JP4891427B2 - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
近年、電子写真装置に用いられる電子写真感光体として、金属酸化物粒子を含有する下引き層と、該下引き層上に形成された電荷発生物質および電荷輸送物質を含有する感光層とを有する電子写真感光体(有機電子写真感光体)が用いられている。
昨今の電子写真装置の高画質化、プロセススピードの高速化に伴い、繰り返し使用時の電子写真感光体の電位変動(暗部電位(帯電電位)などの変化)を抑えることが課題の1つとなっている。
電位変動を抑制する技術として、特許文献1には、電子写真感光体の下引き層にアクセプター性化合物(有機化合物)を付与した金属酸化物粒子を含有させる技術が開示されている。
特開2006−30700号公報
長期間の繰り返し使用時においてコントラスト電位(暗部電位−明部電位の絶対値)の変化が大きいと、トナーの現像性が変化し、画像濃度が変化しやすくなる。特に、常温低湿環境(例えば、23℃/5%RH)において長期間繰り返し使用すると、帯電器による電子写真感光体の帯電が不安定となり、暗部電位の変化が生じやすくなる。その結果、コントラスト電位が変化し、画像濃度が特に変化しやすくなる。
本発明の目的は、常温低湿環境において長期間繰り返し使用しても暗部電位が変化しにくい電子写真感光体およびその製造方法、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明は、支持体、該支持体上に形成された下引き層および該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
該下引き層が、有機樹脂と、金属酸化物粒子と、下記一般式(1)で示される化合物と含有し、
該金属酸化物粒子が、酸化亜鉛粒子、酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子または酸化スズ粒子であ
ことを特徴とする電子写真感光体である。
Figure 0004891427
(一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基またはトリル基を示す。)
また、本発明は、支持体、該支持体上に形成された下引き層および該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体を製造する方法において、
有機樹脂と、金属酸化物粒子と、上記一般式(1)で示される化合物とを含有する下引き層用塗布液を用いて該下引き層を形成する工程を有し、
該金属酸化物粒子が、酸化亜鉛粒子、酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子または酸化スズ粒子であ
ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。
また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジである。
また、本発明は、上記電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置である。
本発明によれば、常温低湿環境において長期間繰り返し使用しても暗部電位が変化しにくい電子写真感光体およびその製造方法、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
本発明の電子写真感光体は、支持体、該支持体上に形成された下引き層および該下引き層上に形成された感光層を有し、該下引き層が、有機樹脂と、金属酸化物粒子と、下記一般式(1)で示される化合物を含有することを特徴としている。下記一般式(1)で示される化合物は、ホスフィンオキシド化合物の一種である。
Figure 0004891427
上記一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基またはトリル基を示す。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が挙げられる。トリル基としては、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基が挙げられる。
電子写真感光体の下引き層に上記一般式(1)で示される化合物を含有させることで、常温低湿環境において長期間繰り返し使用したときの暗部電位の変化が抑えられる理由について、本発明者らは、以下のように推測している。
すなわち、上記一般式(1)で示される化合物は、P=O基由来の大きい双極子モーメントを持つ。このことから、本発明者らは、上記一般式(1)で示される化合物が下引き層中で金属酸化物粒子の表面と相互作用し、金属酸化物粒子の表面の電子状態を変化させることで、支持体からの正孔注入が抑制され、上記暗部電位の変化が抑えられると推測している。
さらに、本発明者らは、上記相互作用の際、P=O基のP上に正電荷、O上に負電荷が存在し、O上の負電荷と金属酸化物粒子の表面の金属部分(酸素欠損部)とが相互作用していると推測している。上記一般式(1)で示される化合物は、Pを中心として、Oとその他の3つの官能基(R〜R)が四面体配置に近い立体配置をとる分子構造である。そのため、例えば、R〜Rのすべてが酸素原子を介してP=OのPと結合した場合には、四面体配置の対称性から、他の3つの−O−P結合の寄与により、P=O基の双極子モーメントが非常に小さくなると予想され、好ましくない。したがって、上記一般式(1)中のR〜Rに関しては、P=O基の双極子モーメントが小さくなりすぎないように選択する必要があり、具体的には、P上の正電荷が大きくなるように電子供与性の小さい官能基を選択する必要がある。さらに、有機樹脂との相互作用のしやすさも考慮することが好ましい。これらの観点から、本発明においては、上記一般式(1)中のR〜Rは、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基またはトリル基としており、好ましくは、炭素数2〜6のアルキル基である。
以下に、上記一般式(1)で示される化合物の具体例を示すが、本発明は、これらに限定されるものではない。
Figure 0004891427
これらの中でも、例示化合物(1−1)〜(1−8)が好ましく、特には例示化合物(1−1)および(1−6)がより好ましい。
また、上記暗部電位の変化をより抑える観点から、下引き層における上記一般式(1)で示される化合物の含有量は、下引き層における金属酸化物粒子の含有量に対して0.1質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。
また、下引き層における金属酸化物粒子と有機樹脂の含有量の比率は、金属酸化物粒子/有機樹脂が2/1以上6/1以下(質量比)であることが好ましい。質量比が6/1以下であれば、下引き層にクラックが生じにくくなる。質量比が2/1以上であれば、下引き層において金属酸化物粒子同士の距離が近くなり、下引き層における電子の流れやすさが上昇するため、上記暗部電位の変化がより抑えられる。
下引き層に含有される金属酸化物粒子としては、例えば、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化スズ粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化アルミニウム粒子などが挙げられる。これらの中でも、上記暗部電位の変化をより抑える観点から、酸化亜鉛粒子が好ましい。また、金属酸化物粒子の表面は、シランカップリング剤などの表面処理剤で処理されていてもよい。
下引き層に含有される有機樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂、ゼラチン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリレート、ポリアセタール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアリルエーテル、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリプロピレンなどが挙げられる。これらの中でも、上記暗部電位の変化をより抑える観点から、ポリアミド、ポリウレタンが好ましく、特にはポリウレタンがより好ましい。
上述のとおり、本発明の電子写真感光体は、支持体、該支持体上に形成された下引き層および該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層であってもよいし、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに機能分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。電子写真特性の観点からは、感光層は、積層型感光層であることが好ましい。また、積層型感光層の中でも、支持体側から電荷発生層および電荷輸送層をこの順に積層してなるものが好ましい。
支持体としては、導電性を有していればよく(導電性支持体)、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製(合金製)の支持体を用いることができる。また、支持体の形状としては、例えば、円筒状、ベルト状などが挙げられるが、円筒状が好ましい。
また、支持体の表面には、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制などを目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などの処理を施してもよい。
支持体と下引き層との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制や、支持体の傷の隠蔽などを目的として、導電層を設けてもよい。
導電層は、カーボンブラック、金属粒子、金属酸化物粒子などの導電性粒子を結着樹脂および溶剤とともに分散処理して得られる導電層用塗布液を塗布し、これを乾燥および/または硬化させることによって形成することができる。
導電層の膜厚は、5μm以上40μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがより好ましい。
支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、上記下引き層が設けられる。
下引き層は、有機樹脂と、金属酸化物粒子と、上記一般式(1)で示される化合物とを含有する下引き層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
下引き層用塗布液における上記一般式(1)で示される化合物の含有量は、下引き層用塗布液における金属酸化物粒子の含有量に対して0.1質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。
下引き層用塗布液は、金属酸化物粒子および上記一般式(1)で示される化合物を有機樹脂および溶剤とともに分散処理することによって調製することができる。また、下引き層用塗布液は、金属酸化物粒子および上記一般式(1)で示される化合物を溶剤とともに分散処理して得られる分散液に、有機樹脂を溶解させた液を加え、さらに分散処理することによって調製することもできる。また、下引き層用塗布液は、金属酸化物粒子および上記一般式(1)で示される化合物の混合物に、有機樹脂を溶解させた液を加え、分散処理することによって調製することもできる。分散方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、アルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などの有機溶剤が挙げられる。
また、下引き層には、下引き層の表面粗さの調整などを目的として、シリコーン粒子などの有機樹脂粒子や、シリコーンオイルなどのレベリング剤をさらに含有させてもよい。
下引き層の膜厚は、上記暗部電位の変化をより抑える観点から、上記導電層を設ける場合には、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、2μm以上8μm以下であることがより好ましい。上記導電層を設けない場合には、10μm以上30μm以下であることが好ましく、15μm以上25μm以下であることが好ましい。
下引き層上には、感光層が設けられる。
電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アントラキノン、ピレンキノン、ジベンズピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩およびチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、キノシアニンなどのシアニン染料や、アントアントロン顔料や、ピラントロン顔料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素などが挙げられる。これら電荷発生物質は、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
また、これら電荷発生物質の中でも、感度の観点から、フタロシアニン顔料、アゾ顔料が好ましく、特にはフタロシアニン顔料がより好ましい。また、フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましく、特にはヒドロキシガリウムフタロシアニンがより好ましい。さらに、ヒドロキシガリウムフタロシアニンの中でも、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
なお、本発明において、X線回折の測定は、CuKα線を用いて次の条件で行った。
使用測定機:マック・サイエンス社製、全自動X線回折装置MXP18
X線管球:Cu
管電圧:50kV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:2deg./min
サンプリング間隔:0.020deg.
スタート角度(2θ):5deg.
ストップ角度(2θ):40deg.
ダイバージェンススリット:0.5deg.
スキャッタリングスリット:0.5deg.
レシービングスリット:0.3deg.
湾曲モノクロメーター使用
感光層が積層型である場合、電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、ブチラール樹脂、ベンザール樹脂、ポリアクリレート、ポリアセタール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアリルエーテル、ポリアリレート、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリビニルアセタール、ポリブタジエン、ポリプロピレン、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂が挙げられる。これらの中でも、ブチラール樹脂が好ましい。これらは、単独、混合または共重合体として、1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散処理して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。電荷発生層における電荷発生物質と結着樹脂の含有量の比率は、電荷発生物質/結着樹脂が0.3/1以上10/1以下(質量比)であることが好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、アルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などの有機溶剤が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、5μm以下であることが好ましく、0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
電荷輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ブタジエン化合物などの正孔輸送性化合物が挙げられる。これら電荷輸送物質は、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
これら電荷輸送物質の中でも、電荷の移動度の観点から、トリアリールアミン化合物が好ましい。
感光層が積層型である場合、電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアリルエーテル、ポリアリレート、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポリプロピレン、メタクリル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリアリレート、ポリカーボネートが好ましい。これらは、単独、混合または共重合体として、1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解させて得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。電荷輸送層における電荷輸送物質と結着樹脂の含有量の比率は、電荷輸送物質/結着樹脂が0.3/1以上10/1以下(質量比)であることが好ましい。また、電荷輸送層のクラックを抑える観点から、乾燥温度は60℃以上150℃以下が好ましく、80℃以上120℃以下がより好ましい。また、乾燥時間は10分以上60分以下が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、プロパノールやブタノールなどのアルコール(特に炭素数3以上のアルコール)や、アニソール、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素や、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどが挙げられる。
電荷輸送層が1層である場合、その電荷輸送層の膜厚は、5μm以上40μm以下であることが好ましく、8μm以上30μm以下であることがより好ましい。
電荷輸送層を積層構成とした場合、支持体側の電荷輸送層の膜厚は、5μm以上30μm以下であることが好ましく、表面側の電荷輸送層の膜厚は、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
また、本発明においては、電荷輸送層上に、耐久性、転写性、クリーニング性の向上などを目的として、保護層を設けてもよい。
保護層は、樹脂を有機溶剤によって溶解させて得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
保護層に用いられる樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレート、ポリウレタン、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマーなどが挙げられる。
また、保護層に電荷輸送能を併せ持たせるために、電荷輸送能を有するモノマー材料や高分子型の電荷輸送物質を種々の架橋反応を用いて硬化させることによって保護層を形成してもよい。特に、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を重合および/または架橋させることによって硬化させてなる層とすることが好ましい。連鎖重合性官能基としては、例えば、アクリル基、アルコキシシリル基、エポキシ基などが挙げられる。硬化させる反応としては、例えば、ラジカル重合、イオン重合、熱重合、光重合、放射線重合(電子線重合)、プラズマCVD法、光CVD法などが挙げられる。
さらに、保護層には、導電性粒子、紫外線吸収剤、耐摩耗性改良剤などを必要に応じて添加することもできる。導電性粒子としては、例えば、酸化スズ粒子などの金属酸化物が好ましい。耐摩耗性改良剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン粒子などのフッ素原子含有樹脂粒子、アルミナ、シリカなどが挙げられる。
保護層の膜厚は、0.5μm以上20μm以下であることが好ましく、1μm以上10μm以下であることがより好ましい。
上記各層の塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
図1に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を示す。
図1において、円筒状の本発明の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、回転過程において、帯電手段3(一次帯電手段:帯電ローラーなど)により、正または負の所定電位の均一に帯電される。次いで、露光手段(不図示)から出力される露光光4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面には、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、次いで現像手段5内のトナーによって現像(正規現像または反転現像)されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像が、転写手段6(転写ローラーなど)からの転写バイアスによって、転写材Pに転写されていく。ここで、転写材Pは、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて、電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に給送される。また、転写手段6には、トナーの保有電荷とは逆極性のバイアスが印加される。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体の表面から分離されて定着手段8へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段7(クリーニングブレードなど)によって転写残りのトナー(転写残トナー)などの付着物の除去を受けて清浄面化される。近年、クリーナレスシステムも研究され、転写残トナーを現像器などで回収することもできる。さらに、電子写真感光体1の表面は、前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7などから選択される構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。そして、このプロセスカートリッジを、複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7の少なくとも1つを電子写真感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9とすることができる。
露光光4は、例えば、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光である。あるいは、露光光4は、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号にしたがって行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動または液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機、レーザービームプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶シャッター式プリンターなどの電子写真装置一般に適用しうる。さらに、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版およびファクシミリなどの装置にも幅広く適用しうる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
支持体として、直径30mm、長さ357.5mmの引き抜き管であるアルミニウムシリンダーを用いた。
次に、ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)16部および硬化剤としてのブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)16部をメチルエチルケトン90部に溶解させることによって、ブチラール樹脂溶液を得た。一方、金属酸化物粒子としての酸化亜鉛粒子(商品名:MZ−500、平均粒子径:30nm、テイカ(株)製)50部をトルエン250部と攪拌混合し、これに上記一般式(1)で示される化合物としての例示化合物(1−1)1.5部を添加し、5時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、3時間140℃で減圧加熱乾燥処理を行うことによって、金属酸化物粒子と上記一般式(1)で示される化合物の混合物を得た。この混合物8.5部を、上記ブチラール樹脂溶液12.2部および1−ブタノール8部とともに、直径0.8〜1mmのガラスビーズ20部を用いたペイントシェーカーに入れ、15時間分散処理することによって、分散液を得た。得られた分散液に、シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、GE東芝シリコーン社製)0.2部および触媒としてのジオクチルスズジラウレート0.001部を添加することによって、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを40分間160℃で乾燥させることによって、膜厚が20μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶4部、および、下記構造式(A)で示される化合物0.04部
Figure 0004891427
を、シクロヘキサノン100部にポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1.積水化学工業(株)製)2部を溶解させた樹脂溶液に加えた。その後、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、23±3℃の雰囲気下で1時間分散処理し、分散処理後、酢酸エチル100部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、これを10分間90℃で乾燥させることによって、膜厚が0.21μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式(B)で示されるアミン化合物50部(電荷輸送物質(正孔輸送性化合物))、
Figure 0004891427
下記構造式(C)で示されるアミン化合物50部(電荷輸送物質(正孔輸送性化合物))、
Figure 0004891427
および、ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ400、三菱ガス化学(株)製)100部を、クロロベンゼン650部およびメチラール(ジメトキシメタン)150部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液が均一になってから1日間放置した後、電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、これを30分間110℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
次に、下記構造式(D)で示される化合物45部、
Figure 0004891427
および、n−プロパノール55部を超高圧分散機に入れ、分散処理することによって、保護層用塗布液(第二電荷輸送層用塗布液)を調製した。
この保護層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を5分間50℃で乾燥させ、乾燥後、加速電圧70kV、吸収線量8000Gyの条件で電子線を塗膜に照射した。引き続き、塗膜が130℃になる条件で3分間加熱処理を行った。電子線の照射から3分間の加熱処理までの酸素濃度は20ppmであった。次に、大気中において、塗膜が100℃になる条件で30分加熱処理を行い、膜厚が5μmである保護層(第二電荷輸送層)を形成した。
このようにして、支持体上に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層(第二電荷輸送層)を有する電子写真感光体を製造した。
(実施例2〜28)
実施例1において、下引き層用塗布液の調製に用いた上記一般式(1)で示される化合物および金属酸化物粒子の種類および量を表2に示すようにした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。なお、表2中の酸化チタン粒子は、テイカ(株)製の酸化チタン粒子(商品名:TKP−101、結晶子径:6nm)である。また、酸化アルミニウム粒子は、住友化学工業(株)製の酸化アルミニウム粒子(商品名:AKP−50)である。また、酸化スズ粒子は、テイカ(株)製の酸化スズ粒子(商品名:CP056)である。また、表2中の一般式(1)で示される化合物および金属酸化物粒子の量は、金属酸化物粒子と一般式(1)で示される化合物の混合物を得るにあたって使用した量である。
Figure 0004891427
(実施例29)
支持体として、直径30mm、長さ357.5mmの引き抜き管であるアルミニウムシリンダーを用いた。
次に、10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆されている酸化チタン粒子50部、レゾール型フェノール樹脂25部、1−メトキシ2−プロパノール20部、メタノール5部およびシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.002部を、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、2時間分散処理することによって、分散液を得た。得られた分散液に、シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、GE東芝シリコーン社製)3.8部を混合し、5時間攪拌することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、30分間140℃で乾燥させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化6ナイロン(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス(株)製、メトキシメチル化率:28〜33質量%)10部をメタノール90部に溶解させることによって、ナイロン樹脂溶液を得た。一方、金属酸化物粒子としての酸化亜鉛粒子(商品名:MZ−500、平均粒径:30nm:テイカ(株)製)50部をトルエン250部と攪拌混合し、これに上記一般式(1)で示される化合物としての例示化合物(1−1)1.5部を添加し、5時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、3時間140℃で減圧加熱乾燥処理を行うことによって、金属酸化物粒子と上記一般式(1)で示される化合物の混合物を得た。この混合物8.5部を、上記ナイロン樹脂溶液15部とともに、直径0.8〜1mmのガラスビーズ20部を用いたペイントシェーカーに入れ、15時間分散処理することによって、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、15分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が2μmの下引き層を形成した。
この下引き層上に、電荷発生層、電荷輸送層および保護層(第二電荷輸送層)を実施例1と同様にして形成して、支持体上に、導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層(第二電荷輸送層)を有する電子写真感光体を製造した。
(実施例30)
実施例29において、下引き層用塗布液の調製に用いた例示化合物(1−1)を例示化合物(1−2)に変更した以外は、実施例29と同様にして電子写真感光体を製造した。
(比較例1)
実施例1において、下引き層用塗布液の調製の際に例示化合物(1−1)を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
(比較例2)
実施例1において、下引き層用塗布液の調製に用いた例示化合物(1−1)をシランカップリング剤(商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
(比較例3)
実施例1において、下引き層用塗布液の調製に用いた例示化合物(1−1)をトリエトキシホスフィンオキシド((CO)P=O)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
<繰り返し使用時の暗部電位の評価>
評価装置としては、キヤノン(株)製の複写機(商品名:GP405)(プロセススピードは300mm/secになるように改造。帯電手段は直流電圧に交流電圧を重畳した電圧をローラー型の接触帯電部材(帯電ローラー)に印加する方式。露光手段はレーザー像露光方式(波長780nm)。現像手段は1成分磁性ネガトナー非接触現像方式。転写手段はローラー型接触転写方式。クリーニング手段はゴムブレードをカウンター方向に設定したブレードクリーニング方式。前露光手段はヒューズランプを用いる方式。)を用いた。この評価装置に実施例1〜30および比較例1〜3の電子写真感光体をそれぞれ設置した。
23℃/5%RHの常温低湿環境下に上記評価装置を設置した。帯電条件としては、帯電ローラーに印加する交流成分をピーク間電圧1500V、周波数1500Hzとし、直流成分を−850Vとした。また、露光条件としては、レーザー露光光を照射した場合の長期耐久試験前の初期明部電位(Vla)が、各電子写真感光体において−200Vになるように露光条件を調整した。
電子写真感光体の表面電位は、評価装置から現像用カートリッジを抜き取り、そこに電位測定装置を挿入して測定した。電位測定装置は、現像用カートリッジの現像位置に電位測定プローブを配置することで構成されており、電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、電子写真感光体の軸方向の中央、電子写真感光体の表面からのギャップを3mmとした。
次に、評価について下記手順にしたがって実施した。なお、各電子写真感光体において初期に設定した帯電条件および露光条件はそのままで下記手順の評価を行った。また、各電子写真感光体は、23℃/5%RHの常温低湿環境になじませるため、同環境に72時間放置した後、評価を行った。
電子写真感光体を装着した現像用カートリッジを上記評価装置に取り付け、50000枚の通紙による長期耐久試験を行った。長期耐久試験終了後、5分間放置し、現像用カートリッジを電位測定装置に付け替え、長期耐久試験後における暗部電位(Vdb)および明部電位(Vlb)を測定した。そして、長期耐久試験前後の暗部電位の変化量(ΔVd=|Vdb|−|Vda|)と、長期耐久試験前後の明部電位の変化量(ΔVl=|Vlb|−|Vla|)を算出した。Vdaは長期耐久試験前の初期暗部電位であり、Vlaは長期耐久試験前の初期明部電位である。また、|Vdb|、|Vda|、|Vlb|および|Vla|は、それぞれVdb、Vda、VlbおよびVlaの絶対値を表す。
評価結果を表3に示す。
Figure 0004891427
これらの結果から、下引き層に有機樹脂と金属酸化物粒子と上記一般式(1)で示される化合物を含有させることにより、常温低湿環境において長期間繰り返し使用しても暗部電位の変化を抑制することが可能であることがわかる。
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材

Claims (6)

  1. 支持体、該支持体上に形成された下引き層および該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
    該下引き層が、有機樹脂と、金属酸化物粒子と、下記一般式(1)で示される化合物とを含有し、
    該金属酸化物粒子が、酸化亜鉛粒子、酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子または酸化スズ粒子であ
    ことを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0004891427

    (一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基またはトリル基を示す。)
  2. 前記一般式(1)中のR〜Rが、炭素数2〜6のアルキル基である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 支持体、該支持体上に形成された下引き層および該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体を製造する方法において、
    有機樹脂と、金属酸化物粒子と、下記一般式(1)で示される化合物とを含有する下引き層用塗布液を用いて該下引き層を形成する工程を有し、
    該金属酸化物粒子が、酸化亜鉛粒子、酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子または酸化スズ粒子であ
    ことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
    Figure 0004891427

    (一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基またはトリル基を示す。)
  4. 前記一般式(1)中のR〜Rが、炭素数2〜6のアルキル基である請求項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジ。
  6. 請求項1または2に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置。
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