JP2015143831A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子写真感光体の第一中間層が、重合性官能基を有する電子輸送物質および架橋剤を含む組成物の重合物を含有し、第二中間層が、結着樹脂および金属酸化物粒子を含有することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
また近年のレーザー光のようなコヒーレント光を使用した画像形成装置においては、干渉縞を生じるという課題がある。この干渉縞の発生を抑制し、かつ、中間層の電気抵抗を制御する目的で、中間層に金属酸化物粒子を含有させる技術がある。このような金属酸化物粒子を含有する中間層は、干渉縞が抑制されるものの、その一方で、カブリ抑制効果は不十分となりやすい。
その場合、パターンメモリーと呼ばれる画像欠陥が発生しやすくなる。パターンメモリーとは、図3の縦線306が含まれる画像301を大量に連続出力した後、ベタ黒画像302を出力する場合、出力したベタ黒画像が、図3の縦線306の繰り返し履歴を起因とする縦線307が入った画像304となる現象である。図3の画像301を大量に連続出力した後、ハーフトーン画像303を出力する場合は、ベタ黒画像の場合と同様に、図3の縦線306の繰り返し履歴を起因とする縦線308が入った画像305となる現象である。
該第一中間層が、重合性官能基を有する電子輸送物質および架橋剤を含む組成物の重合物を含有し、
該第二中間層が、結着樹脂および金属酸化物粒子を含有することを特徴とする電子写真感光体に関する。
そして、第一中間層が、重合性官能基を有する電子輸送物質および架橋剤を含む組成物の重合物(硬化物)を含有し、該第二中間層が、結着樹脂および金属酸化物粒子を含有することを特徴とする。
支持体上に、中間層、電荷発生層、正孔輸送層を積層した電子写真感光体に、露光光(画像露光光)を照射すると、電荷発生層で発生した電荷(正孔及び電子)のうち、正孔は正孔輸送層に注入する。一方、電子は第二中間層及び第一中間層に注入し、支持体へ移動する。しかしながら、光励起によって電荷発生層中に生じた電子が、次の帯電時までに第二中間層及び第一中間層から支持体へ移動しきれないと、第一中間層、第二中間層に電子が滞留し、その次の帯電時にもなお電子移動が生じてしまう。これらの現象は、電子写真感光体の繰り返し使用時に発生しやすく、第一中間層と第二中間層に滞留する電子が増加する傾向にある。これによりパターンメモリーが発生すると考えられる。
電子輸送物質を含む重合物を有する第一中間層は、ホールブロッキング性(正孔抑制能)が高い。それに比べて、金属酸化物粒子を有する第二中間層はホールブロッキング性が低い。そのため、第一中間層を支持体側に設けた場合、ホールブロッキング性が高いため、第一中間層の直下(支持体)にホールが留まりやすい。この状態で露光によって電荷発生層で電子が発生すると、電子が第一中間層の直下(支持体)のホールに向かって一様の力で移動するため、電子が支持体側へ流れきりやすく、電子の滞留が起こりにくいと推測される。これに対して、第二中間層を支持体側に設けた場合、支持体側から第二中間層内にホールが注入しやすく、第二中間層内にホールが注入すると第二中間層でホールがトラップされる場合がある。その結果、ホールが支持体で滞留したり、第二中間層でトラップされることで、ホールが支持体表面と第二中間層の厚み方向に分布をもって存在することになると考えられる。この状態で、露光によって電荷発生層で電子が発生すると、電子が支持体方向に向かって移動するが、一部の電子が第二中間層でトラップされていたホールと結合するため、徐々に電子の移動が遅くなっていきやすい。その結果、第二中間層や第一中間層に電子が滞留しやすくなると推測される。
一般的な電子写真感光体として、円筒状の導電性支持体上に感光層(電荷発生層、正孔輸送層)を形成している電子写真感光体が広く用いられるが、ベルト状、シート状といった形状とすることも可能である。
本発明における第一中間層は、重合性官能基を有する電子輸送物質および架橋剤を含む組成物の重合物を含有する。
第一中間層は、以下のようにして形成することが可能である。上記の組成物を含有する第一中間層用塗布液の塗膜を形成し、この塗膜を加熱乾燥させることによって、組成物を硬化(重合)させて、第一中間層を形成する。
また、重合性官能基を有する電子輸送物質および架橋剤を含む組成物に、さらに、重合性官能基を有する樹脂を加え、この組成物を重合させて第一中間層を形成してもよい。
重合性官能基を有する電子輸送物質としては、例えば、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物が挙げられる。電子輸送物質の重合性官能基としては、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、又はメトキシ基が挙げられる。以下に、重合性官能基を有する電子輸送物質の具体例として、下記式(A1)〜(A11)のいずれかで示される化合物を挙げる。
R11〜R16の少なくとも1つ、R21〜R30の少なくとも1つ、R31〜R38の少なくとも1つ、R41〜R48の少なくとも1つ、R51〜R60の少なくとも1つ、R61〜R66の少なくとも1つ、R71〜R78の少なくとも1つ、R81〜R90の少なくとも1つ、R91〜R98の少なくとも1つ、R101〜R110の少なくとも1つ、R111〜R120の少なくとも1つは、式(A)で示される1価の基を有する。
置換のアルキル基の置換基は、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基である。置換のアリール基の置換基、置換の複素環基の置換基は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基である。Z21、Z31、Z41及びZ51は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子、又は酸素原子を示す。Z21が酸素原子である場合R29及びR30は存在せず、Z21が窒素原子である場合R30は存在しない。Z31が酸素原子である場合R37及びR38は存在せず、Z31が窒素原子である場合R38は存在しない。Z41が酸素原子である場合R47及びR48は存在せず、Z41が窒素原子である場合R48は存在しない。Z51が酸素原子である場合R59及びR60は存在せず、Z51が窒素原子である場合R60は存在しない。
次に、架橋剤について説明する。架橋剤としては、重合性官能基を有する電子輸送物質、及び重合性官能基を有する樹脂と重合又は架橋する化合物を用いることが可能である。すなわち、架橋剤は、電子輸送物質の重合性官能基と反応可能な官能基を有する。具体的には、山下晋三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1981年)に記載されている化合物を用いることが可能である。例えば、イソシアネート基もしくはブロックイソシアネート基を有するイソシアネート化合物、又はN−メチロール基もしくはアルキルエーテル化されたN−メチロール基を有するアミン化合物が好ましい。
次に、重合性官能基を有する樹脂について説明する。重合性官能基を有する樹脂としては、下記式(D)で示される構造単位を有する樹脂が挙げられる。
式(D)で示される構造単位を有する樹脂としては、例えば、アセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、上記式(D)で示される構造単位中または式(D)で示される構造単位以外に、以下に示す特徴的な構造を有する。特徴的な構造を以下の(E−1)〜(E−6)に示す。(E−1)は、アセタール樹脂の構造単位である。(E−2)は、ポリオレフィン樹脂の構造単位である。(E−3)は、ポリエステル樹脂の構造単位である。(E−4)は、ポリエーテル樹脂の構造単位である。(E−5)は、ポリアミド樹脂の構造単位である。(E−6)は、セルロース樹脂の構造単位である。
第二中間層は、結着樹脂、及び金属酸化物粒子を含有する。
支持体としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、銅、金、鉄といった金属又はこれら金属の合金で形成されている支持体を用いることが可能である。また、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラスといった絶縁性支持体上にアルミニウム、銀、金の金属の薄膜を形成した支持体、又は酸化インジウム、酸化スズといった導電性材料の薄膜を形成した支持体が挙げられる。導電性支持体の表面には、電気的特性の改善や干渉縞の抑制のため、陽極酸化といった電気化学的な処理、湿式ホーニング処理、ブラスト処理、又は切削処理を施してもよい。
第一中間層、第二中間層については、上述の通りである。
第二中間層上には、電荷発生層が形成される。
電荷発生層上には正孔輸送層が形成される。
図1に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
室温下、窒素気流下で300mlの3つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物26.8g(100mmol)、及びジメチルアセトアミド150mlを加えた。これに、ブタノールアミンの8.9g(100mmol)とジメチルアセトアミドの25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流した。加熱還流終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。さらに、精製物を酢酸エチル/ヘキサンにより再結晶し、片側にのみブタノール構造が導入されたモノイミド体10.2gを得た。
室温下、窒素気流下で500mlの3つ口フラスコに、下記式(X−1)で示される化合物23.4g(100mmol)、及び下記式(X−2)で示される化合物15.2g(100mmol)をテトラヒドロフラン200mlに溶解させた。次に、60℃まで加熱した後、6時間加熱還流させた。加熱還流終了後、容器を冷却した後、この反応液を濾過し、ろ液を濃縮して30gの粗結晶を得た。得られた結晶をアセトンで再結晶を行い、減圧乾燥し、下記式(X−3)で示される化合物を25.8g得た。なお、式(X−1)で示される化合物は、東京化成工業(株)製の3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドを用いた。また、式(X−2)で示される化合物は、シグマアルドリッチジャパン(株)製の4−ヒドラジノ安息香酸を用いた。
酸化チタン粒子(CR−EL、石原産業(株)製)84部、アルキッド樹脂(ベッコライトM−6401−50−S、固形分50%、DIC(株)製)33.6部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60、固形分60%、DIC(株)製)18.7部をメチルエチルケトン100部の溶剤と混合した。この溶液を直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散して第二中間層用塗布液1を調製した。
酸化チタン粒子(CR−EL)78部、アルキッド樹脂(ベッコライトM−6401−50−S)40部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60)22部をメチルエチルケトン100部の溶剤と混合した。この溶液を直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散して第二中間層用塗布液2を調製した。
酸化チタン粒子(CR−EL)71部、アルキッド樹脂(ベッコライトM−6401−50−S)47部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60)26部をメチルエチルケトン100部の溶剤と混合した。この溶液を直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散して第二中間層用塗布液3を調製した。
酸化チタン粒子(CR−EL)67部、アルキッド樹脂(ベッコライトM−6401−50−S)55部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60)35部をメチルエチルケトン100部の溶剤と混合した。この溶液を直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散して第二中間層用塗布液4を調製した。
第二中間層用塗布液1において、酸化チタン粒子(CR−EL)84部を、酸化チタン粒子(CR−EL)42部、及び酸化チタン粒子(PT−401M、石原産業(株)製)42部に変更した。それ以外は第二中間層用塗布液1と同様にして第二中間層用塗布液5を調製した。
第二中間層用塗布液1において、酸化チタン粒子(CR−EL)84部を、酸化亜鉛粒子(テイカ(株)製、平均粒子径:70nm、比表面積:15m2/g)84部に変更した。それ以外は第二中間層用塗布液1と同様にして第二中間層用塗布液6を調製した。
第二中間層用塗布液3において、酸化チタン粒子(CR−EL)71部を、酸化亜鉛粒子(テイカ(株)製、平均粒子径:70nm、比表面積:15m2/g)71部に変更した。それ以外は第二中間層用塗布液3と同様にして第二中間層用塗布液7を調製した。
酸化チタン粒子(CR−EL)84部、ブロックイソシアネート樹脂(バーノックDB−980K(固形分75%)、DIC(株)製)38部をメチルエチルケトン100部の溶剤と混合した。この溶液を直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散して第二中間層用塗布液8を調製した。
酸化チタン粒子(CR−EL)84部、N−メトキシメチル化ナイロン樹脂(FR−101、鉛市(株)製)28.5部をメタノール70部、n−ブタノール30部の溶剤と混合した。この溶液を直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散して第二中間層用塗布液9を調製した。
直径24mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003)を支持体(導電性支持体)とした。
架橋剤(ブロックイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B1:H1(保護基)))16部、
触媒(ジオクチルスズラウレート)0.05部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、第一中間層用塗布液を調製した。この第一中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させることによって、膜厚が0.5μmの第一中間層を形成した。組成物(電子輸送物質、架橋剤)の全質量に対する電子輸送物質の含有量は36質量%であった。
下記式(B1−1)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂10部を、
モノクロロベンゼン50部に溶解させ、正孔輸送層用塗布液を調製した。この正孔輸送層用塗布液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を120℃で30分間乾燥させて、膜厚が20μmの正孔輸送層を形成した。このようにして、実施例1の電子写真感光体を製造した。
実施例1で製造した評価用の電子写真感光体を、ヒューレットパッカード社製のレーザービームプリンター(商品名:LaserJet P2055dn)に装着した。これを低温低湿(温度15℃/湿度10%RH)環境下に設置し、3ドット100スペースの縦線パターンの画像を10000枚繰り返し連続出力する試験を行った。その後、このレーザービームプリンター用のトナーを補給し、さらに10000枚繰り返し連続出力する試験を行った。
第一中間層および第二中間層を、表14に示すように、第一中間層の電子輸送物質、ならびに架橋剤の種類および含有量、第二中間層塗布液の種類、第一中間層の膜厚、第二中間層の膜厚を変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
第一中間層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
電子輸送物質(A114)9部、アミン化合物(C1−3)16部、触媒(ドデシルベンゼンスルホン酸)0.1部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、第一中間層用塗布液を調製した。この第一中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を40分間温度160℃で加熱し、硬化させることによって、膜厚が0.5μmの第一中間層を形成した。組成物(電子輸送物質、架橋剤)の全質量に対する電子輸送物質の含有量は36質量%であった。
第一中間層および第二中間層を、表14に示すように、第一中間層の電子輸送物質、ならびに架橋剤の種類および含有量、第二中間層塗布液の種類、第一中間層の膜厚、第二中間層の膜厚を変更した。それ以外は、実施例29と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
第一中間層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
電子輸送物質(A114)8部、架橋剤(ブロックイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B1:H1(保護基)))13.7部、樹脂(D1)(式(E−1)中、R201がプロピル基である。)3.3部、触媒(ジオクチルスズラウレート)0.05部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、第一中間層用塗布液を調製した。この第一中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させることによって、膜厚が0.5μmの第一中間層を形成した。組成物(電子輸送物質、架橋剤および樹脂)の全質量に対する電子輸送物質の含有量は32質量%であった。
第一中間層および第二中間層を、表14に示すように、第一中間層の電子輸送物質、ならびに架橋剤の種類および含有量、樹脂の種類および含有量、第二中間層塗布液の種類、第一中間層の膜厚、第二中間層の膜厚を変更した。それ以外は、実施例44と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
第一中間層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
電子輸送物質(A114)11部、アミン化合物(C1−3)8.7部、樹脂(D1)5部、触媒(ドデシルベンゼンスルホン酸)0.1部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、第一中間層用塗布液を調製した。この第一中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を40分間温度160℃で加熱し、硬化させることによって、膜厚が0.5μmの第一中間層を形成した。組成物(電子輸送物質、架橋剤及び樹脂)の全質量に対する電子輸送物質の含有量は45質量%であった。
第一中間層および第二中間層を、表14に示すように、第一中間層の電子輸送物質、ならびに架橋剤の種類および含有量、第二中間層塗布液の種類、第一中間層の膜厚、第二中間層の膜厚を変更した。それ以外は、実施例63と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
第一中間層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
電子輸送物質(A114)11部、アミン化合物(C1−3)8.7部、樹脂(D21)(式(E−3)中、R206が(CH2)6、R207がCH2C(CH3)2CH2である。)5部、触媒(ドデシルベンゼンスルホン酸)0.1部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、第一中間層用塗布液を調製した。この第一中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を40分間温度160℃で加熱し、硬化させることによって、膜厚が0.5μmの第一中間層を形成した。組成物(電子輸送物質、架橋剤及び樹脂)の全質量に対する電子輸送物質の含有量は45質量%であった。
第一中間層および第二中間層を、表14に示すように、第一中間層の電子輸送物質、架橋剤、ならびに樹脂の種類および含有量、第二中間層塗布液の種類、第一中間層の膜厚、第二中間層の膜厚を変更した。それ以外は、実施例65と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
第一中間層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。なお、パターンメモリーの結果は10000枚画像出力終了時のランクが6、20000枚画像出力終了時のランクが6であった。
電子輸送物質(A114)10部、架橋剤(ブロックイソシアネート基を有するイソシアネート化合物(B1:H1(保護基)))13.5部、樹脂(D1)(式(E−1)中、R201がプロピル基である。)1.5部、触媒(ジオクチルスズラウレート)0.05部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解した。この溶液に、さらに添加剤として一次平均粒子径9〜15nmの有機溶媒分散コロイダルシリカスラリー(商品名:IPA−ST−UP、日産化学工業(株)製)3.3部を加え1時間撹拌し、第一中間層用塗布液を調製した。この第一中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、硬化(重合)させることによって、膜厚が0.5μmの第一中間層を形成した。組成物(電子輸送物質、架橋剤、樹脂およびシリカ粒子)の全質量に対する電子輸送物質の含有量は39質量%であった。
第一中間層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表15に示す。
N−メトキシメチル化ナイロン樹脂(FR−101、鉛市(株)製)5部を、メタノール70部、n−ブタノール30部の溶剤と混合して第一中間層用塗布液を調製した。この第一中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を40分間温度160℃で加熱し、膜厚が0.5μmの第一中間層を形成した。
第一中間層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表15に示す。
電子輸送物質(A1101)1部、N−メトキシメチル化ナイロン樹脂(FR−101、鉛市(株)製)5部を、メタノール70部とn−ブタノール30部の混合溶媒に溶解し、第一中間層用塗布液を調製した。この第一中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、膜厚が0.5μmの第一中間層を形成した。電子輸送物質、樹脂の全質量に対する電子輸送物質の含有量は17質量%であった。
第二中間層を、表15に示すように、第二中間層塗布液の種類に変更した以外は、比較例2と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表15に示す。
第一中間層を、表15に示すように、電子輸送物質の含有量に変更した以外は、比較例3と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表15に示す。
102 第一中間層
103 第二中間層
104 電荷発生層
105 正孔輸送層
Claims (11)
- 支持体、該支持体の直上に形成された第一中間層、該第一中間層上に形成された第二中間層、該第二中間層上に形成された電荷発生層、および該電荷発生層上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体であって、
該第一中間層が、重合性官能基を有する電子輸送物質および架橋剤を含む組成物の重合物を含有し、
該第二中間層が、結着樹脂および金属酸化物粒子を含有することを特徴とする電子写真感光体。 - 前記第一中間層の前記組成物における前記電子輸送物質の含有量が、前記組成物の全質量に対して30質量%以上である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記第二中間層における前記金属酸化物粒子の含有量が、前記第二中間層の全質量に対して50質量%以上75質量%以下である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 前記第一中間層の前記組成物における前記電子輸送物質の含有量(質量%)が、前記第二中間層の全質量における前記金属酸化物粒子の含有量(質量%)に対して、0.4倍以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記電子輸送物質の重合性官能基が、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、またはメトキシ基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記架橋剤が、
イソシアネート基もしくはブロックイソシアネート基を有するイソシアネート化合物、または
N−メチロール基もしくはアルキルエーテル化されたN−メチロール基を有するアミン化合物
である請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。 - 前記第一中間層の前記組成物が、さらに、重合性官能基を有する樹脂を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記樹脂の重合性官能基が、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、またはメトキシ基である請求項7に記載の電子写真感光体。
- 前記第一中間層が、さらにシリカ粒子を含有する請求項1から8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、露光手段、帯電手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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