JP2021004947A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】感光体の露光後電位分布ムラ、および感光体の軸方向の寿命ムラを抑制した電子写真感光体を提供する。【解決手段】円筒状支持体と、電荷発生層と、電荷輸送層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、前記電荷発生層の膜厚について、前記円筒状支持体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各領域における前記電荷発生層の平均膜厚が互いに特定の関係を満たし、前記電荷輸送層の膜厚について、前記円筒状支持体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各領域における電荷輸送層の平均膜厚が互いに特定の関係を満たすことを特徴とする電子写真感光体。【選択図】なし

Description

本発明は電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
近年、電子写真装置に用いられる露光手段は半導体レーザが主流である。通常光源から出たレーザビームは、レーザ走査書込み装置により円筒状電子写真感光体(以下、「感光体」ともいう)の軸方向に走査される。この際用いられるポリゴンミラーをはじめとした光学系や、様々な電気的補正手段などにより、感光体に照射される光量が感光体の軸方向に対して均一になるよう制御されている。
上記ポリゴンミラーの低コスト化や、電気的補正技術の向上などによる光学系の小型化が進み、電子写真方式によるパーソナル用途のレーザビームプリンタも使用されるようになったが、昨今さらなる低コスト化と小型化が求められている。
上記レーザ走査書込み装置により走査されるレーザ光は、上記光学系の工夫や電気的補正を行わない場合、感光体の軸方向に対して光量分布に偏りを有する。特に、レーザビームをポリゴンミラー等で走査する関係上、感光体の軸方向の中央部から端部に向かって光量が減少する領域を持つ。このような光量分布の偏りを光学系や電気的補正などによる制御で均一化すると、コストアップおよび大型化を招く。
そこで従来、感光体について、上記光量分布の偏りを打ち消すように感度分布を感光体の軸方向に対して設けることで、感光体の軸方向における露光電位分布を均一にすることが行われている。
感光体に適切な感度分布を設ける方法として、単層感光体における感光層や積層型感光体における電荷発生層の感度に適切な分布を持たせることが考えられる。他方で、画像の印刷を繰り返すと、様々な要因により感光体の表層が削れ、膜厚が薄くなることが広く知られている。
特許文献1には、浸漬塗布時の調速によって積層型感光体の電荷発生層の膜厚に偏差を設け、画像形成領域の両端部の感度をその中央部の感度よりも高くする技術が記載されている。
特許文献2には、感光体の表層の削れ量が増加する両端部のみ、中央部よりも膜厚を厚く形成することで、耐用期間が短期化することを防止する技術が記載されている。
特開平4−130433号公報 特開平8−137115号公報
本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の電子写真感光体では、感光体の露光後電位分布ムラを抑えた場合に、感光体の軸方向に寿命ムラが生じることが課題であった。
したがって、本発明の目的は、感光体の露光後電位分布ムラを抑えつつ、感光体の軸方向の寿命ムラが抑えられた電子写真感光体を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明の一態様に係る電子写真感光体は、円筒状支持体と、電荷発生層と、電荷輸送層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、
前記電荷発生層の膜厚について、前記円筒状支持体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各々の領域における前記電荷発生層の平均膜厚[nm]を前記画像形成領域中央位置から前記画像形成領域端位置に向かう順にd、d、d、d、dとし、
前記電荷輸送層の膜厚について、前記円筒状支持体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各々の領域における前記電荷輸送層の平均膜厚[μm]を前記画像形成領域中央位置から前記画像形成領域端位置に向かう順にD、D、D、D、Dとしたとき、
<d<d<d<dかつD<D<D<D<D
の関係を満たすことを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係るプロセスカートリッジは、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
さらに、本発明の別の態様に係る電子写真装置は、上記電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、感光体の露光後電位分布ムラを抑えつつ、感光体の軸方向の寿命ムラが抑えられた電子写真感光体を提供することができる。
本発明の一態様に係る電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の画像形成領域を中央位置から端位置にかけて5等分することを示す図である。 本発明の一態様に係る電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の一態様に係る電子写真感光体を備えた電子写真装置の露光手段についての概略構成の一例を示す図である。 本発明の一態様に係る電子写真感光体を備えた電子写真装置のレーザ走査装置の断面図である。 本発明の一態様に係る電子写真感光体の画像形成領域における感度比と、レーザ走査装置の幾何学的特徴θmaxおよび光学系の走査特性係数Bの関係を示すグラフである。 本発明の電荷発生層の膜厚分布d(Y)を示すグラフである。 本発明の電荷発生層の膜厚分布d(Y)を示すグラフである。 実施例2、実施例5、実施例23の電荷発生層膜厚分布を示すグラフである。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明者らが検討したところ、従来技術では感光体軸方向に対して電荷発生層の感度分布を持たせると、電荷発生層が厚い部位での熱キャリアおよび光キャリアの発生量が増加し、電荷輸送層の削れ量が増加してしまっていたことが分かった。
特許文献1では、電荷発生層膜厚に偏差を設けることで感度分布を持たせ、かつ電荷輸送層の膜厚を均一にすると、端部の削れ量が大きいために感光体の寿命が短くなってしまう。また、電荷発生層や電荷輸送層の膜厚を端部のみ上げるような構成だと均一な露光後電位にするのに十分な感度分布を持たせることができない。
上記の従来技術で発生していた技術課題を解決するために、電荷発生層の膜厚分布や電荷輸送層の膜厚分布が感度分布と電荷輸送層の削れ量に与える影響を検討した。
上記の検討の結果、円筒状支持体と、電荷発生層と、電荷輸送層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、
前記電荷発生層の膜厚について、前記円筒状支持体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各々の領域における前記電荷発生層の平均膜厚[nm]を前記画像形成領域中央位置から前記画像形成領域端位置に向かう順にd、d、d、d、dとし、
前記電荷輸送層の膜厚について、前記円筒状支持体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各々の領域における前記電荷輸送層の平均膜厚[μm]を前記画像形成領域中央位置から前記画像形成領域端位置に向かう順にD、D、D、D、Dとしたとき、
<d<d<d<dかつD<D<D<D<D
の関係を満たす感光体とすることで、従来技術で発生していた、感光体の軸方向の寿命ムラを解決できることが分かった。
上述に記載の構成のようにすると、画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置に向けて電荷発生層膜厚が実質的に増大した結果、電荷発生物質の含有量が画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置に向けて実質的に増大し、画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置に向けて実質的に増大する光電変換効率分布が得られる。なお、電荷発生層膜厚が画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置に向けて実質的に増大するとは、感光体軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各々の領域における電荷発生層の平均膜厚[nm]を前記画像形成領域中央位置から前記画像形成領域端位置に向かう順にd、d、d、d、dとすると、d<d<d<d<dの関係を満たすことを意味する。電荷発生物質の含有量が実質的に増大すること、及び、光電変換効率が実質的に増大することについても同様である。図1に、感光体の長手方向断面をとったときの概念図を示す。21は感光体の支持体を表しており、前記支持体21よりも上の層に電荷発生層22および電荷輸送層23がこの順で積層されている。図中に記載はないが、必要に応じて、支持体21と電荷発生層22の間に導電層または下引き層を設けても良く、電荷輸送層の上に保護層を設けても良い。図2は、本発明の電子写真感光体の画像形成領域を中央位置から端位置にかけて5等分することを示す図である。図2中、24は電荷発生層の画像形成領域についての断面図であり、25は画像形成領域中央位置であり、26は画像形成領域端位置であり、27a〜27dは画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したときの内分位置である。25と27aで挟まれた領域の平均電荷発生層膜厚がd[nm]、27aと27bで挟まれた領域の平均電荷発生層膜がd[nm]、27bと27cで挟まれた領域の平均電荷発生層膜がd[nm]、27cと27dで挟まれた領域の平均電荷発生層膜がd[nm]、27dと26で挟まれた領域の平均電荷発生層膜がd[nm]である。
上述に記載の構成で露光電位分布ムラを抑えつつ、感光体寿命の減少を解決できるメカニズムを、本発明者らは以下のように考えている。
第一に、露光後電位分布ムラは電荷発生層に入射する光量が軸方向で異なることが原因である。光学系の工夫や電気的補正を行わない場合、感光体に照射される光は、感光体の軸方向の中央位置から端位置に向かうほど減少し、光量ムラが生じる。一方で、感度は電荷発生層の膜厚に依存する。中央位置から端位置に向かうにつれて電荷発生層の膜厚が厚くなると感度も増大し、感度ムラが生じる。光量ムラと感度ムラが打ち消しあうことで、露光後電位分布ムラを抑えることができる。
第二に、感光体の寿命ムラは電荷発生物質から発生するキャリア量が軸方向で異なることが原因である。電荷発生層で発生したキャリアは電荷輸送層を通り、感光体の表面電位を打ち消す。この過程が電子写真プロセスにおける帯電部で起こると、帯電部での感光体に対する放電量が増加し、その結果電荷輸送層へのダメージが増え、電荷輸送層の削れ量が増加する。
放電量を増加させる原因としての電荷発生層でのキャリア発生としては、熱キャリアと光キャリアがあるが、いずれも電荷発生物質の量が多いほど増大するため、電荷発生層の膜厚が厚いほど、その部分での電荷輸送層の削れ量は増加する。その中でも特に、電子写真プロセス中の前露光によって発生する光キャリアは量が多いため、感光体の寿命ムラ発生への寄与が大きい。
帯電電荷を打ち消す前露光量は一般に、感光体の軸方向で均一であるため、電荷発生層の膜厚が大きい端位置に向かうほど電荷輸送層の削れ量が増加し、寿命が減少する。従って、感光体の軸方向の中央位置から端位置に向かうにつれて電荷輸送層の膜厚を大きくすることにより、感光体の軸方向の寿命ムラを抑えることができる。
以上のメカニズムのように、本発明で用いられる電荷発生層の膜厚分布が露光後電位分布ムラを小さくできることに対して、該電荷発生層の膜厚分布に沿って発生する電荷輸送層の削れ量分布をちょうど打ち消すように電荷輸送層の膜厚分布を設けることで、本発明の効果を達成することが可能となる。
[電子写真感光体]
本発明の一態様に係る電子写真感光体は、電荷発生層と、電荷輸送層とを有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
感光体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各々の領域の電荷輸送層の平均膜厚[nm]を画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置に向かう順にD、D、D、D、Dとし,D<D<D<D<Dの関係を満たすように電荷輸送層を形成するためには、浸漬塗布の引上げ速度を制御することが好ましい。その場合、例えば感光体の軸方向11点に対して各々引上げ速度を設定し、浸漬塗布中に隣り合う2点の間の引上げ速度を滑らかに変化させることで、前記制御が達成できる。その際、引上げ速度を設定する11点は感光体の軸方向に等分されている必要は無く、むしろ、引上げ速度の値が等分となるように引上げ速度設定点を選ぶのが、電荷輸送層の膜厚制御の精度の観点から好ましい。
浸漬塗布の引上げ速度制御によって本発明の電荷輸送層膜厚分布を形成する際、感光体の軸方向において、引上げ速度が大きく電荷輸送層膜厚が厚い状態から、引上げ速度が小さく電荷輸送層膜厚が薄い状態へ変化させる領域で、電荷輸送層の乾燥前に膜に重力によるダレが発生することがある。このダレ現象は、感光体の周方向に対する電荷輸送層の膜厚のムラの発生につながり、画像上の問題となる。この問題を解決するためには、浸漬塗布時のダレを抑えるために、塗布液の粘度を上げる、あるいは、乾燥前に膜厚を薄くすることが有効である。
[プロセスカートリッジ、電子写真装置]
電子写真感光体は、後述のクリーニング手段や帯電手段の接触、帯電手段による放電、前露光手段によるキャリア生成、など、様々な要因により表層が削られ、膜厚が薄くなる。
本発明の別の態様に係るプロセスカートリッジは、本発明の一態様に係る電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係る電子写真装置は、本発明の一態様に係る電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。
図3に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。尚、図においては、ローラ型帯電部材によるローラ帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式、近接帯電方式、注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、所謂、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本発明の別の態様に係るプロセスカートリッジ11を電子写真装置本体に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体は、レーザビームプリンタ、LEDプリンタ、複写機、ファクシミリ、及び、これらの複合機などに用いることができる。
図4に、本発明の一態様に係る電子写真感光体を備えた電子写真装置の露光手段についての概略構成207の一例を示す。
レーザ走査手段であるレーザ走査装置204内のレーザ駆動部203は、画像信号生成部201から出力された画像信号、および制御部202から出力される制御信号に基づき、レーザ走査光を発する。不図示の帯電手段により帯電された感光体205をレーザ光で走査し、感光体205の表面に静電潜像を形成する。感光体205の表面に形成された静電潜像から得られたトナー像を有する転写材は、定着手段206へ搬送され、トナー像の定着処理を受けた後、電子写真装置の外へプリントアウトされる。
図5は、本発明の電子写真感光体を備えた電子写真装置のレーザ走査装置部204の断面図である。
レーザ光源208から出射したレーザ光(光束)は、光学系を透過した後ポリゴンミラー(偏向器)209の偏向面(反射面)209aにて反射され、結像レンズ210を透過して感光体表面211に入射する。結像レンズ210は結像光学素子である。レーザ走査装置部204においては、単一の結像光学素子(結像レンズ210)のみで結像光学系が構成されている。結像レンズ210を透過したレーザ光が入射する感光体表面(被走査面)211上で結像し、所定のスポット状の像(スポット)を形成する。ポリゴンミラー209を不図示の駆動部により一定の角速度Aで回転させることにより、被走査面211上でスポットが感光体軸方向に移動し、被走査面211上に静電潜像を形成する。
結像レンズ210は、所謂fθ特性を有していない。つまり、ポリゴンミラー209が等角速度で回転している時に、結像レンズ210を透過するレーザ光のスポットを被走査面211上で等速に移動させるような走査特性を有していない。このように、fθ特性を有していない結像レンズ210を用いることにより、結像レンズ210をポリゴンミラー209に近接して(距離L1が小さい位置に)配置することが可能となる。また、fθ特性を有していない結像レンズ210はfθ特性を有する結像レンズよりも、幅LW及び厚みLTに関して小さくできる。このようなことから、レーザ走査装置204の小型化が可能となる。また、fθ特性を有するレンズの場合、レンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化がある場合があり、そのような形状の制約がある場合、良好な結像性能を得られない可能性がある。これに対して、結像レンズ210はfθ特性を有していないため、レンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化が少なく、良好な結像性能を得ることができる。
このような、小型化や結像性能向上の効果が得られるfθ特性を持たせない結像レンズ210の走査特性は、以下の式(E16)で表される。
Figure 2021004947
式(E16)では、ポリゴンミラー209による走査角度をθ、レーザ光の被走査面211上での感光体軸方向の集光位置(像高)をY[mm]、軸上像高における結像係数をK[mm]、結像レンズ210の走査特性を決定する係数(走査特性係数)をBとしている。なお、本発明において軸上像高は、光軸上の像高(Y=0=Ymin)を指し、走査角度θ=0に対応する。また、軸外像高は、中心光軸(走査角度θ=0の時)よりも外側の像高(Y≠0)を指し、走査角度θ≠0に対応している。さらに、最軸外像高とは、走査角度θが最大となる時の像高(Y=+Y’max、−Y’max)を指す。なお、被走査面211上の潜像を形成可能な所定の領域(走査領域)の感光体軸方向の幅である走査幅WはW=|+Y’max|+|−Y’max|で表される。所定の領域の略中央が軸上像高で端部が最軸外像高となる。また、走査領域は本発明の感光体の画像形成領域よりも大きい。
ここで、結像係数Kは、結像レンズ210がfθ特性を有すると仮定した場合の走査特性(fθ特性)Y=fθにおけるfに相当する係数である。すなわち、結像係数Kは、結像レンズ210において、fθ特性と同様に集光位置Yと走査角度θとを比例関係にするための係数である。
走査特性係数について補足すると、B=0の時の式(E16)は、Y=Kθとなるため、従来の光走査装置に用いられる結像レンズの走査特性Y=fθに相当する。また、B=1の時の式(E16)は、Y=K・tanθとなるため、撮像装置(カメラ)などに用いられるレンズの射影特性Y=f・tanθに相当する。すなわち、式(E16)において、走査特性係数Bを0≦B≦1の範囲で設定することで、射影特性Y=f・tanθとfθ特性Y=fθとの間の走査特性を得ることができる。
ここで、式(E16)を走査角度θで微分すると、以下の式(E17)に示すように走査角度θに対する被走査面211上でのレーザ光の走査速度が得られる。
Figure 2021004947
さらに、式(E17)を軸上像高における速度Y/θ=Kで除し、さらに両辺の逆数をとると、以下の式(E18)が得られる。
Figure 2021004947
式(E18)は、軸上像高の走査速度の逆数に対する各軸外像高の走査速度の逆数の割合を表現したものである。レーザ光の全エネルギーは走査角度θに依らず一定であるから、感光体表面の被走査面211上におけるレーザ光の走査速度の逆数は、走査角度θの場所に照射される単位面積当たりのレーザ光量[μJ/cm]に比例する。したがって式(E18)は、走査角度θ=0における感光体表面の被走査面211へ照射される単位面積当たりのレーザ光量に対する、走査角度θ≠0における感光体表面の被走査面211へ照射される単位面積当たりのレーザ光量の割合を意味している。レーザ走査装置204は、B≠0の場合、軸上像高と軸外像高とで感光体表面の被走査面211へ照射される単位面積当たりのレーザ光量が異なることになる。
上記したようなレーザ光量の分布が感光体軸方向に対して存在する場合、感光体軸方向に感度分布を持つ本発明が好適に利用できる。すなわち、レーザ光量の分布をちょうど打ち消すような感度分布を本発明に係る構成によって実現すれば、感光体の軸方向の露光電位分布は均一となる。そのとき求められる感度の分布形状は、上式(E18)の逆数をとった以下の式(E19)で表される。
Figure 2021004947
感光体の画像形成領域の端部に対応する走査角度をθ=θmaxとすると、θ=θmaxにおける式(E19)の値は、上述のレーザ走査装置と本発明の一態様に係る感光体を組み合わせたときに該感光体に求められる、画像形成領域の中央部に対する画像形成領域の端部の光電変換効率の割合、すなわち感度比rを意味する。このrを定めれば、画像形成領域において感光体の軸方向に均一な露光電位分布を形成するために許容されるレーザ走査装置の幾何学的特徴θmaxおよび光学系の走査特性係数Bが定まる。具体的には、以下の式(E20)の条件が満たされているとき、本発明の一態様に係る感光体の画像形成領域において感光体の軸方向に均一な露光電位分布を形成することが可能である。
Figure 2021004947
上記式(E20)をθmaxについて解くと、以下の式(E21)となる。
Figure 2021004947
式(E21)をグラフ化したものを図64に示す。図6から分かるとおり、例えばr=1.2の本発明の感光体と走査特性係数B=0.5の結像レンズ210とを組み合わせた場合、θmax=48°となるようレーザ走査装置204を設計すると、感光体の画像形成領域において露光電位分布を均一にすることが出来る。他方、例えばr=1.1の本発明の感光体と走査特性係数B=0.5の結像レンズ210とを組み合わせた場合には、θmax=48°となるようレーザ走査装置部204を設計しても、感光体の画像形成領域において露光電位分布に一部ムラが発生することになる。このときに露光電位分布を均一にするためにはθmax=35°が必要であるが、この値はθmax=48°よりも小さい。θmaxが大きいほど、図5に示す偏向面209aから感光体表面の被走査面211までの光路長L2は短くなるため、レーザ走査装置204の小型化が可能となる。したがって、感光体の軸方向の画像形成領域中央部と画像形成領域端部の感度比rを大きくするほど、本発明の一態様に係る感光体を用いたときにレーザビームプリンタを小型化することが可能となる。
以下に本発明の一態様に係る電子写真感光体を構成する支持体および各層について詳述する。
<支持体>
本発明において、電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。
<導電層>
本発明において、支持体の上に、導電層を設けることが好ましい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。
導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などを更に含有してもよい。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることがより好ましい。
また、本発明の感光体軸方向における露光電位分布をより効果的に得るという観点からは、前記導電層の膜厚は10μm以上で、該導電層が結着樹脂及び金属酸化物微粒子を含有し、該金属酸化物微粒子の平均直径が100nm以上400nm以下であることが特に好ましい。該金属酸化物微粒子の平均直径が100nm以上400nm以下であると、近年電子写真装置の露光光源として用いられるサブミクロンの波長領域のレーザが良く散乱される。また、導電層の膜厚が10μm以上であると、感光体に入射してきたレーザ光が導電層を通過し、該円筒状支持体で反射されて再び導電層を通過して電荷発生層に到達するまでに20μm以上の距離を走ることになる。この距離は用いられる露光レーザの波長の10倍以上であり、これだけの距離を散乱されながら進むレーザ光は、十分にそのコヒーレンシーを失う。そのため、反射して再び電荷発生層に入射してきたレーザ光の電荷発生層に対する透過率は低くなり、電荷発生層でよく吸収されるので、実質的に感光体の感度は向上する。以上のメカニズムにより、上述の該導電層の構成とすることで、薄い電荷発生層膜厚でも本発明の感度分布を効果的に得ることが可能となる。またそれと同時に、電荷発生層の膜厚を薄く形成することで、前露光による光キャリア発生量等が抑えられる。その結果、電荷輸送層の削れ量の絶対値を小さくでき、本発明の感光体の寿命の絶対値が増大するため、上述の該導電層は本発明の感度と寿命に対して相乗的な効果を発揮する。
また、上述のようにして本発明の感度分布を効果的に得ると同時に、本発明の電子写真感光体を用いたときの画像品位をさらに向上させるという観点からは、前記導電層に含有される金属酸化物微粒子が、酸化チタンを含有する芯材を含有することが好ましく、該芯材を被覆し、かつ、ニオブ又はタンタルがドープされている酸化チタンを含有する被覆層とを有することがより好ましい。酸化チタンは、被覆層として用いられることの多い酸化スズと比較して、より高い屈折率を有している。したがって、金属酸化物微粒子の芯材と被覆層が共に酸化チタンを含有している場合、感光体へ入射する露光レーザの電荷発生層を通過した後の導電層内への侵入が抑えられ、導電層の電荷発生層側の界面近傍で反射又は散乱されやすくなる。導電層において、導電層の電荷発生層側の界面から離れた位置で露光レーザが散乱されれば散乱されるほど、電荷発生層への露光レーザの照射範囲が実質的に広がり、潜像の精細性が低下し、結果として出力画像の精細性が低下すると考えられる。前記構成の導電層を本発明の電荷発生層と組み合わせることで、露光レーザの散乱による感光体の実質的な感度上昇と、露光レーザの電荷発生層における照射範囲の実質的な広がりの防止が両立し、出力画像の精細性向上による画像品位のさらなる向上が可能である。
導電層は、上述の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
<下引き層>
本発明において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。
下引き層は、樹脂を含有することが好ましい。また、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として下引き層を形成してもよい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース樹脂などが挙げられる。
重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキル化メチロール基、エポキシ基、金属アルコキシド基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素−炭素二重結合基などが挙げられる。
また、下引き層は、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、金属酸化物、金属、導電性高分子などを更に含有してもよい。これらの中でも、電子輸送物質、金属酸化物を用いることが好ましい。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
また、下引き層は、添加剤を更に含有してもよい。
下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.2μm以上40μm以下であることがより好ましく、0.3μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
下引き層は、上述の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
<感光層>
電子写真感光体の感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。
(1−1)電荷発生層
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、特開2000−137340号公報に記載の、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、または、特開2000−137340号公報に記載の、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの27.2°±0.3°に強いピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を含有することがより好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。
また、電荷発生層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。
本発明の電荷発生層の膜厚分布は、以下のようにして測定した。
まず、本発明の円筒状電子写真感光体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分する。次に、等分して得られた各々の領域をさらに軸方向に4等分、周方向に8等分した32点の測定点で電荷発生層の膜厚を測定し、それらの平均値を、各々の領域の電荷発生層の平均膜厚[nm]として、画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置に向かって順にd、d、d、d、dと定義した。
なお、本発明における画像形成領域中央位置は、上記式(E3)における像高YがY=0となる軸方向の位置を意味し、感光体の軸方向に画像形成領域を2等分した中央位置に対して、画像形成領域の軸方向長さの10%までは軸方向にズレていても良い。
前記電荷発生層の膜厚分布は、電荷発生層の光の吸収係数をβ[nm−1]としたとき、下記式(E22)を満たすことが好ましい。
Figure 2021004947
ここで言う光の吸収係数βは、下記式(E23)で表されるランベルト・ベールの法則によって定義される。
Figure 2021004947
ここで、Iは膜厚d[nm]の膜に入射してきた光の全エネルギー、Iは膜厚d[nm]の膜が吸収した光のエネルギーである。また、膜厚d及び膜厚dは、画像形成領域中央位置及び画像形成領域端位置それぞれの点を中心にして、該軸方向にYmax/20[mm]の幅を持ち、周方向に1周する領域を考えた時、その領域を軸方向に4等分、周方向に8等分した32点の測定点で電荷発生層膜厚を測定したときの平均値として定義する。
式(E23)から明らかな通り、上記式(E22)の左辺分子は画像形成領域端位置の光吸収率を、左辺分母は画像形成領域中央位置の光吸収率をそれぞれ表している。したがって上記式(E22)は、端位置が中央位置に対して1.2倍以上の光吸収率を有することを意味する。こうすることで、感光体軸方向の画像形成領域において、少なくとも1.2倍の感度の差を設けることが出来るため、電子写真装置のレーザ走査系における光学系小型化によって発生する現実的な光量分布の偏差に柔軟に対応可能である。また、上記式(E22)において指数の肩に因子2がかかっているのは、電荷発生層を通過した露光レーザが感光体支持体側で反射され、再び電荷発生層を通過するためである。
さらに、感光体の軸方向の画像形成領域中央位置からの距離をY[mm]、該画像領域端位置のYの値をY=Ymax[nm]、dとdの差をΔ=d−dとしたとき、前記電荷発生層の膜厚分布は、0≦Y≦Ymaxの全てのYについて、下記式(E24)で計算されるd(Y)に対してd−0.2Δとd+0.2Δの間にあることがより好ましい。
Figure 2021004947
ここで、Yは上述の像高Yと同一であり、Ymaxは上述の最軸外像高Y’maxよりも小さい。
0≦Y≦Ymaxの全てのYにおける電荷発生層膜厚は以下のようにして測定する。すなわち、感光体軸方向の画像形成領域中央位置からの距離がY[mm]である点を中心にして、該軸方向にYmax/5[mm]の幅を持ち、周方向に1周する領域を考えた時、その領域を軸方向に4等分、周方向に8等分した32点の測定点で電荷発生層膜厚を測定したときの平均値として、d(Y)を定義する。
上記式(E24)のような4次関数で表される膜厚分布を持つ電荷発生層を形成することで、下記式(E25)で表される特性を持つ光学系で露光レーザ走査されたときの感光体の軸方向の光量分布が適切に打ち消され、感光体の軸方向の露光電位分布をより高いレベルで均一にすることが出来ることを、本発明者らは見出した。以下では、そのメカニズムについて説明する。
上述した通り、下記式(E25)
Figure 2021004947
で表される特性を持つ光学系に対して露光電位分布を均一にするためには、下記式(E26)
Figure 2021004947
で表される感度分布形状を感光体が有していれば良い。本発明においては、感度は電荷発生層の膜厚からランベルト・ベールの法則によって計算される光電変換効率によって決定されるので、上記式(E22)の左辺においてdを0≦Y≦Ymaxの任意のYにおける電荷発生層膜厚d(Y)に変えたものが上記式(E26)の右辺と等しいとき、つまり下記式(E27)が満たされるときに露光電位分布は均一となる。
Figure 2021004947
三角関数公式1+tan(x)=1/cos(x)を用い、式(E25)を代入することで、上記式(E27)は下記式(E28)のように変形できる。
Figure 2021004947
ここで、Y=Ymaxのときd(Ymax)=dであるから、上記式(E28)にY=Ymax、d(Y)=dを代入して変形すると、下記式(E29)が得られる。
Figure 2021004947
上記式(E29)を上記式(E28)に代入し、d(Y)について解くと、下記式(E30)が得られる。
Figure 2021004947
ここで、上述したようにΔ=d−dと定義した。また、ln(・)は自然対数関数を表す。
上記式(E30)で表される電荷発生層の膜厚分布d(Y)が、本発明において感光体の軸方向の露光電位分布をより高いレベルで均一にするために必要な膜厚分布の厳密解である。
本発明者らはさらに、上記式(E30)を、Y/Ymax および2βΔが小さいときに成り立つ場合の近似式で表すことを考えた。こうすることで、本発明に好適な電荷発生層の膜厚分布形状がより明確になるとともに、実際に浸漬塗布によって該膜厚分布を形成することが容易になる。具体的には、ln(1−x)およびe−xのマクローリン展開を使って、上記式(E30)を下記式(E31)
Figure 2021004947
のように変形し、Y/Ymax について2次、つまりY/Ymax と、2βΔについての2次までを残すことによって、最終的な電荷発生層の膜厚分布を表す下記式(E32)が得られる。
Figure 2021004947
上記式(E30)と、上記式(E32)および上記式(E32)において右辺第3項を無視した式の3つをそれぞれ厳密解、4次近似、2次近似として、上記式(E20)で表される必要感度比をr=1.35、吸収係数をβ=0.00495、d=100、Ymax=108として計算した電荷発生層の膜厚分布d(Y)を、図7に示す。図から分かるとおり、4次近似は厳密解と一致しているが、2次近似は厳密解からのズレが大きい。ただし、Ymax=108[mm]という値は、紙の寸法であるレターサイズの短辺の長さの半分である。また、必要感度比をr=1.35、吸収係数をβ=0.00495、d=120として計算した場合を図8に示す。この場合でも4次近似の厳密解からのズレはわずかであり、本発明の電荷発生層の膜厚分布d(Y)を表す式として、上記式(E14)が実際の物性値に対して有効であることが分かる。電荷発生層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚を電子写真感光体の状態から求めるには、電子写真感光体の電荷発生層をFIB法で取り出し、FIB−SEMのSlice&Viewを行えばよい。FIB−SEMのSlice&Viewによる断面SEM観察画像から、電荷発生層の膜厚が得られる。また、より簡便に、電荷発生層の平均比重と重量から膜厚を求める方法も用いることが出来る。さらに簡便には、電子写真感光体のマクベス濃度と電荷発生層膜厚との校正曲線を予め取得した上で、感光体の各点のマクベス濃度を測定して膜厚に換算する方法も用いることが出来る。
本発明では、感光体の表面に分光濃度計(商品名:X−Rite504/508、X−Rite製)を押し当てて測定したマクベス濃度値と、前記断面SEM画像観察による膜厚測定値から校正曲線を取得し、それを用いて感光体各点のマクベス濃度値を換算することで、電荷発生層の膜厚分布を精密かつ簡便に測定した。
本発明では、電荷発生物質ごとの吸収係数βを以下のようにして求めた。まず、電子写真感光体を、電荷発生層が表面に出るように加工する。例えば、溶剤などを用いて電荷発生層よりも上の層を剥離すればよい。そして、その状態での光反射率を測定する。続いて、電荷発生層も同様にして剥離し、電荷発生層の下層が表面に出た状態について、光反射率を測定する。こうして得た2種類の反射率を用いて、電荷発生層単層の光吸収率を算出する。一方で、上述の方法によって電荷発生層の膜厚を求める。以上の方法で得た光吸収率の自然対数値と膜厚のデータと、光吸収率100%の自然対数値0と膜厚0の点とを直線で結ぶことによって、その傾きから吸収係数が得られる。
本発明の電子写真感光体に含有されるフタロシアニン顔料の粉末X線回折測定、及びH‐NMR測定は、次の条件で行ったものである。
(粉末X線回折測定)
使用測定機:理学電気(株)製、X線回折装置RINT−TTRII
X線管球:Cu
X線波長:Kα1
管電圧:50KV
管電流:300mA
スキャン方法:2θスキャン
スキャン速度:4.0°/min
サンプリング間隔:0.02°
スタート角度2θ:5.0°
ストップ角度2θ:35.0°
ゴニオメータ:ロータ水平ゴニオメータ(TTR−2)
アタッチメント:キャピラリ回転試料台
フィルター:なし
検出器:シンチレーションカウンター
インシデントモノクロ:使用する
スリット:可変スリット(平行ビーム法)
カウンターモノクロメータ:不使用
発散スリット:開放
発散縦制限スリット:10.00mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
H−NMR測定)
使用測定器:BRUKER製、AVANCEIII 500
溶媒:重硫酸(DSO
積算回数:2,000
(1−2)電荷輸送層
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10〜20:10が好ましく、5:10〜12:10がより好ましい。
また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
電荷輸送層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。
電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
本発明の電荷輸送層の膜厚分布は、以下のようにして測定した。
まず、本発明の円筒状電子写真感光体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分する。次に、等分して得られた各々の領域について、感光体を周方向に回転させながら、軸方向、周方向共に、1mmピッチの間隔で計測した。得られた値の平均値を、各々の領域の電荷輸送層の平均膜厚[μm]として、画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置に向かって順にD、D、D、D、Dと定義した。
電荷輸送層の膜厚分布は以下の式(E33)〜(E36)の関係を満たすことが好ましく、(E37)〜(E40)の関係を満たすことがより好ましい。
(E33) 1.00<D/D<1.10
(E34) 1.01<D/D<1.25
(E35) 1.05<D/D<1.45
(E36) 1.10<D/D<1.70
(E37) 1.00<D/D<1.08
(E38) 1.02<D/D<1.13
(E39) 1.07<D/D<1.20
(E40) 1.15<D/D<1.35
本発明者らは検討の結果、上記式(E33)〜(E36)の関係を満たすことで、感光体としての寿命ムラをより減少させることが出来、さらに(E37)〜(E40)の関係を満たすことで寿命ムラをさらに減少させることが出来ることを見出した。
また、電荷発生層と電荷輸送層の膜厚分布は、電荷発生層の平均膜厚d、d、d、d、dの平均値をdave、前記電荷輸送層の平均膜厚D、D、D、D、Dの平均値をDave、A=Dave/daveとしたとき、d、d、d、d、d、D、D、D、D、Dが以下の式(E41)〜(E45)の関係を満たすことが特に好ましい。
(E41) 0.8A<D/d<1.2A
(E42) 0.8A<D/d<1.2A
(E43) 0.8A<D/d<1.2A
(E44) 0.8A<D/d<1.2A
(E45) 0.8A<D/d<1.2A
前述のとおり、感光体の寿命ムラは電荷発生物質から発生するキャリア量が軸方向で異なることが原因である。電荷発生層で発生したキャリアは電荷輸送層を通り、感光体の表面電位を打ち消す。打ち消された分だけ帯電時の放電量は増大し、電荷輸送層により大きなダメージを与えるため、電荷輸送層の削れ量が増加する。帯電電荷を打ち消す前露光量は一般に、感光体の軸方向で均一であるため、電荷発生層の膜厚が大きい端位置に向かうほど電荷輸送層の削れ量が増加し、寿命が減少する。従って、感光体の軸方向の中央位置から端位置に向かうにつれて電荷輸送層の膜厚を大きくすることにより、感光体の軸方向の寿命ムラを抑えることができる。本発明者らは検討の結果、上記式(E41)〜(E45)の関係を満たすことで、電荷発生層の膜厚分布と電荷輸送層の膜厚分布とが相乗的に作用し、感光体としての露光電位分布ムラを抑えつつ、寿命ムラをより効果的に減少できることを明らかにした。
なお、電荷輸送層の膜厚の測定には、株式会社キーエンス社製のレーザー干渉膜厚計SI−T80を用いた。測定は、感光体にプローブを対向させ、軸手方向に走査しながら、感光体を周方向に回転させ、軸方向、周方向共に、1mmピッチの間隔で計測した。得られた値を、定義した領域で平均化し、各領域の平均膜厚を求めた。
<保護層>
本発明において、感光層の上に、保護層を設けてもよい。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。ただし、感光層の上に保護層を設ける場合には、電荷輸送層の膜厚D、D、D、D、Dは保護層の膜厚を加えたものとする。
保護層は、導電性粒子及び/又は電荷輸送物質と、樹脂とを含有することが好ましい。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
また、保護層は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成してもよい。その際の反応としては、熱重合反応、光重合反応、放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーとして、電荷輸送能を有する材料を用いてもよい。
保護層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤、などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
保護層の平均膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることが好ましい。
保護層は、上述の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。また、実施例及び比較例の電子写真感光体の各層の膜厚は、電荷発生層と電荷輸送層を除き、渦電流式膜厚計(Fischerscope、フィッシャーインスツルメント社製)を用いる方法、又は、単位面積当たりの質量から比重換算する方法で求めた。電荷発生層の膜厚は、感光体の表面に分光濃度計(商品名:X−Rite504/508、X−Rite製)を押し当てて測定したマクベス濃度値と、前記断面SEM画像観察による膜厚測定値から校正曲線を取得し、それを用いて感光体各点のマクベス濃度値を換算することで、電荷発生層の膜厚分布を精密かつ簡便に測定した。電荷輸送層の膜厚は、株式会社キーエンス社製のレーザー干渉膜厚計SI−T80を用いた。測定は、特別に記述のある場合を除き、感光体にプローブを対向させ、軸手方向に走査しながら、感光体を周方向に回転させ、軸方向、周方向共に、1mmピッチの間隔で計測した。得られた値を、定義した領域で平均化し、各領域の平均膜厚を求めた。
<導電層用塗布液の調製>
以下の方法で、導電層用塗布液を作製した。
(導電層用塗布液1)
芯材のアナターゼ型二酸化チタンは公知の硫酸法で製造することができる。即ち、硫酸チタン、硫酸チタニルを含む溶液を加熱して加水分解させメタチタン酸スラリーを作製し、該メタチタン酸スラリーを脱水焼成して得られる。
芯材粒子として、平均一次粒径が200nmのアナターゼ型酸化チタン粒子を使用した。チタンをTiO換算で33.7部、ニオブをNb換算で2.9部含有するチタンニオブ硫酸溶液を調製した。芯材粒子100部を純水に分散して1000部の懸濁液とし、60℃に加温した。チタンニオブ硫酸溶液と10mol/L水酸化ナトリウムとを懸濁液のpHが2〜3になるように3時間かけて滴下した。全量滴下後、pHを中性付近に調整し、凝集剤を添加して固形分を沈降させた。上澄みを除去し、ろ過及び洗浄し、110℃で乾燥し、凝集剤由来の有機物をC換算で0.1wt%含有する中間体を得た。この中間体を窒素中750℃で1時間焼成を行った後、空気中450℃で焼成して、酸化チタン粒子1を作製した。得られた粒子は前述の走査電子顕微鏡を用いた粒径測定方法において、平均粒径(平均一次粒径)220nmであった。
次に、結着材料としてのフェノール樹脂(フェノール樹脂のモノマー/オリゴマー)(商品名:プライオーフェンJ−325、DIC製、樹脂固形分:60%、硬化後の密度:1.3g/cm)80部を、溶剤としての1−メトキシ−2−プロパノール60部に溶解させて溶液を得た。
この溶液に金属酸化物粒子1を100部加え、これを分散媒体として平均粒径1.0mmのガラスビーズ200部を用いた縦型サンドミルに入れ、分散液温度23±3℃、回転数1500rpm(周速5.5m/s)の条件で2時間分散処理を行い、分散液を得た。この分散液からメッシュでガラスビーズを取り除いた。ガラスビーズを取り除いた後の分散液を、PTFE濾紙(商品名:PF060、アドバンテック東洋製)を用いて加圧ろ過した。加圧ろ過後の分散液に、レベリング剤としてシリコーンオイル(商品名:SH28 PAINT ADDITIVE、東レ・ダウコーニング製)0.015部、及び、表面粗さ付与材としてシリコーン樹脂粒子(商品名:KMP−590、信越化学工業製、平均粒径:2μm、密度:1.3g/cm)15部を添加して攪拌することによって、導電層用塗布液1を調製した。
(導電層用塗布液2)
酸化スズで被覆されている硫酸バリウム粒子(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業製)60部、酸化チタン粒子(商品名:TITANIX JR、テイカ製)15部、レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライト J−325、DIC製、固形分70質量%)43部、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング製)0.015部、シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン合同会社製)3.6部、2−メトキシ−1−プロパノール50部、及び、メタノール50部をボールミルに入れ、20時間分散処理して、導電層用塗布液2を調製した。
<電荷発生層用塗布液の調製>
以下の方法で、電荷発生層用塗布液を作製した。
(電荷発生層用塗布液1)
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)10部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)5部及びシクロヘキサノン250部を、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、分散処理時間:3時間の条件で分散処理を行い、次に、酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液1を調製した。
(電荷発生層用塗布液2)
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角の27.2°±0.3°に強いピークを有するチタニルフタロシアニン顔料12部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)10部、シクロヘキサノン139部、直径0.9mmのガラスビーズ354部を冷却水温度18℃下で4時間、サンドミル(K−800、五十嵐機械製造(現アイメックス)製、ディスク径70mm、ディスク枚数5枚)を用いて分散処理した。この際、ディスクが1分間に1,800回転する条件で行った。この分散液にシクロヘキサノン326部及び酢酸エチル465部を加えることによって、電荷発生層用塗布液2を調製した。
(電荷発生層用塗布液3)
CuKα線を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度2θ±0.2°の7.4°、16.6°、25.5°及び28.3°にピークを有するクロロガリウムフタロシアニン顔料30部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)10部、シクロヘキサノン253部、直径0.9mmのガラスビーズ643部を冷却水温度18℃下で4時間、サンドミル(K−800、五十嵐機械製造(現アイメックス)製、ディスク径70mm、ディスク枚数5枚)を用いて分散処理した。この際、ディスクが1分間に1,800回転する条件で行った。この分散液にシクロヘキサノン592部及び酢酸エチル845部を加えることによって、電荷発生層用塗布液3を調製した。
(電荷発生層用塗布液4)
下記式(C1)で示されるジスアゾ化合物20部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)8部、シクロヘキサノン177部、直径0.9mmのガラスビーズ482部を冷却水温度18℃下で4時間、サンドミル(K−800、五十嵐機械製造(現アイメックス)製、ディスク径70mm、ディスク枚数5枚)を用いて分散処理した。この際、ディスクが1分間に1,800回転する条件で行った。この分散液にシクロヘキサノン414部及び酢酸エチル592部を加えることによって、電荷発生層用塗布液4を調製した。
Figure 2021004947
(電荷発生層用塗布液5)
下記式(C2)で示されるジスアゾ化合物20部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)8部、シクロヘキサノン177部、直径0.9mmのガラスビーズ482部を冷却水温度18℃下で4時間、サンドミル(K−800、五十嵐機械製造(現アイメックス)製、ディスク径70mm、ディスク枚数5枚)を用いて分散処理した。この際、ディスクが1分間に1,800回転する条件で行った。この分散液にシクロヘキサノン414部及び酢酸エチル592部を加えることによって、電荷発生層用塗布液5を調製した。
Figure 2021004947
(電荷発生層用塗布液6)
下記式(C3)で示されるトリスアゾ化合物20部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBLS、積水化学工業製)30部、シクロヘキサノン300部、直径0.9mmのガラスビーズ500部を室温(23℃)下で48時間、ボールミルでミリング処理した。この際、容器は規格びん(製品名:PS−6、柏洋硝子製)を用い、容器が1分間に60回転する条件で行った。この分散液にシクロヘキサノン60部及び酢酸エチル360部を加えることによって、電荷発生層用塗布液6を調製した。
Figure 2021004947
<電荷輸送層用塗布液の調製>
以下の方法で、電荷発生層用塗布液を作製した。
(電荷輸送層用塗布液1)
下記式(C4)で示されるトリアリールアミン化合物8部、および、下記式(C5)で示される繰り返し構造単位2種を5/5の割合で有し、重量平均分子量(Mw)が100000であるポリアリレート10部を、ジメトキシメタン40部およびクロロベンゼン60部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液1を調製した。
Figure 2021004947
Figure 2021004947
(電荷輸送層用塗布液2)
上記式(C4)で示されるトリアリールアミン化合物6部、および、上記式(C5)で示される繰り返し構造単位2種を5/5の割合で有し、重量平均分子量(Mw)が40000であるビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z400、三菱エンジニアリングプラスチックス製)4部、並びに、下記式(B−1)で示される繰り返し構造単位及び下記式(B−2)で示される繰り返し構造単位を有し、下記式(B−3)で示される末端構造を有するシロキサン変性ポリカーボネート((B−1):(B−2)=95:5(モル比))0.36部と、をo−キシレン60部/ジメトキシメタン40部/安息香酸メチル2.7部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液2を調製した。
Figure 2021004947
<電子写真感光体の製造>
(電子写真感光体1)
<支持体>
押し出し工程及び引き抜き工程を含む製造方法により製造された、長さ257mm、直径24mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体とした。
<導電層>
次に、導電層用塗布液1を上述の支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を145℃で1時間加熱し硬化させることにより、膜厚が25μmの導電層を形成した。
<下引き層>
次に、N−メトキシメチル化ナイロン6(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス製)25部をメタノール/n−ブタノール=2/1混合溶液480部に溶解(65℃での加熱溶解)させて下引き層用塗布液1を調製した。その後、溶液をメンブランフィルター(商品名:FP−022、孔径:0.22μm、住友電気工業製)で濾過して、下引き層用塗布液を調製した。このようにして調製した下引き層用塗布液を上述の導電層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を温度100℃で10分間加熱乾燥することにより、膜厚が0.85μmの下引き層を形成した。
<電荷発生層>
次に、この電荷発生層用塗布液1を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、電荷発生層を形成した。浸漬塗布時の引き上げ速度は、液面の支持体上端からの距離に応じて表1のようになるよう徐々に変化させた。得られた電荷発生層の膜厚を表3に示す。
Figure 2021004947
<電荷輸送層>
次に、電荷輸送層用塗布液1を、電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間120℃で乾燥させることによって、電荷輸送層を形成した。浸漬塗布時の引き上げ速度は、液面の支持体上端からの距離に応じて表2のようになるよう徐々に変化させた。得られた電荷輸送層の膜厚を表4に示す。また、得られた電荷輸送層膜厚と電荷輸送層膜厚が評価1(E33、E34、E35、E36)、評価2(E37、E38、E39、E40)、評価3(E41、E42、E43、E44、およびE45)のそれぞれを各々満たしているかどうかについても表4に示す。評価結果は、各評価における数式を全て満たしていればA、いずれか一つでも満たしていなければBとする。
Figure 2021004947
導電層、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層の塗膜の加熱処理は、各温度に設定されたオーブンを用いて行った。各層の加熱処理は、以下の感光体製造例でも同様に行った。以上のようにして、円筒状(ドラム状)の電子写真感光体1を製造した。
このとき得られた電子写真感光体1に含まれる電荷発生物質の種類、該電荷発生物質の結晶中に含有される化合物(A1)の含有量、前述の方法で測定した電荷発生層の吸収係数β、下記式(E46)の計算値、Δ=d−d、支持体軸方向の各々の領域での下記式(E47)による電荷発生層膜厚の計算値を、表5に示す。また、下記式(E47)で計算されるd=d(Y)に対して、実施例1の電荷発生層膜厚分布がd−0.2Δとd+0.2Δの間にあるかを判定したところ、全領域においてd−0.2Δとd+0.2Δの間に入っていた。その結果についても表5に示す。
Figure 2021004947
Figure 2021004947
尚、表中における、「HOGaPc」は「ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料」を、「TiOPc」は「チタニルフタロシアニン顔料」を、「ClGaPc」は「クロロガリウムフタロシアニン顔料」を、「ジスアゾ(C1)」は「式(C1)で示される化合物」を、「ジスアゾ(C2)」は「式(C2)で示される化合物」を、「トリスアゾ」は「式(C3)で示される化合物」を、それぞれ意味する。
(電子写真感光体2〜36)
電子写真感光体1において、電荷発生層の膜厚、電荷輸送層の膜厚、導電層の膜厚、導電層の導電層塗布液1、電荷発生層の電荷発生層塗布液1、電荷輸送層の電荷輸送層塗布液1を変更したこと、および、所望の膜厚で塗工できるよう、電荷発生層塗布液および電荷輸送層塗布液の固形分を調製したこと以外は、電子写真感光体1と同様にして、電子写真感光体2〜36の電子写真感光体を製造した。得られた電荷発生層の膜厚および電荷発生層の電荷発生層塗布液を表3に、電荷輸送層の膜厚、導電層の膜厚、導電層の導電層塗布液、及び電荷輸送層の電荷輸送層塗布液を表4に示す。また、実施例2、実施例5、実施例23の電荷輸送層膜厚分布を図9に示す。
[比較例]
(電子写真感光体37〜44)
電子写真感光体1において、電荷発生層の膜厚、電荷輸送層の膜厚、導電層の膜厚、導電層の導電層塗布液1、及び電荷発生層の電荷発生層塗布液1を変更したこと以外は、電子写真感光体1と同様にして、電子写真感光体37〜44の電子写真感光体を製造した。得られた電荷発生層の膜厚、電荷輸送層の膜厚、導電層の膜厚、導電層の導電層塗布液、及び電荷発生層の電荷発生層塗布液を表4に示す。
Figure 2021004947
Figure 2021004947
Figure 2021004947
[評価]
上記で作製した電子写真感光体について、以下の評価を行った。その結果を表6に示す。
使用した電子写真装置及び電子写真特性の評価の詳細について、以下に述べる。
<評価装置>
まず、評価用の電子写真装置として、ヒューレットパッカード社製のレーザビームプリンタ(商品名:Color Laser Jet CP3525dn)を5台用意し、以下のように改造して用いた。
光学系の改造については、下記式(E8)
Figure 2021004947
における走査特性係数Bおよびレーザ走査装置の幾何学的特徴θmaxが、該5台のレーザビームプリンタそれぞれに対して(B=0.55,θmax=25°)、(B=0.55,θmax=35°)、(B=0.55,θmax=45°)、(B=0.55,θmax=55°)、(B=0.55,θmax=65°)となるものを用意した。
また、前露光条件、帯電条件およびレーザ露光量は可変で作動するようにした。また、上記製造した電子写真感光体をマゼンタ色用のプロセスカートリッジに装着して、マゼンタ色用のプロセスカートリッジのステーションに取り付けた。他の色(シアン、イエロー、ブラック)用のプロセスカートリッジをレーザビームプリンタ本体に装着しなくても作動するようにした。
画像の出力に際しては、マゼンタ色用のプロセスカートリッジのみをレーザビームプリンタ本体に取り付け、マゼンタトナーのみによる単色画像を出力した。
<露光後電位分布ムラ評価>
電子写真感光体の露光後電位分布ムラは、以下のように評価した。
まず、作製した電子写真感光体を常温常湿環境下(温度23℃、相対湿度50%)で上記の該5台のレーザビームプリンタに装着し、電子写真感光体の画像形成領域中央位置における帯電電位が−550V、明部電位が−120Vとなるように帯電器および露光量を設定した。また、前露光量は露光量の10倍とした。電子写真感光体の表面電位の設定、及び、測定には、プロセスカートリッジの現像位置に電位プローブ(商品名:model344、トレック・ジャパン製)を装着したものを用いた。
電子写真感光体1〜44の電子写真感光体を電子写真装置に装着し、1種類以上の帯電電位設定において露光後電位分布ムラを評価した結果を、表6に示す。本評価においては、装着した該5台のレーザビームプリンタのうち、最も露光後電位分布ムラが小さいものをその電子写真感光体の露光後電位分布ムラとし、露光後電位分布ムラが15.0Vより小さいとき、本発明の効果が得られているとした。このときに用いた電子写真装置を最適改造機とした。
表3、表4、表5、及び表6の実施例及び比較例において、「感光体製造例No.」は評価において使用した電子写真感光体を意味する。露光後電位分布ムラとは、感光体の画像形成領域を軸方向、周方向共に、1mmピッチの間隔で表面電位を測定した際の最大値と最小値の差を意味する。尚、本発明においては、露光後電位分布ムラの値に応じて、以下の基準でランク付けした。評価基準のA〜Dが、本発明の効果が表れているものとした。
A:0.0〜14.9V
B:15.0〜29.9V
C:30.0〜44.9V
D:45.0〜59.9V
E:60.0V〜
<寿命ムラ評価>
電子写真感光体の寿命ムラは、寿命率として以下のように評価した。まず、常温常湿環境下(温度23℃、相対湿度50%)で、電子写真感光体1〜44の電子写真感光体における電荷輸送層の中央位置膜厚Dを測定した。Dとは、画像形成領域中央位置を中心にして、該軸方向に20[mm]の幅を持ち、周方向に1周する領域を考えた時、その領域を軸方向、周方向共に、1mmピッチの間隔で計測した際の平均膜厚を意味する。次に該電子写真感光体を各々の最適改造機に装着し、前露光量、帯電器および露光量を露光後電位ムラ評価と同様の値に設定した。また、帯電電位と現像電位の差が200Vとなるように現像電位を調整した。このときの明部電位と現像電位の差は230Vとなる。この設定で、A4サイズの普通紙に対し、3ドット100スペースの縦線パターンによる画像出力を行い、1,000枚通紙する毎に評価用のベタ白画像を1枚出力した。
次に、得られた評価用のベタ白画像について、電子写真感光体1周分に換算した領域に存在する青ポチの個数を数えた。このとき、青ポチの個数が10個以上であるベタ白画像が最初に得られたときの通紙枚数を電子写真感光体の寿命発生とした。このドラムを取り出して耐久後膜厚差Dfを測定し、Df/Dを寿命率とした。耐久後膜厚差とは、感光体を周方向に回転させ、画像形成領域全域を軸方向、周方向共に、1mmピッチの間隔で計測した際の最大値と最小値の差を意味する。尚、本発明においては、寿命率の値に応じて、以下の基準でランク付けした。評価基準のA〜Dが、本発明の効果が表れているものとした。A:0.0%〜2.4%
B:2.5〜4.9%
C:5.0〜7.4%
D:7.5〜9.9%
E:10.0%〜
Figure 2021004947
21 支持体
22 電荷発生層
23 電荷輸送層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
201 画像信号生成部
202 制御部
203 レーザ駆動部
204 レーザ走査装置
205 感光体
208 レーザ光源
209 ポリゴンミラー
209a 偏向面
210 結像レンズ
211 被走査面

Claims (12)

  1. 円筒状支持体と、電荷発生層と、電荷輸送層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、
    前記電荷発生層の膜厚について、前記円筒状支持体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各々の領域における前記電荷発生層の平均膜厚[nm]を前記画像形成領域中央位置から前記画像形成領域端位置に向かう順にd、d、d、d、dとし、
    前記電荷輸送層の膜厚について、前記円筒状支持体の軸方向の画像形成領域中央位置から画像形成領域端位置までの領域を5等分したとき、等分して得られた各々の領域における前記電荷輸送層の平均膜厚[μm]を前記画像形成領域中央位置から前記画像形成領域端位置に向かう順にD、D、D、D、Dとしたとき、
    <d<d<d<dかつD<D<D<D<Dの関係を満たすことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記電荷輸送層の平均膜厚、D、D、D、D、Dが以下の式(E33)〜(E36)の関係を全て満たすことを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体。
    (E33)1.00<D/D<1.10
    (E34)1.01<D/D<1.25
    (E35)1.05<D/D<1.45
    (E36)1.10<D/D<1.70
  3. 前記電荷輸送層の平均膜厚、D、D、D、D、Dが以下の式(E37)〜(E40)の関係を全て満たすことを特徴とする、請求項2に記載の電子写真感光体。
    (E37)1.00<D/D<1.08
    (E38)1.02<D/D<1.13
    (E39)1.07<D/D<1.20
    (E40)1.15<D/D<1.35
  4. 前記電荷発生層の平均膜厚、d、d、d、d、dの平均値をdave、前記電荷輸送層の平均膜厚D、D、D、D、Dの平均値をDave、A=Dave/daveとしたとき、各平均膜厚d、d、d、d、d、D、D、D、D、Dが以下の式(E41)〜(E45)の関係を全て満たすことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
    (E41)0.8A<D/d<1.2A
    (E42)0.8A<D/d<1.2A
    (E43)0.8A<D/d<1.2A
    (E44)0.8A<D/d<1.2A
    (E45)0.8A<D/d<1.2A
  5. 前記電荷発生層において、
    前記円筒状支持体の軸方向の画像形成領域中央位置からの距離をY[mm]、該画像形成領域端位置のYの値をY=Ymax、該電荷発生層の吸収係数をβ[nm−1]、画像形成領域中央位置の電荷発生層の膜厚dと画像形成領域端位置の電荷発生層の膜厚dとの差をΔ=d−dとしたとき、
    0≦Y≦Ymaxの全てのYにおける電荷発生層の膜厚が、下記式(E32)で計算されるd=d(Y)に対してd−0.2Δとd+0.2Δの間にあることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021004947
  6. 前記電荷発生層において、
    画像形成領域中央位置の電荷発生層の膜厚d、および、画像形成領域端位置の電荷発生層の膜厚dとが下記式(E22)で示される関係を満たすことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2021004947
  7. 前記電子写真感光体において、
    前記電子写真感光体が円筒状支持体と電荷発生層の間に導電層を有し、
    該導電層の膜厚が5μm以上であり、
    該導電層が結着樹脂及び金属酸化物微粒子を含有し、
    該金属酸化物微粒子が酸化チタンを含有する芯材と、該芯材を被覆し、かつ、ニオブ又はタンタルがドープされている酸化チタンを含有する被覆層とを有し、
    該金属酸化物微粒子の平均直径が100nm以上400nm以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  8. 前記電子写真感光体において、
    該電子写真感光体が円筒状支持体と電荷発生層の間に導電層を有し、
    該導電層の膜厚が10μm以上であり、
    該導電層が結着樹脂及び金属酸化物微粒子を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  9. 前記電荷発生層が、電荷発生物質として、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  10. 前記電荷発生層が、電荷発生物質として、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの27.2°±0.3°に強いピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を含有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、並びに、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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