JP2007206130A - 電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感度に優れるばかりか、耐摩耗性や耐汚染性、更には生産性にも優れ、かつ、長期に渡って良好な画像特性を維持することができる電子写真感光体及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】基体上に、少なくとも、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、結着樹脂と、を含有する感光層を備える電子写真感光体及びそれを備えた画像形成装置であって、結着樹脂として、構造が異なる第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂を含むとともに、正孔輸送剤として、下記一般式(1)等で表される化合物を少なくとも一種含む。
Figure 2007206130

(一般式(1)中、Ra〜Reは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル等である。)
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真感光体及びそれを備えた画像形成装置に関する。特に、優れた感度を有するとともに、耐摩耗性及び耐汚染性、並びに生産性に優れた電子写真感光体及びそれを備えた画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置に用いられる電子写真感光体としては、光照射により電荷を発生するための電荷発生剤と、この発生電荷を輸送するための電荷輸送剤と、これらの物質を分散させて層形成するための結着樹脂と、を含む有機感光体が広く用いられている。
このような有機感光体を製造するにあたり、その品質特性を向上させるために、特にその構成成分に対して、様々な改良がなされてきた。例えば、繰り返し使用に耐えうる摩耗性を得るために、結着樹脂として、分子量が比較的大きいポリカーボネート樹脂を用いたり、耐クラック性を得るために所定の添加剤を添加したりする方法が挙げられる。
しかしながら、このような方法を用いた場合であっても、所望の画像特性が得られず、また画像特性は十分であっても、逆に生産性を低下させるといった問題が見られた。
そこで、このような問題を解決するために、耐クラック性を向上させる方法として、残留応力低下剤としてのビフェニル等を含有した電子写真感光体が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
また、感度低下等を少なくするとともに、耐ガス性を向上させるために、電子写真感光体の感光層において、結着樹脂として所定のポリカーボネート樹脂を用いるとともに、添加剤としてビフェニル誘導体やセバシン酸誘導体を用いた電子写真感光体が開示されている。(例えば、特許文献2参照)
また、転写メモリの発生を少なくするとともに、NOxやオゾン等に対する耐ガス性を向上させるために、添加剤としてターフェニル化合物を用いた正帯電単層型電子写真感光体が開示されている。(例えば、特許文献3参照)
さらに、感光層中に、添加剤として所定のビフェニル誘導体を含有させることで、正帯電における電気特性の繰り返し安定性を向上させた電子写真感光体が開示されている。(例えば、特許文献4参照)
特開平3−134670号公報(特許請求の範囲) 特開平6−75394号公報(特許請求の範囲) 特開2001−242656号公報(特許請求の範囲) 特開2000−314969号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1〜4に開示された電子写真感光体は、いずれも、耐クラック性や繰り返し安定性がある程度改善されるようになったものの、繰り返し使用する過程で感度が低下したり、それにともなって露光メモリが発生したりするといった問題が見られた。また、人体起因あるいは感光体の接触部材からの汚染成分が感光体表面に付着したような場合には、そこを起点としてクラックが発生し、画像特性を低下させるという問題が見られた。
また、感光層を形成する際の生産性や製造容易性等については十分検討がなされていなかった。
そこで、本発明の発明者らは鋭意検討した結果、構造が異なる複数の結着樹脂とともに、特定構造を有する正孔輸送剤を含有することにより、露光に対する感度を向上させるとともに、感光層全体の機械的特性や化学的特性を高めることができ、さらには容易に製造できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、感度に優れるとともに、耐摩耗性や耐汚染性、更には生産性にも優れた電子写真感光体及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の電子写真感光体によれば、基体上に、少なくとも、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、結着樹脂と、を含有する感光層を備える電子写真感光体であって、結着樹脂として、構造が異なる第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂を含むとともに、正孔輸送剤として、下記一般式(1)〜(6)で表される化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする電子写真感光体が提供され、上述した問題を解決することができる。
Figure 2007206130
(一般式(1)中、Ra〜Reは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、繰り返し数k、l、n、及びpはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数mは0〜4の整数であり、かつ、繰り返し数k、l、m、n、及びpが全て0である場合は除く。)
Figure 2007206130
(一般式(2)中、Ra〜Rdは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R1、及びR2は、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、または炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、また、R1はRbと連結して飽和炭化水素環を形成してもよく、繰り返し数k、l、及びnはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数mは0〜4の整数である。)
Figure 2007206130
(一般式(3)中、Ra〜Reは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R3は水素原子、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、または炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、繰り返し数k、l、n及びpはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数mは0〜4の整数であり、繰り返し数qは0または1の整数である。)
Figure 2007206130
(一般式(4)中、Ra〜Reは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R4及びR5は、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、または炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、繰り返し数k、l、及びmはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数n、及びpは0〜4の整数であり、繰り返し数r、及びsは0または1の整数である。)
Figure 2007206130
(一般式(5)中、Ra〜Rdは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R6は水素原子、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、または炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、繰り返し数k、及びnはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数l、及びmは0〜4の整数であり、繰り返し数tは0または1の整数である。)
Figure 2007206130
(一般式(6)中、Ra〜Rdは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R7は水素原子、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基、または炭素数2〜30の置換または非置換のアルケニル基であり、繰り返し数k、は0〜5の整数であり、繰り返し数l、m、及びnは0〜4の整数である。)
すなわち、正孔輸送剤として一般式(1)〜(6)で表される化合物を少なくとも一種用いることにより、正孔輸送効率が向上し、優れた感度を発揮することができるとともに、効果的に露光メモリの発生を防止することができる。
また、結着樹脂として、構造が異なる第1の結着樹脂と、第2の結着樹脂と、を併用することにより、特定構造を有する正孔輸送剤との相溶性を向上させることができる。したがって、感光層における特定構造を有する正孔輸送剤の分散性が向上し、その結果、感光層を形成する際の生産性が向上したり、さらに優れた感度を得たりすることができる。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、第1の結着樹脂の重量平均分子量を40,000以上とし、前記第2の結着樹脂の重量平均分子量を40,000未満の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、特定の構造を有する正孔輸送剤との相溶性をより向上させることができる。したがって、感光層における特定の構造を有する正孔輸送剤の分散性をさらに向上させることができる。また、感光層全体における耐汚染性や耐摩耗性のバランスをさらに良好にすることができる。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂のうち、重量平均分子量が小さい第2の結着樹脂の含有量を、結着樹脂の全体量に対して50重量%以上の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、感光層全体における耐汚染性や耐摩耗性の調整がさらに容易となる。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、第1の結着樹脂が、下記一般式(7)で表されるポリカーボネート樹脂を含むとともに、当該ポリカーボネート樹脂における無機性度を有機性度で割った値(I/O値)を0.37以上の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、特定の構造を有する正孔輸送剤等の分散性や安定性を向上させることができる。また、感光層における耐汚染性及び耐摩耗性をより向上させることができる。
Figure 2007206130
(一般式(7)中、Ra及びRbは、それぞれ独立した水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、もしくは炭素数6〜12の置換または非置換のアリール基であり、R8及びR9はそれぞれ異なった置換基であり、水素原子もしくは炭素数1〜2のアルキル基であり、Wは、単結合または−O−、−CO−であり、繰り返し数k〜lは、それぞれ独立した0〜4の整数であり、繰り返し数m及びnは、0.05<n/(n+m)<0.6の関係式を満足するモル比である。)
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、第2の結着樹脂が、下記一般式(8)及び(9)で表されるポリカーボネート樹脂、あるいはいずれか一方で表されるポリカーボネート樹脂を含むことが好ましい。
このように構成することにより、特定の構造を有する正孔輸送剤等の分散性や安定性をより向上させることができる。また、感光層における耐汚染性及び耐摩耗性をさらに向上させることができる。
Figure 2007206130
(一般式(8)中、複数の置換基Reは、水素原子、炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基、あるいは炭素数6〜30の置換又は非置換のアリール基であり、添字oは、0〜4の整数である。)
Figure 2007206130
(一般式(9)中、複数の置換基Rfは、水素原子、炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基、あるいは炭素数6〜30の置換又は非置換のアリール基であり、添字pは、0〜4の整数である。)
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、感光層が、添加剤として、下記一般式(10)で表される化合物を含有することが好ましい。
このように構成することにより、汚染成分の付着部分に対して化合物(10)が作用して、クラックの発生を抑制することができ、汚染成分起因のクラック発生を防止することができる。
Figure 2007206130
(一般式(10)中、R10〜R19はそれぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜12のアルキル基、置換または非置換の炭素数1〜12のアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜30のアリール基、置換または非置換の炭素数6〜30のアラルキル基、置換または非置換の炭素数3〜12のシクロアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、またはアミノ基であり、Rは、置換または非置換の炭素数1〜12のアルキレン基、あるいは窒素原子を含む有機基であり、nは0〜3の整数を示す。)
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、添加剤の添加量を、感光層の固形分の全体量に対して、1〜15重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、結着樹脂における第1の結着樹脂と第2の結着樹脂との配合割合に対応させて、添加剤の添加量を調整することができ、クラックの発生をさらに有効に防止することができる。
また、添加剤の添加量が多くなると、感光層のガラス転移点が低下してしまう場合があることから、このような範囲内の値に制御することで、ガラス転移点が制御でき、耐摩耗性を維持させることもできる。
また、本発明の別の態様は、上述したいずれかの電子写真感光体を備えるとともに、当該電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段を配置し、かつ、現像手段として現像同時クリーニング方式を用いた画像形成装置である。
ここで、現像同時クリーニング方式とは、クリーニング装置を省略するとともに、現像工程において、転写後の感光体上の残留トナーを現像装置に回収して再使用する、クリーナーレス方式を意味している。
すなわち、本発明の画像形成装置であれば、上述したように、特定の構造を有する正孔輸送剤を含有するため、感光体において優れた感度を有する。また、感光層において構造の異なる複数の結着樹脂を用いているため、優れた耐汚染性及び耐摩耗性を有する。よって、かかる画像形成装置を繰り返し使用した場合であっても感光層における残留電位が発生しにくく、感光体表面に残留トナーが強固に付着することを抑制することができるため、独立したクリーニング手段を省略することができる。
[第1実施形態]
本発明における第1の実施形態は、基体上に、少なくとも、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、結着樹脂と、を含有する感光層を備える電子写真感光体であって、結着樹脂として、構造が異なる第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂を含むとともに、正孔輸送剤として、上述した一般式(1)〜(6)で表される化合物を少なくとも一種含むことを特徴とする電子写真感光体である。
以下、本発明の第1の実施形態として、単層型の電子写真感光体を例にとって、具体的に説明する。
1.基本的構成
図1(a)に示すように、単層型電子写真感光体10は、基体12上に単一の感光層14を設けたものである。
この感光層14は、電荷発生剤と、電子輸送剤と、正孔輸送剤と、結着樹脂と、添加剤と、を所定の溶媒に溶解又は分散させた塗布液を、基体12上に塗布し、乾燥させることで形成することができる。
このような単層型感光体10は、正負いずれの帯電型にも適用可能であるとともに、層構成が簡単であって、感光層を形成する際の被膜欠陥を抑制できることから、生産性に優れている。また、層間の界面が少ないことから、光学的特性を向上させることができる。
なお、図1(b)に例示するように、この感光層14と、基体12と、の間に、中間層16を形成した単層型感光体10´とすることもできる。
また、この感光層14の厚さは、通常、5〜100μmの範囲内の値であり、好ましくは10〜50μmの範囲内の値である。
2.基体
図1に例示する基体12としては、導電性を有する種々の材料を使用することができ、例えば鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
また、基体の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて、シート状、ドラム状等のいずれであってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有していればよい。また、基体は、使用に際して十分な機械的強度を有するものが好ましい。ドラム状の場合は、基体の直径が10〜60mm、より好ましくは10〜27mmが装置の小型化の面で好ましい。
また、干渉縞の発生防止のためには、エッチング、陽極酸化、ウエットブラスティング法、サンドブラスティング法、粗切削、センタレス切削等の方法を用いて、支持基体の表面に粗面化処理を行っても良い。
なお、基体に対して陽極酸化等を実施した場合、非導電性や半導体特性となる場合があるが、そのような場合であっても所定の効果が得られる限り、基体として用いることができる。
3.中間層
また、図1(b)に示すように、基体12上に、所定の結着樹脂を含有する中間層16を設けてもよい。
この理由は、基体と感光層との密着性を向上させるとともに、この中間層内に所定の微粉末を添加することで、入射光を散乱させて、干渉縞の発生を抑制すると共に、カブリや黒点の原因となる非露光時における基体から感光層への電荷注入を抑制することができるためである。この微粉末としては、光散乱性、分散性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、リトポン等の白色顔料や、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料としての無機顔料やフッ素樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、スチレン樹脂粒子等を用いることができる。
また、この中間層の膜厚を0.1〜50μmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、中間層厚が厚くなりすぎると、感光体表面に残留電位が生じやすくなり、電気特性を低下させる要因となる場合があるためである。その一方で、中間層厚が薄くなりすぎると、基体表面の凹凸を十分緩和させることができなくなり、基体と感光層との密着性を得ることができなくなるためである。
したがって、中間層の膜厚としては、0.1〜50μmの範囲内の値とすることが好ましく、0.5〜30μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
4.結着樹脂
(1) 基本的構成
本発明に用いられる結着樹脂は、構造が異なる第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂を含むことを特徴とする。
この理由は、構造が異なる第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂を併用することにより、第1の結着樹脂により選択的に発揮される耐汚染性の向上と、第2の結着樹脂により選択的に発揮される耐摩耗性及び溶剤に対する溶解性や電荷輸送剤との相溶性と、の間で、良好なバランスをとることができるためである。
したがって、かかる結着樹脂と、正孔輸送剤の項において後述する特定構造を有する正孔輸送剤との間の相溶性が向上し、感光層における特定の構造を有する正孔輸送剤の分散性をより向上させることができる。その結果、さらに正孔輸送効率が向上し、優れた感度を発揮することができる。
なお、構造が異なる第1の結着樹脂と第2の結着樹脂の検出は、GPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)や、溶解度の差により検出することができる。GPCを利用する方法としては、第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂を分離し、分離したそれぞれの結着樹脂をNMR等で構造分析を行う方法が挙げられる。また、溶解度の差を利用する方法は以下の方法が挙げられる。例を挙げて具体的に説明すると、後述する第1の結着樹脂として用いられる式(11)で表されるResin−1は、トルエンに溶解しない性質に対し、第2の結着樹脂として用いられる式(14)で表されるResin−4はトルエンに溶解するので、感光層を第1の結着樹脂としてのResin−1および第2の結着樹脂としてのResin−4が溶解する溶媒で溶解後、その溶媒をトルエンで置換すると、第1の結着樹脂としてのResin−1が沈降し、トルエン中には第2の結着樹脂としてのResin−4が溶解された状態となる。従って、第1の結着樹脂としてのResin−1と第2の結着樹脂としてのResin−4が分離され分析可能となる。さらに、かかる溶解度の差を利用する方法とGPCとを組合わせて検出しても良い。
また、結着樹脂として、重量平均分子量がより大きい第1の結着樹脂と、重量平均分子量がより小さい第2の結着樹脂と、を用いることが好ましい。この理由は、それぞれの樹脂が有する性質をより効果的に発揮させることができるためである。したがって、耐汚染性や耐摩耗性により優れた感光体をより効率的に得ることができる。
ここで、結着樹脂として、重量平均分子量がより大きい第1の結着樹脂と、重量平均分子量がより小さい第2の結着樹脂と、を用いた場合におけるそれぞれの樹脂の役割について説明する。すなわち、第1の結着樹脂により耐汚染性が選択的に向上することは、第1の結着樹脂が、第2の結着樹脂に比べて、密にパッキングすることができるためである。すなわち、密にパッキングできる樹脂であれば樹脂全体の化学的結合力は強まり、結果的に、粘性あるいは硬度が高くなって耐汚染性を向上させることができるためである。
さらに、感光層表面に皮脂等の汚染成分が付着した場合には、感光層の構成成分が汚染成分内に溶出し、感光層内部に空孔を形成してクラックを発生させる要因となる。したがって、結着樹脂の全量を第2の結着樹脂のみから構成した場合には、クラックが発生しやすくなるという問題も生じる。
よって、重量平均分子量が異なる第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂を、併用することによって、これらの問題を解決することができる。
なお、第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂の重量平均分子量の具体的数値等については、後述する。
(2)配合割合
また、第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂のうち、重量平均分子量がより小さい第2の結着樹脂の含有量を、結着樹脂の全体量に対して、50重量%以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる配合割合であれば、感光層全体における耐汚染性や耐摩耗性の調整が容易となるためである。
(2)−1 耐クラック性との関係
ここで、図3に、重量平均分子量が比較的大きい第1の結着樹脂の含有量と、感光体における耐クラック性との関係を示す。
この特性図において、横軸に第1の結着樹脂の全体量に対する含有量(重量%)を採り、縦軸に感光体におけるクラック発生長さ(相対値)を示してある。
図3に示す特性曲線から理解できるように、第1の結着樹脂の含有量の値が大きくなるほど、耐クラック性が向上することが分かる。
しかしながら、かかる第1の結着樹脂の含有量が過度に大きくなると、結着樹脂を含む塗布液の粘性が過度に高くなる場合がある。したがって、感光体層を形成するための塗布液の粘度を調整するために、溶媒を過剰に付加する必要があり、その生産性や経済性を低下させる場合がある。
このような現象は、特に高分子量の結着樹脂のみで構成したような場合、すなわち図3において、第1の結着樹脂の含有量が100(重量%)となる場合に顕著に現れることになる。
したがって、重量平均分子量がより小さい第2の結着樹脂の含有量を、結着樹脂の全体量に対して、50〜90(重量%)の範囲内の値とすることが好ましく、55〜80(重量%)の範囲内の値とすることがより好ましい。
(3) 種類
本発明に係る結着樹脂の種類は特に制限されるものではないが、例えば、ポリカーボネート樹脂をはじめ、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂、エポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の樹脂が使用可能である。
また、本発明の感光体を構成するにあたり、結着樹脂が、第1の結着樹脂として、上述した一般式(7)で表されるポリカーボネート樹脂を含むことが好ましい。
この理由は、かかる構造を有するポリカーボネート樹脂であれば、感光層における耐汚染性をより向上させることができるためである。
すなわち、かかる構造を有するポリカーボネート樹脂であれば、特に感光層における耐汚染性に優れるため、他の樹脂と組み合わせて用いることにより、感光層における耐摩耗性と耐汚染性とのバランスを好適な範囲内に調整することが容易となるためである。
また、上述した一般式(7)で表される第1の結着樹脂における無機性度を有機性度で割った値(I/O値)を0.37以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる第1の結着樹脂におけるI/O値を0.37以上の値とすることにより、特定の構造を有する正孔輸送剤や電子輸送剤の分散性や安定性が向上するためである。したがって、長期感の繰り返し使用時や、指油の付着によっても、クラックの発生がさらに少なくなるばかりか、感光層における正孔輸送剤等の結晶化を抑制し、電荷輸送をより効率的にすることができる。
但し、かかる第1の結着樹脂におけるI/O値が過度に大きくなると、特定構造を有する正孔輸送剤や電子輸送剤との混合性が低下する場合がある。
したがって、第1の結着樹脂のI/O値を0.375〜1.7の範囲内の値とする事がより好ましく、0.38〜1.6の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、上述した一般式(8)〜(9)で表される第2の結着樹脂におけるI/O値を0.37未満の値とすることが好ましい。
この理由は、第2の結着樹脂におけるI/O値の値を0.37未満の値とすることによって、上述したI/O値の値が0.37以上である第2の結着樹脂とともに用いた場合における結着樹脂の特性を、容易に調整することができるためである。
ここで、I/O値の概念を詳細に説明するが、例えば、KUMAMOTO PHARMACEUTICAL BULLETIN,第1号、第1〜16項(1954年);化学の領域、第11巻、第10号、719〜725項(1957年);フレグランスジャーナル、第34号、第97〜111項(1979年);フレグランスジャーナル、第50号、第79〜82項(1981年);などの文献に詳細に説明されている。
すなわち、炭素(C)1個を有機性20とし、それを基準として、各極性基の無機性値及び有機性値を表1の如く定め、各極性基における無極性値の和(I値)と、有機性値の和(O値)を求めて、それぞれの比をI/O値としたものである。
なお、表1において、Rは、主にアルキル基を示し、φは、主にアルキル基もしくはアリール基を示している。かかる表から容易に理解されるように、I/O値が0に近いほど非極性(疎水性、有機性の大きな)の有機化合物であることを示し、I/O値が大きいほど極性(親水性、無機性の大きな)の有機化合物であることを示すと言える。
Figure 2007206130
また、このようなI/O値は、化合物の性質を、共有結合性を表わす有機性基と、イオン結合性を表わす無機性基とに分け、すべての有機化合物を有機軸と無機軸と名付けた直行座標上の1点ずつに位置づけた指標ということができる。即ち、無機性値とは、有機化合物が有している種々の置換基や結合等の沸点への影響力の大小を、水酸基を基準に数値化したものである。
具体的には、直鎖アルコールの沸点曲線と直鎖パラフィンの沸点曲線との距離を炭素数5の付近で取ると約100℃となるので、水酸基1個の影響力を数値で100と定め、この数値に基づいて、各種置換基あるいは各種結合などの沸点への影響力を数値化した値が、有機化合物が有している置換基の無機性値である。例えば、表1に示されている通り、−COOH基の無機性値は150であり、2重結合の無機性値は2である。従って、ある種の有機化合物の無機性値は、該有機化合物が有している各種置換基や結合等の無機性値の総和を意味する。
また、本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、第2の結着樹脂が、上述した一般式(8)および一般式(9)で表されるポリカーボネート樹脂、あるいは一方で表されるポリカーボネート樹脂を含むことが好ましい。
この理由は、かかる構造を有するポリカーボネート樹脂であれば、特定構造を有する正孔輸送剤との間の相溶性が良好になるばかりか、感光層における耐摩耗性をさらに向上させることができるためである。
すなわち、かかる構造を有するポリカーボネート樹脂であれば、感光層における感度と、耐摩耗性と、耐汚染性等との間のバランスをさらに好適に調整することができる。
(4)具体例
また、上述した一般式(7)で表される第1のポリカーボネート樹脂の具体例としては、下記式(11)〜(13)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin−1〜3)が挙げられる。
Figure 2007206130
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また、上述した一般式(8)〜(9)で表される第2のポリカーボネート樹脂の具体例としては、それぞれ下記式(14)〜(15)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin−4〜5)が挙げられる。
Figure 2007206130
Figure 2007206130
また、一般式(7)〜(9)以外のポリカーボネート樹脂としては、下記式(16)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin−6)が挙げられる。
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(5) 重量平均分子量
第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂の重量平均分子量に関して、それぞれ特に制限されるものではないが、例えば、第1の結着樹脂の重量平均分子量を40、000以上とし、第2の結着樹脂の重量平均分子量を40、000未満とすることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂の溶解性をそれぞれに高め、特定の構造を有する正孔輸送剤との相溶性をより向上させることができるためである。その結果、感光層における特定の構造を有する正孔輸送剤の分散性をさらに向上させることができるためである。また、感光層全体における耐汚染性や耐摩耗性のバランスをさらに良好にすることができるためである。
しかしながら、かかる第1の結着樹脂の重量平均分子量が比較的大きく、かつ第2の結着樹脂の重量平均分子量が小さくなりすぎるような場合には、第1の結着樹脂の過度の影響により、粘性や硬度が過度に高くなる。
また、逆に、第1の結着樹脂の重量平均分子量が比較的小さく、かつ第2の結着樹脂の重量平均分子量が比較的大きくなった場合、すなわち、両者の重量平均分子量差が極めて小さくなると、重量平均分子量が異なる複数の結着樹脂を用いることによる効果が薄れるという問題が生じる。
したがって、かかる重量平均分子量の範囲としては、第1の結着樹脂の重量平均分子量を40、000〜60、000の範囲内の値とし、第2の結着樹脂の重量平均分子量を10、000〜30、000の範囲内の値とすることがより好ましい。
更には、第1の結着樹脂の重量平均分子量を45、000〜50、000の範囲内の値とする一方、第2の結着樹脂の重量平均分子量を15、000〜25、000の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂の重量平均分子量は、GPCやオストワルド型粘度計を用いて測定することができる。
5. 電荷発生剤
また、本発明における電荷発生剤としては、例えば、無金属フタロシアニン、オキソチタニルフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、ピリリウム顔料、アンサンスロン顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料といった有機光導電体や、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンといった無機光導電材料等の従来公知の電荷発生剤を用いることができる。
より具体的には、下記式(17)〜(20)で表されるフタロシアニン系顔料(CGM−A〜CGM−D)を使用することがより好ましい。
この理由は、光源として半導体レーザを備えたレーザビームプリンタやファクシミリ等のデジタル光学系の画像形成装置に使用する場合には、600〜800nm以上の波長領域に感度を有する感光体が必要となるためである。
その一方で、ハロゲンランプ等の白色の光源を備えた静電式複写機等のアナログ光学系の画像形成装置に使用する場合には、可視領域に感度を有する感光体が必要となるため、例えばペリレン系顔料やビスアゾ顔料等を好適に用いることができる。
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6. 正孔輸送剤
本発明に用いられる正孔輸送剤としては、上述した一般式(1)〜(6)で表される化合物を少なくとも一種用いることを特徴とする。
この理由は、正孔輸送剤として一般式(1)〜(6)で表される化合物を用いることにより、上述した結着樹脂との相溶性と相俟って、優れた感度を発揮することができるためである。
すなわち、一般式(1)〜(6)で表される化合物と、結着樹脂としての構造が異なる複数の樹脂との相溶性を好適な状態とすることによって、一般式(1)〜(6)で表される化合物が有する優れた正孔輸送能を、効果的に発揮することができるためである。つまり、特定の構造を有する正孔輸送剤の、感光層における分散性が向上するため、電荷輸送が効率的となり、優れた感度を発揮することができるとともに、効果的に露光メモリの発生を防止することができるのである。
(1) 具体例
また、一般式(1)で表される正孔輸送剤の具体例としては、下記式(21)〜(22)で表される化合物(HTM−1〜2)が挙げられる。
Figure 2007206130
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また、一般式(2)で表される正孔輸送剤の具体例としては、下記式(23)〜(26)で表される化合物(HTM−3〜6)が挙げられる。
Figure 2007206130
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また、一般式(3)で表される正孔輸送剤の具体例としては、下記式(27)〜(28)で表される化合物(HTM−7〜8)が挙げられる。
Figure 2007206130
Figure 2007206130
また、一般式(4)で表される正孔輸送剤の具体例としては、下記式(29)〜(31)で表される化合物(HTM−9〜11)が挙げられる。
Figure 2007206130
Figure 2007206130
Figure 2007206130
また、一般式(5)で表される正孔輸送剤の具体例としては、下記式(32)〜(33)で表される化合物(HTM−12〜13)が挙げられる。
Figure 2007206130
Figure 2007206130
また、一般式(6)で表される正孔輸送剤の具体例としては、下記式(34)〜(36)で表される化合物(HTM−14〜16)が挙げられる。
Figure 2007206130
Figure 2007206130
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(2) 添加量
また、正孔輸送剤の添加量を、結着樹脂100重量部に対して、1〜120重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる正孔輸送剤の添加量が1重量部未満の値となると、感光層の正孔輸送能が極端に低下し、画像特性に悪影響を与える場合があるためである。
また、添加量が120重量部を超える値となると、分散性が低下し、結晶化しやすくなるという問題が生じるためである。
したがって、正孔輸送剤の添加量を、結着樹脂100重量部に対して、5〜100重量部の範囲内の値とすることが好ましく、10〜90重量部の範囲内の値とすることがより好ましい。
(3) 分子量
また、正孔輸送剤の分子量を180〜2000の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる正孔輸送剤の分子量が180未満の値となると、感光体表面に汚染成分が付着した場合に、正孔輸送剤が溶出しやすくなるためである。
また、逆に正孔輸送剤の分子量が2000を超える値となると、汚染成分への溶出を抑制することはできるものの、感光層中での分散性が低下したり、正孔輸送能が低下したりするおそれがあるためである。
したがって、正孔輸送剤の分子量を200〜1800の範囲内の値とすることが好ましく、300〜1500の範囲内の値とすることがより好ましい。
なお、正孔輸送剤の分子量は、構造式に基づいて算出した値を用いてもよく、質量スペクトルでの測定値を用いてもよい。
7. 添加剤
また、本発明においては、感光層が、添加剤として、上述した一般式(10)で表される化合物を含有することが好ましい。
この理由は、感光体表面に汚染成分が付着し、モノマー成分が溶出して、感光層内部に空孔が形成された場合、この空孔に対して、添加剤としての一般式(10)で表される化合物が作用して、局所的な応力を開放し、クラックの発生を抑制することができるためである。
したがって、上述したような結着樹脂を用いて発揮される耐汚染性を、更に有効に発揮することができ、安定的な画像特性を維持することができる。
なお、一般式(10)におけるRを、窒素原子を含む有機基とする場合には、例えば、下記式(37)で表される有機基とすることができる。
Figure 2007206130
(1) 具体例
また、添加剤の具体例としては、下記式(38)〜(42)で表される化合物(BP−1〜5)が挙げられる。
Figure 2007206130
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(2) 添加量
本発明における添加剤の添加量としては、感光層の固形分の全体量に対して、1〜15重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる添加量が1重量%未満の値となると、上述したような応力緩和作用が十分に発揮することができず、クラック発生を十分防止することができなくなるためである。
また逆に、添加量が15重量%を超える値となると、感光層のガラス転移点が低下して、耐摩耗性が低下してしまう場合があるためである。また、結着樹脂内での分散性が低下して、結晶化する場合が見られるためである。
すなわち、添加量をこのような範囲内の値とした場合には、結着樹脂の分子量を過度に大きくすることなく、感光層の耐摩耗性及び耐汚染性を得ることができるようになり、生産性にも優れた感光体とすることができる。
したがって、かかる添加量の範囲を、感光層の固形分の全体量に対して、2〜12重量%とすることが好ましく、3〜10重量%とすることがより好ましい。
なお、感光層の固形分の全体量とは、溶媒を除く感光層の構成成分の添加割合を意味しており、本発明においては、電荷発生剤と、電荷輸送剤と、結着樹脂と、添加剤と、を合わせた添加割合を意味している。
(3) 分子量
また、かかる添加剤の分子量を100〜350の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる添加剤の分子量が100未満の値となると、空孔近傍の応力を十分開放することができない場合があるためである。
また逆に、かかる添加剤の分子量が350を超える値となると、結着樹脂内での分散性が低下して、空孔との相互作用が十分発揮できなくなるためである。
したがって、かかる添加剤の分子量の範囲を、150〜300の範囲内の値とすることが好ましく、180〜270の範囲内の値とすることがより好ましい。
なお、かかる添加剤の分子量は、例えば、構造式をもとに算出することもできるし、あるいは、質量分析計で得られたマススペクトルを用いて測定することができる。
8. 電子輸送剤
本発明に用いられる電子輸送剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ベンゾキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ジフェノキノン系化合物、ジナフトキノン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド系化合物、フルオレノン系化合物、マロノニトリル系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、ニトロアントアラキノン系化合物、ジニトロアントラキノン系化合物の一種単独または二種以上の組合せが挙げられる。
また、電子輸送剤の具体例としては、下記式(43)〜(46)で表される化合物(ETM−1〜4)が挙げられる。
Figure 2007206130
Figure 2007206130
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9. 感光層のガラス転移点
また、感光層のガラス転移点(Tg)を60℃以上の値とすることが好ましい。
この理由は、上述したように、添加剤を含有させた場合には、感光層のガラス転移点が変化し、耐摩耗性に影響を与える場合があるためである。
すなわち、添加剤を過剰に含有させて、ガラス転移点を所定値以下としてしまうと、耐圧性が低下して、繰り返し使用した場合に、画像特性に悪影響を与える場合があるためである。その一方で、ガラス転移点が高くなりすぎると、感光体表面が過剰に硬化して、クラックが発生しやすくなるという問題が生じる。
したがって、かかるガラス転移点(Tg)の値を、60〜90℃の範囲内の値とすることが好ましく、65〜80℃の範囲内の値とすることがより好ましい。
なお、ガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、比熱の変化点から求めることができる。測定装置としては、例えば、示差走査熱量計DSC−6200(セイコーインスツルメンツ社製)を用い、吸熱曲線を測定することによって求めることができる。
より具体的には、感光体を構成する材料である、電荷発生剤、電子輸送剤、正孔輸送剤、添加剤、結着樹脂からなる測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用し、測定温度範囲25〜200℃、昇温速度10℃/分で常温常湿下にて測定を行い、得られた吸熱曲線の変化点よりガラス転移点を求めることができる。
10. 製造方法
電子写真感光体の製造方法としては、特に制限されるものではないが、以下のような手順で実施することができる。
まず、溶剤に電荷発生剤、電荷輸送剤、結着樹脂、添加剤等を含有させて塗布液を作成する。このようにして得られた塗布液を、例えば、ディップコート法、スプレー塗布法、ビード塗布法、ブレード塗布法、ローラ塗布法等の塗布法を用いて導電性基材(アルミニウム素管)上に塗布する。
その後、一例であるが、100℃、30分間の条件で熱風乾燥して、所定膜厚の感光層を有する単層型の電子写真感光体を得ることができる。
なお、塗布液を作るための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可能であり、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,3−ジオキソラン、1,4-ジオキサン、等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これらの溶剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられる。このとき、さらに、電荷発生剤の分散性、感光体層表面の平滑性を良くするために界面活性剤、レベリング剤等を含有させてもよい。
また、この感光層を形成する前に、導電性基体上に中間層を形成しておくことも好ましい。
この中間層を形成するにあたり、結着樹脂、必要に応じて添加剤(有機微粉末または無機微粉末)を適当な分散媒とともに、公知の方法、例えばロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機等を用いて分散混合して塗布液を調整し、これを公知の手段、例えばブレード法、浸漬法、スプレー法により塗布して、熱処理を施し中間層を形成する。
また、添加剤は製造時の沈降等が問題とならない範囲であって、光散乱を生じさせて干渉縞の発生を防止したり、基体と感光層の間で適切な抵抗値を保持する等の目的のために、各種添加剤(有機微粉末または無機微粉末)を少量添加することができる。
次いで、得られた塗布液を、公知の製造方法に準じて、例えば、支持基体(アルミニウム素管)上に、ディップコート法、スプレー塗布法、ビード塗布法、ブレード塗布法、ローラ塗布法等の塗布法を用いて塗布することができる。
その後、支持基体上の塗布液を乾燥する工程は、20〜200℃の温度で5分〜2時間の範囲で行うことが好ましい。
なお、かかる塗布液を作るための溶剤としては、感光層を形成する際に用いたものと同様に、種々の有機溶剤が使用可能であり、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これらの溶剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
11. その他
上述したように、本発明の電子写真感光体は単層型の電子写真感光体に好適に用いられるが、図2(a)に示すような積層型電子写真感光体を用いることも好ましい。
この積層型感光体20は、基体12上に、蒸着または塗布等の手段によって、電荷発生剤を含有する電荷発生層24を形成し、次いでこの電荷発生層24上に、電荷輸送剤と結着樹脂とを含む塗布液を塗布し、それを乾燥させて電荷輸送層22を形成することによって作成することができる。
また、上記構造とは逆に、図2(b)に示すように、基体12上に電荷輸送層22を形成し、その上に電荷発生層24を形成してもよい。ただし、電荷発生層24は、電荷輸送層22に比べて膜厚がごく薄いため、その保護のためには、図2(a)に示すように、電荷発生層24の上に電荷輸送層22を形成することがより好ましい。
さらにまた、単層型感光体の場合と同様に、導電性基体上に中間層25を形成してもよい。
また、このような積層型電子写真感光体を製造するに際しては、電荷発生層形成用塗布液および電荷輸送層形成用塗布液をそれぞれ調整することになる。すなわち、例えば、電荷発生剤、電荷輸送剤、結着樹脂などの所定の成分を、分散媒とともに、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機などを用いて分散混合することによって、調製することができる。
なお、このような積層型電子写真感光体の感光層20において、電荷発生層の厚さを0.01〜5μmの範囲内の値とすることが好ましく、より好ましくは、0.1〜3μmの範囲内の値とすることである。同様に、電荷輸送層については、好ましくは2〜100μmの範囲内の値とすることであり、より好ましくは5〜50μmの範囲内の値とすることである。
[第2実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態である電子写真感光体を備えるとともに、当該電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段を実施するための部位を配置し、かつ、現像手段として現像同時クリーニング方式を用いることを特徴とする画像形成装置である。
すなわち、図4に示すように、感光体31の周囲には、帯電手段としての帯電器32と、露光手段としての露光光源33と、現像手段としての現像器34と、転写手段としての転写器35と、が順次配置されている。
また、感光体31は、矢印の方向に一定速度で回転しており、感光体31の表面で、次の順に電子写真プロセスが行われることになる。より詳細には、帯電器32により、感光体31が全面的に帯電され、次いで、露光光源33によって、印字パターンが露光される。
次いで、現像器34によって、印字パターンに対応して、トナー現像され、さらに、転写器35によって、転写材(紙)36へのトナーの転写が行われる。
ここで、トナーが分散された現像剤34aは、現像ローラ34bによって運ばれ、所定の現像バイアスを印加することで、感光体31の表面上にトナーが引き付けられて、感光体31上に現像されることになる。また同時に、感光体31の未露光後電位と現像バイアスの電位差によって、トナーが移動し、残存トナーの回収が行われる。
したがって、感光体31として本発明の電子写真感光体を用いた場合には、構造が異なる第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂を、それぞれ所定の含有量で配合して用いるとともに、特定の構造を有する正孔輸送剤を用いることにより、感度に優れるばかりか、耐汚染性及び耐摩耗性にも優れるため、クリーニング装置を省略した現像同時クリーニング方式を採用した場合であっても、所定の画像特性を安定的に維持することができる。
なお、電子写真感光体については、第1の実施形態と同様の内容とすることができる。
[実施例1]
1.積層型電子写真感光体の作成
(1)下引き層の形成
ビーズミルを用いて、アルミナとシリカで表面処理後、湿式分散しながらメチルハイドロジェンポリシロキサンにて表面処理した酸化チタン(テイカ(株)製、SMT−02(数平均一次粒子径:10nm)2.5重量部と、6,12,66,610四元共重合ポリアミド樹脂(東レ(株)製、アミランCM8000)1重量部とを、メタノール10重量部およびブタノール2.5重量部とともに、5時間分散し、下引き層用塗布液を調製した。
次いで、得られた下引き層用塗布液を5ミクロンのフィルタにてろ過した後、導電性支持体として直径30mm、全長238.5mmのアルミニウム製のドラム状支持体に対して、ディップコート法にて塗布し、130℃、30分の条件で熱処理し、膜厚2μmの下引き層を形成した。
(2)感光層の形成
ビーズミルを用いて、電荷発生剤として、以下に示す製造法により製造した式(18)で表されるチタニルフタロシアニン(CGM−B)2重量部、結着樹脂として、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール#6000EP 電気化学工業)1重量部、分散媒として、プロピレングリコールモノメチルエーテル40重量部、テトラヒドロフラン40重量部と、2時間分散し、電荷発生層用塗布液を作製した。
得られた電荷発生層用塗布液を、3ミクロンのフィルタにてろ過した後、下引き層を形成したドラム状支持体上に、ディップコート法にて塗布し、80℃、5分の条件で熱処理し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次いで、同様に、ビーズミルを用いて、正孔輸送剤として、式(21)で表される化合物(HTM−1)70重量部と、添加剤として、式(38)で表されるメタターフェニル(BP-1)5重量部、結着樹脂として、粘度平均分子量50,000の式(11)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin−1、IO値:0.385)30重量部と、粘度平均分子量分子量20,000の式(14)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin−4)70重量部と、溶剤として、テトラヒドロフラン610重量部と、を混合溶解し、電荷輸送層用塗布液を調製した。
得られた電荷輸送層用塗布液を、電荷発生層用塗布液と同様にして、電荷発生層を形成したドラム状支持体上に塗布し、120℃、30分の条件で熱処理し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、実施例1の積層型電子写真感光体とした。
また、実施例1に用いた式(18)で表されるチタニルフタロシアニン(CGM−B)の製造は、以下のように実施した。
(1)チタニルフタロシアニン化合物の製造
アルゴン置換したフラスコ中に、o−フタロニトリル25gと、チタンテトラブトキシド28gと、尿素20gと、キノリン300gとを加え、撹拌しつつ150℃まで昇温した。
次に、反応系から発生する蒸気を系外へ留去しながら215℃まで昇温したのち、この温度を維持しつつさらに2時間、撹拌して反応させた。
(2)顔料化前処理
反応終了後、150℃まで冷却した時点で反応混合物をフラスコから取り出し、ガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をN,N−ジメチルホルムアミド、及びメタノールで順次洗浄したのち真空乾燥して、青紫色の固体25gを得た。
次に、得られた青紫色の固体15gを、N,N−ジメチルホルムアミド100ミリリットル中に加え、130℃に加熱して2時間、撹拌処理を行った。
次に、2時間経過した時点で加熱を停止し、23±1℃まで冷却し、撹拌も停止し、この状態で12時間、液を静置して安定化処理を行った。
そして安定化された液をガラスフィルターによってろ別し、得られた固体をメタノールで洗浄したのち真空乾燥して、チタニルフタロシアニンの粗結晶9.83gを得た。
(3)顔料化処理
次に、顔料化前処理で得られたチタニルフタロシアニンの粗結晶5gを、濃硫酸100ミリリットルに加えて溶解した。
次に、かかる溶液を、氷冷下の水中に滴下したのち、室温で15分間撹拌し、さらに23±1℃付近で30分間、静置して再結晶させた。
次に、かかる結晶をガラスフィルターによって濾別し、得られた固体を洗浄液が中性になるまで水洗したのち、乾燥させずに水が存在した状態で、クロロベンゼン200ミリリットル中に分散させて50℃に加熱して10時間、撹拌した。
さらに、ガラスフィルターによって濾別したのち、得られた固体を50℃で5時間、真空乾燥させて、チタニルフタロシアニンの結晶(青色粉末)4.5gを得た。
得られたチタニルフタロシアニンは、初期および1,3−ジオキソランまたはテトラヒドロフラン中に7日間、浸漬しても、ブラッグ角度2θ±0.2°=7.4°及び26.2°にピークが発生していないこと、および示差熱量分析における400℃まで昇温において吸着水の気化に伴なう90℃付近のピーク以外に、302℃に1箇所ピークを示すことを確認した。
2.電子写真感光体の評価
(1)明電位評価
得られた電子写真感光体を、市販の負帯電反転現像プロセスを採用したプリンタ(沖データ(株)製、MicroLine−18)に搭載して、N/N環境(25℃、50%Rh)にて、明電位評価をした。すなわち、電子写真感光体を、−850〜−900Vの電位になるように初期帯電させた後、黒ベタ画像を形成して、その時点における現像位置での明電位を読み取り感度として、測定した。
(2)耐磨耗性評価
得られた電子写真感光体を、上述のプリンタ(MicroLine−18)に搭載して、1万枚連続印刷した。そして、印刷前後の膜厚を渦電流式膜厚計で測定し、その膜厚変化を削れた膜厚として、耐磨耗性の目安とした。
(3)耐油性評価
得られた電子写真感光体の耐油性を評価した。すなわち、電子写真感光体の全面を手で触れ、十分な油脂を付着させた後、48時間放置した。次いで、この電子写真感光体を搭載した上述のプリンタ(MicroLine−18)によって、グレー画像を形成し、クラックによる画像欠陥の有無を目視にて観察した。そして、以下の基準に沿って耐油性評価を実施した。
◎:ドラム1周分の領域で、クラックの発生数が0個である。
○:ドラム1周分の領域で、クラックの発生数が1〜10個である。
△:ドラム1周分の領域で、クラック発生数が11〜20個である。
×:ドラム1周分の領域で、クラック発生数が21個以上である。
[実施例2〜22]
実施例2〜22においては、複数の結着樹脂の組み合わせ、及び複数の結着樹脂と組み合わせる正孔輸送剤の種類の影響を検討した。すなわち、表1に示すように、電子写真感光体の組成を変えたほかは、実施例1に準拠して電子写真感光体を作成して評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1〜10]
比較例1〜10においては、表1に示すように、電子写真感光体の組成を変えたほかは、実施例1に準拠して電子写真感光体を作成して評価した。得られた結果を表1に示す。
なお、比較例7〜10において用いた正孔輸送剤は、それぞれ下記式(47)〜(50)で表される化合物(HTM−17〜20)である。
Figure 2007206130
Figure 2007206130
Figure 2007206130
Figure 2007206130
Figure 2007206130
[実施例23]
1.単層型電子写真感光体の作成
(1)下引き層の形成
実施例1と同様に、導電性支持体として直径30mm、全長238.5mmのアルミニウム製のドラム状支持体に対して、膜厚2μmの下引き層を形成した。
(2)感光層の形成
超音波分散機を用いて、結着樹脂として、粘度平均分子量50,000の式(11)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin−1)30重量部、粘度平均分子量20,000の式(14)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin−4)70重量部、式(17)で表されるX型無金属フタロシアニン(CGM−A)(大日本インキ(株)製、Fastgen Blue 8120BS)3重量部、式(21)で表される正孔輸送剤(HTM−1)50重量部、式(43)で表される電子輸送剤(ETM−1)30重量部、およびジメチルシリコンオイル(信越化学工業(株)製、KF-96-50CS)0.1重量部、分散媒としてのテトラヒドロフラン760重量部と、を混合分散した。
得られた感光層形成用塗布液を、下引き層を形成したドラム状支持体上に塗布し、120℃、30分の条件で熱処理し、リングコート法を用いて、膜厚28μmの電荷輸送層を形成し、実施例23の単層型電子写真感光体とした。
2.単層型電子写真感光体の評価
得られた単層型電子写真感光体を、正帯電反転現像プロセスを採用した市販の複写機(京セラミタ製、KM−4530)に搭載して、以下のように、電気特性(感度)、耐磨耗性、及び耐油性評価を行なった。
すなわち、電気特性の測定に際しては、帯電量が650Vになるように、グリッド電位調整を行い、黒ベタ画像を形成した時点での現像位置での明電位を、読み取り感度として測定した。
また、得られた単層型電子写真感光体を、複写機(京セラミタ製、KM−4530)に搭載して、A4横1.5万枚の単発コピーを行い、コピー前後の膜厚から削れた膜厚を渦電流式膜厚計により測定して、耐磨耗性の目安とした。
さらに、耐油性評価については、市販の複写機(京セラミタ製、KM−4530)を用いた以外、実施例1と同様の方法で評価した。
[実施例24〜44]
実施例24〜44においては、表2に示すように、正孔輸送剤の種類、電子輸送剤の種類を変えた以外は、実施例23と同様に電子写真感光体を作成して、評価した。得られた結果を表2に示す。
[実施例45]
実施例45においては、電荷発生剤として、式(18)で表されるチタニルフタロシアニン(CGM−B)を用いた以外は、実施例23と同様に電子写真感光体を作成して、評価した。得られた結果を表2に示す。
[比較例11〜16]
比較例11〜16においては、表2に示すように、正孔輸送剤の種類、電子輸送剤の種類を変えた以外は、実施例23と同様に電子写真感光体を作成して、評価した。得られた結果を表2に示す。
Figure 2007206130
本発明に係る電子写真感光体によれば、構造が異なる複数の結着樹脂(第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂)とともに、特定構造を有する正孔輸送剤を含有することにより、露光に対する感度を向上させるとともに、感光層全体の機械的特性や化学的特性を高めることができ、さらには容易に製造できるようになった。
すなわち、感度に優れるばかりか、耐摩耗性や耐汚染性、更には生産性にも優れ、かつ、長期に渡って良好な画像特性を維持することができるようになった。
したがって、本発明の電子写真感光体は、複写機やプリンター等の各種画像形成装置における高耐久性化、長寿命化、高画質化等に寄与することが期待される。
本発明に係る単層型感光体を示す断面図である。 本発明に係る積層型感光体を示す断面図である。 第1の結着樹脂の含有量と耐クラック性との関係を示す特性図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
10:単層型感光体、12:導電性基体、14:感光層、16:中間層、20:積層型感光体、22:電荷輸送層、24:電荷発生層、25:中間層、31:感光体、32:帯電器、33:露光光源、34:現像器、35:転写器、36:転写紙

Claims (8)

  1. 基体上に、少なくとも、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、結着樹脂と、を含有する感光層を備える電子写真感光体であって、
    前記結着樹脂として、構造が異なる第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂を含むとともに、
    前記正孔輸送剤として、下記一般式(1)〜(6)で表される化合物を少なくとも一種含むことを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2007206130

    (一般式(1)中、Ra〜Reは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、繰り返し数k、l、n、及びpはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数mは0〜4の整数であり、かつ、繰り返し数k、l、m、n、及びpが全て0である場合は除く。)
    Figure 2007206130

    (一般式(2)中、Ra〜Rdは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R1及びR2は、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、または炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、また、R1はRbと連結して飽和炭化水素環を形成してもよく、繰り返し数k、l、及びnはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数mは0〜4の整数である。)
    Figure 2007206130

    (一般式(3)中、Ra〜Reは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R3は水素原子、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、または炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、繰り返し数k、l、n及びpはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数mは0〜4の整数であり、繰り返し数qは0または1の整数である。)
    Figure 2007206130

    (一般式(4)中、Ra〜Reは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R4及びR5は、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、または炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、繰り返し数k、l、及びmはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数n、及びpは0〜4の整数であり、繰り返し数r、及びsは0または1の整数である。)
    Figure 2007206130

    (一般式(5)中、Ra〜Rdは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R6は水素原子、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、または炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基であり、繰り返し数k、及びnはそれぞれ独立した0〜5の整数であり、繰り返し数l、及びmは0〜4の整数であり、繰り返し数tは0または1の整数である。)
    Figure 2007206130

    (一般式(6)中、Ra〜Rdは、それぞれ独立しており、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、または炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基であり、R7は水素原子、炭素数1〜12の置換または非置換のアルキル基、炭素数6〜30の置換または非置換のアリール基、炭素数1〜12の置換または非置換のアルコキシ基、または炭素数2〜30の置換または非置換のアルケニル基であり、繰り返し数k、は0〜5の整数であり、繰り返し数l、m、及びnは0〜4の整数である。)
  2. 前記第1の結着樹脂の重量平均分子量を40,000以上とし、前記第2の結着樹脂の重量平均分子量を40,000未満の値とすることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記第1の結着樹脂及び第2の結着樹脂のうち、重量平均分子量が小さい第2の結着樹脂の含有量を結着樹脂の全体量に対して50重量%以上の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記第1の結着樹脂が、下記一般式(7)で表されるポリカーボネート樹脂を含むとともに、当該ポリカーボネート樹脂における無機性度を有機性度で割った値(I/O値)を0.37以上の値とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2007206130
    (一般式(7)中、Ra及びRbは、それぞれ独立した水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、もしくは炭素数6〜12の置換または非置換のアリール基であり、R8及びR9はそれぞれ異なった置換基であり、水素原子もしくは炭素数1〜2のアルキル基であり、Wは、単結合または−O−、−CO−であり、繰り返し数k〜lは、それぞれ独立した0〜4の整数であり、繰り返し数m及びnは、0.05<n/(n+m)<0.6の関係式を満足するモル比である。)
  5. 前記第2の結着樹脂が、下記一般式(8)及び(9)で表されるポリカーボネート樹脂、あるいはいずれか一方で表されるポリカーボネート樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2007206130

    (一般式(8)中、複数の置換基Reは、水素原子、炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基、あるいは炭素数6〜30の置換又は非置換のアリール基であり、添字oは、0〜4の整数である。)
    Figure 2007206130

    (一般式(9)中、複数の置換基Rfは、水素原子、炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基、あるいは炭素数6〜30の置換又は非置換のアリール基であり、添字pは、0〜4の整数である。)
  6. 前記感光層が、添加剤として、下記一般式(10)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
    Figure 2007206130

    (一般式(10)中、R10〜R19はそれぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜12のアルキル基、置換または非置換の炭素数1〜12のアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜30のアリール基、置換または非置換の炭素数6〜30のアラルキル基、置換または非置換の炭素数3〜12のシクロアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、またはアミノ基であり、Rは、置換または非置換の炭素数1〜12のアルキレン基、あるいは窒素原子を含む有機基であり、nは0〜3の整数を示す。)
  7. 前記添加剤の添加量を、前記感光層の固形分の全体量に対して、1〜15重量%の範囲内の値とすることを特徴とする請求項6に記載の電子写真感光体。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子写真感光体を備えるとともに、当該電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段を配置し、かつ、前記現像手段として現像同時クリーニング方式を用いることを特徴とする画像形成装置。
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