JP2018185381A - 電子写真感光体及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体及び電子写真画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、潤滑材の供給量が少なくても、電気特性とクリーニング性が良好な電子写真感光体及び電子写真画像形成装置を提供することである。
【解決手段】本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層及び表面保護層が、この順に積層されてなる電子写真感光体であって、前記表面保護層が、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子を含有し、当該導電性微粒子及び架橋性有機微粒子のいずれかが、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体で表面修飾されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体及び電子写真画像形成装置に関する。より詳しくは、本発明は、潤滑材の供給量が少なくても、電気特性とクリーニング性が良好な電子写真感光体等に関する。
近年、電子写真画像形成装置における感光体は、オゾンの発生などによる環境汚染に関する対応(以下、「環境対応」ともいう。)が求められているほか、コストの観点から長寿命であることも要望されている。感光体の寿命を向上させるためには、感光体の表面保護層に導電性微粒子を添加し、機械的強度と電位特性とを向上させる技術が一般に知られている。
また、近年、環境対応のため、帯電手段として帯電ローラーを使用するプロセスが使用されている。
しかし、帯電ローラーを使用するプロセスでは、感光体表面に供給された潤滑材が、その放電負荷により分解され、水溶性物質となり、高温高湿環境下での像流れを引き起こす問題が発生する。
この問題を解決する方法としては、感光体に供給する潤滑材を少なくすること又は使用しないことが挙げられる。
しかし、潤滑材を少なくすること又は使用しないことは、トナーなどの現像剤成分を拭き残す等のクリーニング不良を引き起こし、この結果、感光体の表面に現像剤成分が付着するという問題が生じる。
このように帯電ローラーを用いるプロセスで、感光体への潤滑材の供給量を少なくする場合、感光体の表面保護層に導電性微粒子と架橋性有機微粒子を添加しクリーニング性を向上させる技術が上記問題に対して効果的である。
例えば、特許文献1により、感光層の機械的強度とクリーニング性の課題を両立するために、感光体表面保護層に導電性粒子と架橋性有機樹粒子を添加する技術が報告されている。
しかし、この技術では、表面保護層を形成するために塗布分散液を調製する際に、導電性微粒子と架橋性有機微粒子との凝集防止の観点から、感光体の感度とクリーニング性にいまだ改善点がある。
また、電子写真感光体として、例えば、特許文献2により熱硬化性化合物を含有する表面保護層にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子を含有させる技術が開示され、特許文献3によりラジカル重合性化合物を含有する表面保護層にフッ素樹脂と無機粒子との複合粒子を含有させる技術が開示されている。
また、特許文献4には、表面保護層に含有させる導電性粒子に、水とフッ素含有のシランカップリング剤とを用いてはっ水処理を施す技術が開示されている。
また、特許文献5には、フッ素原子を含有する特定の表面修飾剤で表面を修飾した金属酸化物粒子を、表面保護層に含有させる技術が開示されている。
また、特許文献6には、表面保護層に、金属酸化物粒子と、シランカップリング剤によって表面が修飾された有機樹脂微粒子と、を含有させる技術が開示されている。
しかしながら、これらの特許文献に開示された技術によっても、潤滑材の供給量が少ない場合、クリーニング性に改善の余地があった。
特開2015−99244号公報 特開2011−197443号公報 特開2011−128546号公報 特開2009−53727号公報 特開2016−164625号公報 特開2015−114453号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、潤滑材の供給量が少なくても、電気特性とクリーニング性が良好な電子写真感光体及び電子写真画像形成装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、導電性微粒子、架橋性有機微粒子の少なくとも一方が、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体が表面に修飾されていることで、感光体表面保護層を形成するための塗布液において、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子の凝集を抑制し、この結果、電気特性とクリーニング性が良好な電子写真感光体等を提供できることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.導電性支持体上に感光層及び表面保護層が、この順に積層されてなる電子写真感光体であって、
前記表面保護層が、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子を含有し、
当該導電性微粒子及び架橋性有機微粒子のいずれかが、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体で表面修飾されていることを特徴とする電子写真感光体。
2.前記フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体が、下記一般式(1a)で表される構造単位及び下記一般式(1b)で表される構造単位を共に有するものであることを特徴とする第1項に記載の電子写真感光体。
Figure 2018185381
[式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表す。Xは、炭素数1〜4のアルキレン基を表す。Rは、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。]
3.前記架橋性有機微粒子が、メラミン構造を有する化合物を含有することを特徴とする第1項又は第2項に記載の電子写真感光体。
4.前記導電性微粒子の数平均一次粒径が、10〜500nmの範囲内であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
5.前記導電性微粒子が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物と、前記フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体と、により表面修飾されていることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
6.前記導電性微粒子が、酸化チタン、酸化スズ及び銅アルミネートのいずれかを含有する粒子であることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
7.前記表面保護層が、バインダー樹脂を含有し、当該バインダー樹脂が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物が重合反応した硬化樹脂であることを特徴とする第1項から第6項までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
8.前記導電性微粒子が、芯材の表面に導電性金属酸化物が付着されてなる複合微粒子であることを特徴とする第1項から第7項までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
9.帯電ローラーと、
第1項から第8項までのいずれか一項に記載の電子写真感光体と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
本発明の上記手段により、潤滑材の供給量が少なくても、電気特性とクリーニング性とを良好にできる電子写真感光体等を提供することができる。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように考えている。
機械的強度の高い、導電性微粒子と架橋性有機微粒子とを感光体の表面保護層に添加することで、感光体表面の機械的強度を高くことができる。この結果、長期間印刷しても、感光体の減耗を抑制することができ、感光体の寿命を長くすることができる。
さらに、架橋性有機微粒子を表面保護層に含有させることで、感光体の駆動トルクが安定し、クリーニング性が良好になることを発見した。トルクが安定する機構については、明確にはわからないが、表面保護層がトルク安定に寄与する海島構造をとっているからではないかと考えている。海である硬化樹脂成分はトルクが高く不安定である。しかしながら、島である架橋性有機微粒子はトルクが低いため、海島構造全体としてはトルクを下げることができると考える。この結果、感光体回転時の回転方向へのクリーニングブレードエッジが引き込まれることを抑制できるため、トルクの安定に作用すると考えている。
なお、従来、表面保護層を形成するための塗布液に導電性微粒子及び架橋性有機微粒子を分散させる際に、導電性微粒子と架橋性有機微粒子が凝集する懸念があった。
しかし、本発明者は、導電性微粒子とメラミン構造を有する架橋性有機微粒子の少なくとも一方の表面を、フルオロアルキル基を有する表面修飾剤(すなわち、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体。)によって表面修飾することで、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子という2種類の微粒子の表面エネルギー及び荷電状態を変え、上記2種類の微粒子の凝集を抑制することができることを見いだした。
さらに、本発明者は、上記分散させる際の上記2種類の微粒子の凝集を抑制することで、表面保護層の透光性を上げることができ、感光体の感度を良好に維持することができること及び表面保護層に微粒子が凝集した点があることに起因するクリーニング不良を抑制することができることを見いだした。
このように、本発明は、導電性微粒子とメラミン構造を有する架橋性有機微粒子の少なくとも一方を、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体を含有する表面修飾剤によって表面修飾し、2種類の微粒子を感光体表面層に含有させることで、感光層の機械的強度を向上させ、感光体減耗量を抑制するとともに、感光層の表面性改良により、クリーニング性を向上させている。また、塗布分散液を調製する際の分散性を向上させ、凝集した微粒子に起因するクリーニング性や電気特性を良好にするものである。
なお、導電性微粒子の表面をフッ素処理する方法としては、特開平6−258857号公報などに開示されている、フッ素原子を含有するシランカップリング剤によって表面修飾する技術が知られているが、この方法だとフッ素処理する分子の表面積が小さいため効果が不十分である。本発明のように、フッ素原子を含有するシランカップリング剤ではなく、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体であれば分子の表面積が大きい場合、より効果的に導電性微粒子の表面状態を変えることができ、この結果、本発明の効果を奏することができる。
なお、特許文献2〜5に記載された技術では、本発明に係る架橋性有機微粒子が含有されていない。
また、特許文献6に記載された技術では、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子のいずれも、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体で表面修飾されていない。
本発明に係る感光体の層構成の一例を示す模式図 本発明に係る感光体を用いる画像形成装置の一例を示す模式断面図 本発明に係る複合微粒子を製造するための装置の構成を示す説明用概略図
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層及び表面保護層が、この順に積層されてなる電子写真感光体であって、前記表面保護層が、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子を含有し、当該導電性微粒子及び架橋性有機微粒子のいずれかが、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体で表面修飾されていることを特徴とする。この特徴は各請求項に係る発明に共通又は対応する技術的特徴である。これにより、本発明は、潤滑材の供給量が少なくても、電気特性とクリーニング性とを良好にできる効果を得られる。
本発明の実施態様としては、前記フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体が、上記一般式(1a)で表される構造単位及び上記一般式(1b)で表される構造単位を共に有するものであることが好ましい。これにより、表面保護層を形成するための塗布液における分散性をより向上させることができる。また、表面保護層の表面の摩擦係数をより下げることもできる。
本発明の実施態様としては、前記架橋性有機微粒子が、メラミン構造を有する化合物を含有することが好ましい。これにより、感光体表面に潤滑性が付与され、より良好なクリーニング性を得ることができる。
本発明の実施態様としては、前記導電性微粒子の数平均一次粒径が、10〜500nmの範囲内であることが好ましい。これにより、表面保護層を形成するための塗布液において凝集を抑えることができ、より高い分散性を得ることができる。
本発明の実施態様としては、前記導電性微粒子が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物と、前記フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体と、により表面修飾されていることが好ましい。これにより、表面保護層を形成するための塗布液における分散性をより良好にでき、さらには、表面保護層の表面の摩擦係数及び硬度をより向上させることができる。
本発明の実施態様としては、前記導電性微粒子が、酸化チタン、酸化スズ及び銅アルミネートのいずれかを含有する粒子であることが好ましい。これにより、表面保護層の導電性がより向上し、ひいては、感光体の静電特性をより向上できる。
本発明の実施態様としては、前記表面保護層が、バインダー樹脂を含有し、当該バインダー樹脂が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物が重合反応した硬化樹脂であることが好ましい。これにより、表面保護層の硬度がより向上し、感光体の削れ量をより減らすことができ、この結果、感光体の寿命をより長期化することができる。
本発明の実施態様としては、前記導電性微粒子が、芯材の表面に導電性金属酸化物が付着されてなる複合微粒子であることが好ましい。これにより、粒径の大きい導電性微粒子を製造しやすくなり、より効果的に本願発明の効果を奏することができる。
本発明の電子写真感光体は、帯電ローラーを有する電子写真画像形成装置に好適に具備され得る。これにより、潤滑材の供給量が少なくても、電気特性とクリーニング性とを良好にできる。
以下、本発明とその構成要素及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
≪電子写真感光体の概要≫
本発明の電子写真感光体(以下、単に「感光体」ともいう。)は、導電性支持体上に感光層及び表面保護層が、この順に積層されてなる電子写真感光体であって、前記表面保護層が、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子を含有し、当該導電性微粒子及び架橋性有機微粒子のいずれかが、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体(以下、「特定のフッ素化表面修飾剤」ともいう。)で表面修飾されていることを特徴とする。
すなわち、本発明においては、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体を含有する表面修飾剤によって導電性微粒子と架橋性有機微粒子の両方又は少なくとも一方を表面修飾し、感光体の最表面層である表面保護層に含有させる。
〔感光体〕
本発明の感光体は、導電性支持体上に感光層及び表面保護層がこの順に積層されてなる有機感光体である。
本発明の感光層は、電荷発生層及び電荷輸送層からなる複層構成であってもよく、電荷発生物質及び電荷輸送物質を含む単層構成であってもよい。
本発明において、有機感光体とは、感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能が有機化合物により発揮されて構成されるものをいい、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成される有機感光層を有する感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能とが高分子錯体により構成される有機感光層を有するものなど公知の有機感光体全てを含むものをいう。
感光体としては、例えば、図1に示されるように、導電性支持体1a上に、中間層1b、電荷発生層1c、電荷輸送層1d及び表面保護層1eがこの順に積層されて形成されたものが挙げられ、電荷発生層1c及び電荷輸送層1dから有機感光体の構成に必要不可欠な有機感光層1fが構成されている。
〔表面保護層1e〕
本発明に係る感光体を構成する表面保護層は、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子を含有する。
本発明に係る表面保護層は、バインダー樹脂を含有することが好ましく、さらには、当該バインダー樹脂が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物が重合反応した硬化樹脂であることが好ましい。これにより、特定のフッ素化表面修飾剤で表面修飾された導電性微粒子や架橋性有機微粒子の表面のアクリル基と、重合性化合物のアクリル基とが重合して、表面保護層の硬度をより向上させることができる。なお、表面保護層の硬度をより向上させることができれば、感光体の削れ量をより減らすことができ、この結果、感光体の寿命をより長期化することができる。
本発明の感光体を構成する表面保護層1eは、バインダー樹脂(以下、「表面保護層用バインダー樹脂」ともいう。)中にフルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体(以下、「特定のフッ素化重合体」ともいう。)を含有する表面修飾剤(以下、「特定のフッ素化表面修飾剤」ともいう。)によって表面修飾されている導電性微粒子及び架橋性有機微粒子(以下、「特定のフッ素化表面修飾が施された導電性微粒子」及び「特定のフッ素化表面修飾が施された架橋性有機微粒子」又はこれらをまとめて「特定のフッ素化表面修飾が施された微粒子」ともいう。)1eAが含有されてなるものである。
なお、図1における表面保護層1e中の1eBは、後述の未処理導電性微粒子などの特定のフッ素化表面修飾が施されていない導電性微粒子又は未処理架橋性有機微粒子などの特定のフッ素化表面修飾が施されていない導電性微粒子又は架橋性有機微粒子を表す。
表面保護層の層厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜6μmである。
表面保護層には、特定のフッ素化表面修飾が施された導電性微粒子又は特定のフッ素化表面修飾が施された架橋性有機微粒子が、表面保護層用バインダー樹脂100質量部に対して、50〜200質量部含有されていることが好ましい。
〔表面保護層用バインダー樹脂〕
本発明に係る表面保護層用バインダー樹脂としては、特に限定されず、熱可塑性樹脂でもよいし、光硬化性樹脂などの硬化樹脂であってもよいが、特に、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物が重合反応した硬化樹脂であることが好ましい。
表面保護層用バインダー樹脂としては、具体的には、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂などを用いることができる。熱可塑性樹脂を用いる場合は、ポリカーボネート樹脂であることが好ましい。また、光硬化性樹脂を用いる場合は、少ない光量又は短い時間での硬化が可能であることから、アクリロイル基(CH2=CHCO−)又はメタクリロイル基(CH2=CCH3CO−)を有する架橋性の重合性化合物、具体的にはアクリロイル基又はメタクリロイル基を2個以上有するアクリル系モノマー又はこれらのオリゴマー(以下、「多官能ラジカル重合性化合物」ともいう。)を、紫外線や電子線などの活性線の照射により重合反応することによって得られる硬化樹脂であることが好ましい。したがって、硬化樹脂としてはアクリル系モノマー又はそのオリゴマーにより形成されるアクリル樹脂であることが好ましい。
表面保護層用バインダー樹脂として挙げた上記のものは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物〕
アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物としては、例えば以下の化合物を例示することができる。
Figure 2018185381
Figure 2018185381
ただし、上記の例示化合物M1〜M15を示す化学式において、Rはアクリロイル基(CH2=CHCO−)を示し、R′はメタクリロイル基(CH2=CCH3CO−)を示す。
<導電性微粒子>
本発明に係る導電性微粒子は、導電性金属酸化物であることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ及び銅アルミネートのいずれかを含有する粒子であることが、表面保護層の導電性がより向上し、ひいては、感光体の静電特性をより向上できるため好ましい。
上述のように、本発明に係る導電性微粒子は、前記フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体により表面修飾(特定のフッ素化表面修飾)がされる場合がある。この特定のフッ素化表面修飾がされた導電性微粒子は、原料となる表面修飾がされていない導電性微粒子(以下、「未処理導電性微粒子」ともいう。なお、未処理導電性微粒子と特定のフッ素化表面修飾がされた導電性微粒子とを特に区別する必要がない場合は単に「導電性微粒子」ともいう。)に特定のフッ素化表面修飾剤による表面修飾が施されたものである。
なお、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体による表面修飾についての詳細は後述する。
また、本願発明に係る表面保護層がフルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体で表面修飾されている架橋性有機微粒子を含有していれば、導電性微粒子は、上記未処理導電性微粒子であってもよい。
本発明に係る導電性微粒子としては、単一の導電性材によって構成されたものであってもよく、芯材の表面に導電性材からなる外殻が形成されてなるコア・シェル構造の複合微粒子などの、複数材料によって構成されたものであってもよい。なお、導電性微粒子は、芯材の表面に導電性金属酸化物が付着されている複合微粒子を使用しても良い。複合微粒子を使用した場合、導電性微粒子の粒径が大きくなり、より粒子が凝集しやすくなるため、導電性微粒子をフッ素処理することがより好ましい。導電性金属酸化物としては、上述したものを挙げることができる。
(芯材)
複合微粒子を構成する芯材としては、例えば、体積抵抗率が1010〜1016Ω・cm程度の絶縁性材料が挙げられる。具体的には、硫酸バリウム、シリカ、酸化アルミニウムなどが挙げられ、これらのうち少なくとも1種を用いることが好ましい。これらの中でも、硫酸バリウムは分散性が高いことに加え、経済性の観点からも好ましい。また、シリカは後述するように屈折率が硬化樹脂の屈折率に近いので良好な光透過性を有する表面保護層を形成する上で好ましい。
(導電性微粒子の含有量)
導電性微粒子は、表面保護層用バインダー樹脂100質量部に対して50〜200質量部の割合で含有されることが好ましく、より好ましくは70〜180質量部である。
導電性微粒子の含有割合が表面保護層用バインダー樹脂100質量部に対して50質量部以上であることにより、表面保護層に所期の電気特性及び低摩擦性が確実に得られる。一方、導電性微粒子の含有割合が表面保護層用バインダー樹脂100質量部に対して200質量部以下であることにより、表面保護層を形成するときに塗布膜の形成が阻害されることを防止することができる。
(導電性微粒子の数平均一次粒径)
導電性微粒子の数平均一次粒径は、10〜500nmの範囲内であることが好ましく、更には10〜300nmの範囲内であることがより好ましい。表面積の観点から粒径が10nm以上であれば、表面保護層を形成するための塗布液における分散性を適切にできる。また、比重の観点から粒径が500nm以下であれば、前記塗布液における分散性を適切にできる。一方、導電性微粒子の粒径が10nm以上であれば、表面保護層の抵抗を潜像流れしない抵抗に設定したとき、添加する導電性微粒子の個数を少なくすることができ、帯電ローラーの放電による削れ量を少なくすることができる。
(導電性微粒子の数平均一次粒径の測定方法)
導電性微粒子の数平均一次粒径は、以下のようにして測定される値である。
まず、測定サンプルとして感光体表面から表面保護層を含む感光層をナイフ等で切り出し、切断面が上向きになるよう任意のホルダに貼り付ける。
そして、測定サンプルを透過型電子顕微鏡により、観察、撮影された写真画像より算出する。顕微鏡の倍率を10000倍に設定して写真撮影を行い、写真画像上よりランダムに100個のサンプル微粒子(導電性微粒子)を抽出して算出する。具体的には、画像解析処理により100個のサンプル微粒子の水平方向フェレ径を測定し平均値を算出し、これを数平均一次粒径とするものである。ここで水平方向フェレ径とは、サンプル微粒子の画像を2値化処理したときの外接長方形のx軸に平行な辺の長さをいう。なお、前記画像解析処理は、例えば、透過型電子顕微鏡測定装置に内蔵されているプログラムを駆動させることにより自動的に行うことができる。本発明では、微粒子の粒径測定には、透過型電子顕微鏡「JEM−2000FX」(日本電子(株)製)を用いる。
〔カップリング剤を用いた導電性微粒子の表面修飾〕
特定のフッ素化表面修飾が施された導電性微粒子又は未処理導電性微粒子は、アクリロイル基(CH2=CHCO−)又はメタクリロイル基(CH2=CCH3CO−)を有する化合物による表面修飾が共に施されたものであることが好ましい。特に、本発明においては、導電性微粒子が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物と、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体と、により表面修飾されているものであることが好ましい。これにより、表面保護層を形成するための塗布液における分散性をより良好にでき、さらには、表面保護層の表面の摩擦係数及び硬度をより向上させることができる。
さらに、特定のフッ素化表面修飾が施された導電性微粒子においては、シランカップリング剤による表面修飾が施された後に、特定のフッ素化表面修飾剤による表面修飾が施されたものであることが好ましい。なお、特定のフッ素化表面修飾剤による表面修飾よりも先にカップリング剤による表面修飾を施すことで、カップリング剤が処理されたフッ素表面修飾剤の撥油効果により導電性微粒子の表面上にフッ素表面修飾剤が導入されない、というおそれを回避できるため、好ましい。
カップリング剤による表面修飾が施された導電性微粒子によれば、表面保護層用バインダー樹脂がアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物による硬化樹脂である場合に、当該重合性化合物とも反応するために十分に高い強度の表面保護層を形成することができる。
カップリング剤を用いた導電性微粒子の表面修飾は、具体的には、未処理導電性微粒子とカップリング剤とを含むスラリー(固体粒子の懸濁液)を湿式粉砕することにより、未処理導電性微粒子を微細化すると同時に粒子のカップリング処理を進行させ、その後、溶媒を除去して粉体化することによって行うことができる。
スラリーは、未処理導電性微粒子100質量部に対し、カップリング剤0.1〜100質量部、溶媒50〜5000質量部の割合で混合されたものであることが好ましい。
また、スラリーの湿式粉砕に用いる装置としては、湿式メディア分散型装置が挙げられる。湿式メディア分散型装置としては、公知のものを使用でき、例えば、特開2016−184059号公報の段落0037〜0039に記載の湿式メディア分散型装置を使用できる。
〔カップリング剤〕
本発明で使用可能なカップリング剤としては、上述のように、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するシランカップリング剤やチタンカップリング剤などが挙げられる。
このようなアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するシランカップリング剤としては、下記に記すような公知の化合物が例示される。
S1:CH2=CHCOO(CH22Si(CH3)(OCH32
S2:CH2=CHCOO(CH22Si(OCH33
S3:CH2=CHCOO(CH22Si(OC25)(OCH32
S4:CH2=CHCOO(CH23Si(OCH33
S5:CH2=CHCOO(CH22Si(CH3)Cl2
S6:CH2=CHCOO(CH22SiCl3
S7:CH2=CHCOO(CH23Si(CH3)Cl2
S8:CH2=CHCOO(CH23SiCl3
S9:CH2=C(CH3)COO(CH22Si(CH3)(OCH32
S10:CH2=C(CH3)COO(CH22Si(OCH33
S11:CH2=C(CH3)COO(CH23Si(CH3)(OCH32
S12:CH2=C(CH3)COO(CH23Si(OCH33
S13:CH2=C(CH3)COO(CH22Si(CH3)Cl2
S14:CH2=C(CH3)COO(CH22SiCl3
S15:CH2=C(CH3)COO(CH23Si(CH3)Cl2
S16:CH2=C(CH3)COO(CH23SiCl3
S17:CH2=CHCOOSi(OCH33
S18:CH2=CHCOOSi(OC253
S19:CH2=C(CH3)COOSi(OCH33
S20:CH2=C(CH3)COOSi(OC253
S21:CH2=C(CH3)COO(CH23Si(OC253
S22:CH2=CHCOO(CH22Si(CH32(OCH3
S23:CH2=CHCOO(CH22Si(CH3)(OCOCH32
S24:CH2=CHCOO(CH22Si(CH3)(ONHCH32
S25:CH2=CHCOO(CH22Si(CH3)(OC652
S26:CH2=CHCOO(CH22Si(C1021)(OCH32
S27:CH2=CHCOO(CH22Si(CH265)(OCH32
また、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するチタンカップリング剤としては、チタニウムメタクリレートトリイソプロポキシドなどが挙げられる。
これらのカップリング剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
カップリング剤の使用量は、未処理導電性微粒子100質量部に対して1〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは3〜10質量部である。
導電性微粒子にカップリング剤による表面修飾が施されていることは、示差熱・熱重量(TG/DTA)測定によって確認することができる。
<架橋性有機微粒子>
本発明に係る架橋性有機微粒子(以下、単に「有機微粒子」ともいう。)は、メラミン構造を有する化合物を含有することが、感光体表面に潤滑性が付与され、より良好なクリーニング性を得ることができるため好ましい。
上述のように、本発明に係る架橋性有機微粒子は、前記フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体により表面修飾(特定のフッ素化表面修飾)がされる場合がある。この特定のフッ素化表面修飾がされた架橋性有機微粒子は、原料となる表面修飾がされていない架橋性有機微粒子(以下、「未処理架橋性有機微粒子」ともいう。なお、未処理架橋性有機微粒子と特定のフッ素化表面修飾がされた架橋性有機微粒子とを特に区別する必要がない場合は単に「架橋性有機微粒子」ともいう。)に特定のフッ素化表面修飾剤による表面修飾が施されたものである。
なお、本願発明に係る表面保護層がフルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体で表面修飾されている導電性微粒子を含有していれば、架橋性有機微粒子は、上記未処理架橋性有機微粒子であってもよい。
(メラミン構造を有する化合物)
メラミン構造を有する化合物としては、具体的には、メラミンとホルムアルデヒドとの重縮合物や、メラミンと、ベンゾグアナミンと、ホルムアルデヒドとの共重縮合物などのメラミン樹脂などが挙げられる。また、有機微粒子としては、例えば、メラミン構造を有する化合物と、金属酸化物とからなる複合粒子であってもよい。また、市販品を使用してもよく、例えば、メラミン構造をもつ「エポスターS」(日本触媒社製)などを架橋性有機微粒子として使用できる。
メラミン構造を有する化合物は低摩擦材料であるため、当該化合物を含有する有機微粒子が、感光体表面に潤滑性が付与され、良好なクリーニング性を得ることができる。また、メラミン構造を有する化合物は硬化樹脂との相溶性が高いため、有機微粒子の硬化樹脂中での分散性を高くでき、さらには、有機微粒子の表面保護層からの脱離を少なくすることができる。したがって、メラミン構造を有する化合物を含有することで、有機微粒子は感光体表面に存在する状態で保持されることになり、長期間にわたって良好なクリーニング性が得られる。
(有機微粒子の粒径)
有機微粒子の数平均一次粒径は、100〜1500nmが好ましく、より好ましくは200〜1000nmである。
有機微粒子の数平均一次粒径が上記範囲内であることにより、表面保護層の光透過性を確保しながら良好なクリーニング性が得られる。
有機微粒子の数平均一次粒径が100nm以上であれば、表面保護層を形成する際の塗布液中において有機微粒子同士が凝集することを抑制し、この結果、良好なクリーニング性を有する感光体が得られる。一方、有機微粒子の数平均一次粒径が1500nm以下であれば、光透過性が低くなることを回避でき、さらには、表面保護層を形成する際の塗布液中において凝集し沈降することを回避できる。これにより、表面保護層の光透過性を確保でき、さらには、良好なクリーニング性及び電気特性を得ることができる。なお、凝集やそれにともなう沈降の有無は、完成品の感光体において、表面電位を計測することで知ることができる。本願においては、実施例に記載の条件で測定した際の表面電位が80V未満であれば、凝集や沈降が起きていないと判断する。
本発明において、有機微粒子の数平均一次粒径の計測方法は、上記導電性微粒子の数平均一次粒径の測定方法において、サンプル微粒子を有機微粒子とすればよい。
有機微粒子の屈折率は、表面保護層の光透過性を確保する観点から、例えば1.4〜1.8が好ましい。例えば、メラミン樹脂の屈折率は一般的な文献値として、1.6程度とされる。
有機微粒子は、硬化樹脂100質量部に対して5〜75質量部の割合で含有されることが好ましく、より好ましくは10〜50質量部である。
有機微粒子の含有割合が上記範囲内であることにより、光透過性及びクリーニング性を確保することができる。
[特定のフッ素化表面修飾]
上述のように、本発明においては、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子のいずれかが、特定のフッ素化表面修飾剤であるフルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体で表面修飾されている。
<特定のフッ素化表面修飾剤を用いた表面修飾>
特定のフッ素化表面修飾剤を用いた導電性微粒子又は架橋性有機微粒子の表面修飾は、具体的には、例えばメタノール、2−ブタノールなどのアルコール系分散媒に、表面修飾する微粒子を分散させた状態において、特定のフッ素化表面修飾剤を添加して混合し、分散媒を揮発することによって又は分散媒を揮発した後に加熱処理することによって、行うことができる。
(フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体)
本発明に係るフルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体は、例えば一般的なシランカップリング剤などと異なり表面修飾時にシラノール基による反応を必要としないものである。
特定のフッ素化表面修飾剤を構成する特定のフッ素化重合体は、下記一般式(1a)で表される構造単位及び上記一般式(1b)で表される構造単位を共に有するものであることが、表面保護層を形成するための塗布液における分散性をより向上させることができ、また、表面保護層の表面の摩擦係数をより下げることもでき好ましい。
Figure 2018185381
[式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表す。Xは、炭素数1〜4のアルキレン基を表す。Rは、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。]
なお、特定のフッ素化重合体の分子量は、数平均分子量で5000〜30000であることが好ましい。
特定のフッ素化重合体の分子量が上記範囲であることによって、導電性微粒子の低摩擦性及び粉体抵抗を確実に所期の範囲に調整することができる。
特定のフッ素化重合体としては、例えば2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート・アクリル酸共重合体、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート・メタクリル酸共重合体及び2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチルメタクリレート・アクリル酸共重合体などを用いることができる。
これらは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
特定のフッ素化表面修飾剤の使用量は、導電性微粒子又は有機微粒子100質量部に対して0.5〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。
導電性微粒子又は有機微粒子に特定のフッ素化表面修飾剤による表面修飾が施されていることは、示差熱・熱重量(TG/DTA)測定によって確認することができる。
〔表面保護層の形成〕
表面保護層は、公知の方法で形成することができ、具体的には、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子(いずれかの微粒子は特定のフッ素化表面修飾が施されている。)、並びに、必要に応じて公知の樹脂、重合開始剤、酸化防止剤などを溶媒に添加してこれらを溶解又は分散させて調製した塗布液を、公知の方法により電荷輸送層の表面に塗布して塗布膜を形成し、硬化処理することにより、作製することができる。
〔重合開始剤〕
表面保護層に含有させることができる重合開始剤は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物の重合反応を開始させるラジカル重合開始剤であって、熱重合開始剤や光重合開始剤などが挙げられる。
アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物を重合反応させる方法としては、電子線開裂反応を利用する方法や、ラジカル重合開始剤の存在下で光や熱を利用する方法などを採用することができる。
熱重合開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルアゾビスバレロニリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などのアゾ化合物;過酸化ベンゾイル(BPO)、ジ−tert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの過酸化物などが挙げられる。
光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(「イルガキュア369」(BASFジャパン社製))、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどのアセトフェノン系又はケタール系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系光重合開始剤;ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼンなどのベンゾフェノン系光重合開始剤;2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。
その他の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(「イルガキュア819」(BASFジャパン社製))、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物などが挙げられる。また、光重合促進効果を有するものを単独で又は上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。光重合促進効果を有するものとしては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
重合開始剤としては、光重合開始剤を用いることが好ましく、アルキルフェノン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物を用いることがより好ましく、α−ヒドロキシアセトフェノン構造、又はアシルフォスフィンオキサイド構造を有する光重合開始剤を用いることがさらに好ましい。
これらの重合開始剤は、1種単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
重合開始剤の使用割合は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物100質量部に対して0.1〜40質量部であり、好ましくは0.5〜20質量部である。
〔溶媒〕
表面保護層の形成に使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、ベンジルアルコール、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらは、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
塗布液中に導電性微粒子及び有機微粒子を分散する手段としては、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサーなどを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
塗布液の塗布方法としては、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、スライドホッパー法、円形スライドホッパー塗布装置を用いた方法などの公知の方法が挙げられ、塗布液における導電性微粒子及び有機微粒子の分散性を劣化させずに塗布することができることから、特に円形スライドホッパー塗布装置を用いた方法によって塗布することが好ましい。
硬化処理においては、塗布膜に活性線を照射してラジカルを発生して重合し、かつ分子間及び分子内で架橋反応による架橋結合を形成して硬化し、表面保護層用バインダー樹脂を生成することが好ましい。活性線としては、紫外線、可視光などの光や電子線を用いることが好ましく、使い易さなどの観点から、紫外線を利用することが特に好ましい。
紫外線の光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、フラッシュ(パルス)キセノン、紫外線LEDなどを用いることができる。照射条件は、それぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常1〜20mJ/cm、好ましくは5〜15mJ/cmである。光源の出力電圧は、好ましくは0.1〜5kWであり、特に好ましくは、0.5〜3kWである。
電子線源としては、例えばカーテンビーム方式の電子線照射装置を好ましく用いることができる。電子線を照射の際の加速電圧は、100〜300kVであることが好ましい。
吸収線量としては0.005Gy〜100kGy(0.5〜10Mrad)であることが好ましい。
活性線の照射時間は、活性線の必要照射量が得られる時間であればよく、具体的には0.1秒間〜10分間が好ましく、硬化効率又は作業効率の観点から1秒間〜5分間がより好ましい。
塗布膜は、活性線の照射前後及び活性線の照射中に乾燥処理してもよい。乾燥処理を行うタイミングは、活性線の照射条件と組み合わせて適宜選択することができる。表面保護層の乾燥条件は、塗布液に使用する溶媒の種類や表面保護層の厚さなどにより適宜選択することができる。また、乾燥温度は、室温〜180℃が好ましく、80〜140℃が特に好ましい。また、乾燥時間は、1〜200分間が好ましく、5〜100分間が特に好ましい。このような乾燥条件で塗布膜を乾燥することにより、表面保護層に含有される溶媒量を20ppmから75ppmの範囲に制御することができる。
以下、表面保護層以外の感光体の構成について説明する。
〔導電性支持体1a〕
導電性支持体は、導電性を有するものであればよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレスなどの金属をドラム又はシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独又はバインダー樹脂とともに塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム及び紙などが挙げられる。
〔中間層1b〕
中間層は、導電性支持体と感光層との間にバリアー機能と接着機能とを付与するものである。種々の故障防止などの観点から、このような中間層を設けることが好ましい。
このような中間層は、例えば、バインダー樹脂(以下、「中間層用バインダー樹脂」ともいう。)及び必要に応じて導電性粒子や金属酸化物粒子が含有されてなるものである。
中間層用バインダー樹脂としては、例えば、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ゼラチンなどが挙げられる。これらのなかでもアルコール可溶性のポリアミド樹脂が好ましい。
中間層には、抵抗調整の目的で各種の導電性粒子や金属酸化物粒子を含有させることができる。例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマスなどの各種金属酸化物粒子を用いることができる。スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ及び酸化ジルコニウムなどの超微粒子を用いることができる。
このような金属酸化物粒子の数平均一次粒径は、0.3μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以下である。
金属酸化物粒子は1種単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合した場合には、固溶体又は融着の形をとってもよい。
導電性粒子又は金属酸化物粒子の含有割合は、中間層用バインダー樹脂100質量部に対して20〜400質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜200質量部である。
以上のような中間層は、例えば、中間層用バインダー樹脂を公知の溶媒に溶解し、必要に応じて導電性粒子又は金属酸化物粒子を分散させて中間層形成用塗布液を調製し、この中間層形成用塗布液を導電性支持体の表面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
中間層の形成に用いられる溶媒としては、特に限定されず、例えばn−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブなどを用いることができ、これらの中でもトルエン、テトラヒドロフラン、ジオキソランなどが好ましく用いられる。これらの溶媒は1種単独で又は2種以上の混合溶媒として用いることができる。
導電性粒子や金属酸化物粒子の分散手段としては、超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダー及びホモミキサーなどを用いることができる。
中間層形成用塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、例えば、浸漬塗布法、スプレーコーティング法などが挙げられる。
塗布膜の乾燥方法は、溶媒の種類や形成する中間層の厚さに応じて公知の乾燥方法を適宜に選択することができ、特に熱乾燥することが好ましい。
中間層の厚さは、0.1〜15μmであることが好ましく、0.3〜10μmであることがより好ましい。
〔電荷発生層1c〕
電荷発生層は、電荷発生物質及びバインダー樹脂(以下、「電荷発生層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
電荷発生物質としては、例えば、スーダンレッド、ダイアンブルーなどのアゾ原料、ピレンキノン、アントアントロンなどのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ及びチオインジゴなどのインジゴ顔料、ピランスロン、ジフタロイルピレンなどの多環キノン顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのなかでも、多環キノン顔料、チタニルフタロシアニン顔料が好ましい。これらの電荷発生物質は1種単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生層用バインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれらの樹脂の内2個以上を含む共重合体樹脂(例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂)、ポリ−ビニルカルバゾール樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのなかでも、ポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有割合は、電荷発生層用バインダー樹脂100質量部に対して1〜600質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜500質量部である。
電荷発生層用バインダー樹脂と電荷発生物質との混合割合は、電荷発生層用バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質が20〜600質量部とされることが好ましく、さらに好ましくは50〜500質量部である。電荷発生層用バインダー樹脂と電荷発生物質との混合割合が上記の範囲にあることにより、後述する電荷発生層形成用塗布液に高い分散安定性が得られ、かつ、形成された感光体において電気抵抗が低く抑制されて繰り返し使用に伴う残留電位の増加を極めて抑制することができる。
以上のような電荷発生層は、例えば、電荷発生物質を、公知の溶媒で溶解した電荷発生層用バインダー樹脂中に添加して分散させて電荷発生層形成用塗布液を調製し、この電荷発生層形成用塗布液を中間層の表面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
電荷発生層の形成に用いられる溶媒としては、電荷発生層用バインダー樹脂を溶解させることができるものを用いればよく、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジグライムなどのエーテル系溶媒、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブタノールなどのアルコール系溶媒、その酢酸エチル、酢酸t−ブチルなどのエステル系溶媒、トルエン、クロロベンゼンなどの芳香属溶媒、ジクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン系溶媒など多数を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらは1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
電荷発生物質の分散手段としては、中間層形成用塗布液における導電性粒子や金属酸化物粒子の分散手段と同じ方法を挙げることができる。
また、電荷発生層形成用塗布液の塗布方法としては、中間層形成用塗布液の塗布方法として挙げた方法と同じ方法を挙げることができる。
電荷発生層の層厚は、電荷発生物質の特性、電荷発生層用バインダー樹脂の特性や含有割合などによっても異なるが、好ましくは0.1〜2μm、より好ましくは0.15〜1.5μmである。
〔電荷輸送層1d〕
電荷輸送層は、電荷輸送物質及びバインダー樹脂(以下、「電荷輸送層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
電荷輸送層の電荷輸送物質としては、電荷を輸送する物質として、例えば、トリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などが挙げられる。
電荷輸送層用バインダー樹脂は、公知の樹脂を用いることができ、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂などが挙げられるが、ポリカーボネート樹脂が好ましい。さらにはBPA(ビスフェノールA)型、BPZ(ビスフェノールZ)型、ジメチルBPA型、BPA−ジメチルBPA共重合体型のポリカーボネート樹脂などが耐クラック、耐磨耗性、帯電特性の点で好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有割合は、電荷輸送層用バインダー樹脂100質量部に対して10〜500質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜250質量部である。
電荷輸送層中には、酸化防止剤、電子導電剤、安定剤、シリコーンオイルなどが添加されていてもよい。酸化防止剤については特開2000−305291号公報、電子導電剤は特開昭50−137543号公報、同58−76483号公報などに開示されているものが好ましい。
電荷輸送層の層厚は、電荷輸送物質の特性、電荷輸送層用バインダー樹脂の特性及び含有割合などによって異なるが、5〜40μmであることが好ましく、よりに好ましくは10〜30μmである。
以上のような電荷輸送層は、例えば、電荷輸送物質(CTM)を、公知の溶媒で溶解した電荷輸送層用バインダー樹脂中に添加して分散させて電荷輸送層形成用塗布液を調製し、この電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層の表面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
電荷輸送層の形成において用いられる溶媒としては、電荷発生層の形成に用いられる溶媒と同じものを挙げることができる。
また、電荷輸送層形成用塗布液の塗布方法としても、電荷発生層形成用塗布液の塗布方法として挙げた方法と同じ方法を挙げることができる。
[電子写真画像形成装置]
本発明の電子写真感光体は、一般的な電子写真プロセスを有する電子写真画像形成装置に採用でき、中でも、帯電ローラーを有するプロセス、特にAC印加方式の帯電ローラーを有するプロセスを使用し、現像剤から感光体に潤滑材を供給させる場合等、感光体に潤滑材を供給する量が少ない場合に有用である。
上記一般的な電子写真プロセスを有する電子写真画像形成装置としては、例えば、感光体と、感光体の表面を帯電させる帯電手段と、当該感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を転写材に転写する転写手段と、転写材に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、感光体上の残留トナーを除去するクリーニング手段とを備えてなるものなどが挙げられる。
図2は、本発明の感光体が備えられる画像形成装置の一例における構成を示す説明用断面図である。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成ユニット10Y、10M、10C及び10Bkと、中間転写体ユニット7と、給紙手段21及び定着手段24とからなる。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
4組の画像形成ユニット10Y、10M、10C及び10Bkは、ドラム状の感光体1Y、1M、1C及び1Bkの周囲に感光体1Yの回転方向に沿って順次配置された、帯電手段2Y、2M、2C及び2Bkと、露光手段3Y、3M、3C、3Bkと、現像手段4Y、4M、4C及び4Bkと、一次転写ローラー5Y、5M、5C及び5Bkからなる一次転写手段並びに感光体1Y、1M、1C及び1Bkをクリーニングするクリーニング手段6Y、6M、6C及び6Bkより構成されている。
本発明の画像形成装置は、感光体1Y、1M、1C及び1Bkとして、上記の本発明の感光体を用いる。
画像形成ユニット10Y、10M、10C及び10Bkは、感光体1Y、1M、1C及び1Bk上に形成されるトナー像の色がそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン及び黒色と異なるだけで同じ構成を有する。以下、画像形成ユニット10Yを例にして詳細に説明する。
画像形成ユニット10Yは、像形成体である感光体1Yの周囲に、帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写ローラー5Y及びクリーニング手段6Yを配置し、感光体1Y上にイエロー(Y)のトナー像を形成するものである。
帯電手段2Yは、感光体1Yに対して一様な電位を与える手段である。
帯電手段は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、コロナ放電型の帯電器であってもよいが、帯電ローラー方式であることが好ましい。
帯電ローラー方式としては、接触帯電ローラー方式でも、非接触帯電ローラー方式であってもよい。なお、非接触帯電ローラー方式とは、接触帯電と非接触帯電の両者のメリットを加味した、電子写真感光体近傍に帯電ローラーを設置しAC及びDC重畳印加により所定の表面電位を得る方式である。
接触帯電ローラー方式や、非接触帯電ローラー方式であれば、オゾンが生じるなどの環境汚染が発生せず、さらには、帯電ローラーに汚れが付きにくいため好ましい。なお、通常、接触帯電ローラー方式や、非接触帯電ローラー方式の場合、潤滑材の分解に起因する問題が生じるが、本願発明の構成であれば、潤滑材がなくとも良好なクリーニング性を実現できるため、当該問題を回避できる。
なお、図2の例においては、帯電手段2Yとして、接触帯電ローラー方式が採用されている。
露光手段3Yは、帯電手段2Yによって一様な電位を与えられた感光体1Y上に、画像信号(イエロー)に基づいて露光を行い、イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段であって、この露光手段3Yとしては、感光体1Yの軸方向にアレイ状に発光素子を配列したLEDと結像素子とから構成されるもの、又は、レーザー光学系などが用いられる。
現像手段4Yは、例えばマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ及び感光体1Yとこの現像スリーブとの間に直流又は交流バイアス電圧を印加する電圧印加装置よりなるものである。
一次転写ローラー5Yは、感光体1Y上に形成されたトナー像を無端ベルト状の中間転写体70に転写する手段であって、中間転写体70と当接するよう配置されている。
クリーニング手段6Yは、例えばクリーニングブレードと、このクリーニングブレードより上流側に設けられたブラシローラーとにより構成される。
この画像形成装置においては、画像形成ユニット10Yのうち、感光体1Y、帯電手段2Y、現像手段4Y及びクリーニング手段6Yが一体に支持されてプロセスカートリッジとして備えられており、このプロセスカートリッジはレールなどの案内手段を介して装置本体Aに対して着脱自在に構成されていてもよい。
定着手段24は、例えば、内部に加熱源を備えた加熱ローラーと、この加熱ローラーに定着ニップ部が形成されるよう圧接された状態で設けられた加圧ローラーとにより構成されてなる熱ローラー定着方式のものが挙げられる。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkは、垂直方向に縦列配置されており、感光体1Y、1M、1C、1Bkの図示左側方には中間転写体ユニット7が配置されている。中間転写体ユニット7は、複数のローラー71、72、73、74によって巻回され、回動可能に支持された半導電性の無端ベルト状の中間転写体70と、この中間転写体70の内部に配置された一次転写ローラー5Y、5M、5C、5Bk及び二次転写ローラー5bと、クリーニング手段6bとからなる。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkと、中間転写体ユニット7とは、筐体8に収納されており、筐体8は、支持レール82L、82Rを介して装置本体Aから引き出し可能に構成されている。
このように構成された画像形成装置においては、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkによりトナー像が形成される。具体的には、まず、帯電手段2Y、2M、2C、2Bkにより感光体1Y、1M、1C、1Bkの表面が放電により負に帯電される。次いで、露光手段3Y、3M、3C、3Bkによって感光体1Y、1M、1C、1Bkの表面が画像信号に基づいて露光されて静電潜像が形成される。さらに、現像手段4Y、4M、4C、4Bkによって感光体1Y、1M、1C、1Bkの表面にトナーが供給されて静電潜像が現像されて各色のトナー像が形成される。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkによって形成された各色のトナー像は、一次転写ローラー5Y、5M、5C、5Bkにより循環移動する中間転写体70上に逐次転写されて重畳され、これによりカラートナー像が形成される。そして、給紙カセット20内に収容された転写材(定着された最終画像を担持する画像支持体:例えば普通紙、透明シートなど)Pが給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラー22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写ローラー5bに搬送される。そして、二次転写ローラー5bを中間転写体70と当接させて、転写材P上にカラートナー像が一括して転写される。その後、カラートナー像が転写された転写材Pは、中間転写体70の曲率が高い部位で分離されて定着手段24に搬送され、当該定着手段24により定着処理され、排紙ローラー25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、一次転写ローラー5Y、5M、5C、5Bkにより中間転写体70に各色のトナー像を転写した後の感光体1Y、1M、1C、1Bkは、クリーニング手段6Y、6M、6C、6Bkによりその表面に残存したトナーが除去される。
また、二次転写ローラー5bにより転写材Pにカラートナー像を転写した後、転写材Pを曲率分離した中間転写体70は、クリーニング手段6bにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラー5Bkは常時、感光体1Bkに当接されており、他の一次転写ローラー5Y、5M、5Cは、カラートナー像の形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに当接される。
また、二次転写ローラー5bは、二次転写が行われるときにのみ中間転写体70に当接される。
なお、図2においては、画像形成装置をカラーのレーザプリンタとして示したが、本発明の感光体は、モノクローのレーザプリンタやコピーにも同様に適用することができる。また、この画像形成装置においては、露光光源として、レーザー以外の光源、例えばLED光源を用いることもできる。
〔トナー及び現像剤〕
本発明の感光体を備える画像形成装置に用いられるトナーは、粉砕トナーであっても重合トナーであってもよいが、本発明に係る画像形成装置においては、高い画質の画像が得られる観点から、重合法で作製された重合トナーを用いることが好ましい。
重合トナーとは、トナーを形成する結着樹脂の生成とトナー粒子形状の形成が、結着樹脂を得るための原料モノマーの重合と、必要によりその後の化学的処理とにより並行して行われて得られるトナーを意味する。
より具体的には、懸濁重合、乳化重合などの重合反応により樹脂微粒子を得る工程と、必要によりその後に行われる樹脂微粒子同士を融着させる工程を経て形成されるトナーを意味する。
本発明の感光体を備える画像形成装置に用いられるトナーとしては、結着樹脂が結晶性樹脂からなるものを用いることが好ましい。トナーとして結晶性樹脂からなる結着樹脂を含有するものを用いることによって、得られる画像におけるカブリの発生を抑制することができる。これは、現像手段4Y、4M、4C、4Bkにおいてトナーが摩擦帯電されたときの帯電のバラツキが低減されることによるものと考えられる。
トナーの体積平均粒径、すなわち、上記50%体積粒径(Dv50)は2〜9μm、より好ましくは3〜7μmであることが望ましい。この範囲とすることにより、解像度を高くすることができる。さらに上記の範囲と組み合わせることにより、小粒径トナーでありながら、微細な粒径のトナーの存在量を少なくすることができ、長期にわたってドット画像の再現性が改善され、鮮鋭性の良好な、安定した画像を形成することができる。
本発明に係るトナーは、それのみで一成分現像剤として用いてもよく、キャリアと混合して二成分現像剤として用いてもよい。
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、又はトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、いずれも使用することができる。
また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いる場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来公知の材料を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは25〜80μmのものがよい。
キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
キャリアは、磁性粒子がさらに樹脂により被覆されているもの、又は樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定はないが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレンアクリル樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂又はフッ素含有重合体系樹脂などが用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、表面保護層には、上述のような表面保護層用バインダー樹脂、特定のフッ素化表面修飾が施された導電性微粒子の他に、必要に応じて各種の酸化防止剤や潤滑材粒子などが含有されていてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
≪感光体1〜22の作製≫
[感光体1の製造方法]
<フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体Aの合成>
2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート9.9g、アクリル酸0.1g、重合開始剤「パーロイルSA」(日油社製)0.3g及びフッ素系溶剤:メチルペルフルオロブチルエーテル(東京化成工業社製)60.0gを反応容器に加え、乾燥窒素でパージして反応容器を密封し、70℃で24時間、撹拌下で加熱した。その後、反応容器を冷却し、開封した。次いで、反応容器内の溶液をメタノール300mL中に注ぎ、得られた重合体を沈殿させ、沈殿物を真空下にて乾燥させることにより、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート・アクリル酸共重合体よりなるフルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体A(以下、「フッ素化表面修飾剤A」ともいう。)を得た。なお、フッ素化表面修飾剤Aは、本発明に係る特定のフッ素化表面修飾剤である。
<導電性微粒子1の調製>
メタノール10mLに酸化スズ(数平均一次粒径=20nm)5gを加え、USホモジナイサーを用いて30分間分散を行い、次いで、カップリング剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン「KBM503」(信越化学工業社製)0.35g及びトルエン10mLを加え室温で1時間撹拌した。さらに、エバポレーターによって溶剤を除去した後、120℃で1時間加熱することにより、カップリング剤による表面修飾が施された導電性微粒子aを得た。
得られた導電性微粒子aを5.35g、2−ブタノール40gに加え、USホモジナイザーを用いて60分間分散を行った。次いで、メチルペルフルオロブチルエーテルを10g加え、さらに上記のフッ素化表面修飾剤Aを0.15g加えて、さらに60分間USホモジナイザーを用いて分散を行った。分散は粒度分布計によって確認しながら行った。分散後、溶剤を室温下で揮発させ、得られた粉体を100μm及び60μmの篩にかけ、80℃で60分間乾燥させることにより、特定のフッ素化表面修飾が施された導電性微粒子1を調製した。
<感光体1の製造>
(1)導電性支持体の作製
ドラム状のアルミニウム支持体(外径60mm)の表面を切削加工して導電性支持体1を作製した。
(2)中間層の形成
中間層用バインダー樹脂:ポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製)100質量部を、エタノール/n−プロピルアルコール/テトラヒドロフラン(体積比45/20/35)の混合溶媒1700質量部に加えて、20℃で撹拌混合した。この溶液に、酸化チタン粒子「SMT500SAS」(テイカ社製)120質量部及び酸化チタン粒子「SMT150MK」(テイカ社製)160質量部を添加し、ビーズミルにより、ミル滞留時間5時間として分散させた。そして、この溶液を一昼夜静置した後、ろ過することにより、中間層形成用塗布液を得た。ろ過は、ろ過フィルターとして、公称濾過精度が5μmのリジメッシュフィルタ(日本ポール社製)を用いて、50kPaの圧力下で行った。この様にして得られた中間層形成用塗布液を、洗浄した導電性支持体1の外周面に浸漬塗布法で塗布し、120℃で30分間乾燥することにより、乾燥後の厚さが2μmの中間層1を形成した。
(3)電荷発生層の形成
下記原料(電荷発生物質、電荷発生層用バインダー樹脂、溶媒1、溶媒2)を分散機としてサンドミルを用いて10時間の分散を行い、電荷発生層形成用塗布液1を調製した。
・電荷発生物質:チタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で、少なくとも27.3°の位置に最大回折ピークを有するもの)
20質量部
・電荷発生層用バインダー樹脂:ポリビニルブチラール樹脂「#6000−C」(デンカ社製)
10質量部
・溶媒1:酢酸t−ブチル 700質量部
・溶媒2:4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300質量部
上記中間層1の上に、この電荷発生層形成用塗布液1を浸漬塗布法により塗布して塗布膜を形成し、層厚0.3μmの電荷発生層1を形成した。
(4)電荷輸送層の形成
下記原料(電荷輸送物質、電荷輸送層用バインダー樹脂、溶媒1、溶媒2、酸化防止剤、シリコーンオイル)を混合して溶解し、電荷輸送層形成用塗布液1を調製した。
・電荷輸送物質:4,4′−ジメチル−4″−(β−フェニルスチリル)トリフェニルアミン)
225質量部
・電荷輸送層用バインダー樹脂:ポリカーボネート樹脂「Z300」(三菱ガス化学社製)
300質量部
・溶媒1:テトラヒドロフラン(THF) 1600質量部
・溶媒2:トルエン 400質量部
・ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT、酸化防止剤) 6質量部
・シリコーンオイル「KF−96」(信越化学社製) 1質量部
上記電荷発生層1上に、この電荷輸送層形成用塗布液1を浸漬塗布法により塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を120℃で70分間乾燥し、層厚20μmの電荷輸送層1を形成した。
(5)表面保護層の形成
上記の導電性微粒子1を85質量部、多官能ラジカル重合性化合物として例示化合物M1を100質量部、有機微粒子としてメラミン樹脂「エポスターS6」(平均粒径:400nm、日本触媒社製)を10質量部、溶媒として2−ブタノールを400質量部及びTHFを40質量部、遮光下で混合し、分散機としてサンドミルを用いて5時間分散した。その後、重合開始剤として、下記化学構造式(P)で表される化合物を10質量部加え、遮光下で撹拌して溶解させ、表面保護層形成用塗布液1を調製した。
この表面保護層形成用塗布液1を電荷輸送層1上に円形スライドホッパー塗布装置を用いて塗布して塗膜を形成した。形成された塗膜に対し、メタルハライドランプを用いて紫外線を1分間照射した。これにより、乾燥後の厚さが3.0μmの表面保護層1を形成し、感光体1を作製した。
Figure 2018185381
<感光体2の製造>
メタノール10mLに酸化スズ(数平均一次粒径=20nm)5gを加え、USホモジナイサーを用いて30分間分散を行い、次いで、メチルペルフルオロブチルエーテル10gを加え、さらに上記のフッ素化表面修飾剤Aを0.15g加えて、さらに60分間USホモジナイザーを用いて分散を行った。分散は粒度分布計によって確認しながら行った。分散後、溶剤を室温下で揮発させ、得られた粉体を100μm及び60μmのふるいにかけ、80℃で60分間乾燥させることにより、特定のフッ素化表面修飾が施された導電性微粒子2を調製した。なお、特定のフッ素化表面修飾が施された導電性微粒子2は、カップリング処理が施されていない。
上記の特定のフッ素化表面修飾が施された導電性微粒子2を85質量部、ポリカーボネート樹脂「Z300」(三菱ガス化学社製)100質量部、溶媒である2−ブタノール400質量部及びTHF40質量部に混合し、分散機としてサンドミルを用いて5時間分撹拌して溶解させ、表面保護層形成用塗布液2を調製した。この表面保護層形成用塗布液2を電荷輸送層1上に円形スライドホッパー塗布装置を用いて塗布して塗膜を形成し、乾燥後の厚さが8.0μmの表面保護層を形成した。上記のほかは感光体1と同様にして感光体2を製造した。
<感光体3及び4の製造>
感光体3は、感光体1の製造方法において、表面保護層の形成を、導電性微粒子1の代わりに導電性微粒子aを使用し、有機微粒子としてメラミン樹脂「エポスターS6」を、下記のフッ素処理をして用いたほかは、感光体1と同様にして製造した。
また、感光体4は、感光体1の製造において、有機微粒子としてメラミン樹脂「エポスターS6」を、下記のフッ素処理をして用いたほかは、感光体1と同様にして製造した。
(フッ素処理)
メラミン樹脂「エポスターS6」(平均粒径:400nm、日本触媒社製)5gを、2−ブタノール40gに加え、USホモジナイザーを用いて60分間分散を行った。次いで、メチルペルフルオロブチルエーテルを10g加え、さらに、上記のフッ素化表面修飾剤Aを0.15g加えて、さらに60分間USホモジナイザーを用いて分散を行った。分散は粒度分布計によって確認しながら行った。分散後、溶剤を室温下で揮発させ、得られた粉体を100μm及び60μmのふるいにかけ、80℃で60分間乾燥させることにより、特定のフッ素化表面修飾が施された有機微粒子を調製した。
<感光体6の製造>
感光体1の製造において、導電性微粒子1の代わりに下記導電性微粒子3を使用したほかは同様にして感光体6を製造した。
(導電性微粒子3の調製)
図3に示す製造装置を用い、硫酸バリウム芯材の表面に酸化スズ(被覆材)が付着されてなる導電性微粒子3(複合微粒子)を調製した。
具体的には、母液槽(11)中に純水3500cmを投入し、次に平均粒径D50(表Iには「粒径」と記載。)が50nmである球状の硫酸バリウム芯材900gを投入して5パス循環させた。母液槽(11)から流出するスラリーの流速は2280cm/minであった。また強分散装置(13)の撹拌速度を16000rpmとした。循環完了後のスラリーを純水で全量9000cmにメスアップし、そこに1600gのスズ酸ナトリウム及び2.3cmの水酸化ナトリウム水溶液(濃度25mol/L)を投入して5パス循環させた。このようにして母液を得た。この母液を、母液槽(11)から流出する流速(S1)が200cmとなるように循環させながら、強分散装置(13)としてのホモジナイザー「magic LAB」(IKAジャパン株式会社製)に20%硫酸を供給した。供給速度(S3)を9.2cm/minとした。ホモジナイザーの容積は20cm、撹拌速度は16000rpmであった。循環を15分間行い、その間硫酸を連続的にホモジナイザーに供給した。このようにして、硫酸バリウム芯材の表面に酸化スズの被覆層が形成された粒子を得た。
得られた粒子を含むスラリーを、その導電率が600μS/cm以下となるまでリパルプ洗浄した後、ヌッチェ濾過を行い、ケーキを得た。このケーキを大気中、150℃で10時間乾燥させた。次いで乾燥ケーキを粉砕し、その粉砕粉を1体積%H2/N2雰囲気下で450℃、45分間還元焼成した。これによって、硫酸バリウム芯材の表面に酸化スズが付着されてなる導電性微粒子3を得た。
ここで、図3に示す製造装置において、符号12及び14は、母液槽11と強分散装置13との間の循環路を形成する循環配管、符号15及び16は、循環配管12及び14に設けられたポンプ、符号11aは撹拌翼、符号13aは撹拌部、符号11b及び13bはシャフト、符号11c及び13cはモーターを示す。
<感光体7〜22の製造>
感光体7〜22は、感光体1又は感光体6の製造において、未処理導電性微粒子(又は芯材及び被覆材)の種類及び粒径、カップリング剤の種類及び添加量、並びに有機微粒子の種類、添加量を表I及び表IIに基づき変更して製造した。なお、導電性微粒子及び有機微粒子に施すフッ素化表面修飾剤の種類及び添加量も表I及び表IIに示すとおりとしたほかは感光体1の製造と同様にして製造した。なお、表Iにおいて、KBM503は信越化学工業社製のカップリング剤であり、AKT877はゲレスト(Gelest)社製のチタンカップリング剤である。
また、アクリル樹脂は、「エポスターMX100W(平均粒径:150nm、日本触媒社製)を使用した。
また、表I及び表IIにおいてフッ素化表面修飾剤「無し」とは、フッ素化表面修飾を行わなかった微粒子である。
なお、表Iにおいて、被覆材「無し」の導電性微粒子は、複合微粒子ではなく、単一の導電性材によって構成されたものである。また、カップリング剤「無し」とは、カップリング剤による表面修飾を行わなかった導電性微粒子である。
また、表Iにおいて、カップリング剤及びフッ素化表面修飾剤の添加量としては、未処理導電性微粒子の質量を100質量部とした場合における添加量(質量部)を記載した。
また、表IIにおいて、有機微粒子「無し」とは、有機微粒子を表面保護層に添加しないことを示す。
また、表IIにおいて、フッ素化表面修飾剤の添加量としては、未処理架橋性有機微粒子の質量を100質量部とした場合における添加量(質量部)を記載した。
また、フッ素化表面修飾剤B、C(いずれも本発明に係る特定のフッ素化表面修飾剤である。)は下記のようにして合成した。また、フッ素化表面修飾剤Dは下記化合物を使用した。
(フッ素化表面修飾剤B)
フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体Aの合成の合成において、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレートの代わりに2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレートを用いるとともに、アクリル酸の代わりにメタクリル酸を用いたこと以外は同様にして、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート・メタクリル酸共重合体よりなるフッ素化表面修飾剤Bを得た。
(フッ素化表面修飾剤C)
フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体Aの合成において、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレートの代わりに2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチルメタクリレートを用いたこと以外は同様にして、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチルメタクリレート・アクリル酸共重合体よりなる特定のフッ素化表面修飾剤Cを得た。
(フッ素化表面修飾剤D)
フッ素化表面修飾剤Dとして、下記化合物を使用した。
Figure 2018185381
(導電性微粒子の数平均一次粒径の測定)
なお、上記感光体1〜22において使用した導電性微粒子の数平均一次粒径は、下記のようにして測定した。
まず、測定サンプルとして感光体表面から表面保護層を含む感光層をナイフ等で切り出し、切断面が上向きになるよう任意のホルダに貼り付けた。
そして、測定サンプルを透過型電子顕微鏡により、観察、撮影された写真画像より算出した。具体的には、顕微鏡の倍率を10000倍に設定して写真撮影を行い、写真画像上よりランダムに100個のサンプル微粒子(導電性微粒子)を抽出して算出した。すなわち、画像解析処理により100個のサンプル微粒子の水平方向フェレ径を測定し平均値を算出し、これを数平均一次粒径とした。なお、前記画像解析処理は、透過型電子顕微鏡測定装置に内蔵されているプログラムを駆動させることにより自動的に行った。本実施例では、微粒子の粒径測定には、透過型電子顕微鏡「JEM−2000FX」(日本電子(株)製)を用いた。
なお、各導電性微粒子の粒径は、表Iに記載の「芯材又は未処理導電性微粒子」と同様の数値であった。
Figure 2018185381
Figure 2018185381
[評価方法]
以下のようにして、感光体1〜22を評価した。結果は表IIIに示すとおりである。
<クリーニング性の評価>
評価機:bizhub C658(コニカミノルタ社製)
現像剤:ブラックトナーを用い、通常の印刷に使用される潤滑材(例えば、日油社製のステアリン酸亜鉛「ZnSt」)の添加量は0とした。
印刷画像:5%印字チャート
NN環境(23℃50%RH)で黒色用の画像ユニット中の感光体(図2中の1Bkに相当。)として上記感光体1〜22を搭載し、所定の印刷画像(5%印字チャート)にて5000枚プリントの長期印刷試験を実施した。
長期印刷後、顕微鏡で感光体表面を観察し、20mm×40mmの視野における現像剤由来の付着物の個数を測定した。
(評価基準)
○:付着物が5個以下 (合格:優れている)
△:付着物が5個より多く、10個以下(合格:実用上問題無い)
×:付着物が11個以上 (不合格:実用上問題あり)
<電気特性の評価>
評価機:bizhub C658(コニカミノルタ社製)
NN環境(23℃50%RH)で黒色用の画像ユニット中の感光体(図2中の1Bkに相当。)として上記感光体1〜22を搭載し、白ベタ画像を画出した際の感光体の表面電位を600±30Vに設定、黒ベタ画像を画出しした際の現像位置の感光体の表面電位を測定した。
(評価基準)
○:感光体の表面電位が80V未満(合格)
×:感光体の表面電位が80V以上(不合格)
Figure 2018185381
(まとめ)
以上の結果から明らかなように、本発明によれば、潤滑材なしで、5000枚という長期の印刷をした場合であっても、より良好な電気特性とクリーニング性を有する電子写真感光体等を提供できる。
1a 導電性支持体
1b 中間層
1c 電荷発生層
1d 電荷輸送層
1e 表面保護層
1eA 特定のフッ素化表面修飾が施された微粒子
1eB 未処理微粒子(未処理導電性微粒子又は未処理架橋性有機微粒子)
1f 感光層
1、1Y、1M、1C、1Bk 感光体
2Y、2M、2C、2Bk 帯電手段
3Y、3M、3C、3Bk 露光手段
4Y、4M、4C、4Bk 現像手段
5Y、5M、5C、5Bk 一次転写ローラー
5b 二次転写ローラー
6Y、6M、6C、6Bk、6b クリーニング手段
7 中間転写体ユニット
8 筐体
10Y、10M、10C、10Bk 画像形成ユニット
20 給紙カセット
21 給紙手段
22A、22B、22C、22D 中間ローラー
23 レジストローラ
24 定着手段
25 排紙ローラー
26 排紙トレイ
70 中間転写体
71、72、73、74 ローラー
82L、82R 支持レール
A 本体
SC 原稿画像読み取り装置
P 転写材

Claims (9)

  1. 導電性支持体上に感光層及び表面保護層が、この順に積層されてなる電子写真感光体であって、
    前記表面保護層が、導電性微粒子及び架橋性有機微粒子を含有し、
    当該導電性微粒子及び架橋性有機微粒子のいずれかが、フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体で表面修飾されていることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体が、下記一般式(1a)で表される構造単位及び下記一般式(1b)で表される構造単位を共に有するものであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 2018185381
    [式中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表す。Xは、炭素数1〜4のアルキレン基を表す。Rは、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。]
  3. 前記架橋性有機微粒子が、メラミン構造を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記導電性微粒子の数平均一次粒径が、10〜500nmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記導電性微粒子が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物と、前記フルオロアルキル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリル酸共重合体と、により表面修飾されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  6. 前記導電性微粒子が、酸化チタン、酸化スズ及び銅アルミネートのいずれかを含有する粒子であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  7. 前記表面保護層が、バインダー樹脂を含有し、当該バインダー樹脂が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物が重合反応した硬化樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  8. 前記導電性微粒子が、芯材の表面に導電性金属酸化物が付着されてなる複合微粒子であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  9. 帯電ローラーと、
    請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の電子写真感光体と、
    を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
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