JP3055662B2 - 強磁性トンネル接合 - Google Patents
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Description
子、磁気ヘッドに用いられる強磁性トンネル接合に関す
る。
て、異方性磁気抵抗(以下AMRと称する)効果を用いた
磁気抵抗効果型ヘッド(以下MR磁気ヘッドと称する)が
商品化されている。しかしながら、磁性層にNiFe等のAM
R効果膜を用いているため、磁気抵抗(MR)変化率は
約2%、感度は0.5%/Oeと低いので、さらに高MR変化
率、高感度なMR膜が望まれている。
年、巨大磁気抵抗効果(GMR効果)という新しい現象が見
出され、従来のAMR効果より大きな磁気抵抗変化率が得
られるということで研究が進められている。GMR効果を
生じる、強磁性層/非磁性金属層/強磁性層/反強磁性
層の膜構成からなるスピンバルブ(SV)膜は、2〜5
%/Oeの高感度な特性を示すため、これを用いたSVヘッド
が次世代再生ヘッドとして注目され、実用化研究が始め
られている。
層/強磁性層の接合構造を持ち、両強磁性層の磁化の相
対角度に依存してトンネル効果があらわれる強磁性トン
ネル効果という現象が見出され、この現象を利用した磁
気抵抗効果素子の研究及び開発が進められている。強磁
性トンネル効果膜は非常に高い磁場感度を有するため、
10Gbit/inch2以上の超高密度磁気記録における再生ヘ
ッドとして可能性がある。S.Maekawa and V.Gafvert等
は、IEEE Trans. Magn., MAG-18, 707(1982)において、
磁性体/絶縁体/磁性体接合で両磁性層の磁化の相対角
度に依存してトンネル効果が現れることが期待されるこ
とを理論的、実験的に示した。
効果膜を有する磁気抵抗効果素子を開示しており、従来
のMRヘッドにくらべ、微小な漏洩磁束の変化を高感度、
かつ、高分解能に検出できること、接合面積を狭めるこ
とによりピンホ−ルの発生確率を小さくして、再生感度
を一層向上させることができる旨述べられている。
反強磁性体からのバイアス磁界を印加する強磁性トンネ
ル効果膜およびそれを用いた磁気抵抗効果素子を開示し
ている。
gn.Magn.Mater.139(1995)L231において、Fe/Al2O3/Feト
ンネル接合で室温においてMR変化率18%が得られた
と報告している。また、M.Pomerantz,J.C.Sloczewski及
びE.Spiller等は、Fe/a-Carbon/Fe膜について開示して
いる。
トンネル接合には、種々の解決すべき課題が存する。
は上記の強磁性トンネル効果膜と同一のものである。
MR変化率を、再現性良く得ることのできる強磁性トン
ネル接合を提供することである。
素子または磁気ヘッド等への応用において、構造を簡素
化し得る強磁性トンネル接合を提供することである。
ため、本発明は、第1強磁性層と、絶縁層と、第2強磁
性層とが順次積層されてなる強磁性トンネル接合におい
て、前記絶縁層によるバリアポテンシャルを0.5〜3eV
の範囲に設定したことを特徴とする。
的に示す斜視図、図2は図1のA2ーA2線に沿った断
面図である。図示するように、強磁性トンネル接合は、
第1強磁性層1と、絶縁層3と、第2強磁性層2とが順
次積層されてなる。これらは、適当な絶縁支持基板4上
に積層されている。本発明は、かかる構造において、絶
縁層3によるバリアポテンシャルを0.5〜3eVの範囲に
設定したことを特徴とする。
ピンの向きを保ったまま、第1強磁性層1から、絶縁層
3を介して、第2強磁性層2に通り抜ける(図1、図2
参照)とき、電子eの透過率はスピンを考慮して求めた
波動関数を用いて、入射波と透過波の振幅自乗比から求
められ、そのトンネルコンダクタンスGは、 G=G0′(1+P1′・P2′)COSθ と表される。ここで、 P1′= [(K1↑-K1↓)/(K1↑+K1↓)]α1 P2′= [(K2↑-K2↓)/(K2↑+K2↓)]α2 G0′:両強磁性層内での電子の波数K1↑、K1↓、K2↑、K
2↓及びバリアポテンシャルの高さで定まる定数 α1、α2: バリアポテンシャルの高さに依存する係数 P1′、P2′: 両強磁性層1、2の有効スピン偏極度 P1、 P2: 両強磁性層1、2のスピン偏極度(有効スピ
ン偏極度P1′、P2′の分数部分) である。トンネルコンダクタンスの変化率△G/G0は、 △G/G0=2・P1′・P2′ となる。トンネルコンダクタンスの変化率△G/G0はMR
変化率と同義である。
に依存する係数α1、α2が小さくなるため、両強磁性層
の有効スピン偏極度P1′、P2′も小さくなり、MR変化
率が低くなる。逆に、バリアポテンシャルが充分に高い
と、有効スピン偏極度P1′、P2′が、スピン偏極度P1、 P
2に近づき、高いMR変化率が得られる。
ある本発明の場合、高いMR変化率を、再現性よく得る
ことができる。その理由の一つは、バリアポテンシャル
を0.5〜3eVの範囲に保つことにより、均一性が良好
で、ピンホールの非常に少ない絶縁層3の形成が保証さ
れるためと推測される。
シャルの範囲では、第1強磁性層1と第2強磁性層2と
の間に、絶縁層3を介して、安定した反強磁性的結合を
生じるためと推測される。バリアポテンシャルが1.5〜
2.5eVの範囲では、特に好ましい結果が得られた。
いMR変化率を得ることができなくなる。原因は明確で
はないが、3eVを越えるバリアポテンシャルの範囲で
は、トンネル電流が流れなくなるためではないかと推測
される。
なると、この種の強磁性トンネル接合において期待され
る高いMR変化率を得ることができなくなる。その理由
は、絶縁層3の均一性が劣化し、ピンホールが増えるた
めと推測される。
なる範囲において、第1強磁性層1と第2強磁性層2と
の間に、絶縁層3を介して、安定した反強磁性的結合を
生じさせ得る可能性は、この強磁性トンネル接合を、磁
気ヘッドの読み取り用磁気変換素子に用いる場合に大き
な利点をもたらす。
磁場ー磁気抵抗変化率特性を示す図である。図3に示す
ように、反強磁性的結合を生じている場合、磁場ー磁気
抵抗曲線L1、L2が零磁場付近の領域△Hで、MR変
化率が最も高い値を示すようになる。従って、この強磁
性トンネル接合を磁気ヘッドの読み取り用磁気変換素子
として用いた場合、バイアス磁場を印加する必要がな
く、形状効果のみで、零磁場付近で直線領域が得られ
る。このため、磁気ヘッドの構造を簡素化することがで
きる。
得る絶縁層3の一例は、大気中で40〜100℃アニー
ルした酸化アルミニウム膜である。かかる酸化アルミニ
ウム膜は、金属アルミニウムが局部的に存在しなくなっ
たため、上下の強磁性層1−2間でブリッジができなく
なり、その結果、高いバリアポテンシャルを有する極薄
絶縁層3を有する強磁性トンネル接合が実現できる。
炭素膜(Diamond-like carbon膜、以下DLC膜と称する)
も、高いバリアポテンシャルを有する極薄絶縁層3を実
現するのに有効である。特に、プラズマCVD法で作製し
たDLC膜は、数十Åという非常に薄い層厚においても、
均一、かつ、ピンホ−ルのない良好な絶縁層3が得られ
る。
Spiller等が開示した中間膜のC膜は、MBE法で作製
したアモルファス−C膜であり、プラズマCVD法で作
製したDLC膜とは異なる。具体的には、アモルファス
−C膜は炭素同士がネットワ−ク状に結合しているもの
であるが、本発明のDLC膜は炭素と水素がネットワ−
ク状に結合しており、本質的に異なるものである。
保磁力と、第2強磁性層2の保磁力とは、互いに異なら
せる。図4は第1強磁性層1の保磁力H1と、第2強磁
性層2の保磁力H2とを、H1>H2(またはH2>H
1)のように異ならせた場合の磁化曲線を示している。
図示するように、磁化曲線は二段ループになっている。
図4中、円の内部に示された2つの矢印は、第1強磁性
層1の磁化の向き、及び、第2強磁性層2の磁化の向き
をそれぞれ示している。
性層2の磁化の向きは、印加磁界が保磁力H2(絶対
値)より大きく、かつ、保磁力H1(絶対値)よりも小
さい場合は、反平行になり、印加磁界が保磁力H1より
も大きい場合は、平行になる。電気抵抗は、磁化の向き
が反平行状態のとき大きく、磁化の向きが平行状態であ
るとき小さくなる。磁化の向きが平行である時の抵抗値
Rsとし、磁化の向きが反平行から平行へ変化した時の
抵抗の変化分を△Rとすると、MR変化率は△R/Rs
となる。これにより、外部印加磁界を検出することがで
きる。
Feでなる第1強磁性層1、酸化アルミニウム膜でなる絶
縁層3及びCoでなる第2強磁性層2を積層し、図1及
び図2に示した強磁性トンネル接合を得た。酸化アルミ
ニウム膜でなる絶縁層3は、アルミニウム膜を大気中に
おいて60℃、24時間の熱処理を行なって形成した。
強磁性トンネル接合の接合面積は0.25〜2500μm2とし
た。
合を、各20個ずつ作製し、各接合面積毎のバリアポテ
ンシャル、MR変化率の平均値及びそのばらつきを調べ
た。また、歩留りについても調べた。次に、強磁性トン
ネル接合の作製方法を具体的に説明する。
ガラス基板でなる支持基板4上に第1強磁性層1とし
て、層厚10nmのNiFe膜をRFスパッタ法で成膜し、レ
ジストフォトリソ、Arイオンミリング、レジスト剥離
の微細加工技術を用いて、0.5〜50μm×0.5mmの矩形状
にパタ−ニングした。
い、第1強磁性層1を構成するNiFe層の表面酸化層
を逆スパッタにより除去したあと、電子ビーム加熱式真
空蒸着法により、層厚5nmのアルミニウム膜を成膜し
た。
出して、大気中において60℃、24時間の熱処理を行
なった後、リフト・オフ・プロセスを経て、直径3mmφ
の酸化アルミニウム膜でなる絶縁層3を形成した。
った後、第2強磁性層2として層厚100nmのCo膜を
RFスパッタ法で成膜し、続いて、リフトオフプロセス
を経て、第1強磁性層1と直角方向に0.5〜50μm×0.5m
mの矩形状パタ−ンを持つ第2強磁性層2を形成した。
これにより、接合面積0.25〜2500μm2の強磁性トンネル
接合が得られた。
然酸化アルミニウム膜(成膜後、大気中において24時
間放置)を絶縁層3としたNiFe/酸化アルミニウム/Co強
磁性トンネル接合も同様に作製した。
強磁性層1および第2強磁性層2の成膜条件は以下に示
す通りである。また、アルミニウム膜は、到達圧力3×
10-5 Pa 、蒸着速度0.05nm/sec で作製した。 <強磁性層成膜条件> 到達圧力:1×10-5Pa タ−ゲット: Ni80Fe20 at%、Co(4インチφ) スパッタガス:Ar 5 sccm スパッタ圧力:0.5Pa 投入パワ−: 150 W 成膜レ−ト:NiFe 45nm/min、Co 40nm/min 基板温度: 水冷 このようにして作製したサンプルについて、直流4端子
法で磁気抵抗(MR)曲線を測定した。なお、測定時の
最大印加磁場は±1kOeとし、−1kOeの磁場を印加させ
たのち、磁場を徐々に大きくして+1kOeまでかけ、再
び−1kOeに戻した。また、バリアポテンシャルはトン
ネル接合のV−I特性を測定し、直線領域からのずれを
もとめた。
強磁性トンネル接合の磁気抵抗曲線を示す。印加磁場を
−1kOeより大きくしていくと、+5Oeにおいて、第1
強磁性層1の磁化反転がおこり、第1強磁性層1 と第
2強磁性層2のスピンが反平行になるため、電気抵抗が
大きくなる。バリアポテンシャルを求めた結果0.5eV
であり、作製した20個のうち16個において同様のM
R曲線が得られた。MR変化率は6.6〜8.1%であり、M
R変化率の平均値は7.6%で、変化率ばらつきは±7%
であった。
とした比較例の強磁性トンネル接合においては、バリア
ポテンシャルは0.2eVしか得られなかった。また、4個
しかMR曲線が観測できず、MR変化率平均値は1.5%
と低く、平均値ばらつき±88%と非常に大きかった。
種々の接合面積についても同様の評価を行なった。これ
らの結果を表1ー1、1ー2に示す。
処理により形成した酸化アルミニウム膜を絶縁層3とし
ての用いることにより、0.5〜3eVの高いバリアポテン
シャルと高いMR変化率が得られ、しかもばらつきが少
なく、高い歩留まりが得られる。特にバリアポテンシャ
ルが1.5〜2.5eVのとき歩留りが高い。また、30〜25
0℃の温度範囲で大気中熱処理して得られた酸化アルミ
ニウム膜を絶縁層3とした強磁性トンネル接合のMR特
性を調べた結果、40〜100℃熱処理した場合に、高
いMR変化率が得られ、しかも、ばらつきが少なく、高
い歩留まりが得られることがわかった。
よって構成した強磁性トンネル接合を形成した。第1強
磁性層1はCo50Fe50によって構成し、第2強磁性層2は
Coによって構成した。接合面積は0.25〜2500μm2とし
た。第1強磁性層1及び第2強磁性層2は実施例1と同
様の方法で作製した。絶縁膜3を構成するDLC膜は、プ
ラズマCVD法により、層厚5nm、直径3mmφになるよう
成膜し、リフトオフ法によりパタ−ニングした。DLC膜
の成膜条件は以下に示す。
3としたCo50Fe50/酸化アルミニウム/Co強磁性トンネル
接合を作製した。
て、直流4端子法でMR特性を測定して得られた結果を
表2ー1、2ー2に示す。
で作製したDLC膜を、絶縁層3として用いることによ
り、高いバリアポテンシャルおよび高いMR変化率が得
られ、しかも、ばらつきが少なく、高い歩留まりが得ら
れることがわかる。例えば、本実施例による接合面積50
×50μm2のサンプルについて、作製した20個のうち、
15個でMR曲線が得られた。MR変化率の平均値は1
8.9%で、変化率のばらつきは±12%であった。ま
た、実施例1と同様に、バリアポテンシャル1.5〜2.5eV
のとき特に歩留りが高かった。これに対して、自然酸化
アルミニウム膜を絶縁層3とした比較例の強磁性トンネ
ル接合においては、バリアポテンシャルは小さく、5個
しかMR曲線が観測できず、MR変化率平均値は3.3%
と低く、ばらつきは±88%と非常に大きかった。
て述べる。接合面積が小さいほど絶縁層3のピンホール
などの欠陥が少なくなるため高い歩留まりが得られるこ
とは報告されている。表1および表2からわかるよう
に、本実施例の強磁性トンネル接合において、接合面積
が小さいほどMR変化率は高く、また高い歩留まりが得
られる。特にバリアポテンシャル1.5〜2.5eVのときに歩
留りが高くなる。また、図5に示す磁場Hab、即ち、
第1強磁性層1の磁化が反転する磁場が、負の方向にシ
フトしていくことがわかった。特に、接合面積が10μ
m2より小さくバリアポテンシャルが1.5〜2.5eVのとき、
零磁場において第1強磁性層1と第2強磁性層2の各々
の磁化が反平行状態になる。このことは、両磁性層間に
反強磁性的結合力が作用していることを示している。接
合面積が10μm2より小さい場合に高いMR変化率と高
い歩留まりが得られたのは、均一でピンホールの非常に
少ない絶縁層3を用い、かつ、接合面積を小さくするこ
とにより、両磁性層間に反強磁性的結合が生じたためと
考えられる。また実施例1−7及び実施例2−8に示す
ように、接合面積が10μm2以下でもバリアポテンシャ
ルが2.5eVより大きいと、両磁性層間で反強磁性的接合
は得られず、歩留りも若干低下する。
を、磁気ヘッドへ適用した例について述べる。 <本発明のMRヘッド>実施例2によるCo50Fe50/DLC/C
o強磁性トンネル接合を磁気抵抗効果膜に用いた再生用
磁気抵抗効果型ヘッドを作製し、磁気記録媒体に書き込
まれた記録信号を読み出し、再生感度および再生出力を
調べ、従来のAMR磁気抵抗効果型ヘッドと比較した。図
6に本発明にかかる強磁性トンネル接合を用いた再生用
磁気ヘッドの模式図を示す。次に、ヘッドの作製方法に
ついて説明する。
成されたAl2O3ーTiC基板(図示しない)上に下部シ−ル
ド膜71として、DCスパッタ法を用いて、膜厚2μm
のセンダスト膜を形成し、フォトリソグラフおよびAr
イオンエッチングにより所定の形状にした。
Fスパッタ法を用いて、膜厚80nmのアルミナ膜を形成
し、続いて、第1電極膜61として、レジストパタ−ニ
ング後、Cr(5nm)/Cu(30nm)/Cr(5nm)膜をDCスパッタ法
により成膜し、リフトオフ法で所定の形状に加工した。
強磁性層1、膜厚5nmのDLC膜でなる絶縁膜3及び膜厚
5nmのCo膜でなる第2強磁性層2を積層し、それによ
って強磁性トンネル接合9を形成した。強磁性トンネル
接合の形成方法について述べる。
層1として、Co50Fe50(10nm)層をRFスパッタ法で形成
し、絶縁層3としてDLC(5nm)層をプラズマCVD法で形成
した。次に、第2強磁性層2として、Co(10nm)層をRF
スパッタ法で形成し、リフトオフ法により幅1μm ×長
さ6μm の形状にした。
ジストパタ−ニング後、第2電極膜62としてCr(5nm)/
Cu(30nm)/Cr(5nm)膜を成膜し、リフトオフ法で所定の形
状に加工した。なお、第2電極膜を成膜する前に、第2
強磁性層2の上部に形成された表面酸化層などを逆スパ
ッタで除去し、最終的な第2強磁性層厚が5μnm になる
ようにした。その上に、上部絶縁層82として膜厚90
nmのアルミナ膜を形成した。
μmのNiFe膜をDCスパッタ法で成膜し、フォトリソお
よびArイオンエッチングにより所定の形状にした。最
後に、めっき法でCuのバンプ電極膜を作製したのち、
保護膜として膜厚30μmのアルミナ膜を被せた。その
後、所定の大きさに加工研磨して接合面積が幅1μm 、
長さ1μm の再生用磁気抵抗効果型ヘッドとした。すな
わち、ヘッドのトラック幅は1μmおよびMRハイトは
1μm、MRシ−ルド間隔は0.27μmとした。 <従来のAMRヘッド:比較例>比較のため、図7に示す
ような、SALバイアス方式のNiFe層をMR膜としたトラ
ック幅1μm、MRハイト1μm、MRシ−ルド間隔0.27
μmの従来のAMRヘッドも作製した。作製方法を以下に示
す。下部絶縁層81の形成までは本発明の強磁性トンネ
ル接合型MRヘッドと同じである。下部絶縁層81を形
成した後、まずSAL膜としてNiFeRh膜51、磁気分離膜
としてTa膜52及び、MR膜としてNiFe膜53をDCス
パッタ法で成膜し、微細加工技術により矩形状に加工し
た。その後、電極膜61、62、上部絶縁層82及び上
部シ−ルド膜72を薄膜及び微細加工技術で形成した。
、膜厚50nmの磁気記録媒体に書き込まれた記録信号
を再生し、特性を調べた。図8は、単位トラック幅当た
りの再生出力と記録密度を比較した図である。曲線L3
は本発明に係る強磁性トンネル接合を用いた磁気ヘッド
の特性、曲線L4は従来のAMRヘッドの特性をそれぞれ
示している。図8に示すように、本発明の再生用磁気抵
抗効果型ヘッドによれば、従来のAMRヘッドより4〜5
倍の再生出力が得られた。
のような効果を得ることができる。 (a)高いMR変化率を、再現性良く得ることのできる
強磁性トンネル接合を提供することができる (b)磁気抵抗効果素子または磁気ヘッド等への応用に
おいて、構造を簡素化し得る強磁性トンネル接合を提供
することができる。
す斜視図
す図である。
る。
化率特性を示す図である。
ヘッドの構成を概略的に示す斜視図である。
す断面図である。
の再生特性を示す図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 第1強磁性層と、絶縁層と、第2強磁性
層とが順次積層されてなる強磁性トンネル接合であっ
て、 前記絶縁層によるバリアポテンシャルが0.5〜3eVの範
囲にある強磁性トンネル接合。 - 【請求項2】 請求項1に記載された強磁性トンネル接
合であって、 前記絶縁層によるバリアポテンシャルは1.5〜2.5eVの範
囲にある強磁性トンネル接合。 - 【請求項3】 請求項1に記載された強磁性トンネル接
合であって、 前記第1強磁性層の保磁力と、前記第2強磁性層の保磁
力とが異なる強磁性トンネル接合。 - 【請求項4】 請求項1に記載された強磁性トンネル接
合であって、 前記第1強磁性層および前記第2強磁性層が、前記絶縁
層を介して、反強磁性的結合している強磁性トンネル接
合。 - 【請求項5】 請求項1に記載された強磁性トンネル接
合であって、 前記絶縁層は、成膜後に大気中において40〜100℃
で熱処理して形成した酸化アルミニウム膜である強磁性
トンネル接合。 - 【請求項6】 請求項1に記載された強磁性トンネル接
合であって、 前記絶縁層は、ダイアモンド状炭素膜である強磁性トン
ネル接合。 - 【請求項7】 請求項1に記載された強磁性トンネル接
合であって、 トンネル接合部分の面積が10μm2以下である強磁性ト
ンネル接合。 - 【請求項8】 強磁性トンネル接合を感磁部とする磁気
抵抗効果素子であって、 前記強磁性トンネル接合は、請求項1乃至7に記載され
た何れかでなる磁気抵抗効果素子。 - 【請求項9】 磁気抵抗効果素子を有する磁気抵抗効果
型ヘッドであって、 前記磁気抵抗効果素子は、請求項8に記載されたもので
なる磁気抵抗効果型ヘッド。
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JP8248410A Expired - Fee Related JP3055662B2 (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 強磁性トンネル接合 |
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- 1996-09-19 JP JP8248410A patent/JP3055662B2/ja not_active Expired - Fee Related
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