JP2010091796A - 電子写真装置 - Google Patents

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善久 斉藤
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隆浩 満居
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Abstract

【課題】常に安定した電子写真特性及び非常に優れた画像品質を有する、高速でサイクルタイムが小さい電子写真装置を提供する。
【解決手段】少なくとも、電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、前露光手段を有する電子写真装置において、該電子写真装置のサイクルタイムが0.2秒/サイクル以上0.4秒/サイクル以下であり、かつ、該電子写真感光体は、導電性支持体上に順に導電層、中間層、及び感光層を設けてなる積層構成であり、該導電層が金属酸化物粒子及びフェノール樹脂を含有し、かつ、該導電層の体積抵抗率が1.0×10Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下であり、かつ、該導電層の表面の十点平均粗さRzが0.5μm以上1.0μm以下であり、かつ、該中間層の膜厚が0.1μm以上2μm以下であり、かつ、該中間層を塗布乾燥した後の水に対する接触角が50度以上65度以下であることを特徴とする電子写真装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真装置に関する。
レーザービームプリンター、複写機及びファクシミリなどとして採用される従来の電子写真装置は、像担持体として光導電性物質を利用した回転ドラム型の電子写真感光体を用いるのが一般的であり、下記の工程を経て画像形成物(複写物、印刷物)を得ている。
(a)電子写真感光体表面を帯電手段により所定の極性及び電位に一様かつ均一に帯電する帯電工程。
(b)電子写真感光体の一様帯電面に露光手段(レーザー光走査露光手段や原稿画像の投影露光手段など)により露光を行って、露光画像情報に対応した静電潜像を形成させる露光工程。
(c)形成された静電潜像を現像手段によりトナー画像として現像する現像工程。
(d)トナー画像を転写手段により電子写真感光体側から紙などの転写材に転写する転写工程。
(e)電子写真感光体から分離させた転写材のトナー画像を定着手段により転写材面に熱や圧力などで定着する定着工程。
(f)電子写真感光体面を前露光手段により露光し除電を行う前露光工程。
(g)転写材に対するトナー画像転写後の電子写真感光体面に転写されずに残留したトナーをクリーニング手段により除去して電子写真感光体面を清掃するクリーニング工程。
そして、クリーニング後の電子写真感光体は繰り返して画像形成に供する。
また、前露光工程は、上述の順に設けることが必須ではなく、現像工程と転写工程の間又はクリーニング工程と帯電工程の間に設けてもよい。
上記の電子写真感光体の一形態である感光ドラムは、導電性円筒状支持体の周囲に感光層の被膜を設けることによって形成されている。導電性円筒状支持体の周囲には、通常、導電層・中間層・感光層・保護層等の多層構造の被膜が設けられ、導電層・中間層・保護層は必要に応じて設けられる。感光層は単一層構造か、又は電荷発生層と電荷輸送層とからなる2層構造をとる。2層構造の場合、電荷発生層は電荷発生物質を、電荷輸送層は電荷輸送物質をそれぞれ別々に含有する。感光層としては、感光層の耐久性・電位安定性・感度・応答性・材料選択の許容性等の様々な理由から、機能分離型である2層構造の感光層が多く採用されている。
近年では、電子写真装置はさらなる小型化・高速化への対応が要求され、また、感光体はより高寿命化の方向へと技術は進歩している。一方、感光体が高速になる程、また、サイクルタイム、いわゆる印字プロセス一周期当りの時間(秒)が短くなる程、連続出力時における電位変動が問題となる。この変動の1つにVD立ち下がり(VDdown)がある。これは主に導電層の抵抗値が大きくなったときに顕著となる現象である。もう1つの変動として、VL立ち上がり(VLup)がある。これは主に中間層の抵抗値が大きくなったときに顕著となる現象である。これらの現象は特に低湿環境において顕著に発生する。このVDdown及びVLupは共に画像の濃度変動の原因となる。
そこで、低温低湿下から高温高湿下に至る全環境において安定した電位特性を保つために、中間層にアルコール類とケトン類を含む混合溶媒と接触処理されたアルコール可溶ナイロンを用いる方法が開示されている(特許文献1参照)。
また、上記問題の克服方法として、VDdownに対しては、導電層に金属酸化物を含有させることにより導電層の抵抗値を調整する方法が開示されている(特許文献2参照)。また、VLupに対しては、中間層の膜厚を薄くすることにより、中間層の抵抗値を小さくする方法が開示されている(特許文献3及び特許文献4参照)。
特許第2887209号公報 特開昭58−058556号公報 特開2002−341570号公報 特開2006−323109号公報
しかし、特許文献1に記載の方法は、近年の感光体小型化及び電子写真装置の高速化に伴う連続出力時における電位変動においてはまだまだ不十分であった。
また、特許文献2に記載の方法のように、金属酸化物粒子を樹脂と共に有機溶媒に溶解した塗液を塗布して導電層を形成する場合、金属酸化物粒子が分離、沈降しないように安定して製造することが難しい。よって、これを塗布して成膜した導電層表面に微小の凹凸が生じるのを避けられず、黒ポチの発生など感光体の画像欠陥の原因を作ってしまった。
また、特許文献3及び特許文献4に記載の方法では、中間層の膜厚を薄くすることで導電層表面に作成された微小な凹凸部分を均一に被膜することができず、カブリの発生など感光体の画像欠陥をさらに悪化させてしまうことがあった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、常に安定した電子写真特性及び非常に優れた画像品質を有する、高速でサイクルタイムが小さい電子写真装置を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも、電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、前露光手段を有する電子写真装置において、該電子写真装置のサイクルタイムが0.2秒/サイクル以上0.4秒/サイクル以下であり、かつ、該電子写真感光体は、導電性支持体上に順に導電層、中間層、及び感光層を設けてなる積層構成であり、該導電層が金属酸化物粒子及びフェノール樹脂を含有し、かつ、該導電層の体積抵抗率が1.0×10Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下であり、かつ、該導電層の表面の十点平均粗さRzが0.5μm以上1.0μm以下であり、かつ、該中間層の膜厚が0.1μm以上2μm以下であり、かつ、該中間層を塗布乾燥した後の水に対する接触角が50度以上65度以下であることを特徴とする。
本発明によれば、高速でサイクルタイムが小さい電子写真装置において、常に安定した電子写真特性及び非常に優れた画像品質を得ることが可能となる。
以下、本発明の電子写真装置の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
図1において、ドラム状の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動されるように構成されている。該感光体1は、回転過程において、帯電手段3によりその局面に正又は負の所定電位の均一帯電を受ける。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強調変調された露光光4を受ける。こうして感光体1の局面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像される。そして、給紙部(不図示)から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期して取り出されて給紙された転写材7に、感光体1の表面に形成担持されているトナー画像が転写手段6により順次転写されていく。トナー画像の転写を受けた転写材7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りのトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。
この前露光手段10には公知の手段を利用することができ、例えばLEDアレイ、ヒューズランプ、ハロゲンランプ又は蛍光ランプなどを好適に例示することができる。該前露光手段10による前露光を受けて電子写真感光体1上の残留電荷が除電(除去)される。前露光手段10は除電効果を考慮すると、その露光量は露光手段4の露光量よりも大きいことが好ましい。また、前露光手段10の位置は本実施の形態に限定されるものではなく、図2に示すように転写手段6とクリーニング手段9の間に設けてもよいし、現像手段5と転写手段6の間に設けてもよい。
本発明の実施の形態においては、上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものを容器(不図示)に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成している。このプロセスカートリッジは複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在である。例えば、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール等の案内手段(不図示)を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジとすることができる。
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、次のような光である。すなわち、原稿からの反射光や透過光、あるいはセンサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号にしたがって行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。
本実施形態におけるサイクルタイムとは、上述の1回の電子写真プロセスにおいて感光体が1回転に要する時間をいう。本実施形態において、サイクルタイムは0.2秒/サイクル以上0.4秒/サイクル以下のときに有効に作用する。
次に、本発明の電子写真感光体の実施形態についてより詳細に説明する。
本実施形態の電子写真感光体は、導電性支持体上に導電層、中間層、感光層をこの順に設けてなる積層構成の電子写真感光体である。
導電層は、金属酸化物粒子を導電性粒子として結着樹脂に分散させて形成を行う。好適な導電性粒子としては、ZnOやTiOの粒子が挙げられ、導電性粒子に被覆膜を設けてもよい。特に、導電性粒子として、酸素を欠損させることにより低抵抗化(粉体抵抗率で1/10000)を図ったSnOを被覆したTiO粒子を用いることが好ましい。酸素欠損型SnOは、アンチモンなどの異元素をドープしたSnOに比べてリユース性に優れる。また、低湿環境下での抵抗率の上昇や高湿下での抵抗率の低下が少なく、環境安定性にも優れている。
また、本実施形態の導電性粒子が、酸素欠損型SnOのみから構成される粒子ではなく、酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子である理由は以下のとおりである。(1)芯材粒子を用いたのは、導電層における導電性粒子の分散性の向上を図るためである。導電性粒子として酸素欠損型SnOのみを用いて導電層用塗布液を作製した場合、特に酸素欠損型SnOの含有比率が高い場合に、酸素欠損型SnOの凝集が発生しやすい。(2)芯材粒子としてTiO粒子を用いたのは、酸素欠損型SnOの酸素欠損部位とTiO粒子表面の酸化物部位の親和力により、酸素欠損型SnOの被覆層と芯材の結合が強化されるからである。また、それによって酸素欠損型SnOの酸素欠損部位が保護されるからである。酸素欠損型は、ドープ型と異なり、酸素存在下で酸化して酸素欠損部位が消失し、導電性が低下(粉体抵抗率が増加)してしまう場合がある。また、芯材粒子であるTiO粒子は、露光光(画像露光光)がレーザー光である場合、レーザー露光の際、支持体表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制することができる。
また、酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子を導電層に含有させる導電性粒子として用いた場合、次のことが求められる。すなわち、電子写真装置のサイクルタイムが短くなる為に発生する連続出力時における電位変動の発生を抑制するために、該導電層の体積抵抗率が1.0×10Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下と調整されていることが求められる。というのも、導電層の抵抗は低いことが好ましいが、導電層の低抵抗化により、導電性支持体側からの電荷の注入が増加し、出力画像に黒ポチ及びカブリを生じやすくなる。これを抑制するためには、導電層の体積抵抗率が1.0×10Ω・cm以上であることが求められる。一方、サイクルタイムが短く、前露光手段を用いる電子写真装置においては、導電層の体積抵抗が大きすぎると、低湿環境にてさらに導電層の抵抗が大きくなってしまい、VDdown変動を引き起こし、画像の濃度変動を発生する場合がある。これを抑制するためには、導電層の堆積抵抗率が1.0×1011Ω・cm以下であることが求められる。したがって、導電層の体積抵抗率の範囲は、1.0×10Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下と調整されていることが好ましく、特に8.0×10Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下の範囲がより好ましい。
以上説明した導電層の体積抵抗率の測定方法は次のとおりである。まず、アルミニウムシート上に測定対象の導電層を10〜15μm程度の膜厚で形成し、さらに、この導電層上に金の薄膜を蒸着により形成して、アルミニウムシートと金薄膜の両電極間を流れる電流値をpAメーターで測定した。測定装置はAgilent Technologies社製の抵抗測定機High−ResistanceMeter4339Bを用いた。測定環境は23℃、5%RHであり、印加電圧は0.1Vである。電流値測定開始1分後の安定した値を読み取り、導電層の体積抵抗率を導き出した。
導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めるためには、導電性粒子である酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の粉体抵抗率が、1Ω・cm以上500Ω・cm以下であることが好ましく、特には1Ω・cm以上250Ω・cm以下であることがより好ましい。粉体抵抗率が高すぎると導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めることが難しくなり、一方、粉体抵抗率が低すぎると帯電能が低下する場合があるからである。
粉体抵抗率が上記範囲にある酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子を安定して得るためには、該粒子を製造する際の原材料配合比率を制御すればよい。例えば、スズ原材料から100%のSnOが得られると計算して、酸素欠損型SnOを被覆したTiOに対して30〜60質量%のSnOを生成するのに必要なスズ原材料を該粒子製造時に配合すればよい。換言すれば、TiOへの酸素欠損型SnOの被覆率は30質量%以上60質量%以下が好ましい。
ここで、本実施形態における粉体抵抗率の測定方法は以下のとおりである。測定装置は、三菱化学(株)製の抵抗測定装置ロレスタAP(LorestaAp)を用いた。測定対象の粉体(=粒子)は、500kg/cmの圧力で固めて、ペレット状の測定用サンプルとした。測定環境は23℃、5%RHであり、印加電圧は100Vである。
次に、導電性粒子である酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径に関して説明する。
導電層の組成が同一であっても、導電性粒子の平均粒径が大きくなるにしたがって該導電性粒子の粉体抵抗率が低下し、それとともに、導電層の体積抵抗率が低下する。導電性粒子である酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径が0.2μm未満の場合、導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めるには、導電性粒子の使用量を増やす必要がある。しかし、導電性粒子の使用量を増やした場合、導電層表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制するために好適な導電層の表面粗さ(Rzjis)を達成することが難しくなる。本実施形態において好適な導電層の表面の十点平均粗さRzは、0.5μm以上1.0μm以下である。なお、Rzjisとは、JISB0601(1994年)でRzと定義されていたものである。JISB0601は、2001年の規格改訂でRzが改訂され、1994年時のRy(最大高さ)に置き換わった。1994年時のRzは区別のために、2001年にRzjisと名称変更された。
さらに、導電性粒子の使用量を増やした場合、導電層の膜厚を厚くするとクラックが発生しやすくなり、成膜性が低下する場合がある。
一方、導電性粒子である酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径が0.6μmを超える場合、導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めることは可能であるが、導電層表面が極端に荒れてしまう。よって、感光層への局所的な電荷注入が起こりやすくなり、出力画像中の白地における黒ポチが目立つようになる。
ここで、本実施形態における平均粒径及び粒度分布の測定方法は以下のとおりである。分散粒子は導電性粒子のみの組成の導電層用塗布液を液相沈降法にて測定した。具体的には、導電層用塗布液をそれに用いた溶剤で希釈して、(株)堀場製作所製の超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA700)を用いて平均粒径、粒度分布を測定した。
したがって、本実施形態では、導電層は、平均粒径が0.2μm以上0.6μm以下の酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子を結着樹脂及び溶剤とともに分散して得られる導電層用塗布液を支持体上に塗布し、これを乾燥させることによって形成される。分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機などを用いた方法が挙げられる。
導電層用塗布液に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールが挙げられる。他にも、アセトン、メチルエチルケトン、シクロへキサノンなどのケトンや、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテルを用いることができる。さらに、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステルや、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などを使用することもできる。
また、支持体の表面欠陥を隠蔽するという観点から、導電層の膜厚は10μm以上25μm以下であることが好ましく、特には15μm以上20μm以下であることがより好ましい。
なお、本実施形態において、導電層を含む電子写真感光体の各層の膜厚は、(株)フィッシャーインストルメンツ社製のFISHERSCOPEmmsで測定した。
導電層の結着樹脂としては、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリビニールアセタール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらを1種又は2種以上用いることも可能である。また、各種樹脂の中でも、他層へのマイグレーション(溶け込み)の抑制、支持体への密着性、導電性粒子の分散性・分散安定性、成膜後の耐溶剤性などの観点から、導電層の結着樹脂は硬化性樹脂が好ましく、特には熱硬化性樹脂がより好ましい。具体的には、熱硬化性のフェノール樹脂が好ましい。
また、導電性粒子(P)である平均粒径0.2〜0.6μmの酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子と結着樹脂(B)との質量比(P/B)は、2.3/1以上3.3/1以下であることが好ましい。質量比(P/B)が小さすぎると、導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めることが難しくなる。また、質量比(P/B)が大きすぎると、導電層における平均粒径0.2〜0.6μmの酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の結着が難しくなり、クラックが発生しやすくなる。
また、導電層表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制するために、次のようにすることも好ましい。すなわち、導電層に、結着樹脂及び平均粒径0.2〜0.6μmの酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子に加えて、導電層表面を粗面化するための表面粗し付与材を添加するのである。表面粗し付与材としては、平均粒径1〜3μmの樹脂粒子が好ましい。例えば、硬化性ゴム、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、アクリル−メラミン樹脂などの硬化性樹脂の粒子などが挙げられる。これらの中でも、凝集しにくいシリコーン樹脂の粒子が特に好ましい。樹脂粒子の比重(0.5〜2)は、酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の比重(4〜7)に比べて小さいため、導電層形成時に効率的に該導電層の表面を粗面化することができる。ただし、導電層中の表面粗し付与材の含有量が多いほど、導電層の体積抵抗率が上昇する傾向にある。よって、導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めるためには、導電層中の表面粗し付与材の含有量は、導電層中の固形分に対して1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは1質量%以上5質量%以下である。
また、導電層の表面性を高めるためにレベリング剤を添加してもよく、また、導電層の隠蔽性を向上させるために、顔料粒子を導電層に含有させてもよい。
また、導電層から感光層への電荷注入を阻止するために、電気的バリア性を有する中間層を導電層と感光層との間に設けることが求められる。中間層は、結着樹脂を含有する中間層用塗布液を導電層上に塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。中間層の結着樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸、カゼイン、でんぷんなどの水溶性樹脂が挙げられる。他にも、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリグルタミン酸エステル樹脂などを用いることもできる。電気的バリア性を効果的に発現させるためには、塗工性、密着性、耐溶剤性、抵抗などの観点からも、中間層の結着樹脂は熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、熱可塑性ポリアミド樹脂などが好ましい。ポリアミド樹脂としては、溶液状態で塗布できるような低結晶性又は非結晶性の共重合ナイロン、特にアルコール可溶性ナイロンなどが好ましい。
また、中間層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、中間層には、電子輸送物質(アクセプターなどの電子受容性物質)を含有させてもよい。
中間層の塗工溶媒としては、シクロヘキサノン、ジオキサン、アルコール、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、セロソルブ、キシレン、トルエン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、アンモニア水、蟻酸、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。結着樹脂として、特にアルコール可溶性ナイロンが好ましいため、アルコール系溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等若しくはそれらの混合溶媒を用いることが好ましい。
中間層の作製方法としては、結着樹脂を溶媒に溶解させた中間層用塗布液を、導電層上に、浸漬塗工法、ワイヤーバー塗工法、ブレードコーティング法、スプレー塗工法及びロールコーティング法などの一般の塗布法が挙げられる。塗布後、100〜150℃の乾燥機で10分乾燥を行うことで中間層を作製することができる。
上記のように作製した中間層の膜厚は0.1μm以上2μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.2μm以上0.5μm以下である。中間層の膜厚が0.1μm未満である場合、膜厚が薄すぎて、導電層表面に作成された微小な凹凸部分を均一に被膜することが難しく、白地における黒ポチやカブリ発生等、感光体の画像欠陥を悪化させてしまう原因となってしまう。また、中間層の膜厚が2μmより大きい場合、膜厚が厚いため、中間層の抵抗値が大きくなり、導電層への電荷の注入を阻止してしまうため、連続出力時におけるVLupが顕著となり、画像の濃度変動の原因となってしまう。
また、上記のように作製した塗布乾燥後の中間層の水に対する接触角が50度以上65度以下であることが好ましく、より好ましくは50度以上60度以下である。中間層の接触角が65度より大きい場合、濡れ性が悪くなるため、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、均一に被膜することが難しく、白地における黒ポチやカブリ発生等、感光体の画像欠陥を悪化させてしまう原因となってしまう。また、中間層の接触角を50度未満にするためには、中間層作製時、乾燥温度を150℃以上の高温としなければならない。よって、導電層が高温のため変色してしまい、露光光の反射状態を変化させてしまうそのために、連続出力時における電位変動が悪くなり、画像の濃度変動の原因となってしまう。
ここで、本実施形態における接触角の測定方法について説明する。接触角は一般に市販されている接触角計を用いて測定することができる。例えば、協和界面科学(株)社製自動接触角計DropMasterDM700型を用いて、液滴調整器の針先より、純水を押し出して、塗布乾燥後の中間層表面に触れさせて、図3のような液滴を作製する。このとき、液滴は自らの持つ表面張力によって丸くなり、球の一部になる。この液滴の直径(2r)と高さ(h)を求め、下の式より接触角θを算出する。
tanθ1=h/r
θ=2tan−1(h/r)
次に、本実施形態の電子写真感光体の構成についてより詳細に説明する。
図4に示すように、本実施形態の電子写真感光体は、支持体101上に導電層102、中間層103、感光層104(電荷発生層1041及び電荷輸送層1042)をこの順に有する電子写真感光体である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層104であっても(図4(a)参照)、電荷発生物質を含有する電荷発生層1041と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層1042とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。なかでも、電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体101側から電荷発生層1041、電荷輸送層1042の順に積層した順層型感光層(図4(b)参照)と、支持体101側から電荷輸送層1042、電荷発生層1041の順に積層した逆層型感光層(図4(c)参照)がある。なかでも、電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。
また、感光層104(電荷発生層1041、電荷輸送層1042)上に、保護層105を設けてもよい(図4(d)参照)。
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製の支持体を用いることができる。アルミニウム、アルミニウム合金の場合は、例えば次のものを利用することが出来る。すなわち、押し出し工程及び引き抜き工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管や、押し出し工程及びしごき工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管である。また、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解及び研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式又は乾式ホーニング処理したものを用いることもできる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製支持体や樹脂製支持体を用いることもできる。該樹脂製支持体の樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレン、ポリスチレン樹脂などを用いることができる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を樹脂や紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチックなどを用いることもできる。
導電層の電荷(キャリア)をアースに流すためには、導電性の支持体の体積抵抗率、又は支持体の表面が導電性を付与するために設けられた層である場合は、その層の体積抵抗率が、1×1010Ω・cm以下であることが好ましい。特には、1×10Ω・cm以下であることがより好ましい。
なお、支持体が非導電性の支持体である場合には、本発明の電子写真感光体の導電層からアースを取る構成とすることが求められる。
支持体上には導電層が設けられ、導電層上には中間層が設けられる。導電層及び中間層に関しては上述のとおりである。
中間層上には感光層が設けられる。本実施例の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料が挙げられる。他にも、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩及びチアピリリウム塩を用いることができる。他にも、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、シアニン染料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素を用いることもできる。さらに、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などを用いることもできる。これらのなかでも、特にオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンなどの金属フタロシアニンが好ましい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂が挙げられる。他にも、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられる。これらは単独、混合又は共重合体として1種又は2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂及び溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成される。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、10:1〜1:10(質量比)の範囲が好ましく、特には3:1〜1:1(質量比)の範囲がより好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択されるが、有機溶剤としてはアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などが挙げられる。
電荷発生層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
また、電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。また、電荷発生層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、電荷発生層には、電子輸送物質(アクセプターなどの電子受容性物質)を含有させてもよい。
本実施形態の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリルメタン化合物などが挙げられる。
感光層が積層型感光層である場合、電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、例えば、次のものが挙げられる。すなわち、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、不飽和樹脂などである。特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂などが好ましい。これらは単独、混合又は共重合体として1種又は2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステルが挙げられる。他にも、ジメトキシメタン、ジメトキシエタンなどのエーテル、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン原子で置換された炭化水素などが用いられる。
電荷輸送層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることが帯電均一性の観点からより好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
感光層が単層型感光層である場合、該単層型感光層は、上記電荷発生物質及び上記電荷輸送物質を上記結着樹脂及び上記溶剤と共に分散して得られる単層型感光層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
また、感光層上には、該感光層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。保護層は、上述した各種結着樹脂を溶剤に溶解して得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができるが、より保護層としての性能を発現させるためには表面層を硬化系樹脂で構成することが有効である。
保護層に要求される特性は、膜の強度と電荷輸送能力との両立であり、電荷輸送材料及び重合或いは架橋性のモノマーやオリゴマーから構成されるのが一般的である。
電荷輸送材料としては、公知の正孔輸送性化合物及び電子輸送性化合物を用いることができる。重合あるいは架橋性のモノマーやオリゴマーとしては、アクリロイルオキシ基やスチレン基を有する連鎖重合系の材料、水酸基やアルコキシシリル基、イソシアネート基などを有する逐次重合系の材料が挙げられる。得られる電子写真特性、汎用性や材料設計、製造安定性などの観点から正孔輸送性化合物と連鎖重合系材料の組み合わせが好ましく、さらには正孔輸送性基及びアクリロイルオキシ基の両者を分子内に有する化合物を硬化させる系が特に好ましい。
硬化手段としては、熱、光、放射線など公知の手段が利用できる。
保護層の膜厚は、0.1μm〜20μm以下であることが好ましく、さらには1μm〜10μm以下であることがより好ましい。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の例に限定されはしない。なお、実施例において配合量の「部」とあるのは、「質量部」を意味する。
(実施例1)
本実施例では、上述の実施形態にしたがって電子写真感光体を作製した。
押し出し・引き抜き工程により製造された、長さ357.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体とした。
次に、導電性粒子としての酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子60部、結着樹脂としてのフェノール樹脂36.5部、溶剤としてのメトキシプロパノール20部を、直径1mmのガラスビーズを用いた横型サンドミル分散機で1時間相当分散した。そして、このようにして得られた分散液を調整した。ここで、前記導電性粒子としての酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子は、粉体抵抗率が100Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)が40%である。また、前記フェノール樹脂は、商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%である。横型サンドミルにはガラスビーズを18kg内添し、分散時の分散ディスク回転数は900rpmに設定した。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径は0.36μmであった。
この分散液に、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子1.5部、レベリング剤としてのシリコーンオイル0.001部を添加して攪拌し、導電層用塗布液を調整した。ここで、前記シリコーン樹脂粒子は、商品名:トスパール(登録商標)120、GE東芝シリコーン(株)製、平均粒径2μmである。また、前記シリコーンオイルは、商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製である。
この導電層用塗布液を、支持体上に浸漬塗布し、これを30分間150℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が18μmの導電層を形成した。導電層表面のRzjisを測定したところ、0.9μmであった。Rzjisの測定は、JIS−B0601(1994)に準じ、(株)小坂研究所製の表面粗さ計サーフコーダーSE3500を用い、送り速度0.1mm/s、カットオフλc0.8mm、測定長さ2.50mmの設定で行った。
また、別途、この導電層用塗布液をマイヤーバーでアルミニウムシート上に膜厚18μmの厚さに塗布し、これを乾燥させることによって、導電層体積抵抗率測定用サンプルを作製した。この導電層上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、1.0×10Ω・cmであった。
次に、導電層上に、N−メトキシメチル化ナイロン(商品名:トレジン(登録商標)EF−30T、帝国化学産業(株)製)6.0部を、メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解して得られた中間層用塗布液を浸漬塗布した。それから、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.4μmの中間層を形成した。中間層の水に対する接触角を接触角計DropMasterDM700型(協和界面科学社製)を用いて5点を測定し平均したところ、63度であった。
次に、図5に示すように、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニンを用意した。それから、このヒドロキシガリウムフタロシアニン10部、下記構造式(1)で示される構造を有するカリックスアレーン化合物0.1部、
ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部、及びシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散し、次に、酢酸エチル250部を加えて電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、中間層上に浸漬コーティングし、80℃で10分間乾燥して、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式(2)で示される構造を有するアミン化合物7.2部、及び、
下記構造式(3)で示される構造を有するアミン化合物0.8部、及び、
ポリアリレート樹脂(商品名:ST8000、ユニチカ(株)製)10部を、ジメトキシメタン30部/クロロベンゼン70部の混合溶媒に溶解して、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、これを50分間90℃で乾燥させることによって、膜厚が29μmの電荷輸送層を形成した。
作製した電子写真感光体を、常温低湿下(25℃、5%RH)にて初期と1000枚通紙後の電位評価と画像評価を行った。
評価装置として、図6に示されている、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置したものである。そして、サイクルタイムが0.4秒/サイクルとなるように設定されている。
LBP5900の現像器シアン色用のプロセスカートリッジに、作製した電子写真感光体を装着して、シアンのプロセスカートリッジのステーションに装着し、評価を行った。
暗部電位が−700V、明部電位が−200Vになるよう電位の条件を設定し、電子写真感光体の初期電位を調整した。
上記条件において、大きさがA3の普通紙を用い、画像評価を行った。画像評価はA3ベタ黒、ベタ白コピーを行い、画像欠陥の有無の観察を行った結果、画像欠陥は無く良好な結果となった。さらに、印字率5%の文字画像を連続1000枚出力した後、同様の画像評価及び、画像の濃度変化の確認及び、暗部電位、明部電位の測定を行い初期の値との差をとり、VL立ち上がり(VLup)、VD立下り(VDdown)を確認した。画像の濃度変化の確認は、初期及び連続1000枚出力後に出力したA3ベタ黒画像を用い、X−Rite504(X−Rite社製)を使用し、画像の四隅と中心の計5点の濃度を測定し平均を行った。濃度変化の判断は、初期と1000枚出力後の濃度差が±0.03以内の場合:非常に良いA、±0.03〜0.06の場合:良いB、±0.06〜0.09の場合:少々悪いC、±0.09以上:悪いDとした。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例2)
本実施例では、導電層中の結着樹脂量を43.5部、表面粗し付与材を1.6部とした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は1.0×1010Ω・cm、Rzjisは1.0μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例3)
本実施例では、導電層中の結着樹脂量を30.5部、表面粗し付与材を1.4部とした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は8.0×10Ω・cm、Rzjisは0.8μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例4)
本実施例では、導電層中の表面粗し付与材を1.2部とした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は1.0×10Ω・cm、Rzjisは0.8μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは25[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例5)
本実施例では、導電層中の表面粗し付与材を1.6部とした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は1.0×1010Ω・cm、Rzjisは0.9μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例6)
本実施例では、導電層中の表面粗し付与材を1.0部とした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は1.0×10Ω・cm、Rzjisは0.5μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例7)
本実施例では、導電層中の表面粗し付与材を2.1部とした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は1.0×1011Ω・cm、Rzjisは1.0μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは30[V]、VDdownは−20[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もBと濃度変動が無い安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例8)
本実施例では、導電層用分散液作成時の分散ディスク回転数を600rpmとした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は1.0×10Ω・cm、Rzjisは0.8μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もBと濃度変動が無い安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例9)
本実施例では、中間層の膜厚を0.2μmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例10)
本実施例では、中間層の膜厚を0.5μmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは25[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例11)
本実施例では、中間層の膜厚を0.65μmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは30[V]、VDdownは−5[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もBと濃度変動が無い安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例12)
本実施例では、中間層の膜厚を0.2μm、乾燥温度を145℃とした。そうしたところ、中間層の接触角は50度となった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは10[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例13)
本実施例では、中間層の乾燥温度を145℃とした。そうしたところ、中間層の接触角は50度となった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例14)
本実施例では、中間層の乾燥温度を120℃とした。そうしたところ、中間層の接触角は60度となった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表1に示す。
(実施例15)
本実施例では、中間層の膜厚を0.2μm、乾燥温度を130℃とした。そうしたところ、中間層の接触角は55度となった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは10[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例16)
本実施例では、中間層の乾燥温度を130℃とした。そうしたところ、中間層の接触角は55度となった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例17)
本実施例では、前記実施例1の感光体作製において、電荷発生層までを実施例1と同様に作製した。次に、電荷輸送層として前記実施例1で用いた構造式(2)で示されるアミン化合物5部、及び、下記構造式(4)で示される構造を有するアミン化合物5部、及び、
ポリカーボネート樹脂(商品名:Z400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)10部を、ジメトキシメタン30部/クロロベンゼン70部の混合溶媒に溶解して、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、これを60分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
次に、保護層として、フッ素原子含有樹脂1.5部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン45部及び1−プロパノール45部の混合溶剤に溶解した後、フッ化エチレン樹脂粉体30部を加えた液を、高圧分散機に通し、分散液を得た。ここで、前記フッ素原子含有樹脂は、商品名:GF−300、東亞合成(株)社製である。また、前記1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンは、商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)社製である。また、前記フッ化エチレン樹脂粉体は、商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製である。また、前記高圧分散機は、商品名:マイクロフルイダイザーM−110EH、米Microfluidics(株)製である。その後、下記構造式(5)で示される正孔輸送性化合物70部、
1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン30部及び1−プロパノール30部を前記分散液に加え、ポリフロンフィルター(商品名:PF−040、アドバンテック東洋(株)製)で濾過を行い、表面層用塗料を調製した。この塗料を感光体前駆体1上に浸漬塗布し、大気中50℃のオーブンで10分間加熱することにより、保護層用塗料の塗布膜を有する感光体前駆体を作成した。
その後、感光体をその円筒軸の上面からみて反時計回りの方向に120rpmの回転速度で回転させながら、加速電圧70kV、照射線量10kGyの条件で、1.5秒間電子線照射を行った。
電子線照射終了後、感光体を加熱室に移動させた。そして、感光体を回転させて放射温度計で感光体表面温度を監視しながら、電磁誘導型ヒーターを用いて感光体表面温度が120℃に到達するまで加熱し、感光体を作製した。保護層の膜厚は5μmであった。
作製した感光体は実施例1と同様に評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例18)
本実施例では、前記実施例4の感光体作製において、電荷発生層までを実施例4と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例19)
本実施例では、前記実施例5の感光体作製において、電荷発生層までを実施例5と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例20)
本実施例では、前記実施例6の感光体作製において、電荷発生層までを実施例6と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例21)
本実施例では、前記実施例7の感光体作製において、電荷発生層までを実施例7と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは25[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例22)
本実施例では、前記実施例9の感光体作製において、電荷発生層までを実施例9と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例23)
本実施例では、前記実施例10の感光体作製において、電荷発生層までを実施例10と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例24)
本実施例では、前記実施例11の感光体作製において、電荷発生層までを実施例11と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは25[V]、VDdownは−5[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例25)
本実施例では、前記実施例12の感光体作製において、電荷発生層までを実施例12と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは10[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例26)
本実施例では、前記実施例13の感光体作製において、電荷発生層までを実施例13と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例27)
本実施例では、前記実施例15の感光体作製において、電荷発生層までを実施例15と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは10[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(実施例28)
本実施例では、前記実施例16の感光体作製において、電荷発生層までを実施例16と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表2に示す。
(比較例1)
本比較例では、導電層用分散液作成時の分散ディスク回転数を1000rpmとした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は2.0×1011Ω・cmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは45[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。これは、導電層の分散ディスク回転数を非常に大きくした為に、導電層の体積抵抗率の値が大きくなってしまい、この為、電位変動、濃度変動が大きくなってしまったと推測される。結果を下記の表3に示す。
(比較例2)
本比較例では、導電層用分散液作成時の分散ディスク回転数を500rpmとした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は1.0×10Ω・cmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは40[V]、VDdownは−20[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がCと濃度変動が悪い画像が得られた。これは、導電層の分散ディスク回転数を非常に小さくした為に、導電層の体積抵抗率の値が小さくなってしまい、この為、電位変動、濃度変動が大きくなってしまったと推測される。結果を下記の表3に示す。
(比較例3)
本比較例では、導電層中の表面粗し付与材を8.2部とした。そうしたところ、導電層の体積抵抗率は5.0×1011Ω・cm、Rzjisの値は3.0μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が非常に大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、帯電不良が発生してしまい、連続1000枚画だし後の電位変動はVLupは60[V]、VDdownは−40[V]と非常に大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表3に示す。
(比較例4)
本比較例では、導電層中の表面粗し付与材を4.1部とした。そうしたところ、導電層の体積低効率は2.0×1011Ω・cm、Rzjisの値は2.0μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、連続1000枚画だし後の電位変動では、VLupが35[V]、VDdownが−25[V]と大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表3に示す。
(比較例5)
本比較例では、導電層中の表面粗し付与材を0.2部とした。そうしたところ、導電層の体積低効率は1.0×10Ω・cm、Rzjisの値は0.2μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは40[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が非常に大きく、また、導電層のRzjisの値が非常に小さいために干渉縞が発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果を下記の表3に示す。
(比較例6)
本比較例では、導電層中の表面粗し付与材を0.4部とした。そうしたところ、導電層の体積低効率は1.0×10Ω・cm、Rzjisの値は0.4μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは35[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が大きく、また、導電層のRzjisの値が非常に小さいために干渉縞が発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もCと濃度変動が悪い画像が得られた。結果を下記の表3に示す。
(比較例7)
本比較例では、導電層中の結着樹脂量を100部とし、表面粗し付与材を2.2部とした。そうしたところ、導電層の体積低効率は2.0×1011Ω・cm、Rzjisの値は3.0μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が非常に大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、連続1000枚画だし後の電位変動はVLupは40[V]、VDdownは−25[V]と大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表3に示す。
(比較例8)
本比較例では、導電層中の結着樹脂量を20部とし、表面粗し付与材を1.3部とした。そうしたところ、導電層の体積低効率は1.0×10Ω・cm、Rzjisの値は2.0μmとなった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは50[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が非常に大きかった。また、導電層中のP/B比が非常に大きく、導電層中の金属酸化物粒子の分散が悪い為に、Rzjisの値が大きくなってしまった。この為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと非常に濃度変動が悪い画像が得られた。結果は下記の表3に示す。
(比較例9)
本比較例では、中間層の膜厚を3μmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは60[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がDと濃度変動が悪い画像が得られた。これは、中間層の膜厚が非常に厚い為に、中間層の抵抗値が大きくなり、導電層への電荷の注入を阻止してしまうために、電位変動、濃度変動は共に非常に大きく悪い結果となってしまったと推測される。結果は下記の表3に示す。
(比較例10)
本比較例では、中間層の膜厚を2μmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは50[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がDと濃度変動が悪い画像が得られた。これは、中間層の膜厚が厚い為に、中間層の抵抗値が大きくなり、導電層への電荷の注入を阻止してしまうために、電位変動、濃度変動は共に非常に大きく悪い結果となってしまったと推測される。結果は下記の表3に示す。
(比較例11)
本比較例では、中間層の膜厚を1μmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは35[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がCと濃度変動が悪い画像が得られた。これは、中間層の膜厚が厚い為に、中間層の抵抗値が大きくなり、導電層への電荷の注入を阻止してしまうために、電位変動、濃度変動は共に大きく悪い結果となってしまったと推測される。結果は下記の表3に示す。
(比較例12)
本比較例では、中間層の膜厚を0.1μmとした以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは35[V]、VDdownは−35[V]と電位変動の値が大きく、また、中間層の膜厚が薄すぎて、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差はCと濃度変動が悪い画像が得られた。結果を下記の表3に示す。
(比較例13)
本比較例では、中間層の乾燥温度を70℃とした。そうしたところ、中間層の接触角は80度となった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは50[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きくなった。また、中間層の接触角の値が高くなり、このために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表4に示す。
(比較例14)
本比較例では、中間層の乾燥温度を180℃とした。そうしたところ、中間層の接触角は20度となった。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、中間層の乾燥温度が非常に高いため、導電層が高温のため変色してしまった。このため、VLupは60[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表4に示す。
(比較例15)
本比較例では、導電層上に、N−メトキシメチル化ナイロン4.5部及び共重合ナイロン樹脂1.5部を、メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解して得られた中間層用塗布液を浸漬塗布した。それから、10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.7μmの中間層を形成した。接触角は68度となった。このように形成した中間層を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製し評価した。ここで、前記N−メトキシメチル化ナイロンは、商品名:トレジン(登録商標)EF−30T、帝国化学産業(株)製である。また、前記共重合ナイロン樹脂は、アミラン(登録商標)CM8000、東レ(株)製である。
結果、VLupは40[V]、VDdownは−20[V]と電位変動の値が大きくなった。また、中間層の接触角の値が高いために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もCと濃度変動が悪い画像が得られた。結果は下記の表4に示す。
(比較例16)
本比較例では、共重合ナイロン樹脂(アミラン(登録商標)CM8000、東レ(株)製)6部を、メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解して得られた中間層用塗布液を浸漬塗布した。それから、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.4μmの中間層を形成した。接触角は78度となった。このように形成した中間層を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは60[V]、VDdownは−50[V]と電位変動の値が大きくなった。また、中間層の接触角の値が高いために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表4に示す。
(比較例17)
本比較例では、前記比較例3の感光体作製において、電荷発生層までを比較例3と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が非常に大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、帯電不良が発生してしまい、連続1000枚画だし後の電位変動はVLupは60[V]、VDdownは−40[V]と非常に大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表4に示す。
(比較例18)
本比較例では、前記比較例4の感光体作製において、電荷発生層までを比較例4と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、連続1000枚画だし後の電位変動はVLupは35[V]、VDdownは−25[V]と大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表4に示す。
(比較例19)
本比較例では、前記比較例5の感光体作製において、電荷発生層までを比較例5と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは40[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が非常に大きく、また、導電層のRzjisの値が非常に小さいために干渉縞が発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果を下記の表4に示す。
(比較例20)
本比較例では、前記比較例7の感光体作製において、電荷発生層までを比較例7と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が非常に大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、連続1000枚画だし後の電位変動はVLupは40[V]、VDdownは−25[V]と大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表4に示す。
(比較例21)
本比較例では、前記比較例9の感光体作製において、電荷発生層までを比較例9と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは60[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がDと濃度変動が悪い画像が得られた。これは、中間層の膜厚が非常に厚い為に、中間層の抵抗値が大きくなり、導電層への電荷の注入を阻止してしまうために、電位変動、濃度変動は共に非常に大きく悪い結果となってしまったと推測される。結果は下記の表4に示す。
(比較例22)
本比較例では、前記比較例10の感光体作製において、電荷発生層までを比較例10と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは50[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がDと濃度変動が悪い画像が得られた。これは、中間層の膜厚が厚い為に、中間層の抵抗値が大きくなり、導電層への電荷の注入を阻止してしまうために、電位変動、濃度変動は共に非常に大きく悪い結果となってしまったと推測される。結果は下記の表4に示す。
(比較例23)
本比較例では、前記比較例11の感光体作製において、電荷発生層までを比較例11と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは35[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がCと濃度変動が悪い画像が得られた。これは、中間層の膜厚が厚い為に、中間層の抵抗値が大きくなり、導電層への電荷の注入を阻止してしまうために、電位変動、濃度変動は共に大きく悪い結果となってしまったと推測される。結果は下記の表5に示す。
(比較例24)
本比較例では、前記比較例12の感光体作製において、電荷発生層までを比較例12と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは35[V]、VDdownは−35[V]と電位変動の値が大きく、また、中間層の膜厚が薄すぎて、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差はCと濃度変動が悪い画像が得られた。結果を下記の表5に示す。
(比較例25)
本比較例では、前記比較例13の感光体作製において、電荷発生層までを比較例13と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは50[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きくなった。また、中間層の接触角の値が高くなり、このために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表5に示す。
(比較例26)
本比較例では、前記比較例14の感光体作製において、電荷発生層までを比較例14と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、中間層の乾燥温度が非常に高いため、導電層が高温のため変色してしまった。このため、VLupは60[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表5に示す。
(比較例27)
本比較例では、前記比較例15の感光体作製において、電荷発生層までを比較例15と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは40[V]、VDdownは−20[V]と電位変動の値が大きくなった。また、中間層の接触角の値が高いために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もCと濃度変動が悪い画像が得られた。結果は下記の表5に示す。
(比較例28)
本比較例では、前記比較例16の感光体作製において、電荷発生層までを比較例16と同様に作製した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは60[V]、VDdownは−50[V]と電位変動の値が大きくなった。また、中間層の接触角の値が高いために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表5に示す。
(実施例29)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例30)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例4と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは25[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例31)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例5と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例32)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例6と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例33)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例7と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは30[V]、VDdownは−20[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例34)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例9と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例35)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設置した。これ以外は実施例10と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは25[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例36)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例37)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例18と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは25[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例38)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例19と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは15[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例39)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例20と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例40)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例21と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは30[V]、VDdownは−20[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例41)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例22と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは20[V]、VDdownは−15[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(実施例42)
本実施例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は実施例23と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは25[V]、VDdownは−10[V]と良好で、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無く、濃度差もAと濃度変動が無い非常に安定した画像が得られた。結果を下記の表6に示す。
(比較例29)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例3と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が非常に大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、連続1000枚画だし後の電位変動はVLupは60[V]、VDdownは−50[V]と非常に大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表7に示す。
(比較例30)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例5と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは50[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きく、また、導電層のRzjisの値が非常に小さいために干渉縞が発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果を下記の表7に示す。
(比較例31)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例7と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が非常に大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、連続1000枚画だし後の電位変動はVLupは60[V]、VDdownは−30[V]と大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表7に示す。
(比較例32)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例9と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは70[V]、VDdownは−40[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がDと濃度変動が悪い画像が得られた。これは、中間層の膜厚が非常に厚い為に、中間層の抵抗値が大きくなり、導電層への電荷の注入を阻止してしまうために、電位変動、濃度変動は共に非常に大きく悪い結果となってしまったと推測される。結果は下記の表7に示す。
(比較例33)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例13と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは50[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きくなった。また、中間層の接触角の値が高くなり、このために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表7に示す。
(比較例34)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は、比較例15と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは45[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が大きくなった。また、中間層の接触角の値が高いために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が悪い画像が得られた。結果は下記の表7に示す。
(比較例35)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は、比較例16と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは70[V]、VDdownは−50[V]と電位変動の値が非常に大きくなった。また、中間層の接触角の値が高いために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表7に示す。
(比較例36)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例17と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が非常に大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、連続1000枚画だし後の電位変動はVLupは60[V]、VDdownは−50[V]と非常に大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果は下記の表7に示す。
(比較例37)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例19と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは50[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きく、また、導電層のRzjisの値が非常に小さいために干渉縞が発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果を下記の表7に示す。
(比較例38)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例20と同様に感光体を作製し評価した。
結果、導電層中の表面粗し付与材量が多い為に、導電層の体積抵抗率とRzjisの値が非常に大きくなってしまった。導電層のRzjisの値が大きい為に、導電層が中間層で被覆されていない部分が発生してしまい、そこを起点として画像に黒ポチカブリが発生してしまった。また、導電層の体積抵抗率が大きい為に、連続1000枚画だし後の電位変動はVLupは60[V]、VDdownは−30[V]と大きく、濃度差がDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果を下記の表8に示す。
(比較例39)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例21と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは70[V]、VDdownは−40[V]と電位変動の値が非常に大きく、初期〜1000枚出力後の画像欠陥は無かったが、濃度差がDと濃度変動が悪い画像が得られた。これは、中間層の膜厚が非常に厚い為に、中間層の抵抗値が大きくなり、導電層への電荷の注入を阻止してしまうために、電位変動、濃度変動は共に非常に大きく悪い結果となってしまったと推測される。結果を下記の表8に示す。
(比較例40)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は比較例25と同様に感光体を作製し評価した。
本比較例では、結果、VLupは50[V]、VDdownは−30[V]と電位変動の値が非常に大きくなった。また、中間層の接触角の値が高くなり、このために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果を下記の表8に示す。
(比較例41)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は、比較例27と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは45[V]、VDdownは−25[V]と電位変動の値が大きくなった。また、中間層の接触角の値が高いために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が悪い画像が得られた。結果を下記の表8に示す。
(比較例42)
本比較例では、評価装置として、キヤノン製デジタルカラープリンターLBP5900を用いた。これは、電子写真感光体に接触配置された帯電部材から直流に交流電圧を重畳した電圧を印加して電子写真感光体を帯電させるAC/DC帯電方式、前露光無しシステムを、クリーニング手段と帯電手段の間に前露光手段を設置して改造したものである。そして、サイクルタイムを0.2秒/サイクルとなるように設定した。これ以外は、比較例28と同様に感光体を作製し評価した。
結果、VLupは70[V]、VDdownは−50[V]と電位変動の値が非常に大きくなった。また、中間層の接触角の値が高いために濡れ性が悪くなり、中間層塗布時に導電層との間でハジキが発生してしまい、導電層を均一に被膜することができないため、画像に黒ポチカブリが発生してしまった。初期〜1000枚出力後の濃度差もDと濃度変動が非常に悪い画像が得られた。結果を下記の表8に示す。
本発明の電子写真装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の電子写真装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の接触角測定方法における液滴の例を示した図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。 実施例1に用いたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折を示すパターンである。 本発明の電子写真装置の実施の形態の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1、1Y、1M、1C、1K 電子写真感光体
2、2Y、2M、2C、2K 軸
3、3Y、3M、3C、3K 帯電手段
4、4Y、4M、4C、4K 露光光
5、5Y、5M、5C、5K 現像手段
6、6Y、6M、6C、6K 転写手段(一次転写手段)
7 転写材
8 定着手段
9、9Y、9M、9C、9K クリーニング手段(感光体クリーニング手段)
10、10Y、10M、10C、10K 前露光光
11 中間転写体
12 二次転写手段
13 中間転写体クリーニング手段
101 支持体
102 導電層
103 中間層
104 感光層
1041 電荷発生層
1042 電荷輸送層
105 保護層

Claims (11)

  1. 少なくとも、電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、前露光手段を有する電子写真装置において、
    該電子写真装置のサイクルタイムが0.2秒/サイクル以上0.4秒/サイクル以下であり、かつ、
    該電子写真感光体は、導電性支持体上に順に導電層、中間層、及び感光層を設けてなる積層構成であり、
    該導電層が金属酸化物粒子及びフェノール樹脂を含有し、かつ、
    該導電層の体積抵抗率が1.0×10Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下であり、かつ、
    該導電層の表面の十点平均粗さRzが0.5μm以上1.0μm以下であり、かつ、
    該中間層の膜厚が0.1μm以上2μm以下であり、かつ、
    該中間層を塗布乾燥した後の水に対する接触角が50度以上65度以下であることを特徴とする電子写真装置。
  2. 前記金属酸化物粒子は、酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真装置。
  3. 前記酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の粉体抵抗率は、1Ω・cm以上500Ω・cm以下であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真装置。
  4. 前記酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子におけるTiOへの酸素欠損型SnOの被覆率は、30質量%以上60質量%以下であることを特徴とする請求項3に記載の電子写真装置。
  5. 前記酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径は、0.2μm以上0.6μm以下であることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の電子写真装置。
  6. 前記酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子と前記フェノール樹脂との質量比は、2.3/1以上3.3/1であることを特徴とする請求項5に記載の電子写真装置。
  7. 前記導電層は、表面粗し付与材をさらに含有することを特徴とする請求項5又は6に記載の電子写真装置。
  8. 前記導電層における前記表面粗し付与材の含有量は、該導電層の中の固形分に対して1質量%以上15質量%以下であることを特徴とする請求項7に記載の電子写真装置。
  9. 前記表面粗し付与材は、シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項7又は8に記載の電子写真装置。
  10. 前記導電層の膜厚は、10μm以上25μm以下であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の電子写真装置。
  11. 前記中間層の接触角が60度以下であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の電子写真装置。
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