JP5264378B2 - 積層型電子写真感光体製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層型電子写真感光体の製造方法に関する。
電子写真感光体としては、低価格及び高生産性の利点から、光導電性物質(電荷発生材料や電荷輸送材料)として有機材料を用いた感光層(有機感光層)を支持体上に設けてなる電子写真感光体、いわゆる有機電子写真感光体が普及している。有機電子写真感光体は、光導電性染料や光導電性顔料のような電荷発生材料を含有する電荷発生層と光導電性ポリマーや光導電性低分子化合物のような電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とを積層してなる感光層、いわゆる積層型感光層を有するものが主流である。これは、高感度及び材料設計の多様性の利点を考慮したものである。
電荷輸送材料として光導電性低分子化合物を用いる場合、電荷輸送層を形成する方法としては真空蒸着法等により電荷輸送材料そのものを成膜する方法や、電荷輸送材料を結着樹脂と共に溶剤に溶解もしくは分散させて塗布し成膜する方法が挙げられる。生産性の観点からは、後者に挙げた塗布による成膜法を用いることが好ましい。
塗布により成膜を行なう場合、結着樹脂の選択は極めて重要である。結着樹脂の選択は、電荷輸送材料との相溶性、光透過性、酸素や水蒸気等の気体の透過性(遮蔽性)、帯電特性、電気的抵抗性、塗布に用いる溶剤への溶解性やその他の溶剤に対する耐溶剤性といった、様々な性質を総合的に考慮して選択する必要がある。また、電荷輸送層が電子写真感光体の最表面層である場合には、帯電特性や摩耗等の機械的外力に耐える性質も、強く要求される。
ここで、一般的に電荷輸送層に用いられる結着樹脂の例を示す。
例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂である。また、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂又は不飽和樹脂でもよい。これらの樹脂は単独、混合又は共重合体として1種又は2種以上用いることができる。
上記に挙げた結着樹脂の中でも、ポリカーボネート樹脂は、耐摩耗性、帯電特性や有機溶剤に対する溶解性に優れており、電子写真感光体の電荷輸送層用結着樹脂として、有用である(特許文献1、特許文献2)。
先に述べたように、電子写真感光体は、光導電性染料や光導電性顔料のような電荷発生材料、光導電性ポリマーや光導電性低分子化合物のような電荷輸送材料を含有している。そのために、感光層に光が当たると電荷発生材料により電荷キャリアが発生し、また、感光層に電界がかかっていればその電界及び電荷輸送材料の存在によって、電荷キャリアの移動が起こる。感光体への帯電、露光、トナーの現像及び転写といった電子写真プロセスを効率的に行なうために、電子写真感光体には露光光に対する感度の高さ及び電荷キャリア輸送性能の高さが求められる。
しかしながら、同時に電子写真感光体には、本来電子写真感光体に照射されるべきではない光(以下、不要光と称する)に対する耐光性も求められる。不要光としては、例えば、室内光や自然光など、電子写真感光体そのもの、もしくは電子写真感光体を有するプロセスカートリッジの電子写真装置への脱着の際に、電子写真感光体に照射されうる光が挙げられる。不要光が電子写真感光体に照射されると、不要光が照射された部分の感度が実質的に変化することがある。その感度変化が残存する状態にて画像出力を行なう場合、不要光が照射された部分と不要光が照射されていない部分の間の感度差によって、画像上に濃淡ムラが生じる場合がある。これは、所謂フォトメモリーもしくは光メモリーと呼ばれる現象である。
フォトメモリー防止を目的とした提案は、これまでに多数なされている。
例えば、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジの場合、電子写真装置へのプロセスカートリッジ脱着の際に生じる電子写真感光体への不要光の照射を防ぐ目的で、プロセスカートリッジにシャッターを取り付ける方法が開示されている(特許文献3)。
電荷発生層に関しては、電荷発生材料の残留電位の高さに起因するフォトメモリーを改善する方法として、特定の電荷発生材料と特定の結着樹脂を組み合わせて用いる方法が開示されている(特許文献4)。
また、電荷輸送層に関しては、特定のパラメータを有する電荷輸送材料を使用し、電子写真感光体の導電性支持体と感光層との間に下引き層を設ける方法(特許文献5)や、電荷輸送層に酸化防止剤を含有させる方法(特許文献6)が開示されている。
特開昭59−071057号公報 特開平05−113671号公報 特開2002−278416号公報 特開平5−119493号公報 特開2007−293372号公報 特開平1−200261号公報
フォトメモリー防止のための最も有効な手段は、フォトメモリーの原因となる不要光の電子写真感光体への照射そのものを防ぐことである。故に、特許文献3で挙げたプロセスカートリッジにシャッターを取り付ける方法は効果的である。しかしながら、プロセスカートリッジを用いない場合、又は、構造上その他理由によりプロセスカートリッジにシャッターを取り付ける事が困難な場合もある。よって、電子写真感光体そのものとしても、フォトメモリーを抑制することが求められる。
本発明者らは、電子写真感光体に関する検討を行なっている際、電荷輸送層にポリカーボネート樹脂及び電荷輸送層塗布液に用いる溶剤に対する溶解度が低い電荷輸送材料を用いた場合、下記現象が生じることを見出した。
電子写真感光体の製造時、電荷輸送層塗布液の塗布直後から加熱による乾燥工程までの時間が一定時間よりも長い場合にフォトメモリーが生じやすくなる。
塗布による膜の形成は、次の2つの過程に分けて考えることが出来る。それは、塗布過程、及び、塗布された膜からの塗布溶剤の揮発過程である。
電荷輸送層を電荷輸送層塗布液の塗布により形成する際、電荷輸送層塗布液は撹拌などにより液組成、液濃度が均一化されていることが好ましい。本発明者らが検討を行なった際、塗布時の塗布液組成及び塗布液濃度は均一な状態となるようにしており、塗布直後は、塗布膜における液組成及び液濃度は充分均一であったと考えられる。
塗布された膜は、溶剤が多く含まれている状態においては、膜内における分子移動は充分に起こりうる。その後、徐々に溶剤が揮発するにつれて、膜内における分子移動は徐々に制限を受けるようになる。そして、溶剤が充分揮発した後には、膜内における分子移動はほとんど起こらなくなる。
本発明者らの検討では、先に述べたように、電荷輸送層の塗布直後から電荷輸送層の加熱による乾燥工程までの時間の長短により、作製された電子写真感光体におけるフォトメモリーの生じやすさに違いが見られた。これは、塗布された膜内において分子が移動できる時間の長短が、作製された電子写真感光体におけるフォトメモリーの生じやすさに影響することを示していると考えている。
本発明者らの検討では、電荷輸送材料として、電荷輸送層塗布液に用いる溶剤に対する溶解度が低い材料を用いた。このような材料は、塗布された膜から溶剤が揮発し、塗布された膜中の電荷輸送材料濃度が上がる際に凝集、析出しやすい材料であると考えられる。溶剤が充分に揮発するまでに要する時間と、塗布された膜中で電荷輸送材料が凝集又は析出するのに要する時間を比較し、前者が短い場合にはフォトメモリーが生じにくく、後者が短い場合にはフォトメモリーが生じやすいと推定している。
本発明者らの検討におけるフォトメモリーの原因としては、塗布された膜中で電荷輸送材料が凝集又は析出した場合、その凝集又は析出した電荷輸送材料が電荷の輸送を妨げる、所謂電荷のトラップサイトとして働くことによると推定している。
先に述べたように、ポリカーボネート樹脂及び電荷輸送層塗布液に用いる溶剤に対する溶解度が低い電荷輸送材料を用いる場合、フォトメモリーが生じにくい電子写真感光体を得るためには、電荷輸送層の塗布直後から乾燥工程までの時間を短くすれば良い。
しかしながら、電荷輸送層の塗布後から乾燥工程までの時間が長くなったとしても、安定してフォトメモリーが生じにくい電子写真感光体を得ることが、生産性の面からは強く求められる。
本発明の課題は電荷輸送層の塗布後から電荷輸送層の乾燥工程までの時間が一定時間よりも長い場合においても、安定してフォトメモリーの発生が抑制される積層型電子写真感光体の製造方法を提供することである。
本発明者らは、電荷輸送層塗布液に用いる溶剤に対する溶解度が低い電荷輸送材料を電荷輸送層に使用し、かつ該電荷輸送層に結着樹脂としてポリカーボネート樹脂を該電荷輸送層に存在する結着樹脂全体の95質量%以上用い、電荷輸送層塗布完了時から、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量が塗布完了時の10%以下になるまでの時間が5分以上ある条件にて感光体を製造した場合、製造された感光体が光照射によりメモリーを生じやすい現象に関して鋭意検討した結果、電荷輸送層塗布液に微量のポリアリレート樹脂を含有させることにより、光メモリーの発生を抑制した感光体の製造が出来ることを見いだし、本発明を成すに至った。
すなわち、本発明は、導電性支持体上に電荷発生層を有し、該電荷発生層上に電荷輸送層を有する積層型電子写真感光体の製造方法において、電荷輸送材料と結着樹脂とをモノクロロベンゼンを含む溶剤に溶解して電荷輸送層塗布液を調製する工程と、前記電荷発生層を有する前記導電性支持体を前記電荷輸送層塗布液に浸漬塗布する工程と、前記浸漬塗布する工程で前記電荷輸送層塗布液を塗布された前記導電性支持体をオーブン内で加熱乾燥する工程と、を備え、前記電荷輸送材料は、前記モノクロロベンゼンを含む溶剤に対する25℃における溶解度が50mg/g以上300mg/g以下となる電荷輸送材料を、前記電荷輸送層に存在する前記電荷輸送材料全体に対して10質量%以上100質量%以下含み、前記電荷輸送層塗布液を塗布された電荷輸送層中の前記溶剤含有量が、常温下で塗布完了5分後には塗布完了時の10%以上100%未満であり、前記結着樹脂は、前記電荷輸送層に存在する前記結着樹脂全体に対してポリカーボネート樹脂を95質量%以上99.9質量%以下、ポリアリレート樹脂を0.1質量%以上5質量%以下、含むことを特徴とする。
本発明では、電荷輸送層塗布液に用いる溶剤に対する溶解度が低い電荷輸送材料を電荷輸送層に使用し、結着樹脂にポリカーボネート樹脂を95質量%以上99.9質量%以下、ポリアリレート樹脂を0.1質量%以上5質量%以下用いる。これにより、電荷輸送層塗布液の塗布後から電荷輸送層の乾燥工程までの時間が一定時間よりも長い場合においても、安定してフォトメモリーの発生が抑制される積層型電子写真感光体の製造方法を提供することが出来る。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の積層型電子写真感光体製造方法は、上記のとおり、少なくとも導電性支持体、電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型電子写真感光体の製造方法にかかるものである。この電荷輸送層に、電荷輸送層塗布液に用いる溶剤に対する25℃における溶解度が50mg/g以上300mg/g以下である電荷輸送材料が、電荷輸送層に存在する電荷輸送材料全体に対して10質量%以上100質量%以下含まれている。また、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量が、常温下で塗布完了5分後には塗布完了時の10%以上100%未満である。電荷輸送層中に、ポリカーボネート樹脂が該電荷輸送層に存在する結着樹脂全体の95質量%以上99.9質量%以下存在する。一方で、ポリアリレート樹脂が電荷輸送層に存在する結着樹脂全体全体に対して0.1質量%以上5質量%以下存在することを特徴とする積層型電子写真感光体製造方法である。
はじめに、本発明による積層型電子写真感光体の製造方法について説明する。本発明において積層型電子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層を積層することによって製造される。本発明において積層型電子写真感光体の各層は、公知の方法により形成することが可能であるが、少なくとも電荷輸送層は塗布液を塗布する塗布工程により形成される。塗布工程には、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法やリングコーティング法のような塗布方法を用いることができる。生産性の観点からは、電荷輸送層に限らず導電性支持体上に各層を形成する方法として、浸漬コーティング法を用いることが好ましい。
次に、本発明により製造された電子写真感光体の構成について説明する。本発明により製造された電子写真感光体は、導電性支持体と、該支持体上に設けられた有機感光層(以下、単に「感光層」ともいう。)とを有する。本発明は、円筒状支持体上に感光層を形成した円筒状電子写真感光体の製造に広く用いることが可能であるが、ベルト状又はシート状の電子写真感光体の製造にも適用可能である。
本発明により製造された電子写真感光体の感光層は、電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層である。感光層は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層であっても、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層であってもよい。また、電荷発生層を積層構造としてもよく、また、電荷輸送層を積層構成としてもよい。さらに、耐久性能向上等を目的とし感光層上に保護層を設けることも可能である。
導電性支持体としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金又はステンレスのような金属製の支持体を用いることができる。アルミニウム又はアルミニウム合金の場合は、ED管、EI管や、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解及び研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式又は乾式ホーニング処理したものも用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金又は酸化インジウムスズ(ITO)を真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製支持体や樹脂製支持体を用いることもできる。樹脂製支持体に使用できる樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレン又はポリスチレン樹脂等である。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子又は銀粒子のような導電性粒子を樹脂や紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチックを用いることもできる。
支持体の表面は、レーザー光の散乱による干渉縞の防止を目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理を施してもよい。
支持体の体積抵抗率は、支持体の表面が導電性を付与するために設けられた層である場合、その層の体積抵抗率は、1×1010Ω・cm以下であることが好ましく、特には1×10Ω・cm以下であることがより好ましい。
支持体と、後述の中間層又は感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。これは導電性粉体を適当な結着樹脂に分散させた塗布液を塗工することにより形成される層である。
このような導電性粉体としては、以下のようなものが挙げられる。カーボンブラック、アセチレンブラック;アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛又は銀のような金属粉;導電性酸化スズ又はITOのような金属酸化物粉体。
また、同時に用いられる結着樹脂としては、以下の熱可塑樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂樹脂が挙げられる。ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデンである。また、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエンでもよい。更には、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂又はアルキッド樹脂も使用できる。
導電層は、上記導電性粉体と結着樹脂を、溶剤に分散し、又は溶解し、これを塗布することにより形成することができる。使用可能な溶剤は、テトラヒドロフラン又はエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル系溶剤;メタノールのようなアルコール系溶剤;メチルエチルケトンのようなケトン系溶剤;トルエンのような芳香族炭化水素溶剤である。
導電層の平均膜厚は0.2μm以上であり、かつ40μm以下であることが好ましく、1μm以上であり、かつ35μm以下であることがより好ましく、さらには5μm以上であり、かつ35μm以下であることがより一層好ましい。
導電性顔料や抵抗調節顔料を分散させた導電層は、その表面が粗面化される傾向にある。
支持体又は導電層と、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、例えば、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護のために形成される。
中間層は、硬化性樹脂を塗布後硬化させて樹脂層を形成する、又は、結着樹脂を含有する中間層用塗布液を導電層上に塗布し、乾燥することによって形成することができる。
中間層の結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸又はカゼインのような水溶性樹脂;ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂である。また、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂又はポリグルタミン酸エステル樹脂でもよい。
電気的バリア性を効果的に発現させるためには、また、塗工性、密着性、耐溶剤性及び抵抗のような観点から、中間層の結着樹脂は熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、熱可塑性ポリアミド樹脂が好ましい。ポリアミド樹脂としては、溶液状態で塗布できるような低結晶性又は非結晶性の共重合ナイロンが好ましい。中間層の平均膜厚は、0.05μm以上であり、かつ7μm以下であることが好ましく、さらには0.1μm以上であり、かつ2μm以下であることがより好ましい。
また、中間層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、中間層中に、半導電性粒子を分散させる、又は、電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
次に本発明により製造された電子写真感光体の感光層について説明する。
感光層に用いられる電荷発生材料としては、以下のものが挙げられる。モノアゾ、ジスアゾ又はトリスアゾのようなアゾ顔料;金属フタロシアニン又は非金属フタロシアニンのようなフタロシアニン顔料;インジゴ又はチオインジゴのようなインジゴ顔料;ペリレン酸無水物又はペリレン酸イミドのようなペリレン顔料である。また、アンスラキノン又はピレンキノンのような多環キノン顔料;スクワリリウム色素、ピリリウム塩又はチアピリリウム塩、トリフェニルメタン色素;セレン、セレン−テルル又はアモルファスシリコンのような無機物質でもよい。更には、キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、シアニン染料、キサンテン色素、キノンイミン色素又はスチリル色素でもよい。これら電荷発生材料は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。これらの中でも、特にオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン又はクロロガリウムフタロシアニンのような金属フタロシアニンは、高感度であるため、好ましい。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂である。また、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂又は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂でもよい。特には、ブチラール樹脂が好ましい。これらは単独、混合又は共重合体として1種又は2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生材料を結着樹脂及び溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着膜としてもよい。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター又はロールミルを用いた方法が挙げられる。電荷発生材料と結着樹脂との割合は、10:1乃至1:10(質量比)の範囲が好ましく、特には3:1〜1:1(質量比)の範囲がより好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生材料の溶解性や分散安定性から選択される。有機溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤又は可塑剤を必要に応じて添加することもできる。また、電荷発生層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、電荷発生層には、電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
続いて、本発明における電荷輸送層塗布液及び形成された電荷輸送層について説明する。
本発明における電荷輸送層塗布液には、溶剤に加え、少なくとも一種類の電荷輸送材料、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂を含む。
本発明における電荷輸送層に用いる電荷輸送材料としては、以下のものが挙げられる。ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物又はトリアリルメタン化合物。これら電荷輸送材料は1種類のみ用いてもよく、2種類以上用いてもよいが、このうち少なくとも1種類の電荷輸送材料の電荷輸送層塗布液に用いる溶剤に対する25℃における溶解度は、50mg/g以上300mg/g 以下である。電荷輸送材料としては、下記一般式(1)で示される化合物を有することが好ましい。
(一般式(1)中、Ar、Ar、Ar及びArは窒素を含まずかつ置換基を有しても良いアリール基を示し、それぞれ同一であっても異なっていても良い。また、Ar及びArは置換基を有しても良いアリーレン基を示し、それぞれ同一であっても異なっていても良い。)
本発明における電荷輸送層には、結着樹脂としてポリカーボネート樹脂を該電荷輸送層に存在する結着樹脂全体の95質量%以上99.9質量%以下含み、ポリアリレート樹脂を該電荷輸送層に存在する結着樹脂全体の0.1質量%以上5質量%以下含む。
ポリアリレート樹脂を含有させることによりフォトメモリーが抑制される理由としては、先に述べたとおり、塗布された膜中で電荷輸送材料が凝集又は析出して電荷のトラップサイトを形成することを防ぐことによると推定している。ポリアリレート樹脂が特に効果的である理由として、ポリアリレート及びポリカーボネートの分子構造が影響していると考えているが、現時点で詳細は明らかではない。
フォトメモリーを抑制する効果は、少なくともポリアリレート樹脂を該電荷輸送層に存在する結着樹脂全体の0.1質量%以上させることにより得ることが出来る。また、フォトメモリーを抑制する効果は、ポリアリレート樹脂を該電荷輸送層に存在する結着樹脂全体の5質量%以下含有させれば充分達成可能である。電荷輸送層の結着樹脂としてポリカーボネート樹脂を単体で用いた際の特性からほとんど変えずに、かつ、フォトメモリー抑制効果をより高く発揮するためには、ポリアリレート樹脂を0.5質量%以上2質量%以下含むことがより好ましい。
電荷輸送材料と結着樹脂との割合は、2:1乃至1:2(質量比)の範囲が好ましい。
また、電荷輸送層には、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤又は滑剤を必要に応じて添加することもできる。電荷輸送層塗布液に用いる溶剤としては、以下のものが挙げられる。アセトン又はメチルエチルケトンのようなケトン系溶剤;酢酸メチル又は酢酸エチルのようなエステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメトキシメタン又はジメトキシエタンのようなエーテル系溶剤である。また、トルエン、キシレン又はクロロベンゼンのような芳香族炭化水素溶剤でもよい。これら溶剤は、単独で使用してもよいが、2種類以上を混合して使用してもよい。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤若しくは芳香族炭化水素溶剤、又はこれらを混合した溶剤を使用することが、樹脂溶解性や成膜性の観点から好ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送材料と結着樹脂とを溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
電荷輸送層の塗布は浸漬コーティング法等の塗布方法を用いて行なうが、本発明においては、電荷輸送層塗布完了5分後、常温下での塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は塗布完了時の10%以上100%未満である。
電荷輸送層塗布完了5分後における、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、以下に示す方法で測定した。
電荷輸送層塗布前のサンプル重量をA、電荷輸送層塗布完了5分後におけるサンプル重量をB、電荷輸送層塗布後のサンプルを120℃のオーブンで30分間乾燥させた後の重量をCとし、A、B、Cをそれぞれ測定した。測定には電子天秤等の公知の重量測定器を用いることが出来る。また、電荷輸送層塗布完了直後における、電荷輸送層塗布液中に含まれる固形分の割合をDとした。
電荷輸送層塗布液の固形分の割合は、塗布完了直後の塗布液に対し、加熱乾燥重量法等の公知の方法を用いて求めることが出来る。
まず、C−Aを計算することにより塗布された電荷輸送層の固形分重量Eが分かる。次いで、A+(E/D)を計算することにより、電荷輸送層塗布後、塗布された電荷輸送層中の溶剤が揮発していない状態のサンプル重量Fが分かる。更に、(F−B)/(F−C)を計算することにより、電荷輸送層塗布完了5分後において塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量の、塗布完了時の電荷輸送層中の溶剤含有量に対する割合を求めることが出来る。
本発明の実施においては、塗布完了より5分後から、120℃に加熱されたオーブン内で30分間、加熱乾燥することを原則とする。
塗布工程及び乾燥工程を経て形成された電荷輸送層の平均膜厚は5〜50μmであることが好ましく、特には8〜35μmであることがより好ましい。
本発明により製造される電子写真感光体の各層には各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、酸化防止剤や紫外線吸収剤の劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子の潤滑剤が挙げられる。
次に、本発明により製造された電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置について説明する。図1は、本発明による電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
図1において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の表面は、帯電手段(一次帯電手段:例えば帯電ローラー)3により、正又は負の所定電位に均一に帯電される。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光のような露光手段(図示せず)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像は、転写材(例えば紙)11に順次転写されていく。転写材11は、転写手段(例えば転写ローラー)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(図示せず)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して給送される。
トナー像の転写を受けた転写材11は、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段7へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(例えばクリーニングブレード)8によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化される。さらに、電子写真感光体1の表面は、前露光手段(図示せず)からの前露光光(図示せず)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図1に示すように、帯電手段3が、例えば帯電ローラーを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上記の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段8の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。また、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターのような電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図1では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段8とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールのような案内手段9を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ10としている。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
<電子写真感光体の作製>
23℃、60%RH環境下で熱間押し出しすることにより得られた、直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。このアルミニウムシリンダーは、JISにおいて材料記号A3003として規定されているアルミニウム合金のED管(昭和アルミニウム(株)製)である。
次に、以下の成分からなる溶液を約20時間、ボールミルで分散し導電層用塗布液を調製した。
酸化スズの被覆層を有する硫酸バリウム粒子からなる粉体(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業(株)製)60部
酸化チタン(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製)15部
フェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%)43部
シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)0.015部
シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(合)製)3.6部
1−メトキシ−2−プロパノール50部
メタノール50部
上記方法にて調製した導電層用塗布液を、上記支持体上に浸漬法によって塗布し、140℃に加熱されたオーブン内で1時間、加熱硬化することにより、支持体上端から125mmの位置の平均膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、以下の成分をメタノール400部/n−ブタノール200部の混合液に溶解した中間層用塗布液を、上記導電層上に浸漬塗布。その後、100℃に加熱されたオーブン内で30分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から125mm位置の平均膜厚が0.60μmの中間層を形成した。
共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)10部
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス(株)製)30部
次に、以下の成分を、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル700部を加えて電荷発生層用塗布液を調製した。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン(CuKα特性X線回折において、7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°(ブラッグ角度(2θ±0.2°))に強い回折ピーク有するもの)20部
下記構造式(2)で示されるカリックスアレーン化合物0.2部
ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)10部
シクロヘキサノン600部

上記電荷発生層用塗布液を中間層上に浸漬コーティング法で塗布し、80℃に加熱されたオーブン内で15分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から125mm位置の平均膜厚が0.17μmの電荷発生層を形成した。
次いで、以下の成分をモノクロロベンゼン600部及びジメトキシメタン200部の混合溶剤中に溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。これを用いて、上記電荷発生層上に電荷輸送層を浸漬塗布し、塗布完了より5分後から、120℃に加熱されたオーブン内で30分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から125mm位置の平均膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。
下記構造式(3)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)80部
下記構造式(4)で示される繰り返し単位から構成されるポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ−400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)[粘度平均分子量(Mv)40,000]99部
下記構造式(5)で示されるポリアリレート樹脂1部



上記構造式(3)で示される電荷輸送材料の、電荷輸送層塗布液に用いる溶剤に対する25度における溶解度を表1に示す。
<電子写真感光体の特性評価>
作製した電子写真感光体の光メモリー試験は、以下のように行なった。
まず、作製した電子写真感光体の一部分に、感光体表面における光量が2000 Luxとなるように調整した白色光を60分間照射し、その後暗所にて24時間保管した。次に、その感光体をレーザービームプリンター(商品名:レーザージェット3700、ヒューレットパッカード社製)用の電位測定治具に搭載した。次いで、暗部電位を−500V、露光光量を0.28μJ/cmとなるように改造した前記レーザービームプリンターに装着して、白色光露光部と非露光部との明部電位差を測定した。結果を表2に示す。
表2において、実施例1は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例2)
電荷輸送層塗布液に用いる溶剤を、モノクロロベンゼン800部のみ使用に変えた以外は、実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の50%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例2は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例3)
電荷輸送層塗布液に用いる溶剤を、モノクロロベンゼン400部及びジメトキシメタン400部の混合溶剤に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の30%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例3は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例4)
電荷輸送材料を、構造式(3)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)60部及び下記構造式(6)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)20部に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例4は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例5)
電荷輸送材料を、構造式(3)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)40部及び構造式(6)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)40部に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例5は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例6)
電荷輸送材料を、構造式(3)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)8部及び構造式(6)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)72部に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例6は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例7)
樹脂を、構造式(4)で示される結着樹脂97部、構造式(5)で示される結着樹脂1部及び下記構造式(7)で示される樹脂2部に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例7は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。

(実施例8)
電荷輸送層の塗布完了からオーブン内で加熱乾燥させるまでの時間を15分に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例8は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例9)
樹脂を、構造式(4)で示される結着樹脂98部及び構造式(5)で示される結着樹脂2部に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例9は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例10)
樹脂を、構造式(4)で示される結着樹脂99.5部及び構造式(5)で示される結着樹脂0.5部に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例10は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(実施例11)
樹脂を、構造式(4)で示される結着樹脂99.9部及び構造式(5)で示される結着樹脂0.1部に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例11は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5Vであり、フォトメモリーの発生の抑制は、実施例1〜10ほどではないことがわかる。
(実施例12)
構造式(4)で示される繰り返し単位から構成されるポリカーボネート樹脂を、ユーピロンZ−200(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)[粘度平均分子量(Mv)20,000] に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例12は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
従って、低分子量のポリカーボネート樹脂であっても、そのポリカーボネート樹脂が電荷輸送層に存在する結着樹脂全体の95質量%以上99.9質量%以下存在し、樹脂の残余がポリアリレート樹脂であれば、フォトメモリーの発生が抑制され得る。
(実施例13)
樹脂を、構造式(4)で示される結着樹脂95部及び構造式(5)で示される結着樹脂5部に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、実施例13は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
表2において、実施例13は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
従って、ポリカーボネート樹脂が電荷輸送層に存在する結着樹脂全体の95質量%以上99.9質量%以下存在し、樹脂の残余がポリアリレート樹脂であれば、フォトメモリーの発生が抑制され得る。
(比較例1)
樹脂を、構造式(4)で示される結着樹脂100部のみ使用に変えた以外は実施例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、比較例1は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が35Vに達し、フォトメモリーの発生が抑制されているとはいえない。
(比較例2)
電荷輸送層塗布液に用いる溶剤を、モノクロロベンゼン800部のみ使用に変えた以外は、比較例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の50%であった。結果を表2に示す。
表2において、比較例2は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が30Vに達し、フォトメモリーの発生が抑制されているとはいえない。
(比較例3)
電荷輸送材料を、構造式(3)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)40部及び構造式(6)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)40部に変えた以外は比較例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、比較例3は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が15Vに達し、フォトメモリーの発生が抑制されているとはいえない。
(比較例4)
電荷輸送材料を、構造式(3)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)8部及び構造式(6)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)72部に変えた以外は比較例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、比較例4は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が10Vに達し、フォトメモリーの発生が抑制されているとはいえない。
(参考例1)
電荷輸送材料を、構造式(6)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)80部のみに変えた以外は比較例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、参考例1は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(参考例2)
電荷輸送層の塗布完了からオーブン内で加熱乾燥させるまでの時間を1分に変えた以外は比較例1と同様に作製し、評価した。電荷輸送層塗布完了5分後のサンプル重量は、電荷輸送層塗布完了5分後にサンプルをオーブンから取り出して測定を行なった。電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の5%以下であった。なお、フォトメモリーの測定には、30分間のオーブン乾燥中にオーブン外へ取り出していないサンプルを用いた。結果を表2に示す。
表2において、参考例2は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
(参考例3)
電荷輸送材料を、構造式(3)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)4部及び構造式(6)で示される電荷輸送材料(正孔輸送材料)76部に変えた以外は比較例1と同様に作製し、評価した。作製の際、電荷輸送層塗布完了5分後において、塗布された電荷輸送層中の溶剤含有量は、塗布完了時の40%であった。結果を表2に示す。
表2において、参考例3は、白色光露光部と非露光部との明部電位差が5V以下であり、フォトメモリーの発生が抑制されていることがわかる。
本発明による電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 定着手段
8 クリーニング手段
9 案内手段
10 プロセスカートリッジ
11 転写材

Claims (5)

  1. 導電性支持体上に電荷発生層を有し、該電荷発生層上に電荷輸送層を有する積層型電子写真感光体の製造方法において、
    電荷輸送材料と結着樹脂とをモノクロロベンゼンを含む溶剤に溶解して電荷輸送層塗布液を調製する工程と、
    前記電荷発生層を有する前記導電性支持体を前記電荷輸送層塗布液に浸漬塗布する工程と、
    前記浸漬塗布する工程で前記電荷輸送層塗布液を塗布された前記導電性支持体をオーブン内で加熱乾燥する工程と、
    を備え、
    前記電荷輸送材料は、前記モノクロロベンゼンを含む溶剤に対する25℃における溶解度が50mg/g以上300mg/g以下となる電荷輸送材料を、前記電荷輸送層に存在する前記電荷輸送材料全体に対して10質量%以上100質量%以下含み、
    前記電荷輸送層塗布液を塗布された電荷輸送層中の前記溶剤含有量が、常温下で塗布完了5分後には塗布完了時の10%以上100%未満であり、
    前記結着樹脂は、前記電荷輸送層に存在する前記結着樹脂全体に対してポリカーボネート樹脂を95質量%以上99.9質量%以下、ポリアリレート樹脂を0.1質量%以上5質量%以下、含むことを特徴とする積層型電子写真感光体製造方法。
  2. 前記モノクロロベンゼンを含む溶剤は、モノクロロベンゼン及びジメトキシメタンの混合溶剤又はモノクロロベンゼンであることを特徴とする請求項1に記載の積層型電子写真感光体製造方法。
  3. 前記電荷輸送層に存在する前記結着樹脂全体に対して、前記ポリアリレート樹脂が0.5質量%以上2質量%以下存在することを特徴とする請求項1又は2に記載の積層型電子写真感光体製造方法。
  4. 前記電荷輸送材料と前記結着樹脂との割合は、質量比で2:1乃至1:2であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の積層型電子写真感光体製造方法。
  5. 前記電荷輸送材料として、下記一般式(1)で示される化合物を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の積層型電子写真感光体製造方法。

    (一般式(1)中、Ar、Ar、Ar及びArは窒素を含まずかつ置換基を有しても良いアリール基を示し、それぞれ同一であっても異なっていても良い。Ar及びArは置換基を有しても良いアリーレン基を示し、それぞれ同一であっても異なっていても良い。)
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