JP4128938B2 - 磁気ヘッド及び磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気抵抗効果素子を備える磁気ヘッド及び磁気記録装置に関する。
磁気記録再生装置市場においては、年率60%近い記録密度向上が要求されている。この磁気記録再生装置に備えられる磁気記録再生ヘッドにおいても、記録、再生の両特性に関し、高性能化が要求されている。
磁気再生ヘッドに関しては、(1)高感度化技術の向上、(2)トラック幅の狭小化技術の向上、(3)再生ギャップ間隔の狭小化技術の向上という3点の技術課題を満足させることが重要である。(1)については、1〜10(Gb/in)の記録密度までは異方性磁気抵抗効果(AMR)、10〜30(Gb/in)の高記録密度になると、より高感度の得られる巨大磁気抵抗効果(GMR)、20〜70(Gb/in)の記録密度に対しては、電子の反射率の高い(鏡面反射)絶縁性酸化物層等をGMR構造の界面に挟み、電子のスピンの多重反射効果により出力の増大をねらったスペキュラーGMRや、NOL−GMRと呼ばれるアドバンスGMR効果を候補として、この高記録密度に対応してきた。
GMRを用いた磁気ヘッドについては、特許文献1で、スピンバルブと呼ばれる構造が開示されている。この磁気ヘッドは、反強磁性層によって磁化が特定の方向に固定された磁性体からなる固定層と、この固定層に積層した非磁性薄膜と、この非磁性薄膜を介して積層した磁性膜からなる自由層で構成されており、固定層と自由層の磁化の相対的な角度で電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子を備えている。
更に、特許文献2、特許文献3及び特許文献4には、酸化物層を自由層側か固定層側の少なくとも片方に挿入し、酸化物の鏡面反射を利用して電子の多重反射を生じ、抵抗変化率を向上させるCIP−GMRにおけるMR向上構造が記載されている。また特許文献5では、自由層と中間層の間あるいは、中間層と固定層の間にハーフメタル層を介在させるCIP−GMR構造も示されている。
現在、さらなる高感度化の進展により、より高感度な再生方式が必要とされている。70〜150(Gb/in)では、MR比が非常に高いトンネル磁気抵抗効果(TMR)が、感度向上の面から有利である。そして、150(Gb/in)を超える超高記録密度に対しては膜面に垂直な方向に検出電流を流す方式のGMR(CPP−GMR)等が素子インピーダンスが小さい利点を生かし、主流になるものと考えられる。TMRは基本技術としては特許文献6に開示されているほか、特許文献7にも開示されている。
CIP−GMRの場合は、高線記録密度化に対応するためにシールド間距離を縮めたときの素子とシールド間との絶縁が問題となる。これに対し、CPP−GMRの場合、絶縁特性は重要な問題ではなく、静電圧電流による熱素子破壊や磁界による非線形化の影響も少ないと考えられる。CPP−GMRは多数報告されているが、代表的なものとしては、特許文献8、特許文献9に記述がある。
特開平4−358310号公報 特開2000−137906号公報 特開2001−168414号公報 特開2001−230471号公報 特開2002−190630号公報 特開平3−154217号公報 特開平10−91925号公報 特表平11−509956号公報 特開平7−221363号公報 F. J. Jedema et al., "Electrical detection of spin precession in a metallic mesoscopic spin valve", NATURE, Vol.416, pp.713-716 (April 2002) Physical Review B, Vol.59, No.1, pp.93-97 Physical Review B, Vol.65, 054401, pp.1-17 Condmat, 0308395, 2003 (M. Zaffalon et al.)
将来の磁気再生素子の構造を考えた場合、電流を流す方向が膜厚方向であるCPP−GMR(Current-perpendicular to plane GMR)やTMR(トンネル磁気抵抗効果)等の高感度な磁気抵抗センサーが有力である。これら磁気抵抗センサーの基本的構造は、膜面に垂直なセンス電流を流す構造を利用した磁界センサーであることから、CPP方式にセンス電流を流す構造に移行すると考えられる。
TMR素子は、絶縁体障壁を挟む一対の磁性体からなる素子で、これの膜厚方向にセンス電流を流す構造である。絶縁障壁層を介した電気伝導のため、抵抗が高く、再生ヘッドや磁界センサーにした場合には、さまざまなノイズが発生し、信号対雑音特性(S/N)が低下する。これの対策として、低抵抗化の研究が盛んである。現在最も一般に用いられているAlを用いた障壁層では、低抵抗化を目指した薄膜化に伴う出力の低下が否めず、低抵抗化が進まない。新しい材料の探索は進んではいるが、素子面積が小さくなると、素子抵抗が素子面積に比例して大きくなるという大きな課題を克服する解は得られていないのが現状である。
これに対し、CPP−GMRでは、センサー部分はGMR構造であり、薄膜の膜厚方向の伝導である。CIP−GMRと比べて電流パスが短いため、従来のGMR膜を適用した場合、0.25μmの面積の素子について、素子抵抗は約0.3Ω程度、ΔR/Rは2%である。このため、ΔARは1.5mΩ程度であり、例えば200Gb/inの磁気再生素子に適用するのに必要な出力値と比べて一桁ほど小さい。
150〜200Gb/inのヘッドについてはCCP(Current Confined Pass)というピンホールをもった絶縁層を磁性多層膜の間に入れて電流を狭窄することで見かけの素子面積を小さくし、抵抗と出力を向上している。実際に素子を小さくすれば抵抗Rを高くし、ΔRを大きくできる。しかし、500Gb/in以上の再生ヘッドを考えると、素子抵抗は低く、MR比は高いものが要求されるようになる。この場合、素子面積も小さくなり抵抗も増大することから、面積抵抗ARの低減が必要であり、CCPを用いたCPP−GMR構造や従来のCPP−GMR構造では、これを実現しながらΔR/R増大するような手段は得られていない。出力同様、分解能を高めるためにギャップ長Gs(シールド間距離)を小さくすることと、素子抵抗制限の要因である素子の電気容量の影響を低減することは、今後重要な課題である。現状のCPP−GMRでは、この課題の解決は容易なものではなく、新しい素子構造が必要とされている。
近年、スピンが偏極した電流の相互作用に関する研究やデバイス開発が、盛んになりつつある。例えば、非特許文献1に掲載されているように、スピン分極率が偏極したスピン電流が100nm以上の長距離にわたって伝導し、磁気相互作用を生じる現象が実際に確認されている。上記文献では、彼らは、太さの異なるCo細線と、これと直交するAl細線を作成し、Co細線とAl細線の交叉した場所にアルミナの障壁層を設けた構造を作製した。このとき、太いCo線からAl線へ電流を流し、膜に磁界を印加したところ電流の流れていない他方のCo線とAl線との間に磁界依存する電位差が生じるというもので、細線の間隔が500nmを超えるにもかかわらず、磁気相互作用が確認されたというものである。
これは、スピンアキュミュレーションといわれるスピン偏極電子がAl細線の界面部分に蓄積された効果で、蓄積されたスピン偏極電子が細線中の広い領域に分布することによって生じることが、例えば非特許文献2や、非特許文献3に代表されるような形で理論的に理解されている。スピン蓄積効果を利用する素子では,外部磁場に対して保磁力の異なる2つの磁性体があれば、一方の磁性体の導電体に対する電位の変化が出力として生じる特徴がある。Jedemaらの構造では,磁性体は単純なCoであり、これをAlで繋いだ構造である。この構造でも、室温で磁界変化に伴う出力が得られている。なお、この構造では、出力のΔV/Vは1%程度と非常に小さいものである。
近年、非特許文献4において、一辺の長さが500nm程度のAl膜にCo細線からなる4端子を、Al絶縁膜を介して接触させた膜について、Co細線の磁化状態と電流の流れる方向に対応して、Jedemaらの報告を大きく上回る高い信号を得ている。これは、非磁性体膜の大きさをスピン拡散長程度に縮小し、強磁性電極を入力、出力側両側に用いることで非磁性体膜中のスピン蓄積効果を高めたことによるものである。
このようなスピン蓄積効果の高い構造を再生ヘッド技術に適用するためには、再生ヘッド構造として適当な強磁性膜の配置、磁気特性、磁化状態の条件、そして、配線の構造、膜の構造や、材料を検討する必要がある。また、出力を高めるための条件についても、材料構成的な観点、及び素子構造の観点からもより最適化する条件が考えられる。磁性体の材料にスピン分極率の高い材料を適用すること。導電体の材料について、AlやCuをはじめ更にこれよりもスピン電子の平均自由行程の長い材料あるいは、d電子伝導体としての機能を持つ材料を用いることが重要である。また、電流パスと電圧変化測定パスを平面内及び三次元膜構造内で略直交させ、かつ、2つの出力端子と電流端子の距離を同一にすることが重要である。
そこで、上述の問題を解決するために、本発明は、第一の電極層と、第一の電極層に電気的に接続された第一の強磁性電極対と、第一の強磁性電極対の間に流れる電流と交叉するように配置され、かつ第一の電極層と電気的に接続された第二の強磁性電極対とを有し、第一の電極層を通って第一の強磁性電極対の間に電流を流すことにより第一の電極層にスピン電子が蓄積され、外部磁界が印加されると第四の強磁性電極層の磁化の向きが変化するようにしたことを特徴とする。
このように、第一の強磁性電極対の間に流れる電流と交叉するように第二の強磁性電極対を配置することで、面内スピン蓄積効果の出力信号変化率が高まり、従来よりも出力の大きな磁気ヘッドを提供することが可能となる。
本発明によると、従来よりも素子抵抗の調整が容易で、かつ、磁気抵抗変化率が極めて高く、高分解能化にも有効で出力が大きい磁気抵抗変化型磁気再生ヘッドが得られる。また、この磁気ヘッドは面記録密度が500(Gb/in)を越える磁気記録媒体と組み合わせて使用可能である。
以下、本発明を適用するのに好ましい磁気ヘッドについて、詳細に説明する。
本願発明を適用した磁気ヘッドは、第一の電極層と、第一の電極層の一端に第一の絶縁層を介して積層された第一の強磁性電極層、及び第一の電極層の他端に第二の絶縁層を介して積層された第二の強磁性電極層とからなる第一の強磁性電極対と、第一の電極層の一端に第三の絶縁層を介して積層された第三の強磁性電極層(固定層)、第一の電極層の一端に第四の絶縁層を介して積層された第四の強磁性電極層(自由層)とからなる第二の強磁性電極対とを有する。ここで、第二の強磁性電極対は、第一の強磁性電極対の間に流れる電流と交叉するように配置されている。
より具体的には、例えば、第一の電極層の第一及び第二の強磁性電極層が電気的に接続している部分とは異なる一端に第三の絶縁層を介して積層された第三の強磁性電極層、及び第三の強磁性電極層が電気的に接続している第一の電極層の他端に絶縁層を介して積層された第四の強磁性電極層とからなる第二の強磁性電極対として構成される。そして、第一の電極層を通って第一の強磁性電極対の間に電流を流すことにより、第一の電極層にスピン電子が蓄積される。そして、外部磁界が印加されると第四の強磁性電極層の磁化の向きが変化するものである。
さて、本発明を適用した磁気再生ヘッドを素子膜上方から見た図を図1に示す。基板及び下地材料等からなる基体101上に、第一の電極層102が形成されている。次に、第二の絶縁層105を介して第二の強磁性電極層106が形成されている。次に、第三の絶縁層107を介して第三の強磁性電極層108が形成されている。次に、第四の絶縁層109を介して第四の強磁性電極層110が形成されている。第四の強磁性電極層110は、媒体表面と対向する面111に近い位置に配置されている。第四の強磁性電極層110は、媒体112の表面と対向する面111に露出されているか、あるいは、保護膜等を介して形成されている。媒体からの磁界113が少なくとも第四の強磁性電極層110に印加されうるようなセンサー周囲の磁気シールド構造を備える。
本構造では、例えば第一及び第三の強磁性電極104,108は第一の電極層102の外側に電極端子構造をもつ。また、第四及び第二の強磁性電極膜110,106は、これらの上下に配される磁気シールド層、または該磁気シールド膜(図2の201あるいは204)に接する低抵抗電極膜に接する構造をもつ。
例えば、第一の強磁性電極層104から第二の強磁性電極層106に電流を流したとき(第一の強磁性電極対)、第三の強磁性電極層108と第四の強磁性電極層110の間(第二の強磁性電極対)の電圧を出力信号として測定する構造をとる。これにより、第四の磁性体電極層、第三の磁性体電極層、その他の電極層の保磁力について、第四の磁性体電極層の保磁力を最も小さく設けることで、外部磁界によって少なくとも第四の磁性体電極層の磁化の向きが変化する構造となる。
図2は、図1の第一の電極層102の部分のA−A’断面の構造を示す。下部磁気シールド膜201は電極膜を兼ねた構造を持ち、下部絶縁膜202に接しており、基体101の一部を構成している。この上に第一の電極層102が積層され、第四の絶縁層109、第四の強磁性電極層110の順に積層された構造を持つ。該109、110膜の左右には絶縁層203が配され、該第四の強磁性電極層110の部分だけが上部磁気シールド層204に電気的に接触している構造である。該第四の強磁性電極層110は上部磁気シールド層204ではなく下部磁気シールド層201に接触する構造であっても同様である。
図3は、図1の第一の電極層102の部分のB−B’断面の構造を示す。下部磁気シールド膜201は電極膜を兼ねた構造を持つ。この下部磁気シールド膜201の一部に、第二の強磁性電極層106が接し、第二の絶縁層105を介して第一の電極層102と接している。下部絶縁膜202はこの第二の強磁性電極層106、第二の絶縁層105の左右に配置している。
第一の電極層102上の一部で、前記第二の強磁性電極層106、第二の絶縁層105の直上ではない位置に第一の絶縁層103と第一の強磁性電極層が配置されている。この第一の絶縁層103と第一の強磁性電極層の左右及び上面に絶縁膜203があり、その上に、上部磁気シールド204が配置している。2つの強磁性電極膜は第一の電極の上下に配置されているが、同一面上への配置も可能である。該2つの強磁性電極膜は、第一の強磁性電極対と記述し、ここに電流を流すための回路が接続される。
図4に図1の第一の電極層102の部分のC−C’断面の構造を示す。下部磁気シールド膜201は電極膜を兼ねた構造を持つ。この下部磁気シールド膜201の上に下部絶縁膜202があり、この上に第三の強磁性電極層108が接し、第三の絶縁層107を介して第一の電極層102の一部と接している。第一の電極層102の上には絶縁膜203があり、その上に第一の強磁性電極層104が配置し、そのうえに、絶縁膜401がある。この上に上部シールドが配置されている。
前記説明に用いた図1から4に代表される素子構造の磁化の挙動について説明する。図5上側の図面は模式的に第一の電極膜上に4つの強磁性電極を配置した構造を示す。
図中に示すように、紙面内上方に磁界を印加した場合の各強磁性電極膜の磁化の方向を図中下側の(A)(B)(C)に図示する。ただし、図中の第一から第四の強磁性電極層の保磁力HcをそれぞれHc1,Hc2,Hc3,Hc4とおき、Hc4,Hc2<Hc3,Hc1の場合について、外部印加磁界がHc4,Hc2より低く、あらかじめ着磁してあった下側に磁化している状態を(A)とする。
また、外部印加磁界がHc4,Hc2より高く、あらかじめ着磁してあった向きから反転し上側に磁化している状態を(C)とする。
また、Hc4とHc2が異なる値で、Hc4が小さい場合に、Hc4より高くHc2より低い磁界を印加した場合を(B)とする。
このような保磁力状態をあらかじめ付与することにより、このような磁化挙動を生じせしめることは容易である。例えば、強磁性電極層各層の材料や形状、反強磁性膜などを変えて配置することで、擬似的に保磁力差や結合磁界による磁化反転磁界のシフトを生じさせることでここで述べたものと同様の状態を実現することが可能である。
図6には、前記図5の(A)と(C)を代表例と考えた場合の電流方向と磁界の方向について説明するものである。図6の(1)、(2)、(3)にはこの場合に取りうる電流のパターンについて示す。ただし、電流方法の逆転は同一方向として考えるものとする。図中I+、I−で示すのは電流端子、V+、V−で示すのは電圧測定端子である。このとき、(1)は磁界方向と直交して電流端子がとられる。
磁化状態の(A)と(B)の場合を比較すると、(A)では電流端子の磁化方向は平行(P)状態、かつ、電圧端子も磁化方向は平行(P)である。一方、(B)では電流端子の磁化方向は反平行(AP)状態、かつ、電圧端子も磁化方向は反平行(AP)である。
この場合、P状態とAP状態とで電極膜102に蓄積されるスピン電流の蓄積量が異なるため、電圧端子間に出力電圧差が生じる。ただし、電流端子と平行な方向の電圧変化を測定するため、バイアス電圧がかかり、磁界ゼロでも電圧が有限値となる。従って、ΔV/Vは数十%程度である。
(2)は磁界方向と45°の角度をもって電流端子がとられる。磁化状態の(A)と(B)の場合を比較すると、(A)は電流端子の磁化方向は平行(P)状態、かつ、電圧端子も磁化方向は平行(P)である。
一方、(B)では電流端子の磁化方向は反平行(AP)状態、かつ、電圧端子も磁化方向は反平行(AP)となる。このばあい、P状態とAP状態とで電極膜102に蓄積されるスピン電流の蓄積量が異なるため、電圧端子間に出力電圧差が生じる。
また、図の配置の場合、電流端子から2つの電圧端子がほぼ同じ距離に配置されており、バイアス電圧の影響がほぼなくなり、磁界ゼロのときの電圧出力はほぼゼロ近くなり、変化率ΔV/V0は原理的には無限大に近くなり、実験的にも1000%を超える高い値となる。
(3)は磁界方向と平行に電流端子がとられるもので、磁化状態の(A)と(B)の場合を比較すると、(A)は電流端子の磁化方向は平行(P)状態、かつ、電圧端子も磁化方向は平行(P)である。
一方、(B)でも電流端子の磁化方向は反平行(P)状態、かつ、電圧端子も磁化方向は反平行(P)となる。このばあい、P状態とAP状態とが形成できないため電極膜102に蓄積されるスピン電流の蓄積量はほとんど変化しない。
従って電圧端子間に出力電圧差はほとんど生じず、磁界による変化率ΔV/Vは原理的にはほぼゼロとなる。従って、電極配置としてこの(3)の位置は本発明から除外する。
このような電極配置を図1の状況に当てはめて考えた場合、図7に示すように、4つの強磁性電極膜の、第一の電極膜上への配置すべき位置としては、第一の電極膜の片側同一面上に配置される場合と、第一の電極膜の一方の面に2つ、その裏面に2つ配置される場合、第一の電極膜の一方の面に3つ、その裏面に1つ配置される場合の三通り(六通り)がある。電流端子、電圧端子の取りかたは図に示すとおりである。
例えば、図8のような4つの強磁性電極膜が第一の電極膜の片側同一面上に配置される場合は、例えば図1のB−B′断面をみると、図に示すような構造をとることがわかる。下部シールド、絶縁膜上に第一の電極層があり、これに、第一、第二の強磁性電極層が、第一、第二の絶縁膜を介して接触しており、この膜から電流が供給され、第一の電極層中に電流が流れる構造である。
第一の電極層上における、第三、第四の強磁性電極の取りうる位置として特に有効な位置として、図に示されるように第一の強磁性電極膜からの距離が略同一であることが特に有効である。これは、すでに述べたように、電流方向と磁界方向の電極の取り方でバイアス電界が電圧端子に印加されてゼロ磁界においても有限の電圧変化が出てしまい、電圧変化ΔV/Vが小さくなる影響を最小にするための一方法である。
これと同様、第二の強磁性電極膜から第三、第四の強磁性電極の距離が略同一であることが特に有効である。当然、第三、第四の強磁性電極と第一、第二の強磁性電極のそれぞれとのなす距離が、第三、第四の強磁性電極とで略同じであることはバイアス電圧の効果を低減するのには最適な方法である。
この第一の電極層102はCu,Au,Ag,Pt,Al,Pd,Ru,Ir,Rhからなる非磁性導電性金属か、または、GaAs,Si,TiN,TiO,ReOを主成分とする伝導性の化合物からなる。
また、第一、第二、第三、第四の強磁性電極層104,106,108,110を構成する材料としては、Co,Fe,Niの強磁性金属または、これら材料を主たる成分として含有するような強磁性合金、あるいは、Feに代表されるABなる構造を持つ酸化物(AはFe,Co、Znの少なくとも一つ、BはFe,Co,Ni,Mn,Zn の1つからなるような酸化物)、CrO,CrAs,CrSb、あるいはZnOに遷移金属であるFe,Co,Ni,Cr,Mnを少なくとも一成分以上添加した化合物、GaNにMnを添加した化合物、あるいはCoMnGe,CoMnSb,CoCr0.6Fe0.4Alなどに代表されるC1−XF型のホイスラー合金(CはCo,Cu,あるいはNiの少なくとも一種類からなり、DとEはそれぞれMn,Fe,Crの1種であり、かつFはAl,Sb,Ge,Si,Ga,Snの少なくとも一成分を含有する)等、ハーフメタル材料からなる単層膜あるいは複合多層膜である場合も本発明に該当する。
また、第一、第二、第三、第四の中間層103,105,107,109は、Al,AlN,SiO,HfO,Zr,Cr,MgO,TiO,SrTiOの少なくとも一種類を含む材料からなる単膜あるいは積層膜であることを特徴とする。
ここで、本発明を適用した磁気ヘッドのメカニズムについて説明する。本発明を適用した磁気ヘッドは、スピン電流の蓄積効果を利用した磁気抵抗素子と抵抗変化増幅膜によって構成される。スピン電流の蓄積効果を利用した磁気抵抗素子は、記録媒体から発せられる磁界変化信号に伴って電圧変化信号を出力として出す。
従来の一般的な見知は、金属中を流れる電流のもつスピン情報はたかだか100nmでほぼゼロに減衰するというものである。
しかしながら、電気伝導中には500nmを超える離れたところで磁気抵抗的な相互作用を生じている現象が明らかとなり、磁性体と非磁性体との界面を通じて電流を流すときに、界面付近を境にスピン偏極電流が滞留を生じて非磁性体内の広い範囲にわたって蓄積するスピンアキュミュレーションに起因することが理論的にも明らかとなりつつある。従って,上記の強磁性電極にそれぞれ通常のTMR膜の固定層と自由層に相当するような磁気的動作する機構を設けることで、磁気再生ヘッド構造を構成することが可能である。
即ち、4つの強磁性電極層のうち、少なくとも1つの強磁性電極層の磁化が反転する構成とし、電流端子及び電圧測定端子を構成するそれぞれ一対の強磁性電極層の磁化方向が平行な場合と反平行な場合とが実現するような構成にする。磁化が固定された側の磁性膜はスピンバルブ構造における固定層として,また、もう一方の磁性膜は自由層としての働きをすることになる。
実際、上記構造において磁化固定された側の磁性膜は、反強磁性体の一方向異方性による交換結合を用いて磁化を固定したり、膜厚や材質を自由層側磁性体よりも保磁力が大きくなるように調整することで実現することが可能である。
図10に示すように、反強磁性層1001は、例えば、第一の強磁性電極層104上に全面を覆うように配されるか、あるいは、該膜の一部分だけを覆うように配された構造をとる。一般化した強磁性電極層1003と反強磁性体膜1001との間に1−5nm程度のNiFe系あるいはCo系の軟磁性中間層1004が挟まれる構造も有効である。
この反強磁性層1001を構成する膜は、PtMn,CrMnPt,MnIr,NiO,PdPtMnなどは、数nmから数10nmの各組成に定められた臨界膜厚以上で、かつ、適正な条件下での磁界中熱処理によって一方向異方性が十分大きく発現し、接合部分の強磁性電極層1003に一方向結合磁界による磁化固定するのには有効である。前記の反強磁性体が積層するすべての構造は、第二、第三の強磁性電極層についても同様に適用することにより固定層化することが可能である。
また、磁性体にハーフメタルのようなスピン偏極率の高い材料を適用することで、スピン偏極電流の分極率を高め、磁気相互作用を更に強めることが可能である。ここで、ハーフメタルとは、その材料のフェルミ面における電子構造が、上下スピンのどちらか一方のスピンだけでほぼ100%構成されるような物質のことである。また、分極率Pとはこのスピンの偏りのことで、フェルミ面における上向きスピン電子数をn↑、下向きスピン電子数をn↓として下式で定義される。
P=100×(n↑−n↓)/(n↑+n↓)
ハーフメタルに電子を流すと、ハーフメタルのフェルミ面における電子スピンの向きと同じスピン成分の電子は保存しハーフメタル中を伝導するが、逆向きのスピンをもつ電子は反発力が働くため伝導できないという特徴がある。
4つの強磁性電極層の少なくとも1つにハーフメタルからなる層を入れた場合、ハーフメタル層を透過する電子はスピン分極率が非常に高い状態となる。理想的なハーフメタルの場合、フェルミ面における電子状態はほぼ100%スピン分極しているので、これを透過する電流は100%近いスピン分極率となる。実際知られているハーフメタルの室温における分極率は、50%〜90%である。これは、逆向きのスピン成分をもつ電流に対して、ハーフメタルの抵抗がほぼ無限大のため、逆向きスピンの電子が散乱され、片側スピンのみが散乱長が長いまま伝導することに起因している。
このような高いスピン分極電流が前述の磁性層から効果的に導電体に注入されれば導電体中に蓄積されるスピン電子の分極率は上昇し、磁気相互作用が強まるため、自由層側に発生する磁場依存の電位変化ΔVの大きさは非常に大きくなる。
ハーフメタル膜は金属膜と比べて電気抵抗が高いことが多く、通常の素子で高記録密度化へ向けた適用を考えた場合、低抵抗化が困難になる場合が多い。しかし、本発明はセンサーとして出力を得る構造は、磁気抵抗構造とは異なる部分にあるため、ハーフメタルの適用設計が容易に行えるという材料選択的な優位点も考えられる。
このようなハーフメタル磁性体材料は大別すると(A)磁性半導体、又は(B)一部の酸化物磁性体である。(A)磁性半導体は、CrAs,CrSbのように閃亜鉛型の結晶構造をもつ化合物や、同様の結晶構造を持つIII―V族化合物半導体にMnなどの磁性体をドープした希薄磁性半導体(InMnAs,GaMnAs)などで、MBEによる単結晶エピタキシャル成長により作製される。
一般に、これら磁性半導体はハーフメタル的な特性を示す温度は100K〜4K以下の低温度域である。例外的に、CrSb(〜350K)やCrAs(Tc>1000K)のように高温でも特性を示すとされているものがある。CrAsは閃亜鉛型結晶構造をもつが、第一原理による計算では前述のようにTcが非常に高く、また、実験的にも膜厚1nm程度の膜について室温で強磁性でかつハーフメタリックな特性が確認されている。
また、ZnOやGaNに遷移金属をドープした磁性半導体、その他の閃亜鉛型結晶構造をもつ磁性半導体については、室温で強磁性的挙動を示すものがあり、ハーフメタルとされる。
一方、(B)の酸化物磁性体としてはFeが特によく知られている。これ以外にもCrOがハーフメタル材料の候補である。Feはハーフメタル特性が室温でも得られる点と、磁性体としても磁化が大きくかつ軟磁気特性を得られるので重要である。ただし、一般には単層膜を得るためには500℃をこえる高温処理あるいは基板温度上の製膜が必要なためにこれまで実用化にはいたっていなかった。
このように酸化物ハーフメタル材料には、作製温度の問題が大きな課題となり、これまで一般に素子化あるいは実際の磁気ヘッドを作製するには至っていなかった。更にFeの場合、近い組成に安定相であるが磁化が低く、ハーフメタルではないFeという相があり、混層化しやすいのと、FeとFeとも混相になりやすい傾向にある。CrOもCrという絶縁体と混相化しやすいため、酸素雰囲気中の高温作製など特別な作成法が必要である。
この問題に関して、Feの下地材料を選択することで、成長エネルギーを調整し、単層化することが可能である。このような材料として一部の貴金属であるPt、Rh, Cuや、化合物のTiNなどが有効である。RFスパッタリング法で基板上にこれらの膜を形成し、この上にFeを形成する方法で作製可能である。
この方法では、基板温度300℃で製膜した場合は、X線回折パターンの測定から単層のFeであること、かつ、室温での飽和磁化がVSMを用いた測定から0.55〜0.6テスラと、バルクのFe(飽和磁化:0.5〜0.6テスラ(室温))と同じ値となることが確認された。
更に、Feの特徴である120K付近での飽和磁化の温度依存性異常(フェルベ−点)も単膜の電気抵抗測定によって確認できている。これは、基板温度250℃以上ではほぼ同様である。従って、この方法でFe単層膜の形成ができていると考える。また、数nmの薄膜化も可能である。
したがって、前記ハーフメタルとしては、Feに代表されるABなる構造を持つ酸化物(AはFe,Co,Znの少なくとも一つ、BはFe,Co,Ni,Mn,Znの一つからなるような酸化物)、CrO,CrAs,CrSb又はZnOに遷移金属であるFe,Co,Ni,Cr,Mnを少なくとも一成分以上添加した化合物、GaNにMnを添加した化合物、CoMnGe,CoMnSb,Cor0.6Fe0.4Alなどに代表されるC1−xF型のホイスラー合金(CはCo,CuあるいはNiの少なくとも一種類からなり、DとEはそれぞれMn,Fe,Crの1種であり、かつFはAl,Sb,Ge,Si,Ga,Snの少なくとも一成分)を含有することからなるホイスラー合金等を用いることが可能である。
図1の第一から第四の絶縁層103,105,107,109に用いる材料は、TMRで使用される絶縁障壁層用材料であるAl,AlN,SiO,HfO,Zr,Cr,MgO,TiO,SrTiOを用いた単層膜か、あるいはこれらの材料を少なくとも一種類含む膜によって構成された単層あるいは積層膜が適用されていることを特徴とする。これは、トンネル効果による電子伝達がスピン情報の損失が低い点と、電圧変化出力を得やすいためである。
第一の電極層102は、低抵抗でかつ、非磁性であることが必要である。従ってCu,Au,Ag,Pt,Al,Pd,Ru,Ir,Rhからなる非磁性導電性金属やGaAs,Siなどの導電性化合物が有効である。更に、磁性電子であるd電子をフェルミ面にもつTiN,TiO,ReOを主成分とするd電子伝導性の化合物では、d電子からs電子へエネルギー遷移することに伴うスピン情報の散逸が防がれるため、特に有効と考えられる。
また、第一の電極層102としてAlを材料として用いた場合、最大長がAlのスピン拡散長550nmよりも小さい場合に、スピン蓄積の効果が大きくなる。
強磁性電極層特に第四の強磁性電極層の磁区制御に関しては図11に示すように一般のGMR再生ヘッドで適用されているハードバイアス方式を適用することを考えた場合、ハードバイアスに用いられる永久磁石1102を該素子膜110のトラック幅方向の両端部に絶縁膜1102を介して配することで、永久磁石1102からの漏洩磁束を用いて素子中の強磁性電極層110の端部に発生する微細な磁区を減少させ、一方向に整列した磁区構造を形成することが可能である。
更に、新しい磁区制御の方式として、図12に示すように強磁性電極層110の他主面側に非磁性膜1201を介して永久磁石からなるCFS磁界発生層1202をつける。また、このほかに、1202の構成する材料として反強磁性膜と接した軟磁性膜からなる多層膜を強磁性電極層110の他主面側に形成することで、該永久磁石あるいは軟磁性膜の端部から発生する漏洩磁束を用いて強磁性電極層110の磁区をそろえるCFS(Closed Flux Structure)方式を有効に実現することが可能である。
また、最も単純な方式として強磁性電極層110の形状のトラック幅方向と素子高さ方向の長さの比を変えて素子の形状磁気異方性を変えることによって、保磁力や磁化の一斉回転を調整することが可能である。素子サイズが0.1μm×0.1μmを下回る範囲では、前記ハードバイアスの絶縁膜の絶縁性及び磁区制御磁界の精度が著しく低下することが予想される。ギャップ間隔が50nmを下回る領域では、薄膜化が課題となるもののこの方式が将来方式として有望であり、本発明の膜構造に対しても十分有効である。
SiO基板やガラス基板などの通常用いられる基板(酸化マグネシウム基板、GaAs基板、AlTiC基板、SiC基板、Al基板等を含む)上にRFスパッタリング法やDCスパッタリング法、分子線エピタキシー法(MBE)等の膜形成装置を用いて成膜した。例えばRFスパッタリング法の場合、3インチターゲットを用いた装置では、Ar雰囲気中で、約1〜0.05Paの圧力、50W〜150Wのパワーで所定の膜を膜成長させた。素子形成する基体は、上記基板を直接用いるか、または、これら基板上に絶縁膜や、適当な下地金属膜などを形成したものを用いたものである。
素子形成する基体上に、高真空中で下部シールド膜、絶縁膜を形成後、この上にAl膜を膜厚1nm形成した後に、電子ビーム描画法により第一の電極層の形状を描画し、ミリング形成した。その後、酸素雰囲気中で自然酸化した。Al膜の酸化には、自然酸化ではなく、プラズマ酸化やオゾン酸化等の酸化プロセスを用いても同様である。酸化処理後、この上に膜厚5nmから20nmの強磁性膜を形成した。場合によっては,この上にTa膜などを保護膜として形成した。強磁性膜作製前に、AlやSiOからなる絶縁膜を形成する場合もある。この膜にレジストを塗布し、I線ステッパ−を用いたリソグラフィ及び、電子ビーム描画法により形状を描画した。
この膜を、ミリング処理しパターン形成した。その後、接合部分を描画し、接合部を形成する。これは、2段レジスト等を利用したリフトオフ用パターンで、周辺部にAlやSiOからなる絶縁膜を形成後、リフトオフを行った。作製には、電子線描画や、ステッパ法、あるいは、プローブ描画法を用いた。また、イオンミリングあるいはドライエッチング後に発生するバリを取るための処理を行った。自由層のハードバイアス膜を作成する場合には、絶縁膜を形成後、永久磁石であるCoCrPtZrなどの膜を作製し、更に絶縁膜を形成した。その後,強磁性電極を形成するための描画を行い、表面清浄化処理した上にCo及びNiFeなどの軟磁性膜、MnIrなどの反強磁性膜を形成した。
本報告の図1の構造について、実際に作製した素子の各層を分解して媒体に対向する面から見た図を図13あるいは図14に示す。例えばAlからなる幅500nm程度の第一の電極層102と、Coからなる第一、第二、第三、第四の強磁性電極層とが、Alによってなる第一から第四の絶縁層において接している。
各強磁性電極層と第一の電極層の接触部は一辺50〜100nm程度である。第四の強磁性電極層は媒体対向面に露出あるいは最も近い部分に保護膜を介して位置している。第四の強磁性電極層から素子高さ方向に50〜500nm離れた位置に第三の強磁性電極層が配置している。
素子高さ方向として第四、第三の強磁性電極層の間であって、これら2つの強磁性電極層から略同じ距離に、第一の強磁性電極層が配置している。また、第二の強磁性電極層は該第一の強磁性電極層と略同じ素子高さ位置であって、第四、第三の二つの強磁性電極層から略同じ距離に配置している。該第一の強磁性電極層と第二の強磁性電極層には電流を流す電流源が接続されており、第一の電極層に電流を流すようになっている。また、第三の強磁性電極層は電気的に接地され、第四の強磁性電極層の磁化反転に起因して発生する電圧変化を測定する機構と接続している。更に、これらの素子の基体をなす下部層と、膜の表面側に、絶縁膜を介して軟磁性膜による磁気シールドが配されている。この上部シールドの上に、記録用ヘッドが位置する構造で磁気ヘッドは形成される。
第一の電極膜の面積が500nm×500nmのときに、磁界の方向によって、この第四と第三の強磁性電極層の間に発生する電位差Vは、第一と第二の強磁性電極間に流れる電流が100μAのときに室温で約90mVであり、非磁性細線を用いた場合に確認されている出力の十倍程度の大きさになる。
また、この電圧は、磁界がゼロの時には非常に低い値で、磁界による変化率としては100〜1000%の高い値である。また、第一の電極膜の面積を縮小化する、電流を増大する、あるいは、強磁性電極にスピン分極の高い材料を適用する等の材料の選択、低温にすること等により出力及び変化率を高くすることが可能である。
これらの磁性膜にハーフメタル材料を適用する場合として、Feを形成した場合は、スパッタ室雰囲気のHO分率を低減し、低レート、低エネルギーで膜形成する新規な作成法により、250℃以上の基板温度において膜厚50nm以下の膜において飽和磁化0.4テスラ以上をもつFe膜を作製することができた。
このFeがハーフメタリックな特性を持つことが第一原理計算に基づく理論検証及び過去の分光分析等から知られている材料である。形成したFe膜の飽和磁化Bsは、下地膜がPt,Cu,Pd,Rh,Ru,Ir,Au,Ag,Ta,CoFe,Co,NiFeなどの導電性金属、合金膜でも、TiNなどの導電性化合物膜でも、これら下地膜の表面粗さRaを0.4nm以下にすることにより、0.4テスラ以上となりほぼ良好なFe成長が確認された。また、これら貴金属の下に、Cr,Ta,NiFeCrなどの適当な下地膜を数nmから数十nm挿入することにより、この上に成長した貴金属膜の表面構造が平滑化し、Fe膜の成長が促進される。
Fe以外の酸化物ハーフメタル材料であるCrO,ZnO,GaNについても、上述のFeの場合と同様に下地貴金属膜を形成して、その上に成長させたところ基板温度が250℃でも単層膜が形成されていることを確認した。ZnOは,V,Cr,Fe,Co,Niの強磁性金属を約25%ドープすると、強磁性ハーフメタルの状態になる。また、GaNについてもGaAs下地膜上にMBEを用いてMnを25%ドープして形成すると強磁性ハーフメタルになる。
また、ホイスラー合金と呼ばれる化合物でCoMnGe,CoMnSbやCoCr0.6Al0.4Mnなどは組成に該当するターゲットをAr雰囲気中のRFスパッタリングにより基板に直接成長させる方法で作製可能である。基板温度は、300℃以上で、700℃以上の熱処理を加えることが望ましいが、室温基板上に形成し、270℃で長時間熱処理した場合にも規則化した構造を得ることが可能である。また、作製した膜の組成とターゲットの組成との関係がずれやすいため、作製した膜での組成確認をXPSあるいはICP分析により同定することが必要である。
これらの膜を磁性層に用いることで、磁気抵抗素子としての出力ΔVは、数倍程度に増大しており、素子の設計の簡易化には有効である。
図15は、記録ヘッドまでを含めた、磁気再生ヘッド構造をあらわす模式図である。これまでに述べた再生ヘッド構造が、上下シールドである201、204の間に構成されており、媒体と対向するABS面には、基本構造となる磁性膜104が出ている。この図において示されるように、素子厚さ方向に磁極1302と、これの磁化を誘起するコイル1501が示されている。シールド形状は、並行平板型であるが、本再生機構である102の膜あるいは、102膜上の104膜の左右を囲むようなボックスシールド形状を持つシールドの場合にトラック幅方向の分解能を向上できるため有効である。
磁極の材質は、従来タイプでは高飽和磁束密度をもつCoFe系材料が用いられている。近年、更に高い飽和磁束密度を持つ材料により、記録を行う方式が進められているが、それらを使用して実現される垂直磁気記録や面内磁気記録に対して本発明の再生方式は有効に作用する。
また、記録方式としてサイズを絞った光を媒体に照射して媒体温度を局所的に上昇させ、媒体の温度上昇に伴う磁化低減の作用を用いて、磁化反転させる機構がついた記録ヘッドにおいても、これらの読み取り方式は有効である。
図16は本発明によるヘッドを用いた一実施例の磁気ディスク装置を示す図である。図示した磁気ディスク装置は、同心円状のトラックと呼ばれる記録領域にデータを記録するための、ディスク状に形成された磁気記録媒体としての磁気ディスク1601と、磁気トランスデユーサーからなり、上記データの読み取り、書き込みを実施するための本発明による磁気ヘッド1610と、該磁気ヘッド1610を支え磁気ディスク1601上の所定位置へ移動させるアクチュエータ手段1611と、磁気ヘッドが読み取り、書き込みするデータの送受信及びアクチェータ手段の移動などを制御する制御手段とを含み構成される。
更に、構成と動作について以下に説明する。少なくとも一枚の回転可能な磁気ディスク1601が回転軸1602によって支持され、駆動用モーター1603によって回転させられる。少なくとも一個のスライダ1606が、磁気ディスク1601上に設置され、該スライダ1606は、一個以上設けられており、読み取り、書き込みするための本発明による磁気ヘッド1610を支持している。
磁気ディスク1601が回転すると同時に、スライダ1606がディスク表面を移動することによって、目的とするデータが記録されている所定位置へアクセスされる。スライダ1606は、サスペンション1607によってアーム1608に取り付けられる。サスペンション1607はわずかな弾力性を有し、スライダ1606を磁気ディスク1601に密着させる。アーム1608はアクチュエータ1611に取り付けられる。
アクチュエータ1611としてはボイスコイルモーター(以下、VCMと称す。)がある。VCMは固定された磁界中に置かれた移動可能なコイルからなり、コイルの移動方向及び移動速度等は、制御手段1612からライン1604を介して与えられる電気信号によって制御される。従って、本実施例によるアクチュエータ手段は、例えば、スライダ1606とサスペンション1607とアーム1608とアクチュエータ1611とライン1604を含み構成されるものである。
磁気ディスクの動作中、磁気ディスク1601の回転によってスライダ1606とディスク表面の間に空気流によるエアベアリングが生じ、それがスライダ1606を磁気ディスク1601の表面から浮上させる。従って、磁気ディスク装置の動作中、本エアベアリングはサスペンション1607のわずかな弾性力とバランスをとり、スライダ1606は磁気ディスク表面にふれずに、かつ磁気ディスク1601と一定間隔を保って浮上するように維持される。
通常、制御手段1612はロジック回路、メモリ、及びマイクロプロセッサなどから構成される。そして、制御手段1612は、各ラインを介して制御信号を送受信し、かつ磁気ディスク装置の種々の構成手段を制御する。例えば、モーター1603はライン1604を介し伝達されるモーター駆動信号によって制御される。
アクチュエータ1611はライン1604を介したヘッド位置制御信号及びシーク制御信号等によって、その関連する磁気ディスク1601上の目的とするデータートラックへ選択されたスライダ1606を最適に移動、位置決めするように制御される。
そして、制御信号は、磁気ヘッド1610が磁気ディスク1601のデータを読み取り変換した電気信号を、ライン1604を介して受信し解読する。また、磁気ディスク1601にデータとして書き込むための電気信号を、ライン1604を介して磁気ヘッド1610に送信する。すなわち、制御手段1612は、磁気ヘッド1610が読み取りまたは書き込みする情報の送受信を制御している。
なお、上記の読み取り、書き込み信号は、磁気ヘッド1610から直接伝達される手段も可能である。また、制御信号として例えばアクセス制御信号及びクロック信号などがある。更に、磁気ディスク装置は複数の磁気ディスクやアクチュエータ等を有し、該アクチュエーターが複数の磁気ヘッドを有してもよい。また、媒体は図にしめされるように円盤型の媒体が回転し、ヘッドがアクセスするタイプ以外に、固定した媒体上に多数のヘッドが同時並行にスキャンするような機構のものも同様に有効である。
このような複数の機構を兼ね備えることによって、いわゆるディスクアレイ装置を形成することが可能である。
本発明の磁気抵抗効果素子を本磁気記憶装置に搭載することにより、再生密度が500Gb/inを超える領域の磁気記録再生が可能となる。
本発明の磁気再生ヘッド素子構造を膜上方から見た図。 本発明の磁気抵抗素子部分の基本構造(A−A′断面)を示す図。 本発明の磁気抵抗素子部分の基本構造(B−B′断面)を示す図。 本発明の磁気抵抗素子部分の基本構造(C−C′断面)を示す図。 本発明の強磁性電極膜の磁化変化機構の説明図。 本発明の強磁性電極膜の磁化変化機構と電流印加方式の説明図。 本発明の再生ヘッドにおける電気回路の基本構成図。 本発明の磁気抵抗素子部分の基本構造の別構造(B−B′断面)を示す図。 本発明の磁気ヘッドの強磁性電極の第一電極層上における最適位置関係を示す図。 反強磁性結合膜の構造を示す図。 ハードバイアスにおける磁区制御方式の説明図。 CFSにおける磁区制御方式の説明図。 各層ごとに分解した再生ヘッド構造の代表的構造を示す模式図。 各層ごとに分解した再生ヘッド構造の代表的構造を示す模式図。 本発明を適用した磁気抵抗効果素子と記録ヘッドとの位置関係を示す模式図。 本発明を適用した磁気記憶装置の模式図。
符号の説明
102:第一の電極層、103:第一の絶縁層、104:第一の強磁性電極層、105:第二の絶縁層、106:第二の強磁性電極層、107:第三の絶縁層、108:第三の強磁性電極層、109:第四の絶縁層、110:第四の強磁性電極層、201,202:シールド

Claims (12)

  1. 媒体対向面から素子高さ方向に向かって形成された第一の電極層と、
    前記第一の電極層の一端に第一の絶縁層を介して積層された第一の強磁性電極層、及び前記第一の電極層の他端に第二の絶縁層を介して積層された第二の強磁性電極層からなる第一の強磁性電極対と、
    前記第一の電極層の一端に第三の絶縁層を介して積層された第三の強磁性電極層、及び前記第一の電極層の媒体対向面側の一端に第四の絶縁層を介して積層された第四の強磁性電極層からなる第二の強磁性電極対とを有し、
    前記第一、第二及び第三の強磁性電極層は、その全面あるいは一部分に反強磁性層が直接に、あるいは、強磁性金属膜を介して接しており、
    前記第一の強磁性電極対は電流源に接続され、
    前記第二の強磁性電極対は電圧測定回路に接続され、
    前記第二の強磁性電極対は、前記第一の強磁性電極対の間に流れる電流と交叉するように配置され、
    外部磁界の印加方向と前記第一の強磁性電極対を介して前記第一の電極層を流れる電流方向とが略同一方向とならないように配置され、
    前記第一の電極層を通って前記第一の強磁性電極対の間に電流を流すことにより、前記第一の電極層にスピン電子が蓄積され、
    外部磁界が印加されると前記第四の強磁性電極層の磁化の向きが変化することを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 記第三、第四の絶縁層と前記第一の電極層との接触するそれぞれの面の略中心部分と、前記第一の絶縁層と前記第一の電極層との接触する面の略中心部分とのなす距離が略同一であることを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
  3. 記第三、第四の絶縁層と前記第一の電極層との接触するそれぞれの面の略中心部分と、前記第二の絶縁層と前記第一の電極層との接触する面の略中心部分とのなす距離が略同一であることを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
  4. 前記第一、第二、第三、第四の強磁性電極層は前記第一の電極層の一方の面側に配置され、前記第四の強磁性電極層上下シールドの一方に接しており、前記上下シールドと前記第一の電極層、第一の強磁性電極層、第二の強磁性電極層及び第三の強磁性電極層とは絶縁層によって絶縁されていることを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
  5. 前記第一の強磁性電極層と第四の強磁性電極層は前記第一の電極層の一方の面側に配置され、前記第二の強磁性電極層と第三の強磁性電極層は前記第一の電極層の他方の面側に配置され、前記第四の強磁性電極層は上下シールドの一方に接しており、前記第二の強磁性電極層は前記上下シールドの他方に接しており、前記上下シールドと前記第一の電極層、第一の強磁性電極層及び第三の強磁性電極層とは絶縁層によって絶縁されていることを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
  6. 記第四の強磁性電極層、媒体対向面と直交する方向の長さが、媒体対向面と平行な方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
  7. 記第四の強磁性電極層の両端部に絶縁層を介して永久磁石層を配し構造、あるいは、当該第四の強磁性電極層の他主面側に、非磁性膜を設け、この他主面側に永久磁石膜あるいは、反強磁性膜と磁性膜の多層膜を接し構造のいずれかによって前記第四の強磁性電極層の磁区構造を整列させる機構を備えていることを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
  8. 記第四の強磁性電極層の一部が、媒体表面と対向する面に露出して配置していることを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
  9. 記第四の強磁性電極層媒体表面と対向する面に保護膜が設けられていることを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
  10. 前記第一の電極層は、Al,Pt,Au,Ag,Pd,Cu,TiN、または、Si,GaAsあるいはAsまたはSbを主成分とする半導体材料からなることを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
  11. 前記第一から第四の強磁性電極層は、
    Co,Fe,Niの強磁性金属または、これらを主たる成分として含有する強磁性合金、
    AB24なる構造を持つ酸化物(AはFe,Co,Znの少なくとも一つ、BはFe,Co,Ni,Mn,Znの一つ)
    CrO2,CrAs,CrSbあるいはZnOに遷移金属であるFe,Co,Ni,Cr,Mnを少なくとも一成分以上添加した化合物、
    GaNにMnを添加した化合物、又は
    2x1-xF型のホイスラー合金(CはCo,CuあるいはNiの少なくとも一種類からなり、DとEはそれぞれMn,Fe,Crの1種であり、かつFはAl,Sb,Ge,Si,Ga,Snの少なくとも一成分を含有する)
    を含有する単層膜あるいは複合多層膜であることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  12. 前記第一から第四の絶縁層は、Al23,AlN,HfO2,SrTiO3,Cr23,ZrO2,SiO2,MgOを主たる成分として含有する単層膜あるいは複合多層膜であることを特徴とする請求項記載の磁気ヘッド。
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