JP2007065424A - 加熱装置、画像形成装置及び加圧用回転体の製造方法 - Google Patents

加熱装置、画像形成装置及び加圧用回転体の製造方法 Download PDF

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Akira Hayakawa
亮 早川
Toshihiko Ochiai
俊彦 落合
Koji Uchiyama
康治 内山
Seietsu Miura
誠悦 三浦
Kazuo Kishino
一夫 岸野
Katsuhisa Matsunaka
勝久 松中
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Abstract

【課題】熱伝導性が低く、熱容量も低く、加熱手段からの熱量を奪い難く、且つ表面硬度が低く、加熱ニップ幅を大きくすることができる加圧用回転体を備えており、シート状被加熱材を効率よく加熱することのできる加熱装置、及び、斯かる加熱装置を備えた画像形成装置、更には、加圧用回転体の製造方法を提供する。
【解決手段】加圧用回転体24の弾性層24b中に、少なくとも2種類の平均粒径の異なる既膨張の樹脂マイクロバルーン24c、24dが混合分散されており、平均粒径(m1)が最も大きい樹脂マイクロバルーン24cと、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーン24dの平均粒径比(m2/m1)が0.5以下である。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、電子写真式、静電記録式などとされる画像形成手段により記録材に未定着の顕画像(トナー像)を形成し、このトナー像を記録材に加熱定着するための加熱定着装置などとして使用可能な加熱装置に関するものである。また、本発明は、斯かる加熱装置を加熱定着装置として使用した複写機、ファクシミリ、プリンタなどとされる画像形成装置に関するものである。更には、本発明は、斯かる加熱装置を構成する加圧用回転体の製造方法に関するものである。
近年、例えば、複写機、プリンタ等とされる電子写真方式の画像形成装置において、加熱定着装置は、装置の小型が進み、これに使用される加圧ローラの小径化も進んでいる。加圧ローラの小径化により定着時におけるニップ巾を確保するために加圧ローラの芯金外周に被覆せしめる弾性体層を低硬度化する傾向がある。例えば、特許文献1に開示されるように弾性体層に多孔質弾性体(スポンジゴム)を用いたものが多く実用化されている。
また、近年加熱定着装置において、省電力のため、加熱効率をあげることによりスタンバイ温調を行わない加熱定着装置が増えてきている。このような装置において加熱効率をあげるためには、加熱体の発熱する熱量が転写紙に効率よく流入すればよく、加圧ローラの断熱性を高める試みがなされている。例えば特許文献2では、シャフトに支持され、内部に空気層を有する中空回転体とされる加圧ローラが提案されている。
これらの加圧ローラの中には、トナーの離型性をなすために、外周にフッ素樹脂チューブを被覆したローラ或いはフッ素樹脂をコートしたローラが知られている。
一方、スポンジゴムの製造法のひとつとして樹脂マイクロバルーンを利用する方法が知られている。そのひとつには、特許文献3、4のごとく未膨張のマイクロバルーンをゴム中に混合し、加熱し、樹脂マイクロバルーンの膨張とゴムの硬化を同時に行うものである。
もう一つには、上記方法での問題点(セルの不均一)を解決する目的でスポンジゴムの製造方法として、予め膨張させた樹脂マイクロバルーンを液状コンパウンドに混合、樹脂溶融温度以下で架橋ゴム成形物を得る方法も提案されている(例えば特許文献5参照)。
特公平4−77315号公報 特開平5−46041号公報 特開平8−12888号公報 特開平5−209080号公報 特開平10−60151号公報
近年、複写機やレーザービームプリンタに用いられる加熱定着装置においては、省エネ化、クイックスタートが求められ、加圧ローラの熱伝導率、熱容量の低下が強く求められるようになってきている。
しかし、従来の樹脂マイクロバルーンを利用する方法では、その粒径、混合量から下げることのできる熱伝導量に限界があった。これは、空隙を大きくするため混合する樹脂の粒径を大きくし過ぎると、樹脂間に大きな隙間ができ、熱伝導を下げることができないうえ、近接した樹脂間の壁が非常に薄くなり、強度的に劣る。一方粒径を小さくし、その混合量を多くすると、作製された加圧ローラは、空隙が少なく熱伝導があまり下げることができない。
本発明の目的は、熱伝導性が低く、熱容量も低く、加熱手段からの熱量を奪い難く、且つ表面硬度が低く、圧接ニップ幅を大きくすることのできる加圧用回転体を備えており、シート状被加熱材を効率よく加熱することのできる加熱装置、及び、斯かる加熱装置を備えた画像形成装置、更には、加圧用回転体の製造方法を提供することである。
上記目的は本発明に係る加熱装置、画像形成装置、及び、加圧用回転体の製造方法にて達成される。要約すれば、本発明の一態様によれば、シート状の被加熱材を加熱するための加熱手段と、前記加熱手段に対向して配置され、前記加熱手段に圧接される加圧用回転体とを有し、前記加圧用回転体は弾性層を有し、前記加熱手段と前記加圧用回転体との圧接ニップ部に前記被加熱材を導入して狭持搬送することにより前記被加熱材を加熱する加熱装置において、
前記加圧用回転体の前記弾性層中に、少なくとも2種類の平均粒径の異なる既膨張の樹脂マイクロバルーンが混合分散されており、
平均粒径(m1)が最も大きい樹脂マイクロバルーン(B1)と、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーン(B2)の平均粒径比(m2/m1)が0.5以下である、
ことを特徴とする加熱装置が提供される。
本発明の他の態様によると、記録材に未定着画像を形成担持させる画像形成手段と、未定着画像を記録材に加熱定着させるための上記構成の加熱装置と、を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明の他の態様によると、シート状の被加熱材を加熱するための加熱手段に対向して配置され、前記加熱手段に圧接される加圧用回転体の製造方法において、
(a)未膨張の樹脂マイクロバルーン100重量部に対して、シリコーンオイル50〜100重量部を加え、樹脂マイクロバルーンを所定の大きさに加熱膨張させ、
(b)液状シリコーンゴム材100重量部に対して、前記膨張した平均粒径の異なる少なくとも2種類の樹脂マイクロバルーン1〜10重量部を混ぜて、樹脂マイクロバルーンの軟化点以下の温度にて芯金上に加熱硬化して成形し、
(c)前記加圧用回転体の弾性層中に、少なくとも2種類の平均粒径の異なる既膨張の樹脂マイクロバルーンを混合分散し、前記平均粒径(m1)が最も大きい樹脂マイクロバルーン(B1)と、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーン(B2)の平均粒径比(m2/m1)が0.5以下である、
ことを特徴とする加圧用回転体の製造方法が提供される。
本発明によれば、加熱装置は、熱伝導性が低く、熱容量も低く、加熱手段からの熱量を奪い難く、且つ表面硬度が低く、圧接ニップ幅を大きくすることのできる加圧用回転体を備えており、シート状被加熱材を効率よく加熱することができる。
以下、本発明に係る加熱装置及び画像形成装置、並びに、加圧用回転体の製造方法を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。本実施例にて、画像形成装置は、転写式電子写真プロセスを利用したレーザームプリンタである。
(1)画像形成装置
図1に示す本実施例の画像形成装置は、像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」という。)1を備えている。感光ドラム1は、矢印aの時計方向に所定の周速度(プロセススピード)にて回転駆動される。感光ドラム1は、OPC、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料層を、アルミニウムやニッケルなどのシリンダ(ドラム)状の導電性基体の外周面に形成した構成とされる。感光ドラム1は、その周辺に設けた画像形成手段によりドラム表面に顕画像(トナー像)が形成される。このトナー像は、記録材Pに転写される。
つまり、感光ドラム1は、その回転過程で帯電手段としての帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。
一方、露光手段としてのレーザービームスキャナ3から、目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調制御(ON/OFF制御)されたレーザービームが出力される。出力されたレーザービームは、走査露光Lとして、回転感光ドラム1の一様帯電面に対して照射される。これにより、回転感光ドラム面に目的の画像情報の静電潜像が形成される。
感光ドラム1上の潜像は、現像装置4でトナーTにより現像されて可視化され、トナー像とされる。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで用いられることが多い。
一方、給紙ローラ8の駆動により給紙カセット9内に収容の記録材としての転写材Pが一枚宛繰り出される。転写材Pは、ガイド10、レジストローラ11を有するシートパスを通って感光ドラム1と、転写手段としての転写ローラ5の圧接部である転写ニップ部に所定の制御タイミングにて給送される。給送される転写材Pの面に感光ドラム1面側のトナー画像が順次に転写されていく。
転写ニップ部を出た転写材Pは、回転感光ドラム1の面から順次に分離されて、搬送装置12で加熱定着装置6に導入されてトナー画像の熱定着処理を受ける。加熱定着装置6については次の(2)項で詳述する。
加熱定着装置6を出た転写材Pは、搬送ローラ13、ガイド14、排紙ローラ15を有するシートパスを通って、排紙トレイ16にプリントアウトされる。
また、転写材分離後の回転感光ドラム面はクリーニング装置7により転写残りトナー等の付着汚染物の除去処理を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。
(2)加熱定着装置6
図2は、本実施例で用いた加熱定着装置6の概略構成模型図である。本実施例の加熱定着装置6は、特開平4−44075号公報等に記載の、所謂、テンションレスタイプのフィルム加熱方式・加圧回転体(加圧ローラ)駆動方式の加熱装置である。
つまり、加熱装置は、シート状の被加熱材を加熱するための加熱手段と、加熱手段に対向して配置され、加熱手段に圧接される加圧用回転体とを有する。また、加圧用回転体は弾性層を有し、加熱手段と加圧用回転体との圧接ニップ部に被加熱材を導入して狭持搬送することにより被加熱材を加熱する。
本実施例にて、図2に示すように、加熱装置は、加熱定着装置6とされる。つまり、シート状の被加熱材は、未定着の顕画像Tを担持する記録材Pであり、加熱手段20と加圧用回転体24との圧接ニップ部Nに記録材Pを導入して狭持搬送することにより記録材P上に顕画像Tが加熱定着される。
更に説明すると、加熱定着装置6にて、加熱手段20は、横断面略半円弧状・樋型で、紙面に垂直方向を長手とする横長のフィルムガイド部材(スティ)21を有する。このフィルムガイド部材21の下面の略中央部に長手に沿って形成した溝内に収容保持させた横長の加熱体22が配置され、この加熱体付きのフィルムガイド部材21には、エンドレスベルト状(円筒状)の耐熱性フィルム23がルーズに外嵌されている。これら部材21〜23は、加熱手段20を構成する部材である。
本実施例にて加熱定着装置6は、フィルム23を挟ませて加熱体22の下面に圧接させた加圧手段としての加圧用回転体、即ち、弾性加圧ローラ24を備えている。フィルム23を挟ませて加熱体22に圧接させた加圧ローラ24の弾性層24bの弾性変形によって加熱体22との間に、圧接ニップ部(定着ニップ部)Nが形成される。加圧ローラ24は、駆動源Mの駆動力が不図示のギア等の動力伝達機構を介して伝達されて所定の周速度で矢印bの反時計方向に回転駆動される。
フィルムガイド部材21は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイト)や液晶ポリマー等の耐熱性樹脂の成形品である。
加熱体22は、本実施例では、アルミナ等の横長・薄板状のヒータ基板22a、その表面側(フィルム摺動面側)に長手に沿って形成具備させた線状或いは細帯状のAg/Pbなどの通電発熱体(抵抗発熱体)22b、ガラス層等の薄い表面保護層22c、ヒータ基板22aの裏面側に配設したサーミスタ等の検温素子22d等からなる全体に低熱容量のセラミックヒータである。このセラミックヒータ22は、通電発熱体22bに対する電力供給により迅速に昇温し、検温素子22dを含む電力制御系により所定の定着温度に温調される。
耐熱性フィルム23は、熱容量を小さくして装置のクイックスタート性を向上させるために、膜厚を総厚100μm以下、好ましくは60μm以下20μm以上とした、耐熱性・離型性・強度・耐久性等のあるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)・PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル)・PPS等の単層フィルム、或いは、ポリイミド・ポリアミドイミド・PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)・PES(ポリエーテルスルホン)等のベースフィルムの表面にPTFE・PFA・FEP(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル)等を離型層としてコーティングした複合層フィルム等である。
加圧ローラ24は、鉄やアルミニウム等の芯金24aと、内部が中空の充填材24c、24dを充填した弾性層24bと、離型層24eと、にて構成される。この加圧ローラ24については次の(3)項で詳述する。
少なくとも画像形成実行時に加圧ローラ24が回転駆動されると、圧接ニップ部Nにおける加圧ローラ24とフィルム23の外面との摩擦力によりフィルム23に回転力が作用する。これにより、フィルム23は、フィルム内面が圧接ニップ部Nにおいて加熱体22の表面である下面に密着して摺動する。また、フィルム23は、フィルムガイド部材21の外回りを矢印aの時計方向に所定の周速度、即ち画像転写部側から搬送されてくる未定着トナー画像Τを担持した転写材pの搬送速度と略同一の周速度でシワなく回転駆動される。この場合、フィルム23の内面とこれが摺動する加熱体下面との摺動抵抗を低減するために両者間に耐熱性グリス等の潤滑剤を介在させるとよい。
このように、加圧ローラ24の回転駆動によりフィルム23が回転され、また加熱体22が所定の定着温度に立ち上がって温調された状態となる。この状態において、圧接ニップ部Nの加圧ローラ24とフィルム23との間に未定着トナー画像Τを有する転写材Pがそのトナー画像担持面側をフィルム23側にして導入される。転写材Pは、圧接ニップ部Nにおいてフィルム外面に密着し、フィルム23と一緒に圧接ニップ部Nを挟持搬送されていく。これにより、加熱体22の熱がフィルム23を介して付与され、また圧接ニップ部Nの加圧力を受けて未定着トナー画像Τが転写材Pの面に熱圧定着される。圧接ニップ部Nを通った転写材Pは、フィルム23の外面から分離されて搬送される。
本実施例のようなフィルム加熱方式の加熱定着装置6は、熱容量が小さく昇温の速い加熱体22を用いることができ、加熱体22が所定の温度に達するまでの時間を大きく短縮できる。常温からでも容易に高温に立ち上げることができるため、非プリント時に加熱定着装置6が待機状態にあるときのスタンバイ温調をする必要がなく省電力化できる。
また、回転するフィルム23には圧接ニップ部N以外には実質的にテンションが作用しないので、回転状態にあるフィルム23のフィルムガイド部材21の長手に沿う寄り移動力が小さい。そのため、フィルム寄り移動規制手段としてはフィルム23の端部を単純に受け止めるだけのフランジ部材の配設で足り、装置を簡略化できる利点がある。
(3)加圧ローラ24
上述したように、加熱定着装置6における加圧用回転体としての加圧ローラ24は、芯金24aと、樹脂マイクロバルーン24c、24dを充填した弾性層24bと、を有している。
加圧ローラ24は、弾性層24bと、最外面部に形成されフッ素樹脂又はフッ素ゴムにて形成されたる離型層24eと、を有する。加圧ローラ24の弾性層24bの熱伝導度を小さくすることにより、加熱定着装置6の作動時に加熱体22が加圧ローラ24より奪われる熱量を小さく抑えることができる。これにより、フィルム23の表面の温度上昇を向上させることができ、加熱定着装置6のクイックスタートを可能とすることができる。この熱伝導率は、定着性、スタンバイ時間の短縮等から見ると、小さければ、小さいほど良い。
弾性層24bの熱伝導率は、表面熱伝導率計(商品名:QTM−500、京都電子(株)製)により測定する。即ち、加圧ローラ24の弾性層24bの表面に、加圧ローラ24の軸方向と平行に表面熱伝導率計のセンサプローブ(型式:PD−11、京都電子(株)製)を接触させて、弾性層24bの熱伝導率を測定する。
また、加圧ローラ24の表面粗さRa(JIS B0601)は、3μm以下が好ましい。
加圧ローラ24に用いられる弾性層24bの厚さは、所望の幅の圧接ニップ部Nを形成することができる厚さであれば特に限定されないが、2〜6mmであることが好ましい。
本実施例においては、弾性層24bは、弾性層24b中に樹脂マイクロバルーン24c及び24dを含むゴム組成物であり、熱伝導度が0.100W/m・K以下となるものであれば、材料は特に限定されない。樹脂マイクロバルーン24cは、平均粒径が150μm前後の略球状であり、樹脂マイクロバルーン24dは、平均粒径が65μm前後の略球状である。マイクロバルーンは、内部に断熱性に優れた空気を含有しているため、充填材として弾性層24b中に含有させることで、弾性層24bの熱伝導度を小さくすることができる。
本実施例によると、平均粒径(m1)が最も大きい樹脂マイクロバルーン(B1)と、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーン(B2)の平均粒径比(m2/m1)が0.5以下である。
また、平均粒径(m1)が最も大きい樹脂マイクロバルーンと、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーンの混合比(V1:V2)は、90:10から30:70の範囲とされる。
本実施例では、樹脂マイクロバルーン24cと24dの混合率を60:40にしてあり、弾性層24b中の体積充填率が70%となるようにしてある。
図3(a)、(b)には、例えば従来のように平均粒径が100μm前後のものを混合したときの弾性層(図3(a))と、本実施例を用いた場合の弾性層24b(図3(b))、の拡大断面模式図を示す。図3(a)、(b)は、説明しやすいように2次元で描かれているが、実際は3次元での現象である。
図3(a)では、平均粒径が略同一の樹脂マイクロバルーン24hが並んでいるのに対し、図3(b)では平均粒径の異なる2種類の樹脂マイクロバルーン24c、24dが充填されている。
本実施例では、平均粒径の大きなマイクロバルーン24cを充填することで大きな空間を設ける。また、大きなマイクロバルーン24cの平均粒径が大きいが故に生じるマイクロバルーン間の隙間を平均粒径が小さなマイクロバルーン24dで埋めることにより、弾性層24b中の空隙の量を増やし、断熱性を高めている。
上述のように、図解し易いように図3では2次元で示しているが、実際の3次元でよりこの効果が大きくなる。
また、平均粒径100μm前後のものでその熱伝導を下げるために、充填量を更に上げていくと、マイクロバルーン間が非常に接近し、弾性層の壁が薄くなったり、無くなったりするため、非常に脆いものになってしまうという問題がある。
マイクロバルーン24c、24dの殻として好ましい例としては、熱可塑性のものとして塩化ビニリデン樹脂、アクリロニトリル樹脂、熱硬化性のものとしてフェノール樹脂が挙げられる。
また、弾性層24b中にマイクロバルーンを含有させる基材24fとしては、従来の加圧ローラの弾性層として公知のものを用いることができるが、シリコーンゴム、フッ素ゴムを好適に用いることができる。
なお、弾性層24bの強度、耐久性が問題なければ、樹脂マイクロバルーン24cの弾性層24b中の含有量は特に限定されない。しかし、例えば樹脂マイクロバルーン24c及び24dの含有量を変化させたときの弾性層24bの熱伝導率を測定し、耐久性が損なわれない範囲で、好ましい熱伝導率が得られるときの含有量をマイクロバルーンの好ましい含有量として選択することができる。
マイクロバルーン24c、24dを含有する弾性層24bは、図2、図3(b)に示すように、シリコーンゴムなどの基材としてのゴム層24f中にマイクロバルーン24c、24dを含有しているものであってよい。また、図4に示すように、発泡体からなる発泡体層24g上に、マイクロバルーン24c、24dを含有させたゴム層24fを形成した多層構造のものを、本発明における弾性層24bとしても良い。
上記離型層24eは、弾性層24b上にPFAチューブを被せることにより形成してもよいし、フッ素ゴム、又は、PTFE,PFA,FEPなどのフッ素樹脂を弾性層24b上にコーティングすることによって形成しても良い。なお、離型層24eの厚さは加圧ローラ24に充分な離型性を付与することができる厚さであれば特に限定されないが、好ましくは20〜50μmである。
(加圧ローラの製造法)
次に、上記構成の加圧ローラ24の製造法について説明する。
用いる未膨張の樹脂マイクロバルーンは、外殻に熱可塑性樹脂を用いた揮発性物質を内包させた粉体であり、熱により膨張するものである。熱可塑性樹脂として塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、メチルメタクリレート/アクリロニトリル共重合体、メタアクリロニトリル/アクリロニトリル共重合体が例示され、内包した揮発性物質としては、ブタン、イソブタン等の炭化水素イソブタンが知られている。
外殻となる樹脂としては、液状シリコーンゴム材の硬化温度に合わせて軟化温度が適当な範囲内にあるものを選択する。
これら未膨張の樹脂マイクロバルーンは松本油脂製薬株式会社の“松本マイクロスフェアーF”シリーズ、エクスパンセル社の“エクスパンセル”シリーズとして容易に市場から入手できるものである。これらの市場から入手される未膨張の樹脂マイクロカプセルは通常その直径が約1〜50μmであり、これを適切な加熱温度で膨張させ直径が約10〜500μm程度のほぼ真球に近い球体となる。
具体的に本実施例では、松本油脂製薬(株)製のマツモトマイクロスフェアー(アクリロニトリル系樹脂マイクロバルーン)のF−50(膨張前平均粒径・・・15μm⇒膨張後平均粒径(予想)・・・60〜70μm)とF105(膨張前平均粒径・・・35μm⇒膨張後平均粒径(予想)・・・140〜160μm)の2つの平均粒径を持つものをこの時点で混合し使用している。
樹脂マイクロバルーンの飛散防止のために用いるシリコーンオイルとしてはジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンを初め、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン等各種変性シリコーンオイルが挙げられる。等量以下のシリコーンオイルを未膨張の樹脂マイクロバルーンに加え放置、或いは、攪拌すればよく、湿潤させる方法は特に限定しない。加えるシリコーンオイルは未膨張の樹脂マイクロバルーン100重量部に対し、50〜100重量部がよい。50重量部以下の場合、十分な飛散防止効果が得られず、100重量部を超える場合は、マイクロバルーンの膨張に不具合がでる場合がある。
続いて、上記所定の大きさに加熱膨張された樹脂マイクロバルーンは冷却後、液状シリコーンゴム材に混合/混練分散される。なお、既膨張樹脂マイクロバルーンの熱による破壊を防ぐために、混合あるいは混練する時は、既膨張樹脂マイクロバルーンを構成する樹脂の軟化点以下で混合することが好ましい。
液状シリコーンゴム材は、常温にて液状を呈し、熱により硬化してゴム状弾性を有するシリコーンゴムとなるものであればよく、その種類等は、特に限定されない。
斯かる液状シリコーンゴム材としては、アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素原子結合水素原子含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンと補強性充填剤とからなり、白金系触媒により硬化してシリコーンゴムとなる付加反応硬化型液状シリコーンゴム組成物、アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと補強性充填剤とからなり、有機過酸化物により硬化してシリコーンゴムとなる有機過酸化物硬化型シリコーンゴム組成物、水酸基含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素原子結合水素原子含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンと補強性充填剤とからなり、有機錫化合物、有機チタン化合物、白金系触媒等の縮合反応促進触媒により硬化してシリコーンゴムとなる縮合反応硬化型液状シリコーンゴム組成物が挙げられる。これらの中でも、硬化速度が速いことや硬化の均一性に優れていることから付加反応硬化型液状シリコーンゴム材が好ましい。
硬化物がゴム状弾性体になるためには直鎖状のジオルガノポリシロキサンを主成分とする25℃における粘度が100センチポイズ以上であることが好ましい。
この液状シリコーンゴム材には、本発明の目的を損なわない範囲で、流動性を調節したり、硬化物の機械的強度を向上させるために各種の充填剤、必要に応じて顔料、耐熱剤、難燃剤、可塑剤、接着付与剤などを配合されたものでもよい。
既膨張マイクロバルーン配合量は、所望の断熱性に応じて選択される。液状シリコーンゴム材100重量部に対し1〜10重量部が好ましい。1重量部以下では加圧ローラに要求される十分な断熱性が得られず、10重量部を超える場合は液状シリコーンゴム材粘度が上がり混合攪拌が困難になる。
次に、該シリコーンゴム材を芯金上に前記加熱膨張温度以下で加熱硬化形成する。加熱硬化しローラを形成する手段・方法は限定しないが、所定の内径を有するパイプ状金型に金属製芯金を装着し該シリコーンゴム材を注入し金型を加熱することによって、ローラを形成する方法が簡便であり好適である。この時、加熱温度が樹脂マイクロバルーンの軟化点以上であるとバルーンが熱変形を起こし均一なスポンジ形態を形成出来ない場合がある。
更に好ましくは、硬化形成されたシリコーンゴムローラを脱型後、該シリコーンゴムローラを前記加熱膨張温度以上で加熱する。ここで樹脂バルーンは熱収縮を起こし破壊し、その跡には空隙が残存することになり均一なスポンジ形態は維持される。従って、該シリコーンゴムローラのスポンジ形態は実使用時の熱履歴による樹脂熱劣化の影響を受ず安定した状態での使用が可能となる。
良好な断熱性と強度を得るため、加熱膨張させた樹脂バルーンの平均粒径(m1)が大きい樹脂マイクロバルーン(B1)と、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーン(B2)の平均粒径比(m2/m1)が0.5以下である事が好適であり、m1、m2ともに平均粒径が80〜200μmの範囲内であることが望ましい。
平均粒径とは顕微鏡観察により視野内の無作為に選んだ10個のバルーンの(直径+短径)/2の平均値をさす。
この範囲の粒径の膨張樹脂バルーンであれば少量配合で断熱性加圧ローラに必要な断熱性をえることが可能でありシリコーンゴム材との混合攪拌も容易である。
加熱膨張させた樹脂バルーンの平均粒径が80μm以下では断熱性加圧ローラに必要な断熱性をえるのに多量配合が必要になる場合が有り、また、200μmを超えるものを使用した場合、弾性層の機械的強度の点で問題が生じる場合がある。
シリコーンオイルとしてはシリコーンゴムのスポンジの耐熱性の点でメチルハイドロジェンポリシロキサンが好適である。
シリコーンオイルがアミノ変性シリコーンオイルである場合もシリコーンゴムスポンジの耐熱性の点で好適である。
本発明は、加熱手段と加圧手段との圧接ニップ部に被加熱材を導入して挟持搬送させて加熱処理する加熱装置に好適に具現化される。
また、本発明の加熱装置は、本実施例で説明する記録材に担持された未定着画像を加熱定着する加熱定着装置として有効である。更には、その他に、例えば、画像を担持した被記録材を加熱して表面性(つや等)を改質する装置、仮定着する装置、シート状物を給紙して乾燥処理・ラミネート処理する装置等の加熱装置として広く使用することができる。
次に、具体例について説明する。
〈具体例1〉
芯金24aに直径13mmのアルミニウム材を用い、この芯金24aの外側に弾性層24bを次のようにして形成した。
平均粒径の大きな樹脂マイクロバルーン24cとしては、平均粒径約150μm、小さな樹脂マイクロバルーン24dとしては、平均粒径約150μmであった。この樹脂マイクロバルーン24c、24dは、それぞれ殻材がアクリルニトリル樹脂、真密度約35kg/cm3の既膨張のマイクロバルーン(商品名:F105−ZD、F50、松本油脂製薬(株)製)を6:4の比率で合計3部(重量)であった。このマイクロバルーン3部を、付加型液状シリコーンゴム(粘度130Pa・s、比重1.17、商品名:DY35−561A/B、東レ・ダウコーニング(株)製)97部に混ぜて金型内130℃で加熱硬化成形を行った。
この結果、樹脂マイクロバルーンを3wt%分散含有する3mm厚のシリコーンゴム弾性層24bが得られた。また、弾性層24bの熱伝導度は、0.0725W/m・Kであった。また、その表面粗さは、Ra1μmであった。
次に、弾性層24bの外周に30μm厚の離型層24eを次のようにして形成した。
弾性層24bの上にフッ素ゴムラテックス(商品名:GLS213、ダイキン工業(株)製)を塗布し、近赤外線を外部から照射し、表面温度が290℃で、15分間焼成した。この焼成工程では、外側からの近赤外線照射によるもので、弾性層自体はあまり加熱されず、樹脂マイクロバルーンの樹脂殻は、壊れていない。最外層に、離型層24eを形成したあとのローラ表面粗さは、Ra1.5μmであった。
この弾性ローラを前述した図4のフィルム加熱方式の加熱定着装置6の加圧ローラ24とした。ローラ硬度は、約45°(ASKER−C硬度計、荷重600g)である。
加熱手段20のフィルム23としては、厚み50μmのポリイミドのシームレスチューブに厚さ10μmのPTFE層を形成したものを用いた。
また、ニップ全体には総圧として、10kgの圧力をかけている。この時のニップ幅Nは約6mmであった。
加熱体22には450Wの電力を供給し、プロセススピードを72mm/secとし、加熱体22を室温から立上げ、ヒータ温調温度190℃になるまでの時間を計測した。測定結果を表1に示す。
〈比較例1〉
具体例1おいて、弾性層としてソリッドシリコーンゴム(商品名:DY35−561A/B)からなる層を用い、離型層として厚さが30μmのフッ素ゴムラテックス層(商品名:GLS213)を用いた。他の構成は、具体例1と同様の構成とされる加圧ローラを、加熱定着装置6に使用した。この加熱定着装置6の立上がり時間を測定した測定結果を表1に示す。
〈比較例2〉
具体例1において、樹脂マイクロバルーンとして平均粒径約100μmのものを使用し、他は具体例1と同等の樹脂マイクロバルーン(商品名:F80−ZD、松本油脂製薬(株)製)を使用した。この樹脂マイクロバルーン合計3部(重量)を用いた。他の構成は、具体例1と同様の構成とされる加圧ローラを、加熱定着装置6に使用した。この加熱定着装置6の立上がり時間を測定した測定結果を表1に示す。
Figure 2007065424
上記結果より、弾性層24bに平均粒径の異なった2種のマイクロバルーン24c、24dを充填することにより、比較例1、2に対して定着ヒータ22の立上がりが速くなり、短時間で転写紙が定着ニップに来た時でも良好な定着性が得られることが判る。
これは、平均粒径の異なるマイクロバルーン24c、24dは内部に断熱性のすぐれた空気を含んでおり、平均粒径の大きなマイクロバルーン24cが大きな空隙をつくり、平均粒径の小さなマイクロバルーン24dが、平均粒径の大きなマイクロバルーン24cの間にできるシリコンゴムが固まった部分に小さな空隙をつくるため、1種類の平均粒径のマイクロバルーンのみの場合と比べても、熱伝導度が小さくなり、ヒータ立ち上げ時に加圧ローラに奪われる熱量が更に減るため、一定電力で定着可能状態になる時間が短縮されるためと考えられる。
本実施例では、2種類の平均粒径の異なるマイクロバルーンを用いたが、3種類、4種類と増やすことによって、熱伝導率を下げることもできる。
以上説明したように、本発明は、加熱装置であって、シート状の被加熱材を加熱するための加熱手段と、加熱手段に対向して配置され、加熱手段に圧接される、例えばローラ形状の加圧用回転体とを有する。また、加熱装置は、加圧用回転体が弾性層を有し、加熱手段と加圧用回転体との圧接ニップ部に被加熱材を導入して狭持搬送することにより被加熱材を加熱する。加熱装置は、加圧用回転体が、樹脂マイクロバルーンにより形成された空隙部を分散含有する弾性層を有することを特徴とする。
本発明の加熱装置に用いる加圧用回転体の弾性層中に分散含有される空隙部は、樹脂マイクロバルーンにより形成される。本発明で用いる樹脂マイクロバルーンは、その平均粒径が、異なる2種類以上の樹脂マイクロバルーンを用い、平均粒径(m1)が最も大きい樹脂マイクロバルーン(B1)と、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーン(B2)の平均粒径比(m2/m1)が0.5以下である。これにより、加圧用回転体の強度、耐久性を大きく落とすことなく熱伝導率を従来のものから、大幅に下げることができる。
また従来からの樹脂マイクロバルーンを用いて製造した加圧ローラの特徴を有している。即ち、樹脂マイクロバルーンは有機充填剤とされ、無機充填剤に較べて軟かく弾性体層を過度に硬くしないので、軽加圧力で十分な定着ニップ幅を形成することができる。
また、樹脂マイクロバルーンは、殻が樹脂で形成され、内部に気体が閉じ込められているマイクロバルーンである。
従って、樹脂マイクロバルーンは、弾性層表面に露出したセルを形成することはないし、弾性体層表面に凹部を形成することもない。また、本発明では、未膨張の樹脂マイクロバルーンを弾性体原料と混合した後に、未膨張の樹脂マイクロバルーンに内包される揮発性物質を加熱膨張させて、樹脂マイクロバルーンを分散含有する弾性層を形成することができる。この場合にも、揮発性物質の膨張圧力は殻で抑えられるため、弾性層表面に露出したセルや凹部を形成しない。そのため、画像形成装置にて加熱定着装置として使用してもトナーで汚染されない加圧用回転体を提供できる。
本発明の画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。 加熱定着装置の一実施例の概略構成図である。 樹脂マイクロバルーン入り加圧ローラ弾性層の拡大断面模式図である。 加熱定着装置の他の実施例の概略構成図である。
符号の説明
1 感光ドラム(像担持体)
2 帯電ローラ(帯電手段)
3 レーザービームスキャナ(露光手段)
4 現像装置
5 転写ローラ
6 加熱定着装置(加熱装置)
20 加熱手段
21 フィルムガイド部材
22 加熱体
23 フィルム
24 加圧ローラ(加圧用回転体)
24a 芯金
24b 弾性層
24c、24d 樹脂マイクロバルーン
24e 離型層
24f ゴム層
24g 発泡体層

Claims (16)

  1. シート状の被加熱材を加熱するための加熱手段と、前記加熱手段に対向して配置され、前記加熱手段に圧接される加圧用回転体とを有し、前記加圧用回転体は弾性層を有し、前記加熱手段と前記加圧用回転体との圧接ニップ部に前記被加熱材を導入して狭持搬送することにより前記被加熱材を加熱する加熱装置において、
    前記加圧用回転体の前記弾性層中に、少なくとも2種類の平均粒径の異なる既膨張の樹脂マイクロバルーンが混合分散されており、
    平均粒径(m1)が最も大きい樹脂マイクロバルーン(B1)と、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーン(B2)の平均粒径比(m2/m1)が0.5以下である、
    ことを特徴とする加熱装置。
  2. 前記被加熱材は、未定着の顕画像を担持する記録材であり、前記加熱手段と前記加圧用回転体との圧接ニップ部に前記記録材を導入して狭持搬送することにより前記記録材上に顕画像が加熱定着されることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記平均粒径(m1)が最も大きい樹脂マイクロバルーンと、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーンの混合比(V1:V2)が90:10から30:70の範囲に含まれていることを特徴とする請求項1又は2の加熱装置。
  4. 前記加圧用回転体の前記弾性層における前記樹脂バルーンの体積充填率が50%以上90%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の加熱装置。
  5. 前記加圧用回転体は、加圧ローラであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の加熱装置。
  6. 前記加圧ローラは、芯金と、前記弾性層と、前記弾性層の表面に形成された離型層とを有することを特徴とする請求項5の加熱装置。
  7. 前記弾性層は、ゴム層中に前記樹脂マイクロバルーンが含有されていることを特徴とする請求項6の加熱装置。
  8. 前記弾性層は、発泡体層の上に、ゴム層中に前記樹脂マイクロバルーンが含有された層を形成することにより構成されることを特徴とする請求項6の加熱装置。
  9. 前記樹脂マイクロバルーンは、その殻が、熱可塑性樹脂にて形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の加熱装置。
  10. 前記加熱手段は、固定の加熱体と、前記加熱体に内面が対向圧接されて移動駆動されるエンドレスの耐熱性フィルムと、を備えていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載の加熱装置。
  11. 前記記録材に未定着画像を形成担持させる画像形成手段と、前記未定着画像を前記記録材に加熱定着させるための請求項2〜10のいずれかの項に記載の加熱装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  12. シート状の被加熱材を加熱するための加熱手段に対向して配置され、前記加熱手段に圧接される加圧用回転体の製造方法において、
    (a)未膨張の樹脂マイクロバルーン100重量部に対して、シリコーンオイル50〜100重量部を加え、樹脂マイクロバルーンを所定の大きさに加熱膨張させ、
    (b)液状シリコーンゴム材100重量部に対して、前記膨張した平均粒径の異なる少なくとも2種類の樹脂マイクロバルーン1〜10重量部を混ぜて、樹脂マイクロバルーンの軟化点以下の温度にて芯金上に加熱硬化して成形し、
    (c)前記加圧用回転体の弾性層中に、少なくとも2種類の平均粒径の異なる既膨張の樹脂マイクロバルーンを混合分散し、前記平均粒径(m1)が最も大きい樹脂マイクロバルーン(B1)と、平均粒径(m2)が2番目に大きい樹脂マイクロバルーン(B2)の平均粒径比(m2/m1)が0.5以下である、
    ことを特徴とする加圧用回転体の製造方法。
  13. 前記未膨張の樹脂マイクロバルーンは、熱可塑性樹脂の外殻内に揮発性物質が内包された粉体であることを特徴とする請求項12の加圧用回転体の製造方法。
  14. 前記熱可塑性樹脂は、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、メチルメタクリレート/アクリロニトリル共重合体、又は、メタアクリロニトリル/アクリロニトリル共重合体であり、前記揮発性物質は、炭化水素イソブタンであることを特徴とする請求項13の加圧用回転体の製造方法。
  15. 前記シリコーンオイルは、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、又は、カルビノール変性シリコーンであることを特徴とする請求項12〜14のいずれかの項に記載の加圧用回転体の製造方法。
  16. 前記液状シリコーンゴム材は、アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素原子結合水素原子含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンと補強性充填剤とからなり、白金系触媒により硬化してシリコーンゴムとなる付加反応硬化型液状シリコーンゴム組成物、アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと補強性充填剤とからなり、有機過酸化物により硬化してシリコーンゴムとなる有機過酸化物硬化型シリコーンゴム組成物、又は、水酸基含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素原子結合水素原子含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンと補強性充填剤とからなり、有機錫化合物、有機チタン化合物、白金系触媒等の縮合反応促進触媒により硬化してシリコーンゴムとなる縮合反応硬化型液状シリコーンゴム組成物であることを特徴とする請求項12〜15のいずれかの項に記載の加圧用回転体の製造方法。
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