JP4251048B2 - 電子写真装置用摺動部材及びそれを用いた定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置において未定着画像を加熱加圧定着するのに用いられる定着装置に関し、特に、記録媒体を通過させるニップ部を形成するためにベルト管状体(例えばエンドレスベルトなどの樹脂フィルム管状体)内側から駆動部材側に押圧する押圧部材と当該ベルト管状体との間に介在させる電子写真装置用摺動部材、及びそれを用いた画像定着装置に関する。
プリンター、複写機、ファクシミリ等における電子写真画像形成では、未定着トナー画像を形成した記録紙(記録媒体)等を画像定着装置(定着装置)に通して加熱加圧することにより、トナー画像を定着させる過程を経ることが必要である。かかる画像定着装置として、耐熱性プラスチック製のフィルム管状体を用いたベルトニップ方式が公知となっている。このベルトニップ方式では、駆動式の定着ロール(駆動部材)にフィルム管状体(ベルト管状体)を外接させ、その外接部位のフィルム管状体部分に対し弾性押圧部材を内接させ、これらの間に摺動シート(電子写真用摺動部材:以下、単に「摺動部材」という場合がある)を設置し、オイルを塗布し、定着ロールと前記フィルム管状体との間にニップ部を形成しており、記録紙が前記ニップ部を通過する間にトナー画像が定着される。
このようなベルトニップ方式において、優れた定着画像や定着性を保証するには、定着ロールと記録紙との間でのスリップ、記録紙とフィルム管状体との間でのスリップを防止することが不可欠である。このため、定着ロールと記録紙との間の摩擦係数をμa、記録紙とフィルム管状体との摩擦係数をμb、フィルム管状体と弾性押圧部材との間での摩擦係数をμcとすると、少なくとも、μa>μc、μb>μc関係を満たす必要がある。このように摩擦係数μcを低減するため、従来より、フッ素樹脂を塗布・焼成したガラス繊維シートよりなる被覆層(低摩擦シート)を電子写真用摺動部材として前記弾性押圧部材表面に被覆し、かつその被覆層とフィルム管状体との間に潤滑剤として種々の変性シリコーンオイルを介在させることが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
このような従来使用されているフッ素樹脂を塗布・焼成したガラス繊維シートよりなる被覆層(低摩擦シート)は、潤滑剤を保持させるために、少なくともフィルム管状体内面との摺動面は多孔質状で構成されている。しかしながら、低摩擦シートとしての摺動面が、多孔質状で構成されているが故に、以下に示す点が十分ではないことがわかってきた。
即ち、長期の使用において、最表層のコーティングされたフッ素樹脂層が磨耗し、補強基材であるガラス繊維シートが剥き出しとなり、この表面がベルト管状体内面を磨耗させてしまう現象が発生し、ベルト管状体の信頼性を損なうことや、磨耗紛の蓄積、ガラス繊維面とベルト内面との直接接触の機械が生じ、フィルム管状体(エンドレスベルト)の内周面と低摩擦シート表面間の摩擦係数が増大し、定着ロールの駆動トルクが大きくなる。その結果、薄肉の定着ロールコアのギア受け部に働く応力が大きくなり、ギアやコアの破損を引き起こす。また、当然のことながら、モーターへの負担も大きくなる。
特開平10−213984号公報 特開2001−249558号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明の目的は、長期の使用にも耐えうる耐熱安定性の高い電子写真装置用摺動部材、及びこれを用いた安定的なフィルム管状体(ベルト管状体)の走行を実現する画像定着装置を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、摺動部材の信頼性向上に焦点を向け、この摺動部材を構成するの材料特性に関して鋭意研究を重ねた結果、摺動面を特殊な形状で構成することで、長期の使用における信頼性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
<1> 表面に凹凸を有し、当接される面との間に潤滑剤を介在させる電子写真装置用摺動部材であって、
前記表面の凹凸が、連続性を有する溝形状であり、該連続性を有する溝形状が、摺動方向に対して所定間隔を有すると共に、当接させる面における摺動方向と平行方向の端部から中心線にかけて摺動方向に向うように直線状に傾斜して設けられており、
少なくとも、JIS B0601に準拠し下記(1)〜(3)のすべての条件を満たして測定され、前記凹凸構造が反映された表面の摺動方向の十点平均粗さRzが、摺動方向と垂直方向の十点平均粗さRzよりも大きいことを特徴とする電子写真装置用摺動部材である。
(1)評価長さLnが4mm。
(2)基準長さLが0.8mm。
(3)カットオフ値が0.8mm。
<2>なくとも、前記十点平均粗さRzと同一の条件で測定される表面の摺動方向の凹凸の平均間隔Smが、摺動方向と垂直方向の凹凸の平均間隔Smよりも小さいことを特徴とする<1>に記載の電子写真装置用摺動部材である。
> 前記連続性を有する溝形状が、当接させる面における摺動方向と平行方向の中心線に対し対称となる形状であることを特徴とする<1>または<2>に記載の電子写真装置用摺動部材である。
> 少なくとも1つ以上の駆動部材と、該駆動部材に従動回転可能に外接されるベルト管状体と、押圧部材とを有し、前記ベルト管状体が押圧部材により駆動部材表面に押圧されることによりニップ部が形成され、該ニップ部に未定着トナー画像を表面に保持する記録媒体を通過させることにより、前記未定着画像を記録媒体に定着させる定着装置であって、
前記押圧部材の少なくとも前記ベルト管状体との当接面側に、<1>〜<>のいずれかに記載の電子写真装置用摺動部材を設けたことを特徴とする定着装置である。
> 前記押圧部材の前記ベルト管状体との当接面側が、前記電子写真装置用摺動部材と一体化されていることを特徴とする<>に記載の定着装置である。
このような本発明の電子写真装置用摺動部材では、その摺動面(ベルト管状体内面との接する面)の幾何学的形状により優れた摺動性を得ると共に、特殊な形状とすることで、潤滑剤の特性を引き出すことが可能となる。
すなわち、潤滑剤の循環経路を確保し潤滑剤の漏れを抑制しつつ、ベルト管状体の回転に伴い潤滑剤に適度な圧力が加えられることによって、押圧部材による極圧部分で、特に、摺動部材の凸部にも潤滑剤が入りやすくなることで、摺動部材とベルト管状体内周面との摩擦低減を図ることができる。このため、長期の使用にも耐えうる摺動部材となる。その結果、この摺動部材が組み込まれた本発明の定着装置においても、経時で安定した画像を得ることができる。
本発明によれば、長期の使用にも耐えうる耐熱安定性の高い電子写真装置用摺動部材、及びこれを用いた安定的なフィルム管状体(ベルト管状体)の走行を実現する定着装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、実質的に同様の機能を有するものには、全図面通して同じ符号を付して説明し、場合によってはその説明を省略することがある。
図1は、本発明の電子写真装置用摺動部材を備える定着装置を示す概略構成図である。
図1に示す定着装置は、駆動式の定着ロール1(駆動部材)に樹脂フィルム管状体2(ベルト管状体)を外接させ、その樹脂フィルム管状体2の定着ロール1との外接部位に対し、支持体31上に弾性体32を装着しシート状部材33(摺動部材)を被せた押圧部材Aを内接させ、定着ロール1と前記樹脂フィルム状管状体2との間にニップ部nを形成しており、記録媒体4が前記ニップ部nを通過する間にトナー画像41が記録媒体4に定着される。また、走行ガイド35は支持体31に固定されている。更に、シート状部材33の摺接面(当接させる面)と樹脂フィルム管状体2(当接される面)との間には潤滑剤が介在している。ベルト走行ガイド35の両端には、樹脂フィルム管状体2の寄りを規制する鍔(つば)状の部材(図示しない)が設けられている。
定着ロール1及び樹脂フィルム管状体2は、加熱源11及び21で所定の温度に加熱され、それぞれ矢印の方向に回転する。シート状部材33の摺接面と樹脂フィルム管状体2との間には潤滑剤が介在しており、樹脂フィルム管状体2の内面に潤滑剤が供給される。樹脂フィルム管状体2の内面に供給された潤滑剤は連れ回され、前記ニップ部nの摺接面側供給される。なお、樹脂フィルム管状体2は、非張架状態で支持されるものであってもよいし、例えば、複数のロールに掛け渡すなどして張架支持されるものであってもよい。
本発明の電子写真装置用摺動部材は、表面に凹凸を有し、少なくとも表面の摺動方向の十点平均粗さRzが、摺動方向と垂直方向の十点平均粗さRzよりも大きいことが必要である。
本発明の摺動部材は、表面に凹凸を有しているが、この凹凸は摺動中に前記樹脂フィルム管状体2の内面に供給された潤滑剤がニップ部nに供給された場合の潤滑剤の循環に大きく影響する。
すなわち、ニップ部nに供給された潤滑剤は、摺動と共に押圧されたニップ領域で主にシート状部材33表面の凹部を通って供給部側から排出部側に移動する。したがって、前記摺動方向のRzがこれと垂直方向のRzに比べ大きい場合には、摺動方向の凹凸が密となるため潤滑剤はニップ部nに留まりやすくなり、シート状部材33の直接樹脂フィルム管状体2と接する凸部先端にも潤滑剤が入りやすくなる。
逆に、シート状部材33表面の摺動方向のRzがこれと垂直方向のRz以下となる場合には、摺動方向の凹凸が比較的粗となるため、摺動によるオイルの逃げ部がニップ摺動方向に形成され、ニップ部nに供給された潤滑剤は摺動と共にニップ部nに留まらずすぐにニップ部nから排出されてしまい、特に摺擦部材表面の凸部にほとんど潤滑剤が入り難く、既述の如く、徐々にシート状部材33と樹脂フィルム管状体2との摩擦抵抗が大きくなってしまう。
また、本発明の電子写真装置用摺動部材は、表面に凹凸を有し、少なくとも表面の摺動方向の凹凸の平均間隔Smが、摺動方向と垂直方向の凹凸の平均間隔Smよりも小さいことが望ましい
上記Smは前記シート状部材33表面の凹凸の間隔を示す指標であり、Sm値が大きい場合には、凹凸の間隔が広く凹凸は粗の状態となり、逆にSm値が小さい場合には、凹凸の間隔が狭く凹凸は比較的密の状態となる。
したがって、前記Rzに関し説明した内容と同様の理由により、摺動方向のSmがその垂直方向のSmより小さい本発明の場合には、摺動方向の凹凸が密であるため前記と同様に潤滑剤がニップ部nに留まりやすく、凹凸の凸部(特に、樹脂フィルム管状体接触部)にも潤滑剤が入り込みやすい。また、この逆の場合は前述の通りである。
前記シート状部材33の表面の摺動方向の十点平均粗さRzは、10.0〜35.0μmの範囲であることが好ましく、15〜25μmの範囲がより好ましい。Rzが10μmに満たないと、前記のような理由で、摺動抵抗の上昇となる場合があり、35μmを超えると、凹凸による圧力斑が発生し画質上の欠陥となる場合がある。
また、前記シート状部材33の表面の摺動方向の凹凸の平均間隔Smは、200.0〜800.0μmの範囲であることが好ましく、300〜600μmの範囲がより好ましい。Smが200μmに満たない場合、特にRzが大きい時には凹凸による圧力斑が発生し画質上の欠陥となる場合があり、800μmを超えると、摺動抵抗の上昇となる場合がある。
また、本発明においては、前述のようにシート状部材33の表面の十点平均粗さRzの条件、凹凸の平均間隔Smの条件は、各々独立の要件として本発明の効果を達成することができるものであるが、上記Rz、Smに係る条件は、重複して満たされることがより好ましい。この場合、例えば前記Rzが、20〜25μmの範囲において、前記Smが400〜550μmの範囲にあることが特に好ましい。
なお、前記十点平均粗さRz、凹凸の平均間隔Smは、公知の触針式表面粗さRa測定機(例えばサーフコム1400A、東京精密社製等)を使用して測定することができる。
本発明におけるRz値、Sm値の測定は、サーフコム1400Aを用いて、JIS B0601に準拠し、評価長さLnが4mm、基準長さLが0.8mm、カットオフ値が0.8mmからなる測定条件で実施されたものである。なお、これ以外の条件で測定することも可能であるが、上記本発明に係わる測定条件と相関が取れる条件で測定されることが好ましく、測定された値は、本発明に係わる測定条件で評価した値に換算することにより評価される。
本発明の電子写真装置用摺動部材は、前記に規定されるようなRz、Smを有するものであれば、その具体的な形状・態様については特に限定されないが、前記摺動部材表面の凹凸が、連続性を有する溝形状であることが必要であり、このような連続性を有する溝形状は摺動部材表面の全面に形成されていることがより好ましい。
ここで、上記連続性を有する溝形状とは、シート状部材33の表面を目視や光学顕微鏡により観察した際に、概ね特定の方向に配向した筋状の凹凸が確認できる状態を意味する。また、前記溝の形状は、断面が凹凸を繰り返すものであるならば、V溝、U溝等,如何様な断面形状であってもよい。隣接する筋状の凸部と凸部(あるいは凹部と凹部)との間隔(ピッチ)も特に限定されず、不規則なピッチであってもよいが規則的なピッチであることが好ましい。
シート状部材33の表面が、このような連続性を有する溝形状を有することにより、前述の摺動部材表面の十点平均粗さRz、凹凸の平均間隔Smの異方性の付与、及び摺動方向の前記Rz値、Sm値の所望の値への制御が容易となる。さらに、このようなシート状部材33を画像定着装置等に組み込んで用いた場合、シート状部材33に接して設けられる樹脂フィルム管状体2に対して、シート状部材33の表面が、その摺動方向において点接触を形成でき、樹脂フィルム管状体2との引っ掛かりも少なくなる。このため、樹脂フィルム管状体2を回転させた際の負荷トルクや騒音を抑制することができる。
また、前記連続性を有する溝形状は、当接される面における摺動方向と平行方向の中心線に対し対称となる形状であることが好ましい。すなわち、例えば前記概ね特定の方向に配向した筋状の凹凸が、上記中心線から両側に同一角度の傾斜で、同一間隔で端部に向かって広がっている形状であることが好ましい。
このようにすることで、摺動時における前記溝形状の主に凹部に基づく潤滑剤の循環が、摺動面内の中心線に対し両側で均一となり、既述の本発明のRz、Smの条件下でよりベルト状環状体2との摩擦を低減させることができる。
さらに、本発明の摺動部材では、前述のRz、Smの条件に加えて、前記連続性を有する溝形状が、摺動方向に対して所定間隔を有すると共に、前記連続性を有する溝形状が、当接させる面における摺動方向と平行方向の端部から中心線にかけて摺動方向に向うように直線状に傾斜して設けられている必要がある
すなわち本発明においては、図2の摺動面の正面図に示すように、シート状部材33の表面に設けられた概ね特定の方向に配向した筋状の凹凸が直線状であり(図面では凸部が直線状に示されている)、摺動方向を図面における矢印とした場合に、前記筋状の凹凸が、図面の端部(両端)から中心線50にかけて摺動方向に向かうように一定角度で傾斜して設けられることが必要である
なお、前記溝形状の所定の間隔は、150〜700μmの範囲が好ましく、250〜600μmの範囲がより好ましい。また、上記所定の間隔は、ほぼ等間隔であることが好ましい。
シート状部材33の表面の凹凸をこのような形状とすることにより、シート状部材33と樹脂フィルム環状体2とを摺動させて回転させた際の負荷トルクや騒音を抑制することができるだけでなく、ニップ部nにおける潤滑剤を摺動面から漏らすことなく、効率的に凸部に入り込ませることができ、長期にわたって摺動部材とベルト管状体との摩擦低減を達成することができる。
摺動部材の表面が等方的な凹凸粗さからなる場合には、潤滑剤を特定の方向に移動させることが困難であるため、例えば、ベルト管状体と接する部分で潤滑剤が摺動部材の両端に押し出される形で移動し、装置内を汚染してしまう場合があった。
しかしながら、前記のように摺動部材表面に、筋状凹凸粗さ(連続性を有する溝形状)が形成されている場合には、筋状凹凸粗さの筋(溝部分)方向に沿って潤滑剤を移動させることができる。このような特性を利用して潤滑剤を摺動部材の一方の端部に集めて回収できるようにしたり、中央部に集めるようにして摺動部材の両端へ漏れないようにすることにより、潤滑剤による汚染を防止することが可能である。
本発明においては、筋状凹凸粗さの筋を摺動部材の当接させる面における摺動方向と平行方向に対して、前記摺動方向に向かうように直線状に傾斜を成すように形成することで、摺動部材が押圧部材等によりベルト管状体の内周面に押圧された際に、潤滑剤が筋状凹凸粗さの凹部(溝)から凸部へと押出され、押圧部材等と接触する接触点(凸部)に効率的に潤滑剤を供給することができる。
また、この場合、前記凹部が端部から中心線にかけて摺動方向に向かっている、すなわち図2に示すように、摺動方向に向かって「ハ」の字状に筋が設けられているため、前記と同様に接触点(凸部)へと効率的に潤滑剤を供給することができると共に、潤滑剤を摺動部材の中央部側に集めるように移動させることができ、摺動部材またはベルト管状体の端部からの潤滑剤の横漏れを防ぐことができる。
前記連続性を有する溝形状の端部から中心線にかけての傾斜(図2おけるα)は、摺動方向と平行方向に対する角度で45〜85°の範囲が好ましく、55〜65°の範囲がより好ましい。傾斜の角度αが45°に満たないと、オイルが摺動方向に逃げる量が多くなり、摺擦部材表面の凸部にほとんど潤滑剤が入り難く摺動抵抗の増加となる場合があり、85°を超えると、軸方向へのオイル(潤滑剤)移動量が多くなり、潤滑剤を摺動部材表面の中央部に効率的に集めることができないだけでなく、端部よりオイルが漏れてしまう問題が発生する場合がある。
なお、本発明においては、前記連続性を有する溝形状が、当接させる面における摺動方向と平行方向の中心線に対し対称となる形状であることがより好ましい。すなわち、図2において、中心線50に対し、図面上例えば左側の凹凸の筋の形状を、中心線50に対し裏返した形状が右側の凹凸の筋の形状であることをいう。
筋の形状(溝形状)をこのように中心線50に対し対称とすることにより、摺動時における摺動面での潤滑剤の循環が、摺動面内の中心線50に対し両側で均一となり、本実施形態の凹凸形状の条件下でよりベルト状環状体との摩擦を低減させることができる。
本発明において、シート状部材33は多孔質であっても非多孔質であってもよいが、非多孔質のフッ素樹脂のシートで構成されていることが好ましい。その理由は、本発明における特殊形状の維持性能が優れていることと、フッ素樹脂が滑りやすいためである。
上記フッ素樹脂としては、加工性、摩擦特性の観点からポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、パーフルオロポリビニルエーテル樹脂(PFA)、又はこれらの変性体(例えば、ポリテトラフルオロエチレンとパーフルオロポリビニルエーテルとを共重合させたものなどが挙げられる。
また、上記フッ素樹脂としては、電離性放射線(例えば、電子線、γ線、中性子線、X線、高エネルギーイオン等)を照射して得られる改質ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)を用いることも好ましい。この改質ポリテトラフルオロエチレン樹脂は、耐摩耗性、耐久性を向上させることが可能であり、より長期安定性を向上させることが可能となる。
なお、前記改質ポリテトラフルオロエチレン樹脂は、例えば、市販のPTFE粉体を、300℃以上で、不活性雰囲気下において、103〜1072・s-2(1kGy〜10MGy)の電離性放射線照射し、既述の体積平均粒径となるようにジェットミル等で粉砕して作製することができる。ここで、不活性雰囲気とは、例えば、希ガスやN2ガスを主とする雰囲気をいう。300℃以上に加熱することは、フッ素樹脂を構成する主鎖の分子運動を活発化させることになり、その結果、分子間の架橋反応を効率良く促進させることが可能となる。但し、過度の加熱は、逆に分子主鎖の切断と分解を招くようになるので、このような解重合現象の発生を抑制するため、当該加熱温度は、310〜340℃の範囲とすることが好ましい。
なお、これらフッ素樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
本発明の摺動部材は、例えば、以下ようにして作製することがすることができる。まず、PTFEモールディングパウダー(商品名:テフロン(R)7−J、三井デュポンフロロケミカル社製)を所定の金型に充填し、圧縮成型し、次いで融点以上の温度で加熱焼成し成型体を得る。その後金属刃物によって所定の厚みにスカイビングし、シートを得る。また、フィラーを充填する場合にはパウダーと混合分散した後に同様の工程を得てシートを得る。
上記シートの厚みは、15〜50mmの範囲であることが好ましい。
次に、シート状部材33の表面に本発明における形状を付与する方法について述べる。
例えば、凹凸形状を具備した基材上にフッ素樹脂シートを積層する方法が挙げられる。この場合にはシート内面を化学的或いは物理的に処理し、接着剤を塗布し、加熱しながら圧着する方法と、シートを融点以上に加熱した状態で融着する方法等がある。通常、基材の凹凸形状を摺動部材表面にも発現させるには、融着時に表面から弾性のある材質の布や耐熱ゴムなどで加圧することにより、基材の凹凸を摺動部材表面に発現させることが可能である。
また、前記フッ素樹脂シートの表面から、摺動部材の通常の使用温度以上、フッ素樹脂の融点近い温度条件下で、凹凸形状を具備した基材を押し当てて凹凸形状を写し取ることも可能である。こうして作製された摺動部材は、使用時に凹凸形状が押しつぶされ平滑にならず、本発明の効果を得ることができる。
以下、本発明の定着装置におけるその他の部材について説明する。
定着ロール1(駆動部材)としては、その形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、目的に応じてそれ自体公知のものの中から適宜選択して使用することができる。例えば、一般には円筒状のコアと、そのコアの外周面に弾性層を形成し、更に、その弾性層の表面に形成された離型層を備えてなる。このような定着ロール1は公知の製造方法で製造することが可能で、一般的には円筒状のコアの周りに弾性層を形成する為の金型を配置し、液状ゴムを金型と円筒状コアの隙間に流し込んだ後に加硫し固め、その上で、表面にPFA等の樹脂スリーブを装着したものが使用できる。
円筒状コアの材質は、機械的強度に優れて伝熱性が良好である材質ならばよく、例えば、アルミ、SUS、鉄、銅等の金属、合金、セラミックス、FRMなどが挙げられる。
前記弾性層の材質は、公知の材質のものの中から適宜選択することができ、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。本実施形態においては、これらの材質の中でも、小さく弾性に優れた点からしてシリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)などが挙げられる。
なお、弾性層の厚みは3mm以下であることが好ましく、0.5〜1.5mmの範囲であることがより好ましい。
上記弾性層の表面には離型層が形成されている。離型層が形成されていると、トナー像のオフセットを好適に防止することができる。
離型層の材質としては、トナー画像に対し、適度な離型性を示すものであれば特に制限はなく、例えば、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの材質の中でもフッ素ゴムが好適に挙げられる。上記フッ素ゴムとしては、例えば、フッ化ビニリデン系ゴム、フルオロシリコーン系ゴム、テトラフルオロエチレン・プロピレン系ゴム、フルオロフォスファゼン系ゴム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル系(パーフルオロ系)ゴムなどが挙げられ、多層構造あるいは混合系、さらには変性物とすることも可能である。離型層の厚みとしては、10〜100μmの範囲が好ましく、20〜30μmの範囲がより好ましい。
加熱源11、21としては、例えばハロゲンランプを用い、上記コアの内部に収容することができる形状、構造のものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。ハロゲンランプにより加熱された加熱定着ロール1の表面温度は、加熱定着ロール1に設けられた感温素子により計測され、制御手段によりその温度が一定に制御される。感温素子としては、特に制限はなく、例えば、サーミスタ、温度センサなどが挙げられる。また、押圧(加圧)部材は、抵抗発熱機構を有するものであってもよい。
定着ロール1(駆動部材)に従動可能に配置された樹脂フィルム管状体2(ベルト管状体)としては、その形状、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じてそれ自体公知のものの中から適宜選択して使用することができる。上記樹脂フィルム管状体2としては、帯状かつ無端に形成されたベルトが一般的である。上記樹脂フィルム管状体2の構造としては、基材と、その基材の外周面に形成された離型層とからなる多層構造であるが、単層構造であってもよい。
樹脂フィルム管状体2の基材の材質としては、例えば、熱硬化性ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール等などが挙げられる。また、樹脂フィルム管状体2の離型層の材質としては、例えば、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)等のシリコーンゴム、フッ化ビニリデン系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、フルオロホスファゼン系ゴム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル系ゴム等のフッ素ゴムなどが挙げられる。
ここで、上記樹脂フィルム管状体2は、離型層を有してなる多層構造のものであり、この離型層の材質が上記フッ素樹脂である場合には、樹脂フィルム管状体2はトナー画像に対する離型性に富むので、離型剤を用いる必要がなくなる点で有利である。
押圧部材Aは、支持体31上に弾性体32を装着し、前述のシート状部材33を被せた構成であり、固定配設されて定着ロール1に向けて樹脂フィルム管状体2を押圧するものであれば適宜選定して差し支えないが、定着時の熱による劣化を防止するという観点からすれば、耐熱性を具備するもので構成することが好ましい。
また、押圧部材Aは複合機能化したものでも使用することができる。該複合機能化したものとしては、例えば抵抗発熱体による発熱機構を有する押圧部材、電磁誘導発熱を引き起こす為のコイル部材を内蔵する押圧部材等が挙げられるが、本発明においては、押圧部材のベルト管状体との当接面側が、前記シート状部材33と一体化した押圧部材を用いることができる。この一体化した押圧部材としては、例えば前記弾性体32の当接面側を、前述の摺動部材の表面のようにしたものなどを挙げることができる。
前記支持体31は、例えば、スプリングなどの耐熱性であり、弾性体32を固定する機能を有する。また、押圧部材Aの弾性体32の材質としては、目的に応じて適宜公知のものの中から選択できる。特に硬度の点からJIS−A硬度で10〜40°の範囲のシリコーンゴムが好適に用いられる。
なお、押圧部材Aの形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば押圧パッドは、単一の部材からなる構造であってもよいし、異なる機能を有する複数の部材からなる構造であってもよい。
本発明における潤滑剤は、潤滑性が優れている点が重要であるが、この指標としては動粘度があり、定着装置で使用する場合、耐熱性、揮発性等を考慮する必要がある。この点より、シリコーンオイルが好ましく、更に濡れ性に優るアミノ変性シリコーンオイルがより好ましい。また、耐熱性により優れた性能が必要な場合、メチルフェニルシリコーンオイルを使用することも好適である。なお、耐熱性を向上させるためにシリコーンオイル中に微量の酸化防止剤を添加することも可能である。
潤滑剤は、特に、酸化防止剤入りのアミノ変性シリコーンオイルを用いることが望ましいが、アミノ変性シリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、酸化防止剤入りのアミノ変性シリコーンオイルであるヒンダードアミンオイルなどが使用可能であり、長期間の使用において、高い耐熱性を有し、熱的な劣化の少ないヒンダードアミンオイルを用いるのが、特に望ましい。
上記潤滑剤としてシリコーンオイルを用いる態様にあっては、その動粘度が常温で50〜3000cm2/secの範囲であることが好ましい。ここで、この下限値はシリコーンオイルの不必要な蒸発を防止するという観点に基づいて定められたものであり、一方、上限値はシリコーンオイルにおける摺動抵抗が大きくなる要因となってしまうのを防止する観点に基づいて定められたものである。さらに、高温下において使用する場合には、耐熱安定性に優れるパーフルオロポリエーテルオイルを使用することが最も望ましい。
本発明における潤滑剤として具体的に適用可能なものを列挙すると、グリース、ジメチルシリコーンオイル、有機金属塩添加ジメチルシリコーンオイル、ヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、有機金属塩及びヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、有機金属塩添加アミノ変性シリコーンオイル、ヒンダードアミン添加アミノ変性シリコーンオイル、パーフルオロポリエーテルオイルなどが挙げられる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定的に解釈されるものではなく、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能であることは言うまでもない。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。ただし、これらの実施例は本発明を制限するものではない。
まず、実施例、比較例で用いた定着装置、評価方法等について説明する。画像形成装置としては、図1に示す定着装置と同様な構成の定着装置を備えたカラーレーザープリンター(DocuPrint C2220:富士ゼロックス(株)製)を用いた。
上記定着装置において、定着ロール1は、外径が30mm、肉厚が1.8mm、長さが360mmの円筒状アルミニウム製コアの外周面に、弾性層としてシリコーンHTVゴム(JIS Aゴム硬度:35度)が600μmの厚みに被覆され、該弾性層の表面に離型層としてテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が30μmの厚みにチューブ被覆されてなり、鏡面状態に近い表面に仕上げられている。前記コアの内部には、加熱源11として600wのハロゲンランプが配設されている。定着ロール1の表面温度は、該定着ロール1の表面に当接した状態で配置された感温素子の温度センサーと、図示しない温度コントローラーとにより175℃に制御した。
樹脂フィルム管状体2は、周長が95mm、肉厚が110μm、長さが340mmの熱硬化性ポリイミドを基材とし、該基材の外周面にテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を30μmの厚みにコーティングして離型層を形成してなる。
押圧部材Aは、支持体31と、支持体31の上に配置された弾性体32と、弾性体32の樹脂フィルム管状体2との接触面に張られたシート状部材33と、樹脂フィルム管状体2がスムーズに回転するように設けられたベルト走行ガイドとから構成されている。前記弾性体32は、幅が10mm、肉厚が5mm、長さが330mmのシリコーンゴムであり、ベルト走行ガイドの表面には、ベルト回転方向のリブが設けられており、樹脂フィルム管状体2の内周面との接触面積を少なくしている。支持体31は、薄膜状の樹脂フィルム管状体を介して圧縮コイルスプリング(図示しない)により、定着ロール1を35kgの荷重で押圧している。
定着ロール1への樹脂フィルム管状体2の巻き付け角度は、約40°であり、この時ニップ部の幅は、約10mmであった。モーターからの駆動力が定着ロール1に伝達されると、定着ロール1及び樹脂フィルム管状体2は、194mm/secの速度で回転した。
この定着装置を備えた前記画像形成装置用い、フルカラーのパターン画像を出力させ、連続してトナー画像の定着を行った。このときの記録媒体4のニップ部n通過時における定着ロール1の回転軸のトルクを測定した。なお、以降に示すトルクの値は、該測定したトルク値から、ニップ開放したときの定差ロール1の回転軸のトルク値を差し引いた値である。
参考例1)
シート状部材33として、まずPTFE樹脂(商品名:テフロン(登録商標)7−J(三井デュポンフロロケミカル社製)モールディングパウダー)を所定の金型に充填し、圧縮成型し、次いで融点以上の温度で加熱焼成し成型体を得た。その後金属刃物によって150μm薄膜にスカイビングし、シートを得た。
次に、市販のガラスファイバークロス(平織:H135−107/ユニチカグラスファイバー株式会社製)を用い、前記シート表面に230℃で15分間加圧してガラスファイバークロスの凹凸を写し取った。この際、ガラスファイバークロス側からは金属板、シート側からは厚みが1mmのシリコーンゴムシートを用い加圧した。
上記シートを一定方向に固定し、このシート表面の一方向(縦方向)とこれに垂直な方向(横方向)について表面粗さの測定を行った。その結果、縦方向のRzは15.6μm、Smは521.3μmであり、横方向のRzは25.5μm、Smは330.3μmであった。
ここで、表面粗さRz、及び凹凸の平均間隔Smは、JIS B−0601規格に基づいて測定されるものであり、具体的には、シート表面を触針式の表面粗さ測定器(サーフコム1400A;東京精密社製)を用いて測定した。
次いで、押圧部材表面に上記シートの横方向を摺動方向として配置し(シート状部材33)、このシート状部材表面と樹脂フィルム管状体2の内周面との間に、潤滑剤としてジメチルシリコーンオイルKF−96(動粘度:300mm2/sec、信越化学社製)を介在させ、前記画像形成装置により48時間まで定着装置を回転させ画像出しを行い、初期および48時間後のトルク測定、画像評価を行った。
なお、上記画像評価は下記項目について、目視により以下の判断基準により行った。
−画像ズレ−
○・・・ 画像のズレが全くない。
△・・・ 僅かであるが、画像のズレが認められる。
× ・・・ 明らかにプロセス方向後端に画像のズレ(汚れ)が認められる。
−紙皺−
○・・・ 皺が全く発生しない。
△・・・ 50枚に1枚程度の頻度で、皺が発生する。
× ・・・ ほぼすべてに皺が発生する。
−画像欠陥−
○ ・・・ プロセス方向に対し平行な筋が全く見られない。
△・・・ 僅かであるが、プロセス方向に対し平行な筋が認められる。
× ・・・ 明らかにプロセス方向に対し平行な筋が認められる。
その結果、初期トルクは0.30N・m、48時間回転後(5sec回転/1秒間停止サイクル)のトルクは0.38N・mであり、良好な摺動性が得られた。また、48時間後の画像評価においては、画像ズレ、紙皺、及びその他画像欠陥ともに○という評価結果であった。
(比較例1)
実施例1において、押圧部材表面にシートの縦方向を摺動方向として配置したこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
その結果、初期トルクは0.37N・m、48時間回転後(5sec回転/1秒間停止サイクル)のトルクは0.60N・mであり、初期のトルクが高いばかりでなく、経時でのトルク上昇が大きかった。また、48時間後の画像評価においては、画像ズレが△、紙皺が△、その他画像欠陥が○という結果であった。
参考例2)
シート状部材33として、まずPTFE樹脂(商品名:テフロン(登録商標)7−J(三井デュポンフロロケミカル社製)モールディングパウダー)を所定の金型に充填し、圧縮成型し、次いで融点以上の温度で加熱焼成し成型体を得た。その後金属刃物によって150μm薄膜にスカイビングし、シートを得た。
次に、平板状の金属板上に任意の凹凸を形成し、前記シートに230℃で15分間加圧して金属板上の凹凸を写し取った。この際、シート側からは厚みが1mmのシリコーンゴムシートを用い加圧した。
得られたシートについて、実施例1と同様に縦方向と横方向の表面粗さの測定を行った。その結果、縦方向のRzは33.5μm、Smは232.1μmであり、横方向のRzは6.2μm、Smは1423.1μmであった。
次いで、押圧部材表面に上記シートの縦方向を摺動方向として配置し(シート状部材33)、シート状部材表面と樹脂フィルム管状体2の内周面との間には、潤滑剤としてメチルフェニルシリコーンオイルKF−53(動粘度:200mm2/sec、信越化学社製)を介在させ、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、初期トルクは0.28N・m、48時間回転後(5sec回転/1秒間停止)のトルクは0.38N・mであり、良好な摺動性が得られた。また、48時間後の画像評価において、画像ズレ、紙皺、及びその他画像欠陥ともに○という評価結果であった。
(比較例2)
実施例2において、押圧部材表面にシートの横方向を摺動方向として配置したこと以外は、実施例2と同様にして評価を行った。
その結果、初期トルクは0.32N・m、48時間回転後(5sec回転/1秒間停止サイクル)のトルクは0.63N・mであり、経時でのトルク上昇が大きかった。また、48時間後の画像評価においては、画像ズレが△、紙皺が△、その他画像欠陥が○という結果であった。
(参考例
シート状部材33として、まずPTFE樹脂(商品名:テフロン(登録商標)7−J(三井デュポンフロロケミカル社製)モールディングパウダー)を所定の金型に充填し、圧縮成型し、次いで融点以上の温度で加熱焼成し成型体を得た。その後金属刃物によって150μm薄膜にスカイビングし、シートを得た。
次に、平板状の金属板上に任意の凹凸を形成し、前記シートに230℃で15分間加圧して金属板上の凹凸を写し取った。この際、シート側からは厚みが1mmのシリコーンゴムシートを用い加圧した。
得られたシートについて、実施例1と同様に縦方向と横方向の表面粗さの測定を行った。その結果、縦方向のRzは37.6μm、Smは1108.1μmであり、横方向のRzは39.5μm、Smは1012.6μmであった。
次いで、押圧部材表面に上記シートの横方向を摺動方向として配置し(シート状部材33)、シート状部材表面と樹脂フィルム管状体2の内周面との間には、潤滑剤としてメチルフェニルシリコーンオイルKF−53(動粘度:200mm2/sec、信越化学社製)を介在させ、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、初期トルクは0.37N・m、48時間回転後(5sec回転/1秒間停止)のトルクは0.45N・mであり摺動性が悪かった。また、48時間後の画像評価において、画像ズレは○であったが、紙皺及びその他画像欠陥ともに△という評価結果であった。
(実施例3)
シート状部材33として、まずPTFE樹脂(商品名:テフロン(R)7−J(三井デュポンフロロケミカル社製)モールディングパウダー)を所定の金型に充填し、圧縮成型し、次いで融点以上の温度で加熱焼成し成型体を得た。その後金属刃物によって150μm薄膜にスカイビングし、シートを得た。
次に、平板状の金属板上に中心線に対して左右対称に連続性を有する凹凸溝形状を形成し、前記シートに230℃で15分間加圧して金属板上の凹凸を写し取った。この際、シート側からは厚みが1mmのシリコーンゴムシートを用い加圧した。
上記シートの表面は正面から観察すると、図3のような中心線50から左右に傾斜して広がる連続した溝形状を有しており、このシート表面について図3のa方向とb方向について表面粗さの測定を行った。その結果、a方向のRzは21.8μm、Smは223.3μmであり、b方向のRzは20.5μm、Smは451.5μmであった。また、図3に示す溝形状の摺動方向と平行方向に対する傾斜角αは60°であった。
次いで、押圧部材表面に上記シートのa方向を摺動方向として配置し(シート状部材33)、シート状部材表面と樹脂フィルム管状体2の内周面との間には、潤滑剤としてジメチルシリコーンオイルKF−96(動粘度:300mm2/sec、信越化学社製)を介在させ、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、初期トルクは0.23N・m、48時間回転後(5sec回転/1秒間停止)のトルクは0.26N・mであり、良好な摺動性が得られた。また、48時間後の画像評価において、画像ズレ、紙皺、及びその他画像欠陥ともに○という評価結果であった。
(実施例4)
シート状部材33として、まずPTFE樹脂(商品名:テフロン(R)7−J(三井デュポンフロロケミカル社製)モールディングパウダー)を所定の金型に充填し、圧縮成型し、次いで融点以上の温度で加熱焼成し成型体を得た。その後金属刃物によって150μm薄膜にスカイビングし、シートを得た。
次に、平板状の金属板上に中心線に対し左右対称に凹凸略溝形状を形成し、前記シートに230℃で15分間加圧して金属板上の凹凸を写し取った。この際、シート側からは厚みが1mmのシリコーンゴムシートを用い加圧した。
上記シートの表面は正面から観察すると、図3のような中心線50から左右に傾斜して広がる連続した溝形状を有しており、このシート表面について図3のa方向とb方向について表面粗さの測定を行った。その結果、a方向のRzは20.5μm、Smは300.7μmであり、b方向のRzは20.3μm、Smは319.2μmであった。また、図3に示す溝形状の摺動方向と平行方向に対する傾斜角αは47°であった。
次いで、押圧部材表面に上記シートのa方向を摺動方向として配置し(シート状部材33)、シート状部材表面と樹脂フィルム管状体2の内周面との間には、潤滑剤としてジメチルシリコーンオイルKF−96(動粘度:300mm2/sec、信越化学社製)を介在させ、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、初期トルクは0.30N・m、48時間回転後(5sec回転/1秒間停止)のトルクは0.32N・mであり、良好な摺動性が得られた。また、48時間後の画像評価において、画像ズレ、紙皺、及びその他画像欠陥ともに○という評価結果であった
(比較例4)
シート状部材33として、まずPTFE樹脂(商品名:テフロン(R)7−J(三井デュポンフロロケミカル社製)モールディングパウダー)を所定の金型に充填し、圧縮成型し、次いで融点以上の温度で加熱焼成し成型体を得た。その後金属刃物によって150μm薄膜にスカイビングし、シートを得た。
次に、平板状の金属板上に中心線に対し左右対称に凹凸略溝形状を形成し、前記シートに230℃で15分間加圧して金属板上の凹凸を写し取った。この際、シート側からは厚みが1mmのシリコーンゴムシートを用い加圧した。
上記シートの表面は正面から観察すると、図3のような中心から左右に傾斜して広がる連続した溝形状を有しており、このシート表面について図3のa方向とb方向について表面粗さの測定を行った。その結果、a方向のRzは19.8μm、Smは431.4μmであり、b方向のRzは20.6μm、Smは219.9μmであった。また、図3に示す溝形状の摺動方向と平行方向に対する傾斜角αは30°であった。
次いで、押圧部材表面に上記シートのa方向を摺動方向として配置し(シート状部材33)、シート状部材表面と樹脂フィルム管状体2の内周面との間には、潤滑剤としてジメチルシリコーンオイルKF−96(動粘度:300mm2/sec、信越化学社製)を介在させ、実施例1と同様の評価を行った。
その結果、初期トルクは0.38N・m、48時間回転後(5sec回転/1秒間停止)のトルクは0.56N・mであり、初期だけでなく経時で摺動抵抗が高かった。また、48時間後の画像評価において、その他画像欠陥は○であったが、画像ズレ及び紙皺ともに△という評価結果であった。
本発明の定着装置を示す概略構成図である。 表面に連続した溝形状を有する摺動部材の一例を摺動面側から見た正面図である。 表面に連続した溝形状を有する摺動部材の他の一例を摺動面側から見た正面図である。
符号の説明
1 定着ロール(駆動部材)
2 樹脂フィルム管状体(ベルト管状体)
4 記録媒体
11 加熱源
31 支持体
32 弾性体
33 シート状部材(摺動部材)
35 走行ガイド
41 トナー画像
50 中心線
A 押圧部材
n ニップ部

Claims (5)

  1. 表面に凹凸を有し、当接される面との間に潤滑剤を介在させる電子写真装置用摺動部材であって、
    前記表面の凹凸が、連続性を有する溝形状であり、該連続性を有する溝形状が、摺動方向に対して所定間隔を有すると共に、当接させる面における摺動方向と平行方向の端部から中心線にかけて摺動方向に向うように直線状に傾斜して設けられており、
    少なくとも、JIS B0601に準拠し下記(1)〜(3)のすべての条件を満たして測定され、前記凹凸構造が反映された表面の摺動方向の十点平均粗さRzが、摺動方向と垂直方向の十点平均粗さRzよりも大きいことを特徴とする電子写真装置用摺動部材。
    (1)評価長さLnが4mm。
    (2)基準長さLが0.8mm。
    (3)カットオフ値が0.8mm。
  2. 少なくとも、前記十点平均粗さRzと同一の条件で測定される表面の摺動方向の凹凸の平均間隔Smが、摺動方向と垂直方向の凹凸の平均間隔Smよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の電子写真装置用摺動部材。
  3. 前記連続性を有する溝形状が、当接させる面における摺動方向と平行方向の中心線に対し対称となる形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真装置用摺動部材。
  4. 少なくとも1つ以上の駆動部材と、該駆動部材に従動回転可能に外接されるベルト管状体と、押圧部材とを有し、前記ベルト管状体が押圧部材により駆動部材表面に押圧されることによりニップ部が形成され、該ニップ部に未定着トナー画像を表面に保持する記録媒体を通過させることにより、前記未定着画像を記録媒体に定着させる定着装置であって、
    前記押圧部材の少なくとも前記ベルト管状体との当接面側に、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真装置用摺動部材を設けたことを特徴とする定着装置
  5. 前記押圧部材の前記ベルト管状体との当接面側が、前記電子写真装置用摺動部材と一体化されていることを特徴とする請求項4に記載の定着装置
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