JP5546218B2 - 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Description
上記課題を解決する手段として、電子写真感光体において、感光層と支持体の間に、中間層と呼ばれる層(下引き層と呼ばれることもある)を用いることが多い。
中間層は、電子写真感光体に電圧を印加したとき支持体から電荷注入が起こらないように電気的ブロッキング機能が要求される。これは支持体から電荷注入があると、帯電能の低下、画像コントラストの低下や反転現像方式の場合は白地に黒点や地カブリの原因になり画質を低下させるからである。
一方、中間層は、電気的抵抗が高過ぎると感光層で発生した電荷が感光層内部に滞留し、結果として残留電位の上昇や繰り返し使用による電位変動の原因になる。
そこで、適度な範囲の電気的抵抗特性、及びブロッキング機能を有する中間層として、樹脂中に酸化チタンのような金属酸化物を含有する中間層が、多く検討されている(特許文献1、2)。
また、特許文献3には粒径の異なる無機化合物を含有した複数の熱硬化性樹脂からなる中間層(感光層と接する側に粒径の小さい無機化合物、支持体側には粒径の大きい無機化合物を含有させる)を設ける提案もされている。
また、特許文献3のように、粒径の異なる無機化合物を含有した複数の熱硬性樹脂からなる中間層を設けても、感光層側に無機化合物を含有させると、感光層を薄膜まで使用した際に黒点などの画像欠陥が観られる場合があった。
本発明は、支持体上に第1の中間層と、第2の中間層と、感光層とをこの順に有する電子写真感光体の製造方法において、無機微粒子、ならびにポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びアクリル樹脂からなるグループから選ばれる熱可塑性樹脂を含有する第1の中間層用塗工液の塗膜を形成し、該塗膜を加熱して該第1の中間層を製膜する工程と、第2の中間層用塗工液の塗膜を形成し、該塗膜を加熱して該第2の中間層を製膜する工程とをこの順に有し、該第2の中間層用塗工液が、該第1の中間層用塗工液に含有されている熱可塑性樹脂と同一又は同種の熱可塑性樹脂を含有し、かつ、無機微粒子を含有していない塗工液であることを特徴とする電子写真感光体の製造方法に関するものである。
本発明における第1の中間層について説明する。
本発明の第1の中間層に用いる樹脂は、熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリル樹脂からなるグループから選ばれる。好ましくは、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂であり、より好ましくは、ポリオレフィン樹脂である。
ここで、ポリオレフィン樹脂としては、例えば、(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ(1−ブテン)、ポリ(4−メチルペンテン−1)、プロピレンとエチレンとの共重合体、エチレンとジシクロペンタジエン類との共重合体、エチレンとノルボルネン系化合物との共重合体、シクロペンタジエン誘導体の開環重合体、シクロへキサジエン誘導体の開環重合体、シクロペンタジエン誘導体の開環共重合体、シクロへキサジエン誘導体の開環共重合体ならびにそれらの水素添加物)が挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、好ましくは、シクロへキサジエン誘導体の開環重合体、シクロペンタジエン誘導体の開環共重合体、シクロへキサジエン誘導体の開環共重合体、より好ましくは、シクロペンタジエン誘導体の開環共重合体、シクロへキサジエン誘導体の開環共重合体である
ポリオレフィン樹脂は、オレフィンのみを重合させて得られる重合体であっても、それ以外のモノマーと重合させて得られる共重合体であってもよい。
多価カルボン酸類としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スルホテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸;p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸のような芳香族オキシカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸のような脂肪族ジカルボン酸;フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸のような不飽和脂肪族;及び脂環族ジカルボン酸が挙げられる。さらに、多価カルボン酸類としては、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸のような三価以上の多価カルボン酸が挙げられる。多価カルボン酸類としては、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。
多価アルコ−ル類としては、脂肪族多価アルコ−ル類、脂環族多価アルコ−ル類、芳香族多価アルコ−ル類が挙げられる。脂肪族多価アルコ−ル類としては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、2,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ルのような脂肪族ジオ−ル類;トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、グリセリン、ペンタエルスリト−ルのようなトリオ−ルおよびテトラオ−ル類が挙げられる。多価アルコ−ル類としては、1,6−ヘキサンジオ−ルが好ましい。
脂環族多価アルコ−ル類としては、1,4−シクロヘキサンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、スピログリコ−ル、水素化ビスフェノ−ル、水素化ビスフェノ−
ルのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカンジオ−ル、トリシクロデカンジメタノ−ルが挙げられる。脂環族多価アルコ−ル類としては、1,4−シクロヘキサンジオ−ルが好ましい。
芳香族多価アルコ−ル類としては、パラキシレングリコ−ル、メタキシレングリコ−ル、オルトキシレングリコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ルのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノ−ル、ビスフェノ−ルのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物が挙げられる。芳香族多価アルコ−ル類としては、ビスフェノールが好ましい。
さらに、多価アルコ−ル類として、ポリエステルポリオ−ルが挙げられる。ポリエステルポリオ−ルとして、ε−カプロラクトンのようなラクトン類を開環重合して得られる、ラクトン系ポリエステルポリオ−ル類が挙げられる。
ジヒドロキシジアリール化合物としては、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビスビス(4−ヒドロキシジフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシジフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第3ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;
4,4‘−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3‘−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルファイド、4,4‘−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルファイドのようなジヒドロキシジアリールスルファイド類;
4,4‘−ジヒドロキシジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4‘−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。この中で、好ましくは(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン)が挙げられる。
ジフェニルカーボネートのような炭酸エステルとしては、ジフェニルカーボネートジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等のビスアリールカーボネートが挙げられる。好ましい炭酸エステルは、ジフェニルカーボネートジ−p−トリルカーボネートである。
第1の中間層に含有される熱可塑性樹脂の含有量は、第一の中間層に含有される全固形物の質量に対して、好ましくは20質量%以上70質量%以下、より好ましくは、25質
量%以上50質量以下である。
各層の膜厚は、(株)フィッシャーインストロメンツ社製のFISCHERSCOPE
mmsで測定した。
無機微粒子の添加量は、第一の中間層に含まれる全固形物の質量に対して、好ましくは、30質量%以上70質量%以下であり、より好ましくは、40質量%以上60質量%以下である。
本発明の金属酸化物の平均粒径は、TEM(透過型電子顕微鏡)観察によりそれぞれ適切な倍率で測定される。平均粒径は二次凝集した粒子を除いた1次粒子のみを100個観察し、その投影面積を求め、得られた面積の円相当径を計算して体積平均粒径を求め、それを平均粒径とした。
上記塗工液を塗布し、塗膜を形成後、該塗膜を加熱するときの加熱温度は、好ましくは、50℃以上300℃以下、より好ましくは80℃以上150℃以下である。加熱温度が50℃以上300℃以下であると、画像特性、電気特性の点で好適である。
また、加熱時間は、好ましくは5分以上5時間以下、より好ましくは10分以上2時間以下である。加熱の一手段として乾燥が好ましい。乾燥方法は、送風乾燥又は静止乾燥を用いることができる。
している熱可塑性樹脂の融点以上に加熱することが好ましい。
本発明における第2の中間層について説明する。
本発明の第2の中間層に用いる樹脂は、熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂としては、第1の中間層の塗工液に含有している熱可塑性樹脂と同一又は同種の樹脂である。ここで、「同種の樹脂」とは、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びアクリル樹脂に分類される同一分類の樹脂という。具体的には、第1の中間層の塗工液に含有している熱可塑性樹脂と、分子量、共重合方法、置換基の部分構造が異なる、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が挙げられる。
上記塗工液を塗布し、塗膜を形成後、該塗膜を加熱するときの加熱温度は、好ましくは、50℃以上300℃以下、より好ましくは80℃以上150℃以下である。加熱温度が50℃以上300℃以下であると画像特性、電気特性の点で好ましい。
また、加熱時間は、好ましくは5分以上5時間以下、より好ましくは10分以上2時間以下である。加熱の一手段として乾燥が好ましい。乾燥方法は、送風乾燥又は静止乾燥を用いることができる。
有してもよい。ここで、電子輸送物質としては、例えば、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物、フェナントレン化合物、フェナントロリン化合物、アセナフトキノン化合物が挙げられる。好ましくは、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物である。
本発明における感光層について説明する。
本発明の電子写真感光体に用いる電荷発生物質としては、モノアゾ、ジスアゾ又はトリスアゾのようなアゾ顔料;金属フタロシアニン又は非金属フタロシアニンのようなフタロシアニン顔料;インジゴ又はチオインジゴのようなインジゴ顔料;ペリレン酸無水物又はペリレン酸イミドのようなペリレン顔料;アンスラキノン又はピレンキノンのような多環キノン顔料;スクワリリウム色素、ピリリウム塩又はチアピリリウム塩、トリフェニルメタン色素;セレン、セレン−テルル又はアモルファスシリコンのような無機物質;キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、シアニン染料、キサンテン色素、キノンイミン色素又はスチリル色素が挙げられる。上記電荷発生物質は、1種又は2種以上用いてもよい。この中でも、オキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンあるいはクロロガリウムフタロシアニンのような金属フタロシアニンは、高感度である点で好ましい。
本発明の感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とをこの順に積層した構成、または、上記と逆の順で積層した構成、すなわち、電荷輸送層と、電荷発生層とをこの順に積層した構成を採用することができる。さらに、電荷発生物質と電荷輸送物質を同一層中に分散した単層からなる構成を採用することも可能である。
ただし、電子写真感光体としての特性、特に残留電位などの電気的特性、及び耐久性の点から、電荷発生層/電荷輸送層をこの順に積層した機能分離型の感光体が好ましい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層に用いる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂又は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂が挙げられる。好ましくは、ブチラール樹脂であり、より好ましくは、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂である。上記の結着樹脂は、単独、混合又は共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生物質と結着樹脂との割合は、好ましくは、10:1以上1:10以下(質量比)、より好ましくは、3:1以上1:1以下(質量比)である。
電荷発生層用塗工液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択される。有機溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は、好ましくは5μm以下である。より好ましくは、0.1以上2μm以下である。
電荷発生層は、必要に応じて、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤を添加することもできる。また、電荷発生層において、電荷の流れが滞らないようにするために、電子輸送物質を含有させてもよい。
ル化合物、チアゾール化合物又はトリアリルメタン化合物が挙げられる。好ましくは、トリアリールアミン化合物が挙げられる。電荷輸送物質は、1種又は2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂とを溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗工液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、上記電荷輸送物質のうち単独で成膜性を有するものは、結着樹脂を用いずに、単独で成膜し、電荷輸送層とすることもできる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗工液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、好ましくは、2:1以上、1:2以下(質量比)である。より好ましくは、3:2以上、2:3以下(質量比)である。
電荷輸送層の平均膜厚は、好ましくは、5μm以上50μm以下である。より好ましくは、10μm以上35μm以下である。
また、電荷輸送層には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤を添加することもできる。
上記表面保護層は、樹脂単体でもよいし、樹脂に上記電荷輸送物質や、導電性粉体等の導電性物質を添加してなる層であってもよい。
硬化手段としては、熱、光又は放射線のような公知の手段を利用できる。
一方、表面保護層の平均膜厚は、好ましくは、0.1μm以上20μm以下である。より好ましくは、1μm以上10μm以下である。
本発明における支持体について説明する。
本発明に用いられる支持体は、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金またはステンレスのような金属製を用いることができる。アルミニウム又はアルミニウム合金の場合には、ED管、EI管や、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解および研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式または乾式ホーニング処理したものを用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金又は酸化インジウム−酸化スズ合金を真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製支持体や樹脂製支持体(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレン又はポリスチレン樹脂)を用いることもできる。さらに、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子または銀粒子のような導電性粒子を樹脂や紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチックを用いることもできる。本発明の支持体の表面は、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止などを目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理を施してもよい。
支持体の体積抵抗率は、支持体の表面が導電性を付与するために設けられた層である場合、その層の体積抵抗率は、好ましくは、1×1010Ω・cm以下である。より好ましくは、1×106Ω・cm以下である。
本発明における電子写真感光体は、支持体上に第1の中間層と、第2の中間層と、感光層とをこの順に有する電子写真感光体において、第1の中間層が、無機微粒子と、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びアクリル樹脂のいずれかから選ばれる熱可塑性樹脂とを含有し、第2の中間層が、前記第1の中間層に含まれる熱可塑性樹脂と、同一又は同種の樹脂を含有し、かつ、無機微粒子を含有していないことを特徴とするものである。
本発明におけるプロセスカートリッジ及び電子写真装置について説明する。
本発明におけるプロセスカートリッジは、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするものである。
また、本発明における電子写真装置は、上記電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、及び転写手段とを備えることを特徴とするものである。
図1は、本発明による電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
図1において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像され、トナー像を形成する。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段(例えば転写ローラー)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(図示せず)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して給送された転写材(例えば紙)Pに順次転写されていく。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
上記の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段7の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に支持して構成してもよい。また、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターのような電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。
<電子写真感光体の作製>
(1)ポリオレフィン樹脂粒子分散液の調製
ポリオレフィン樹脂(ボンダインHX−8290(mp81℃)、住友化学工業株式会社製)75.0g、2プロパノール(以下、IPAと記す)60.0g、トリエチルアミン(以下、TEAと記す)5.1gおよび蒸留水159.9gをヒーター付きの密閉できる耐圧1L(リットル)用ガラス容器に仕込み、該容器に備えた攪拌機を用い、攪拌翼の回転速度を300rpmとして攪拌した。この時、容器底部には樹脂粒状物の沈殿は認められず、浮遊状態となっていることを確認した。
その後、水浴につけて、回転速度300rpmの状態で攪拌しつつ、室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で過熱濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なポリオレフィン樹脂粒子分散液を得た。
塩化第二スズ五水和物0.2モルを200mLの水に溶解して0.5Mの水溶液とし、攪拌しつつ、28%のアンモニア水を添加することにより、pH1.5の白色酸化スズ微粒子含有スラリーを得た。
得られた酸化スズ超微粒子含有スラリーを温度70℃まで加熱した後、温度50℃前後まで自然冷却した上、純水を加え、1Lの酸化スズ超微粒子含有スラリーとし、遠心分離機を用いて固液分離を行った。
上記で得られた酸化スズ超微粒子含有スラリーに、トリエチルアミン3.0mLを加え攪拌し、透明感が出てきたところで温度70℃まで昇温した後、加温を止め、自然冷却して固形分濃度20質量%の有機アミンを分散安定剤とする酸化スズゾル分散液を得た。
上記で調製した酸化スズゾル分散液に、ポリオレフィン樹脂固形分1部に対して酸化スズが7.5部となるように、上記で調製したポリオレフィン樹脂粒子分散液を混合した。
次に、溶媒比率[水/IPA]が9/1、固形分が20%になるよう溶媒を添加し、攪拌することによって第1の中間層塗工液を得た。
上記で調製したポリオレフィン樹脂粒子分散液を、溶媒比率[水/IPA]が9/1、固形分が5%になるように溶媒を添加し、攪拌することによって第2の中間層塗工液を得た。
温度23℃、湿度60%RHの環境下で、熱間押し出しすることにより得られた、長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金のED管、昭和アルミニウム(株)製)を、導電性円筒状支持体とした。
上記で製造した導電性円筒状支持体上に、上記第1の中間層塗工液を浸漬塗布法で塗布し、温度120℃で10分間乾燥し、導電性円筒状支持体上端から130mm位置の平均膜厚が10μmの第1の中間層を形成した。
上記で形成した第1の中間層上に、上記で調製した第2の中間層塗工液を浸漬塗布法で塗布し、温度120℃で10分間乾燥し、導電性円筒状支持体上端から130mm位置の平均膜厚が膜厚が0.8μmの第2の中間層を形成した。
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部、およびシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散し、その後、酢酸エチル250部を加えて電荷発生層塗工液を調製した。
上記で調製した電荷発生層塗工液を、上記で形成した第2の中間層上に浸漬コーティン
グし、温度100℃で10分間乾燥して、導電性円筒状支持体上端から130mm位置の平均膜厚が0.15μmの電荷発生層を形成した。
下記構造式(1)で示される電荷輸送物質(正孔輸送物質)80部、下記構造式(2)で示される電荷輸送物質(正孔輸送物質)10部、及び下記繰り返し構造単位(3)からなるポリエステル樹脂(重量平均分子量(Mw)≒110000、テレフタル酸/イソフタル酸=50/50)100部を、クロロベンゼン600部、及びメチラール200部の混合溶媒中に溶解して電荷輸送層用塗料を調製した。この塗料を上記の電荷発生層上に浸漬塗布法で塗布し、温度120℃に加熱されたオーブン内で30分間、加熱乾燥し、導電性円筒状支持体上端から170mm位置の平均膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。こうして、電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体を常温常湿(温度23℃/湿度50%RH)環境下で24時間放置した後、そのままの環境で出力画像の評価および耐久印字後の感光体表面電位の測定を行った。
出力画像の評価および電位評価は、ヒューレットパッカード社製のレーザービームプリンター(商品名:カラーレーザージェット4600)を初期暗部電位が−600V、初期明部電位が−120Vになるように改造したもの(プロセススピード:94.2mm/s)を用いた。このレーザービームプリンターの帯電手段は、帯電ローラーを備えた接触帯電手段であり、帯電ローラーには直流電圧のみの電圧が印加される。また、このレーザービームプリンターは、電子写真感光体の回転方向において、帯電手段の上流側かつ転写手段の下流側の位置に除電手段を有さない。
シアン色用プロセスカートリッジに、作製した電子写真感光体を装着し、これを、プリンターのシアン色用プロセスカートリッジのステーションに装着し、評価用の画像を出力した。
通紙時の画像出力は各色の印字率1%の文字画像を、A4サイズの普通紙でフルカラープリント操作を連続で15000枚行い、1枚目(初期)と15000枚通紙後の画像および感光体表面電位を評価した。
画像評価として、黒ポチ、地カブリ評価用の画像としてはベタ白を出力し、画像欠陥の有無を目視により評価した。
黒ポチ、地カブリ評価は以下の基準に従って官能的に観察して行った。
A:微小黒点が目視では全く観察されない
B:微小黒点が極微量(1〜5箇所)認められる
C:部分的に微小黒点が目視で数箇所(6箇所以上)認められる
D:全面に微小黒点が目視で観察される
この中で、CおよびDは、本発明の効果が十分に得られていないと判断した。
表面電位の測定は、カートリッジを改造し、現像位置に電位プローブ(model6000B−8:トレック・ジャパン(株)製)を装着し、ドラム中央部の電位を表面電位計(model344:トレック・ジャパン(株)製)を使用して測定した。ΔVD、ΔVLはそれぞれ、暗部電位(VD)、明部電位(VL)の初期電位(−V)からの耐久後電位(−V)の変動量を示す(例えば、初期VDが−600V、耐久後VDが−595Vの場合、変動量ΔVDは−5Vと表記する)。結果を表1に示す。
実施例1において、第1の中間層塗工液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化チタン(以下、酸化チタン1という)(商品名ST−21 石原産業(株)製)10部、IPA90部をボールミルにより72時間分散し、酸化チタン分散液を得た。
実施例1における第1の中間層塗工液の酸化スズゾル分散液に変え、上記酸化チタン分散液を用い、ポリオレフィン樹脂固形分1部に対して酸化チタン8部となるように、ポリオレフィン樹脂粒子分散液を混合した。
次に、溶媒比率[水/IPA]が8/2、固形分が20%になるよう溶媒を添加し、攪拌することによって第1の中間層塗工液を得た。
実施例1において、第1の中間層塗工液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1における第1の中間層塗工液の酸化スズゾル分散液に変え、10質量%の酸化アンチモンをドープしたSnO2を被覆した酸化チタン(商品名T−1 三菱マテリアル(株))製に変更し、第1の中間層塗工液を得た。
実施例1において、第1の中間層塗工液の調整を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化亜鉛粒子(商品名パゼット23K ハクスイテック(株)製)10部、IPA90部とをボールミルにより72時間分散し、酸化亜鉛分散液を得た。
実施例1における第1の中間層塗工液の酸化スズゾル分散液に変え、上記酸化亜鉛分散液を用い、ポリオレフィン樹脂固形分1部に対して酸化亜鉛10部となるように、ポリオレフィン樹脂粒子分散液を混合した。
次に、溶媒比率が[水/IPA]が8/2、固形分が18%になるよう溶媒を添加し、攪拌することによって第1の中間層塗工液を得た。
実施例1において、第1の中間層塗工液のポリオレフィン樹脂(ボンダインHX−8290(mp81℃)、住友化学工業株式会社製)を、ポリオレフィン樹脂粒子(ボンダインAX−8390(mp67℃)、住友化学工業株式会社製)に変えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、第1の中間層塗工液のポリオレフィン樹脂(ボンダインHX−8290(mp81℃)、住友化学工業株式会社製)を、ポリオレフィン樹脂(プリマコール5980I(mp79℃)、ダウ・ケミカル社製)に変えた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、第1の中間層塗工液と第2の中間層塗工液を、以下のように変更し、第2の中間層塗工液をスプレー塗布法で塗布し、温度230℃で10分間乾燥した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)4部と、ポリアミド樹脂(CM8000(4元共重合ポリアミド(6/66/610/12)、mp137℃:東レ社製)1部、メタノール7部、ブタノール2部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散し、第1の中間層塗工液を調製した。
ポリアミド樹脂(CM8000(4元共重合ポリアミド(6/66/610/12)、mp137℃:東レ社製)1部、メタノール15部、ブタノール4部とからなる溶液を第2の中間層塗工液とした。結果を表1に示す。
実施例7において、第2の中間層塗工液をスプレー塗布法で塗布し、温度120℃で10分間乾燥した以外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
実施例8において、第1の中間層塗工液を以下のように変更した以外は、実施例8と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化亜鉛粒子(商品名パゼット23K ハクスイテック(株)製)3部、ポリアミド樹脂(CM8000(4元共重合ポリアミド(6/66/610/12)、mp137℃:東レ社製)1部、IPA70部をボールミルで20時間分散し、第1の中間層塗工液を調製した。
実施例1において、第1の中間層塗工液と第2の中間層塗工液を以下のように変更し、第2の中間層塗工液をスプレー塗布法で塗布し、温度120℃で10分間乾燥した以外は
、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)4部とポリスチレン樹脂(重量平均分子量(Mw)≒45,000)1部をテトラヒドロフラン8部、ジメトキシメタン3部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散し、第1の中間層塗工液を調製した。
ポリスチレン樹脂(重量平均分子量(Mw)≒45,000)1部、テトラヒドロフラン18部、ジメトキシメタン6部からなる溶液を第2の中間層塗工液とした。
実施例10において、第2の中間層をスプレー塗布法で塗布し、温度250℃で10分間乾燥した以外は実施例10と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
実施例7において、第1の中間層塗工液と第2の中間層塗工液を以下のように変更し、第2の中間層塗工液をスプレー塗布法で塗布し、温度120℃で15分間乾燥した以外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)4部と、上記繰り返し構造単位(3)からなるポリエステル樹脂(重量平均分子量(Mw)≒110,000、テレフタル酸/イソフタル酸=50/50)1部、テトラヒドロフラン8部、ジメトキシメタン3部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散し、第1の中間層塗工液を調製した。
上記構造式3で示されるポリエステル樹脂(重量平均分子量(Mw)≒110,000)1部、テトラヒドロフラン18部、ジメトキシメタン6部からなる溶液を第2の中間層塗工液とした。
実施例7において、第1の中間層塗工液と第2の中間層塗工液を以下のように変更し、第2の中間層塗工液をスプレー塗布法で塗布し、温度120℃で10分間乾燥した以外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)4部と、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製)1部、テトラヒドロフラン8部、ジメトキシメタン3部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散し、第1の中間層塗工液を調製した。
ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ400(Tg175℃)、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製)1部、テトラヒドロフラン18部、ジメトキシメタン6部からなる溶液を第2の中間層塗工液とした。
実施例7において、第1の中間層塗工液と第2の中間層塗工液を以下のように変更し、第2の中間層塗工液をスプレー塗布法で塗布し、温度120℃で10分間乾燥した以外は、実施例7と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)15部、アクリル樹脂(重量平均分子量(Mw)≒4,200)7部、及び球状シリコーン樹脂微粉末(平均粒径1.5μm)1部を2−メトキシ−1−プロパノール7部の溶剤に混合し、サンドミルにより約8時間分散し、第1の中間層塗工液を調製した。
アクリル樹脂(重量平均分子量(Mw)≒4,200)7部と2−メトキシ−1−プロパノール20部からなる溶液を第2の中間層塗工液とした。
実施例7において、第1の中間層塗工液と第2の中間層塗工液を以下のように変更し、第2の中間層塗工液をスプレー塗布法で塗布し、温度120℃で10分間乾燥した以外は
、実施例7と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化亜鉛粒子(商品名パゼット23K ハクスイテック(株)製)10部、アクリル樹脂(重量平均分子量(Mw)≒4,200)7部、及び球状シリコーン樹脂微粉末(平均粒径1.5μm)1部を2−メトキシ−1−プロパノール7部の溶剤に混合し、サンドミルにより約8時間分散し、第1の中間層塗工液を調製した。
アクリル樹脂(重量平均分子量(Mw)≒4,200)7部と、2−メトキシ−1−プロパノール20部からなる溶液を第2の中間層塗工液とした。
実施例1において、第1の中間層塗工液、第2の中間層塗工液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)14部、アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50−S 大日本インキ化学工業株式会社製)33部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンL−121−60 大日本インキ化学工業株式会社製)18部、及び、2−ブタノン10部をボールミルにより72時間分散し、第1の中間層塗工液とした。
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50−S、大日本インキ化学工業株式会社製)33部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンL−121−60、大日本インキ化学工業株式会社製)18部、2−ブタノン40部からなる溶液を第2の中間層塗工液とした。
なお、本比較例は、第1の中間層及び第2の中間層に熱硬化性樹脂を用いた例である。
比較例1において、第2の中間層塗工液の調製を以下のように変更した以外は、比較例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
ポリアミド樹脂(CM8000(4元共重合ポリアミド(6/66/610/12)、mp137℃:東レ社製)1部、メタノール15部、ブタノール4部からなる溶液を第2の中間層塗工液とした。
なお、本比較例は、第2の中間層の樹脂が、第1の中間層塗工液に含有している樹脂とは異なる樹脂を含む例である。
比較例1において、第2の中間層塗工液の調製を以下のように変更した以外は、比較例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)5部、アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50−S、大日本インキ化学工業株式会社製)25部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンL−121−60 大日本インキ化学工業株式会社製)16部、2−ブタノン20部をボールミルにより72時間分散し、第2の中間層塗工液とした。
なお、本比較例は、第1及の中間層及び第2の中間層に熱硬化性樹脂を用い、さらに、第2の中間層に無機微粒子(酸化チタン)を含有した例である。
実施例12において、第2の中間層塗工液の調製を以下のように変更した以外は、実施例12と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
ポリアミド樹脂(CM8000(4元共重合ポリアミド(6/66/610/12)、mp137℃:東レ社製)1部、メタノール15部、ブタノール4部からなる溶液を第2の中間層塗工液とした。
なお、本比較例は、第2の中間層の樹脂が、第1の中間層塗工液に含有している樹脂とは異なる樹脂を含む例である。
実施例1において、第1の中間層塗工液、第2の中間層用塗工液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)4部、レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライトJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)5部、2−メトキシ−1−プロパノール4部、メタノール4部からなる溶液を約20時間ボールミルで分散し、第1の中間層塗工液を調製した。
レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライトJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)5部、2−メトキシ−1−プロパノール4部、メタノール4部とからなる溶液を約20時間ボールミルで分散し、第2の中間層塗工液を調製した。
なお、本比較例は、第1の中間層及び第2の中間層に熱硬化性樹脂を用いた例である。
実施例8において、第2の中間層塗工液の調製を以下のように変更した以外は実施例8
と同様にして電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
酸化チタン(商品名ST−21:石原産業(株)製)4部、ポリアミド樹脂(CM8000(4元共重合ポリアミド(6/66/610/12)、mp137℃:東レ社製)1部、メタノール15部、ブタノール4部からなる溶液を約20時間ボールミルで分散し、第2の中間層塗工液を調製した。
なお、本比較例は、第2の中間層に無機微粒子(酸化チタン)を含有した例である。
また、実施例3〜4、および、7〜15を、それぞれ、参考例3〜4、および、7〜15とする。
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材
Claims (9)
- 支持体上に第1の中間層と、第2の中間層と、感光層とをこの順に有する電子写真感光体の製造方法において、
無機微粒子、およびポリオレフィン樹脂を含有する第1の中間層用塗工液の塗膜を形成し、該塗膜を加熱して該第1の中間層を製膜する工程と、
第2の中間層用塗工液の塗膜を形成し、該塗膜を加熱して該第2の中間層を製膜する工程と
をこの順に有し、
該第2の中間層用塗工液が、該第1の中間層用塗工液に含有されているポリオレフィン樹脂と同一又は同種のポリオレフィン樹脂を含有し、かつ、無機微粒子を含有していない塗工液であり、
該無機微粒子が酸化チタン粒子、または酸化スズ粒子であることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 - 前記第2の中間層用塗工液の前記塗膜を加熱する温度が、前記第2の中間層用塗工液に含有している前記ポリオレフィン樹脂の融点以上である請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記第2の中間層用塗工液の前記塗膜を加熱する温度が、80℃以上150℃以下である請求項1または2に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記第2の中間層の膜厚が、0.5μm以上2μm以下である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 支持体、該支持体上に第1の中間層と、第2の中間層と、感光層とをこの順に有する電子写真感光体において、
該第1の中間層が、無機微粒子、およびポリオレフィン樹脂を含有し、
該第2の中間層が、該第1の中間層に含まれるポリオレフィン樹脂と同一又は同種のポリオレフィン樹脂を含有し、かつ、無機微粒子を含有しておらず、
該無機微粒子が酸化チタン粒子、または酸化スズ粒子であることを特徴とする電子写真
感光体。 - 前記第2の中間層に含まれる前記ポリオレフィン樹脂の融点が、80℃以上120℃以下である請求項5に記載の電子写真感光体。
- 前記第2の中間層の膜厚が、0.5μm以上2μm以下である請求項5または6に記載の電子写真感光体。
- 請求項5乃至7のいずれか一項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項5乃至7のいずれか一項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、及び転写手段とを備えることを特徴とする電子写真装置。
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