JP3882817B2 - ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、電気・電子デバイス、特に半導体装置やディスプレイ装置などの表面保護膜、層間絶縁膜、パッシベーション膜、電極保護層などに好適な感光性材料に係り、特にアルカリ水溶液で現像可能なポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリイミド系のポジ型感光性樹脂組成物として、ポリアミド酸や、側鎖に酸性基を有するポリアミド酸エステルまたはポリイミドに、キノンジアジド化合物を添加したものは多数報告されている。しかしながら、ポリアミド酸はアルカリ現像液に溶け過ぎるため現像時の膜減りが大きいなどの問題があり、アミンなどを添加して使用しなければならない(USP.4880722号)。一方、側鎖に酸性基を有するポリイミド(特開昭64−60630号公報)またはポリアミド酸エステル(特開平3−115461号公報)は解像性などの面で優れているが、キュア後でもポリマー中に酸性基が残ってしまうために最終硬化膜の吸水率が高かったり、耐アルカリ性が著しく低下する可能性が高かった。また脱離成分に酸性基を有するポリアミド酸エステルとポリアミド酸の樹脂混合物を用いたポジ型感光性樹脂(Journal of Applied Polymer Science誌,Vol.51,P.1971−1978)では、ポリアミド酸エステルをポリイミドに変換するためにはより高温でのキュアが必要であり、キュア後の膜減りも大きくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、感光性ポリイミド樹脂を始めとする感光性絶縁膜の用途が拡大し、半導体のみでなくディスプレイ分野にまで及んでいる。そのため、従来の感光性ポリイミド樹脂では要求されていなかった微細なパターン形成における膜減りや膨潤のない優れた解像性と、現像時密着性、高温キュアにおけるパターンの寸法安定性なども必要とされるようになってきている。その中で、特開2001−228609号公報ではアルカリ可溶性のポリイミド、ポリアミック酸、及びo−キノンジアジド化合物からなる密着性と現像性に優れたポジ型感光性ポリイミド樹脂が報告されているが、ポリイミドとポリアミック酸の組み合わせによっては、膜の白化や、最終硬化膜の吸水率が問題となる場合があった。
【0004】
このように、従来のポジ型感光性ポリイミド樹脂はそれぞれに優れた特性を有する反面、リソグラフィ特性と最終硬化膜の特性の両方を有し、かつ膜減りや膨潤の小さい寸法安定性の高いパターンを与える材料を開発することは困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであって、アルカリ水溶液による現像の際に、膜減りや膨潤、剥離が無く、キュア後に寸法安定性の高いパターンを与え、最終硬化膜の吸水率が低く、耐アルカリ性に優れたポジ型感光性樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0006】
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、本発明を見出すに至った。
すなわち、一般式(1)
【0007】
【化3】
(式中、nは3以上10000以下の整数であり;R1は4価の有機基であり;R2は2価の有機基であるが、R2の5〜100モル%はフッ素を有する2価の有機基であり、かつR 2 の90〜100モル%は酸性基を有しない2価の有機基である)
で示される繰り返し単位を有する有機溶媒可溶性ポリイミドと、一般式(2)
【0008】
【化4】
(式中、nは3以上10000以下の整数であり、R3は4価の有機基であり、R4は2価の有機基である)
で示される繰り返し単位を有するポリアミド酸と、光により酸を発生する化合物とを含有することを特徴とするポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の組成物は、前記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する有機溶媒可溶性ポリイミドと、前記一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリアミド酸と、光により酸を発生する化合物とを含有するものであり、アルカリ水溶液によるエッチングが容易であり、所定のパターンを有するマスクを用いて露光することにより、微細かつ寸法精度の高いレリーフパターンを有するポリイミド樹脂塗膜を容易に得ることができる。
【0010】
一般式(1)で示される繰り返し単位を有する有機溶媒可溶性ポリイミドを得る方法は、特に限定されない。
【0011】
通常は、一般式(1)中のR1を構成する有機テトラカルボン酸またはその誘導体と、一般式(1)中のR2を構成する有機ジアミンを反応、重合することにより得られ、特に有機テトラカルボン酸二無水物(以下、酸無水物と略記する)と有機ジアミン(以下、ジアミンと略記する)を反応、重合させてポリイミド前駆体とし、これを脱水閉環させる方法が一般的である。
【0012】
一般式(1)中のR1を構成する酸無水物は特に限定されない。また、これらは、1種でもよく、2種以上を組み合わせて使うこともできる。
【0013】
あえてその具体例を挙げれば、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロイソプロピリデン二無水物の様な芳香族テトラカルボン酸無水物などを挙げることができる。溶解性の観点からは3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物などが好ましい。
【0014】
また、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシ−2−シクロペンタン酢酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−ノルボルナン酢酸二無水物の様な脂環式テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物の様な脂肪族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
【0015】
一般式(1)中のR1はテトラカルボン酸由来の4価の有機基であり、その構造は特に限定されず、これらは、1種でもよく、2種以上が混在していても構わない。よって、あえてその具体例を挙げるならば、上記した酸無水物を構成する4価の有機基(テトラカルボン酸二無水物から2つの無水物基を除いた構造)を挙げることができる。
【0016】
特に、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する溶媒可溶性ポリイミド樹脂の有機溶媒に対する溶解性および透明性を高める上では、R1に結合する4個のカルボニル基が芳香環に直接結合しない場合、またはR1がフッ素を有する芳香族テトラカルボン酸を構成する4価の有機基である場合が好ましい。このような溶解性および透明性の高いポリイミド樹脂を得るには、一般式(1)中のR1を構成する酸無水物として、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシ−2−シクロペンタン酢酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−ノルボルナン酢酸二無水物などの芳香環に直接結合しない4個のカルボニル基よりなるテトラカルボン酸二無水物あるいは4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物などのフッ素を含有する芳香族酸二無水物が好ましい。同様にR1の好ましい具体例としても、上記酸無水物を構成する4価の有機基を挙げることができる。
【0017】
一般式(1)中のR2を構成するジアミンは、1種もしくは2種以上を組み合わせて使うことができ、使用されるジアミン成分の5モル%以上が、フッ素を有するジアミンであれば特に限定されない。フッ素を有するジアミンを5〜100モル%使用することにより、最終的に得られるポリイミドに含まれるR2の5〜100モル%がフッ素を有する2価の有機基となる。フッ素は有機溶媒可溶性ポリイミドの溶解性のみでなくポリアミド酸との相溶性を高める効果があり、フッ素を有するジアミン成分が5モル%未満であると、すなわち一般式(1)においてフッ素を有するR2が5モル%未満であると、ポリアミド酸との相溶性が低下して溶液が白濁したり、たとえ溶液が白濁しなくてもキャストしたフィルム表面が白化したりする。なかでもR2の50〜100モル%がフッ素を有する2価の有機基であると好ましく、使用するジアミンとしては50〜100モル%がフッ素を有するジアミンであると好ましい。
【0018】
ジアミン中のフッ素は、ベンゼン環に直接結合されたフルオロ基、フルオロアルキル基などの形で導入されていることが一般的で、これらは単数であっても複数であっても構わない。中でもポリアミド酸との相溶性の観点からは、トリフルオロメチル基やヘキサフルオロイソプロピリデン基を有するジアミンが好ましく、フッ素を有するジアミンは1種でもよく、2種以上を組み合わせて使うこともできる。
【0019】
あえてトリフルオロメチル基やヘキサフルオロイソプロピリデン基を有するジアミンの具体例を挙げれば、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,6,2’,6’−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−トルイル)ヘキサフルオロプロパンなどが挙げられる。
【0020】
一般式(1)中のR2はジアミンに由来する2価の有機基であり、R2の5〜100モル%がフッ素を有する2価の有機基であれば、その構造は特に限定されない。また、R2は、1種でもよく、2種以上が混在していても構わない。そして、フッ素を有するR2としては、トリフルオロメチル基やヘキサフルオロイソプロピリデン基を有する2価の有機基が好ましく、その具体例としては上記のトリフルオロメチル基やヘキサフルオロイソプロピリデン基を有するジアミンを構成する2価の有機基(ジアミンから2つの1級アミノ基を除いた構造)を挙げることができる。
【0021】
一般式(1)中のR2を構成するジアミンは、フッ素を有さないジアミンを0〜95モル%、好ましくは0〜50モル%の範囲で使用することができる。
【0022】
あえてフッ素を有さないジアミンの例を挙げるとp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジアミン、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレン-ビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレン-ビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレン-ビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレン-ビス(2−イソプロピル−6−メチルアニリン)、4,4’−メチレン-ビス(2,6−ジイソプロピルアニリン)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンなどの芳香族ジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンなどの脂肪族ジアミンを挙げることができる。これらフッ素を有さないジアミンは1種でもよく、2種以上を組み合わせて使うこともできる。
【0023】
フッ素を有さないR2の具体例としては、上記フッ素を有さないジアミンを構成する2価の有機基を挙げることができる。これらは1種または2種以上を0〜95モル%、好ましくは0〜50モル%の範囲で、一般式(1)のR2に混在させることができる。
【0024】
また、一般式(1)のR2は酸性基を有していてもよく、これは1種または2種以上が混在していてもよい。よって、一般式(1)中のR2を構成するジアミンとして酸性基を有するジアミンを使用することが可能である。酸性基としてはフェノール性水酸基、カルボン酸、スルホンアミド基、スルホン酸などが挙げられるが、ポジ型感光性ポリマーの酸性基としてはカルボン酸とフェノール性水酸基が最も一般的である。酸性基を有さない有機溶媒可溶性ポリイミドはアルカリ現像液に不溶であるが、酸性基を導入することでアルカリ現像液への親和性が高まり、ある程度の酸性基が含まれるようになると、有機溶媒可溶性ポリイミドから得られるフィルムのアルカリ現像液中での溶解速度が増大することで、本発明のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の現像時間を短縮できる。しかしながら、ポリイミド中の酸性基は最終硬化膜の耐アルカリ性や吸湿性など膜特性を低下させるので、一般式(1)において酸性基を有するR2は10モル%以下であり、換言すれ、ばR2の90〜100モル%が酸性基を有さない2価の有機基である。よって、一般式(1)中のR2を構成するジアミンにおいて酸性基を有するジアミンは10モル%以下であり、10モル%よりも多くなると残存した酸性基が最終硬化膜の耐アルカリ性や吸湿性など膜特性を低下させる。
【0025】
本発明のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物はアルカリ親和性が低い有機溶媒可溶性ポリイミドとアルカリ親和性が非常に高いポリアミド酸を組み合わせることによって、露光部と未露光部の高いコントラストを得ることを可能にしている。それ故、一般式(1)で示される有機溶媒可溶性ポリイミドは、23℃の2.38重量パーセント水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に対する溶解速度が0.1μm/分以下であることが好ましく、溶解速度が0.1μm/分よりも速くなると、コントラストが低下するだけでなく感度も低下する。
【0026】
酸性基を有するジアミンの中には、フッ素も同時に有するジアミンも含まれ、また、酸性基を有するR2としては、酸性基とフッ素を同時に有する2価の有機基であってもよいが、この場合は、前記のフッ素を有する効果と、酸性基を有する効果の両方を発揮する。
【0027】
あえて酸性基を有するジアミンおよびR2の具体例を挙げると、フッ素も同時に有するジアミンとしては、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等のフェノール性水酸基を有するジアミン、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等のカルボキシル基を有するジアミンが挙げられ、酸性基とフッ素を同時に有するR2としてはこれらジアミンを構成する2価の有機基が挙げられ、酸性基を有しフッ素を有さないジアミンとしては、2,4−ジアミノフェノール、3,5−ジアミノフェノール、2,5−ジアミノフェノール、4,6−ジアミノレゾルシノール、2,5−ジアミノハイドロキノン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3,5−ジヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3,5−ジヒドロキシフェニル)スルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−5,5’−ジメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−5,5’−ジメトキシビフェニル、1,4−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のフェノール性水酸基を有するジアミン、2,4−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、4,6−ジアミノ−1,3−ベンゼンジカルボン酸、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジカルボン酸、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3,5−ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3,5−ジカルボキシフェニル)スルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシ−5,5’−ジメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシ−5,5’−ジメトキシビフェニル、1,4−ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のカルボキシル基を有するジアミンが挙げられ、酸性基を有しフッ素を有さないR2としてはこれらジアミンを構成する2価の有機基が挙げられる。これら酸性基を有するジアミンは1種類でもよく、2種類以上を組み合わせて使うこともできる。
【0028】
さらには、最終硬化膜であるポリイミドの密着性の点からは、一般式(1)のR2にシロキサン構造を有するポリイミドが好ましく、このようなポリイミドを得るために、一般式(1)中のR2を構成するジアミンに、シロキサン含有ジアミンも組み合わせて用いることが好ましいが、それらに限定されるものではない。また、最終硬化膜の吸水性の観点から、シロキサン構造を有するR2は10モル%以下であることが好ましく、同様にシロキサン含有ジアミンの使用量も10モル%以下が好ましい。
【0029】
シロキサン含有ジアミンとしては、一般式(3)
【0030】
【化5】
(式中、R5は2価の有機基を示し、R6は1価の有機基を示し、kは1以上の整数である)
で表されるシロキサン含有ジアミンが好ましい。
【0031】
シロキサン構造を有するR2の好ましい具体例としては、上記シロキサン含有ジアミンを構成する2価の有機基を挙げることができる。
【0032】
酸無水物とジアミンからポリイミド前駆体とする反応は、通常N-メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジグライムなどの極性溶媒中で行われる。このとき使用する極性溶媒は、ポリイミド前駆体を溶解させる物であれば特に限定されない。テトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応温度は−20〜150℃、好ましくは−5〜100℃の任意の温度を選択することができる。
【0033】
ポリイミド前駆体をポリイミドに転化するには、ポリイミド前駆体を溶液状態のまま150℃〜250℃で加熱すればよく、脱水閉環で生成した水を取り除くためトルエン、またはキシレンなどを添加し共沸脱水すること等も可能である。
【0034】
また、ポリイミド前駆体をポリイミドに転化する更に簡便な方法として、触媒イミド化がある。この場合はポリイミド前駆体溶液に無水酢酸とトリエチルアミン、ピリジン、イソキノリン、イミダゾール等の三級アミンを添加し、0℃〜200℃の任意の温度でイミド化を行うことができる。この方法は、特に加熱を必要とせず、脱水閉環で生成した水を取り除くための煩雑な操作も必要としないため、ポリアミド酸をポリイミドに転化するのには有効な方法として知られている。しかし、ヒドロキシル基を含有するポリイミド樹脂の場合には、ヒドロキシル基が反応性の高い無水酢酸と反応してしまうため、この方法を採用することはできないという欠点があることが知られている。
【0035】
本発明において、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する有機溶媒可溶性ポリイミドの繰り返し数mは、3以上10000以下の整数である。mが3より小さいと、得られる組成物より形成される膜の機械的強度が低下し、mが10000より大きいと、ポリアミド酸との相溶性が極端に低下する。また、通常の重合反応により得られるポリイミドは、重合度の異なる分子の集合体であるので、本発明に用いられる一般式(1)で示される繰り返し単位を有する有機溶媒可溶性ポリイミドの繰り返し数mの平均値としては、10以上1000以下が好ましく、より好ましくは15以上100以下である。
【0036】
本発明の一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリアミド酸を得る方法は、特に限定されない。
【0037】
通常は、一般式(2)中のR3を構成する有機テトラカルボン酸二無水物(以下、酸無水物と略記する)と、一般式(2)中のR4を構成する有機ジアミン(以下、ジアミンと略記する)を反応、重合させる方法により得ることができる。
【0038】
一般式(2)中のR3を構成する酸無水物は特に限定されない。また、これらは、1種でもよく、2種以上を組み合わせて使うこともできる。
【0039】
あえてその具体例を挙げれば、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物の様な芳香族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。
【0040】
また、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシ−2−シクロペンタン酢酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−ノルボルナン酢酸二無水物の様な脂環式テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物の様な脂肪族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
【0041】
一般式(2)中のR3はテトラカルボン酸由来の4価の有機基であり、その構造は特に限定されず、これらは、1種でもよく、2種以上が混在していても構わない。よって、あえてその具体例を挙げるならば、上記した酸無水物を構成する4価の有機基を挙げることができる。
【0042】
一般式(2)中のR4を構成するジアミンは特に限定されない。また、これらは1種でもよく、2種以上を組み合わせて使うこともできる。
【0043】
あえてその具体例を挙げれば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジアミン、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレン-ビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレン-ビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレン-ビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレン-ビス(2−イソプロピル−6−メチルアニリン)、4,4’−メチレン-ビス(2,6−ジイソプロピルアニリン)、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−トルイル)ヘキサフルオロプロパン、などの芳香族ジアミンを挙げることができる。
【0044】
また、1,6−ヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンなどの脂肪族ジアミンを挙げることができる。
【0045】
一般式(2)中のR4はジアミン由来の2価の有機基であり、その構造は特に限定されず、これらは、1種でもよく、2種以上が混在していても構わない。よって、あえてその具体例を挙げるならば、上記したジアミンを構成する2価の有機基を挙げることができる。
【0046】
さらには、最終硬化膜であるポリイミドの密着性の点からは、一般式(2)のR4にシロキサン構造を有するポリアミド酸が好ましく、このようなポリイミドを得るために、一般式(2)中のR4を構成するジアミンに、シロキサン含有ジアミンも組み合わせて用いることが好ましいが、それらに限定されるものではない。また、最終硬化膜の吸水性の観点から、シロキサン構造を有するR4は10モル%以下であることが好ましく、同様にシロキサン含有ジアミンの使用量も10モル%以下が好ましい。
【0047】
シロキサン含有ジアミンとしては、一般式(3)
【0048】
【化6】
(式中、R5は2価の有機基を示し、R6は1価の有機基を示し、kは1以上の整数である)
で表されるシロキサン含有ジアミンが好ましい。
【0049】
シロキサン構造を有するR4の好ましい具体例としては、上記シロキサン含有ジアミンを構成する2価の有機基を挙げることができる。
【0050】
以上のように、一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリアミド酸において、R3およびR4の構造は特に限定されないが、最終硬化膜の吸水性の観点からは、R3またはR4の少なくともどちらか一方にフッ素を有することが好ましい。このようなポリアミド酸を得るためには、一般式(2)中のR3を構成する酸無水物としてフッ素を有する酸無水物を使用するか、もしくは一般式(2)中のR4を構成するジアミンとしてフッ素を有するジアミンを使用すればよい。フッ素を有する酸無水物の具体例としては、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物を挙げることができ、フッ素を有するジアミンとしては、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,6,2’,6’−テトラキス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−トルイル)ヘキサフルオロプロパンなどが挙げられる。フッ素を有するR3の好ましい例としては、上記のフッ素を有する酸無水物を構成する4価の有機基を挙げることができ、フッ素を有するR4の好ましい例としては、上記フッ素を有するジアミンを構成する2価の有機基を挙げることができる。
【0051】
一般式(2)中で、フッ素を有するR3およびフッ素を有するR4の好ましい含有率は、全R3に対するフッ素を有するR3が50〜100モル%、または全R4に対するフッ素を有するR4が50〜100モル%、もしくは全R3に対するフッ素を有するR3のモル比と全R4に対するフッ素を有するR4のモル比との合計が50〜100モル%である。全R3に対するフッ素を有するR3のモル比と全R4に対するフッ素を有するR4のモル比との合計が100モル%よりも大きくなると、塗布液として使用するときの基材への濡れ性が悪くなり、塗膜の均一性や、基材への密着性が悪くなる。
【0052】
酸無水物とジアミンからポリアミド酸を得る反応は、通常N-メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジグライムなどの極性溶媒中で行われる。このとき使用する極性溶媒は、ポリイミド前駆体を溶解させる物であれば特に限定されない。テトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応温度は−20〜150℃、好ましくは−5〜100℃の任意の温度を選択することができる。
【0053】
本発明において、一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリアミド酸の繰り返し数nは、3以上10000以下の整数である。nが3より小さいと、得られる組成物より形成される膜の機械的強度が低下し、nが10000より大きいと、溶媒可溶性ポリイミドとの相溶性が極端に低下する。また、通常の重合反応により得られるポリイミドは、重合度の異なる分子の集合体であるので、本発明に用いられる一般式(1)で示される繰り返し単位を有する有機溶媒可溶性ポリイミドの繰り返し数mの平均値としては、10以上1000以下が好ましく、より好ましくは15以上100以下である。
【0054】
本発明の光により酸を発生する化合物は、光反応により酸を発生し、光照射部のアルカリ現像液への溶解性を高める機能を有するものであれば特に限定されない。また、これらは1種でもよく、2種以上を組み合わせて使うこともできる。
【0055】
あえてその具体例を挙げれば、o−キノンジアジド化合物、アリルジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルホニウム塩、o−ニトロベンジルエステル、p−ニトロベンジルエステル、トリハロメチル基置換s−トリアジン誘導体、イミドスルホネート誘導体などが挙げられる。また、必要に応じて増感剤を併用することができる。増感剤としては例えば、ペリレン、アントラセン、チオキサントン、ミヒラーケトン、ベンゾフェノン、フルオレンなどが挙げられる。
【0056】
これらの光により酸を発生する化合物の中でも感度や解像度の面から、o−キノンジアジド化合物が好ましい。
【0057】
通常o−キノンジアジド化合物はo−キノンジアジドスルホニルクロライドと、水酸基を有する化合物もしくアミノ基を有する化合物とを塩基性触媒の存在下縮合反応することによって得られるo−キノンジアジドスルホン酸エステルもしくはo−キノンジアジドスルホンアミドとして使用される。
【0058】
上記o−キノンジアジドスルホニルクロライドを構成するo−キノンジアジドスルホン酸成分としては、例えば、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−6−スルホン酸などを挙げることができる。
【0059】
前記水酸基を有する化合物としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、ハイドロキノン、レゾルシノール、カテコール、4,4−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン、4,4−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェノール、4,4’,4’’−トリヒドロキシトリフェニルメタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノンなどのフェノール化合物、エタノール、2−プロパノール、4−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−メトキシプロパノール、2−ブトキシプロパノール、乳酸エチル、乳酸ブチルなどの脂肪族アルコール類を挙げることができる。
【0060】
また、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、4−アミノジフェニルメタン、4−アミノジフェニル、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのアニリン類、アミノシクロヘキサン、を挙げることができる。
【0061】
さらに、水酸基とアミノ基の両方を有する化合物としては、例えばo−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、4−アミノレゾルシノール、2,3−ジアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、4,4’−ジアミノ−4’’−ヒドロキシトリフェニルメタン、4−アミノ−4’,4’’−ジヒドロキシトリフェニルメタン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどのアミノフェノール類、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、4−アミノシクロヘキサノールなどのアルカノールアミン類を挙げることができる。
【0062】
通常、これらの化合物の水酸基もしくはアミノ基の一部、あるいは全部を、上記オルトキノンジアジドスルホン酸基で置換、反応した2置換体、3置換体、4置換体、5置換体を単独、あるいはそれらの混合物として用いるのが一般的である。
【0063】
本発明のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物において、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する有機溶媒可溶性ポリイミドと、一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリアミド酸との配合量は、感度、解像度、現像性の面から、前者の100重量部に対して後者が5〜400重量部であるのが好ましい。有機溶媒可溶性ポリイミド100重量部に対してポリアミド酸が5重量部未満であるとポジ型感光性樹脂組成物膜の光照射部の現像性が乏しくなり、光照射部と未照射部のコントラストが小さくなるだけでなく感度も低下する。一方、有機溶媒可溶性ポリイミド100重量部に対してポリアミド酸が400重量部を超えると、ポジ型感光性樹脂組成物膜の光照射部の耐現像液性が極端に低下してしまい、現像後のパターンの膜減りが大きくなり、解像度も低下する。なかでも、有機溶媒可溶性ポリイミド100重量部に対してポリアミド酸が50〜200重量部であるのが特に好適である。
【0064】
また、ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の感度、解像度、焼成後の膜の特性を考えると、光により酸を発生する化合物は、上記有機溶媒可溶性ポリイミドおよびポリアミド酸の総量100重量部に対して1〜50重量部が好ましい。有機溶媒可溶性ポリイミドおよびポリアミド酸の総量100重量部に対して光により酸を発生する化合物が1重量部未満であると、ポジ型感光性樹脂組成物膜の光照射部のアルカリ現像液への溶解性が不足するため、光照射部と未照射部のコントラストが小さくなる。一方、有機溶媒可溶性ポリイミドおよびポリアミド酸の総量100重量部に対して光により酸を発生する化合物が50重量部を超えると、ポジ型感光性樹脂組成物膜を高温で処理して得られる硬化膜の機械特性が低下する。なかでも、光により酸を発生する化合物は、有機溶媒可溶性ポリイミドおよびポリアミド酸の総量100重量部に対して、10〜40重量部であるのが好適である。
【0065】
本発明のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物は、電気・電子デバイスなどに用いられる場合、有機溶媒に溶解された溶液として用いられる。この有機溶媒は、ポリイミド、ポリアミド酸、光により酸を発生する化合物を均一に溶解し、かつ、それらの成分が相溶するものであれば、特に限定されない。その具体例としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニルピロリドン、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
【0066】
その他、目的に応じ本組成物を均一に溶解する限りは、他の有機溶媒を混合して使用してもよい。そのような有機溶媒の具体例としては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−メトキシエチルアセテート、2−メトキシ−1−プロパノール、3−メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチレングリコールなどが挙げられる。
【0067】
本発明のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を得る方法は、一般式(1)で示される繰り返し単位を有する有機溶媒可溶性ポリイミドを反応、重合した溶液に、一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリアミド酸溶液、光により酸を発生する化合物を溶解させても良く、貧溶媒を使用して沈殿回収した一般式(1)で示される繰り返し単位を有する有機溶媒可溶性ポリイミド樹脂、一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリアミド酸を、光により酸を発生する化合物と共に、前記有機溶媒に溶解させてもよい。
【0068】
上記の樹脂組成物溶液の濃度は、各成分が均一に溶解している限りは、特に限定されない。通常は加工面の容易さから、好ましくは1〜50重量%、特に好ましくは5〜30重量%の範囲で使用するのが一般的である。
【0069】
本発明のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物は、硬化した膜の基板との接着性を高めるために、有機シラン化合物、アルミニウムキレート化合物を含むことができる。
【0070】
有機シラン化合物としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。アルミキレート化合物としては、例えば、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム、アセチルアセテートアルミニウムジイソプロピレートなどが挙げられる。
【0071】
本発明のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液は、シリコーンウェハー、酸化膜、窒化膜などの基材上に回転塗布した後、80〜130℃で予備乾燥して膜を形成することができる。
【0072】
上記の膜上に所定のパターンを有するマスクを装着し、光を照射し、アルカリ現像液で現像することにより、露光部が洗い出されて端面のシャープなレリーフパターンが得られる。この際使用される現像液はアルカリ水溶液であればどのようなものでもよく、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリンなどの水酸化四級アンモニウムの水溶液、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミンなどのアミン水溶液を例として挙げることができる。
【0073】
前記アルカリ現像液は10重量%以下の水溶液であることが一般的で、好ましくは0.5〜3.0重量%の水溶液などが用いられる。さらに上記現像液にアルコール類や界面活性剤を添加して使用することもできる。これらはそれぞれ、現像液100重量部に対して、好ましくは0.05〜10重量部の範囲で配合する。
本組成物は、露光部の溶解性が高く、上記現像は室温で容易に行うことができる。
【0074】
かくして得られたレリーフパターンを有する基板を180〜400℃で熱処理を行うことにより、耐熱性、耐薬品性、電気特性に優れ、良好なレリーフパターンを有するポリイミド塗膜を得ることができる。
【0075】
本発明の組成物は、高感度、高解像度のポジ型感光特性を有し、しかもアルカリ水溶液によるエッチングが容易であり、所定パターンを有するマスクを用いて露光することにより、微細形状かつ寸法精度の高いレリーフパターンを有するポリイミド樹脂塗膜を容易に得ることができる。
【0076】
本発明のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物は、半導体素子の層間絶縁膜、パッシベーション膜、バッファーコート膜、多層プリント基板用絶縁膜などに用いることができるが、それ以外に液晶表示素子の薄膜トランジスターの保護膜、有機EL素子の電極保護膜などにも使用できる。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0077】
合成例1
・有機溶媒可溶性ポリイミド(1)の合成
2,2’−ビス(3−アミノ−4−トルイル)ヘキサフルオロプロパン(以下、BIS−AT−AF略記する)16.30g(0.045モル)、3,5−ジアミノ安息香酸(以下、DABAと略記する)0.76g(0.005モル)とシクロブタンテトラカルボン酸二無水物(以下、CBDAと略記する)9.81g(0.050モル)をN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMP略記する)62.70g中に溶解し、室温で24時間反応を行った。
反応溶液にNMP246.30gと無水酢酸51.05g(0.500モル)、ピリジン39.55g(0.300モル)を加え40℃で3時間、脱水閉環反応を行った。この溶液を純水中に投入後、ろ別乾燥して、数平均分子量がポリエチレンオキシド換算で26,100(繰り返し単位の平均は約49)の粉末状の有機溶媒可溶性ポリイミド(1)23.70gを得た。
ポリイミド(1)をNMPに溶解させ、シリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で2分間加熱し、厚さ約2.0μmの塗膜を得た。この塗膜を23℃の2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(以下、TMAH)に60〜180秒浸漬し、溶解速度を測定したところ0.06μm/分であった。
【0078】
合成例2
・有機溶媒可溶性ポリイミド(2)の合成
BIS−AT−AF15.76g(0.044モル)、DABA0.61g(0.004モル)、ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(以下、APDSと略記する)0.62g(0.002モル)とCBDA9.81g(0.050モル)をNMP62.53g中に溶解し、室温で24時間反応を行った。
反応溶液にNMP245.67gと無水酢酸51.05g(0.500モル)、ピリジン39.55g(0.300モル)を加え40℃で3時間、脱水閉環反応を行った。この溶液を純水中に投入後、ろ別乾燥して、数平均分子量がポリエチレンオキシド換算で21,200(繰り返し単位の平均は約40)の粉末状の有機溶媒可溶性ポリイミド(2)27.55gを得た。ポリイミド(2)の溶解速度を合成例1と同様に測定したところ0.05μm/分であった。
【0079】
合成例3
・有機溶媒可溶性ポリイミド(3)の合成
BIS−AT−AF18.12g(0.050モル)とCBDA9.81g(0.050モル)をNMP65.17g中に溶解し、室温で24時間反応を行った。
反応溶液にNMP256.03gと無水酢酸51.05g(0.500モル)、ピリジン39.55g(0.300モル)を加え40℃で3時間、脱水閉環反応を行った。この溶液を純水中に投入後、ろ別乾燥して、数平均分子量が26,000(繰り返し単位の平均は約47)の粉末状の有機溶媒可溶性ポリイミド(3)23.18gを得た。ポリイミド(3)の溶解速度を合成例1と同様に測定したところ0.00μm/分であった。
【0080】
合成例4
・有機溶媒可溶性ポリイミド(4)の合成
2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下、TFMBと略記する)16.01g(0.050モル)と5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物13.21g(0.050モル)をNMP68.18g中に溶解し、室温で36時間反応を行った。
反応溶液にNMP267.85gと無水酢酸51.05g(0.500モル)、ピリジン39.55g(0.300モル)を加え40℃で3時間、脱水閉環反応を行った。この溶液を純水中に投入後、ろ別乾燥して、数平均分子量がポリエチレンオキシド換算で15,900(繰り返し単位の平均は約27)の粉末状の有機溶媒可溶性ポリイミド(4)26.30gを得た。ポリイミド(4)の溶解速度を合成例1と同様に測定したところ0.00μm/分であった。
【0081】
合成例5
・有機溶媒可溶性ポリイミド(5)の合成
ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン15.14g(0.035モル)、DABA2.28g(0.015モル)とCBDA9.61g(0.049モル)をNMP153.17g中室温で6時間反応した。
反応溶液にNMP157.67gと無水酢酸51.05g(0.500モル)、ピリジン39.55g(0.300モル)を加え40℃で3時間、脱水閉環反応を行った。この溶液を純水中に投入後、ろ別乾燥して、数平均分子量がポリエチレンオキシド換算で36,000(繰り返し単位の平均は約66)の粉末状の有機溶媒可溶性ポリイミド(5)24.33gを得た。ポリイミド(5)の溶解速度を合成例1と同様に測定したところ0.20μm/分であった。
【0082】
合成例6
・ポリアミド酸溶液(6)の調製
TFMB15.21g、APDS0.62g、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAと略記する)14.42gをNMP171.41g中室温で12時間反応させポリアミド酸(6)のNMP溶液を得た。数平均分子量はポリエチレンオキシド換算で19,500(繰り返し単位の平均は約32)であった。
【0083】
合成例7
・ポリアミド酸溶液(7)の調製
TFMB15.21g、APDS0.62g、BPDA6.99g、無水ピロメリット酸(以下、PMDAと略記する)5.18gをNMP158.67g中室温で12時間反応させポリアミド酸(7)のNMP溶液を得た。数平均分子量はポリエチレンオキシド換算で20,500(繰り返し単位の平均は約36)であった。
【0084】
合成例8
・ポリアミド酸溶液(8)の調製
TFMB15.21g、APDS0.62g、PMDA10.14gをNMP147.16g中室温で12時間反応させポリアミド酸(8)のNMP溶液を得た。数平均分子量はポリエチレンオキシド換算で19,500(繰り返し単位の平均は約36)であった。
【0085】
合成例9
・ポリアミド酸溶液(9)の調製
4,4’−ジアミノジフェニルメタン(以下、DDMと略記する)9.41g、APDS0.62g、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物(以下、6FDAと略記する)21.32gをNMP177.65g中室温で12時間反応させポリアミド酸(9)のNMP溶液を得た。数平均分子量はポリエチレンオキシド換算で19,000(繰り返し単位の平均は約29)であった。
【0086】
実施例1
溶媒可溶性ポリイミド樹脂(1)1.80gを乳酸エチル(以下、ELと略記する)7.83gとNMP11.47gの混合溶媒中に溶解し、さらにポリアミド酸溶液(6)8.00gを加え混合した溶液に、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール1molと1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライド2molとの縮合反応によって合成される感光剤(東洋合成工業(株)製、P−200)0.90gを加え、室温で1時間攪拌後、0.2μmのフィルターによりろ過し、ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
この溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で2分間加熱し、厚さ約1.0μmの塗膜を得た。この塗膜にテストマスクを通してキャノン製紫外線照射装置PLA−501により、紫外光を15秒間照射した。露光後、23℃の2.38%TMAH水溶液(東京応化(株)製、NMD-3)に45秒間浸漬して、現像を行った。現像後の膜厚は約1.0μmで膜減りは全く見られなかった。パターン解像度は、ライン/スペースで3μmまでパターン剥離なく形成された。
このパターンを250℃30分間循環乾燥炉で高温加熱したところ、残存膜厚率は80%でパターン形状変化はほとんど見られなかった。
また、上記同様シリコンウェハー上に形成した感光性ポリイミド樹脂組成物塗膜を250℃30分間循環乾燥炉で高温加熱した後、23℃に保った純水中に24時間浸漬した。この塗膜をマックサイエンス製熱重量分析装置TG−DTAで測定したところ、塗膜の吸水率は2.2%であった。
【0087】
実施例2
溶媒可溶性ポリイミド樹脂(1)を溶媒可溶性ポリイミド樹脂(2)に変えた以外は実施例1と同様にポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
この溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で2分間加熱し、厚さ約1.0μmの塗膜を得た。この塗膜にテストマスクを通してPLA−501により、紫外光を15秒間照射した。露光後、23℃のNMD-3に40秒間浸漬して、現像を行った。現像後の膜厚は約1.0μmで膜減りは全く見られなかった。パターン解像度は、ライン/スペースで3μmまでパターン剥離なく形成された。
このパターンを250℃30分間循環乾燥炉で高温加熱したところ、残存膜厚率は80%でパターン形状変化は実用レベルであった。また、実施例1と同様にして吸水率を測定したところ1.7%であった。
【0088】
実施例3
ポリアミド酸溶液(6)をポリアミド酸溶液(9)に変えた以外は実施例1と同様にポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
この感光性ポリミド溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で2分間加熱し、厚さ約1.0μmの塗膜を得た。この塗膜にテストマスクを通してPLA−501により、紫外光を15秒間照射した。露光後、23℃のNMD-3に60秒間浸漬して、現像を行った。現像後の膜厚は約1.0μmで膜減りは全く見られなかった。パターン解像度は、ライン/スペースで5μmまでパターン剥離なく形成された。
このパターンを250℃30分間循環乾燥炉で高温加熱したところ、残存膜厚率は82%でパターン形状変化は実用レベルであった。また、実施例1と同様にして吸水率を測定したところ1.9%であった。
【0089】
実施例4
溶媒可溶性ポリイミド樹脂を(1)を溶媒可溶性ポリイミド樹脂(3)に、ポリアミド酸溶液(6)をポリアミド酸溶液(7)に変えた以外は実施例1と同様にポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
この感光性ポリミド溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で2分間加熱し、厚さ約1.0μmの塗膜を得た。この塗膜にテストマスクを通してPLA−501により、紫外光を15秒間照射した。露光後、23℃のNMD-3に60秒間浸漬して、現像を行った。現像後の膜厚は約1.0μmで膜減りは全く見られなかった。パターン解像度は、ライン/スペースで3μmまでパターン剥離なく形成された。
このパターンを250℃30分間循環乾燥炉で高温加熱したところ、残存膜厚率は80%でパターン形状変化は実用レベルであった。また、実施例1と同様にして吸水率を測定したところ1.4%であった。
【0090】
実施例5
溶媒可溶性ポリイミド樹脂(4)1.20gをEL7.83gとNMP7.47gの混合溶媒中に溶解し、さらにポリアミド酸溶液(8)12.00gを加え混合した溶液に、P−200を0.90g加え、室温で1時間攪拌後、0.2μmのフィルターによりろ過し、ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
この感光性ポリミド溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で2分間加熱し、厚さ約1.0μmの塗膜を得た。この塗膜にテストマスクを通してPLA−501により、紫外光を15秒間照射した。露光後、23℃のNMD-3に60秒間浸漬して、現像を行った。現像後の膜厚は約1.0μmで膜減りは全く見られなかった。パターン解像度は、ライン/スペースで5μmまでパターン剥離なく形成された。
このパターンを250℃30分間循環乾燥炉で高温加熱したところ、残存膜厚率は78%でパターン形状変化は実用レベルであった。また、実施例1と同様にして吸水率を測定したところ0.8%であった。
【0091】
比較例1
溶媒可溶性ポリイミド樹脂(2)3gをEL7.83gとNMP18.27gの混合溶媒中に加え混合した溶液に、P−200を0.90g加え、室温で1時間攪拌後、0.2μmのフィルターによりろ過し、ポジ型感光性樹脂組成物の溶液を得た。
この感光性ポリミド溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で3分間加熱し、厚さ約1.0μmの塗膜を得た。この塗膜にテストマスクを通してPLA−501により、紫外光を15秒間照射した。露光後、23℃のNMD-3に180秒間浸漬して、現像を行ったが露光部に残膜が観察されパターンが得られなかった。また、実施例1と同様にして吸水率を測定したところ1.9%であった。
【0092】
比較例2
ポリアミド酸溶液(6)20.00gにEL7.83gとNMP1.27gを加え混合した溶液に、P−200を0.90g加え、室温で1時間攪拌後、0.2μmのフィルターによりろ過し、ポジ型感光性樹脂組成物の溶液を得た。
この感光性ポリミド溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で2分間加熱し、厚さ約1.0μmの塗膜を得た。この塗膜にテストマスクを通してPLA−501により、紫外光を15秒間照射した。露光後、23℃のNMD-3に20秒間浸漬して、現像を行ったが未露光部も溶解してしまいパターンが得られなかった。また、実施例1と同様にして吸水率を測定したところ0.8%であった。
【0093】
比較例3
溶媒可溶性ポリイミド樹脂(5)3gをγ−ブチロラクトン17.55gとNMP17.55gの混合溶媒中に加え混合した溶液に、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン1molと1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライド3molとの縮合反応によって合成される感光剤(東洋合成工業(株)製、4NT−300)0.90gを加え、室温で1時間攪拌後、0.2μmのフィルターによりろ過し、ポジ型感光性樹脂組成物の溶液を得た。
この感光性ポリミド溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で3分間加熱し、厚さ約1.0μmの塗膜を得た。この塗膜にテストマスクを通してPLA−501により、紫外光を35秒間照射した。露光後、23℃のNMD-3に150秒間浸漬して、現像を行った。現像後の膜厚は約0.97μmで膜減りは僅かであった。しかしながら、ライン/スペースで30μm以下はパターン剥離が観察された。
このパターンを250℃30分間循環乾燥炉で高温加熱したところ、残存膜厚率は82%でパターン形状変化は実用レベルであった。また、実施例1と同様にして吸水率を測定したところ3%以上であった。
【0094】
比較例4
溶媒可溶性ポリイミド樹脂(5)1.80gをγ−ブチロラクトン7.55gとNMP10.75gの混合溶媒中に溶解し、さらにポリアミド酸溶液(6)8.00gを加え混合した溶液に、P−200を0.90g加え、室温で1時間攪拌後、0.2μmのフィルターによりろ過し、ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
この感光性ポリミド溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、ホットプレート上120℃で3分間加熱したところ、表面が不均一で、外観は白濁した塗膜しか得られなかった。
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、アルカリ水溶液による現像の際に、膜減りや膨潤、剥離が無く、キュア後に寸法安定性の高いパターンを与え、最終硬化膜の吸水率が低く、耐アルカリ性に優れたポジ型感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物は、半導体素子の層間絶縁膜、パッシベーション膜、バッファーコート膜、多層プリント基板用絶縁膜などの他に、液晶表示素子の薄膜トランジスターの保護膜、有機EL素子の電極保護膜などにも使用するのに好適である。
Claims (7)
- 一般式(1)で示される繰り返し単位を有する溶媒可溶性ポリイミドが、23℃の2.38重量パーセント水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に対する溶解速度が0.1μm/分以下の溶媒可溶性ポリイミドである、請求項1に記載のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物。
- 一般式(1)で示される繰り返し単位を有する溶媒可溶性ポリイミド樹脂において、R1に結合する4個のカルボニル基が芳香環に直接結合しない、またはR1がフッ素を有する芳香族テトラカルボン酸を構成する4価の有機基である、請求項1又は2に記載のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物。
- 一般式(1)で示される繰り返し単位を有する溶媒可溶性ポリイミド樹脂100重量部に対し、一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリアミド酸を10〜400重量部を含有し、且つ、一般式(1)で表される繰り返し単位および一般式(2)で表される繰り返し単位の総量100重量部に対し、光により酸を発生する化合物を1〜50重量部を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物。
- 光により酸を発生する化合物が1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、および1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホンアミドからなる群より選択される、少なくとも1種の化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物を1〜50重量%
の濃度になるように有機溶媒に溶解した溶液。 - 請求項6に記載の溶液を基材上に塗布し乾燥させた硬化膜。
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