JP2003114541A - 電子写真用感光体、その製造方法およびこの電子写真用感光体を用いた電子写真装置 - Google Patents

電子写真用感光体、その製造方法およびこの電子写真用感光体を用いた電子写真装置

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JP2003114541A
JP2003114541A JP2001310940A JP2001310940A JP2003114541A JP 2003114541 A JP2003114541 A JP 2003114541A JP 2001310940 A JP2001310940 A JP 2001310940A JP 2001310940 A JP2001310940 A JP 2001310940A JP 2003114541 A JP2003114541 A JP 2003114541A
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solvent
layer
coating film
coating
electrophotographic
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Shigefumi Terasaki
成史 寺崎
Kenichi Okura
健一 大倉
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Fuji Electric Imaging Device Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Imaging Device Co Ltd
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体の外表面下端部を含む感光体用機能層
における泡状欠陥の発生を抑えて画像欠陥の発生を少な
くし、下端部まで有効な感光体用機能層を被着すること
によりコスト的に有利な感光体とし、かつ、作業効率を
向上させることにより安価に生産できる電子写真用感光
体の製造方法、その製造方法により作製された電子写真
用感光体およびこの電子写真用感光体を搭載した電子写
真装置を提供。 【解決手段】 感光体用機能層の少なくとも一層は、塗
布液から基体上に塗布膜を形成した後、塗布液中の溶剤
の沸点よりも低い温度環境下で、塗布膜中の溶剤含有量
が30重量%以下となるまで塗布膜を保持し、その後溶
剤の沸点よりも高い温度で乾燥して形成される電子写真
用感光体の製造方法、この製造方法により作製された電
子写真用感光体およびこの電子写真用感光体を搭載した
電子写真装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用感光体、
その製造方法およびこの感光体を用いた電子写真装置に
関し、詳しくは電子写真方式のプリンターや複写機等に
用いられる、少なくとも1層以上の有機材料からなる塗
布形成感光層を有する電子写真用感光体、その製造方法
および電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用感光体は、導電性を有する基
体上に樹脂層や光導電機能を有する感光層を1層もしく
は複数積層した構造を基本構造とする。近年、電荷の発
生や輸送を担う感光層材料として、有機材料を用いる有
機電子写真用感光体が、その材料の種類の多様性、高生
産性、安全性などの利点により数多く実用化されてい
る。
【0003】感光体には暗所で表面電荷を保持する機
能、光を受容して電荷を発生する機能、更には発生した
電荷を輸送する機能が必要であり、これらの機能を併せ
持つ単一感光層を備えたいわゆる単層型感光体と、主と
して光受容時の電荷発生機能を担う電荷発生層と暗所で
表面電荷を保持する機能及び電荷発生層にて発生した電
荷を輸送する機能を担う電荷輸送層とに機能分離して積
層させたいわゆる機能分離積層型感光体がある。さら
に、これらの感光層と円筒状導電性基体の間に、感光体
性能を改善するために中間層や下引き層と称される樹脂
層や金属酸化膜被膜を設けたり、感光層上に保護層と称
される樹脂層を設ける構成のものもある。
【0004】これらの感光体は、いずれも円筒状導電性
基体上に、少なくとも1種以上の溶剤と感光層材料とか
らなる塗布液を塗布した後、乾燥などの方法によって、
塗布膜中に残存する溶剤を気化蒸発させて除去すること
により、樹脂層や感光層を形成し製造される。
【0005】これら樹脂層や感光層の塗布法としては、
浸漬塗布法、スプレー塗布法、スピンコート法、ブレー
ド塗布法、リング塗布法などがあるが、一般的には、円
筒状導電性基体を塗布液に浸漬させ、次いで、基体を引
き上げること(または、塗布液槽や塗布液面を引き下げ
ること)により塗布液を基体表面上に塗布するという浸
漬塗布法(例えば、特公昭62−4187号公報、特開
昭49−130736号公報、特開昭50−75041
号公報、特開昭50−26号公報を参照)が、任意形状
の被塗布基体に採用することができ、一定の膜厚を得や
すく、また基体を引き上げる速度を変えることにより、
膜厚を容易に調整できるといった工業生産上の利点を有
しているため、広く用いられる。
【0006】また、浸漬塗布後の塗布膜の乾燥工程にお
いては、一般的には熱風乾燥が使用されるが、膜が特に
10μm以上の厚さの場合、表面から先に塗布膜の乾燥
が進み、円筒状導電性基体の吸着水や塗布膜内部の溶剤
が遅れて気化するために、乾燥後の塗布膜に泡状欠陥が
発生し易くなるという問題がある。この泡状欠陥を有す
る電子写真用感光体を電子写真装置に用いて、印字を行
うと、泡状の欠陥に相当する部位が画像上に印字欠陥と
なって現われる。
【0007】従来、上記の泡状欠陥の防止方法がいくつ
か公開されている。例えば、特開平3−144459号
公報には塗布前に基体を加熱処理することにより基体の
吸着水を除去する方法が示されている。また、特開平3
−233885号公報には遠赤外線を使用し塗布膜の内
部から乾燥する方法が示されている。また、特開平6−
123987号公報には乾燥温度以下の沸点を有する溶
剤と乾燥温度以上の沸点を有する溶剤を組み合わせた塗
布液溶剤とすることにより、乾燥時の泡の発生を大幅に
抑制する方法が開示されている。更に、特開平7−16
0014号公報や特開平8−44089号公報には昇温
条件を所定の条件にコントロールする方法が開示されて
いる。
【0008】しかしながら、上述の方法は、新たな設備
を必要とするため、スペース的にも、コスト的にも、工
業生産上は有利でなかったり、あるいは溶剤比率や昇温
条件などの各種条件を、個々の感光体に対してコントロ
ールすることは、高い生産効率と有利な生産コストとい
う観点から通常採用されている連続生産システムにおい
ては、難しいという問題があった。
【0009】更に、これらの方法は、感光体の有効な画
像形成領域に相当する感光層に発生する泡状欠陥には効
果が認められるものの、通常、画像形成に利用されてい
ない円筒状感光体の下端部末端から6mm程度の範囲の
感光層に発生する泡状欠陥については、必ずしも充分な
効果があるとは言えなかった。
【0010】この泡状欠陥は、図3に示されるような一
般的な浸漬塗布装置30を用い、円筒状基体1を上下垂
直に移動させる浸漬塗布法により塗布膜(感光層)を形
成する場合においては、基体の中央部の画像形成領域よ
りも円筒状基体の下端部末端から6mm程度の範囲の塗
布膜(感光層)の方が厚膜になり易いため、特に多く発
生し易い。
【0011】すなわち、円筒状基体の下端部が塗布液面
から離れる際に塗布液の表面張力によってかえりが発生
して、図4に示す、浸漬塗布法により塗布膜を被着した
直後の基体1の下端部40の状態を表す要部断面図のよ
うに、特に基体下端部の塗布膜厚が厚くなりやすく、ま
た、溶剤も多く残存することにより、他の部分よりも、
泡状欠陥が発生し易くなるものと考えられる。符号17
は画像形成領域の感光層塗布膜を示し、符号18は画像
形成領域に続く外表面下端部の感光層塗布膜18であ
り、通常この塗布膜18は基体1の末端から6mmぐら
いの範囲である。
【0012】従来、円筒状感光体の両端部の所定の幅は
感光層が被着されていたとしても、画像形成に使用され
ない領域外の感光層であるので、たとえ泡状欠陥があっ
ても、直接的に印字欠陥とはなり得ないし、さらに導電
処理を行う目的や、現像スリーブと感光体の間隔を一定
に保つためのコロ(回転体)などの感光体に当接する電
子写真用部材を適切に当接させる目的で、例えば特開平
4−214566号公報、特開昭59−142555号
公報、特開昭60−97361号公報、特開昭60−1
19562号公報、特開昭62−94848号公報、実
開昭60−50761号公報等で開示されているような
種々の方法により、円筒状感光体の外表面下端部領域の
感光層は一般的に除去されており、下端部に泡状欠陥が
生じる状況があったとしても、問題となることは少なか
った。
【0013】ところが、近年、装置のコンパクト化およ
び感光体のコストダウンの要請に対応し、円筒状感光体
全領域に対する画像形成領域の占有比率を増加させる目
的で、感光体の両端部にも塗布膜を形成することを求め
る要請が高くなってきた。
【0014】また別途、近年の電子写真の高解像度化の
要請に対応して、使用されるトナー粒子が微細化してい
る。トナーが微細化すると、感光体の両端部から微細ト
ナーが漏れ出て電子写真装置内を汚染し易くなるという
問題が生じる。この汚染を防止する目的で、感光体両端
の画像形成領域外に当接するようにクリーニングブレー
ドの両端にフェルト、ビロードなどの材質からなる起毛
材を設けることが行われている。感光体両端部の画像形
成領域外の感光層がきれいに除去されているかまたは塗
布されていない場合には、この起毛材の効果が認められ
るが、前述のように外表面下端部まで感光層が形成され
ている場合は、下端部の感光層表面に泡状欠陥がある
と、この泡状欠陥に起因する凹凸の影響によりトナーの
漏れ出しが生じるため、起毛材のトナー汚染防止効果も
あまり有効ではなかった。このような点からも、感光体
両端部までも感光層を形成する際は画像形成領域外であ
っても泡状欠陥を無くすことが重要である。さらに、感
光体両端部まで感光層を設ける場合、感光層の外表面下
端部に泡状欠陥のような凹凸が存在すると、円筒状感光
体の外周縁にあって、感光体の表面に当接または近接す
るクリーニングブレードや現像スリーブ、帯電,転写部
材といった電子写真プロセス部材が凹凸欠陥の影響によ
り、適切に当接または近接されずに電子写真プロセス部
材にダメージを与えたり、さらにひどい場合には、この
泡状欠陥部を起因として塗布膜が剥がれるなどの問題が
発生することがあった。
【0015】以上述べた理由により、感光体端部におい
ても感光層を有し、かつ、泡状の欠陥もない感光体が望
まれるようになったが、以前は問題となり得なかった感
光体外表面下端部の末端から6mm程度の範囲の泡状欠
陥についても、画像形成領域に発生する泡状欠陥と同様
に塗布欠陥としてカウントしなければならなくなり、外
観良品率が著しく低下する結果となった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上述べた
点に鑑みて、円筒状電子写真用感光体の外表面下端部を
含む感光層における泡状欠陥の発生を抑えて画像欠陥の
発生を少なくし、下端部まで有効な感光層を被着するこ
とにより感光層の占有被着比率を高めて未塗布部を有す
る感光体よりコスト的に有利な感光体とし、かつ、塗布
膜形成時の作業効率を向上させることにより安価に生産
できる電子写真用感光体の製造方法、その製造方法によ
り作製された電子写真用感光体およびこの電子写真用感
光体を搭載した電子写真装置を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
れば、塗布液から浸漬塗布法により円筒状導電性基体上
に少なくとも一層の感光体用機能層を形成する電子写真
用感光体の製造方法において、前記感光体用機能層の少
なくとも一層は、前記塗布液から前記基体上に塗布膜を
形成した後、前記塗布液中の溶剤の沸点よりも低い温度
環境下で、前記塗布膜中の溶剤含有量が30重量%以下
となるまで前記塗布膜を保持し、その後前記溶剤の沸点
よりも高い温度で乾燥して形成されることを特徴とする
電子写真用感光体の製造方法とすることにより、前記目
的は達成される。
【0018】請求項2記載の発明によれば、塗布膜中の
溶剤含有量が30重量%以下となるまでの塗布膜の保持
時間が30分未満である請求項1記載の電子写真用感光
体の製造方法とすることが好ましい。
【0019】請求項3記載の発明によれば、塗布液から
円筒状基体上に塗布膜を形成した後、前記塗布液中の溶
剤の沸点よりも低い温度環境下で、前記塗布膜中の溶剤
含有量が30重量%以下となるまで前記塗布膜を保持
し、その後前記溶剤の沸点よりも高い温度で乾燥して形
成される感光体用機能層が単層感光層であることがいっ
そう好ましい。
【0020】請求項4記載の発明によれば、塗布液から
円筒状基体上に塗布膜を形成した後、前記塗布液中の溶
剤の沸点よりも低い温度環境下で、前記塗布膜中の溶剤
含有量が30重量%以下となるまで前記塗布膜を保持
し、その後前記溶剤の沸点よりも高い温度で乾燥して形
成される感光体用機能層が、電荷発生層とその上に形成
される電荷輸送層を備える積層型感光層のうち前記電荷
輸送層であることがより好ましい。
【0021】請求項5記載の発明によれば、円筒状導電
性基体上に、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子
写真用感光体の製造方法により形成される感光体用機能
層であって、画像形成領域とこの領域に続く外表面下端
部領域とに跨る前記機能層を備える電子写真用感光体と
することにより、前記目的は達成される。
【0022】請求項6記載の発明によれば、塗布液から
円筒状基体上に塗布膜を形成した後、前記塗布液中の溶
剤の沸点よりも低い温度環境下で、前記塗布膜中の溶剤
含有量が30重量%以下となるまで前記塗布膜を保持
し、その後前記溶剤の沸点よりも高い温度で乾燥して形
成される感光体用機能層の膜厚が10μm以上であるこ
とを特徴とする電子写真用感光体とすることが望まし
い。
【0023】請求項7記載の発明によれば、請求項5ま
たは6記載の電子写真用感光体と、該電子写真用感光体
の外周縁部に配置される電子写真プロセス部材と、前記
電子写真プロセス部材と前記感光体表面を所定間隔に保
持するために前記感光体の前記外表面下端部領域の感光
体用機能層表面に当接する間隔基準用回転部材を備える
電子写真装置とすることにより前記目的は達成される。
【0024】
【発明の実施の形態】図1および図2は本発明の一実施
例に係わる電子写真用感光体の模式的要部断面図であ
る。図3は本発明の電子写真用感光体の製造方法にかか
る浸漬塗布装置の概略断面図であり、図4は浸漬塗布法
により塗布膜を被着した直後の導電性基体の外表面下端
部の状態を示す要部断面図、図5、図6はそれぞれ残存
溶剤比率と塗布後放置時間の関係図を示す。図7は本発
明にかかる電子写真装置の概略構成図である。
【0025】図1で示される電子写真用感光体は、円筒
状導電性基体1上に中間層2(下引き層とも言う)、電
荷発生層3と電荷輸送層4を含む感光層6、表面保護層
5を順次積層した構成の機能分離積層型感光体10であ
り、図2で表される感光体は、円筒状導電性基体1の上
に中間層2、単層型感光層50を積層した構成の単層型
感光体20である。また、電荷輸送層上に電荷発生層を
積層した機能分離積層型感光体も存在するが、あまり一
般的でないので、ここでは説明しない。いずれの感光体
においても、中間層2は、必要に応じて設けられるもの
であり、中間層2を有していない感光体も本発明に含ま
れる。また、表面保護層5も必要に応じて設けることが
できる層であり、その有無にかかわらず本発明に含まれ
る。
【0026】本発明において使用される感光体用機能層
とは、円筒状導電性基体上に浸漬塗布法により形成さ
れ、感光体として必要な機能のいずれかをそれぞれ、ま
たは一度にすべて奏することのできる一層以上の層をい
う。例えば、円筒状導電性基体上に形成される導電層、
中間層(または下引層)、単層型感光層、積層型感光層
(電荷発生層と電荷輸送層との積層)、保護層などがあ
る。
【0027】円筒状導電性基体1は、感光体の電極とし
ての役目と同時に、感光体を構成する感光層の支持体
(基体)となっており、材質的にはアルミニウム、ステ
ンレス鋼、ニッケル等の金属類、あるいはガラス、樹脂
等の絶縁材料の表面に導電処理を施したものが用いられ
る。一般的には、アルミニウムからなる円筒状基体が用
いられることが多い。
【0028】中間層2は、樹脂を主成分とする樹脂層あ
るいはアルマイト等の金属酸化膜被膜からなるものが多
い。また、中間層2には、導電性基体1から感光層6へ
の電荷の注入を制御することができるように、導電性を
適度の範囲の値にしたもの(下引層)と、導電性基体と
しての機能を主目的とし、前述よりも高導電性にしたも
の(導電層)とがある。中間層2のその他の機能として
は、基体表面の欠陥の被覆、感光層6と導電性基体1と
の密着性向上等の目的で設けられる。中間層2に用いら
れる層形成樹脂材料(バインダ樹脂)としては、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、塩
化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、
ポリエステル樹脂、エチレンセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ニトロセルロース、ポリカーボネート
樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
メラミン樹脂等の絶縁性高分子、ポリチオフェン、ポリ
ピロール、ポリアニリン等の導電性高分子が挙げられ
る。これらのバインダ樹脂は単独であるいは適宜組み合
わせて混合して用いることができる。また、これらのバ
インダ樹脂に二酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物を
含有することができる。これら金属酸化物には、導電性
を付与する目的で導電性処理を施したり、樹脂中への分
散性を向上させる目的で、アミノシランなどの表面処理
を施してもよい。
【0029】高導電性を有する中間層(導電層)の場合
は、この層上に、さらに、電荷の注入を制御する機能を
有する別の中間層(下引層)を積層することもある。ア
ルマイト等の金属酸化膜被膜は別として、バインダ樹脂
を主体とする樹脂層からなる中間層2では、前述のよう
に樹脂とその他の添加材料を少なくとも1種の溶剤に溶
解あるいは分散した塗布液を用い、浸漬塗布法を用いて
層を形成する場合が多い。
【0030】本発明は、電荷の注入を制御する樹脂層か
らなる中間層(下引層)にも、高導電性物質を含有する
樹脂層からなる中間層(導電層)を形成する場合にも、
それぞれ適用することが可能である。これらの樹脂層か
らなる中間層2の膜厚は、一般には、0.01μmから
数十μmである。膜厚が厚いほど、本発明による効果は
大きくなる。
【0031】バインダ樹脂を主体とする中間層塗布液の
溶剤としては、樹脂を溶解するものが選択され、その他
の添加材料の分散性、沸点などを考慮し、例えば、以下
のような有機溶剤から、適宜選択され、また、2種以上
の溶剤を混合して用いることも可能である。使用される
有機溶剤としては、沸点39.9℃のジクロロメタン、
以下同83.5℃のジクロロエタン、74.0℃のトリ
クロロエタン、61.2℃のクロロホルム等のハロゲン
化炭化水素系溶剤、131.7℃のクロロベンゼン、1
73℃のジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族系溶
剤、66℃のテトラヒドロフラン(THF)、88℃の
テトラヒドロピラン、101.3℃のジオキサン、ジオ
キソラン等のエーテル系溶剤、64.5℃のメタノー
ル、78.3℃のエタノール、117.7℃のブタノー
ル等のアルコール系溶剤、56.1℃のアセトン、7
9.6℃のメチルエチルケトン、115.9℃のメチル
イソブチルケトン、215.2℃のイソホロン等のケト
ン系溶剤、77.1℃の酢酸エチル、126.1℃の酢
酸ブチル等のエステル系溶剤、80.1℃のベンゼン、
110.6℃のトルエン等の炭化水素系溶剤等が挙げら
れる。
【0032】機能分離積層型感光体10における電荷発
生層3は、蒸着法によって形成することもあるが、一般
的には、主として有機電荷発生材料とバインダ樹脂から
構成される。電荷発生材料としては各種結晶型の無金属
フタロシアニンやチタニルフタロシアニン等のフタロシ
アニン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料等
が使用される。
【0033】バインダ樹脂としては前述の中間層と同様
に、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセ
タール、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン
酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミ
ド、ポリエステル、エチレンセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ニトロセルロース、ポリカーボネー
ト、シリコーン、エポキシ、ウレタン、メラミン等の樹
脂が単独或いは混合して用いられる。
【0034】これら電荷発生層3(または感光層50)
は、これら樹脂をバインダとして、電荷発生材料等の光
導電性材料を少なくとも1種の溶剤に溶解あるいは分散
した塗布液を用い、円筒状導電性基体1上または中間層
2上、(または電荷輸送層上)に浸漬塗布法を用いて形
成する場合が多い。本発明は、これらの電荷発生層3
(または感光層50)の塗布形成の場合に用いることが
可能である。これら電荷発生層(または感光層)の膜厚
は、一般には、0.01μmから数μm(感光層の場合
は数μmから数十μm)である。
【0035】バインダ樹脂を含有する電荷発生層塗布液
の溶剤としては、まずそのバインダ樹脂を溶解し、その
他光導電性材料の良分散性、沸点などを考慮すると共
に、下の層(中間層等)を著しく溶解しないようなもの
が選ばれる。例えば、以下のような有機溶剤から、適宜
選択され、2種以上の溶剤を混合して用いることも可能
である。そのような有機溶剤としては、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロホルム
等のハロゲン化炭化水素系溶剤、クロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン等のハロゲン化芳香族系溶剤、テトラヒド
ロフラン(THF)、テトラヒドロピラン、ジオキサ
ン、ジオキソラン等のエーテル系溶剤、メタノール、エ
タノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イ
ソホロン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等
のエステル系溶剤、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系
溶剤等が挙げられる。
【0036】機能分離積層型感光体10における電荷輸
送層4は正孔輸送材料とバインダ樹脂により構成され
る。正孔輸送材料としては、主としてヒドラゾン化合
物、ブタジエン化合物、ベンジジン化合物、ジアミン化
合物、インドール化合物、インドリン化合物、スチルベ
ン化合物、ジスチルベン化合物などの有機低分子化合物
が1種または2種以上混合して用いられる。
【0037】バインダ樹脂としてはビスフェノールA
型、ビスフェノールZ型、ビスフェノールA型−ビフェ
ニル共重合体等のポリカーボネート、ポリスチレン、ポ
リフェニレン、ポリエステル、ポリアリレート、ポリエ
ーテルサルフォン、ポリアミド、ポリイミド等の樹脂が
1種または2種以上を混合して用いられる。また、電荷
輸送機能を有する樹脂を用いることもできる。
【0038】このようなバインダ樹脂を含有する電荷輸
送層塗布液の溶剤としては、前記中間層、電荷発生層等
塗布液の溶剤として列挙したものからバインダ樹脂を溶
解するが、下層を著しく溶解しないものが選択され、そ
の他電荷輸送剤の溶解、分散性、沸点などを考慮して決
められる。
【0039】単層型感光体20における単層型感光層5
0は、主として電荷発生材料とバインダ樹脂により構成
され、さらに正孔輸送材料を含有するもの、またさらに
電子輸送材料を含有するもの等が存在する。電荷発生材
料や正孔輸送材料には前述の化合物から適宜選択して用
いられる。
【0040】電子輸送材料としては、クロラニル、テト
ラシアノエチレン、トリニトロフルオレノン、キノン化
合物、ジフェノキノン化合物、ナフトキノン化合物、ア
ゾキノン化合物などの有機低分子化合物が1種または2
種以上の混合で用いられる。
【0041】バインダ樹脂としては前述した電荷輸送層
用バインダ樹脂の他、カゼイン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアセタール、塩化ビニル、酢酸ビニル、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレンセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、ニトロセルロース、シリコーン、エポキシ、ウ
レタン、メラミン等の樹脂が1種または2種以上混合し
て用いられる。また、電荷輸送機能を有する樹脂を用い
ることもできる。また、潤滑性を向上させる目的で、そ
の化学構造式にフッ素や珪素原子を有する樹脂の微粉末
等を電荷輸送層に含有させてもよい。
【0042】このようなバインダ樹脂を含有する単層型
感光層塗布液の溶剤としては、前記中間層、電荷発生層
等塗布液の溶剤として列挙したものからバインダ樹脂を
溶解するが、中間層が存在する場合は、この層を著しく
溶解しないものが選択され、その他電荷発生剤、電荷輸
送剤の溶解、分散性、沸点などを考慮して決められる。
【0043】また、感光層(6、50)表面に、機械的
強度を向上させる目的で必要に応じて(図2では図示し
ない)表面保護層5を設けてもよい。表面保護層5は機
械的ストレスに対する耐久性に優れた材料で構成される
と共に、電荷発生材料が感応する光をできるだけ低損失
で透過させる性能を有していることが望まれる。表面保
護層5としてダイヤモンドライクカーボンをプラズマC
VDによって形成する発明なども公開されているが、バ
インダ樹脂を主体とする樹脂層からなるものが主流であ
り、公開された特許出願の数も多い。この樹脂層からな
る表面保護層5には、電荷輸送材料や潤滑性を向上させ
る目的で前述のフッ素や珪素原子を含む樹脂微粉末等を
含有させてもよい。
【0044】更に各樹脂層(2、5)および感光層
(6、50)には、感度の向上、残存電位の減少、耐環
境性や有害な気体や光に対する安定性向上等を目的とし
て、さらに電子受容性物質、酸化防止剤、光安定剤等を
添加することができる。
【0045】このような目的で用いられる化合物として
は、トコフェロールなどのクロマール誘導体及びエーテ
ル化化合物、エステル化化合物、ポリアリールアルカン
化化合物、ハイドロキノン誘導体、ジエーテル化化合
物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導
体、チオエーテル化合物、フェニレンジアミン誘導体、
ホスホン酸エステル、亜リン酸エステル、フェノール化
合物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合
物、ヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
【0046】更には、形成した塗膜のレベリング性の向
上や、更なる潤滑性の付与を目的としてシリコーンオイ
ルやフッ素系添加剤等のレベリング剤を含有することが
できる。また、その他、種々の目的のために樹脂層
(2、5)や感光層(6、50)に通常混合される有
機、無機化合物等を本発明にかかる感光体にも含有させ
てもよい。
【0047】前述したこれらの樹脂層(2、5)や感光
層(6、50)は、導電性基体1上にバインダ樹脂と少
なくとも1種の有機溶剤からなる塗布液から浸漬塗布法
によって塗布膜を形成し、その後、樹脂層および感光層
用の塗布膜に残存する有機溶剤を加熱乾燥や減圧乾燥等
によって除去して樹脂層および感光層となす方法が広く
用いられている。塗布膜の乾燥は、各樹脂層および感光
層を塗布毎に、行なってもよいし、特許第301037
4号公報に記載されているように、例えば、最外層の塗
布後のみに行ってもよい。
【0048】本発明の感光体の製造方法は、前述した樹
脂層(2、5)または感光層(6,50)を、浸漬塗布
法により塗布し、加熱乾燥することによって形成する感
光体の製造方法において、用いることができる。
【0049】以下では、一実施例として、円筒状アルミ
ニウム基体を用いた導電性基体1と、中間層2、電荷発
生層3、電荷輸送層4からなる機能分離積層型感光体1
0の製造方法について説明する。
【0050】円筒状アルミニウム基体の洗浄工程を経
て、図3に記載されているような浸漬塗布装置30を用
い、基体上部の基体把持部7にてほぼ垂直に把持した円
筒状アルミニウム基体1を、昇降装置9に付随する昇降
部8を降下させることにより、中間層用塗布液100の
ある塗布槽11に浸漬し、ついで、所定の適当な引き上
げ速度にて、昇降部8を上昇させ、基体1上に中間層2
を塗布する。中間層2を塗布した基体1は、次の乾燥工
程へと搬送され、図示しない空気対流式加熱乾燥装置に
て、中間層の内部に残存する溶剤を除去し、中間層2を
形成する。次に、電荷発生層塗布工程へと搬送され、前
記中間層形成工程と同様に、電荷発生層3用塗布膜を塗
布し乾燥して、中間層2上に電荷発生層3を形成する。
次に、電荷輸送層塗布工程へと搬送され、同様に、電荷
輸送層用塗布膜を浸漬塗布法により形成し、保持、乾燥
して電荷輸送層4を形成する。
【0051】なお、この浸漬塗布装置30では、導電性
基体1が昇降装置(8、9)に把持されて下がり、塗布
槽11に浸漬されると、塗布液100は塗布槽11から
溢れ、貯留タンク12に流れ込んで、貯留される。貯留
タンク12内では常時塗布液100は、攪拌翼13によ
り攪拌され、分散材の沈降を防ぎながら、再び塗布槽1
1へポンプ14により圧送される。このように塗布液1
00は、浸漬塗布装置30の運転中には常に循環してい
る。
【0052】次に、本発明では、この電荷輸送層用塗布
膜の形成された基体を、一旦、加熱乾燥装置を用いず
に、電荷輸送層塗布液中の溶剤の沸点(2種以上の溶剤
を含む場合は、その中で一番低い沸点)よりも低い温度
環境下で、前工程で形成した塗布膜中の溶剤含有量(ほ
とんど直前の工程で塗布した電荷輸送層塗布膜中の溶剤
含有量と見なすことができる)が30重量%以下となる
まで保持する(以下、これを保持工程と呼ぶ)。保持す
る場所は、電荷輸送層を塗布した場所や次の加熱乾燥を
行う場所あるいは、その間の搬送場所あるいは、前記以
外の別の場所でもよい。その際、埃や塵等が塗布膜に付
着しないように注意することが肝要である。また、その
温湿度環境は、電荷輸送層塗布液中の最も低い沸点溶剤
の沸点よりも低い温度であればよい。沸点より、10℃
以上低い温度がより好ましい。通常は、常温常湿と呼ば
れる温度20〜25℃程度・湿度50%程度が、特別な
装置を用いる必要がないため、有用である。さらに溶剤
蒸気の排気設備の設置が好ましいことは言うまでもな
い。
【0053】塗布膜中の溶剤含有量は、次工程の加熱乾
燥前後における塗布膜形成基体の重量を測定することに
よって、次式より算出することができる。
【数1】
【0054】乾燥後の塗布膜の重量は、乾燥後の塗布膜
形成基体の重量から、測定目的の塗布膜の形成前の下層
塗布膜形成基体の重量(測定目的の塗布膜が中間層の場
合は、基体のみの重量)を引いて求めることができる。
【0055】電荷輸送層4の場合は、乾燥後の電荷輸送
層4の重量は、電荷輸送層乾燥後の、中間層2、電荷発
生層3、電荷輸送層4を形成した基体の重量から、中間
層2、電荷発生層3のみを形成した基体の重量を引いて
求めることができる。
【0056】実際に、工業的に生産する場合は、個々の
感光体製造毎に、溶剤比率を求める必要はない。製造を
行う前に、同条件で、保持する時間と溶剤比率の相関を
求め、溶剤比率が30重量%以下となる保持時間を算出
し、実際の製造工程では、保持時間で管理すれば良い。
通常、1分程度から10数分程度であり、30分以上の
保持時間を設ける必要はないことがわかった。このこと
により、作業時間が短くなり効率向上が図られた。
【0057】前述に従って、溶剤比率が30重量%以下
となるように溶剤の最低沸点よりも低い温度で所定時間
保持した後、次に、加熱乾燥装置を用いて、電荷輸送層
塗布液中の溶剤の沸点よりも高い温度環境下にて乾燥し
て、電荷輸送層を形成する。加熱温度は、電荷輸送層塗
布液中の溶剤の溶剤の沸点よりも高い温度であればよい
が、より好ましくは、沸点より10℃以上高い温度であ
る。また、あまり高すぎると塗布膜にヒビを生じたりす
るため、一般には200℃以下、より好ましくは150
℃以下、さらに好ましくは130℃以下であれば、大掛
かりな乾燥装置を必要とせず、コスト的にも有用であ
る。また必要に応じて、減圧してもよい。乾燥時間は、
一般的には、数分から数時間程度であり、良品率や製造
コスト等を鑑み、適宜最適化すればよいが、15分から
1時間程度が好ましい。
【0058】以上の工程によって、製造された感光体
は、図4の斜線部19に示すように、円筒状基体の内表
面(円筒状基体の内側)に不要な塗布膜19が付着して
いる場合がある。この不要塗布膜19は特に大きな問題
を起こさなければ、このまま用いてもよいが、フランジ
等を円筒状基体の端部内側にはめ込む際、直径が合わな
いなどの不都合を生じる場合は、特公平4−73778
号公報に記載された溶剤を用いる方法や機械的な方法を
用いて、この不要塗布膜19を除去することが望まし
い。この除去工程は、塗布膜の乾燥工程後でもよいが、
乾燥工程前の本発明にかかる保持工程において行うと、
製造時間の短縮が図れ、有用である。ただし、保持工程
内で、溶剤を用いて前記不要塗布膜の除去を行う場合
は、保持時間と塗布膜中の溶剤比率の相関に影響を与え
るので、保持時間の算出は、これを考慮する必要があ
る。
【0059】図7に本発明にかかる接触帯電法を用いた
電子写真プロセス部材を備える電子写真装置60の概略
構成図を示す。この電子写真プロセス部材は、円筒状導
電性基板1とその外周面上に被覆された感光層(6、5
0)からなる電子写真用感光体(10、20)の外周縁
部にローラ帯電部材21、この帯電部材に印加電圧を供
給する高圧電源22、像露光部材23、現像器24、給
紙ローラと給紙ガイド25、転写帯電器(直接帯電型)
26、クリーニング装置27、クリーニングブレード2
71、除電部材28が順次配置されてなる。符号29は
現像器24に備えられている現像スリーブと感光体との
間隔を一定に保つように規定する(または一定にする基
準となる)間隔基準回転部材(通常「ころ」と称され
る)であり、感光体の端部の画像形成領域外の感光層表
面に当接している。
【0060】画像形成の方法は、まず、電子写真用感光
体(10、20)上に接触配置されている帯電用部材2
1に高圧電源22から供給される電圧を印加して感光体
(10、20)表面を帯電し、像露光部材23によって
原稿に対応した画像を感光体(10、20)に像露光
し、静電潜像を形成する。次に、現像器24中のトナー
を感光体(10、20)に付着させることにより感光体
(10、20)上の静電潜像を現像(可視像化)する。
【0061】さらに感光体(10、20)上に形成され
たトナー像を給紙ローラと給紙ガイド25を通して供給
された紙などの転写材上に転写帯電器26によって転写
し、クリーニングブレード271によって、転写材に転
写されずに感光体(10、20)上に残った残トナーを
回収する。このクリーニングブレード271の両端には
ビロード布のような起毛材が取り付けられているので、
トナー残さをクリーニングブレード271により除去す
る際にトナーが両端部から漏れて装置内部を汚染するこ
とがない。なお、感光層(6,50)内部に残存電荷が
残るような場合には、除電部材28によって感光体(1
0、20)に適切な電圧を印加して除電または光を用い
た除電をしたほうがよい。
【0062】一方、トナー像が形成された紙などの転写
材は図示しない搬送部によって図示しない定着器に送ら
れてトナー像が定着される。この電子写真装置におい
て、像露光部材23の光源はハロゲン光、蛍光灯、LE
D、レーザー光などを用いることができる。また必要に
応じて他の補助プロセスを加えてもよい。このような電
子写真装置としては、複写機の他、レーザービームプリ
ンタ装置、ファクシミリ、電子写真製版システムなどが
ある。
【0063】
【実施例】(感光体試料の製造と実験の内容)以下、本
発明の実施例にかかる効果を説明するための感光体試料
の製造とその実験内容について説明する。本発明は下記
の記載に示される実施例に限定されるものでないことは
言うまでもない。
【0064】製造例1(実験例1−1〜実験例1−9) 外径30mm、内径28.5mm、長さ246mmのJ
IS規格6000系アルミニウム製円筒状基体(基体表
面の平均表面粗さRmax:約1.1μm)の54本を
洗浄、乾燥した後、各54本のアルミニウム基体に以下
に示す組成の中間層用塗布液を浸漬により塗布し、10
0℃で30分間熱風乾燥して、アルミニウム基体上に膜
厚約1μmの中間層を形成した。 アルコール可溶性ナイロン(CM−8000:東レ(株)製) 5重量部 アミノシラン処理された酸化チタン微粒子 5重量部 メタノール/ジクロロメタン混合溶剤(6重量部/4重量部) 90重量部 (沸点64.5℃/39.9℃)
【0065】次に、各54本の中間層がそれぞれ形成さ
れたアルミニウム基体に、以下に示す組成の電荷発生層
塗布液を用いて浸漬塗布し、80℃で15分間熱風乾燥
して、前記中間層上に膜厚約0.2μmの電荷発生層を
形成した。 非晶質オキシチタニルフタロシアニン 1重量部 ブチラール樹脂(BX−1:積水化学工業(株)製) 1重量部 ジクロロメタン/1,2−ジクロロエタン混合溶剤(7重量部/3重量部) (沸点39.9℃/83.5℃) 98重量部
【0066】次に、中間層と電荷発生層を形成した54
本の円筒状アルミニウム基体中9本の重量(Xグラム)
を精密天秤にて測定した。電荷発生層まで形成した各5
4本のアルミニウム基体に、以下の組成の電荷輸送層塗
布液を用いて引き上げ速度1.2mm/秒にて浸漬塗布
し、基体下端部が塗布槽内の液面上の溶剤雰囲気中から
開放されてからの時間を放置(または保持)時間として
記録し、基体外表面下端部に塗布された塗布膜を除去せ
ずに、基体内接面の不要な塗布膜のみを溶剤を染ませた
布で拭き取りながら、ジクロロメタン溶剤の沸点39.
9℃より低い約25℃にて1分間、1.5分間、2分
間、2.5分間、3分間、4分間、5分間、10分間、
30分間の各9種の放置(または保持)時間で、重量測
定用の1本を含む各6本、計54本を放置(または保持
−以下同じ)した直後、同様に、電荷輸送層用塗布膜が
形成されたアルミニウム基体の重量(Yグラム)を測定
し、次にジクロロメタンの沸点より高い90℃に設定し
た熱風乾燥炉中で60分間乾燥した後、再び、乾燥後の
電荷輸送層用塗布膜が形成されたアルミニウム基体重量
(Zグラム)の測定を行った。本方法により、電荷発生
層上に形成された電荷輸送層の膜厚は約16μmであっ
た。
【0067】 下記構造式で表されるベンジジン化合物 9重量部
【化1】 ビスフェノールA−ビフェニル共重合ポリカーボネート (タフゼットB−500 / 出光興産(株)製) 11重量部 2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール (武田薬品工業(株)製) 0.5重量部 ジクロロメタン 115重量部
【0068】(沸点39.9℃)上述の条件で製作した
54本の各塗布膜形成基体試料のうち、前記9種の放置
時間の各一本について下記数式により残存溶剤比率を求
め、その結果を図5の残存溶剤比率と塗布後放置時間の
関係図に示した。残る45本の塗布膜形成基体(電子写
真用感光体)試料について、印字領域の泡状欠陥と、こ
の印字領域に続く領域である感光体の外表面下端部の泡
状欠陥の発生状況をそれぞれ比較して下記表1に示し
た。
【0069】前記9種の各放置実験後の残存溶剤比率
を、下記の数式により求めた。
【数2】 X:測定用塗布膜被着前のアルミニウム基体の重量(中
間層と電荷発生層被着後のアルミニウム基体の重量)。 Y:乾燥前の測定用塗布膜形成基体の重量(前記製造例
1では、中間層、電荷発生層及び電荷輸送層用塗布膜
(未乾燥)被着のアルミニウム基体の重量)。 Z:乾燥後の測定用塗布膜被着後のアルミニウム基体の
重量(前記製造例1では、中間層、電荷発生層及び電荷
輸送層被着のアルミニウム基体の重量)。
【0070】製造例2(実験例2−1〜実験例2−8、
比較実験例2−1) 製造例1の電荷輸送層用塗布液を用いて1.8mm/秒
にて浸漬塗布した以外は製造例1と同様に塗布膜形成基
体(電子写真用感光体)試料を作製した。この電荷輸送
層の膜厚は約20μmであった。ここで製作した54本
の各塗布膜形成基体試料のうち、9種の放置実験のため
の9本については残存溶剤比率を求め、その結果を図5
の残存溶剤比率と塗布後放置時間の関係図に示した。残
る45本の塗布膜形成基体(電子写真用感光体)試料に
ついて、印字領域の泡状欠陥と、この印字領域に続く領
域である感光体の外表面下端部の泡状欠陥の発生状況を
それぞれ比較して下記表2に示した。
【0071】製造例3(実験例3−1〜実験例3−5、
比較実験例3−1〜3−4) 製造例1の電荷輸送層用塗布液を2.8mm/秒にて浸
漬塗布した以外は製造例1と同様に54本の電子写真用
感光体試料を作製した。この電荷輸送層の膜厚は約29
μmであった。これらの試料について、前述と同様に、
残存溶剤比率と泡状欠陥の発生状況を比較した結果を図
5と表3に示す。
【0072】製造例4(実験例4−1〜実験例4−9) 製造例1の電荷輸送層用塗布液について、ジクロロメタ
ンを125重量部とし、1.0mm/秒にて浸漬塗布し
た以外は製造例1と同様に54本の電子写真用感光体試
料を作製した。この電荷輸送層の膜厚は約10μmであ
った。これらの試料について、前述と同様に、残存溶剤
比率と泡状欠陥の発生状況を比較した結果を図5と表4
に示す。
【0073】製造例5(実験例5−1〜実験例5−9) 製造例4の電荷輸送層用塗布液を1.8mm/秒にて浸
漬塗布した以外は製造例4と同様に54本の電子写真用
感光体試料を作製した。この電荷輸送層の膜厚は約15
μmであった。これらの試料について、前述と同様に、
残存溶剤比率と泡状欠陥の発生状況を比較した結果を図
5と表5に示す。
【0074】製造例6(実験例6−1〜実験例6−8、
比較実験例6−1) 製造例1の電荷輸送層用塗布液について、ジクロロメタ
ンにかえてテトラヒドロフラン(THF)を86重量部
とし、1.2mm/秒にて浸漬塗布した以外は製造例1
と同様に54本の電子写真用感光体試料を作製した。こ
の電荷輸送層の膜厚は約13μmであった。これらの試
料について、前述と同様に、残存溶剤比率と泡状欠陥の
発生状況を比較した結果を図6と表6に示す。
【0075】製造例7(実験例7−1〜実験例7−7、
比較実験例7−1〜7−2) 製造例6で使用した電荷輸送層用塗布液を用い、1.8
mm/秒にて浸漬塗布した以外は製造例6と同様に54
本の電子写真用感光体試料を作製した。この電荷輸送層
の膜厚は約17μmであった。これらの試料について、
前述と同様に、残存溶剤比率と泡状欠陥の発生状況を比
較した結果を図6と表7に示す。
【0076】製造例8(実験例8−1〜実験例8−5、
比較実験例8−1〜8−4) 製造例6で使用した電荷輸送層用塗布液を用い、2.8
mm/秒にて浸漬塗布した以外は製造例6と同様に54
本の電子写真用感光体試料を作製した。この電荷輸送層
の膜厚は約21μmであった。これらの試料について、
前述と同様に、残存溶剤比率と泡状欠陥の発生状況を比
較した結果を図6と表8に示す。
【0077】表1〜8に示す印字領域欄の各良品数の数
値は、目視で泡状欠陥発生が認められないものを良品と
し、それぞれ同一条件で作製された5本中の良品の数を
表す。同じく、外表面下端部良品数の数値は、試料末端
から6mmの範囲の下端部の塗布膜面に、目視で泡状欠
陥発生が認められないものを良品とし、それぞれ同一条
件で作製された5本中の良品の数を表す。溶剤比率
(%)とは、前記残存溶剤比率を示す数式で求められた
重量%を表す。
【0078】図5、図6は、それぞれ塗布後放置時間
(分)と残存溶剤比率(重量%)との関係を示す図であ
り、横軸はそれぞれ対数目盛りとなっている。図5(そ
の1)の菱形マークは製造例1における塗布後の9種の
放置時間後に測定した各残存溶剤比率を示す。同様に四
角マークは製造例2の場合にそれぞれ測定した放置時間
と残存溶剤比率の関係を示す。同様に三角、○、×マー
クはそれぞれ製造例3,4,5の放置時間と残存溶剤比
率の関係を示す。図6(その2)についても同様に、菱
形、四角、○マークはそれぞれ製造例6,7,8の放置
時間と残存溶剤比率の関係を示す。図5、図6共、縦軸
の残存溶剤比率30.0重量%を超えて存在する各マー
クは比較実験例の場合を示し、同30.0重量%以下の
マークはすべて本発明にかかる実験例の場合である。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】
【表5】
【0084】
【表6】
【0085】
【表7】
【0086】
【表8】
【0087】図5と図6より、製造例1〜8に示した各
条件においては、浸漬塗布後、25℃では3分以上保持
(放置)した後、加熱乾燥のために乾燥炉に投入するこ
とにより、残存溶剤比率が30%以下となることが分か
る。さらに、6分以上保持すれば、残存溶剤比率は20
%以下となることが分かる。さらに表1〜8からは10
分以上30分までの保持時間にすれば、各感光体試料に
ついて、印字領域、下端部領域とも不良は全く見られな
くなることが判る。
【0088】一方、30分以上の保持時間の場合は、保
持時間が長くなればなるほど、残存溶剤比率が20%以
下となると推測され、前述と同様に不良も無くなると思
われるが、保持時間が長い分、作業効率の低下を伴う。
【0089】本発明によれば、従来、浸漬塗布後30分
以上の放置(保持)時間の後、加熱乾燥を行っていた工
程を30分未満の放置(保持)に短くすることが可能に
なり、いわゆる作業工程におけるリードタイムを短縮で
き、作業効率が向上するという効果が得られる。
【0090】表1〜8に示す結果より、溶剤比率(残存
溶剤比率)が30%以下の状態の塗布膜にされたアルミ
ニウム基体を加熱乾燥のために、乾燥炉に投入した感光
体試料については、少なくとも外表面下端部の良品数が
1以上であり、印字領域の良品数は2以上であり、本発
明の効果が認められる。好ましくは溶剤比率を27%以
下であり、より好ましくは23%以下(約6分以上の保
持時間)にすると、外表面下端部、印字領域共すべて良
品という優れた効果を示すことが分かる。これは30分
より短い保持時間により、外表面下端部、印字領域共す
べて良品という優れた効果が得られることを示してお
り、本発明が作業効率を向上させることにより安価に生
産できる電子写真用感光体の製造方法にかかるものであ
ることを明らかにするものである。
【0091】一方、溶剤比率(残存溶剤比率)が30%
以上の状態の塗布膜を有するアルミニウム基体を加熱乾
燥のために、乾燥炉に投入した感光体試料については、
表1〜8より、すべての感光体試料の下端部に泡状欠陥
の発生が認められた。
【0092】塗布膜の膜厚と泡状欠陥発生の関連性につ
いては、表1〜8には示されてはいないが、膜厚10μ
m以下の塗布膜については泡状欠陥の発生はもともと少
なく、本発明の効果について、はっきりとは得られなか
った。膜厚10μm以上では、膜厚が増加するに従い塗
布膜中に含まれる溶剤量が増加し泡状欠陥の発生頻度が
増加するが、本発明の効果も明確になることが確認でき
る。この結果より、本発明は膜厚10μm以上の感光層
を形成する際に有効であり、好ましくは17μm以上、
より好ましくは29μm以上の感光層を形成する際に極
めて有効である。
【0093】上述のようにして作製した感光体の内、下
端部に泡状欠陥の発生した感光体5本及び泡状欠陥のな
い感光体5本の計10本について、ドラム端部にトナー
飛散防止用の起毛材が当接する構造を有する市販のデジ
タル複写機に搭載し、それぞれ1万枚の印字評価を行っ
た。その結果、下端部に泡状欠陥の発生した感光体は5
本中3本が起毛材にダメージを与え、漏れたトナーが複
写機内の帯電器を汚染した結果、画像上黒スジが発生し
た。一方、下端部に泡状欠陥のない感光体は5本とも前
述のような不具合は観察されず、良好な結果が得られ
た。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、塗布液から浸漬塗布法
により円筒状導電性基体上に少なくとも一層の感光体用
機能層を形成する電子写真用感光体の製造方法におい
て、前記感光体用機能層の少なくとも一層は、前記塗布
液から前記基体上に塗布膜を形成した後、前記塗布液中
の溶剤の沸点よりも低い温度環境下で、前記塗布膜中の
溶剤含有量が30重量%以下となるまで前記塗布膜を保
持し、その後前記溶剤の沸点よりも高い温度で乾燥して
形成される電子写真用感光体の製造方法、この製造方法
により作製された電子写真用感光体およびこの電子写真
用感光体を搭載した電子写真装置としたので、円筒状電
子写真用感光体の外表面下端部を含む感光体用機能層に
おける泡状欠陥の発生を抑えて画像欠陥の発生を少なく
し、下端部まで有効な感光体用機能層を被着することに
より前記機能層の占有被着比率を高めて未塗布部を有す
る感光体よりコスト的に有利な感光体とし、かつ、作業
効率を向上させることにより安価に生産できる電子写真
用感光体の製造方法、その製造方法により作製された電
子写真用感光体およびこの電子写真用感光体を搭載した
電子写真装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電子写真用積層型感光体の主要
部の模式的断面図
【図2】本発明にかかる電子写真用単層型感光体の主要
部の模式的断面図
【図3】本発明の電子写真用感光体の製造方法にかかる
浸漬塗布装置の概略断面図
【図4】浸漬塗布法により塗布膜を被着した直後の導電
性基体の外表面下端部の状態を示す要部断面図
【図5】残存溶剤比率と塗布後放置時間の関係図(その
1)
【図6】残存溶剤比率と塗布後放置時間の関係図(その
2)
【図7】本発明にかかる電子写真装置の概略構成図
【符号の説明】
1 導電性基体 2 中間層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 5 表面保護層 6 感光層(積層) 7 把持部 8 昇降部 9 昇降装置 10 機能分離積層型感光体 11 塗布槽 12 貯留タンク 13 攪拌翼 14 ポンプ 17 塗布膜 18 塗布膜の外表面下端部 19 不要塗布膜 20 単層型感光体 29 間隔基準回転部材 30 浸漬塗布装置 40 塗布後感光体の下端部 50 単層型感光層 60 電子写真装置 100 塗布液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H035 CA07 CB03 CD14 2H068 AA31 AA35 AA37 AA54 EA14 EA16 EA19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布液から浸漬塗布法により円筒状導電
    性基体上に少なくとも一層の感光体用機能層を形成する
    電子写真用感光体の製造方法において、前記感光体用機
    能層の少なくとも一層は、前記塗布液から前記基体上に
    塗布膜を形成した後、前記塗布液中の溶剤の沸点よりも
    低い温度環境下で、前記塗布膜中の溶剤含有量が30重
    量%以下となるまで前記塗布膜を保持し、その後前記溶
    剤の沸点よりも高い温度で乾燥して形成されることを特
    徴とする電子写真用感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 塗布膜中の溶剤含有量が30重量%以下
    となるまでの塗布膜の保持時間が30分未満であること
    を特徴とする請求項1記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 塗布液から円筒状基体上に塗布膜を形成
    した後、前記塗布液中の溶剤の沸点よりも低い温度環境
    下で、前記塗布膜中の溶剤含有量が30重量%以下とな
    るまで前記塗布膜を保持し、その後前記溶剤の沸点より
    も高い温度で乾燥して形成される感光体用機能層が、単
    層感光層であることを特徴とする請求項1または2記載
    の電子写真用感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 塗布液から円筒状基体上に塗布膜を形成
    した後、前記塗布液中の溶剤の沸点よりも低い温度環境
    下で、前記塗布膜中の溶剤含有量が30重量%以下とな
    るまで前記塗布膜を保持し、その後前記溶剤の沸点より
    も高い温度で乾燥して形成される感光体用機能層が、電
    荷発生層とその上に形成される電荷輸送層を備える積層
    型感光層のうち前記電荷輸送層であることを特徴とする
    請求項1または2記載の電子写真用感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
    の電子写真用感光体の製造方法により形成される感光体
    用機能層が画像形成領域とこの領域に続く外表面下端部
    領域とに跨っていることを特徴とする電子写真用感光
    体。
  6. 【請求項6】 塗布液から円筒状基体上に塗布膜を形成
    した後、前記塗布液中の溶剤の沸点よりも低い温度環境
    下で、前記塗布膜中の溶剤含有量が30重量%以下とな
    るまで前記塗布膜を保持し、その後前記溶剤の沸点より
    も高い温度で乾燥して形成される感光体用機能層の膜厚
    が10μm以上であることを特徴とする電子写真用感光
    体。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の電子写真用感光
    体と、該電子写真用感光体の外周縁部に配置される電子
    写真プロセス部材と、この電子写真プロセス部材と前記
    感光体表面を所定間隔に保持するために前記感光体の前
    記外表面下端部領域の感光体用機能層表面に当接する間
    隔基準用回転部材を備えることを特徴とする電子写真装
    置。
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