JP2022155779A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】メモリ(電荷の蓄積)を抑制した電子写真感光体、並びに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供すること。【解決手段】支持体及び該支持体上に下引き層、電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順に有する電子写真感光体であって、下引き層は、金属酸化物粒子とポリアミド樹脂とを含有し、電荷発生物質は、クロロガリウムフタロシアニン結晶と樹脂とを含有し、クロロガリウムフタロシアニン結晶の分光吸収スペクトルが、下記Aの波長範囲と下記Bの波長範囲とにそれぞれ極大ピークを有し、下記Aの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度が、下記Bの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度より大きい。A:646nm以上668nm以下B:782nm以上809nm以下【選択図】図1

Description

本開示は電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
光電変換材料として優れているフタロシアニン顔料は、電子写真感光体、太陽電池、センサー素子などの材料に用いられている。特に高い光電変換特性から電子写真感光体の電荷発生物質として用いられることが多い。
一方、電子写真感光体には支持体から電荷発生層への電荷注入を抑制し、局所的な電位低下に伴うカブリと電位変動を抑制することが求められている。そのために支持体と電荷発生層の間に、金属酸化物粒子を有する樹脂からなる下引き層が用いられる場合がある。
特許文献1には、特定波長の紫外可視分光吸収スペクトルを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶が開示されている。特許文献2には、ポリアミド樹脂と表面処理された酸化チタン粒子を有する下引き層が開示されている。特許文献3には、下引き層にポリアミド樹脂を、電荷発生物質にクロロガリウムフタロシアニンの使用が開示されている。
特開2016-91031号公報 特開2019-139225号公報 特開2004-29427号公報
本発明者らの検討によると、特許文献1~3に記載の電子写真感光体では、画像上のメモリに改善の余地があった。
したがって本開示の目的は、メモリ(電荷の蓄積)を抑制した電子写真感光体、並びに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本開示によって達成される。すなわち本開示は、支持体及び該支持体上に下引き層、電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順に有する電子写真感光体であって、
該下引き層は、金属酸化物粒子とポリアミド樹脂とを含有し、
該電荷発生物質は、クロロガリウムフタロシアニン結晶と樹脂とを含有し、
該クロロガリウムフタロシアニン結晶の分光吸収スペクトルが、下記Aの波長範囲と下記Bの波長範囲とにそれぞれ極大ピークを有し、
下記Aの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度が、下記Bの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度より大きいことを特徴とする。
A:646nm以上668nm以下
B:782nm以上809nm以下
本開示によれば、メモリ(電荷の蓄積)を抑制した電子写真感光体、並びに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。 電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す図である。 本発明における有機ケイ素化合物を含有する表層について、表層厚さを定義する概念図である。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本開示を詳細に説明する。
本開示の一態様に係る電子写真感光体は(以下、「感光体」とも称す。)は、支持体及び該支持体上に形成された下引き層、電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順に有する電子写真感光体である。
該下引き層は、金属酸化物粒子とポリアミド樹脂とを含有している。
また、該電荷発生層は、クロロガリウムフタロシアニン結晶と樹脂とを含有し、
該クロロガリウムフタロシアニン結晶の分光吸収スペクトルが、下記Aの波長範囲と下記Bの波長範囲とにそれぞれ極大ピークを有し、
下記Aの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度が、下記Bの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度より大きいことを特徴とする。
A:646nm以上668nm以下
B:782nm以上809nm以下
上記分光吸収スペクトルを有するクロロガリウムフタロシアニンを含有する電荷発生層と金属酸化物粒子を分散させた下引き層との組み合わせは、電子の流れの良化が可能となる。
以上の組み合わせにより、各構成が相乗的に効果を及ぼし合い、本開示の効果を達成することが可能となる。
[電子写真感光体]
本開示に係る電子写真感光体は、支持体上に下引き層と、電荷発生層と、電荷輸送層とをこの順に有することを特徴とする。
図1は、電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。図1中、電子写真感光体は、支持体101、下引き層102、電荷発生層104、電荷輸送層105を有する。
本開示に係る電子写真感光体を製造する方法としては、特に限定されず、公知の方法を採用しうる。例えば、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性が優れるという観点から、浸漬塗布が好ましい。
以下、支持体及び各層について説明する。
<支持体>
本開示において、電子写真感光体は、支持体を有する。本開示において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。
<導電層>
本開示において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。
導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物粒子を用いることが好ましく、特に、酸化チタン粒子、酸化スズ粒子、酸化亜鉛粒子を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物粒子を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物粒子にリンやアルミニウムなどの元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その芯材粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン粒子、硫酸バリウム粒子、酸化亜鉛粒子などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物粒子を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などをさらに含有してもよい。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。
導電層は、上述の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
<下引き層>
本開示において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設ける。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。
下引き層は、ポリアミド樹脂と金属酸化物粒子とを有する。
ポリアミド樹脂としては、アルコール系溶剤に可溶なポリアミド樹脂が好ましい。具体的には、N-メトキシメチル化ナイロン樹脂、3元系(6-66-610)共重合ポリアミド、4元系(6-66-610-12)共重合ポリアミド、重合脂肪酸系ポリアミド、重合脂肪酸系ポリアミドブロック共重合体、ジアミン成分を有する共重合ポリアミドなどが挙げられる。
金属酸化物粒子としては、ルチル型酸化チタン(TiO)粒子、アナターゼ型酸化チタン(TiO)粒子、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)粒子、チタン酸バリウム(BaTiO)粒子が挙げられる。電荷の蓄積の抑制に優れるという観点から、ルチル型酸化チタン粒子、又はアナターゼ型酸化チタン粒子が好ましく、光触媒活性の弱いルチル型酸化チタン粒子であることがより好ましい。金属酸化物粒子の粒径は5nm~300nmであることが好ましい。
金属酸化物粒子は表面処理剤を用いて表面処理されていることが好ましい。表面処理剤としては、ビニルトリメトキシシラン、メチルシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、アミノシランが挙げられる。
また、下引き層は、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、金属、導電性高分子などをさらに含有してもよい。これらの中でも、電子輸送物質を用いることが好ましい。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
また、下引き層は、添加材をさらに含有してもよい。
下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.2μm以上40μm以下であることがより好ましく、0.3μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
下引き層は、上述の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
<感光層>
本開示に係る電子写真感光体の感光層は、積層型感光層に分類される。積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。
(1-1)電荷発生層
電荷発生層は、クロロガリウムフタロシアニン結晶と、樹脂と、を含有する。
該クロロガリウムフタロシアニン結晶の分光吸収スペクトルは、下記Aの波長範囲と下記Bの波長範囲とにそれぞれ極大ピークを有し、
下記Aの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度が、下記Bの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度より大きいことを特徴とする。
A:646nm以上668nm以下
B:782nm以上809nm以下
本発明において、クロロガリウムフタロシアニン結晶の分光吸収スペクトルは、以下の方法で測定した。
クロロガリウムフタロシアニン結晶2部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX-1、積水化学工業製)1部及びシクロヘキサノン52部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、6時間分散処理する。その後、酢酸エチル75部を加えて調製したクロロガリウムフタロシアニン結晶分散液をポリエステルフィルム(商品名:ルミラー(登録商標)、型番T60、厚み100μm;東レ製)に塗布して塗膜を形成する。得られた塗膜を乾燥させることによって、膜厚が0.20μmのクロロガリウムフタロシアニン結晶の分散膜を形成する。この分散膜を用い、以下の測定条件で分光吸収スペクトルを測定する。
使用測定器:日本分光株式会社製、紫外可視分光光度計JASCO V-570
測光モード:Abs吸光度測定
レスポンス:fast
バンド幅:2.0nm
走査速度:200nm/min
データ取込間隔:0.5nm。
上記特定の分光吸収スペクトルを示すクロロガリウムフタロシアニン結晶は、下記の(A)合成工程、(B)アシッドペースティング処理工程、(C)塩酸処理工程、(D)結晶変換工程によって得られることが好ましい。
(A)合成工程
合成工程とは、ガリウム化合物とフタロシアニン環を形成する化合物とをクロロ化芳香族化合物中で反応させてクロロガリウムフタロシアニン結晶を合成する工程である。ガリウム化合物が三塩化ガリウムであることが好ましい。また、フタロシアニン環を形成する化合物がオルトフタロニトリルであり、クロロ化芳香族化合物がα-クロロナフタレンであることが好ましい。
(B)アシッドペースティング処理工程
アシッドペースティング処理工程とは、合成工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶を酸と混合するアシッドペースティング処理を行い、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得る工程である。アシッドペースティング処理に用いる酸は、硫酸であることが好ましく、濃硫酸であることがより好ましい。
(C)塩酸処理工程
塩酸処理工程とは、アシッドペースティング工程で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶と、塩酸水溶液とを混合し、1~4時間攪拌し、
その後、イオン交換水の氷水に滴下して、1~2時間攪拌し、
その後、濾過で圧搾し、得られた粉をアンモニア水溶液で1~24時間中和し、
その後、フィルタープレスにより再度圧搾し、1~24時間の水分散洗浄を1~3回行い、
クロロガリウムフタロシアニン結晶を得る工程である。
アンモニア水溶液を用いた中和時間は1~24時間が好ましい。
アンモニア水溶液を用いた中和時間が1時間未満であると中和が十分に進まずメモリが悪化する場合がある。
アンモニア水溶液を用いた中和時間が24時間を超えるとクロロガリウムフタロシアニン結晶の凝集が始まりメモリが悪化する場合がある。
水分散洗浄の時間と回数は上記2点を満たす範囲であることが好ましく、例えば1時間を3回であることが好ましい。
(D)結晶変換工程
結晶変換工程とは、塩酸処理工程で得られたクロロガリウムフタロシアニンを乾燥させた後、クロロガリウムフタロシアニン、及び有機化合物とを混合し、ミリング処理する工程である。
有機化合物としては、ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。これらの中でもN,N-ジメチルホルムアミドが好ましい。
「ミリング処理」とは、例えば、サンドミル、ボールミル、ペイントシェーカーなどのミリング装置、ホモジナイザー、撹拌翼、マグネチックスターラーを使った撹拌装置を用いて行う処理を意味する。ミリング処理時間は、1~100時間が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。
また、電荷発生層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加材をさらに含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が0.5以上3.0以下であることが好ましい。
各層上の濃度は、濃度計(X―rite、Aモード、エックスライト社製)を用いて、下記の方法によって測定した。
支持体の上に導電層と下引き層を形成したときの濃度と、支持体の上に導電層と下引き層、さらに電荷発生層の濃度を測定し、それぞれの値を引くことで、電荷発生層の濃度を算出する。
電荷発生層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
(1-2)電荷輸送層
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。以下の(C-1)~(C-12)に好ましい電荷輸送物質を示す。
Figure 2022155779000002
Figure 2022155779000003
Figure 2022155779000004
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10~20:10が好ましく、5:10~12:10がより好ましい。
また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤などの添加材を含有してもよい。具体的には、以下のものが挙げられる。ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子など。
電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
電荷輸送層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。
<保護層>
本開示の一態様に係る電子写真感光体は、感光層の上に保護層を有してもよい。
保護層は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成することができる。その際の反応としては、熱重合反応、光重合反応、放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。
保護層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤、などの添加材を含有してもよい。具体的には、以下のものが挙げられる。ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子など。
保護層は、導電性粒子及び/又は電荷輸送物質と、樹脂とを含有してもよい。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
保護層の平均膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることが好ましい。
保護層は、上述の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
保護層は下記式(O-1)で示される構造または下記式(O-2)で示される構造を有する樹脂であることが好ましい。
Figure 2022155779000005
[プロセスカートリッジ、電子写真装置]
本開示に係るプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
また、本開示に係る電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。
図2に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
円筒状の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。なお、図においては、ローラ形状の帯電部材(「帯電ローラ」とも記載する。)によるローラ帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式、近接帯電方式、注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。
電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、いわゆる、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本開示に係るプロセスカートリッジを電子写真装置本体(不図示)に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。
本開示に係る電子写真感光体は、レーザービームプリンター、LEDプリンター、複写機、ファクシミリ、及び、これらの複合機などに用いることができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本開示をさらに詳細に説明する。本開示は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
〔実施例1〕
以下の工程で電荷発生物質を合成した。
<合成工程>
オルトフタロニトリル36.7部、三塩化ガリウム25部、α―クロロナフタレン300部を窒素雰囲気下、温度200℃で5.5時間反応させた後、温度130℃で生成物を確認した。得られた生成物をN,N-ジメチルホルムアミドを用いて、温度140℃で2時間分散洗浄した後、濾過し、濾過物をメタノールで洗浄乾燥し、クロロガリウムフタロシアニンを46部得た。
<アシッドペースティング処理工程>
合成工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン24部を温度5℃の濃硫酸750部に溶解させ、氷水2500部中に攪拌下に滴下して再結晶させ、これを濾過後、減圧乾燥を行った。その後、2%アンモニア水で30分間分散洗浄し、次いでイオン交換水で分散洗浄を4回行った。最後にフリーズドライ(凍結乾燥)を行い、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを97%の収率で得た。
<塩酸処理工程>
アシッドペースティング処理工程で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶10部と、濃度35質量%で温度23℃の塩酸水溶液200部を混合して、1時間攪拌した。攪拌後、イオン交換水の氷水1000部に滴下して、1時間攪拌した。これを濾過で圧搾し、得られた粉を2%アンモニア水溶液で1時間中和した。その後、再度フィルタープレスにより圧搾し、1時間の水分散洗浄を3回行い、クロロガリウムフタロシアニンを得た。
<結晶変換工程>
塩酸処理工程で得られたクロロガリウムフタロシアニンを乾燥させた後、クロロガリウムフタロシアニンを0.8部、及びN,N-ジメチルホルムアミド7.6部を室温(23℃)下、サンドミル処理を60時間行った。この分散液をテトラヒドロフランを用いて濾過し、十分に洗浄した。濾取物を減圧乾燥させて、クロロガリウムフタロシアニン結晶を0.75部得た。
<電子写真感光体の製造>
直径24mm、長さ257.5mmのアルミニウムシリンダー(JIS-A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)とした。
続いて、以下の材料を用意した。
(金属酸化物粒子)
芯材の二酸化チタンは公知の硫酸法で製造することができる。すなわち、硫酸チタン、硫酸チタニルを含む溶液を加熱して加水分解させメタチタン酸スラリーを作製し、該メタチタン酸スラリーを脱水焼成して得られる。芯材粒子として、一次粒子の個数平均粒径が200nmのアナターゼ型酸化チタン粒子を使用した。チタンをTiO換算で33.7g、ニオブをNb換算で2.9g含有するチタンニオブ硫酸溶液を調製した。芯材粒子100gを純水に分散して1Lの懸濁液とし、60℃に加温した。チタンニオブ硫酸溶液と10mol/L水酸化ナトリウム溶液とを懸濁液のpHが2~3になるように3時間かけて滴下した。全量滴下後、pHを中性付近に調整し、凝集剤を添加して固形分を沈降させた。上澄みを除去し、残部を濾過し、その残渣を洗浄し、温度110℃で乾燥し、凝集剤由来の有機物をC換算で0.1質量%含有する中間体を得た。この中間体を窒素ガス中温度800℃で1時間焼成を行って、金属酸化物粒子1を作製した。
(導電層の形成)
結着材料としての下記のフェノール樹脂(フェノール樹脂のモノマー/オリゴマー)80部を、溶剤としての1-メトキシ-2-プロパノール60部に溶解させて溶液を得た。
フェノール樹脂(フェノール樹脂のモノマー/オリゴマー)・・商品名:プライオーフェンJ-325、DIC製、樹脂固形分:60%、硬化後の密度:1.3g/cm
この溶液に金属酸化物粒子1を100部加え、これを分散媒体として平均粒径1.0mmのガラスビーズ200部を用いた縦型サンドミルに入れ、分散液温度23±3℃、回転数1500rpm(周速5.5m/s)の条件で2時間分散処理を行い、分散液を得た。この分散液からメッシュでガラスビーズを取り除いた。ガラスビーズを取り除いた後の分散液を、PTFE濾紙(商品名:PF060、アドバンテック東洋製)を用いて加圧濾過した。加圧濾過後の分散液に、レベリング剤として下記のシリコーンオイル0.015部、及び、表面粗さ付与材として下記のシリコーン樹脂粒子15部を添加して攪拌することによって、導電層用塗布液を調製した。
シリコーンオイル・・商品名:SH28PAINT ADDITIVE、東レ・ダウコーニング製
シリコーン樹脂粒子・・商品名:KMP-590、信越化学工業製、平均粒径:2μm、密度:1.3g/cm
この導電層用塗布液を常温常湿(温度23℃/相対湿度50%)環境下で支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間温度150℃で乾燥及び熱硬化させることによって、膜厚が30μmの導電層を形成した。
(下引き層の形成)
続いて、以下の材料を用意した。
次に、ルチル型酸化チタン粒子(平均一次粒径:50nm、テイカ製)100部をトルエン500部と攪拌混合した。続いて、式(U-1)において、m=0、n=3、Rがメチル基であるビニルトリメトキシシラン(商品名:KBM-1003、信越化学製)3.0部を添加し、8時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、3時間温度120℃で乾燥させることによって、ビニルトリメトキシシランで表面処理済のルチル型酸化チタン粒子を得た。
Figure 2022155779000006
・前記ビニルメトキシシランで表面処理済のルチル型酸化チタン粒子 18.0部
・N-メトキシメチル化ナイロン(商品名:トレジンEF―30T、ナガセケムテックス製) 4.5部
・共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ製) 1.5部
上記材料を、メタノール90部と1-ブタノール60部との混合溶剤に加えて分散液を調製した。
この分散液を、直径1.0mmのガラスビーズを用いて縦型サンドミルにて5時間分散処理することにより、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を上記導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間温度100℃で乾燥させることによって、膜厚が1.1μmの下引き層を形成した。
(電荷発生層の形成)
次に、下記の材料をサンドミルで4時間攪拌した。
・結晶変換工程で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)
0.65部
・ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX―1、積水化学工業(株)製)を5%含むシクロヘキサノン溶液 6.5部
・ガラスビーズ 18.75部
その後にシクロヘキサノン8部と、酢酸エチル14部とを混合し、電荷発生層用塗布液を調製し、遠心分離を行った。
この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を10分間温度100℃で乾燥させることによって、電荷発生層を形成した。膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が0.80となるように調整した。
(電荷輸送層の形成)
次に下記の電荷輸送物質、添加材および樹脂を、オルト-キシレン22.9部、メチラール35.7部、及び安息香酸メチル11.8部の混合溶剤に溶解させることによって電荷輸送層用塗布液を調製した。
■電荷輸送物質
・式(C-1)で示される構造を有する化合物 2.5部
・式(C-2)で示される構造を有する化合物 5.0部
・式(C-3)で示される構造を有する化合物 2.5部
■添加材
・式(C-5)で示される構造を有する化合物 0.005部
・式(C-6)で示される構造を有する化合物 0.01部
・式(C-7)で示される構造を有する化合物 0.005部
■樹脂
・ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製) 10部
・式(C-13)と式(C-14)の共重合ユニットを有するポリカーボネート樹脂(x:y=0.95:0.05、粘度平均分子量=40000) 0.3部
この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を30分間温度135℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 2022155779000007
(保護層の形成)
次に、以下の材料を用意した。
・式(O-1)で示される構造を有する樹脂 4部
・式(O-2)で示される構造を有する樹脂 6部
これらを、シクロヘキサノン7部と1-プロパノール3部との混合液に混合攪拌し、保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を6分間温度50℃で乾燥させた。その後、窒素雰囲気下にて、加速電圧57kV、ビーム電流5.0mAの条件で支持体(被照射体)と電子線照射窓の距離を20mmとし、支持体(被照射体)を200rpmの速度で回転させながら、2.8秒間電子線を塗膜に照射した。なお、このときの電子線の吸収線量を測定したところ、15kGyであった。その後、窒素雰囲気下にて、25℃から117℃まで20秒かけて昇温させ、塗膜の加熱を行った。電子線照射から、その後の加熱処理までの酸素濃度は10ppm以下であった。次に、大気中において、塗膜の温度が25℃になるまで自然冷却し、塗膜の温度が105℃になる条件で30分間加熱処理を行い、膜厚1.9μmの保護層を形成した。
このようにして、導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層、及び保護層を有する実施例1の円筒状(ドラム状)の電子写真感光体を作製した。
次いで、保護層表面を研磨して粗面化を行った。研磨シート(商品名:C-8000、富士写真フィルム(株)製)、基材:ポリエステルフィルム(厚さ:75μm)を用いた。詳しくは、研磨シート送りスピード:220mm/秒、電子写真感光体回転数:40rpm、押し当て圧:3N/m、研磨シートおよび電子写真感光体の回転方向はカウンター方向に30秒間で、粗面化を行った。
<トナーの製造>
(水系媒体の調製工程)
反応容器中のイオン交換水300.0部に、リン酸ナトリウム(ラサ工業社製・12水和物)4.2部を投入し、窒素パージしながら65℃で1.0時間保温した。
これに、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、12000rpmにて攪拌しながら、イオン交換水3.0部に2.8部の塩化カルシウム(2水和物)を溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。さらに、水系媒体に10質量%塩酸を投入し、pHを6.0に調整し、水系媒体1を得た。
(重合性単量体組成物の調製工程)
・スチレン: 60.0部
・C.I.ピグメントブルー15:3 : 6.5部
前記材料をアトライタ(三井三池化工機(株)製)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5.0時間分散させて、顔料分散液を調製した。
前記顔料分散液に下記材料を加えた。
・スチレン: 20.0部
・n-ブチルアクリレート: 20.0部
・架橋剤 ジビニルベンゼン: 0.3部
・飽和ポリエステル樹脂: 5.0部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフタル酸との重縮合物(モル比10:12)、ガラス転移温度Tg=68℃、重量平均分子量Mw=10000、分子量分布Mw/Mn=5.12)
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃): 7.0部
これを65℃に保温し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散し、重合性単量体組成物を調製した。
(表層用有機ケイ素化合物の加水分解工程)
撹拌機、温度計を備えた反応容器に、イオン交換水60.0部を秤量し、10質量%の塩酸を用いてpHを3.0に調整した。これを撹拌しながら加熱し、温度を70℃にした。その後、メチルトリエトキシシラン40.0部を添加して2時間撹拌して表層用有機ケイ素化合物の加水分解を行った。加水分解の終点は目視にて油水が分離せず1層になったことで確認を行い、冷却して表層用有機ケイ素化合物の加水分解液を得た。
(造粒工程)
水系媒体1の温度を70℃、撹拌装置の回転数を12000rpmに保ちながら、水系媒体1中に重合性単量体組成物を投入し、重合開始剤であるt-ブチルパーオキシピバレート9.0部を添加した。そのまま該撹拌装置にて12000rpmを維持しつつ10分間造粒した。
(重合工程)
高速撹拌装置からプロペラ撹拌羽根に撹拌機を代え、150rpmで攪拌しながら温度70℃を保持して5.0時間重合を行い、85℃に昇温して2.0時間加熱することで重合反応を行い、トナー粒子のスラリーを得た。その後、スラリーの温度を70℃に冷却してpHを測定したところ、pH=5.0だった。温度70℃で撹拌を継続したまま、表層用有機ケイ素化合物の加水分解液を20.0部添加してトナー粒子の表層形成を開始した。そのまま90分間保持した後に、水酸化ナトリウム水溶液を用いてスラリーの縮合を完結させるためにpH=9.0に調整してさらに300分間保持して表層を形成させた。
(洗浄、乾燥工程)
重合工程終了後、トナー粒子のスラリーを冷却し、トナー粒子のスラリーに塩酸を加えpH=1.5以下に調整して1時間撹拌静置してから加圧濾過器で固液分離し、トナーケーキを得た。これをイオン交換水でリスラリーして再び分散液とした後に、前述の濾過器で固液分離した。リスラリーと固液分離とを、濾液の電気伝導度が5.0μS/cm以下となるまで繰り返した後に、最終的に固液分離してトナーケーキを得た。得られたトナーケーキは気流乾燥機フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業製)にて乾燥を行い、さらにコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて微粗粉をカットしてトナー粒子1を得た。乾燥の条件は吹き込み温度90℃、乾燥機出口温度40℃、トナーケーキの供給速度はトナーケーキの含水率に応じて出口温度が40℃から外れない速度に調整した。トナー粒子1の断面TEM観察においてケイ素マッピングを行い、表層に均一なケイ素原子が存在すること、有機ケイ素重合体を含有するトナー粒子の表層の厚みが2.5nm以下である分割軸の数の割合が、20.0%以下であることを確認した。以降の実施例および比較例においても、有機ケイ素重合体を含有する表層は同様のケイ素マッピングで表層に均一なケイ素原子が存在すること、表層の厚みが2.5nm以下である分割軸の数の割合が20.0%以下であることを確認した。本実施例においては、得られたトナー粒子1を外添せずにそのままトナー1として用いた。
断面TEM観察によって「表層の厚みが2.5nm以下である分割軸の数の割合」を求める方法は以下のとおりである。
トナー粒子の断面を観察する具体的な方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を十分に分散させた後、40℃の雰囲気下で2日間硬化させる。得られた硬化物からダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出す。このサンプルを透過型電子顕微鏡(FEI社製電子顕微鏡Tecnai TF20XT)(TEM)で1万~10万倍の倍率に拡大し、トナー粒子の断面を観察する。
結着樹脂と表層材料の原子量の違いを利用し、原子量が大きいとコントラストが明るくなることを利用して確認を行うことができる。さらに、材料間のコントラストを付けるためには四酸化ルテニウム染色法及び四酸化オスミウム染色法を用いてもよい。
当該測定に用いた粒子は、上記TEMの顕微鏡写真より得られたトナー粒子の断面から円相当径Dtemを求め、その値が後述の方法により求めたトナー粒子の重量平均粒径D4の±10%の幅に含まれるものとした。
上述のように、FEI社製電子顕微鏡Tecnai TF20XTを用い、加速電圧200kVでトナー粒子断面の明視野像を取得する。次にGatan社製EELS検出器GIF Tridiemを用い、Three Window法によりマッピング像を取得して表層を確認しても良い。
次いで、円相当径Dtemがトナー粒子の重量平均粒径D4の±10%の幅に含まれるトナー粒子1個について、トナー粒子断面の長軸Lと、長軸Lの中心を通りかつ垂直な軸L90の交点を中心にして、トナー粒子断面を均等に16分割する(図3参照)。次に、該中心からトナー粒子の表層へ向かう分割軸をそれぞれAn(n=1乃至32)、分割軸の長さをRAn、表層の厚みをFRAnとする。
そして、該分割軸上の32箇所の表層の平均厚みDav.を求める。さらに、32本存在する各分割軸上における表層の厚みが2.5nm以下である分割軸の数の割合を求める。平均化するため、トナー粒子10個の測定を行い、トナー粒子1個あたりの平均値を計算する。
[透過型電子顕微鏡(TEM)写真より得られたトナー粒子の断面から求めた円相当径(Dtem)]
TEM写真より得られたトナー粒子の断面から求めた円相当径(Dtem)は以下の方法で求める。まず、1つのトナー粒子に対して、TEM写真より得られるトナー粒子の断面から求めた円相当径Dtemを下記式に従って求める。
[TEM写真より得られたトナー粒子の断面から求めた円相当径(Dtem)]=(RA1+RA2+RA3+RA4+RA5+RA6+RA7+RA8+RA9+RA10+RA11+RA12+RA13+RA14+RA15+RA16+RA17+RA18+RA19+RA20+RA21+RA22+RA23+RA24+RA25+RA26+RA27+RA28+RA29+RA30+RA31+RA32)/16
トナー粒子10個の円相当径を求め、粒子1個あたりの平均値を計算してトナー粒子の断面から求めた円相当径(Dtem)とする。
[表層の平均厚み(Dav.)]
トナー粒子の表層の平均厚み(Dav.)は以下方法で求める。まず、1つのトナー粒子の表層の平均厚みD(n)を以下の方法で求める。
D(n)=(分割軸上における表層の厚みの32箇所の合計)/32
平均化するためトナー粒子10個のトナー粒子の表層の平均厚みD(n)(n=1乃至10)を求め、トナー粒子1個あたりの平均値を計算してトナー粒子の表層の平均厚み(Dav.)とする。
Dav.={D(1)+D(2)+D(3)+D(4)+D(5)+D(6)+D(7)+D(8)+D(9)+D(10)}/10
[表層の厚み2.5nm以下の割合]
[表層の厚み(FRAn)が2.5nm以下である割合]=〔{表層の厚み(FRAn)が2.5nm以下である分割軸の数}/32〕×100
この計算をトナー粒子10個に対して行い、得られた10個の表層の厚み(FRAn)が2.5nm以下である割合の平均値を求め、トナー粒子の表層の厚み(FRAn)が2.5nm以下である割合とした。
<トナー粒子の粒径の測定>
細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置(商品名:コールター・カウンター Multisizer 3)と、専用ソフト(商品名:ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51、ベックマン・コールター社製)を用いる。アパーチャー径は100μmを用い、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、ベックマン・コールター社製のISOTON II(商品名)が使用できる。なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は(標準粒子10.0μm、ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON II(商品名)に設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れる。ここにコンタミノンN(商品名)(精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器(商品名:Ultrasonic Dispersion System Tetora150、日科機バイオス(株)製)の水槽内にイオン交換水所定量とコンタミノンN(商品名)を約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー(粒子)約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー(粒子)を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
〔実施例2〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、保護層の膜厚を5.0μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例3〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における、アンモニア水溶液での中和時間を24時間に変更し、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例4〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における、塩酸水溶液の攪拌時間を4時間に変更し、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例5〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例6〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また保護層の膜厚を0.4μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例7〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における、アンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例8〕
実施例1において、下引き層のルチル型酸化チタン粒子の表面処理をビニルトリメトキシシランからメチルシランに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例9〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例10〕
実施例1において、下引き層の膜厚を1.5μmに変更した。
また電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例11〕
実施例1において、導電層の膜厚を35μmに変更した。
また電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例12〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における塩酸水溶液の攪拌時間を4時間に変更し、アンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例13〕
実施例1において、下引き層の膜厚を1.5μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例14〕
実施例1において、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
さらに、添加材量を電荷輸送物質と添加材とを合わせた重量に対して1.5%に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例15〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄時間を24時間に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例16〕
実施例1において、導電層の膜厚を15μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例17〕
実施例1において、導電層の膜厚を15μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例18〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、電荷輸送物質の膜厚を25μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例19〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における塩酸水溶液の攪拌時間を4時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例20〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を、24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例21〕
実施例1において、下引き層の膜厚を2.0μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例22〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を、24時間の1回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例23〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が1.2となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例24〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が1.2となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例25〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を24時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例26〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間を24時間に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例27〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。さらに、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が0.7となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例28〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が1.2となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例29〕
実施例1において、下引き層の膜厚を1.5μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例30〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
さらに、保護層の膜厚を5.0μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例31〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
さらに、添加材量を電荷輸送物質と添加材とを合わせた重量に対して1.5%に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例32〕
実施例1において、導電層の膜厚を15μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例33〕
実施例1において、下引き層の膜厚を3.0μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例34〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、電荷輸送物質の膜厚を25μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例35〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、保護層の膜厚を3.8μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例36〕
実施例1において、下引き層の膜厚を3.0μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例37〕
実施例1において、下引き層の膜厚を0.5μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例38〕
実施例1において、下引き層の膜厚を2.0μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例39〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また保護層の形成において、
式(O-1)で示される構造を有する樹脂の量を10部に、
式(O-2)で示される構造を有する樹脂の量を0部に、それぞれ変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例40〕
実施例1において、下引き層の膜厚を3.0μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例41〕
実施例1において、下引き層の膜厚を0.5μmに変更した。
また、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例42〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、保護層の膜厚を0.4μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例43〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例44〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例45〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また保護層の形成において、
式(O-1)で示される構造を有する樹脂の量を10部に、
式(O-2)で示される構造を有する樹脂の量を0部に、
保護層の膜厚を5.0μmに、それぞれ変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例46〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が0.6となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例47〕
実施例1において、下引き層のルチル型酸化チタン粒子の表面処理をビニルトリメトキシシランからジメチルジメトキシシランに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例48〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が1.0となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例49〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を1回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例50〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例51〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が1.0となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例52〕
実施例1において、下引き層の膜厚を2.0μmに変更した。電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例53〕
実施例1において、導電層の膜厚を35μmに変更した。電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例54〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄を2回に変更した。
また保護層の形成において、
式(O-1)で示される構造を有する樹脂の量を7部に、
式(O-2)で示される構造を有する樹脂の量を3部に、それぞれ変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例55〕
実施例1において、導電層の膜厚を35μmに変更した。電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例56〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。また保護層の膜厚を3.8μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例57〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が0.6となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例58〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が1.0となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例59〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また保護層の形成において、
式(O-1)で示される構造を有する樹脂の量を10部に、
式(O-2)で示される構造を有する樹脂の量を0部に、それぞれ変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例60〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また保護層の形成において、
式(O-1)で示される構造を有する樹脂の量を7部に、
式(O-2)で示される構造を有する樹脂の量を3部に、それぞれ変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例61〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を1回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例62〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また保護層の形成において、
式(O-1)で示される構造を有する樹脂の量を10部に、
式(O-2)で示される構造を有する樹脂の量を0部に、
保護層の膜厚を5.0μmに、それぞれ変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例63〕
実施例1において、下引き層の膜厚を1.5μmに変更した。電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例64〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が1.0となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例65〕
実施例1において、下引き層の膜厚を0.5μmに変更した。また、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例66〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例67〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が1.2となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例68〕
実施例1において、下引き層の膜厚を2.0μmに変更した。また、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例69〕
実施例1において、下引き層のルチル型酸化チタン粒子の表面処理をビニルトリメトキシシランからフェニルトリメトキシシランに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例70〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、電荷輸送層用塗布液を調製する際の材料に
式(C-5)で示される構造を有する化合物、
式(C-6)で示される構造を有する化合物、及び
式(C-7)で示される構造を有する化合物
が含まれないように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例71〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が0.6となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例72〕
実施例1において、導電層の膜厚を35μmに変更した。電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例73〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における塩酸攪拌時間を4時間に変更した。また、アンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例74〕
実施例1において、下引き層の膜厚を3.0μmに変更した。また、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例75〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。さらに、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が0.7となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例76〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例77〕
実施例1において、導電層の膜厚を15μmに変更した。また、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例78〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、
式(C-5)で示される構造を有する化合物の量を0.0375部に、
式(C-6)で示される構造を有する化合物の量を0.075部に、
式(C-7)で示される構造を有する化合物の量を0.0375部に、それぞれ変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例79〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。また、電荷輸送層の膜厚を12μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例80〕
実施例1において、下引き層のルチル型酸化チタン粒子の表面処理をビニルトリメトキシシランからイソブチルトリメトキシシランに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例81〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を3回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例82〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が1.0となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例83〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の1回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例84〕
実施例1において、下引き層の膜厚を0.5μmに変更した。また、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例85〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。また、電荷輸送層の膜厚を12μmに変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例86〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。また、電荷発生層の膜厚は、電荷発生層上の濃度から、下引き層上の濃度を差し引いた値が0.6となるように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例87〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。また、添加材量を電荷輸送物質と添加材とを合わせた重量に対して1.5%に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例88〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、電荷輸送層に式(C-5)で示される構造を有する化合物、式(C-6)で示される構造を有する化合物及び式(C-7)で示される構造を有する各化合物が含まれないように変更した。
上記の変更を、以下では「電荷輸送層に(C-5)と(C-6)と(C-7)が含まれないように変更した。」とも記載する。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例89〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、電荷輸送層に(C-5)と(C-6)と(C-7)が含まれないように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例90〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程におけるアンモニア水溶液での中和時間を20時間に変更し、さらに、水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、電荷輸送層に(C-5)と(C-6)と(C-7)が含まれないように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例91〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、電荷輸送物質として、
式(C-1)で示される構造を有する化合物、
式(C-2)で示される構造を有する化合物、及び
式(C-3)で示される構造を有する化合物、
の代わりに
式(C-4)で示される構造を有する化合物10.0001部
を用いた。
上記の変更を、以下では「電荷輸送物質を(C-4)10.0001部に変更した。」とも記載する。
さらに、電荷輸送層に(C-5)と(C-6)と(C-7)が含まれないように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例92〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0001部に変更した。
電荷輸送層に(C-5)と(C-6)と(C-7)が含まれないように変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例93〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更した。
さらに、
式(C-5)で示される構造を有する化合物、
式(C-6)で示される構造を有する化合物、及び
式(C-7)で示される構造を有する化合物、
の代わりに
式(C-8)で示される構造を有する化合物0.0001部
を用いた。
上記の変更を、以下では「添加材を(C-8)0.0001部に変更した。」とも記載する。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例94〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更し、添加材を(C-8)0.0001部に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例95〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更した。
さらに、
式(C-5)で示される構造を有する化合物、
式(C-6)で示される構造を有する化合物、及び
式(C-7)で示される構造を有する化合物、
の代わりに
式(C-9)で示される構造を有する化合物0.0001部
を用いた。
上記の変更を、以下では「添加材を(C-9)0.0001部に変更した。」とも記載する。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例96〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更し、添加材を(C-9)0.0001部に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例97〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更した。
さらに、
式(C-5)で示される構造を有する化合物、
式(C-6)で示される構造を有する化合物、及び
式(C-7)で示される構造を有する化合物、
の代わりに
式(C-10)で示される構造を有する化合物0.0001部
を用いた。
上記の変更を、以下では「添加材を(C-10)0.0001部に変更した。」とも記載する。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例98〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更し、添加材を(C-10)0.0001部に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例99〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更した。
さらに、
式(C-5)で示される構造を有する化合物、
式(C-6)で示される構造を有する化合物、及び
式(C-7)で示される構造を有する化合物、
の代わりに
式(C-11)で示される構造を有する化合物0.0001部
を用いた。
上記の変更を、以下では「添加材を(C-11)0.0001部に変更した。」とも記載する。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例100〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更し、添加材を(C-11)0.0001部に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例101〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の回数を2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更した。
さらに、
式(C-5)で示される構造を有する化合物、
式(C-6)で示される構造を有する化合物、及び
式(C-7)で示される構造を有する化合物、
の代わりに
式(C-12)で示される構造を有する化合物0.0001部
を用いた。
上記の変更を、以下では「添加材を(C-12)0.0001部に変更した。」とも記載する。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔実施例102〕
実施例1において、電荷発生物質の塩酸処理工程における水分散洗浄の時間と回数を24時間の2回に変更した。
また、電荷輸送物質を(C-4)10.0000部に変更し、添加材を(C-12)0.0001部に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
〔比較例1〕
実施例1において、下引き層を特開2016-91031号公報の比較例2に記載されている下引き層に変更した。また、電荷発生物質を特開2016-91031号公報の比較例2に記載されている電荷発生物質に変更した。
上記以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
[評価]
実施例1~102において作製した電子写真感光体を使用して、以下の条件で画像上のメモリーを評価した。
評価用の電子写真装置としては、ヒューレットパッカード社製のレーザービームプリンター、商品名HPColor LaserJet EnterpriseM653dnの改造機(75PPM)を使用した。トナーは上記のトナー1を使用した。評価に使用した電子写真装置は、前露光光を用いず、像露光光量と帯電ローラへの印加電圧を調節、及び測定ができるように改造した。
まず、実施例及び比較例の電子写真感光体を評価用の電子写真装置のシアン色のカートリッジに装着した。
次に、電子写真感光体の支持体上端から120mmの位置における電子写真感光体の周方向の平均電位において、暗部電位が-600V、明部電位が-100Vになるように帯電ローラへの印加電圧と像露光光量を調整した。電位設定の際の円筒状の電子写真感光体の表面電位の測定は、カートリッジを改造し、現像位置に電位プローブ(商品名:model6000B-8、トレック・ジャパン(株)製)を装着しておこなった。電位は表面電位計(商品名:model344、トレック・ジャパン(株)製)を使用して測定した。
上記条件下において、電子写真学会テストチャートNo.2-Rを出力した。出力した画像は以下の基準で目視判断した。
ランクA:出力画像がテストチャート同等であり、実用上問題ない画像
ランクB:出力画像がテストチャートと異なり、濃度ムラ等の画像欠陥を有する画像
Figure 2022155779000008
Figure 2022155779000009
Figure 2022155779000010
Figure 2022155779000011
Figure 2022155779000012
Figure 2022155779000013
Figure 2022155779000014
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段

Claims (6)

  1. 支持体及び該支持体上に形成された下引き層、電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順に有する電子写真感光体であって、
    該下引き層は、金属酸化物粒子とポリアミド樹脂とを含有し、
    該電荷発生層は、クロロガリウムフタロシアニン結晶と樹脂とを含有し、
    該クロロガリウムフタロシアニン結晶の分光吸収スペクトルが、下記Aの波長範囲と下記Bの波長範囲とにそれぞれ極大ピークを有し、
    下記Aの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度が、下記Bの波長範囲にある該極大ピークのピーク波長における吸光度より大きいことを特徴とする電子写真感光体。
    A:646nm以上668nm以下
    B:782nm以上809nm以下
  2. 前記金属酸化物粒子が、酸化チタン粒子である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記酸化チタン粒子が、ビニルトリメトキシシラン、メチルシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、及びイソブチルトリメトキシシランからなる群から選ばれる少なくとも一つの表面処理剤を用いて表面処理されている請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記ポリアミド樹脂が、N-メトキシメチル化ナイロン樹脂である請求項1~3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 請求項1~4のいずれか一項に記載の電子写真感光体、並びに、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。

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