温度範囲(例え
ば、150〜200℃)まで、定着スリーブを昇温する
ことが要求される。
【0100】対比例1(図中A)では、許容限度時間以
内に定着スリーブを定着温度まで昇温できたが、圧力支
持手段40を備えていないのでホルダの剛性が不足し、
安定した定着性を実現できなかった。
【0101】対比例2(図中C)では、磁性金属部60
を設けたのでホルダの剛性は確保できたが、磁性金属部
60が最大発熱箇所とならないため昇温速度が遅く、許
容限度時間が経っても定着スリーブは所定の定着温度ま
で昇温しなかった。
【0102】対比例3(図中D)では、非磁性金属から
なる金属部を設けたのでホルダの剛性は確保できたが、
定着スリーブの熱が金属部に奪われるため昇温速度が遅
く、許容限度時間が経っても定着スリーブは所定の定着
温度まで昇温しなかった。
【0103】これに対し、本実施の形態7では、磁性金
属部60を設けたのでホルダの剛性を確保でき、また、
磁性金属部60が最大発熱箇所に一致すると共に磁性金
属部60で誘導加熱された熱が定着スリーブ12に伝達
されるので昇温速度が速く、許容限度時間以内に定着ス
リーブを定着温度まで昇温できた。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の定
着装置によれば、圧力支持手段によって、加圧部材が回
転体を介して圧接する保持部材の剛性が高まり、もっ
て、均一な定着性を実現し、回転体の回転不良や破損、
あるいは記録媒体の搬送不良の発生を防止し得る定着装
置を提供できた。また、保持部材自体の肉厚を薄くでき
る結果、回転体の加熱効率が向上した。
【0105】また、請求項2に記載の定着装置によれ
ば、保持部材自体が負担しなければならない剛性が軽減
するので、保持部材の小型化、小径化ないし薄肉化を通
して、コスト的に優れ、熱効率がよく、省エネルギ化を
図った定着装置となる。また、保持部材の剛性を高める
支持プレートが発生磁束と平行に配置されるので、回転
体の加熱効率が低下しない。
【0106】また、請求項3に記載の定着装置によれ
ば、支持プレートは誘導発熱し難く、回転体の加熱効率
が低下しない。
【0107】また、請求項4に記載の定着装置によれ
ば、加圧部材から回転体を介して保持部材に作用する圧
接力は、この圧接力が作用する方向に沿って配置した支
持プレート、特にその延伸部によって支持されて、保持
部材の剛性が高められ、請求項1と同様の効果を奏す
る。
【0108】また、請求項5に記載の定着装置によれ
ば、加圧部材から作用する圧接力を強構造体に固定した
支持プレートで直接支持する構成となるため、保持部材
の剛性が一層高まる。また、保持部材の肉厚をさらに薄
くでき、回転体の加熱効率が一層向上する。
【0109】また、請求項6に記載の定着装置によれ
ば、表面層が芯材とコイルとを電気的に絶縁する絶縁部
として機能し、定着装置は、故障の発生が少なく、信頼
性が高くなる。
【0110】また、請求項7に記載の定着装置によれ
ば、支持プレートは誘導電流の発生が阻止されて誘導発
熱し難くなり、回転体の加熱効率の低下が防止される。
【0111】また、請求項8に記載の定着装置によれ
ば、高剛性を有する材料から形成することにより保持部
材の剛性が高められ、請求項1と同様の効果を奏する。
さらに、良摺動表面部により、回転体の良好な回転が得
られ、記録媒体の円滑な通紙性を確保することが可能と
なる。
【0112】また、請求項9に記載の定着装置によれ
ば、高剛性を有する材料から形成することにより保持部
材の剛性が高められ、請求項1と同様の効果を奏する。
さらに、低熱伝導部により、発熱した回転体の熱エネル
ギを損失することが最小限に抑えられる結果、熱効率が
よく、省エネルギ化を図った定着装置となる。
【0113】また、請求項10に記載の定着装置によれ
ば、発熱する回転体に直に接する良摺動表面部または低
熱伝導部の耐熱性が高まり、定着装置は長期に亘って安
定して稼動する。
【0114】また、請求項11に記載の定着装置によれ
ば、回転体が良摺動表面部または低熱伝導部に確実に接
するので、良摺動表面部または低熱伝導部が所定の機能
を十分に発揮する。
【0115】また、請求項12に記載の定着装置によれ
ば、保持部材と回転体との摺動部に磁性金属部を配置す
ることにより保持部材全体の剛性が高められ、請求項1
と同様の効果を奏する。さらに、発熱した磁性金属部の
熱は回転体に伝達されるので、全体として見れば、熱効
率がよく、省エネルギ化を図った定着装置となる。
【0116】また、請求項13に記載の定着装置によれ
ば、コイルに流れる電流が回転体を介して短絡すること
が確実に防止され、定着装置は、故障の発生が少なく、
信頼性が高くなる。
【0117】また、請求項14に記載の定着装置によれ
ば、磁性金属部が好適に誘導加熱され、回転体の昇温速
度が速くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る定着装置を概略で示す断
面図である。
【図2】 実施の形態2における圧力支持手段の要部を
示す斜視図である。
【図3】 実施の形態3における圧力支持手段の要部を
示す断面図である。
【図4】 実施の形態4における圧力支持手段の要部を
示す断面図である。
【図5】 通孔部の面積率と、支持プレートが発熱する
ことによる印加電力の損失との関係を示すグラフであ
る。
【図6】 図6(A)(B)は、実施の形態5における
圧力支持手段の要部を示す断面図である。
【図7】 実施の形態6における圧力支持手段の要部を
示す断面図である。
【図8】 実施の形態7における定着装置を示す断面図
である。
【図9】 誘導加熱定着装置における定着スリーブの加
熱原理を説明する説明図である。
【図10】 実施の形態7の定着装置における昇温特性
を対比例とともに示すグラフである。
【符号の説明】
10…シート(記録媒体) 12…定着スリーブ(回転体) 13…コイルアセンブリ(磁束発生手段) 14,51,58…ホルダ(保持部材) 14a…ホルダの軸方向端部 15…加圧ローラ(加圧部材) 16…ニップ部(回転体と加圧部材との接触部) 18…コア(芯材) 20…誘導コイル 40…圧力支持手段 41…支持プレート 41a…延伸部 41b…支持プレートの長手方向端部 42…強構造体 43…表面層 44,45…穴、スリット(通孔部) 52,54,57…良摺動表面部 56…低熱伝導部 60…磁性金属部 W…ニップ幅

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体上に保持されたトナーを加熱溶
    融して当該記録媒体に定着させる定着装置であって、 金属材料により形成された回転体と、 芯材と、当該芯材の周囲に巻線を巻回して形成されたコ
    イルとを備え、前記回転体に誘導電流を生じさせて前記
    回転体を誘導加熱する磁束発生手段と、 前記磁束発生手段を保持すると共に前記回転体の内方に
    固定設置される絶縁性の保持部材と、 前記回転体を介して前記保持部材に圧接すると共に、未
    定着トナーを保持した前記記録媒体を前記回転体との間
    に挟持しつつ前記回転体とともに移動せしめる加圧部材
    と、を有する定着装置において、 前記加圧部材からの圧力を支持して前記保持部材の剛性
    を高める圧力支持手段を有することを特徴とする定着装
    置。
  2. 【請求項2】 前記圧力支持手段は、前記芯材と前記コ
    イルとの間に配置された支持プレートから構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記支持プレートは、非磁性材から形成
    されていることを特徴とする請求項2に記載の定着装
    置。
  4. 【請求項4】 前記支持プレートは、前記加圧部材が前
    記保持部材に圧接する方向に対して略平行に伸びる延伸
    部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の
    定着装置。
  5. 【請求項5】 前記支持プレートの長手方向端部は、前
    記保持部材の軸方向端部よりも外方に突出し、 当該長手方向端部を、強構造体に固定したことを特徴と
    する請求項2に記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記支持プレートは、少なくとも表面層
    が絶縁性を有することを特徴とする請求項2に記載の定
    着装置。
  7. 【請求項7】 前記支持プレートは、誘導電流の発生を
    阻止する通孔部が形成されていることを特徴とする請求
    項2に記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 前記圧力支持手段は、前記保持部材の少
    なくとも一部を樹脂以外の高剛性を有する材料から形成
    することにより構成され、 前記高剛性保持部材における前記回転体と接する部位
    に、良摺動性を有する良摺動表面部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 前記圧力支持手段は、前記保持部材の少
    なくとも一部を樹脂以外の高剛性を有する材料から形成
    することにより構成され、 前記高剛性保持部材における前記回転体と接する部位
    に、低熱伝導性を有する低熱伝導部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  10. 【請求項10】 前記良摺動表面部または前記低熱伝導
    部は、前記高剛性保持部材よりも高い耐熱温度を有する
    材料から形成されていることを特徴とする請求項8また
    は請求項9のいずれか一に記載の定着装置。
  11. 【請求項11】 前記良摺動表面部または前記低熱伝導
    部は、記録媒体の搬送方向に沿って、少なくとも前記回
    転体と前記加圧部材との間に形成されるニップ幅よりも
    長く形成されていることを特徴とする請求項8または請
    求項9のいずれか一に記載の定着装置。
  12. 【請求項12】 前記圧力支持手段は、前記保持部材に
    おける前記回転体と接する部位に配置され、磁性金属か
    ら形成された磁性金属部から構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の定着装置。
  13. 【請求項13】 前記磁性金属部は、電気的接地がなさ
    れていることを特徴とする請求項12に記載の定着装
    置。
  14. 【請求項14】 前記磁束発生手段は、前記磁性金属部
    が略最大発熱箇所となるように構成されていることを特
    徴とする請求項12に記載の定着装置。
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