JPH10171133A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JPH10171133A
JPH10171133A JP33065396A JP33065396A JPH10171133A JP H10171133 A JPH10171133 A JP H10171133A JP 33065396 A JP33065396 A JP 33065396A JP 33065396 A JP33065396 A JP 33065396A JP H10171133 A JPH10171133 A JP H10171133A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度及び耐ソルベントクラック性に優
れ、かつ直接帯電による放電に対する耐電気特性が良好
で、フォトメモリーと残留電位が小さい電子写真感光体
を提供する。 【解決手段】 表面層が、残留溶剤濃度300mass
ppm以下の式(1)の繰り返し単位を有するポリア
リレート樹脂を用いて形成される電子写真感光体、該電
子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写
真装置。 【化6】 (式中、Xは−CR1314−(R13、R14はH、アルキ
ル基等)、アルキレン基、単結合等であり、R1 〜R12
はH、ハロゲン、アルキル基等である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、及
び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び
電子写真装置に関し、詳しくは特定の樹脂を含有する表
面層を有する電子写真感光体、及び該電子写真感光体を
有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法は米国特許第229769
1号公報に示されるように画像露光の間に受けた照射量
に応じて電気抵抗が変化しかつ暗所では絶縁性の物質を
コーティングした支持体よりなる光導電性材料を用い
る。この光導電性材料を用いた電子写真感光体に要求さ
れる基本的な特性としては(1)暗所で適当な電位に帯
電できること、(2)暗所において電位の散逸が少ない
こと及び(3)光照射によって速やかに電荷を散逸せし
めること等が挙げられる。
【0003】従来より電子写真感光体としてはセレン、
酸化亜鉛及び硫化カドミウム等の無機光導電性化合物を
主成分とする感光層を有する無機感光体が広く使用され
てきた。しかし、これらは前記(1)〜(3)の条件は
満足するが熱安定性、耐湿性、耐久性及び生産性におい
て必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】無機感光体の欠点を克服する目的で様々な
有機光導電性化合物を主成分とする電子写真感光体の開
発が近年盛んに行われている。例えば米国特許3837
851号明細書にはトリアリルピラゾリンを含有する電
荷輸送層を有する感光体、米国特許3871880号明
細書にはペリレン顔料の誘導体からなる電荷発生層と3
−プロピレンとホルムアルデヒドの縮合体からなる電荷
輸送層とからなる感光体等が公知である。
【0005】更に、有機光導電性化合物はその化合物に
よって電子写真感光体の感光波長域を自由に選択するこ
とが可能であり、例えばアゾ顔料では特開昭61−27
2754号公報及び特開昭56−167759号公報に
は可視領域で高感度を示すも物質が開示されており、ま
た特開昭57−19576号公報及び特開昭61−22
8453号公報には赤外領域まで感度を有する化合物が
示されている。
【0006】これらの材料のうち赤外領域に感度を示す
ものは近年進歩の著しいレーザービームプリンター(以
下LBPと略す)やLEDプリンターに使用されその需
要頻度は高くなってきている。
【0007】これら有機光導電性化合物を用いた電子写
真感光体は電気的、機械的双方の特性を満足させるため
に電荷輸送層と電荷発生層を積層させた機能分離型の感
光体として利用される場合が多い。一方、当然のことな
がら、電子写真感光体には適用される電子写真プロセス
に応じた感度、電気的特性、更には光学的特性を備えて
いることが要求される。
【0008】特に繰り返し使用される電子写真感光体に
おいてはその電子写真感光体表面にはコロナまたは直接
帯電、画像露光、トナー現像、転写工程及び表面クリー
ニング等の電気的、機械的外力が直接加えられるため、
それらに対する耐久性も要求される。
【0009】具体的には帯電時のオゾン及び窒素酸化物
による電気的劣化や、帯電時の放電、クリーニング部材
の摺擦によって表面が摩耗したり傷が発生したりする機
械的劣化、電気的劣化に対する耐久性が求められてい
る。
【0010】電気的劣化は、光が照射した部分にキャリ
アーが滞留し光が照射していない部分と電位差が生じる
現象が特に問題であり、これはフォトメモリーとして生
じる。
【0011】無機感光体と異なり物質的に柔らかいもの
が多い有機感光体には、機械的劣化に対する耐久性が劣
り耐久性向上が特に切望されている。
【0012】上記のような感光体に要求される耐久特性
を満足させるためにいろいろ試みがなされてきた。
【0013】表面層によく使用され摩耗性及び電気特性
に良好な樹脂としてはビスフェノールAを骨格とするポ
リカーボネート樹脂が注目されているが、前述したよう
な問題点全てを解決できるわけでもなく次のような問題
点を有している。
【0014】(1)溶解性に乏しくジクロロメタンや
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素
類の一部にしか良好な溶解性を示さないうえ、これらの
溶剤は低沸点のため、これらの溶剤で調製した塗工液を
用いて感光体を製造すると塗工面が白化し易い。塗工液
の固形分管理等にも手間がかかる。
【0015】(2)ハロゲン化脂肪族炭化水素類以外の
溶剤に対しては、テトラヒドラフラン、ジオキサン、シ
クロヘキサノンあるいはそれらの混合溶剤に一部可溶で
あるが、その溶液は数日でゲル化する等経時性が劣り、
感光体製造には不向きである。
【0016】(3)更に、上記式(1)及び(2)が改
善されたとしても、ビスフェノールAを骨格とするポリ
カーボネート樹脂にはソルベントクラックが発生し易
い。
【0017】(4)加えて、従来のポリカーボネート樹
脂では該樹脂で形成された被膜に潤滑性がないため感光
体に傷がつき易く、電子写真感光体の摩耗量を低くする
ようなクリーニング設定ではトナー融着等の画像欠陥に
なったり、クリーニングブレードの早期の劣化によるク
リーニング不良やトナー融着等が生じてしまうことがあ
った。
【0018】前記(1)及び(2)に挙げた溶液安定性
についてはポリマーの構造単位として嵩高いシクロヘキ
シレン基を有するポリカーボネートZ樹脂を使用する
か、ビスフェノールZやビスフェノールC等と共重合さ
せることによって解決されてきた。
【0019】また、ソルベントクラックについても特開
平6−51544号公報及び特開平6−75415号公
報に開示されているように、シロキサン変成ポリカーボ
ネートやエーテル変成ポリカーボネートを用いることに
より解決することが可能である。ところがこれら変成ポ
リカーボネートは従来のポリカーボネート樹脂に比べソ
ルベントクラックを対策とするためにポリマー内の内部
応力に対して柔軟性をもたしている構造をとっているた
め、結果、重合体本体の機械的強度が低下するという欠
点があった。
【0020】更に、近年、特開昭57−17826号公
報及び特開昭58−40566号公報に開示されている
ような帯電部材に直接電圧をかけ電子写真感光体に電荷
を印加する直接帯電方式が主流となりつつある。
【0021】これは、導電ゴム等で構成されたローラー
状の帯電部材を直接電子写真感光体に当接させ電荷を印
加する方法であり、スコロトロン等に比べ、オゾン発生
量が格段に少ない、スコロトロンは帯電器に流す電流の
80%前後はシールドに流れるため浪費されるのに対し
て、直接帯電はこの浪費分がなく非常に経済的である等
のメリットを持つ。
【0022】しかし、直接帯電はパッシェン則による放
電による帯電のため帯電安定性が非常に悪いという欠点
を持つ。この対策として直流電圧に交流電圧を重畳させ
た、いわゆるAC/DC帯電方式が考案されている(特
開昭63−149668号公報)。
【0023】この帯電方式により帯電時の安定性は向上
したが、ACを重畳するために電子写真感光体表面の放
電量は大幅に増大するため電子写真感光体の削れ量が増
加してしまうという欠点を新たに生じてしまい、機械的
強度のみならず電気的強度も要求されるようになってき
た。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のポリカーボネート樹脂を表面層として有する場合の問
題点を解決し、優れた耐ソルベントクラック性をもちつ
つ機械的強度が強く、かつ直接帯電による耐電気特性が
良好で、しかもフォトメモリー及び残留電位が小さく製
造が容易な電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有
するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供する
ことである。
【0025】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性
支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該
電子写真感光体の表面層が、構成成分として残留溶剤濃
度300mass ppm以下である下記一般式(1)
で示される繰り返し単位を有するポリアリレート樹脂を
用いて形成されることを特徴とする電子写真感光体であ
る。
【0026】
【化2】 (式中、Xは−CR1314−(R13及びR14は水素原
子、置換されてもよいそれぞれアルキル基またはアリー
ル基、またはR13とR14が結合することによって形成さ
れるアルキリデン基である)、置換されてもよいアルキ
レン基、単結合、−O−、−S−、−SO−または−S
2 −である。また、R1 〜R12は水素原子、ハロゲン
原子または置換されてもよいアルキル基である。) また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセス
カートリッジ及び電子写真装置である。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明におけるアルキル基として
はメチル基、エチル基及びプロピル基等が挙げられ、ア
ルキレン基としてはメチレン基及びエチレン基等が挙げ
られ、アリール基としてはフェニル基及びナフチル基等
が挙げられる。R13とR14にわたる2価のアルキリデン
基としてはシクロヘキシリデン基及びシクロペンチリデ
ン基等が挙げられ、ハロゲン原子としてはフッ素原子、
塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。これらが有して
もよい置換基としては上述のようなハロゲン原子、アル
キル基及びアリール基等が挙げられる。
【0028】以下に式(1)で示される構成単位の具体
例を表1で示すが、これらに限られるものではない。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】好ましい例としては構成単位例1、2、3
及び7が挙げられ、特に構成単位1及び2が好ましい。
【0034】本発明において用いられる式(1)で示さ
れる構成単位を有する重合体は、下記式(2)で示され
るビスフェノールを通常溶解性を上げるためテレフタル
酸塩化物及びイソフタル酸塩化物の混合物とアルカリ下
で溶媒/水系中で攪拌して界面重合させることによって
合成できる。
【0035】テレフタル酸塩化物及びイソフタル酸塩化
物の比率はその重合体の溶解性を考慮して決定されるも
ので定説はない。ただし、いずれかの塩化物の塩化物全
体に対する比率が30mol%以下になると合成した重
合体の溶解性が極端に低下するので注意が必要である。
通常は1/1の比率で合成するのが好ましい。
【0036】本発明において用いられる式(1)で示さ
れる構成単位を有する重合体は、残留溶剤濃度が高いと
長期保管或いは温度の影響によりフォトメモリー及び残
留電位の増大を招くため、残留溶剤濃度をできるだけ下
げることが望ましい。具体的には残留溶剤濃度300m
ass ppm以下とする必要があり、好ましくは10
0mass ppm以下である。
【0037】本発明において用いられる式(1)で示さ
れる構成単位を有する重合体の、残留溶剤によるフォト
メモリー及び残留電位の増大の原因については、まだは
っきりとは確認されていないが、フェニル基に2つのカ
ルボニル基が結合している点が他の樹脂と大きく異なる
点であり、残留溶剤が介在することにより長期保管或い
は温度の影響による重合体の分子鎖の切断、縮合或いは
残留溶剤分子とのラジカル反応などによる劣化が促進さ
れるものと推察され、電子写真特性、とりわけフォトメ
モリー及び残留電位の増大の原因となっているものと推
察される。
【0038】
【化3】 (式中、Xは−CR1314−(R13及びR14は水素原
子、置換されてもよいそれぞれアルキル基またはアリー
ル基、またはR13とR14が結合することによって形成さ
れるアルキリデン基である)、置換されてもよいアルキ
レン基、単結合、−O−、−S−、−SO−または−S
2 −である。また、R1 〜R8 は水素原子、ハロゲン
原子または置換されてもよいアルキル基である。) 本発明の電子写真感光体においては式(1)で示される
構成単位が同一のもので構成される重合体でも、2種類
以上の式(1)で示される別種の構成単位からなる共重
合体でもよい。
【0039】本発明による電子写真感光体は特に優れた
耐ソルベントクラック性と機械的強度とAC帯電におけ
る耐電気特性を合わせ持ち、良好な電子写真特性を持っ
ているものである。
【0040】本発明による重合体は構成単位中に剛直性
を有するユニットが含有され、電子写真感光体形成時に
そのユニットが部分的にガラス化することによって高分
子被膜全体の耐久性を上げるものである。
【0041】またこの分子内部における部分的ガラス化
により分子内密度を上げかつ非晶質部分と結晶質部分を
同一分子内に併せ持つため塗膜形成時に発生する分子内
応力をも緩和することができ、それによりソルベントク
ラックの要因となる薬品が侵入しても内部応力を維持し
クラックが生じないと推定される。
【0042】機械的強度は結晶質部分の存在により強固
になるものと推測される。
【0043】耐電気特性においては、カーボネート結合
に比較してアリール基のエステル結合であるアリレート
構造はAC帯電による電流に強く特に耐電気性能が上が
っていると考えられる。この理由は確認されていないが
カーボネート結合はカルボキシ基の両側に酸素原子があ
るためダイポールモーメントが大きく電気エネルギーに
対して弱いためと推測される。
【0044】以下本発明に用いる電子写真感光体の構成
について説明する。
【0045】本発明における電子写真感光体は、感光層
が電荷輸送材料と電荷発生材料を同一の層に含有する単
層型であっても、電荷輸送層と電荷発生層に分離した積
層型でもよいが電子写真特性的には積層型が好ましい。
【0046】使用する導電性支持体は導電性を有するも
のであればよく、アルミニウム、ステンレス等の金属、
あるいは導電層を設けた金属、紙及びプラスチック等が
挙げられ、形状はシート状及び円筒状等が挙げられる。
【0047】LBP等画像入力がレーザー光の場合は散
乱による干渉縞防止、または支持体の傷を被覆すること
を目的とした導電層を設けてもよい。これは、カーボン
ブラック及び金属粒子等の導電性粉体をバインダー樹脂
に分散させて形成することができる。導電層の膜厚は5
〜40μmが好ましく、より好ましくは10〜30μm
である。
【0048】その上に接着機能を有する中間層を設け
る。中間層の材料としてはポリアミド、ポリビニルアル
コール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カ
ゼイン、ポリウレタン及びポリエーテルウレタン等が挙
げられる。これらは適当な溶剤に溶解して塗布される。
中間層の膜厚は0.05〜5μmが好ましく、より好ま
しくは0.3〜1μmである。
【0049】中間層の上には電荷発生層が形成される。
本発明に用いられる電荷発生物質としてはセレン−テル
ル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、フタロシアニ
ン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリス
アゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナ
クリドン及び非対称キノシアニン系の各顔料が挙げられ
る。機能分離型の場合、電荷発生層は前記電荷発生物質
を0.3〜4倍量のバインダー樹脂及び溶剤とともにホ
モジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミ
ル、サンドミル、アトライター、ロールミル及び液衝突
型高速分散機等の方法でよく分散し、分散液を塗布、乾
燥させて形成される。電荷発生層の膜厚は5μm以下が
好ましく、より好ましくは0.1〜2μmである。
【0050】電荷輸送層は主として電荷輸送材料と本発
明に用いる重合体を含むバインダー樹脂とを溶剤中に溶
解させた塗料を塗工・乾燥して形成する。用いられる電
荷輸送材料としてはトリアリールアミン系化合物、ヒド
ラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合
物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物
及びチアゾール系化合物等が挙げられる。
【0051】これらは0.5〜2倍量のバインダー樹脂
と組み合わされ塗工、乾燥し電荷輸送層を形成する。電
荷輸送層の膜厚は5〜40μmが好ましく、より好まし
くは15〜30μmである。
【0052】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。
【0053】図において、1はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、
一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位
の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービ
ーム走査露光等の像露光手段(不図示)からの画像露光
光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順
次形成されていく。
【0054】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不
図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体
1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転
写手段6により順次転写されていく。
【0055】像転写を受けた転写材7は、感光体面から
分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けるこ
とにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウ
トされる。
【0056】像転写後の感光体1の表面は、クリーニン
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10
により除電処理された後、繰り返し像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接
触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではな
い。
【0057】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリ
ッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカート
リッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写
真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例え
ば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9の少なくともひとつを感光体1と共に一体に支持して
カートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手
段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ
11とすることができる。
【0058】また、画像露光光4は、電子写真装置が複
写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化
し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、
LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等
により照射される光である。
【0059】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及
びレーザー製版等電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0060】以下実施例に従って説明する。実施例中部
は重量部を表わす。 〔実施例1〕30φ、254mmのアルミニウムシリン
ダーを支持体とし、それに、以下の材料より構成される
塗料を支持体上に浸漬コーティング法で塗布し140℃
で30分熱硬化して15μmの導電層を形成した。
【0061】 導電性顔料:SnO2 コート処理硫酸バリウム 10部 抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材:シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 20部
【0062】次に、この上にN−メトキシメチル化ナイ
ロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部及
びn−ブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸
漬コーティング法で塗布し0.5μmの中間層を形成し
た。
【0063】次に、CuKα特性X線回折のブラッグ角
2θ±0.2°が9.0°、14.2°、23.9°及
び27.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフ
タロシアニン(TiOPc)4部及びポリビニルブチラ
ール(商品名:エスレックBM2、積水化学製)2部及
びシクロヘキサノン60部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で4時間分散した後、エチルアセテ
ート100部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。
これを浸漬コーティング法で塗布し0.3μmの電荷発
生層を形成した。
【0064】次に、下記構造式のアミン化合物9部、
【0065】
【化4】 下記構造式のアミン化合物1部
【0066】
【化5】 と表2の条件1記載の重合体10部を、モノクロロベン
ゼン30部及びジクロロメタン70部の混合溶媒に溶解
した。
【0067】この重合体は、所定ビフェノール(0.0
1mol)を水酸化ナトリウム(0.8g)及び塩化テ
トラメチルアンモニウム(1g)を水100mlに溶か
して1リットルのミキサー中に投入し、これに1,2−
ジクロロエタン(30ml)にテレフタル酸塩化物
(0.005mol)及びイソフタル酸塩化物(0.0
05mol)を溶かしたものを攪拌しながら投入し10
分高速攪拌し2時間放置後、1,2−ジクロロエタン液
を回収しこれに大量のヘキサンを投入しポリマーとして
回収した。回収後水洗浄、クロロホルム溶解及びメタノ
ール滴下による精製工程を行ない、50℃で8時間送風
乾燥を行った。回収したポリマーについてはガスクロマ
トグラフィーにより残留溶剤濃度の測定を行った。表2
の条件1記載の重合体の残留溶剤濃度は100mass
ppmであった。得られた重合体を密封容器に入れ、
50℃の環境下にて6ケ月間保存したものを用いた。
【0068】この塗料を浸漬コーティング法で塗布して
120℃2時間乾燥し25μmの電荷輸送層を形成し
た。
【0069】次に、評価について説明する。
【0070】装置はヒューレットパッカード製LBP
「レーザージェット4plus」(プロセススピード7
1mm/sec)を改造して用いた。改造は一次帯電の
制御を定電流制御を定電圧制御とした。作成した電子写
真感光体をこの装置で32℃、95%RH下で通紙耐久
(HH耐久)を行った。シーケンスはプリント1枚毎に
1回停止する間欠モードとした。
【0071】トナーがなくなったならば補給し画像で問
題が出るまで耐久した。
【0072】また、研磨テープを用いたテーバー摩耗試
験機を用い15分摩耗させ、そのときの重量減少分を測
定した。
【0073】更に、電子写真感光体の一部に3000L
ux、10分間の白色蛍光灯の光を当て10分間放置
後、明部電位を測定し光を当てる前から明部電位がどれ
だけ下がったかを測定しフォトメモリー値とした。
【0074】更に、ソルベントクラック性は表面に皮脂
を付着させ48時間放置し顕微鏡観察によりソルベント
クラックの有無を観察し、クラックの認められたものを
×、認められないものを○とした。
【0075】その結果を表3に示す。
【0076】
【表5】 テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物の混合比はモ
ル比で1:1とした。
【0077】〔実施例2〜12〕電荷輸送層のバインダ
ー樹脂に表2の条件2〜12のものを用いた以外は実施
例1と同様に電子写真感光体を作成し評価した。その結
果を表3に示す。
【0078】
【表6】
【0079】〔比較例1〜5〕電荷輸送層のバインダー
樹脂に表4の条件1〜5のものを用いた以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作成し評価した。その結果を
表5に示す。
【0080】
【表7】
【0081】
【表8】
【0082】
【表9】
【0083】〔比較例6〜10〕電荷輸送層のバインダ
ー樹脂に表6の条件6〜10のものを用いた以外は実施
例1と同様に電子写真感光体を作成し評価した。その結
果を表7に示す。
【0084】
【表10】 テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物の混合比はモ
ル比で1:1とした。
【0085】
【表11】
【0086】〔実施例13〜24〕次に、実施例1〜1
2の電子写真感光体をキヤノン製レーザービームプリン
ター「レーザーショットA404」を改造した装置に取
り付け32℃で95%RH下で5000枚の連続耐久を
行った。装置は非照射時の暗部の帯電電位Vdを−65
0V、レーザー光照射時の電位V1を−170Vとなる
ように設定した。評価は耐久前後の非照射時の暗部の帯
電電位Vd、レーザー光照射時の電位Vl、前露光後の
残留電位Vslを測定することにより行った。結果を表8
に示す。
【0087】
【表12】
【0088】〔比較例11〜20〕更に比較例1〜10
の電子写真感光体についても実施例13〜24と同様に
連続耐久を行ない評価した。その結果を表9に示す。
【0089】
【表13】
【0090】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、機械的強度
を損なうことなく優れた耐ソルベントクラック性を有
し、更に機械的強度が強く、かつ直接帯電による放電に
対する耐電気特性が良好であり、フォトメモリーと残留
電位が小さく製造が容易な直接帯電に適した電子写真感
光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリ
ッジ及び電子写真装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【符号の説明】
1 本発明の電子写真感光体 2 軸 3 一次帯電手段 4 画像露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 像定着手段 9 クリーニング手段 10 前露光光 11 プロセスカートリッジ 12 レール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、構成
    成分として残留溶剤濃度300mass ppm以下で
    ある下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する
    ポリアリレート樹脂を用いて形成されることを特徴とす
    る電子写真感光体。 【化1】 (式中、Xは−CR1314−(R13及びR14は水素原
    子、置換されてもよいそれぞれアルキル基またはアリー
    ル基、またはR13とR14が結合することによって形成さ
    れるアルキリデン基である)、置換されてもよいアルキ
    レン基、単結合、−O−、−S−、−SO−または−S
    2 −である。また、R1 〜R12は水素原子、ハロゲン
    原子または置換されてもよいアルキル基である。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体、及び帯
    電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より
    選ばれた少なくともひとつの手段を一体に支持し、電子
    写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセ
    スカートリッジ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電子写真感光体、帯電手
    段、像露光手段、現像手段及び転写手段を有することを
    特徴とする電子写真装置。
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