JP4513175B2 - ゲル状電解質及び非水電解質電池 - Google Patents

ゲル状電解質及び非水電解質電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解液をゲル化したゲル状電解質に関するものであり、さらには、このゲル状電解質を用いた非水電解質電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯型電子機器の電源として、産業上電池が重要な位置を占めてきている。機器の小型軽量化実現のために、電池は軽く、かつ機器内の収納スペースを効率的に使うことが求められている。これにはエネルギー密度、出力密度の大きいリチウム電池が最も適格である。
【0003】
その中でも形状自由度が高い電池、あるいは薄型大面積のシート型電池、薄型小面積のカード型電池が望まれているが、従来用いられている金属製の缶を外装に用いる手法では、薄型大面積の電池を作るのは難しい。
【0004】
これを解決するために、有機・無機の固体電解質や、高分子ゲルを用いるゲル状電解質を用いる電池が検討されている。これらの電池は電解質が固定化されており、電解質の厚みが固定され、また電極と電解質の間に接着力があり接触を保持できるという特徴を有する。このため、金属製外装により電解液を閉じこめたり、電池素子に圧力をかける必要がない。その結果、フィルム状の外装が使用でき、電池を薄く作ることが可能となる。
【0005】
ただし、全固体の電解質はイオン伝導性が小さく、電池への実用化は未だ難しいために、現状ではゲル状電解質が有力視されている。
【0006】
外装としては高分子膜や金属薄膜等から構成される多層フィルムを用いることが考えられる。特に、熱融着樹脂層、金属箔層から構成される防湿性多層フィルムは、ホットシールによって容易に密閉構造が実現できることと、多層フィルム自体の強度や気密性が優れ、金属製外装よりも軽量で薄く、安価であることからも外装材の候補として有望である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したゲル状電解質に用いられるマトリクスポリマとしては、ポリエチレンオキサイド等のポリエーテル系化合物、ポリアクリルニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリメチルメタクリレート等が知られている。特に、PVdFは、非水溶媒及び電解質と加熱混合した後に冷却したり、希釈溶剤に溶かした後に溶媒を揮発させたりすることで簡単にゲル状電解質を作製することができる上、電気化学的な安定性にも優れているため、上記マトリクス高分子として好適である。
【0008】
一方、非水溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)が電気化学的に安定で誘電率が高く有用である。ただし、ECは融点が38℃と非常に高く、また、PCは2.5mPasと粘度が大きいため、低温でのイオン伝導性が低下してしまうという問題がある。
【0009】
そこで、これを解決することを目的に、通常のリチウムイオン電池では、低粘度の溶媒が併用されている。低粘度の溶媒としては、直鎖の炭酸エステル、例えばジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、及びジエチルカーボネート(DEC)等が、やはり電気化学的に安定なため広く使用されている。低粘度溶媒の粘度は0.6〜0.8mPasと小さく、また融点は、DMCが3℃、EMCが−55℃、DECが−43℃であり、ゲル状電解質においても、これらを併用することで低温でのイオン伝導性を高めることができるものと期待される。
【0010】
しかしながら、マトリクスポリマとしてPVdFを用いた場合、これらの低粘度溶媒を併用すると、ゲル化の点で大きな問題が発生する。具体的には、PVdFは、ECやPC等の高誘電率を有する溶媒とはある程度の相溶性を有するものの、DMCやEMC、DEC等の低粘度溶媒との相溶性が小さく、これらを併用した場合には安定なゲル状電解質を構成することができない。
【0011】
したがって、PVdFをマトリクスポリマとして用いたゲル状電解質では、低粘度溶媒の併用が難しく、結果として、低温でのイオン伝導性が電解液に比べて劣るという不満を残している。
【0012】
本発明は、このような従来の実状に鑑みて提案されたものであり、マトリクスポリマとしてPVdFを使用したときにも、低温におけるイオン伝導性が良好であるゲル状電解質を提供することを目的とし、さらには、低温における電池特性が良好な非水電解質電池を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、長期に亘り種々の検討を重ねた結果、フッ化ビニリデンに例えばマレイン酸を共重合させて部分的にカルボン酸変性した共重合体が、直鎖炭酸エステルとの相溶性に優れ、且つ化学的安定性、ゲルの強度、保液性にも優れ、ゲル状電解質のマトリクスポリマとして有用であるとの知見を得るに至った。
【0014】
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。すなわち、本発明のゲル状電解質は、非水溶媒にLiを含む電解質塩を溶解してなる非水電解液がフッ化ビニリデンをモノマーユニットとして含む共重合体であるマトリクスポリマによってゲル化されてなり、非水溶媒は、全溶媒に対して1重量%以上の直鎖炭酸エステルを含み、共重合体は、モノマーユニットとして、フッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンに対するモノマーの重量比0.01%〜7.5%又は30%〜60%ヘキサフルオロプロピレンと、カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種とからなり、カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種がフッ化ビニリデンのユニットに対して25/10000〜30/1000の比で導入されており、共重合体は、固有粘度表記で0.8dl/g〜3.0dl/gである。
【0015】
また、本発明の非水電解質電池は、負極及び正極と、非水溶媒にLiを含む電解質塩を溶解してなる非水電解液がフッ化ビニリデンをモノマーユニットとして含む共重合体であるマトリクスポリマによってゲル化されてなるゲル状電解質とを備え、非水溶媒は、全溶媒に対して1重量%以上の直鎖炭酸エステルを含み、共重合体は、モノマーユニットとして、フッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンに対するモノマーの重量比0.01%〜7.5%又は30%〜60%ヘキサフルオロプロピレンと、カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種とからなり、カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種がフッ化ビニリデンのユニットに対して25/10000〜30/1000の比で導入されており、共重合体は、固有粘度表記で0.8dl/g〜3.0dl/gである。
【0016】
PVdFは、低粘度溶媒との相溶性が小さく、そのままでは安定なゲル状電解質の作成は難しい。これに対し、カルボン酸変性された(カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種が導入された)PVdFは、沸点の低い低粘度溶媒を溶解し、保液することができる。したがって、これをマトリクスポリマとすることで、ゲル状電解質の低温でのイオン伝導性が向上する。
【0017】
また、このゲル状電解質を用いた非水電解質電池では、漏液しないこと、外装をラミネートフィルムで構成することができるので軽量化、薄型化が可能であること、等のポリマー電池の利点をそのままに、電流特性や低温特性の向上が実現される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用したゲル状電解質、及び非水電解質電池について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
本発明が適用されるゲル状電解質は、正極活物質層と負極活物質層との間のイオン伝導体としての役割を有するものであり、非水溶媒にLiを含む電解質塩を溶解してなる非水電解液がマトリクスポリマによってゲル化されてなるものである。
【0020】
ここで、非水溶媒としては、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルプロピルカーボネート(EPC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、及びエチルブチルカーボネート(EBC)のうちの一種類以上が、低粘度溶媒として全溶媒に対して1重量%以上含有され、その他にエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ガンマブチロラクトン(GBL)、ジメトキシエタン(DME)のうちの一種類以上が主溶媒として含有されているものを使用する。
【0021】
また、電解質塩としては、LiPF、LiBF、LiN(CSO、LiN(CFSOの等から選ばれるリチウム塩が使用される。なお、これらの電解質塩は、上記非水溶媒に対してリチウムイオン濃度が0.4mol/kg〜1.7mol/kgとなるように添加されることが望ましい。
【0022】
本発明を適用したゲル状電解質は、フッ化ビニリデン(VdF)をモノマーユニットとして含み、カルボン酸変性された共重合体をマトリクスポリマとする点に大きな特徴を有する。
【0023】
上記カルボン酸変性は、共重合体の主鎖や側鎖に、カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造、無水酢酸構造のいずれかを導入することにより実現される。
【0024】
具体的には、主鎖や側鎖に、下記化乃至化に示す構造(ただし、RやR1、R2はH、CH、C、C、C、C11から選ばれるいずれか1種を表す。)のうち少なくとも一種類が導入されている共重合体をマトリクスポリマとして使用する。
【0025】
【化5】
Figure 0004513175
【0026】
【化6】
Figure 0004513175
【0027】
【化7】
Figure 0004513175
【0028】
【化8】
Figure 0004513175
【0029】
上述した共重合体は、DMC、EMC、DEC、EPC、MPC、DPC、EBC等の融点及び粘度が低い溶媒を保持することが可能となり、結果としてゲル状電解質に保液される電解液の融点及び粘度を低くすることが可能となる。このため、かかる共重合体をマトリクスポリマとするゲル状電解質は、低温におけるイオン伝導性が良好なものとなる。
【0030】
上記共重合体をカルボン酸変性するには、マレイン酸、マレイン酸エステル、無水マレイン酸等をモノマーユニットとして併用し、上記フッ化ビニリデンと共重合すればよい。
【0031】
このとき、これらモノマーユニットのフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が、25/10000〜30/1000となるように共重合されていることが好ましい。モノマーユニット比が25/10000未満であると、カルボン酸変性による効果が不足し、低粘度溶媒に対する相溶性を十分に得ることができなくなる虞れがある。逆にモノマーユニット比が30/1000を越えると、マトリクスポリマとしての性能が低下する虞れがある。
【0032】
ただし、上記モノマーユニット比の最適範囲は、共重合するモノマーの種類によっても若干異なり、使用するモノマーに応じて適宜設定することが望ましい。例えば、マレイン酸の片方のカルボキシル基をメタノールでエステル化したマレイン酸モノメチルエステル(MMM)を共重合した共重合体の場合、共重合比の適量としては、モノマー重量比でフッ化ビニリデンに対して0.01%以上とすることが可能であるが、直鎖炭酸エステルの溶解及び親和性を考えると、0.1%以上とするのが効果的である。MMMの割合は多い方が望ましいが、MMMの比率が増えると重合が難しくなるという問題が生ずること、リチウム系電池において重大な不純物となる不純物となる水分を含み易くなること等から、10%以下、望ましくは5%以下が適当である。これをフッ化ビニリデンとMMMのモノマーユニット比で考えると、1/2500〜1/40の範囲となる。
【0033】
上記範囲は、構造の異なるマレイン酸エステル、例えばモノブチルマレイン酸エステルの場合には、1.3〜6.7%(モノマー重量比)となる。
【0034】
上述した共重合体の分子量は、マトリクスポリマとしての機能を考えると、固有粘度表記で0.8dl/g〜3.0dl/gであることが望ましい。
【0035】
さらに、上述した共重合体には、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)が重合されていることが望ましい。このとき、共重合体に重合されるHFPは、フッ化ビニリデンに対するモノマーの重量比で0.01%〜7.5%であるか、又は30%〜60%であることが望ましい。
【0036】
以上のような構成を有するゲル状電解質は、沸点の低い低粘度溶媒を溶解し、保液することができる。これにより、ゲル状電解質に含まれる電解液の粘度を下げ、低温でのイオン伝導性を向上させることができる。
【0037】
上記ゲル状電解質は、例えば非水電解質電池の非水電解質に用いられる。
【0038】
以下、本発明を適用した非水電解質電池について説明する。
【0039】
ゲル状電解質電池1は、図1及び図2に示すように、正極2と、負極3とが、ゲル状電解質4を介して形成された電池素子5が、外装フィルム6の内部に収容されてなる。また、正極2は正極リード7と接続されており、負極3は負極リード8と接続されている。正極リード7及び負極リード8は、樹脂フィルム9を介して外装フィルム6と融着され、外部に引き出されている。
【0040】
ここで、正極2は、正極活物質と結着剤とを含有する正極合剤を、集電体上に塗布して乾燥することにより作製される。なお、集電体としては、例えばアルミニウム箔等の金属箔が用いられる。
【0041】
正極活物質としては、目的とする電池の種類に応じて、金属酸化物、金属硫化物、又は特定の高分子を使用することができる。
【0042】
例えば、リチウムの溶解・析出を利用したリチウム電池とする場合、TiS、MoS、NbSe、V等の金属硫化物あるいは酸化物、さらにはポリアセチレン、ポリピロール等の高分子を使用することもできる。
【0043】
リチウムイオンのドープ・脱ドープを利用したリチウムイオン電池とする場合には、LiMO(但し、式中Mは一種以上の遷移金属を表す。xは電池の充放電状態によって異なり、通常0.05以上、1.10以下である。)を主体とするリチウム複合酸化物等を使用することができる。このリチウム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、Co、Ni、Mn等が好ましい。このようなリチウム複合酸化物の具体例としてはLiCoO、LiNiO、LiNiCo1−y(式中、0<y<1である。)、LiMn、及びLiMPO(式中MはFe等、一種以上の遷移金属を表す)等を挙げることができる。
【0044】
リチウム複合酸化物は、高電圧を発生でき、エネルギー密度的に優れた正極活物質となる。正極活物質は、これらの正極活物質の複数種を併せて使用してもよい。また、以上のような正極活物質を使用して正極活物質層を形成するときには、公知の導電剤や結着剤等を添加することができる。
【0045】
これらの正極活物質は、例えばアルミニウム等の正極集電体の片方に塗布、乾燥され、ロールプレス機によって圧縮成型されて正極活物質層となる。
【0046】
負極3は、負極活物質と結着剤とを含有する負極合剤を、集電体上に塗布して乾燥することにより作製される。なお、集電体には例えば銅箔等の金属箔が用いられる。
【0047】
負極活物質としては、例えば、リチウムの溶解・析出を利用したリチウム電池とする場合、金属リチウムや、リチウムを吸蔵・放出することが可能なリチウム合金等を用いることができる。
【0048】
リチウムイオンのドープ・脱ドープを利用したリチウムイオン電池とする場合には、難黒鉛化炭素系や黒鉛系の炭素材料を使用することができる。より具体的には、黒鉛類、メソフェーズカーボンファイバー等の炭素繊維、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、及び活性炭等の炭素材料を使用することができる。このような材料から負極を形成するときには、公知の結着剤等を添加することができる。
【0049】
これらの負極活物質が、例えば銅箔等の負極集電体の片方に塗布されて乾燥させた後に、ロールプレス機によって圧縮成型されて負極活物質層となる。
【0050】
電池素子5は、このような正極2及び負極3のそれぞれの片面に、上述したように低温においてもイオン伝導性が良好であるゲル状電解質4を塗布した後、正極2及び負極3の活物質面を向かい合わせて巻回することによって形成される。なお、電池素子5の形状は、巻回形状に限定されることはなく、つづら折りでもよいし、ゲル状電解質4を塗布した面を向かい合わせて積み重ねることによって形成される積層型でも良い。
【0051】
外装フィルム6は、図3に示すように、電池素子5を収容する。外装フィルム6は、例えば、外装保護層と、アルミニウム層と、熱溶着層(ラミネート最内層)とからなるヒートシールタイプのシート状ラミネートフィルムにより形成されている。
【0052】
ここで、熱溶着層及び外部保護層の材質としては、プラスチックフィルム等を挙げることができる。熱溶着層を形成するプラスチックフィルムには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン(商品名)等が用いられるが、熱可塑性のプラスチック材料であればその原料を問わない。
【0053】
また、本実施の形態では、電池素子5を外装フィルム6によって真空包装をしたが、このときの包装方法や周辺部の封止方法は特に限定されない。また、外装の周辺部の封止部分は、図4に示すように、電池素子5の主面に貼り付くような形状としても良く、図5に示すように、電池素子5の側面に貼り付くような形状としても良く、また、折り畳まずにそのままにしても良い。
【0054】
正極リード7及び負極リード8は、それぞれ正極2及び負極3に接合されている。そして、外部の電子機器と接続する。正極リード7に使用される材料の例としては、アルミニウム、チタン、或いはこれらの合金等が挙げられる。負極リード8に使用される材料の例としては、銅、ニッケル、又はこれらの合金等が挙げられる。
【0055】
樹脂フィルム9は、外装フィルム6と、正極リード7及び負極リード8との接触部分に配されている。樹脂フィルム9を配することで、外装フィルム6のバリ等によるショートが防止される。また、外装フィルム6と、正極リード7及び負極リード8との接触性が向上する。
【0056】
上記樹脂フィルム9の材料としては、正極リード7及び負極リード8に対して接着性を示すものであれば材料は特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン及びこれらの共重合体等、ポリオレフィン樹脂からなるものを用いることが好ましい。
【0057】
以上の構成を有する非水電解質電池によれば、カルボン酸変性されたフッ化ビニリデン系共重合体をマトリクスポリマとするゲル状電解質を用いているので、漏液しないこと、外装をラミネートフィルムで構成することができるので軽量化、薄型化が可能であること、等のポリマー電池の利点をそのままに、電流特性や低温特性を大幅に向上することが可能である。
【0058】
【実施例】
次に、本発明を適用した具体的な実施例及び比較例について、実験例に基づいて説明する。
【0059】
実験1
本実験例では、フッ化ビニリデン(VdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)とをモノマーユニットとして含む共重合体を主体とするマトリクスポリマを用いて非水電解質電池を作製し、この共重合体のカルボン酸変性の有無による、相溶性、保液性、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性の相違について検討した。また、カルボン酸変性のために導入したモノマーのフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比を変化させてゲル状電解質を作製し、相溶性、保液性、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性について検討した。
【0060】
実施例1
まず、正極を作製した。最初に、LiCoOを92重量%と、粉状PVdFを3重量%と、粉状黒鉛を5重量%とを、N−メチルピロリドン(NMP)を溶媒として分散させた。これを集電体であるアルミニウム箔の両面に塗布し、100℃にて24時間の減圧乾燥を施した。更に、ロールプレスによって加圧し、圧縮した。これを、50mm×300mmのサイズとなるように切り出し、正極として使用した。
【0061】
次に、負極を作製した。最初に、人造黒鉛を91重量%と、粉状PVdFを9重量%とを、NMPを溶媒として分散させた。これを集電体である銅箔上に塗布し、120℃にて24時間の減圧を施した。更に、ロールプレスによって加圧し、圧縮した。これを52mm×320mmのサイズとなるように切り出し、負極として使用した。
【0062】
さらに、ゲル状電解質を作製した。最初に、PVdF共重合体と、溶剤であるジメチルカーボネート(DMC)とを混合した後、加熱・撹拌し、PVdF共重合体の溶解液を作製した。なお、ここで使用されるPVdF共重合体は、HFPがフッ化ビニリデンに対する重量比で7%となるように共重合されていると共に、モノマレイン酸エステル(MMM)が、フッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000となるように共重合されている。次に、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを等質量混合して非水溶媒とした。なお、PVdF共重合体は、固有粘度で2.9dg/lであるものと0.9dg/lであるものとの2種類を質量比8:2で混合した。そして、この非水溶媒に、1.0mol/kgとなるようにLiPF6を添加し、電解液を作製した。最後に、PVdF共重合体と、ECとの重量比が1:2となるように混合し、ゾル状の電解質を得た。
【0063】
そして、正極及び負極それぞれの上に、ゾル状の電解質をバーコーターを用いて塗布し、恒温層において溶剤を揮発させることによってゲル状電解質を形成した後に、正極及び負極それぞれにおける活物質が塗布された面を向かい合わせ、平らに巻くことによって電池素子を作製した。この電池素子を、アルミニウム箔をポリオレフィンフィルムで挟んだ汎用ラミネートフィルムによって真空包装して、非水電解質電池を得た。
【0064】
実施例2
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対する重量比が7%となるように共重合されていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が5/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0065】
実施例3
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対する重量比が7%となるように共重合されていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が50/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0066】
実施例4
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対する重量比が7%となるように共重合されていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が100/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0067】
実施例5
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が250/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0068】
参考例6
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が1/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0069】
参考例7
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が35/1000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0070】
実施例8
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、モノエチルマレイン酸エステル(MEM)がフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が5/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0071】
実施例9
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MEMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が50/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0072】
実施例10
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MEMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が250/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0073】
参考例11
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MEMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が1/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0074】
参考例12
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MEMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が35/1000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0075】
実施例13
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、モノプロピルマレイン酸エステル(MPM)がフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が5/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0076】
実施例14
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MPMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が50/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0077】
実施例15
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%とるように共重合されていると共に、MPMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が250/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0078】
参考例16
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MPMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が1/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0079】
参考例17
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MPMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が35/1000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0080】
実施例18
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、モノブチルマレイン酸エステル(MBM)がフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が5/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0081】
実施例19
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MBMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が50/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0082】
実施例20
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MBMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が250/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0083】
参考例21
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MBMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が1/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0084】
参考例22
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MBMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が35/1000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0085】
実施例23
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、ジメチルマレイン酸エステル(DMM)がフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0086】
実施例24
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、ジエチルマレイン酸エステル(DEM)がフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0087】
比較例1
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されているものを使用し、非水溶媒として、ECとPCとを等質量混合したものを使用した。それ以外は、実施例1と同様にして非水電解質電池を作製した。
【0088】
比較例2
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されており、MMMが共重合されていないものを使用した以外は、実施例1と同様にして非水電解質電池を作製した。
【0089】
実施例、参考例及び比較例で作製された非水電解質電池について、以下に示す方法によって相溶性及び保液性を検討すると共に、サイクル特性、低温放電特性、及び負荷特性を測定した。
【0090】
<相溶性>
非水溶媒とマトリクスポリマとが溶解し、透明均一な溶液をつくるか否かを確認した。透明均一な溶液ができない場合はゲルを構成することができずに、電池性能に問題が生じると同時に漏液しやすくなるために、非水電解質電池として成り立たなくなる。
【0091】
<保液性>
作製した非水電解質電池を遠心分離器にかけ、1600Gで1時間の処理を行い、非水電解質が漏液するか否かを確認した。マトリクスポリマが非水溶媒を十分に保液できない場合にはゲル状電解質が漏液するため、その形状を維持することが困難となる。また、保液性の無いゲル状電解質を用いたときには、非水電解質電池が形成されない。
【0092】
<サイクル特性>
4.2V,1Cの定電流定電圧充電を行った後に、1Cの3Vカットオフ定電流放電を行い、放電容量の経時変化を測定した。なお、1Cとは電池の定格容量を1時間で放電させる電流値である。ここでは、5サイクル目の放電容量に対する300サイクル目の放電容量の割合を評価し、85%以上を良品とした。なお、上述した値が85%以上であれば、現在の電子機器の一般的なスペックで必要とされる条件を満たしていることになる。
(300サイクル目の放電容量)/(5サイクル目の放電容量)
【0093】
<低温放電特性>
23℃での0.5C放電容量に対する−20℃での0.5C放電容量の割合を評価し、50%以上を良品とした。なお、0.5Cとは、電池の定格容量を2時間で放電させる電流値である。なお、上述した値が50%以上であれば、約−20℃の寒冷地において、携帯電話等によって緊急救援通話を最低1回行うのに必要な放電容量が確保されていることになる。
(−20℃における0.5C放電容量)/(23℃における0.5C放電容量)
【0094】
<負荷特性>
室温における0.5C放電容量に対する3C放電容量の割合を評価し、85%以上を良品とした。なお、3Cとは、電池の定格容量を20分で放電させる電流値である。例えば、携帯電話はパルス電流で電力を消費するため、電流が大量に流れる。なお、上述した値が85%であれば、携帯電話に対する要求を満たすことができる。
(3C放電容量)/(0.5C放電容量)
【0095】
上述した実施例、参考例及び比較例について、相溶性や保液性、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性を測定した。結果を表1に示す。
【0096】
【表1】
Figure 0004513175
【0097】
この表1から、次のような事実がわかる。
【0098】
先ず、比較例1のように、低粘度溶媒を含まない場合、マトリクスポリマであるポリフッ化ビニリデンをカルボン酸変性させなくともゲル状電解質は作製することができる。ただし、低粘度溶媒を含まないため、当然のことながら低温特性が不十分である。
【0099】
一方、比較例2のように、カルボン酸変性していないマトリクスポリマと低粘度溶媒を組み合わせると、これらの相溶性が無いために、ゲルを構成することができず、漏液が起こる上、電池性能もよくない。
【0100】
これに対して、カルボン酸変性したマトリクスポリマと低粘度溶媒を組み合わせた各実施例では、低温特性に優れ、漏液の問題も発生していない。
【0101】
ただし、低温特性やサイクル特性、負荷特性等の電池性能を考えた場合、カルボン酸変性のためのモノマーユニットの比率を適正な値に設定することが好ましいこともわかる。
【0102】
例えば、MMMを共重合させたPVdF共重合体においては、実施例1〜実施例5に示するように、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000〜30/1000となるように共重合されているときには、相溶性及び保液性が良好であり、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性も十分である。
【0103】
これに対して、参考例6に示すように、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000未満となるように共重合されているとき、及び参考例7に示すように、30/1000より大となるように共重合されているときには、相溶性及び保液性が悪く、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性が不十分である。
【0104】
同様に、MEMを共重合させたPVdF共重合体においては、実施例8〜実施例10に示するように、MEMが、フッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000〜30/1000となるように共重合されているときには、相溶性及び保液性が良好であり、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性も十分である。
【0105】
しかしながら、参考例11に示すように、MEMが、フッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000未満となるように共重合されているとき、及び参考例12に示すように30/1000より大となるように共重合されているときには、相溶性及び保液性が悪く、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性が不十分である。
【0106】
MPMやMBMを共重合させたPVdF共重合体においても、実施例13〜実施例15や実施例18〜実施例20に示すように、MPMやMBMが、フッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000〜30/1000となるように共重合されているときには、相溶性や保液性が良好であり、サイクル特性、低温特性、負荷特性も十分である。
【0107】
しかしながら、参考例16や参考例21に示すように、MPMやMBMが、フッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000以下となるように共重合されているとき、及び参考例17、参考例22に示すように、30/1000より大となるように共重合されているときには、相溶性及び保液性が悪く、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性が不十分である。
【0108】
実験2
本実験では、実験1とは異なる方法によりゲル状電解質や非水電解質電池を作製し、カルボン酸変性の効果を確認した。
【0109】
実施例25
先ず、正極と負極とを実施例1と同様の方法によって作製した。
【0110】
次に、ゲル状電解質を作製した。最初に、PVdF共重合体と、ECと、PCとを等質量混合した。そして、ここに溶剤であるDMCを混合した後、加熱・撹拌して溶解し、ゾル状態である溶液を作製した。なお、ここで使用されるPVdF共重合体は実施例1で使用されたものと同じである。
【0111】
次いで、上述したゾル状態である溶媒を、正極及び負極におけるそれぞれの活物質層上にバーコーターで塗布し、恒温槽において溶剤を揮発させることによってゲル状の膜を作製した。そして、正極と負極とをそれぞれの活物質面を合わせた後に平らに巻いて、電池素子を作製した。
【0112】
さらに、ECとDECとを等質量混合した溶媒に、LiPFを1.5mol/kgとなるように添加した電解液を作製した。そして、この電解液に電池素子をつけ込み電解液を含浸させた。この電池素子を、実施例1と同様にアルミニウム箔をポリオレフィンフィルムで挟んだ汎用ラミネートフィルムによって真空包装して、非水電解質電池を作製した。
【0113】
実施例26
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して共重合比が7%となるように共重合されていると共に、モノエチルマレイン酸エステル(MEM)が、フッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000となるように共重合されているものを使用した。それ以外は、実施例25と同様に非水電解質電池を作製した。
【0114】
参考例27
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が1/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例25と同様に非水電解質電池を作製した。
【0115】
参考例28
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が35/1000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例25と同様に非水電解質電池を作製した。
【0116】
参考例29
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MEMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が1/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例25と同様に非水電解質電池を作製した。
【0117】
参考例30
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MEMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が35/1000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例25と同様に非水電解質電池を作製した。
【0118】
参考例31
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MPMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が1/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例25と同様に非水電解質電池を作製した。
【0119】
参考例32
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MPMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が35/1000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例25と同様に非水電解質電池を作製した。
【0120】
参考例33
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MBMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が1/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例25と同様に非水電解質電池を作製した。
【0121】
参考例34
PVdF共重合体として、HFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%となるように共重合されていると共に、MBMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が35/1000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例25と同様に非水電解質電池を作製した。
【0122】
実施例25乃至実施例26、参考例27乃至参考例34で作製された非水電解質電池について、上述した方法によって相溶性及び保液性を検討すると共に、サイクル特性、低温放電特性、及び負荷特性を測定した。この結果を表2に示す。
【0123】
【表2】
Figure 0004513175
【0124】
表2に示すように、ゲル状電解質の製造方法を変えたときにも、フッ化ビニリデンがカルボン酸変性されているときには、相溶性及び保液性が良好であり、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性も十分であることが判明した。
【0125】
具体的には、PVdFに対してMMMを共重合させた場合には、実施例25及び実施例26に示するように、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000〜30/1000となるように共重合されているときには、相溶性及び保液性が良好であり、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性も十分である。
【0126】
なお、この例のように、後から低粘度溶媒を含浸させる方法を採用した場合、EC−PCでゲル化する段階までは参考例27のようにマレイン酸変性が少なくてもよいが、参考例28のようにマレイン酸変性が多すぎると、相溶性が下がりサイクル特性等が悪くなる。そして、これらは、後から含浸する低粘度溶媒を吸液し難いため、保液性が不足し低温特性が悪くなっている。
【0127】
実験3
本実験例では、正極、負極、電解質塩、及び非水溶媒の材料を変えて非水電解質電池を作製し、相溶性、保液性、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性について検討した。
【0128】
実施例35
負極に人造黒鉛の代わりに難黒鉛化炭素を使用し、正極にLiCoOの代わりにLi0.7Co0.2を使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0129】
実施例36
電解質塩としてLiN(C2F5)2を使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0130】
実施例37
非水溶媒として同じ質量であるECとEMCとの混合物を使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0131】
実施例38
非水溶媒として同じ質量であるECとDMCとの混合物を使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0132】
実施例39
非水溶媒として、質量比がEC:PC:EMC:DEC=35:10:30:25である混合物を使用し、LiPFを非水溶媒に対して1.3mol/kgとなるように添加した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0133】
実施例35乃至実施例39で作製された非水電解質電池について、上述した方法によって相溶性及び保液性を検討すると共に、サイクル特性、低温放電特性、及び負荷特性を測定した。この結果を表3に示す。
【0134】
【表3】
Figure 0004513175
【0135】
表3に示すように、正極、負極、電解質塩、及び非水溶媒の材料を変えて非水電解質電池を作製したときにも、PVdF共重合体に対して、フッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000〜30/1000となるようにカルボン酸変性されているときには、相溶性及び保液性が良好であり、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性も十分であることが判明した。
【0136】
実験4
本実験では、PVdF共重合体の分子量(固有粘度表記)を変化させたゲル状電解質を用いて非水電解質電池を作製し、相溶性、保液性、サイクル特性、低温特性、及び負荷特性について検討した。
【0137】
実施例40
実施例1と同様の非水電解質電池である。なお、ゲル状電解質に使用した共重合体の固有粘度は、2.9dg/l及び1.0dg/lである。
【0138】
参考例41
PVdF共重合体として、固有粘度が3.3dg/lであり、主鎖にHFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%含まれていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000となるように共重合されているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0139】
参考例42
PVdF共重合体として、固有粘度が0.7dg/lであり、主鎖にHFPがフッ化ビニリデンに対して重量比が7%含まれていると共に、MMMがフッ化ビニリデンに対するモノマーユニット比が25/10000となるように共重合されているされているものを使用した以外は、実施例1と同様に非水電解質電池を作製した。
【0140】
実施例40、参考例41及び参考例42で作製された非水電解質電池について、上述した方法によって相溶性及び保液性を検討すると共に、サイクル特性、低温放電特性、及び負荷特性を測定した。この結果を表4に示す。
【0141】
【表4】
Figure 0004513175
【0142】
この表4から明らかなように、マトリクスポリマとして使用した共重合体の分子量が固有粘度で3dg/lを越えると、溶解が困難になり、電池性能に支障が生じている。逆に、マトリクスポリマとして使用した共重合体の分子量が固有粘度で0.8dg/lを下回ると、自己保持性、保液性のあるゲルを作らず、やはり電池性能に支障が生じている。
【0143】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明のゲル状電解質においては、カルボン酸変性したポリフッ化ビニリデン系共重合体をマトリクスポリマとして使用しているので、沸点の低い低粘度溶媒を溶解し、保液することができ、低温でのイオン伝導性を向上することができる。
【0144】
したがって、このゲル状電解質を用いた非水電解質電池では、漏液しないこと、外装をラミネートフィルムで構成することができるので軽量化、薄型化が可能であること等のポリマー電池の利点をそのままに、電流特性や低温特性の向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 非水電解質電池の一構成例を示す概略平面図である。
【図2】 非水電解質電池の一構成例を示す概略断面図である。
【図3】 電池素子の外装フィルムへの収納状態を示す概略斜視図である。
【図4】 外装フィルムの周辺部を底面に接合した状態を示す概略斜視図である。
【図5】 外装フィルムの周辺部を側面に接合した状態を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 非水電解質電池、2 正極、3 負極、4 ゲル状電解質、5 電池素子、6 外装フィルム

Claims (10)

  1. 非水溶媒にLiを含む電解質塩を溶解してなる非水電解液がフッ化ビニリデンをモノマーユニットとして含む共重合体であるマトリクスポリマによってゲル化されてなり、
    上記非水溶媒は、全溶媒に対して1重量%以上の直鎖炭酸エステルを含み、
    上記共重合体は、モノマーユニットとして、フッ化ビニリデンと、上記フッ化ビニリデンに対するモノマーの重量比0.01%〜7.5%又は30%〜60%ヘキサフルオロプロピレンと、カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種とからなり、上記カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種が上記フッ化ビニリデンのユニットに対して25/10000〜30/1000の比で導入されており、
    上記共重合体は、固有粘度表記で0.8dl/g〜3.0dl/gであるゲル状電解質。
  2. 上記共重合体には、下記化(但し、RはH、CH、C、C、C、C11から選ばれるいずれか1種を表す。)で示される構造が導入されている請求項1記載のゲル状電解質。
    Figure 0004513175
  3. 上記共重合体には、下記化2(但し、R1、R2はそれぞれH、CH、C、C、C、C11から選ばれるいずれか1種を表す。)で示される構造が導入されている請求項1記載のゲル状電解質。
    Figure 0004513175
  4. 上記共重合体は、マレイン酸又はマレイン酸エステをモノマーユニットとして含み、上記カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種が導入されている請求項3記載のゲル状電解質。
  5. 負極及び正極と、非水溶媒にLiを含む電解質塩を溶解してなる非水電解液がフッ化ビニリデンをモノマーユニットとして含む共重合体であるマトリクスポリマによってゲル化されてなるゲル状電解質とを備え、
    上記非水溶媒は、全溶媒に対して1重量%以上の直鎖炭酸エステルを含み、上記共重合体は、モノマーユニットとして、フッ化ビニリデンと、上記フッ化ビニリデンに対するモノマーの重量比0.01%〜7.5%又は30%〜60%ヘキサフルオロプロピレンと、カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種とからなり、上記カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種が上記フッ化ビニリデンのユニットに対して25/10000〜30/1000の比で導入されており、上記共重合体は、固有粘度表記で0.8dl/g〜3.0dl/gである非水電解質電池。
  6. 上記負極は、リチウム金属、リチウム合金、リチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料から選ばれる少なくとも1種を含む請求項5の非水電解質電池。
  7. 上記正極は、リチウムと遷移金属との複合酸化物を含む請求項5の非水電解質電池。
  8. 上記共重合体には、下記化3(但し、RはH、CH、C、C、C、C11から選ばれるいずれか1種を表す。)で示される構造が導入されている請求項5記載の非水電解質電池。
    Figure 0004513175
  9. 上記共重合体には、下記化4(但し、R1、R2はそれぞれH、CH、C、C、C、C11から選ばれるいずれか1種を表す。)で示される構造が導入されている請求項5記載の非水電解質電池。
    Figure 0004513175
  10. 上記共重合体は、マレイン酸又はマレイン酸エステルをモノマーユニットとして含み、上記カルボキシル基、カルボン酸の一部若しくは全部がエステル化された構造から選ばれる少なくとも1種が導入されていることを特徴とする請求項記載の非水電解質電池。
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