JP3775231B2 - 光拡散反射膜形成用組成物、光拡散反射膜および液晶表示素子 - Google Patents

光拡散反射膜形成用組成物、光拡散反射膜および液晶表示素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイ等に用いる光拡散反射膜に用いるための膜形成用組成物か粗面を有する光拡散反射性粗面を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイは、均一で正面輝度が高い面照明が必要なために、従来、バックライトユニットを具備したものが主流であった。しかし近年、携帯用端末の普及などの影響で、省電力の観点から半透過型および反射型の液晶ディスプレイの採用が増加してきた。
半透過型および反射型液晶ディスプレイは、液晶パネル下側にアルミニウム板等の反射板を設置し、パネル上部からの光を反射させることにより輝度を得ている。しかしこの方法によると、反射板が平面であるため、パネル上部からの入射光の入射方向が斜めであった場合、反射光の方向はパネル正面方向からずれ、十分な正面輝度が得られない。
【0003】
反射型液晶ディスプレイにおける上記のような欠点を改良するため、いわゆる光拡散板を用いる技術が提案されている。この方法は、反射板表面に細かい凹凸形状を付することにより、反射光の方向を拡散し、正面輝度を得るものである。例えば、特開2000−111886号公報では、ガラス基板を化学的にエッチングすることにより粗面化したうえで金属膜を形成し、反射板表面に凹凸形状を付する技術が開示されている。この方法によると、ガラス基板の裏面をエッチング液から保護する必要があるため工程が煩雑になるばかりでなく、腐食性のエッチング液を用いるため装置上、プロセス上のコスト面で問題がある。
また、特開2000−193807号公報には、フッ素化合物とアルコキシシランの加水分解物を含有する溶液状の組成物を基板上に塗布し、塗膜とする際の相分離を利用して凹凸形状を持つ膜を作り、その上に金属膜を形成する技術が開示されている。この方法では、凹凸形状の制御が困難で効率的な拡散光を得ることが難しく、また、基板との密着性にも劣る。
最近では、感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィーによるパターニングにより凹凸形状を有する膜を形成し、その表面に金属層を形成することにより拡散反射膜とする方法が主流となりつつあるが、従来知られている感光性樹脂だと凹凸形状の形状コントロールが困難であったり、耐熱性が不足し反射材料をスパッタする際の熱により形状が変化したり、さらには反射金属膜をパターニングする際の耐溶剤性が不足している等の欠点がみられた。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、光拡散反射膜に用いるための粗面を有し、基板との密着性、耐熱性、耐溶剤性、凹凸形状のコントロール性に優れ、反射型または半透過型の液晶表示素子の光拡散反射膜に用いるための膜を容易に形成することのできる組成物か当該粗面を有する、光散乱機能に優れる光拡散反射性粗面の形成法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記課題は第1に
(a)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーの単独重合体、該ラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとの共重合体またはフェノール類とアルデヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られたノボラック樹脂であって、重量平均分子量が2,000〜100,000の範囲にあるアルカリ可溶性樹脂、
(b)1,2−キノンジアジド化合物、および
(c)エポキシ基を分子内に2個以上有する化合物
を含有する溶液組成物を下地基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去し、得られた塗膜に所定パターンを介して放射線を照射し、アルカリ水溶液により現像し、得られたパターンに放射線を照射し、150〜250℃の温度で加熱して直径が1〜30μm、高さが0.1〜5μmであり、底面が平面の凸レンズ状の単位パターンからなるパターン粗面を形成し、次いでパターン粗面上に金属蒸着を行う、
ことを特徴とする液晶表示素子の下地基板上に光拡散反射性粗面膜を形成する方法によって達成される。
【0006】
上記課題は第2に
(a)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーの単独重合体、該ラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとの共重合体またはフェノール類とアルデヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られたノボラック樹脂であって、重量平均分子量が2,000〜100,000の範囲にあるアルカリ可溶性樹脂、
(b)1,2−キノンジアジド化合物、および
(d)下記一般式
【0007】
【化6】
Figure 0003775231
【0008】
(式中、R1〜R6は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または基−CH2ORを示し、Rは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。)で表わされる化合物、および
(e)下記一般式(2)
【0009】
【化7】
Figure 0003775231
【0010】
(式中、Xはハロゲンを表わし、AはCX3または下記一般式
【0011】
【化8】
Figure 0003775231
【0012】
で表わされる基を示し、そしてB、DおよびEは、それぞれ独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルコキシ基またはチオアルキル基、炭素数6〜12のアリールオキシ基またはチオアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルキル基のついた二級アミノ基、カルボキシル基、水酸基、炭素数1〜10のケトアルキル基またはケトアリール基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基またはアルキルカルボニルオキシ基を示し、そしてmは1〜5の整数を示す。)
で表わされる化合物
を含有する溶液組成物を下地基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去し、得られた塗膜に所定パターンを介して放射線を照射し、アルカリ水溶液により現像し、得られたパターンに放射線を照射し、150〜250℃の温度で加熱して直径が1〜30μmのフェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーの単独重合体、該ラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとの共重合体またはフェノール類とアルデヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られたノボラック樹脂であって、重量平均分子量が2,000〜100,000の範囲にある凸レンズ状の単位パターンからなるパターン粗面を形成し、次いでパターン粗面上に金属蒸着を行う、
ことを特徴とする液晶表示素子の下地基板上に光拡散反射性粗面膜を形成する方法によって達成される。
【0017】
以下、本発明の光散乱凹凸膜(光拡散反射性粗面膜)形成用組成物について詳述する。
なお、本発明で「放射線」という語は、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射線、プロトンビーム線等を含む概念で用いられる。
【0018】
(a)アルカリ可溶性樹脂
本発明に用いられる(a)アルカリ可溶性樹脂は、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーの単独重合体または該ラジカル重合性モノマーとそれ以外の他のラジカル重合性モノマーとの共重合体を挙げることができる。
またはフェノール類とアルデヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られたノボラック樹脂である。
【0019】
フェノール性水酸基含有のラジカル重合性モノマーとしては、例えばo−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンまたはこれらのアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、エステルもしくはカルボキシルで置換された置換体;
ビニルヒドロキノン、5−ビニルピロガロール、6−ビニルピロガロール、1−ビニルフロログリシノールの如きポリヒドロキシビニルフェノール類;
挙げることができる。
【0020】
これらのフェノール性水酸基含有のラジカル重合性モノマーのうち、好ましく使用されるものとして、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンを挙げることができる。これらは1種または2種以上を併用することができる。
【0021】
また、その他のラジカル重合性モノマーとしては、例えばスチレン、またはスチレンのα−アルキル、o−アルキル、m−アルキル、p−アルキル、アルコキシル、ハロゲン、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミドもしくはエステルで置換された置換体;
ブタジエン、イソプレン、クロロプレンの如きオレフィン類;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、ter−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、イソアミルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、プロパギル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、アントラセニル(メタ)アクリレート、アントラキノニル(メタ)アクリレート、ピペロニル(メタ)アクリレート、サリチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレート、クレシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、1,1,1−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロ−n−プロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロ−i−プロピル(メタ)アクリレート、トリフェニルメチル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野で慣用的に「ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート」といわれている)、クミル(メタ)アクリレート、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、3−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、フリル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレートの如き(メタ)アクリル酸エステル;
【0022】
(メタ)アクリル酸アニリド、(メタ)アクリル酸アミド、または(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジプロピルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジイソプロピルアミド、(メタ)アクリル酸アントラニルアミド、(メタ)アクリロニトリル、アクロレイン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニル、弗化ビニリデン、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、酢酸ビニル、N−フェニルマレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−メタクリロイルフタルイミド、N−アクリロイルフタルイミド等を用いることができる。
【0023】
これらのうち、好ましいその他のラジカル重合性モノマーとして、スチレン、ブタジエン、フェニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートを挙げることができる。これらは1種または2種以上を併用することができる。
【0024】
の他のラジカル重合性モノマーの共重合割合は、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとの合計量に対して、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%である。これらその他のラジカル重合性モノマーの共重合割合がフェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーに対して前述した割合を越えるとアルカリ現像性が不十分となる場合がある。
【0025】
アルカリ可溶性樹脂(a)の合成に用いられる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテートプロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;および酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのエステル類が挙げられる。これらの溶媒の使用量は、反応原料100重量部当たり、好ましくは20〜1,000重量部である。
【0026】
アルカリ可溶性樹脂(a)の製造に用いられる重合開始剤としては、一般的にラジカル重合開始剤として知られているものが使用でき、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物;および過酸化水素が挙げられる。ラジカル重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用いてレドックス型開始剤としてもよい。
【0027】
本発明で用いられる(a)アルカリ可溶性樹脂の別の合成法としては、前述のフェノール性水酸基含有ラジカル重合性モノマーの、フェノール性水酸基をアルキル基、アセチル基、フェナシル基等の保護基で保護したモノマーに相当するモノマーの単独重合体または該相当するモノマーとその他のモノマーとの共重合体を得た後、加水分解等の反応で脱保護することによりアルカリ可溶性を付与する方法によっても合成できる。
【0028】
本発明で用いられる(a)アルカリ可溶性樹脂としては、水素添加等の処理により透明性や軟化点が修正されたものを使用してもよい。
本発明において使用される(a)アルカリ可溶性樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は、2,000〜100,000であり、好ましくは3,000〜50,000、特に好ましくは5,000〜30,000である。この範囲でパターン形状、解像度、現像性および耐熱性と、現像性および感度のバランスに優れた感放射線性樹脂組成物を与えることができる。
【0029】
これらアルカリ可溶性樹脂の市販品としては、マルカリンカーM、同PHM−C(以上、丸善石油化学(株)製)、VP−1500(日本曹達(株)製)等のヒドロキシスチレン(共)重合体またはその部分水素添加物等を挙げることができる。
【0030】
本発明の(a)アルカリ可溶性樹脂としては、その他に、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られたノボラック樹脂用いられる。これらは前記のアルカリ可溶性樹脂と混合して使用することができる。
の際使用されるフェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトール、ビスフェノールA、ジヒドロキシ安息香酸エステル、没食子酸エステル、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール等を挙げることができる。これらの化合物のうちo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール等が好ましい。これらのフェノール類は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0031】
また、上記フェノール類と重縮合するアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−エチルベンズアルデヒド、m−エチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルアルデヒド、フルフラール、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド等を挙げることができる。また、反応中にアルデヒドを生成する化合物として、トリオキサン等も前記アルデヒド類と同様に使用できる。これらのうち、特にホルムアルデヒドを好適に用いることができる。これらのアルデヒド類およびアルデヒドを生成する化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。アルデヒド類はフェノール類に対して、通常、0.7〜3モル、好ましくは0.7〜2モルの割合で使用される。
酸触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、酢酸、シュウ酸等を使用することができる。その使用量は、フェノール類1モル当たり1×10-4〜5×10-1モルが好ましい。
【0032】
重縮合の反応には、通常、反応媒質として水が用いられるが、重縮合の反応において使用するフェノール類がアルデヒド類の水溶液に溶解せず、反応初期から不均一系になる場合には、反応媒質として親水性有機溶媒を使用することもできる。この際使用される溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類を挙げることができる。これらの反応媒質の使用量は、反応原料100重量部当たり、20〜100重量部が好ましい。
縮合の反応温度は、反応原料の反応性に応じて適宜調節することができるが、通常、10〜200℃である。重縮合の反応終了後、系内に存在する未反応原料、酸触媒および反応媒質を除去するため、一般的には温度を130〜230℃に上昇させ、減圧下に揮発分を留去し、ノボラック樹脂を回収する。
【0033】
また、ノボラック樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは、2,000〜20,000の範囲であり、3,000〜15,000の範囲であることがより好ましい。Mwが20,000を超えると、組成物をウェハーに均一に塗布することが困難となる場合があり、さらに現像性および感度が低下する場合がある。
【0034】
(b)1,2−キノンジアジド化合物
本発明で用いられる(b)1,2−キノンジアジド化合物としては、放射線の照射によりカルボン酸を生成する機能を有する1,2−キノンジアジド化合物が好ましく、このようなものとして、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド等を挙げることができる。
これらの具体例としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のトリヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類;
【0035】
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシ−4’−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシ−4’−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のテトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のペンタヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
【0036】
2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等のヘキサヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
【0037】
ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4’−〔1−〔4−〔1−〔4−ヒドロキシフェニル〕−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−〔1−〔4−〔1−〔4−ヒドロキシフェニル〕−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等の(ポリヒドロキシフェニル)アルカンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルが挙げられる。
【0038】
これらの化合物のほかに、J. Kosar 著“Light−Sensitive Systems”339〜352(1965)、John Wiley& Sons 社(New York)やW. S. De Fores 著“Photoresist”50(1975) McGraw−Hill, Inc.(New York)に記載されている1,2−キノンジアジド化合物を用いることができる。
これらは、その一部または全量を上記(a)アルカリ可溶性樹脂と反応させて縮合体を形成した形態で用いてもよい。
【0039】
これらの1,2−キノンジアジド化合物のうち、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2− ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ−(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ−(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルが、特にアルカリ可溶性樹脂の溶解禁止効果の観点から本発明において好適に用いられる。
1,2−キノンジアジド化合物は単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0040】
1,2−キノンジアジド化合物の添加量は(a)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは10〜50重量部である。この添加量が5重量部未満のときは、1,2−キノンジアジド化合物が放射線を吸収して生成するカルボン酸量が少なく、パターンニングが困難となり易い。一方、100重量部を越える場合は、短時間の放射線照射では添加した1,2−キノンジアジド化合物のすべてを分解することができ難く、アルカリ性水溶液からなる現像液による現像が困難となる場合がある。
本発明の組成物においては、主として感度を向上させる目的で1,2−キノンジアジド化合物に対する増感剤を配合することができる。増感剤としては、例えば2H−ピリド−(3,2−b)−1,4−オキサジン−3(4H)−オン類、10H−ピリド−(3,2−b)−(1,4)−ベンゾチアジン類、ウラゾ−ル類、ヒダントイン類、バルビツ−ル酸類、グリシン無水物類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル類、アロキサン類、マレイミド類等が挙げられる。これらの増感剤の配合量は、1,2−キノンジアジド化合物100重量部に対して、好ましくは100重量部以下、より好ましくは4〜60重量部である。
【0041】
(c)エポキシ基を分子内に2個以上含有する化合物
本発明で使用できるエポキシ基を分子内に2個以上含有する化合物としては、例えばエピコート1001、1002、1003、1004、1007、1009、1010、828(油化シェルエポキシ(株)製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂市販品、エピコート807(油化シェルエポキシ(株)製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂市販品、エピコート152、154(油化シェルエポキシ(株)製)、EPPN201、202(日本化薬(株)製)等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂市販品、EOCN−102、103S、104S、1020、1025、1027(日本化薬(株)製)、エピコート180S75(油化シェルエポキシ(株)製)等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂市販品、CY−175、177、179(CIBA−GEIGY A.G.製)ERL−4234、4299、4221、4206(U.C.C.社製)、ショーダイン509(昭和電工(株)製)、アルダライトCY−182、192、184(CIBA−GEIGY A.G.製)、エピクロン200、400(大日本インキ(株)製)、エピコート871、872(油化シェルエポキシ(株)製)、ED−5661、5662(セラニーズコーティング(株)製)等の環式脂肪族エポキシ樹脂市販品、エポライト100MF(共栄社化学(株)製)、エピオールTMP(日本油脂(株)製)等の脂肪族ポリグリシジルエーテル市販品を挙げることができる。
【0042】
これらの化合物のうち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族ポリグリシジルエーテル類が現像性および反射凹凸の形状コントロールの観点から本発明においては好適に用いられる。
また、上記したエポキシ化合物の他、例えばビスフェノールA、ビスフェノールFのグリシジルエーテルの如き化合物も使用できる。
【0043】
これらエポキシ基を分子内に2個以上含有する化合物の添加量は、(a)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜50重量部である。エポキシ基を分子内に2個以上含有する化合物をこのような範囲で含有する組成物から形成された硬化物は、耐熱性や密着性に優れるものとなる。ここで、エポキシ基を分子内に2個以上含有する化合物の添加量が1重量部より少ないと、(b)1,2−キノンジアジド化合物に放射線を照射することによって生成したカルボン酸との反応が充分に進行し難く、そのような組成物から形成された硬化膜は、耐熱性、耐溶剤性に劣るものとなる場合がある。また100重量部を越えると組成全体の軟化点が低下し、光拡散反射膜に用いるパターンを形成する際の加熱処理中に形状が保持でき難いという問題が起こる。
なお、前述の(a)アルカリ可溶性樹脂において、共重合モノマーとしてエポキシ基含有不飽和モノマーを使用した場合は、「エポキシ基を分子内に2個以上含有する化合物」といいうるが、アルカリ可溶性を有する点で(c)成分とは異なる。
【0044】
(d)成分
本発明で用いられる(d)成分は、下記一般式(1)
【0045】
【化10】
Figure 0003775231
【0046】
(式中、R1〜R6は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または基−CH2ORを示し、Rは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。)で表わされる化合物である。
このような化合物としては、例えばヘキサメチロールメラミン、ヘキサブチロールメラミン、部分メチロール化メラミン及びそのアルキル化体、テトラメチロールベンゾグアナミン、部分メチロール化ベンゾグアナミン及びそのアルキル化体等を挙げることができる。
このような化合物の市販品としては、例えば、サイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(以上、三井サイアナミッド(株)製)、ニカラックMx−750、−032、−706、−708、−40、−31、ニカラックMs−11、ニカラックMw−30(以上、三和ケミカル社製)などを好ましく使用することができる。
【0047】
本発明で用いられる(d)成分の添加量は、(a)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜50重量部である。この範囲の添加量において、良好な形状の粗面を形成でき、アルカリに対する適当な溶解性を示す組成物が得られることとなる。
【0048】
(e)成分
本発明で用いられる(e)成分は、下記一般式(2)
【0049】
【化11】
Figure 0003775231
【0050】
(式中、Xはハロゲンを表わし、AはCX3または下記一般式
【0051】
【化12】
Figure 0003775231
【0052】
で表わされる基を示し、そしてB、DおよびEは、それぞれ独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルコキシ基またはチオアルキル基、炭素数6〜12のアリールオキシ基またはチオアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルキル基のついた二級アミノ基、カルボキシル基、水酸基、炭素数1〜10のケトアルキル基またはケトアリール基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基またはアルキルカルボニルオキシ基を示し、そしてmは1〜5の整数を示す。)
で表わされる化合物である。
【0053】
このような化合物としては、例えば2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
【0054】
これらのうち、2−(3−クロロフェニル)−−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンが好ましく使用できる。
【0055】
(e)成分の添加量は、(a)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部である。この範囲の添加量で、良好な凸凹形状を有し、かつ耐熱性、耐溶剤性とに優れた硬化膜を得ることができる。
【0063】
本発明の光拡散反射膜形成用組成物は、下記するいずれかの組合せに係る各成分を必須成分として含有するものである。
(1)(a)アルカリ可溶性樹脂、
(b)1,2−キノンジアジド化合物、および
(c)エポキシ基を分子内に2個以上有する化合物。
(2)(a)アルカリ可溶性樹脂、
(b)1,2−キノンジアジド化合物、
(d)上記一般式(1)で表わされる化合物、および
(e)上記一般式(2)で表わされる化合物。
)(a)アルカリ可溶性樹脂、
(b)1,2−キノンジアジド化合物、
(c)エポキシ基を分子内に2個以上有する化合物、
(d)上記一般式(1)で表わされる化合物、および
(e)上記一般式(2)で表わされる化合物。
【0064】
その他の添加剤
本発明の光拡散反射膜形成用組成物は、上記の組合せに係る各成分を必須成分として含有するのみで十分な性能を発揮することができるが、必要に応じてその他の添加剤を含有しても良い。
このような添加剤としては、例えば、増感剤、界面活性剤、接着助剤、保存安定剤、および消泡剤等が挙げられる。
【0065】
増感剤
組成物が前記(e)成分を含有するものであるとき、適宜増感剤を併用することができる。
このような増感剤としては、例えば、3−位及び/または7−位に置換基を持つクマリン類、フラボン類、ジベンザルアセトン類、ジベンザルシクロヘキサン類、カルコン類、キサンテン類、チオキサンテン類ポルヒリン類、アクリジン類等が挙げられる。
(使用量記載)
【0066】
界面活性剤
本発明の組成物には、塗布性、例えばストリエーションや乾燥塗膜形成後の放射線照射部の現像性を改良するために界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤としては例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等の、ポリエチレングリコールジアルキルエステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、303、352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171、172、173(大日本インキ(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC−101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)等の弗素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、アクリル酸系またはメタクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.57、95(共栄社化学(株)製)等が挙げられる。これらの界面活性剤の配合量は、組成物の固形分あたり、通常2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。
【0067】
光拡散反射膜形成用組成物の調製
本発明の光拡散反射膜形成用組成物は、好ましくは適当な溶剤に溶解され、溶液状態で使用される。この際に用いられる溶剤としては、組成物の各成分を溶解し、各成分と反応せず、適当な蒸気圧を有するものが好ましく使用できる。このような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコールアルキルエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸ブチル等のエステル類を用いることができる。これらの溶剤は、単独でまたは混合して用いることができる。
【0068】
さらに必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ− ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等の高沸点溶剤を添加することもできる。
【0069】
本発明の光拡散反射膜形成用組成物は、上記のような溶剤を用いて、組成物の各成分を、固形分濃度が例えば20〜40wt%となるように溶剤に溶解させて調製することができる。必要に応じて、孔径 0.2μm程度のフィルターで濾過した後に用いても良い。
【0070】
光拡散反射性粗面膜の形成
次に、本発明の光拡散反射膜形成用組成物を用いて本発明の光拡散反射性粗面膜を形成する方法について述べる。
本発明の光拡散反射膜形成用組成物は、下地基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去することによって塗膜とすることができる。塗布方法として、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法などの各種の方法を採用することができる。
また、プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なるが、通常70〜90℃で1〜15分間程度の条件が最適である。
次にプレベークされた塗膜に所定パターンマスクを介して紫外線などの放射線を照射し、さらに現像液により現像し、不要な部分を除去して所定パターンを形成する。現像方法は液盛り法、ディッピング法、シャワー法などのいずれでも良く、現像時間は通常30〜180秒間である。
【0071】
上記現像液としては、アルカリ水溶液、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリ類;エチルアミン、n−プロピルアミンなどの1級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミンなどの2級アミン類;トリメチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミンなどの3級アミン類;ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの3級アミン類;ピロール、ピペリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネンなどの環状3級アミン類;ピリジン、コリジン、ルチジン、キノリンなどの芳香族3級アミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩の水溶液を使用することができる。また上記アルカリ水溶液に、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒および/または界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
【0072】
現像後、流水洗浄を30〜90秒間行い、不要な部分を除去し、さらに圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、パターンが形成される。形成されたパターンに紫外線などの放射線を照射し、その後このパターンを、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置により、所定温度、例えば150〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上なら5〜30分間、オーブン中では30〜90分間加熱処理をすることにより、光拡散反射膜用として適当な粗面を有するパターン状塗膜を得ることができる。
次いで、金属蒸着を施すことにより、本発明の光拡散反射膜とすることができる。このとき蒸着に用いる金属としては特に限定されないが、可視光領域において高い反射率を持つ金属が好ましく用いられる。この観点からアルミニウム、銀、およびこれらのうちの少なくとも1種を含有する合金が好ましい。
【0073】
上記のように形成された光拡散反射性粗面膜は、金属を蒸着する前のパターンを有する粗面を反映したものとなる。
このとき、各単位パターンの形状は、底面が平面の凸レンズ状となる。単位パターンを上面から観察した場合、好ましくは円形または略円形であり、その直径は1〜30μmであり、好ましくは、5〜20μmである。
また、各単位パターンの断面形状は、図1(A)の如き形状となることが好ましく、そのときの高さは0.1〜5μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜3μmである。
【0074】
液晶表示素子
次に本発明における液晶表示素子について説明する。
本発明における液晶表示素子は、上記の如くして形成された光拡散反射性粗面膜を有する。
液晶素子の構造としては適宜の構造が可能であるが、例えば、図2に示した如く、基板1上に本発明の光拡散反射性粗面膜23とカラーフィルター層4を形成し、配向膜7、液晶層8を介して対向する配向膜9、対向する透明電極10と対向基板11を有する構造が挙げられる。この場合、図2のように下部基板側に透明電極6を設けても良いし、光拡散反射性粗面膜23を構成する金属層3に電極の機能を持たせても良い。また、必要に応じて、偏光板12や、カラーフィルター層4上に保護膜5を形成しても良い。
別の構造の例としては、図3に示した如く、基板1上に本発明の光拡散反射性粗面膜23を形成し、配向膜7、液晶層8を介して対向する配向膜9、対向する透明電極10、カラーフィルター層4、および対向基板11を有する構造が挙げられる。この場合、図3の如くカラーフィルター層4の下方に対向透明電極10を有する構造であっても良いし、カラーフィルター層4の上方に対向透明電極を有する構造であっても良い。また、必要に応じて偏光板12や、カラーフィルター層4の下方に保護膜5を形成しても良い。
図3の構造では、光拡散反射性粗面膜23を構成する金属層3が電極の機能を司るが、下部基板側に別途電極を設けても良い。
【0075】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。なお、以下において、「%」は「重量%」を意味する。
【0076】
合成例1(樹脂a−1の合成)
冷却管、攪拌機および温度計を装着したフラスコに、t−ブトキシスチレン176g(0.1mol)およびアゾビスブチロニトリル5.8g(0.04mol)を入れ、プロピレングリコールモノメチルエーテル250mlを加えて溶解させて、75℃で4時間重合させた。得られたポリt−ブトキシスチレン溶液に5重量%硫酸水溶液50gを混合して、100℃で3時間加水分解反応を行った。次いで、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500mlを加えた後、脱イオン水1000mlで3回洗浄した。その後、有機層を減圧にて脱溶し、真空乾燥してMw24,000のアルカリ可溶性樹脂(ポリヒドロキシスチレン)を得た。このアルカリ可溶性樹脂を、樹脂a−1とする。
【0077】
合成例2(樹脂a−2の合成)
冷却管、攪拌機および温度計を装着したフラスコに、メタクレゾール57g(0.6mol)、パラクレゾール38g(0.4mol)、37重量%ホルムアルデヒド水溶液75.5g(ホルムアルデヒド0.93mol)、シュウ酸二水和物0.63g(0.005mol)、メチルイソブチルケトン264gを仕込んだ後、フラスコを油浴中に浸し、反応液を還流させながら、攪拌下4時間重縮合を行った。次いで油浴の温度を3時間かけて昇温し、その後に、フラスコ内の圧力を30〜50mmHgまで減圧し、揮発分を除去し、溶融している樹脂を室温まで冷却して回収した。この樹脂を酢酸エチルに樹脂成分が30%になるように溶解した後、この溶液重量の1.3倍量のメタノールと、0.9倍量の水を加えて、攪拌放置した。次いで2層に分離した下層を取り出し、濃縮し、乾燥して、Mw8,000のアルカリ可溶性樹脂(ノボラック樹脂)を得た。このアルカリ可溶性樹脂を、樹脂a−2とする。
【0078】
実施例1
(a)成分として樹脂A−1 100重量部、(b)成分として1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(1.9モル)との縮合物(1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル)を30.0重量部、(c)成分として油化シェルエポキシ(株)製エピコート828を20.0重量部、界面活性剤としてメガファックF172(大日本インキ(株)製)を0.05重量部混合し、全体の固形分濃度が30%になるように3−メトキシプロピオン酸メチルで希釈・溶解させた後、孔径0.2μmのメンブランフィルターで濾過し、光拡散反射膜形成用組成物の溶液を調製した。
【0079】
(I)パターンを有する粗面の形成
ガラス基板上にスピンナーを用いて、上記組成物溶液を塗布した後、90℃で3分間ホットプレート上でプレベークして膜厚2.0μmの塗膜を形成した。
上記で得られた塗膜に5μm角の残しパターンのマスクを介して、365nmでの強度が10mW/cm2である紫外線を7秒間照射した。次いでテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38重量%水溶液で25℃、30秒間現像した後、純水で1分間リンスした。さらに、365nmでの強度が10mW/cm2である紫外線を30秒間照射した後、オーブン中、220℃で60分間加熱しパターンを有する粗面を形成した。
【0080】
(II)解像度の評価
上記(I)で得られたパターンにおいて残しパターンが解像できている場合を良好、解像できていない時を不良とした。結果を表1に示す。
【0081】
(III)パターン断面形状の評価
パターンの断面形状を走査型電子顕微鏡にて観察した結果、図1に示したA〜Cのどの形状に当たるかを図1に示した。Aに示した如く、底面が平面の凸レンズ状にパターンが形成された場合にパターン形状は良好、BあるいはCのようにパターンエッジが垂直、あるいは順テーパー状に形成された場合には、パターン形状は不良といえる。
また、このときのパターンの直径および高さを表1に併記する。なお、パターンの直径および高さは走査型電子顕微鏡により観察することにより評価した。
【0082】
(IV)耐熱性の評価
上記(I)で形成したパターンをオーブン中、250℃で30分加熱した。このときの膜厚の変化率を表1に示した。この値の絶対値が加熱前後で5%以内のときに、耐熱性良好といえる。
【0083】
(IV)耐溶剤性の評価
上記(I)で形成したパターンを70℃に温度制御されたジメチルスルホキシド中に20分間浸漬させた後、浸漬による膜厚変化を測定した。結果を表1に示す。この値の絶対値が5%未満の場合、耐溶剤性は良好といえる。
【0084】
(V)光拡散反射性粗面膜の形成
上記(I)と同様にして形成した粗面上に、真空蒸着装置により、厚さ1,500Åのアルミ膜を成膜した。(このようにして形成した、ガラス基板上に光散乱性膜を有し、さらにその上にアルミ膜を有する基板を、以後、アルミ蒸着基板という。)
JIS K−5400(1900)8.5の付着性試験のうち、8.5・2の碁盤目テープ法にしたがって、上記で形成したアルミ蒸着基板に100個の碁盤目をカッターナイフで形成して密着性試験を行った。その際、残った碁盤目の数を表1に示す。
【0085】
実施例2
(a)成分として樹脂A−1 100重量部、(b)成分として1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(1.9モル)との縮合物を(1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル)30.0重量部、(d)成分としてとして三井サイアナミッド(株)製サイメル300を20.0重量部、(e)成分として2−(4−メトキシ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジンを0.2部、界面活性剤としてメガファックF172(大日本インキ(株)製)を0.05重量部混合し、全体の固形分濃度が30%になるように3−メトキシプロピオン酸メチルで希釈・溶解させた後、孔径0.2μmのメンブランフィルターで濾過し、本発明の組成物溶液を調製し、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示した。
【0086】
実施例3
実施例1において樹脂A−1にかえて樹脂A−2を使用した他は実施例1と同様に組成物溶液を調製し評価した。結果を表1に示した。
【0087】
実施例4
実施例2において樹脂A−1にかえて樹脂A−2を使用した他は実施例2と同様に組成物溶液を調製し評価した。結果を表1に示した。
【0088】
実施例5
(a)成分として樹脂A−1 100重量部、(b)成分として1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(1.9モル)との縮合物(1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル)を30.0重量部、(c)成分として油化シェルエポキシ(株)製エピコート828を10重量部、(d)成分として三井サイアナミッド(株)製サイメル300を20.0重量部、(e)成分として2−(4−メトキシ−β−スチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンを0.2部、、さらに、界面活性剤としてメガファックF172(大日本インキ(株)製)を0.05重量部混合し、全体の固形分濃度が30%になるように3−メトキシプロピオン酸メチルで希釈・溶解させた後、孔径0.2μmのメンブランフィルターで濾過し、光拡散反射膜形成用組成物溶液を調製した。実施例1と同様に評価した。結果を表1に示した。
【0089】
【表1】
Figure 0003775231
【0090】
実施例6
光拡散特性の評価
実施例1で調製した光散乱膜形成用組成物を使用し、実施例1に記した(I)パターンを有する粗面の形成工程、および(V)光拡散反射性粗面膜の形成工程にしたがって、パターンの下部直径10μm、高さ0.3μmの底面が平面の凸レンズ状パターンを最密充填配置となるようにガラス基板上に形成した。この上に実施例1に記載の(V)光拡散反射性粗面膜の形成工程に従い、1,500Åのアルミニウム膜を成膜し、光拡散反射性粗面膜を得た。ここで得られた光拡散反射性粗面膜について、三次元変角光度計((株)村上色彩技術研究所製)を用い、30゜入射時の散乱特性を−10゜から70゜まで変角して測定した。結果を図2に示す。
【0091】
実施例7
実施例2で調製した光散乱膜形成用組成物を使用し、実施例1に記した(I)パターンを有する粗面の形成工程、および(V)光拡散反射性粗面膜の形成工程にしたがって、パターン下部直径10μm、高さ0.7μmの底面が平面の凸レンズ状パターンを最密充填配置となるようにガラス基板上に形成した。この上に実施例1に記載の(V)光拡散反射性粗面膜の形成工程に従い、1,500Åのアルミニウム膜を成膜し、光拡散反射性粗面膜を得た。得られた光拡散反射性粗面膜について、三次元変角光度計((株)村上色彩技術研究所製)を用い、30゜入射時の散乱特性を−10゜から70゜まで変角して測定した。結果を図3に示す。
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、光拡散反射性粗面膜に用いるための粗面を有し、基板との密着性、耐熱性、耐溶剤性、凹凸形状のコントロール性に優れ、反射型または半透過型の液晶表示素子の光拡散反射性粗面膜に用いるための膜を容易に形成することのできる組成物を用いて光拡散反射性粗面膜を形成する方法が提供される。
また、上記の組成物から形成された膜を有する、光散乱機能に優れる光拡散反射膜、およびその光拡散反射膜を有する液晶表示素子が提供される。
【0093】
【図面の簡単な説明】
【図1】パターン状塗膜の断面形状を示す模式図である。
【図2】液晶表示素子の構造を示す模式図である。
【図3】液晶表示素子の構造を示す模式図である。
【図4】実施例6で得られた光拡散反射膜の光散乱特性を示すグラフである。
【図5】実施例7で得られた光拡散反射膜の光散乱特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板
2 パターン状塗膜
3 金属層
23 光拡散反射膜
4 カラーフィルター層
5 保護膜
6 透明電極
7 配向膜
8 液晶層
9 配向膜
10 透明電極
11 対向基板
12 偏光板
13 TFT素子

Claims (2)

  1. (a)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーの単独重合体、該ラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとの共重合体またはフェノール類とアルデヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られたノボラック樹脂であって、重量平均分子量が2,000〜100,000の範囲にあるアルカリ可溶性樹脂、
    (b)1,2−キノンジアジド化合物、および
    (c)エポキシ基を分子内に2個以上有する化合物
    を含有する溶液組成物を下地基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去し、得られた塗膜に所定パターンを介して放射線を照射し、アルカリ水溶液により現像し、得られたパターンに放射線を照射し、150〜250℃の温度で加熱して直径が1〜30μm、高さが0.1〜5μmであり、底面が平面の凸レンズ状の単位パターンからなるパターン粗面を形成し、次いでパターン粗面上に金属蒸着を行う、
    ことを特徴とする液晶表示素子の下地基板上に光拡散反射性粗面膜を形成する方法。
  2. (a)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーの単独重合体、該ラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとの共重合体またはフェノール類とアルデヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られたノボラック樹脂であって、重量平均分子量が2,000〜100,000の範囲にあるアルカリ可溶性樹脂、
    (b)1,2−キノンジアジド化合物、
    (d)下記一般式(1)
    Figure 0003775231
    (式中、R1〜R6は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または基−CH2ORを示し、Rは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。)で表わされる化合物、および
    (e)下記一般式(2)
    Figure 0003775231
    (式中、Xはハロゲンを表わし、AはCX3または下記一般式
    Figure 0003775231
    で表わされる基を示し、そしてB、DおよびEは、それぞれ独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルコキシ基またはチオアルキル基、炭素数6〜12のアリールオキシ基またはチオアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルキル基のついた二級アミノ基、カルボキシル基、水酸基、炭素数1〜10のケトアルキル基またはケトアリール基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基またはアルキルカルボニルオキシ基を示し、そしてmは1〜5の整数を示す。)
    で表わされる化合物
    を含有する溶液組成物を下地基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去し、得られた塗膜に所定パターンを介して放射線を照射し、アルカリ水溶液により現像し、得られたパターンに放射線を照射し、150〜250℃の温度で加熱して直径が1〜30μm、高さが0.1〜5μmであり、底面が平面の凸レンズ状の単位パターンからなるパターン粗面を形成し、次いでパターン粗面上に金属蒸着を行う、
    ことを特徴とする液晶表示素子の下地基板上に光拡散反射性粗面膜を形成する方法。
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