JP5274040B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。より詳しくは、特定のポリカーボネート樹脂とシロキサン構造を有する重合体とを共に表面層に含有する電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
現在、電子写真装置は、高速運転可能かつ高印字品質を得ることができるので、複写機及びレーザービームプリンター等の分野において広く利用されている。電子写真装置に用いられる電子写真感光体(以降、場合により「感光体」ともいう)としては、有機の光導電材料を用いた有機感光体(OPC)の開発・普及が活発に進められている。また、感光体の構成に関しても、電荷移動型錯体構造や電荷発生材料を結着樹脂中に分散した単層型の感光体から、電荷発生層と電荷輸送層とを分離した機能分離型の感光体構成へと、構成が変遷してきた。機能分離型感光体構成においては、現在、アルミニウム支持体の上に、まず下地層を形成し、その後電荷発生層及び電荷輸送層を形成する構成が主流となっている。
一方、当然のことながら、電子写真感光体には適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気的特性、機械的特性、更には光学的特性を備えていることが要求される。特に、繰り返し使用される電子写真感光体の表面には帯電、露光、現像、転写及びクリーニング等の電気的や機械的外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。
詳しくは、帯電時に発生するオゾンや窒素酸化物による劣化や、放電やクリーニングによる表面の摩耗や傷といった、実際に電子写真装置を使用する際の電気的及び機械的劣化に対する耐久性が求められている。具体的には高温多湿の環境の中で大きな課題として、画像流れがある。この画像流れは、感光体表面に結露することによっても発生することがあるが、多くは、転写材に含有されているタルクが感光ドラム表面に付着し、帯電装置から発生するオゾンや窒素酸化物の付着により表面抵抗の低下を引き起こし、潜像が乱されて発生する。また、OHT紙表面の界面活性剤が付着して起きることもある。この画像流れに対する対応としては感光体表面層の磨耗性を高めることにより、クリーニング装置により感光体表面層に付着した低抵抗酸化物が容易に削り取られるようにする方法が提案されている。例えば、特許文献1では感光体の感光層が1.5×10以下と4.5×10以上の数平均分子量を有するポリカーボネート樹脂をブレンドし、1.5×10以下のポリカーボネート樹脂を一定量以上の割合で含有させて感光体の磨耗量を高める方法が提案されている。更に、特許文献2では特定分子量の範囲のポリカーボネート又はポリアリレート樹脂とフッ素微粒子を含有させた表面層を用いることで、交流電流印加での画像流れと耐久による傷の発生を抑制する方法が提案されている。更には、特許文献3では粘度平均分子量1.5×10以下と1.5×10以上のポリカーボネート樹脂をブレンドし1.5×10以下のポリカーボネート樹脂を一定量以上の割合で含有させて感光体の磨耗量を高める方法が提案されている。
また、感光体に直接接触配置されている部材、例えば、クリーニングブレードや帯電部材に対して、プロセスカートリッジや電子写真装置として実際に製造されてから、ユーザーが使用するまでの保存や輸送に対する感光体の電気的、機械的強度等も求められている。
これらの課題に対しては主に、電子写真感光体に接触配置される部材に対して改良を行う方法が主に提案されている。例えば、特許文献4では接触帯電部材を電子写真感光体からプロセスカートリッジ製造時に離間させる離間機構を設けることが提案されている。また、特許文献5には、クリーニングブレードの電子写真感光体との当接部に微粒子を塗布することにより、電子写真感光体との摩擦係数を下げることが提案されている。
特開昭62−160458号公報 特開2000−19765号公報 特開2000−56659号公報 特開平5−333670号公報 特開平6−118856号公報
上述の特許文献1乃至3に記載されている電子写真感光体表面層に低分子量のポリカーボネート樹脂を一定割合ブレンドする方法では、表面層の磨耗量が増えて画像流れの発生が防止できる。しかしながら、電子写真感光体に接触配置されている帯電部材やクリーニングブレードの当接圧が高い状態で長期保管を行うと、感光体表面層の接触部材との当接部が凹み、画像上横帯びとなる画像欠陥が発生する場合がある。特に、直流電流のみで帯電させる直流帯電方式の場合、電子写真感光体表面層の微小な凹みも画像になって現れるのでより厳しい。
更に、感光体表面層の硬度を上げるために、フッ素微粒子を含有させた表面層使用する場合、分散不良に起因する欠陥や耐久による電位変動等特性面に悪影響がでる場合がある。
また、特許文献4に記載されている帯電部材と電子写真感光体を離間させる離間機構を設ける場合、離間機構によるコスト増や構成の複雑化等が発生する。また、特許文献5に記載されているクリーニングブレードの電子写真感光体との当接部に微粒子を塗布することにより、電子写真感光体との摩擦係数を下げる方法では、画像形成動作の際には粉体の示す擦動性により摩擦係数を低減することに効果はある。しかしながら、プロセスカートリッジや電子写真装置として実際に製造されてから長期間保管された場合の電子写真感光体表面層の凹みに対しては、当接圧は変わらないので明確な効果は見られない場合がある。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、高温多湿の環境下での画像流れとプロセスカートリッジや電子写真装置として実際に製造されてから長期間保管された場合、感光体表面層の接触部材との当接部が凹み、画像上横帯びとなる画像欠陥の両者に対して改善可能な電子写真感光体を提供することにある。
本発明の別の目的は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することである。
本発明に従って、導電性支持体及び該導電性支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が
記式(1)示される繰り返し構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.3dl/g未満のポリカーボネート樹脂と、
下記式(2)で示されるシロキサン構造を有する重合体と
を含有することを特徴とする電子写真感光体が提供される。
(式(1)中、R乃至R30は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。
(式(2)中、R31乃至R34は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。nは1乃至500の繰り返し数を示す平均値を示す。
本発明に従って、上記電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段及び転写工程後の該電子写真感光体上に残るトナーを回収するクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一つの手段とを共に一体に保持し、電子写真装置に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、
該帯電手段が、該電子写真感光体に接触して該電子写真感光体を帯電させる接触帯電ローラーを有し、該クリーニング手段が、該電子写真感光体表面に当接するクリーニングブレードを有することを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
本発明に従って、上記電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した該電子写真感光体に対して露光を行い該電子写真感光体上に静電潜像形成する露光手段、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段及び転写工程後の該電子写真感光体上に残るトナーを回収するクリーニング手段を備える電子写真装置において、
該帯電手段が、該電子写真感光体に接触して該電子写真感光体を帯電させる接触帯電ローラーを有し、該クリーニング手段が、該電子写真感光体表面に当接するクリーニングブレードを有することを特徴とする電子写真装置が提供される。
以上説明したように、本発明によれば、高温多湿の環境下での画像流れとプロセスカートリッジや電子写真装置として実際に製造されてから長期間保管された場合、感光体表面層の接触部材との当接部が凹み、画像上横帯びとなる画像欠陥の両者に対して改善可能な、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体は導電性支持体及び該導電性支持体上に形成された感光層をするものである。感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質とを同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。本発明による電子写真感光体は、電子写真特性の観点から、積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層であっても、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層であってもよい。本発明による電子写真感光体において、積層型感光層を採用する場合、電子写真特性の観点から、順層型感光層が好ましい。また、電荷発生層を積層構造としてもよく、また、電荷輸送層を積層構成としてもよい。更に、耐久性能向上等を目的とし感光層上に保護層を設けることも可能である。また、導電層支持体と感光層の間に導電層や中間層を設けてもよい。
本発明における支持体は、アルミニウム、アルミニウム合金又はステンレスのような金属製の円筒状支持体を用いることができる。アルミニウム又はアルミニウム合金の場合は、引抜き管のED管やEI管、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解及び研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式又は乾式ホーニング処理したものも用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金又は酸化インジウム−酸化スズ合金を真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製円筒状支持体や樹脂製円筒状支持体を用いることができる。ここで、該樹脂製円筒状支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレン又はポリスチレン樹脂を用いることが可能である。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子又は銀粒子のような導電性粒子を樹脂や紙に含浸した円筒状支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチックを用いることもできる。支持体及びその酸化被膜を含む体積抵抗率は、1×1010Ω・cm以下であることが好ましく、特には1×10Ω・cm以下であることがより好ましい。
前述のED管等の無切削のアルミニウム支持体表面の傷やササクレを被覆するために、支持体と、中間層又は感光層との間に、支持体の傷やササクレ等の被覆を目的として導電層を設けてもよい。これは、導電性粉体を適当な結着樹脂に分散させた塗布液を塗工することにより形成される層である。このような導電性粉体としては、以下のようなものが挙げられる。カーボンブラック、アセチレンブラック、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛又は銀のような金属粉及び導電性ポリマー。導電性酸化スズ、酸化チタン又は酸化亜鉛のような金属酸化物粒子等。酸化スズについては材料の製造時に、酸化アンチモン等のスズとは異なる価数の金属の化合物や非金属元素等を混合して(ドープして)、粉体抵抗率を1/1000から1/100000に小さくすることが好ましい。また、構成元素を増やさずにノンドープで酸化スズの抵抗をアンチモンドープと同程度に小さくした酸素欠損型酸化スズ等も低抵抗化の観点で好ましい。また、塗料の分散性の観点から、硫酸バリウム粒子に酸素欠損型酸化スズを被覆してもよい。また、硫酸バリウム粒子を用い、その上に白色度を向上させるために酸化チタン(TiO)を被覆し、更にその上に、導電性を付与するために酸化スズを被覆する3層構成の導電性粉体も好ましい。
更に、芯材粒子として酸化チタン粒子を用い、表面に酸素欠損型酸化スズを被覆した粒子を導電層用塗布液に用いることは、低抵抗化と粒子の分散性向上の観点から好ましい。芯材粒子として酸化チタン粒子を用いることで、酸素欠損型酸化スズの酸素欠損部位と酸化チタン粒子表面の酸化物部位の親和力により、酸素欠損型酸化スズの被覆層と芯材の結合が強化されるのである。また、酸素欠損型はドープ型と異なり、酸素存在下で酸化して酸素欠損部位が消失し、導電性が低下(粉体抵抗率が増加)してしまう場合があるが、芯材粒子として酸化チタン粒子を用いることにより、酸素欠損型酸化スズの酸素欠損部位が保護される。被覆率は質量比率で30%以上70%以下が好ましい。これらの導電性粉体の平均粒径としては、0.05μm以上2.0μm以下が好ましく、特には0.1μm以上0.6μm以下がより好ましい。
また、同時に用いられる結着樹脂としては、以下の熱可塑樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が挙げられる。フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン、フェノキシ樹脂、酢酸セルロース樹脂。エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アルキッド樹脂。スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、等。これらは1種、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、各種樹脂の中でも、他層へのマイグレーション(溶け込み)の抑制、支持体への密着性、導電性材料の分散性・分散安定性、成膜後の耐溶剤性等の観点から、導電層の結着樹脂は硬化性樹脂が好ましく、特には熱硬化性樹脂がより好ましい。具体的には、熱硬化性のフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、シロキサン樹脂及びアクリル樹脂等がより好ましい。導電層の結着樹脂として硬化性樹脂を用いる場合、導電層用塗布液に含有させる結着材料は該硬化性樹脂のモノマー及び/又はオリゴマーとなる。このような加熱による重縮合反応を行う場合には、重合が十分に進行するように、100℃以上で加熱されることが好ましい。また、過度の加熱は電子写真感光体の特性を低下させるおそれがあるため、200℃以下であることが好ましい。更には、120℃以上170℃以下で加熱が行われることが好ましい。重合工程に必要な時間は、重合が十分に進行するように、5分以上重合工程が行われることが好ましい。また、加熱時間が長過ぎると電子写真感光体の特性を低下させるおそれがあるため、120分以下であることが好ましい。更には、20分以上90分以下であることが好ましい。
導電層用塗布液における導電性粉体(P)と結着樹脂(B)との質量比(P:B)は、1.0:1.0から5.0:1.0の範囲にあることが好ましい。導電性粉体が少な過ぎると、導電層の体積抵抗率を後述の範囲に収めることが難しくなる。導電性粉体が多過ぎると、導電層における導電性粉体の結着が難しくなり、膜のクラックが発生し易くなる。また、導電層の表面を粗面化するための表面粗し付与材を添加することも干渉縞防止の観点から好ましい。この表面粗し付与材には、平均粒径が1μm以上3μm以下の樹脂粒子が用いられる。例えば、硬化性ゴム、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、シリコーン樹脂、アクリル−メラミン樹脂等の硬化性樹脂の粒子等が挙げられる。導電層は、上記の導電性粉体と結着樹脂とを適切な溶剤に分散又は溶解し、これを塗布することにより形成することができる。
導電層に使用される前記溶剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
メタノール、エタノール、メトキシプロパノール及びイソプロパノール、1−ブタノール等のアルコール系溶剤、
アセトン、メチルエチルケトン及びシクロへキサノン等のケトン系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤、
酢酸メチル及び酢酸エチル等のエステル系溶剤、
トルエン、クロロベンゼン及びキシレン等の芳香族炭化水素溶剤。
また、これらの溶剤は2種類以上混合して用いてもよい。
導電層塗布液の分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機等を用いた方法が挙げられる。導電層の膜厚としては支持体の被覆性の観点から導電層の平均膜厚は0.5μm以上100.0μm以下であることが好ましい。更には1.0μm以上50.0μm以下であることがより好ましく、更には5.0μm以上35.0μm以下であることがより一層好ましい。
また、前述の支持体又は導電層と、感光層との間に、支持体からのキャリアの注入に対するバリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、硬化性樹脂を塗布後硬化させて樹脂層を形成する、あるいは結着樹脂を含有する中間層用塗布液を導電層上に塗布し、乾燥させることによって形成することができる。
中間層の結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。
ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸又はカゼインのような水溶性樹脂。
ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂又はポリグルタミン酸エステル樹脂。
電気的バリア性を効果的に発現させるために、そして塗工性、密着性、耐溶剤性及び抵抗の観点から、中間層の結着樹脂としては熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、熱可塑性ポリアミド樹脂が好ましい。ポリアミド樹脂としては、溶液状態で塗布できるような低結晶性又は非結晶性の共重合ナイロンが好ましい。また、中間層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、中間層中に、前述のような導電性粉体を分散させる、あるいは電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
また、中間層は、上記の導電性粉体や結着樹脂を、適切な溶剤に分散し、又は溶解し、これを塗布することにより形成することができる。
中間層に使用する溶剤の具体例としては以下のものが挙げられる。
アルキルアミン化合物、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミンアルキルアミン化合物等のアルキルアミン化合物、
メタノール、エタノール、1−ブタノール、メチルセロソルブ、メトキシプロパノール等のアルコール系溶剤、
アセトン、メチルエチルケトン及びシクロへキサノン等のケトン系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤、
酢酸メチル及び酢酸エチル等のエステル系溶剤、
トルエン、クロロベンゼン及びキシレン等の芳香族炭化水素溶剤、等。
これらの溶剤は2種類以上混合して用いてもよい。このようにして塗布した中間層の平均膜厚は、0.05μm以上30μm以下であることが好ましく、更には0.1μm以上3.0μm以下であることがより好ましい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、以下のものが挙げられる。
モノアゾ、ジスアゾ又はトリスアゾのようなアゾ顔料、
金属フタロシアニン又は非金属フタロシアニンのようなフタロシアニン顔料、
インジゴ又はチオインジゴのようなインジゴ顔料、
ペリレン酸無水物又はペリレン酸イミドのようなペリレン顔料、
アンスラキノン又はピレンキノンのような多環キノン顔料、
スクワリリウム色素、ピリリウム塩又はチアピリリウム塩、トリフェニルメタン色素、
セレン、セレン−テルル又はアモルファスシリコンのような無機物質、
キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、シアニン染料、キサンテン色素、キノンイミン色素又はスチリル色素。
これら電荷発生材料は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。これらの中でも、特に、オキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンあるいはクロロガリウムフタロシアニンのような金属フタロシアニンは、高感度であるため好ましい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層に用いる結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂。ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂又は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂。特には、ブチラール樹脂が好ましい。これらは、単独、混合又は共重合体として1種又は2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂及び溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター又はロールミルを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、質量比で10:1乃至1:10の範囲が好ましく、特には3:1乃至1:1の範囲がより好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択される。有機溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び/又は可塑剤を必要に応じて添加することもできる。また、電荷発生層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、電荷発生層には、電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
積層型感光体の場合、電荷発生層上には電荷輸送層が形成される。該電荷輸送層には電荷輸送物質が含有される。電荷輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリールメタン化合物等が挙げられる。これら電荷輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。更に、電荷輸送層には耐久性を付与するためにバインダー樹脂をブレンドし、適当な溶剤を用いて溶解した溶液を塗布し、乾燥することによって形成することが一般的である。乾燥温度は80℃以上の温度で乾燥させることが好ましい。
電荷輸送層に用いるバインダー樹脂としては、本発明に係る極限粘度0.1dl/g以上0.3dl/g未満である特定構造を有するポリカーボネート樹脂及びシロキサン構造を有する重合体に加え、以下に代表される公知のバインダー樹脂をブレンドすることが可能である。例えば、次のものが挙げられる。アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂。ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂。ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、等。これらは本発明に係るポリカーボネート樹脂と、1種又は2種以上混合して用いることができる。
電荷輸送物質とバインダー樹脂との割合は、質量比で2:1乃至1:2の範囲が好ましい。電荷輸送層の膜厚は5μm以上50μm以下であることが好ましく、特には7μm以上30μm以下であることがより好ましい。電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等の添加剤が含まれていてもよい。
また、感光層が単層型の場合は、上述のような電荷発生物質や電荷輸送物質を上述のようなバインダー樹脂に分散及び溶解した溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。
上記各層の塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法等の塗布方法を用いることができる。塗工の際の液粘度は、塗工性の観点から、5mPa・s以上500mPa・s以下が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、以下のものが挙げられる。
アセトン又はメチルエチルケトンのようなケトン系溶剤、
酢酸メチル又は酢酸エチルのようなエステル系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメトキシメタン又はジメトキシエタンのようなエーテル系溶剤、
トルエン、キシレン又はクロロベンゼンのような芳香族炭化水素溶剤。
これら溶剤は、単独で使用してもよいが、2種類以上を混合して使用してもよい。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤を使用することが、樹脂溶解性のような観点から好ましい。
次に、本発明に係るポリカーボネート樹脂及びシロキサン構造を有する重合体について説明する。
本発明の電子写真感光体は
(1)示される繰り返し構造単位を有する極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満のポリカーボネート樹脂と、
式(2)示されるシロキサン構造を有する重合体と
を表面層に含有することを特徴とする。
その理由については詳細については明確になっていないが、式(1)示されるシクロドデカン構造を有することにより、
(a)従来の同じ極限粘度を有するバインダー樹脂に比べ、機械的な圧力に対して強い強度を持ち、
(b)強い圧力が長期間かかっても凹み難い
という性質を示すのに対して、帯電手段による電気的な放電での磨耗は従来の同じ極限粘度を有するバインダー樹脂と同等であるという特異的な性質によると推察される。また、シロキサン構造を有する重合体を同時に含有することで、シロキサン鎖のもつポリマー膜内の応力が緩和されるという応力緩和性により表面層がより凹み難い性質を示す。また、画像流れについても、シロキサン構造の持つ離型効果により表面層に転写材やオゾンや窒素酸化物等の放電生成物の付着を抑制するといった効果をもたらすと考えられる。更に、式(1)示される繰り返し構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.3dl/g未満の低分子量のポリカーボネート樹脂と同時に用いることにより、両者単独で使用した場合に比べ大きな改善効果をもたらすのであると推察される。
このように、従来、画像流れについては極限粘度〔η〕が0.3dl/g未満程度の低分子量のバインダー樹脂を用いることで、磨耗性を高めることにより画像流れの発生を抑制することができた。しかしながら、低分子量のバインダー樹脂は機械的な圧力に対して弱く、強い圧力が長期間かかると感光体表面層が凹み、横帯び画像欠陥となって表れてしまう。これは本発明の範囲外の極限粘度〔η〕0.3dl/g未満の低分子量バインダーとシロキサン構造を有する重合体を同時に用いても十分な改善効果は得られ難い。
特に、帯電手段が接触帯電ローラや、クリーニング手段がクリーニングブレード等の感光体表面に当接する構成で上記感光体表面層が凹み、横帯び画像欠陥が発生し易くなる。近年の球形化された重合トナー等をクリーニングするにはより高い圧力でクリーニングブレードを配置する必要があるためより厳しい条件となる。更には、帯電方式として直流電流のみで帯電する所謂DC帯電方式では感光体表面層の数ミクロンの膜厚ムラが画像に表れ易いため、当接部材と感光体表面層当接部の軽微な凹みが画像に表れるため、より顕著となって発生する。
上記のような理由から
限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満である式(1)示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂と、
式(2)示されるシロキサン構造を有する重合体と
電子写真感光体の表面層に含有する構成が、両者の課題に対してより厳しい使用方法や電子写真装置構成であっても十分な改善効果を得ることができるのであると思われる。
本発明に係る式(1)示される繰り返し構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.3dl/g未満のポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAと炭酸エステル形成化合物からポリカーボネートを製造する際に用いられている公知の方法を採用することができる。例えば、ビスフェノール類とホスゲンとの直接反応(ホスゲン法)、あるいはビスフェノール類とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応(エステル交換法)等の方法が挙げられる。
前記式(1)で示される繰り返し構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.3dl/g未満のポリカーボネート樹脂は、式(1)で示される繰り返し構造単位のみを有するポリカーボネート樹脂であってもよい。また、他の構造単位を有する共重合ポリカーボネート樹脂であってもよい
本発明の式(1)示される繰り返し構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.3dl/g未満のポリカーボネート樹脂の構造単位を誘導するビスフェノール類は下記式(7)で示されるものである。
式(7)中、R乃至R30は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。
具体的には
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシメチルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−sec−ブチルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル))シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル))シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル))シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル))シクロドデカン、
7−エチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
5,6−ジメチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(2−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン
等が挙げられる。これらは2種類以上併用することも可能である。この中で、特に
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)シクロドデカン
が好ましい。
他の構造単位も有する共重合ポリカーボネート樹脂の場合のビスフェノールとしては、具体的には
ビフェニル−4,4’−ジオール、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルファイド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA;BPA)、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ;BPZ)、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、
4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、
4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、
4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)
等が例示される。これらは、2種類以上併用して用いてもよい。また、これらの中でも、特に
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
から選ばれることが好ましい。
一方、炭酸エステル形成化合物としては、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネートジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等のビスアリールカーボネートが挙げられる。これらの化合物は、2種類以上併用して使用することも可能である。
ホスゲン法においては、通常、酸結合剤及び溶媒の存在下において、前記ビスフェノール類とホスゲンを反応させる。酸結合剤としては、例えばピリジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等が用いられ、また溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、モノクロベンゼン等が用いられる。更に、縮重合反応を促進するために、トリエチルアミンのような第三級アミンやベンジルトリエチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩が用いられる。更に、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、長鎖アルキル置換フェノール等の一管能基化合物を分子調節剤として加えることが好ましい。また、所望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイト等の酸化防止剤や、フロログルシン、イサチンビスフェノール、トリスフェノールエタン等の分岐化剤を小量添加してもよい。反応は通常0℃乃至150℃、好ましくは5℃乃至40℃の範囲とするのが適当である。反応時間は反応温度によって左右されるが、通常0.5分乃至10時間、好ましくは1分乃至2時間である。また、反応中は、反応系のpHを10以上に保持することが好ましい。
一方、エステル交換法においては、前記ビスフェノール類とビスアリールカーボネートとを混合し、減圧下で高温において反応させる。反応は、通常150℃乃至350℃、好ましくは200℃乃至300℃の温度で、減圧下で行われ、減圧度は最終で好ましくは1mmHg以下にして、エステル交換反応により副生した原料ビスアリールカーボネート等に由来するフェノール類を系外へ留去させる。反応時間は反応温度や減圧度等によって左右されるが、通常1乃至24時間程度である。反応は窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。また、所望に応じ、酸化防止剤や分岐化剤を添加して反応を行ってもよい。
このようにして作製したポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dl溶液の20℃の極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満である。更に後述のシロキサン構造を有する重合体も併せて感光体表面層に含有することが本発明の効果上必要である。この表面層を有する感光体は、前述の画像流れと長期保管での接触部材当接部において、電子写真感光体表面層の凹みなく、高画質な電子写真感光体及び電子写真装置を提供できる。
以下に本発明に係る極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満である特定構造を有するポリカーボネート樹脂の合成例を示す。
「合成例1」
5%水酸化ナトリウム水溶液1100mlに、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン(田岡化学工業株式会社)140.8gとハイドロサルファイト0.1gを加えて溶解した。この溶液にジクロロメタン500mlを加え攪拌し、溶液温度を15℃に保ちながら、ホスゲン60gを40分かけて吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)5.21gを加えて激しく攪拌して反応液を乳化させ、乳化後、0.4mlのトリエチルアミンを加え、25℃にて約1時間攪拌し、重合させた。
重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、更にpH7程度になるまで水洗を繰り返した。続いてこの液相を、45℃の温水に滴下し、沈殿物をろ過、乾燥することによって、白色粉状の重合体(本発明に係るポリカーボネート重合体)を得た。
得られた重合体の塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における極限粘度〔η〕は0.20dl/gであった。得られた重合体を赤外線吸収スペクトル(IR)で分析したところ、1750cm−1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm−1付近にエーテル結合による吸収が認められ、カーボネート結合を有するポリカーボネート樹脂であることが確認された。また、3650cm−1乃至3200cm−1の吸収はほとんどなく、水酸基は認められなかった。
「合成例2」
合成例1の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンを98.56gに変更し、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(田岡化学工業株式会社)を42.24g同時に用いた以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.22dl/gであった。
「合成例3」
合成例1の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を6.93gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.13dl/gであった。
「合成例4」
合成例1の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を3.34gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.28dl/gであった。
次に、本発明に係るシロキサン構造を有する重合体について説明する。
シロキサン構造を有する重合体とは下記式(2)示されるシロキサン造を有している重合体を指す。
式(2)中、R31乃至R34は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。nは1〜500の繰り返し数を示す平均値を示す。
具体的なシロキサン構造を有する重合体としてはシリコーンオイル(ジメチルシリコーン、変性シリコーン)が挙げられる。シリコーンオイルとしては、
ジメチルポリシロキサン(信越シリコーン社製KF96)、
アミノ変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製X−22−161B)、
エポキシ変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製X−22−163A)、
カルボキシ変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製X−22−3710)、
カルビノール変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製KF6001)、
メルカプト変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製X−22−167B)、
フェノール変性ポリシロキサン(東レ・ダウコーニングシリコーン社製BY16−752)、
ポリエーテル変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製KF618)、
脂肪族エステル変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製KF910)、
アルコキシ変性ポリシロキサン(日本ユニカー製FZ3701)
等が挙げられ、重量平均分子量(Mw)として1000以上100000以下、のものが好ましい。これらは単独又は2種類以上混合して用いてもよい。
また、シロキサン構造単位を側鎖又は、末端及び主鎖の一部にもつ変性ポリシロキサン重合体も好ましい。具体例としては、シロキサン構造を有する、ポリカーボネート、ポリエステル、アクリレート、メタクリレート又は、スチレンのいずれか又は、複数有する重合体が挙げられる。
側鎖にシロキサン構造を有する重合体としては、例えば、スチレン−ポリジメチルシロキサンメタクリレート(東亞合成化学工業社製アロンGS−101CP)等が挙げられる。
また、シロキサン構造を有するポリカーボネート重合体も好ましく、具体的には式(4)で示される繰り返し構造単位及び式(3)で示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート重合体が挙げられる。
式(3)中、Xは単結合、−O−、−S−、置換アルキリデン基又は無置換アルキリデン基を示す。R35乃至R42は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。
式(4)中、R43及びR44は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。R45乃至R48は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基又はアリール基を示す。aは1乃至30を示す。mは1乃至500の繰り返し数を示す平均値を示す。
更には、シロキサン構造を有するポリカーボネート重合体の中でも、上記式()で示される繰り返し構造単位及び上記式()で示される繰り返し構造単位を有し、かつ末端の一方又は両方に下記式(5)示される構を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.7dl/g未満ポリカーボネート重合体がより好ましい。
式(5)中、R49及びR50は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換アリール基又は置換アリール基を示す。R51及びR52は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。R53乃至R57は同一又は異なっており、水素原子、ハロゲン原子、無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換アリール基又は置換アリール基を示す。bは1乃至30を示す。lは1乃至500の繰り返し数を示す平均値を示す。
以下に式()で示される繰り返し構造単位及び式)で示される繰り返し構造単位を有し、かつ末端の一方又は両方式(5)で示される構造を有するポリカーボネート重合体の合成例を示す。
「合成例5」
10%水酸化ナトリウム水溶液500ml部に、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(田岡化学工業株式会社)120gを加えて溶解した。この溶液にジクロロメタン300mlを加え攪拌し、溶液温度を10℃乃至15℃に保ちながら、ホスゲン100gを1時間かけて吹き込んだ。ホスゲンを約70%吹き込んだところで下記式(8)で示される平均繰り返し単位m=20のシロキサン化合物10gと
下記式(9)で示される平均繰り返し単位n=20のシロキサン化合物20gを溶液に加えた。
ホスゲンの導入が終了後、激しく攪拌して反応液を乳化させ、0.2mlのトリエチルアミンを加え、1時間攪拌した。その後ジクロロメタン相をリン酸で中和し、更にpH7程度になるまで水洗を繰り返した。続いてこの液相をイソプロパノールに滴下し、沈殿物をろ過、乾燥することによって、白色粉状の重合体を得た。
得られた重合体を赤外線吸収スペクトル(IR)で分析したところ、1750cm−1にカルボニル基による吸収、1240cm−1にエーテル結合による吸収及びカーボネート結合が確認された。また、3650cm−1乃至3200cm−1の吸収は殆ど無く、水酸基は認められなかった。更に、1100cm−1乃至1000cm−1のシロキサンに起因するピークも確認された。得られた重合体の塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における極限粘度〔η〕は0.46dl/gであった。
このシロキサン重合体は、ポリカーボネートユニットの両方の末端にポリシロキサン部位を有し、かつポリカーボネートユニットの主鎖にもシロキサン部位が重合された構造である。
更には、側鎖にシロキサン構造を有するポリカーボネート重合体もより好ましい。具体的には式(3)示される繰り返し構造単位及び式(6)示される構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1d以上0.7dl/g未満であるポリカーボネート重合体が挙げられる。
式(6)中、R58乃至R62は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1乃至20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6乃至12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数1乃至5のアルコキシ基、又は置換基を有してもよい炭素数7乃至17のアラルキル基を示す。R63は炭素数1乃至20のアルキレン基を示す。Yは下記式(Y)で示される化合物を示す。
(Y)中、R64乃至R72は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1乃至20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6乃至12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数1乃至5のアルコキシ基、又は置換基を有してもよい炭素数7乃至17のアラルキル基を示す。cは1以上を示す。dは0以上の整数を示す。
以下に式(3)で示される繰り返し構造単位及び式(6)で示される繰り返し構造単位を有する側鎖にシロキサン構造を有するポリカーボネート重合体の合成例を示す。
「合成例6」
500mlセパラフラスコに、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−10−ウンデセン(株式会社エーピーアイコーポレーション製)を36.6g、トルエン150g、白金量1%の白金ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液0.10gを入れ、80℃に昇温した。そこに、下記式(10)で示される片末端ハイドロジェンジメチルシロキサン234gを滴下し、
滴下終了後110℃で3時間反応を行った。反応終了後、トルエンを減圧留去し、目的物(下記式(11)で示される化合物)を得た。目的物の水酸基価は42KOHmg/g(25℃)でペースト状物であった。
5w/w%の水酸化ナトリウム水溶液1100mlに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(田岡化学工業株式会社製)90gと、上記式(11)で表される化合物10gと、ハイドロサルファイト0.1gを加えて撹拌した。これにメチレンクロライド500mlを追加し、撹拌しつつ、15℃に保ちながら、次いでホスゲン55gを45分で吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)1.42gを加え激しく撹拌して、反応液を乳化させ、乳化後0.4mlのトリエチルアミンを加え、20℃乃至25℃にて約1時間撹拌し、重合させた。
重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、先相(水相)の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を、45℃に保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過し、105℃、24時間乾燥して、重合体粉末を得た。
得られた重合体の塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における極限粘度〔η〕は0.41dl/gであった。得られた重合体を赤外線吸収スペクトルにより分析した結果、1770cm−1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm−1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カーボネート結合を有するポリカーボネート樹脂であることが確認された。また、1100cm−1乃至1020cm−1付近のシロキサン由来の吸収も確認された。一方3650cm−1乃至3200cm−1付近の水酸基由来の吸収はほとんど認められなかった。これらの赤外線吸収スペクトルの結果から、下記式(12)で示される繰り返し構成単位で表される側鎖にシロキサン構造を持つポリカーボネート重合体と推測された。
シロキサン構造を有する重合体の中でも上記に示した、
(1)式(3)で示される繰り返し構造単位及び式(4)で示される繰り返し構造単位を有し、かつ末端の一方又は両方式(5)で示される構造を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.7dl/g未満のポリカーボネート重合体、
(2)式(3)で示される繰り返し構造単位及び式(6)で示される繰り返し構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.7dl/g未満のポリカーボネート重合
より高い効果を発揮するという意味でより好ましい。
次に、本発明の電子写真感光体を搭載したプロセスカートリッジ及び電子写真装置について説明する。図1は、本発明による電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
図1において、円筒状の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。回転駆動される電子写真感光体1の表面は、帯電手段(帯電手段:例えば接触帯電ローラー)3により、正又は負の所定電位に均一に帯電される。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光のような露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体上に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。そして、電子写真感光体上に形成された静電潜像は、現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。該トナー像は転写手段(例えば転写ローラー)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して給送された転写材(例えば紙)Pに順次転写されていく。そして、トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。トナー像転写工程後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(例えばクリーニングブレード部材)7によって転写残りの現像剤(トナー)の回収を受けて清浄面化される。この中で電子写真感光体に当接する部材としては、帯電ローラやクリーニングブレード、現像ローラ等が挙げられる。中でもクリーニングブレードは近年の球形化されたトナー(例えば重合トナー等)をいかなる環境においても良好にクリーニングするために、感光体に対する当接圧が非常に強くなる傾向がある。一般的に球形化されたトナーを良好にクリーニングするためには0.5N乃至1.5N程度の比較的高い当接圧で感光体表面層にクリーニングブレードを当接させることが一般的である。このような状態においても、本発明の電子写真感光体を用いることによって、高温高湿の環境下での画像流れの発生を防止すると共に、長期保管での接触部材当接部において、電子写真感光体表面層の凹み難いという特徴をもつ。
上記の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段7の構成要素の群のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。また、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターのような電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図1では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールのような案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中の「部」は質量部を意味する。
(実施例1)
直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体とした。
次に、
10質量%酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粒子 50部
レゾール型フェノール樹脂 25部
メトキシプロパノール 30部
メタノール 30部
シリコーンオイル 0.002部
(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、重量平均分子量:3000)
を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを20分間140℃で硬化させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化6ナイロン5部をメタノール95部に溶解させることによって、中間層用塗布液を調製した。この中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを20分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.5μmの中間層を形成した。
次に、
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質) 10部
(CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°に強いピークを有する結晶形)
下記式(13)で示される構造を有する化合物 0.1部
ポリビニルブチラール樹脂 5部
(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)
を溶解させ、その後、酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を中間層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。
次いで、電荷輸送物質として下記構造式(14)で示される化合物35部、
下記構造式(15)で示される化合物5部と、
バインダー樹脂として合成例1で示した極限粘度〔η〕0.20dl/gである本発明に係るポリカーボネート樹脂50部及び、
シロキサン重合体としてスチレン−ポリジメチルシロキサンメタクリレート(東亞合成化学工業社製アロンGS−101CP)4部
をモノクロルベンゼン200部に溶解し塗布液とし、前記電荷発生層の上に浸漬塗布し、110℃で1時間加熱乾燥して膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体とした。
このようにして、支持体、導電層、中間層、電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に有し、該電荷輸送層が表面層である電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体を、ヒューレットパッカード製LBP「カラーレーザージェット3800」のシアントナー用プロセスカートリッジに装着した。尚、カラーレーザージェット3800本体の排気ファンは取り外し、風路をふさいだ。また、プロセススピードを180mm/secになるように改造した。更に、プロセスカートリッジの弾性クリーニングブレードの感光体に対する当接圧は1.4N、接触帯電ローラの感光体に対する当接圧は0.7Nに設定した。
<長期保管での感光体当接部材と感光体表面層の凹み画像影響確認>
シアントナー用プロセスカートリッジを梱包材に装着した状態で、40℃/95%RH環境下で30日保管した後、常温常湿(23℃/50%RH)にて24時間保管後開封した。その後、上記のように改造したヒューレットパッカード製LBP「カラーレーザージェット3800」にプロセスカートリッジを装着の上、画像出力評価を行った。
画像評価用パターンとして(ベタ黒、ベタ白、桂馬ハーフトーン)の出力を行い、弾性クリーニングブレード当接部及び接触帯電ローラ当接部の感光体表面層の凹みが画像上横白帯びとなっているか画像評価を行った。画像の指標は以下にて行った。
A:全ての画像パターンで横白帯び画像の発生がない
B:ハーフトーン画像のみで軽微に横白帯び画像が発生
C:ハーフトーン画像のみで横白帯び画像が発生
D:ハーフトーン画像で横白帯び画像が発生し、ベタ黒画像で横白帯び画像が軽微に発生E:ハーフトーン画像及びベタ黒画像で横白帯び画像が顕著に発生
画像出力後、プロセスカートリッジを取り出し、電子写真感光体と弾性クリーニングブレード当接位置及び接触帯電ローラ当接部で感光体表面層の凹み量を超深度形状測定顕微鏡VK−9500((株)キーエンス社製)を用いて測定を行った。測定には、測定対象の電子写真感光体の円筒状支持体を固定できるよう加工された置き台に設置し、電子写真感光体の上端から130mm離れた位置の表面観察を行った。観察された凹形状部を解析プログラムを用いて凹み量の深さ測定を行った。

<画像流れの評価>
上記のように改造したヒューレットパッカード製LBP「カラーレーザージェット3800」を、33℃/90%RH環境下で連続通紙耐久試験を行った。画像はフルカラーE文字(各色4%印字)2000枚連続印字とし、耐久紙は填料にタルクを含有したものを、予め上記環境下で24時間包装紙を開封して放置し、水分を吸湿させた紙を使用した。画像流れの判断としては連続通紙フルカラーE文字を評価し、2000枚連続印字直後及び、15時間放置後での画像流れの度合いを評価した。画像流れの指標は以下にて行った。
A:画像流れの発生なし
B:軽微に画像流れ発生だが、文字に大きな影響なし
C:画像流れ発生だが、文字は判別できる
D:画像流れ発生し、文字は判別できない
E:画像流れ発生し、文字が完全に消える
一連の評価結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例3で示した極限粘度〔η〕0.13dl/gである本発明のポリカーボネート樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例4で示した極限粘度〔η〕0.28dl/gである本発明のポリカーボネート樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例1で示した極限粘度〔η〕0.20dl/gである本発明に係るポリカーボネート樹脂9部、及びビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂41部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−200、極限粘度〔η〕0.54dl/g)に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例1で示した極限粘度〔η〕0.20dl/gである本発明に係るポリカーボネート樹脂25部、及びビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂25部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−200、極限粘度〔η〕0.54dl/g)に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例2で示した極限粘度〔η〕0.22dl/gである本発明の共重合ポリカーボネート樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のシロキサン重合体を合成例5に示した極限粘度〔η〕0.46dl/gであるポリカーボネートユニットの両方の末端にポリシロキサン部位を有し、かつポリカーボネートユニットの主鎖にもシロキサン部位が重合された構造を有するシロキサン重合体に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のシロキサン重合体を合成例6に示した極限粘度〔η〕0.41dl/gである主鎖にポリカーボネート構造、側鎖にシロキサン構造を有するシロキサン重合体10部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層塗布液に加える電荷輸送物質として前記構造式(14)で示される化合物20部、下記構造式(16)で示される化合物20部に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例10)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のシロキサン重合体をジメチルポリシロキサン(信越シリコーン社製KF96)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例11)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例3で示した極限粘度〔η〕0.13dl/gである本発明に係るポリカーボネート樹脂6部、及びビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂44部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−200、極限粘度〔η〕0.54dl/g)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂をビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂50部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−200、極限粘度〔η〕0.54dl/g)のみに変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を下記合成例7に示す極限粘度〔η〕0.34dl/gであるポリカーボネート樹脂のみに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
「合成例7」
合成例1の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を2.92gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.34dl/gであった。
(比較例3)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を下記合成例8に示す極限粘度〔η〕0.51dl/gであるポリカーボネート樹脂のみに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
「合成例8」
合成例1の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を1.73gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.51dl/gであった。
(比較例4)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂をビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂50部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−050、極限粘度〔η〕0.21dl/g)のみに変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例5)
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を下記合成例9に示す極限粘度〔η〕0.49dl/gである共重合ポリカーボネート樹脂のみに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
「合成例9」
合成例2の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を1.73gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は〔η〕0.49dl/gであった。
(比較例6)
実施例3における電子写真感光体の作製において、シロキサン重合体を加えなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、本発明の電子写真感光体であれば、高温多湿の環境下での画像流れとプロセスカートリッジや電子写真装置として実際に製造されてから長期間保管された場合、感光体表面層の接触部材との当接部が凹み、画像上横帯びとなる画像欠陥の両者に対して改善可能で、良好な画像特性が得られることが分る。
本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段(一次帯電手段)
4 露光光(画像露光光)
5 現像手段
6 転写手段(転写ローラー)
7 クリーニング手段(クリーニングブレード)
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
11 前露光手段(ライトガイド)
P 転写材(紙)

Claims (6)

  1. 導電性支持体及び該導電性支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
    該電子写真感光体の表面層が、
    下記式(1)で示される繰り返し構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.3dl/g未満のポリカーボネート樹脂と、
    下記式(2)で示されるシロキサン構造を有する重合体と
    を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    (式(1)中、R乃至R30は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。)
    (式(2)中、R31乃至R34は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。nは1乃至500の繰り返し数を示す平均値を示す。)
  2. 前記ポリカーボネート樹脂が、極限粘度〔η〕0.13dl/g以上0.28dl/g以下のポリカーボネート樹脂である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記式(2)で示されるシロキサン構造を有する重合体が、下記式(3)で示される繰り返し構造単位及び下記式(4)で示される繰り返し構造単位を有し、かつ、末端の一方又は両方に下記式(5)で示される構造を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.7dl/g未満のポリカーボネート重合体である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
    (式(3)中、Xは単結合、−O−、−S−、置換アルキリデン基又は無置換アルキリデン基を示す。R35乃至R42は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。)
    (式(4)中、R43及びR44は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。R45乃至R48は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基又はアリール基を示す。aは1乃至30を示す。mは1乃至500の繰り返し数を示す平均値を示す。)
    (式(5)中、R49及びR50は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換アリール基又は置換アリール基を示す。R51及びR52は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。R53乃至R57は同一又は異なっており、水素原子、ハロゲン原子、無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換アリール基又は置換アリール基を示す。bは1乃至30を示す。lは1乃至500の繰り返し数を示す平均値を示す。)
  4. 前記表面層が、更に、下記式(3)で示される繰り返し構造単位及び下記式(6)で示される構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.7dl/g未満のポリカーボネート重合体を含有する請求項1乃至のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
    (式(3)中、Xは単結合、−O−、−S−、置換アルキリデン基又は無置換アルキリデン基を示す。R35乃至R42は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。)
    (式(6)中、R58乃至R62は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1乃至20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6乃至12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数1乃至5のアルコキシ基、又は置換基を有してもよい炭素数7乃至17のアラルキル基を示す。R63は炭素数1乃至20のアルキレン基を示す。Yは下記式(Y)で示される化合物を示す。
    (式(Y)中、R64乃至R72は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1乃至20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6乃至12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数1乃至5のアルコキシ基、又は置換基を有してもよい炭素数7乃至17のアラルキル基を示す。cは1以上を示す。dは0以上の整数を示す。))
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段及び転写工程後の該電子写真感光体上に残るトナーを回収するクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一つの手段とを共に一体に保持し、電子写真装置に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、
    該帯電手段が、該電子写真感光体に接触して該電子写真感光体を帯電させる接触帯電ローラーを有し、該クリーニング手段が、該電子写真感光体の表面に当接するクリーニングブレードを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した該電子写真感光体に対して露光を行い該電子写真感光体上に静電潜像を形成する露光手段、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段及び転写工程後の該電子写真感光体上に残るトナーを回収するクリーニング手段を備える電子写真装置において、
    該帯電手段が、該電子写真感光体に接触して該電子写真感光体を帯電させる接触帯電ローラーを有し、該クリーニング手段が、該電子写真感光体の表面に当接するクリーニングブレードを有することを特徴とする電子写真装置。
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