JP2003186227A - 電子写真感光体、電子写真装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、電子写真装置及びプロセスカートリッジ

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JP2003186227A
JP2003186227A JP2001389184A JP2001389184A JP2003186227A JP 2003186227 A JP2003186227 A JP 2003186227A JP 2001389184 A JP2001389184 A JP 2001389184A JP 2001389184 A JP2001389184 A JP 2001389184A JP 2003186227 A JP2003186227 A JP 2003186227A
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resin
layer
chemical
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electrophotographic
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JP2001389184A
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English (en)
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Koichi Nakada
浩一 中田
Yosuke Morikawa
陽介 森川
Kimihiro Yoshimura
公博 吉村
Daisuke Tanaka
大介 田中
Tatsuya Ikesue
龍哉 池末
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光層のクラックや感光層中の電荷輸送物質
の析出などの製膜過程の欠陥が改善された電子写真感光
体を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも感光層及び
保護層をこの順に有する電子写真感光体において、該保
護層は熱硬化性樹脂を含有し、かつ該感光層を構成する
結着樹脂が粘度平均分子量40,000以上のポリカー
ボネート樹脂であり、好ましくは50,000〜15
0,000である。該熱硬化性樹脂は、少なくともフェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シロキサン
樹脂及びアクリル樹脂からなる群より選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機またはプリ
ンター等に用いられる電子写真感光体、電子写真装置及
びこれらの装置に着脱可能なプロセスカートリッジに関
する。
【0002】詳しくは、本発明は、特定の保護層を有
し、かつ、特定の構造を有する結着樹脂を感光層に含有
する電子写真感光体とそれを有する電子写真装置及びプ
ロセスカートリッジ(以下、電子写真装置等と称す)に
関する。
【0003】
【従来の技術】近年、安全性が高い、生産性に優れる、
及び安価である等の利点から、有機光導電性物質を用い
た電子写真感光体の研究開発が活発に行われ、これ迄に
数多くの提案がされ、実用化されてきている。
【0004】初期の有機光導電性感光体である、ポリ−
N−ビニルカルバゾールに代表される光導電性ポリマー
と、2,4,7−トリニトロフルオレンなどから形成さ
れる電荷移動錯体とを主成分とする電子写真感光体は、
感度、耐久性及び残留電位等の点で必ずしも満足できる
ものではなかった。
【0005】一方、電荷発生機能と電荷輸送機能とをそ
れぞれ別々の物質に分担させた機能分離型電子写真感光
体が、従来の有機感光体の欠点とされていた感度や耐久
性に著しい改善をもたらした。また、機能分離型電子写
真感光体は、電荷発生物質と電荷輸送物質の各々の材料
選択範囲が広く、任意の特性を有する電子写真感光体を
比較的容易に作製できるという利点を有している。
【0006】電荷発生物質としては、種々のアゾ顔料、
多環キノン顔料、フタロシアニン顔料、シアニン色素、
スクエアリック酸染料及びピリリウム塩系色素等が知ら
れている。
【0007】電荷輸送物質としては、ピラゾリン化合
物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルアミン化合物、等
が知られている。
【0008】ところで、近年の高画質化及び高速・高耐
久化に伴って、有機電子写真感光体にも更なる機械的耐
久性の向上が求められている。
【0009】また、近年、電子写真感光体を使用したプ
リンター、複写機及びファクシミリ等は多種多様な分野
で使用されるようになり、より様々な環境においても常
に安定した画像を提供することが更に厳しく要求されて
いて、感光層の表面特性に対する化学的、電気的、機械
的衝撃に曝される可能性が高くなり、表面層に対する要
求が厳しくなっている。
【0010】電子写真感光体は上述のような電気的およ
び機械的外力が直接加えられるために、それらに対する
耐久性が求められている。具体的には、摺擦による表面
の磨耗や傷の発生、また、帯電時に発生するオゾンやN
Ox等の活性物質の付着による表面層の劣化等に対する
耐久性が要求される。
【0011】電子写真感光体に要求される上記のような
要求を満たすために、各種の保護層を設ける試みがなさ
れている。なかでも、樹脂を主成分とする保護層は数多
く提案されている。例えば、特開昭57―30846号
公報には樹脂に導電性粉末として金属酸化物を添加する
ことにより体積抵抗率を制御することのできる保護層が
提案されている。
【0012】また、特開平2−271363号公報、特
開平5−181299号公報には熱硬化性フェノール樹
脂を保護層に使用することが提案されている。
【0013】また、特開平7−120956号公報には
熱イオン重合性官能基を有する化合物を用いた保護層が
提案されている。
【0014】また、特開平10−177268号公報、
特開平10−239887号公報、特開平10−228
126号公報等にはイソシアネートを用いた保護層が開
示されている。
【0015】また、特開平9−190004号公報、特
開2000−171990号公報等にはシロキサン系樹
脂を用いた保護層が示されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように生産性が良
好で、感光体の耐久性を向上させることのできる保護層
の検討は進められてはいるが、特に感光層上に熱硬化性
の保護層を形成する際の問題についてはまだ解決策が見
出されていない。
【0017】即ち、感光層上に更に保護層を塗布して作
製する電子写真感光体において、感光層上に溶剤を含む
塗料を塗布して製膜し、その後高温下で溶剤の乾燥と保
護層の硬化を同時に行う製造工程において残留した溶剤
と高温下の条件が重なって、感光層のソルベントクラッ
クや感光層中に含有する電荷輸送物質の析出が問題とな
る。
【0018】また、感光体の特性を向上させようとし
て、感光層中の電荷輸送物質の比率を一定以上に上げる
場合は、更に上記のような感光層への溶剤による弊害が
問題となる。
【0019】特に、感光層上に保護層を浸漬塗布法で製
膜する際には、大量の溶剤を含む塗料に長い時間さらさ
れるためこれらの問題が顕著になる。
【0020】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の目的
は、上記のように、感光層上に保護層を作製する際に発
生する感光層のクラックや感光層中の電荷輸送物質の析
出を防止することである。
【0021】更に、本発明の目的は、保護層を施した感
光体においても高感度で低残留電位な、優れた特性を有
する電子写真感光体を提供することである。
【0022】本発明者等は鋭意検討した結果、これら熱
硬化性の保護層を特定の結着樹脂を用いた感光層上に製
膜する際に、感光層に用いる特定の結着樹脂の分子量を
特定の値以上にすることで上記の問題を効果的に改善す
ることができることを見出した。
【0023】そのメカニズムは完全に解明されてはいな
いが、感光層を構成する結着樹脂の分子量を大きくする
ことで結着樹脂の分子鎖間の相互作用が強くなって耐ク
ラック性が改良され、更に、感光層中での電荷輸送物質
のマイグレーションが抑えられ、その結晶化が少なくな
ったものと考えられる。
【0024】また、感光層を構成する結着樹脂の分子量
が大きくなるにつれて、感光層中の電荷輸送物質の分散
状態が良好になり、感光層と保護層の密着性が良くなる
ためか電子写真特性の改善効果も得られたと考えられ
る。
【0025】即ち、本発明は、導電性支持体上に少なく
とも感光層及び保護層をこの順に有する電子写真感光体
において、該保護層が熱硬化性樹脂を含有し、かつ該感
光層が含有する結着樹脂が粘度平均分子量40,000
以上のポリカーボネート樹脂である電子写真感光体より
構成される。
【0026】本発明の好ましい態様を以下に示す。
【0027】該保護層が含有する熱硬化性樹脂は、少な
くともフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
シロキサン樹脂及びアクリル樹脂からなる群より選択さ
れる。
【0028】更に該保護層が含有する熱硬化性樹脂はフ
ェノール樹脂である場合が好ましい。
【0029】特に該保護層が含有する熱硬化性樹脂はレ
ゾール型のフェノール樹脂である場合が好ましい。
【0030】好ましくは、該感光層が含有する結着樹脂
の粘度平均分子量が50,000〜150,000であ
り、更に好ましくは60,000〜150,000であ
り、また更に好ましくは80,000〜150,000
である。
【0031】該感光層中の電荷輸送物質と結着樹脂の混
合に際し、結着樹脂を10質量部とした時の電荷輸送物
質の混合量が8質量部以上であり、好ましくは9質量部
以上である。
【0032】該保護層を作製する際の塗料が少なくとも
アルコール系溶剤を含有する。
【0033】該保護層が該感光層上に浸漬塗布法により
塗工成膜される場合に特に効果を発現する。
【0034】該保護層が該感光層上に塗工操作による成
膜後、100℃以上の高温下にて乾燥並びに熱硬化工程
を経て製造される場合に特に効果を発現する。
【0035】該保護層が電荷輸送物質もしくは、導電性
粒子を含有する。これらはどちらか一方でも良く、両方
同時に含有してもよい。
【0036】該感光層を構成する結着樹脂が下記構造式
(1)〜(16)のいずれかにより表されるポリカーボ
ネート樹脂である。
【0037】
【化17】
【0038】
【化18】
【0039】
【化19】
【0040】
【化20】
【0041】
【化21】
【0042】
【化22】
【0043】
【化23】
【0044】
【化24】
【0045】
【化25】
【0046】
【化26】
【0047】
【化27】
【0048】
【化28】
【0049】
【化29】
【0050】
【化30】
【0051】
【化31】
【0052】
【化32】 該感光層は、該導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
と電荷輸送層をこの順に積層して構成される。
【0053】また、本発明の電子写真装置は、上記のい
ずれかの電子写真感光体と、これに加えて帯電手段、像
露光手段、現像手段、クリーニング手段及び転写手段か
らなる群より選ばれる少なくとも一つの手段とを有す
る。
【0054】また、本発明のプロセスカートリッジは、
上記のいずれかに記載の電子写真感光体と、これに加え
て帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群
より選ばれる少なくとも一つの手段とを一体に支持し、
電子写真装置本体に着脱可能である。
【0055】
【発明の実施の形態】本発明の保護層に用いられる結着
樹脂は熱硬化性樹脂である。これは、低分子単量体やそ
のオリゴマーの混合物で構成され、加熱すると網状構造
となって不溶不融の状態に硬化し、特にその塗料を作製
したときの溶剤に不溶になる合成樹脂である。硬化工程
においては加熱以外の光照射や電子線照射等の特殊な工
程を必要としない樹脂を表している。一般的には尿素樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹
脂、シロキサン樹脂及びアクリル樹脂などが挙げられ
る。
【0056】本発明においては塗料状態にして感光層上
に塗工、製膜可能であれば、これら公知のいかなる熱硬
化性樹脂の1種類または2種類以上を混合して使用する
こともできる。
【0057】これらの中でも塗工性、製膜性及び製膜後
の保護層としての強度、電子写真感光体としての利用性
等の観点からフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂、シロキサン樹脂を用いることが好ましい。
【0058】保護層を作製する際の塗料に用いる希釈用
溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル等のエステル
類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、TH
F、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類、シクロヘキサン、n−ヘプタン等
の脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素
類等、公知のいかなる溶剤を1種類または2種類以上を
混合して用いることができる。
【0059】これら溶剤の中でも、感光層の上に保護層
を塗工する際に、感光層を溶解するなど悪影響を与えな
いと言う観点からアルコール類を主成分として用いるこ
とが好ましい。
【0060】本発明においては保護層を作製する際の塗
料が少なくともアルコール系溶剤を含有し、且つ該感光
層上に浸漬塗布法により製膜され、その後高温下にて乾
燥並びに熱硬化工程を経て電子写真感光体を製造するも
のに対して特に効果を示す。
【0061】その製造の際には、保護層を構成する熱硬
化性樹脂はアルコール系溶剤に良く溶解し、感光層を熱
で劣化させない温度で容易に熱硬化するという観点か
ら、熱硬化性樹脂の中でもフェノール樹脂を用いること
がより好ましい。一般的にフェノール樹脂は、フェノー
ル類とホルムアルデヒドの反応によって得られる樹脂で
ある。フェノール樹脂には2つの種類があり、フェノー
ル類に対してホルムアルデヒドを過剰に用いてアルカリ
触媒で反応させて得られるレゾール型と、ホルムアルデ
ヒドに対してフェノール類を過剰に用いて酸触媒で反応
させて得られるノボラック型に分けられる。
【0062】本発明においてはこれら2種類のどちらを
用いても良いが、1液性であり、アルコール可溶性であ
り、容易に硬化する等の点からレゾールタイプのフェノ
ール樹脂を用いることがより好ましい。
【0063】レゾールタイプはアルコール類、ケトン類
の溶媒にも可溶であり、加熱することにより3次元的に
架橋重合して硬化物となる。
【0064】本発明の保護層はこれら熱硬化性樹脂を溶
剤等で溶解または希釈して得た塗料を感光層上に塗工し
て成形するが、塗工後に熱重合反応がおきて硬化層を形
成する。重合の形態として、熱による付加及び縮合反応
により進行し、保護層を塗工後、加熱乾燥炉に投入し、
塗料の溶剤の乾燥に続いて重合反応を起こし高分子硬化
層を生成する。
【0065】本発明の保護層は熱硬化性樹脂と共に電荷
輸送物質を含有して構成される。保護層に含有する電荷
輸送物質としては、公知の各種トリアリールアミン系化
合物、各種ヒドラゾン系化合物、各種スチリル系化合
物、各種スチルベン系化合物、各種ピラゾリン系化合
物、各種オキサゾール系化合物、各種チアゾール系化合
物、各種トリアリールメタン系化合物等を使用すること
ができ、これらを1種類または2種類以上を混合して用
いてもよい。
【0066】この際、電荷輸送物質は保護層用塗料に溶
解する化合物であることが好ましい。
【0067】本発明の保護層は熱硬化性樹脂と共に導電
性粒子を含有して構成される。
【0068】保護層に用いられる導電性粒子としては、
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸
化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化イ
ンジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズ
及び酸化ジルコニウム、またはカーボンブラック等が挙
げられる。
【0069】本発明においては、上述した各種導電性粒
子の中でも透明性の点から金属酸化物を用いることが好
ましい。さらに、これら金属酸化物の中でも透明性、分
散性、抵抗制御性等の点から酸化スズを用いることが特
に好ましい。
【0070】本発明において用いられる導電性粒子の平
均粒径は保護層の透明性の点で0.3μm以下、特に
0.1μm以下が好ましい。
【0071】本発明の保護層は、トナーの離型性、滑り
性等表面性の改質のために四フッ化エチレン樹脂、三フ
ッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化エチレンプロピレン樹
脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ
化二塩化エチレン樹脂およびこれらの共重合体等のフッ
素原子含有樹脂粒子を用いてもよい。これらのなかから
1種あるいは2種以上を適宜選択するのが好ましいが、
特に、四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が
好ましい。樹脂粒子の分子量分布や粒径は適宜選択する
ことができ、特に制限されるものではない。
【0072】本発明で用いられる導電性粒子やフッ素原
子含有樹脂粒子は溶剤と共に、ホモジナイザー、超音
波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミ
ル等の公知の分散方法によりよく分散し、保護層用塗料
とする。
【0073】このフッ素原子含有樹脂を導電性粒子と共
に樹脂溶液中で相互の粒子を凝集させないように、フッ
素原子含有化合物を導電性粒子の分散時に添加したり、
また、導電性粒子の表面をフッ素原子含有化合物で表面
処理したりするとよい。フッ素原子含有化合物を添加ま
たは導電性粒子に表面処理を行うことにより、フッ素原
子含有化合物のない場合に比べて、樹脂溶液中での導電
性粒子とフッ素原子含有樹脂粒子の分散性及び分散安定
性が格段に向上した。また、フッ素原子含有化合物を添
加し導電性粒子を分散した液、または表面処理を施した
導電性粒子を分散した液に、フッ素原子含有樹脂粒子を
分散することによって分散粒子の二次粒子の形成もな
く、経時的にも非常に安定した分散性のよい塗工液が得
られる。
【0074】本発明の保護層の塗布方法としては、浸漬
塗布法、スプレー塗布法、円形型量規制塗布法、スピン
ナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤ
ーバーコーティング法及びブレードコーティング法等の
一般的な塗工方法を用いることができる。これらの塗布
法の中でも、塗工工程において最も長い時間大量の保護
層用塗料に含まれる溶剤に暴露される浸漬塗布法におい
て本発明の構成が効果を発現できる。
【0075】本発明の保護層は熱により硬化反応を起こ
し高い強度を達成できる保護層であり、この硬化反応を
保護層塗布後の溶剤乾燥時に同時に行う。従って乾燥お
よび硬化温度は樹脂の種類によっても異なるが、70℃
〜300℃が好ましく、更に90℃〜200℃の範囲の
温度で乾燥することが好ましい。乾燥時間は5分〜5時
間、好ましくは10分〜2時間の範囲で送風乾燥または
静止乾燥下で行うことができる。
【0076】本発明の保護層の膜厚は、薄すぎると感光
体の耐久性を損ない、厚すぎると保護層を設けたことに
よる残留電位が上昇しすぎるため、適度な厚さにする必
要がある。具体的には0.1μm〜15μmの範囲にす
るべきであり、好ましくは0.5μm〜7μmの範囲に
するべきである。
【0077】本発明においては、前記保護層中に、帯電
時に発生するオゾンやNOx等の活性物質の付着による
表面層の劣化等を防止する目的で、酸化防止剤の添加材
を加えてもよい。
【0078】次に、感光層について以下に説明する。
【0079】本発明の感光体は主に積層構造を有するこ
とが好ましい。図1aの電子写真感光体は、導電性支持
体4の上に電荷発生層3、電荷輸送層2が順に設けてお
り、更に最表面に保護層1を設けている。また、図1の
b、cの様に導電性支持体4と電荷発生層3の間に、結
着層5、更には干渉縞防止等を目的とする下引き層6を
設けてもよい。
【0080】ただし、感光体の層構成は、電荷発生物質
と電荷輸送物質の両方を同一の層に含有する単層型、及
び基体側から電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と電荷
発生物質を含有する電荷発生層を順次積層した逆層型を
用いることもできる。
【0081】導電性支持体4としては、支持体自身が導
電性を持つもの、例えばアルミニウム、アルミニウム合
金、ステンレススチールなどを用いることができ、その
他にアルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム
−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成された
層を有する前記導電性支持体やプラスチック、導電性微
粒子(例えばカーボンブラック、酸化スズ、酸化チタ
ン、銀粒子など)を適当なバインダーとともにプラスチ
ックや紙に含浸した支持体、導電性バインダーを有する
プラスチックなどを用いることができる。
【0082】また、導電性基体と感光層の間には、バリ
アー機能と接着機能を持つ結着層(接着層)を設けるこ
とができる。
【0083】結着層は感光層の接着性改良、塗工性改
良、支持体の保護、支持体の欠陥の被覆、支持体からの
電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護など
のために形成される。結着層はカゼイン、ポリビニルア
ルコール、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸コ
ポリマー、ポリアミド、変性ポリアミド、ポリウレタ
ン、ゼラチンなどの物質によって形成できる。結着層の
膜厚は、5μm以下が好ましく、0.1〜3μmがより
好ましい。
【0084】本発明に用いられる電荷発生物質として
は、(1)モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ等のアゾ系
顔料、(2)金属フタロシアニン及び非金属フタロシア
ニン等のフタロシアニン系顔料、(3)インジゴ及びチ
オインジゴ等のインジゴ系顔料、(4)ペリレン酸無水
物及びペリレン酸イミド等のペリレン系顔料、(5)ア
ンスラキノン及びピレンキノン等の多環キノン系顔料、
(6)スクワリリウム色素、(7)ピリリウム塩及びチ
アピリリウム塩類、(8)トリフェニルメタン系色素、
(9)セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコン
等の無機物質、(10)キナクリドン顔料、(11)ア
ズレニウム塩顔料、(12)シアニン染料、(13)キ
サンテン色素、(14)キノンイミン色素、(15)ス
チリル色素、(16)硫化カドミウム及び(17)酸化
亜鉛などを用いることができる。
【0085】積層型感光体の場合、電荷発生層に用いる
結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジ
アリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、
ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹
脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂及び塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。これらは単独、混合
あるいは共重合体ポリマーとして1種または2種以上用
いることができる。
【0086】電荷発生層用塗料に用いる溶剤は、使用す
る樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択さ
れるが、有機溶剤としてはアルコール類、スルホキシド
類、ケトン類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロゲ
ン化炭化水素類または芳香族化合物などを用いることが
できる。
【0087】電荷発生層は、前記の電荷発生物質を0.
3〜4倍量の結着樹脂、および溶剤と共に、ホモジナイ
ザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライタ
ー、ロールミルなどの方法でよく分散し、塗布、乾燥さ
れて形成される。その厚みは、5μm以下、特には0.
01〜1μmの範囲が好ましい。
【0088】また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤または公知の電荷発生
物質を必要に応じて添加することもできる。
【0089】電荷発生層が感光層の最上層の場合、本発
明では更に、この電荷発生層の上に保護層用塗料を塗
布、硬化させて保護層を成膜する。その際には電荷発生
層に用いる結着樹脂が粘度平均分子量において本発明の
示す範囲でなくてはならない。
【0090】本発明において、感光層に用いられる電荷
輸送物質として、公知の電荷輸送剤である各種トリアリ
ールアミン系化合物、各種ヒドラゾン系化合物、各種ス
チリル系化合物、各種スチルベン系化合物、各種ピラゾ
リン系化合物、各種オキサゾール系化合物、各種チアゾ
ール系化合物、各種トリアリールメタン系化合物等が挙
げられ、これらを1種類または2種類以上を混合して用
いてもよい。
【0091】導電性支持体側から電荷発生層、電荷輸送
層の順に積層された積層型感光体の場合、電荷輸送層を
形成するのに用いられる結着樹脂はポリカーボネート樹
脂である。電荷輸送層は一般的には前記の電荷輸送物質
と結着樹脂を溶剤に溶解し、塗布して形成する。電荷輸
送物質と結着樹脂との混合割合は2:1〜1:2程度で
ある。
【0092】電荷輸送物質/結着樹脂比は高いほど感光
体としての特性はよくなるが、一方ではこの比が高いほ
ど感光層のクラックや電荷輸送物質の析出といった製膜
上の欠陥が発生する可能性が高くなる。特に、本発明の
ように感光層の上に更に保護層を製膜しようとした際に
はこれらの欠陥が顕著となる。良好な感光体特性を維持
しつつ、感光層の膜欠陥無く保護層まで形成させるため
に本発明の構成が効果的である。
【0093】電荷輸送層を作製する際の溶剤としては、
アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メ
チル、酢酸エチルなどのエステル類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、ク
ロロホルム、四塩化炭素などの塩素系炭化水素類、メタ
ノール、エタノールなどのアルコール類などが用いられ
る。
【0094】電荷輸送層用塗料を塗布する際には、例え
ば浸漬塗布法、スプレー塗布法、スピンナーコーティン
グ法、ローラーコーティング法、ブレードコーティング
法などのコーティング法を用いることができ、乾燥は1
0℃〜200℃、好ましくは20℃〜150℃の範囲の
温度で、5分〜5時間、好ましくは10分〜2時間の時
間で送風乾燥または静止乾燥下で行うことができる。
【0095】電荷輸送層は、上述の電荷発生層と電気的
に接続されており、電界の存在下で電荷発生層から注入
された電荷キヤリアを受け取ると共に、これらの電荷キ
ヤリアを保護層との界面まで輸送する機能を有してい
る。この電荷輸送層は電荷キヤリアを輸送する限界があ
るので必要以上に膜厚を厚くすることはできないが、5
〜40μm、特には7〜30μmの範囲が好ましい。
【0096】電荷輸送層が感光層の最上層の場合、本発
明では更に、この電荷輸送層の上に前記保護層を塗布、
硬化させて成膜することで作製される。その際には電荷
輸送層に用いる結着樹脂が粘度平均分子量において本発
明の示す範囲でなくてはならない。
【0097】本発明に用いる感光層の結着樹脂の分子量
は、本発明の通り、一定の値以上にすることが必要であ
るが、感光層を塗工する際の操作性を考えて、闇雲に分
子量を高くすればよいわけではなく、おおよそ、粘度平
均分子量で150,000以下にすることが好ましく、
120,000以下にすることが更に好ましい。
【0098】感光層が単層型の場合、上記の電荷発生物
質と電荷輸送物質を同一の層に混合して用いることで単
層型感光層を得る。この際の単層感光体の結着樹脂は本
発明の樹脂であり、分子量も本発明の数値範囲に準ず
る。
【0099】更に、感光層中に酸化防止剤、紫外線吸収
剤、可塑剤または公知の電荷輸送物質を必要に応じて添
加することもできる。
【0100】本発明の感光層に用いられる結着樹脂の粘
度平均分子量の測定法は公知の方法を用いて測定するこ
とができる。例えば、“高分子化学実験法”、高分子学
会編p179(1981)(東京化学同人)等に記載の
方法に従って測定、算出することができる。
【0101】本発明の電子写真感光体を用いた電子写真
装置の具体例を図2に示す。この装置は、電子写真感光
体11の周面上に一次帯電用部材13、像露光手段1
4、現像器15、転写手段16が配置されている。
【0102】画像形成の方法は、まず、一次帯電用部材
13に電圧を印加し、該感光体11表面を帯電し、像露
光手段14によって原稿に対応した画像を該感光体11
表面に像露光し、静電潜像を形成する。次に、現像器1
5中のトナーを該感光体11に付着させることにより該
感光体11上の静電潜像を現像(可視増加)する。さら
に、該感光体11上に形成されたトナー像を供給された
紙などの転写材17上に転写手段16によって転写し、
転写材に転写されずに該感光体11上に残った残トナー
をクリーナー19等で回収する。転写材17は像定着手
段18へ導入され、像定着を受ける。
【0103】近年、クリーナーレスシステムも研究さ
れ、残トナーを直接、現像器で回収することもできる。
更に、前露光手段20からの前露光により除電処理がさ
れた後、繰り返し画像形成に使用される。なお、前露光
手段は必ずしも必要ではない。
【0104】この画像形成装置において、像露光手段1
4の光源はハロゲン光、蛍光灯、レーザー光、LEDな
どを用いることができる。
【0105】また必要に応じて他の補助プロセスを加え
てもよい。
【0106】本発明において、上述の感光体11、1次
帯電手段13、現像手段15及びクリーニング手段19
等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッ
ジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリ
ッジを複写機やプリンター等の電子写真装置本体に対し
て着脱可能に構成してもよい。
【0107】例えば一次帯電用部材13、現像手段15
およびクリーニング手段19の少なくとも1つを該感光
体11と共に一体に支持してカートリッジ化し、装置本
体のレール22等の案内手段を用いて装置本体に着脱可
能なプロセスカートリッジ21とすることができる。ま
た、像露光手段14としては、電子写真装置が複写機や
プリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光
を用いる、あるいは、信号化された原稿を、この信号に
従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの
駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により照射され
る光である。
【0108】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【0109】
【実施例】実施例1 長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリ
ンダーを基体として、この上にポリアミド樹脂(商品
名:アミランCM8000、東レ(株)製)の5質量%
メタノール溶液を浸漬法で塗布し、0.5μmの下引き
層を設けた。
【0110】次に、CuKαの特性X線回折におけるブ
ラッグ角2θが9.0°及び27.1°に強いピークを
有する結晶型であるオキシチタニウムフタロシアニン顔
料4質量部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エス
レックBM−S、積水化学工業(株)製)2質量部、シ
クロヘキサノン80質量部からなる混合溶液をサンドミ
ルで3時間分散した後、酢酸エチル100質量部を加え
て電荷発生層用塗工液を調製した。上記下引き層を形成
させたアルミニウム基持体上にこの塗工液を浸漬塗布
し、90℃で10分間加熱乾燥して、膜厚0.18μm
の電荷発生層を形成した。
【0111】次に、下記構造式(17)で示される電荷
輸送物質7質量部と、
【0112】
【化33】 前記構造式(2)で示される粘度平均分子量:40,0
00のポリカーボネート樹脂10質量部をモノクロロベ
ンゼン70質量部とジメトキシメタン7質量部に溶解し
て調製した溶液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布し、1
10℃で1時間加熱乾燥して、膜厚20μmの電荷輸送
層を形成した。
【0113】次に、樹脂成分として群栄化学工業(株)
製レゾール型フェノール樹脂(商品名:PL−485
2))42質量部(不揮発分:72%)、及び下記構造
式(18)で示される電荷輸送物質21質量部と、
【0114】
【化34】 エタノール82質量部と1−プロパノール25質量部を
溶解し4時間攪拌して保護層用塗料とした。
【0115】この塗料を用いて、先の電荷輸送層上に浸
漬塗布法により膜を形成した後、145℃、1時間熱風
乾燥して膜厚3μmの保護層を形成した。
【0116】得られた感光体における感光層のクラック
発生状況の観察法として、光学顕微鏡を用いて感光層上
に焦点を合わせクラックの発生状況を観察した。
【0117】感光体上の任意の位置の10cm2におい
てクラックの発生数が0の時を◎、1〜2個の時を○、
3〜5個の時を△、6〜10個の時を×、11個以上の
時を××として表示した。表1に示す。
【0118】また、上記で使用したポリカーボネート樹
脂に代えて、同一の構造で粘度平均分子量がそれぞれ、
20,000、30,000、50,000、60,0
00、80,000の樹脂を使用し、同様にして感光体
を作製し、クラックの発生状況を観察した。表1に示
す。
【0119】また、電子写真特性の評価は、レーザービ
ームプリンター(商品名:LBP−NX:キヤノン
(株)製)の改造機に取り付けて行った。電子写真感度
として、暗部電位が−700(V)になるように帯電設
定をし、これに波長780(nm)のレーザー光を照射し
て−700(V)の電位を−200(V)まで下げるの
に必要な光量を測定し感度とした。さらに、20μJ/
cm2の光量を照射した場合の電位を残留電位Vrとし
て測定した。結果を表2に示す。
【0120】実施例2 実施例1において作製した電荷輸送層において、前記構
造式(17)で示される電荷輸送物質を8質量部に変更
した以外は実施例1と同様に、電荷輸送層に用いる結着
樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。実施例1
と同様に評価し、結果を表1、表2に示す。
【0121】実施例3 実施例1において作製した電荷輸送層において、前記構
造式(17)で示される電荷輸送物質を9.5質量部に
変更した以外は実施例1と同様に、電荷輸送層に用いる
結着樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。実施
例1と同様に評価し、結果を表1、表2に示す。
【0122】実施例4 実施例1と同様のアルミニウムシリンダーを基体とし
て、この上に実施例1と同様の下引き層を設けた。
【0123】次に、上記下引き層上に実施例1と同様の
電荷発生層を形成した。
【0124】次に、前記構造式(17)で示される電荷
輸送物質7質量部と、前記構造式(14)で示される粘
度平均分子量:40,000のポリカーボネート樹脂
(式中、m:n=8.5:1.5)10質量部をモノク
ロロベンゼン70質量部とジメトキシメタン7質量部に
溶解して調製した溶液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布
し、110℃で1時間加熱乾燥して、膜厚20μmの電
荷輸送層を形成した。
【0125】次に、保護層として実施例1で用いたのと
同じ保護層用の塗料を用いて、先の電荷輸送層上に浸漬
塗布法により膜を形成した後、145℃、1時間熱風乾
燥して膜厚3μmの保護層を形成した。
【0126】得られた感光体における感光層のクラック
発生状況の観察も実施例1と同様に行った。
【0127】また、上記で使用したポリカーボネート樹
脂に代えて、同一の構造で粘度平均分子量がそれぞれ、
20,000、30,000、50,000、60,0
00、80,000、の樹脂を使用し、同様にして感光
体を作製し、クラックの発生状況を観察した。その他の
評価も実施例1と同様に評価した。結果を表1、表2に
示す。
【0128】実施例5 実施例4において作製した電荷輸送層において、前記構
造式(17)で示される電荷輸送物質を8質量部に変更
した以外は実施例4と同様に、電荷輸送層に用いる結着
樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。実施例4
と同様に評価し、結果を表1、表2に示す。
【0129】実施例6 実施例4において作製した電荷輸送層において、前記構
造式(17)で示される電荷輸送物質を9.5質量部に
変更した以外は実施例4と同様に、電荷輸送層に用いる
結着樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。実施
例4と同様に評価し、結果を表1、表2に示す。
【0130】実施例7 実施例1と同様のアルミニウムシリンダーを基体とし
て、この上に実施例1と同様の下引き層を設けた。
【0131】次に、上記下引き層上に実施例1と同様の
電荷発生層を形成した。
【0132】次に、前記構造式(17)で示される電荷
輸送物質7質量部と、前記構造式(16)で示される粘
度平均分子量:40,000のポリカーボネート樹脂
(式中、k:m:n=6:3:1)10質量部をモノク
ロロベンゼン70質量部とジメトキシメタン7質量部に
溶解して調製した溶液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布
し、110℃で1時間加熱乾燥して、膜厚20μmの電
荷輸送層を形成した。
【0133】次に、保護層として実施例1で用いたのと
同じ保護層用の塗料を用いて、先の電荷輸送層上に浸漬
塗布法により膜を形成した後、145℃、1時間熱風乾
燥して膜厚3μmの保護層を形成した。
【0134】得られた感光体における感光層のクラック
発生状況の観察も実施例1と同様に行った。また、上記
で使用したポリカーボネート樹脂に代えて、同一の構造
で粘度平均分子量がそれぞれ、20,000、30,0
00、50,000、60,000、80,000、の
樹脂を使用し、同様にして感光体を作製し、クラックの
発生状況を観察した。その他の評価も実施例1と同様に
評価した。結果を表1、表2に示す。
【0135】実施例8 実施例7において作製した電荷輸送層において、前記構
造式(17)で示される電荷輸送物質を8質量部に変更
した以外は実施例7と同様に、電荷輸送層に用いる結着
樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。実施例7
と同様に評価し、結果を表1、表2に示す。
【0136】実施例9 実施例7において作製した電荷輸送層において、前記構
造式(17)で示される電荷輸送物質を9.5質量部に
変更した以外は実施例7と同様に、電荷輸送層に用いる
結着樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。実施
例7と同様に評価し、結果を表1、表2に示す。
【0137】
【表1】
【0138】
【表2】
【0139】実施例10 長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリ
ンダーを基体として、この上にポリアミド樹脂(商品
名:アミランCM8000、東レ(株)製)の5質量%
メタノール溶液を浸漬法で塗布し、0.5μmの下引き
層を設けた。
【0140】次に、実施例1で用いたオキシチタニウム
フタロシアニン顔料4質量部、ポリビニルブチラール樹
脂(商品名:エスレックBM−S、積水化学工業(株)
製)2質量部、シクロヘキサノン80質量部からなる混
合溶液をサンドミルで3時間分散した後、酢酸エチル1
00質量部を加えて電荷発生層用塗工液を調製した。上
記下引き層を形成させたアルミニウム支持体上にこの塗
工液を浸漬塗布し、90℃で10分間加熱乾燥して、膜
厚0.18μmの電荷発生層を形成した。
【0141】次に、下記構造式(19)で示される電荷
輸送物質7質量部と、
【0142】
【化35】 前記構造式(2)で示される粘度平均分子量:40,0
00のポリカーボネート樹脂10質量部をモノクロロベ
ンゼン70質量部とジメトキシメタン7質量部に溶解し
て調製した溶液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布し、1
10℃で1時間加熱乾燥して、膜厚20μmの電荷輸送
層を形成した。
【0143】次に、保護層として、アンチモンドープ酸
化スズ微粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)
製)100質量部を下記構造式(20)のフッ素原子含
有化合物(商品名:LS―1090、信越化学工業
(株)製)7質量部で表面処理した(以下、処理量:7
%と表す)、処理済み酸化スズ微粒子35質量部と
【0144】
【化36】 エタノール150質量部を、サンドミルにて、66時間
かけて分散を行い、更に、ポリテトラフルオロエチレン
微粒子(平均粒径0.18μm)18質量部を加えて、
更に12時間サンドミルで分散を行った。
【0145】その後、樹脂成分として、住友デュレズ
(株)製レゾール型硬化性フェノール樹脂(商品名:P
R−53123)54質量部(不揮発分:45%)、更
に、電荷輸送物質として下記構造式(21)
【0146】
【化37】 の電荷輸送物質を15質量部溶解し、エタノール28質
量部と2−プロパノール7質量部で希釈して保護層用塗
料とした。
【0147】この塗料を用いて、先の電荷輸送層上に浸
漬塗布法により膜を形成した後、乾燥器投入前に30分
間室温で放置し、その後145℃、1時間熱風乾燥して
膜厚3μmの保護層を形成した。保護層塗料の分散性は
良好で、作製された保護層はムラのない均一な膜であっ
た。
【0148】得られた感光体の感光層に用いた電荷輸送
物質の析出発生状況の観察法として、光学顕微鏡を用い
て感光層上に焦点を合わせ析出の発生状況を観察した。
【0149】感光体上の任意の位置の25cm2におい
て析出の発生数が0の時を◎、1〜2個の時を○、3〜
4個の時を△、5〜7個の時を×、8個以上の時を××
として表示した。表3に示す。
【0150】また、上記で使用したポリカーボネート樹
脂に代えて粘度平均分子量がそれぞれ、20,000、
30,000、50,000、60,000、80,0
00の樹脂を使用し、同様にして感光体を作製し、析出
の発生状況を観察した。表3に示す。
【0151】また、電子写真特性の評価は、レーザービ
ームプリンター(商品名:LBP−NX:キヤノン
(株)製)の改造機に取り付けて行った。電子写真感度
として、暗部電位が−700(V)になるように帯電設
定をし、これに波長780(nm)のレーザー光を照射し
て−700(V)の電位を−200(V)まで下げるの
に必要な光量を測定し感度とした。さらに、20μJ/
cm2の光量を照射した場合の電位を残留電位Vrとし
て測定した。結果を表4に示す。
【0152】実施例11 実施例10において作製した電荷輸送層において、前記
構造式(19)で示される電荷輸送物質を8質量部に変
更した以外は実施例10と同様に、電荷輸送層に用いる
結着樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。実施
例10と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
【0153】実施例12 実施例10において作製した電荷輸送層において、前記
構造式(19)で示される電荷輸送物質を9.5質量部
に変更した以外は実施例10と同様に、電荷輸送層に用
いる結着樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。
実施例10と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
【0154】実施例13 実施例10と同様のアルミニウムシリンダーを基体とし
て、この上に実施例10と同様の下引き層を設けた。
【0155】次に、上記下引き層上に実施例10と同様
の電荷発生層を形成した。
【0156】次に、前記構造式(19)で示される電荷
輸送物質7質量部と、前記構造式(15)で示される粘
度平均分子量:40,000のポリカーボネート樹脂
(式中、m:n=5:5)10質量部をモノクロロベン
ゼン70質量部とジメトキシメタン7質量部に溶解して
調製した溶液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布し、11
0℃で1時間加熱乾燥して、膜厚20μmの電荷輸送層
を形成した。
【0157】次に、実施例10と同様の表面処理した酸
化スズ微粒子35質量部とエタノール150質量部を、
サンドミルにて、66時間かけて分散を行い、更に、ポ
リテトラフルオロエチレン微粒子(平均粒径0.18μ
m)18質量部を加えて、更に12時間サンドミルで分
散を行った。
【0158】その後、樹脂成分として、住友デュレズ
(株)製レゾール型硬化性フェノール樹脂(商品名:P
R−53123)54質量部(不揮発分:45%)、更
に、電荷輸送物質として前記構造式(21)の電荷輸送
物質を15質量部溶解し、1−ブタノール35質量部で
希釈して保護層用塗料とした。
【0159】この塗料を用いて、先の電荷輸送層上に浸
漬塗布法により膜を形成した後、乾燥器投入前に30分
間室温で放置し、その後145℃、1時間熱風乾燥して
膜厚3μmの保護層を形成した。保護層塗料の分散性は
良好で、作製された保護層はムラのない均一な膜であっ
た。
【0160】得られた感光体の感光層に用いた電荷輸送
物質の析出発生状況を実施例10と同様に観察した。結
果を表3に示す。
【0161】また、上記で使用したポリカーボネート樹
脂に代えて粘度平均分子量がそれぞれ、20,000、
30,000、50,000、60,000、80,0
00の樹脂を使用し、同様にして感光体を作製し、析出
の発生状況を観察した。結果を表4に示す。
【0162】実施例14 実施例13において作製した電荷輸送層において、前記
構造式(19)で示される電荷輸送物質を8質量部に変
更した以外は実施例13と同様に、電荷輸送層に用いる
結着樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。実施
例13と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
【0163】実施例15 実施例13において作製した電荷輸送層において、前記
構造式(19)で示される電荷輸送物質を9.5質量部
に変更した以外は実施例13と同様に、電荷輸送層に用
いる結着樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。
実施例13と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
【0164】実施例16 実施例10と同様のアルミニウムシリンダーを基体とし
て、この上に実施例10と同様の下引き層を設けた。
【0165】次に、上記下引き層上に実施例10と同様
の電荷発生層を形成した。
【0166】次に、前記構造式(19)で示される電荷
輸送物質7質量部と、前記構造式(13)で示される粘
度平均分子量:40,000のポリカーボネート樹脂
(式中、m:n=8.5:1.5)10質量部をモノク
ロロベンゼン70質量部とジメトキシメタン7質量部に
溶解して調製した溶液を、上記電荷発生層上に浸漬塗布
し、110℃で1時間加熱乾燥して、膜厚20μmの電
荷輸送層を形成した。
【0167】次に、実施例10と同様の表面処理した酸
化スズ微粒子35質量部とエタノール150質量部を、
サンドミルにて、66時間かけて分散を行い、更に、ポ
リテトラフルオロエチレン微粒子(平均粒径0.18μ
m)18質量部を加えて、更に12時間サンドミルで分
散を行った。
【0168】その後、樹脂成分として、住友デュレズ
(株)製レゾール型硬化性フェノール樹脂(商品名:P
R−53123)54質量部(不揮発分:45%)、更
に、電荷輸送物質として前記構造式(21)の電荷輸送
物質を15質量部溶解し、1−ブタノール35質量部で
希釈して保護層用塗料とした。
【0169】この塗料を用いて、先の電荷輸送層上に浸
漬塗布法により膜を形成した後、乾燥器投入前に30分
間室温で放置し、その後145℃、1時間熱風乾燥して
膜厚3μmの保護層を形成した。保護層塗料の分散性は
良好で、作製された保護層はムラのない均一な膜であっ
た。
【0170】得られた感光体の感光層に用いた電荷輸送
物質の析出発生状況を実施例10と同様に観察した。結
果を表3に示す。
【0171】また、上記で使用したポリカーボネート樹
脂に代えて粘度平均分子量がそれぞれ、20,000、
30,000、50,000、60,000、80,0
00の樹脂を使用し、同様にして感光体を作製し、析出
の発生状況を観察した。結果を表4に示す。
【0172】実施例17 実施例15において作製した電荷輸送層において、前記
構造式(19)で示される電荷輸送物質を8質量部に変
更した以外は実施例15と同様に、電荷輸送層に用いる
結着樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。実施
例15と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
【0173】実施例18 実施例15において作製した電荷輸送層において、前記
構造式(19)で示される電荷輸送物質を9.5質量部
に変更した以外は実施例15と同様に、電荷輸送層に用
いる結着樹脂の分子量を変化させて感光体を作製した。
実施例15と同様に評価し、結果を表3、表4に示す。
【0174】
【表3】
【0175】
【表4】
【0176】実施例19 実施例10で作製した感光体において、保護層を以下の
構成に代えて作製した以外は実施例10と同様に感光体
を作製した。
【0177】保護層用塗料として、実施例10で使用し
た処理済み酸化スズ微粒子50質量部と、エタノール1
50質量部と2−プロパノール100質量部を、サンド
ミルにて、66時間かけて分散を行った。保護層に用い
る結着樹脂として下記構造式(22)の熱硬化型のエポ
キシ樹脂30質量部と、
【0178】
【化38】 更に、硬化触媒として下記構造式(23)の酸無水物7
質量部を添加して保護層用塗料を作製した。
【0179】
【化39】 この保護層用塗料を感光層の上に浸漬塗布法により製膜
した後、80℃で30分間、130℃で120分間熱処
理し、膜厚3μmの保護層を形成した。
【0180】得られた感光体の感光層に用いた電荷輸送
物質の析出発生状況を実施例10と同様に観察した。
【0181】本実施例においてはポリカーボネート樹脂
の粘度平均分子量がそれぞれ、20,000、30,0
00、40,000、50,000、60,000、8
0,000の樹脂を使用し、同様にして感光体を作製
し、析出の発生状況を観察した。結果を表5に示す。
【0182】
【表5】
【0183】実施例20 実施例10で作製した感光体において、保護層を以下の
構成に代えて作製した以外は実施例10と同様に感光体
を作製した。
【0184】保護層用塗料として、前記構造式(21)
で示される電荷輸送物質10質量部、及び下記構造式
(24)で示されるビュレット変性体溶液(固形分67
質量%)20質量部を
【0185】
【化40】 テトラヒドロフラン350質量部、及びシクロヘキサノ
ン150質量部に溶解した。
【0186】この保護層用塗料を感光層の上にスプレー
塗布法により製膜した後、乾燥器投入前に30分間室温
で放置し、その後145℃、1時間熱風乾燥して膜厚3
μmの保護層を形成した。
【0187】得られた感光体の感光層に用いた電荷輸送
物質の析出発生状況を実施例10と同様に観察した。
【0188】本実施例においてはポリカーボネート樹脂
の粘度平均分子量がそれぞれ、20,000、30,0
00、40,000、50,000、60,000、8
0,000の樹脂を使用し、同様にして感光体を作製
し、析出の発生状況を観察した。結果を表6に示す。
【0189】
【表6】
【0190】実施例21 長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリ
ンダー上にアルコール可溶性ナイロン(6−66−61
0−12四元ナイロン共重合体、重量平均分子量300
00)の6%メタノール溶液を塗布し、乾燥することに
より膜厚が0.5μmの下引き層を形成した。
【0191】次に、電荷発生物質として下記構造式(2
5)で示されるビスアゾ顔料1.5質量部を
【0192】
【化41】 テトラヒドロフラン30質量部に加え、サンドミルで4
8時間分散した。
【0193】次いで、電荷輸送物質として前記構造式
(17)の7質量部と、前記構造式(2)で示される粘
度平均分子量が40,000ポリカーボネート樹脂10
質量部をモノクロルベンゼン20質量部とテトラヒドロ
フラン20質量部の混合溶液の40質量部に溶解し、先
に作製した分散液に加えてサンドミルで更に3時間分散
した。
【0194】この分散液を先に作製した下引き層上に浸
漬塗布法で塗布し、乾燥することによって膜厚が20μ
mの単層の感光層を形成した。
【0195】次に、樹脂成分として実施例1で使用した
フェノール樹脂に代えて、群栄化学工業(株)製レゾー
ル型硬化性フェノール樹脂(商品名:PL−2211)
52部(不揮発分:58%)を使用し、及び前記構造式
(18)で示される電荷輸送物質21質量部と、エタノ
ール82質量部を溶解し4時間攪拌して保護層用塗料と
した。
【0196】この塗料を用いて、先の電荷輸送層上に浸
漬塗布法により膜を形成した後、145℃、1時間熱風
乾燥して膜厚3μmの保護層を形成した。
【0197】得られた電子写真感光体を実施例1と同様
にして感光層のクラックの発生状況を観察して評価し
た。
【0198】また、上記で使用したポリカーボネート樹
脂に代えて粘度平均分子量がそれぞれ、20,000、
30,000、50,000、60,000、80,0
00の樹脂を使用し、同様にして感光体を作製し、析出
の発生状況を観察した。結果を表7以下に示す。
【0199】
【表7】
【0200】
【発明の効果】本発明の構成により、感光層上に熱硬化
の過程を必要とする保護層を設ける際に特有に発生する
感光層のクラックや感光層中の電荷輸送物質の析出とい
った製膜過程の欠陥を効果的に改善できる。特に、感光
体の特性を良くするために、感光層中の電荷輸送物質の
濃度を増やした構成において効果的に上記問題を改善す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光体の層構成を示す図である。
【図2】本発明の電子写真感光体を用いた電子写真装置
の具体例を示す図である。
【符号の説明】
1 保護層 2 電荷輸送層 3 電荷発生層 4 導電性支持体 5 結着層 6 下引き層 11 電子写真感光体 12 軸 13 一次帯電用部材 14 像露光手段 15 現像器 16 転写手段 17 転写材 18 像定着手段 19 クリーナー 20 前露光手段 21 プロセスカートリッジ 22 レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/05 102 G03G 5/05 102 (72)発明者 吉村 公博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 大介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池末 龍哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA03 AA04 AA05 AA13 AA20 BA03 BB06 BB25 BB29 BB30 BB33 BB35 BB37 BB58 CA29 CA37 CA40 EA14 EA16 EA19 EA43 FA01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層及び
    保護層をこの順に有する電子写真感光体において、該保
    護層が熱硬化性樹脂を含有し、かつ該感光層が含有する
    結着樹脂が粘度平均分子量が40,000以上のポリカ
    ーボネート樹脂であることを特徴とする電子写真感光
    体。
  2. 【請求項2】 該保護層に含有される熱硬化性樹脂が、
    少なくともフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
    脂、シロキサン樹脂及びアクリル樹脂からなる群より選
    択される請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 該保護層に含有される熱硬化性樹脂がフ
    ェノール樹脂である請求項1に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 該保護層に含有される熱硬化性樹脂がレ
    ゾール型フェノール樹脂である請求項1に記載の電子写
    真感光体。
  5. 【請求項5】 該感光層が含有する結着樹脂が粘度平均
    分子量50,000〜150,000のポリカーボネー
    ト樹脂である請求項1〜4に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 該感光層が含有する結着樹脂が粘度平均
    分子量60,000〜150,000のポリカーボネー
    ト樹脂である請求項1〜4に記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 該感光層が含有する結着樹脂が粘度平均
    分子量80,0000〜150,000のポリカーボネ
    ート樹脂である請求項1〜4に記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 該感光層中の電荷輸送物質と該結着樹脂
    の混合に際し、該結着樹脂を10質量部とした時の該電
    荷輸送物質の混合量が8質量部以上である請求項1〜7
    のいずれかに記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 該感光層中の電荷輸送物質と該結着樹脂
    の混合に際し、該結着樹脂を10質量部とした時の該電
    荷輸送物質の混合量が9質量部以上である請求項1〜7
    のいずれかに記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 該保護層を作製する際の塗料が少なく
    ともアルコール系溶剤を含有する請求項1〜9のいずれ
    かに記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 該保護層が該感光層上に浸漬塗布法に
    より塗工製膜される請求項1〜10のいずれかに記載の
    電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 該保護層が該感光層上に塗工操作によ
    り成膜された後100℃以上の温度下にて乾燥並びに熱
    硬化工程を経て製造される請求項1〜11のいずれかに
    記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 該保護層が電荷輸送物質を含有する請
    求項1〜12のいずれかに記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 該保護層が導電性粒子を含有する請求
    項1〜13のいずれかに記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 該感光層が含有する結着樹脂が下記構
    造式(1)〜(16)のいずれかにより表されるポリカ
    ーボネート樹脂である請求項1〜14のいずれかに記載
    の電子写真感光体。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】
  16. 【請求項16】 該感光層は、該導電性支持体上に少な
    くとも電荷発生層と電荷輸送層をこの順に積層して構成
    される請求項1〜15のいずれかに記載の電子写真感光
    体。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の電
    子写真感光体と、これに加えて帯電手段、像露光手段、
    現像手段、クリーニング手段及び転写手段からなる群よ
    り選ばれる少なくとも一つの手段とを有することを特徴
    とする電子写真装置。
  18. 【請求項18】 請求項1〜16のいずれかに記載の電
    子写真感光体と、これに加えて帯電手段、現像手段及び
    クリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一
    つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱可
    能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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