以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリアリレート樹脂は、少なくとも下記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有することを特徴としている。
(式(1)中、R11 〜R18およびR21 〜R28は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリール基、炭素数1〜3のアルコキシ基を示す。Xは、単結合、酸素原子、硫黄原子、または、下記式(2)で示される2価の基を示す。)
(式(2)中、R31およびR32は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、または、アリール基を示す、あるいは、R31とR32とが結合して形成されるシクロアルキリデン基またはフルオレニリデン基を示す。)
上記式(1)中のR11 〜R18およびR21 〜R28で示される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、炭素数1〜3のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられ、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基およびフェニル基が好ましい。
上記式(2)中のR31およびR32で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、フッ化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられ、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、プロピル基(特にイソプロピル基)、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基が好ましい。
また、上記式(2)中のR31とR32とが結合して形成されるシクロアルキリデン基としては、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基などが挙げられる。これらの中でも、シクロヘキシリデン基が好ましい。
以下に、上記式(1)で示される繰り返し構造単位の具体例を示す。
本発明におけるポリアリレート樹脂は、上記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有する。このポリアリレート樹脂は、上記式(1)のなかで選択される特定の繰り返し構造単位と、上記式(1)のなかで選択されるその他の繰り返し構造単位、あるいは他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位との共重合体としても使用可能である。その際、重合形態はブロック共重合、ランダム共重合といった重合形態でもよく任意であるが、好ましいのはランダム共重合形態である。
また、本発明中での、上記式(1)のなかで選択される特定の繰り返し構造単位と、上記式(1)のなかで選択されるその他の繰り返し構造単位という記載、あるいは、
他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位を有する共重合ポリアリレート樹脂のモル比換算での共重合比がA:Bという記載は、
上記式(1)のなかで選択される特定の繰り返し構造単位に示されるジカルボン酸エステル部位を(1−C)、ビスフェノール部位を(1−B)、上記式(1)のなかで選択されるその他の繰り返し構造単位、あるいは、
他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位に示されるジカルボン酸エステル部位を(3−C)、ビスフェノール部位を(3−B)とした場合、
モル比換算でのジカルボン酸エステル部位における(1−C):(3−C)が共重合比A:Bであり、また、モル比換算でのビスフェノール部位における(1−B):(3−B)が共重合比A:Bであることを示している。
前記の他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位に用いられる2価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、3,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、3,3’−ジフェニルエーテルジカルボン酸といった芳香族二価カルボン酸類、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン酸といった直鎖脂肪族二価カルボン酸類、シクロへキシレンジカルボン酸といった環状脂肪族二価カルボン酸類などが挙げられる。なかでもテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸が好ましい。2価の有機残基としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)や2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールC)といったビスフェノール類、4,4’−ヒドロキシビフェニルといったビフェノール類などが挙げられる。以下に、他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位の具体例を示す。
本発明の電子写真感光体の表面層に用いられる上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂の重量平均分子量(MW)は任意である。しかし、優れた機械的強度を発現するためには、重量平均分子量(MW)が80000以上であることが好ましい。ただし、上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂の分子量が大きすぎると、これを含有する塗布液の塗工性が悪くなる場合がある。したがって、上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂の重量平均分子量(MW)は300000以下であることが好ましく、特には200000以下であることが好ましい。
また本発明の電子写真感光体の表面層、または電子写真感光体の表面層用塗布液に用いられる上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂は、ジカルボン酸エステルとビスフェノールなどの水酸基を有する化合物とのエステル交換法によって合成することが可能である。また、ジカルボン酸ハライドなどの2価の酸ハロゲン化物とビスフェノールなどの水酸基を有する化合物との重合反応によっても合成することも可能である。ただし、重量平均分子量(MW)が上記範囲のものを製造するには、後者の合成方法によって合成することが好ましい。
なお本発明の電子写真感光体の表面層、または電子写真感光体の表面層用塗布液に用いられる上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂のアルカリ金属原子の含有量は20ppm以下である。アルカリ金属原子の含有量がこの範囲を超えると、電気的特性が悪化するため、初期あるいは繰り返し使用時において良好な画像品質を維持することが困難である。
また、本発明の電子写真感光体の表面層、または電子写真感光体の表面層用塗布液に用いられる上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂のジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は50ppm以下であることが好ましい。カルボン酸の含有量がこの範囲を超えると、電気的特性の安定性が悪化し、繰り返し使用時において良好な画像品質を維持することが困難になる場合がある。
上記不純物の除去方法としては、水あるいはイオン交換水による洗浄が好ましく、さらに優れた洗浄効果を得るには、加温された水あるいはイオン交換水による洗浄が好ましい。ただし水あるいはイオン交換水を加温する場合には、樹脂の分解、エネルギー使用にともなう環境的負荷、コストなどの点から、80℃以下であることが好ましい。
(合成例1)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量も検出限界以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
下記式(A)
(A):
で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド59.0gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、酸クロライド溶液を調製した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、下記式(B)
(B):
で示される構造を有するビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液を調製した。
次に、酸クロライド溶液をビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(50℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(50℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量も検出限界以下であった。)
(合成例2)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例1と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例3)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が20ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が50ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例1と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は20ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は50ppmであった。)
(合成例4)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が20ppm以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例1と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の4倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の有機相の体積の4倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は20ppmであった。)
(合成例5)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が50ppm以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例1と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2倍の量のイオン交換水(50℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2倍の量のイオン交換水(50℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は50ppmであった。)
(合成例6)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が20ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が検出限界以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例1と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の0.5倍の量の10%−NaOH水溶液を使用して攪拌洗浄した。その後、有機相と水相を分離し、さらに有機相を、有機相の体積の3倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄した。その後、有機相と水相を分離し、有機相を攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は20ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は検出限界以下であった。)
(合成例7)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド47.2gと、下記式(C)
(C):
で示されるテレフタル酸クロライド8.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(B)で示される構造を有するビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液をビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例8)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド41.3gと、上記式(C)で示されるテレフタル酸クロライド12.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(B)で示される構造を有するビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液をビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例9)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド35.4gと、上記式(C)で示されるテレフタル酸クロライド16.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(B)で示される構造を有するビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液をビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例10)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド47.2gと、下記式(D)
(D):
で示されるイソフタル酸クロライド8.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(B)で示される構造を有するビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液をビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例11)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド41.3gと、上記式(D)で示されるイソフタル酸クロライド12.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(B)で示される構造を有するビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液をビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例12)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド35.4gと、上記式(D)で示されるイソフタル酸クロライド16.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(B)で示される構造を有するビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液をビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例13)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量も検出限界以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド59.0gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、酸クロライド溶液を調製した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、下記式(E)
(E):
で示される構造を有する2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン56.8g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド溶液を2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(50℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(50℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量も検出限界以下であった。)
(合成例14)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例1と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例15)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が20ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が50ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例13と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は20ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は50ppmであった。)
(合成例16)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド47.2gと、上記式(C)で示されるテレフタル酸クロライド8.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(E)で示される構造を有する2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン56.8g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例17)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド41.3gと、上記式(C)で示されるテレフタル酸クロライド12.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(E)で示される構造を有する2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン56.8g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例18)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド35.4gと、上記式(C)で示されるテレフタル酸クロライド16.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(E)で示される構造を有する2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン56.8g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例19)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド47.2gと、上記式(D)で示されるイソフタル酸クロライド8.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(E)で示される構造を有する2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン56.8g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例20)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド41.3gと、上記式(D)で示されるイソフタル酸クロライド12.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(E)で示される構造を有する2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン56.8g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例21)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド35.4gと、上記式(D)で示されるイソフタル酸クロライド16.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(E)で示される構造を有する2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン56.8g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例22)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量も検出限界以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド59.0gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、酸クロライド溶液を調製した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、下記式(F)
(F):
で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(50℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(50℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、120000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は検出限界以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量も検出限界以下であった。)
(合成例23)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例22と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、120000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例24)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が20ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が50ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例22と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、120000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は20ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は50ppmであった。)
(合成例25)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−2)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド47.2gと、上記式(C)で示されるテレフタル酸クロライド8.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(F)で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−2)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、120000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例26)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−2)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド41.3gと、上記式(C)で示されるテレフタル酸クロライド12.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(F)で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−2)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、120000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例27)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−2)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド35.4gと、上記式(C)で示されるテレフタル酸クロライド16.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(F)で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−2)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、120000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例28)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−13)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド47.2gと、上記式(D)で示されるイソフタル酸クロライド8.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(F)で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−13)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、120000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例29)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−13)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド41.3gと、上記式(D)で示されるイソフタル酸クロライド12.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(F)で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−13)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、120000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(合成例30)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−13)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が10ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
上記式(A)で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライド35.4gと、上記式(D)で示されるイソフタル酸クロライド16.2gを、ジクロロメタン1Lに溶解させ、
ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライドとの混合溶液を調整した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、上記式(F)で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン51.3g、水酸化ナトリウム16gを、水1Lに溶解させ、
これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.31gを添加して攪拌し、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド混合溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。途中で反応溶液に対してp−tert−ブチルフェノール1.50gを加えた。
その後、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の3倍の量のイオン交換水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−13)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、120000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は10ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例1)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が検出限界以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例1と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積と等倍の量の10%−NaOH水溶液を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積と等倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積と等倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は検出限界以下であった。)
(比較合成例2)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が50ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が検出限界以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例1と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積と等倍の量の10%−NaOH水溶液を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積と等倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は50ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は検出限界以下であった。)
(比較合成例3)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が50ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が100ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例1と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の1.5倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の1.5倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は50ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は100ppmであった。)
(比較合成例4)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例7と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例5)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例8と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例6)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例19と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−4)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例7)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例10と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例8)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例11と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例9)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppm以下であり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例12と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−5)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−15)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、130000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例10)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が検出限界以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例13と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積と等倍の量の10%−NaOH水溶液を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積と等倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積と等倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は検出限界以下であった。)
(比較合成例11)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が検出限界以下であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例13と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積と等倍の量の10%−NaOH水溶液を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積と等倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は検出限界以下であった。)
(比較合成例12)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、
アルカリ金属原子の含有量が50ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が100ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例13と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の1.5倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の1.5倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は50ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は100ppmであった。)
(比較合成例13)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例16と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例14)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例17と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例15)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例18と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−3)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例16)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例19と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例17)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例20と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で70%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
(比較合成例18)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であり、
さらにアルカリ金属原子の含有量が30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量が25ppmであるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
合成例21と同様に重合を行い、水相が中性になるまで酢酸を添加し、重合反応を終了させた。有機相と水相を分離したのち、有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用して攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。この有機相を、有機相の体積の2.0倍の量の水(25℃)を使用してさらに攪拌洗浄し、有機相と水相を分離した。このようにして得られた有機相を、攪拌下のメタノール5Lに滴下して、重合物を沈殿させ、濾別して取り出して乾燥させた。こうして、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60%が上記式(1−3)で示される繰り返し構造単位であり、40%が上記式(3−14)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(本明細書中「重量平均分子量(MW)」と記載する)は、125000であった。また、アルカリ金属原子の含有量は30ppmであり、ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量は25ppmであった。)
ここで、本発明における樹脂の重量平均分子量(MW)、アルカリ金属の含有量、カルボン酸の含有量の測定方法を、以下に詳細に記載する。
<重量平均分子量(MW)>
測定対象樹脂をテトラヒドロフラン中に入れ、数時間放置した後、振盪しながら測定対象樹脂とテトラヒドロフランとをよく混合し(測定対象樹脂の合一体がなくなるまで混合し)、さらに12時間以上静置した。
その後、東ソー(株)製のサンプル処理フィルターマイショリディスクH−25−5を通過させたものをGPC(ゲルパーミッションクロマトグラフィー)用試料とした。
次に、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフランを毎分1mlの流速で流し、GPC用試料を10μl注入して、測定対象樹脂の重量平均分子量(MW)を測定した。カラムには、東ソー(株)製のカラムTSKgel SuperHM−Mを用いた。
測定対象樹脂の重量平均分子量(MW)の測定にあたっては、測定対象樹脂が有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料には、アルドリッチ社製の単分散ポリスチレンの分子量が800〜2000000のものを10点用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
<アルカリ金属の含有量>
ポリアリレート樹脂1gをマイクロウェーブ湿式分解装置(Milestone社製 MLS−1200MEGA、MDR1000/160/60ローター)にて以下の条件で溶液化し、ICP発光分析装置(日本ジャーレルアッシュ社製ICAP−575−II)でNa含有量を測定した。
(溶液化条件)
・1st step:H2SO4 3ml
・2nd step:NHO3 2ml
・3rd step:HNO3 1ml
・4th step:HClO4 1ml
<ジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量>
ポリアリレート樹脂0.2gをアセトニトリル3mlに溶解し、72時間静置した。次いでアセトニトリル溶液を孔径0.45μmのフィルタを用いて不溶物と濾別し、試料溶液とした。この試料溶液をガスクロマトグラフ装置(ヒューレット・パッカード社製、HP6890Series GC System)
[カラム:メチルシリコンキャピラリー(5m×0.53mm)、カラム温度:250℃、キャリヤガス:He、検出器:FID]
において測定し、ジフェニルエーテルジカルボン酸のピーク面積よりジフェニルエーテルジカルボン酸の含有量を求めた。
また本発明の樹脂において、共重合体であるものについては、1H−NMR測定を行い、樹脂を構成している水素原子のピーク面積比を換算することで、共重合比を確認した。
本発明の電子写真感光体の表面層を形成するための塗布液は、本発明のポリアリレート樹脂、電荷輸送物質、溶剤を混合攪拌したものである。また、この塗布液にレベリング剤や酸化防止剤、可塑剤等を必要に応じて添加してもよい。
また表面層を形成する場合、上述した塗布液を塗布することにより感光体を形成する。このときに使用する溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶剤、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤、クロロホルムなどのハロゲン原子で置換された炭化水素溶剤などが用いられる。これら溶剤は、単独で使用しても良いが、2種類以上を混合して使用しても良い。これらの溶剤の中でも、少なくともエーテル系溶剤を使用することが、樹脂溶解性などの観点から好ましい。
次に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
本発明の電子写真感光体は支持体および該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体である。その構成は、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する感光層を有する感光体(単層型)であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)であってもよい。良好な感光体特性を示す点では、積層型感光体が好ましい。また、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層であることがより好ましい。さらに、電荷輸送層上には、該感光層を保護、あるいは表面性を付与することを目的とした保護層を設けても良い。
本発明におけるポリアリレート樹脂を含有する表面層は、単層型感光体においては感光層全体であり、積層型感光体においては電荷輸送層もしくは保護層である。
支持体は、導電性を有するもの(導電性支持体)であればよく、具体的にはアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス等の金属製(合金製)の支持体を用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成した層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体などを用いることもできる。また、支持体の形状としては円筒状、ベルト状などが挙げられるが、円筒状が好ましい。
また、支持体の表面はレーザー光などの散乱による干渉縞の防止などを目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施しても良い。
支持体と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)または後述の中間層との間には、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被膜を目的とした導電層を設けても良い。
導電層は、カーボンブラック、金属粒子、金属酸化物粒子などの導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。
導電層の膜厚は1〜40μmであることが好ましく、特には2〜20μmであることが好ましい。
また、支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。
中間層は、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂、ゼラチン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユリア樹脂などの樹脂や、酸化アルミニウムなどの材料を用いて形成することができる。
中間層の膜厚は0.05〜5μmであることが好ましく、特には0.3〜1μmであることが好ましい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノン、ジベンズピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩およびチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、キノシアニンなどのシアニン染料や、アントアントロン顔料や、ピラントロン顔料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素や、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などが挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
感光層が積層型感光層である場合であって、電荷発生層が電子写真感光体の表面層でない場合、電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ベンザール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられる。特には、ブチラール樹脂などが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機などを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、1:0.3〜1:4(質量比)の範囲が好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択されるが、有機溶剤としてはアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることが好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリールメタン化合物などが挙げられる。これら電荷輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
電荷輸送層が表面層である場合、電荷輸送層には、結着樹脂として、少なくとも、上記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有するポリアリレート樹脂が用いられる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、以下に例示する他の樹脂を併用することもできる。その場合は、電荷輸送層における上記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有するポリアリレート樹脂の割合は、電荷輸送層に含有される結着樹脂の全質量に対して50質量%以上であることが好ましく、さらには70質量%以上であることが好ましい。併用可能な樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂などが挙げられる。特には、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂などが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン原子で置換された炭化水素などが用いられる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜35μmであることが好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
さらに、感光層上には該感光層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。保護層は、結着樹脂を溶剤に溶解して得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
保護層の膜厚は0.5〜10μmであることが好ましく、特には1〜5μmであることが好ましい。
上記各層の塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
図1に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図1において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の表面は、帯電手段(一次帯電手段:帯電ローラーなど)3により、正または負の所定電位に均一に帯電される。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)7に順次転写されていく。
トナー像の転写を受けた転写材7は、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(クリーニングブレードなど)9によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化される。さらに前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図1に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成することができる。このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図1では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段12を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11としている。