JPH09127810A - 誘導加熱定着装置 - Google Patents
誘導加熱定着装置Info
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- JPH09127810A JPH09127810A JP7280537A JP28053795A JPH09127810A JP H09127810 A JPH09127810 A JP H09127810A JP 7280537 A JP7280537 A JP 7280537A JP 28053795 A JP28053795 A JP 28053795A JP H09127810 A JPH09127810 A JP H09127810A
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- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B6/00—Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
- H05B6/02—Induction heating
- H05B6/10—Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications
- H05B6/14—Tools, e.g. nozzles, rollers, calenders
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- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G15/00—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
- G03G15/20—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
- G03G15/2003—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
- G03G15/2014—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
- G03G15/2053—Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 機械的強度を確保しながら予熱時間の短縮化
を図り、さらに、温度ムラを抑制して通紙モードに拘ら
ず安定した定着性能を確保し得る誘導加熱定着装置を提
供する。 【解決手段】 良熱伝導性かつ非磁性の特性を有する中
空の金属ローラL1と、前記中空金属ローラL1 の外周
に形成され磁性金属からなる磁性金属薄層L2 と、前記
中空金属ローラL1 の内部に配置され前記磁性金属薄層
L2 に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイルと、を
備えてなる誘導加熱定着装置である。
を図り、さらに、温度ムラを抑制して通紙モードに拘ら
ず安定した定着性能を確保し得る誘導加熱定着装置を提
供する。 【解決手段】 良熱伝導性かつ非磁性の特性を有する中
空の金属ローラL1と、前記中空金属ローラL1 の外周
に形成され磁性金属からなる磁性金属薄層L2 と、前記
中空金属ローラL1 の内部に配置され前記磁性金属薄層
L2 に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイルと、を
備えてなる誘導加熱定着装置である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式の複写
機、プリンタおよびファクシミリなどの画像形成装置に
用いられる定着装置に関し、さらに詳しくは、誘導加熱
を利用してトナー像を記録媒体に定着する定着装置に関
する。
機、プリンタおよびファクシミリなどの画像形成装置に
用いられる定着装置に関し、さらに詳しくは、誘導加熱
を利用してトナー像を記録媒体に定着する定着装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機などには、記録媒体
である記録紙ないし転写材などのシート上に転写された
トナー像をシートに定着させる定着装置が設けられてい
る。この定着装置は、例えば、シート上のトナーを熱溶
融させる加熱ローラとも指称される定着ローラと、当該
定着ローラに圧接してシートを挟持する加圧ローラとを
有している。定着ローラは中空状に形成され、この定着
ローラの中心軸上には、発熱体が保持手段により保持さ
れている。発熱体は、例えば、ハロゲンランプなどの管
状発熱ヒータより構成され、所定の電圧が印加されるこ
とにより発熱するものである。このハロゲンランプは定
着ローラの中心軸に位置しているため、ハロゲンランプ
から発せられた熱は定着ローラ内壁に均一に輻射され、
定着ローラの外壁の温度分布は円周方向において均一と
なる。定着ローラの外壁は、その温度が定着に適した温
度(例えば、150〜200℃)になるまで加熱され
る。この状態で定着ローラと加圧ローラは摺接しながら
互いに逆方向へ回転し、トナーが付着したシートを挟持
する。定着ローラと加圧ローラとの摺接部(以下、ニッ
プ部という)において、シート上のトナーは定着ローラ
の熱により溶解し、両ローラから作用する圧力によりシ
ートに定着される。トナーが定着した後、定着ローラお
よび加圧ローラの回転に伴い、シートは、排紙ローラに
よって搬送され、排紙トレイ上に排出される。
である記録紙ないし転写材などのシート上に転写された
トナー像をシートに定着させる定着装置が設けられてい
る。この定着装置は、例えば、シート上のトナーを熱溶
融させる加熱ローラとも指称される定着ローラと、当該
定着ローラに圧接してシートを挟持する加圧ローラとを
有している。定着ローラは中空状に形成され、この定着
ローラの中心軸上には、発熱体が保持手段により保持さ
れている。発熱体は、例えば、ハロゲンランプなどの管
状発熱ヒータより構成され、所定の電圧が印加されるこ
とにより発熱するものである。このハロゲンランプは定
着ローラの中心軸に位置しているため、ハロゲンランプ
から発せられた熱は定着ローラ内壁に均一に輻射され、
定着ローラの外壁の温度分布は円周方向において均一と
なる。定着ローラの外壁は、その温度が定着に適した温
度(例えば、150〜200℃)になるまで加熱され
る。この状態で定着ローラと加圧ローラは摺接しながら
互いに逆方向へ回転し、トナーが付着したシートを挟持
する。定着ローラと加圧ローラとの摺接部(以下、ニッ
プ部という)において、シート上のトナーは定着ローラ
の熱により溶解し、両ローラから作用する圧力によりシ
ートに定着される。トナーが定着した後、定着ローラお
よび加圧ローラの回転に伴い、シートは、排紙ローラに
よって搬送され、排紙トレイ上に排出される。
【0003】ハロゲンランプなどから構成される発熱体
を備えた上記定着装置においては、電源を投入した後、
定着ローラの温度が定着に適した所定温度に達するまで
の時間(以下、「予熱時間」という)に、比較的長時間
を要していた。その間、使用者は複写機を使用すること
ができず、長時間の待機を強いられるという問題があっ
た。その一方、予熱時間の短縮を図ってユーザの操作性
を向上すべく多量の電力を定着ローラに印加したので
は、定着装置における消費電力が増大し、省エネルギ化
に反するという問題が生じていた。このため、複写機な
どの商品の価値を高めるためには、定着装置の省エネル
ギ化(低消費電力化)と、ユーザの操作性向上(クイッ
クプリント)との両立を図ることが一層注目され重視さ
れてきている。
を備えた上記定着装置においては、電源を投入した後、
定着ローラの温度が定着に適した所定温度に達するまで
の時間(以下、「予熱時間」という)に、比較的長時間
を要していた。その間、使用者は複写機を使用すること
ができず、長時間の待機を強いられるという問題があっ
た。その一方、予熱時間の短縮を図ってユーザの操作性
を向上すべく多量の電力を定着ローラに印加したので
は、定着装置における消費電力が増大し、省エネルギ化
に反するという問題が生じていた。このため、複写機な
どの商品の価値を高めるためには、定着装置の省エネル
ギ化(低消費電力化)と、ユーザの操作性向上(クイッ
クプリント)との両立を図ることが一層注目され重視さ
れてきている。
【0004】かかる要請を満足する装置として、特開昭
59−33477号公報に示されるように、加熱源とし
て高周波誘導を利用し、電気−熱変換効率を向上させ、
予熱時間の短縮化を図るようにした誘導加熱方式の定着
装置が提案されている。この誘導加熱定着装置は、金属
導体からなる中空の定着ローラの内部にコイルが同心状
に配置されており、このコイルに高周波電流を流して生
じた高周波磁界により定着ローラに誘導渦電流を発生さ
せ、定着ローラ自体の表皮抵抗によって定着ローラその
ものをジュール発熱させるようになっている。
59−33477号公報に示されるように、加熱源とし
て高周波誘導を利用し、電気−熱変換効率を向上させ、
予熱時間の短縮化を図るようにした誘導加熱方式の定着
装置が提案されている。この誘導加熱定着装置は、金属
導体からなる中空の定着ローラの内部にコイルが同心状
に配置されており、このコイルに高周波電流を流して生
じた高周波磁界により定着ローラに誘導渦電流を発生さ
せ、定着ローラ自体の表皮抵抗によって定着ローラその
ものをジュール発熱させるようになっている。
【0005】一方、発熱体の熱容量を小さくする低熱容
量化によっても予熱時間の短縮を図ることが可能なこと
から、加熱ローラの薄肉化も提案されている。しかしな
がら、定着装置は、通常加熱ローラと加圧ローラとを高
圧接力の下で接触させる構成であり、加熱ローラには一
定の機械的強度が要求されるので、加熱ローラの薄肉化
には限度があり、薄肉化による予熱時間の短縮にも自ず
と限界があった。
量化によっても予熱時間の短縮を図ることが可能なこと
から、加熱ローラの薄肉化も提案されている。しかしな
がら、定着装置は、通常加熱ローラと加圧ローラとを高
圧接力の下で接触させる構成であり、加熱ローラには一
定の機械的強度が要求されるので、加熱ローラの薄肉化
には限度があり、薄肉化による予熱時間の短縮にも自ず
と限界があった。
【0006】高周波誘導を利用した加熱方式において上
記問題点を解決するために、例えば、特開昭59−33
476号公報には、円筒状セラミックの外周に発熱体で
ある薄厚金属層を形成し、予熱時間の短縮を行うと同時
に機械的強度を確保するようにした定着ローラが提案さ
れている。
記問題点を解決するために、例えば、特開昭59−33
476号公報には、円筒状セラミックの外周に発熱体で
ある薄厚金属層を形成し、予熱時間の短縮を行うと同時
に機械的強度を確保するようにした定着ローラが提案さ
れている。
【0007】また、特開昭59−33474号公報に
は、誘導電流の流れを阻止するスリットを形成した補強
金属筒の外周に発熱体である薄肉の加熱金属筒を嵌め込
んだ定着ローラが提案され、特開昭59−33475号
公報には、絶縁補強筒の外周に薄肉金属筒を嵌め込んだ
定着ローラが提案されている。これらの定着ローラは、
いずれも、機械的強度を確保しながら予熱時間の短縮化
を狙ったものである。なお、前者の補強金属筒には、発
熱する薄肉加熱金属筒からの熱伝導を防ぐために周方向
に延びる多数の断熱用凹溝が形成され、後者の絶縁補強
筒の外周には、発熱する薄肉金属筒からの熱伝導を防ぐ
ために筒軸方向に延びる多数の断熱用凹部が形成されて
いる。
は、誘導電流の流れを阻止するスリットを形成した補強
金属筒の外周に発熱体である薄肉の加熱金属筒を嵌め込
んだ定着ローラが提案され、特開昭59−33475号
公報には、絶縁補強筒の外周に薄肉金属筒を嵌め込んだ
定着ローラが提案されている。これらの定着ローラは、
いずれも、機械的強度を確保しながら予熱時間の短縮化
を狙ったものである。なお、前者の補強金属筒には、発
熱する薄肉加熱金属筒からの熱伝導を防ぐために周方向
に延びる多数の断熱用凹溝が形成され、後者の絶縁補強
筒の外周には、発熱する薄肉金属筒からの熱伝導を防ぐ
ために筒軸方向に延びる多数の断熱用凹部が形成されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に示される従来の定着ローラは、芯材の外周に設けら
れる発熱体を薄肉化し、さらに芯材として熱伝導が悪い
セラミックを用いたり、芯材に断熱のための凹溝などを
形成したりする構成であるので、ローラ長手方向や円周
方向への熱伝導がほとんどなくなっている。
報に示される従来の定着ローラは、芯材の外周に設けら
れる発熱体を薄肉化し、さらに芯材として熱伝導が悪い
セラミックを用いたり、芯材に断熱のための凹溝などを
形成したりする構成であるので、ローラ長手方向や円周
方向への熱伝導がほとんどなくなっている。
【0009】このため、複写機などで頻繁に発生する最
大通紙巾よりも小形サイズの記録紙を連続で通紙するモ
ードの場合などにおいて、定着ローラの通紙領域におけ
る温度と、非通紙領域における温度との温度差が極めて
大きくなってしまう。このような温度ムラにより、周辺
部材の耐熱寿命が低下したり、熱的損傷を被ったりする
虞があり、さらには、大形サイズの記録紙を前記モード
の直後に通紙したときに、定着性に部分的なムラが発生
するという問題があった。
大通紙巾よりも小形サイズの記録紙を連続で通紙するモ
ードの場合などにおいて、定着ローラの通紙領域におけ
る温度と、非通紙領域における温度との温度差が極めて
大きくなってしまう。このような温度ムラにより、周辺
部材の耐熱寿命が低下したり、熱的損傷を被ったりする
虞があり、さらには、大形サイズの記録紙を前記モード
の直後に通紙したときに、定着性に部分的なムラが発生
するという問題があった。
【0010】本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決
するためになされたものであり、機械的強度を確保しな
がら予熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制
して通紙モードに拘らず安定した定着性能を確保し得る
誘導加熱定着装置を提供することを目的とする。
するためになされたものであり、機械的強度を確保しな
がら予熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制
して通紙モードに拘らず安定した定着性能を確保し得る
誘導加熱定着装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の本発明は、良熱伝導性かつ非磁性の
特性を有する中空の金属ローラと、前記中空金属ローラ
の外周に形成され磁性金属からなる磁性金属薄層と、前
記中空金属ローラの内部に配置され前記磁性金属薄層に
誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイルと、を備えて
なる誘導加熱定着装置である。
の請求項1に記載の本発明は、良熱伝導性かつ非磁性の
特性を有する中空の金属ローラと、前記中空金属ローラ
の外周に形成され磁性金属からなる磁性金属薄層と、前
記中空金属ローラの内部に配置され前記磁性金属薄層に
誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイルと、を備えて
なる誘導加熱定着装置である。
【0012】このように構成される誘導加熱定着装置で
は、誘導コイルに通電すると、中空金属ローラは非磁性
の特性を有するので誘導電流が発生しにくくほとんど発
熱しない一方、磁性金属薄層は磁性金属からなるので誘
導電流が誘起されて加熱される。中空金属ローラを芯金
として機能させることにより定着ローラ全体の機械的強
度が確保され、磁性金属薄層を薄肉に形成して低熱容量
化を図ることにより高速昇温を達成でき予熱時間が短縮
される。
は、誘導コイルに通電すると、中空金属ローラは非磁性
の特性を有するので誘導電流が発生しにくくほとんど発
熱しない一方、磁性金属薄層は磁性金属からなるので誘
導電流が誘起されて加熱される。中空金属ローラを芯金
として機能させることにより定着ローラ全体の機械的強
度が確保され、磁性金属薄層を薄肉に形成して低熱容量
化を図ることにより高速昇温を達成でき予熱時間が短縮
される。
【0013】さらに、中空金属ローラは良熱伝導性の特
性を有し、また、断熱のための手段も中空金属ローラの
外周に形成していないので、定着ローラ全体の熱伝導が
向上し、磁性金属薄層の熱がローラ長手方向や円周方向
に伝わり易くなる。このため、最大通紙巾よりも小形サ
イズの記録紙を連続で通紙するモードの場合などで発生
する温度ムラを極めて小さくでき、その結果、大形サイ
ズの記録紙を前記モードの直後に通紙したときでも、定
着性に部分的なムラが発生することがない。
性を有し、また、断熱のための手段も中空金属ローラの
外周に形成していないので、定着ローラ全体の熱伝導が
向上し、磁性金属薄層の熱がローラ長手方向や円周方向
に伝わり易くなる。このため、最大通紙巾よりも小形サ
イズの記録紙を連続で通紙するモードの場合などで発生
する温度ムラを極めて小さくでき、その結果、大形サイ
ズの記録紙を前記モードの直後に通紙したときでも、定
着性に部分的なムラが発生することがない。
【0014】したがって、請求項1に記載の本発明の誘
導加熱定着装置によれば、機械的強度を十分に確保しな
がら予熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制
して安定した定着性能を確保することが可能となる。
導加熱定着装置によれば、機械的強度を十分に確保しな
がら予熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制
して安定した定着性能を確保することが可能となる。
【0015】なお、上述の中空金属ローラを絶縁性中空
ローラの外周に形成してもよい。このようにすれば、加
熱源たる誘導コイルに流れる電流と非磁性中空金属ロー
ラまたは磁性金属薄層とを電気的に遮断でき、例えば、
誘導コイルの被覆が過昇温等により破壊された場合であ
っても、電気的絶縁を確保して定着装置全体が破壊され
ることを防止できる。
ローラの外周に形成してもよい。このようにすれば、加
熱源たる誘導コイルに流れる電流と非磁性中空金属ロー
ラまたは磁性金属薄層とを電気的に遮断でき、例えば、
誘導コイルの被覆が過昇温等により破壊された場合であ
っても、電気的絶縁を確保して定着装置全体が破壊され
ることを防止できる。
【0016】また、上記目的を達成するための請求項2
に記載の本発明は、絶縁性かつ非磁性の特性を有する中
空のローラと、前記中空ローラの外周に形成され良熱伝
導性かつ非磁性の特性を有する材質からなる熱伝導層
と、前記熱伝導層の外周に形成され磁性金属からなる磁
性金属薄層と、前記中空ローラの内部に配置され前記磁
性金属薄層に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイル
と、を備えてなる誘導加熱定着装置である。
に記載の本発明は、絶縁性かつ非磁性の特性を有する中
空のローラと、前記中空ローラの外周に形成され良熱伝
導性かつ非磁性の特性を有する材質からなる熱伝導層
と、前記熱伝導層の外周に形成され磁性金属からなる磁
性金属薄層と、前記中空ローラの内部に配置され前記磁
性金属薄層に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイル
と、を備えてなる誘導加熱定着装置である。
【0017】このように構成される誘導加熱定着装置で
は、誘導コイルに通電すると、中空ローラおよび熱伝導
層は非磁性の特性を有するので誘導電流が発生しにくく
ほとんど発熱しない一方、磁性金属薄層は磁性金属から
なるので誘導電流が誘起されて加熱される。中空ローラ
を芯材として機能させることにより定着ローラ全体の機
械的強度が確保され、磁性金属薄層を薄肉に形成して低
熱容量化を図ることにより高速昇温を達成でき予熱時間
が短縮される。
は、誘導コイルに通電すると、中空ローラおよび熱伝導
層は非磁性の特性を有するので誘導電流が発生しにくく
ほとんど発熱しない一方、磁性金属薄層は磁性金属から
なるので誘導電流が誘起されて加熱される。中空ローラ
を芯材として機能させることにより定着ローラ全体の機
械的強度が確保され、磁性金属薄層を薄肉に形成して低
熱容量化を図ることにより高速昇温を達成でき予熱時間
が短縮される。
【0018】さらに、熱伝導層は良熱伝導性の特性を有
し、また、断熱のための手段も熱伝導層の外周に形成し
ていないので、定着ローラ全体の熱伝導が向上し、磁性
金属薄層の熱がローラ長手方向や円周方向に伝わり易く
なる。このため、最大通紙巾よりも小形サイズの記録紙
を連続で通紙するモードの場合などで発生する温度ムラ
を極めて小さくでき、その結果、大形サイズの記録紙を
前記モードの直後に通紙したときでも、定着性に部分的
なムラが発生することがない。
し、また、断熱のための手段も熱伝導層の外周に形成し
ていないので、定着ローラ全体の熱伝導が向上し、磁性
金属薄層の熱がローラ長手方向や円周方向に伝わり易く
なる。このため、最大通紙巾よりも小形サイズの記録紙
を連続で通紙するモードの場合などで発生する温度ムラ
を極めて小さくでき、その結果、大形サイズの記録紙を
前記モードの直後に通紙したときでも、定着性に部分的
なムラが発生することがない。
【0019】また、中空ローラは絶縁性の特性を有する
ので、加熱源たる誘導コイルに流れる電流と熱伝導層ま
たは磁性金属薄層とを電気的に遮断でき、例えば、誘導
コイルの被覆が過昇温等により破壊された場合であって
も、電気的絶縁を確保して定着装置全体が破壊されるこ
とを防止できる。
ので、加熱源たる誘導コイルに流れる電流と熱伝導層ま
たは磁性金属薄層とを電気的に遮断でき、例えば、誘導
コイルの被覆が過昇温等により破壊された場合であって
も、電気的絶縁を確保して定着装置全体が破壊されるこ
とを防止できる。
【0020】したがって、請求項2に記載の本発明の誘
導加熱定着装置によれば、機械的強度を十分に確保しな
がら予熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制
して安定した定着性を実現することが可能となる。しか
も、誘導コイルとローラ全体との電気的絶縁状態を維持
し得る。
導加熱定着装置によれば、機械的強度を十分に確保しな
がら予熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制
して安定した定着性を実現することが可能となる。しか
も、誘導コイルとローラ全体との電気的絶縁状態を維持
し得る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係
る誘導加熱定着装置を概略で示す断面図である。
に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係
る誘導加熱定着装置を概略で示す断面図である。
【0022】《実施の形態1》図2は、実施の形態1に
おける定着ローラを示す部分拡大断面図である。
おける定着ローラを示す部分拡大断面図である。
【0023】図1に示すように、プリンタなどに組み込
まれた誘導加熱定着装置は、矢印a方向に回転駆動可能
に設けられた加熱ローラつまり定着ローラ10と、当該
定着ローラ10に圧接して設けられ定着ローラ10の回
転に伴って従動回転する加圧ローラ11とを有する。
まれた誘導加熱定着装置は、矢印a方向に回転駆動可能
に設けられた加熱ローラつまり定着ローラ10と、当該
定着ローラ10に圧接して設けられ定着ローラ10の回
転に伴って従動回転する加圧ローラ11とを有する。
【0024】定着ローラ10の構成については後に詳述
するが、全体が中空形状をなし、その内部には、当該定
着ローラ10の磁性金属薄層に誘導電流(渦電流)を発
生させるためのコイル・アセンブリ12が配設されてい
る。
するが、全体が中空形状をなし、その内部には、当該定
着ローラ10の磁性金属薄層に誘導電流(渦電流)を発
生させるためのコイル・アセンブリ12が配設されてい
る。
【0025】コイル・アセンブリ12は、銅線21を一
方向に複数回巻いて形成される誘導コイル22と、この
誘導コイル22の銅線21と直交するように配置され磁
路を形成するコア23とを有し、ホルダ24に保持され
ている。コイル22としては表面に融着層と絶縁層を持
つ単一またはリッツ銅線を用いることが好ましい。ま
た、コア23は、磁性材からなり、例えば、フェライト
コアまたは積層コアからなる。
方向に複数回巻いて形成される誘導コイル22と、この
誘導コイル22の銅線21と直交するように配置され磁
路を形成するコア23とを有し、ホルダ24に保持され
ている。コイル22としては表面に融着層と絶縁層を持
つ単一またはリッツ銅線を用いることが好ましい。ま
た、コア23は、磁性材からなり、例えば、フェライト
コアまたは積層コアからなる。
【0026】定着ローラ10は、その両端にスベリ軸受
部が形成され、図示しない定着ユニットフレームに回転
自在に取り付けられている。さらに、定着ローラ10
は、その片端に図示しない駆動ギアが固定され、この駆
動ギアに接続されたモータなどの図示しない駆動源によ
って回転駆動される。また、ホルダ24は、定着ユニッ
トフレームに固定されて非回転となっており、定着ロー
ラ10の内周面との間に所定寸法の隙間を隔ててローラ
10内部に収納されている。
部が形成され、図示しない定着ユニットフレームに回転
自在に取り付けられている。さらに、定着ローラ10
は、その片端に図示しない駆動ギアが固定され、この駆
動ギアに接続されたモータなどの図示しない駆動源によ
って回転駆動される。また、ホルダ24は、定着ユニッ
トフレームに固定されて非回転となっており、定着ロー
ラ10の内周面との間に所定寸法の隙間を隔ててローラ
10内部に収納されている。
【0027】未定着のトナー像が転写されているトナー
担持体つまりシート14は、図1中矢印bで示すように
左方向から搬送され、定着ローラ10と加圧ローラ11
との間のニップ部に向けて送り込まれる。シート14
は、加熱された定着ローラ10の熱と、両ローラ10、
11から作用する圧力とが加えられながら、ニップ部を
搬送される。これにより、未定着トナーが定着されて、
シート14上には定着トナー像が形成される。ニップ部
を通過したシート14は、定着ローラ10の曲率によっ
て当該定着ローラ10から自然に分離し、あるいは、図
1に示すように先端部が定着ローラ10の表面に摺接す
るように設けられた分離爪15によって定着ローラ10
から強制的に分離され、図1中右方向に搬送される。こ
のシート14は、図示しない排紙ローラによって搬送さ
れ、排紙トレイ上に排出される。
担持体つまりシート14は、図1中矢印bで示すように
左方向から搬送され、定着ローラ10と加圧ローラ11
との間のニップ部に向けて送り込まれる。シート14
は、加熱された定着ローラ10の熱と、両ローラ10、
11から作用する圧力とが加えられながら、ニップ部を
搬送される。これにより、未定着トナーが定着されて、
シート14上には定着トナー像が形成される。ニップ部
を通過したシート14は、定着ローラ10の曲率によっ
て当該定着ローラ10から自然に分離し、あるいは、図
1に示すように先端部が定着ローラ10の表面に摺接す
るように設けられた分離爪15によって定着ローラ10
から強制的に分離され、図1中右方向に搬送される。こ
のシート14は、図示しない排紙ローラによって搬送さ
れ、排紙トレイ上に排出される。
【0028】定着ローラ10の上方には、当該定着ロー
ラ10の温度を検出する温度センサ16が設けられてい
る。この温度センサ16は、定着ローラ10を隔てて誘
導コイル22に向かい合うように、定着ローラ10の表
面に圧接している。温度センサ16は、例えば、サーミ
スタより構成され、このサーミスタ16で定着ローラ1
0の温度を検出しつつ、定着ローラ10の温度が最適温
度となるように誘導コイル22への通電が制御される。
ラ10の温度を検出する温度センサ16が設けられてい
る。この温度センサ16は、定着ローラ10を隔てて誘
導コイル22に向かい合うように、定着ローラ10の表
面に圧接している。温度センサ16は、例えば、サーミ
スタより構成され、このサーミスタ16で定着ローラ1
0の温度を検出しつつ、定着ローラ10の温度が最適温
度となるように誘導コイル22への通電が制御される。
【0029】定着ローラ10の上方にはさらに、温度異
常上昇時の安全機構として、サーモスタット17が設け
られている。このサーモスタット17は、定着ローラ1
0の表面に圧接しており、予め設定された温度になると
接点を開放して誘導コイル22への通電を切断し、定着
ローラ10が所定温度以上の高温となることを防止して
いる。
常上昇時の安全機構として、サーモスタット17が設け
られている。このサーモスタット17は、定着ローラ1
0の表面に圧接しており、予め設定された温度になると
接点を開放して誘導コイル22への通電を切断し、定着
ローラ10が所定温度以上の高温となることを防止して
いる。
【0030】加圧ローラ11の軸芯18の周囲には、表
面離型性耐熱ゴム層であるシリコンゴム層19が形成さ
れている。なお、ホルダ24は耐熱絶縁性エンジニアリ
ング・プラスチックから形成され、スベリ軸受や分離爪
15は、耐熱摺動性エンジニアリング・プラスチックな
どから形成されている。
面離型性耐熱ゴム層であるシリコンゴム層19が形成さ
れている。なお、ホルダ24は耐熱絶縁性エンジニアリ
ング・プラスチックから形成され、スベリ軸受や分離爪
15は、耐熱摺動性エンジニアリング・プラスチックな
どから形成されている。
【0031】定着ローラ10は、図2に拡大して示すよ
うに、良熱伝導性かつ非磁性の特性を有する中空の金属
ローラL1 と、当該中空金属ローラL1 の外周に形成さ
れ磁性金属からなる磁性金属薄層L2 と、当該磁性金属
薄層L2 の外周に形成された耐熱性の離型層L3 と、を
有している。中空金属ローラL1 の内部に、磁性金属薄
層L2 に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイル22
が配置されている。
うに、良熱伝導性かつ非磁性の特性を有する中空の金属
ローラL1 と、当該中空金属ローラL1 の外周に形成さ
れ磁性金属からなる磁性金属薄層L2 と、当該磁性金属
薄層L2 の外周に形成された耐熱性の離型層L3 と、を
有している。中空金属ローラL1 の内部に、磁性金属薄
層L2 に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイル22
が配置されている。
【0032】中空金属ローラL1 の肉厚は、定着ローラ
10の直径に応じて要求される機械的強度を満足しつつ
熱伝導の向上を図る観点から決定され、磁性金属薄層L
2 の肉厚は、所望の昇温時間および成形可能範囲の観点
から決定される。
10の直径に応じて要求される機械的強度を満足しつつ
熱伝導の向上を図る観点から決定され、磁性金属薄層L
2 の肉厚は、所望の昇温時間および成形可能範囲の観点
から決定される。
【0033】下記の表1に、種々の材質の比透磁率、2
00℃における熱伝導率をそれぞれ示す。
00℃における熱伝導率をそれぞれ示す。
【0034】
【表1】
【0035】上記表1に示すように、良熱伝導性かつ非
磁性の特性を有する材質としては、比透磁率が略1、か
つ、熱伝導率が200W/(m・k)以上(200℃に
おいて)の材質が適しており、中空金属ローラL1 は、
具体的には、アルミニウム、銀、銅あるいはこれらの合
金などから形成される。
磁性の特性を有する材質としては、比透磁率が略1、か
つ、熱伝導率が200W/(m・k)以上(200℃に
おいて)の材質が適しており、中空金属ローラL1 は、
具体的には、アルミニウム、銀、銅あるいはこれらの合
金などから形成される。
【0036】また、磁性金属とは一般に比透磁率が略1
00以上のものを指し、比透磁率が大きいほど磁束密度
が高くなり、発熱し易くなる。磁性金属薄層L2 は、具
体的には、SUS430、コバルト、ニッケル、鉄、ニ
ッケル−鉄合金(パーマロイ)などから形成されてい
る。磁性金属薄層L2 は、メッキ、蒸着、スパッタリン
グあるいはコーティングなどの公知の膜付け法により、
中空金属ローラL1 の外周に形成される。
00以上のものを指し、比透磁率が大きいほど磁束密度
が高くなり、発熱し易くなる。磁性金属薄層L2 は、具
体的には、SUS430、コバルト、ニッケル、鉄、ニ
ッケル−鉄合金(パーマロイ)などから形成されてい
る。磁性金属薄層L2 は、メッキ、蒸着、スパッタリン
グあるいはコーティングなどの公知の膜付け法により、
中空金属ローラL1 の外周に形成される。
【0037】耐熱性の離型層L3 は、磁性金属薄層L2
の外周にフッ素樹脂などをコーティングして形成され
る。
の外周にフッ素樹脂などをコーティングして形成され
る。
【0038】上記のように定着ローラ10を構成し、誘
導コイル22に高周波電流を通電すると、中空金属ロー
ラL1 は非磁性の特性を有する材質からなるので誘導電
流が発生しにくくほとんど発熱しない一方、磁性金属薄
層L2 は磁性金属からなるので高周波誘導電流が誘起さ
れて加熱される。中空金属ローラL1 は、芯金として機
能し、定着ローラ10全体の機械的強度が確保される。
発熱体である磁性金属薄層L2 は、薄肉に形成して低熱
容量化を図っているので、高速で昇温する。その結果、
予熱時間の短縮および消費電力の低減が図られる。
導コイル22に高周波電流を通電すると、中空金属ロー
ラL1 は非磁性の特性を有する材質からなるので誘導電
流が発生しにくくほとんど発熱しない一方、磁性金属薄
層L2 は磁性金属からなるので高周波誘導電流が誘起さ
れて加熱される。中空金属ローラL1 は、芯金として機
能し、定着ローラ10全体の機械的強度が確保される。
発熱体である磁性金属薄層L2 は、薄肉に形成して低熱
容量化を図っているので、高速で昇温する。その結果、
予熱時間の短縮および消費電力の低減が図られる。
【0039】さらに、中空金属ローラL1 は良熱伝導性
の特性を有する材質からなり、また、断熱のための手段
も中空金属ローラL1 の外周に形成していないので、定
着ローラ10全体の熱伝導が向上し、磁性金属薄層L2
の熱がローラ長手方向や円周方向に伝わり易くなる。こ
のため、最大通紙巾よりも小形サイズの記録紙を連続で
通紙するモードの場合でも、定着ローラ10の通紙領域
における温度と、非通紙領域における温度との温度差が
小さくなる。このようにして定着ローラ10の温度ムラ
が抑制される結果、周辺部材の耐熱寿命が低下したり熱
的損傷を被ったりすることがなくなり、さらには、大形
サイズの記録紙を前記モードの直後に通紙したときで
も、定着性に部分的なムラが発生することがない。
の特性を有する材質からなり、また、断熱のための手段
も中空金属ローラL1 の外周に形成していないので、定
着ローラ10全体の熱伝導が向上し、磁性金属薄層L2
の熱がローラ長手方向や円周方向に伝わり易くなる。こ
のため、最大通紙巾よりも小形サイズの記録紙を連続で
通紙するモードの場合でも、定着ローラ10の通紙領域
における温度と、非通紙領域における温度との温度差が
小さくなる。このようにして定着ローラ10の温度ムラ
が抑制される結果、周辺部材の耐熱寿命が低下したり熱
的損傷を被ったりすることがなくなり、さらには、大形
サイズの記録紙を前記モードの直後に通紙したときで
も、定着性に部分的なムラが発生することがない。
【0040】したがって、本実施の形態1による定着ロ
ーラ10によれば、機械的強度を十分に確保しながら予
熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制してい
かなる通紙モードにおいても安定した定着性能を実現す
ることが可能となる。
ーラ10によれば、機械的強度を十分に確保しながら予
熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制してい
かなる通紙モードにおいても安定した定着性能を実現す
ることが可能となる。
【0041】《実施の形態2》図3は、実施の形態2に
おける定着ローラを示す部分拡大断面図である。
おける定着ローラを示す部分拡大断面図である。
【0042】図示するように、この実施の形態2におけ
る定着ローラ10は、絶縁性かつ非磁性の特性を有する
中空のローラL4 と、当該中空ローラL4 の外周に形成
され良熱伝導性かつ非磁性の特性を有する材質からなる
熱伝導層L5 と、当該熱伝導層L5 の外周に形成され磁
性金属からなる磁性金属薄層L2 と、当該磁性金属薄層
L2 の外周に形成された耐熱性の離型層L3 と、を有し
ている。中空ローラL4 の内部に、磁性金属薄層L2 に
誘導コイル22が配置されている。
る定着ローラ10は、絶縁性かつ非磁性の特性を有する
中空のローラL4 と、当該中空ローラL4 の外周に形成
され良熱伝導性かつ非磁性の特性を有する材質からなる
熱伝導層L5 と、当該熱伝導層L5 の外周に形成され磁
性金属からなる磁性金属薄層L2 と、当該磁性金属薄層
L2 の外周に形成された耐熱性の離型層L3 と、を有し
ている。中空ローラL4 の内部に、磁性金属薄層L2 に
誘導コイル22が配置されている。
【0043】中空ローラL4 の肉厚は、定着ローラ10
の直径に応じて要求される機械的強度を満足する観点か
ら決定され、熱伝導層L5 の肉厚は、所望の熱伝達性能
および成形可能範囲の観点から決定される。
の直径に応じて要求される機械的強度を満足する観点か
ら決定され、熱伝導層L5 の肉厚は、所望の熱伝達性能
および成形可能範囲の観点から決定される。
【0044】前記表1に示すように、非磁性の特性を有
する材質としては、比透磁率が略1の材質が適してお
り、電気的絶縁性を有する中空ローラL4 は、具体的に
は、ガラスや絶縁セラミックなどから形成されている。
する材質としては、比透磁率が略1の材質が適してお
り、電気的絶縁性を有する中空ローラL4 は、具体的に
は、ガラスや絶縁セラミックなどから形成されている。
【0045】また、良熱伝導性かつ非磁性の特性を有す
る材質としては、比透磁率が略1、かつ、熱伝導率が2
00W/m・k以上(200℃において)の材質が適し
ており、熱伝導層L5 は、具体的には、アルミニウム、
銀、銅あるいはこれらの合金などから形成されている。
熱伝導層L5 は、メッキ、蒸着、スパッタリングあるい
はコーティングなどの公知の膜付け法により、中空ロー
ラL4 の外周に形成されている。
る材質としては、比透磁率が略1、かつ、熱伝導率が2
00W/m・k以上(200℃において)の材質が適し
ており、熱伝導層L5 は、具体的には、アルミニウム、
銀、銅あるいはこれらの合金などから形成されている。
熱伝導層L5 は、メッキ、蒸着、スパッタリングあるい
はコーティングなどの公知の膜付け法により、中空ロー
ラL4 の外周に形成されている。
【0046】磁性金属薄層L2 および耐熱性の離型層L
3 は、実施の形態1と同様に形成されているので説明は
省略する。
3 は、実施の形態1と同様に形成されているので説明は
省略する。
【0047】上記のように定着ローラ10を構成し、誘
導コイル22に高周波電流を通電すると、中空ローラL
4 および熱伝導層L5 は非磁性の特性を有する材質から
なるので誘導電流が発生しにくくほとんど発熱しない一
方、磁性金属薄層L2 は高周波誘導電流が誘起されて加
熱される。中空ローラL4 は、芯材として機能し、定着
ローラ10全体の機械的強度が確保される。発熱体であ
る磁性金属薄層L2 は、薄肉に形成して低熱容量化を図
っているので、高速で昇温する。その結果、予熱時間の
短縮および消費電力の低減が図られる。
導コイル22に高周波電流を通電すると、中空ローラL
4 および熱伝導層L5 は非磁性の特性を有する材質から
なるので誘導電流が発生しにくくほとんど発熱しない一
方、磁性金属薄層L2 は高周波誘導電流が誘起されて加
熱される。中空ローラL4 は、芯材として機能し、定着
ローラ10全体の機械的強度が確保される。発熱体であ
る磁性金属薄層L2 は、薄肉に形成して低熱容量化を図
っているので、高速で昇温する。その結果、予熱時間の
短縮および消費電力の低減が図られる。
【0048】さらに、熱伝導層L5 は良熱伝導性の特性
を有する材質からなり、また、断熱のための手段も熱伝
導層L5 の外周に形成していないので、定着ローラ10
全体の熱伝導が向上し、磁性金属薄層L2 の熱がローラ
長手方向や円周方向に伝わり易くなる。このため、実施
の形態1と同様に、最大通紙巾よりも小形サイズの記録
紙を連続で通紙するモードの場合などで発生する温度ム
ラを極めて小さくでき、その結果、大形サイズの記録紙
を前記モードの直後に通紙したときでも、定着性に部分
的なムラが発生することがない。
を有する材質からなり、また、断熱のための手段も熱伝
導層L5 の外周に形成していないので、定着ローラ10
全体の熱伝導が向上し、磁性金属薄層L2 の熱がローラ
長手方向や円周方向に伝わり易くなる。このため、実施
の形態1と同様に、最大通紙巾よりも小形サイズの記録
紙を連続で通紙するモードの場合などで発生する温度ム
ラを極めて小さくでき、その結果、大形サイズの記録紙
を前記モードの直後に通紙したときでも、定着性に部分
的なムラが発生することがない。
【0049】また、中空ローラL4 は絶縁性の特性を有
するので、加熱源たる誘導コイル22に流れる電流と熱
伝導層L5 または磁性金属薄層L2 とを電気的に遮断で
き、例えば、誘導コイル22の被覆が過昇温等により破
壊された場合であっても、電気的絶縁を確保して定着装
置全体が破壊されることを防止できる。
するので、加熱源たる誘導コイル22に流れる電流と熱
伝導層L5 または磁性金属薄層L2 とを電気的に遮断で
き、例えば、誘導コイル22の被覆が過昇温等により破
壊された場合であっても、電気的絶縁を確保して定着装
置全体が破壊されることを防止できる。
【0050】したがって、本実施の形態2による定着ロ
ーラ10によれば、機械的強度を十分に確保しながら予
熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制してい
かなる通紙モードにおいても安定した定着性能を実現す
ることが可能となる。しかも、誘導コイル22と定着ロ
ーラ10全体との電気的絶縁を確保できる。
ーラ10によれば、機械的強度を十分に確保しながら予
熱時間の短縮化を図り、さらに、温度ムラを抑制してい
かなる通紙モードにおいても安定した定着性能を実現す
ることが可能となる。しかも、誘導コイル22と定着ロ
ーラ10全体との電気的絶縁を確保できる。
【0051】
【実施例】次ぎに、実施の形態1の実施例を、対比例と
ともに説明する。
ともに説明する。
【0052】図4は、定着ローラの肉厚と予熱時間との
関係を示すグラフである。予熱時間として、室温(20
℃)から、温調温度(180℃)まで昇温する時間を測
定した。測定対象の各定着ローラ(1) 〜(3) は、その直
径がいずれもφ30mmであり、その材質、加熱方式
は、 (1) Ni、高周波誘導加熱方式 (2) Fe、高周波誘導加熱方式 (3) Al、ハロゲンヒータ方式 であり、それぞれ、900W印加時のデータを示してい
る。
関係を示すグラフである。予熱時間として、室温(20
℃)から、温調温度(180℃)まで昇温する時間を測
定した。測定対象の各定着ローラ(1) 〜(3) は、その直
径がいずれもφ30mmであり、その材質、加熱方式
は、 (1) Ni、高周波誘導加熱方式 (2) Fe、高周波誘導加熱方式 (3) Al、ハロゲンヒータ方式 であり、それぞれ、900W印加時のデータを示してい
る。
【0053】このグラフから明らかなように、予熱時間
の短縮の観点からは、発熱体である定着ローラを薄肉に
形成して低熱容量化を図るのが好ましいが、一定の機械
的強度を満足するために定着ローラの薄肉化には限度が
ある。鉄やアルミニウムでは、φ30mmの定着ローラ
では少なくとも0.5mm以上必要であると考えられ
る。また、ニッケルからなる定着ローラでは十分な機械
的強度を確保することはできないと考えられる。
の短縮の観点からは、発熱体である定着ローラを薄肉に
形成して低熱容量化を図るのが好ましいが、一定の機械
的強度を満足するために定着ローラの薄肉化には限度が
ある。鉄やアルミニウムでは、φ30mmの定着ローラ
では少なくとも0.5mm以上必要であると考えられ
る。また、ニッケルからなる定着ローラでは十分な機械
的強度を確保することはできないと考えられる。
【0054】図5は、室温から温調温度まで加熱すると
きの昇温カーブを示すグラフである。測定対象の各定着
ローラ(4) 〜(8) は、その直径がいずれもφ30mmで
あり、発熱体だけの定着ローラ((4),(7)) と、芯金また
は芯材と発熱体とからなる二重構造の定着ローラ((5),
(6),(8)) とに大別される。発熱体や芯金などの材質、
肉厚、加熱方式は、 (4) Ni肉厚0.03mm、高周波誘導加熱方式 (5) Ni肉厚0.03mm、芯金:Al肉厚0.5m
m、高周波誘導加熱方式…(実施例) (6) Ni肉厚0.03mm、芯材:セラミック肉厚0.
5mm、高周波誘導加熱方式 (7) Al肉厚0.5 mm、ハロゲンヒータ方式 (8) Ni肉厚0.03mm、芯金:Fe肉厚0.5m
m、高周波誘導加熱方式であり、それぞれ、900W印
加時のデータを示している。
きの昇温カーブを示すグラフである。測定対象の各定着
ローラ(4) 〜(8) は、その直径がいずれもφ30mmで
あり、発熱体だけの定着ローラ((4),(7)) と、芯金また
は芯材と発熱体とからなる二重構造の定着ローラ((5),
(6),(8)) とに大別される。発熱体や芯金などの材質、
肉厚、加熱方式は、 (4) Ni肉厚0.03mm、高周波誘導加熱方式 (5) Ni肉厚0.03mm、芯金:Al肉厚0.5m
m、高周波誘導加熱方式…(実施例) (6) Ni肉厚0.03mm、芯材:セラミック肉厚0.
5mm、高周波誘導加熱方式 (7) Al肉厚0.5 mm、ハロゲンヒータ方式 (8) Ni肉厚0.03mm、芯金:Fe肉厚0.5m
m、高周波誘導加熱方式であり、それぞれ、900W印
加時のデータを示している。
【0055】各定着ローラの予熱時間(秒)は以下のと
おりであった。 (4) 3.5 (5) 4.5…(実施例) (6) 9 (7) 16.5 (8) 19 この図から明らかなように、高周波誘導加熱方式による
本実施例の定着ローラ(5) によれば、従来のハロゲンヒ
ータ方式の定着ローラ(7) と比較して予熱時間を大幅に
短縮することができた。また、本実施例では、良熱伝導
性の特性を有するアルミニウムを芯金として用いている
ので、芯材としてセラミックを用いた定着ローラ(6) に
比較して、発熱体であるニッケル薄層で生じた熱がロー
ラ長手方向や円周方向へ伝わり易くなり、予熱時間を半
減することができた。また、本実施例では、非磁性の特
性を有するアルミニウムを芯金として用いているので、
強磁性金属である鉄を芯金として用いた定着ローラ(8)
に比較して、芯金に磁束が集中せずニッケル薄層におけ
る発熱効率がよくなり、予熱時間を大幅に短縮すること
ができた。なお、ニッケル薄層単体のローラ(4) は、最
も予熱時間が短いものの、前述したように定着ローラに
要求される機械的強度を確保することができないことか
ら、実際の機器に採用することはできない。
おりであった。 (4) 3.5 (5) 4.5…(実施例) (6) 9 (7) 16.5 (8) 19 この図から明らかなように、高周波誘導加熱方式による
本実施例の定着ローラ(5) によれば、従来のハロゲンヒ
ータ方式の定着ローラ(7) と比較して予熱時間を大幅に
短縮することができた。また、本実施例では、良熱伝導
性の特性を有するアルミニウムを芯金として用いている
ので、芯材としてセラミックを用いた定着ローラ(6) に
比較して、発熱体であるニッケル薄層で生じた熱がロー
ラ長手方向や円周方向へ伝わり易くなり、予熱時間を半
減することができた。また、本実施例では、非磁性の特
性を有するアルミニウムを芯金として用いているので、
強磁性金属である鉄を芯金として用いた定着ローラ(8)
に比較して、芯金に磁束が集中せずニッケル薄層におけ
る発熱効率がよくなり、予熱時間を大幅に短縮すること
ができた。なお、ニッケル薄層単体のローラ(4) は、最
も予熱時間が短いものの、前述したように定着ローラに
要求される機械的強度を確保することができないことか
ら、実際の機器に採用することはできない。
【0056】図6は、小形サイズの記録紙を連続で通紙
するモードの場合における非通紙領域の温度上昇を示す
グラフである。測定対象の定着ローラは、上述した(4),
(5),(6) の各ローラである。
するモードの場合における非通紙領域の温度上昇を示す
グラフである。測定対象の定着ローラは、上述した(4),
(5),(6) の各ローラである。
【0057】この図から明らかなように、芯金としてア
ルミニウムを用いた本実施例の定着ローラ(5) では、芯
材としてセラミックを用いた定着ローラ(6) に比較し
て、ローラ端部近傍における非通紙領域の熱がローラ中
央部の通紙領域に向けて伝わり易くなり、非通紙領域の
温度上昇をT6 ℃(220℃)からT5 ℃(190℃)
に低減でき、温調温度の±10℃の範囲内に非通紙領域
の温度を抑えることができた。このように定着ローラの
温度ムラが抑制される結果、いかなるモードにおいても
安定した定着性が実現される。また、ニッケル薄層単体
のローラ(4) は、薄肉ゆえにローラ長手方向への熱伝達
が一層悪く、非通紙領域の温度がT4 ℃(260℃)ま
で上昇してしまい、強度上の問題はあるものの仮に実際
の機器に採用したとしても、高価な耐熱材を周辺部材の
素材に使用しなければならず、また、この状態から大形
サイズの記録紙を通紙すれば定着不良が生じてしまう。
ルミニウムを用いた本実施例の定着ローラ(5) では、芯
材としてセラミックを用いた定着ローラ(6) に比較し
て、ローラ端部近傍における非通紙領域の熱がローラ中
央部の通紙領域に向けて伝わり易くなり、非通紙領域の
温度上昇をT6 ℃(220℃)からT5 ℃(190℃)
に低減でき、温調温度の±10℃の範囲内に非通紙領域
の温度を抑えることができた。このように定着ローラの
温度ムラが抑制される結果、いかなるモードにおいても
安定した定着性が実現される。また、ニッケル薄層単体
のローラ(4) は、薄肉ゆえにローラ長手方向への熱伝達
が一層悪く、非通紙領域の温度がT4 ℃(260℃)ま
で上昇してしまい、強度上の問題はあるものの仮に実際
の機器に採用したとしても、高価な耐熱材を周辺部材の
素材に使用しなければならず、また、この状態から大形
サイズの記録紙を通紙すれば定着不良が生じてしまう。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明の誘導加熱定着装置によれば、良熱伝導性かつ非
磁性の中空金属ローラ外周に発熱体である磁性金属薄層
を形成したので、ほとんど発熱しない非磁性金属からな
り芯金として機能する中空金属ローラと、発熱体の低熱
容量化とによって、機械的強度を十分に確保しながら、
高速昇温を達成して予熱時間の短縮化を図ることが可能
となる。さらに、芯金たる中空金属ローラを良熱伝導性
としたことにより、加熱ローラ全体の熱伝導が向上し、
小サイズ通紙などで発生する温度ムラを極めて小さく抑
制でき、通紙モードに拘らず安定した定着性能を確保す
ることが可能となる。
本発明の誘導加熱定着装置によれば、良熱伝導性かつ非
磁性の中空金属ローラ外周に発熱体である磁性金属薄層
を形成したので、ほとんど発熱しない非磁性金属からな
り芯金として機能する中空金属ローラと、発熱体の低熱
容量化とによって、機械的強度を十分に確保しながら、
高速昇温を達成して予熱時間の短縮化を図ることが可能
となる。さらに、芯金たる中空金属ローラを良熱伝導性
としたことにより、加熱ローラ全体の熱伝導が向上し、
小サイズ通紙などで発生する温度ムラを極めて小さく抑
制でき、通紙モードに拘らず安定した定着性能を確保す
ることが可能となる。
【0059】また、請求項2に記載の本発明の誘導加熱
定着装置によれば、絶縁性かつ非磁性の中空ローラの外
周に良熱伝導性かつ非磁性の熱伝導層を形成し、この熱
伝導層の外周に発熱体である磁性金属薄層を形成したの
で、ほとんど発熱しない非磁性金属からなり芯材として
機能する中空ローラと、発熱体の低熱容量化とによっ
て、機械的強度を十分に確保しながら、高速昇温を達成
して予熱時間の短縮化を図ることが可能となる。さら
に、熱伝導層を良熱伝導性としたことにより、加熱ロー
ラ全体の熱伝導が向上し、小サイズ通紙などで発生する
温度ムラを極めて小さく抑制でき、通紙モードに拘らず
安定した定着性能を確保することが可能となる。しか
も、芯材たる中空ローラを絶縁性としたことにより、当
該中空ローラの内部に配置される誘導コイルとローラ全
体との電気的絶縁状態を維持し得る。
定着装置によれば、絶縁性かつ非磁性の中空ローラの外
周に良熱伝導性かつ非磁性の熱伝導層を形成し、この熱
伝導層の外周に発熱体である磁性金属薄層を形成したの
で、ほとんど発熱しない非磁性金属からなり芯材として
機能する中空ローラと、発熱体の低熱容量化とによっ
て、機械的強度を十分に確保しながら、高速昇温を達成
して予熱時間の短縮化を図ることが可能となる。さら
に、熱伝導層を良熱伝導性としたことにより、加熱ロー
ラ全体の熱伝導が向上し、小サイズ通紙などで発生する
温度ムラを極めて小さく抑制でき、通紙モードに拘らず
安定した定着性能を確保することが可能となる。しか
も、芯材たる中空ローラを絶縁性としたことにより、当
該中空ローラの内部に配置される誘導コイルとローラ全
体との電気的絶縁状態を維持し得る。
【図1】 本発明の実施の形態に係る誘導加熱定着装置
を概略で示す断面図である。
を概略で示す断面図である。
【図2】 実施の形態1における定着ローラを示す部分
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図3】 実施の形態2における定着ローラを示す部分
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図4】 定着ローラの肉厚と予熱時間との関係を示す
グラフである。
グラフである。
【図5】 室温から温調温度まで加熱するときの昇温カ
ーブを示すグラフである。
ーブを示すグラフである。
【図6】 小形サイズの記録紙を連続で通紙するモード
の場合における非通紙領域の温度上昇を示すグラフであ
る。
の場合における非通紙領域の温度上昇を示すグラフであ
る。
10…定着ローラ 11…加圧ローラ 12…コイル・アセンブリ 21…銅線 22…誘導コイル 23…コア L1 …中空金属ローラ(良熱伝導性かつ非磁性) L2 …磁性金属薄層 L3 …離型層 L4 …中空ローラ(絶縁性かつ非磁性) L5 …熱伝導層(良熱伝導性かつ非磁性)
Claims (2)
- 【請求項1】 良熱伝導性かつ非磁性の特性を有する中
空の金属ローラと、 前記中空金属ローラの外周に形成され磁性金属からなる
磁性金属薄層と、 前記中空金属ローラの内部に配置され前記磁性金属薄層
に誘導電流を誘起させて加熱する誘導コイルと、を備え
てなる誘導加熱定着装置。 - 【請求項2】 絶縁性かつ非磁性の特性を有する中空の
ローラと、 前記中空ローラの外周に形成され良熱伝導性かつ非磁性
の特性を有する材質からなる熱伝導層と、 前記熱伝導層の外周に形成され磁性金属からなる磁性金
属薄層と、 前記中空ローラの内部に配置され前記磁性金属薄層に誘
導電流を誘起させて加熱する誘導コイルと、を備えてな
る誘導加熱定着装置。
Priority Applications (2)
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Publications (1)
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JPH09127810A true JPH09127810A (ja) | 1997-05-16 |
Family
ID=17626470
Family Applications (1)
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JP (1) | JPH09127810A (ja) |
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