JP2002221864A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JP2002221864A
JP2002221864A JP2001020105A JP2001020105A JP2002221864A JP 2002221864 A JP2002221864 A JP 2002221864A JP 2001020105 A JP2001020105 A JP 2001020105A JP 2001020105 A JP2001020105 A JP 2001020105A JP 2002221864 A JP2002221864 A JP 2002221864A
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豊田  美帆
Tetsuko Oomoto
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】簡単な構成で定着ローラ軸方向の温度分布を改
善し、温度の均一化を可能にする。 【解決手段】中空円筒状の定着ローラ41と、この定着
ローラ41の内部に配置される磁性体コア42aと励磁
コイル42bからなるコイルアセンブリ43とを有し、
このコイルアセンブリ43により定着ローラ41を誘導
加熱する定着装置であって、一様に帯電した感光体ドラ
ムに像露光を行い、感光体ドラム上に潜像を形成し、こ
の潜像を現像してトナー像が形成し、このトナー像を転
写材に転写して定着する画像形成装置において、定着装
置を備え、転写材上のトナー像を定着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機、プリン
タ、FAX等の画像形成に用いられる誘導加熱タイプの
定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ、FAX等の画
像形成装置に用いられる定着装置は、粉体現像剤からな
るトナー像を坦持した転写材を加熱する定着ローラ及び
加圧しつつ搬送する加圧ローラとを備え、これら定着ロ
ーラと加圧ローラとの圧接部(ニップ部)である定着ポ
イントを転写材が通過することで、この転写材上のトナ
ーを融着圧着して定着するようになっている。
【0003】この定着ローラの加熱源として、ハロゲン
ランプ等を用いこれを金属ローラの内側に設置し、この
ローラを輻射熱によって加熱する方式が一般的である
が、近年では、誘導加熱の手法を用いた定着装置とし
て、定着ローラの回転軸に沿って設けられた磁性体コア
に励磁コイルを巻いた形状で定着ローラに渦電流を流し
て加熱する方式が提案されている。
【0004】このような定着装置は、交流磁束により定
着ローラに渦電流を発生させ、渦電流損であるジュール
熱によって直接ローラを発熱させ、またハロゲンランプ
を用いた熱ローラよりも消費エネルギーの効率アップが
達成でき、しかも温度制御が容易に、かつ高精度に行な
うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
磁性体コアと励磁コイルからなるコイルアセンブリは、
磁性体コアを磁性体コア軸方向で同じものを使用した場
合、定着ローラの端部で温度だれが発生していた。これ
を解消するために定着ローラよりも長いコイルアセンブ
リを用いたものが提案されているが、これでは端部から
の電磁波漏れ対策を施す必要性が生じる。
【0006】その他にも、コイルアセンブリの両端部で
のみ励磁コイルと定着ローラを近づけるものなども提案
されているが、共振が起こる可能性が否定できないし、
励磁コイルの形状が複雑になり、コストがかかる。
【0007】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、簡単な構成で定着ローラ軸方向の温度分布を改善
し、温度の均一化を可能にする定着装置及び画像形成装
置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0009】請求項1に記載の発明は、『中空円筒状の
定着ローラと、この定着ローラの内部に配置される磁性
体コアと励磁コイルからなるコイルアセンブリとを有
し、このコイルアセンブリにより前記定着ローラを誘導
加熱する定着装置であって、前記磁性体コアは、磁性体
コア軸方向の両端部と中央部とで比透磁率の異なる材料
で形成したことを特徴とする定着装置。』である。
【0010】この請求項1に記載の発明によれば、磁性
体コアは、磁性体コア軸方向の両端部と中央部とで比透
磁率の異なる材料で形成することで、定着ローラ軸方向
で磁束を変えることができ、簡単な構成で定着ローラ軸
方向の発熱を変えて温度分布を改善し、温度の均一化を
可能にする。
【0011】請求項2に記載の発明は、『前記磁性体コ
アは、フェライト・アモルファス合金・積層鋼板である
ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。』であ
る。
【0012】この請求項2に記載の発明によれば、磁性
体コアは、フェライト・アモルファス合金・積層鋼板の
比透磁率の異なる材料で形成することで、比透磁率の異
なる材料で定着ローラ軸方向の磁束を変えることがで
き、簡単な構成で定着ローラ軸方向の発熱を変えて温度
分布を改善し、温度の均一化を可能にする。
【0013】請求項3に記載の発明は、『前記磁性体コ
アは、磁性体コア軸方向の両端部が中央部より高比透磁
率の材料で形成したことを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の定着装置。』である。
【0014】この請求項3に記載の発明によれば、磁性
体コアは、磁性体コア軸方向の両端部が中央部より高比
透磁率の材料で形成することで、定着ローラ軸方向の両
端部に磁束が集中し、定着ローラ軸方向の両端部の発熱
を多くして温度低下を防止することができる。
【0015】請求項4に記載の発明は、『中空円筒状の
定着ローラと、この定着ローラの内部に配置される磁性
体コアと励磁コイルからなるコイルアセンブリとを有
し、このコイルアセンブリにより前記定着ローラを誘導
加熱する定着装置であって、前記定着ローラは、定着ロ
ーラ軸方向の両端部と中央部とで比透磁率の異なる磁性
体金属で形成したことを特徴とする定着装置。』であ
る。
【0016】この請求項4に記載の発明によれば、定着
ローラは、定着ローラ軸方向の両端部と中央部とで比透
磁率の異なる磁性体金属で形成することで、比透磁率の
異なる磁性体金属で定着ローラ軸方向の磁束を変え、簡
単な構成で定着ローラ軸方向の発熱を変えて温度分布を
改善し、温度の均一化を可能にする。
【0017】請求項5に記載の発明は、『前記定着ロー
ラは、定着ローラ軸方向の両端部が中央部より高比透磁
率の材料で形成したことを特徴とする請求項4に記載の
定着装置。』である。
【0018】この請求項5に記載の発明によれば、定着
ローラは、定着ローラ軸方向の両端部が中央部より高比
透磁率の材料で形成することで、定着ローラ軸方向の両
端部に磁束が集中し、定着ローラ軸方向の両端部の発熱
を多くして温度低下を防止することができる。
【0019】請求項6に記載の発明は、『中空円筒状の
定着ローラと、この定着ローラの内部に配置される磁性
体コアと励磁コイルからなるコイルアセンブリとを有
し、このコイルアセンブリにより前記定着ローラを誘導
加熱する定着装置であって、前記定着ローラを高熱伝導
率の金属から形成し、この定着ローラの内面に磁性金属
の層を設け、その層の比透磁率は定着ローラ軸方向の中
央部より両端部を大きくしたことを特徴とする定着装
置。』である。
【0020】この請求項6に記載の発明によれば、定着
ローラの内面に設けた磁性金属の層の比透磁率は定着ロ
ーラ軸方向の中央部より両端部を大きくしたから、簡単
な構造で定着ローラ軸方向の両端部に磁束が集中し、定
着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして温度低下を防
止することができる。
【0021】請求項7に記載の発明は、『中空円筒状の
定着ローラと、この定着ローラの内部に配置される磁性
体コアと励磁コイルからなるコイルアセンブリとを有
し、このコイルアセンブリにより前記定着ローラを誘導
加熱する定着装置であって、前記定着ローラは、定着ロ
ーラ軸方向の両端部内面に発熱層を設け、この発熱層の
肉厚を電流浸透深さの所定倍以上とすることを特徴とす
る定着装置。』である。
【0022】この請求項7に記載の発明によれば、定着
ローラは、定着ローラ軸方向の両端部内面に発熱層を設
け、この発熱層の肉厚を電流浸透深さの所定倍以上とす
ることで、定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして
温度低下を防止することができる。
【0023】請求項8に記載の発明は、『前記発熱層
は、高比透磁率の磁性体金属で形成したことを特徴とす
る請求項7に記載の定着装置。』である。
【0024】この請求項8に記載の発明によれば、発熱
層は、高比透磁率の磁性体金属で形成したから、簡単な
構成で定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして温度
低下を防止することができる。
【0025】請求項9に記載の発明は、『中空円筒状の
定着ローラと、この定着ローラの内部に配置される磁性
体コアとスプリング型の励磁コイルからなるコイルアセ
ンブリとを有し、このコイルアセンブリにより前記定着
ローラを誘導加熱する定着装置であって、前記定着ロー
ラの内面に、前記スプリング型の励磁コイルに沿ってら
せん状に肉厚が電流浸透深さの所定倍以上の発熱層を設
けたことを特徴とする定着装置。』である。
【0026】この請求項8に記載の発明によれば、定着
ローラの内面に、スプリング型の励磁コイルに沿ってら
せん状に肉厚が電流浸透深さの所定倍以上の発熱層を設
けることで、簡単な構成で定着ローラ軸方向の発熱を変
えて温度分布を改善し、温度の均一化を可能にする。
【0027】請求項10に記載の発明は、『中空円筒状
の定着ローラと、この定着ローラの内部に配置される磁
性体コアと励磁コイルからなるコイルアセンブリとを有
し、このコイルアセンブリにより前記定着ローラを誘導
加熱する定着装置であって、前記磁性体コアは、磁性体
コア軸方向で幅を変えたことを特徴とする定着装置。』
である。
【0028】この請求項10に記載の発明によれば、磁
性体コアは、磁性体コア軸方向で幅を変えることで、簡
単な構成で定着ローラ軸方向の発熱を変えて温度分布を
改善し、温度の均一化を可能にする。
【0029】請求項11に記載の発明は、『前記磁性体
コアは、磁性体コア軸方向の中央部で薄く、両端部で厚
くしたことを特徴とする請求項10に記載の定着装
置。』である。
【0030】この請求項11に記載の発明によれば、磁
性体コアは、磁性体コア軸方向の中央部で薄く、両端部
で厚くすることで、定着ローラ軸方向の両端部に磁束が
集中し、定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして温
度低下を防止することができる。
【0031】請求項12に記載の発明は、『前記磁性体
コアは、磁性体コア軸方向の中央部から両端部にかけて
連続的に幅を大きくしたことを特徴とする請求項10ま
たは請求項11に記載の定着装置。』である。
【0032】この請求項12に記載の発明によれば、磁
性体コアは、磁性体コア軸方向の中央部から両端部にか
けて連続的に幅を大きくすることで、定着ローラ軸方向
の両端部に磁束が連続的に集中し、定着ローラ軸方向の
両端部の発熱を多くして温度低下を防止することができ
る。
【0033】請求項13に記載の発明は、『前記磁性体
コアは、積層コアもしくはフェライトコアで構成したこ
とを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれか1
項に記載の定着装置。』である。
【0034】この請求項13に記載の発明によれば、磁
性体コアは、積層コアもしくはフェライトコアで構成
し、簡単な構成で定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多
くして温度低下を防止することができる。
【0035】請求項14に記載の発明は、『前記積層コ
アは、パーマロイもしくはアモルファス合金で構成した
ことを特徴とする請求項13に記載の定着装置。』であ
る。
【0036】この請求項14に記載の発明によれば、積
層コアは、パーマロイもしくはアモルファス合金で構成
し、簡単な構成で定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多
くして温度低下を防止することができる。
【0037】請求項15に記載の発明は、『中空円筒状
の定着ローラと、この定着ローラの内部に配置される磁
性体コアとスプリング型の励磁コイルからなるコイルア
センブリとを有し、このコイルアセンブリにより前記定
着ローラを誘導加熱する定着装置であって、前記磁性体
コアは、板状磁性体を複数枚積層して形成し、この積層
枚数が磁性体コア軸方向で異なることを特徴とする定着
装置。』である。
【0038】この請求項15に記載の発明によれば、磁
性体コアは、板状磁性体を複数枚積層して形成し、この
積層枚数が磁性体コア軸方向で異なるから、簡単な構成
で定着ローラ軸方向の発熱を変えて温度分布を改善し、
温度の均一化を可能にする。
【0039】請求項16に記載の発明は、『前記磁性体
コアは、板状磁性体の積層枚数が磁性体コア軸方向の中
央部より両端部の方が多いことを特徴とする請求項15
に記載の定着装置。』である。
【0040】この請求項16に記載の発明によれば、磁
性体コアは、板状磁性体の積層枚数が磁性体コア軸方向
の中央部より両端部の方が多いことで、簡単な構成で定
着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして温度低下を防
止することができる。
【0041】請求項17に記載の発明は、『前記磁性体
コアは、2種以上の比透磁率の異なる板状磁性体を用い
ることを特徴とする請求項15に記載の定着装置。』で
ある。
【0042】この請求項17に記載の発明によれば、磁
性体コアは、2種以上の比透磁率の異なる板状磁性体を
用いることで、簡単な構成で定着ローラ軸方向の両端部
の発熱を多くして温度低下を防止することができる。
【0043】請求項18に記載の発明は、『前記磁性体
コアは、中央部より両端部で大きい比透磁率の板状磁性
体を用いることを特徴とする請求項15に記載の定着装
置。』である。
【0044】この請求項18に記載の発明によれば、磁
性体コアは、中央部より両端部で大きい比透磁率の板状
磁性体を用いることで、簡単な構成で定着ローラ軸方向
の両端部の発熱を多くして温度低下を防止することがで
きる。
【0045】請求項19に記載の発明は、『一様に帯電
した感光体ドラムに像露光を行い、感光体ドラム上に潜
像を形成し、この潜像を現像してトナー像が形成し、こ
のトナー像を転写材に転写して定着する画像形成装置に
おいて、請求項1乃至請求項18に記載の定着装置を備
え、前記転写材上のトナー像を定着すること特徴とする
画像形成装置。』である。
【0046】この請求項19に記載の発明によれば、簡
単な構成で定着ローラ軸方向の温度分布を改善し、温度
の均一化を可能にする定着装置を備えることで、その分
画像形成装置の小型化かつ低コスト化が可能である。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、この発明の定着装置及び画
像形成装置の実施の形態を説明する。なお、本欄の記載
は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものでは
ない。また、以下の、この発明の実施の形態における断
定的な説明は、一例を示すものであって、この発明の用
語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0048】この発明にかかわる定着装置を用いる画像
形成装置の一実施形態の画像形成プロセスおよび各機構
について、図1を用いて説明する。図1は定着装置を用
いる画像形成装置の一実施形態を示すカラー画像形成装
置の断面構成図である。
【0049】この実施の形態の画像形成装置は、像形成
体である感光体ドラム10は、例えばガラスや透光性ア
クリル樹脂等の透光性部材によって形成される円筒状の
基体の外周に、透光性の導電層及び有機感光層(OP
C)の光導電体層を形成したものである。
【0050】感光体ドラム10は、駆動源からの動力に
より、透光性の導電層を接地された状態で図1の矢印で
示す時計方向に回転される。この発明では、画像露光用
の露光ビームは、その結像点である感光体ドラム10の
光導電体層において、光導電体層の光減衰特性(光キャ
リア生成)に対して適正なコントラストを付与できる波
長の露光光量を有していればよい。従って、この実施の
形態における感光体ドラム10の透光性の基体の光透過
率は、100%である必要はなく、露光ビームの透過時
にある程度の光を吸収するような特性を有していてもよ
い。要は、適切なコントラストを付与できればよい。透
光性の基体の素材としては、アクリル樹脂、特にメタク
リル酸メチルエステルモノマーを重合したものが、透光
性、強度、精度、表面性等において優れており好ましく
用いられるが、その他一般光学部材などに使用されるア
クリル、フッ素、ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リエチレンテレフタレートなどの各種透光性樹脂が使用
可能である。また、露光光に対して透光性を有していれ
ば、着色していてもよい。透光性の導電層としては、イ
ンジウム錫酸化物(ITO)、酸化錫、酸化鉛、酸化イ
ンジウム、ヨウ化銅や、Au、Ag、Ni、Alなどか
らなる透光性を維持した金属薄膜が用いられ、成膜法と
しては、真空蒸着法、活性反応蒸着法、各種スパッタリ
ング法、各種CVD法、浸漬塗工法、スプレー塗布法な
どが利用できる。また、光導電体層としては各種有機感
光層(OPC)が使用できる。
【0051】光導電体層の感光層としての有機感光層
は、電荷発生物質(CGM)を主成分とする電荷発生層
(CGL)と電荷輸送物質(CTM)を主成分とする電
荷輸送層(CTL)とに機能分離された二層構成の感光
層とされる。二層構成の有機感光層は、CTLが厚いた
めに有機感光層としての耐久性が高い。
【0052】以下に説明する帯電手段としてのスコロト
ロン帯電器11、画像書込手段としての露光光学系1
2、現像手段としての現像器13は、それぞれ、イエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色
(K)の各色毎の画像形成プロセス用として準備されて
おり、この実施の形態においては、図1の矢印にて示す
感光体ドラム10の回転方向に対して、Y、M、C、K
の順に配置される。
【0053】帯電手段としてのスコロトロン帯電器11
は、像形成体である感光体ドラム10の移動方向に対し
て直交する方向(図1において紙面垂直方向)に感光体
ドラム10と対峙し近接して取り付けられ、感光体ドラ
ム10の有機感光体層に対し所定の電位に保持された制
御グリッド11bと、コロナ放電電極11aとして、例
えば鋸歯状電極を用い、トナーと同極性のコロナ放電と
によって帯電作用を行い、感光体ドラム10に対し一様
な電位を与える。コロナ放電電極11aとしては、その
他ワイヤ電極や針状電極を用いることも可能である。
【0054】各色毎の露光光学系12は、それぞれ、像
露光光の発光素子としてのLED(発光ダイオード)を
感光体ドラム10の軸と平行に複数個アレイ状に並べた
線状の露光素子(不図示)と等倍結像素子としてのセル
フォックレンズ(不図示)とがホルダに取り付けられた
露光用ユニットとして構成される。露光光学系保持部材
としての円柱状の保持体20に、各色毎の露光光学系1
2が取付けられて感光体ドラム10の基体内部に収容さ
れる。露光素子としてはその他、FL(蛍光体発光)、
EL(エレクトロルミネッセンス)、PL(プラズマ放
電)等の複数の発光素子をアレイ状に並べた線状のもの
が用いられる。
【0055】各色毎の画像書込手段としての露光光学系
12は、感光体ドラム10上での露光位置を、スコロト
ロン帯電器11と現像器13との間で、現像器13に対
して感光体ドラム10の回転方向上流側に設けた状態
で、感光体ドラム10の内部に配置される。
【0056】露光光学系12は、別体のコンピュータ
(不図示)から送られメモリに記憶された各色の画像デ
ータに基づいて画像処理を施した後、一様に帯電した感
光体ドラム10に像露光を行い、感光体ドラム10上に
潜像を形成する。この実施形態で使用される発光素子の
発光波長は、通常Y、M、Cのトナーの透光性の高い6
80〜900nmの範囲のものが良好であるが、裏面か
ら像露光を行うことからカラートナーに透光性を十分に
有しないこれより短い波長でもよい。
【0057】各色毎の現像手段としての現像器13は、
内部にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)
若しくは黒色(K)の二成分(一成分でもよい)の現像
剤を収容し、それぞれ、例えば厚み0.5〜1mm、外
径15〜25mmの円筒状の非磁性のステンレスあるい
はアルミ材で形成された現像剤担持体である現像スリー
ブ13aを備えている。
【0058】現像領域では、現像スリーブ13aは、突
き当てコロ(不図示)により感光体ドラム10と所定の
間隙、例えば100〜1000μmをあけて非接触に保
たれ、感光体ドラム10の回転方向と最近接位置におい
て順方向に回転するようになっており、現像時、現像ス
リーブ13aに対してトナーと同極性の直流電圧或いは
直流電圧に交流電圧ACを重畳する現像バイアス電圧を
印加することにより、感光体ドラム10の露光部に対し
て非接触の反転現像が行われる。この時の現像間隔精度
は画像むらを防ぐために20μm程度以下が必要であ
る。
【0059】現像器13は、スコロトロン帯電器11に
よる帯電と露光光学系12による像露光によって形成さ
れる感光体ドラム10上の静電潜像を、非接触の状態で
感光体ドラム10の帯電極性と同極性のトナーにより反
転現像する。
【0060】画像形成のスタートにより不図示の像形成
体駆動モータの始動により、感光体ドラム10が図1の
矢印で示す時計方向へ回転され、同時にYのスコロトロ
ン帯電器11の帯電作用により感光体ドラム10に電位
の付与が開始される。感光体ドラム10は電位を付与さ
れたあと、Yの露光光学系12において第1の色信号す
なわちYの画像データに対応する電気信号による露光
(画像書込)が開始され感光体ドラム10の回転走査に
よってその表面の感光層に原稿画像のイエロー(Y)の
画像に対応する静電潜像が形成される。この潜像はYの
現像器13により非接触の状態で反転現像され、感光体
ドラム10上にイエロー(Y)のトナー像が形成され
る。
【0061】次いで、感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上に、Mのスコロトロン帯電器11
の帯電作用により電位が付与され、Mの露光光学系12
の第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像データに
対応する電気信号による露光(画像書込)が行われ、M
の現像器13による非接触の反転現像によって前記のイ
エロー(Y)のトナー像の上にマゼンタ(M)のトナー
像が重ね合わせて形成される。
【0062】同様のプロセスにより、Cのスコロトロン
帯電器11、露光光学系12及び現像器13によってさ
らに第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像
が、また、Kのスコロトロン帯電器11、露光光学系1
2及び現像器13によって第4の色信号に対応する黒色
(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体
ドラム10の一回転以内にその周面上にカラーのトナー
像が形成される。
【0063】このように、この実施の形態では、Y、
M、C及びKの露光光学系12による感光体ドラム10
の有機感光層に対する露光は、感光体ドラム10の内部
より透光性の基体を通して行われる。従って、第2、第
3及び第4の色信号に対応する画像の露光は何れも先に
形成されたトナー像により遮光されることなく静電潜像
を形成することが可能となり、好ましいが、感光体ドラ
ム10の外部から露光してもよい。
【0064】一方、転写材としての記録紙Pは、転写材
収納手段としての給紙カセット15より、送り出しロー
ラ30により送り出され、給送ローラ31により給送さ
れてタイミングローラ16へ搬送される。
【0065】記録紙Pは、タイミングローラ16の駆動
によって、感光体ドラム10上に担持されたカラートナ
ー像との同期がとられ、紙帯電手段としての紙帯電器1
50の帯電により搬送ベルト14aに吸着されて転写域
へ給送される。搬送ベルト14aにより密着搬送された
記録紙Pは、転写域でトナーと反対極性の電圧が印加さ
れる転写手段としての転写器14cにより、感光体ドラ
ム10の周面上のカラートナー像が一括して記録紙Pに
転写される。
【0066】カラートナー像が転写された記録紙Pは、
転写材分離手段としての紙分離AC除電器14hにより
除電されて、搬送ベルト14aから分離され、定着装置
40へと搬送される。
【0067】定着装置40は、中空円筒状の加熱される
定着ローラ41と、この定着ローラ41内に沿って配置
される磁性体コア42aと磁性体コア42aの周囲に磁
性体コア軸方向に巻回する励磁縦コイル42bとからな
り、定着ローラ41に誘導電流を誘起させて加熱するコ
イルアセンブリ43と、定着ローラ41とニップ部Nを
形成する加圧ローラ44とを有する。縦巻きコイル42
bには、高周波電源42cから駆動電力が供給される。
定着ローラ41と加圧ローラ44は回転し、この定着ロ
ーラ41と加圧ローラ44とのニップ部Nで転写材を挟
持搬送させることで、記録紙P上に形成されたトナー像
に熱エネルギーを付与して定着する。
【0068】定着ローラ41と対をなす下側の加圧ロー
ラ44は、例えばアルミ材を用いた芯金と、この芯金の
外周面に、例えばシリコンゴム層或いはフッ素ゴム層
や、シリコンゴムの発泡材を用いたスポンジ状の、厚さ
(肉厚)5〜20mm厚で、ゴム硬度が10Hs〜40
Hs(JIS、Aゴム硬度)の厚肉ゴム層よりなるゴム
ローラ層471bを形成した、外径25〜50mm程度
のソフトローラとして構成される。ゴムローラ層の外側
(外周面)に離型性を有するPFA、PTFA等の耐熱
性のフッ素樹脂のチューブ(不図示)を被覆した構成と
してもよい。
【0069】次に、この実施の形態の定着装置40の定
着ローラ41及びコイルアセンブリ43を、図2乃至図
4に基づいて説明する。図2は定着ローラの長手方向と
直交する方向の断面図、図3は定着ローラの長手方向の
断面図、図4は定着ローラの長手方向の温度分布を示す
図である。
【0070】この実施の形態では、定着ローラ41内に
磁性体コア42aと励磁コイル42bを配置し、励磁コ
イル42bには高周波の交流電流を使用し磁界を発生さ
せ、定着ローラ41に渦電流によるジュール熱で定着ロ
ーラ41を加熱する。
【0071】定着ローラ41は、鉄、ステンレス合金
管、ニッケル、炭素鋼管などの磁性体金属部材から形成
され、その外周面にフッ素樹脂をコーティングして、表
面に耐熱性の離型層が形成されている。定着ローラ41
は、高電気伝導率の導電性磁性部材から形成することが
さらに好ましい。
【0072】また、定着ローラ41は、例えば円筒状の
熱伝導性基体と、この熱伝導性基体の外側に弾性の高い
弾性断熱層と磁性粒子が混入された磁性弾性発熱層と保
護層とをその順に設けた外径25〜50mm程度のソフ
トローラとして構成される。励磁コイル42bは、例え
ばリッツ線で構成される。
【0073】磁性体コア42aは、磁性体コア軸方向の
両端部42a1と中央部42a2とで比透磁率の異なる
材料で形成する。磁性体コア42aは、フェライト・ア
モルファス合金・積層鋼板の比透磁率の異なる材料で形
成し、簡単な構成で定着ローラ軸方向の発熱を変えて温
度分布を改善し、温度の均一化を可能にすることができ
る。
【0074】この実施の形態の磁性体コア42aは、磁
性体コア軸方向の両端部42a1が中央部42a2より
高比透磁率の材料で形成し、例えば中央部42a2の比
透磁率を5,000とし、両端部42a1の比透磁率を
10,000とする。
【0075】このように、磁性体コア42aは、磁性体
コア軸方向の両端部42a1が中央部42a2より高比
透磁率の材料で形成し、磁性体コア42aには交周波交
流電流を流し、磁束を発生させ定着ローラ41に渦電流
を発生させる。この渦電流によるジュール熱で定着ロー
ラ41を昇温させることができ、図4に示すように、磁
性体コア42aの全体を比透磁率5,000とすると、
両端部で温度だれが生じるが、両端部42a1の比透磁
率を10,000とすると、定着ローラ軸方向の両端部
41aに磁束が集中し、定着ローラ軸方向の両端部41
aの発熱を多くして温度低下を防止することができる。
【0076】また、定着ローラ41の他の実施の形態
を、図5に示す。
【0077】この実施の形態の定着ローラ41は、定着
ローラ軸方向の両端部41aと中央部41bとで比透磁
率の異なる磁性体金属で形成する。例えば、図5に示す
ように、定着ローラ軸方向の両端部41aを鉄で形成
し、中央部41bをニッケルで形成する。鉄よりニッケ
ルが比透磁率が大きく、定着ローラ軸方向の両端部41
aが中央部41bより高比透磁率の材料で形成すること
で、定着ローラ軸方向の両端部41aに磁束が集中し、
定着ローラ軸方向の両端部41aの発熱を多くして温度
低下を防止することができる。
【0078】また、定着ローラ41は、図6に示すよう
に、高熱伝導率の金属から形成し、この定着ローラ41
の内面に磁性金属の層41cを設け、その層41cの比
透磁率は定着ローラ軸方向の中央部41c1より両端部
41c2を大きくする。このように、定着ローラ41の
内面に設けた磁性金属の層41cの比透磁率は、定着ロ
ーラ軸方向の中央部41c1より両端部41c2を大き
くしたから、簡単な構造で定着ローラ軸方向の両端部4
1c2に磁束が集中し、定着ローラ軸方向の両端部の発
熱を多くして温度低下を防止することができる。
【0079】また、定着ローラ41には、図7に示すよ
うに、定着ローラ軸方向の両端部内面に発熱層41dを
設け、この発熱層41dの肉厚を電流浸透深さの所定倍
以上、好ましくは2倍以上とする。発熱層41dは、高
比透磁率の磁性体金属で形成する。
【0080】例えば、発熱層41dとしてパーマロイ薄
板を設け、この薄板の厚さは電流浸透深さの2倍程度と
する。発生する電流は浸透深さ分に集中して流れるが、
その厚さ分の材料だと抵抗が高くなり流れにくくなるの
で、電流浸透深さの2倍以上の肉厚にすることが好まし
い。
【0081】このように、定着ローラ41は、定着ロー
ラ軸方向の両端部内面に発熱層41dを設け、この発熱
層41dの肉厚を電流浸透深さの所定倍以上とすること
で、定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして温度低
下を防止することができる。
【0082】また、定着装置40は、図8に示すよう
に、中空円筒状の定着ローラ41と、この定着ローラ4
1の内部に配置される磁性体コア42aとスプリング型
の励磁コイル42bからなるコイルアセンブリ43とを
有している。磁性体コア42aはパーマロイ積層コアで
構成する。
【0083】この定着ローラ41の内面に、スプリング
型の励磁コイル42bに沿ってらせん状に肉厚が電流浸
透深さの所定倍以上の発熱層41eを設けている。
【0084】スプリング型の励磁コイル42bは、例え
ば巻き数10とし、磁性体コア42aは円筒型積層コア
とし、励磁コイル42bには高周波交流電流を流し、磁
束を発生させ定着ローラ41に渦電流を発生させ、渦電
流によりジュール熱で定着ローラを昇温させ、簡単な構
成で定着ローラ軸方向の発熱を変えて温度分布を改善
し、温度の均一化を可能にすることができる。
【0085】また、図9に示すように、定着ローラ41
内には、パーマロイ薄板45の発熱層をスプリング型の
励磁コイル42bに沿って貼り付ける。
【0086】また、図10に示すように、定着ローラ4
1の両端部41aの内側には鉄層と、中央部41bの内
側にはニッケル層を設け、両端部41aの方が比透磁率
が高いため、磁束集中が中央部41bに比べて多くな
り、発熱も多くなる。
【0087】次に、他の実施の形態の定着装置40の定
着ローラ41及びコイルアセンブリ43を、図11乃至
図14に基づいて説明する。図11は定着ローラの長手
方向と直交する方向の断面図、図12は定着ローラの長
手方向の断面図、図13は他の実施の形態の定着ローラ
の長手方向の断面図、図14は定着ローラの長手方向の
温度分布を示す図である。
【0088】この実施の形態の磁性体コア42aは、磁
性体コア軸方向で幅を変えている。例えば、磁性体コア
42aは、図12に示すように、磁性体コア軸方向の中
央部42a5で薄い部材を用いて薄くし、両端部42a
6で厚い部材を用いて厚くする。磁性体コア42aは、
両端部42a6を中央部42a5でよりも厚さを2倍に
することが好ましい。
【0089】また、磁性体コア42aは、図13に示す
ように、中央の長い磁性薄板42a7と、磁性薄板42
a7の上下で端部に順次積層した短い磁性薄板42a
8,42a9とで構成し、磁性体コア軸方向の中央部か
ら両端部にかけて連続的に幅を大きくする。磁性体コア
42aは、積層コアもしくはフェライトコアで構成し、
積層コアは、パーマロイもしくはアモルファス合金で構
成する。
【0090】このように、磁性体コア42aは、磁性体
コア軸方向で幅を変え、例えば磁性体コア軸方向の中央
部で薄く、両端部で厚くし、あるいは磁性体コア軸方向
の中央部から両端部にかけて連続的に幅を大きくするこ
とで、図14に示すように、定着ローラ軸方向の両端部
41aに磁束が集中し、定着ローラ軸方向の両端部41
aの発熱を多くして温度低下を防止することができる。
【0091】次に、磁性体コア42aの他の実施の形態
を、図15に基づいて説明する。
【0092】磁性体コア42aは、板状磁性体42a1
0を複数枚積層して形成し、この積層枚数が磁性体コア
軸方向で異なる。例えば、ケイ素鋼板の薄板を複数枚重
ねて、直方体形状のコアを作成する。
【0093】その際、定着ローラ長手方向で、磁束密度
を変えるために、積層する枚数を変える。薄板の厚さ
は、薄い方がコアでの損失を少なくするが、薄すぎると
加工性が悪くなりコストアップにつながるため0.02
〜0.5mm好ましくは0.05〜0.1mmの板厚の
ものを用いる。
【0094】中央付近のおよそ2倍の枚数を端部に用
い、この場合、図15(a)のように、中央付近に非磁
性の薄板42a11を間においても良いし、図15
(b)のように、中央付近にはなにも設けないようにし
てもよい。
【0095】このように、磁性体コア42aは、板状磁
性体42a10の積層枚数が磁性体コア軸方向の中央部
より両端部の方が多いことで、簡単な構成で定着ローラ
軸方向の両端部の発熱を多くして温度低下を防止するこ
とができる。
【0096】また、中央付近に用いる材料よりも透磁率
の高い材料を端部に使用することもできる。この場合、
中央付近にはケイ素鋼板、端部にはパーマロイを用い
る。
【0097】このように、磁性体コア42aは、2種以
上の比透磁率の異なる板状磁性体を用い、中央部より両
端部で大きい比透磁率の板状磁性体を用いることで、簡
単な構成で定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして
温度低下を防止することができる。
【0098】
【発明の効果】前記したように、請求項1に記載の発明
では、磁性体コアを、磁性体コア軸方向の両端部と中央
部とで比透磁率の異なる材料で形成するから、定着ロー
ラ軸方向で磁束を変え、簡単な構成で定着ローラ軸方向
の発熱を変えて温度分布を改善し、温度の均一化が可能
である。
【0099】請求項2に記載の発明では、磁性体コア
を、フェライト・アモルファス合金・積層鋼板の比透磁
率の異なる材料で形成するから、比透磁率の異なる材料
で定着ローラ軸方向の磁束を変え、簡単な構成で定着ロ
ーラ軸方向の発熱を変えて温度分布を改善し、温度の均
一化が可能である。
【0100】請求項3に記載の発明では、磁性体コア
を、磁性体コア軸方向の両端部が中央部より高比透磁率
の材料で形成するから、定着ローラ軸方向の両端部に磁
束が集中し、定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くし
て温度低下を防止することができる。
【0101】請求項4に記載の発明では、定着ローラ
を、定着ローラ軸方向の両端部と中央部とで比透磁率の
異なる磁性体金属で形成するから、比透磁率の異なる磁
性体金属で定着ローラ軸方向の磁束を変え、簡単な構成
で定着ローラ軸方向の発熱を変えて温度分布を改善し、
温度の均一化が可能である。
【0102】請求項5に記載の発明では、定着ローラ
を、定着ローラ軸方向の両端部が中央部より高比透磁率
の材料で形成するから、定着ローラ軸方向の両端部に磁
束が集中し、定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くし
て温度低下を防止することができる。
【0103】請求項6に記載の発明では、定着ローラの
内面に設けた磁性金属の層の比透磁率は定着ローラ軸方
向の中央部より両端部を大きくしたから、簡単な構造で
定着ローラ軸方向の両端部に磁束が集中し、定着ローラ
軸方向の両端部の発熱を多くして温度低下を防止するこ
とができる。
【0104】請求項7に記載の発明では、定着ローラ
は、定着ローラ軸方向の両端部内面に発熱層を設け、こ
の発熱層の肉厚を電流浸透深さの所定倍以上とするか
ら、定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして温度低
下を防止することができる。
【0105】請求項8に記載の発明では、発熱層を、高
比透磁率の磁性体金属で形成したから、簡単な構成で定
着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして温度低下を防
止することができる。
【0106】請求項9に記載の発明では、定着ローラの
内面に、スプリング型の励磁コイルに沿ってらせん状に
肉厚が電流浸透深さの所定倍以上の発熱層を設けたか
ら、簡単な構成で定着ローラ軸方向の発熱を変えて温度
分布を改善し、温度の均一化を可能にする。
【0107】請求項10に記載の発明では、磁性体コア
を、磁性体コア軸方向で幅を変えるから、簡単な構成で
定着ローラ軸方向の発熱を変えて温度分布を改善し、温
度の均一化を可能にする。
【0108】請求項11に記載の発明では、磁性体コア
は、磁性体コア軸方向の中央部で薄く、両端部で厚くす
るから、定着ローラ軸方向の両端部に磁束が集中し、定
着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くして温度低下を防
止することができる。
【0109】請求項12に記載の発明では、磁性体コア
は、磁性体コア軸方向の中央部から両端部にかけて連続
的に幅を大きくするから、定着ローラ軸方向の両端部に
磁束が連続的に集中し、定着ローラ軸方向の両端部の発
熱を多くして温度低下を防止することができる。
【0110】請求項13に記載の発明では、磁性体コア
は、積層コアもしくはフェライトコアで構成するから、
簡単な構成で定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多くし
て温度低下を防止することができる。
【0111】請求項14に記載の発明では、積層コア
は、パーマロイもしくはアモルファス合金で構成するか
ら、簡単な構成で定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多
くして温度低下を防止することができる。
【0112】請求項15に記載の発明では、磁性体コア
は、板状磁性体を複数枚積層して形成し、この積層枚数
が磁性体コア軸方向で異なるから、簡単な構成で定着ロ
ーラ軸方向の発熱を変えて温度分布を改善し、温度の均
一化を可能にする。
【0113】請求項16に記載の発明では、磁性体コア
は、板状磁性体の積層枚数が磁性体コア軸方向の中央部
より両端部の方が多いから、簡単な構成で定着ローラ軸
方向の両端部の発熱を多くして温度低下を防止すること
ができる。
【0114】請求項17に記載の発明では、磁性体コア
は、2種以上の比透磁率の異なる板状磁性体を用いるか
ら、簡単な構成で定着ローラ軸方向の両端部の発熱を多
くして温度低下を防止することができる。
【0115】請求項18に記載の発明では、磁性体コア
は、中央部より両端部で大きい比透磁率の板状磁性体を
用いるから、簡単な構成で定着ローラ軸方向の両端部の
発熱を多くして温度低下を防止することができる。
【0116】請求項19に記載の発明では、簡単な構成
で定着ローラ軸方向の温度分布を改善し、温度の均一化
を可能にする定着装置を備えることで、その分画像形成
装置の小型化かつ低コスト化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】定着装置を用いる画像形成装置の一実施形態を
示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【図2】定着ローラの長手方向と直交する方向の断面図
である。
【図3】定着ローラの長手方向の断面図である。
【図4】定着ローラの長手方向の温度分布を示す図であ
る。
【図5】定着ローラの他の実施の形態の斜視図である。
【図6】定着ローラの他の実施の形態の斜視図である。
【図7】定着ローラの他の実施の形態の斜視図である。
【図8】定着ローラの他の実施の形態の斜視図である。
【図9】定着ローラの他の実施の形態の斜視図である。
【図10】定着ローラの他の実施の形態の斜視図であ
る。
【図11】定着ローラの長手方向と直交する方向の断面
図である。
【図12】定着ローラの長手方向の断面図である。
【図13】他の実施の形態の定着ローラの長手方向の断
面図である。
【図14】定着ローラの長手方向の温度分布を示す図で
ある。
【図15】磁性体コアの他の実施の形態を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 感光体ドラム 40 定着装置 41 定着ローラ 42a 磁性体コア 42b 励磁コイル 43 コイルアセンブリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA03 BA25 BA26 BA27 BB18 BB21 BB22 BE06 3K059 AA08 AB28 AD05 CD64 CD65 CD75 CD77

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空円筒状の定着ローラと、この定着ロー
    ラの内部に配置される磁性体コアと励磁コイルからなる
    コイルアセンブリとを有し、このコイルアセンブリによ
    り前記定着ローラを誘導加熱する定着装置であって、 前記磁性体コアは、磁性体コア軸方向の両端部と中央部
    とで比透磁率の異なる材料で形成したことを特徴とする
    定着装置。
  2. 【請求項2】前記磁性体コアは、フェライト・アモルフ
    ァス合金・積層鋼板であることを特徴とする請求項1に
    記載の定着装置。
  3. 【請求項3】前記磁性体コアは、磁性体コア軸方向の両
    端部が中央部より高比透磁率の材料で形成したことを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】中空円筒状の定着ローラと、この定着ロー
    ラの内部に配置される磁性体コアと励磁コイルからなる
    コイルアセンブリとを有し、このコイルアセンブリによ
    り前記定着ローラを誘導加熱する定着装置であって、 前記定着ローラは、定着ローラ軸方向の両端部と中央部
    とで比透磁率の異なる磁性体金属で形成したことを特徴
    とする定着装置。
  5. 【請求項5】前記定着ローラは、定着ローラ軸方向の両
    端部が中央部より高比透磁率の材料で形成したことを特
    徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 【請求項6】中空円筒状の定着ローラと、この定着ロー
    ラの内部に配置される磁性体コアと励磁コイルからなる
    コイルアセンブリとを有し、このコイルアセンブリによ
    り前記定着ローラを誘導加熱する定着装置であって、 前記定着ローラを高熱伝導率の金属から形成し、この定
    着ローラの内面に磁性金属の層を設け、その層の比透磁
    率は定着ローラ軸方向の中央部より両端部を大きくした
    ことを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】中空円筒状の定着ローラと、この定着ロー
    ラの内部に配置される磁性体コアと励磁コイルからなる
    コイルアセンブリとを有し、このコイルアセンブリによ
    り前記定着ローラを誘導加熱する定着装置であって、 前記定着ローラは、定着ローラ軸方向の両端部内面に発
    熱層を設け、この発熱層の肉厚を電流浸透深さの所定倍
    以上とすることを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】前記発熱層は、高比透磁率の磁性体金属で
    形成したことを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 【請求項9】中空円筒状の定着ローラと、この定着ロー
    ラの内部に配置される磁性体コアとスプリング型の励磁
    コイルからなるコイルアセンブリとを有し、このコイル
    アセンブリにより前記定着ローラを誘導加熱する定着装
    置であって、 前記定着ローラの内面に、前記スプリング型の励磁コイ
    ルに沿ってらせん状に肉厚が電流浸透深さの所定倍以上
    の発熱層を設けたことを特徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】中空円筒状の定着ローラと、この定着ロ
    ーラの内部に配置される磁性体コアと励磁コイルからな
    るコイルアセンブリとを有し、このコイルアセンブリに
    より前記定着ローラを誘導加熱する定着装置であって、 前記磁性体コアは、磁性体コア軸方向で幅を変えたこと
    を特徴とする定着装置。
  11. 【請求項11】前記磁性体コアは、磁性体コア軸方向の
    中央部で薄く、両端部で厚くしたことを特徴とする請求
    項10に記載の定着装置。
  12. 【請求項12】前記磁性体コアは、磁性体コア軸方向の
    中央部から両端部にかけて連続的に幅を大きくしたこと
    を特徴とする請求項10または請求項11に記載の定着
    装置。
  13. 【請求項13】前記磁性体コアは、積層コアもしくはフ
    ェライトコアで構成したことを特徴とする請求項10乃
    至請求項12のいずれか1項に記載の定着装置。
  14. 【請求項14】前記積層コアは、パーマロイもしくはア
    モルファス合金で構成したことを特徴とする請求項13
    に記載の定着装置。
  15. 【請求項15】中空円筒状の定着ローラと、この定着ロ
    ーラの内部に配置される磁性体コアとスプリング型の励
    磁コイルからなるコイルアセンブリとを有し、このコイ
    ルアセンブリにより前記定着ローラを誘導加熱する定着
    装置であって、 前記磁性体コアは、板状磁性体を複数枚積層して形成
    し、この積層枚数が磁性体コア軸方向で異なることを特
    徴とする定着装置。
  16. 【請求項16】前記磁性体コアは、板状磁性体の積層枚
    数が磁性体コア軸方向の中央部より両端部の方が多いこ
    とを特徴とする請求項15に記載の定着装置。
  17. 【請求項17】前記磁性体コアは、2種以上の比透磁率
    の異なる板状磁性体を用いることを特徴とする請求項1
    5に記載の定着装置。
  18. 【請求項18】前記磁性体コアは、中央部より両端部で
    大きい比透磁率の板状磁性体を用いることを特徴とする
    請求項15に記載の定着装置。
  19. 【請求項19】一様に帯電した感光体ドラムに像露光を
    行い、感光体ドラム上に潜像を形成し、この潜像を現像
    してトナー像が形成し、このトナー像を転写材に転写し
    て定着する画像形成装置において、 請求項1乃至請求項18に記載の定着装置を備え、前記
    転写材上のトナー像を定着すること特徴とする画像形成
    装置。
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