JP2018091932A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】様々な使用環境下において、電位変動及び得られる画像へのゴースト現象の発生が何れも抑制されている電子写真感光体、及び、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供する。
【解決手段】導電性支持体と、中間層と、感光層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、中間層が、ホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物と、樹脂と、を含有し、ホスホン酸化合物が、特定の構造式で表されることを特徴とする電子写真感光体。
【選択図】なし
【解決手段】導電性支持体と、中間層と、感光層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、中間層が、ホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物と、樹脂と、を含有し、ホスホン酸化合物が、特定の構造式で表されることを特徴とする電子写真感光体。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子写真感光体、並びに、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真感光体の導電性支持体と感光層との間に、金属酸化物と樹脂とを含有する中間層を設けることが知られている(特許文献1)。特許文献1には、導電性支持体と感光層との間に、アミノ基を有するカップリング剤で表面処理された金属酸化物と樹脂とを含有する層を設けることが記載されている。
一方、特許文献2には、正孔輸送性ユニットを有するホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物と樹脂とを含有する表面保護層を有する電子写真感光体が記載されている。
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の電子写真感光体では、アミノ基を有するシランカップシングにより表面処理された金属酸化物を用いることにより、中間層の膜抵抗が上昇し、感光層からの電荷の授受が抑制され、繰り返し印字をした際に中間層に電荷が蓄積されてしまい、電位変動を引き起こしやすくなることが分かった。それを回避するためには、中間層中の金属酸化物の含有量を増加させる必要があるが、そうすると、帯電能が低下したり、導電性支持体と感光層との接着性が低下したり、といった別の技術課題が発生し得ることが分かった。
また、近年、様々な使用環境下(温度や湿度の高低)において、電位変動及び得られる画像へのゴースト現象の発生が何れも抑制されている電子写真感光体が求められているが、上記の従来の電子写真感光体では達成できていない。
したがって、本発明の目的は、様々な使用環境下において、電位変動及び得られる画像へのゴースト現象の発生が何れも抑制されている電子写真感光体、及び、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる電子写真感光体は、導電性支持体と、中間層と、感光層と、をこの順に有し、該中間層が、ホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物と、樹脂と、を含有し、前記ホスホン酸化合物が、一般式(1)で表されることを特徴とする。
(一般式(1)において、A1は、無置換又は置換基で置換されたアリール基、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、フタルイミド基、又は、アントラキノニル基である。該置換基で置換されたアリール基の置換基は、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アセチル基、ベンゾイル基又はハロゲン原子である。該置換基で置換されたアルキル基の置換基は、ハロゲン原子又はアルコキシ基である。該置換基で置換されたアルコキシ基の置換基は、ハロゲン原子である。X1はアルキレン基又は単結合である。)
本発明によれば、様々な使用環境下において、電位変動及び得られる画像へのゴースト現象の発生が何れも抑制されている電子写真感光体、及び、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明者が検討したところ、上記の従来の電子写真感光体では、中間層の膜抵抗が上昇し、感光層からの電荷の授受が抑制され、繰り返し印字をした際に中間層に電荷が蓄積されてしまうことによって、電位変動やゴースト現象が発生していることが分かった。
そこで本発明者らは、アクセプター性のある官能基を有する化合物によって表面処理された金属酸化物を用いることで、導電性支持体が感光層からの電荷を受け取りやすくする方法について検討し、一般式(1)で表されるホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物を用いる中間層を、導電性支持体と感光層との間に設ける、という本発明の構成に至った。
(一般式(1)において、
A1は、無置換又は置換基で置換されたアリール基、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、フタルイミド基、又は、アントラキノニル基である。フタルイミド基、アントラキノニル基は、無置換基でも置換基を有していてもよいが、置換基を有する場合は、金属酸化物の水酸基との反応性を有しない置換基を有することが好ましい。
A1は、無置換又は置換基で置換されたアリール基、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、フタルイミド基、又は、アントラキノニル基である。フタルイミド基、アントラキノニル基は、無置換基でも置換基を有していてもよいが、置換基を有する場合は、金属酸化物の水酸基との反応性を有しない置換基を有することが好ましい。
該置換基で置換されたアリール基の置換基は、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アセチル基、ベンゾイル基又はハロゲン原子である。
該置換基で置換されたアルキル基の置換基は、ハロゲン原子又はアルコキシ基である。該置換基で置換されたアルコキシ基の置換基は、ハロゲン原子である。
X1はアルキレン基又は単結合である。)
また、本発明において、一般式(1)で表されるホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物は、一般式(1’)で表される基を表面に有する金属酸化物であることが好ましい。
また、本発明において、一般式(1)で表されるホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物は、一般式(1’)で表される基を表面に有する金属酸化物であることが好ましい。
一般式(1’)において、
A1は、無置換又は置換基で置換されたアリール基、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、フタルイミド基、又は、アントラキノニル基である。フタルイミド基、アントラキノニル基は、無置換基でも置換基を有していてもよいが、置換基を有する場合は、金属酸化物の水酸基との反応性を有しない置換基を有することが好ましい。
A1は、無置換又は置換基で置換されたアリール基、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、フタルイミド基、又は、アントラキノニル基である。フタルイミド基、アントラキノニル基は、無置換基でも置換基を有していてもよいが、置換基を有する場合は、金属酸化物の水酸基との反応性を有しない置換基を有することが好ましい。
該置換基で置換されたアリール基の置換基は、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アセチル基、ベンゾイル基又はハロゲン原子である。
該置換基で置換されたアルキル基の置換基は、ハロゲン原子又はアルコキシ基である。該置換基で置換されたアルコキシ基の置換基は、ハロゲン原子である。
X1はアルキレン基又は単結合である。)
一般式(1)で表されるホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物は、その表面にホスフィンオキシド構造を有する。この構造は、感光層からの電荷をスムーズに受け取れるアクセプター性を有するため、繰り返し印字をした際にも、電位変動を抑制し、得られる画像へのゴースト現象の発生も抑制することができる。更に、一般式(1)で表されるホスホン酸化合物と、金属酸化物との結合が、加水分解に対して安定であるため、様々な使用環境下においても、上記効果が得られるものである。
X1はアルキレン基又は単結合である。)
一般式(1)で表されるホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物は、その表面にホスフィンオキシド構造を有する。この構造は、感光層からの電荷をスムーズに受け取れるアクセプター性を有するため、繰り返し印字をした際にも、電位変動を抑制し、得られる画像へのゴースト現象の発生も抑制することができる。更に、一般式(1)で表されるホスホン酸化合物と、金属酸化物との結合が、加水分解に対して安定であるため、様々な使用環境下においても、上記効果が得られるものである。
本発明において、ホスホン酸化合物が、一般式(2)で表されるホスホン酸化合物又は一般式(3)で表されるホスホン酸化合物であることが、金属酸化物との反応性の観点から好ましい。
(一般式(2)において、R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アセチル基、ベンゾイル基又はハロゲン原子である。一般式(2)におけるR1及びR2がそれぞれ独立に、アセチル基又はベンゾイル基であることがより好ましい。)
(一般式(3)において、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アセチル基、ベンゾイル基、ハロゲン原子である。一般式(3)におけるR3及びR4が、水素原子であることがより好ましい。)
一般式(2)で表されるホスホン酸化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
一般式(2)で表されるホスホン酸化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
一般式(3)で表されるホスホン酸化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
その他一般式(1)で表されるホスホン酸化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
[電子写真感光体]
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体と、中間層と、感光層と、をこの順に有する。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体と、中間層と、感光層と、をこの順に有する。
本発明の電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。以下、各層について説明する。
<導電性支持体>
本発明において、電子写真感光体は、導電性支持体を有する。導電性支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状導電性支持体であることが好ましい。
本発明において、電子写真感光体は、導電性支持体を有する。導電性支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状導電性支持体であることが好ましい。
導電性支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。樹脂やガラスの場合には、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与する。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが、帯電性が良好で特に好ましい。
また、導電性支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
<導電層>
本発明において、導電性支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、導電性支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、導電性支持体表面における光の反射を制御することができる(干渉縞防止層ともいう)。
本発明において、導電性支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、導電性支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、導電性支持体表面における光の反射を制御することができる(干渉縞防止層ともいう)。
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。
導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などを更に含有してもよい。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。
導電層は、上述の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
<中間層>
本発明において、導電性支持体又は導電層の上に、中間層を有する。中間層は、一般式(1)で表されるホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物と、樹脂と、を含有する。
本発明において、導電性支持体又は導電層の上に、中間層を有する。中間層は、一般式(1)で表されるホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物と、樹脂と、を含有する。
金属酸化物としては、表面に、ホスホン酸化合物と反応する水酸基を有しているものが好ましい。具体的には、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、チタン酸ストロンチウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。これらの中でも、アルミナ、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛が、ホスホン酸化合物との反応性の観点から好ましい。更には、アルミナ又は酸化チタンが、ホスホン酸化合物との反応性及び加水分解に対する安定性の観点から好ましい。
中間層中のホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物の含有量が、40質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
金属酸化物の平均一次粒径は、30nm以上250nm以下であることが、中間層の膜抵抗の制御の観点から好ましい。更には、金属酸化物の平均一次粒径dと前記中間層の膜厚Tとが、関係式:
を満足することがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂又はフェノール樹脂であることが、中間層と上下の層との密着性の観点から好ましい。
中間層中の、ホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物の含有量が、樹脂の含有量に対して、質量比で0.5倍以上3.0倍以下であることが好ましく、0.5倍以上2.0倍以下であることがより好ましく、0.67倍以上2.33倍以下であることが特に好ましい。
また、中間層には、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、金属、導電性高分子などを更に含有してもよい。これらの中でも、電子輸送物質を用いることが好ましい。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、リン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。
中間層の平均膜厚は、0.3μm以上40μm以下であることが好ましく、0.5μm以上30μm以下であることがより好ましい。
中間層は、上述の各材料及び溶剤を含有する中間層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
<感光層>
本発明において、電子写真感光体は、感光層を有する。感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。
本発明において、電子写真感光体は、感光層を有する。感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。
(1)積層型感光層
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
(1−1)電荷発生層
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン顔料、クロロガリウムフタロシアニン顔料、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が好ましい。その中でも、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°及び28.2°±0.3°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニンが、本発明の中間層との組み合わせで効果が高く特に好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。
また、電荷発生層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は、0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.15μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。
電荷発生層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
(1−2)電荷輸送層
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10〜20:10が好ましく、5:10〜12:10がより好ましい。
また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
電荷輸送層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤又は芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。
(2)単層型感光層
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様である。
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様である。
<保護層>
本発明において、感光層の上に、保護層を設けてもよい。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
本発明において、感光層の上に、保護層を設けてもよい。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
保護層は、導電性粒子及び/又は電荷輸送物質と、樹脂とを含有することが好ましい。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
また、保護層は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成してもよい。その際の反応としては、熱重合反応、光重合反応、放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーとして、電荷輸送能を有する材料を用いてもよい。
保護層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤、などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
保護層の平均膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることが好ましい。
保護層は、上述の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
[プロセスカートリッジ、電子写真装置]
本発明のプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
本発明のプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
また、本発明の電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。
図1に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。尚、図においては、ローラ型帯電部材によるローラ帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式、近接帯電方式、注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、所謂、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本発明のプロセスカートリッジを電子写真装置本体に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体は、レーザービームプリンター、LEDプリンター、複写機、ファクシミリ、及び、これらの複合機などに用いることができる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、これらに限定されるものではない。尚、実施例及び比較例の電子写真感光体の各層の膜厚は、渦電流式膜厚計(Fischerscope、フィッシャーインスツルメント社製)、又は、単位面積当たりの質量から比重換算で求めた。
<ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の合成>
以下の通り、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を合成した。尚、粉末X線回折は、次の条件で行ったものである。
使用測定機:理学電気製、X線回折装置RINT−TTRII
X線管球:Cu
管電圧:50KV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:4.0°/min
サンプリング間隔:0.02°
スタート角度(2θ):5.0°
ストップ角度(2θ):40.0°
アタッチメント:標準試料ホルダー
フィルター:不使用
インシデントモノクロメーター:使用
カウンターモノクロメーター:不使用
発散スリット:開放
発散縦制限スリット:10.00mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
平板モノクロメーター:使用
カウンター:シンチレーションカウンター
先ず、窒素フローの雰囲気下、フタロニトリル5.46部及びα−クロロナフタレン45部を反応釜に投入した後、加熱し、温度30℃まで昇温させた後、この温度を維持した。次に、この温度(30℃)で三塩化ガリウム3.75部を投入した。投入時の混合液の水分値は150ppmであった。その後、温度200℃まで昇温させた。次に、窒素フローの雰囲気下、温度200℃で4.5時間反応させた後、冷却し、温度150℃に達したときに生成物を濾過した。得られた濾過物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて温度140℃で2時間分散洗浄した後、濾過した。得られた濾過物をメタノールで洗浄した後、乾燥させ、クロロガリウムフタロシアニン顔料を4.65部(収率71%)得た。
以下の通り、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を合成した。尚、粉末X線回折は、次の条件で行ったものである。
使用測定機:理学電気製、X線回折装置RINT−TTRII
X線管球:Cu
管電圧:50KV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:4.0°/min
サンプリング間隔:0.02°
スタート角度(2θ):5.0°
ストップ角度(2θ):40.0°
アタッチメント:標準試料ホルダー
フィルター:不使用
インシデントモノクロメーター:使用
カウンターモノクロメーター:不使用
発散スリット:開放
発散縦制限スリット:10.00mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
平板モノクロメーター:使用
カウンター:シンチレーションカウンター
先ず、窒素フローの雰囲気下、フタロニトリル5.46部及びα−クロロナフタレン45部を反応釜に投入した後、加熱し、温度30℃まで昇温させた後、この温度を維持した。次に、この温度(30℃)で三塩化ガリウム3.75部を投入した。投入時の混合液の水分値は150ppmであった。その後、温度200℃まで昇温させた。次に、窒素フローの雰囲気下、温度200℃で4.5時間反応させた後、冷却し、温度150℃に達したときに生成物を濾過した。得られた濾過物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて温度140℃で2時間分散洗浄した後、濾過した。得られた濾過物をメタノールで洗浄した後、乾燥させ、クロロガリウムフタロシアニン顔料を4.65部(収率71%)得た。
次いで、得られたクロロガリウムフタロシアニン顔料4.65部を、温度10℃で濃硫酸139.5部に溶解させ、攪拌下、氷水620部中に滴下して再析出させて、フィルタープレスを用いて濾過した。得られたウエットケーキ(濾過物)を2%アンモニア水で分散洗浄した後、フィルタープレスを用いて濾過した。次いで、得られたウエットケーキ(濾過物)をイオン交換水で分散洗浄した後、フィルタープレスを用いた濾過を3回繰り返し、その後、固形分23%のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料(含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料)を18.6部(収率95%)得た。
次に、得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料(含水ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料)6.6kgをハイパー・ドライ乾燥機(商品名:HD−06R、周波数(発振周波数):2455MHz±15MHz、日本バイオコン製)を用いて以下のように乾燥させた。
得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を、専用円形プラスチックトレイにフィルタープレスより取り出したままの固まりの状態(含水ケーキ厚4cm以下)で載せ、遠赤外線はオフ、乾燥機の内壁の温度は50℃になるように設定した。そして、マイクロ波照射時は真空ポンプとリークバルブを調整し、真空度を4.0kPa以上10.0kPa以下に調整した。
まず、第1工程として、4.8kWのマイクロ波をヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料に50分間照射し、次に、マイクロ波を一旦切ってリークバルブを一旦閉じて2kPa以下の高真空にした。この時点でのヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の固形分は88%であった。
第2工程として、リークバルブを調整し、真空度(乾燥機内の圧力)を前記設定値内(4.0kPa以上10.0kPa以下)に調整した後、1.2kWのマイクロ波をヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料に5分間照射し、また、マイクロ波を一旦切ってリークバルブを一旦閉じて2kPa以下の高真空にした。この第2工程をさらに1回繰り返した(計2回)。この時点でのヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の固形分は98%であった。
さらに第3工程として、第2工程でのマイクロ波を1.2kWから0.8kWに代えた以外は第2工程と同様にしてマイクロ波照射を行った。この第3工程をさらに1回繰り返した(計2回)。
さらに第4工程として、リークバルブを調整し、真空度(乾燥機内の圧力)を前記設定値内(4.0kPa以上10.0kPa以下)に復圧した後、0.4kWのマイクロ波をヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料に3分間照射し、また、マイクロ波を一旦切ってリークバルブを一旦閉じて2kPa以下の高真空にした。この第4工程をさらに7回繰り返した(計8回)。以上、合計3時間で、含水率1%以下のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を1.52kg得た。
このヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料0.5部、及び、N,N−ジメチルホルムアミド10部を、直径0.8mmのガラスビーズ20部とともにボールミルでミリング処理を室温(23℃)下、60rpmの条件で48時間行った。こうして得られた分散液からガリウムフタロシアニン結晶を濾過し、濾過器上をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を0.45部得た。得られた結晶を粉末X線回折測定したところ、CuKα特性X線回折より得られるチャートにおいて、7.5°及び28.4°の位置にピークを有する結晶形であった。
<表面処理された金属酸化物の調製>
(金属酸化物1)
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B(平均一次粒径50nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)(商品名:フェニルホスホン酸;日産化学工業製)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化チタンを得た。
(金属酸化物1)
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B(平均一次粒径50nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)(商品名:フェニルホスホン酸;日産化学工業製)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化チタンを得た。
(金属酸化物2)
酸化チタン(商品名:MT−500B(平均一次粒径35nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化チタンを得た。
酸化チタン(商品名:MT−500B(平均一次粒径35nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化チタンを得た。
(金属酸化物3)
酸化チタン(商品名:MT−700B(平均一次粒径80nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化チタンを得た。
酸化チタン(商品名:MT−700B(平均一次粒径80nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化チタンを得た。
(金属酸化物4)
酸化チタン(商品名:JA−1(平均一次粒径180nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化チタンを得た。
酸化チタン(商品名:JA−1(平均一次粒径180nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化チタンを得た。
(金属酸化物5)
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(2−13)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−13)で表面処理された酸化チタンを得た。
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(2−13)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−13)で表面処理された酸化チタンを得た。
(金属酸化物6)
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(2−14)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−14)で表面処理された酸化チタンを得た。
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(2−14)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−14)で表面処理された酸化チタンを得た。
(金属酸化物7)
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(3−8)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(3−8)で表面処理された酸化チタンを得た。
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(3−8)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(3−8)で表面処理された酸化チタンを得た。
(金属酸化物8)
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(1−3)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(1−3)で表面処理された酸化チタンを得た。
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(1−3)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(1−3)で表面処理された酸化チタンを得た。
(金属酸化物9)
アルミナ(商品名:AuC(平均一次粒径15nm、表面未処理);日本アエロジル製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理されたアルミナを得た。
アルミナ(商品名:AuC(平均一次粒径15nm、表面未処理);日本アエロジル製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理されたアルミナを得た。
(金属酸化物10)
アルミナ(商品名:AKP−53(平均一次粒径120nm、表面未処理);日本アエロジル製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理されたアルミナを得た。
アルミナ(商品名:AKP−53(平均一次粒径120nm、表面未処理);日本アエロジル製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理されたアルミナを得た。
(金属酸化物11)
アルミナ(商品名:AKP−G07(平均一次粒径21nm、表面未処理);日本アエロジル製)1部と例示化合物(2−14)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−14)で表面処理されたアルミナを得た。
アルミナ(商品名:AKP−G07(平均一次粒径21nm、表面未処理);日本アエロジル製)1部と例示化合物(2−14)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−14)で表面処理されたアルミナを得た。
(金属酸化物12)
アルミナ(商品名:AKP−53)1部と例示化合物(3−8)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(3−8)で表面処理されたアルミナを得た。
アルミナ(商品名:AKP−53)1部と例示化合物(3−8)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(3−8)で表面処理されたアルミナを得た。
(金属酸化物13)
酸化亜鉛(商品名:MZ−300(平均一次粒径35nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化亜鉛を得た。
酸化亜鉛(商品名:MZ−300(平均一次粒径35nm、表面未処理);テイカ製)1部と例示化合物(2−1)1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(2−1)で表面処理された酸化亜鉛を得た。
(金属酸化物14)
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)100部をトルエン500部と撹拌混合し、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM603;信越化学工業製)0.75部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、アミノ置換シランカップリング剤で表面処理された酸化亜鉛を得た。
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)100部をトルエン500部と撹拌混合し、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM603;信越化学工業製)0.75部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、アミノ置換シランカップリング剤で表面処理された酸化亜鉛を得た。
(金属酸化物15)
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(4−1)で表される化合物1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(4−1)で表される化合物で表面処理された酸化チタンを得た。
微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B)1部と例示化合物(4−1)で表される化合物1.6部に、メタノール100部を加え、4時間攪拌処理を行った。2時間以上静置後、ろ過し、メタノールで洗浄し、ろ過物を60℃で真空乾燥し、例示化合物(4−1)で表される化合物で表面処理された酸化チタンを得た。
[電子写真感光体の作製]
<実施例1>
アルミニウムシリンダー(直径24mm、長さ261mm)を用い、その表面を陽極酸化処理し、その後ニッケル封孔処理を施して7μmのアルマイト層を形成し、これを導電性支持体とした。
<実施例1>
アルミニウムシリンダー(直径24mm、長さ261mm)を用い、その表面を陽極酸化処理し、その後ニッケル封孔処理を施して7μmのアルマイト層を形成し、これを導電性支持体とした。
次に、金属酸化物1 4部と共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000;東レ製)1部及びメトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T;ナガセケムテックス製)3部、メタノール60部/n−ブタノール30部を、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、中間層用塗布液を調製した。
得られた中間層用塗布液を、上記導電性支持体上に浸漬塗布し、110℃で10分間乾燥して、膜厚が0.8μmの中間層を形成した。
次に、上記で得られたCuKα特性X線回折より得られるチャートにおいて、7.5°及び28.4°の位置にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部とポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1;積水化学工業製)5部をシクロヘキサノン200部に添加し、直径0.9mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で6時間分散し、これにシクロヘキサノン150部と酢酸エチル350部を更に加えて希釈して電荷発生層用塗布液を得た。得られた電荷発生層用塗布液を前記中間層上に浸漬塗布し、95℃で10分間乾燥することにより、膜厚が0.20μmの電荷発生層を形成した。
次に、式(CTM−1)で示される化合物(電荷輸送物質)1部、式(CTM−2)で示される化合物(電荷輸送物質)7部及び、ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ−200;三菱ガス化学製)10部を、モノクロロベンゼン50部及びメチラール30部に溶解し、得られた溶液を前記電荷発生層上に浸漬塗布し、115℃で1時間乾燥することにより、膜厚21μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作製した。
<実施例2>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1 4部、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000;東レ製)1部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T;ナガセケムテックス製)3部に、更にリン化合物(商品名:トリフェニルホスフィンスルフィド;東京化成製)4部を加えた以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1 4部、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000;東レ製)1部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T;ナガセケムテックス製)3部に、更にリン化合物(商品名:トリフェニルホスフィンスルフィド;東京化成製)4部を加えた以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例3>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1 4部、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000;東レ製)1部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T;ナガセケムテックス製)3部を、金属酸化物1 8部、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ製)1部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T;ナガセケムテックス製)3部に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1 4部、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000;東レ製)1部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T;ナガセケムテックス製)3部を、金属酸化物1 8部、共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ製)1部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T;ナガセケムテックス製)3部に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例4>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物2に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物2に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例5>
実施例3において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物2に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例3において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物2に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例6>
実施例1において、中間層を次のように作製した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層を次のように作製した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
金属酸化物3 40部、ポリビニルアセタール樹脂(商品名:BM−1;積水化学工業製)10部及びブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175;住友バイエルンウレタン製)10部、メチルエチルケトン100部と1−ブタノール100部を、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、中間層用塗布液を調製した。
得られた中間層用塗布液を、導電性支持体上に浸漬塗布し、160℃で20分間乾燥して、膜厚が5μmの中間層を形成した。
<実施例7>
実施例1において、導電性支持体と中間層を次のように作製した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、導電性支持体と中間層を次のように作製した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
金属酸化物4 25部、レゾール型フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部及びシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.002部を、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、中間層用塗布液を調製した。導電性支持体としてアルミニウムシリンダー(直径24mm、長さ261mm)上に、この塗布液を浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥させ、膜厚が20μmの中間層を形成した。
<実施例8〜11>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物5、6、7、8にそれぞれ変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物5、6、7、8にそれぞれ変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例12>
実施例1において、導電性支持体をアルミニウムシリンダー(直径24mm、長さ261mm)をホーニング処理することにより、表面粗さ(Rz値)を1.0μmとした支持体に変更し、更に、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物9に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、導電性支持体をアルミニウムシリンダー(直径24mm、長さ261mm)をホーニング処理することにより、表面粗さ(Rz値)を1.0μmとした支持体に変更し、更に、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物9に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例13>
実施例1において、導電性支持体と中間層を次のように作製した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、導電性支持体と中間層を次のように作製した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
金属酸化物10で得られた例示化合物(1)で表面処理されたアルミナ40部、ポリビニルアセタール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業製)10部及びブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)10部、メチルエチルケトン80部と1−ブタノール80部を、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、中間層用塗布液を調製した。導電性支持体としてアルミニウムシリンダー(直径24mm、長さ261mm)上に、この塗布液を浸漬塗布し、160℃で30分間乾燥させ、膜厚が10μmの中間層を形成した。
<実施例14>
実施例12において、中間層に用いた金属酸化物9 4部を、金属酸化物11 8部に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例12において、中間層に用いた金属酸化物9 4部を、金属酸化物11 8部に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<実施例15>
実施例7において、中間層に用いた金属酸化物4を、金属酸化物12に変更した以外は同様にして電子写真感光体15を作製した。
実施例7において、中間層に用いた金属酸化物4を、金属酸化物12に変更した以外は同様にして電子写真感光体15を作製した。
<実施例16>
実施例12において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物13に変更した以外は同様にして電子写真感光体16を作製した。
実施例12において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物13に変更した以外は同様にして電子写真感光体16を作製した。
<比較例1>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を用いなかったこと以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を用いなかったこと以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<比較例2>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B(平均一次粒径50nm、表面未処理);テイカ製)に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、微粒子酸化チタン(商品名:MT−600B(平均一次粒径50nm、表面未処理);テイカ製)に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<比較例3>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物14に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物14に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<比較例4>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物15に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、金属酸化物15に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<比較例5>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、アルミナ(商品名:AKP−G07(平均一次粒径21nm、表面未処理);日本アエロジル製)に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、アルミナ(商品名:AKP−G07(平均一次粒径21nm、表面未処理);日本アエロジル製)に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
<比較例6>
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、酸化亜鉛(商品名:MZ−300(平均一次粒径35nm、表面未処理);テイカ製)に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、中間層に用いた金属酸化物1を、酸化亜鉛(商品名:MZ−300(平均一次粒径35nm、表面未処理);テイカ製)に変更した以外は同様にして電子写真感光体を作製した。
[評価]
上記で得た電子写真感光体を用いて、電位変動の評価及びゴースト画像の評価を行った。評価用の電子写真装置としては、日本ヒューレットパッカード製のレーザービームプリンター(商品名:Color Laser Jet CP3525dn)を、前露光は点灯せず、帯電条件と像露光量は可変で作動するように改造を施して用いた。また、シアン色用のプロセスカートリッジに作製した電子写真感光体を装着してシアンのプロセスカートリッジのステーションに取り付け、他の色用のプロセスカートリッジをプリンター本体に装着せずとも作動するようにした。画像の出力に際しては、シアン色用のプロセスカートリッジのみを本体に取り付け、シアントナーのみによる単色画像を出力した。
上記で得た電子写真感光体を用いて、電位変動の評価及びゴースト画像の評価を行った。評価用の電子写真装置としては、日本ヒューレットパッカード製のレーザービームプリンター(商品名:Color Laser Jet CP3525dn)を、前露光は点灯せず、帯電条件と像露光量は可変で作動するように改造を施して用いた。また、シアン色用のプロセスカートリッジに作製した電子写真感光体を装着してシアンのプロセスカートリッジのステーションに取り付け、他の色用のプロセスカートリッジをプリンター本体に装着せずとも作動するようにした。画像の出力に際しては、シアン色用のプロセスカートリッジのみを本体に取り付け、シアントナーのみによる単色画像を出力した。
温度23℃/相対湿度55%の常温常湿(N/N)環境下で、初期の暗部電位が−500V、明部電位が−100Vになるように帯電条件と像露光量を調整した。電位設定の際のドラム状電子写真感光体の表面電位の測定は、カートリッジを改造し、現像位置に電位プローブ(商品名:model6000B−8;トレック・ジャパン製)を装着し、円筒状の電子写真感光体の中央部の電位を表面電位計(商品名:model344、トレック・ジャパン製)を使用して測定した。その後、同条件下でゴースト画像評価を行った。その後、10,000枚の繰り返し通紙試験を行い、繰り返し通紙試験直後のゴースト画像評価及び明部電位測定を行った。常温常湿環境下における評価結果を表1に示す。
次に、電子写真感光体を評価用の電子写真装置とともに温度15℃/相対湿度10%の低温低湿(L/L)環境下で3日間放置した後、同条件下で明部電位測定及びゴースト画像評価を行った。そして、同条件下で1,000枚の繰り返し通紙試験を行い、繰り返し通紙試験直後でのゴースト画像評価及び明部電位測定を行った。低温低湿環境下における評価結果を表1に示す。
次に、電子写真感光体を評価用の電子写真装置とともに温度30℃/相対湿度80%の高温高湿(H/H)環境下で1日間放置した後、同条件下で明部電位測定及びゴースト画像評価を行った。そして、同条件下で1,000枚の繰り返し通紙試験を行い、繰り返し通紙試験直後でのゴースト画像評価及び明部電位測定を行った。高温高湿環境下における評価結果を表1に示す。
尚、繰り返し通紙試験は、印字率1%でE文字画像をA4サイズの普通紙にシアン単色で印字する条件で行った。また、ゴースト画像評価の方法は、以下のように行った。
ゴースト画像評価は、1枚目にベタ白画像を出力し、その後ゴーストチャートを4種各1枚の計4枚出力し、次に、ベタ黒画像を1枚出力した後に再度ゴーストチャートを4種各1枚の計4枚出力する、という順番で行い、計8枚のゴースト画像で評価した。ゴーストチャートは、プリント画像書き出し(紙上端10mm)位置から30mmの範囲をベタ白背景に25mm四方のべた黒の正方形を等間隔、かつ、平行に4つ並べ、プリント画像書き出し位置から30mm以降はハーフトーンの印字パターンを4種類出力し、ランク分けを行った。
4種類のゴーストチャートとは、プリント書き出し位置から30mm以降のハーフトーンパターンのみ異なるチャートで、ハーフトーンは以下の4種類である。
(1)横*1ドット、1スペースの印字(レーザー露光)パターン
(2)横*2ドット、2スペースの印字(レーザー露光)パターン
(3)横*2ドット、3スペースの印字(レーザー露光)パターン
(4)桂馬パターンの印字(レーザー露光)パターン(将棋の桂馬の動きのように6マスに2ドット印字するパターン)
*:横とは、レーザースキャナーの走査方向(出力された用紙では水平方向)を指す
ゴースト画像のランク分けは以下のように行った。なお、ランク4、5、6は、本発明の効果が十分に得られていないと判断した。
(1)横*1ドット、1スペースの印字(レーザー露光)パターン
(2)横*2ドット、2スペースの印字(レーザー露光)パターン
(3)横*2ドット、3スペースの印字(レーザー露光)パターン
(4)桂馬パターンの印字(レーザー露光)パターン(将棋の桂馬の動きのように6マスに2ドット印字するパターン)
*:横とは、レーザースキャナーの走査方向(出力された用紙では水平方向)を指す
ゴースト画像のランク分けは以下のように行った。なお、ランク4、5、6は、本発明の効果が十分に得られていないと判断した。
ランク1:いずれのゴーストチャートでもゴーストは見えなかった
ランク2:特定のゴーストチャートでゴーストがうっすら見えた
ランク3:いずれのゴーストチャートでもゴーストがうっすら見えた
ランク4:特定のゴーストチャートでゴーストが見えた
ランク5:いずれのゴーストチャートでもゴーストが見えた
ランク6:特定のゴーストチャートでゴーストがはっきり見えた。
ランク2:特定のゴーストチャートでゴーストがうっすら見えた
ランク3:いずれのゴーストチャートでもゴーストがうっすら見えた
ランク4:特定のゴーストチャートでゴーストが見えた
ランク5:いずれのゴーストチャートでもゴーストが見えた
ランク6:特定のゴーストチャートでゴーストがはっきり見えた。
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
Claims (14)
- 導電性支持体と、中間層と、感光層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、
該中間層が、ホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物と、樹脂と、を含有し、
前記ホスホン酸化合物が、一般式(1)で表されることを特徴とする電子写真感光体。
(一般式(1)において、
A1は、無置換又は置換基で置換されたアリール基、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、フタルイミド基、又は、アントラキノニル基である。該置換基で置換されたアリール基の置換基は、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アセチル基、ベンゾイル基又はハロゲン原子である。該置換基で置換されたアルキル基の置換基は、ハロゲン原子又はアルコキシ基である。該置換基で置換されたアルコキシ基の置換基は、ハロゲン原子である。
X1はアルキレン基又は単結合である。) - 前記一般式(2)におけるR1及びR2がそれぞれ独立に、アセチル基又はベンゾイル基である請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記一般式(3)におけるR3及びR4が、水素原子である請求項4に記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物が、アルミナ、酸化チタン、酸化スズ又は酸化亜鉛である請求項1乃至5の何れか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記金属酸化物が、アルミナ又は酸化チタンである請求項6に記載の電子写真感光体。
- 前記樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂又はフェノール樹脂である請求項1乃至8の何れか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記中間層中の、前記ホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物の含有量が、前記樹脂の含有量に対して、質量比で0.5倍以上2.0倍以下である請求項1乃至9の何れか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記中間層中の前記ホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物の含有量が、40質量%以上70質量%以下である請求項1乃至10の何れか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記ホスホン酸化合物で表面処理された金属酸化物が、一般式(1’)で表される基を表面に有する金属酸化物である請求項1乃至11の何れか1項に記載の電子写真感光体。
(一般式(1’)で表される基は、*において金属酸化物と結合している。一般式(1’)において、
A1は、無置換又は置換基で置換されたアリール基、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、フタルイミド基、又は、アントラキノニル基である。該置換基で置換されたアリール基の置換基は、ジアルキルアミノ基、無置換又は置換基で置換されたアルキル基、無置換又は置換基で置換されたアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アセチル基、ベンゾイル基又はハロゲン原子である。該置換基で置換されたアルキル基の置換基は、ハロゲン原子又はアルコキシ基である。該置換基で置換されたアルコキシ基の置換基は、ハロゲン原子である。
X1はアルキレン基又は単結合である。) - 請求項1乃至12の何れか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも1つの手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1乃至12の何れか1項に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016233348A JP2018091932A (ja) | 2016-11-30 | 2016-11-30 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2018091932A true JP2018091932A (ja) | 2018-06-14 |
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