JPH11130821A - ゲル状固体電解質形成用フッ化ビニリデン系共重合体、固体電解質および電池 - Google Patents

ゲル状固体電解質形成用フッ化ビニリデン系共重合体、固体電解質および電池

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JPH11130821A
JPH11130821A JP10222472A JP22247298A JPH11130821A JP H11130821 A JPH11130821 A JP H11130821A JP 10222472 A JP10222472 A JP 10222472A JP 22247298 A JP22247298 A JP 22247298A JP H11130821 A JPH11130821 A JP H11130821A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウムイオン電池等の非水系電池の形成に
適した改善されたイオン伝導性と集電基体との接着性を
有する高分子固体電解質を与えるフッ化ビニリデン系共
重合体を得る。 【解決手段】 フッ化ビニリデン単量体を50〜97モ
ル%含み、かつ不飽和二塩基酸のモノエステルまたはエ
ポキシ基を含有するビニル単量体を0.1〜5モル%含
むフッ化ビニリデン系共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水系電池、特に
リチウムイオン電池、を形成するに適したゲル型固体電
解質形成用の高分子マトリックスを与えるフッ化ビニリ
デン系共重合体、該フッ化ビニリデン系共重合体により
形成されたゲル型固体電解質ならびに該固体電解質を含
む非水系電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年電子技術の発展はめざましく、各種
の機器が小型軽量化されてきている。この電子機器の小
型軽量化と相まって、その電源となる電池の小型軽量化
の要望も非常に大きくなってきている。少ない容積及び
重量でより大きなエネルギーを得るためには電池一本当
たりの電圧が高いことが必要となり、この見地から最近
リチウムまたはリチウムイオンを吸蔵可能な炭素質材料
を負極活物質とし、正極活物質として例えばリチウムコ
バルト酸化物を使用した電池が注目されている。
【0003】しかしながら、水系の電解液を用いるとリ
チウムまたはリチウムイオンを吸蔵した炭素質材料やリ
チウムアルミニウム合金に接すると容易に分解されてし
まうため、電解液としてはリチウム塩を有機溶媒に溶解
した非水系の電解液が用いられている。この非水系電解
液の電解質としては、LiPF6 、LiAsF6 、Li
ClO4 、LiBF4 、LiCH3 SO3 、LiCF3
SO3 、LiN(CF3 SO2 2 、LiC(CF3
2 3 、LiCl、LiBr等がある。また、電解質
の有機溶媒としてはプロピレンカーボネート、エチレン
カーボネート、γ−ブチロラクトン、などの高誘電率を
有し電解質をよく溶解する溶媒と、1,2−ジメトキシ
エタン、1,2−ジエトキシエタン、ジメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネー
ト、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、などの
低沸点溶媒との混合溶媒が主として用いられる。高誘電
率を有する溶媒の沸点は一般に約200℃以上と高く、
常温での蒸気圧も低いが、低粘度溶媒の方は一般に沸点
は約100℃付近のものが多く、常温での蒸気圧も高
い。
【0004】一方このような有機電解液が注入された非
水系二次電池が高温にさらされて内部の電解液の蒸気圧
が非常に大きくなったり、また過充電されて電解液の分
解ガスが発生したりすると、電池内部の圧力が増大し爆
発するかも知れない危険な状態になることが予測され
る。そのため、現在市販されている非水系二次電池には
高くなりすぎた圧力を、電池そのものが爆発する前に解
放するために破裂板が装着されている。この破裂板が作
動すれば着火しやすい有機電解液の蒸気が電池外部に漏
れ出すことになる。このような漏液の他の原因として
は、缶体とキャップ部のパッキンの経時変化による劣化
や、電池が不用意な取り扱われ方をしておきるパッキン
部の変形などが予想される。よって非水系電解質を用い
た電池には、万一非水系電解液が電池外部に漏れるとそ
の電解液の高い蒸気圧ゆえ容易に着火し火災を招く潜在
的な危険性が存在する。
【0005】これまでリチウムを用いた非水系二次電池
は、主として携帯電話やパーソナルコンピュータ、ビデ
オカムコーダなどの家庭で用いられる小型電子機器の電
源として用いられてきた。この間、通常の使用環境下で
は市場での火災の事故発生は皆無であり、二次電池の安
全性についても一般の理解が得られてきた。そこで、こ
れまでの安全性に関する実績をもとに、最近になって電
気自動車用や、夜間電力を有効利用するためのロードレ
ヴェリング用の大型電源としての開発が本格化してきて
いる。電池が大型化すると、万一火災が生じたときの危
険性は、小型電池の時とは比較にならない。そこでこの
ような大型の二次電池に対しては、従来以上にその安全
対策は重要になってくる。
【0006】本発明者らは、このような二次電池の安全
性に関する問題が、有機溶媒、特に低温での蒸気圧の高
い低粘度溶媒の使用に起因すること、また万一電池のパ
ッキン部が不良になると有機電解液が容易に流れ出す構
造であることに着目し、その改善を考えた。即ち、既に
1970年代から開発されている高分子であるポリエチ
レンオキサイドと、高誘電率溶媒であるプロピレンカー
ボネートで構成された、ゲル状の物質中にLiClO4
やLiPF6 等のリチウムの電解質を分散させることに
より得られたものをはじめとする高分子固体電解質が、
大型電池の安全上必須であると判断した。しかしながら
これまで各種の高分子固体電解質の開発が伝えられ、実
際それらを用いた一次電池も市販されているものの、二
次電池として用いられて数百回を超えるサイクル特性が
得られたものはない。その原因の一つは固体電解質に用
いられる高分子マトリクス物質がリチウム金属やリチウ
ムを吸蔵する負極との界面で還元されてしまい、リチウ
ムイオンの伝導性の悪い不動態膜が生長してしまうため
であると考えられる。また今一つの原因は、従来の有機
溶媒を用いた電解液に比し、高分子固体電解質のリチウ
ムイオンの伝導度が低いために電池の内部抵抗が高くな
り、電極活物質の本来の容量を利用しようとすると過充
電や過放電が生じ、電極活物質を短時間に劣化させるた
めであると考えられる。
【0007】ところでフッ化ビニリデン重合体は、現在
非水系電解液を用いた小型のリチウムイオン二次電池の
電極活物質を結着するバインダーとして積極的に利用さ
れている。それはテトラフルオロエチレン重合体がリチ
ウムにより容易に還元されてしまうような負極電極上で
の還元性雰囲気でも、このフッ化ビニリデン重合体は全
く還元されず、殆どの有機電解液が酸化されてしまうよ
うな正極上での酸化性雰囲気でも全く酸化されず、広い
電位窓に亙って電気化学的に安定であるからである。
【0008】またフッ化ビニリデンのモノマーは、二個
の水素が電子のドナーとなり、二個のフッ素が電子のア
クセプターとなるので、モノマー単位で高い分極を有し
ており、電解質などの極性を有する物質をよくその内部
に溶解させる媒体となるからである。
【0009】さらに特公昭54−044220号公報で
明らかにされているように、ガラス転移点の低い高分子
中では、有機色素分子のような巨大分子でも室温で高分
子中を高速に伝搬することが知られている。フッ化ビニ
リデン重合体は、そのガラス転移点が−45℃と低く、
室温はガラス転移点から50℃以上も高いのでその非晶
部の分子運動は十分に活発で、その内部に包含した電解
質を高速に伝搬させる能力があると考えられる。
【0010】以上の理由で、活物質を包みながらも、活
物質内部へのリチウムイオンの伝搬を阻害しないと言う
相矛盾する特性を備えなければならないバインダーとし
て、フッ化ビニリデン重合体が広く使用されているもの
と考えられる。
【0011】そこで高分子固体電解質の基本的な骨格構
造としてフッ化ビニリデン重合体を用いることが当然予
測されるが、これについては既に1980年代初頭に、
日本においてフッ化ビニリデン重合体を用いた高分子固
体電解質が既に報告されている(Tsuchida,
E.et al.Electrochimica Ac
ta.28(5),591−595(1983))。
【0012】しかしながらフッ化ビニリデン重合体は、
約50%結晶化した結晶性高分子であり、結晶部の高分
子の分子運動性は極端に悪いため、結晶部のイオン伝導
性は非常に低いと思われる。そこで1990年代になる
と、米国特許第5296318号公報に開示されている
如く、フッ化ビニリデンと6フッ化プロピレンとの結晶
性を低下させた共重合体を用いた高分子固体電解質が報
告されている。この特許公報に開示されている8wt%
以上の6フッ化プロピレンを共重合したフッ化ビニリデ
ン系共重合体は、6フッ化プロピレン中の3フッ化メチ
ル基が立体障害となるため、その結晶化度が大変低い。
よってフッ化ビニリデンの単独重合体を用いたものに比
較し、高いイオン伝導性が得られているものと考えられ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このフッ化ビ
ニリデンと6フッ化プロピレンとの共重合体を用いた高
分子固体電解質にも大きな実用上の欠点があることが明
らかとなってきた。即ち、有機溶媒と混合されたゲルを
二次電池用材料として用いられたとき、銅箔(負極用)
やアルミニウム箔(正極用)に代表される集電基体とゲ
ルとの接着性が乏しいため、活物質等の粉末電極材料を
含むゲル層の剥離に伴う電池組立工程における歩留まり
が悪化したり、さらには電池を長期間使用しているとそ
の放電容量が経時的に低下する場合があり、実用上問題
であった。
【0014】電解液で膨潤したゲル電解質の金属箔のよ
うな平滑な面への接着性を考えた場合、どうしてもゲル
に含まれる電解液がゲルと集電基体間の化学的作用を妨
害し、現状の共重合体では接着性が低下する。一方エッ
チング等により、集電基体表面に凹凸をつけ、アンカー
効果によりゲルを物理的に接着させようというアイデア
もあるが、集電基体の表面処理に手間を要し、期待され
るほどの効果が必ずしも得られない。
【0015】本発明の主要な目的は、非水系電解液に膨
潤された状態で適度のイオン伝導度を有し且つ集電基体
との接着性および粉末電極材料の保持性に優れた高分子
固体電解質を与える高分子マトリクスの形成に適したフ
ッ化ビニリデン系共重合体を与えることにある。
【0016】本発明の別の目的は、このようなフッ化ビ
ニリデン系共重合体を用いて形成した高分子固体電解質
ならびに該高分子固体電解質を含む非水系電池を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、適度にフッ化ビニリデン含量を低減して非晶質部分
を増大させ且つ適当な極性基を共重合により導入したフ
ッ化ビニリデン系共重合体を用いることが、上述の目的
の達成のためには極めて有効であることが見出された。
【0018】すなわち、本発明は、その第1の観点にお
いて、フッ化ビニリデン単量体を50〜97モル%含
み、かつ不飽和二塩基酸のモノエステルまたはエポキシ
基を含有するビニル単量体を0.1〜5モル%含むフッ
化ビニリデン系共重合体を提供するものである。
【0019】改善された集電基体との接着性ならびに粉
末電極材料の保持性は、酸またはエポキシ基からなる極
性基の導入と、フッ化ビニリデン含量の低下による非晶
質部分の増大に伴うゴム特性により生じたものと解され
る。
【0020】また、本発明の高分子固体電解質は、上記
フッ化ビニリデン系共重合体からなる高分子マトリック
スに非水系電解液を含浸させてなることを特徴とするも
のである。
【0021】更に、本発明は、リチウムを吸蔵放出する
正極材料からなる正極と、同じくリチウムを吸蔵放出す
る負極材料からなる負極を備えた二次電池形成用の高分
子固体電解質であって、上記フッ化ビニリデン系共重合
体により正極または負極を構成する粉末電極材料を結着
保持させて電極構造体を形成させ、且つ非水系電解液を
含浸させることにより、該フッ化ビニリデン系共重合体
がゲル状固体電解質とされ、粉末電極材料と一体の電極
構造物として形成された高分子固体電解質を提供するも
のである。
【0022】上記高分子固体電解質は、化学的にあるい
は物理的に、架橋された状態で上記フッ化ビニリデン系
共重合体を有することが好ましい。
【0023】また本発明は、正極と負極との間に上記の
いずれかの高分子固体電解質を有することを特徴とする
ものである。
【0024】より詳しくは、上記したフッ化ビニリデン
系共重合体からなる高分子マトリックスに非水系電解液
を含浸し、粉末電極材料を実質的に含まない高分子固体
電解質層は、一対の正極と負極の間に配置された際に、
電解液とセパレータの役割を兼ね備えたものとなる。
【0025】また上記高分子固体電解質に正極または負
極の粉末電極材料を分散含有させた高分子固体電解質層
は、それぞれ正極層または負極層を形成する。
【0026】そして、それぞれ集電基体に接着された正
極および負極層としての高分子固体電解質層間にセパレ
ータとしての機能を有する高分子固体電解質層を挾持さ
せることにより本発明の非水系電池が形成される。正極
層および負極層を構成する高分子固体電解質層とセパレ
ータの機能も有する高分子固体電解質層は、いずれもゲ
ル同士であるため、互いに良好な接着性を示し、簡単に
剥離しない積層構造を与える。
【0027】また、上記の非水系電解液を保持するポリ
マーを含む高分子固体電解質層を用いずに従来の非水系
電解液とセパレータを用いる電池においても、上記のゲ
ル状固体電解質を含む正極および負極構造体を使用でき
る。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の固体電解質形成用フッ化
ビニリデン系共重合体は、フッ化ビニリデン単量体を5
0モル%以上、97モル%以下含み、かつ不飽和二塩基
酸のモノエステルまたはエポキシ基を含有するビニル単
量体を0.1モル%以上、5モル%以下含むフッ化ビニ
リデン系共重合体である。不飽和二塩基酸のモノエステ
ルとしては、炭素数5〜8のものが好ましく、例えばマ
レイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエ
ステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン
酸モノエチルエステル等を挙げることができ、特にマレ
イン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノメチルエ
ステルが好ましい。エポキシ基を含有するビニル単量体
としては、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリ
シジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、クロトン
酸グリシジルエーテル等を挙げることができる。中でも
アリルグリシジルエーテルが好ましい。
【0029】フッ化ビニリデンの優れた耐酸化還元特性
を保持するためには、該共重合体中に含まれるフッ化ビ
ニリデン重合単位は多い程良く、少なくとも50モル%
以上とする必要がある。また、得られた固体電解質のイ
オン伝導度を高くするためには、該共重合体中に含まれ
るフッ化ビニリデン単量体以外の単量体が多い程良く、
フッ化ビニリデン単量体は最大でも97モル%以下とす
る必要がある。さらに不飽和二塩基酸のモノエステルま
たはエポキシ基を含有するビニル単量体の含量は、接着
性を付与するために上記共重合体中に0.1モル%以
上、5モル%以下でなければならない。5モル%を越え
ると共重合性が悪くなり、重合時間が極端に長くなり実
用的でない。
【0030】本発明のフッ化ビニリデン系共重合体は、
所定の組成条件が満たされる範囲で、上記フッ化ビニリ
デンと、不飽和二塩基酸のモノエステルまたはエポキシ
基を含有するビニル単量体と、のみから構成することも
できるが、より好ましくは、モノフッ化エチレン、3フ
ッ化エチレン、4フッ化エチレン、3フッ化モノ塩化エ
チレン、6フッ化プロピレン等のフッ化ビニリデンとの
共重合性の良い含フッ素単量体を含めた共重合体とする
ことにより、非水系電解液に対する溶解性を過度に増大
させることなく、より効果的に結晶性を低下させ、非晶
部を増大させて、イオン伝導性を増大することが好まし
い。
【0031】耐熱性を良好とするために上記フッ化ビニ
リデン系共重合体は比較的高分子量であることが望まし
く、より具体的には固有粘度(本願においては、樹脂4
gを1リットルのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解
させた溶液の30℃における対数粘度、を意味する)
が、0.5〜10.0、特に0.8〜7.0の範囲のも
のが好ましい。
【0032】前記フッ化ビニリデン系共重合体は、単独
もしくは他の高分子マトリックス形成用樹脂との混合物
として使用することが可能であるが、少なくとも高分子
マトリックスの50重量%以上を占めることが望まし
い。他の樹脂の例としては、フッ化ビニリデン単独重合
体や、前記フッ化ビニリデン系共重合体とは異なる単量
体との共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリ
ロニトリル、ポリメチルメタクリレートなどの従来から
高分子固体電解質として用いられている重合体やそのオ
リゴマー等が挙げられる。
【0033】上記高分子マトリックスとともに本発明の
固体電解質を形成する非水系電解液としては、例えばリ
チウム塩などの電解質を、非水系溶媒(有機溶媒)10
0重量部に対し、5〜30重量部の割合で溶解したもの
を用いることができる。
【0034】ここで電解質としては、LiPF6 、Li
AsF6 、LiClO4 、LiBF4 、LiCl、Li
Br、LiCH3 SO3 、LiCF3 SO3 、LiN
(CF3 OSO2 2 、LiC(CF3 OSO2 3
LiN(CF3 SO2 2 、LiC(CF3
2 3 、等がある。また、電解質の有機溶媒としては
プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,
2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジ
メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエ
チルカーボネート、γ−ブチロラクトン、プロピオン酸
メチル、プロピオン酸エチル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、及びこれらの混合溶媒などが用いられ
るが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0035】本発明の非水系電池の基本構造は、図1に
断面図を示すように、一般的にはシート状に形成された
固体電解質1を、同様の固体電解質を含む一対の正極2
(2a:集電基体、2a:正極合剤層)及び同様の固体
電解質を含む負極3(3a:集電基体、3b:負極合剤
層)間に挾持された形態で配置することにより得られ
る。
【0036】すなわち、本発明の固体電解質は、電極活
物質と非水系電解液を保持する正極合剤層2aおよび負
極合剤層2bの構造体、さらにはその両極層間に挾持さ
れるゲル層1を構成するために使用される。正極合剤層
2bおよび負極合剤層3bは、例えば以下のようにして
形成される。まず、上記フッ化ビニリデン系共重合体
(あるいは他の樹脂との混合物)を有機溶媒、粉末電極
材料とともに混合してスラリーとし、集電基体2aまた
は3aに塗布する。次に、有機溶媒を乾燥・除去して得
られた電極体を電解液に浸漬し、電解液を含浸させるこ
とにより正極2または負極3が得られる。ここで用いる
有機溶媒とは、好ましくは極性のものであり、例えばN
−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスル
ホキシド、ヘキサメチルホスホアミド、1,4−ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、テトラメチルウレア、トリ
エチルホスフェート、トリメチルホスフェート、などが
挙げられる。これら有機溶媒は単独でまたは二種以上混
合して用いられ、これら有機溶媒100重量部当たり、
上記共重合体を0.1〜30重量部、特に1〜25重量
部、の割合で使用することが好ましい。電極構造体の電
解液への含浸時間は数時間あれば十分であり、それ以上
長くても効果は変わらない。
【0037】正極2−負極3間に挾持されるゲル層1は
上記フッ化ビニリデン系共重合体(あるいは他の樹脂と
の混合物)と、非水系電解液とから、例えば以下のよう
にして形成される。まず、前記のように電解質を有機溶
媒に溶解して非水電解液を形成する。次にフッ化ビニリ
デン系樹脂を、揮発性の有機溶媒に溶解した溶液を調製
し、上記非水電解液と均一に混合する。更に前記揮発性
の有機溶媒を揮発させる工程を経てフィルム状の高分子
固体電解質を得る。このとき用いる揮発性の有機溶媒と
しては、比較的低い温度で高い蒸気圧を有し揮発しやす
く且つフッ化ビニリデン系共重合体をよく溶解するもの
が好ましい。テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロ
フラン、アセトン、メチルエチルケトン、1,3−ジオ
キソラン、シクロヘキサノン、等が用いられるが、必ず
しもこれらに限定されるものではない。
【0038】また、電解質を溶解する有機溶媒としてよ
く用いられるプロピレンカーボネートなどはそれ自身が
フッ化ビニリデン系共重合体の溶媒として用いることが
可能であるので、揮発性の有機溶媒を用いることなく高
分子固体電解質を構成することが可能である。この場合
は、予めフッ化ビニリデン系共重合体を有機溶媒で溶解
した溶液の中に電解質を加えて更に溶解することも可能
であるし、フッ化ビニリデン系共重合体と電解質を同時
に有機溶媒で溶解することも可能である。フッ化ビニリ
デン系共重合体と電解質を溶解させた溶液を室温に冷や
してゲル化させフィルム状の高分子固体電解質からなる
膜構造物1を得る。
【0039】更に、フッ化ビニリデン系共重合体をフィ
ルム化してから電解液を含浸して高分子固体電解質を得
ることも可能である。少量生産のためのフィルム化する
手段としては、先に示したテトラヒドロフランなどの有
機溶媒で本フッ化ビニリデン系共重合体を溶解し、その
溶液をガラス板などの上にキャストして溶媒を蒸発させ
る溶媒キャスト法が好適に利用される。また大量生産の
ためのフィルム化手段としては、インフレイション法や
Tダイ押し出し法、カレンダー法等の通常のフィルム化
手段が好適に利用される。このフィルム化するときに架
橋剤を同時に添加してフィルム化時に、放射線を照射し
たり加温したりして架橋反応を促進させることも好適に
行える。尚、架橋後に電解液を含浸する方が、架橋時に
電解液が無い分余計な副反応が抑えられ架橋効率は一般
に増大する。
【0040】リチウムイオン電池としての構成を例に取
った場合、固体電解質ゲル層1は、厚さ0.002〜
1.000mm、特に0.010〜0.200mm程度
であることが好ましく、フッ化ビニリデン系共重合体1
00重量部に対して、10〜1000重量部、特に10
0〜500重量部の割合で非水電解液を含浸させたもの
が好ましく用いられる。
【0041】また正極2および負極3は、鉄、ステンレ
ス綱、銅、アルミニウム、ニッケル、チタン等の金属箔
あるいは金属網等からなり、厚さが0.005〜100
mm、小規模の場合には例えば0.005〜0.020
mmとなるような集電基体2a、3aの例えば一面に、
例えば厚さが0.010〜1.000mmの正極合剤層
2b、負極合剤層3bを形成し、更に電解液を含浸する
ことにより得られる。
【0042】正極合剤層2bおよび負極合剤層3bは、
上述したフッ化ビニリデン系共重合体と電解液を揮発性
の有機溶媒に溶解した溶液、例えば100重量部に対
し、粉末電極材料(正極または負極活物質及び必要に応
じて加えられる導電助剤、その他の助剤)1〜20重量
部を分散させて得られた電極合剤スラリーを塗布乾燥に
より得られる。
【0043】リチウムイオン二次電池用の活物質として
は、正極の場合は、一般式LiMY2 (Mは、Co、N
i、Fe、Mn、Cr、V等の遷移金属の少なくとも一
種:YはO、S等のカルコゲン元素)で表わされる複合
金属カルコゲン化合物、特にLiNix Co1-x
2 (0≦x≦1)をはじめとする複合金属酸化物やLi
Mn2 4 などのスピネル構造をとる複合金属酸化物が
好ましい。
【0044】負極の活物質としては、黒鉛、活性炭、あ
るいはフェノール樹脂やピッチ等を焼成炭化したもの、
さらには椰子殻活性炭等の炭素質物質に加えて、金属酸
化物系のGeO、GeO2 、SnO、SnO2 、Pb
O、PbO2 、SiO、SiO2 等、或いはこれらの複
合金属酸化物等が用いられる。
【0045】さらに層1、2bおよび3bの高分子固体
電解質の少なくとも一を構成するフッ化ビニリデン系共
重合体を、積極的に架橋することは、該共重合体の非水
系電解液への溶解を抑制し、適度に膨潤したゲル状態を
維持するのに効果がある。その結果、電池としてより高
温での使用が可能となり、電池の耐熱性を向上するのに
役立つものである。この架橋法としてはポリアミン類
や、ポリオール類や、不飽和結合を有する重合性架橋剤
とラジカル発生剤を添加して行なう化学的手段と、電子
線照射やガンマー線照射などの物理的手段とが好適に用
いられる。3フッ化モノ塩化エチレンの塩素の部分はア
ミンなどのアルカリ物質により容易に脱塩素を起こすた
め、架橋の促進のためには好適な共重合体を与える。ま
た、該化学的架橋法においてカーボンブラック、黒鉛、
シリカゲル、フロリジル、等の粉体を添加することによ
り、架橋速度が極端に速められることが見出されてい
る。架橋は、得られる高分子固体電解質が、80℃以
上、好ましくは、100℃以上の温度に耐える形状保持
性を有し、また電解液を含浸したゲル状固体電解質とし
て80℃以上、好ましくは100℃以上の温度で溶解し
ない耐熱性を有する程度に行うことが好ましい。
【0046】なお、該共重合体の架橋は該共重合体の乾
燥フィルムまたは電解液を含むフィルム、該共重合体の
有機溶媒溶液、あるいは該共重合体と電極活物質を含む
合材、のいずれの状態においても行なうことができる。
【0047】また正極層2bおよび負極層2bの形成に
際し、共重合体に電解液を含浸してゲル化する工程は、
活物質と導電助剤を含む電極層を形成するとき同時に行
ってもよいし、電極層を形成してから電解液を含浸して
もよい。
【0048】化学的架橋に用いられるポリアミン類とし
ては、ジブチルアミン、ピペリジン、ジエチルシクロヘ
キシルアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミンカルバメート、N,N′−ジシンナミリデン
−1,6−ヘキサジアミン、4,4′−ビス(アミノシ
クロヘキシル)メタカルバメート、等が好適に用いられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0049】ポリオール類としては、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ヒドロ
キノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、等
が好適に用いられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0050】不飽和結合を有する重合性架橋剤としては
ジビニルベンゼン、ジメタクリル酸エチレングリコー
ル、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタク
リル酸テトラエチレングリコール、ジメタクリル酸1,
3−ブチルグリコール、ジメタクリル酸プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、
1,6−ヘキサンンジオールジメタクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジメタクリレート、メタクリル酸アリ
ル、アクリル酸アリル、2−ヒドロキシ1,3−ジメタ
クリロキシプロパン、ビスフェノール系ジメタクリレー
ト、ビスフェノール系ジアクリレート、環状脂肪族ジア
クリレート、ジアクリル化イソシアヌレート、トリメタ
クリル酸トリメチロールプロパン、トリアクリルホルマ
ール、トリアクリルイソシアヌネート、トリアリルシア
ヌネート、脂肪族トリアクリレート、テトラメタクリル
酸ペンタエリスリトール、テトラアクリル酸ペンタエリ
スリトール、脂肪族テトラアクリレート、等が好適に用
いられるが、これらに限定されるものではない。
【0051】ラジカル発生剤としては、各種の有機過酸
化物が使用可能であり、ジ−t−ブチルパーオキシド等
のジアルキルパーオキシド類、ベンゾイルパーオキシド
などのジアシルパーオキシド類、2,5−ジメチル−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等のパーオキシケタ
ール類、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート
類、等が好適に用いられが、これらに限定されるもので
はない。
【0052】また上記のポリアミン類や、ポリオール類
や、不飽和結合を有する重合性架橋剤とラジカル発生剤
に加えて加硫促進剤として、フッ化ビニリデンの脱フッ
酸反応を促進するが、それ自身は付加しにくい性質の化
合物が用いられる。加硫促進剤の例としてはR4 +
- 、R4 + - で示される有機フォスフォニウム塩、
第4級アンモニウム塩などが用いられる。
【0053】本発明の高分子固体電解質は正極或いは負
極の活物質のバインダーとしても用いられるが、この場
合は電子伝導性をもたせるために導電助剤としてカーボ
ンブラック、黒鉛微粉末あるいは繊維等の炭素質物質や
ニッケル、アルミニウム等の金属微粉末あるいは、繊維
が添加される。この導電助剤を受酸剤(加硫反応時に発
生するフッ酸などの酸性物質の受容体)として用いるこ
とも可能であり、黒鉛微粉末よりカーボンブラックの方
がゲル化の進行が速い原因は、カーボンブラックが受酸
剤として働いていると推定される。従来、受酸剤として
用いられてきた酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシ
ウム、酸化珪素、酸化錫、等は電池内部でリチウムイオ
ンをトラップすることが考えられ、電池性能に悪影響を
与える可能性があるので使用に適さない。カーボンブラ
ックの添加量はフッ化ビニリデン系共重合体の0.1〜
50重量%が適当である。
【0054】前記高分子固体電解質を架橋するその他の
方法としては、電子線やガンマー線を照射して架橋構造
を導入する手段が好適に用いられる。このときの放射線
量としては10〜500kGy程度が好適である。ま
た、この放射線架橋の効果を増大するために、予め、高
分子固体電解質の中に先に挙げた不飽和結合を有する重
合性架橋剤を添加することも好適に用いられる。
【0055】上記のようにして得られた図1に示す構造
の積層シート状電池体は、必要に応じて、捲回し、折り
返し等により更に積層して、容積当たりの電極面積を増
大させ、更には比較的簡単な容器に収容して取り出し電
極を形成する等の処理により、例えば、角形、円筒型、
コイン型、ペーパー型等の全体構造を有する非水系電池
が形成される。
【0056】
【実施例】以下、図面、実施例および比較例により本発
明を更に具体的に説明する。 (フッ化ビニリデン系共重合体の調製) (実施例1)内容量2リットルのオートクレーブに、イ
オン交換水1036g、メチルセルロース0.80g、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート3.6g、フ
ロン225cb3.6g、マレイン酸モノメチルエステ
ル8.0g、フッ化ビニリデン372g及び6フッ化プ
ロピレン28gを仕込み、28℃で86時間懸濁重合を
行った。重合完了後、重合体スラリーを脱水、水洗後8
0℃で20時間乾燥して重合体粉末を得た。重合率は、
80重量%で、得られた重合体の固有粘度は1.24で
あった。
【0057】(実施例2)内容量2リットルのオートク
レーブに、イオン交換水1036g、メチルセルロース
0.80g、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート
3.6g、フロン225cb3.6g、アリルグリシジ
ルエーテル4.0g、フッ化ビニリデン372g及び3
フッ化モノ塩化エチレン4.0gを仕込み、重合開始さ
せて2時間後から3フッ化モノ塩化エチレン24gを
1.0g、1時間ごとに分割添加して、25℃で60時
間懸濁重合を行った。重合完了後、重合体スラリーを脱
水、水洗後80℃で20時間乾燥して重合体粉末を得
た。重合率は、75重量%で、得られた重合体の固有粘
度は1.03であった。
【0058】(比較例1)内容量2リットルのオートク
レーブに、イオン交換水1176g、メチルセルロース
0.3g、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネー
ト3.3g、フッ化ビニリデン552g及び6フッ化プ
ロピレン48gを仕込み、28℃で16.5時間懸濁重
合を行った。重合完了後、重合体スラリーを脱水、水洗
後80℃で20時間乾燥して重合体粉末を得た。重合率
は、80重量%で、得られた重合体の固有粘度は1.4
1であった。
【0059】(実施例3)内容量2リットルのオートク
レーブに、イオン交換水1036g、メチルセルロース
0.80g、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート
2.8g、フロン225cb2.8g、ヘキサフルオロ
プロピレン104g、マレイン酸モノメチルエステル
4.0g、フッ化ビニリデン296gを仕込み、28℃
で64.5時間懸濁重合を行った。重合完了後、重合体
スラリーを脱水、水洗後80℃で20時間乾燥して重合
体粉末を得た。重合率は、80重量%で、得られた重合
体の固有粘度は1.13であった。
【0060】(実施例4)内容量2リットルのオートク
レーブに、イオン交換水1036g、メチルセルロース
0.80g、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート
3.6g、フロン225cb3.6g、ヘキサフルオロ
プロピレン64g、マレイン酸モノメチルエステル4.
0g、フッ化ビニリデン336gを仕込み、28℃で5
4.5時間懸濁重合を行った。重合完了後、重合体スラ
リーを脱水、水洗後80℃で20時間乾燥して重合体粉
末を得た。重合率は、80重量%で、得られた重合体の
固有粘度は1.13であった。
【0061】(比較例2)内容量2リットルのオートク
レーブに、イオン交換水1040g、メチルセルロース
0.80g、酢酸エチル2.5g、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート4g、マレイン酸モノメチルエス
テル4.0g、フッ化ビニリデン396gを仕込み、2
8℃で47時間懸濁重合を行った。重合完了後、重合体
スラリーを脱水、水洗後80℃で20時間乾燥して重合
体粉末を得た。重合率は、80重量%で、得られた重合
体の固有粘度は1.13であった。
【0062】実施例1、3、4及び比較例2で得られた
フッ化ビニリデン系共重合体のFT−IRチャートをそ
れぞれ図2〜5として添付する。同じくフッ化ビニリデ
ン単独重合体(クレハ「KFポリマー#9100」)の
FT−IRチャートである図6との対比において、波数
1750cm-1近傍に導入されたカルボキシル基中のC
=0伸縮運動に対応する吸収ピークが明らかである。当
該ピークと、3025cm-1または2983cm-1のC
H伸縮運動に対応する吸収ピークとの対比により、おお
よそのカルボン酸含量が算定される。
【0063】(高分子固体電解質膜の作製)上記実施例
ならびに比較例で得られたそれぞれのフッ化ビニリデン
系共重合体15gをテトラヒドロフラン90gに溶解さ
せ、第一の溶液を調製した。次にLiPF6 1.5gを
プロピレンカーボネート10ml中に溶解させた第二の
溶液を調製した。この第一の溶液と第二の溶液を混合し
てよく撹拌した後、ガラス板上にキャストし、テトラヒ
ドロフランを揮発させるために室温で1時間静置した。
なお、以上の作業は電解質が水分などにより分解されな
いように露点が−70℃以下の窒素気流下で行った。得
られた厚さ約80μmのゲル状の固体電解質膜を秤量し
たところ使用したテトラヒドロフランに見合った重量減
少が確認された。
【0064】(化学架橋高分子固体電解質膜の作成:実
施例1A〜3A)実施例1〜3で得られたそれぞれのフ
ッ化ビニリデン系共重合体10gをテトラヒドロフラン
90gに溶解させ、そこに架橋剤としてヘキサメチレン
ジアミン1.5g、加速剤としてジエチルアミン0.6
gを添加し、第一の溶液を調製した。次にLiPF
6 4.5gをプロピレンカーボネート30ml中に溶解
させた第二の溶液を調製した。この第一の溶液と第二の
溶液を室温で混合して1時間よく撹拌した後、ガラス板
上にキャストし、テトラヒドロフランを揮発させるため
に50℃で12時間静置した。得られた厚さ約80μm
のゲル状の固体電解質膜を秤量したところ使用したテト
ラヒドロフランに見合った重量減少が確認された。
【0065】(物理架橋高分子固体電解質膜の作成:実
施例1B〜3B)実施例1〜3で得られたそれぞれのフ
ッ化ビニリデン系共重合体10gをテトラヒドロフラン
90gに溶解させ、そこに架橋剤としてトリアリルイソ
シアヌレート1.0gを添加し、第一の溶液を調製し
た。次にLiPF6 6gをプロピレンカーボネート30
ml中に溶解させた第二の溶液を調製した。この第一の
溶液をガラス板上にキャストし、テトラヒドロフランを
揮発させるために室温で1時間静置した。得られた厚さ
約30μmのキャスト膜を秤量したところ使用したテト
ラヒドロフランに見合った重量減少が確認された。この
キャスト膜にガンマー線を50kGyの線量で照射して
架橋を行わせた。次にこの架橋されたキャスト膜を第二
の溶液に浸漬して80℃で2時間保持し電解液を含浸し
た厚さ約100μmのゲル状固体電解質膜を得た。
【0066】(負極構造体の作製)上記実施例1〜4及
び比較例で得られたそれぞれのフッ化ビニリデン系共重
合体10gをピッチ系多孔質炭素材料(呉羽化学工業製
「カーボトロンP」)90gおよびN−メチル−2−ピ
ロリドン90gと混合した。得られたスラリーを厚さ
0.010mmの銅箔上に塗布し、130℃で乾燥さ
せ、N−メチル−2−ピロリドンを蒸発除去し、乾燥電
極を得た。次にLiPF6 1.5gをプロピレンカーボ
ネート10ml中に溶解させた溶液(電解液)に乾燥電
極を室温で3時間浸漬した後に、溶液から取り出し、負
極構造体を作製した。
【0067】(化学架橋負極構造体の作製:実施例1A
〜2A)上記実施例1〜2で得られたそれぞれのフッ化
ビニリデン系共重合体10g、ピッチ系多孔質炭素材料
(呉羽化学工業製「カーボトロンP」)80g、及び導
電助剤であるカーボンブラック(三菱化学製)5gをジ
エチレングリコールジメチルエーテル100gに溶解さ
せ、そこに架橋剤としてヘキサメチレンジアミン1.0
gを添加し混合して、第一のスラリー状溶液を調製し
た。次にLiPF64.5gをプロピレンカーボネート
30ml中に溶解させた第二の溶液を調製した。この第
一の溶液と第二の溶液を混合して室温で1時間よく撹拌
したところ溶液粘度の上昇が観察され、ゲル化が急速に
進行していることがうかがわれた。粘度の上昇したスラ
リー状溶液を厚さ0.010mmの銅箔上に塗布し、1
20℃で乾燥させ、ジエチレングリコールジメチルエー
テルを蒸発除去し、乾燥電極を得た。次にLiPF
6 1.5gをプロピレンカーボネート10ml中に溶解
させた溶液(電解液)に乾燥電極を室温で4時間浸漬し
た後に、溶液から取り出し、負極構造体を作製した。
【0068】(物理架橋負極構造体の作製:実施例1B
〜2B)上記実施例1〜2で得られたそれぞれのフッ化
ビニリデン系共重合体10g、トリアリルイソシアヌレ
ート1.0g、ピッチ系多孔質炭素材料(呉羽化学工業
製「カーボトロンP」)90gおよびN−メチル−2−
ピロリドン90gとを混合した。得られたスラリーを厚
さ0.010mmの銅箔上に塗布し、100℃で乾燥さ
せ、N−メチル−2−ピロリドンを蒸発除去し、乾燥電
極を得た。次にこの乾燥電極にガンマー線を50kGy
の線量で照射して架橋を行わせた後、100℃で2時間
真空乾燥を行った。次にLiPF6 1.5gをプロピレ
ンカーボネート10ml中に溶解させた溶液(電解液)
に、架橋した乾燥電極を室温で4時間浸漬した後に、溶
液から取り出し、負極構造体を作製した。
【0069】(正極構造体の作製)上記実施例1〜2及
び比較例で得られたそれぞれのフッ化ビニリデン系共重
合体7重量部をLiCoO2 85重量部、導電性カーボ
ンブラック8重量部およびN−メチル−2−ピロリドン
60重量部と混合した。得られたスラリーを厚さ0.0
10mmのアルミ箔上に塗布し、130℃で乾燥させ、
N−メチル−2−ピロリドンを蒸発除去し、乾燥電極を
得た。次にLiPF6 1.5gをプロピレンカーボネー
ト10ml中に溶解させた溶液(電解液)に乾燥電極を
室温で3時間浸漬した後に、溶液から取り出し、正極構
造体を作製した。[評価]上記で得られた高分子固体電
解質膜および正・負極構造体について、以下の評価を行
った。
【0070】<目視観察>上記各例で得られた正・負極
構造体を観察したところ、マレイン酸モノメチルエステ
ルを含まない比較例1以外のフッ化ビニリデン系共重合
体を使用した構造体においては、電極合剤層がアルミ箔
または銅箔に強く接着しており、活物質の剥離が見られ
なかったのに対し、比較例1で得たフッ化ビニリデン系
共重合体を使用した構造体においては、アルミ箔または
銅箔から活物質が容易に剥離し、電極構造体として使用
できないものであった。
【0071】<負極剥離強度>なお、電解液に浸漬する
前の実施例1〜4および比較例の乾燥負極構造体におけ
る電極活物質の集電基体からの剥離強度を、JIS K
6854に準拠して180゜の剥離試験により測定した
ところ、下表1の結果が得られた。これは各電極におい
てフッ化ビニリデン系共重合体をバインダーとして使用
した時の接着力を示すものである。
【0072】<イオン伝導度の測定>露点が−70℃の
窒素気流下で前記の各ゲル状固体電解質膜をポンチで打
ち抜き、円盤状のフィルムを得た。これを二枚のSUS
電極ではさみ2016型(直径20mm×厚み1.6m
m)のコイン型電池の中に収納した後、大気中に取り出
した。このコイン型電池を用いていわゆるCole−C
ole−Plot法により固体電解質の抵抗値を求め
た。即ち、コイン型電池の両極に周波数0.5mHzか
ら500kHzで出力電圧5mVの交流電圧を印加した
ときの電流を測定して、その複素インピーダンスを求め
た。次に各周波数で得られた複素インピーダンスを複素
平面上にプロットし、実軸との交点を求め、交点の示す
値を固体電解質膜の抵抗値とした。この測定の原理はS
US電極がリチウムイオンと合金を作らず電荷移動反応
を行わないので、複素インピーダンスの複素平面上の軌
跡は実軸に垂直な半無限直線となるからである。得られ
た抵抗値を測定した固体電解質の厚みと面積で補正する
ことにより、比抵抗値が得られ、その逆数を持ってイオ
ン伝導度とした。この様にして室温25℃での各固体電
解質膜のイオン伝導度を求めたところ下表1の結果が得
られた。
【0073】<形状保持温度>上記各例でそれぞれ得ら
れたゲル状高分子固体電解質膜を、それぞれ、20×3
0mmの矩形試験片として細分化したのち、各例の試験
片を20〜100℃の範囲で10℃間隔で保持した小型
密閉容器に入れ、それぞれ1時間保持した後に取り出
し、室温まで冷却して、その形状の変化を目視で観察し
た。そして、各試験片についてその形状変化が認められ
ない保持温度をもって、形状保持温度とした。結果を表
1に記す。
【0074】
【表1】
【0075】表1によれば、電解液を含まない状態での
乾燥負極剥離強度として、不飽和二塩基酸モノエステル
であるマレイン酸モノメチルエステルを含まない比較例
1の負極剥離強度に比べて、これを含む実施例1〜4で
は高い負極の剥離強度が得られている。また、同じマレ
イン酸モノメチルエステルを含む系においても、ヘキサ
フルオロプロピレンあるいは3フッ化モノ塩化エチレン
を含むことによりフッ化ビニリデン含量を低下させた実
施例1〜3の負極剥離強度(29〜31g/mm)はフ
ッ化ビニリデン含量の高い比較例2のそれ(15g/m
m)に比べて高いことがわかる。これはフッ化ビニリデ
ン含量の低下に伴うゴム特性の増大に起因するものと解
される。
【0076】更に表1によれば、実施例1〜3のフッ化
ビニリデン系共重合体を架橋することにより得られた実
施例1A、1B等のゲル状高分子固体電解質膜は、形状
保持温度で代表される耐熱性が著しく向上するととも
に、おそらくはゴム性の増大により、イオン伝導度も向
上している。
【0077】(電池の作製と評価)上記実施例1および
2、対応する実施例1A、1B、2A、2Bならびに比
較例1で作製した正極・負極の電極構造体間に同実施例
および比較例で得られた高分子固体電解質膜を挾みこ
み、電池を作製した。25℃または60℃の温度におい
て、3mAの定電流で4.2Vまで充電後、1.5時間
定電圧で充電を継続し、その後3mAの定電流で2.5
Vまで放電する充放電サイクルを30回繰り返し、30
回目の容量保持率を測定した。結果を下表2中に示す。
【0078】
【表2】
【0079】上表2を見れば本発明による高分子固体電
解質膜は、従来のフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体(比較例1)からなる高分子固体電解
質膜に比べて、おそらくは集電基体等との接着性の改善
および架橋により改善された耐熱性を通じて安定した特
性を有する電池を与えていることがわかる。
【0080】
【発明の効果】上述したように、不飽和二塩基酸モノエ
ステルまたはエポキシ基を有するビニル単量体とを共重
合させたフッ化ビニリデン含量が50〜97モル%のフ
ッ化ビニリデン系共重合体を高分子マトリックスとして
用いてなる高分子固体電解質により、非水系電池の正極
層、負極層および中間ゲル層からなる積層構造を形成す
ることにより、改善された集電基体との密着性、粉末電
極材料の保持機能ならびにイオン伝導性の向上を通じ
て、非水系電池の特性向上が得られる。特に架橋したフ
ッ化ビニリデン系共重合体を用いることにより、著しい
耐熱性の向上が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の非水系電池の基本的積層構造
を示す厚さ方向断面図。
【図2】実施例1で得られたフッ化ビニリデン系共重合
体のFT−IRチャート。
【図3】実施例3で得られたフッ化ビニリデン系共重合
体のFT−IRチャート。
【図4】実施例4で得られたフッ化ビニリデン系共重合
体のFT−IRチャート。
【図5】比較例2で得られたフッ化ビニリデン系共重合
体のFT−IRチャート。
【図6】市販のフッ化ビニリデン単独重合体のFT−I
Rチャート。
【符号の説明】
1 シート状固体電解質 2 正極 2a 導電性基体 2b 正極合剤層 3a 導電性基体 3b 負極合剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 222:10)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化ビニリデン単量体を50〜97モ
    ル%含み、かつ不飽和二塩基酸のモノエステルまたはエ
    ポキシ基を含有するビニル単量体を0.1〜5モル%含
    むフッ化ビニリデン系共重合体。
  2. 【請求項2】 請求項1のフッ化ビニリデン系共重合体
    からなる高分子マトリックスに非水系電解液を含浸して
    得られた高分子固体電解質。
  3. 【請求項3】 リチウムを吸蔵放出する正極材料からな
    る正極と、同じくリチウムを吸蔵放出する負極材料から
    なる負極を備えた二次電池形成用の高分子固体電解質で
    あって、請求項1〜3に記載のフッ化ビニリデン系共重
    合体により正極または負極を構成する粉末電極材料を結
    着保持させて電極構造体を形成させ、且つ非水系電解液
    を含浸させることにより、該フッ化ビニリデン系共重合
    体がゲル状固体電解質とされ、粉末電極材料と一体の電
    極構造物として形成された高分子固体電解質。
  4. 【請求項4】 粉末電極材料がカーボンブラックからな
    る導電助剤を含む請求項3の高分子固体電解質。
  5. 【請求項5】 該ゲル状固体電解質形成用高分子マトリ
    ックスを構成するフッ化ビニリデン系共重合体が架橋さ
    れている請求項2〜4のいずれかの高分子固体電解質。
  6. 【請求項6】 フッ化ビニリデン系共重合体がポリアミ
    ン類、ポリオール類および、不飽和結合を有する重合性
    架橋剤から選ばれた架橋剤と、ラジカル発生剤との存在
    下に架橋されてなる請求項5の高分子固体電解質。
  7. 【請求項7】 フッ化ビニリデン系共重合体が電子線ま
    たはガンマー線の照射により架橋されてなる請求項5の
    高分子固体電解質。
  8. 【請求項8】 正極と負極との間に請求項2〜7のいず
    れかの高分子固体電解質を有する非水系電池。
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