JP2015052757A - 定着用押圧部材及び定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単一材料から簡易な方法で一体的に形成することができ、ニップ部の圧力分布を設定することができる定着用押圧部材及び定着装置を提供する。【解決手段】定着装置の定着部に用いられる定着用押圧部材10は、定着部の定着ベルトの内面に設けられ、定着ベルトの内周面と摺動する弾性部材11を具備し、弾性部材11は、一体的に形成され、シリコーンゴム原料と、マイクロ樹脂バルーンとを混合した後、シリコーンゴム原料を硬化することにより得られたシリコーンゴムで構成され、シリコーンゴムは、マイクロ樹脂バルーンが膨張及び収縮することで形成された空隙を含み、空隙の大きさは、定着ベルトの回転方向に対して一端側より他端側の方が小さい。【選択図】図1
Description
本発明は、定着用押圧部材及び定着装置に関し、画像形成装置に搭載して好適に用いられる。
複写機、ファクシミリ、レーザビームプリンター等の画像形成装置には定着装置が搭載されている。定着装置の定着機構では、加熱された定着ベルトがこれと対向する加圧ロールの回転によって従動回転される。このような定着機構では未定着トナー像を坦持した記録媒体が定着ベルトと加圧ロールとの間のニップ部を通過することにより、定着が行われる。ニップ部での定着幅を確保するため、定着装置には、通常定着ベルトの内側に押圧部材が設けられている。押圧部材は、定着ベルトの内面から定着ベルトを介して加圧ロールを押圧し、加圧ロールとの間にニップ部を形成する。
ニップ部は、定着幅が広く均一であることが好ましく、このようなニップ部を形成できる押圧部材として、表面が樹脂等で加工された低硬度の発泡シリコーンゴムが広く用いられている。しかしながら、単に低硬度の発泡シリコーンゴムを用いても、定着幅を均一に形成できず、良好な画像を得られない。
そこで、ニップ部の入口側の押圧力を出口側の押圧力より低くなるように構成した定着装置や、ニップ部の中央部の押圧力を入口側の押圧力より低く、出口側の押圧力を最も高くなるように構成した定着装置が開発されている(例えば、特許文献1,2参照)。
しかしながら、これらの定着装置は、ニップ部の圧力分布を設定する機構が複雑である。このため、簡易な方法でニップ部の圧力分布を設定できる押圧部材の出現が望まれている。
本発明は、このような事情に鑑み、単一材料から簡易な方法で一体的に形成することができ、ニップ部の圧力分布を設定することができる定着用押圧部材及び定着装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、定着装置の定着部に用いられる定着用押圧部材であって、前記定着部の定着ベルトの内面に設けられ、前記定着ベルトの内周面と摺動する弾性部材を具備し、前記弾性部材は、一体的に形成され、シリコーンゴム原料と、マイクロ樹脂バルーンとを混合した後、前記シリコーンゴム原料を硬化することにより得られたシリコーンゴムで構成され、前記シリコーンゴムは、前記マイクロ樹脂バルーンが膨張及び収縮することで形成された空隙を含み、前記空隙の大きさは、前記定着ベルトの回転方向に対して一端側より他端側の方が小さいことを特徴とする定着用押圧部材にある。
かかる発明によれば、一端側と他端側で形成される空隙の大きさが異なるため、一端側の硬度が低く他端側の硬度が高い弾性部材を得ることができる。これにより、記録媒体がニップ部の入口から出口までを通過する間の圧力分布(押圧力の差)を設定することができ、画像の定着性を向上させることができる。さらに、このような硬度差が設けられた弾性部材は単一材料から簡易な方法で一体的に形成することができるため、大幅なコストダウンが実現される。
ここで、前記マイクロ樹脂バルーンは、未膨張であることが好ましい。
これによれば、マイクロ樹脂バルーンの膨張量に差異が生じやすくなるため、一端側と他端側で形成される空隙の大きさの差を広げることができる。これにより、弾性部材により大きな硬度差を設けることができる。
ここで、前記空隙の大きさは、前記一端側から前記他端側に向かって、段階的に又は徐々に小さくなることが好ましい。
これによれば、記録媒体がニップ部の入口から出口までを通過する間において、記録媒体の種類に応じた柔軟な変形が可能となり、最適な定着を行うことができる。
ここで、前記一端側は、前記定着ベルトの回転方向に対して上流側であり、前記他端側は、前記定着ベルトの回転方向に対して下流側であることが好ましい。
これによれば、ニップ部への記録媒体の挟み込みがスムーズ行われると共に、記録媒体の種類に応じた柔軟な変形が可能となる。
ここで、前記弾性部材の外面に樹脂層を具備することが好ましい。
これによれば、定着ベルトの内周面と定着用押圧部材との摺動性が向上する。
本発明の他の態様は、前記何れかの態様に記載する定着用押圧部材と、前記定着ベルトとを具備することを特徴とする定着装置にある。
かかる発明によれば、ニップ部の圧力分布を設定できる定着用押圧部材を具備するため、画像の定着性を向上できる信頼性の高い定着装置が実現される。
本発明の定着用押圧部材及び定着装置によれば、一端側の硬度が低く他端側の硬度が高い弾性部材を具備するため、記録媒体がニップ部の入口から出口までを通過する間において、ニップ部の圧力分布を設定することができる。これにより、画像の定着性を向上させることができる。また、定着用押圧部材は単一材料から簡易な方法で一体的に形成することができるため、大幅なコストダウンが実現する。
以下に本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
本発明に係る定着用押圧部材は、画像形成装置の定着部に用いて好適なものである。図1に、定着用押圧部材(以下、単に「押圧部材」という)の斜視図及びX−X′線横断面図を示す。押圧部材10は、定着ベルト22の内面に設けられ、定着ベルト22の内面から定着ベルト22を介して加圧ロール21を押圧し、加圧ロール21との間にニップ部を形成する(図3参照)。このニップ部を未定着トナー像を担持した記録媒体が通過することによりトナーの定着が行われる。
本発明に係る定着用押圧部材は、画像形成装置の定着部に用いて好適なものである。図1に、定着用押圧部材(以下、単に「押圧部材」という)の斜視図及びX−X′線横断面図を示す。押圧部材10は、定着ベルト22の内面に設けられ、定着ベルト22の内面から定着ベルト22を介して加圧ロール21を押圧し、加圧ロール21との間にニップ部を形成する(図3参照)。このニップ部を未定着トナー像を担持した記録媒体が通過することによりトナーの定着が行われる。
図1(a)に示すように、押圧部材10は、定着ベルトの幅とほぼ同等な長さ(長手方向寸法)と、ニップ部を形成するための幅(短手方向寸法)を有する。このような押圧部材10は、定着ベルトの内周面と摺動する摺動面13を有する弾性部材11と、摺動面13の反対側に設けられた支持体12とから構成される。
本実施形態の弾性部材11は、定着ベルトの回転方向(図1(b)の矢印方向)に対して一端側11a(上流側)から他端側11b(下流側)に向かうに連れて硬度が段階的に又は徐々に高くなっている。
このような硬度差が設けられた弾性部材11は、シリコーンゴム原料と、マイクロ樹脂バルーンとを混合した後、シリコーンゴム原料を硬化することにより得られたシリコーンゴムで構成される。シリコーンゴムは、マイクロ樹脂バルーンが膨張及び収縮することで形成された空隙を含む。ここで、空隙とは、シリコーンゴム原料を硬化(加熱)することでマイクロ樹脂バルーンが膨張し、この膨張したマイクロ樹脂バルーンが形成した空間をいう。このため、この空間の中には、マイクロ樹脂バルーンの膨張後にシリコーンゴム原料を冷却することで収縮したマイクロ樹脂バルーンが存在する。なお、収縮したマイクロ樹脂バルーンは割れる又はひび割れることにより破壊されていてもよい。
空隙の大きさは、定着ベルトの回転方向に対して一端側11aより他端側11bの方が小さい。本実施形態では、空隙の大きさは、一端側11aから他端側11bに向かうに連れて段階的に又は徐々に小さくなっている。これにより、一端側11aから他端側11bに向かうに連れて段階的に又は徐々に硬度が高くなる弾性部材11が得られる。
このような硬度差が設けられた弾性部材11、即ち、一端側11aと他端側11bとで大きさの異なる空隙を有する弾性部材11は簡易な方法で一体的に形成(一体成形)することができる。具体的に、マイクロ樹脂バルーンが混合されたシリコーンゴム原料を定着ベルトの回転方向に対して一端側11aから所定時間加熱するだけで形成することができる。シリコーンゴム原料の加熱を一端側11aから行うことで、一端側11aと他端側11bとでマイクロ樹脂バルーンの膨張量に差異を生じさせる。即ち、一端側11aに存在するマイクロ樹脂バルーンの膨張を促進し、他端側11bに向かうに連れてこの膨張を抑制する。そして、シリコーンゴム原料を冷却してマイクロ樹脂バルーンを収縮させることにより、一端側11aに含まれるマイクロ樹脂バルーンの空隙は大きく、他端側11bに含まれるマイクロ樹脂バルーンの空隙は小さく形成され、硬度差が設けられた弾性部材11が得られる。なお、一端側11aと他端側11bとの硬度差は、加熱による膨張量の差異が生じやすい未膨張のマイクロ樹脂バルーンを用いることで、より大きく設けることができる。
本実施形態の押圧部材10によれば、硬度差が設けられた弾性部材11を具備するため、記録媒体がニップ部の入口から出口までを通過する間において、ニップ部の圧力分布を設定することができる。これにより、記録媒体の種類に応じた柔軟な変形が可能となり、画像の定着性が向上する。本実施形態では、定着ベルトの回転方向に対して上流側(一端側11a)の硬度を小さくしているため、ニップ部への記録媒体の挟み込みがスムーズに行われる。また、弾性部材11は単一材料から簡易な方法で一体的に形成することができるため、大幅なコストダウンが実現される。なお、弾性部材11を一体的に形成する方法については後述する。
押圧部材10を構成する支持体12は、金属又は耐熱樹脂等の部材からなる。かかる支持体12と弾性部材11とは、図示されない接着剤を介して接合されている。なお、支持体12はなくてもよい。
弾性部材11を構成するシリコーンゴム原料は、加熱により硬化して弾性体を生成するシリコーンゴムであれば特に制限されない。具体的には、液状シリコーンゴムやミラブル型シリコーンゴムが挙げられる。このようなシリコーンゴムは市販されているものを用いることができ、勿論、2種類以上を併用してもよい。
マイクロ樹脂バルーンは、液化ガス又はガスを熱可塑性高分子殻で包み込んだものである。本実施形態で用いるマイクロ樹脂バルーンは、シリコーンゴム原料を加熱することにより、マイクロ樹脂バルーン中の液化ガス又はガスが気化して膨張し、その後冷却することにより収縮して上述したような空隙を形成するものである。
このようなマイクロ樹脂バルーンは、未膨張のものでも既膨張のものでも用いることができる。マイクロ樹脂バルーンの平均粒径は、未膨張のものは約6μm〜45μm、既膨張のものは、約20μm〜130μmの範囲にある。未膨張のマイクロ樹脂バルーンを用いた場合、空隙の内径は、膨張及び収縮前の平均粒径より数倍〜数十倍大きくなる。例えば、平均粒径10μm〜16μmの未膨張のマイクロ樹脂バルーンを用いた場合、空隙の内径は、20μm〜200μmの範囲で分布されることが好ましく、50μm〜100μmの範囲で分布されることがより好ましい。既膨張のマイクロ樹脂バルーンを用いた場合、空隙の内径は、膨張及び収縮前の平均粒径と同程度となることが好ましい。例えば、平均粒径40μm〜60μmの既膨張のマイクロ樹脂バルーンを用いた場合、空隙の内径は、20μm〜80μmの範囲で分布されることが好ましく、30μm〜70μmの範囲で分布されることがより好ましい。
なお、本実施形態におけるマイクロ樹脂バルーンの平均粒径とは、レーザー回折散乱式粒度分布計により測定されたメジアン径(D50)の値のことである。内径の分布とは、電子顕微鏡写真に基づき、マイクロ樹脂バルーン毎の空隙の内径を測定し、算出した範囲をいう。
また、これらのマイクロ樹脂バルーンは、市販されているものを用いることができ、2種類以上を併用してもよい。弾性部材11の一端側11aと他端側11bとの硬度差を大きく設けたい場合は膨張量の差異が生じやすい未膨張のマイクロ樹脂バルーンを用いることが好ましく、かかる硬度差をゆるやかに設けたい場合は既膨張のマイクロ樹脂バルーンを用いることが好ましい。このように未膨張又は既膨張のマイクロ樹脂バルーンを適宜選択することにより、所望の圧力分布を有する弾性部材11を得ることができる。
マイクロ樹脂バルーンの配合量は、通常、シリコーンゴム原料100質量部に対して、1質量部〜10質量部が好ましく、1質量部〜3質量部がより好ましい。これは、弾性部材11中でマイクロ樹脂バルーンが均一に安定して分散できる量である。なお、マイクロ樹脂バルーンの配合量が少なすぎると十分な硬度差が得られず、多すぎると粘度が上昇し成型が不可能になる。
また、弾性部材11の表面には、フッ素樹脂等からなる樹脂層が形成されることが好ましい。これにより、定着ベルトの内周面と押圧部材10との摺動性が向上する。また、弾性部材11の表面には、フッ素樹脂等からなる摺動シートや溝等が設けられていてもよい。なお、摺動シートの表面に凹凸加工が施されていてもよい。
ここで、本実施形態に係る押圧部材の製造方法について説明する。図2は、押圧部材の製造工程を説明するための断面図である。
本実施形態では、シリコーンゴム原料としてミラブルシリコーンゴムを用いて、弾性部材11と支持体12とを具備する押圧部材10を製造する場合について例示する。この製造方法は、極めて簡易であり、大幅なコスト削減を実現することができる。
まず、ミラブルシリコーンゴムに、未膨張のマイクロ樹脂バルーンを混合して、シリコーンゴム組成物を調製する。
次に、図2(a)に示すように、金型30に支持体12を配置し、支持体12の一方側に図示しない接着剤を塗布し、この接着剤を介して金型30にマイクロ樹脂バルーン101が含有されたシリコーンゴム組成物14(後に弾性部材11になる)を充填し、支持体12とシリコーンゴム組成物14とを固着する。
次いで、図2(b)に示すように、シリコーンゴム組成物14が充填された金型30を定着ベルトの回転方向に対して上流側となる一端側11aから加熱してシリコーンゴム組成物14を加熱する。具体的には、ミラブルシリコーンゴムの硬化温度以上で加熱し、シリコーンゴム組成物14を硬化させてシリコーンゴムとする(一次硬化)。この一次硬化の際に、マイクロ樹脂バルーン中の液化ガス又はガスを気化させると共に、マイクロ樹脂バルーンを膨張させる。
この一次硬化により、一端側11aに存在するマイクロ樹脂バルーン101aは金型30を介してより強く加熱されるため膨張量が多くなる。一方、他端側11bに存在するマイクロ樹脂バルーン101bの膨張は抑制されるため膨張量が少なくなる。
次いで、図2(c)に示すように、シリコーンゴムを冷却しマイクロ樹脂バルーンを収縮させて金型30を脱型する。これにより、大きさの異なる空隙が形成される。即ち、一端側11aでは、大きい空隙102aがより多く形成され、他端側11bに向かうに連れて小さい空隙102bが多く形成される。
したがって、上述した製造工程によれば、単一材料からなるシリコーンゴム組成物14を一端側11aから加熱するだけの極めて簡易な方法で一端側11aから他端側11bに向かうに連れて段階的に又は徐々に硬度が高くなる弾性部材11及び弾性部材11を具備する押圧部材10を得ることができる。
なお、マイクロ樹脂バルーンの種類、例えば未膨張又は既膨張のマイクロ樹脂バルーン等を適宜選択することにより、弾性部材11の一端側11aと他端側11bでのマイクロ樹脂バルーンの膨張量の差を大きく又は小さくし、硬度分布(圧力分布)を調整することができる。また、加熱時間、加熱回数及び温度等の加熱条件を適宜調整し、マイクロ樹脂バルーンの膨張量や収縮量を制御した場合も、圧力分布を調整することができる。
次に、実施形態1に係る押圧部材10を具備する定着装置20について説明する。
図3に、本実施形態に係る定着装置の断面図を示す。図3に示すように、定着装置20は、加圧ロール21と、加圧ロール21に対向して配置される定着ベルト22と、加圧ロール21に対向する位置で定着ベルト22を内側から加圧ロール21に対して押圧して所定のニップ部を形成する押圧部材10と、定着ベルト22を所定温度まで加熱する加熱手段23とを具備するものである。
加圧ロール21は、例えば、金属等からなる芯体24と、芯体24の周囲に形成された弾性層25と、フッ素樹脂等からなる離型層26とを具備する。
定着ベルト22は、対向する加圧ロール21との圧接により所定のニップを形成できるものであればよく、例えば、金属からなる金属基体と、金属基体の外周面に形成された弾性層と、弾性層の外周面に形成されたフッ素樹脂等からなる離型層と、金属基体の内周面に形成された摺動層とを具備する。
押圧部材10は、上述したように定着ベルト22の内周面と摺動する摺動面13を有し、定着ベルト22の回転方向に対して上流側となる一端側11aの硬度が低く、他端側11bの硬度が高い弾性部材11と、支持体12とから構成される。
加熱手段23は、定着ベルト22を加熱できるものであればよく、定着ベルト22の外側に設けられていてもよい。加熱手段23としては、ハロゲンヒーター、電熱線ヒーター、赤外線ヒーター、励磁コイル(熱源)による電磁誘導発熱等を挙げることができる。
本実施形態に係る定着装置20は、ニップ部の圧力分布を設定することができる押圧部材10を具備するため、優れた定着性を有する信頼性の高いものとなる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
押圧部材の寸法(5×10×320mm)に合わせた金型を用意した。ミラブルシリコーンゴム(信越化学製:型番NT−522−U)100質量部に、マイクロ樹脂バルーン(松本油脂製薬製:型番F−36D、未膨張、平均粒径10〜16μm)1.5質量部を配合して調製したシリコーンゴム組成物を金型に入れて、金型を定着ベルトの回転方向に対して上流側となる一端側から200℃の熱盤で10分間加熱した。その後、金型を110℃の恒温槽に投入し、30分間加熱し、弾性部材とした。冷却後、金型から取り出すことにより、押圧部材として用いられる弾性部材を得た。
押圧部材の寸法(5×10×320mm)に合わせた金型を用意した。ミラブルシリコーンゴム(信越化学製:型番NT−522−U)100質量部に、マイクロ樹脂バルーン(松本油脂製薬製:型番F−36D、未膨張、平均粒径10〜16μm)1.5質量部を配合して調製したシリコーンゴム組成物を金型に入れて、金型を定着ベルトの回転方向に対して上流側となる一端側から200℃の熱盤で10分間加熱した。その後、金型を110℃の恒温槽に投入し、30分間加熱し、弾性部材とした。冷却後、金型から取り出すことにより、押圧部材として用いられる弾性部材を得た。
(試験例1)
実施例1で得られた弾性部材の硬度分布を測定した。硬度分布の測定は、マイクロゴム硬度計(高分子計器製:MD−1capa)を用いて、定着ベルトの回転方向に対して下流側となる他端側を測定位置0mmとして、上流側である一端側に向かって1mm間隔で硬度を測定することにより行った。図4に、弾性部材の硬度分布を示す。
実施例1で得られた弾性部材の硬度分布を測定した。硬度分布の測定は、マイクロゴム硬度計(高分子計器製:MD−1capa)を用いて、定着ベルトの回転方向に対して下流側となる他端側を測定位置0mmとして、上流側である一端側に向かって1mm間隔で硬度を測定することにより行った。図4に、弾性部材の硬度分布を示す。
図4に示すように、弾性部材の硬度は、一端側(上流側)から他端側(下流側)に向かって硬度が徐々に高くなっていることが認められた。これは、ミラブルシリコーンゴムを硬化する際、一端側からシリコーンゴム組成物を加熱したため、一端側と他端側とでマイクロ樹脂バルーンの膨張量に差異が生じ、一端側では、大きい空隙がより多く形成され、他端側に向かうに連れて小さい空隙が多く形成されたからである。
以上の結果から、マイクロ樹脂バルーンを含むシリコーンゴム組成物(単一材料)を一端側から加熱するだけの極めて簡易な方法で、硬度差が設けられた弾性部材が得られることがわかった。このような硬度差が設けられた押圧部材は、ニップ部の圧力分布を設定することができ、画像の定着性を向上させることができる。
10 押圧部材
11 弾性部材
12 支持体
13 摺動面
14 シリコーンゴム組成物
20 定着装置
21 加圧ロール
22 定着ベルト
23 加熱手段
24 芯体
25 弾性層
26 離型層
30 金型
101 マイクロ樹脂バルーン
102 空隙
11 弾性部材
12 支持体
13 摺動面
14 シリコーンゴム組成物
20 定着装置
21 加圧ロール
22 定着ベルト
23 加熱手段
24 芯体
25 弾性層
26 離型層
30 金型
101 マイクロ樹脂バルーン
102 空隙
Claims (6)
- 定着装置の定着部に用いられる定着用押圧部材であって、
前記定着部の定着ベルトの内面に設けられ、前記定着ベルトの内周面と摺動する弾性部材を具備し、
前記弾性部材は、一体的に形成され、シリコーンゴム原料と、マイクロ樹脂バルーンとを混合した後、前記シリコーンゴム原料を硬化することにより得られたシリコーンゴムで構成され、
前記シリコーンゴムは、前記マイクロ樹脂バルーンが膨張及び収縮することで形成された空隙を含み、
前記空隙の大きさは、前記定着ベルトの回転方向に対して一端側より他端側の方が小さいことを特徴とする定着用押圧部材。 - 請求項1に記載する定着用押圧部材において、
前記マイクロ樹脂バルーンは、未膨張であることを特徴とする定着用押圧部材。 - 請求項1又は2に記載する定着用押圧部材において、
前記空隙の大きさは、前記一端側から前記他端側に向かって、段階的に又は徐々に小さくなることを特徴とする定着用押圧部材。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載する定着用押圧部材において、
前記一端側は、前記定着ベルトの回転方向に対して上流側であり、
前記他端側は、前記定着ベルトの回転方向に対して下流側であることを特徴とする定着用押圧部材。 - 請求項1〜4の何れか一項に記載する定着用押圧部材において、
前記弾性部材の外面に樹脂層を具備することを特徴とする定着用押圧部材。 - 請求項1〜5の何れか一項に記載する定着用押圧部材と、前記定着ベルトとを具備することを特徴とする定着装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016180888A (ja) * | 2015-03-24 | 2016-10-13 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置用加圧ユニット、定着装置、及び画像形成装置 |
JP2018031826A (ja) * | 2016-08-22 | 2018-03-01 | 信越ポリマー株式会社 | スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置 |
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JP2019162875A (ja) * | 2019-04-10 | 2019-09-26 | 信越ポリマー株式会社 | スポンジローラの製造方法 |
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2013
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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