JP4363436B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電解液および高分子化合物を含む電解質を備えた二次電池に関する。
近年、カメラ一体型VTR(video tape recorder )、携帯電話あるいはノートパソコンなどのポータブル電子機器が広く普及しており、その小型化、軽量化および長寿命化が強く求められている。これに伴い、ポータブル電子機器の電源として、電池、特に軽量で高エネルギー密度および高出力密度が得られる二次電池の開発が進められている。
電池は、金属缶の内部に、正極と、負極と、それらの間でイオンの伝導路となる電解質とを備えている。この電池では、正極と負極との間の距離が十分に大きければ内部ショートは生じにくいが、実際には電池寿命に寄与しない電解質の体積はできるだけ小さく設計されるため、両極の間では内部ショートが生じやすい傾向にある。このため、正極と負極との間の距離を小さく設計しても内部ショートが生じないようにするために、両極の間にはフィルム、不織布あるいは紙などのセパレータが挿入されている。
電解質としては、液体の電解質が広く使用されている。この種の電解質は、一般に「電解液」と呼ばれており、溶媒および電解質塩を含んでいる。この電解液としては、鉛電池の硫酸水溶液や乾電池の水酸化カリウム水溶液などの無機電解質の他、炭酸プロピレン溶液などの有機電解質などが知られている。電解液は、高塩濃度のイオン性液体であり、電池の仕様や用途に応じて強酸性や強アルカリ性を示す場合もあれば、非水溶液である場合もある。このため、電解液を備えた電池では、その電解液が漏洩すると、電気回路などが腐食したり、樹脂部品が溶解するおそれがある。よって、電池を安定に使用するためには、電解液の漏洩を防止することが重要である。
そこで、高分子化合物を使用して電解液をゲル化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この種の電解質は、一般に「ゲル電解質」と呼ばれている。このゲル電解質では、高分子化合物により電解液が保持されるため、その電解液の漏洩が防止される。しかも、ゲル電解質が密着して正極、負極およびセパレータなどを支持することにより、それらが自己支持性を有することとなるため、電池の外装部材として金属外装部材に代えてフィルム外装部材を使用することが可能になる。この場合には、外装部材が軽量化するため、電池の軽量化が図られると共に、電池を構成するために複雑な部品を必要としないため、電池の低コスト化も図られる。しかも、フィルム外装部材は加工性に優れているため、電池の形状に関する自由度も広がる。これらのことから、ゲル電解質を備えた電池は、単に電解液の漏洩防止だけでなく、電池の軽量化、低コスト化および形状自由度の拡大の観点においても優れている。
特開2001−167797号公報
このゲル電解質に使用される高分子化合物については、各種性能の改善を目的として、既にいくつかの重合体が提案されている。具体的には、正極および負極とゲル電解質との間の電気的接続状態を良好に確保するために、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンを成分とする二成分系共重合体を使用することが知られている(例えば、特許文献2参照。)。また、負荷特性、低温特性およびサイクル特性を向上させるために、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびモノクロロトリフルオロエチレンを成分とする三成分系共重合体や、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする三成分系共重合体を使用することが知られている(例えば、特許文献3,4参照。)。
特開平11−312536号公報 特開2006−114254号公報 特開2002−008723号公報
なお、重合体については、ゲル電解質に使用する他、正極結着剤や負極結着剤に使用することも提案されている。具体的には、ポリフッ化ビニリデンを使用することや(例えば、特許文献5,6参照。)、フッ化ビニリデンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする二成分系共重合体を使用することや(例えば、特許文献7,8参照。)、フッ化ビニリデンおよびクロロトリフルオロエチレンを成分とする二成分系共重合体を使用することが知られている(例えば、特許文献9参照)。
特開2001−273895号公報 特開2002−110249号公報 国際公開WO2004/049475パンフレット 特開2004−55493号公報 特開2004−087325号公報
ゲル電解質を備えた電池の性能を向上させるためには、そのゲル電解質が十分な保液性を有していなければならない。しかしながら、電池容量を向上させるために電解液の塩濃度を高くすると、溶媒と電解質塩との間の相互作用が強くなる結果、溶媒と高分子化合物との間の相互作用が相対的に弱くなるため、ゲル電解質の保液性が低下する。この場合には、電解液が高分子化合物から遊離すると、ゲル電解質と正極、負極およびセパレータとの間の密着性が低下するため、電池容量、サイクル特性および負荷特性などの電池性能が低下してしまう。しかも、フィルム外装部材に裂け目などの欠陥があると、ゲル電解質を使用しているにもかかわらずに電解液が漏洩するため、やはり電池性能の低下を招いてしまう。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、電解質の保液性を向上させることにより優れた電池性能を得ることが可能な二次電池を提供することにある。
本発明の二次電池は、正極および負極と共に電解質を備え、それらがフィルム状の外装部材の内部に収納されており、(1)電解質が、電解液と、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする三成分系共重合体を含有する高分子化合物とを含み、三成分系共重合体におけるヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルの共重合量がそれぞれ4重量%以上7.5重量%以下の範囲内および0.3重量%以上2重量%以下の範囲内であると共に、三成分系共重合体の重量平均分子量が60万以上150万以下の範囲内であり、(2)電解液が、溶媒と、電解質塩とを含み、電解液における電解質塩の濃度が0.8mol/kg以上1.7mol/kg以下の範囲内であり、(3)正極が、正極活物質と、フッ化ビニリデンを成分とする重合体を含有する正極結着剤とを含み、(4)負極が、負極活物質と、フッ化ビニリデンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする二成分系共重合体を含有する負極結着剤とを含み、二成分系共重合体におけるモノメチルマレイン酸エステルの共重合量が0.3重量%以上2重量%以下の範囲内であるものである。
本発明の二次電池によれば、正極、負極および電解質がフィルム状の外装部材の内部に収納されており、(1)電解質における高分子化合物がフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする三成分系共重合体を含有し、その三成分系共重合体におけるヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルの共重合量がそれぞれ4重量%以上7.5重量%以下の範囲内および0.3重量%以上2重量%以下の範囲内であると共に三成分系共重合体の重量平均分子量が60万以上150万以下の範囲内であり、(2)電解液における電解質塩の濃度が0.8mol/kg以上1.7mol/kg以下の範囲内であり、(3)正極における正極結着剤がフッ化ビニリデンを成分とする重合体を含有し、(4)負極における負極結着剤がフッ化ビニリデンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする二成分系共重合体を含有し、その二成分系共重合体におけるモノメチルマレイン酸エステルの共重合量が0.3重量%以上2重量%以下の範囲内である。この場合には、電解質塩の濃度を高くした場合においても電解質の保液性が向上するため、正極および負極などに対する電解質の密着性も向上する。これにより、外装部材に裂け目などの結果があったとしても、電解液が漏液しにくくなる。したがって、優れた電池性能を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の一実施の形態に係る電池の構成について説明する。図1は電池の分解斜視構成、図2は図1に示した電池の主要部のII−II線に沿った拡大断面構成をそれぞれ表している。この電池は、図1に示したように、正極リード11および負極リード12が取り付けられた巻回電極体20がフィルム状の外装部材30の内部に収納されたものであり、いわゆるラミネートフィルム型と呼ばれる電池構造を有している。ここで説明する電池は、例えば、負極の容量が軽金属(例えばリチウム)の吸蔵および放出に伴う容量成分により表されるものであり、いわゆるリチウムイオン二次電池である。
正極リード11および負極リード12は、例えば、いずれも外装部材30の内部から外部に向かって同一方向に導出されている。正極リード11は、例えば、アルミニウム(Al)などの金属材料により構成されており、負極リード12は、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)あるいはステンレスなどの金属材料により構成されている。これらは、例えば、薄板状あるいは網目状の構造を有している。
外装部材30は、例えば、ナイロンフィルム、アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムがこの順に貼り合わされたアルミラミネートフィルムにより構成されている。この外装部材30は、例えば、ポリエチレンフィルムが巻回電極体20に対向するように、2枚の矩形型のアルミラミネートフィルムの外縁部同士が融着あるいは接着剤によって互いに接着された構造を有している。
外装部材30と正極リード11および負極リード12との間には、外気の侵入を防止するために密着フィルム31が挿入されている。この密着フィルム31は、正極リード11および負極リード12に対して密着性を有する材料により構成されている。この種の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂が挙げられる。
なお、外装部材30は、上記したアルミラミネートフィルムに代えて、他の積層構造を有するラミネートフィルムにより構成されていてもよいし、ポリプロピレンなどの高分子フィルムや金属フィルムにより構成されていてもよい。
巻回電極体20は、図2に示したように、正極21および負極22がセパレータ23および電解質24を介して積層されたのちに巻回されたものである。
正極21は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体21Aの両面に正極活物質層21Bが設けられたものである。正極集電体21Aは、例えば、アルミニウムなどの金属材料により構成されている。正極活物質層21Bは、正極活物質と、正極結着剤とを含んでおり、必要に応じてさらに導電剤などを含んでいてもよい。この導電剤としては、例えば、黒鉛やアセチレンブラックなどの炭素材料が挙げられる。
正極活物質は、電極反応物質であるリチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料のいずれか1種または2種以上を含んでいる。この正極材料としては、例えば、リチウムを含む複合酸化物が挙げられる。具体的には、リチウムと遷移金属との複合酸化物として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムあるいはこれらを含む固溶体(Li(Nix Coy Mnz )O2 ;x、yおよびzの値はそれぞれ0<x<1,0<y<1,0<z<1,x+y+z=1である。)や、スピネル構造を有するマンガン酸リチウム(LiMn2 4 )あるいはその固溶体(Li(Mn2-v Niv )O4 ;vの値はv<2である。)などである。また、正極材料としては、例えば、リン酸鉄リチウム(LiFePO4 )などのオリビン構造を有するリン酸化合物も挙げられる。高いエネルギー密度が得られるからである。なお、正極材料は、上記した他、例えば、酸化チタン、酸化バナジウムあるいは二酸化マンガンなどの酸化物や、二硫化鉄、二硫化チタンあるいは硫化モリブデンなどの二硫化物や、硫黄や、ポリアニリンあるいはポリチオフェンなどの導電性高分子であってもよい。
正極結着剤は、フッ化ビニリデンを成分とする重合体を含有している。電解質24と同様にフッ化ビニリデンを一成分として含有することにより、正極21に対する電解質24の密着性が向上するからである。この重合体は、ホモ重合体(ポリフッ化ビニリデン)であってもよいし、フッ化ビニリデンを一成分とする共重合体であってもよい。正極活物質層21Bにおける正極結着剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、1重量%以上10重量%以下の範囲内である。この含有量は、正極結着剤を構成する重合体の重量平均分子量が大きい場合には小さいことが好ましく、一方、重量平均分子量が小さい場合には大きいことが好ましい。なお、結着剤は、例えば、上記したフッ化ビニリデンを成分とする重合体と共に、他の1種または2種以上の重合体や共重合体を含んでいてもよい。
負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22Aの両面に負極活物質層22Bが設けられたものである。負極集電体22Aは、例えば、銅、ニッケルあるいはステンレスなどの金属材料により構成されている。負極活物質層22Bは、負極活物質と、負極結着剤とを含んでおり、必要に応じてさらに導電剤(例えば炭素材料)などを併せて含んでいてもよい。
負極活物質は、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含んでいる。この負極材料としては、例えば、黒鉛、難黒鉛化性炭素あるいは易黒鉛化性炭素などの炭素材料が挙げられる。なお、黒鉛の種類としては、例えば、メソフェーズカーボンマイクロビーズ、カーボンファイバーあるいはコークスなどの人造黒鉛や天然黒鉛などが挙げられる。炭素材料は、リチウムの吸蔵および放出に伴う結晶構造の変化が非常に少なく、しかも導電剤としても機能するので好ましい。
また、負極材料としては、例えば、リチウムと合金を形成することが可能な金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料が挙げられる。この種の材料は、高いエネルギー密度が得られるので好ましい。この負極材料は、金属元素あるいは半金属元素の単体、合金あるいは化合物のいずれでもよく、これらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有するものでもよい。なお、本発明における合金には、2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素および1種以上の半金属元素を含むものも含まれる。もちろん、合金は非金属元素を含んでいてもよい。この組織には、固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらの2種以上が共存するものがある。
金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料としては、例えば、ケイ素あるいはスズを含む材料が挙げられる。リチウムを吸蔵および放出する能力が大きいため、高いエネルギー密度が得られるからである。これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。
この材料の具体例としては、スズを第1の構成元素とし、それに加えて第2および第3の構成元素を含むものが好ましく、中でも、スズ、コバルトおよび炭素を構成元素として含むもの(CoSnC材料)が好ましい。より高いエネルギー密度が得られると共に、優れたサイクル特性が得られるからである。このCoSnC含有材料は、必要に応じてさらに他の構成元素を含んでいてもよい。電池容量およびサイクル特性がより向上するからである。
また、上記した材料の具体例としては、スズの単体、合金あるいは化合物、またはケイ素の単体、合金あるいは化合物が挙げられる。この場合には、例えば、負極活物質層22Bが気相法、液相法、溶射法、焼成法あるいはそれらの2種以上の方法を用いて形成されたものであり、その負極活物質層22Bと負極集電体22Aとが界面の少なくとも一部において合金化していることが好ましい。充放電に伴う膨張や収縮に起因して負極活物質層22Bが破壊されにくくなると共に、負極集電体22Aと負極活物質層22Bとの間において電子伝導性が向上するからである。なお、気相法としては、例えば、物理堆積法あるいは化学堆積法、より具体的には真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、熱化学気相成長(CVD;Chemical Vapor Deposition )法あるいはプラズマ化学気相成長法などが挙げられる。液相法としては、電気鍍金あるいは無電解鍍金などの公知の手法を用いることが可能である。焼成法とは、例えば、粒子状の負極活物質と結着材などとを混合して溶剤に分散させることにより塗布したのち、負極結着剤などの融点よりも高い温度で熱処理する方法である。焼成法に関しても公知の手法が使用可能であり、例えば、雰囲気焼成法、反応焼成法あるいはホットプレス焼成法などが挙げられる。
負極結着剤は、フッ化ビニリデンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする二成分系共重合体を含有している。特に、二成分系共重合体におけるモノメチルマレイン酸エステルの共重合量は、0.3重量%以上2重量以下の範囲内、好ましくは0.4重量%以上2重量%以下の範囲内である。電解質24と同様にフッ化ビニリデンを一成分として含有することにより、負極22に対する電解質24の密着性が向上するからである。また、モノメチルマレイン酸エステルを一成分として含有することにより、電解質24に対する負極22の密着性が安定化すると共に、負極集電体22Aに対する負極活物質層22Bの密着性が向上するからである。負極活物質層22Bにおける負極結着剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、2重量%以上10重量%以下の範囲内である。なお、負極結着剤は、例えば、上記した二成分系共重合体と共に、他の1種または2種以上の重合体や共重合体を含んでいてもよい。
この二次電池では、負極活物質の充電容量が正極活物質の充電容量よりも大きくなることにより、完全充電時においても負極22にリチウム金属が析出しないように、正極21と負極22と間において充電容量の大小関係が調整されている。
セパレータ23は、正極21と負極22とを隔離し、両極の接触に起因する電流の短絡を防止しながらリチウムイオンを通過させるものである。このセパレータ23は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどの合成樹脂からなる多孔質膜や、セラミックからなる多孔質膜などにより構成されており、これらの2種以上の多孔質膜が積層されたものであってもよい。
電解質24は、電解液と、それを保持する高分子化合物とを含んでおり、いわゆるゲル電解質である。ゲル電解質は、高いイオン伝導率(例えば室温で1mS/cm以上)が得られると共に電解液の漏洩が防止されるので好ましい。この電解質24は、例えば、正極21とセパレータ23との間および負極22とセパレータ23との間に設けられている。
高分子化合物は、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする三成分系共重合体を含有している。特に、三成分系共重合体におけるヘキサフルオロプロピレンの共重合量は、4重量%以上7.5重量以下の範囲内、好ましくは5重量%以上7重量%以下の範囲内である。また、三成分系共重合体におけるモノメチルマレイン酸エステルの共重合量は、0.3重量%以上2重量%以下の範囲内、好ましくは0.4重量%以上1.8重量%以下の範囲内である。この三成分の組み合わせおよび組成により、電解質24の保液性が向上する結果、正極21、負極22およびセパレータ23に対する電解質24の密着性が向上するため、優れた電池容量、サイクル特性および負荷特性が得られるからである。詳細には、共重合量が上記した下限よりも小さいと、保液性の低下に起因して電解質24の状態(ゲル状態)が不安定化するため、電池容量が低下すると共に充放電時におけるリチウム金属の析出に起因してサイクル特性や負荷特性が低下する。一方、共重合量が上記した上限よりも大きいと、電解質24がゲル化せずに高粘度の高分子溶液状態になる結果、その電解質24の密着性が低下するため、サイクル特性や負荷特性が低下する。なお、三成分系共重合体におけるフッ化ビニリデンの共重合量は、ヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルの共重合量に応じて適宜設定可能である。
この三成分系共重合体の重量平均分子量は、60万以上150万以下の範囲内、好ましくは70万以上140万以下の範囲内である。電解質24の保液性が向上し、正極21、負極22およびセパレータ23に対する電解質24の密着性が向上するからである。詳細には、重量平均分子量が60万よりも小さいと、電解質24がゲル化せずにシャーベット状になるため、その保液性が低下する。一方、重量平均分子量が150万よりも大きいと、電解質24の粘度が高くなりすぎるため、その密着性が低下する。
電解質24における高分子化合物の含有量は、例えば、両者の相溶性や高分子化合物の分子量によっても異なるが、6重量%以上20重量%以下の範囲内であり、好ましくは8重量%以上12重量%以下の範囲内である。含有量が少なすぎると、ゲルとしての電解液の保持性が不十分になる可能性があり、一方、含有量が多すぎると、電解質24における液体部分の体積が減少するため、イオン伝導性が低下する可能性があるからである。
なお、高分子化合物は、例えば、上記した三成分系の共重合体と共に、他の1種または2種以上の重合体や共重合体を含んでいてもよい。
電解液は、溶媒と、電解質塩とを含んでいる。
溶媒は、例えば、有機溶剤を含んでいる。この有機溶剤としては、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、1,3−ジオキソール−2−オン、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチル、炭酸メチルプロピル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホランあるいはジメチルスルホキシド燐酸などが挙げられる。優れた電池容量、サイクル特性および負荷特性が得られるからである。これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。中でも、溶媒は、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルおよび炭酸ジエチルからなる群のうちの2種以上であることが好ましい。電解質塩の解離性およびイオンの移動度が向上するため、より高い効果が得られるからである。この場合における溶媒の組み合わせとしては、例えば、炭酸エチレンおよび炭酸プロピレンからなる二成分系混合溶媒、炭酸エチレン、炭酸プロピレンおよび炭酸エチルメチルからなる三成分系混合溶媒、あるいは炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸エチルメチル、炭酸ジメチルおよび炭酸ジエチルからなる五成分系混合溶媒などが挙げられる。なお、溶媒は、フッ素化炭酸エチレンやフッ素化炭酸プロピレンに代表されるフッ素化炭酸エステルを含んでいてもよい。
電解質塩は、例えば、リチウム塩などの軽金属塩を含んでいる。このリチウム塩としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4 )、過塩素酸リチウム(LiClO4 )、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6 )、テトラフェニルホウ酸リチウム(LiB(C6 5 4 )、メタンスルホン酸リチウム(LiCH3 SO3 )、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )、テトラクロロアルミン酸リチウム(LiAlCl4 )、六フッ化ケイ酸リチウム(Li2 SiF6 )、塩化リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CF3 SO2 2 )、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(C2 5 SO2 2 )、1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミドリチウム、1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミドリチウムあるいはトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウム(LiC(CF3 SO2 3 )などが挙げられる。優れた電池容量、サイクル特性および負荷特性が得られるからである。これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。中でも、電解質塩は、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウムおよびビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウムからなる群のうちの少なくとも1種を含んでいるのが好ましい。内部抵抗が低下するため、より高い効果が得られるからである。
電解液における電解質塩の濃度は、0.8mol/kg以上1.7mol/kg以下の範囲内、好ましくは0.85重量%以上1.6重量%以下の範囲内である。電荷輸送に関わるイオン数が確保されるため、優れた電池容量が得られるからである。詳細には、濃度が0.8mol/kgよりも低いと、電荷輸送に関わるイオンの絶対数が少なくなり、イオン伝導率が低下する。このため、正極活物質層21Bおよび負極活物質層22Bと電解質24との界面に過電圧がかかることにより、副反応が大きくなる。一方、濃度が1.7mol/kgよりも高いと、電解質塩の解離性が低下するため、実質的に電荷輸送に関わるイオン数が少なくなる。また、電解質塩が多くなって電解液の粘度が高くなるため、イオンの移動度が低下することによりイオン伝導性が低下する。しかも、電解質塩と溶媒との間の相互作用が高分子化合物と溶媒との間の相互作用よりも大きくなるため、ゲル状の電解質24の保液性が低下する。なお、電解質塩の濃度が1.7mol/kg以下であることが好ましいのは、以下の理由にもよる。すなわち、電解質塩は水分と反応してフッ化水素(HF)を発生させる。この現象は、水分量、塩濃度および温度などの影響を受ける。フッ化水素が発生すると、ガス発生や酸分による腐食などの弊害を引き起こす。塩濃度が高いとフッ化水素の発生量が多くなることから、そのフッ化水素の発生に起因する電池特性への悪影響を防止するためには、塩濃度の上限が1.7mol/kgであるのが好ましい。
この二次電池は、例えば、以下の手順により製造することができる。
まず、電解液、高分子化合物および希釈溶剤を含む前駆溶液(ゾル)を調製し、正極21および負極22に塗布したのちに希釈溶剤を揮発させることにより、ゲル電解質である電解質24を形成する。続いて、正極集電体21Aおよび負極集電体22Aにそれぞれ正極リード11および負極リード12を取り付ける。続いて、電解質24が設けられた正極21および負極22をセパレータ23を介して積層させたのち、長手方向に巻回させることにより、巻回電極体20を形成する。続いて、例えば、2枚のフィルム状の外装部材30の間に巻回電極体20を挟み込んだのち、その外装部材30の外縁部同士を熱融着などで接着させることにより巻回電極体20を封入する。その際、正極リード11および負極リード12と外装部材30との間に、密着フィルム31を挿入する。これにより、図1および図2に示した二次電池が完成する。
この二次電池では、充電を行うと、例えば、正極21からリチウムイオンが放出され、電解質24を経由して負極22に吸蔵される。一方、放電を行うと、例えば、負極22からリチウムイオンが放出され、電解質24を経由して正極21に吸蔵される。
この二次電池では、高分子化合物の種類および組成、電解質塩の濃度、正極結着剤の種類、ならびに負極結着剤の種類および組成に基づいて、以下の作用が得られる。
第1に、電解質24における高分子化合物がフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする三成分系共重合体を含有し、その三成分系共重合体におけるヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルの共重合量がそれぞれ4重量%以上7.5重量%以下の範囲内および0.3重量%以上2重量%以下の範囲内であるので、それらの共重合量が上記した範囲条件を満たしていない場合と比較して、電解質塩の濃度を高くした場合においても電解質24の状態(ゲル状態)が安定化する。これにより、電解質24の保液性が向上するため、正極21、負極22およびセパレータ23に対する電解質24の密着性も向上する。
第2に、上記した三成分系共重合体の重量平均分子量が60万以上150万以下の範囲内であるので、その重量平均分子量が上記した範囲条件を満たしていない場合と比較して、やはり電解質24の状態(ゲル状態)が安定化する。
第3に、電解液における電解質塩の濃度が0.8mol/kg以上1.7mol/kg以下の範囲内であるので、その濃度が上記した範囲条件を満たしていない場合と比較して、電荷輸送に関わるイオン数が確保される。
第4に、電解質24における高分子化合物がフッ化ビニリデンを一成分とする三成分系共重合体を含有している場合に、正極21における正極結着剤がフッ化ビニリデンを成分とする重合体を含有しているので、正極結着剤がフッ化ビニリデンを成分とする重合体を含有していない場合と比較して、正極21に対する電解質24の密着性が向上する。
この場合には、負極22における負極結着剤がフッ化ビニリデンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする二成分系共重合体を含有し、その二成分系共重合体におけるモノメチルマレイン酸エステルの共重合量が0.3重量%以上2重量%以下の範囲内であるので、負極結着剤が上記した二成分系共重合体を含有しておらず、あるいは二成分系共重合体を含有していてもモノメチルマレイン酸エステルの共重合量が上記した範囲条件を満たしていない場合と比較して、負極22に対する電解質24の密着性が向上すると共に、その密着性が安定化する。
この二次電池によれば、上記したように、電解質塩の濃度を高くした場合においても電解質24の保液性が向上するため、正極21、負極22およびセパレータ24に対する電解質24の密着性も向上する。これにより、外装部材30に裂け目などの欠陥があったとしても、電解液が漏洩しにくくなる。したがって、電池容量、サイクル特性および負荷特性などが向上するため、優れた電池性能を得ることができる。
本発明の実施例について詳細に説明する。
(1)まず、フッ化ビニリデン(VDF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)およびモノメチルマレイン酸エステル(MMM)を成分とする三成分系共重合体(以下、単に「三成分系共重合体」ともいう。)の組成と電池性能との間の関係を調べるために、以下の実施例1−1,1−2,2−1〜2−3および比較例1−1,1−2,2−1〜2−3,3−1〜3−8の二次電池を製造した。
(実施例1−1)
以下の手順により、図1および図2に示したラミネートフィルム型の二次電池を製造した。この際、負極22の容量がリチウムの吸蔵および放出に伴う容量成分により表されるリチウムイオン二次電池となるようにした。
まず、正極21を作製した。すなわち、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2 )粉末92質量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)粉末3質量部と、導電剤として黒鉛粉末5質量部とを混合したのち、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンに分散させることによりペースト状の正極合剤スラリーとした。続いて、アルミニウム箔からなる正極集電体21Aの両面に正極合剤スラリーを塗布したのち、100℃で24時間に渡って減圧乾燥した。続いて、ロールプレス機で加圧成型して正極シートとしたのち、50mm×300mmの帯状に切断することより正極活物質層21Bを形成した。最後に、正極集電体21Aの一端にアルミニウム製の正極リード11を溶接した。
次に、負極22を作製した。すなわち、負極活物質として人造黒鉛粉末91質量部と、結着剤としてVDFおよびMMMを成分とする二成分系共重合体9質量部とを混合したのち、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンに分散させることによりペースト状の負極合剤スラリーとした。この際、二成分系共重合体におけるMMMの共重合量を1重量%とした。続いて、銅箔からなる負極集電体22Aの両面に負極合剤スラリーを塗布したのち、120℃で24時間に渡って減圧乾燥した。続いて、ロールプレス機で加圧成型して負極シートとしたのち、52mm×320mmの帯状に切断することにより負極活物質層22Bを形成した。最後に、負極集電体22Aの一端にニッケル製の負極リード12を溶接した。
次に、電解質24を作製した。すなわち、溶媒として炭酸エチレン(EC)および炭酸プロピレン(PC)を40:60の重量比で混合したのち、電解質塩として六フッ化リン酸リチウムを1.2mol/kgの濃度となるように溶解させることにより電解液を調製した。続いて、電解液と、高分子化合物としてVDF、HFPおよびMMMを成分とする三成分系共重合体と、希釈溶剤として炭酸ジメチルとを混合して前駆溶液としたのち、正極21および負極22に塗布して希釈溶剤を乾燥させることにより、ゲル電解質として電解質24を形成した。この際、三成分系共重合体におけるVDF、HFPおよびMMMの共重合量をそれぞれ94.5重量%、5重量%および0.5重量%としたと共に、三成分系共重合体の重量平均分子量を100万とした。
次に、正極21と、多孔質ポリエチレンフィルム(厚さ=10μm,幅=54mm,空孔率=33%)からなるセパレータ23と、負極22とをこの順に積層させたのち、長手方向において渦巻状に多数回に渡って巻回させることにより、巻回電極体20を形成した。
次に、外側からナイロンフィルム、アルミニウム箔およびポリ無延伸エチレンフィルムがこの順に貼り合わされた2枚のアルミラミネートフィルムからなる外装部材30の間に巻回電極体20を挟み込んだ。続いて、減圧環境中において外装部材30の外縁部同士を熱融着して封止することにより、外装部材30との間に密着フィルム31を介して正極リード11および負極リード12が導出されるように巻回電極体20を収納した。
最後に、充電電流=120mA,上限電圧=4.2V,充電時間=12時間の条件で定電流定電圧充電し、満充電状態で3日間放置したのち、放電電流=120mA,放電容量=400mAhの条件で定容量放電することにより、二次電池が完成した。
(実施例1−2)
三成分系共重合体におけるVDF、HFPおよびMMMの共重合量をそれぞれ92.5重量、7重量%および0.5重量%にしたことを除き、実施例1−1と同様の手順を経た。
(比較例1−1)
三成分系共重合体におけるVDF、HFPおよびMMMの共重合量をそれぞれ96.5重量%、3重量%および0.5重量%にしたことを除き、実施例1−1と同様の手順を経た。
(比較例1−2)
三成分系共重合体におけるVDF、HFPおよびMMMの共重合量をそれぞれ91.5重量%、8重量%および0.5重量%にしたことを除き、実施例1−1と同様の手順を経た。
(実施例2−1〜2−3)
三成分系共重合体におけるVDF、HFPおよびMMMの共重合量をそれぞれ92.6重量%、7重量%および0.4重量%、92.0重量%、7重量%および1重量%、91.2重量%、7重量%および1.8重量%にしたことを除き、実施例1−1と同様の手順を経た。
(比較例2−1〜2−3)
三成分系共重合体におけるVDF、HFPおよびMMMの共重合量をそれぞれ93.0重量%、7重量%および0重量%、92.8重量%、7重量%および0.2重量%、90.8重量%、7重量%および2.2重量%にしたことを除き、実施例1−1と同様の手順を経た。
(比較例3−1〜3−8)
三成分系共重合体におけるVDF、HFPおよびMMMの共重合量をそれぞれ96.8重量%、3重量%および0.2重量%、94.8重量%、5重量%および0.2重量%、96.5重量%、3重量%および0.5重量%、91.8重量%、8重量%および0.2重量%、94.5重量%、3重量%および2.5重量%、92.5重量%、5重量%および2.5重量%、91.5重量%、8重量%および0.5重量%、89.5重量%、8重量%および2.5重量%にしたことを除き、実施例1−1と同様の手順を経た。
これらの実施例1−1,1−2,2−1〜2−3および比較例1−1,1−2,2−1〜2−3,3−1〜3−8の二次電池の電池性能として電池容量、サイクル特性および負荷特性を調べたところ、表1〜表3に示した結果が得られた。
電池容量を調べる際には、充電電流=800mA,上限電圧=4.2V,充電時間=2.5時間の条件で定電流定電圧充電したのち、放電電流=160mA,終止電圧=3Vの条件で定電流放電することにより、このとき得られた電気量を電池容量(mAh)とした。この際、二次電池の最低保証容量が800mAhであることから、電池容量の評価基準を800mAh以上とした。
サイクル特性を調べる際には、以下の手順で充放電を繰り返したのち、放電容量維持率を算出した。まず、23℃の雰囲気中において充電、休止(3分間)、放電および休止(3分間)をこの順に行うことにより、1サイクル目の放電容量を求めた。続いて、同雰囲気中において上記した充放電を合計で400回となるまで繰り返すことにより、400サイクル目の放電容量を求めた。最後に、放電容量維持率(%)=(400サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100を算出した。この際、サイクル特性の評価基準を80%以上とした。なお、各サイクルにおける充電条件および放電条件は、電池容量を調べた場合と同様である。
負荷特性を調べる際には、以下の手順で充放電することにより、放電容量維持率を算出した。まず、充電したのち、負荷電流=160mA,終止電圧=3Vの条件で定電流放電することにより、放電容量(160mA放電時の放電容量)を求めた。続いて、再び充電したのち、負荷電流=2.4A,終止電圧=3Vの条件で定電流放電することにより、放電容量(2.4A放電時の放電容量)を求めた。最後に、放電容量維持率(%)=(2.4A放電時の放電容量/160mA放電時の放電容量)×100を算出した。この際、サイクル特性と同様に負荷特性の評価基準を80%以上とした。なお、充電条件は、電池容量を調べた場合と同様である。
Figure 0004363436
Figure 0004363436
Figure 0004363436
表1に示したように、三成分系共重合体におけるMMMの共重合量を一定(0.5重量%)に固定しながらHFPの共重合量を変化させたところ、電池容量および放電容量維持率(サイクル特性および負荷特性)は、いずれもHFPの共重合量が大きくなるにしたがって増加したのちに減少する傾向を示し、すなわち上向き凸型の曲線を描くように変化した。この場合には、電池容量および放電容量維持率は、HFPの共重合量が3重量%および8重量%である比較例1−1,1−2では評価基準(800mAh以上,80%以上)を満たさなかったが、HFPの共重合量が5重量%および7重量%である実施例1−1,1−2では評価基準を満たした。ここで、上記したように、電池容量および放電容量維持率がいずれも上向きの凸型の曲線を描いていることから、それらが評価基準を満たす閾値(HFPの共重合量の下限および上限)を調べたところ、下限および上限はそれぞれ4重量%および7.5重量%であった。
また、表2に示したように、三成分系共重合体におけるHFPの共重合量を一定(7重量%)に固定しながらMMMの共重合量を変化させたところ、電池容量および放電容量維持率は、いずれもMMMの共重合量が大きくなるにしたがって上向き凸型の曲線を描くように変化した。この場合には、電池容量および放電容量維持率は、MMMの共重合量が0重量%、0.2重量%および2.2重量%である比較例2−1〜2−3では評価基準を満たさなかったが、MMMの共重合量が0.4重量%、1重量%および1.8重量%である実施例2−1〜2−3では評価基準を満たした。ここで、電池容量および放電容量維持率が評価基準を満たす閾値(MMMの共重合量の下限および上限)を調べたところ、下限および上限はそれぞれ0.3重量%および2重量%であった。
これらのことから、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池において、電池容量および放電容量維持率が評価基準を満たすためには、三成分系共重合体におけるHFPの共重合量が4重量%以上7.5重量%以下の範囲内、好ましくは5重量%以上7重量%以下の範囲内であると共に、三成分系共重合体におけるMMMの共重合量が0.3重量%以上2重量%以下の範囲内、好ましくは0.4重量%以上1.8重量%以下の範囲内であればよいことが確認された。
確認までに、表3に示したように、三成分系共重合体におけるHFPおよびMMMの共重合量の双方が上記した範囲条件を満たしていない比較例3−1〜3−8では、電池容量および放電容量維持率が評価基準を満たさなかった。このことから、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池の電池性能を向上させるためには、HFPおよびMMMの共重合量の双方が上記した範囲条件を満たしていなければならないことが確認された。
(2)次に、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池について、その三成分系共重合体の重量平均分子量と電池性能との間の関係を調べるために、以下の実施例4−1〜4−3および比較例4−1,4−2の二次電池を製造した。
(実施例4−1〜4−3)
三成分系共重合体の重量平均分子量をそれぞれ70万、120万および140万にしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(比較例4−1,4−2)
三成分系共重合体の重量平均分子量をそれぞれ50万および160万にしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
これらの実施例4−1〜4−3および比較例4−1,4−2の二次電池について、表1〜表3について説明した場合と同様に電池性能を調べたところ、表4に示した結果が得られた。なお、表4には、三成分系共重合体の重量平均分子量が100万である実施例1−2の電池性能も併せて示している。
Figure 0004363436
表4に示したように、電池容量および放電容量維持率(サイクル特性および負荷特性)は、いずれも重量平均分子量が大きくなるにしたがって上向き凸型の曲線を描くように変化した。この場合には、電池容量および放電容量維持率は、重量平均分子量が50万および160万である比較例4−1,4−2では評価基準(800mAh以上,80%以上)を満たさなかったが、重量平均分子量が70万、100万、120万および140万である実施例4−1,1−,4−2,4−3では評価基準を満たした。ここで、電池容量および放電容量維持率が評価基準を満たす閾値(重量平均分子量の下限および上限)を調べたところ、下限および上限はそれぞれ60万および150万であった。このことから、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池において、電池容量および放電容量維持率が評価基準を満たすためには、三成分系共重合体の重量平均分子量が60万以上150万以下の範囲内、好ましくは70万以上140万以下の範囲内であればよいことが確認された。
(3)次に、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池について、電解質塩の濃度と電池性能との間の関係を調べるために、以下の実施例5−1,5−2および比較例5−1,5−2の二次電池を製造した。
(実施例5−1,5−2)
電解質塩の濃度をそれぞれ0.85mol/kgおよび1.6mol/kgにしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(比較例5−1,5−2)
電解質塩の濃度をそれぞれ0.75mol/kgおよび1.8mol/kgにしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
これらの実施例5−1,5−2および比較例5−1,5−2の二次電池について、表1〜表3について説明した場合と同様に電池性能を調べたところ、表5に示した結果が得られた。なお、表5には、電解質塩の濃度が1.2mol/kgである実施例1−2の電池性能も併せて示している。
Figure 0004363436
表5に示したように、電池容量は、電解質塩の濃度が大きくなるにしたがって次第に増加した。一方、放電容量維持率(サイクル特性および負荷特性)は、電解質塩の濃度が大きくなるにしたがって上向き凸型の曲線を描くように変化した。この場合には、電池容量および放電容量維持率は、電解質塩の濃度が0.75mol/kgおよび1.8mol/kgである比較例5−1,5−2では評価基準(800mAh以上,80%以上)を満たさなかったが、電解質塩の濃度が0.85mol/kg、1.2mol/kgおよび1.6mol/kgである実施例5−1,1−2,5−2では評価基準を満たした。ここで、電池容量および放電容量維持率が評価基準を満たす閾値(電解質塩の濃度の下限および上限)を調べたところ、下限および上限はそれぞれ0.8mol/kgおよび1.7mol/kgであった。このことから、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池において、電池容量および放電容量維持率が評価基準を満たすためには、電解質塩の濃度が0.8mol/kg以上1.7mol/kgの範囲内、好ましくは0.85mol/kg以上1.6mol/kg以下の範囲内であればよいことが確認された。
(4)次に、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池について、正極結着剤および負極結着剤の種類等と電池性能との間の関係を調べるために、以下の実施例6−1〜6−6および比較例6−1〜6−19の二次電池を製造した。
(実施例6−1〜6−3)
負極結着剤におけるMMMの共重合量を0.4重量%にしたと共に、電解質塩の濃度をそれぞれ0.85mol/kg、1.2mol/kgおよび1.6mol/kgにしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(実施例6−4〜6−6)
負極結着剤におけるMMMの共重合量を2重量%にしたと共に、電解質塩の濃度をそれぞれ0.85mol/kg、1.2mol/kgおよび1.6mol/kgにしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(比較例6−1,6−2)
負極結着剤におけるMMMの共重合量を0.4重量%にしたと共に、電解質塩の濃度をそれぞれ0.75mol/kgおよび1.8mol/kgにしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(比較例6−3,6−4)
負極結着剤におけるMMMの共重合量を2重量%にしたと共に、電解質塩の濃度をそれぞれ0.75mol/kgおよび1.8mol/kgにしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(比較例6−5〜6−9)
正極結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたと共に、電解質塩の濃度をそれぞれ0.75mol/kg、0.85mol/kg、1.2mol/kg、1.6mol/kgおよび1.8mol/kgにしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(比較例6−10〜6−14)
負極結着剤および分散用の溶媒としてそれぞれスチレンブタジエンゴム(SBR)および水を用いたと共に、電解質塩の濃度をそれぞれ0.75mol/kg、0.85mol/kg、1.2mol/kg、1.6mol/kgおよび1.8mol/kgにしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(比較例6−15〜6−19)
負極結着剤としてPVDFを用いたと共に、電解質塩の濃度をそれぞれ0.75mol/kg、0.85mol/kg、1.2mol/kg、1.6mol/kgおよび1.8mol/kgにしたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
これらの実施例6−1〜6−6および比較例6−1〜6−19の二次電池について、表1〜表3について説明した場合と同様に電池性能を調べたところ、表6および表7に示した結果が得られた。なお、表6には、負極結着剤におけるMMMの共重合量が1重量%である実施例1−2の電池性能も併せて示している。
Figure 0004363436
Figure 0004363436
表6および表7に示したように、電池容量および放電容量維持率(サイクル特性および負荷特性)は、正極結着剤がPTFEである比較例6−5〜6−9では電解質塩の濃度に関係せずに評価基準(800mAh以上,80%以上)を満たさなかったが、正極結着剤がPVDFである実施例1−2では電解質塩の濃度が特定の範囲条件を満たす場合に評価基準を満たした。この電解質塩の濃度に関する特定の範囲条件とは、実施例6−1〜6−3,1−2,6−4〜6−6と比較例6−1〜6−4との間の比較から明らかなように、表5に示した結果から導き出された電解質塩の濃度の適正範囲(0.8mol/kg以上1.7mol/kg以下の範囲内、好ましくは0.85mol/kg以上1.6mol/kg以下の範囲内)である。
また、電池容量および放電容量維持率は、負極結着剤がSBRおよびPVDFである比較例6−10〜6−19では電解質塩の濃度に関係せずに評価基準を満たさなかったが、負極結着剤がVDFおよびMMMを成分とする二成分系共重合体である実施例6−1〜6−3,1−2,6−4〜6−6では電解質塩の濃度が上記した特定の範囲条件を満たす場合に評価基準を満たした。ここで、MMMの共重合量がそれぞれ0.4重量%、1重量%および2重量%である実施例6−1〜6−3,1−2,6−4〜6−6において電池容量および放電容量維持率が評価基準を満たしたことから、それらが評価基準を満たす閾値(MMMの共重合量の下限および上限)を調べたところ、下限および上限はそれぞれ0.3重量%および2重量%であった。
これらのことから、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池において、電池容量および放電容量維持率が評価基準を満たすためには、正極結着剤がVDFを成分とする重合体を含有すると共に、負極結着剤がVDFおよびMMMを成分とする二成分系共重合体を含有し、その二成分系共重合体におけるMMMの共重合量が0.3重量%以上2重量%以下の範囲内、好ましくは0.4重量%以上2重量%以下の範囲内であればよいことが確認された。
上記した表1〜表7により得られた一連の結果から、高分子化合物がVDF、HFPおよびMMMを成分とする三成分系共重合体を含有する二次電池では、(1)三成分系共重合体におけるHFPおよびMMMの共重合量がそれぞれ4重量%以上7.5重量%以下の範囲内および0.3重量%以上2重量%以下の範囲内であると共に、その三成分系共重合体の重量平均分子量が60万以上150万以下の範囲内であり、(2)電解質塩の濃度が0.8mol/kg以上1.7mol/kg以下の範囲内であり、(3)正極結着剤がVDFを成分とする重合体を含有し、(4)負極結着剤がVDFおよびMMMを成分とする二成分系共重合体を含有し、その二成分系共重合体におけるMMMの共重合量が0.3重量%以上2重量%以下の範囲内であることにより、電池性能が向上することが確認された。
(5)次に、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池について、電解質塩の種類と電池性能との間の関係を調べるために、以下の実施例7−1〜7−3の二次電池を製造した。
(実施例7−1)
電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(濃度=0.6mol/kg)と四フッ化ホウ酸リチウム(濃度=0.6mol/kg)との混合物を用いたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(実施例7−2)
電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(濃度=0.6mol/kg)とビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(濃度=0.6mol/kg)との混合物を用いたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(実施例7−3)
電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(濃度=0.6mol/kg)とビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(濃度=0.6mol/kg)との混合物を用いたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
これらの実施例7−1〜7−3の二次電池について、表1〜表3について説明した場合と同様に電池性能を調べたところ、表8に示した結果が得られた。なお、表8には、電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(濃度=1.2mol/kg)を用いた実施例1−2の電池性能も併せて示している。
Figure 0004363436
表8に示したように、電池容量および放電容量維持率(サイクル特性および負荷特性)は、電解質塩が六フッ化リン酸リチウムおよび四フッ化ホウ酸リチウムの混合物である実施例7−1、六フッ化リン酸リチウムおよびビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウムの混合物である実施例7−2、ならびに六フッ化リン酸リチウムおよびビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウムの混合物である実施例7−3のいずれにおいても、電解質塩が六フッ化リン酸リチウムである実施例1−1と同様に、評価基準(800mAh以上,80%以上)を満たした。このことから、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池では、電解質塩が六フッ化リン酸リチウムを含む混合物である場合においても電池性能が向上することが確認された。
(6)最後に、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池について、溶媒の種類と電池性能との間の関係を調べるために、以下の実施例8−1,8−2の二次電池を製造した。
(実施例8−1)
溶媒としてEC、PCおよび炭酸エチルメチル(EMC)の混合溶媒(重量比でEC:PC:EMC=45:45:10)を用いたこと点を除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
(実施例8−2)
溶媒としてEC、PC、EMC、炭酸ジメチル(DMC)および炭酸ジエチル(DEC)の混合溶媒(重量比でEC:PC:EMC:DMC:DEC=40:30:15:5:10)を用いたことを除き、実施例1−2と同様の手順を経た。
これらの実施例8−1,8−2の二次電池について、表1〜表3について説明した場合と同様に電池性能を調べたところ、表9に示した結果が得られた。なお、表9には、溶媒としてECおよびPCの混合溶媒を用いた実施例1−2の電池性能も併せて示している。
Figure 0004363436
表9に示したように、電池容量および放電容量維持率(サイクル特性および負荷特性)は、溶媒がEC、PCおよびEMCの混合溶媒である実施例−1、ならびにEC、PC、EMC、DMCおよびDECの混合溶媒である実施例−2のいずれにおいても、溶媒がECおよびPCの混合溶媒である実施例1−2と同様に、評価基準(800mAh以上,80%以上)を満たした。このことから、高分子化合物が三成分系共重合体を含有する二次電池では、溶媒がECおよびPCを含む混合物である場合においても電池性能が向上することが確認された。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記した実施の形態および実施例で説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。具体的には、上記実施の形態および実施例では、本発明の二次電池として、負極の容量がリチウムの吸蔵および放出に伴う容量成分により表されるリチウムイオン二次電池について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、本発明の二次電池は、負極活物質の充電容量を正極活物質の充電容量よりも小さくすることにより、負極の容量がリチウムの吸蔵および放出に伴う容量成分とリチウムの析出および溶解に伴う容量成分とを含み、かつそれらの容量成分の和により表される二次電池についても適用可能である。
また、上記実施の形態および実施例では、電極反応物質としてリチウムを用いる場合について説明したが、ナトリウム(Na)あるいはカリウム(K)などの他の1A族元素や、マグネシウムあるいはカルシウム(Ca)などの2A族元素や、アルミニウムなどの他の軽金属を用いてもよい
また、上記実施の形態または実施例では、正極および負極を積層してから巻回する巻回型の電極体について説明したが、正極および負極を積層する積層型の電極体や、それらを積層してから巻回させずにつづら折りにするつづら型の電極体であってもよい
また、上記実施の形態および実施例では、三成分系共重合体におけるヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルの共重合量について、実施例の結果から導き出された適正範囲を説明しているが、その説明は、各共重合量が上記した範囲外となる可能性を完全に否定するものではない。すなわち、上記した適正範囲は、あくまで本発明の効果を得る上で特に好ましい範囲であり、本発明の効果が得られるのであれば、各共重合量が上記した範囲から多少外れてもよい。このことは、三成分系共重合体の重量平均分子量、電解質塩の濃度および負極の結着剤におけるモノメチルマレイン酸エステルの共重合量の適正範囲についても同様である。
本発明の一実施の形態に係る電池の構成を表す分解斜視図である。 図1に示した電池の主要部のII−II線に沿った構成を拡大して表す断面図である。
符号の説明
11…正極リード、12…負極リード、20…巻回電極体、21…正極、21A…正極集電体、21B…正極活物質層、22…負極、22A…負極集電体、22B…負極活物質層、23…セパレータ、24…電解質、30…外装部材、31…密着フィルム。

Claims (6)

  1. 正極および負極と共に電解質を備え、それらはフィルム状の外装部材の内部に収納されており、
    (1)前記電解質は、電解液と、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする三成分系共重合体を含有する高分子化合物とを含み、
    前記三成分系共重合体における前記ヘキサフルオロプロピレンおよび前記モノメチルマレイン酸エステルの共重合量はそれぞれ4重量%以上7.5重量%以下の範囲内および0.3重量%以上2重量%以下の範囲内であると共に、前記三成分系共重合体の重量平均分子量は60万以上150万以下の範囲内であり、
    (2)前記電解液は、溶媒と、電解質塩とを含み、
    前記電解液における前記電解質塩の濃度は0.8mol/kg以上1.7mol/kg以下の範囲内であり、
    (3)前記正極は、正極活物質と、フッ化ビニリデンを成分とする重合体を含有する正極結着剤とを含み、
    (4)前記負極は、負極活物質と、フッ化ビニリデンおよびモノメチルマレイン酸エステルを成分とする二成分系共重合体を含有する負極結着剤とを含み、
    前記二成分系共重合体における前記モノメチルマレイン酸エステルの共重合量は0.3重量%以上2重量%以下の範囲内である
    二次電池。
  2. 前記電解質における前記高分子化合物の含有量は、6重量%以上20重量%以下の範囲内であり、
    前記正極は、正極集電体に、前記正極活物質および前記正極結着剤を含む正極活物質層が設けられたものであり、前記正極活物質層における前記正極結着剤の含有量は、1重量%以上10重量%以下の範囲内であり、
    前記負極は、負極集電体に、前記負極活物質および前記負極結着剤を含む負極活物質層が設けられたものであり、前記負極活物質層における前記負極結着剤の含有量は、2重量%以上10重量%以下の範囲内である
    請求項1記載の二次電池。
  3. 前記溶媒は、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルおよび炭酸ジエチルからなる群のうちの2種以上を含む請求項1記載の二次電池。
  4. 前記電解質塩は、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウムおよびビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウムからなる群のうちの少なくとも1種を含む請求項1記載の二次電池。
  5. 前記正極活物質は、リチウムを吸蔵および離脱することが可能なものであり、リチウムを含む複合酸化物を含有する請求項1記載の二次電池。
  6. 前記負極活物質は、リチウムを吸蔵および離脱することが可能なものであり、炭素材料、あるいはリチウムと合金を形成することが可能な金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料を含有する請求項1記載の二次電池。
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