JP3909552B2 - 感放射線性樹脂組成物および有機el素子の絶縁膜 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は感放射線性樹脂組成物およびそれから形成された有機EL素子の絶縁膜に関する。詳しくは紫外線、遠紫外線、X線、電子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射線、プロトンビーム等の放射線を利用した絶縁膜の形成に適するポジ型感放射線性樹脂組成物およびそれから形成された有機EL素子の絶縁膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は、液晶表示素子とは異なり、自己発光するため視野角依存性がなく、固体素子であるため耐衝撃性に優れ、低電圧駆動、低消費電力および液晶を使わないため低温域の動作安定性が高いなどのメリットがある。また、パッシブ型においては単純マトリックスなので低コストのメリットがある。有機EL素子は、これらの利点を有するため、特に携帯端末や車載等のモバイル用途への適用の期待は高く、盛んに研究がなされている。
【0003】
このような有機EL素子の製造は、一般的に次のような方法によっている。基板上に錫ドープ酸化インジウム(ITO)などの透明電極(正孔注入電極)を形成し、その上に絶縁膜・陰極隔壁を形成してパターニングする。その後、トリフェニルジアミン(TPD)などの正孔輸送層、アルミキノリノール(Alq3)などの発光層、および電子輸送層を順次積層し、さらにMgやAgなどの低仕事関数の金属電極(電子注入電極)を形成する。
上記のうち、正孔輸送層、発光層、電子輸送層は、正孔や電子の輸送を行なうため、アミン系など塩基性の材料で構成される。
【0004】
パッシブ型の場合には、これら塩基性の材料で構成された部分が、有機絶縁膜に直接接する構造をとる。この有機絶縁層は、アルカリ現像性または有機現像性を要求されるため、カルボン酸またはフェノール性の酸性を示し、前記塩基性の材料と接触面で反応し、結晶構造を変化させることとなる。またMg電極やAg電極も、これらの酸と反応して腐食されることにより、いずれもダークスポット発生の原因となっている。
【0005】
従来、このような反応を抑制するような有機絶縁膜材料は提案されておらず、有機EL素子の寿命を十分長いものとすることはできなかった。
また、陰極隔壁形成前に、アルカリ洗浄により基板を清浄化する工程が行われる場合があり、有機EL素子の絶縁膜には高度の耐アルカリ性も要求されるが、この点でも十分な耐アルカリ性を持つ材料は提案されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、塩基性の材料や、低仕事関数の金属からなる電極との反応性を抑制することにより有機EL素子の寿命の向上に資し、十分な耐アルカリ性を有する有機絶縁膜を形成するために好適に使用される感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の別の目的は、上記の感放射線性樹脂組成物から形成された絶縁膜を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
(a)アルカリ可溶性樹脂、
(b)1,2−キノンジアジド化合物、
(c)n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N , N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、エチレンジアミン、N , N , N’ , N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4 , 4’−ジアミノジフェニルメタン、4 , 4’−ジアミノジフェニルエーテル、4 , 4’−ジアミノベンゾフェノン、4 , 4’−ジアミノジフェニルアミン、2 , 2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1 , 4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1 , 3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリ(2−ピリジン)、ポリ(N−2−ピロリドン)、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリ(ジメチルアミノエチルアクリルアミド)、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N , N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N , N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、尿素、メチルウレア、1 , 1−ジメチルウレア、1 , 3−ジメチルウレア、1 , 1 , 3 , 3−テトラメチルウレア、1 , 3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1 , 4−ジメチルピペラジンおよび1 , 4−ジアザビシクロ[2 . 2 . 2] オクタンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基性含窒素化合物、および
(d)メラミン類、
を含有することを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物によって達成される。
また、本発明の上記目的および利点は、第2に、本発明の感放射線性樹脂組成物から形成された有機EL素子の絶縁膜によって達成される。
以下に本発明の感放射線性樹脂組成物の各成分について順次記述する。
【0008】
(a)アルカリ可溶性樹脂
本発明に用いられる(a)アルカリ可溶性樹脂としては、アルカリ水溶液に可溶である限りとくに制限されるものではないが、フェノール性水酸基またはカルボキシル基を含有することによってアルカリ可溶性が付与された樹脂が好適に使用できる。
このようなアルカリ可溶性樹脂としては、例えばフェノール性水酸基またはカルボキシル基を有するラジカル重合性モノマーの単独重合体または該ラジカル重合性モノマーとそれ以外の他のラジカル重合性モノマーとの共重合体を挙げることができる。
【0009】
フェノール性水酸基またはカルボキシル基含有のラジカル重合性モノマーとしては、例えばo−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンまたはこれらのアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、エステルもしくはカルボキシルで置換された置換体;ビニルヒドロキノン、5−ビニルピロガロール、6−ビニルピロガロール、1−ビニルフロログリシノールの如きポリヒドロキシビニルフェノール類;
o−ビニル安息香酸、m−ビニル安息香酸、p−ビニル安息香酸またはこれらのアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミドもしくはエステルで置換された置換体;
メタクリル酸、アクリル酸もしくはこれらのα−位がハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロもしくはシアノで置換されたα−位置換体;
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘキセンジカルボン酸の如き不飽和ジカルボン酸またはこれらの一方のカルボキシル基がメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、ter−ブチル、フェニル、o−トルイル、m−トルイルもしくはp−トルイルエステル基となったハーフエステルまたは一方のカルボキシル基がアミド基となったハーフアミドを挙げることができる。
【0010】
これらのフェノール性水酸基またはカルボキシル基含有のラジカル重合性モノマーのうち、好ましく使用されるものとして、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸を挙げることができる。これらは1種または2種以上を併用することができる。
【0011】
また、その他のラジカル重合性モノマーとしては、例えばスチレン、またはスチレンのα−アルキル、o−アルキル、m−アルキル、p−アルキル、アルコキシル、ハロゲン、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミドもしくはエステルで置換された置換体;
ブタジエン、イソプレン、クロロプレンの如きオレフィン類;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、ter−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、イソアミルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、プロパギル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、アントラセニル(メタ)アクリレート、アントラキノニル(メタ)アクリレート、ピペロニル(メタ)アクリレート、サリチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレート、クレシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、1,1,1−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロ−n−プロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロ−i−プロピル(メタ)アクリレート、トリフェニルメチル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野で慣用的に「ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート」といわれている)、クミル(メタ)アクリレート、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、3−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、フリル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレートの如き(メタ)アクリル酸エステル;
(メタ)アクリル酸アニリド、(メタ)アクリル酸アミド、または(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジプロピルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジイソプロピルアミド、(メタ)アクリル酸アントラニルアミド、(メタ)アクリロニトリル、アクロレイン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニル、弗化ビニリデン、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、酢酸ビニル、N−フェニルマレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−メタクリロイルフタルイミド、N−アクリロイルフタルイミド等を用いることができる。
【0012】
これらのうち、好ましいその他のラジカル重合性モノマーとして、スチレン、ブタジエン、フェニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートを挙げることができる。これらは1種または2種以上を併用することができる。
【0013】
これらのその他のラジカル重合性モノマーの共重合割合は、アルカリ可溶性を付与せしめる基の種類によって異なる。水酸基を有するラジカル重合性モノマーがフェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーである場合、その他のラジカル重合性モノマーの共重合割合は、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとの合計量に対して、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%である。また、カルボキシル基を有するラジカル重合性モノマーである場合、その他のラジカル重合性モノマーの共重合割合は、カルボキシル基を有するラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとの合計量に対して、好ましくは0〜90重量%、より好ましくは10〜80重量%である。これらその他のラジカル重合性モノマーの共重合割合が水酸基またはカルボキシル基を有するラジカル重合性モノマーに対して前述した割合を越えるとアルカリ現像性が不十分となる場合がある。
【0014】
アルカリ可溶性樹脂(a)の合成に用いられる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテートプロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;および酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのエステル類が挙げられる。これらの溶媒の使用量は、反応原料100重量部当たり、好ましくは20〜1,000重量部である。
【0015】
アルカリ可溶性樹脂(a)の製造に用いられる重合開始剤としては、一般的にラジカル重合開始剤として知られているものが使用でき、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物;および過酸化水素が挙げられる。ラジカル重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用いてレドックス型開始剤としてもよい。
【0016】
本発明で用いられる(a)アルカリ可溶性樹脂の別の合成法としては、前述のフェノール性水酸基またはカルボキシル基含有ラジカル重合性モノマーの、フェノール性水酸基またはカルボキシル基をアルキル基、アセチル基、フェナシル基等の保護基で保護したモノマーに相当するモノマーの単独重合体または該相当するモノマーとその他のモノマーとの共重合体を得た後、加水分解等の反応で脱保護することによりアルカリ可溶性を付与する方法によっても合成できる。
【0017】
本発明で用いられる(a)アルカリ可溶性樹脂としては、水素添加等の処理により透明性や軟化点が修正されたものを使用してもよい。
本発明において使用される(a)アルカリ可溶性樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは2,000〜100,000、より好ましくは3,000〜50,000、特に好ましくは5,000〜30,000である。この範囲でパターン形状、解像度、現像性および耐熱性と、現像性および感度のバランスに優れた感放射線性樹脂組成物を与えることができる。
これらアルカリ可溶性樹脂の市販品としては、マルカリンカーM、同PHM−C(以上、丸善石油化学(株)製)、VP−1500(日本曹達(株)製)等のヒドロキシスチレン(共)重合体またはその部分水素添加物等を挙げることができる。
【0018】
本発明の(a)アルカリ可溶性樹脂としては、その他に、ノボラック樹脂等の縮合系樹脂を単独で、または前記のアルカリ可溶性樹脂と混合して使用することができる。
【0019】
ノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られる。この際使用されるフェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトール、ビスフェノールA、ジヒドロキシ安息香酸エステル、没食子酸エステル、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール等を挙げることができる。これらの化合物のうちo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール等が好ましい。これらのフェノール類は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0020】
また、上記フェノール類と重縮合するアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−エチルベンズアルデヒド、m−エチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルアルデヒド、フルフラール、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド等を挙げることができる。また、反応中にアルデヒドを生成する化合物として、トリオキサン等も前記アルデヒド類と同様に使用できる。これらのうち、特にホルムアルデヒドを好適に用いることができる。これらのアルデヒド類およびアルデヒドを生成する化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。アルデヒド類はフェノール類に対して、通常、0.7〜3モル、好ましくは0.7〜2モルの割合で使用される。
酸触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、酢酸、シュウ酸等を使用することができる。その使用量は、フェノール類1モル当たり1×10-4〜5×10-1モルが好ましい。
【0021】
重縮合の反応には、通常、反応媒質として水が用いられるが、重縮合の反応において使用するフェノール類がアルデヒド類の水溶液に溶解せず、反応初期から不均一系になる場合には、反応媒質として親水性有機溶媒を使用することもできる。この際使用される溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類を挙げることができる。これらの反応媒質の使用量は、反応原料100重量部当たり、20〜100重量部が好ましい。
縮合の反応温度は、反応原料の反応性に応じて適宜調節することができるが、通常、10〜200℃である。重縮合の反応終了後、系内に存在する未反応原料、酸触媒および反応媒質を除去するため、一般的には温度を130〜230℃に上昇させ、減圧下に揮発分を留去し、ノボラック樹脂を回収する。
【0022】
また、ノボラック樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは、2,000〜20,000の範囲であり、3,000〜15,000の範囲であることがより好ましい。Mwが20,000を超えると、組成物をウェハーに均一に塗布することが困難となる場合があり、さらに現像性および感度が低下する場合がある。
【0023】
(b)1,2−キノンジアジド化合物
本発明で用いられる(b)1,2−キノンジアジド化合物としては、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド等を挙げることができる。
【0024】
これらの具体例としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のトリヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類;
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシ−4’−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシ−4’−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のテトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のペンタヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のヘキサヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4’−〔1−〔4−〔1−〔4−ヒドロキシフェニル〕−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−〔1−〔4−〔1−〔4−ヒドロキシフェニル〕−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等の(ポリヒドロキシフェニル)アルカンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルが挙げられる。
【0025】
これらの化合物のほかに、J. Kosar 著“Light−Sensitive Systems”339〜352(1965)、John Wiley& Sons 社(New York)やW. S. De Fores 著“Photoresist”50(1975) McGraw−Hill, Inc.(New York)に記載されている1,2−キノンジアジド化合物を用いることができる。
【0026】
これらは、その一部または全量を上記(a)アルカリ可溶性樹脂と反応させて縮合体を形成した形態で用いてもよい。
【0027】
これらの1,2−キノンジアジド化合物のうち、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2− ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ−(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ−(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルが、特にアルカリ可溶性樹脂の溶解禁止効果の観点から本発明において好適に用いられる。
【0028】
1,2−キノンジアジド化合物は単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
1,2−キノンジアジド化合物の添加量は(a)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは10〜50重量部である。この添加量が5重量部未満のときは、1,2−キノンジアジド化合物が放射線を吸収して生成するカルボン酸量が少なく、パターンニングが困難となり易い。一方、100重量部を越える場合は、短時間の放射線照射では添加した1,2−キノンジアジド化合物のすべてを分解することができ難く、アルカリ性水溶液からなる現像液による現像が困難となる場合がある。
【0029】
本発明の組成物においては、主として感度を向上させる目的で1,2−キノンジアジド化合物に対する増感剤を配合することができる。増感剤としては、例えば2H−ピリド−(3,2−b)−1,4−オキサジン−3(4H)−オン類、10H−ピリド−(3,2−b)−(1,4)− ベンゾチアジン類、ウラゾ−ル類、ヒダントイン類、バルビツ−ル酸類、グリシン無水物類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル類、アロキサン類、マレイミド類等が挙げられる。これらの増感剤の配合量は、1,2−キノンジアジド化合物100重量部に対して、好ましくは100重量部以下、より好ましくは1〜50重量部である。
【0030】
(c)塩基性含窒素化合物
本発明に用いられる(c)塩基性含窒素化合物は、露光やベークにより塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましく、
(1)下記式(1)
R1R2R3N ...(1)
(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。ただし、R1、R2およびR3は同時に水素原子ではないものとする。)
で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」という。)、
(2)同一分子内にアミノ基窒素原子を2個有するジアミノ化合物(以下、「含窒素化合物(II)」という。)、
(3)窒素原子を3個以上有する重合体(以下、「含窒素化合物(III)」という。)、
(4)アミド基含有化合物、
(5)ウレア化合物、および
(6)含窒素複素環化合物のうちから選ばれる1種以上である。
これらの塩基性含窒素化合物のうち、含窒素化合物(I)および含窒素複素環化合物等が好ましく用いられる。
【0031】
含窒素化合物(I)は、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミンである。
これらのうち、トリアルキルアミン類が好ましい。
【0032】
含窒素化合物(II)は、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼンである。
含窒素化合物(III)は、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリ(2−ピリジン)、ポリ(N−2−ピロリドン)、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリ(ジメチルアミノエチルアクリルアミド)である。
【0033】
上記アミド基含有化合物は、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドンである。
上記ウレア化合物は、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレアである。
【0034】
上記含窒素複素環化合物は、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2] オクタンである。
これらのうち、ピリジン類が特に好ましく使用できる。
【0035】
本発明において、塩基性含窒素化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における塩基性含窒素化合物の使用量は、(a)アルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、好ましくは、0.01〜20重量部、より好ましくは0.05〜10重量部である。この場合、塩基性含窒素化合物の使用量が0.01重量部未満では、有機EL素子の寿命の向上効果が十分に得られない場合があり、また20重量部を超えると、感放射線性樹脂組成物としての感度や露光部の現像性が低下する傾向がある。
(d)メラミン類
本発明で使用されるメラミン類は、好ましくは、下記式(2)で表される。
【0036】
【化1】
【0037】
(式中、R4〜R9は同一でも異なっていてもよく、水素原子または−CH2OR基を示し、Rは水素原子またはC1〜C6のアルキル基を示す。ただし、R4〜R9の1つは必ず−CH2OR基であるものとする。)
上記式(2)で表わされるメラミン類としては、例えばヘキサメチロールメラミン、ヘキサブチロールメラミン、部分メチロール化メラミンおよびそのアルキル化体、テトラメチロールベンゾグアナミン、部分メチロール化ベンゾグアナミンおよびそのアルキル化体等を挙げることができる。
【0038】
これらメラミン類のうち、市販されているサイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(以上、三井サイアナミッド(株)製)、
ニカラックMx−750、−032、−706、−708、−40、−31、ニカラックMs−11、ニカラックMw−30(以上、三和ケミカル社製)などを実用上好ましく使用することができる。
【0039】
これらメラミン類の添加量は、(a)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜50重量部である。添加量が1重量部より少ないと架橋密度が低下し、絶縁膜形成後の耐アルカリ性に劣る場合があり、また100重量部を越えると組成物全体のアルカリ溶解性が高くなりすぎるため、現像後の残膜率が低下するという問題が起こり易くなる。
【0040】
また本発明の組成物には、塗布性、例えばストリエーションや乾燥塗膜形成後の放射線照射部の現像性を改良するために界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等の、ポリエチレングリコールジアルキルエステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、303、352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171、172、173(大日本インキ(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC−101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)等の弗素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、アクリル酸系またはメタクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.57、95(共栄油脂化学工業(株)製)等が挙げられる。これらの界面活性剤の配合量は、組成物の固形分あたり、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1重量部以下である。
【0041】
また本発明の組成物には基板との密着性を改良するために接着助剤を使用することもできる。このような接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が好ましく使用され、例えばカルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤が挙げられる。具体的にはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。また本発明の組成物には、必要に応じて保存安定剤、消泡剤等も配合することができる。
【0042】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の(a)アルカリ可溶性樹脂、(b)1,2−キノンジアジド化合物、(c)塩基性含窒素化合物、(d)メラミン類、および任意的に添加されるその他の添加剤を均一に混合することによって調製される。通常、本発明の感放射線性樹脂組成物は、適当な溶媒に溶解されて溶液状態で用いられる。
本発明の感放射線性樹脂組成物の調製に用いられる溶媒としては、上記の(a)アルカリ可溶性樹脂、(b)1,2−キノンジアジド化合物、(c)塩基性含窒素化合物、(d)メラミン類、および任意的に添加されるその他の添加剤を均一に溶解し、各成分と反応しないものが用いられる。
【0043】
本発明の感放射線性樹脂組成物の調製に用いられる溶媒の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコールアルキルエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸ブチル等のエステル類を挙げることができる。
【0044】
これらの溶剤の中で、溶解性、各成分との反応性および塗膜の形成のしやすさから、グリコールエーテル類、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、エステル類およびジエチレングリコール類が好ましく用いられる。
これらの溶剤は、単独でまたは混合して用いることができる。
さらに必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ− ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等の高沸点溶剤を添加することもできる。
【0045】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の如き溶媒を用いて調整される。その使用目的により、適宜の固形分濃度を採用できるが、例えば、固形分濃度20〜40重量%とすることができる。
また上記のように調製された組成物溶液は、孔径0.1μm程度のミリポアフィルタなどを用いて濾過した後、使用に供することもできる。
【0046】
有機EL用絶縁膜の形成
本発明の感放射線性樹脂組成物を用いることにより、例えば次のようにして有機EL用絶縁膜を形成することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、下地基板表面、または透明電極を形成した後の下地基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去することによって塗膜とすることができる。塗布方法として、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法などの各種の方法を採用することができる。
また、プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なるが、通常60〜110℃で0.5〜15分間程度の条件が最適である。
【0047】
プリベーク後の膜厚は感放射線性樹脂組成物の固形分濃度や塗布条件により所望の値とすることができるが、0.25〜4μm程度とすることができる。
次に、形成された塗膜に所定のパターンのマスクを介して放射線を照射する。ここで用いられる放射線としては、例えばg線(波長436nm)、i線(波長365nm)等の紫外線、KrFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線が挙げられる。これらのうち、g線およびi線が好ましい。
このときの露光量は、10〜500mJ/cm2程度とすることができる。
【0048】
放射線を照射した後、現像液を用いて現像処理して放射線の照射部分を除去することにより所望のパターンを得ることができる。ここで用いられる現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類;エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第二級アミン類;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三級アミン類;ジメチルエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン等のアルコ−ルアミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩またはピロ−ル、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−(5.4.0)−7− ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−(4.3.0)−5−ノナン等の環状アミン類を溶解してなるアルカリ水溶液が使用される。また該現像液には、水溶性有機溶媒、例えばメタノ−ル、エタノ−ル等のアルコ−ル類や界面活性剤を適量添加して使用することもできる。さらに本発明の組成物を溶解する各種有機溶媒も現像液として使用することができる。
【0049】
現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、揺動浸漬法等を利用することができる。
現像処理後に、パターニングされた絶縁膜に対し、例えば流水洗浄によるリンス処理を行ってもよい。
さらに、高圧水銀灯などによる放射線を全面に照射することにより、当該絶縁膜中に残存する1,2−キノンジアジド化合物の分解処理を行うこともできる。
その後、この薄膜をホットプレート・オーブン等の加熱装置を用いて加熱することにより、当該薄膜の硬化処理を行う。この硬化処理における加熱温度は、例えば150〜250℃とすることができ、加熱時間は、ホットプレート上で焼成を行う場合には5〜30分間、オーブン中で焼成を行う場合には30〜90分間とすることができる。
このようにして、耐熱性および透明性に優れ、塩基性の材料や低仕事関数の金属からなる電極との反応性が抑制され、有機EL素子の寿命の向上に資する絶縁膜を基板の表面上に形成することができる。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を下記実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。なお、下記において測定した分子量は、東洋ソーダ製GPCクロマトグラフHLC−8020によるポリスチレン換算重量平均分子量である。
【0051】
アルカリ可溶性樹脂の合成例1
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに、
p−tert−ブトキシスチレン 95.0g
スチレン 5.0g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 10.0g
ジオキサン 100.0g
を仕込み、30分間窒素でパージした後、セパラブルフラスコを油浴に浸し、内温を80℃に保ち、攪拌しながら5時間重合を行なった。得られた樹脂溶液に7.2%塩酸水溶液60gを加え、80℃にて3時間加熱攪拌し、tert−ブトキシ基を加水分解して水酸基に変換した。反応混合物をアセトンに溶解させ、メタノール/水混合物(水:メタノール=8:2(容量比))の溶液10Lに注ぎ、沈殿物を得た(この操作を以下、再沈と呼ぶ)。この再沈の操作をさらに2回行い、不純物を除いた沈澱物を得た。この沈澱物を50℃で一晩減圧乾燥し、白色樹脂粉末を得た(以下、この樹脂を「樹脂A▲1▼」と称する。)。樹脂A▲1▼の収率は95%であった。また、樹脂A▲1▼の重量平均分子量は1.01×104であった。
【0052】
アルカリ可溶性樹脂の合成例2
合成例1と同様なセパラブルフラスコに、
p−tert−ブトキシスチレン 100.0g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 10.0g
ジオキサン 100.0g
を仕込んだ以外は合成例1と同様にして、アルカリ可溶性樹脂を合成した(以下、この樹脂を「樹脂A▲2▼」と称する)。
得られた樹脂A▲2▼の収率は95%であり、重量平均分子量は2.21×104であった。
【0053】
アルカリ可溶性樹脂の合成例3
合成例1と同様なセパラブルフラスコに、
p−tert−ブトキシスチレン 95.0g
メタクリル酸フェニル 5.0g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 10.0g
ジオキサン 100.0g
を仕込んだ以外は合成例1と同様にして、アルカリ可溶性樹脂を合成した(以下、この樹脂を「樹脂A▲3▼」と称する)。
得られた樹脂A▲3▼の収率は94%であり、重量平均分子量は2.30×104であった。
【0054】
アルカリ可溶性樹脂の合成例4
合成例1と同様なセパラブルフラスコに、
ブタジエン 7.5g
メタクリル酸 20.0g
メタクリル酸ジシクロペンタニル 22.5g
メタクリル酸グリシジル 50.0g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0g
ジエチレングリコールジメチルエーテル 250.0g
を仕込み、30分間窒素でパージした後、セパラブルフラスコを油浴に浸し、内温を80℃に保ち、攪拌しながら4時間重合を行ない、樹脂A▲4▼を含有する溶液を得た。得られた樹脂A▲4▼溶液の固形分濃度は30%であった。また、樹脂A▲4▼のポリスチレン換算重量平均分子量は2.02×104であった。
【0055】
アルカリ可溶性樹脂の合成例5
合成例1と同様なセパラブルフラスコに、
スチレン 7.5g
メタクリル酸 20.0g
メタクリル酸ジシクロペンタニル 22.5g
メタクリル酸グリシジル 50.0g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0g
ジエチレングリコールジメチルエーテル 250.0g
を仕込んだ他は合成例4と同様に実施し、樹脂A▲5▼を含む溶液を得た。得られた樹脂A▲5▼の固形分濃度は30%であった。また、樹脂A▲5▼のポリスチレン換算重量平均分子量は2.13×104であった。
【0056】
アルカリ可溶性樹脂の合成例6
合成例1と同様のセパラブルフラスコに、
p−tert−ブトキシスチレン 100.0g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 2.0g
ジオキサン 100.0g
を仕込んだ他は合成例1と同様に実施し、白色樹脂粉末を得た(以下、この樹脂を「樹脂A▲6▼」と称する)。得られた樹脂A▲6▼の収率は95%であり、分子量は3.45×104であった。
【0057】
アルカリ可溶性樹脂の合成例7
合成例1と同様のセパラブルフラスコに、
p−tert−ブトキシスチレン 100.0g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 15.0g
ジオキサン 200.0g
を仕込んだほかは合成例1と同様に実施し、淡黄色の樹脂粉末を得た(以下、この樹脂を「樹脂A▲7▼」と称する)。得られた樹脂A▲7▼の収率は94%であり、分子量は1.81×103であった。
【0058】
実施例1
感放射線性樹脂組成物の調製
(a)成分として合成例1で得た樹脂A▲1▼100重量部、(b)成分として1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン(1.0モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(1.9モル)との縮合物 30.0重量部、(c)成分としてニコチン酸アミド 1.0重量部およびサイメル300(三井サイアナミッド(株)製) 30.0重量部を混合し、全体の固形分濃度が40%になるように3−メトキシプロピオン酸メチルで希釈・溶解させた後、孔径0.1μmのメンブランフィルターで濾過し、組成物溶液を調製した。
【0059】
パターン状薄膜の形成
ガラス基板上に上記で調製した組成物溶液を、1.0μmの膜厚になるようにスピンコートし、80℃で1.5分間ホットプレート上でプレベークした。ニコン製NSR1755i7A縮小投影露光機(NA=0.50、λ=365nm)で露光(露光量:ghi混合線で200mJ/cm2)を行った後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて25℃、1分間現像した。その後、水で流水洗浄し、乾燥してウェハー上にパターンを形成した。次いで、ghi混合線で600mJ/cm2の紫外線を照射し、さらにオーブンにて200℃60分間加熱して、パターン状薄膜を形成した。
【0060】
上記で形成したパターン状薄膜について、以下のように評価を行った。
▲1▼パタ−ン形状:上記で形成したパターン状薄膜の断面形状を走査型電子顕微鏡で調べ、図1にしたがって断面形状の良否を判定した。結果を表1に示す。
▲2▼耐アルカリ性:パターン状膜を形成したガラス基板を25℃に温度制御された1%NaOH水溶液中に20分間浸漬させ、浸漬前の膜厚をT1、浸漬後の膜厚をt1とし、浸漬前後の膜厚変化の指標として、(t1/T1)×100〔%〕を算出した。この値を表1に示した。この値が98〜103%のとき、耐アルカリ性は良好といえる。
▲3▼耐熱性:パターン状薄膜を形成したガラス基板に対し、220℃で60分の追加ベークを行った。このとき、追加ベーク前の膜厚をT2、追加ベーク後の膜厚をt2とし、追加ベーク前後の膜厚変化の指標として、(t2/T2)×100〔%〕を算出した。この値を表1に示す。この値が95〜100%のとき、耐熱性は良好といえる。
▲4▼評価用素子の輝度半減寿命:評価用の有機ELパネルを作製し、100cd/m2{(Red:100+Green:200+Blue:100)cd/m2÷3×0.7≒100cd/m2}の画面輝度で点灯試験を行った。画面輝度の半減する時間を表1に示した。この値が10000時間以上のとき、輝度半減寿命は良好といえる。
【0061】
実施例2〜10、比較例1〜4
(a)、(b)、(c)および(d)成分として、表1に記載したものを用いた以外は、それぞれ実施例1と同様にして感放射線性樹脂組成物を調製し、パターン状薄膜を形成して評価を行った。結果は表1に示した。
【0062】
なお、表1の(a)、(b)、(c)および(d)成分を示す記号は、それぞれ以下の成分を表す。また、表1中の添加量は、全て固形分換算の重量部である。
(a)アルカリ可溶性樹脂
樹脂A▲8▼:丸善石油化学製PHM−C{マルカリンカーM(ポリヒドロキシスチレン Mw=4,000〜6,000)を還元処理した樹脂}
(b)1,2−キノンジアジド化合物
化合物B▲1▼:1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン(1.0モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(1.9モル)との縮合物
化合物B▲2▼:4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(1.0モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(2.0モル)との縮合物
【0063】
(c)塩基性含窒素化合物
化合物C▲1▼:ニコチン酸アミド
化合物C▲2▼:トリフェニルアミン
化合物C▲3▼:2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
化合物C▲4▼:ポリエチレンイミン
化合物C▲5▼:N−メチルピロリドン
化合物C▲6▼:4−メチルイミダゾール
化合物C▲7▼:1,3−ジフェニルウレア
化合物C▲8▼:ピペラジン
化合物C▲9▼:ポリ(4−ビニルピリジン)
【0064】
(d)メラミン類
化合物D▲1▼:三井サイアナミッド(株)製「サイメル300」
化合物D▲2▼:三井サイアナミッド(株)製「サイメル370」
化合物D▲3▼:三井サイアナミッド(株)製「サイメル303」
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、塩基性の材料や、低仕事関数の金属からなる電極との反応性が抑制された絶縁膜を形成することのできる感放射線性樹脂組成物、およびそれから形成された有機EL素子の絶縁膜が提供される。本発明の有機EL素子の絶縁膜は、有機EL素子の寿命の向上に資する。
【図面の簡単な説明】
【図1】パターン状薄膜の断面形状の良否を判定するための概略図である。
【符号の説明】
a 良好
b 不良
Claims (3)
- (a)アルカリ可溶性樹脂、
(b)1,2−キノンジアジド化合物、
(c)n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N , N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、エチレンジアミン、N , N , N’ , N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4 , 4’−ジアミノジフェニルメタン、4 , 4’−ジアミノジフェニルエーテル、4 , 4’−ジアミノベンゾフェノン、4 , 4’−ジアミノジフェニルアミン、2 , 2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1 , 4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1 , 3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリ(2−ピリジン)、ポリ(N−2−ピロリドン)、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリ(ジメチルアミノエチルアクリルアミド)、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N , N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N , N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、尿素、メチルウレア、1 , 1−ジメチルウレア、1 , 3−ジメチルウレア、1 , 1 , 3 , 3−テトラメチルウレア、1 , 3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1 , 4−ジメチルピペラジンおよび1 , 4−ジアザビシクロ[2 . 2 . 2] オクタンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基性含窒素化合物、および
(d)メラミン類、
を含有することを特徴とするポジ型感放射線性樹脂組成物。 - 有機EL素子の絶縁膜用である請求項1に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
- 請求項1に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物より形成された有機EL表示素子の絶縁膜。
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