JP2008026482A - 電子写真感光体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 感光層の下層として、支持体上に導電層及び中間層をこの順に有する電子写真感光体において、リユース性及び導電性に優れた酸素欠損型酸化錫を用いた導電層の導電性をさらに改善することにより、導電層の上層である中間層の抵抗の環境変動も改善し、温湿度が著しく異なる環境下で使用しても黒点、白点、濃度薄等の画像欠陥を発生させない電子写真感光体を提供する。
【解決手段】 支持体上に導電層、中間層及び感光層をこの順に有する電子写真感光体であって、該導電層が少なくとも金属酸化物粒子と結着樹脂を含有する電子写真感光体において、該金属酸化物粒子が酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子であり、該導電層の膜厚が10〜25μmであり、該導電層が導電処理されていない無機粒子を含有する。
【選択図】 図2
【解決手段】 支持体上に導電層、中間層及び感光層をこの順に有する電子写真感光体であって、該導電層が少なくとも金属酸化物粒子と結着樹脂を含有する電子写真感光体において、該金属酸化物粒子が酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子であり、該導電層の膜厚が10〜25μmであり、該導電層が導電処理されていない無機粒子を含有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、支持体上に導電層、中間層及び感光層を設けた積層型の電子写真感光体に関する。
一般に、電子写真感光体(有機電子写真感光体)は、支持体と該支持体上に設けられた感光層から構成され、積層型の電子写真感光体の場合、感光層は電荷発生層及び電荷輸送層で構成することができる。しかしながら、現状は、支持体表面の欠陥の被覆、感光層の塗工性向上、支持体と感光層との接着性向上、感光層の電気的破壊に対する保護、帯電性の向上、支持体から感光層への電荷注入性の改良などのために、支持体と感光層との間に各種層を設けることが多い。したがって、支持体と感光層との間に設けられる層には、被覆性、接着性、機械的強度、導電性、電気的バリア性などの多くの機能が要求される。
支持体と感光層との間に設けられる層としては、下記(1)〜(3)のタイプのものが知られている。
(1)導電性材料を含有しない樹脂層。
(2)導電性材料を含有した樹脂層。
(3)上記(2)の層の上に、上記(1)の層を積層したもの。
上記(1)の層は、導電性材料を含有しないため、層の抵抗が高い。しかも、表面平滑化処理が施されていない支持体表面の欠陥を被覆するためには、その厚さ(膜厚)を厚くしなければならない。
しかしながら、抵抗が高い上記(1)の層の膜厚を厚くすると、初期および繰り返し使用時の残留電位が高くなるという問題が生じる。
したがって、上記(1)の層の実用化のためには、支持体表面の欠陥を少なくし、かつ、その膜厚を薄くする必要がある。
一方、上記(2)の層は、導電性粒子などの導電性材料を樹脂中に分散した層であり、層の抵抗を小さくすることが可能であるため、層の膜厚を厚くして、導電性の支持体や非導電性の支持体(樹脂製の支持体など)の表面の欠陥を被覆することが可能である。
しかしながら、上記(2)の層の膜厚を厚くする場合は、薄くする上記(1)の層に比べて、層に十分な導電性を付与する必要があるため、上記(2)の層は体積抵抗率の低い層となり、そのため、低温低湿から高温高湿の幅広い環境条件において、画像欠陥の原因となる支持体、上記(2)の層から感光層への電荷注入を阻止するためには、電気的バリア性を有する層を上記(2)の層と感光層との間に別途設けることが好ましい。電気的バリア性を有する層とは、上記(1)の層のように、導電性粒子を含有しない樹脂層である。
すなわち、支持体と感光層との間に設けられる層は、上記(1)の層と上記(2)の層とを積層した上記(3)の構成であることが好ましい。
上記(3)の構成は、複数の層を形成する必要があるため、それだけ工程が増えるが、支持体表面の欠陥の許容範囲が大きくなるため、支持体の使用許容範囲が大幅に広がり、生産性の向上が図れるという利点がある。
一般的に、上記(2)の層は導電層と呼ばれ、上記(1)の層は中間層(下引き層、バリア層)と呼ばれる。
また、押し出し工程および引き抜き工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管や、押し出し工程およびしごき工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管は、表面切削することなく無切削管として良好な寸法精度や表面平滑性が得られるうえ、コスト的にも有利な電子写真感光体用の支持体として用いられているが、これらの無切削のアルミニウム管の表面にはササクレ状の凸状欠陥が生じやすく、このような支持体の表面欠陥を隠蔽する観点からも、上記(3)の構成が好ましい。
導電層に用いる導電性材料としては、各種の金属、金属酸化物、導電性ポリマーなどがある。その中でも、抵抗特性に優れる酸化錫には、通常の粉体抵抗率104〜106Ω・cmのものから、酸化錫の導電性材料の製造時に、酸化アンチモンなどのスズとは異なる価数の金属の化合物や非金属元素などを混合して(ドープして)、粉体抵抗率を1/1000〜1/100000に小さくしたものや、構成元素を増やさずにノンドープで酸化錫の抵抗をアンチモンドープと同程度に小さくした酸素欠損型酸化錫の導電性材料がある。
酸素欠損型酸化錫に関連する先行技術として、例えば、特開平07−295245号公報(特許文献1)には、酸素欠損型酸化錫を導電層に用いる技術が開示されており、特開平06−208238号公報(特許文献2)には、硫酸バリウム粒子に酸素欠損型酸化錫を被覆して、酸化錫だけを用いる場合よりも分散性を向上させる技術が開示されており、特開平10−186702号公報(特許文献3)には、酸素欠損型酸化錫の実施形態までは開示されていないが、分散性を向上させるために硫酸バリウム粒子を用い、白色度を向上させるために酸化チタンを硫酸バリウム粒子表面に被覆し、さらに導電性を付与するために酸化錫を酸化チタン被覆粒子表面に被覆する技術が開示されている。
その他にも導電層中の電荷の流れを良くするために、酸化アンチモンをドープすることによって紛体抵抗を小さくした酸化錫を酸化チタン粒子に被覆した導電性材料を用いる技術が特開平07−271072号公報(特許文献4)に開示されている。
しかしながら、被覆材料として錫以外にアンチモンなる元素を用いた技術はリユース性に乏しいため、現在ではリユース性に優れた酸素欠損型酸化錫を用いた技術が普及してきている。特開平2005−107177号公報(特許文献5)では、酸素欠損型酸化錫を酸化チタンに被覆した導電性粒子を用いることで、リユース性を改善するだけでなく、導電層の体積抵抗をより低く制御して導電層の中の電荷(キャリア)の流れをスムーズにする技術が開示されている。
また、中間層を形成する材料としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリペプチド、ポリビニルブチラール、酢酸ビニル−エチレン共重合体等の樹脂が広く知られている。
特開平07−295245号公報
特開平06−208238号公報
特開平10−186702号公報
特開平07−271072号公報
特開平2005−107177号公報
ところで、近年、パソコンの普及に伴って、低温低湿、高温高湿といった広範囲の環境で使用される機会が増えてきている。従って、パソコンに付随するプリンターの使用環境も同様の状況であり、使用環境に左右されない安定した画像の需要が高まってきている。そのためには、プリンター本体の各構成要素において改善が必要となってくるが、感光体においても環境特性を安定させる必要がある。しかしながら、上記のような導電層、中間層はともに使用環境に応じて抵抗値が変動しやすい。特に、中間層では上記のような樹脂が用いられているが、それらの吸湿性が高く、導電性粒子を含有する導電層と比べると抵抗変動幅は大きくなる。さらに、導電層及び中間層の抵抗変動に伴って、感光体の電気特性も低温低湿から高温高湿、あるいは高温高湿から低温低湿といった環境変化に対して変動することになり、例えば35℃、90%RHといった高温高湿環境や10℃、10%RHといった低温低湿環境のように温湿度が著しく異なる環境下では、安定した画像形成ができなくなる。この場合、黒点、白点、濃度薄等の画像欠陥が発生する。
このような電気特性の環境変化に対応するために、無機系材料や架橋性樹脂を用いた中間層が提案されているが、製造面、コスト面で不利となる場合が多く、中間層の構成で対応するのは容易ではない。
そこで、本発明の目的は、感光層の下層として、支持体上に導電層及び中間層をこの順に有する電子写真感光体において、リユース性及び導電性に優れた酸素欠損型酸化錫を用いた導電層の導電性をさらに改善することにより、導電層の上層である中間層の抵抗の環境変動も改善し、温湿度が著しく異なる環境下で使用しても黒点、白点、濃度薄等の画像欠陥を発生させない電子写真感光体を提供することである。
すなわち、本発明は、支持体上に導電層、中間層及び感光層をこの順に有する電子写真感光体であって、該導電層が少なくとも金属酸化物粒子と結着樹脂を含有する電子写真感光体において、
該金属酸化物粒子が酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子であり、
該導電層の膜厚が10〜25μmであり、
該導電層が導電処理されていない無機粒子を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
該金属酸化物粒子が酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子であり、
該導電層の膜厚が10〜25μmであり、
該導電層が導電処理されていない無機粒子を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
また、本発明は、該金属酸化物粒子の平均粒子径(Da)と該無機粒子の平均粒子径(Db)の粒径比(Da/Db)が0.13〜0.40であることを特徴とする電子写真感光体である。
本発明によれば、感光層の下層として、支持体上に導電層及び中間層をこの順に有する電子写真感光体において、リユース性及び導電性に優れた酸素欠損型酸化錫を用いた導電層の導電性をさらに改善することができるだけでなく、導電層の上層である中間層の抵抗の環境変動も改善することができるために、温湿度が著しく異なる環境下で使用しても黒点、白点、濃度薄等の画像欠陥を発生させない電子写真感光体を提供することができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
上述のとおり、本発明の電子写真感光体は、導電層、中間層及び感光層をこの順に支持体上に設けてなる電子写真感光体であり、導電層が金属酸化物粒子および結着樹脂の他に、導電処理されていない無機粒子を含有する。
本発明で用いる金属酸化物粒子は導電性粒子であり、リユース性及び導電性に優れた酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子である。以下、金属酸化物粒子を単に導電性粒子と称する場合がある。また、無機粒子は導電性を持たず、導電性を付与するための表面処理も施されていない粒子である。
本発明者らが鋭意検討した結果、導電層だけでなく、中間層の電気特性の環境変動もその下層である導電層の導電性を改善することで補うことができることを見出した。
一般に、中間層起因の電気特性の環境変動は、無機系材料や架橋系樹脂の他に中間層の膜厚を制御することでも改善することができるが、電気特性の膜厚依存性が大きいことに加え、下層の表面状態の影響を受けやすいために、膜厚の設定範囲が広くないのが実情である。例えば、中間層の膜厚が薄いほど電気特性の環境変動は小さくなるが、下層である導電層の表面性の影響を小さくするのが困難になり、感光層との境界で電荷注入が起こり、黒点等の画像欠陥を起こす原因となる。逆に、中間層の膜厚が厚いほど、導電層の表面層の影響は小さくなるが、電気特性の環境変動が大きくなる。特に、温湿度が著しく異なる環境であればあるほど、環境変動の制御がより困難となる。
ところで、中間層の下層である導電層は、支持体表面の欠陥を被覆するために、ある程度の膜厚を必要とする。導電層の導電性は、少なからず感光体の電気特性に影響を与えている。そこで、導電層の物性として導電性に着目して検討を行った結果、導電性粒子である金属酸化物粒子および結着樹脂の他に、導電処理されていない無機粒子を分散させることで、感光体の電気特性の環境変動を抑制できるという予期せぬ効果を見出し、本発明に至った。
本発明の導電処理されていない無機粒子を導電層中に分散させることで、電気特性の環境変動が小さくなる理由は以下のように考えられている。図1は、導電処理されていない無機粒子を含有していない導電層の分散状態を示した模式図である。図中の粒子は、導電性粒子である金属酸化物粒子であり、巨視的には導電層の膜内で均一に分散されているが、微視的には導電性粒子の凝集体同士の間に微小な隙間が存在する。このように膜内に微小な隙間が存在すると、水分の溜まり場となる可能性があり、温湿度の急激な変化に応じて導電性が影響を受けやすい。特に、導電層と中間層の界面では、この微小な隙間が中間層と接している部位があり、中間層の抵抗に大きな影響を及ぼすことになる。また、導電層中の結着樹脂中に分散されている導電性粒子の中で、他の導電性粒子と接触していない状態にあるものが存在する可能性があるが、これらの導電性粒子は導電層の導電性に寄与できない。そのため、このような導電層では導電性粒子の含有量に応じた本来の導電性が発揮されていないことになる。
一方、図2は導電処理されていない無機粒子を含有する導電層の分散状態を示した模式図である。この膜内では導電性粒子及び無機粒子が分散されているが、無機粒子が上述の隙間を埋めるスペーサー的な役割を果たすと同時に、導電性粒子である金属酸化物粒子同士を接触させる働きをしている。前者の現象により、水分が隙間に溜まることがなくなるため、上層の中間層に与える影響は解消される。また、後者の現象は、導電層の分散液を塗布して成膜する過程で、結着樹脂中に分散している導電性粒子が無機粒子のまわりに集まってきて、一種のミセル状態を形成した結果であると考えられている。このような分散状態であると、導電層の導電性が安定に確保され、上述のように温湿度に著しい差があっても導電性が左右されにくく、中間層の電気特性の環境変動も改善することが可能となり、欠陥のない安定な画像が形成できる。
なお、従来技術の使用環境では、図1のような状態でも導電層の導電性は十分に確保されており、画像欠陥が生じるまでには至っていない。ところが、高温高湿(35℃、90%RH)、低温低湿(10℃、10%RH)いったような温湿度が著しく異なる環境下では、中間層の膜厚制御等で対応することは困難となる。そこで、導電層内の導電性粒子の分散状態に着目した結果、上述のような改善余地が見出されたのである。
導電層の分散状態は、例えばウルトラミクロトーム(LEICA社製)を用いて導電層を切断して断面を露出させ、その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察することができる。本発明では、SEMとしてS−4800(日立製作所製)を用い、異なる10箇所の断面について反射電子像で分散状態を観察した。反射電子像は、例えば20000〜500000倍の任意の倍率で観察することができる。
本発明の導電処理されていない無機粒子としては、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、チタン酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等の無機化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。この中でも粒子自体の安定性、分散性等の観点から、硫酸バリウム、酸化チタンを用いることが好ましく、必要に応じて導電処理ではない表面処理を施すことができる。無機粒子は、1種類または2種類以上を混合して用いてもよい。
無機粒子の平均粒径は、0.30〜5.00μmの範囲であることが好ましく、さらに分散性の観点から0.30〜3.00μmであることが好ましい。平均粒径が0.30μm未満の場合、導電層の膜厚が厚くなるにつれて導電性を向上させる効果が薄れてしまう。また、導電性を向上させるのに無機粒子の使用量を増やす必要があり、後述する塗布液中での無機粒子の分散性を損いやすく、導電層の成膜性も悪化しやすい。一方、平均粒径が5.00μmを超えると、無機粒子の使用量は少なくて済むが、導電層の表面が局所的に荒れてしまい、感光層への電荷注入ポイントとなりやすい。この場合、黒点の画像欠陥が発生しやすくなる。なお、無機粒子は、必要な平均粒径に応じて、一次粒子、二次粒子あるいは結晶粒子が強力に接着している結合体等より選択することができるが、分散後の粒度を揃える観点から、一次粒子あるいは結合体であることが好ましい。
無機粒子の含有量は、導電性粒子である金属酸化物粒子と無機粒子の質量比で表すと、8:1〜3:1の範囲であることが好ましい。より好ましくは、6:1〜3:1の範囲である。無機粒子の比率が大き過ぎると、導電性粒子の数が少なくなるため、上述のミセル効果が得られず、導電性が改善されない。無機粒子の比率が小さ過ぎても、層内の隙間を埋めることができない他、十分なミセル効果も得られない。
また、本発明の無機粒子は、導電性粒子である金属酸化物粒子よりも大きいことが好ましい。粒径比で示すと以下のようになる。導電性粒子及び無機粒子の平均粒子径をそれぞれDa、Dbとしたとき、粒径比(Da/Db)の好ましい範囲は0.13〜0.40である。粒径比(Da/Db)が0.13未満であると、無機粒子が大き過ぎて導電層表面の凹凸の制御が困難になったり、導電性粒子が小さ過ぎて上述のミセル効果が十分に得られない場合がある。また、粒径比(Da/Db)が0.40を超える場合においても無機粒子が小さ過ぎて隙間を十分に埋めることができなかったり、上述のミセル効果が十分に得られないことがある。
また、本発明の導電層は上述したように金属酸化物粒子及び結着樹脂を含有する。
金属酸化物粒子は、導電性粒子として機能するものであり、本発明では酸素を欠損させることにより低抵抗化(粉体抵抗率で1/10000)を図った酸化錫を被覆した酸化チタン粒子を用いている。酸素欠損型酸化錫は、アンチモンなどの異元素をドープした酸化錫に比べてリユース性に優れる。また、低湿環境下での抵抗率の上昇や高湿下での抵抗率の低下が少なく、環境安定性にも優れている。
また、本発明に用いられる金属酸化物粒子が、酸素欠損型酸化錫のみから構成される粒子ではなく、酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子である理由は以下のとおりである。
まず、芯材粒子を用いたのは、導電層における導電性粒子の分散性の向上を図るためである。導電性粒子として酸素欠損型酸化錫のみを用いて導電層用塗布液を作製した場合、特に酸素欠損型酸化錫の含有比率が高い場合に、酸素欠損型酸化錫の凝集が発生しやすい。
また、芯材粒子として酸化チタン粒子を用いたのは、酸素欠損型酸化錫の酸素欠損部位と酸化チタン粒子表面の酸化物部位の親和力により、酸素欠損型酸化錫の被覆層と芯材の結合が強化されるからであり、また、酸素欠損型酸化錫の酸素欠損部位が保護されるからである。酸素欠損型は、ドープ型と異なり、酸素存在下で酸化して酸素欠損部位が消失し、導電性が低下(粉体抵抗率が増加)してしまう場合があり、これを防ぐためである。
また、芯材粒子である酸化チタン粒子は、露光光(画像露光光)がレーザー光である場合、レーザー露光の際、支持体表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制することができる。
なお、酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子の製造方法(酸素欠損型酸化錫を作製する方法や酸化チタン粒子に酸素欠損型酸化錫を被覆する方法)は、特開平07−295245号公報や特開平04−154621号公報に開示されている。
本発明の導電性粒子である酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子の平均粒径は一次粒子として0.10〜1.00μmであることが好ましく、さらに0.20〜0.60μmであることがより好ましい。一般に、導電性粒子の平均粒径が大きくなるにしたがって、導電層の組成に関わらず、導電性粒子の粉体抵抗率が低下するため、導電層の導電性が向上する。ところが、導電性粒子の平均粒径が大き過ぎると、導電層表面が極端に荒れてしまい、感光層への局所的な電荷注入が起こりやすくなり、画像形成時に黒点等の画像欠陥が発生する場合がある。また、導電性粒子の平均粒径が小さ過ぎると、導電性粒子の使用量が多くなるため、分散性の低下を招いたり、成膜性を悪化させる可能性がある。
本発明における平均粒径の測定は、導電性粒子あるいは無機粒子のみを分散粒子とした導電層用塗布液を用いた液相沈降法にて行った。具体的には、導電層用塗布液を分散溶剤で希釈して、(株)堀場製作所製の超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA(登録商標)700)を用いて平均粒径を測定した。
また、導電性粒子である酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子の粉体抵抗率は、0.01〜1000Ω・cmであることが好ましく、特には1〜500Ω・cmであることがより好ましい。粉体抵抗率が高すぎると導電層の導電性が低下することになり、特に低温低湿下での低下が著しくなる。一方、粉体抵抗率が低すぎると帯電能が低下する場合がある。
上記範囲の粉体抵抗率を有する酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子を安定して得るためには、該粒子を製造する際の原材料配合比率を制御すればよい。例えば、錫原材料から100%の酸化錫が得られると計算して、酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタンに対して30〜80質量%の酸化錫を生成するのに必要な錫原材料を該粒子製造時に配合すればよい。換言すれば、酸化チタンへの酸素欠損型酸化錫の被覆率は30〜80質量%が好ましい。
本発明における粉体抵抗率の測定方法は以下のとおりである。
測定装置は、三菱化学(株)製の抵抗測定装置ロレスタ(登録商標)AP(Loresta(登録商標)Ap)を用いた。測定対象の粉体(=粒子)は、500kg/cm2の圧力で固めて、ペレット状の測定用サンプルとした。測定環境は25℃、60%RHであり、印加電圧は100Vである。
次に、導電層について説明する。
本発明の導電層の体積抵抗率は、低温低湿下での導電性低下を考慮すると、1.0×1014Ω・cm以下であることが好ましい。より好ましくは、1.0×1012Ω・cm以下である。一方、導電層の体積抵抗率が5.0×105Ω・cm未満である場合は、導電層の抵抗が低過ぎて、特許文献5に開示されているようにゴースト現象が発生しやすくなる。導電層の体積抵抗率が5.0×105Ω・cm以上であることが好ましい。
本発明における導電層の体積抵抗率の測定方法は以下のとおりである。
まず、アルミニウムシート上に測定対象の導電層を10〜15μm程度の膜厚で形成し、さらに、この導電層上に金の薄膜を蒸着により形成して、アルミニウムシートと金薄膜の両電極間を流れる電流値をpAメーターで測定した。測定環境は25℃、60RH%であり、印加電圧は0.1Vである。電流値測定開始1分後の安定した値を読み取り、導電層の体積抵抗率を導き出した。
本発明において、導電層は、酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子を結着樹脂および溶剤とともに分散して得られる導電層用塗布液を支持体上に塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機などを用いた方法が挙げられる。
導電層用塗布液に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールや、アセトン、メチルエチルケトン、シクロへキサノンなどのケトンや、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテルや、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステルや、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
導電層の膜厚は、1〜25μmであることが好ましく、さらには10〜25μmであることがより好ましい。支持体の表面欠陥を確実に隠蔽するために10μm以上にすることが必要であり、感光層の電気特性の環境変動を抑えるという観点からミセル効果による安定した導電性を確保するには25μm以下とすることが好ましい。
なお、本発明において、導電層を含む電子写真感光体の各層の膜厚は、(株)フィッシャーインストルメンツ社製のFISHERSCOPE mmsで測定した。
導電層の結着樹脂としては、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらは1種または2種以上用いることができる。また、各種樹脂の中でも、他層へのマイグレーション(溶け込み)の抑制、支持体への密着性、導電性粒子の分散性・分散安定性、成膜後の耐溶剤性などの観点から、導電層の結着樹脂は硬化性樹脂が好ましく、特には熱硬化性樹脂がより好ましい。具体的には、熱硬化性フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などが好ましい。
また、導電性粒子である酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子(P)と結着樹脂(B)との質量比(P/B)は、2.3〜6.0であることが好ましい。P/Bが3.5〜6.0のように大きい範囲では、導電層の体積抵抗率が低く制御でき、ゴースト現象の発生を抑制できることは参考文献5で開示されている。P/Bが2.3より小さ過ぎると、導電層の体積抵抗率が高くなって安定した導電性を得ることが難しくなり、P/Bが6.0よりも大き過ぎると、導電層における導電粒子の分散性が低下する他、結着が難しくなる。
また、導電層表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制するために、導電層に、金属酸化物粒子及び結着樹脂に加えて、導電層表面を粗面化するための表面粗し付与材を添加することも可能である。表面粗し付与材としては、平均粒径1〜3μmの樹脂粒子が好ましく、例えば、硬化性ゴム、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、アクリル−メラミン樹脂などの硬化性樹脂の粒子などが挙げられる。これらの中でも、凝集しにくいシリコーン樹脂の粒子が好ましい。樹脂粒子の比重(0.5〜2.0)は、酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子の比重(4.0〜7.0)に比べて小さいため、導電層形成時に効率的に該導電層の表面を粗面化することができる。ただし、導電層中の表面粗し付与材の含有量が多いほど、導電層の体積抵抗率が上昇する傾向にあるため、導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めるためには、導電層中の表面粗し付与材の含有量は、導電層中の結着樹脂に対して15〜35質量%であることが好ましい。
また、導電層の表面性を高めるためにレベリング剤を添加してもよく、また、導電層の隠蔽性を向上させるために、有色顔料粒子を導電層に含有させてもよい。
導電層から感光層への電荷注入を阻止するために、電気的バリア性を有する中間層を導電層と感光層との間に設ける必要があるが、中間層の体積抵抗率は1.0×109〜1.0×1013Ω・cmであることが好ましい。中間層の体積抵抗率が小さすぎると、電気的バリア性が乏しくなり、導電層からの電荷注入に起因するポチやカブリの発生が顕著になる傾向にある。一方、中間層の体積抵抗率が大きすぎると、画像形成時に電荷(キャリア)の流れが滞り、残留電位の上昇(電位安定性の欠如)が顕著になる傾向にある。
中間層の体積抵抗率の以下のようにして測定した。
まず、アルミニウムシート上に測定対象の中間層を2〜5μm程度の膜厚で形成し、さらに、この中間層上に金の薄膜を蒸着により形成して、アルミニウムシートと金薄膜の両電極間を流れる電流値をpAメーターで測定した。測定環境は25℃、60RH%であり、印加電圧は100Vである。電流値測定開始1分後の安定した値を読み取り、中間層の体積抵抗率とした。
中間層は、結着樹脂を含有する中間層用塗布液を導電層上に塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
中間層の結着樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸、カゼイン、でんぷんなどの水溶性樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリグルタミン酸エステル樹脂などが挙げられる。電気的バリア性を効果的に発現させるためには、また、塗工性、密着性、耐溶剤性、抵抗などの観点から、中間層の結着樹脂は熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、熱可塑性ポリアミド樹脂などが好ましい。ポリアミド樹脂としては、溶液状態で塗布できるような低結晶性または非結晶性の共重合ナイロンなどが好ましい。また、中間層の膜厚は0.1〜2μmであることが好ましい。
また、中間層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、中間層には、電子輸送物質(アクセプターなどの電子受容性物質)を含有させてもよい。
次に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
図3に示すように、本発明の電子写真感光体は、支持体101上に導電層102、中間層103、感光層104(電荷発生層1041、電荷輸送層1042)をこの順に有する電子写真感光体である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層104であっても(図3(a)参照)、電荷発生物質を含有する電荷発生層1041と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層1042とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよいが、電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体101側から電荷発生層1041、電荷輸送層1042の順に積層した順層型感光層(図3(b)参照)と、支持体101側から電荷輸送層1042、電荷発生層1041の順に積層した逆層型感光層(図3(c)参照)があるが、電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。
また、感光層104(電荷発生層1041、電荷輸送層1042)上に、保護層105を設けてもよい(図3(d)参照)。
支持体としては、導電性を有するもの(支持体)が好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製の支持体を用いることができる。アルミニウム、アルミニウム合金の場合は、押し出し工程および引き抜き工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管や、押し出し工程およびしごき工程を含む製造方法により製造されるアルミニウム管や、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解および研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式または乾式ホーニング処理したものも用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製支持体や樹脂製支持体(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレン、ポリスチレン樹脂など)を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を樹脂や紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチックなどを用いることもできる。なお、以上の支持体は、使用する素材や表面処理法によって表面性が異なってくるため、導電層の構成、表面特性に合せて、適宜、選択する必要がある。
導電層の電荷(キャリア)をアースに流すためには、導電性の支持体の体積抵抗率は、1.0×1010Ω・cm以下であることが好ましい。また、支持体の表面が導電性を付与するために設けられた層を有する場合においても、その層の体積抵抗率は、1.0×1010Ω・cm以下であることが好ましい。
なお、支持体が非導電性の支持体である場合には、本発明の電子写真感光体の導電層からアースを取る構成を採る必要がある。
支持体上には導電層が設けられ、導電層上には中間層が設けられる。導電層および中間層に関しては上述のとおりである。
中間層上には感光層が設けられる。感光層が電荷発生層及び電荷輸送層からなる積層型の場合について説明する。
電荷発生層の電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩およびチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、シアニン染料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素や、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などが挙げられる。これらの中でも、特にオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンなどの金属フタロシアニンが好ましい。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられる。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂及び溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、10:1〜1:10(質量比)の範囲が好ましく、特には3:1〜1:1(質量比)の範囲がより好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択されるが、有機溶剤としてはアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などが挙げられる。
また、電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。また、電荷発生層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、電荷発生層には、電子輸送物質(アクセプターなどの電子受容性物質)を含有させてもよい。
電荷輸送層の電荷輸送物質としては、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリルメタン化合物などが挙げられる。
電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、不飽和樹脂などが挙げられる。特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂などが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタンなどのエーテル、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン原子で置換された炭化水素などが用いられる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることが帯電均一性および電界強度の観点からより好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
感光層が単層型感光層である場合、該単層型感光層は、上記電荷発生物質および上記電荷輸送物質を上記結着樹脂および上記溶剤と共に分散して得られる単層型感光層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
また、感光層上には、該感光層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。保護層は、上述した各種結着樹脂を溶剤に溶解して得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
保護層の膜厚は0.5〜10μmであることが好ましく、特には1〜5μmであることが好ましい。
各層を形成するための塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
次に、本発明の電子写真感光体を用いて画像形成を行うことができるプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を図4に示す。
図4において、1はドラム状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の周面は、帯電手段3により、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。帯電手段3に印加する電圧は、直流電圧のみであってもよいし、交流電圧を重畳した直流電圧であってもよい。
電子写真感光体1の周面に形成された静電潜像は、現像手段5のトナーにより現像されてトナー画像となる。次いで、電子写真感光体1の周面に形成担持されているトナー画像が、転写手段(転写ローラー)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次転写されていく。
トナー画像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の周面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(クリーニングブレードなど)7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光11により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図4に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどの接触帯電部材を用いた接触帯電手段である場合、その構成は、例えば、導電性の支持体と、その上(外周)に形成された弾性層と、さらにその上(外周)に形成された表面層から構成される。また、連続通紙時のトナー、トナー外添剤および紙粉の付着による帯電ローラー汚れに伴う画像ムラ抑制の点から、帯電ローラーの表面粗さは、5μm以下であることが好ましい。
なお、転写手段として、例えば、ベルト状やドラム状などの中間転写体を用いた中間転写方式の転写手段を採用してもよい。ベルト状の中間転写体(中間転写ベルト)を用いる場合は、その体積抵抗率は1.0×106〜8.0×1013Ω・cmが好ましい。
上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図4では、電子写真感光体1と、接触帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
押し出し・引き抜き工程により製造された、長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)に(株)不二精機製造所製湿式ホーニング装置を用いて、以下の条件で湿式ホーニング処理を施した。この支持体のRzjisを測定したところ、2.8μmであった。
<ホーニング条件>
・研磨材砥粒:平均粒径35μmの球状アルミナビーズ(商品名:CB−A30S、昭和電工(株)製)
・懸濁媒体:水
・研磨材砥粒/懸濁媒体=1/9(体積比)
・アルミニウムシリンダーの回転数:1.67s−1
・エアー吹き付け圧力:0.18MPa
・ガンの移動速度:13.3mm/s
・ガンノズルとアルミニウムシリンダーとの距離:180mm
・研磨材砥粒の吐出角度:45°
・研磨液(研磨材砥粒および懸濁媒体)投射回数:1回
本発明において、Rzjisの測定は、JIS−B0601(10994)に準じ、(株)小坂研究所製の表面粗さ計サーフコーダーSE3500を用い、送り速度0.1mm/s、カットオフλc0.8mm、測定長さ2.50mmの設定で行った。
・研磨材砥粒:平均粒径35μmの球状アルミナビーズ(商品名:CB−A30S、昭和電工(株)製)
・懸濁媒体:水
・研磨材砥粒/懸濁媒体=1/9(体積比)
・アルミニウムシリンダーの回転数:1.67s−1
・エアー吹き付け圧力:0.18MPa
・ガンの移動速度:13.3mm/s
・ガンノズルとアルミニウムシリンダーとの距離:180mm
・研磨材砥粒の吐出角度:45°
・研磨液(研磨材砥粒および懸濁媒体)投射回数:1回
本発明において、Rzjisの測定は、JIS−B0601(10994)に準じ、(株)小坂研究所製の表面粗さ計サーフコーダーSE3500を用い、送り速度0.1mm/s、カットオフλc0.8mm、測定長さ2.50mmの設定で行った。
次に、導電性粒子としての酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子(粉体抵抗率970Ω・cm、酸化錫の被覆率(質量比率)31%)8.08部、導電処理をしていない酸化亜鉛粒子2.02部、結着樹脂としてのフェノール樹脂(商品名:J−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%)1.80部、溶剤としてのメトキシプロパノール10.32部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散して、分散液を調整した。
この分散液における酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子、導電処理していない酸化亜鉛粒子の平均粒径はそれぞれDa=0.16μm、Db=0.80μmであった。このときの粒径比(Da/Db)は0.20となる。
この分散液に、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール(登録商標)120、GE東芝シリコーン(株)製、平均粒径2μm)0.5部、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)0.001部を添加して攪拌し、導電層用塗布液を調整した。
この導電層用塗布液を、25℃、60%RH環境下で、支持体上に浸漬塗布し、これを30分間140℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が25μmの導電層を形成した。
また、別途、導電層用塗布液を支持体上の導電層と同じ膜厚になるように、アルミニウムシート上にマイヤーバーを用いて塗布し、これを乾燥させることによって、導電層体積抵抗率測定用サンプルを作製した。この導電層上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、4.7×109Ω・cmであった。
次に、導電層上に、N−メトキシメチル化ナイロン(商品名:トレジン(登録商標)EF−30T、帝国化学産業(株)製)4部および共重合ナイロン樹脂(アミラン(登録商標)CM8000、東レ(株)製)2部を、メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解して得られた中間層用塗布液を浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.9μmの中間層を形成した。
また、別途、この中間層用塗布液をマイヤーバーでアルミニウムシート上に膜厚3μmの厚さに塗布し、これを乾燥させることによって、中間層体積抵抗率測定用サンプルを作製した。この中間層上に金の薄膜を蒸着により形成して、中間層の体積抵抗率を測定したところ、5.8×1011Ω・cmであった。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレック(登録商標)BX−1、積水化学工業(株)製)5部、表1のF−8で示されるフェノール化合物2部およびシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散し、次に、酢酸エチル250部を加えて電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、中間層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.15μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式で示される構造を有するアミン化合物10部、および、
この電荷輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、これを30分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が19μmの電荷輸送層を形成した。
以上のようにして、電荷輸送層が表面層である電子写真感光体を作製した。
次に、作製した電子写真感光体をキヤノン(株)製レーザービームプリンターのLBP−2510に装着して、初期及び2500枚通紙耐久後の電位及び画像の評価を行った。通紙耐久は、シアン色用のプロセスカートリッジに電子写真感光体を装着し、各色の印字率2%の文字画像をレター紙にて20秒毎に1枚出力する間欠モードでフルカラープリント操作を行い、2500枚の画像出力を行った。なお、該評価装置は、本実施例の電子写真感光体の明部電位が25℃、60%RHの環境下で−105Vになるように設定し、さらに耐久を通じて帯電、露光等のプロセス条件が変化しないように改造した。一連の評価は高温高湿環境(35℃、90%RH)及び低温低湿環境(10℃、10%RH)の環境下にて行った。
明部電位の測定は具体的には以下のようにして行った。電子写真感光体の表面電位を測定するための装置(トナー、現像ローラー類、クリーニングブレードを除去したプロセスカートリッジの現像ローラー位置に電子写真感光体の表面電位測定用のプローブを設置した装置)に、電子写真感光体を装着し、LBP−2510の静電転写ベルトユニットを外して非通紙にした状態で、帯電・像露光後の表面電位を測定した。プロセスカートリッジのステーションはシアンのステーションを用いた。得られた各環境の初期電位から、電位の環境差として両者の絶対値の差を算出した。電位評価結果を表1に示す。
また、画像評価は、評価開始時と2500枚終了時に3枚の画像(ベタ白、ベタ黒、桂馬パターンのハーフトーン)をサンプル画像として出力し、確認した。
ベタ白、ベタ黒の画像評価結果は、以下のように分類した。
◎:黒点及び白点が全くなし、○:黒点あるいは白点が3個以内、△:黒点あるいは白点が4個以上10個以内、×:黒点あるいは白点が11個以上観測される。
桂馬パターンのハーフトーン画像評価は以下のように分類した。
◎:濃度薄及びムラが全くなし、○:濃度薄あるいはムラがかすかに観測される、△:濃度薄あるいはムラが部分的に観測される、×:濃度薄あるいはムラが全面に観測される。
画像評価の結果を表2に示す。
実施例1において、導電処理されていない無機粒子を酸化チタン(平均粒径0.60μm、Da/Db=0.27)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、導電層の体積抵抗率は、5.4×109Ω・cmであった。評価結果を表1及び表2に示す。
実施例1において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
支持体を押し出し・引き抜き工程により製造された、長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金、Rzjis=1.0μm)にし、導電性粒子を酸化チタン粒子(酸素欠損型酸化錫を被覆、粉体抵抗率520Ω・cm、酸化錫の被覆率(質量比率)35%、平均粒径0.25μm)7.68部に、フェノール樹脂(J−325)を2.20部に、導電処理されていない無機粒子を酸化チタン(平均粒径0.80μm、Da/Db=0.31)に、導電層の膜厚を17μmに変更した。導電層の体積抵抗率は、1.2×109Ω・cmであった。
実施例3において、以下の点を変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
導電性粒子を酸化チタン粒子(酸素欠損型酸化錫を被覆、粉体抵抗率80Ω・cm、酸化錫の被覆率(質量比率)38%、平均粒径0.45μm)7.00部に、フェノール樹脂(J−325)を2.88部に、導電処理されていない無機粒子を硫酸バリウム(平均粒径1.13μm、Da/Db=0.40)に変更した。導電層の体積抵抗率は、1.5×109Ω・cmであった。
実施例4において、導電処理されていない無機粒子を硫酸バリウム(平均粒径1.85μm、Da/Db=0.24)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、導電層の体積抵抗率は、9.2×108Ω・cmであった。評価結果を表1及び表2に示す。
実施例4において、導電処理されていない無機粒子を硫酸バリウム(平均粒径3.40μm、Da/Db=0.13)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、導電層の体積抵抗率は、8.4×108Ω・cmであった。評価結果を表1及び表2に示す。
実施例4において、導電層の膜厚を25μmに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、導電層の体積抵抗率は、2.4×109Ω・cmであった。評価結果を表1及び表2に示す。
実施例4において、導電層の膜厚を10μmに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、導電層の体積抵抗率は、8.0×108Ω・cmであった。評価結果を表1及び表2に示す。
(比較例1)
実施例1において、導電処理されていない無機粒子を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、導電層の体積抵抗率は、9.8×1010Ω・cmであった。評価結果を表1及び表2に示す。
実施例1において、導電処理されていない無機粒子を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、導電層の体積抵抗率は、9.8×1010Ω・cmであった。評価結果を表1及び表2に示す。
(比較例2)
実施例1において、導電性粒子を酸素欠損型酸化錫(平均粒径0.60μm)にし、さらに導電処理されていない無機粒子を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、導電層の体積抵抗率は、8.1×106Ω・cmであった。評価結果を表1及び表2に示す。
実施例1において、導電性粒子を酸素欠損型酸化錫(平均粒径0.60μm)にし、さらに導電処理されていない無機粒子を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、導電層の体積抵抗率は、8.1×106Ω・cmであった。評価結果を表1及び表2に示す。
以上の結果から、本発明によれば、感光層の下層として、支持体上に導電層及び中間層をこの順に有する電子写真感光体において、リユース性及び導電性に優れた酸素欠損型酸化錫を用いた導電層の導電性をさらに改善することができるだけでなく、導電層の上層である中間層の抵抗の環境変動も改善することができるために、温湿度が著しく異なる環境下で使用しても黒点、白点、濃度薄等の画像欠陥を発生させない電子写真感光体を提供することができる。
51 金属酸化物粒子(導電性粒子)
52 導電処理されていない無機粒子
53 結着樹脂
101 支持体
102 導電層
103 中間層
104 感光層
1041 電荷発生層
1042 電荷輸送層
105 保護層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段(一次帯電手段)
4 露光光(画像露光光)
5 現像手段
6 転写手段(転写ローラー)
7 クリーニング手段(クリーニングブレード)
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
11 前露光光
P 転写材(紙など)
52 導電処理されていない無機粒子
53 結着樹脂
101 支持体
102 導電層
103 中間層
104 感光層
1041 電荷発生層
1042 電荷輸送層
105 保護層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段(一次帯電手段)
4 露光光(画像露光光)
5 現像手段
6 転写手段(転写ローラー)
7 クリーニング手段(クリーニングブレード)
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
11 前露光光
P 転写材(紙など)
Claims (2)
- 支持体上に導電層、中間層及び感光層をこの順に有する電子写真感光体であって、該導電層が少なくとも金属酸化物粒子と結着樹脂を含有する電子写真感光体において、
該金属酸化物粒子が酸素欠損型酸化錫を被覆した酸化チタン粒子であり、
該導電層の膜厚が10μm以上25μm以下であり、
該導電層が導電処理されていない無機粒子を含有することを特徴とする電子写真感光体。 - 該金属酸化物粒子の平均粒子径(Da)と該無機粒子の平均粒子径(Db)の粒径比(Da/Db)が0.13以上0.40以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
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2006
- 2006-07-19 JP JP2006197031A patent/JP2008026482A/ja not_active Withdrawn
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