JPH1021963A - 電池およびその製造方法 - Google Patents
電池およびその製造方法Info
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- JPH1021963A JPH1021963A JP8172406A JP17240696A JPH1021963A JP H1021963 A JPH1021963 A JP H1021963A JP 8172406 A JP8172406 A JP 8172406A JP 17240696 A JP17240696 A JP 17240696A JP H1021963 A JPH1021963 A JP H1021963A
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- electrode
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
- Primary Cells (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 架橋構造を有する高分子固体電解質を用いた
電池において充放電特性、性能安定性、安全性に優れた
高性能電池及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 架橋構造を有するポリフッ化ビニリデン
および/またはフッ化ビニリデン系共重合体を含有する
高分子固体電解質を介して正極と負極とが接合された電
池において、少なくとも正極は集電体を有し、かつ少な
くとも一方の集電体が有孔集電体である電池、並びに正
極、及び負極をセパレターを挟んで積層し、積層体を形
成した後に該積層体に電解液を含浸させる上記電池の製
造方法。
電池において充放電特性、性能安定性、安全性に優れた
高性能電池及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 架橋構造を有するポリフッ化ビニリデン
および/またはフッ化ビニリデン系共重合体を含有する
高分子固体電解質を介して正極と負極とが接合された電
池において、少なくとも正極は集電体を有し、かつ少な
くとも一方の集電体が有孔集電体である電池、並びに正
極、及び負極をセパレターを挟んで積層し、積層体を形
成した後に該積層体に電解液を含浸させる上記電池の製
造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高分子固体電解質を
用いた電池に関するものである。
用いた電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高分子固体電解質をイオン移動媒体とす
る電池は、従来の電解液をイオン移動媒体とする電池に
比べ、液漏れがないため電池の信頼性、安全性が向上す
るとともに薄膜化や積層体形成の容易さ、電池形態の自
由度が高いこと、パッケージの簡略化、軽量化が期待さ
れている。
る電池は、従来の電解液をイオン移動媒体とする電池に
比べ、液漏れがないため電池の信頼性、安全性が向上す
るとともに薄膜化や積層体形成の容易さ、電池形態の自
由度が高いこと、パッケージの簡略化、軽量化が期待さ
れている。
【0003】この高分子固体電解質材料として、ポリエ
チレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどのポリア
ルキレンオキシドを中心とする材料、ポリアクリロニト
リル、ポリフッ化ビニリデン系材料などイオン伝導性ポ
リマーに電解質、可塑剤を添加した材料が提案されてい
る。この高分子固体電解質材料を用いて電池に利用する
場合、高分子固体電解質が高イオン伝導性、高強度、耐
熱性、電気化学的安定性などに優れることが好ましい。
高分子固体電解質はマトリックスポリマー、電解質から
構成された混合物またはこの材料に可塑剤を添加した混
合物が用いられる。このマトリックスポリマーとして種
々のポリマーが提案されている(例えば、Gray著、
SolidPolymer Electrolytes
(VCHパブリッシャー:1991年)記載のポリマー
材料)。このうち特にマトリックスポリマーとしてポリ
フッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン系共重合体などの
フッ化ビニリデン系ポリマーを用いた高分子固体電解質
材料が上記のいずれの点においても優れるため好まし
い。
チレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどのポリア
ルキレンオキシドを中心とする材料、ポリアクリロニト
リル、ポリフッ化ビニリデン系材料などイオン伝導性ポ
リマーに電解質、可塑剤を添加した材料が提案されてい
る。この高分子固体電解質材料を用いて電池に利用する
場合、高分子固体電解質が高イオン伝導性、高強度、耐
熱性、電気化学的安定性などに優れることが好ましい。
高分子固体電解質はマトリックスポリマー、電解質から
構成された混合物またはこの材料に可塑剤を添加した混
合物が用いられる。このマトリックスポリマーとして種
々のポリマーが提案されている(例えば、Gray著、
SolidPolymer Electrolytes
(VCHパブリッシャー:1991年)記載のポリマー
材料)。このうち特にマトリックスポリマーとしてポリ
フッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン系共重合体などの
フッ化ビニリデン系ポリマーを用いた高分子固体電解質
材料が上記のいずれの点においても優れるため好まし
い。
【0004】高分子固体電解質を用いた電池は、シート
状の電極と高分子固体電解質が積層された積層体や電極
表面に高分子固体電解質層を塗布形成後積層させた積層
体を所定の形状に加工して作製することができる。ま
た、電極/高分子固体電解質/電極の各層を塗工によっ
て形成する方法も提案されている。このように、シート
積層や塗工などの方法が採用できることから製造プロセ
スが量産性に優れることが予想されている。また、従来
の電解液系電池で起こりうる液漏れが実質的に起こらな
いため製造工程管理が容易であり、電極/高分子固体電
解質/電極積層体の直列接続積層による高電圧化も期待
されている。
状の電極と高分子固体電解質が積層された積層体や電極
表面に高分子固体電解質層を塗布形成後積層させた積層
体を所定の形状に加工して作製することができる。ま
た、電極/高分子固体電解質/電極の各層を塗工によっ
て形成する方法も提案されている。このように、シート
積層や塗工などの方法が採用できることから製造プロセ
スが量産性に優れることが予想されている。また、従来
の電解液系電池で起こりうる液漏れが実質的に起こらな
いため製造工程管理が容易であり、電極/高分子固体電
解質/電極積層体の直列接続積層による高電圧化も期待
されている。
【0005】高分子固体電解質にポリ(ヘキサフルオロ
プロピレン−フッ化ビニリデン)共重合体を利用した電
池が提案されている(米国特許第5296318号明細
書)。この高分子固体電解質として前記フッ化ビニリデ
ン系共重合体を用いているが、架橋構造を有さないため
熱安定性に乏しく、溶融性、溶解性を有するため実用上
の電池安全性で問題であった。また、この電池の作製方
法として前記共重合体シートをセパレータとして用い非
水溶媒系電解液に含浸して用いる場合、高温含浸におい
て溶融や溶解が起こるため含浸温度が制限され、これに
よってポリマー中への電解液膨潤量が低く留まり、イオ
ン伝導度が低かった。これを改善するため、架橋性モノ
マーをフッ化ビニリデン系ポリマー構造中に含有させモ
ノマー重合による架橋構造形成が提案されている(米国
特許第5429891号明細書)。ところが、残存モノ
マーや架橋性モノマーの重合体による電気化学副反応
や、モノマーによっては微量の水による加水分解が生起
し、それに伴って電気化学的副反応を起こすことがあっ
た。また、このような架橋性モノマーをポリマーマトリ
ックス中に分散させるために有機溶剤溶液を用いる必要
があり、モノマーの重合を考慮して加工温度が制約され
るという問題があり、この重合工程が煩雑であるため工
業上問題であった。
プロピレン−フッ化ビニリデン)共重合体を利用した電
池が提案されている(米国特許第5296318号明細
書)。この高分子固体電解質として前記フッ化ビニリデ
ン系共重合体を用いているが、架橋構造を有さないため
熱安定性に乏しく、溶融性、溶解性を有するため実用上
の電池安全性で問題であった。また、この電池の作製方
法として前記共重合体シートをセパレータとして用い非
水溶媒系電解液に含浸して用いる場合、高温含浸におい
て溶融や溶解が起こるため含浸温度が制限され、これに
よってポリマー中への電解液膨潤量が低く留まり、イオ
ン伝導度が低かった。これを改善するため、架橋性モノ
マーをフッ化ビニリデン系ポリマー構造中に含有させモ
ノマー重合による架橋構造形成が提案されている(米国
特許第5429891号明細書)。ところが、残存モノ
マーや架橋性モノマーの重合体による電気化学副反応
や、モノマーによっては微量の水による加水分解が生起
し、それに伴って電気化学的副反応を起こすことがあっ
た。また、このような架橋性モノマーをポリマーマトリ
ックス中に分散させるために有機溶剤溶液を用いる必要
があり、モノマーの重合を考慮して加工温度が制約され
るという問題があり、この重合工程が煩雑であるため工
業上問題であった。
【0006】一方、有孔を有する集電体上に形成された
電極を二次電池に用いることが提案され、集電体と電極
活物質の付着性、集電性が改善されている(特公平7−
70327号公報)。また、フッ化ビニリデン系共重合
体をポリマーマトリックスとした高分子固体電解質電池
においてこの有孔集電体を用いることが提案されている
(米国特許第5470357号明細書)。ところが前記
のフッ化ビニリデン系共重合体を用いた高分子固体電解
質と同様の残存モノマーや架橋性モノマー重合体による
電気化学副反応が起こるなどの問題が残されていた。
電極を二次電池に用いることが提案され、集電体と電極
活物質の付着性、集電性が改善されている(特公平7−
70327号公報)。また、フッ化ビニリデン系共重合
体をポリマーマトリックスとした高分子固体電解質電池
においてこの有孔集電体を用いることが提案されている
(米国特許第5470357号明細書)。ところが前記
のフッ化ビニリデン系共重合体を用いた高分子固体電解
質と同様の残存モノマーや架橋性モノマー重合体による
電気化学副反応が起こるなどの問題が残されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】高分子固体電解質を用
い充放電特性、性能安定性、安全性に優れた電池を提供
することを目的とする。
い充放電特性、性能安定性、安全性に優れた電池を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高分子固
体電解質を用いた固体電池の研究を進め、本発明の電池
を完成した。すなわち、本発明は以下のとおりである。 (1) 架橋構造を有するポリフッ化ビニリデンおよび
/またはフッ化ビニリデン系共重合体を含有する高分子
固体電解質を介して正極と負極とが接合され、少なくと
も正極は集電体を有し、且つ少なくとも一方の電極の集
電体が有孔集電体であることを特徴とする電池。 (2) 少なくとも正極は集電体を有し、且つ少なくと
も一方の集電体が有孔集電体である正極および負極を架
橋構造を有するポリフッ化ビニリデンまたはフッ化ビニ
リデン系共重合体を含有するセパレータを挟んで積層し
て積層体を形成後、該積層体に電解液を含浸させること
を特徴とする上記1の電池の製造方法。
体電解質を用いた固体電池の研究を進め、本発明の電池
を完成した。すなわち、本発明は以下のとおりである。 (1) 架橋構造を有するポリフッ化ビニリデンおよび
/またはフッ化ビニリデン系共重合体を含有する高分子
固体電解質を介して正極と負極とが接合され、少なくと
も正極は集電体を有し、且つ少なくとも一方の電極の集
電体が有孔集電体であることを特徴とする電池。 (2) 少なくとも正極は集電体を有し、且つ少なくと
も一方の集電体が有孔集電体である正極および負極を架
橋構造を有するポリフッ化ビニリデンまたはフッ化ビニ
リデン系共重合体を含有するセパレータを挟んで積層し
て積層体を形成後、該積層体に電解液を含浸させること
を特徴とする上記1の電池の製造方法。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の電池は、集電体上に形成された正極と高分子固体
電解質と負極から構成され、該負極は集電体を有してい
てもいなくとも良く、且つこの正極および負極の少なく
とも一方の集電体が貫通孔を有する有孔集電体であるこ
とを特徴とする。この有孔集電体の貫通孔によって、正
極/セパレータまたは高分子固体電解質/負極から構成
される積層体の電極部および/またはセパレータ部への
電解液含浸を容易にするだけでなく、電極の抵抗低減を
図ることができる。本発明で述べるセパレータは、電解
液を含浸し、膨潤することで高分子固体電解質として用
いることのできる高分子固体電解質前駆体、すなわち電
解液で含浸・膨潤される前の高分子固体電解質用樹脂か
らなる成形体である。
発明の電池は、集電体上に形成された正極と高分子固体
電解質と負極から構成され、該負極は集電体を有してい
てもいなくとも良く、且つこの正極および負極の少なく
とも一方の集電体が貫通孔を有する有孔集電体であるこ
とを特徴とする。この有孔集電体の貫通孔によって、正
極/セパレータまたは高分子固体電解質/負極から構成
される積層体の電極部および/またはセパレータ部への
電解液含浸を容易にするだけでなく、電極の抵抗低減を
図ることができる。本発明で述べるセパレータは、電解
液を含浸し、膨潤することで高分子固体電解質として用
いることのできる高分子固体電解質前駆体、すなわち電
解液で含浸・膨潤される前の高分子固体電解質用樹脂か
らなる成形体である。
【0010】本発明の電池において、少なくとも正極
は、電極活物質粉末がバインダーで分散された混合体で
形成された層に良電気伝導体からなる集電体が接合され
た構造を有することが好ましい。この電極活物質粉末が
バインダーで分散された混合体で形成された層は集電体
の片面だけに存在していても良いし、両面に存在してい
ても良い。
は、電極活物質粉末がバインダーで分散された混合体で
形成された層に良電気伝導体からなる集電体が接合され
た構造を有することが好ましい。この電極活物質粉末が
バインダーで分散された混合体で形成された層は集電体
の片面だけに存在していても良いし、両面に存在してい
ても良い。
【0011】この有孔集電体を有する電極の代表的な作
製方法としては、メッシュ、織布、不織布、焼結体など
の孔を含有する構造の集電体に電極活物質層を接合する
方法、連続体からなる集電体に予め孔を形成させて電極
活物質層を接合する方法、連続体からなる集電体に電極
活物質層を接合した後集電体の孔開け加工を行う方法な
どが挙げられる。この集電体材料として、正極には酸化
安定性に優れた材料が好ましく、アルミニウム、ステン
レススチール、ニッケル、炭素などが用いられ、特にア
ルミニウムが好ましい。また負極の集電体材料として、
金属銅、ステンレススチール、ニッケル、炭素などが用
いられ、特に金属銅が好ましい。
製方法としては、メッシュ、織布、不織布、焼結体など
の孔を含有する構造の集電体に電極活物質層を接合する
方法、連続体からなる集電体に予め孔を形成させて電極
活物質層を接合する方法、連続体からなる集電体に電極
活物質層を接合した後集電体の孔開け加工を行う方法な
どが挙げられる。この集電体材料として、正極には酸化
安定性に優れた材料が好ましく、アルミニウム、ステン
レススチール、ニッケル、炭素などが用いられ、特にア
ルミニウムが好ましい。また負極の集電体材料として、
金属銅、ステンレススチール、ニッケル、炭素などが用
いられ、特に金属銅が好ましい。
【0012】本発明で用いられる有孔集電体として、平
均孔径1.5mm以下、100Å以上の貫通した孔を有
し、開口率5%以上、90%以下であることが好まし
い。平均孔径が1.5mmより大きいと集電体の集電作
用が充分でなく、電極の機械的強度を低下させることか
ら好ましくない。また平均孔径が100Å未満では電解
液含浸が困難となるため好ましくない。開口率5%未満
の場合、集電体と電極活物質層との密着性向上の効果
や、電極の抵抗低減作用が充分でなく、また電解液含浸
が困難となり、開口率90%を越えると集電体の集電作
用が充分でなくなることから好ましくない。さらに集電
体の厚さは500μm以下であることが好ましい。50
0μmより厚いと集電体自体の見かけ容積が大きくな
り、これを用いて構成した電池の体積エネルギー密度が
低下するため小型軽量二次電池には好ましくない。
均孔径1.5mm以下、100Å以上の貫通した孔を有
し、開口率5%以上、90%以下であることが好まし
い。平均孔径が1.5mmより大きいと集電体の集電作
用が充分でなく、電極の機械的強度を低下させることか
ら好ましくない。また平均孔径が100Å未満では電解
液含浸が困難となるため好ましくない。開口率5%未満
の場合、集電体と電極活物質層との密着性向上の効果
や、電極の抵抗低減作用が充分でなく、また電解液含浸
が困難となり、開口率90%を越えると集電体の集電作
用が充分でなくなることから好ましくない。さらに集電
体の厚さは500μm以下であることが好ましい。50
0μmより厚いと集電体自体の見かけ容積が大きくな
り、これを用いて構成した電池の体積エネルギー密度が
低下するため小型軽量二次電池には好ましくない。
【0013】また、本発明における高分子固体電解質の
ポリマーマトリックスは架橋構造を有するポリフッ化ビ
ニリデンおよび/またはフッ化ビニリデン系共重合体を
含有することが必要である。フッ化ビニリデン系共重合
体としては、例えば、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン
−ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(パ−フルオ
ロビニルエーテル−ビニリデンフロライド)共重合体、
ポリ(テトラフルオロエチレン−ビニリデンフロライ
ド)共重合体、ポリ(ヘキサフルオロプロピレンオキシ
ド−ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(ヘキサフ
ルオロプロピレンオキシド−テトラフルオロエチレン−
ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(ヘキサフルオ
ロプロピレン−テトラフルオロエチレン−ビニリデンフ
ロライド)共重合体、ポリ(フルオロエチレン−ビニリ
デンフロライド)共重合体が挙げられる。これらポリフ
ッ化ビニリデンおよびフッ化ビニリデン系共重合体は単
独体でも混合体でも用いることができる。本発明で用い
られる高分子固体電解質のポリマーマトリックスにおけ
るフッ化ビニリデンユニットの含有量は20重量%以上
であることが好ましく、50重量%以上であることがよ
り好ましい。また、本発明の電池における高分子固体電
解質ポリマーマトリックスとして、ポリフッ化ビニリデ
ンおよび/またはフッ化ビニリデン系共重合体と他のポ
リマーとを積層した積層体も使用可能である。
ポリマーマトリックスは架橋構造を有するポリフッ化ビ
ニリデンおよび/またはフッ化ビニリデン系共重合体を
含有することが必要である。フッ化ビニリデン系共重合
体としては、例えば、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン
−ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(パ−フルオ
ロビニルエーテル−ビニリデンフロライド)共重合体、
ポリ(テトラフルオロエチレン−ビニリデンフロライ
ド)共重合体、ポリ(ヘキサフルオロプロピレンオキシ
ド−ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(ヘキサフ
ルオロプロピレンオキシド−テトラフルオロエチレン−
ビニリデンフロライド)共重合体、ポリ(ヘキサフルオ
ロプロピレン−テトラフルオロエチレン−ビニリデンフ
ロライド)共重合体、ポリ(フルオロエチレン−ビニリ
デンフロライド)共重合体が挙げられる。これらポリフ
ッ化ビニリデンおよびフッ化ビニリデン系共重合体は単
独体でも混合体でも用いることができる。本発明で用い
られる高分子固体電解質のポリマーマトリックスにおけ
るフッ化ビニリデンユニットの含有量は20重量%以上
であることが好ましく、50重量%以上であることがよ
り好ましい。また、本発明の電池における高分子固体電
解質ポリマーマトリックスとして、ポリフッ化ビニリデ
ンおよび/またはフッ化ビニリデン系共重合体と他のポ
リマーとを積層した積層体も使用可能である。
【0014】本発明においては高分子固体電解質が架橋
構造を有することにより耐熱性、寸法安定性に優れると
ともに高い電解液含量の材料が得られ、これが高イオン
伝導度をもたらし好ましい材料となる。高分子固体電解
質のポリマーマトリックスが架橋していないポリマーで
形成されている場合には、電池の急速充電や急速放電の
場合や外部加熱において溶融、流動しやすく、これに伴
って電極間短絡を起こすことがあり電池の安全上問題が
あった。一方本発明の架橋構造を有するフッ化ビニリデ
ン系ポリマーを含有する高分子固体電解質ではこのよう
な問題を回避することができる。
構造を有することにより耐熱性、寸法安定性に優れると
ともに高い電解液含量の材料が得られ、これが高イオン
伝導度をもたらし好ましい材料となる。高分子固体電解
質のポリマーマトリックスが架橋していないポリマーで
形成されている場合には、電池の急速充電や急速放電の
場合や外部加熱において溶融、流動しやすく、これに伴
って電極間短絡を起こすことがあり電池の安全上問題が
あった。一方本発明の架橋構造を有するフッ化ビニリデ
ン系ポリマーを含有する高分子固体電解質ではこのよう
な問題を回避することができる。
【0015】ポリフッ化ビニリデン系樹脂は通常リニア
構造を有し、この樹脂を架橋化することにより本発明の
ポリフッ化ビニリデン系樹脂のマトリックスポリマーを
作製する。この架橋方法として例えば、電子線、ガンマ
線、X線、紫外線、赤外線などの輻射エネルギー照射、
ラジカル開始剤を含有させて反応架橋させる方法、アル
カリ処理(脱HF)後反応性基を反応架橋させる方法、
などを用いることができる。電子線照射を用いる場合の
架橋条件として、この照射量が充分でない場合架橋効果
が充分でなく、照射量が多すぎる場合ポリマー構造が崩
壊するため好ましくない。この照射量は5Mrad以上
100Mrad以下であることが好ましく、さらに好ま
しくは5Mrad以上80Mrad以下である。
構造を有し、この樹脂を架橋化することにより本発明の
ポリフッ化ビニリデン系樹脂のマトリックスポリマーを
作製する。この架橋方法として例えば、電子線、ガンマ
線、X線、紫外線、赤外線などの輻射エネルギー照射、
ラジカル開始剤を含有させて反応架橋させる方法、アル
カリ処理(脱HF)後反応性基を反応架橋させる方法、
などを用いることができる。電子線照射を用いる場合の
架橋条件として、この照射量が充分でない場合架橋効果
が充分でなく、照射量が多すぎる場合ポリマー構造が崩
壊するため好ましくない。この照射量は5Mrad以上
100Mrad以下であることが好ましく、さらに好ま
しくは5Mrad以上80Mrad以下である。
【0016】この架橋構造形成はリニアポリマー可溶性
有機溶剤への溶解性により確認することができる。つま
り、架橋構造が形成されたポリフッ化ビニリデン系樹脂
は可溶性有機溶剤に溶解しない成分を有し、均一溶解し
ないことから架橋構造の有無を判別することができる。
本発明において架橋構造を有するとは、可溶性有機溶剤
に溶解しない成分を有し、均一溶解しないものをいう。
この可溶性溶剤はポリマー種類により異なるため限定さ
れないが、例えばN−メチルピロリドン、クロロホル
ム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、アセトン、テト
ラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルアセトアミドなどの溶剤で判別する
ことができる。
有機溶剤への溶解性により確認することができる。つま
り、架橋構造が形成されたポリフッ化ビニリデン系樹脂
は可溶性有機溶剤に溶解しない成分を有し、均一溶解し
ないことから架橋構造の有無を判別することができる。
本発明において架橋構造を有するとは、可溶性有機溶剤
に溶解しない成分を有し、均一溶解しないものをいう。
この可溶性溶剤はポリマー種類により異なるため限定さ
れないが、例えばN−メチルピロリドン、クロロホル
ム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、アセトン、テト
ラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルアセトアミドなどの溶剤で判別する
ことができる。
【0017】高分子固体電解質として、バルク形状、貫
通孔を有する多孔体、独立泡を有する発泡体などに電解
液を含浸して形成した高分子固体電解質を用いることが
できる。このうち独立泡を含有する発泡体に電解液を含
浸した高分子固体電解質や貫通孔を有する多孔質ポリマ
ーに電解液を含浸させた高分子固体電解質は構造中に液
相ドメインを有し電解液で含浸・膨潤されたポリマー相
との複合構造を形成する。この液相の存在により高分子
固体電解質のイオン伝導度が高められ、全体として高い
イオン伝導度をもたらすことから好ましい。
通孔を有する多孔体、独立泡を有する発泡体などに電解
液を含浸して形成した高分子固体電解質を用いることが
できる。このうち独立泡を含有する発泡体に電解液を含
浸した高分子固体電解質や貫通孔を有する多孔質ポリマ
ーに電解液を含浸させた高分子固体電解質は構造中に液
相ドメインを有し電解液で含浸・膨潤されたポリマー相
との複合構造を形成する。この液相の存在により高分子
固体電解質のイオン伝導度が高められ、全体として高い
イオン伝導度をもたらすことから好ましい。
【0018】本発明で用いる電解液に含有される電解質
として、有機酸、有機塩、無機酸、無機塩のいずれも使
用可能である。この例としてテトラフルオロホウ酸、過
塩素酸、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、塩酸などの無機
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフツオロプロ
ピルスルホン酸、ビス(トリフルオロメタンスルホニ
ル)イミド酸、酢酸、チルフルオロ酢酸、プロピオン酸
などの有機酸、およびこれら有機酸、無機酸の金属塩が
挙げられる。これらは単独で用いることもできるし、複
数の電解質を混合して用いることもできる。さらにパー
フルオロスルホン酸系ポリマーやパーフルオロカルボン
酸系ポリマーあるいはこれらの金属塩も本発明の電解質
として使用できる。これら電解質のカチオンとしてプロ
トン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオ
ン、遷移金属カチオン、希土類金属カチオンなどから選
ばれるカチオンを一種類で、また複数混合して使用する
ことができる。このカチオン種は使用する用途によって
異なるため限定されない。例えば、本発明の高分子固体
電解質をリチウム電池に使用する場合は、添加する電解
質としてリチウム塩を使用することが好ましい。特にリ
チウム二次電池に利用する場合、充放電を繰り返し行う
必要から、電解質に電気化学的安定性に富むリチウム塩
を選ぶことが好ましく、この例として、CF3 SO3 L
i、C4 F9 SO3 Li、(CF3 SO2 )2 NLi、
LiBF4 、LiPF6 、LiClO4、LiAs
F6 、Li(C6 H5 )4 B、Li2 B10Cl10、Li
2 B12Cl12等を挙げることができる。
として、有機酸、有機塩、無機酸、無機塩のいずれも使
用可能である。この例としてテトラフルオロホウ酸、過
塩素酸、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、塩酸などの無機
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフツオロプロ
ピルスルホン酸、ビス(トリフルオロメタンスルホニ
ル)イミド酸、酢酸、チルフルオロ酢酸、プロピオン酸
などの有機酸、およびこれら有機酸、無機酸の金属塩が
挙げられる。これらは単独で用いることもできるし、複
数の電解質を混合して用いることもできる。さらにパー
フルオロスルホン酸系ポリマーやパーフルオロカルボン
酸系ポリマーあるいはこれらの金属塩も本発明の電解質
として使用できる。これら電解質のカチオンとしてプロ
トン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオ
ン、遷移金属カチオン、希土類金属カチオンなどから選
ばれるカチオンを一種類で、また複数混合して使用する
ことができる。このカチオン種は使用する用途によって
異なるため限定されない。例えば、本発明の高分子固体
電解質をリチウム電池に使用する場合は、添加する電解
質としてリチウム塩を使用することが好ましい。特にリ
チウム二次電池に利用する場合、充放電を繰り返し行う
必要から、電解質に電気化学的安定性に富むリチウム塩
を選ぶことが好ましく、この例として、CF3 SO3 L
i、C4 F9 SO3 Li、(CF3 SO2 )2 NLi、
LiBF4 、LiPF6 、LiClO4、LiAs
F6 、Li(C6 H5 )4 B、Li2 B10Cl10、Li
2 B12Cl12等を挙げることができる。
【0019】また、本発明の高分子固体電解質に含浸し
た電解質のイオン解離促進、電解質の含浸性を高める、
高分子固体電解質の加工性向上などの目的で可塑剤を含
有させることができる。本発明の架橋された高分子固体
電解質では高い可塑剤含有量においても力学的強度を損
なわない特徴を有する。この可塑剤含量は可塑剤の種
類、フッ化ビニリデン系ポリマーの種類、構造によって
異なるため限定されないが、通常は高分子固体電解質重
量の98%以下である。さらに好ましくは97%以下で
ある。
た電解質のイオン解離促進、電解質の含浸性を高める、
高分子固体電解質の加工性向上などの目的で可塑剤を含
有させることができる。本発明の架橋された高分子固体
電解質では高い可塑剤含有量においても力学的強度を損
なわない特徴を有する。この可塑剤含量は可塑剤の種
類、フッ化ビニリデン系ポリマーの種類、構造によって
異なるため限定されないが、通常は高分子固体電解質重
量の98%以下である。さらに好ましくは97%以下で
ある。
【0020】この可塑剤の例として、エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、ビチレンカーボネート
などの環状カーボネート、ジメチルカーボネート、メチ
ルエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなど
の鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン、メチルテト
ラヒドロフランなどのエーテル、γ−ブチルラクトン、
プロピオラクトン、酢酸メチルなどのエステル、アセト
ニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル化合物、炭
化水素などの有機低分子化合物、シリコンオイル、オリ
ゴエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプ
ロピレンオキシドなどの脂肪族エータル化合物、ポリア
クリロニトリル、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリカー
ボネートなどの極性基含有高分子有機化合物を挙げるこ
とができる。
ート、プロピレンカーボネート、ビチレンカーボネート
などの環状カーボネート、ジメチルカーボネート、メチ
ルエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなど
の鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン、メチルテト
ラヒドロフランなどのエーテル、γ−ブチルラクトン、
プロピオラクトン、酢酸メチルなどのエステル、アセト
ニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル化合物、炭
化水素などの有機低分子化合物、シリコンオイル、オリ
ゴエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプ
ロピレンオキシドなどの脂肪族エータル化合物、ポリア
クリロニトリル、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリカー
ボネートなどの極性基含有高分子有機化合物を挙げるこ
とができる。
【0021】以上説明した電解質、可塑剤からなる電解
液を架橋体と未架橋体の混合したフッ化ビニリデン系樹
脂からなる成形体に含浸することによって本発明の高分
子固体電解質を作製する。次に本発明の高分子固体電解
質を介して接合する電極について説明する。たとえば電
池がリチウム電池の場合、電極の正極および負極にリチ
ウムイオン吸蔵放出可能な物質を用いる。この正極物質
として、負極に対して高い電位を有する材料、この例と
しては、Li1-x CoO2 、Ln1-x NiO2 、Li
1-x Mn2 O 4 、Li1-x MO2 (0<x<1)、Mは
Co、Ni、Mn、Feの混合体を表す。)、Li2-y
Mn2 O4 (0<y<2)、結晶性Li1-x V2 O5 、
アモルファス状Li2-y V2 O5 (0<y<2)、Li
1.2-x'Nb2 O5 (0<x’<1.2)などの酸化物、
Li1-x TiS2 、Li1-x MoS2 、Li3-z NbS
e3 (0<z<3)などの金属カルコゲナイド、ポリピ
ロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセン誘
導体、ポリアセチレン、ポリチエニレンビニレン、ポリ
アリレンビニレン、ジチオール誘導体、ジスルフィド誘
導体などの有機化合物を挙げることができる。
液を架橋体と未架橋体の混合したフッ化ビニリデン系樹
脂からなる成形体に含浸することによって本発明の高分
子固体電解質を作製する。次に本発明の高分子固体電解
質を介して接合する電極について説明する。たとえば電
池がリチウム電池の場合、電極の正極および負極にリチ
ウムイオン吸蔵放出可能な物質を用いる。この正極物質
として、負極に対して高い電位を有する材料、この例と
しては、Li1-x CoO2 、Ln1-x NiO2 、Li
1-x Mn2 O 4 、Li1-x MO2 (0<x<1)、Mは
Co、Ni、Mn、Feの混合体を表す。)、Li2-y
Mn2 O4 (0<y<2)、結晶性Li1-x V2 O5 、
アモルファス状Li2-y V2 O5 (0<y<2)、Li
1.2-x'Nb2 O5 (0<x’<1.2)などの酸化物、
Li1-x TiS2 、Li1-x MoS2 、Li3-z NbS
e3 (0<z<3)などの金属カルコゲナイド、ポリピ
ロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセン誘
導体、ポリアセチレン、ポリチエニレンビニレン、ポリ
アリレンビニレン、ジチオール誘導体、ジスルフィド誘
導体などの有機化合物を挙げることができる。
【0022】また負極として、上記正極に対して低い電
位を有する材料を用いる。この例として、金属リチウ
ム、アルミ・リチウム合金、マグネシウム・アルミ・リ
チウム合金などの金属リチウム、AlSb、Mg2 G
e、NiSi2 などの金属間化合物、グラファイト、コ
ークス、低温焼成高分子などの炭素系材料、SnM系酸
化物(MはSi,Ge,Pbを表す。)、Si1-y M′
y Oz (M′はW,Sn,Pb,Bなどを表す。)の複
合酸化物、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物のリチ
ウム固溶体、Li7 MnN4 、Li3 FeN2 、Li
3-x Cox N、Li3- x NiN、Li3-x Cux N、L
i3 BN2 、Li3 AlN2 、Li3 SiN3の窒化物
などのセラミックス等が挙げられる。ただし、リチウム
イオンを負極で還元して金属リチウムとして利用する場
合は、導電性を有する材料であればよいので、上記に限
定されない。
位を有する材料を用いる。この例として、金属リチウ
ム、アルミ・リチウム合金、マグネシウム・アルミ・リ
チウム合金などの金属リチウム、AlSb、Mg2 G
e、NiSi2 などの金属間化合物、グラファイト、コ
ークス、低温焼成高分子などの炭素系材料、SnM系酸
化物(MはSi,Ge,Pbを表す。)、Si1-y M′
y Oz (M′はW,Sn,Pb,Bなどを表す。)の複
合酸化物、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物のリチ
ウム固溶体、Li7 MnN4 、Li3 FeN2 、Li
3-x Cox N、Li3- x NiN、Li3-x Cux N、L
i3 BN2 、Li3 AlN2 、Li3 SiN3の窒化物
などのセラミックス等が挙げられる。ただし、リチウム
イオンを負極で還元して金属リチウムとして利用する場
合は、導電性を有する材料であればよいので、上記に限
定されない。
【0023】本発明の電池に用いる正極および負極は上
記の材料を所定の形状に成形加工して用いられる。この
形態として連続体または粉末材料のバインダー分散体の
いずれも使用可能である。前者の連続体の成形方法とし
て、電解析出、電解溶解、蒸着、スパッタリング、CV
D、溶融加工、焼結、圧縮などが用いられる。また、後
者の場合は粉末状の電極物質をバインダーとともに混合
して成形する。このバインダー材料として、ポリビニリ
デンフロライド、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン−ビ
ニリデンフロライド)共重合体などポリフッ化ビニリデ
ン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、などのフッ素
系ポリマー、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体などの炭化水素系ポリマー、
ポリマー前駆体、金属などが用いられ、本発明の架橋構
造を有するポリフッ化ビニリデン系樹脂をバインダーに
用いることもできる。
記の材料を所定の形状に成形加工して用いられる。この
形態として連続体または粉末材料のバインダー分散体の
いずれも使用可能である。前者の連続体の成形方法とし
て、電解析出、電解溶解、蒸着、スパッタリング、CV
D、溶融加工、焼結、圧縮などが用いられる。また、後
者の場合は粉末状の電極物質をバインダーとともに混合
して成形する。このバインダー材料として、ポリビニリ
デンフロライド、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン−ビ
ニリデンフロライド)共重合体などポリフッ化ビニリデ
ン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、などのフッ素
系ポリマー、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体などの炭化水素系ポリマー、
ポリマー前駆体、金属などが用いられ、本発明の架橋構
造を有するポリフッ化ビニリデン系樹脂をバインダーに
用いることもできる。
【0024】本発明の電池の作製方法として、予め電
解液をポリマーマトリックスに含浸して作製した高分子
固体電解質と正極および負極を積層して積層体を形成し
てユニットセルを構成する方法、高分子固体電解質の
前駆体であるセパレータと正極および負極を積層して積
層体を形成した後、電解液をセパレータに含浸・膨潤さ
せてセパレータを高分子固体電解質に変換させてユニッ
トセルを形成する方法、があり、いずれも可能である。
特に後者の場合、電解液が雰囲気中に存在する湿度で劣
化しやすいことを考慮すれば雰囲気管理工程が簡略でき
工業上好ましい。また、電解液含浸により、電極空孔部
分に電解液が充填され、これによって電極抵抗低減や電
極と高分子固体電解質の電気化学的接合が良好となる効
果も考えられることから、前者のユニットセル作製方法
においても、積層体形成後、電解液含浸を施すことは有
効である。このような本発明のユニットセルの作製工程
における電解液含浸は、有孔集電体を有する電極が電極
活物質粉末とバインダーからなる構造である場合に好ま
しく行われることから、有孔集電体を有する電極は電極
活物質粉末とバインダーからなる構造であることが好ま
しい。有孔集電体を有する電極が連続体の場合はセパレ
ータへの含浸が難しくなる。しかしながら、ユニットセ
ル作製工程において電極積層後、電解液を含浸させない
場合においても、集電体と電極層との接続する電気抵抗
は低減できる効果を有することから、電極材料として種
々の材料を用い、様々な方法で本発明の電池が構成でき
る。
解液をポリマーマトリックスに含浸して作製した高分子
固体電解質と正極および負極を積層して積層体を形成し
てユニットセルを構成する方法、高分子固体電解質の
前駆体であるセパレータと正極および負極を積層して積
層体を形成した後、電解液をセパレータに含浸・膨潤さ
せてセパレータを高分子固体電解質に変換させてユニッ
トセルを形成する方法、があり、いずれも可能である。
特に後者の場合、電解液が雰囲気中に存在する湿度で劣
化しやすいことを考慮すれば雰囲気管理工程が簡略でき
工業上好ましい。また、電解液含浸により、電極空孔部
分に電解液が充填され、これによって電極抵抗低減や電
極と高分子固体電解質の電気化学的接合が良好となる効
果も考えられることから、前者のユニットセル作製方法
においても、積層体形成後、電解液含浸を施すことは有
効である。このような本発明のユニットセルの作製工程
における電解液含浸は、有孔集電体を有する電極が電極
活物質粉末とバインダーからなる構造である場合に好ま
しく行われることから、有孔集電体を有する電極は電極
活物質粉末とバインダーからなる構造であることが好ま
しい。有孔集電体を有する電極が連続体の場合はセパレ
ータへの含浸が難しくなる。しかしながら、ユニットセ
ル作製工程において電極積層後、電解液を含浸させない
場合においても、集電体と電極層との接続する電気抵抗
は低減できる効果を有することから、電極材料として種
々の材料を用い、様々な方法で本発明の電池が構成でき
る。
【0025】本発明の電池は、特にリチウムイオン電池
に好適であるが、これにとどまらず鉛電池、アルカリ電
池、ニッケル水素電池など種々の電池に応用できるため
産業上有用である。
に好適であるが、これにとどまらず鉛電池、アルカリ電
池、ニッケル水素電池など種々の電池に応用できるため
産業上有用である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、実施例で本発明を詳細に説
明する。
明する。
【0027】
【実施例1】平均粒径10μmのニードルコークス粉末
をカルボキシメチルセルロース溶液とスチレンブタジエ
ンラテックス(旭化成工業(株)製、L1571 商品
名)分散液混合体に分散してスラリーを作製し、金属銅
シート(18μm厚)に塗布乾燥して膜厚120μmの
塗膜(片面塗工)を形成した。該塗膜中の組成はニード
ルコークス(NC)/カルボキシメチルセルロース/ス
チレンブタジエン=100/0.8/2とした。この電
極シートの集電体面から針差しにより平均直径150μ
mの孔を1cm2 当たり625個開けた有孔集電体から
なる電極を作製した。一方、平均粒径10μmのLiC
oO2 粉末とカーボンブラックをポリフッ化ビニリデン
のN−メチルピロリドン溶液(5重量%)に混合分散し
てスラリーを作製した。このスラリーをアルミ箔(20
μm厚)に塗布(片面塗工)乾燥して膜厚100μmの
塗膜を作製した。なおスラリーの固形分重量組成は、L
iCoO2 (85%)、カーボンブラック(8%)、ポ
リマー(7%)とした。次いで、電極シートのアルミニ
ウム集電体側から、1cm2 当たり625個(平均直径
150μm)の孔を針刺しにより形成して有孔集電体か
らなる電極を作成した。次いで、該NC電極およびLi
CoO2 電極をそれぞれ5cm角に切断した。
をカルボキシメチルセルロース溶液とスチレンブタジエ
ンラテックス(旭化成工業(株)製、L1571 商品
名)分散液混合体に分散してスラリーを作製し、金属銅
シート(18μm厚)に塗布乾燥して膜厚120μmの
塗膜(片面塗工)を形成した。該塗膜中の組成はニード
ルコークス(NC)/カルボキシメチルセルロース/ス
チレンブタジエン=100/0.8/2とした。この電
極シートの集電体面から針差しにより平均直径150μ
mの孔を1cm2 当たり625個開けた有孔集電体から
なる電極を作製した。一方、平均粒径10μmのLiC
oO2 粉末とカーボンブラックをポリフッ化ビニリデン
のN−メチルピロリドン溶液(5重量%)に混合分散し
てスラリーを作製した。このスラリーをアルミ箔(20
μm厚)に塗布(片面塗工)乾燥して膜厚100μmの
塗膜を作製した。なおスラリーの固形分重量組成は、L
iCoO2 (85%)、カーボンブラック(8%)、ポ
リマー(7%)とした。次いで、電極シートのアルミニ
ウム集電体側から、1cm2 当たり625個(平均直径
150μm)の孔を針刺しにより形成して有孔集電体か
らなる電極を作成した。次いで、該NC電極およびLi
CoO2 電極をそれぞれ5cm角に切断した。
【0028】ポリ(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化
ビニリデン)共重合体(ヘキサフルオロプロピレン含量
5重量%)を溶融押しだし成形して膜厚110μmのシ
ートを作製した。該ポリマーシートに電子線照射(照射
量10Mrad)を施した後フロン(HFC134a)
を含浸させ(含浸重量7%)含浸状態で加熱して発泡体
を作製した(発泡後膜厚220μm)。該シートをエチ
レンカーボネート(EC)/プロピレンカーボネート
(PC)/γ−ブチルラクトン(γ−BL)混合溶媒
(EC/PC/γーBL=1/1/2)のLiBF
4 1.5mol/リットル溶液に1時間浸漬して電解液
を含浸させて高分子固体電解質シートを作製した。
ビニリデン)共重合体(ヘキサフルオロプロピレン含量
5重量%)を溶融押しだし成形して膜厚110μmのシ
ートを作製した。該ポリマーシートに電子線照射(照射
量10Mrad)を施した後フロン(HFC134a)
を含浸させ(含浸重量7%)含浸状態で加熱して発泡体
を作製した(発泡後膜厚220μm)。該シートをエチ
レンカーボネート(EC)/プロピレンカーボネート
(PC)/γ−ブチルラクトン(γ−BL)混合溶媒
(EC/PC/γーBL=1/1/2)のLiBF
4 1.5mol/リットル溶液に1時間浸漬して電解液
を含浸させて高分子固体電解質シートを作製した。
【0029】該高分子固体電解質シートを5.5cm角
に切断した後、前記の5cm角に切断したNC電極、L
iCoO2 電極の塗膜面を高分子固体電解質に向かい合
わせる構造で張り合わせて電池積層体を作製した。つい
で該積層体にエチレンカーボネート(EC)/プロピレ
ンカーボネート(PC)/γ−ブチルラクトン(γ−B
L)混合溶媒(EC/PC/γーBL=1/1/2)の
LiBF4 1.5mol/リットル溶液に10秒間浸漬
させた。電解液含浸後の積層体から電極取り出し用電極
としてステンレスシートを金属銅シート面およびアルミ
ニウムシート面に接合し、さらにポリエチレン/アルミ
ニウム/ポリエチレンテレフタレート積層シートでパッ
ケージしてシート電池を作製した。該電池を充放電試験
機(北斗電工101SM6型)の端子に接続して充放電
を行った。充放電条件として、充電は電流25mA、定
電流の後4.2V定電位充電、放電は電流25mAで
2.7Vカットで行った。充放電効率(電気量)は初回
80%、2回目98%であり、初回の放電量は負極電極
の炭素重量当たり216mAh/gであった。さらに充
放電サイクルを繰り返した結果、100サイクルにおけ
る放電量(電気量)の初回充放電放電量に対する割合は
84%であった。
に切断した後、前記の5cm角に切断したNC電極、L
iCoO2 電極の塗膜面を高分子固体電解質に向かい合
わせる構造で張り合わせて電池積層体を作製した。つい
で該積層体にエチレンカーボネート(EC)/プロピレ
ンカーボネート(PC)/γ−ブチルラクトン(γ−B
L)混合溶媒(EC/PC/γーBL=1/1/2)の
LiBF4 1.5mol/リットル溶液に10秒間浸漬
させた。電解液含浸後の積層体から電極取り出し用電極
としてステンレスシートを金属銅シート面およびアルミ
ニウムシート面に接合し、さらにポリエチレン/アルミ
ニウム/ポリエチレンテレフタレート積層シートでパッ
ケージしてシート電池を作製した。該電池を充放電試験
機(北斗電工101SM6型)の端子に接続して充放電
を行った。充放電条件として、充電は電流25mA、定
電流の後4.2V定電位充電、放電は電流25mAで
2.7Vカットで行った。充放電効率(電気量)は初回
80%、2回目98%であり、初回の放電量は負極電極
の炭素重量当たり216mAh/gであった。さらに充
放電サイクルを繰り返した結果、100サイクルにおけ
る放電量(電気量)の初回充放電放電量に対する割合は
84%であった。
【0030】
【実施例2】実施例1で使用した金属銅およびアルミニ
ウム集電体シートそれぞれに、予め直径150μmの孔
を1cm2 当たり625個形成した有孔集電体シートを
作製し、この片面に実施例1と同様に塗布形成してニー
ドルコークス電極(負極)とLiCoO2 電極(正極)
を作製した。有孔集電体上に電極塗膜を形成した正極お
よび負極の電極シートを、それぞれ5cm角に切断し
た。ポリ(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデ
ン)共重合体(ヘキサフルオロプロピレン含量1.4重
量%)を溶融押しだし成形して膜厚45μmのシートを
作製した。該ポリマーシートに電子線照射(照射量30
Mrad)を施した。電子線照射後のシートを5.5c
m角に切断した後、上で作製した正極および負極の電極
シートの塗膜面をポリマーシートに張り合わせる構造で
積層体を構成した。
ウム集電体シートそれぞれに、予め直径150μmの孔
を1cm2 当たり625個形成した有孔集電体シートを
作製し、この片面に実施例1と同様に塗布形成してニー
ドルコークス電極(負極)とLiCoO2 電極(正極)
を作製した。有孔集電体上に電極塗膜を形成した正極お
よび負極の電極シートを、それぞれ5cm角に切断し
た。ポリ(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデ
ン)共重合体(ヘキサフルオロプロピレン含量1.4重
量%)を溶融押しだし成形して膜厚45μmのシートを
作製した。該ポリマーシートに電子線照射(照射量30
Mrad)を施した。電子線照射後のシートを5.5c
m角に切断した後、上で作製した正極および負極の電極
シートの塗膜面をポリマーシートに張り合わせる構造で
積層体を構成した。
【0031】次いで、該積層体をエチレンカーボネート
(EC)/プロピレンカーボネート(PC)/γ−ブチ
ルラクトン(γ−BL)混合溶媒(EC/PC/γーB
L=1/1/2)のLiBF4 1.5mol/リットル
溶液(電解液)に10秒間浸漬して引き上げた後100
℃の温度で2時間含浸処理を施した。該積層体は、上面
に正極集電体であるアルミニウムが露出し、下面に負極
集電体である金属銅が露出した構造を有し、これらの面
に外部接続端子としてステンレスシート(10mm幅、
長さ60mm)を圧着させた後全体をポリエチレン/ア
ルミニウム/ポリエチレンテレフタレート積層シートで
パッケージ(ラミネート成形;最高温度120℃、10
秒間加熱)して電池を作製した。
(EC)/プロピレンカーボネート(PC)/γ−ブチ
ルラクトン(γ−BL)混合溶媒(EC/PC/γーB
L=1/1/2)のLiBF4 1.5mol/リットル
溶液(電解液)に10秒間浸漬して引き上げた後100
℃の温度で2時間含浸処理を施した。該積層体は、上面
に正極集電体であるアルミニウムが露出し、下面に負極
集電体である金属銅が露出した構造を有し、これらの面
に外部接続端子としてステンレスシート(10mm幅、
長さ60mm)を圧着させた後全体をポリエチレン/ア
ルミニウム/ポリエチレンテレフタレート積層シートで
パッケージ(ラミネート成形;最高温度120℃、10
秒間加熱)して電池を作製した。
【0032】該電池を実施例1と同様に充放電試験機の
端子に接続して充放電を行った。充放電条件として、充
電は電流75mA、定電流の後4.2V定電位充電、放
電は電流75mAで2.7Vカットで行った。充放電効
率(電気量)は初回81%、2回目99%であり、初回
の放電量は負極電極の炭素重量当たり195mAh/g
であった。さらに充放電サイクルを繰り返した結果、1
00サイクルにおける放電量(電気量)の初回充放電放
電量に対する割合は83%であった。
端子に接続して充放電を行った。充放電条件として、充
電は電流75mA、定電流の後4.2V定電位充電、放
電は電流75mAで2.7Vカットで行った。充放電効
率(電気量)は初回81%、2回目99%であり、初回
の放電量は負極電極の炭素重量当たり195mAh/g
であった。さらに充放電サイクルを繰り返した結果、1
00サイクルにおける放電量(電気量)の初回充放電放
電量に対する割合は83%であった。
【0033】
【比較例1】実施例1で作製したニードルコークス電極
(負極)およびLiCoO2 電極シート(正極)をそれ
ぞれ50mm×50mmに切断したシートを作製した。
この電極シートの集電体は連続体であり、有孔加工を施
していない状態である。次いで、実施例2で作製したポ
リ(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン)共
重合体(ヘキサフルオロプロピレン含量1.4重量%)
溶融押しだし成形シート(膜厚45μm、電子線照射量
30Mrad)を5.5cm角に切断した後、上で作製
した正極および負極の電極シートの塗膜面をポリマーシ
ートに張り合わせた構造で積層体を構成した。次いで、
実施例2と同様の操作、すなわち該積層体をエチレンカ
ーボネート(EC)/プロピレンカーボネート(PC)
/γ−ブチルラクトン(γ−BL)混合溶媒(EC/P
C/γーBL=1/1/2)のLiBF4 1.5mol
/リットル溶液(電解液)に10秒間浸漬して引き上げ
た後100℃の温度で2時間含浸処理を施した。該積層
体は、上面に正極集電体であるアルミニウムが露出し、
下面に負極集電体である金属銅が露出した構造を有し、
これらの面に外部接続端子としてステンレスシート(1
0mm幅、長さ60mm)を圧着させた後全体をポリエ
チレン/アルミニウム/ポリエチレンテレフタレート積
層シートでパッケージ(ラミネート成形;最高温度12
0℃、10秒間加熱)して電池を作製した。該電池を実
施例1と同様に充放電試験機の端子に接続して充放電を
行った。充放電条件として、充電は電流75mA、定電
流の後4.2V定電位充電、放電は電流75mAで2.
7Vカットで行った。充放電効率(電気量)は初回56
%、2回目91%であり、初回の放電量は負極電極の炭
素重量当たり68mAh/gであった。さらに充放電サ
イクルを繰り返した結果、10サイクルにおける放電量
(電気量)の初回充放電放電量に対する割合は26%で
あった。
(負極)およびLiCoO2 電極シート(正極)をそれ
ぞれ50mm×50mmに切断したシートを作製した。
この電極シートの集電体は連続体であり、有孔加工を施
していない状態である。次いで、実施例2で作製したポ
リ(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン)共
重合体(ヘキサフルオロプロピレン含量1.4重量%)
溶融押しだし成形シート(膜厚45μm、電子線照射量
30Mrad)を5.5cm角に切断した後、上で作製
した正極および負極の電極シートの塗膜面をポリマーシ
ートに張り合わせた構造で積層体を構成した。次いで、
実施例2と同様の操作、すなわち該積層体をエチレンカ
ーボネート(EC)/プロピレンカーボネート(PC)
/γ−ブチルラクトン(γ−BL)混合溶媒(EC/P
C/γーBL=1/1/2)のLiBF4 1.5mol
/リットル溶液(電解液)に10秒間浸漬して引き上げ
た後100℃の温度で2時間含浸処理を施した。該積層
体は、上面に正極集電体であるアルミニウムが露出し、
下面に負極集電体である金属銅が露出した構造を有し、
これらの面に外部接続端子としてステンレスシート(1
0mm幅、長さ60mm)を圧着させた後全体をポリエ
チレン/アルミニウム/ポリエチレンテレフタレート積
層シートでパッケージ(ラミネート成形;最高温度12
0℃、10秒間加熱)して電池を作製した。該電池を実
施例1と同様に充放電試験機の端子に接続して充放電を
行った。充放電条件として、充電は電流75mA、定電
流の後4.2V定電位充電、放電は電流75mAで2.
7Vカットで行った。充放電効率(電気量)は初回56
%、2回目91%であり、初回の放電量は負極電極の炭
素重量当たり68mAh/gであった。さらに充放電サ
イクルを繰り返した結果、10サイクルにおける放電量
(電気量)の初回充放電放電量に対する割合は26%で
あった。
【0034】
【発明の効果】本発明は、電池の充放電効率、放電量、
充放電サイクル性などの電池特性の信頼性、安定性に優
れた高分子固体電解質電池を提供する。
充放電サイクル性などの電池特性の信頼性、安定性に優
れた高分子固体電解質電池を提供する。
Claims (2)
- 【請求項1】 架橋構造を有するポリフッ化ビニリデン
および/またはフッ化ビニリデン系共重合体を含有する
高分子固体電解質を介して正極と負極とが接合され、少
なくとも正極は集電体を有し、且つ少なくとも一方の集
電体が有孔集電体であることを特徴とする電池。 - 【請求項2】 少なくとも正極は集電体を有し、且つ少
なくとも一方の集電体が有孔集電体である正極および負
極を架橋構造を有するポリフッ化ビニリデンまたはフッ
化ビニリデン系共重合体を含有するセパレータを挟んで
積層して積層体を形成後、該積層体に電解液を含浸させ
ることを特徴とする請求項1記載の電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8172406A JPH1021963A (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | 電池およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8172406A JPH1021963A (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | 電池およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1021963A true JPH1021963A (ja) | 1998-01-23 |
Family
ID=15941371
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8172406A Withdrawn JPH1021963A (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | 電池およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1021963A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11130821A (ja) * | 1997-07-24 | 1999-05-18 | Kureha Chem Ind Co Ltd | ゲル状固体電解質形成用フッ化ビニリデン系共重合体、固体電解質および電池 |
KR100367284B1 (ko) * | 1999-02-22 | 2003-01-09 | 티디케이가부시기가이샤 | 2차전지 및 그 제조방법 |
JP2004006232A (ja) * | 2001-12-27 | 2004-01-08 | Sanyo Chem Ind Ltd | 高分子電解質 |
JP2004503055A (ja) * | 2000-06-30 | 2004-01-29 | アクセンタス パブリック リミテッド カンパニー | 電池を組立てる方法 |
CN1300863C (zh) * | 2003-12-16 | 2007-02-14 | 中国电子科技集团公司第十八研究所 | 电池用复合型聚合物电解质膜及其制造方法 |
JP2007128904A (ja) * | 1998-02-19 | 2007-05-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 有機電解質電池 |
CN114597486A (zh) * | 2020-12-07 | 2022-06-07 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 具有均匀分布的电解质的固态电池组及与之相关的制造方法 |
-
1996
- 1996-07-02 JP JP8172406A patent/JPH1021963A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11130821A (ja) * | 1997-07-24 | 1999-05-18 | Kureha Chem Ind Co Ltd | ゲル状固体電解質形成用フッ化ビニリデン系共重合体、固体電解質および電池 |
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JP4753527B2 (ja) * | 2000-06-30 | 2011-08-24 | ネクセオン リミテッド | 電池を組立てる方法 |
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CN1300863C (zh) * | 2003-12-16 | 2007-02-14 | 中国电子科技集团公司第十八研究所 | 电池用复合型聚合物电解质膜及其制造方法 |
CN114597486A (zh) * | 2020-12-07 | 2022-06-07 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 具有均匀分布的电解质的固态电池组及与之相关的制造方法 |
US11942620B2 (en) | 2020-12-07 | 2024-03-26 | GM Global Technology Operations LLC | Solid state battery with uniformly distributed electrolyte, and methods of fabrication relating thereto |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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