JP4774941B2 - ゲル電解質およびゲル電解質電池 - Google Patents

ゲル電解質およびゲル電解質電池

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Description

この発明は、ゲル電解質およびゲル電解質電池に関し、より詳しくは、非水溶媒をマトリクス高分子でゲル化した非水ゲル電解質、およびこれを用いた非水ゲル電解質電池に関する。

近年、携帯型電子機器の電源として、産業上、電池が重要な位置を占めてきている。電子機器の小型軽量化実現のために、電池は、軽く、且つ機器内の収納スペースを効率的に使うことが求められている。これには、エネルギー密度、出力密度の大きいリチウム電池が最も適格である。

その中でも形状自由度が高い電池、あるいは薄型大面積のシート型電池、薄型小面積のカード型電池が望まれているが、従来用いられている金属製の缶を外装に用いる手法では、薄型大面積の電池を作るのは難しい。

これを解決するために、液体の電解質に何らかの接着作用を持つ物質を添加したり、または高分子でこれをゲル化したゲル電解質を用いる電池が検討されている。これらの電池は、電極と電解質の間に接着力があり、電解液を含めた電池素子を固定化できる。このため頑丈な金属外装が不要となり、フィルム状の外装を使用することによって、電池を薄く、軽く、安く作ることが可能となる。

非水電解質は、アルカリ電池やニッカド電池などの水溶液電解液に比べてイオン伝導性が悪い。水は、粘性が小さくイオンが移動しやすいという特徴と、誘電率が大きく塩を多く溶かせるという二つの特徴を併せ持つという類い希なる優れた溶媒である。

非水電解質の場合は、粘性が小さい溶媒と、誘電率が高い溶媒とを混合させて用いることが一般的であり、前者には直鎖の炭酸エステルであるジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルブチルカーボネート(EBC)などが用いられ、後者には環状炭酸エステルのエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)がよく用いられる。

ポリマー電池のマトリクス高分子の材料としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)などのポリエーテル、ポリメタクリレートなどのアクリレート樹脂などがある。

アクリレート樹脂は、主に架橋法で作製される。電極とセパレータを外装に入れた、電解液のない電池を作製し、ここに電解液とモノマーと重合開始剤を混合して注入する。注液後に熱などにより架橋させてゲル化する。従来型の液電解液角形電池などと同じ様な作製法が適用可能である。また、任意の組成の電解液が使用可能という大きな利点がある。

しかしながら、その一方で、モノマー入り電解液を流し込むだけの工程なので、電極とセパレータ界面のゲル量を一定に制御できない。注液時に電極とセパレータの距離が大きいところは、電解質が厚くなりイオン伝導性が下がる。電極とセパレータの距離が小さかった所は、ゲル電解質が不十分で接着性が不足し、充電時にリチウム析出を引き起こしサイクル特性が劣化する。場合によっては、電解液が含浸できずに電解質の存在しない部分ができてしまう。ゲル電解質存在のムラは、部分的な反応性のムラを引き起こし、電池の変形を招いたりサイクル劣化を起こす。

ポリエーテル系は、ゲル電解質ではない、電解液無しのそれ自身が固体電解質という特性を持っており古くから研究されてきている。電解液とゲル化して用いることも可能で、ポリマーを溶融電解液と混合し冷却してゲルを作製することも、モノマーを重合してゲルを作製することも可能である。しかしながら、ポリエーテルの酸素原子の負電荷がリチウムカチオンの正電荷と引き合い、リチウムイオンの移動を妨げるためゲル電解質としてのイオン伝導性が優れず、製品としてのリチウム電池にはあまり使われていない。

ポリフッ化ビニリデンは、電極作製において電極活物質の接着剤として使われるくらい、電池内部での化学的・電気化学的安定性に優れた材料である。ポリエーテルのようなリチウムカチオンとの相互作用も無いためイオン伝導性にも優れている。

このポリフッ化ビニリデンを用いたゲル電解質およびこのゲル電解質を用いた電池の作製方法の一例として、従来では、以下に説明する方法が提案されている。

まず、一度ポリマー溶液からゲルを作製し、ポリフッ化ビニリデンと溶けにくい貧溶媒でゲル中の溶媒を抽出して1μm〜5μm程度の穴が空いたスポンジ状の多孔質体を作製する。次に、これに任意の電解液を加えてゲル電解質を作製する。次に、多孔質体をセパレータや電極表面に形成した後、巻回して電池を作製し、電解液を注液する。以上によりゲル電解質およびゲル電解質電池を作製する。

この方法の利点は、ポリフッ化ビニリデンを溶かしゲル電解質作製時の溶液と、電池の溶液とが別個であるため、ゲル作製時の溶媒の制約が電池用電解液に無関係という点である。また、この方法は、抽出により吸液性に優れた多孔質体を形成し、任意の電解液を入れる点が特徴である。

しかしながら、この方法では、以下に述べるような問題点があった。
(1)工程が複雑、且つ煩雑となり、製造コストが高くなってしまう。(2)いったん電極上にゲルを形成しておきながらそれを洗浄・抽出しなければならない。(3)抽出に用いる貧溶媒は、エタノールや水などリチウムイオン電池に適さないプロトン系溶媒が多く、洗浄後に電極を十二分に乾燥しなければならない。(4)さらに、注液や封止の工程が必要になる。(5)セパレータに形成する場合も同様に十分な洗浄・乾燥が必要であり、また、薄く柔らかいポリオレフィンセパレータに多孔質高分子膜を形成するのは困難である。

そこで、例えば特許文献1および特許文献2に記載されているように、上述した抽出法を用いないで、ゲル電解質膜を形成する方法が提案されている。この方法では、特許文献1および特許文献2に記載されているように、電解液とポリフッ化ビニリデンを混合し、電極上にゲル電解質膜を形成する方法であり、抽出して多孔質体を形成する必要なく、優れたリチウムイオンポリマー電池を提供できる。

特開2000−243447号公報 特開2001−167797号公報

しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載されているゲル電解質膜の形成方法では、ゲルの成分を希釈溶剤で溶解し、これを蒸発させて残りの成分をゲル化させているため、電解質に低沸点の低粘度溶媒を多く含有させることが困難であり、極低温環境下での特性を十分に発揮させることが難しかった。

したがって、この発明の目的は、低沸点の低粘度溶媒を多く含有したゲル電解質およびこのゲル電解質を用いることにより、温度特性、電流特性、容量、低温での充放電特性に優れたゲル電解質電池を提供することにある。

本願発明者等は、上述した課題を解決するために鋭意検討した結果、少なくともヘキサフルオロプロピレン(HFP)を3wt%以上7.5wt%以下共重合させたポリフッ化ビニリデン、電解液、希釈溶剤からなるゾル状の電解質を電極上に塗布し、高速で乾燥させることで低粘度溶媒を多く含むゲル電解質膜を形成し、電池の低温性能を向上させることに成功した。さらに、ヘキサフルオロプロピレンとモノクロロトリフルオロエチレン(CTFE)との3成分共重合ポリフッ化ビニリデンを用いると、さらに、特性が向上することを見いだした。

すなわち、上述した課題を解決するために、第1の発明は、
マトリクス高分子と、水溶媒にリチウムを含む電解質塩が溶解された電解液とを有し、電解液によりマトリクス高分子を膨潤して形成し、
マトリクス高分子は、少なくともヘキサフルオロプロピレンを3wt%以上7.5wt%以下およびモノクロロトリフルオロエチレンを共重合させたポリフッ化ビニリデンであり、
非水溶媒は、エチレンカーボネートと、
ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネートの中から選ばれた1以上の溶媒とから構成され、
エチレンカーボネートの含有量は、非水溶媒に対して15wt%以上55wt%以下であり、
溶媒の総含有量は、非水溶媒に対して30wt%以上85wt%以下であゲル電解質である。

第2の発明は、
極と、正極と対向して配された負極と、
正極と負極との間に配されたセパレータと、
正極とセパレータとの間および負極とセパレータとの間に形成されたゲル電解質とから構成され、
ゲル電解質は、
マトリクス高分子と、水溶媒にリチウムを含む電解質塩が溶解された電解液とを有し、上記電解液により上記マトリクス高分子を膨潤して形成し、
マトリクス高分子は、少なくともヘキサフルオロプロピレンを3wt%以上7.5wt%以下およびモノクロロトリフルオロエチレンを共重合させたポリフッ化ビニリデンであり、
非水溶媒は、エチレンカーボネートと、
ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネートの中から選ばれた1以上の溶媒とから構成され、
エチレンカーボネートの含有量は、非水溶媒に対して15wt%以上55wt%以下であり、
溶媒の総含有量は、非水溶媒に対して30wt%以上85wt%以下であゲル電解質電池である。

この発明では、マトリクス高分子として、ポリフッ化ビニリデンに少なくともヘキサフルオロプロピレンを3wt%以上7.5wt%以下共重合させたものを用いるので、非水溶媒との相溶性を向上できる。また、非水溶媒は、全非水溶媒に対して15wt%以上55wt%以下のエチレンカーボネートと、エチレンカーボネートより粘度の低い30wt%以上85wt%以下の溶媒を含有するので、低温特性を向上し、且つ容量の低下を抑制できる。

この発明によれば、低粘度溶媒を多く含むゲル電解質を形成することができ、これを用いることにより、温度特性、電流特性、容量、低温での充放電特性に優れたゲル電解質電池を提供できる。

以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、この発明の一実施形態によるゲル電解質電池は、帯状の正極1と、正極1と対向して配された帯状の負極2と、正極1と負極2との間に配されたセパレータ3と、正極1とセパレータ3との間および負極2とセパレータ3との間に形成されたゲル電解質層4とを備える。

この電池では、図2に示すように、正極1と負極2とがセパレータ3とゲル電解質層4を介して積層されるとともに長手方向に巻回された電極巻回体10を有し、電極巻回体10からは、正極端子5aおよび負極端子5bが導出されている。

図3に示すように、この電極巻回体10が絶縁材料からなる外装材21により覆われて密閉されゲル電解質電池とされる。このゲル電解質電池では、電極巻回体10から導出された正極端子5aおよび負極端子5bが外装材21の周縁部である封口部に挟み込まれ、外装材21と正極端子5aおよび負極端子5bとの接触部分に樹脂片3aおよび樹脂片3bが配されている。

[正極]
正極1は、図4に示すように、正極活物質を含有する正極活物質層12が、正極集電体11の両面上に形成されている。この正極集電体11としては、例えばアルミニウム(Al)箔等の金属箔が用いられる。

正極活物質層12は、まず、例えば正極活物質と、導電材と、結着剤とを均一に混合して正極合剤とし、この正極合剤を溶剤中に分散させてスラリー状にし、次に、このスラリーをドクターブレード法等により正極集電体11上に均一に塗布し、高温で乾燥させて溶剤を飛ばすことにより形成される。ここで、正極活物質、導電材、結着剤および溶剤は、均一に分散していればよく、その混合比は問わない。

正極活物質としては、リチウムと遷移金属との複合酸化物を用いることができる。具体的に、正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24等を挙げることができる。また、例えば、遷移金属元素の一部を他の元素に置換した固溶体も使用可能であり、LiNi0.5Co0.52、LiNi0.8Co0.22等がその例として挙げることができる。

導電材としては、例えば炭素材料等を用いることができる。結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等を用いることができる。また、溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン等を用いることができる。

正極1は、長さ方向の他端部に、例えばスポット溶接または超音波溶接で接続された正極端子5aを有している。この正極端子5aは、例えば金属箔、網目状のものが望ましいが、電気化学的および化学的に安定であり、導通がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。正極端子5aの材料としては、例えばアルミニウム等を挙げることができる。

正極端子5aは、負極端子5bと同じ方向に出ていることが好ましいが、短絡等が起こらず電池性能にも問題が起こらなければ、どの方向に出ていようが問題はない。また、正極端子5aの接続箇所は、電気的接触がとれているのであれば、取り付ける場所、取り付ける方法は、上記の例に限られない。

[負極]
負極2は、図5に示すように、負極活物質を含有する負極活物質層14が、負極集電体13の両面上に形成されている。この負極集電体13としては、例えば銅(Cu)箔等の金属箔を用いることができる。

負極活物質層14は、まず、例えば負極活物質と、必要であれば導電材と、結着剤とを均一に混合して負極合剤とし、この負極合剤を溶剤中に分散させてスラリー状にし、次に、このスラリーをドクターブレード法等により負極集電体13上に均一に塗布し、高温で乾燥させて溶剤を飛ばすことにより形成される。ここで、負極活物質、導電材、結着剤および溶剤は、均一に分散していればよく、その混合比は問わない。

負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金またはリチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料、金属系材料と炭素系材料を複合させたものを用いることができる。具体的に、リチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料としては、例えば、グラファイト、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素等を用いることができる。

黒鉛類としては、例えば、メソフェーズカーボンマイクロビーズ、カーボンファイバー、コークスなどの人造黒鉛や天然黒鉛を用いることができる。リチウムを合金化可能な材料としては、多様な種類の金属等が使用可能だが、Sn(スズ),Co(コバルト),In(インジウム),Al,Si(ケイ素)およびこれらの合金がよく使われる。金属リチウムを使用する場合は、粉体を結着剤で塗布膜にする必要は、必ずしもなく、圧延したLi金属板を用いることも可能である。

結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム等を用いることができる。溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン、メチルエチルケトン等を用いることができる。

負極2は、長さ方向の他端部に、例えばスポット溶接または超音波溶接で接続された負極端子5bを有している。この負極端子5bは、金属箔・リボン、金属網が望ましいが、電気化学的および化学的に安定であり、導通がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。負極端子5bの材料としては、例えば銅、ニッケル(Ni)等を挙げることができる。

負極端子5bは、正極端子5aと同じ方向に出ていることが好ましいが、短絡等が起こらず電池性能にも問題が起こらなければ、どの方向に出ていようが問題はない。また、負極端子5bの接続箇所は、電気的接触がとれているのであれば、取り付ける場所、取り付ける方法は、上記の例に限られない。

[電解質]
電解質には、非水溶媒をマトリクス高分子でゲル化したゲル電解質を用いる。マトリクス高分子には、ポリフッ化ビニリデンを用いる。フッ化ビニリデン(VDF)のみからなる高分子は、電解液に用いる溶媒に溶解しないため、フッ化ビニリデン(VDF)とヘキサフルオロプロピレンの共重合体を用いることが好ましい。

HFP−VDF共重合ポリマーにおいて、ヘキサフルオロプロピレンは、3wt%以上必要である。ヘキサフルオロプロピレンの割合が少ないと、溶解性が落ちるからである。また、ヘキサフルオロプロピレンは、7.5wt%以下が好ましい。ヘキサフルオロプロピレンの割合が多いとゲル電解質が粘着性をもった糊のようになり、扱いが困難となるからであり、ヘキサフルオロプロピレンの割合が多すぎるとゲル化せず溶液のままとなるからである。

マトリクス高分子の分子量は、数平均分子量が5.0×105〜7.0×105(50万〜70万)の範囲であるか、または重量平均分子量が2.1×105〜3.1×105(21万〜31万)の範囲であり、固有粘度が1.7〜2.1の範囲が好ましい。

また、マトリクス高分子として、さらにモノクロロトリフルオロエチレンを共重合させたHFP−CTFE−VDF共重合ポリマーは、溶解できる溶媒の種類が多いため、極めて有用である。

ゲル化させる電解液には、非水溶媒として、環状の炭酸エステルであるエチレンカーボネートが含まれる。エチレンカーボネートは、融点が38℃と高いため電池の低温特性を損なうので大量に用いることはできないが、負極表面に安定な被膜を形成するので、リチウム電池には必要な溶媒である。エチレンカーボネートは、誘電率も高く塩の溶解、解離を促進する。エチレンカーボネートは、全非水溶媒に対して15wt%以上55%以下含まれる。エチレンカーボネートが15wt%より少ないと、容量が低下し、サイクル特性が低下するからであり、55wt%より多いと、低温放電特性が極めて悪くなるからである。

さらに、非水溶媒としては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート(EPC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、エチルブチルカーボネート(EBC)の中から選ばれた1以上の溶媒が含まれる。ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネートは、エチレンカーボネートが環状の炭酸エステルであるのに対して直鎖状の炭酸エステルである。これらは、誘電率は低いが、粘度が低くイオンの移動を高め、ひいては電池の電流特性を向上できる。また、融点も低い物質が多いので、電池の低温特性を向上できる。

ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネートの中から選ばれた1以上の溶媒の総含有量は、全非水溶媒に対して30wt%以上85wt%以下であるのが好ましい。30wt%より少ないと、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの高粘度溶媒が大半を占めるため、低温特性が悪化するからであり、85wt%を超えると、相対的にエチレンカーボネートの量の低下を招く影響もあり、容量サイクルが悪化するからである。

その他には、プロピレンカーボネートを用いても良い。プロピレンカーボネートは、黒鉛負極との反応性が高く電池反応を阻害する被膜を負極上に形成するが、エチレンカーボネートやビニレンカーボネート(VC)と併用することで使用可能である。

プロピレンカーボネートは、誘電率が高く塩の解離に有効で、融点は、エチレンカーボネートより低く低温特性をエチレンカーボネートほど損なわない。プロピレンカーボネートは、HFP−VDF共重合ポリマーに相溶性のある溶媒であり、ゲル電解質を形成するのに有用である。CTFE−HFP−VDF共重合ポリマーは、プロピレンカーボネートのみならずジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの直鎖の有機溶媒とも溶解可能である。また、γ−ブチロラクトン(GBL)のようなラクトン類を用いることも可能である。

電解質塩としては、上記非水溶媒に溶解するものを用いることができる。電解質塩としては、例えばLiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiClO4等のリチウム塩を挙げることができる。中でもLiPF6は、電気化学的安定性、熱安定性、解離度などから最も有用な電解質塩である。

電解質塩の濃度としては、上記溶媒に溶解できる濃度であれば問題ないが、リチウムイオン濃度が非水溶媒に対して0.4mol/kg以上2.0mol/kg以下の範囲であることが好ましい。

ゲル電解質を作製するには、まず非水溶媒、電解質塩をマトリクス高分子と溶解させてゾルを形成する。必要であれば希釈溶剤を用いても良い。ゾル状態の電解質を電極上に塗布し、冷却または希釈溶剤の揮発でゲル電解質膜を形成する。

電極とセパレータ3の界面の接着性が良いことが電池のサイクル特性など諸特性に重要である。架橋系のように不均一であると、電解質不足の箇所にリチウム金属の析出を招き、サイクル劣化を起こすので、ゲル電解質を電極上に均一に付けるのが重要である。

電気化学反応は、活物質と電解質界面で起こるので、ゲル電解質層4であるゲル電解質膜は、電極活物質面をまんべんなく覆うことが必要である。電極に集電体露出部分が形成されている場合、この部分にゲル電解質膜があっても化学的・電気化学反応的には問題はないが、無駄体積になるため、ゲル電解質膜がないことが好ましい。活物質面をゲル電解質膜で覆うため、境界部分の集電体箔は、ゲル電解質膜で少々覆われるように構成するのが好ましい。具体的には、例えば、集電体露出部分と、活物質部分との境界から6mmを越える部分にゲル電解質膜が形成されていないことが好ましい。

このように形成されたゲル電解質膜は、電極を均一に覆いセパレータ3との界面を良好に接着できる。また、このゲル電解質膜は、貧溶媒注抽出方法と異なりミクロスポンジ状では無いので、工程上も簡易であり保液性にも優れている。さらに、ゾルを冷却する方法では、任意の溶媒を用いる事ができる。さらに、希釈溶剤を揮発させる方法では、高沸点の溶媒を用いる事が可能であり、電極巻回体10を外装内に入れた後、任意の低沸点溶媒を注液する事も可能である。

[セパレータ]
セパレータ3としては、公知のリチウム電池用のセパレータを用いることができる。セパレータ3としては、例えば、ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステルなどの不織布や多孔質フィルムが使用可能であり、特に好ましいのは、ポリエチレン、ポリプロピレンの多孔質フィルムである。

外装材21は、正極1と負極2とセパレータ3とが巻回されてなり、ゲル電解質層4を有する電極巻回体10を、密閉パックするものである。この外装材21は、例えばアルミニウム箔が一対の樹脂フィルムで挟まれた防湿性、絶縁性の多層フィルムからなる。

なお、ゲル電解質電池において、外装材21と正極端子5aおよび負極端子5bとの接触部分に樹脂片3aおよび樹脂片3bが配されていても良い。外装材21と正極端子5aおよび負極端子5bとの接触部分に樹脂片3aおよび3bを配することで、外装材21のバリ等によるショートが防止され、また、外装材21と正極端子5aおよび負極端子5bとの接着性が向上する。

次に、この発明の一実施形態によるゲル電解質電池の製造方法の一例について説明する。まず、帯状の正極1および負極2のそれぞれにゲル電解質層4を形成する。ゲル電解質層4は、例えば、非水溶媒に電解質塩を溶解させた電解液とマトリクス高分子と希釈溶剤とを混合し溶解させてゾル状態の電解質を作製し、このゾル状態の電解質を正極1および負極2のそれぞれの両面に均一に塗布し、その後、所定の乾燥条件で希釈溶剤を揮発させて形成する。この際に用いる非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート等の環状の炭酸エステルを用いる。なお、予め正極集電体11の端部に正極端子5aを例えばスポット溶接により取り付けるとともに、負極集電体13の端部に負極端子5bを例えばスポット溶接により取り付けるようにする。

次に、ゲル電解質層4が形成された帯状の正極1と負極2とをセパレータ3を介して積層し積層体としたのち、この積層体をその長手方向に巻回して、電極巻回体10を形成する。次に、図6に示すように、ラミネートフィルムからなる外装材21を深絞り加工することで凹部22を形成し、電極巻回体10をこの凹部22に挿入する。次に、外装材21の未加工部分を凹部22の上部に折り返し、凹部22の外周部分を熱溶着し密封する。この際、一部に開口部を残すようにする。なお、正極端子5aと負極端子5bに樹脂片3aおよび樹脂片3bをあてがった部分を外装材21の封口部に挟み込むようにする。

次に、開口部から、例えば、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の低粘度溶媒に電解質塩を溶解させた電解液を開口部から注液し、その後、真空減圧下で、開口部を封止する。以上により、この発明の一実施形態によるゲル電解質電池が作製される。

上述した一実施形態によるゲル電解質電池の製造方法の一例では、後から低粘度溶媒を注液するようにしたが、低粘度溶媒を後から注液せずに、ゾルを作製する際の非水溶媒に低粘度溶媒を混合して、希釈溶剤を揮発する際の乾燥条件を弱めてゲルを形成し、ゾルに含有させた低粘度溶媒を残すようにしてもよい。

以下に示す実施例では、本発明の効果を確認すべく、サンプル1〜サンプル36のゲル電解質電池を作製し、その特性を評価した。

表1は、サンプル1〜サンプル18のマトリクス高分子、溶媒組成、ゲル塗膜形成の条件を示す。表2は、サンプル19〜サンプル36のマトリクス高分子、溶媒組成、ゲル塗膜形成の条件を示す。表1および表2を参照して、サンプル1〜サンプル36について説明する。

<サンプル1>
まず、正極を以下のようにして作製した。正極を作製するには、まず、コバルト酸リチウム(LiCoO2)を92wt%と、粉状ポリフッ化ビニリデンを3wt%と、粉状黒鉛を5wt%とを、N−メチルピロリドンに分散させてスラリー状の正極合剤を調製した。

次に、この正極合剤を、正極集電体となるアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、100℃で24時間減圧乾燥することにより正極活物質層を形成した。そして、これをロールプレス機で加圧成形することにより正極シートとし、当該正極シートを50mm×300mmの帯状に切り出して正極とした。活物質の不塗布部分にアルミニウムリボンのリードを溶接した。

次に、負極を以下のようにして作製した。負極を作製するには、まず、人造黒鉛を91wt%と、粉状ポリフッ化ビニリデンを9wt%とを、N−メチルピロリドンに分散させてスラリー状の負極合剤を調製した。

次に、この負極合剤を、負極集電体となる銅箔の両面に均一に塗布し、120℃で24時間減圧乾燥することにより負極活物質層を形成した。そして、これをロールプレス機で加圧成形することにより負極シートとし、当該負極シートを52mm×320mmの帯状に切り出して負極とした。また、負極合剤の不塗布部分には、ニッケルリボンのリードを溶接した。

次に、ゲル電解質層を以下のようにして形成した。まず、ヘキサフルオロプロピレンが6.9wt%の割合で共重合されたポリフッ化ビニリデンと、非水電解液と、希釈溶剤のジメチルカーボネートとを混合し、撹拌、溶解させ、ゾル状の電解質溶液を得た。電解液には、エチレンカーボネート20wt%とプロピレンカーボネート20wt%とを混合し、1.0mol/kgとなるようにLiPF6を溶解させたものを用いた。電解質溶液の混合重量比は、ポリフッ化ビニリデン:電解液:DMC=1:6:12とした。

次に、得られたゾル状の電解質溶液を正極および負極の両面に均一に塗布した。その後、80℃で2分間乾燥させて溶剤を除去した。このようにして、正極および負極の両面にゲル電解質層を形成した。ゲル電解質層は、電極活物質部分をくまなく覆うように形成した。その際、境界線から1mm〜3mmほど集電体露出部分にゲル電解質が付着した。

次に、上述のようにして作製された、両面にゲル電解質層が形成された帯状の正極と、両面にゲル電解質層が形成された帯状の負極とセパレータを介して長手方向に巻回することにより電極巻回体を得た。セパレータには厚さ10μm、空孔率33%の多孔質ポリエチレンフィルムを用いた。

最後に、この電極巻回体を、アルミニウム箔が一対の樹脂フィルムで挟まれてなる外装フィルムを二つ折りにして間に電極巻回体を挟み、外装フィルムの外周縁部を減圧下で熱融着することによって封口し、電極巻回体を外装フィルムで包装した。この際に一部に開口部を残した。なお、正極端子と負極端子に樹脂片をあてがった部分を外装フィルムの封口部に挟み込んだ。

さらに、エチルメチルカーボネート35wt%とジエチルカーボネート25wt%とを混合した混合溶媒に1.0mol/kgとなるようにLiPF6を溶解させた電解液を1.2g開口部から注液し、真空減圧下で開口部を封止した。以上により、サンプル1のゲル電解質電池を作製した。

<サンプル2〜サンプル18>
マトリクス高分子、溶媒組成、ゲル塗膜形成の条件を表1に示す条件とした以外は、サンプルと同様にして、サンプル2〜サンプル18のゲル電解質電池を作製した。

次に、乾燥を弱くすることで、最初にゾルに含有させた低沸点溶媒を残すようにする方法によって、サンプル19〜サンプル36のゲル電解質電池を作製した。

<サンプル19>
正極および負極の作製は、サンプル1と同様にして行った。ゲル電解質の形成を以下に説明するようにして行った。まず、ヘキサフルオロプロピレンが6.9wt%の割合で共重合されたポリフッ化ビニリデンと、電解液と、希釈溶剤のジメチルカーボネートとを混合し、攪拌、溶解させ、ゾル状の電解質溶液を得た。電解液には、エチレンカーボネート20wt%とプロピレンカーボネート20wt%とエチルメチルカーボネート35wt%とジエチルカーボネート25wt%とを混合し、1.0mol/kgとなるようにLiPF6を溶解させたものを用いた。また、電解質溶液の混合重量比は、ポリフッ化ビニリデン:電解液:DMC=1:6:12とした。

次に、得られたゾル状の電解質溶液を正極および負極の両面に均一に塗布した。その後、45℃で1分間乾燥させて、ゲル電解質層を形成した。この他は、サンプル1と同様にして、電極巻回体を作製した。

最後に、電極巻回体を、アルミニウム箔が一対の樹脂フィルムで挟まれてなる外装フィルムで挟み、外装フィルムの外周縁部を減圧下で熱融着することによって封口し、電極巻回体を外装フィルム中で包装した。なお、正極端子と負極端子に樹脂片をあてがった部分を外装フィルムの封口部に挟み込んだ。以上により、サンプル19のゲル電解質電池を作製した。

<サンプル20〜サンプル36>
マトリクス高分子、溶媒組成、ゲル塗膜形成の条件を表2に示すようにした以外は、サンプル19と同様にして、サンプル20〜サンプル36のゲル電解質電池を作製した。

特性評価
以上のようにして作製されたサンプル1〜サンプル18、サンプル19〜サンプル36の電池について、電池容量、低温特性、サイクル特性、セル厚の測定および漏液試験を行い、電池特性について評価した。なお、以下に示す評価方法において、1Cとは、電池の定格容量を1時間で放電させる電流値のことであり、0.2C、0.5C、3Cとは、電池の定格容量をそれぞれ5時間、2時間、20分で放電させる電流値のことである。この発明の電池では、定格容量が700mAhなので、0.2C=140mA、1C=700mA、3C=2.1Aとなる。また、充電は、1C(=700mA)、4.2V、2.5時間の定電流定電圧充電で行った。放電は、0.5Cで3Vまでの定電流放電を行った。

電池容量は、700mAh以上を良品とした。低温特性は、23℃での放電容量に対し、−20℃での放電容量の比率を測定し、50%以上を良品とした。サイクル特性は、1C充電、1C定電流放電3V終止を繰り返し、500回後の容量と初回の容量の比が70%以上を良品とした。セル厚は、4mm未満を良品とした。漏液試験は、電池の外装に孔を設け100kgf/cm3の加重をかけて目視により液漏れを判定した。

表3にサンプル1〜サンプル18の電池容量、低温特性、サイクル特性、セル厚の測定結果、およびその評価を示す。表4にサンプル19〜サンプル36の電池容量、低温特性、サイクル特性、セル厚の測定結果、およびその評価を示す。

表3および表4に示すように、モノクロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン量が不足すると、溶媒との相溶性が不足してゲル化が十分に行われず電極電解質界面が不安定になり、電池特性が基本的に損なわれる。特に、充放電の繰り返しに耐えられずサイクル特性が悪化する。また、モノクロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン量が多すぎるとゲル化せず、電解液は粘性のある液体のままなので、同様にサイクル特性など電池特性が低下する。

エチレンカーボネートは、負極と安定な被膜を作り良好な充放電を行うが、融点が高いため低温特性は良くない。そのため、エチレンカーボネートが少な過ぎると容量が低下し、サイクル特性が低下する。多すぎると低温放電特性が極めて悪くなる。

低粘度溶媒の総和は、エチレンカーボネートと逆の関係であるため、適切な範囲を超えて多いと、相対的にエチレンカーボネート量の低下を招く影響もあり容量サイクルが悪化する。少なすぎるとエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの高粘度溶媒が大半を占めるため、低温特性が低下する。

ゲル塗布長が短く電極露出部分があると、正負電極間が適切に距離を保てず、セパレータを押し破って接触し内部ショートを起こしてしまい電池として機能しない。長すぎると不要に厚みを大きくするため、厚みが超過してしまう。

サンプル5およびサンプル23は、漏液試験、容量評価、サイクル特性評価の点で不良品と判定された。これは、ヘキサフルオロプロピレンの含有量が少なく、接着性が悪くなるからである。サンプル6およびサンプル24は、漏液試験、容量評価、低温特性、サイクル特性評価の点で不良品とされた。これは、ヘキサフルオロプロピレンの含有量が多く、電解質がゲル化しないからである。以上の点から、マトリクス高分子中のヘキサフルオロプロピレンの量は、3wt%以上7.5wt%以下が好ましいことがわかる。

サンプル10およびサンプル28は、低温特性評価の点で不良品と判定された。これは、エチレンカーボネートの含有量が多いからである。サンプル11およびサンプル29は、低温特性評価の点で不良品と判定された。これは、低粘度溶媒の総含有量が少ないからである。サンプル14およびサンプル32は、容量評価、サイクル特性評価の点で不良品とされた。これは、エチレンカーボネートの含有量が少なく、低粘度溶媒の総含有量が多いからである。以上の点から、全非水溶媒中のエチレンカーボネートの含有量は、15wt%以上55wt%以下が好ましいことがわかる。

サンプル11およびサンプル29は、低温特性評価の点で不良品と判定された。これは、低粘度溶媒の総含有量が少なく、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートの含有量が多いからである。サンプル14およびサンプル32は、容量評価の点で不良品と判定された。これは、低粘度溶媒の総含有量が多いため、相対的にエチレンカーボネートの含有量が少なくなるためである。以上の点から、低粘度溶媒であるジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネートの中から選ばれた1以上の溶媒の総含有量は、30wt%以上85wt%以下が好ましいことがわかる。

サンプル15およびサンプル33は、ゲルの塗布長が短すぎてショートした。サンプル18およびサンプル36は、ゲルの塗布長が長すぎて、セルの厚みが超過した点で不良品と判定された。

この発明は、上述したこの発明の実施形態に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。上述した一実施形態では、電池として、帯状の正極と、帯状の負極とをセパレータとを介して積層し、さらに、長手方向に巻回されてなる電極巻回体を用いた場合を例に挙げて説明したが、この発明は、これに限定されるものではない。

例えば、正極と、負極とを積層してなる積層型電極体を用いた場合や、巻回せずに、いわゆるつづら折りにされたつづら折り型電極体を用いた場合にも適用可能である。また、上述した一実施形態によるゲル電解質電池は、円筒型、角型等、その形状については、特に限定されることはなく、また、薄型、大型等の種々の大きさにすることが可能である。

この発明の一実施形態によるゲル電解質電池の拡大断面図である。 この発明の一実施形態による電極巻回体の構成を示す概略図である。 この発明の一実施形態によるゲル電解質電池の構成を示す斜視図である。 この発明の一実施形態による正極の構成を示す概略図である。 この発明の一実施形態による負極の構成を示す概略図である。 この発明の一実施形態によるゲル電解質電池の構成を示す概略図である。

符号の説明

1・・・正極
2・・・負極
3・・・セパレータ
3a,3b・・・樹脂片
4・・・ゲル電解質層
5a・・・正極端子
5b・・・負極端子
10・・・電極巻回体
11・・・正極集電体
12・・・正極活物質層
13・・・負極集電体
14・・・負極活物質層
21・・・外装材
22・・・凹部

Claims (6)

  1. マトリクス高分子と、水溶媒にリチウムを含む電解質塩が溶解された電解液とを有し、上記電解液により上記マトリクス高分子を膨潤して形成し、
    上記マトリクス高分子は、少なくともヘキサフルオロプロピレンを3wt%以上7.5wt%以下およびモノクロロトリフルオロエチレンを共重合させたポリフッ化ビニリデンであり、
    上記非水溶媒は、エチレンカーボネートと、
    ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネートの中から選ばれた1以上の溶媒とから構成され、
    上記エチレンカーボネートの含有量は、上記非水溶媒に対して15wt%以上55wt%以下であり、
    上記溶媒の総含有量は、上記非水溶媒に対して30wt%以上85wt%以下であゲル電解質。
  2. 請求項1において、
    上記マトリクス高分子は、上記モノクロロトリフルオロエチレンが3wt%以上7.5wt%以下共重合されたポリフッ化ビニリデンであゲル電解質。
  3. 正極と、
    上記正極と対向して配された負極と、
    上記正極と上記負極との間に配されたセパレータと、
    上記正極と上記セパレータとの間および上記負極と上記セパレータとの間に形成されたゲル電解質とから構成され、
    上記ゲル電解質は、
    マトリクス高分子と、水溶媒にリチウムを含む電解質塩が溶解された電解液とを有し、上記電解液により上記マトリクス高分子を膨潤して形成し、
    上記マトリクス高分子は、少なくともヘキサフルオロプロピレンを3wt%以上7.5wt%以下およびモノクロロトリフルオロエチレンを共重合させたポリフッ化ビニリデンであり、
    上記非水溶媒は、エチレンカーボネートと、
    ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネートの中から選ばれた1以上の溶媒とから構成され、
    上記エチレンカーボネートの含有量は、上記非水溶媒に対して15wt%以上55wt%以下であり、
    上記溶媒の総含有量は、上記非水溶媒に対して30wt%以上85wt%以下であゲル電解質電池。
  4. 請求項3において、
    上記マトリクス高分子は、上記モノクロロトリフルオロエチレンが3wt%以上7.5wt%以下共重合されたポリフッ化ビニリデンであゲル電解質電池。
  5. 請求項3において、
    上記負極には、炭素材料、リチウム金属、リチウム合金の中から1種以上を含有し、
    上記正極には、リチウムを可逆に脱挿入するリチウム遷移金属酸化物を含有すゲル電解質電池。
  6. 請求項3において、
    上記正極および上記負極のそれぞれには、活物質塗布部および集電体露出部が形成されており、
    上記活物質塗布部と上記セパレータの界面において、上記ゲル電解質が上記集電体露出部と上記活物質塗布部との境界から6mmを越えた領域には、形成されていなゲル電解質電池。
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