JPH07134207A - カラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター

Info

Publication number
JPH07134207A
JPH07134207A JP28263993A JP28263993A JPH07134207A JP H07134207 A JPH07134207 A JP H07134207A JP 28263993 A JP28263993 A JP 28263993A JP 28263993 A JP28263993 A JP 28263993A JP H07134207 A JPH07134207 A JP H07134207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dye
color filter
film
group
reducing agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28263993A
Other languages
English (en)
Inventor
Naomiki Takeyama
尚幹 竹山
Yoshiki Hishiro
良樹 日城
Shigeki Yamamoto
茂樹 山本
Kazuhiro Machiguchi
和宏 町口
Tsuyuko Nokita
露子 野北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP28263993A priority Critical patent/JPH07134207A/ja
Publication of JPH07134207A publication Critical patent/JPH07134207A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分光特性、特に耐光性の優れたカラーフィル
ターを提供する。 【構成】 支持体上にレジスト材料の皮膜を設け、該皮
膜中に所定の分光特性を有する色素を含むフィルターか
らなるカラーフィルターであって、上記皮膜が色素に加
えてアルカリ可溶性フェノール樹脂及び、電子供与剤又
は還元剤を含有することを特徴とするカラーフィルター

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラーフィルター、特に
電荷結合素子(CCD )もしくは液晶表示素子(LCD )等
の固体撮像素子用カラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子用カラーフィルターは、一
般的には特開平2−167504号公報に記載されているよう
に、初めにフォトリソグラフィーによりパターンを形成
し、固着後、染色する方法により作製されている。しか
しながら、この方法においては、染色工程の複雑さ及び
工程管理の困難さ等に加えてゼラチン皮膜中の色素が紫
外線等の光により褪色して分光特性が悪化するという問
題点がある。そこで、例えば特開平4−163552号及び特
開平4−128703号公報には、各々、顔料及び染料等の色
素を添加したフォトレジストによりパターンを形成して
カラーフィルターを作製する方法が提案されている。し
かしながら、前者の方法においては、顔料自体1μm前
後の粒子を含んでいるために高解像度が要求されるCCD
用カラーフィルターの製作には不適である。又、後者の
方法においては、着色パターンの安定性等に問題があ
る。そして、これらの方法はさらに大きな問題点を含ん
でいる。即ち、通常の色素はアルカリ現像可能なレジス
トにとって異物として存在することである。つまり、半
導体作製用途の場合と異なり、カラーフィルター作製用
途の場合にはその膜厚が1μm以下であることが望まし
いので、アルカリ可溶性樹脂及び有機溶剤を含むレジス
ト組成物に多量の色素を添加しなければならない。しか
しながら、実際には通常の色素はアルカリ水溶液又は有
機溶剤のいずれかに不溶なので、望ましいスペクトルを
有し、且つ微細で膜厚の薄い着色パターンを得ることは
困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決して、解像度等の諸性能に優れ、且つ分光特性の優
れたカラーフィルターを提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上にレ
ジスト材料の皮膜を設け、該皮膜中に所定の分光特性を
有する色素を含むフィルターからなるカラーフィルター
であって、上記皮膜が色素に加えてアルカリ可溶性フェ
ノール樹脂及び、電子供与剤又は還元剤を含有すること
を特徴とするカラーフィルターである。電子供与剤又は
還元剤としては、前者においては例えばアミン類、チオ
ール類等の窒素、酸素、硫黄の非共有電子対を持つ分子
が、後者においては例えばアスコルビン酸類、トコフェ
ロール類等の酸化階程の低い有機化合物が、各々挙げら
れる(共立出版株式会社「化学大辞典」)。好ましい電
子供与剤又は還元剤としては可視部に吸収を有しない有
機化合物が、特に好ましい電子供与剤又は還元剤として
はアスコルビン酸又はエリソルビン酸及びこれらのエス
テル誘導体であるアスコルビン酸類、並びにトコフェロ
ール及びその酢酸エステルであるトコフェロール類が挙
げられる。これらのビタミン類の中では、アスコルビン
酸類が安価であり、より好ましい。電子供与剤又は還元
剤の添加量は色素の種類に応じて適宜、設定される。所
定の分光特性を有する色素として好ましくは、一般式
(I) A−N=N− (I) 〔式中、Aは置換されていてもよいフェニルもしくはナ
フチル基を表わす。〕で示される骨格及び一般式(I
I) −SO2 NH−R’ (II) 〔式中、R’はアルキル、シクロヘキシルアルキル、ア
ルコキシ、アルコキシアルキル、アリールもしくはアル
キルカルボニルオキシ基を表わす。〕で示される置換基
を有し、且つアルカリ水溶液及び有機溶剤に可溶である
アゾ色素(a)、一般式(III)
【0005】
【化3】 〔式中、R13〜R16は各々独立して水素原子、置換され
ていてもよいアルキルもしくはアリール基を表わす。R
17〜R19は少なくとも1つが−SO2 NH−Rであると
いう条件付きで、各々独立して水素原子、置換されてい
てもよいアルキルもしくはアリール基、−SO3 M’又
は−SO2 NH−Rを表わす。Rは置換されていてもよ
いアルキル、アリール、アラルキルもしくはシクロアル
キル基を、M’は水素原子、アルカリ金属原子又は4級
アルキルアンモニウム塩を、それぞれ表わす。〕で示さ
れる色素(b)、並びに一般式(IV)
【0006】
【化4】
【0007】〔式中、Pcはフタロシアニン核を表わ
し、h及びiは各々SO3 M’及びSO 2 NHRの平均
置換数を表わし、M’及びRは各々前記と同じ意味を表
わす。但し、h及びiは各々、h+i≦4であり、h≦
3であり、且つi=1〜4を満足するものとする。〕で
示される色素(c)の群から選択される少なくとも1種
が挙げられる。アゾ色素(a) の中、好ましいマゼンタも
しくは赤色色素としては、例えば下式
【0008】
【化5】
【0009】で示される母体を有する色素が挙げられ
る。好ましいイエロー色素としては、例えば下式
【0010】
【化6】
【0011】で示される架橋基を有する色素が挙げら
れ、該色素の好ましい母体としては、例えば下式
【0012】
【化7】
【0013】で示されるものが挙げられる。好ましいマ
ゼンタもしくは赤色色素としては、例えば下式
【0014】
【化8】
【0015】〔式中、R1 及びR2 は各々独立して水素
もしくはハロゲン原子、アルキル、アリールオキシ、ア
ルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、
アルキルアリールオキシもしくはジアルキルアリールオ
キシ基又は−SO3 Hもしくは−SO2 NH−R(Rは
上記と同じ意味を有する。)を表わし、R3 は低級アル
キルカルボニル、アリールカルボニルもしくはアリール
スルホニル基を表わす。X及びYは各々独立して−SO
3 Hもしくは−SO2 NH−Rを表わす。但し、R1
2 、X及びYの中、少なくとも1つは−SO2 NH−
Rを表わすものとする。〕で示される色素が挙げられ
る。好ましいイエロー色素としては、例えば下式
【0016】
【化9】
【0017】〔式中、R4 、R5 及びR6 は各々独立し
て水素もしくはハロゲン原子又は−SO3 Hもしくは−
SO2 NH−R(Rは上記と同じ意味を有する。)を表
わし、Bは
【0018】
【化10】
【0019】(式中、R7 、R8 及びR9 は各々独立し
て水素原子、メチル基又は−SO3 Hもしくは−SO2
NH−Rを表わし、X、Y及びZは各々独立して−SO
3 Hもしくは−SO2 NH−Rを表わす。)L は1又は
2である。但し、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R
9 、X、Y及びZはこれらの中、少なくとも1つは−S
2 NH−R(Rは上記と同じ意味を有する。)を表わ
すものとする。〕で示される色素が挙げられる。
【0020】アゾ色素(a)の具体例としては、例えば
下式
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】〔式中、X’及びY’はこれらの中、少な
くとも一方が−SO2 NH−Rを表わすという条件付き
で、各々−SO3 Hもしくは−SO2 NH−R(Rは上
記と同じ意味である。)を表わし、R”はアルキルもし
くはアリール基を表わす。〕で示される色素が挙げられ
る。好ましいRの具体例としては、Cn 2n1 (式
中、nは1以上の整数であり、好ましくは3以上30以下
の整数である。)、Cn 2n1 OCm 2m1 (式
中、n及びmはその和が3以上30以下の整数であるとい
う条件付きで各々1以上の整数である。)、及び炭素数
7〜26のシクロヘキシルアルキル基等が挙げられる。ア
ゾ色素(a)は例えば、−SO3 Hを有する色素又は色
素中間体を常法によりクロル化して、得られた−SO2
Clを有する色素又は色素中間体を下式 RNH2 (式中、Rは上記と同じ意味である。)で示されるアミ
ンと反応させることにより製造することができる(クロ
ル化の際に色素中間体を用いた場合には、適宜選択され
た反応により所望のアゾ色素が得られる)。−SO3
を有する色素は、カラーインデックスに記載のC.I.Acid
又はDirect Colour 等から適宜選択することができる。
アゾ色素(a)は単独で、或いは2種以上組み合わせて
カラーフィルター用レジスト組成物に用いられる。
【0025】好ましい色素(b)としては、一般式(II
I )においてRがCa 2a1 (式中、aは1以上の整
数であり、好ましくは3以上30以下の整数である。)、
a2a1 OCb 2b1 (式中、a及びbはその和
が3以上30以下の整数であるという条件付きで各々1以
上の整数である。)及び炭素数7〜26のシクロヘキシル
アルキル基等の色素が挙げられる。色素(b)の具体例
としては、下式
【0026】
【化14】
【0027】
【化15】
【0028】〔式中、X及びYはこれらの中少なくとも
1つが−SO2 NHR’(R’は上記と同じ意味を有す
る。)を表わすという条件付きで、各々−SO2 NH
R’もしくは−SO3 Hを表わす。〕で示される色素が
挙げられる。色素(c)はスルホン酸基を有するフタロ
シアニン酸性染料を常法によりクロル化して相当するス
ルホニルクロリドを得、これをアミンと反応させること
により容易に得られる。上記酸性染料はカラーインデッ
クス記載のC.I.Acid Colour等から適宜選択される。カ
ラーフィルター用レジスト組成物に用いられる有機溶剤
としては、例えばメチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブア
セテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エ
チレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクト
ン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シ
クロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸
n−ブチル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエー
テル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、
乳酸メチル、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、ジメチル
スルホキシド、ジオキサンもしくはジメチルホルムアミ
ド等が挙げられる。これらの有機溶剤は単独で、或いは
2種以上組合わせて用いられる。カラーフィルター用レ
ジスト組成物に用いられるアルカリ可溶性フェノール樹
脂としては、例えばノボラック樹脂又はビニル重合体等
が挙げられる。ノボラック樹脂としては、例えばフェノ
ール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に縮合させて
得られるものが挙げられる。フェノール類としては、例
えばフェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチ
ルフェノール、キシレノール、フェニルフェノール、カ
テコール、レゾルシノール、ピロガロール、ナフトール
もしくはビスフェノールA等が挙げられる。これらのフ
ェノール類は単独で、或いは2種以上組み合わせて用い
られる。アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピ
オンアルデヒドもしくはベンズアルデヒド等が挙げられ
る。ノボラック樹脂として具体的には、例えばメタクレ
ゾール、パラクレゾールもしくはこれらの混合物とホル
マリンとの縮合生成物が挙げられる。これらのノボラッ
ク樹脂は分別等の手段を用いて分子量分布を調節しても
よい。又、ビスフェノールCもしくはビスフェノールA
等のフェノール性水酸基を有する低分子量成分を上記ノ
ボラック樹脂に混合してもよい。ビニル重合体として
は、例えばスチレンとp−ヒドロキシスチレンとの共重
合体(丸善石油製のMARUKALYNCUR-CST等)、スチレン−
無水マレイン酸共重合体(アトケミ社製のSMA-2625もし
くはSMA-17352 等)、特公平3−39528 号公報に記載の
アクリル系モノマーとp−ビニルフェノールとの共重合
体(丸善石油製のMARUKALYNCUR-CMM等)、ビニルアルコ
ールとp−ビニルフェノールとの共重合体(丸善石油製
のMARUKALYNCUR-CHM等)、これらの共重合体と炭素数1
〜10のアルキル又はシクロアルキル基を有するアルコー
ルとの部分エステル体又は下式
【0029】
【化16】
【0030】(式中、Q1 及びQ2 は各々独立して水素
原子又はアルキル基を表わし、Q3 はアルキル、アリー
ル、アルコキシ、ヒドロキシアルキルもしくはアルキル
カルボニルオキシ基を表わす。X1 〜X5 は少なくとも
1つは水酸基であるという条件付きで各々水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基又は水酸基を表わす。)で示さ
れる構造を含む共重合体等のビニルフェノール共重合
体、ポリビニルフェノールを水素添加した樹脂(丸善石
油製のMARUKALYNCUR-PHS-C等)或いはポリビニルフェノ
ール(丸善石油製のMARUKALYNCUR-M等)等が挙げられ
る。これらのビニル重合体は単独で、又は2種以上組合
わせて用いられる。又、ビニル重合体は必要に応じて分
子量500 〜10000 程度のものを選択することができる。
ビニル重合体は上記ノボラック樹脂と混合して用いるこ
ともできる。
【0031】カラーフィルター用レジスト組成物は、ア
ゾ色素(a)、色素(b)及び色素(c)の群から選択
される少なくとも1種の色素、有機溶剤、電子供与剤又
は還元剤、アルカリ可溶性フェノール樹脂及び後述する
ナフトキノンジアジド化合物以外に、好ましくは架橋剤
を含有する。架橋剤としては、例えば下式 −(CH2p OR0 ’ (式中、R0 ’は水素原子又は低級アルキル基を表わ
し、p は1〜4の整数を表わす。)で示される基を有す
る化合物及びメラミンが挙げられる。上式で示される基
を有する化合物としては、例えば下式
【0032】
【化17】
【0033】〔式中、Zは−NR10’R11’又はフェニ
ル基を表わす。R10’〜R15’はこれらの中、少なくと
も1つが−(CH2p OH又は−(CH2p
16’を表わすという条件付きで各々、水素原子、−
(CH2p OH又は−(CH2pOR16’を表わ
す。R16’は低級アルキル基を表わす。p は1〜4の整
数を表わす。〕で示される化合物、或いは下式
【0034】
【化18】
【0035】
【化19】
【0036】で示される化合物等が挙げられる。R0
及びR16’で表わされる低級アルキル基としてはメチ
ル、エチル、n−プロピル又はn−ブチル基が挙げら
れ、好ましい低級アルキル基としてはメチル又はエチル
基が挙げられる。式(i) 〜(ii)で示される化合物は各
々、p−クレゾール又はt−ブチルフェノールを塩基性
条件下でホルムアルデヒドと縮合させることにより製造
することができる。又、式(iii) 〜(vi)で示される化合
物は特開平1−293339号公報に記載された公知化合物で
ある。式−(CH2p OR0 ’で示される基を有す
る、好ましい化合物としては、例えばヘキサメトキシメ
チロール化メラミン、ヘキサメトキシエチロール化メラ
ミン又はヘキサメトキシプロピロール化メラミン等が挙
げられる。
【0037】カラーフィルター用レジスト組成物には、
ナフトキノンジアジド化合物が含まれ、該キノンジアジ
ド化合物としては、例えばo−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸エステル又はスルホン酸アミド、或いは
o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル又
はスルホン酸アミド等が挙げられる。これらのエステル
又はアミドは、例えば特開平2−84650 及び特開平3−
49437 号公報に一般式(I)で記載されているフェノー
ル化合物等を用いて公知の方法により製造することがで
きる。
【0038】アルカリ可溶性フェノール樹脂並びに架橋
剤は通常、有機溶剤中に2〜50及び2〜30重量%程度の
割合で溶解させる。ナフトキノンジアジド化合物及び色
素の使用量は通常、上記アルカリ可溶性樹脂並びに架橋
剤の溶液に対して各々、2〜30及び2〜50重量%程度の
割合で添加する。又、カラーフィルター用レジスト組成
物には、例えば均一な塗布性を付与するための平滑剤等
の当該技術分野で慣用されている各種の添加剤を加える
こともできる。
【0039】レジストは露光によりアルカリ水溶液(現
像液)に対する溶解度に差が生じることを利用して、露
光部が除去され、未露光部がポジ型着色パターンとして
残存するものである。即ち、上記ナフトキノンジアジド
化合物は露光により分解してアルカリ現像液に可溶とな
るが、一方、未露光部では上記アルカリ可溶性フェノー
ル樹脂のアルカリ現像液に対する溶解度を抑制するよう
に作用する。そして、未露光部を全面露光した際に、残
存したナフトキノンジアジド化合物は分解される。露光
には、例えば水銀ランプ等の紫外線、遠紫外線、電子線
もしくはX線等が用いられる。
【0040】
【実施例】次に、実施例及び参考例により本発明を更に
具体的に説明する。例中、部は重量部を表わす。尚、以
下の例中の評価方法における共通の条件は次のとおりで
ある。耐光性試験 光源として800Wのメタルハライドランプ(アイグラフィ
ックス社製)を用い、試料となる石英ガラス基板上の光
強度が5.1 mW/cm2 (300 〜400 nmの波長域で、紫外線
強度計UVPZ−2;365 センサーにより測定)になるよう
な距離から照射した。光照射は空気中室温下で染色膜が
形成された面の真上から行った。膜中の色素の褪色は、
380 〜720 nmの波長域で染色膜が形成された石英ガラス
基板の吸光度を追跡して測定した。測定は無色透明の石
英ガラス基板を基準として、分光光度計(UV-365;島津
製作所製)を用いて光照射の時間毎に行った。耐光性評価 上記試験法で得られた吸光度の経時変化を次のように定
量化した。膜中の色素は380 〜720 nmの波長域で各々特
徴的な吸収スペクトルを示すが、その中で最も吸収の大
きい波長の極大値を読み取る。この吸光度の極大値の対
数を光照射時間に対してプロットする。このようにして
得られたグラフは良好な直線関係を示し、グラフから得
られた直線の傾きを耐光性の指標とした。直線の傾き
(絶対値)が大きいほど、耐光性が悪いと判断できる。
【0041】比較参考例1 重クロム酸アンモニウムを混合したカゼイン水溶液を無
色透明の石英ガラス基板上にスピンコーターにより塗布
・乾燥後、紫外光で全面露光し、次いで水洗した。基板
を乾燥して約1μm厚の被染色膜を作製した。次に、下
記3色の染色液を調製した。 イエロー色素液 下記参考例1で用いた酸性染料2部、酢酸15部及び水
(合計1000部) マゼンタ色素液 下記参考例2で用いた酸性染料2部、酢酸15部及び水
(合計1000部) シアン色素液 下記染料5部、酢酸15部及び水(合計1000部) 〔CuPc〕・〔SO3 −〕4 (式中、CuPcは銅フタロシアニン核を表わす。)次
いで、石英ガラス基板上の被染色膜を、50℃に保温した
上記各々の染色液に浸漬して、イエロー、マゼンタ及び
シアン3色の染色膜を各々作製した。
【0042】参考例1 下式
【0043】
【化20】
【0044】で示される酸性染料20g、塩化チオニル10
0ml 及びジメチルホルムアミド15gの混合物を還流条件
下に30分反応させた後、反応混合物を室温まで冷却し、
氷水中に注いだ。常法により後処理して得られた生成物
をテトラヒドロフラン中で3−(2−エチルヘキシルオ
キシ)プロピルアミンと反応モル比1:2で反応させて
イエロー色素(スルホンアミド化物A)を得た。
【0045】参考例2 下式
【0046】
【化21】
【0047】で示される酸性染料を、反応モル比1:1
で反応させる以外は参考例1と同様にしてマゼンタ色素
(スルホンアミド化物B)を得た。
【0048】参考例3 m−クレゾール、p−クレゾール及びホルムアルデヒド
混合物(クレゾールモル比=1/1)から得られたクレ
ゾールノボラック樹脂1部、参考例1で得たスルホンア
ミド化物A1部、ヘキサメトキシメチロール化メラミン
0.2 部、下式
【0049】
【化22】
【0050】で示されるフェノール化合物の1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルC0.7 部
及び乳酸エチル9部を混合後、メンブランフィルターを
用いて加圧濾過してカラーフィルター用レジスト組成物
を得た。
【0051】参考例4 スルホンアミド化物Aに代えて参考例2で得たスルホン
アミド化物Bを用いる以外は、参考例3と同様にしてカ
ラーフィルター用レジスト組成物を得た。 参考例5 スルホンアミド化物Aに代えてオレオゾールファストブ
ルーRL〔銅フタロシアニン核を有する田岡化学(株)製
染料〕を用いる以外は、参考例3と同様にしてカラーフ
ィルター用レジスト組成物を得た。 参考例6 さらに、L−アスコルビルステアレート(和光純薬製)
0.1 部を添加する以外は、参考例3と同様にしてカラー
フィルター用レジスト組成物を得た。 参考例7 さらに、L−アスコルビルステアレート(和光純薬製)
0.1 部を添加する以外は、参考例4と同様にしてカラー
フィルター用レジスト組成物を得た。 参考例8 さらに、L−アスコルビルステアレート(和光純薬製)
0.1 部を添加する以外は、参考例5と同様にしてカラー
フィルター用レジスト組成物を得た。
【0052】実施例1 参考例3〜8で得たカラーフィルター用レジスト組成物
を、無色透明の石英ガラス基板上にスピンコーターによ
り約0.5 μm厚に塗布・乾燥後、蛍光灯(松下電器製の
FML-27;27W)で全面露光(フェノール化合物の1,2
−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルCを
分解)した。得られた各試料基板を、前記の耐光性試験
方法により評価した。吸光度の極大値の対数を、光照射
の時間に対してプロットした一例を参考例5及び8のカ
ラーフィルター用レジスト組成物について示した。さら
に、各色毎の結果を下表に示した。
【0053】比較例1 比較参考例1で得たイエロー、マゼンタ及びシアン色の
各染色膜について、前記の耐光性試験方法により評価し
た。結果を下表に示した。下表中、x及びyは各々、吸
光度の対数と光照射時間t(分)との関係における式−
log (吸光度)=log (x)−y・tの初期値及び傾き
を示し、yの絶対値が大きいほど、光により褪色し易い
ことを意味している。同色のフィルターを下表で比較し
て理解できるように、従来のカゼイン染色膜に比べてア
ルカリ可溶性フェノール樹脂を皮膜とするフィルター
(電子供与剤及び還元剤無添加の、参考例3〜5のレジ
スト組成物から得られたフィルターであり、公知技術で
はない)は耐光性に優れているが、本発明のフィルター
(電子供与剤又は還元剤を添加したアルカリ可溶性フェ
ノール樹脂を皮膜とする、参考例6〜8のレジスト組成
物から得られたフィルター)は耐光性において格段に優
れている。尚、下表では便宜上、yの相対値はカゼイン
染色膜での褪色速度を100 とした時の値で示しており、
数値が大きいほど褪色し易いことを表わしている。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明のカラーフィルターは解像度等の
諸性能に優れ、且つ分光特性、特に耐光性に優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1により得られた各々のシ
アン色カラーフィルターの580nmにおける吸光度の極大
値の対数を、光照射の時間に対してプロットした例。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町口 和宏 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 野北 露子 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上にレジスト材料の皮膜を設け、該
    皮膜中に所定の分光特性を有する色素を含むフィルター
    からなるカラーフィルターであって、上記皮膜が色素に
    加えてアルカリ可溶性フェノール樹脂及び、電子供与剤
    又は還元剤を含有することを特徴とするカラーフィルタ
    ー。
  2. 【請求項2】レジスト材料の皮膜が、電子供与剤又は還
    元剤、ナフトキノンジアジド化合物、アルカリ可溶性フ
    ェノール樹脂及び架橋剤を含有するレジスト組成物から
    得られるものである、請求項1に記載のカラーフィルタ
    ー。
  3. 【請求項3】電子供与剤又は還元剤が、アスコルビン酸
    又はエリソルビン酸及びこれらのエステル誘導体であ
    る、請求項1又は2に記載のカラーフィルター。
  4. 【請求項4】所定の分光特性を有する色素が、一般式
    (I) A−N=N− (I) 〔式中、Aは置換されていてもよいフェニルもしくはナ
    フチル基を表わす。〕で示される骨格及び一般式(I
    I) −SO2 NH−R’ (II) 〔式中、R’はアルキル、シクロヘキシルアルキル、ア
    ルコキシ、アルコキシアルキル、アリールもしくはアル
    キルカルボニルオキシ基を表わす。〕で示される置換基
    を有し、且つアルカリ水溶液及び有機溶剤に可溶である
    アゾ色素(a)、一般式(III) 【化1】 〔式中、R13〜R16は各々独立して水素原子、置換され
    ていてもよいアルキルもしくはアリール基を表わす。R
    17〜R19は少なくとも1つが−SO2 NH−Rであると
    いう条件付きで、各々独立して水素原子、置換されてい
    てもよいアルキルもしくはアリール基、−SO3 M’又
    は−SO2 NH−Rを表わす。Rは置換されていてもよ
    いアルキル、アリール、アラルキルもしくはシクロアル
    キル基を、M’は水素原子、アルカリ金属原子又は4級
    アルキルアンモニウム塩を、それぞれ表わす。〕で示さ
    れる色素(b)、並びに一般式(IV) 【化2】 〔式中、Pcはフタロシアニン核を表わし、h及びiは
    各々SO3 M’及びSO 2 NHRの平均置換数を表わ
    し、M’及びRは各々前記と同じ意味を表わす。但し、
    h及びiは各々、h+i≦4であり、h≦3であり、且
    つi=1〜4を満足するものとする。〕で示される色素
    (c)の群から選択される少なくとも1種である、請求
    項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター。
JP28263993A 1993-11-11 1993-11-11 カラーフィルター Pending JPH07134207A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28263993A JPH07134207A (ja) 1993-11-11 1993-11-11 カラーフィルター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28263993A JPH07134207A (ja) 1993-11-11 1993-11-11 カラーフィルター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07134207A true JPH07134207A (ja) 1995-05-23

Family

ID=17655138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28263993A Pending JPH07134207A (ja) 1993-11-11 1993-11-11 カラーフィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07134207A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002040644A (ja) * 2000-07-27 2002-02-06 Jsr Corp 感放射線性樹脂組成物および有機el素子の絶縁膜
JP2002196481A (ja) * 2000-12-22 2002-07-12 Sumitomo Chem Co Ltd 保存安定性に優れた着色感光性樹脂組成物
KR100620853B1 (ko) * 2002-11-08 2006-09-13 후지 샤신 필름 가부시기가이샤 염료 함유 경화성 조성물, 컬러필터 및 그 제조방법
JP2010254964A (ja) * 2009-03-30 2010-11-11 Sumitomo Chemical Co Ltd 染料組成物、着色感光性樹脂組成物及びカラーフィルタ
JP2011032299A (ja) * 2009-07-29 2011-02-17 Sumitomo Chemical Co Ltd 着色硬化性樹脂組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002040644A (ja) * 2000-07-27 2002-02-06 Jsr Corp 感放射線性樹脂組成物および有機el素子の絶縁膜
JP2002196481A (ja) * 2000-12-22 2002-07-12 Sumitomo Chem Co Ltd 保存安定性に優れた着色感光性樹脂組成物
JP4513208B2 (ja) * 2000-12-22 2010-07-28 住友化学株式会社 保存安定性に優れた着色感光性樹脂組成物
KR100620853B1 (ko) * 2002-11-08 2006-09-13 후지 샤신 필름 가부시기가이샤 염료 함유 경화성 조성물, 컬러필터 및 그 제조방법
JP2010254964A (ja) * 2009-03-30 2010-11-11 Sumitomo Chemical Co Ltd 染料組成物、着色感光性樹脂組成物及びカラーフィルタ
JP2011032299A (ja) * 2009-07-29 2011-02-17 Sumitomo Chemical Co Ltd 着色硬化性樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100309901B1 (ko) 칼라필터용아조염료및칼라필터의제조방법
JP3476208B2 (ja) カラーフィルター用色素
JPH0635182A (ja) ポジ型レジスト組成物及びそれを用いるカラーフィルターの製造方法
US5876895A (en) Photosensitive resin composition for color filter
EP0628599A1 (en) Photosensitive resin composition for color filter
JP3967947B2 (ja) 染料含有ネガ型硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法
TWI400566B (zh) 含有有機溶劑溶解性染料之光阻組成物及使用其之彩色濾光片
KR100664521B1 (ko) 염료 함유 경화성 조성물, 컬러 필터 및 그 제조방법
JP3575045B2 (ja) カラーフィルター
JP3387541B2 (ja) カラーフィルター形成用レジスト組成物用色素
JP3508199B2 (ja) ブラックマトリックス用レジスト組成物、当該組成物により得られるブラックマトリックス
JPH07134207A (ja) カラーフィルター
JP4090292B2 (ja) 染料含有硬化性組成物、並びに、それを使用したカラーフィルターおよびその製造方法
JP2003344998A (ja) マゼンタ用感光性着色組成物、カラーフィルターの製造方法、及びカラーフィルター
EP0385442B1 (en) Positive-working photoresist composition
JP3203843B2 (ja) カラーフィルター用レジスト組成物
JP2007277386A (ja) 着色硬化性組成物、カラーフィルター及びその製造方法
JP3393919B2 (ja) カラーフィルター形成用ポジ型レジスト組成物
JPH02269346A (ja) フォトレジスト組成物
JPH06194827A (ja) カラーフィルター用レジスト組成物
JP2006008789A (ja) 染料、該染料を含む着色感光性組成物、該着色感光性組成物を用いたカラーフィルタおよび該カラーフィルタを具備するイメージセンサ
JPH07306309A (ja) カラーフィルター要素用組成物、マイクロレンズアレイ用組成物、カラーフィルター要素、マイクロレンズアレイ及びこれらの要素又はアレイを有するカラーフィルターの製造方法
JPH06194826A (ja) ポジ型レジスト組成物並びにそれを用いるカラーフィルターの製造方法
JPH07152154A (ja) レジスト組成物
JPH07281019A (ja) カラーフィルター及びその製造方法