JP4989619B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真感光体には、適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気的特性および光学的特性を有することが要求される。また、電子写真感光体の表面には、帯電、露光(画像露光)、トナーによる現像、転写材(紙など)への転写およびクリーニングなどの電気的外力、機械的外力が加えられるため、それらに対する耐久性も要求される。具体的には、帯電、転写、クリーニング時に各当接部材が電子写真感光体の表面を摺擦することによって生じる摩耗や傷に対する耐久性や、帯電時に発生するオゾンや帯電生成物による電位特性の劣化などに対する耐久性などが要求される。さらに、現像やクリーニングの繰り返しによる電子写真感光体の表面へのトナーの付着という問題もあり、良好なクリーニング性も要求されている。
上述の電子写真感光体に要求される特性を満足するために、電子写真感光体の表面層にはいろいろな工夫がなされてきた。
1つの方法として、感光層上に樹脂を主成分とする保護層を設ける試みがなされている。例えば、特開昭56−042863号公報(特許文献1)や特開昭53−103741号公報(特許文献2)には、硬化性樹脂を主成分とする保護層を設けることにより、電子写真感光体の表面の硬度や耐摩耗性を向上させる技術が開示されている。
また、優れた出力画像を得るためには、電子写真感光体の保護層には高い硬度および優れた耐摩耗性といった特性だけでなく、保護層の体積抵抗率が適切であることが要求される。つまり、保護層の体積抵抗率が低すぎる場合には、帯電、露光により電子写真感光体の表面に形成された静電潜像が保護層中を面方向に流れてしまい、画像のにじみやボケなどの問題が発生する。一方、保護層の体積抵抗率が高すぎる場合には、帯電、露光を繰り返すことにより、保護層に電荷が蓄積されていく、いわゆる残留電位の増加が起こり、電子写真感光体の繰り返し使用時に電位が安定しないために、画質も不安定になる。
こういった問題を解決するために、例えば、特開昭57−030843号公報(特許文献3)には、保護層に導電性粒子として金属酸化物粒子を添加することによって保護層の体積抵抗率を制御する技術が開示されている。なお、電子写真感光体の保護層の適切な体積抵抗率は1×1010〜1×1015Ω・cmである。
また、金属酸化物の表面の吸水性は高く、その吸水の度合により保護層の体積抵抗率も変化してしまうため、保護層の体積抵抗率が環境に依存し、導電性粒子として金属酸化物粒子を添加しただけでは、あらゆる環境下で保護層の体積抵抗率を適切な範囲に保つことは困難であった。
この問題を解決するために、例えば、特開昭62−295066号公報(特許文献4)には、結着樹脂の中に、撥水処理して分散性や耐湿性の向上させた金属粒子や金属酸化物粒子を分散した保護層を設けることによって保護層の体積抵抗率を制御する技術が開示されている。
しかしながら、撥水処理をすることによって、低湿下での保護層の体積抵抗率が常湿下での保護層の体積抵抗率に比べ、極端に高くなりやすく、あらゆる環境下で保護層の体積抵抗率を適切な範囲に保つことは困難であった。
近年のさらなる高画質化、高耐久化に伴い、より優れた耐久性を有し、優れた画像を安定して提供できる電子写真感光体が検討されている。また、ディジタル静電潜像を採用した電子写真装置が提供されてきており、画像の高精細性、ドット再現性がより一層要求されてきている。
特開昭56−042863号公報 特開昭53−103741号公報 特開昭57−030843号公報 特開昭62−295066号公報
電子写真感光体の表面層の体積抵抗率が適切でない場合、静電潜像の形成が不十分になったり、形成した静電潜像がボケにより崩れてしまったりするため、正確なドット再現ができなくなる。
上述のように、電子写真感光体の表面層として、結着樹脂の中に、撥水処理して分散性や耐湿性の向上させた金属粒子や金属酸化物粒子を分散した保護層を設けても、低湿下での保護層の体積抵抗率が常湿下での保護層の体積抵抗率に比べ、極端に高くなりやすく、あらゆる環境下で保護層の体積抵抗率を適切な範囲に保つことは困難であった。
また、導電性粒子の撥水処理が均一になされていない場合、保護層の体積抵抗率が不均一(ムラ)になり、出力画像の濃度ムラ、白抜けなどが発生する場合があった。
本発明の目的は、表面層が撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する電子写真感光体において、表面層の体積抵抗率の環境変動が小さく、あらゆる環境下で保護層の体積抵抗率を精度良く適切に保つことが可能で、にじみ、ボケ、ムラ、白抜けなどの画像不良がなく、出力画像の高精細性、ドット再現性と、電気的外力、機械的外力に対する耐久性とが両立された電子写真感光体を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明は、支持体上に感光層を有する電子写真感光体であって、該電子写真感光体の表面層が撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する電子写真感光体において、
該撥水処理剤を用いて撥水処理する前の導電性粒子を105℃で2時間乾燥した後の質量をMdとし、乾燥する前の質量をMとすると、乾燥減量([(M−Md)/M]×100)が2〜7質量%であることを特徴とする電子写真感光体である。
また、本発明は、支持体上に感光層を有する電子写真感光体であって、該電子写真感光体の表面層が撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する電子写真感光体において、
該撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子が、該撥水処理剤を用いて撥水処理する前の導電性粒子の質量に対して2〜10質量%の水を用いて撥水処理された導電性粒子であることを特徴とする電子写真感光体である。
また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
本発明によれば、表面層が撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する電子写真感光体において、表面層の体積抵抗率の環境変動が小さく、あらゆる環境下で保護層の体積抵抗率を精度良く適切に保つことが可能で、にじみ、ボケ、ムラ、白抜けなどの画像不良がなく、出力画像の高精細性、ドット再現性と、電気的外力、機械的外力に対する耐久性とが両立された電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明によれば、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
本発明の上記構成を採ることにより、表面層が撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する電子写真感光体においても、表面層の体積抵抗率の環境変動が小さく、あらゆる環境下で保護層の体積抵抗率を精度良く適切に保つことが可能で、にじみ、ボケ、ムラ、白抜けなどの画像不良がなく、出力画像の高精細性、ドット再現性と、電気的外力、機械的外力に対する耐久性とが両立される理由としては、以下のように推測する。
すなわち、導電性粒子を撥水処理剤で撥水処理したとき、撥水処理前の導電性粒子の表面が均一に撥水処理剤で処理されていないと、つまり、多く撥水処理されている部分と、少なく撥水処理されている部分/全く撥水処理されていない部分とができると、撥水処理のされ方のムラが体積抵抗率のムラになる、吸湿しやすい部分が偏在する、導電性粒子を分散するときの分散性が変わる、などの現象が起き、導電性粒子自体の体積抵抗率のムラや導電性粒子を含有する表面層の体積抵抗率のミクロなムラが生じることで、上記課題が発生する。
撥水処理剤で撥水処理する際、本発明の上記条件を満たさないと、導電性粒子と撥水処理剤との距離が適正でなく、体積抵抗率の環境変動が大きくなると考えられる。
つまり、本発明の上記構成を採ることにより、導電性粒子を均一に撥水処理でき、導電性粒子自体の体積抵抗率のムラや導電性粒子を含有する表面層の体積抵抗率のミクロなムラが生じないため、上記課題が解決できるのである。
本発明において用いられる導電性粒子としては、例えば、金属粒子、金属酸化物粒子、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属粒子としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀、ステンレスなどの粒子、また、これらの金属をプラスチックなどの粒子の表面に蒸着したものが挙げられる。
金属酸化物粒子としては、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズ、アンチモンをドープした酸化ジルコニウムなどの粒子が挙げられる。
これら粒子は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合してもよく、固溶体や融着の形にしてもよい。
本発明においては、透明性などの観点から金属酸化物粒子が好ましい。
本発明において用いられる導電性粒子の平均粒径は、電子写真感光体の表面層の透明性および表面層の体積抵抗率の均一性の観点から0.3μm以下であることが好ましく、特には0.1μm以下であることがより好ましい。
本発明においては、導電性粒子とは、体積抵抗率が10Ω・cm以下である粒子を指す。この「体積抵抗率」は、以下のようにして測定できる。
まず、試料を100kg/cmの圧力をかけることによって、直径4cm、厚さ0.2cmの円盤状ペレットにする。次に、この円盤状ペレットの体積抵抗率(Ω・cm)をハイレスタAP(三菱油化(株)製)を用いて測定する。
本発明においては、導電性粒子は、金属粒子または金属酸化物粒子であることが好ましく、特に金属酸化物粒子がより好ましく、その中でも酸化スズの粒子がより一層好ましい。また、酸化スズの粒子は、酸化アンチモンをドープした酸化スズの粒子であることが好ましい。また、酸化スズの中でも、SnOが好ましい。また、酸化アンチモンの中でも、Sbが好ましい。
また、本発明の電子写真感光体の表面層に用いられる導電性粒子は、上述のとおり、撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子であるが、その撥水処理剤の使用量は、撥水処理前の導電性粒子の質量に対して8〜30質量%であることが好ましい。8質量%未満の場合、撥水処理剤が導電性粒子の表面を覆う量が少なくて、吸湿しやすくなったり、体積抵抗率が低くなりすぎたりすることがある。30質量%を超える場合、撥水処理剤が導電性粒子の表面を覆う量が多くて、体積抵抗率が高くなりすぎることがある。
また、使用する撥水処理剤としては、シランカップリング剤、シロキサン化合物、フッ素原子含有化合物が好ましい。また、フッ素原子含有化合物の中でも、フッ素原子含有シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素原子含有界面活性剤が好ましい。
以下に、フッ素原子含有シランカップリング剤の具体例を挙げる。
Figure 0004989619
Figure 0004989619
Figure 0004989619
以下に、フッ素変性シリコーンオイルの具体例を挙げる。
Figure 0004989619
(上記式(SO−1)中、nso1、nso2は、それぞれ独立に、正の整数である。) 以下に、フッ素原子含有界面活性剤の具体例を挙げる。
Figure 0004989619
Figure 0004989619
(上記式(SA−1)〜(SA−25)中、Xsaは、−CF、−C、−C17などの1価のフッ化炭素基を示す。Rsaは、アルキレン基、アリーレン基またはアルキレンアリーレン基を示す。式中にRsaが複数ある場合、それらは同一のものであっても異なるものであってもよい。)
以下に、シロキサン化合物の具体例を挙げる。
Figure 0004989619
(上記式(SX−1)中、Xsxは、水素原子またはメチル基を示す。複数のXsxは、同一のものであっても異なるものであってもよいが、Xsxの全部に対する水素原子の割合は0.1〜50%である。nsxは、正の整数である。)
上記式(SX−1)で示される構造を有するシロキサン化合物の重量平均分子量は、200〜30000であることが好ましい。
撥水処理剤を用いて導電性粒子を撥水処理する方法としては、湿式法と乾式法の2種に大別されるが、処理反応の安定性、取扱のしやすさなどの点で、湿式法が好ましい。湿式法によって導電性粒子を撥水処理する場合、例えば、以下のように行うことができる。
すなわち、撥水処理前の導電性粒子と撥水処理剤とを溶剤中で混合、分散し、撥水処理剤を導電性粒子の表面に付着させる。分散の方法としては、ボールミル、サンドミルなどを用いた分散方法が挙げられる。導電性粒子の分散後、分散液から溶剤を除去し、撥水処理剤を導電性粒子の表面に固着させる。また、必要に応じて、この後さらに熱処理を行ってもよい。また、分散液中には反応促進のための触媒を添加してもよい。さらに、必要に応じて、撥水処理後の導電性粒子にさらに粉砕処理を施してもよい。
導電性粒子がSbをドープしたSnOの粒子であり、撥水処理剤が上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤である場合について、以下、より具体的に説明する。
(撥水処理例1)
下記(i)から(vi)の順に行う。
(i)SbをドープしたSnOの粒子の乾燥減量を確認する。SbをドープしたSnOの粒子の乾燥減量が2質量%未満の場合は、その粒子を湿度60%RH以上の雰囲気下に曝すことによって、乾燥減量が2〜7質量%になるように調整する。一方、SbをドープしたSnOの粒子の乾燥減量が7質量%を超える場合は、真空乾燥機などの乾燥機を用いて、乾燥減量が2〜7質量%になるように調整する。
(ii)SbをドープしたSnOの粒子、該粒子と略同質量のトルエンおよびメタノール、および、該粒子の質量に対して8〜30質量%の上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤をウルトラミキサーに入れ、十分に攪拌する。攪拌した混合液を連続式のビーズミルに送り、分散、湿式粉砕をする。
(iii)質量比1:1のトルエン/メタノール混合溶剤にて、ビーズミルから混合液を回収する。
(iv)加熱しながら真空ポンプにて減圧蒸留を行う。
(v)150℃で2時間キュアリングを行う。
(vi)乾式粉砕機にて粉砕を行い、撥水処理済みの導電性粒子を得る。
(撥水処理例2)
撥水処理例1において、(ii)の工程を以下のように変更した以外は、撥水処理例1と同じ。
すなわち、
(ii)SbをドープしたSnOの粒子と略同質量のトルエンおよびメタノールをウルトラミキサーに入れ、次に、該粒子の質量に対して8〜30質量%の上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤を加え、次に、該粒子の質量に対して2〜10質量%の水を加え、最後に、SbをドープしたSnOの粒子を入れ、十分に攪拌する。攪拌した混合液を連続式のビーズミルに送り、分散、湿式粉砕をする。
(撥水処理例3)
撥水処理例1において、(ii)の工程を以下のように変更した以外は、撥水処理例1と同じ。
すなわち、
(ii)SbをドープしたSnOの粒子と略同質量のトルエンおよびメタノールをウルトラミキサーに入れ、次に、該粒子の質量に対して2〜10質量%の水を加え、次に、SbをドープしたSnOの粒子を入れ、十分に攪拌する。次に、該粒子の質量に対して8〜30質量%の上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤を加え、再度十分に攪拌する。攪拌した混合液を連続式のビーズミルに送り、分散、湿式粉砕をする。
(撥水処理例4)
撥水処理例2において、(i)の工程を省いた以外は、撥水処理例2と同じ。
(撥水処理例5)
撥水処理例3において、(i)の工程を省いた以外は、撥水処理例3と同じ。
つまり、撥水処理例4や5のように、(ii)の工程において、撥水処理前の導電性粒子の質量に対して2〜10質量%の水を加えることによって、撥水処理例1の(i)の工程を省いても、(i)の工程を行った場合と同様の効果が得られる。
導電性粒子がSbをドープしたSnOの粒子でない場合についても、また、撥水処理剤が上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤でない場合についても、上述の方法と同様にして導電性粒子の撥水処理をすることができる。
次に、本発明に用いられる電子写真感光体の構成について説明する。
上述のとおり、本発明に用いられる電子写真感光体は、支持体上に感光層を有する電子写真感光体である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよいが、電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層と、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層があるが、電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。
感光層が電子写真感光体の表面層となる場合において、該感光層が単層型感光層の場合は該単層型感光層が電子写真感光体の表面層であり、該感光層が順層型感光層の場合は電荷輸送層が電子写真感光体の表面層であり、逆層型感光層の場合は電荷発生層が電子写真感光体の表面層である。
本発明においては、上述のとおり、電子写真感光体の表面層となる層には、撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子が含有される。したがって、電子写真感光体の表面層が単層型感光層である場合は、該単層型感光層は、撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する層でなければならない。また、電子写真感光体の表面層が電荷発生層である場合は、該電荷発生層は、撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する層でなければならない。また、電子写真感光体の表面層が電荷輸送層である場合は、該電荷輸送層は、撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する層でなければならない。
また、上記の感光層とは別に、電子写真感光体の表面の機械的強度を高めることを目的とした層(以下、保護層とも呼ぶ)を上記の感光層上に設け、それを電子写真感光体の表面層としてもよい。電子写真感光体の機械的耐久性向上の観点からは、保護層を設けることが好ましい。保護層は電子写真感光体の表面層であるから、本発明においては、撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する層でなければならない。
図1に、本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す。
図1(a)で示される層構成の電子写真感光体は、支持体101の上に感光層104が設けられており、さらにその上に表面層として、撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する層105が設けられている。また、図1(b)で示される層構成の電子写真感光体は、支持体101の上に電荷発生層1041、電荷輸送層1042が順に設けられており、さらにその上に表面層として、撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する層(保護層)105が設けられている。また、図1(c)に示すように、支持体101と電荷発生層1041(感光層)との間に、後述の導電層102や中間層103を設けてもよい。
また、図1(d)で示される層構成の電子写真感光体は、支持体101の上に電荷発生層1041が設けられており、その上に表面層として、電荷輸送物質および撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する層105’が直接設けられている。
以下、電子写真感光体の好ましい層構成として、支持体上に電荷発生層、電荷輸送層、保護層をこの順に有する電子写真感光体を例にとり説明する。
支持体としては、導電性を有していればよく(導電性支持体)、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製の支持体を用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体などを用いることもできる。また、支持体の形状としては、ドラム状(円筒状)、ベルト状などが挙げられる。
支持体と感光層(電荷発生層)または後述の中間層との間には、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。導電層は、カーボンブラック、金属粒子などの導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。導電層の膜厚は、1〜40μmであることが好ましく、特には2〜20μmであることがより好ましい。
また、支持体または導電層と感光層(電荷発生層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。中間層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、変性ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチン、酸化アルミニウムなどの材料を用いて形成することができる。中間層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜3μmであることがより好ましい。
支持体、導電層または中間層の上には、電荷発生層が設けられる。
電荷発生層に用いる電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩およびチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、シアニン染料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素や、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などが挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリサルフォン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられる。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択されるが、有機溶剤としてはアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などが挙げられる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、1:0.3〜1:4(質量比)の範囲が好ましい。
電荷発生層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.05〜3μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
電荷発生層の上には電荷輸送層が設けられる。
電荷輸送層に用いる電荷輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリールメタン化合物などが挙げられる。これら電荷輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、不飽和樹脂などが挙げられる。特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂などが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン原子で置換された炭化水素などが用いられる。
電荷輸送層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることがより好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
電荷輸送層の上には電子写真感光体の表面層としての保護層が設けられる。
保護層に用いる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロース樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、電子写真感光体の表面の硬度、耐摩耗性、導電性粒子の分散性、分散安定性の観点から、硬化性樹脂が好ましい。
保護層の結着樹脂として硬化性樹脂を用いる場合、保護層は、撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を結着樹脂のモノマー/オリゴマーおよび溶剤と共に分散して得られる保護層用塗布液を塗布し、熱や光などによって硬化することによって形成することができる。
熱や光などによって硬化するモノマー/オリゴマーとは、例えば、モノマー/オリゴマーの末端に熱や光などのエネルギーによって重合反応を起こす官能基を有するモノマー/オリゴマーである。繰り返し構造単位の数が2〜20個の大きな分子がオリゴマー、1個の分子がモノマーである。
上記重合反応を起こす官能基としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アセトフェノン基などの炭素−炭素二重結合を有する基や、シラノール基や、環状エーテル基などの開環重合を起こす基や、フェノール+ホルムアルデヒドのように2種類以上の分子が反応して重合を起こすものなどが挙げられる。
結着樹脂と導電性粒子との割合は、保護層の体積抵抗率に関連があり、保護層の体積抵抗率が1010〜1015Ω・cmの範囲になるよう、結着樹脂と導電性粒子との割合を決定することが好ましい。
保護層中に、分散性、結着性、耐候性を向上させる目的で、カップリング剤、酸化防止剤などの添加物を加えてもよい。
また、保護層中に、電子写真感光体の表面の離型性、撥水性、表面潤滑性を向上させる目的で、フッ素原子含有樹脂粒子を含有させてもよい。フッ素原子含有樹脂粒子としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂、また、これらの共重合体などの粒子が挙げられる。これらの中から1種または2種以上を適宜選択して用いる。これらフッ素原子含有樹脂粒子の中でも、四フッ化エチレン樹脂粒子、フッ化ビニリデン樹脂粒子が好ましい。
保護層中のフッ素原子含有樹脂粒子の割合は、保護層全質量に対して70質量%以下であることが好ましく、特には10〜60質量%であることがより好ましい。フッ素原子含有樹脂粒子の割合が高すぎると、保護層の機械的強度が低下することがある。
図2に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図2において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の表面は、帯電手段(一次帯電手段:帯電ローラーなど)3により、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次転写されていく。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(クリーニングブレードなど)7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図2に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図2では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
直径30mm、長さ254mmのアルミニウムシリンダーを支持体とした。
次に、SnOコート処理硫酸バリウム(導電性粒子)10部、酸化チタン(体積抵抗率調整用)2部、フェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製)2部、シリコーンオイル(レベリング剤)0.001部、および、メタノール4部/メトキシプロパノール16部の混合溶媒を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で20時間分散して、導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を、支持体上に浸漬塗布し、140℃で30分間熱硬化して、膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、共重合ポリアミド樹脂(商品名:アミランCM−8000、東レ(株)製)10部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学(株)製)30部を、メタノール400部/n−ブタノール200部の混合溶媒に溶解して、中間層用塗布液を調製した。
この中間層用塗布液を、導電層上に浸漬塗布し、90℃で10分間熱風乾燥して、膜厚が0.66μmの中間層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.0゜、14.2゜、23.9゜、27.1゜に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン(電荷発生物質)3.24部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学(株)製)2部およびシクロヘキサノン100部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散し、次に、酢酸エチル90部を加えて電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、中間層上に浸漬塗布し、82℃で15分間熱風乾燥して、膜厚が0.18μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式で示される構造を有する化合物(電荷輸送物質)7部、
Figure 0004989619
および、ビスフェノールZ型ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ−400、三菱ガス化学(株)製)10部を、モノクロロベンゼン40部/ジクロロメタン30部の混合溶媒に溶解して電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、110℃で60分間乾燥して、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
次に、撥水処理例4により撥水処理したSbをドープしたSnOの粒子(導電性粒子、平均粒径:0.02μm、上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤の割合は該粒子の質量に対して13質量%、水の割合は該粒子の質量に対して4質量%)120部、および、下記式で示される構造を有するアクリル樹脂モノマー43.2部、
Figure 0004989619
および、エタノール210部を、サンドミル装置で90時間分散して、分散液を得た。
この分散液に、四フッ化エチレン樹脂粒子(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)40.8部を加え、サンドミル装置でさらに2時間分散し、これに、2,4−ジエチルチオキサントン(光重合開始剤)6.48部、および、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(開始助剤)2.16部を加えて溶解して保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、メタルハライドランプにて1.20×10−5W/mの光強度で30秒間紫外線照射し、光硬化を行い、その後、120℃で1時間40分間熱風乾燥して、膜厚が6μmの保護層を形成した。
このようにして、保護層が表面層である電子写真感光体を作製した。
また、電子写真感光体とは別に以下の試料(保護層体積抵抗率測定用試料)を作製し、保護層の体積抵抗率を以下のようにして測定した。
まず、電極間距離(D)180μm、長さ(L)5.9cmのクシ型金電極上に、厚さ(T)4μmの保護層を設けた試料を複数準備した。
次に、試料を23℃/5.5%RH環境下、23℃/50%RH環境下、28.5℃/70%RH環境下でそれぞれ一晩放置し、それぞれの環境下でクシ型電極間に100Vの直流電圧V[V]を印加したときの電流値I[A]をpA(ピコアンペア)メーターによって測定した。下記式によって体積抵抗率ρvが導き出される。結果を表1に示す。
Figure 0004989619
(上記式中、T[cm]×L[cm]は試料の断面積、D[cm]は試料の長さ)
表1中の体積抵抗率の環境変動率評価(R/R評価およびR/R評価)に関しては、23℃/5.5%RH環境下の体積抵抗率をR、23℃/50%RH環境下の体積抵抗率をR、28.5℃/70%RH環境下の体積抵抗率をRとしたときの、R/RおよびR/Rである。
また、作製した電子写真感光体を23℃/5.5%RH環境下、23℃/50%RH環境下、28.5℃/70%RH環境下でそれぞれ一晩放置し、その後、レーザービームプリンター(商品名:LBP−EX、キヤノン(株)製、図2に示す構成)に装着し、表面電位(明部電位Vl)を測定した。初期の表面電位を測定した後、2万枚通紙・印字を繰り返す耐久試験を行い、出力画像を評価し、良い方からA(にじみ、ボケ、ムラ、白抜けなどの画像不良がない)、B(にじみ、ボケ、ムラ、白抜けなどの画像不良がややある)、C(にじみ、ボケ、ムラ、白抜けなどの画像不良がある)の順でランク付けした。
結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
・保護層中の導電性粒子
導電性粒子の撥水処理を、撥水処理例4から撥水処理例5に変更した。また、撥水処理剤を、上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤から、上記式(SX−1)で示される構造を有するシロキサン化合物(nsxの平均は21、Xsxの全部に対する水素原子の割合は43.5%)に変更した。上記式(SX−1)で示される構造を有するシロキサン化合物の割合は撥水処理前の導電性粒子の質量に対して20質量%とし、水の割合は撥水処理前の導電性粒子の質量に対して7質量%とした。
参考例3)
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
・保護層中の導電性粒子
導電性粒子の撥水処理を、撥水処理例4から撥水処理例1に変更した。SbをドープしたSnOの粒子は、撥水処理前に湿度80%RHの雰囲気下に8時間曝して乾燥減量を4質量%に調整した。上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤の割合は撥水処理前の導電性粒子の質量に対して13質量%とした。
参考例4)
参考例3において、撥水処理前の導電性粒子を湿度80%RHの雰囲気下に曝す時間を変更することによって乾燥減量を2質量%に調整した以外は、参考例3と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
参考例5)
参考例3において、撥水処理前の導電性粒子を湿度80%RHの雰囲気下に曝す時間を変更することによって乾燥減量を7質量%に調整した以外は、参考例3と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
・保護層中の導電性粒子
実施例1で用いた導電性粒子120部の代わりに、撥水処理例4により撥水処理したSbをドープしたSnOの粒子(導電性粒子、平均粒径:0.02μm、上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤の割合は該粒子の質量に対して13質量%、水の割合は該粒子の質量に対して4質量%)40部と、撥水処理例4により撥水処理したSbをドープしたSnOの粒子(導電性粒子、平均粒径:0.02μm、撥水処理剤は上記式(SX−1)で示される構造を有するシロキサン化合物(nsxの平均は21、Xsxの全部に対する水素原子の割合は43.5%)に変更、該シロキサン化合物の割合は該粒子の質量に対して25質量%、水の割合は該粒子の質量に対して5質量%)80部とを併用した。
(実施例7)
実施例1において、導電性粒子の撥水処理に用いたフッ素原子含有シランカップリング剤の割合を撥水処理前の導電性粒子の質量に対して8質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例1において、導電性粒子の撥水処理に用いたフッ素原子含有シランカップリング剤の割合を撥水処理前の導電性粒子の質量に対して30質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例1において、導電性粒子の撥水処理に用いた水の割合を撥水処理前の導電性粒子の質量に対して2質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例10)
実施例1において、導電性粒子の撥水処理に用いた水の割合を撥水処理前の導電性粒子の質量に対して10質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例11)
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
・保護層中の導電性粒子
導電性粒子の撥水処理を、撥水処理例4から撥水処理例2に変更した。上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤の割合は撥水処理前の導電性粒子の質量に対して13質量%とし、水の割合は撥水処理前の導電性粒子の質量に対して4質量%とした。また、SbをドープしたSnOの粒子は、撥水処理前に湿度80%RHの雰囲気下に8時間曝して乾燥減量を4質量%に調整した。
(実施例12)
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
・保護層中の導電性粒子
導電性粒子の撥水処理を、撥水処理例4から撥水処理例3に変更した。上記式(SC−1)で示される構造を有するフッ素原子含有シランカップリング剤の割合は撥水処理前の導電性粒子の質量に対して13質量%とし、水の割合は撥水処理前の導電性粒子の質量に対して4質量%とした。また、SbをドープしたSnOの粒子は、撥水処理前に湿度80%RHの雰囲気下に8時間曝して乾燥減量を4質量%に調整した。
(比較例1)
参考例3において、撥水処理前の導電性粒子の乾燥減量が1質量%である以外は、参考例3と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例11において、撥水処理前の導電性粒子の乾燥減量が1質量%であり、導電性粒子の撥水処理に用いた水の割合が撥水処理前の導電性粒子の質量に対して12質量%である以外は、実施例11と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(比較例3)
比較例2において、撥水処理前の導電性粒子の乾燥減量が8質量%である以外は、比較例2と同様にして電子写真感光体および保護層体積抵抗率測定用試料を作製し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 0004989619
このように、本発明によれば、表面層が撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する電子写真感光体において、表面層の体積抵抗率の環境変動が小さく、あらゆる環境下で保護層の体積抵抗率を精度良く適切に保つことが可能で、にじみ、ボケ、ムラ、白抜けなどの画像不良がなく、出力画像の高精細性、ドット再現性と、電気的外力、機械的外力に対する耐久性とが両立された電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明によれば、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真感光体の層構造の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
符号の説明
101 支持体
102 導電層
103 中間層
104 感光層
1041 電荷発生層
1042 電荷輸送層
105 撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する層
105’ 電荷輸送物質および撥水処理剤を用いて撥水処理された導電性粒子を含有する層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段

Claims (16)

  1. 支持体および該支持体上の感光層を有し、かつ表面層が導電性粒子を含有する層である電子写真感光体において、
    該導電性粒子が、未撥水処理の導電性粒子に対し、撥水処理剤と該未撥水処理の導電性粒子に対して2〜10質量%の水とを用いた撥水処理を施すことによって得られた撥水処理済みの導電性粒子である
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 請求項1に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  3. 請求項1に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
  4. 支持体および該支持体上の感光層を有し、かつ表面層が導電性粒子を含有する層である電子写真感光体を製造する方法において、
    未撥水処理の導電性粒子に対し、撥水処理剤と該未撥水処理の導電性粒子に対して2〜10質量%の水とを用いた撥水処理を施すことによって、撥水処理済みの導電性粒子を得る撥水処理工程と、
    該撥水処理済みの導電性粒子を用いて該表面層を形成する表面層形成工程と
    を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  5. 前記未撥水処理の導電性粒子の乾燥減量(未撥水処理の導電性粒子を105℃で2時間乾燥した後の質量をMdとし、乾燥する前の質量をMとしたとき、[(M−Md)/M]×100で算出される乾燥減量[質量%])が2〜7質量%である請求項4に記載の電子写真感光体の製造方法。
  6. 撥水処理工程の前に、未撥水処理の導電性粒子を湿度60%RH以上の雰囲気下に曝すことによって前記乾燥減量が2〜7質量%である未撥水処理の導電性粒子を得る工程をさらに有する請求項5に記載の電子写真感光体の製造方法。
  7. 撥水処理工程において用いる前記撥水処理剤の質量が、前記未撥水処理の導電性粒子の質量に対して8〜30質量%である請求項4〜6のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  8. 撥水処理工程における撥水処理が湿式法による撥水処理である請求項4〜7のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  9. 前記導電性粒子が、金属粒子または金属酸化物粒子である請求項4〜8のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  10. 前記金属酸化物粒子が、酸化スズの粒子である請求項9に記載の電子写真感光体の製造方法。
  11. 前記金属酸化物粒子が、酸化アンチモンをドープした酸化スズの粒子である請求項9に記載の電子写真感光体の製造方法。
  12. 前記酸化アンチモンが、Sbである請求項11に記載の電子写真感光体の製造方法。
  13. 前記酸化スズが、SnOである請求項10〜12のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  14. 前記撥水処理剤が、シランカップリング剤である請求項4〜13のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  15. 前記撥水処理剤が、シロキサン化合物またはフッ素原子含有化合物である請求項4〜13のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  16. 前記撥水処理剤が、フッ素原子含有シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイルおよびフッ素原子含有界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種である請求項4〜13のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
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