JP5268295B2 - アミン化合物、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

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本発明は、新規なアミン化合物、該新規なアミン化合物を含有する電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
近年、複写機やプリンターなどの電子写真装置には、有機の電荷発生物質および電荷輸送物質を含有する感光層を有する電子写真感光体(有機電子写真感光体)が広く用いられている。
電子写真感光体の電位特性(感度や残留電位)は、感光層に用いられる材料の種類に依存する。たとえば、電荷発生物質に関しては電荷発生効率に優れる材料を選択し、電荷輸送物質に関しては電荷発生物質からの電荷注入効率に優れ、さらに感光層内における電荷移動度の高い材料を選択することが電子写真感光体の電位特性の向上につながる。
昨今、電子写真装置の高速化(プロセススピードの高速化)に伴い、上記電位特性をより向上させることはもちろんのことであるが、繰り返し使用時の電位変動(帯電性の変化、感度変化)をより抑えることも課題となっている。具体的には、
(1)電子写真感光体使用開始時から電子写真感光体の寿命を迎えるまでの間の電位変動を抑える必要性、および、
(2)比較的短期間(たとえば画像出力開始1枚目から連続1000枚程度出力するまでの間)の電位変動を抑える必要性
がある。
上記(1)は、電子写真感光体にとって長期間の使用に相当し、電位変動が大きくなる(電位特性が劣化する)のが一般的である。また、長期間使用後の電子写真感光体を放置したとしても、使用開始時の電位まで戻る可能性はきわめて低く、回復性が小さいといえる。
一方、上記(2)は、たとえば、A4サイズの用紙1枚に印刷するのに電子写真感光体は数回転するが、その1枚内で電位が変動して出力画像の色見が変化してしまうといったこともある。しかしながら、このような短期間の電位変動は、電子写真感光体を放置することで画像出力開始時の電位まで比較的短時間で回復しやすいことがわかっている。
そして、上記(2)のような短期間の使用を重ね、回復しきれなかった電位分が増えていくことが、上記(1)の電位特性の劣化につながっていくと考えられている。
電子写真感光体にとって、上記(1)および(2)の電位変動を抑え、常に安定した画像を出力可能にすることが重要であるが、とりわけ問題となるのが上記(2)の短期間の使用における電位変動であり、色見の変化を小さくすることが強く求められる。
このような要求に対して、従来、電子写真感光体には、上に示したように電荷注入効率や電荷移動度に優れた材料を検討し、短期間使用したときの電位変動を抑える工夫がなされてきた(特許文献1)。また、特許文献2および3においては、シクロアルキル基やシクロヘキセニル基を有するトリアリールアミンなどの化合物が注目されている。
特開2006−106677号公報 特開平05−053349号公報 特開昭58−189143号公報
上記3つの文献に開示されている化合物を用いた電子写真感光体は、たしかに、短期間使用したときの電位変動は良好であった。しかしながら、これらの電子写真感光体を長期間繰り返し使用した後、再び短期間使用したときの電位変動をみてみると、初期に測定した変動量よりも悪化しているという現象があることがわかった。
本発明の目的は、長期間繰り返し使用した後でも短期間使用したときの電位変動が抑制された電子写真感光体を与えうる材料を提供することにあり、また、その材料を用いた電子写真感光体を提供することにある。
また、本発明の目的は、長期間繰り返し使用した後でも短期間使用したときの電位変動が抑制された電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明は、下記一般式(1)で示されるアミン化合物である。
(一般式(1)中、ArおよびArは、それぞれ独立に、3−メチルフェニル基または4−メチルフェニル基を示す。ArおよびArは、同一であっても異なっていてもよい。)
また、本発明は、支持体ならびに該支持体上に設けられた電荷発生層および電荷輸送層を有する電子写真感光体において、
該電荷輸送層が、上記一般式(1)で示されるアミン化合物と、上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質とを含有することを特徴とする電子写真感光体である。
また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
また、本発明は、上記電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置である。
本発明によれば、長期間繰り返し使用した後でも短期間使用したときの電位変動が抑制された電子写真感光体を与えうる材料を提供することができ、また、その材料を用いた電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明によれば、長期間繰り返し使用した後でも短期間使用したときの電位変動が抑制された電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
・アミン化合物
本発明のアミン化合物は、下記一般式(1)で示されるアミン化合物である。
上記一般式(1)中、ArおよびArは、それぞれ独立に、3−メチルフェニル基または4−メチルフェニル基を示す。ArおよびArは、同一であっても異なっていてもよい。
上記一般式(1)で示されるアミン化合物と、上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質とを電荷輸送層に含有させることで長期間繰り返し使用した後でも短期間使用したときの電位変動が抑制される。その理由の詳細はまだ解明されていないが、本発明者らは、次のように推測している。
すなわち、電子写真感光体は、長期間繰り返し使用すると電荷が滞留しやすくなる。それが、上記一般式(1)で示されるアミン化合物と上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質との相互作用によって最小限に抑えられていると推測される。そして、その結果、長期間繰り返し使用した後でも短期間使用したときの電位変動が抑制されているのではないかと本発明者らは推測している。
以下に、上記一般式(1)で示されるアミン化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
これらの中でも、上記構造式(1−1)で示されるアミン化合物が好ましい
上記一般式(1)で示されるアミン化合物の合成方法は特に限定されないが、たとえば、出発原料としての下記構造式(3)で示される化合物と芳香族ハロゲン化物との間のUllmann反応によって合成することができる。この芳香族ハロゲン化物としては、たとえば、下記構造式(4)または(5)で示される化合物などが挙げられる。
Ullmann反応の条件としては、たとえば次のとおりであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。すなわち、たとえば、反応溶剤としてはオルトジクロロベンゼンやニトロベンゼンなどを用い、銅粉(銅触媒)および炭酸カリウムを仕込み、反応温度180〜220℃で反応させる。銅粉の好適な仕込み量は下記構造式(3)で示される化合物の量に対して2〜6倍量(モル比)であり、炭酸カリウムの好適な仕込み量は下記構造式(3)で示される化合物の量に対して2〜6倍量(モル比)である。
また、上記一般式(1)中のArとArとが異なるアミン化合物を合成する場合には、たとえば、まず、下記構造式(3)で示される化合物とアセチル化剤(たとえば無水酢酸)を用いて、下記構造式(12)で示される化合物を合成する。次に、下記構造式(12)で示される化合物と芳香族ハロゲン化物(下記構造式(4)または(5)で示される化合物など)とでUllmann反応を行う。その後、脱アセチル化剤としての酸や塩基を用いて下記一般式(13)で示される化合物を得る。そして、さらにUllmann反応を行うことによって、上記一般式(1)中のArとArとが異なるアミン化合物を得ることができる。また、複数種の芳香族ハロゲン化物を用い、それらの仕込み量を調節し、それらと下記構造式(3)で示される化合物との間の1回のUllmann反応によって上記一般式(1)中のArとArとが異なるアミン化合物を得ることもできる。
また、下記構造式(3)で示される化合物と塩基や酢酸パラジウムと芳香族ハロゲン化物(たとえば下記構造式(4)、(5)、(9)または(10)で示される化合物など)を用いて、下記一般式(1)で示されるアミン化合物を合成してもよい。上記一般式(1)中のArとArとが異なるアミン化合物を合成する場合には、複数種の芳香族ハロゲン化物を用い、それらの仕込み量を調節することによって合成してもよい。
上記一般式(13)中、Arは、上記一般式(1)中のArと同義である。
また、出発原料としては、シクロヘキサノンおよびトリアリールアミンを用いることもできる。
・電子写真感光体
本発明の電子写真感光体は、支持体ならびに該支持体上に設けられた電荷発生層および電荷輸送層を有する電子写真感光体において、
該電荷輸送層が、上記一般式(1)で示されるアミン化合物と、上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質とを含有することを特徴とする電子写真感光体である。
支持体としては、導電性を有しているもの(導電性支持体)であればよく、たとえば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製(合金製)の支持体を用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成した層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子の導電性粒子を適当な結着樹脂とともにプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体を用いることもできる。
支持体の形状としては、円筒状やベルト状が挙げられるが、円筒状が好ましい。
支持体の表面には、レーザー光の散乱による干渉縞の防止を目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
支持体と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)または後述の中間層との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。
導電層は、カーボンブラック、金属粒子および金属酸化物粒子の導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。
導電層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることがより好ましい。
支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。
中間層は、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂、ゼラチン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユリア樹脂や、酸化アルミニウム、酸化チタンを用いて形成することができる。これらの中でも、ポリアミド樹脂が好ましい。ポリアミド樹脂の中でも、共重合ポリアミド樹脂やN−アルコキシアルキル化されたポリアミド樹脂が、接着性や電気特性の観点からより好ましい。
中間層の膜厚は0.05〜5μmであることが好ましく、特には0.3〜1μmであることがより好ましい。
本発明の電子写真感光体の電荷発生層に用いられる電荷発生物質としては、たとえば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどののペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノン、ジベンズピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩およびチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、キノシアニンなどのシアニン染料や、アントアントロン顔料や、ピラントロン顔料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素や、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などが挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。また、上記の電荷発生物質の中でも、感度の観点から、フタロシアニン顔料やアゾ顔料が好ましく、その中でもフタロシアニン顔料がより好ましい。また、フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニルフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが優れた電荷発生効率のためより一層好ましい。さらに、ヒドロキシガリウムフタロシアニンの中でも、電位特性の安定性の観点から、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。
本発明において、X線回折の測定は、CuKα線を用いて次の条件で行った。
使用測定機:マック・サイエンス社製、全自動X線回折装置MXP18
X線管球:Cu
管電圧:50kV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:2deg./min
サンプリング間隔:0.020deg.
スタート角度(2θ):5deg.
ストップ角度(2θ):40deg.
ダイバージェンススリット:0.5deg.
スキャッタリングスリット:0.5deg.
レシービングスリット:0.3deg.
湾曲モノクロメーター使用
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、たとえば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、ブチラール樹脂、ベンザール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ブチラール樹脂が好ましい。これらは、単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂とともに溶剤に分散させて得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、質量比で0.3:1〜10:1の範囲が好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択される。有機溶剤としては、アルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素および芳香族化合物が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることがより好ましい。
電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤を必要に応じて添加することもできる。
本発明の電子写真感光体の電荷輸送層には、上記一般式(1)で示されるアミン化合物と、上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質とを含有させる。
上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質としては、上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のトリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ブタジエン化合物などが挙げられる。これらの中でも、上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のトリアリールアミン化合物が好ましい。その中でも、長期間繰り返し使用した後、再び短期間使用したときの電位変動を抑制するという観点からは、下記一般式(2)で示されるアミン化合物がより好ましい。
上記一般式(2)中、Ar〜Arは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアリール基を示す。
上記アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。また、上記アリール基が有してもよい置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基などが挙げられる。
また、上記一般式(1)中のArと上記一般式(2)中のArおよびArとが同一の基であり、上記一般式(1)中のArと上記一般式(2)中のArおよびArとが同一の基であることが好ましい。そのような上記一般式(1)で示されるアミン化合物と上記一般式(2)で示されるアミン化合物との組み合わせによれば、長期間繰り返し使用した後、再び短期間使用したときの電位変動を、より効果的に抑制することができる。
また、上記再び短期間使用したときの電位変動を抑制する観点から、電荷輸送層中の上記一般式(1)で示されるアミン化合物の含有量は、電荷輸送層に含有されるすべてのアミン化合物の合計質量に対して0.1〜1.0質量%であることが好ましい。以下、この一般式(1)で示されるアミン化合物の含有量を「一般式(1)で示されるアミン化合物の濃度(質量%)」ともいう。
以下に、上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、たとえば、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂が好ましい。これらは、単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を溶剤に溶解させて得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、質量比で0.3:1〜10:1の範囲が好ましい。また、クラックを防止する観点から、乾燥温度は60〜150℃が好ましく、特には80〜120℃がより好ましい。また、乾燥時間は10〜60分が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤としては、たとえば、プロパノールやブタノールなどのアルコール(特に炭素原子数3以上のアルコール)、アニソール、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどが挙げられる。
また、電荷輸送層を2層以上形成する場合は、支持体側の電荷輸送層を、上記一般式(1)で示されるアミン化合物と、上記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質とを含有する電荷輸送層とすることが好ましい。また、電荷輸送層を2層以上形成する場合、表面側の電荷輸送層については、電子写真感光体の機械的強度を高めるために、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送物質を重合および/または架橋させることによって硬化させてなる層とすることが好ましい。連鎖重合性官能基としては、たとえば、アクリル基、アルコキシシリル基およびエポキシ基などが挙げられる。連鎖重合性官能基を有する電荷輸送物質を重合および/または架橋させるためには、熱、光、放射線(電子線など)を用いることができる。
電荷輸送層が1層である場合、その電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には8〜30μmであることがより好ましい。
電荷輸送層を電荷輸送層を2層以上形成する場合、支持体側の電荷輸送層の膜厚は5〜30μmであることが好ましく、電子写真感光体の表面側の電荷輸送層の膜厚は1〜10μmであることが好ましい。
電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
感光層上には、該感光層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。保護層は、上述した各種結着樹脂を溶剤に溶解させて得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、樹脂モノマーあるいはオリゴマーを溶剤に溶解させて得られる保護層用塗布液を塗布し、これを硬化および/または乾燥させることによって保護層を形成してもよい。硬化には、光、熱または放射線(電子線など)を用いることができる。
保護層の膜厚は0.5〜10μmであることが好ましく、特には1〜7μmであることがより好ましい。
保護層には、導電性粒子などを必要に応じて添加することもできる。
上記各層の塗布液を塗布する際には、たとえば、浸漬塗布法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法またはブレードコーティング法などの塗布方法を採用することができる。
また、電子写真感光体の最表面の層(表面層)には、シリコーンオイル、ワックス、ポリテトラフルオロエチレン粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素などの潤滑剤を含有させてもよい。
・プロセスカートリッジおよび電子写真装置
図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を示す。
図1において、円筒状の本発明の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、回転過程において、帯電手段3(一次帯電手段:帯電ローラーなど)により、正または負の所定電位の均一に帯電される。次いで、原稿からの反射光であるスリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された露光光4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内の現像剤に含まれるトナーで現像(正規現像または反転現像)されてトナー像となる。
電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6(転写ローラーなど)からの転写バイアスによって、転写材Pに順次転写されていく。このとき、転写手段6にはバイアス電源(不図示)からトナーの電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。なお、転写材Pは、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送される。
トナー像の転写を受けた転写材P(最終転写材(紙やフィルムなど)の場合)は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。転写材Pが一次転写材(中間転写材など)の場合は、複数次の転写工程の後に定着処理を受けてプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段7(クリーニングブレードなど)によって転写残りの現像剤(トナー)などの付着物の除去を受けて清浄面化される。近年、クリーナレスシステムも研究され、転写残り現像剤を直接、現像器などで回収することもできる。さらに、前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図1に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
また、電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、クリーニング手段7などから選択される構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。たとえば、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7の少なくとも1つを電子写真感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレールなどの案内手段10を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9とすることができる。
また、露光光4は、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読み取って信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動または液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光などである。
本発明の電子写真感光体は、複写機、レーザービームプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶シャッター式プリンターなどの電子写真装置一般に適応しうる。またさらに、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版およびファクシミリなどの装置にも幅広く適用しうる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(合成例1)
上記構造式(1−1)で示されるアミン化合物を以下のとおりにして合成した。
上記式(4)で示される化合物20g、4−ヨードトルエン75.6g、炭酸カリウム39.9gおよび銅粉(銅触媒)18.4gを混合し、o−ジクロロベンゼン10ml中で攪拌しながら200℃まで昇温させて10時間還流させた。反応終了後、トルエン100mlを加えて濾過し、洗浄した後、溶剤を減圧留去した。得られた残留物をn−へキサン/トルエンの体積比率が6/1である混合溶剤400mlに溶解させ、シリカ120gと展開溶剤としてn−へキサン/トルエンの体積比率が5/1である混合溶剤を用いてシリカゲルカラムクロマトを行った。さらにその後、溶剤を減圧留去し、得られた残留物を、n−へキサンを用いて加熱溶解後、冷却し、結晶出しを行った。得られた結晶を濾過し、乾燥させ、上記構造式(1−1)で示されるアミン化合物を得た。収量は32.2gであり、収率は78.9%であり、HPLC純度は98.2%であった。
HPLC純度の測定は、次の条件で行った。
使用測定機:HEWLETT PACKARD社製、SERIES1100
HPLCカラム:Shodex社製、ODSpakF−411
展開液:メタノール/THF=80/20(体積比)
展開速度:1.5ml/min
サンプル注入量:0.8μl
検出波長:310nm
測定用サンプル:測定試料10mgを溶媒としてTHF0.5mlに溶解させ、調製した。
得られた上記構造式(1−1)で示されるアミン化合物のIRスペクトルを図2に示し、H−NMRスペクトルを図3に示す。
測定装置および条件は以下のとおりである。
・IR
測定装置:FT−IR420(日本分光(株)製)
分解能:4cm−1
積算回数:16回
測定用サンプル:測定試料5mgをKBrに混合することによって調製した。
・NMR
測定装置:FTNMR装置JNM−EX400(日本電子(株)製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μS
データポイント:32768
周波数範囲:10500Hz
積算回数:100回
測定温度:25℃
測定用サンプル:測定試料50mgを直径5mmのサンプルチューブに入れ、溶媒としてCDCl3(TMS0.05%)を添加することによって調製した。
FT−IRスペクトルより得られた特徴的なピークを以下に示す。
540.0cm−1
814.8cm−1
1270.9cm−1
1319.1cm−1
1505.2cm−1
1603.5cm−1
H−NMRスペクトルより得られたCDCl中TMS基準の化学シフト(ppm)を以下に示す。
1.602〜1.661(m,2,−CH−)
1.723〜1.782(m,2,−CH−)
2.127〜2.191(m,2,−CH−)
2.350〜2.385(m,2,−CH−)
6.048〜6.068(m,1,>C=CH−)
6.953(d,J=8.782,2,Ar−H)
6.960(d,J=8.538,2,Ar−H)
7.021(d,J=8.295,2,Ar−H)
7.223(d,J=8.782,2,Ar−H)
上記構造式(1−1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物も、その化合物に対応する原料を用いることによって、上記合成例と同様にして合成することができる。
(実施例1)
・支持体
支持体としては、直径30mm、長さ357.5mmの引き抜き管であるアルミニウムシリンダーを用いた。
・導電層用塗布液の調製
10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉体50部、レゾール型フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部およびシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.002部を、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、導電層用塗布液を調製した。
・導電層の形成
上記導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを30分間140℃で乾燥させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
・中間層用塗布液の調製
ナイロン6−66−610−12四元ナイロン共重合体樹脂(商品名:CM8000、東レ社製)2.5部とN−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス製、メトキシメチル化率:28〜33wt%)7.5部をメタノール190部に溶解させることによって、中間層用塗布液を調製した。
・中間層の形成
上記中間層用塗布液を上記導電層上に浸漬塗布し、これを10分間110℃で乾燥させることによって、膜厚が0.5μmの中間層を形成した。
・電荷発生層用塗布液の調製
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.3°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン4部と下記構造式(A)で示される化合物0.04部
とを、シクロヘキサノン100部にポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1.積水化学工業(株)製)2部を溶解させた液に加えた。その後、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃の雰囲気下で1時間分散し、分散後、酢酸エチル100部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
・電荷発生層の形成
上記電荷発生層用塗布液を上記中間層上に浸漬塗布し、これを90℃で10分間乾燥させることによって、膜厚が0.21μmの電荷発生層を形成した。
・電荷輸送層用塗布液の調製
上記構造式(1−1)で示されるアミン化合物35部と、上記構造式(B−1)で示されるアミン化合物である電荷輸送物質35部と、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ600、三菱ガス化学(株)製)100部とを、クロロベンゼン600部およびメチラール150部の混合溶媒に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
・電荷輸送層の形成
電荷輸送層用塗布液が均一になってから1日間放置した後の該塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布し、これを120℃で30分間乾燥させることによって、膜厚が23μmの電荷輸送層を形成した。
上記電荷輸送層用塗布液の組成より、上記一般式(1)で示されるアミン化合物(上記構造式(1−1)で示されるアミン化合物)の濃度は50質量%である。
このようにして、電荷輸送層が表面層である電子写真感光体を作製した。
(実施例2〜8)
実施例1において、一般式(1)で示されるアミン化合物の種類およびその使用量ならびに一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質の種類およびその使用量を表1に示すとおりにした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(比較例1〜5)
実施例5において、一般式(1)で示されるアミン化合物を表2に示すアミン化合物(その1)に変更し、かつ、一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質の種類を表2に示すとおりにした以外は、実施例5と同様にして電子写真感光体を作製した。
(比較例6)
実施例5において、一般式(1)で示されるアミン化合物の使用をやめ、かつ、一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質の種類およびその使用量を表2に示すとおりにした以外は、実施例5と同様にして電子写真感光体を作製した。
表2中の構造式(C−1)〜(C−5)ならびに(B−12)および(B−13)は以下のとおりである。
(電子写真感光体の評価)
・電位変動の評価
評価装置には、キヤノン(株)製の複写機GP405を用いた。この評価装置のプロセススピードは210mm/secである。また、帯電手段は直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を接触帯電部材であるゴムローラーに印加する接触帯電方式である。また、露光手段はレーザー像露光方式である。また、現像手段は1成分磁性ネガトナー非接触現像方式である。また、転写手段はローラー型接触転写方式である。また、クリーニング手段はゴムブレードをカウンター方向に設定したブレードクリーニング方式である。また、前露光手段はヒューズランプを用いた方式である。
温度23℃/湿度5%RHの雰囲気に上記評価装置を設置した。
そして、帯電手段のゴムローラーに印加する電圧の交流成分をVpp:1500V、周波数:1500Hzとし、直流成分を−750Vとして、初期暗部電位(初期Vd)が−750Vになるようにした。また、780nmレーザー露光照射における初期明部電位が実施例および比較例の各電子写真感光体において−200Vになるように露光条件を調整した。
電子写真感光体の表面電位は、上記評価装置から現像用カートリッジを抜き取り、そこに電位測定装置を挿入して測定した。電位測定装置は、現像用カートリッジの現像位置に電位測定プローブを配置することで構成されており、電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、電子写真感光体の軸方向のほぼ中央であり、電子写真感光体の表面からのギャップを3mmとした。
評価は下記に示す手順(1)〜(3)に従って実施した。なお、実施例および比較例の各電子写真感光体において初期に設定した交流成分/直流成分および露光条件は、評価中、そのままにした。また、実施例および比較例の各電子写真感光体は、上記雰囲気になじませるため、上記雰囲気に48時間放置した後、評価を行った。
(1)評価装置に電子写真感光体および電位測定プローブを装着し、A4用紙999枚相当の短期耐久試験を非通紙にて行い、999枚相当耐久試験後の暗部電位および明部電位を測定し、初期暗部電位および初期明部電位との変動量をみた。これらをそれぞれ初期ΔVd、初期ΔVlとする。
初期暗部電位(V)−999枚相当耐久試験後暗部電位(V)=初期ΔVd(V)
初期明部電位(V)−999枚相当耐久試験後明部電位(V)=初期ΔVl(V)
以下、Vdは明部電位を意味し、Vlは暗部電位を意味する。
(2)(1)の後、プローブを取り外し、現像用カートリッジを取り付け、A4用紙20000枚の通紙耐久試験を行い、終了後、同雰囲気に24時間放置した。なお、20000枚の通紙耐久試験時のシーケンスはA4用紙6%印字において、1枚ごとに1回停止する間欠モード(8秒/枚)とした。放置後、プローブに付け替えて(1)と同様に999枚相当の短期耐久試験を行った。そして、この短期耐久試験における1枚目相当の暗部電位および明部電位と999枚目相当の暗部電位および明部電位との変動量をみた。これらをそれぞれ耐久後ΔVd、耐久後ΔVlとする。
1枚目相当暗部電位(V)−999枚目相当暗部電位(V)=耐久後ΔVd
1枚目相当明部電位(V)−999枚目相当明部電位(V)=耐久後ΔVl
なお、1枚目相当暗部電位を耐久後Vdとした。
(3)(2)の後、さらに電子写真感光体を1週間同雰囲気に放置した後、あらためて(1)と同様に999枚相当の短期耐久試験を行った。そして、この短期耐久試験における1枚目相当の暗部電位および明部電位と999枚目相当の暗部電位および明部電位との変動量をみた。これらをそれぞれ放置後ΔVd、放置後ΔVlとする。
1枚目相当暗部電位(V)−999枚目相当暗部電位(V)=放置後ΔVd
1枚目相当明部電位(V)−999枚目相当明部電位(V)=放置後ΔVl
なお、1枚目相当暗部電位を放置後Vdとした。
評価結果を表3に示す。
本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 上記構造式(1−1)で示されるアミン化合物のIRスペクトルである。 上記構造式(1−1)で示されるアミン化合物のH−NMRスペクトルである。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で示されるアミン化合物。

    (一般式(1)中、ArおよびArは、それぞれ独立に、3−メチルフェニル基または4−メチルフェニル基を示す。ArおよびArは、同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 前記一般式(1)中のArおよびAr、4−メチルフェニル基である請求項1に記載のアミン化合物。
  3. 支持体ならびに該支持体上に設けられた電荷発生層および電荷輸送層を有する電子写真感光体において、
    該電荷輸送層が、下記一般式(1)で示されるアミン化合物と、下記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物である電荷輸送物質とを含有することを特徴とする電子写真感光体。

    (一般式(1)中、ArおよびArは、それぞれ独立に、3−メチルフェニル基または4−メチルフェニル基を示す。ArおよびArは、同一であっても異なっていてもよい。)
  4. 前記一般式(1)で示されるアミン化合物以外のアミン化合物が、下記一般式(2)で示されるアミン化合物である請求項3に記載の電子写真感光体。

    (一般式(2)中、Ar〜Arは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアリール基を示す。)
  5. 前記一般式(1)中のArおよびArならびに前記一般式(2)中のAr〜Ar、4−メチルフェニル基である請求項4に記載の電子写真感光体。
  6. 前記一般式(1)中のArと前記一般式(2)中のArおよびArとが同一の基であり、前記一般式(1)中のArと前記一般式(2)中のArおよびArとが同一の基である請求項4に記載の電子写真感光体。
  7. 前記電荷輸送層中の前記一般式(1)で示されるアミン化合物の含有量が、前記電荷輸送層に含有されるすべてのアミン化合物の合計質量に対して0.1〜1.0質量%である請求項3〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
  8. 請求項3〜7のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 請求項3〜7のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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