JP4466877B2 - ポリアミド酸を含む下層反射防止膜形成組成物 - Google Patents

ポリアミド酸を含む下層反射防止膜形成組成物 Download PDF

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Description

本発明は半導体装置製造のリソグラフィープロセスにおいて使用される下層反射防止膜形成組成物、及びその下層反射防止膜形成組成物を用いたフォトレジストパターンの形成方法に関する。特に、i線(波長365nm)またはg線(波長432nm)を使用したリソグラフィープロセスにおいて使用される下層反射防止膜形成組成物に関する。より詳細には、フォトレジスト用のアルカリ性現像液で現像できる下層反射防止膜を形成するための下層反射防止膜形成組成物、及びその下層反射防止膜形成組成物を用いた、フォトレジストと下層反射防止膜を同時に現像することによるフォトレジストパターンの形成方法に関する。
半導体装置の製造において、フォトレジストを用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。微細加工はシリコンウェハー等の半導体基板上にフォトレジストの薄膜を形成し、その上にデバイスのパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線などの活性光線を照射し、現像し、得られたフォトレジストパターンを保護膜として基板をエッチング処理することにより、基板表面に、前記パターンに対応する微細凹凸を形成する加工法である。しかしながら、これらのフォトリソグラフィー工程では、露光に使用された光の基板からの反射による定在波の影響や、基板の段差による乱反射の影響により、フォトレジストパターンの寸法精度が低下するという問題が生じていた。そこで、この問題を解決すべく、フォトレジストと基板の間に下層反射防止膜(Bottom Anti−Reflective Coating、BARC)を設ける方法が検討されてきている。
これらの下層反射防止膜は、その上に塗布されるフォトレジストとのインターミキシングを防ぐため、熱架橋性組成物を使用して形成されることが多い。その結果、反射防止膜はフォトレジスト用のアルカリ性現像液に不溶となり、半導体基板加工に先立つ下層反射防止膜の除去は、ドライエッチングによって行なうことが必要である(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、下層反射防止膜のドライエッチングによる除去と同時に、フォトレジストもエッチングにより除去される。そのため、基板加工に必要なフォトレジストの膜厚の確保が難しくなるという問題が生じる。解像性の向上を目的として、薄膜のフォトレジストが使用されるような場合に、特に重大な問題となる。
また、半導体装置製造におけるイオン注入工程はフォトレジストパターンを鋳型として半導体基板に不純物を導入する工程であり、基板表面に損傷を与えることを避けるため、フォトレジストのパターン形成に当たってはドライエッチング工程を行なうことができない。そのため、イオン注入工程のためのフォトレジストパターンの形成においては、ドライエッチングによる除去を必要とする反射防止膜をフォトレジストの下層に使用することができなかった。これまでイオン注入工程で鋳型として用いられるフォトレジストパターンは、その線幅が広く、基板からの露光光の反射による定在波の影響や、基板の段差による露光光の乱反射の影響を受けることが少なかったため、染料入りフォトレジストを用いることやフォトレジスト上層に反射防止膜を用いることで反射による問題は解決されてきた。しかしながら、近年のパターンサイズの微細化に伴いイオン注入工程で用いられるフォトレジストにも微細なパターンが必要とされ始め、フォトレジストの下層に反射防止膜を使用することが必要となってきた。
このようなことから、フォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液に溶解し、フォトレジストと同時に現像除去することができる下層反射防止膜の開発が望まれていた。ところで、これまでも、フォトレジストと同時に現像除去することができる下層反射防止膜についての検討がなされているが(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照。)、微細加工への適用性や、形成されるパターン形状などの点において、充分なものではなかった。
米国特許第6156479号明細書 特許第2686898号公報 特開平9−78031号公報 特開平11−72925号公報 国際公開第03/057678号パンフレット 国際公開第03/058345号パンフレット
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、フォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液に可溶である下層反射防止膜、及びその下層反射防止膜を形成するための組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の目的は、半導体装置の製造に使用される下層反射防止膜形成組成物を提供することにある。そして、上層に塗布、形成されるフォトレジストとのインターミキシングを起こさず、アルカリ性現像液に溶解し、フォトレジストと同時に現像除去可能な下層反射防止膜、及び該下層反射防止膜を形成するための下層反射防止膜形成組成物を提供することにある。
また、本発明は、i線(波長365nm)に対して優れた吸収を示し、アルカリ性現像液に可溶である下層反射防止膜を提供することを目的とする。
また、本発明の目的は、当該下層反射防止膜形成組成物を使用した、半導体装置の製造に用いられるフォトレジストパターンの形成方法を提供することである。
本発明は、第1観点として、アルカリ性現像液によってフォトレジストと共に現像される下層反射防止膜を形成するための下層反射防止膜形成組成物において、式(1)及び式(2):
Figure 0004466877
(式中、A1及びA2は4価の有機基を表し、B1は3価の有機基を表し、B2は2価の有機基を表す)で表される構造を有するポリアミド酸、少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物、波長365nmの光に対するモル吸光係数が5000〜100000(l/mol・cm)である吸光性化合物、及び溶剤を含むことを特徴とする下層反射防止膜形成組成物、
第2観点として、前記ポリアミド酸が(a)テトラカルボン酸二無水物化合物、(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物、及び(c)ジアミン化合物を反応させて製造されるポリアミド酸であることを特徴とする、第1観点に記載の下層反射防止膜形成組成物、
第3観点として、前記(a)テトラカルボン酸二無水物化合物が、少なくとも一つのベンゼン環構造を有するテトラカルボン酸二無水物化合物であることを特徴とする、第2観点に記載の下層反射防止膜形成組成物、
第4観点として、前記(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物が、少なくとも一つのベンゼン環構造を有するジアミン化合物であることを特徴とする、第2観点に記載の下層反射防止膜形成組成物、
第5観点として、前記(c)ジアミン化合物が、二つのベンゼン環構造を有するジアミン化合物であることを特徴とする、第2観点に記載の下層反射防止膜形成組成物、
第6観点として、前記少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物が、三乃至五個のエポキシ基を有する化合物であることを特徴とする、第1観点に記載の下層反射防止膜形成組成物、
第7観点として、前記吸光性化合物が、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、ウスニックアシッド、フェニルフルオロン、ロゾリックアシッド、1,8,9−トリヒドロキシアントラセン、2−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)安息香酸、メチルレッド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)、3,4−ジアミノベンゾフェノン、クルクミン、及びα−シアノ−4−ヒドロキシシンナミックアシッドからなる群から選ばれる化合物であることを特徴とする、第1観点に記載の下層反射防止膜形成組成物、
第8観点として、更に、ナフタレンカルボン酸化合物を含むことを特徴とする、第1観点に記載の下層反射防止膜形成組成物、
第9観点として、更にナフトキノンジアジドスルホン酸化合物を含むことを特徴とする、第1観点に記載の下層反射防止膜形成組成物、
第10観点として、第1観点乃至第9観点のいずれか一つに記載の下層反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成して下層反射防止膜を形成する工程、前記下層反射防止膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記下層反射防止膜と前記フォトレジスト層で被覆された半導体基板を露光する工程、露光後にアルカリ性現像液によって現像する工程、を含む半導体装置の製造に用いるフォトレジストパターンの形成方法、
第11観点として、前記露光が365nmまたは432nmの波長の光により行われることを特徴とする、第10観点に記載のフォトレジストパターンの形成方法、である。
本発明の下層反射防止膜形成組成物を用いることにより、フォトレジストとのインターミキシングを起こさず、フォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液に溶解し、フォトレジストと同時に現像除去可能な下層反射防止膜を形成することができる。
本発明の下層反射防止膜形成組成物を用いることにより、i線(波長365nm)に対して優れた吸収を示す下層反射防止膜を形成することができる。
本発明の下層反射防止膜形成組成物より形成される下層反射防止膜はドライエッチングを行なうことなく除去が可能であるため、イオン注入工程等、ドライエッチングによる基板表面の損傷に敏感な工程を含む半導体装置の製造プロセスにおいて使用することができる。
また、本発明の下層反射防止膜形成組成物を用いて下層反射防止膜を形成する場合、反射防止膜形成時の焼成条件を変えることにより、フォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液に対する下層反射防止膜の溶解速度を変えることができる。
本発明の下層反射防止膜形成組成物は、前記式(1)及び前記式(2)で表される構造を有するポリアミド酸、少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物、波長365nmの光に対するモル吸光係数が5000〜100000(l/mol・cm)である吸光性化合物、及び溶剤を含むものである。そして、本発明の下層反射防止膜形成組成物は、その他、ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物等の感光性化合物、ナフタレンカルボン酸化合物等の芳香族カルボン酸化合物、及び界面活性剤等を含むことができる。
本発明の下層反射防止膜形成組成物における固形分の割合は、各成分が均一に溶解している限りは特に限定はないが、例えば0.5〜50質量%であり、または、1〜30質量%であり、または5〜25質量%であり、または10〜20質量%である。ここで固形分とは、下層反射防止膜形成組成物の全成分から溶剤成分を除いたものである。
本発明の下層反射防止膜形成組成物について具体的に説明する。
<ポリアミド酸>
本発明の下層反射防止膜形成組成物は前記の式(1)で表される構造と前記の式(2)で表される構造とを有するポリアミド酸を含む。
式(1)においてA1は4価の有機基を表し、B1は3価の有機基を表す。A1としては、例えば、式(3)〜(10)が挙げられる(式中Xは、炭素原子数1〜5のアルキル基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、フェノキシ基、トリフルオロメチル基またはニトロ基を表し、m1は0、1又は2の数を表す)。
Figure 0004466877
炭素原子数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロペンチル基及びノルマルペンチル基等である。炭素原子数1〜5のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基及びノルマルペンチルオキシ基等である。
1としては、例えば、式(11)〜(18)が挙げられる(式中Yは、炭素原子数1〜5のアルキル基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、フェノキシ基、トリフルオロメチル基またはニトロ基を表し、m2は0、1又は2の数を表す)。
Figure 0004466877
式(2)においてA2は4価の有機基を表し、B2は2価の有機基を表す。A2としては、例えば、前記式(3)〜(10)が挙げられる。
2としては、例えば、式(19)〜(27)が挙げられる(式中Zは、炭素原子数1〜5のアルキル基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、フェノキシ基、トリフルオロメチル基またはニトロ基を表し、m3は0、1又は2の数を表す)。
Figure 0004466877
本発明で用いられるポリアミド酸の重量平均分子量としては、ポリスチレン換算で例えば1000〜100000であり、または2000〜50000であり、または3000〜30000であり、または、5000〜10000である。ポリアミド酸の重量平均分子量が前記の値より小さい場合には、形成される下層反射防止膜のフォトレジストに使用される溶剤への溶解度が高くなり、その結果、フォトレジストとのインターミキシングを起こす場合が生じる。ポリアミド酸の重量平均分子量が前記の値より大きい場合には、形成される下層反射防止膜のフォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液に対する溶解性が不十分となり、現像後に残渣を生じる場合がある。
本発明の下層反射防止膜形成組成物に含まれるポリアミド酸を得る方法は特に限定されず、既存の方法で製造することができる。例えば、ジアミン化合物と、テトラカルボン酸またはその誘導体であるテトラカルボン酸二無水物化合物やジカルボン酸ジハロゲン化物などとを、反応、重合させることによりポリアミド酸を製造することができる。また、ビスシリル化ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物化合物を用いた重合によりポリアミド酸シリルエステルを合成した後、酸によりシリルエステル部分を分解しポリアミド酸を製造することができる。
本発明の下層反射防止膜形成組成物に含有されるポリアミド酸は、(a)テトラカルボン酸二無水物化合物、(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物、及び(c)ジアミン化合物から製造することができる。
本発明で用いられるポリアミド酸の製造に使用される(a)テトラカルボン酸二無水物化合物は特に限定はない。(a)テトラカルボン酸二無水物化合物は一種の使用でもよく、また、二種以上を同時に使用することができる。
少なくとも一つのベンゼン環構造、例えば一乃至四個のベンゼン環構造を有するテトラカルボン酸二無水物化合物が使用できる。
具体例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物及び3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、及び3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物のような脂環式テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物のような脂肪族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
本発明で用いられるポリアミド酸の製造に使用される(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物は特に限定はない。カルボキシル基の数としては、例えば一乃至四個である。(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物は一種の使用でもよく、また、二種以上を同時に使用することができる。
(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物としては、少なくとも一つのベンゼン環構造、例えば一乃至三個のベンゼン環構造を有するジアミン化合物を使用することができる。
具体例としては、2,4−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、4,6−ジアミノ−1,3−ベンゼンジカルボン酸、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジカルボン酸、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3,5−ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3,5−ジカルボキシフェニル)スルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシ−5,5’−ジメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジカルボキシ−5,5’−ジメトキシビフェニル、1,4−ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン、及び2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。
また、本発明で用いられるポリアミド酸の製造に使用される(c)ジアミン化合物としては特に限定はない。(c)ジアミン化合物は一種の使用でもよく、また、二種以上を同時に使用することができる。
(c)ジアミン化合物としては、一乃至三個のベンゼン環構造、例えば、二つのベンゼン環構造、を有するジアミン化合物を使用することができる。
具体例としては、2,4−ジアミノフェノール、3,5−ジアミノフェノール、2,5−ジアミノフェノール、4,6−ジアミノレゾルシノール、2,5−ジアミノハイドロキノン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3,5−ジヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3,5−ジヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシ−5,5’−ジメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシ−5,5’−ジメトキシビフェニル、1,4−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン、及び2,2−ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等のフェノール性水酸基を有するジアミン化合物、1,3−ジアミノ−4−メルカプトベンゼン、1,3−ジアミノ−5−メルカプトベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メルカプトベンゼン、ビス(4−アミノ−3−メルカプトフェニル)エーテル、及び2,2−ビス(3−アミノ−4−メルカプトフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のチオフェノール基を有するジアミン化合物、1,3−ジアミノベンゼン−4−スルホン酸、1,3−ジアミノベンゼン−5−スルホン酸、1,4−ジアミノベンゼン−2−スルホン酸、ビス(4−アミノベンゼン−3−スルホン酸)エーテル、4,4’−ジアミノビフェニル−3,3’−ジスルホン酸、及び4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルビフェニル−6,6’−ジスルホン酸等のスルホン酸基を有するジアミン化合物、3,5−ジアミノ安息香酸−tert−ブチルエステル、3,5−ジアミノ安息香酸エトキシメチルエステル、3,5−ジアミノ安息香酸メチルエステル、3,5−ジアミノ安息香酸ノルマルプロピルエステル、及び3,5−ジアミノ安息香酸イソブチルエステル等のカルボン酸エステル基を含有するジアミン化合物が挙げられる。また、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−メチレン−ビス(2,6−エチルアニリン)、4,4’−メチレン−ビス(2−イソプロピル−6−メチルアニリン)、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジイソプロピルアニリン)、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジアミン、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、o−トリジン、m−トリジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−トルイル)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、及び2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等のジアミン化合物を挙げることができる。
本発明で用いられるポリアミド酸の製造において、使用される全ジアミン化合物に占める(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物の割合は、例えば1〜99質量%であり、または5〜80質量%であり、または10〜60質量%であり、または20〜50質量%であり、または30〜40質量%である。(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物の割合がこれより少ない場合には、形成される下層反射防止膜のアルカリ性現像液に対する溶解性が不十分なものとなる。
本発明で用いられるポリアミド酸が(a)テトラカルボン酸二無水物化合物、(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物、及び(c)ジアミン化合物から製造される場合において、使用されるジアミン化合物の総モル数とテトラカルボン酸二無水物化合物の総モル数との比は0.8〜1.2であることが望ましい。通常の重縮合反応同様、このモル比が1に近いほど生成するポリアミド酸の重合度は大きくなり分子量が増加すると考えられる。
ポリアミド酸の製造において、ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物化合物との反応の反応温度は−20℃〜150℃、好ましくは−5℃〜100℃の任意の温度を選択することができる。反応温度は5℃〜40℃、反応時間1〜48時間で高分子量のポリアミド酸を得ることができる。低分子量で保存安定性の高いポリアミド酸を得るには40℃〜80℃で反応時間10時間以上がより好ましい。
ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物化合物の反応は溶剤中で行なうことができる。その際に使用できる溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、N−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、m−クレゾール、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート、エチルセロソルブアセテート、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、及び2−ヘプタノン等を挙げることができる。これらは単独でも、混合して使用しても良い。さらに、ポリアミド酸を溶解しない溶剤であっても、重合反応により生成したポリアミド酸が析出しない範囲で、上記溶剤に混合して使用してもよい。
このようにして得られたポリアミド酸を含む溶液は、下層反射防止膜形成組成物の調製にそのまま用いることができる。また、ポリアミド酸をメタノール、エタノール等の貧溶剤に投入し沈殿させ、単離して用いることもできる。
本発明の下層反射防止膜形成組成物に含有されるポリアミド酸としては、その末端部分を除き、基本的に、前記式(1)で表される構造及び前記式(2)で表される構造とからなるポリアミド酸、が好ましい。
本発明の下層反射防止膜形成組成物に含有されるポリアミド酸としては、例えば、下記のポリアミド酸(式(29)〜(37))を挙げることができる(式中p1、p2、p3及びp4はポリアミド酸における各構造の割合を表し、その和は1である。)。ここで、式(29)〜(36)は一種のテトラカルボン酸二無水物化合物と二種のジアミン化合物から製造されるポリアミド酸であり、式(37)は二種のテトラカルボン酸二無水物化合物と二種のジアミン化合物から製造されるポリアミド酸である。
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<少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物>
本発明の下層反射防止膜形成組成物は少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物を含有する。そのような化合物としては、エポキシ基を有する化合物であれば特に限定はない。例えば、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3−トリス[p−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]プロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル及びビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、及びペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等を挙げることができる。
また、少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物としてはエポキシ基を有するポリマーを使用することができる。そのようなポリマーとしては、エポキシ基を有するポリマーであれば、特に制限なく使用することができる。
そのようなポリマーは、エポキシ基を有する付加重合性モノマーを用いた付加重合により製造することができる。また、水酸基を有する高分子化合物とエピクロルヒドリン、グリシジルトシレート等のエポキシ基を有する化合物との反応により製造することができる。例えば、ポリグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートとエチルメタクリレートの共重合体、及びグリシジルメタクリレートとスチレンと2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体等の付加重合ポリマーや、エポキシノボラック等の縮重合ポリマーを挙げることができる。このようなポリマーの重量平均分子量としては、例えば、500〜200000であり、または1000〜100000であり、または3000〜30000である。
少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物としては、また、アミノ基を有するエポキシ樹脂であるYH−434、YH434L(東都化成(株)製)、シクロヘキセンオキサイド構造を有するエポキシ樹脂であるエポリードGT−401、同GT−403、同GT−301、同GT−302、セロキサイド2021、セロキサイド3000(ダイセル化学工業(株)製)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるエピコート1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)等、ビスフェノールF型エポキシ樹脂であるエピコート807(ジャパンエポキシレジン(株)製)等、フェノールノボラック型エポキシ樹脂であるエピコート152、同154(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬(株)製)等、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂であるEOCN−102、EOCN−103S、EOCN−104S、EOCN−1020、EOCN−1025、EOCN−1027(以上、日本化薬(株)製)、エピコート180S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)等、脂環式エポキシ樹脂であるデナコールEX−252(ナガセケムテックス(株)製)、CY175、CY177、CY179(以上、CIBA−GEIGY A.G製)、アラルダイトCY−182、同CY−192、同CY−184(以上、CIBA−GEIGY A.G製)、エピクロン200、同400(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、エピコート871、同872(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ED−5661、ED−5662(以上、セラニーズコーティング(株)製)等、脂肪族ポリグリシジルエーテルであるデナコールEX−611、同EX−612、同EX−614、同EX−622、同EX−411、同EX−512、同EX−522、同EX−421、同EX−313、同EX−314、同EX−321(ナガセケムテックス(株)製)等、の市販の化合物を挙げることができる。
少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物として、ポリマーでない化合物を使用する場合、例えば、二乃至十個、または三乃至五個のエポキシ基を有する化合物が好ましく使用される。
上記少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物の含有量は、ポリアミド酸100質量部に対して例えば5〜70質量部であり、または、10〜60質量部であり、好ましくは15〜45質量部であり、または20〜40質量部である。少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物の含有量が前記の値より小さい場合には下層反射防止膜の硬化度が不足し、フォトレジスト溶剤に溶解し、インターミキシングを起こす場合がある。少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物の含有量が前記の値より大きい場合には、フォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液に対する十分な溶解性が得られなくなる場合がある。
<吸光性化合物>
本発明の下層反射防止膜形成組成物は、波長365nmの光に対して大きなモル吸光係数を有する吸光性化合物を含む。モル吸光係数としては5000〜100000(l/mol・cm)であり、好ましくは10000〜80000(l/mol・cm)であり、または15000〜50000(l/mol・cm)である。モル吸光係数が5000(l/mol・cm)より小さくなる場合、十分な減衰係数(k値)を持つ下層反射防止膜が得られず、十分な反射防止効果が得られない場合がある。
波長365nmの光に対して大きなモル吸光係数をもつ吸光性化合物としては、例えば、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、ウスニックアシッド、フェニルフルオロン、ロゾリックアシッド、1,8,9−トリヒドロキシアントラセン、2−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)安息香酸、メチルレッド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)、3,4−ジアミノベンゾフェノン、クルクミン、及びα−シアノ−4−ヒドロキシシンナミックアシッド等を挙げることができる。
また、前記の2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸や2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンのようにカルボキシル基やフェノール性水酸基を有する吸光性化合物である場合、これらの化合物とエポキシ基を有する化合物との反応生成物、すなわち、カルボキシル基やフェノール性水酸基によるエポキシ環の開環反応生成物を、本発明の下層反射防止膜形成組成物における吸光性化合物として使用することもできる。ここで、エポキシ基を有する化合物としては、例えば、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6―ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3−トリス(p−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4'−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、及びペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等のエポキシ化合物やグリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有する構造を含むポリマーが挙げられる。エポキシ基を有する化合物との反応生成物としては、例えば、下記式(38)及び(39)で表される単位構造を有するポリマーが挙げられる。
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吸収性化合物は単独または2種以上の組合せで使用することができる。吸光性化合物の含有量としては、ポリアミド酸100質量部に対して、例えば1〜300質量部であり、または5〜200質量部であり、または10〜100質量部であり、または20〜80質量部であり、または40〜60質量部である。吸収性化合物の含有量が前記値より大きい場合は下層反射防止膜のアルカリ性現像液への溶解性が低いものとなる場合があり、また、下層反射防止膜がフォトレジストとインターミキシングを起こすようになる場合がある。
吸光性化合物の種類や含有量を変えることによって、下層反射防止膜の減衰係数(k値)を調整することができる。
<溶剤>
本発明の下層反射防止膜形成組成物は、上記の各成分を均一に混合することによって容易に調製することができ、適当な溶剤に溶解されて溶液状態で用いられる。そのような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチルピロリドン等を用いることができる。これらの溶剤は単独または2種以上の組合せで使用することができる。さらに、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を混合して使用することができる。
このように調製された下層反射防止膜樹脂組成物溶液は、孔径が0.2μm程度のフィルタなどを用いて濾過した後、使用に供することが好ましい。このように調製された下層反射防止膜樹脂組成物溶液は、室温で長期間、安定に貯蔵することができる。
本発明の下層反射防止膜形成組成物には、その他、ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物等の感光性化合物、ナフタレンカルボン酸化合物等の芳香族カルボン酸化合物、及び界面活性剤等を含むことができる。
感光性化合物としては、ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物が好ましい。
感光性化合物として使用されるナフトキノンジアジドスルホン酸化合物としては、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸及び1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸等のスルホン酸化合物と水酸基を有する化合物より得られるスルホン酸エステル化合物が好ましい。また、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸及び1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸等のスルホン酸化合物とアミノ基を有する化合物から得られるスルホン酸アミド化合物が好ましい。また、前記スルホン酸化合物と、水酸基及びアミノ基を有する化合物から得られるスルホン酸エステル・アミド化合物が好ましい。
前記水酸基を有する化合物としては、例えば、フェノール、2−クレゾール、3−クレゾール、4−クレゾール、ハイドロキノン、レゾルシノール、カテコール、4,4−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン、4,4−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェノール、4,4’,4’’−トリヒドロキシトリフェニルメタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4’− [1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、及び2,5−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチル)ベンジルメチルなどのフェノール化合物、エタノール、2−プロパノール、4−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−メトキシプロパノール、2−ブトキシプロパノール、乳酸エチル、及び乳酸ブチルなどの脂肪族アルコール化合物を挙げることができる。
前記アミノ基を有する化合物としては、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、4−アミノジフェニルメタン、4−アミノジフェニル、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのアニリン化合物、シクロヘキシルアミン、ノルマルオクチルアミン、及びシクロペンチルアミン等の脂肪族アミン化合物を挙げることができる。
さらに、水酸基及びアミノ基を有する化合物としては、例えばo−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、4−アミノレゾルシノール、2,3−ジアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、4,4’−ジアミノ−4’’−ヒドロキシトリフェニルメタン、4−アミノ−4’,4’’−ジヒドロキシトリフェニルメタン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)プロパン、及び2,2−ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどのアミノフェノール化合物、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、及び4−アミノシクロヘキサノールなどのアルカノールアミン化合物を挙げることができる。
感光性化合物が使用される場合、その添加量としてはポリアミド酸100質量部に対して、例えば1〜100質量部であり、または3〜80質量部であり、また、例えば5〜50質量部であり、または10〜40質量部である。感光性化合物が100質量部を超える場合は下層反射防止膜のアルカリ性現像液への溶解性が低いものとなる場合があり、また、下層反射防止膜がフォトレジストとインターミキシングを起こすようになる場合がある。
本発明の下層反射防止膜形成組成物には、アルカリ性現像液への溶解速度を調節する目的で芳香族カルボン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物及びフェノール性水酸基を有する化合物等を添加することができる。
そのような化合物としては、例えば、トリス−ヒドロキシフェニルエタン、ビスフェノール−S、ビスフェノール−A、4,4’−イソプロピリデン−ジ−o−クレゾール、5−tert−ブチルピロガロール、ヘキサフルオロビスフェノール−A、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビスインダン−5,5’,6,6’−テトロール、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェノール、ビスフェノール−AP、ビスフェノール−P、5−α,α−ジメチル−4−ヒドロキシベンジルサリチル酸、α,α,α−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、及び5,5’−ジ−tert−ブチル−2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等のフェノール化合物、ピロメリット酸、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、フタル酸、トリメリック酸、4−スルフォフタル酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、4−ヒドロキシフタル酸、3,4−ジヒドロキシフタル酸、4,5−ジヒドロキシフタル酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロヘキサンテトラカルボン酸、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸等のカルボン酸化合物、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアミック酸、フェノールノボラック、ポリヒドロキシスチレン、及びナフトールノボラック等のカルボキシル基またはフェノール性水酸基を有するポリマー化合物、が挙げられる。ナフタレン環及びカルボキシル基を有するナフタレンカルボン酸化合物が好ましい。これらの化合物が使用される場合、その添加量としては、ポリアミド酸100質量部に対して、例えば1〜100質量部であり、または3〜80質量部であり、また、例えば5〜40質量部であり、または10〜20質量部である。
本発明の下層反射防止膜形成組成物は界面活性剤を含むことができる。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、EF303、EF352((株)ジェムコ製)、メガファックF171、F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の下層反射防止膜形成組成物の全成分中、通常0.2質量%以下、好ましくは0.1質量%以下である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上の組合せで添加することもできる。
本発明の下層反射防止膜形成組成物は、その他必要に応じてレオロジー調整剤、接着補助剤等を含んでいてもよい。
以下、本発明の反射防止膜形成組成物の使用について説明する。
半導体基板(例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、シリコンウェハー、ガラス基板、ITO基板等)の上に、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明の下層反射防止膜形成組成物が塗布され、その後、焼成することにより下層反射防止膜が形成される。焼成する条件としては、焼成温度80℃〜300℃、焼成時間0.3〜60分間の中から適宜、選択される。好ましくは150℃〜250℃、0.5〜2分間、である。
形成される下層反射防止膜のフォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液に対する溶解速度としては、毎秒0.1nm〜50nmであり、好ましくは毎秒0.2nm〜40nmであり、より好ましくは0.3〜20nmである。溶解速度がこれより小さい場合には、下層反射防止膜の除去に必要な時間が長くなり、生産性の低下をもたらすこととなる。溶解速度がこれより大きい場合には、フォトレジスト未露光部下層の下層反射防止膜も溶解し、その結果、フォトレジストパターンが形成できなくなる場合がある。
本発明の下層反射防止膜形成組成物から形成される下層反射防止膜は、形成時の焼成条件を変えることによって、下層反射防止膜のアルカリ性現像液に対する溶解速度をコントロールすることができる。一定の焼成時間の場合、焼成温度を高くするほど、アルカリ性現像液に対する溶解速度の小さな下層反射防止膜を形成することができる。
次いで下層反射防止膜の上に、フォトレジストの層が形成される。フォトレジストの層の形成は、一般的な方法、すなわち、フォトレジスト溶液の下層反射防止膜上への塗布及び焼成によって行なうことができる。
本発明の下層反射防止膜の上に塗布、形成されるフォトレジストとしては露光に使用される光に感光するものであれば特に限定はなく、ネガ型及びポジ型フォトレジストのいずれをも使用できる。ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物とアルカリ可溶性バインダーと光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト等がある。例えば、住友化学工業(株)製商品名PFi―58、PFi―88、東京応化工業(株)製商品名iP5200、iP5700、TDMR−AR80、及びSHIPLEY社製商品名S−1808等が挙げられる。
次に、所定のマスクを通して露光が行なわれる。露光には、i線(波長365nm)及びg線(波長432nm)等を使用することができる。露光後、必要に応じて露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)を行なうこともできる。
次いで、アルカリ性現像液によって現像が行なわれる。これにより、例えばポジ型フォトレジストが使用された場合は、露光された部分のフォトレジスト及びその下層部分の下層反射防止膜が、現像によって除去される。
フォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリンなどの水酸化四級アンモニウムの水溶液、及びエタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミンなどのアミン水溶液等のアルカリ性水溶液を例として挙げることができる。さらに、これらの現像液に界面活性剤などを加えることもできる。現像の条件としては、温度5℃〜50℃、時間10〜300秒から適宜選択される。
本発明の下層反射防止膜形成組成物から形成される下層反射防止膜は、アルカリ性現像液として汎用されている2.38質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて室温で容易に現像を行なうことができる。
本発明の下層反射防止膜は、半導体基板とフォトレジストとの相互作用の防止するための層、フォトレジストに用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の基板への悪作用を防ぐ機能を有する層、加熱焼成時に基板から生成する物質の上層フォトレジストへの拡散を防ぐ機能を有する層、及び、半導体基板誘電体層によるフォトレジスト層のポイズニング効果を減少させるためのバリア層として使用することも可能である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
実施例1
(ポリアミド酸の合成)
4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフタル酸二無水物17.8g、3,5−ジアミノ安息香酸3.12g、ビス(4−アミノフェニル)スルホン4.92gをプロピレングリコールモノメチルエーテル145.6g中、80℃で20時間反応することによって、ポリアミド酸を含む溶液[A]を得た。得られたポリアミド酸は、式(40)及び式(41)で表される構造を有する。
Figure 0004466877
(吸光性化合物のモル吸光係数の測定)
吸光性化合物のモル吸光係数は以下の方法により測定した。
吸光性化合物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて4×10-6(g/ml)の溶液とした。この溶液を、(株)島津製作所製、UV測定装置UV2550を用いて吸光度を測定した。[モル吸光係数]=[吸光度]/[溶液の質量濃度/吸光性化合物の分子量]によりモル吸光係数を算出した。
2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸のモル吸光係数は20563(l/mol・cm)、α−シアノ−4−ヒドロキシシンナミックアシッドのモル吸光係数は19827(l/mol・cm)であった。
(下層反射防止膜形成組成物の調製)
前記溶液[A]14.0gに2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸1.04、α―シアノ−4−ヒドロキシシンナミックアシッド0.35g、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)2.77g、3,7−ジヒドロキシナフトエ酸0.16g、プロピレングリコールモノメチルエーテル37.7g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート51.6gを添加し室温で30分間攪拌することにより下層反射防止膜形成組成物の溶液[1]を調製した。
(下層反射防止膜形成組成物の評価)
前記溶液[1]をシリコンウェハー上にスピナーを用いて塗布した後、ホットプレート上、170℃で、60秒間焼成して膜厚70nmの下層反射防止膜を形成した。得られた下層反射防止膜は乳酸エチル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに不溶であった。この下層反射防止膜をエリプソメーターで測定した結果、波長365nmでの屈折率(n値)は1.74、減衰係数(k値)は0.22であった。
また、焼成温度を175℃、として同様に下層反射防止膜を形成した。そして、これらの下層反射防止膜が乳酸エチル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに不溶であることを確認した。
次に、フォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液(東京応化工業(株)製、商品名NMD−3)に対する下層反射防止膜の溶解速度をレジスト現像アナライザー(リソテックジャパン(株)製)を用いて測定した。焼成温度170℃、焼成時間60秒で形成した下層反射防止膜の溶解速度は毎秒4.1nmであった。また、焼成温度175℃、焼成時間60秒で形成した下層反射防止膜の溶解速度は毎秒3.3nmであった。
前記溶液[1]をシリコンウェハー上にスピナーを用いて塗布した後、ホットプレート上、175℃で、60秒間焼成して膜厚70nmの下層反射防止膜を形成した。得られた下層反射防止膜上にi線用ポジ型フォトレジスト膜を形成した。次いで、600nmのライン/スペースのパターンが形成されるように設定されたマスクを通して、i線(波長365nm)で露光した。そして、110℃で90秒間露光後加熱を行った後、アルカリ性現像液として2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(東京応化工業(株)製、商品名NMD−3)を用いて60秒間パドル現像を行った。フォトレジストとともに下層反射防止膜も露光部は溶解していた。そして、600nmのライン/スペースでも下層反射防止膜の残膜は見られなかった。

Claims (11)

  1. アルカリ性現像液によってフォトレジストと共に現像される下層反射防止膜を形成するための下層反射防止膜形成組成物において、式(1)及び式(2):
    Figure 0004466877
    (式中、A1及びA2は4価の有機基を表し、B1は3価の有機基を表し、B2は2価の有機基を表す)で表される構造を有するポリアミド酸、少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物、波長365nmの光に対するモル吸光係数が5000〜100000(l/mol・cm)である吸光性化合物、及び溶剤を含むことを特徴とする下層反射防止膜形成組成物。
  2. 前記ポリアミド酸が(a)テトラカルボン酸二無水物化合物、(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物、及び(c)ジアミン化合物を反応させて製造されるポリアミド酸であることを特徴とする、請求項1に記載の下層反射防止膜形成組成物。
  3. 前記(a)テトラカルボン酸二無水物化合物が、少なくとも一つのベンゼン環構造を有するテトラカルボン酸二無水物化合物であることを特徴とする、請求項2に記載の下層反射防止膜形成組成物。
  4. 前記(b)少なくとも一つのカルボキシル基を有するジアミン化合物が、少なくとも一つのベンゼン環構造を有するジアミン化合物であることを特徴とする、請求項2に記載の下層反射防止膜形成組成物。
  5. 前記(c)ジアミン化合物が、二つのベンゼン環構造を有するジアミン化合物であることを特徴とする、請求項2に記載の下層反射防止膜形成組成物。
  6. 前記少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物が、三乃至五個のエポキシ基を有する化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の下層反射防止膜形成組成物。
  7. 前記吸光性化合物が、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、ウスニックアシッド、フェニルフルオロン、ロゾリックアシッド、1,8,9−トリヒドロキシアントラセン、2−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)安息香酸、メチルレッド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)、3,4−ジアミノベンゾフェノン、クルクミン、及びα−シアノ−4−ヒドロキシシンナミックアシッドからなる群から選ばれる化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の下層反射防止膜形成組成物。
  8. 更に、ナフタレンカルボン酸化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の下層反射防止膜形成組成物。
  9. 更にナフトキノンジアジドスルホン酸化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の下層反射防止膜形成組成物。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の下層反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成して下層反射防止膜を形成する工程、前記下層反射防止膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記下層反射防止膜と前記フォトレジスト層で被覆された半導体基板を露光する工程、露光後にアルカリ性現像液によって現像する工程、を含む半導体装置の製造に用いるフォトレジストパターンの形成方法。
  11. 前記露光が365nmまたは432nmの波長の光により行われることを特徴とする、請求項10に記載のフォトレジストパターンの形成方法。
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